JP2017110082A - ラテックスフォームの製造方法及びゲル化剤 - Google Patents
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前記ラテックス組成物にゲル化剤を添加するゲル化工程を含み、
前記ゲル化剤が、固体状のラクトン化合物と液体媒体とを含み、
前記ラクトン化合物は、水に可溶であり、
前記液体媒体に対する前記ラクトン化合物の溶解度が50(g/100g)以下である、ラテックスフォームの製造方法である。
なお、前記液体媒体は、主成分として、2価以上のポリオール、脂肪酸及びカルボン酸エステルからなる群より選択される1種又は2種以上を含むことが好適である。
ここで、本発明は、ラテックスフォーム製造用のゲル化剤であって、
前記ゲル化剤が、固体状のラクトン化合物と液体媒体とを含み、
前記ラクトン化合物は、水に可溶であり、
前記液体媒体は、前記ラクトン化合物の溶解度が50(g/100g)以下である、ゲル化剤であってもよい。
なお、前記液体媒体は、主成分として、2価以上のポリオール、脂肪酸及びカルボン酸エステルからなる群より選択される1種又は2種以上を含むことが好適である。
1 ラテックスフォームの製造方法
1−1 原料
1−2 製造工程
2 ラテックスフォームの構造・物性
3 ラテックスフォームの用途
本形態に係るラテックスフォームの製造方法は、分散媒及び分散剤を含むゴムラテックスに、加硫剤、起泡剤、気泡安定剤及び軟化剤を添加したラテックス組成物に、ゲル化剤及び気体を混合させることで発泡及びゲル化させ、加熱加硫してラテックスフォームを製造する方法である。
本形態に係るラテックスフォームの製造方法に用いられる原料としては、ラテックスフォームの主原料となるゴムラテックスと、ゲル化剤と、を少なくとも含み、更に必要に応じて、加硫剤、加硫助剤、加硫促進剤、老化防止剤、起泡剤、気泡安定剤、軟化剤及びその他の添加剤等を用いてもよい。以下、各々について詳述する。
ゴムラテックスは、ゴムポリマー粒子が分散剤により分散媒(水性媒体等、水を含む分散媒)中に安定して分散しているものである。以下、各々について説明するが、本形態に係るゴムラテックスはこれには限定されない。
本形態で用いられるゴムラテックスは、天然ゴム又は合成ゴムの未架橋又は部分架橋ポリマー(以下、「ゴムポリマー」と記載する。)が、粒子として水中に分散されたものである。ゴムポリマーが天然ゴムの場合、ゴム樹液、これを濃縮したもの、又はゴム樹液等に更に保存剤等を配合したものが用いられる。ゴムポリマーが合成ゴムの場合、ゴムラテックスは、一般に乳化重合によって調製される。あるいは、溶液重合等の方法によって得られたポリマーを、界面活性剤と水によって乳化し、必要に応じて溶媒を除去して調製することもできる。ラテックスフォームの原料としては、通常、ゴムポリマーの含有量が55〜70質量%のラテックスが用いられるが、安定な発泡体(フォーム)を形成し得ることから、好ましくは60〜68質量%のゴムポリマーを含有するラテックスが用いられる。ただし、本形態では、上記含有量範囲を外れるゴムラテックスを用いることは勿論差し支えなく、例えば、後述するようにカルボキシル変性されたゴムラテックスが用いられる場合、ゴムポリマーの含有量が上記範囲から外れたラテックスが用いられることもある。
分散剤は、ゴムラテックスに各種添加剤を添加したラテックス組成物中のゴムポリマー粒子や各種添加剤の分散性を向上させる役割を有する。分散剤を添加することで、ラテックス組成物を均一にできるため、混入させる気体を良好な状態で(微細且つ均一)に分散させることができる。分散剤としては、ラテックス組成物の分散性を向上させ、後述する気泡安定剤の添加により界面活性が失活するものであれば、特に制限はされないが、例えば、脂肪酸アルカリ金属塩、アルキルスルホン酸アルカリ金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩のようなアニオン性界面活性剤を使用すればよく、必要に応じてソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンアルキルエーテルのようなノニオン性界面活性剤等を併用してもよい。
次に、本形態に係るゲル化剤によるゲル化機構を説明した後に、本形態に係るゲル化剤に含まれる、ラクトン化合物、及び、液体媒体について詳述する。なお、本形態に係るゲル化剤は、本発明の効果を阻害しない範囲内で、その他の成分(例えば、添加剤)等を含んでいてもよい。
ゲル化剤は、ラテックス組成物中に分散しているゴムポリマー粒子を凝集させてゲル化させる役割を有する。この際、ラテックス組成物に混入させた気体により発生した気泡の分散状態を維持したままラテックス組成物がゲル化し、このゲル化したラテックス組成物を加熱加硫することで、均一なセル構造を有するラテックスフォームを得ることができる。
ラクトン化合物としては、前述のように、ラテックス組成物中における徐放性を奏するために、ゲル化剤中にて固体状として存在することが求められる。
液体媒体は、前述のラクトン化合物の溶解度(ラクトン化合物の液体媒体への溶解度)が、50(g/100g)以下であることを要し、40(g/100g)以下であることが好適である。前述のラクトン化合物に対する溶解度が50(g/100g)を超えてしまうと、前述のように、液体媒体に溶解したラクトンとラテックス組成物との接触部にて急速な凝集が発生してしまい、ラテックスフォーム全体を均一にゲル化させることが出来ない。なお、当該「溶解度」における温度条件としては、具体的な製造段階において使用されるゲル化剤の温度条件に等しい条件であればよいが、製造条件として特別な条件を用いない場合には、当該温度条件は常温(例えば、23〜27℃)としてよい。ここで、ラクトン化合物の液体媒体への溶解度は、下記の方法に従って計測されるものとする。
(2)ガラス瓶に液体媒体100gを入れ、更にラクトン化合物を0.1g添加する。
(3)ガラス瓶を密閉し、ミックスローターで撹拌(100rpm)する。
(4)ラクトン化合物が溶けない場合、引き続き24h撹拌を行う。
(3)ラクトン化合物が溶けた場合(固体状のラクトン化合物が目視できなくなる場合)、更にラクトン化合物を0.1g添加する。
(6)上記(3)〜(5)を繰り返し、24hの撹拌を行ってもラクトン化合物が溶けなくなった段階で測定終了とする。
(7)測定終了となる一段階前の、ラクトン化合物が溶ける最大の添加量を、ラクトン化合物の液体媒体への溶解度(g/100g)とする。
加硫剤としては、ゴムポリマーの種類及び架橋反応機構に応じて、硫黄、有機過酸化物、又はフェノール化合物等が用いられる。硫黄による架橋の場合、コロイド状硫黄及び微粉末硫黄の他;二塩化硫黄及びジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等の硫黄化合物等を用いることができる。有機過酸化物による架橋の場合、t−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシドなどのヒドロペルオキシド;ベンゾイルペルオキシド、m−トルイルペルオキシド等のアシルペルオキシド;t−ブチルクミルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブトキシペルオキシ)ヘキサン等のアルキルペルオキシド;t−ブトキシペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサノアート、t−ブトキシペルオキシベンゾアート等のペルオキシエステル;1,1−ビス(t−ブトキシペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブトキシペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ等のペルオキシケタール;t−ブトキシペルオキシイソプロピルカルボナート、t−ブトキシペルオキシ−2−エチルヘキシルカルボナート等のペルオキシカルボナート等の有機過酸化物を用いることができる。有機過酸化物は、そのまま配合してもよく、モレキュラーシーブ等の無機粉末に吸着させたり、炭化水素や可塑剤に溶解したり、ポリジメチルシロキサンなどの不活性の液体に混和したりして安定化したものを、配合に使用してもよい。フェノール化合物による架橋の場合、アルキフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、硫化−p−第三ブチルフェノール樹脂及びアルキルフェノール・スルフィド樹脂等を用いることができる。
加硫助剤は、加硫剤の働きを促進させるものである。加硫助剤としては、例えば、酸化亜鉛や酸化マグネシウム等の無機化合物や、ステアリン酸やアミン類等の有機物等を使用することができる。
加硫促進剤は、加硫時間の短縮等の目的で用いられる。加硫促進剤としては、例えば、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛のようなジチオカルバミン酸亜鉛類;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドのようなチウラム類;N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアリルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアリルスルフェンアミド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドのようなスルフェンアミド類;2−メルカプトベンゾチアゾール及びその塩(ナトリウム塩、亜鉛塩、シクロヘキシルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩等)、2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、4−モルホリニル−2−ベンゾチアジルジスルフィド、2−(N,N−ジエチルチオカルバモイルチオ)ベンゾチアゾールのようなベンゾチアゾール類;並びにそれらの混合物等を用いることができる。
老化防止剤としては、例えば、N−フェニル−N’−(p−トルエンスルホニル)−p−フェニレンジアミンのようなジフェニルアミン系化合物;芳香族アミンと脂肪族ケトンの縮合物;2−メルカプトベンゾイミダゾールやその亜鉛塩のようなイミダゾール系化合物;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールのようなモノフェノール系化合物;その他、ビスフェノール系、トリスフェノール系、ポリフェノール系化合物等が挙げられる。
起泡剤としては、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸アンモニウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、ひまし油カリウム石鹸、やし油カリウム石鹸のような脂肪酸塩;ラウロイルサルコシンナトリウム、ミリストイルサルコシンナトリウム、オレイルサルコシンナトリウム、ココイルサルコシンナトリウムのようなサルコシン塩;やし油アルコール硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムのような硫酸塩;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウムのようなスルホン酸塩;塩化ステアリルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウムのようなカチオン性界面活性剤等が例示される。
気泡安定剤としては、例えば、塩化エチルなどの塩化アルキルを、ホルムアルデヒド及びアンモニアと反応させて得られる反応生成物、例えばエチルクロリド・ホルムアルデヒド・アンモニア反応生成物;アルキル第四級アンモニウムクロリド;アルキルアリールスルホン酸塩;及び高級脂肪酸アンモニウム等が例示される。これらのうち、気泡安定効果が優れることから、塩化アルキル・ホルムアルデヒド・アンモニアの反応生成物がより好ましい。
軟化剤は、本形態のラテックスフォームに適度な柔軟性を付与する成分である。軟化剤としては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル等の炭化水素系プロセス油、スピンドル油、ペトロラタム及び流動パラフィンの等の炭化水素油;ひまし油、紅花油、綿実油、あまに油、菜種油、大豆油、落下生油、パーム油、やし油、オリーブ油、コーン油等の植物油および動物油、並びにそれらを脱水又は水素化して得られる脂肪酸エステル油等の生物起源脂肪酸エステル油、例えば脱水ひまし油等;フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジ−(2−エチルヘキシル)、テトラヒドロフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソデシル、リン酸トリクレジル、リン酸アルキルアリル、ブチルフタリルブチルグリコレート、セバシン酸ジ−n−ブチル、セバシン酸ジ(2−エチルヘキシル)、トリエチレングリコール・ジ(2−エチル・ヘキソエート)、クエン酸アセチル・トリ−n−ブチル等の可塑剤;並びにそれらの混合物;トリメリット酸系、ピロメリット酸系、安息香酸系の芳香族エステル等が挙げられる。
その他、本形態に係るラテックスフォームの製造方法においては、ゴムラテックスに添加する添加剤として、本発明の効果を損なわない範囲で、抗菌剤、充填剤、顔料及び染料のような着色剤、香料、増粘剤、分散剤、安定剤、防黴剤等を用いてもよい。
次に、本形態のラテックスフォームの製造プロセスについて詳細に説明する。本形態に係るラテックスフォームの製造方法は、前述のゲル化剤を用いる限り特に限定されないが、例えば、(工程1:混合工程)ゴムラテックスに、加硫ペースト(加硫剤、加硫助剤、加硫促進剤、老化防止剤)、起泡剤、気泡安定剤、軟化剤及びその他の添加剤を混合してラテックス組成物を形成する工程、(工程2:発泡・ゲル化工程)ラテックス組成物にゲル化剤及び気体を混合させることで発泡及びゲル化させ発泡ゲル状物を形成する工程、(工程3:成形・加熱工程)発泡ゲル状物を加熱加硫してラテックスフォームを製造する工程、を含む。以下、各々の工程について詳述する。なお、各工程にて用いられる原料は前述の通りであるため、説明を省略する場合がある。
まず、ゴムラテックスに、必要に応じて、加硫ペースト(加硫剤、加硫助剤、加硫促進剤、老化防止剤)、起泡剤、気泡安定剤、軟化剤及びその他の添加剤を含む各種添加剤を添加した液状のラテックス組成物を調製する。
次に、工程1で調製したラテックス組成物に、ゲル化剤及び空気等の気体を混入させ、十分に撹拌混合することで発泡させるとともにゲル化させ、発泡ゲル状物を得る{なお、本発明においては、ゲル化が進行中(ゲル化が未完了の状態)であるラテックス組成物も、ラテックス組成物としている}。
次いで、工程2で得られた発泡ゲル状物を、流延、注型又は押出し成形等の方法により所望の形状に加工し、更に、加硫剤の種類に応じて50〜200℃に加熱して十分に加硫(架橋反応を進行)させる。ここでの加熱方法は、発泡ゲル状物を加硫させ得るものであれば、特に制限されない。最後に、適宜加工を加えて、所定形状のラテックスフォームを得ることができる。
上述した本形態に係る製造方法により得られるラテックスフォームは、細かく、均一なセル構造を有する。また、本形態に係るラテックスフォームの気泡構造としては、独立気泡、連続気泡又はその両方を有していてよく、特に制限されないが、得られるラテックスフォームの吸液性を高めたい場合、連続気泡を有していることが好ましい。
本形態に係る製造方法により得られるラテックスフォームは、例えば、肌に直接適用する化粧用パフ、顔面に貼るシート、マスカラ等に使用できる。また、それ以外にも本発明のラテックスフォームは、マットレス、和洋枕、敷布団、椅子用クッションなどの家庭用品、列車、飛行機及び自動車等の乗り物用の座席クッション、更にはじゅうたんの裏打ち及びドアパッキング、並びに電子機器及び家庭用電化製品のシール材及び緩衝材等にも使用できる。また、本発明のラテックスフォームは、ワイビング材、スポンジたわし、吸水ロール及び吸水マット等にも使用できる。これらの中でも、本発明のラテックスフォームは、特に、化粧用パフに使用すると好適である。
[ゴムラテックス]
(合成ラテックスゴム)
商品名 Nipol LX531B〔アクリロニトリル‐ブタジエンゴムラテックス〕;日本ゼオン株式会社製
[ゲル化剤(ゲル化剤ペースト)]
〔ラクトン化合物〕
(1)グルコノ‐δ‐ラクトン;和光純薬工業株式会社製
(2)L−(+)−グロン酸γ−ラクトン
(3)ε-カプロラクトン
〔液体媒体〕
(1)エチレングリコール;和光純薬工業株式会社製
(2)プロピレングリコール
(3)プロパンジオール
(4)ポリエチレングリコール
(5)綿実油
(6)ベンゾフレックス(ジプロピレングリコールジベンゾエート)
(7)水
[分散剤]
商品名 デモールN;花王株式会社製
[起泡剤]
商品名 FR−14(オレイン酸カリ石鹸);花王株式会社製
[気泡安定剤]
(1)商品名 エポミンSP003(カチオン性高分子);株式会社日本触媒製
(2)商品名 トリメンベース;ユニロイヤル株式会社製
[加硫系ペースト]
(加硫剤)
商品名 硫黄;細井化学工業製
(加硫促進剤)
商品名 ノクセラーMZ;大内新興化学工業株式会社製
(加硫促進剤)
商品名 酸化亜鉛2種;堺化学工業株式会社製
(老化防止剤)
商品名 アデカスタブAO‐60;株式会社ADEKA
10質量部の加硫剤、6.0質量部のノクセラーMZ、18質量部の酸化亜鉛2種、13質量部の老化防止剤、及び3.0質量部の分散剤を50質量部のイオン交換水中に加えてボールミルにて48時間分散して、加硫系ペーストを調製した。
〔ゲル化剤1〕
50質量部のグルコノ‐δ‐ラクトンを50質量部のエチレングリコールに加えてボールミルにて12時間分散して、ゲル化剤1を調製した。
〔ゲル化剤2〜9〕
ラクトン化合物と液体媒体を表3及び表4に示すものとした以外は、ゲル化剤1と同様にして、ゲル化剤2〜9を調整した。
〔ゲル化剤10〕
参考用のゲル化剤として、ケイ弗化ナトリウム(ゲル化剤10)を用意した。
[実施例1の調製]
NBRラテックス150質量部に対し、16質量部の加硫系ペースト、1.0質量部の起泡剤、1.0質量部の気泡安定剤(エポミンSP003)を配合して混合ラテックスフォーム原料を得て、この原料に対して3.0質量部のゲル化剤1およびエアーを加えオークスミキサーにて起泡させ、その後加硫を行い、実施例1に係る発泡体を作製した。実施例1に係る発泡体の外観写真を図1に示す。
原料及びその配合量を、表3及び表4に示すものとした以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜8及び比較例1〜3に係る発泡体を作製した。
前述の、実施例1〜8及び比較例1〜3の調製において、以下の項目を評価した。
ゲル化剤添加から、ゲル化開始までの時間(分’秒)をゲルタイムとして評価した。ゲル化剤添加後、直ぐに凝集が開始されてしまう場合、ゲルタイムを「0’00」としている。
発泡工程において、発泡させた原料全体がゲル化している場合を○とし、その一部のみが凝集し、全体はゲル化されていない場合を×として評価した。
Claims (4)
- ゴムポリマーの粒子が分散媒に分散されたゴムラテックスを含むラテックス組成物を発泡させる工程を有する、ラテックスフォームの製造方法であって、
前記ラテックス組成物にゲル化剤を添加するゲル化工程を含み、
前記ゲル化剤が、固体状のラクトン化合物と液体媒体とを含み、
前記ラクトン化合物は、水に可溶であり、
前記液体媒体に対する前記ラクトン化合物の溶解度が50(g/100g)以下である
ことを特徴とする、ラテックスフォームの製造方法。 - 前記液体媒体は、主成分として、ポリオール、脂肪酸及びカルボン酸エステルからなる群より選択される1種又は2種以上を含む、請求項1記載の製造方法。
- ラテックスフォーム製造用のゲル化剤であって、
前記ゲル化剤が、固体状のラクトン化合物と液体媒体とを含み、
前記ラクトン化合物は、水に可溶であり、
前記液体媒体に対する前記ラクトン化合物の溶解度が50(g/100g)以下である
ことを特徴とする、ゲル化剤。 - 前記液体媒体は、主成分として、ポリオール、脂肪酸及びカルボン酸エステルからなる群より選択される1種又は2種以上を含む、請求項3記載のゲル化剤。
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