JP2017111313A - 透過型ディスプレイ - Google Patents

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間瀬 健一郎
Kenichiro Mase
健一郎 間瀬
雄介 日下
Yusuke Kusaka
雄介 日下
義一 山野
Yoshikazu Yamano
義一 山野
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Abstract

【課題】透過型液晶パネルに画像を映す画像表示状態と、透過型液晶パネル越しに展示品を見せる展示品表示状態を有し、展示品表示状態の画質を改善できる透過型ディスプレイを提供することを目的とする。【解決手段】本発明の透過型ディスプレイは、画像表示状態の場合には、透過型液晶パネル101で画像を表示するとともに、透過型液晶パネル101を裏面から光源部103と透過型導光板102で照明し、透過型液晶パネル101と透過型導光板102の間に配置した調光シート104を拡散状態に切り換える。展示品表示状態の場合には、透過型液晶パネル101を全面白色にすることで透明にし、光源部103を不点灯または弱点灯に切り換え、さらに調光シート104を透明状態にする。【選択図】図1

Description

本発明は主に屋外屋内展示用のサイネージなどに用いられる透過型ディスプレイの構成とその中で用いられるバックライト光源の構造に関するものである。
街中や公共機関にある広告や看板は、近年デジタルサイネージという形で表示にデジタル技術を活用して平面ディスプレイやプロジェクタなどによって映像や情報を表示する広告媒体が増加してきている。
またその用途としても、ショッピングモールのウィンドウや自動販売機など多種多様な用途に用いられており、その中でも消費者の目を如何に引き付けるかが重要となっている。
その中で、通常の画像や動画を表示するだけではなく、透明状態にすることが可能なディスプレイを用いて、ディスプレイの裏面に展示品を設置し、展示品が透過して写る画とディスプレイ表示を重ね合わせるような方式も出てきている。
図6(a)は、透過型ディスプレイ501の設置状態を示す自動販売機の斜視図であり、図6(b)は同じく断面図を示している。
図6(a)(b)に示すように、透過型ディスプレイ501は、自動販売機502の前面透明パネル503の裏面側に設けられている。消費者は、前面透明パネル503、透過型ディスプレイ501を介して展示品504を見ることができる。
透過型ディスプレイ501としては、無機EL(エレクトロルミネッセンス)素子を用いた無機ELディスプレイを用いている。
ELディスプレイは透明度が高く透過率が高いため、広告表示を行わないとき、つまり発光を行わないときには、自動販売機502の前面透明パネル503における展示品の商品展示の邪魔にならない。さらに、透過型ディスプレイ501を用いることで、透過型ディスプレイ501を発光させて広告を行っている状態でも、広告表示と展示品504とを重畳的に見ることができる。
特開2003−122286号公報
しかしながら、このように無機EL素子を用いた透過型ディスプレイにおいては透明度を高くすることは可能となるが、自発光となるため赤、緑、青やそれをあわせた白は表現できるが、発光をさせないだけでは黒は表現できず、その場合に透明状態となる。そのため、画像を映しても、コントラストのないボケたようなしまりのない画質となり、高精細なコンテンツ表現が求められる広告業界においては要望を十分に満たせない。
一方、透過型液晶パネルを用いることもできるが、その場合バックライトが必要になり、裏側を反射材料で箱型にして照明する方法では容積が大きくなる。一方、透過型導光板を用いたバックライトを用いることも可能であるが、どちらの方式でも光らせた状態が半透明になっており、赤、緑、青、及び白に光っている状態で向う側がうっすらと見えており、画像のコントラストが悪い。つまり、透過型ディスプレイに画像を表示していても、透過型ディスプレイが透けて、透過型ディスプレイの背面側に配置した展示品が見えてしまうので、十分な広告効果を満たすことができない。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、透過型液晶パネルを用いた透過型ディスプレイにおいて、高精細で広告効果の高いコンテンツを画像表示することができ、かつ透過型ディスプレイ越しの展示品を見せる場合の透明性を保つことができる透過型ディスプレイを提供することを目的としている。
前記課題を解決するために、本発明の透過型ディスプレイは、光源部と、前記光源部で発光した光を、端部から入光して面発光する透過型導光板と、前記透過型導光板から面発光した光を拡散する調光シートと、前記調光シートで拡散透過した光を裏面から照射して画像を表示する透過型液晶パネルとで透過型ディスプレイを構成し、前記調光シートは、光を拡散する拡散状態と光を透過させる透明状態を切り換えることが可能であり、前記透過型液晶パネルに画像を表示させる画像表示状態と前記透過型液晶パネルの前面から前記透過型導光板の背面の間を透明状態に切り換える表示状態に応じて、前記透過型液晶パネルと前記光源部と前記調光シートの状態を制御する制御部を設け、前記透過型液晶パネルに画像を表示させる画像表示状態では、前記調光シートを拡散状態とし、透過型導光板に入射する光源部の光を点灯する状態に前記制御部が切り換え、前記透過型液晶パネルの前面から前記透過型導光板の背面の間を透明状態に切り換える表示状態では、前記透過型液晶パネルを白色の透過状態とし、前記調光シートを透明状態とし、前記透過型導光板に入射する光源部の光を非点灯または前記画像表示状態の場合の前記光源部の点灯状態よりも弱点灯に前記制御部が切り換える、ことを特徴とする。
この構成によると、画像を表示する際には透過型液晶パネルで画像を表示し、透過型液晶パネルを裏面から光源と透過型導光板を用いて照明する際に、調光シートを拡散状態にすることで、均一な照明を実現し、高精彩な画像を透過型液晶パネル上に表示することが可能となる。また、透明時には透過型液晶パネルを全面白色にすることで透明にし、調光シートを透明状態とし、光源を不点灯または弱点灯とすることで透過型導光板が透過されることで、透過型ディスプレイの裏面に配置された展示品を透過型ディスプレイ越しに透過で見ることが可能となり、業務用デジタルサイネージ分野において、高画質のコンテンツを透過型液晶パネル上に表示することが可能となり、また、モアレなどを発生させることなく、透過型ディスプレイ越しの商品を高い透明度で見せることができる。
さらに、前記透過型導光板は裏面に直線状に複数のプリズムパターンが形成されており、複数のプリズムパターン間の配置間隔の距離は、透過型液晶パネルの画素配置間隔の距離の、非整数倍であり、プリズムパターン間の配置間隔の距離が400μm以下、プリズムパターンのプリズム深さが0.1μm以上50μm以下、プリズムパターンの幅が、プリズムパターン間の配置間隔の距離に対して10%以下にした場合には、裏面のストレートプリズム構造によって光源部からの光を効率的に表面に出射することが可能となる。またプリズムのピッチを透過型液晶パネルの画素ピッチの非整数倍とすることでモアレの発生を抑制し、透明状態での透過画像をクリアにすることが可能となる。また、プリズムパターンのピッチを400μm以下にすることで画像表示状態、または導光板を弱点灯での透明状態でプリズムが輝線として見えることを抑制することができる。またプリズムの深さを0.1μm以上50μm以下と浅くし、プリズムパターンの幅がプリズムピッチに対して10%以下とすることで透過型導光板として十分な透明度を確保することが可能となる。
本発明の透過型ディスプレイの斜視図 本発明の透過型ディスプレイの背面に展示品を配置した場合の断面図 (a)透過型ディスプレイの表示画像の表示状態と(b)展示品の表示状態の説明図 本発明の透過型ディスプレイの透過型液晶パネルと透過型導光板の関係を示す斜視図 本発明の透過型ディスプレイの透過型液晶パネルと透過型導光板の関係を示す断面図 (a)従来例の透過型ディスプレイを搭載した自動販売機の斜視図と(b)その要部の断面図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、以下の説明において、同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
(実施の形態)
図1は本発明の透過型ディスプレイの斜視図を示しており、構成要素を単純化して示したものである。図2は本発明の透過型ディスプレイの背後に展示品202を配置した場合の断面図を示している。
一番手前に透過型液晶パネル101が設置されている。ここで透過型液晶パネル101は、光を直線偏光に変える偏光フィルタ、偏光を部分的に変化させる液晶層、色をつけるカラーフィルタ、異なる偏光方向をカットする偏光フィルタにより構成されており、バックライトや裏面反射板を含んでいない。
バックライトの代わりとして、透過型導光板102が設置されている。透過型導光板102の端部には図1に示すように光源部103が設置されており、一般的にLED光源が用いられる、ここで発光した光が透過型導光板102に入光し、透過型導光板102に刻まれたパターンによって反射が起こることにより透過型導光板102の全面が光ることとなる。
通常のバックライトに用いられる導光板は透明である必要がないため、裏面にドットパターンや拡散パターンなど不透明なパターンがつけられ、また表面にも光の出射を均一にするレンチキュラーレンズなどが用いられるが、この透過型導光板102にはそのような構成を用いることができず、そのパターンの詳細については後述する。この透過型液晶パネル101と透過型導光板102の間に調光シート104が設置されている。
ここで調光シート104は、透明状態と拡散状態を切り換える機能を果たすものであり、ここでは液晶に電流を流すことで液晶の配向状態を変えるものを想定しているが、機械的に拡散状態から透明状態に切り替わるものでも利用可能である。
また、調光シート104を透過型導光板102の裏面に設置してもよい。この場合モアレ抑制の効果は減少するが、反射板としての機能も果たすこととなり、輝度の向上が図られる。
次に、透過型液晶パネル101に画像を表示する画像表示状態と、透過型液晶パネル101を透過して展示品202を見せる展示品表示状態を、図3(a)(b)によって説明する。
図3(a)は画像表示状態を示す。図3(b)は展示品表示状態を示す。201は、透過型ディスプレイを透過型液晶パネル101側から観察する観察者の視点である。ここでは、透過型液晶パネル101と光源部103と調光シート104の状態が、画像表示状態と展示品表示状態に応じて、図1に示した制御部100によって制御されている。
図3(a)の画像表示状態では、透過型液晶パネル101にデジタルコンテンツとして静止画や動画が表示される。また、透過型導光板102は光源部103からの光の入射により、透過型導光板102全体が発光している。しかしながら、透明度を確保するために拡散板やレンズシートを入れることが出来ないため、モアレや輝線が発生しやすい。そこで透過型液晶パネル101と透過型導光板102の間に調光シート104を挿入し、調光シート104を拡散状態とすることで、透過型導光板102からの発光をより均一にすることで透過型液晶パネル101を透過してもモアレや輝線が発生することがなくなる。
以上により、視点201に入るのは透過型液晶パネル101に表示された静止画や動画の画像表示203が写ることになる。
図3(b)の展示品表示状態では、透過型液晶パネル101を白色表示とする。白色とすることで透過型液晶パネル101は裏面で発生した光がそのまま表に出るような状態となる。この状態を白色の透過状態と呼ぶ。また、透過型導光板102は光源部103を不点灯または弱点灯することで、透過型導光板102全体が光らない状態または僅かに発光する状態となり、透明状態としている。また、調光シート104は透明状態になるように電流制御される。
以上により、視点201には、透過型ディスプレイを透過して展示品202が見える透過表示像204が写ることとなる。
次に、透過型液晶パネル101と透過型導光板102の関係を図4と図5を用いて説明する。ここでは調光シート104は割愛している。
透過型導光板102の裏面にはプリズムパターン301が刻まれている。光源部103の入光方向に直交方向にパターンがある。そのため、光源部103から入射した光がプリズムパターン301の斜面で反射して表側に反射することで透過型導光板102の全面が光ることになる。プリズムパターン301は反射面が表面に対して45°±10°の斜面を持っているため、ドットパターンなどに比べて光を有効に取り出すことが可能となっている。しかしながら、ミクロに見ると線として光っている状態となっているため、透過型液晶パネル101の液晶画素302とパターンのピッチが近い場合はモアレが発生する。一般的に1:1や1:2などの整数倍のときに僅かなずれでモアレが発生して縞模様が画面全体に発生する。
そのため、ここでプリズムピッチ401は透過型液晶パネル101の画素ピッチ404と一定の関係になるように設定されている。画素ピッチ404はその透過型ディスプレイの目的によりサイズや解像度が決められているため、パラメータとして変更することが出来ない場合が多い。そのため、プリズムピッチ401側を合わせることとなる。
大画面の液晶パネルの場合は、画素ピッチ404は一般的に大きくなり、500μm前後となる場合ある。このような場合は、プリズムピッチ401がおおよそ400μmを超えて大きくなると線として人に認識されてしまうため、小さくする方向となる。この場合は画素ピッチ404とプリズムピッチ401の比を1:1/1.5、1:1/2.5、1:1/3.5となどとすることでモアレの発生を回避することが可能となる。一般的にピッチを細かくする方がモアレの影響は小さくなるが、その分、加工するプリズム本数が多くなり加工時間が長くなる。また、導光板の均斉度を出すためにはプリズム深さ403が浅くなり、加工精度が厳しくなるため、1:1/2.5や1:1/3.5程度で加工精度と性能のバランスが取れる比率を採用する。
一方、小インチサイズで高精細な液晶パネルの場合は、画素ピッチ404は一般的に小さくなり、50μm前後となる場合がある。このような場合は、プリズムピッチ401が小さくなると加工本数が増えてプリズム深さも浅くなるため、大きくする方向となる。この場合は画素ピッチ404とプリズムピッチ401の比を1:1.5、1:2.5、1:3.5となどとすることでモアレの発生を回避することが可能となる。一般的にピッチを細かくする方がモアレの影響は小さくなるが、その分加工するプリズム本数が多くなり加工時間が長くなる。また、導光板の均斉度を出すためにはプリズム深さ403が浅くなり、加工精度が厳しくなるため、1:1.5や1:2.5程度で加工精度と性能のバランスが取れる比率を採用する。
また、1:1/1.5のような小さい倍率でも1:1.5のような大きい倍率でもプリズム幅402がプリズムピッチ401に対して10%以下とすることが透過型導光板102の透明度を確保することに重要となる。
本発明は、ディスプレイにコンテンツを表現する画像表示状態と、ディスプレイ越しに展示品を見せる展示品表示状態などのデジタルサイネージに用いられる透過型ディスプレイの高性能化に寄与する。
100 制御部
101 透過型液晶パネル
102 透過型導光板
103 光源部
104 調光シート
201 視点
202 展示品
203 画像表示
204 透過表示像
301 プリズムパターン
302 液晶画素
401 プリズムピッチ
402 プリズム幅
403 プリズム深さ
404 画素ピッチ
501 透過型ディスプレイ
502 自動販売機
503 前面透明パネル
504 展示品

Claims (2)

  1. 光源部と、前記光源部で発光した光を端部から入光して面発光する透過型導光板と、前記透過型導光板から面発光した光を拡散する調光シートと、前記調光シートで拡散透過した光を裏面から照射して画像を表示する透過型液晶パネルとで透過型ディスプレイを構成し、
    前記調光シートは、光を拡散する拡散状態と光を透過させる透明状態を切り換えることが可能であり、
    前記透過型液晶パネルに画像を表示させる画像表示状態と前記透過型液晶パネルの前面から前記透過型導光板の背面の間を透明状態に切り換える表示状態に応じて、前記透過型液晶パネルと前記光源部と前記調光シートの状態を制御する制御部を設け、
    前記透過型液晶パネルに画像を表示させる画像表示状態では、前記調光シートを拡散状態とし、前記透過型導光板に入射する光源部の光を点灯する状態に前記制御部が切り換え、
    前記透過型液晶パネルの前面から前記透過型導光板の背面の間を透明状態に切り換える表示状態では、前記透過型液晶パネルを白色の透過状態とし、前記調光シートを透明状態とし、前記透過型導光板に入射する光源部の光を非点灯または前記画像表示状態の場合の前記光源部の点灯状態よりも弱点灯に前記制御部が切り換える、
    透過型ディスプレイ。
  2. 前記透過型導光板は裏面に直線状に複数のプリズムパターンが形成されており、
    複数の前記プリズムパターン間の配置間隔の距離は、前記透過型液晶パネルの画素ピッチの非整数倍であり、
    前記プリズムパターン間のプリズムピッチが400μm以下、前記プリズムパターンのプリズム深さが0.1μm以上50μm以下、前記プリズムパターンの幅が、前記プリズムパターン間のプリズムピッチの10%以下であることを特徴とする、
    請求項1記載の透過型ディスプレイ。
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