JP2017108346A - 情報処理装置、情報処理システム及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】携帯端末の盗難又は紛失以外の原因によって当該携帯端末が行う無線通信が切断された場合に、盗難又は紛失と誤って判定しにくくするための技術を提供する。
【解決手段】第1携帯端末10は、手に持たれたりカバンに入れられたりして、ユーザによって保持される。第1携帯端末10は、加速度センサや方位センサ等のセンサにより計測された物理量を取得する。第2携帯端末20は、例えばリストバンド型で、ユーザの腕50に装着される。第2携帯端末20は、上述したセンサと同じセンサにより計測された物理量を、第1携帯端末10に送信する。第1携帯端末10は、第2携帯端末20と近距離無線通信が切断されたことを検知した場合において、当該切断が検知される前に計測した物理量と、第2携帯端末20から取得した物理量との類似度が閾値未満の場合、第1携帯端末10又は第2携帯端末20が盗難された又は紛失したと判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯端末が盗難されたこと又は紛失したことを判定する技術に関する。
ユーザが保持(携帯)する携帯端末を用いて、その携帯端末又はユーザの携行品の盗難又は紛失を防ぐための技術が、特許文献1〜3に記載されている。特許文献1には、携帯通信装置が、所持すべき物品に設けられた無線タグのタグデータを抽出し、抽出されたタグデータを照合することにより、忘れ物を検出することが記載されている。特許文献2には、車での移動時に現在地が経由地であると判断され、且つ車内に携帯電話が置いてある場合には、携帯電話の置き忘れを報知しない一方で、現在地が目的地であると判断され、且つ車内に携帯電話が置いてある場合には、携帯電話の置き忘れを報知することが記載されている。特許文献3には、携帯者が動いている期間中において携行する物品に設けられた無線タグにアクセスし、この無線タグからの応答の有無に基づいて、この物品の置き忘れや盗難を防止することが記載されている。
特開2014−44522号公報 特開2012−206535号公報 特開2008−117120号公報
ところで、携帯端末に搭載された無線通信の機能を利用して、当該携帯端末と対象物との無線通信による接続の有無に基づいて、当該対象物の盗難又は紛失を判定する技術の場合、誤判定の発生が問題となることがある。例えば、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信は、周辺環境等の外的要因によって無線通信が切断される場合があり、対象物の盗難又は紛失以外の原因で切断される場合も少なくない。
そこで、本発明は、携帯端末の盗難又は紛失以外の原因によって当該携帯端末が行う無線通信が切断された場合に、盗難又は紛失と誤って判定しにくくするための技術を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明の情報処理装置は、第1携帯端末が備える第1のセンサにより計測された当該第1携帯端末の動きに応じた第1の物理量を取得する第1取得手段と、ユーザの身体の部位に装着される第2携帯端末が備える第2のセンサにより計測された前記身体の動きに応じた第2の物理量を取得する第2取得手段と、前記第1携帯端末と前記第2携帯端末とにより行われる無線通信が切断されたことを検知する検知手段と、前記無線通信の切断が検知された場合において、当該切断が検知される前に取得された前記第1の物理量と前記第2の物理量とが所定の関係を満たしたときは、前記第1携帯端末又は前記第2携帯端末が盗難された又は紛失したと判定する判定手段とを備える。
本発明の情報処理装置において、前記判定手段は、前記無線通信が行われている場合に、前記第1の物理量と前記第2の物理量との類似度を逐次計算し、前記切断が検知され
本発明の情報処理装置において、前記判定手段は、前記無線通信が行われている場合でも、前記第1の物理量又は前記第2の物理量の経時的な変化が異常を示したときは、盗難又は紛失と判定してもよい。
本発明の情報処理装置において、前記第1の物理量と前記第2の物理量とが前記所定の関係を満たしてから第1の期間を経過した後、前記盗難又は紛失を報知する第1の報知処理を行い、前記切断が検知されてから第2の期間を経過した後、前記盗難又は紛失を報知する第2の報知処理を行う報知処理手段を備えてもよい。
この情報処理装置において、前記報知処理手段は、所定の条件に応じて、前記第1の期間又は第2の期間の長さを変更してもよい。
更に、前記報知処理手段は、前記盗難と判定された場合と前記紛失と判定された場合とで、前記第1の期間又は第2の期間の長さを異ならせてもよい。
本発明の情報処理装置において、前記第1携帯端末又は前記第2携帯端末の位置を自律航法により測位する測位手段と、盗難又は紛失されたと判定された場合に、測位された前記位置を所定の通知先に通知する通知手段とを備えてもよい。
本発明の情報処理装置は、前記第1携帯端末又は前記第2携帯端末に備えられてもよい。
本発明の情報処理システムは、自端末の動きに応じた第1の物理量を計測する第1のセンサを有する第1携帯端末と、ユーザの身体の部位に装着される装着部と、前記身体の動きに応じた第2の物理量を計測する第2のセンサとを有する第2携帯端末と、前記第1の物理量を取得する第1取得手段と、前記第2の物理量を取得する第2取得手段と、前記第1携帯端末と前記第2携帯端末とにより行われる無線通信が切断されたことを検知する検知手段と、前記無線通信の切断が検知された場合において、当該切断が検知される前に取得された前記第1の物理量と前記第2の物理量とが所定の関係を満たしたときは、前記第1携帯端末又は前記第2携帯端末が盗難された又は紛失したと判定する判定手段とを備える。
本発明のプログラムは、コンピュータに、コンピュータに、第1携帯端末が備える第1のセンサにより計測された当該第1携帯端末の動きに応じた第1の物理量を取得するステップと、ユーザの身体の部位に装着される第2携帯端末が備える第2のセンサにより計測された前記身体の動きに応じた第2の物理量を取得するステップと、前記第1携帯端末と前記第2携帯端末とにより行われる無線通信が切断されたことを検知するステップと、前記無線通信の切断が検知された場合において、当該切断が検知される前に取得された前記第1の物理量と前記第2の物理量とが所定の関係を満たしたときは、前記第1携帯端末又は前記第2携帯端末が盗難された又は紛失したと判定するステップとを実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、携帯端末の盗難又は紛失以外の原因によって当該携帯端末が行う無線通信が切断された場合に、盗難又は紛失と誤って判定しにくくするための技術を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示す図。 同実施形態に係る第1携帯端末のハードウェア構成を示すブロック図。 同実施形態に係る第2携帯端末のハードウェア構成を示すブロック図。 同実施形態に係る第1携帯端末及び第2携帯端末の機能構成を示すブロック図。 同実施形態に係る携帯端末の保持状態と加速度の時間波形との関係の説明図。 同実施形態に係る携帯端末の保持状態と加速度の時間波形との関係の説明図。 同実施形態に係る携帯端末の保持状態と加速度の時間波形との関係の説明図。 同実施形態に係る第2携帯端末が実行する処理を示すフローチャート。 同実施形態に係る第2携帯端末が実行する処理を示すフローチャート。 同実施形態に係る携帯端末の盗難時の加速度の時間波形の一例。 同実施形態に係る携帯端末の紛失時の加速度の時間波形の一例。 同実施形態に係る携帯端末の紛失時の加速度の時間波形の一例。 同実施形態に係る携帯端末の紛失時の加速度の時間波形の一例。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1の全体構成を示す図である。図1に示すように、情報処理システム1は、第1携帯端末10と、第2携帯端末20と、外部端末30とを備える。第1携帯端末10及び外部端末30は、ネットワーク100に接続して通信する機能を有する。ネットワーク100は、例えば、移動体通信網、ゲートウェイ装置及びインターネットを含む公衆の通信回線である。
第1携帯端末10及び第2携帯端末20は、同じユーザによって携帯(保持)されている。第1携帯端末10は、本実施形態ではスマートフォンである。第1携帯端末10は、図1では、ユーザの手に持たれた状態で保持されている。ただし、第1携帯端末10のユーザによる保持状態としては、ユーザの手で持たれた状態のほか、ユーザが所持するカバン(例えば手提げカバン)に入れられた状態もある。
第2携帯端末20は、いわゆるウェアラブル端末で、本実施形態ではリストバンド型又は腕時計型の携帯端末である。第2携帯端末20は、ユーザの身体の部位に装着するためのベルト状の装着部201を備える。第2携帯端末20は、装着部201がユーザの腕50(図1では左手の前腕部)に巻きつけられることで、腕50に装着される。
第1携帯端末10と第2携帯端末20とは、通信可能な距離(以下「通信可能距離」という。)以内に近接したときに、無線により接続して近距離無線通信を行う機能を有する。近距離無線通信は、ネットワーク100を介さないで行われる無線通信である。近距離無線通信は、本実施形態ではBluetooth4.0(いわゆるBluetooth Low Energy)であるが、ANT等の他方式が採用されてもよい。
外部端末30は、第1携帯端末10及び第2携帯端末20以外の端末装置である。外部端末30は、第1携帯端末10及び第2携帯端末20のユーザによって使用されてもよいし、それ以外の第三者によって使用されてもよい。外部端末30は、図1ではスマートフォンの場合が示されているが、通信機能や表示機能を有する他の端末装置であればよい。
図2は、第1携帯端末10のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、第1携帯端末10は、制御部11と、センサ部12と、ネットワーク通信部13と、近距離無線通信部14と、UI(User Interface)部15と、音声入出力部16と、記憶部17と、電源部18とを備える。
制御部11は、演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含むメモリとを含むマイクロコンピュータを備える。制御部11は、本発明の情報処理装置として機能する。CPUは、ROM又は記憶部17に記憶されたプログラムを、RAMに読み出して実行することにより、第1携帯端末10の各部を制御する。
センサ部12は、第1携帯端末10(換言すると、第1携帯端末10を保持するユーザ)の動きに応じた物理量を計測するセンサを含む。センサ部12は、本実施形態では、加速度センサ121と、ジャイロセンサ(角速度センサ)122と、方位センサ123と、気圧センサ124とを備える。センサ部12の各センサは、ユーザの身体の動きに応じた物理量(第1の物理量)を逐次計測して、計測した物理量を制御部11に出力する。
加速度センサ121は、3軸の加速度センサであり、第1携帯端末10に作用した加速度を計測する。加速度センサ121は、第1携帯端末10の姿勢及び変位を特定するために用いられる。ジャイロセンサ122は、3軸の角速度センサであり、第1携帯端末10に作用した角速度を計測する。ジャイロセンサ122は、第1携帯端末10の姿勢を計測するために用いられる。第1携帯端末10の姿勢は、第1携帯端末10の基準方向からの傾き(例えば回転角)によって特定される。第1携帯端末10の変位は、例えば第1携帯端末10の移動した軌跡によって特定される。当該軌跡は、例えば、第1携帯端末10の移動した距離、及び移動の方向の組み合わせによって特定される。
方位センサ123は、例えば3軸の地磁気センサであり、地磁気の方向を計測することで、自センサ(第1携帯端末10)が向けられた方位を計測する。方位センサ123は、ユーザが移動した方位を特定するために用いられる。気圧センサ124は、気圧を計測するセンサである。気圧センサ124は、第1携帯端末10が存在する位置の高さを特定するために使用される。
ネットワーク通信部13は、例えば無線通信回路及びアンテナを有し、ネットワーク100に接続(無線接続)して通信を行う。近距離無線通信部14は、例えば無線通信回路及びアンテナを有し、通信相手として設定された(即ち、ペアリングが行われた)外部装置と接続して、近距離無線通信を行う。UI部15は、表示面に画像を表示する表示部と、表示部の表示面に重ねて設けられ、ユーザの接触による入力操作を行うためのタッチセンサとを備えるユーザインタフェースである。第1携帯端末10は、更に、物理キー等の他の操作手段を備えてもよい。
音声入出力部16は、例えばマイクロホン及びスピーカを備え、ユーザにより入力された音声を音声信号に変換して制御部11に供給し、また、制御部11から供給された音声信号を音声に変換して出力する。記憶部17は、例えばEEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)やフラッシュメモリ等の記憶装置を備え、制御部11により実行されるプログラムを記憶する。電源部18は、二次電池を電源として含み、第1携帯端末10の各部に電力を供給したり、二次電池の電池残量を測定したりする。
図3は、第2携帯端末20のハードウェア構成を示すブロック図である。図3に示すように、第2携帯端末20は、制御部21と、センサ部22と、近距離無線通信部23と、操作部24と、音声出力部25と、記憶部26と、電源部27とを備える。制御部21、近距離無線通信部23、記憶部26及び電源部27は、第1携帯端末10の同名のハードウェアと同じ構成である。
制御部21のCPUは、ROM又は記憶部26に記憶されたプログラムをRAMに読み出して実行することにより、第2携帯端末20の各部を制御する。
センサ部22は、第2携帯端末20を装着したユーザの身体の動きに応じた物理量を計測するセンサを含む。センサ部22は、本実施形態では、加速度センサ221と、ジャイロセンサ222と、方位センサ223と、気圧センサ224とを備える。加速度センサ221、ジャイロセンサ222、方位センサ223、及び気圧センサ224の構成及びその用途は、第2携帯端末20の同名のセンサと同じである。センサ部22の各センサは、ユーザの身体の動きに応じた物理量(第2の物理量)を逐次計測して、計測した物理量を制御部21に出力する。
操作部24は、例えば物理キーを含み、ユーザによって操作される操作手段である。音声出力部25は、例えばスピーカを備え、制御部21から供給された音声信号を音声に変換して出力する。記憶部26は、制御部21により実行されるプログラムを記憶する。電源部27は、第2携帯端末20の各部に電力を供給したり、二次電池の電池残量を測定したりする。
図4は、第1携帯端末10及び第2携帯端末20の機能構成を示すブロック図である。
第2携帯端末20の制御部21は、プログラムを実行することにより、取得部211と、送信部212とに相当する機能を実現する。
取得部211は、センサ部22の各センサにより計測された物理量(第2の物理量)を取得する取得手段として機能する。センサ部22のセンサは、本発明の第2のセンサとして機能する。送信部212は、取得部211により取得された物理量を、近距離無線通信部23を介して第1携帯端末10へ送信する送信手段として機能する。
第1携帯端末10の制御部11は、プログラムを実行することにより、第1取得部111と、第2取得部112と、検知部113と、判定部114と、報知処理部115と、測位部116と、通知部117とに相当する機能を実現する。
第1取得部111は、センサ部12の各センサにより計測された物理量(第1の物理量)を取得する第1取得手段として機能する。センサ部12のセンサは、本発明の第1センサとして機能する。
第2取得部112は、近距離無線通信部14を介して、第2携帯端末20の送信部212により送信された物理量を取得する第2取得手段として機能する。
検知部113は、近距離無線通信部14により第2携帯端末20と行われる近距離無線通信を監視し、当該近距離無線通信が切断されたことを検知する検知手段として機能する。
判定部114は、検知部113により近距離無線通信の切断が検知された場合において、当該切断が検知される前に第1取得部111により取得された物理量と第2取得部112により取得された物理量とが所定の関係を満たしたときは、第1携帯端末10又は第2携帯端末20が盗難された又は紛失したと判定する判定手段として機能する。ここにおいて、所定の関係とは、第1取得部111により取得された物理量と第2取得部112により取得された物理量との時間的な変化の関係を示す。この判定のために、判定部114は、近距離無線通信が行われている場合に、第1取得部111により取得された物理量と第2取得部112により取得された物理量の類似度を逐次計算する。そして、判定部114は、近距離無線通信の切断が検知される前の所定の期間に計算された類似度が閾値未満の場合に、盗難又は紛失と判定する。
報知処理部115は、第1携帯端末10又は第2携帯端末20が盗難された又は紛失したと判定部114により判定された場合に、その旨を報知する報知処理を行う報知処理手段として機能する。報知処理部115は、例えば、判定部114により計算された類似度が閾値未満となってから第1の期間を経過した後、盗難又は紛失を報知する第1の報知処理を行う。更に、報知処理部115は、近距離無線通信の切断が検知されてから第2の期間を経過した後、盗難又は紛失を報知する第2の報知処理を行う。
測位部116は、第1携帯端末10又は第2携帯端末20の位置を自律航法により測位する測位手段として機能する。具体的には、測位部116は、第1携帯端末10又は第2携帯端末20の移動距離及び移動方向を表す移動量を計算する。測位部116は、加速度センサ221と、ジャイロセンサ222と、気圧センサ224とにより計測された物理量に基づいて移動距離を計算する。例えば、測位部116は、所定方向における加速度を時間で二階積分することにより、その方向における移動距離(変位)を計算する。測位部116は、方位センサ223により計測された物理量に基づいて移動方向を求める。
通知部117は、第1携帯端末10又は第2携帯端末20が盗難された又は紛失したと判定部114により判定された場合に、測位部116により測定された位置を所定の通知先に通知する通知手段として機能する。通知部117は、本実施形態では、第1携帯端末10の位置を表すデータを、ネットワーク通信部13を介して外部端末30に送信する。
本実施形態の第1携帯端末10は、盗難又は紛失以外の原因によって第2携帯端末20との近距離無線通信が切断された場合に、これを盗難又は紛失と誤って判定しにくくするために、自端末及び第2携帯端末20の動きを監視する。
図5〜7は、第1携帯端末10及び第2携帯端末20における保持状態と加速度の時間波形との関係を説明する図である。図5には、第1携帯端末10がユーザの手に持たれた状態で、第2携帯端末20が腕50に装着された状態で、ユーザが歩行している場合が示されている。
図5の上段に示すように、第1携帯端末10と第2携帯端末20とがユーザの同じ手で保持されている場合を考える。図5の下段には、横軸を時間軸とし、縦軸を鉛直方向における加速度(「+」を鉛直上方向の加速度、「−」を鉛直下方向の加速度とする。以下同じ。)として、第1携帯端末10及び第2携帯端末20の加速度の時間的な変化が示されている。第1携帯端末10及び第2携帯端末20の加速度の時間波形は、実線で示すように、ユーザの手の振りに応じて、ほぼ同位相で、ほぼ同じ振幅の正弦波形を示す。第1携帯端末10と第2携帯端末20とが別の手で持たれている場合には、破線で示すように、ユーザの手の振りに応じて、ほぼ逆位相で、ほぼ同じ振幅の正弦波形を示す。
図6には、第1携帯端末10がユーザの手に持たれた状態で、第2携帯端末20が腕50に装着された状態で、ユーザが乗物の一例であるエスカレータ60に乗って移動している場合が示されている。
図6の上段に示すように、ユーザがエスカレータ60に乗って移動(等速移動)している場合を考える。図6の下段には、横軸を時間軸とし、縦軸を鉛直方向における加速度として、加速度の時間的な変化が示されている。第1携帯端末10及び第2携帯端末20の加速度の時間波形は、ユーザがエスカレータ60に乗ったタイミング及び降りたタイミングで加速度の変化が現れているが、それ以外の期間は概ねゼロで一定となる。
なお、エスカレータ60ではなく、エレベータや動く歩道等の別の乗物に乗ってユーザが移動している場合も、移動方向や移動速度によって加速度の作用する方向や大きさが異なるが、概ね図6で説明した加速度の時間的な変化を示す。
図7には、第1携帯端末10が手提げカバン70に入れられた状態で、第2携帯端末20が腕50に装着された状態で、ユーザが歩行している場合が示されている。
図7の上段に示すように、第1携帯端末10と第2携帯端末20とがユーザの同じ手で保持されている場合を考える。図7の下段は、横軸を時間軸とし縦軸を鉛直方向における加速度として、加速度の時間的な変化が示されている。第1携帯端末10及び第2携帯端末20の加速度の時間波形は、実線で示すように、ユーザの手の振りに応じて、例えばほぼ同位相で、ほぼ同じ振幅の正弦波形を示す。第1携帯端末10と第2携帯端末20とが別の手で持たれている場合には、破線で示すように、ユーザの手の振りに応じて、ほぼ逆位相の正弦波形を示す。
図5〜7の説明から分かるように、第1携帯端末10及び第2携帯端末20が同じユーザによって保持されている場合、これらの携帯端末の加速度の時間波形の類似度は高い。したがって、この類似度が高い状態から低い状態に遷移した場合、第1携帯端末10及び第2携帯端末20が同じユーザによって保持されなくなった、即ち少なくとも一方が盗難された又は紛失した可能性があると推定される。
この理由から、判定部114では、近距離無線通信の接続の状態に加え、センサ部12により計測された物理量の時間的な変化と、センサ部22により計測された物理量の時間的な変化との関係とに基づいて、第1携帯端末10の紛失又は盗難を判定する。
なお、第2携帯端末20はユーザの身体の部位に装着された状態で使用されるため、第1携帯端末10に比べると盗難又は紛失の可能性が低い。このため、本実施形態の以下の説明では、特に断りのない限り第1携帯端末10の盗難又は紛失を判定する場合を説明する。
図8は、第2携帯端末20が実行する処理を示すフローチャートである。
第2携帯端末20の制御部21は、第1携帯端末10が通信可能距離以内に近接した場合に、近距離無線通信部23を介して、第1携帯端末10と近距離無線通信により接続する(ステップS1)。この接続が完了すると、制御部21は、センサ部22の各センサに物理量を計測させて、計測された物理量を取得する(ステップS2)。制御部21は、計測された物理量をRAM又は記憶部17に記憶(蓄積)させる。制御部11は、計測を開始した後、所定の時間間隔で第1携帯端末10との接続の有無を確認する(ステップS3)。第1携帯端末10と接続されていると判定した場合(ステップS4;YES)、制御部21は、センサ部22で計測された物理量を第1携帯端末10へ逐次送信(例えばリアルタイムで送信)する(ステップS5)。制御部11は、例えば、物理量を計測した時点(例えば計測日時)を特定可能な形式で、物理量を送信する。
ステップS4において近距離無線通信が切断されたと判定した場合(ステップS4;NO)、制御部11は、ステップS1に戻り、物理量の計測を継続する。例えば、第1携帯端末10の第2携帯端末20との距離が通信可能距離以上に離れたことや、周囲の電波状況等の外的要因によって、近距離無線通信が切断される場合がある。このような場合、制御部11は、第1携帯端末10との近距離無線通信による接続が再開された後で、記憶しておいた物理量を一括して送信する。
図9は、第1携帯端末10が実行する処理を示すフローチャートである。以下では、ユーザが、図5で説明した保持状態で第1携帯端末10及び第2携帯端末20を保持している場合を代表して説明する。
第1携帯端末10の制御部11は、第2携帯端末20が通信可能距離以内に近接した場合に、近距離無線通信部14を介して、第2携帯端末20と近距離無線通信により接続する(ステップS11)。この接続が完了すると、制御部11は、センサ部12の各センサに物理量を計測させて、計測された物理量を取得する(ステップS12)。制御部11は、計測された物理量をRAM又は記憶部26に記憶させる。また、制御部11は、第2携帯端末20により送信された物理量(つまりステップS5で送信された物理量)を、近距離無線通信部14を介して受信しこれを取得する(ステップS13)。
次に、制御部11は、第2携帯端末20と近距離無線通信により接続中かどうかを判定する(ステップS14)。ここでは、制御部11は、ステップS14で「YES」と判定し、次に、ステップS12で取得した物理量の時間的な変化が異常を示したかどうかを判定する(ステップS15)。ここでいう異常とは、第1携帯端末10の通常の使用において現れないような物理量の時間的な変化を示す。異常を示す物理量の時間的な変化として、例えば、第1携帯端末10が落下して床に衝突した際の加速度の時間的な変化がある。ここでは、制御部11が、ステップS15で「NO」と判定したとする。
次に、制御部11は、ステップS12で取得した物理量及びステップS13で取得した物理量のうち、現在時点から所定期間前までの期間に計測された物理量同士(ここでは時間波形同士)の類似度を計算する(ステップS16)。現在時点を図10に示す時刻Pとした場合、時刻Pから所定時間ΔP前である時刻P0から、現在時点である時刻Pまでの期間の物理量同士の類似度を計算する。類似度の計算のアルゴリズムとしては、Angular Metrics for Shape Similarity(AMSS)や、Dynamic Time Warping(DTW)等があるが、種々の類似度計算アルゴリズムを採用可能である。所定時間ΔPの時間長は、例えば設計段階又はユーザの設定により予め決められていればよい。ステップS16では、制御部11は、ユーザが第1携帯端末10を保持する手と、第2携帯端末20を装着する手とが異なる場合でも、これらが同じユーザによって保持されていることを特定可能な方法で、類似度を計算することが望ましい。例えば、制御部11は、加速度の作用する方向を示す符号(+又は−)を無視して、類似度の計算を行う。
次に、制御部11は、計算した類似度が閾値時間TH1継続して閾値未満かどうかを判定する(ステップS17)。例えば、図10に示す時刻0〜T0の期間では、加速度の時間波形が第1携帯端末10と第2携帯端末20とでほぼ一致するため、類似度は閾値以上である。この場合、制御部11は、ステップS17で「NO」と判定し、ステップS12の処理に戻る。この期間においては、第1携帯端末10及び第2携帯端末20が同じユーザによって保持されており、第1携帯端末10及び第2携帯端末20が盗難又は紛失に遭っていないと推定される。そして、制御部11は、ステップS12〜S17の処理を繰り返し実行する。
時刻T0において、第1携帯端末10が盗難犯によって盗難され、そのまま走り去られた場合を考える。この場合、時刻T0以降において第1携帯端末10の加速度の時間波形と、第2携帯端末20との時間波形との差異が大きくなる。そして、時刻T1以降においては、ステップS16で算出される類似度が閾値未満となる。そして、制御部11は、類似度が閾値未満となった状態が閾値時間TH1(第1の期間)経過して時刻T2になると、ステップS17で「YES」と判定する。なお、ここでは、近距離無線通信による接続は継続されているものとする。
ステップS17で「YES」と判定すると、制御部11は、第1携帯端末10が盗難された又は紛失した可能性があると判定して、第1の報知処理を行う(ステップS18)。制御部11は、ここでは、音声入出力部16を介して所定の報知音(例えばメッセージやピープ音)を出力する音声出力処理を行う。この報知音は、比較的大きな音量で出力され、ユーザや周囲の人物にも聴取されるようになっている。第1の報知処理はこれに限られず、例えば、近距離無線通信を用いて盗難又は紛失を通知する通知データを第1携帯端末10に送信する処理であってもよい。この通知データを受信すると、制御部11は、所定の報知音を出力したり、図示せぬ振動モータを駆動して振動を発生させたりして、第1携帯端末10が盗難された又は紛失した可能性があることをユーザに報知する。
次に、制御部11は、第2携帯端末20との近距離無線通信による接続の有無を確認する(ステップS19)。そして、制御部11は、近距離無線通信の切断を検知したかどうかを判定する(ステップS20)。ステップS20で「NO」と判定した場合、つまり近距離無線通信による接続が継続されている場合、制御部11は、ステップS12に処理に戻る。そして、制御部11は、ステップS12〜S20の処理を繰り返し実行する。接続が継続されている場合、まだ第1携帯端末10と第2携帯端末20との距離は比較的近いと推定される。
時刻T2よりも後の時刻T3において、近距離無線通信が切断した場合を考える。制御部11は、類似度が閾値未満となった状態のままこの切断を検知した場合(ステップS20;YES)、切断を検知した時点から所定時間前までの期間に計測された物理量同士の類似度を計算する(ステップS21)。ステップS21の類似度の計算は、例えば、ステップS16と同じアルゴリズムで行われる。また、ここにおける「所定時間」は、前述したΔPと同じ長さであってもよいし、異なっていてもよい。
次に、制御部11は、第2携帯端末20との近距離無線通信が切断した状態が閾値時間TH2(第2の期間)継続し、且つステップS21で計算した類似度が閾値未満であるかどうかを判定する(ステップS22)。ステップS22で使用される類似度に対する閾値は、ステップS17で使用される閾値と同じであってもよいし、異なっていてもよい。ステップS22で「NO」と判定した場合、即ちステップS22で計算した類似度が閾値以上となった場合、又は閾値時間TH2が経過する前に近距離無線通信による接続が再開された場合、制御部11は、ステップS12の処理に戻る。そして、制御部11は、ステップS12〜S22の処理を繰り返し実行する。近距離無線通信が切断したままの状態のときは、制御部11は、ステップS14で「NO」と判定し、ステップS22の処理に進むこととなる。そして、制御部11は、第2携帯端末20との近距離無線通信が切断した状態が閾値時間TH2継続し、且つステップS21で計算した類似度が閾値未満となった場合、ステップS22で「YES」と判定する。図10に示す例の場合、制御部11は、時刻T4になるとステップS22で「YES」と判定する。
なお、ステップS22は、第2携帯端末20との近距離無線通信が切断した状態が継続した時間を特に考慮せず、第2携帯端末20との接続が切断し、且つその切断を検知した時点から所定時間前までの期間の類似度が閾値未満かどうかを判定するステップに置き換えられてもよい。
ステップS22で「YES」と判定すると、制御部11は、第1携帯端末10が盗難された又は紛失したと判定して、第2の報知処理を行う(ステップS23)。制御部11は、ここでは、ネットワーク通信部13を介して外部端末30と通信し、外部端末30のユーザに盗難又は紛失を報知する処理を行う。報知処理はこれに限られず、制御部11は、音声入出力部16を介して所定の報知音を出力する処理を、第1の報知処理よりも大きい音量で行うようにしてもよい。また、制御部11は、近距離無線通信を用いて第1携帯端末10に上述した通知データを送信する処理であってもよい。
なお、制御部11は、第1の報知処理を、第2携帯端末20を介して盗難又は紛失を報知する処理とし、第2の報知処理を、第1携帯端末10及び第2携帯端末20を介して盗難又は紛失を報知する処理としてもよい。これは、第1携帯端末10及び第2携帯端末20が偶然に異なる動きをする場合もあるので、第1の報知処理は第2の報知処理よりも報知レベルを低くするという発想に基づく。
次に、制御部11は、第1携帯端末10の測位を開始する(ステップS24)。制御部11は、自律航法により第1携帯端末10の位置を測位するために、ユーザの移動距離及び移動方向を表す移動量の計算を開始する。そして、制御部11は、計算した移動量に基づいて、第1携帯端末10の位置を求める。例えば、制御部11は、近距離無線通信部14を介して位置ビーコンからのビーコン信号を受信すると、ネットワーク通信部13を介して、所定のサーバ装置に基準位置を問い合わせる。制御部11は、ビーコン信号に含まれる位置情報に応じた基位位置がサーバ装置から通知されると、この基準位置と、計算した移動量とに基づいて、第1携帯端末10の位置を求める。この際に、制御部11は、基準位置の周辺の地図を表す地図データも取得してもよい。
そして、制御部11は、測位した第1携帯端末10の位置を、ネットワーク通信部13を介して外部端末30へ通知する(ステップS25)。制御部11は、例えば、移動量を計算する毎又は所定の時間間隔で、第1携帯端末10の位置を通知する。ステップS25では、制御部11は、例えば第1携帯端末10の位置を地図上に表した地図データを送信する。ステップS25で通知される情報はこれに限られない。例えば、制御部11は、第1携帯端末10の移動量、周辺を撮影した撮影画像等のデータを、外部端末30へ送信してもよい。
ここでは、第1携帯端末10が盗難された場合を説明したが、第1携帯端末10が紛失した場合も、図9で説明した処理が実行される。この場合の加速度の時間波形の一例を、図11に示す。時刻T0においてユーザが第1携帯端末10を放置することでこれを紛失すると、加速度がゼロの状態で継続する。制御部11は、時刻T1において類似度が閾値未満になったと判定し、類似度が閾値未満の状態が閾値時間TH1継続すると、時刻T2において第1の報知処理を行う。そして、制御部11は、類似度が閾値未満の状態が更に継続し、時刻T3において近距離無線通信の切断を検知したとする。そして、制御部11は、近距離無線通信が切断した状態が閾値時間TH2継続すると、時刻T4において第2の報知処理を行う。
ところで、ユーザが第1携帯端末10を紛失しかけて類似度が閾値未満になった場合でも、第三者が第1携帯端末10を拾得してユーザに手渡してくれたり、ユーザ自身が気付いて第1携帯端末10を拾得したりした場合に、再びこれを保持する場合がある。この場合、図12に示すように、時刻T1から閾値時間TH1が経過する前に、ユーザが第1携帯端末10を保持した状態になる場合がある。この場合、制御部11は、時刻T1の後、閾値時間TH1が経過する前に類似度が閾値以上になったと判定する。この場合、制御部11は、ステップS17で「NO」と判定するため、第1報知処理を行わない。
また、制御部11は、センサ部12で計測された物理量の時間的な変化が異常を示した場合に、第1携帯端末10の盗難又は紛失を判定する。図13は、第1携帯端末10が落下してユーザがこれを紛失した場合の加速度の時間波形を示す図である。図13に示す時刻T0で第1携帯端末10が落下した場合、時間波形が第1携帯端末10の通常の使用において現れないような物理量の変化を示す。この場合、制御部11は、ステップS15で「YES」と判定し、閾値時間TH1が経過する前に、第1の報知処理を行う。ここでは、制御部11は、時刻T01において直ちに報知処理を行う。これにより、制御部11は、図11で説明した場合よりも速やかに、ユーザに紛失の旨を報知することができる。なお、第2の報知処理については、近距離無線通信が接続された時刻T5から閾値時間TH2後の時刻T6に行われる。
第1携帯端末10は、第2携帯端末20の盗難又は紛失を判定することも可能である。図10〜13で説明したように、盗難された又は紛失した携帯端末においては、加速度の時間的な変化に急激な変化が現れる。そこで、制御部11は、加速度の時間的な変化に基づいて、第1携帯端末10と第2携帯端末20とのどちらが盗難されたか又は紛失したかを判定してもよい。
以上説明した実施形態において、第1携帯端末10は、近距離無線通信による接続の状態に加え、センサ部12により計測された物理量の時間的な変化と、センサ部22により計測された物理量の時間的な変化との関係を監視し、これらの時間的な変化の差異が大きくなった場合に、第1携帯端末10の紛失又は盗難を判定する。よって、盗難及び紛失以外の原因によって近距離無線通信が切断された場合に、第1携帯端末10は盗難又は紛失と誤って判定しにくくなる。また、第1携帯端末10は、物理量同士の類似度が閾値未満で継続した場合に第1の報知処理を行い、近距離無線通信が切断した状態が継続した場合に第2の報知処理を行う。よって、第1携帯端末10は、自端末の盗難又は紛失の可能性の高低を踏まえて報知処理を行うことができる。
[変形例]
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。本発明は、例えば、以下のような形態で実施することも可能である。また、以下に示す変形例は、各々を適宜に組み合わせてもよい。
(変形例1)
制御部11は、所定の条件に応じて、閾値時間TH1又は閾値時間TH2の長さを変更してもよい。
例えば、制御部11は、閾値時間TH1及び閾値時間TH2の少なくとも一方を、盗難の場合と紛失の場合とで異ならせてもよい。図13で説明した状況の場合、第1携帯端末10が地面に落ちたことを示す物理量の時間的な変化の後、ユーザが何歩か歩いた後に、近距離無線通信が切断される。第1携帯端末10を落としたことを早めにユーザに報知することが望ましいので、制御部11は、閾値時間TH2を基準時間よりも短く(例えば0又はほぼ0)して、第2の報知処理を行ってもよい。また、ユーザが第1携帯端末10をどこかに放置してしまった場合、加速度の時間的な変化が静止を示した状態で類似度が閾値以下となった後、ユーザが何歩か歩いた後に、近距離無線通信が切断される。第1携帯端末10が放置されたことを早めにユーザに報知することが望ましいので、制御部11は、閾値時間TH2を基準時間よりも短く(例えば0又はほぼ0)して、第2の報知処理を行ってもよい。
制御部11は、例えば加速度センサ121により計測された加速度に基づき、第1携帯端末10が移動した速度に応じて閾値時間TH1を変更してもよい。例えば、第1携帯端末10の移動速度が大きい場合(例えば盗難犯が走り去ろうとした場合)は、制御部11は、すぐにユーザに報知するために閾値時間TH1を基準時間よりも短くする。一方で、第1携帯端末10の移動速度が小さい場合は盗難かどうか定かでない場合があるので、制御部11は閾値時間TH1を基準時間よりも長くする。
なお、移動速度が大きいほど時刻T2と時刻T3との間に時間は短くなるので、制御部11は、時刻T2と時刻T3との間の時間の長さに応じて、閾値時間TH2を変更してもよい。
また、制御部11は、閾値時間TH1及び閾値時間TH2の少なくとも一方を、第1携帯端末10又は第2携帯端末20が置かれる状況によって変化させてもよい。状況とは、例えば、ネットワーク通信に用いられる電波の強度である。例えば、盗難犯が屋外から屋内に逃走した場合は、第1携帯端末10又は第2携帯端末20が受信する電波の強度が低くなる。また、盗難犯が屋内から屋外に逃走した場合は第1携帯端末10が受信する電波の強度が強くなる。そこで、制御部11は、電波の強度が一定レベル変化したことを条件として、第1の報知処理又は第2の報知処理を行ってもよい。
また、状況とは、第1携帯端末10又は第2携帯端末20が受信したGPS(Global Positioning System)信号の状態であってもよい。制御部11は、GPS信号の受信強度、又はGPSによる測位結果を使用して、GPS信号の状況が変化したことを条件として、第1の報知処理又は第2の報知処理を行う。例えば、制御部11は、第1携帯端末10又は第2携帯端末20が使用されている国又は場所によって、閾値時間TH1と閾値時間TH2との少なくとも一方を変更する。例えば、制御部11は、日本では閾値時間TH1及び閾値時間TH2を基準値よりも長くし、外国では閾値時間TH1及び閾値時間TH2を基準値よりも短くする。
(変形例2)
近距離無線通信の切断後、盗難犯が偶然にユーザの近くを通過した場合等には、近距離無線通信が切断した後、閾値時間TH2を経過する前に一時的に近距離無線通信が再接続する場合もある。しかし、これが、たまたま盗難犯との距離が近くなったことによるものの場合もある。そこで、制御部11は、近距離無線通信による再接続後に再び切断した場合は、閾値時間TH2を経過した時点で、第2報知処理を行ってもよい。
(変形例3)
図5〜7で説明した第1携帯端末10の保持状態と、加速度の時間波形との関係はあくまで一例である。例えば、第1携帯端末10の保持状態として、胸ポケットに入れられている、という保持状態があってもよい。この場合、第2携帯端末20と第1携帯端末10との加速度の時間波形の関係は、これらが同じ手で持たれているときの位相の関係と、異なる手で持ったときの位相の関係との中間になる。また、手荷物用のカートに第1携帯端末10を入れたカバンを置く、という保持状態があってもよい。この場合において、ユーザが両手でカートを押すと、第1携帯端末10と第2携帯端末20との加速度の時間波形は、カートが走行したときに第1携帯端末10と第2携帯端末20とのそれぞれに作用した振動を示す。この時間波形は、歩行の場合よりも振幅が小さく、且つ周波数の高い波形を示すが、第1携帯端末10と第2携帯端末20とで概ね同じとなる。
(変形例4)
上述した実施形態で説明した構成及び動作の一部が省略されてもよい。制御部11は、例えば、類似度を計算せずに盗難又は紛失を判定してもよい。制御部11は、加速度の時間波形の振幅又は周波数に一定程度の差異がある場合に、盗難又は紛失と判定してもよい。また、第1携帯端末10は、自端末の位置の測位や位置の通知、第1の報知処理、及び第2の報知処理を行わない構成であってもよい。
(変形例5)
上述した実施形態において第1携帯端末10で行っていた処理を第2携帯端末20が行い、上述した実施形態において第2携帯端末20で行っていた処理を第1携帯端末10が行ってもよい。この場合、第1携帯端末10から第2携帯端末20へ物理量を送信する。そして、第2携帯端末20は、物理量の取得、盗難又は紛失の判定、報知処理、測位、及び通知の各処理を行う。即ち、第2携帯端末20の制御部21が、本発明の情報処理装置として機能する。この場合、制御部21は、図4で説明した制御部11の機能を実現して、第1携帯端末10又は第2携帯端末20が紛失されたこと又は盗難されたことを判定する。また、外部のサーバ装置が物理量の取得、盗難又は紛失の判定、報知処理、測位、及び通知の各処理を行ってもよい。この場合、サーバ装置の制御部が、本発明の情報処理装置として機能し、図4で説明した制御部11の機能を実現して、第1携帯端末10又は第2携帯端末20が紛失されたこと又は盗難されたことを判定する。このように本発明の情報処理装置は、いかなる装置で実現されてもよい。
(変形例6)
第1携帯端末10は、スマートフォンに限られず、フィーチャーフォン等の、保持状態が複数ある他の携帯端末であってもよいし、ウェアラブル端末のように身体の部位に装着される携帯端末であってもよい。
第2携帯端末20は、例えばヘッドホン型やイヤホン型等の、ユーザの頭部に装着して使用される携帯端末や、ユーザの首に装着可能なネックレス型の携帯端末、着衣を介してユーザの身体に装着可能なクリップ型の携帯端末等であってもよい。即ち、第2携帯端末20は、ユーザの身体の部位に装着された状態で使用される携帯端末であればよい。
上述した実施形態で説明した第1携帯端末10、第2携帯端末20が備えるセンサは、あくまで一例である。また、第1携帯端末10が備えるセンサの種類と、第2携帯端末20が備えるセンサの種類とが異なっていてもよい。
(変形例7)
上述した実施形態の第1携帯端末10の制御部11、第2携帯端末20の制御部21が実現する機能は、複数のプログラムの組み合わせによって実現され、又は、複数のハードウェア資源の連係によって実現され得る。制御部11,21の機能がプログラムを用いて実現される場合、このプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD(Hard Disk Drive)、FD(Flexible Disk))等)、光記録媒体(光ディスク等)、光磁気記録媒体、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供されてもよいし、ネットワークを介して配信されてもよい。また、本発明は、測位処理方法として把握することも可能である。
1…情報処理システム、10…第1携帯端末、11,21…制御部、111…第1取得部、112…第2取得部、113…検知部、114…判定部、115…報知処理部、116…測位部、117…通知部、12、22…センサ部、121,221…加速度センサ、122,222…ジャイロセンサ、123,223…方位センサ、124,224…気圧センサ、13…ネットワーク通信部、14,23…近距離無線通信部、15…UI部、16…音声入出力部、17,26…記憶部、18,27…電源部、20…第2携帯端末、201…装着部、211…取得部、212…送信部、24…操作部、25…音声出力部、30…外部端末、50…腕

Claims (10)

  1. 第1携帯端末が備える第1のセンサにより計測された当該第1携帯端末の動きに応じた第1の物理量を取得する第1取得手段と、
    ユーザの身体の部位に装着される第2携帯端末が備える第2のセンサにより計測された前記身体の動きに応じた第2の物理量を取得する第2取得手段と、
    前記第1携帯端末と前記第2携帯端末とにより行われる無線通信が切断されたことを検知する検知手段と、
    前記無線通信の切断が検知された場合において、当該切断が検知される前に取得された前記第1の物理量と前記第2の物理量とが所定の関係を満たしたときは、前記第1携帯端末又は前記第2携帯端末が盗難された又は紛失したと判定する判定手段と
    を備える情報処理装置。
  2. 前記判定手段は、
    前記無線通信が行われている場合に、前記第1の物理量と前記第2の物理量との類似度を逐次計算し、前記切断が検知される前の所定の期間の前記類似度が閾値未満の場合に、盗難又紛失と判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記判定手段は、前記無線通信が行われている場合でも、前記第1の物理量又は前記第2の物理量の経時的な変化が異常を示したときは、盗難又は紛失と判定する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記第1の物理量と前記第2の物理量とが前記所定の関係を満たしてから第1の期間を経過した後、前記盗難又は紛失を報知する第1の報知処理を行い、前記切断が検知されてから第2の期間を経過した後、前記盗難又は紛失を報知する第2の報知処理を行う報知処理手段
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記報知処理手段は、所定の条件に応じて、前記第1の期間又は第2の期間の長さを変更する
    ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記報知処理手段は、前記盗難と判定された場合と前記紛失と判定された場合とで、前記第1の期間又は第2の期間の長さを異ならせる
    ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 前記第1携帯端末又は前記第2携帯端末の位置を自律航法により測位する測位手段と、
    盗難又は紛失されたと判定された場合に、測位された前記位置を所定の通知先に通知する通知手段と
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記第1携帯端末又は前記第2携帯端末に備えられている
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. 自端末の動きに応じた第1の物理量を計測する第1のセンサを有する第1携帯端末と、
    ユーザの身体の部位に装着される装着部と、前記身体の動きに応じた第2の物理量を計測する第2のセンサとを有する第2携帯端末と、
    前記第1の物理量を取得する第1取得手段と、
    前記第2の物理量を取得する第2取得手段と、
    前記第1携帯端末と前記第2携帯端末とにより行われる無線通信が切断されたことを検知する検知手段と、
    前記無線通信の切断が検知された場合において、当該切断が検知される前に取得された前記第1の物理量と前記第2の物理量とが所定の関係を満たしたときは、前記第1携帯端末又は前記第2携帯端末が盗難された又は紛失したと判定する判定手段と
    を備える情報処理システム。
  10. コンピュータに、
    第1携帯端末が備える第1のセンサにより計測された当該第1携帯端末の動きに応じた第1の物理量を取得するステップと、
    ユーザの身体の部位に装着される第2携帯端末が備える第2のセンサにより計測された前記身体の動きに応じた第2の物理量を取得するステップと、
    前記第1携帯端末と前記第2携帯端末とにより行われる無線通信が切断されたことを検知するステップと、
    前記無線通信の切断が検知された場合において、当該切断が検知される前に取得された前記第1の物理量と前記第2の物理量とが所定の関係を満たしたときは、前記第1携帯端末又は前記第2携帯端末が盗難された又は紛失したと判定するステップと
    を実行させるためのプログラム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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