JP2017107097A - 定着器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ニップ部よりもベルトの回転方向上流側でニップ板の温度を検知するとともに、温度検知部材がベルトの加熱に影響を与えるのを軽減することができる定着器を提供する。
【解決手段】定着器は、無端状の定着ベルト110(ベルト)と、定着ベルト110の内側に設けられたヒータ120と、定着ベルト110の内周面が摺接するニップ板130と、ニップ板130との間で定着ベルト110を挟み、定着ベルト110との間にニップ部Nを形成する加圧ローラ140と、ニップ部Nよりも定着ベルト110の回転方向上流側で定着ベルト110から離間して配置され、ニップ板130と接触した被検知板153と、サーミスタ170(温度検知部材)と、を備えている。そして、サーミスタ170は、温度検知面171が被検知板153に接触する。
【選択図】図2
【解決手段】定着器は、無端状の定着ベルト110(ベルト)と、定着ベルト110の内側に設けられたヒータ120と、定着ベルト110の内周面が摺接するニップ板130と、ニップ板130との間で定着ベルト110を挟み、定着ベルト110との間にニップ部Nを形成する加圧ローラ140と、ニップ部Nよりも定着ベルト110の回転方向上流側で定着ベルト110から離間して配置され、ニップ板130と接触した被検知板153と、サーミスタ170(温度検知部材)と、を備えている。そして、サーミスタ170は、温度検知面171が被検知板153に接触する。
【選択図】図2
Description
本発明は、無端状のベルトの内側にヒータとニップ板が設けられた定着器に関する。
従来、画像形成装置に備えられる定着器には、無端状のベルトと、ベルトを加熱するヒータと、ベルトの内側に配置されるニップ板と、ニップ板との間でベルトを挟んでニップ部を形成するバックアップ部材と、ニップ板の温度を検知する温度検知部材とを備えたものがある。この定着器では、ベルトとバックアップ部材の間をシートが通過するようになっている。
例えば、特許文献1の図5に記載されている定着器は、ニップ板が、ニップ部よりもベルトの回転方向上流側に延びてベルトに接触するプレヒート部を有している。そして、温度検知部材は、プレヒート部に接触している。
しかしながら、上述した技術では、温度検知部材がニップ板のベルトに接触するプレヒート部に接触しているため、プレヒート部において温度検知部材が接触している部分と温度検知部材が接触していな部分とで熱容量の差が生じ、ベルトの加熱に影響を与えるおそれがあった。
そこで、本発明は、ニップ板のうちベルトの回転方向上流側の部分の温度を検知するとともに、温度検知部材がベルトの加熱に影響を与えるのを軽減することができる定着器を提供することを目的とする。
前記した目的を達成するため、本発明の定着器は、無端状のベルトと、ベルトの内側に設けられたヒータと、ベルトの内周面が摺接するニップ板と、ニップ板との間で前記ベルトを挟み、ベルトとの間にニップ部を形成するバックアップ部材と、ニップ部よりもベルトの回転方向上流側でベルトから離間して配置され、ニップ板と接触した熱伝導体と、温度検知部材と、を備えている。
そして、温度検知部材は、温度検知面が熱伝導体に接触する。
そして、温度検知部材は、温度検知面が熱伝導体に接触する。
また、定着器は、無端状のベルトと、ベルトの内側に設けられたヒータと、ベルトの内周面が摺接するニップ板と、ニップ板との間で前記ベルトを挟み、ベルトとの間にニップ部を形成するバックアップ部材と、ニップ板と同一部品として形成され、ニップ部よりもベルトの回転方向上流側で前記ベルトから離間して配置された熱伝導体と、温度検知部材と、を備えている。
そして、温度検知部材は、温度検知面が熱伝導体に接触する。
そして、温度検知部材は、温度検知面が熱伝導体に接触する。
このように構成された定着器によれば、温度検知部材の温度検知面が接触する熱伝導体がベルトから離間しているので、熱伝導体の温度検知面が接触する部分と温度検知面が接触しない部分との間に温度の不均一が発生しても、ベルトの加熱に与える影響を軽減することができる。さらに、熱伝導体が、ニップ部よりもベルトの回転方向上流側に配置され、ニップ板から直接熱伝達されるので、ニップ板のうちベルトの回転方向上流側の部分の温度を検知することができる。
本発明によれば、温度検知部材がニップ板の熱容量に与える影響を軽減しつつ、ニップ板のうちベルトの回転方向上流側の部分の温度を検知することができる。
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、まず、実施形態に係る定着器を備えた画像形成装置の概略構成を簡単に説明し、その後、定着器の詳細な構成について説明する。
図1は、レーザプリンタ1の概略構成を示す図である。以下の説明において、方向は、図1の紙面に向かって左側を「前」、右側を「後」とし、手前側を「右」、奥側を「左」とする。また、図1の紙面に向かって上下方向を「上下」とする。
図1に示すように、画像形成装置としてのレーザプリンタ1は、本体筐体2内に、用紙Sを供給する給紙部3と、露光装置4と、用紙Sにトナー像を転写するプロセスカートリッジ5と、用紙Sに転写されたトナー像を熱定着する定着器100とを主に備えている。
給紙部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、給紙トレイ31と、用紙押圧板32と、給紙機構33とを主に備えている。給紙トレイ31に収容された用紙Sは、用紙押圧板32によって上方に寄せられ、給紙機構33によってプロセスカートリッジ5の感光体ドラム61と転写ローラ63との間に向けて供給される。
露光装置4は、本体筐体2内の上部に配置され、図示しないレーザ発光部や、符号を省略して示すポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備えている。露光装置4では、レーザビームを走査して、感光体ドラム61の表面を露光する。
プロセスカートリッジ5は、露光装置4の下方に配置され、本体筐体2に設けられたフロントカバー21を開いたときにできる開口から本体筐体2に対して着脱可能に装着される構成となっている。プロセスカートリッジ5は、ドラムユニット6と、現像ユニット7とから構成されている。
ドラムユニット6は、感光体ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63とを主に備えている。また、現像ユニット7は、ドラムユニット6に対して着脱可能に装着される構成となっており、現像ローラ71と、供給ローラ72と、層厚規制ブレード73と、トナーを収容する収容部74とを主に備えている。
プロセスカートリッジ5では、感光体ドラム61の表面が、帯電器62により一様に帯電された後、露光装置4からのレーザ光の走査によって露光されることで、感光体ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、収容部74内のトナーは、供給ローラ72を介して現像ローラ71に供給され、現像ローラ71と層厚規制ブレード73の間で層厚が規制されて現像ローラ71上に担持される。
現像ローラ71上に担持されたトナーは、現像ローラ71から感光体ドラム61上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム61上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム61と転写ローラ63の間を用紙Sが搬送されることで感光体ドラム61上のトナー像が用紙S上に転写される。
図2は、定着器100を、左右方向に直交しサーミスタ170を通る平面で切った断面図である。定着器100は、プロセスカートリッジ5の後方に設けられている。図2に示すように、定着器100は、ベルトの一例としての定着ベルト110と、ヒータ120と、ニップ板130と、バックアップ部材の一例としての加圧ローラ140と、反射部材150と、ステイ160とを主に備えている。
定着ベルト110は、耐熱性と可撓性を有する無端状のベルトであり、例えば、ステンレス鋼などから形成されている。定着ベルト110の外周面には、フッ素樹脂などのコート層が形成され、用紙Sの剥離を容易にしている。定着ベルト110は、左右方向に長く延び、その長手方向の両端部の内周面が後述するカバー部材200により回転が案内されていることで、所定の回転方向、本実施形態では、具体的には図2の反時計回りに回転する。
ヒータ120は、定着ベルト110の内側に設けられている。ヒータ120は、例えば、ハロゲンヒータであり、輻射熱を発してニップ板130を加熱する部材である。
ニップ板130は、定着ベルト110の内周面が摺接するように配置された板状の部材であり、ヒータ120からの輻射熱を受け、その熱を定着ベルト110に伝達するように設けられている。このニップ板130は、熱伝導率が大きい、例えば、アルミニウム板などから形成されている。
加圧ローラ140は、左右方向に延びる回転軸141を中心に回転するローラであり、ニップ板130の下方に配置されている。加圧ローラ140は、ニップ板130の板状部131との間で定着ベルト110を挟み、定着ベルト110との間にニップ部Nを形成している。加圧ローラ140は、本体筐体2内に設けられた駆動源から駆動力が伝達されて回転駆動するように構成されている。そして、加圧ローラ140は、ニップ板130との間で定着ベルト110及び用紙Sを挟んだ状態で回転することで、当該定着ベルト110とともに回転して用紙Sを後方へ搬送するようになっている。
反射部材150は、ヒータ120の輻射熱をニップ板130に向けて反射する部材である。反射部材150は、定着ベルト110の内側でヒータ120を取り囲むように配置されている。反射部材150は、赤外線および遠赤外線の反射率が大きい、例えば、アルミニウム板などを回転軸141に直交する断面視略U字形状に湾曲させて形成されている。
ステイ160は、ニップ板130に対して加圧ローラ140とは反対側に配置され、反射部材150を介してニップ板130を支持することで加圧ローラ140から荷重が加わるニップ板130の剛性を確保する部材である。ステイ160は、反射部材150を覆うように配置されている。ステイ160は、ニップ板130と比較して剛性が大きい、例えば、鋼板などを折り曲げることで形成されている。
定着器100では、トナー像が転写された用紙Sが通過することで、トナー像が用紙Sに熱定着される。トナー像が熱定着された用紙Sは、図1に示すように、搬送ローラ23,24によって排紙トレイ22上に排出される。
次に、定着器100の詳細な構成について説明する。
図2に示すように、定着器100は、温度検知部材の一例としてのサーミスタ170と、付勢部材の一例としての圧縮バネ180と、カバー部材200とをさらに備えている。
図2に示すように、定着器100は、温度検知部材の一例としてのサーミスタ170と、付勢部材の一例としての圧縮バネ180と、カバー部材200とをさらに備えている。
ニップ板130は、定着ベルト110に接する左右方向に長い板状部131と、板状部131の前端から上方に延びる延出部132と、板状部131の後端から上方に向けて延びる屈曲部133とを有している。
延出部132は、ニップ部Nよりも定着ベルト110の回転方向上流側に設けられている。そして、延出部132は、前側に向かうにつれて加圧ローラ140から離れる方向へ湾曲している。この延出部132は、定着ベルト110の内周面に接している。
反射部材150は、ニップ板130とは別部材として設けられた熱伝導体の一例である。反射部材150は、ヒータ120を覆い下方が開放された形状に形成された反射部151と、反射部151のニップ板130側の両端部から前後方向外側に延びるフランジ部152と、前側のフランジ部152から上方へ延びる被検知板153とを有している。
反射部材150は、ニップ板130の上に配置され、各フランジ部152が板状部131に接触している。より具体的に、各フランジ部152は、ニップ板130の加圧ローラ140との間で定着ベルト110を挟む部分に接触している。つまり、反射部材150は、ニップ板130の加圧ローラ140との間で定着ベルト110を挟む部分から直接熱伝導するように設けられている。
被検知板153は、平板状に形成されている。そして、被検知板153は、ニップ部Nよりも定着ベルト110の回転方向上流側で定着ベルト110から離間して配置されている。
図3は、定着器100を、左右方向に直交しサーミスタ170を通らない平面で切った断面図である。被検知板153は、左右方向において、サーミスタ170が配置される位置にのみ設けられている。つまり、図3に示すように、左右方向において、サーミスタ170が配置されていない位置には、被検知板153は設けられていない。
図2に示すように、サーミスタ170は、反射部材150の被検知板153の前側で、ニップ板130から離間して設けられている。サーミスタ170は、温度検知面171が被検知板153に接触している。そして、サーミスタ170は、圧縮バネ180により、温度検知面171が被検知板153に押し付けられている。サーミスタ170は、被検知板153の温度を検知し、レーザプリンタ1に備えられた制御部に温度情報を出力する。制御部は、サーミスタ170の温度情報に基づき、ヒータ120を制御する。
具体的に、圧縮バネ180は、サーミスタ170と後述するカバー部材200の上流側ガイド222との間に配置され、サーミスタ170を後側へ向けて付勢している。
ステイ160は、反射部材150の反射部151の上方に配置される上壁161と、上壁161の前端から下方へ延びる前壁162と、上壁161の後端から下方へ延びる後壁163とを有している。
前壁162は、反射部材150の反射部151と被検知板153の間に配置されている。つまり、前壁162は、被検知板153のサーミスタ170が押し付けられている面の反対側を支持している。また、このように配置された前壁162は、ヒータ120とサーミスタ170の間に設けられる壁部の一例である。
本実施形態においては、前壁162と被検知板153の間には、前壁162と被検知板153との間に挟まれた断熱部材190が設けられている。断熱部材190は、熱伝導率が被検知板153及びステイ160のいずれと比較しても低い材料で形成されている。例えば、断熱部材190は、樹脂からなる。
前壁162は、反射部材150の前側のフランジ部152をニップ板130との間で挟み、後壁163は、反射部材150の後側のフランジ部152をニップ板130との間で挟んでいる。これにより、ステイ160は、反射部材150をニップ板130に押圧する押圧部材として機能している。
カバー部材200は、例えば、樹脂等から形成されている。カバー部材200は、定着ベルト110の内周面に接することで、定着ベルト110を案内するガイド201を有している。このカバー部材200は、第1カバー部材210と、第2カバー部材220とを備えて構成されている。
第1カバー部材210は、回転軸141に直交する断面視略U字形状を有し、左右方向に長く延びている。第1カバー部材210は、ステイ160を挟んでヒータ120とは反対側でステイ160を覆うように配置されている。
第1カバー部材210は、ステイ160の前側に配置される前側壁211と、ステイ160の後側に配置される下流側ガイド212と、前側壁211と下流側ガイド212の上端部同士を繋ぐ上壁部213とを有している。
前側壁211は、本実施形態では、反射部材150の被検知板153の前側に配置されている。前側壁211は、被検知板153と重なる位置に、第1開口部214が設けられている。そして、第1開口部214の内側には、サーミスタ170が配置されている。
下流側ガイド212は、ガイド201の一部を構成している。下流側ガイド212は、定着ベルト110の内周面に接することで、ニップ部Nよりも定着ベルト110の回転方向下流側で定着ベルト110を案内するように設けられている。そして、下流側ガイド212の外側の面は、定着ベルト110の内周面に接する面であり、ニップ板130の板状部131の後端と隣接する位置から後斜め上方へ延びている。
第2カバー部材220は、左右方向に長く延び、第1カバー部材210の一部を覆うように設けられている。第2カバー部材220は、第1カバー部材210の上に重なる上壁部221と、上壁部221の前端から下方へ延びる上流側ガイド222とを有している。
上流側ガイド222は、ガイド201の一部を構成している。上流側ガイド222は、定着ベルト110の内周面に接することで、ニップ部N、より詳細には、ニップ板130の延出部132よりも定着ベルト110の回転方向上流側で定着ベルト110を案内するように設けられている。上流側ガイド222の外側の面は、定着ベルト110の内周面に接する面であり、下端部がニップ板130の延出部132に隣接する位置に設けられている。
本実施形態では、サーミスタ170をニップ部Nよりも定着ベルト110の回転方向上流側に配置したので、サーミスタをニップ部Nよりも定着ベルト110の回転方向下流側に配置する場合よりも、下流側ガイド212を前後方向においてニップ部Nの中心に近い位置に配置することが可能となっている。そのため、ニップ部Nの中心を通り、ニップ板130に直交する平面Pから上流側ガイド222の平面Pから最も離れた部分P1までの距離L1は、平面Pから下流側ガイド212の平面Pから最も離れた部分P2までの距離L2よりも長くなっている。ここで、ニップ部Nの中心は、ニップ板130に直交し、回転軸141を通る線上にある。
これにより、ニップ部Nを通過した定着ベルト110を案内する下流側ガイド212の下端部212Aの曲率半径を、ニップ部Nへ定着ベルト110を案内するニップ板130の延出部132の曲率半径よりも小さくすることができる。このように曲率半径を設定することで、定着ベルト110をニップ部Nへスムーズに案内することができるとともに、ニップ部Nを通過した用紙Sを定着ベルト110から速やかに剥離することが可能となる。
図3に示すように、カバー部材200は、ねじBによりステイ160に固定されている。具体的に、第1カバー部材210は、前側壁211のうちサーミスタ170と重ならない位置、すなわち、第1開口部214とずれた位置に、第2開口部216を有している。また、第2カバー部材220は、第2開口部216と重なる位置で上流側ガイド222が凹んでいる。より具体的には、第2カバー部材220は、上流側ガイド222から後側、つまり、第1カバー部材210の前側壁211側へ延びる第1壁部223と、第1壁部223から下方へ延びて前側壁211と重なる第2壁部224とを有している。そして、第2壁部224は、第2開口部216と重なる位置に、第3開口部225を有している。ネジBは、第2開口部216と第3開口部225に挿通され、ステイ160の前壁162にねじ込まれている。
以上のように構成された定着器100の作用及び効果について説明する。
図2に示すように、定着器100は、加圧ローラ140が回転すると、定着ベルト110も回転し始める。定着ベルト110は、ヒータ120によって加熱されたニップ板130により温められる。このとき、ニップ板130が、ニップ部Nよりも上流側に、定着ベルト110に接する延出部132を有しているので、延出部132で定着ベルト110を加熱するとともに、定着ベルト110をニップ部Nへ案内することができる。
図2に示すように、定着器100は、加圧ローラ140が回転すると、定着ベルト110も回転し始める。定着ベルト110は、ヒータ120によって加熱されたニップ板130により温められる。このとき、ニップ板130が、ニップ部Nよりも上流側に、定着ベルト110に接する延出部132を有しているので、延出部132で定着ベルト110を加熱するとともに、定着ベルト110をニップ部Nへ案内することができる。
そして、本実施形態では、サーミスタ170の温度検知面171が、ニップ板130に接触する反射部材150のうち、ニップ部Nよりも定着ベルト110の回転方向上流側に配置された被検知板153に接触しているので、ニップ板130の定着ベルト110の回転方向上流側の部分の温度を検知することができる。また、サーミスタ170の温度検知面171が接する被検知板153が、定着ベルト110から離間しているので、被検知板153において温度検知面171が接する部分と接しない部分とで熱容量の差が生じても、定着ベルト110の加熱に与えない。
そして、反射部材150が、ニップ板130の加圧ローラ140との間で定着ベルト110を挟む部分に接触しているので、ニップ板130の加圧ローラ140との間で定着ベルト110を挟む部分の温度をサーミスタ170の検知結果に反映することができる。
また、ステイ160が、反射部材150をニップ板130に押圧する押圧部材として機能しているので、ニップ板130の熱を反射部材150に確実に伝えることができる。
サーミスタ170は、圧縮バネ180により被検知板153に押し付けられているが、ステイ160の前壁162が、被検知板153のサーミスタ170が押し付けられている面の反対側を支持しているので、圧縮バネ180の付勢力を剛性の高いステイ160で支持することができる。
そして、被検知板153とステイ160との間に断熱部材190が設けられることにより、被検知板153の熱がステイ160へ伝達されるのを低減できる。
また、ステイ160の前壁162が、ヒータ120とサーミスタ170の間に設けられているので、サーミスタ170がヒータ120からの輻射熱を受けるのを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。なお、前記実施形態と同様の構成要素については、同一符号を付して、その説明を省略することとする。
前記実施形態では、熱伝導体として、ニップ板130とは別部品として設けられた反射部材150を例示したが、熱伝導体はこれに限定されるものではない。例えば、熱伝導体は、ニップ板130と同一部品として形成されていてもよい。
図4は、定着器100を、左右方向に直交しサーミスタ170を通る平面で切った断面図である。図4に示すように、熱伝導体134は、ニップ板130の延出部132の前端から上方へ向けて延出した構成とすることができる。熱伝導体134は、定着ベルト110から離間しており、上端部が上流側ガイド222の後側に配置されている。このような熱伝導体134であっても、ニップ板130から直接熱伝導されるようになっている。
サーミスタ170は、熱伝導体134の後側へ配置され、温度検知面171が熱伝導体134に接触している。そして、サーミスタ170は、ステイ160の前壁162とサーミスタ170の間に配置された圧縮バネ180により、熱伝導体134に押し付けられている。
上流側ガイド222は、熱伝導体134のサーミスタ170が押し付けられる面の反対側を支持している。これにより、圧縮バネ180の付勢力を上流側ガイド222により支持することができる。
前記実施形態では、断熱部材190がカバー部材200とは別体であったが、断熱部材はこれに限定されるものではない。例えば、断熱部材は、カバー部材200の一部であってもよい。具体的には、反射部材150の被検知板153は、第1カバー部材210の前側壁211の前側に配置され、前側壁211は、被検知板153とステイ160の前壁162との間に挟まれていてもよい。これによれば、断熱部材がカバー部材200と別体である場合に比べて、部品点数を少なくすることができる。
前記実施形態では、バックアップ部材として加圧ローラ140を例示したが、バックアップ部材はこれに限定されるものではない。例えば、バックアップ部材は、ベルト状の部材であってもよい。
前記実施形態では、単一の現像ユニット7を備え、モノクロ画像を形成するレーザプリンタ1であったが、レーザプリンタの構成はこれに限定されるものではない。複数の現像ユニットを備え、多色画像を形成するカラーレーザプリンタであってもよい。
前記実施形態では、定着ベルト110はステンレス鋼などから形成され、外周面には、フッ素樹脂などのコート層が形成されていたが、定着ベルトの構成はこれに限定されるものではない。定着ベルトは耐熱性を有するポリイミド等の樹脂によって構成されてもよく、また外周面にゴムなどの弾性層を有する構成であってもよい。
前記実施例では、温度検知部材の一例として温度情報を出力するサーミスタ170を示したがこれに限定されるものではない。検知された温度に応じてヒータ120への通電を遮断するサーモスタットや温度ヒューズ等であってもよい。
100 定着器
110 定着ベルト
120 ヒータ
130 ニップ板
140 加圧ローラ
150 反射部材
153 被検知板
160 ステイ
170 サーミスタ
171 温度検知面
180 圧縮バネ
N ニップ部
110 定着ベルト
120 ヒータ
130 ニップ板
140 加圧ローラ
150 反射部材
153 被検知板
160 ステイ
170 サーミスタ
171 温度検知面
180 圧縮バネ
N ニップ部
Claims (10)
- 無端状のベルトと、
前記ベルトの内側に設けられたヒータと、
前記ベルトの内周面が摺接するニップ板と、
前記ニップ板との間で前記ベルトを挟み、前記ベルトとの間にニップ部を形成するバックアップ部材と、
前記ニップ部よりも前記ベルトの回転方向上流側で前記ベルトから離間して配置され、前記ニップ板と接触した熱伝導体と、
温度検知部材と、を備え、
前記温度検知部材は、温度検知面が前記熱伝導体に接触することを特徴とする定着器。 - 前記熱伝導体を前記ニップ板に押圧する押圧部材を有することを特徴とする請求項1に記載の定着器。
- 前記熱伝導体は、前記ニップ板の前記バックアップ部材との間で前記ベルトを挟む部分に接触していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着器。
- 前記熱伝導体は、前記ハロゲンヒータの輻射熱を前記ニップ板に向けて反射する反射部材であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の定着器。
- 無端状のベルトと、
前記ベルトの内側に設けられたヒータと、
前記ベルトの内周面が摺接するニップ板と、
前記ニップ板との間で前記ベルトを挟み、前記ベルトとの間にニップ部を形成するバックアップ部材と、
前記ニップ板と同一部品として形成され、前記ニップ部よりも前記ベルトの回転方向上流側で前記ベルトから離間して配置された熱伝導体と、
温度検知部材と、を備え、
前記温度検知部材は、温度検知面が前記熱伝導体に接触することを特徴とする定着器。 - 前記ニップ板は、前記ニップ部よりも前記ベルトの回転方向上流側に、前記バックアップ部材から離れる方向へ湾曲し、前記ベルトの内周面に接する延出部を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の定着器。
- 前記ヒータと前記温度検知部材の間に壁部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の定着器。
- 前記温度検知部材を前記熱伝導体に押し付ける付勢部材と、
前記ニップ板に対して前記バックアップ部材とは反対側に配置され、前記ニップ板を支持するステイと、を備え、
前記ステイは、前記熱伝導体の前記温度検知部材が押し付けられている面の反対側を支持することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の定着器。 - 前記ステイと前記熱伝導体との間に挟まれた断熱部材を備えることを特徴とする請求項8に記載の定着器。
- 前記ベルトの内周面に接することで、前記ベルトを案内するガイドを備え、
前記ガイドは、前記ニップ部よりも前記ベルトの回転方向上流側で前記ベルトを案内する上流側ガイドと、前記ニップ部よりも前記ベルトの回転方向下流側で前記ベルトを案内する下流側ガイドとを含み、
前記ニップ部の中心を通り前記ニップ板に直交する平面から前記上流側ガイドの前記平面から最も離れた部分までの距離は、前記平面から前記下流側ガイドの前記平面から最も離れた部分までの距離よりも長いことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の定着器。
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Cited By (2)
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2015
- 2015-12-10 JP JP2015241418A patent/JP2017107097A/ja active Pending
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