JP2017105903A - 発泡ゴムシートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 発泡ゴムシートの厚み精度を高めうる、架橋された発泡ゴムシートの製造方法を提供する【解決手段】 以下の練り工程と圧延工程と架橋工程を有する製造方法により、架橋された発泡ゴムシートを製造する。未架橋ゴム生地中に熱膨張性マイクロカプセルを分散させる。さらに練り工程で未架橋ゴム生地の温度を上げて熱膨張性マイクロカプセルを膨張させ、未架橋の発泡ゴム生地とする(練り工程)。未架橋の発泡ゴム生地を所定の厚みのシート状に圧延する(圧延工程)。圧延工程で得られたシート状の未架橋発泡ゴム生地の温度を高めて、架橋された発泡ゴムシートを得る(架橋工程)。【選択図】 図1

Description

本発明は、発泡ゴムシートの製造方法、特に架橋された発泡ゴムシートの製造方法に関するものである。
架橋された発泡ゴムシートは、軽量であり、かつ弾力性を有しており、大判のシートそのままの形態で緩衝材や保温材として用いられる、あるいは、所定の形状に打ち抜き・裁断加工され、例えばシール材(パッキン・ガスケット)に使用される等、多彩な用途に使用されている。
架橋された発泡ゴムシートとして、熱膨張性マイクロカプセルを配合し、膨張させて発泡させた発泡ゴムシートが知られている。
例えば、特許文献1には、熱膨張性マイクロカプセルが配合された未加硫ゴム組成物からなる長尺のゴムシートを、ドラム式プレスによって連続的に加熱加圧し、ゴムを架橋させると共に熱膨張性マイクロカプセルを膨張させて、架橋された発泡ゴムシートを得る技術が開示されている。当該発泡ゴムシートの製造方法によれば、表面平滑性等に優れた発泡ゴムシートが得られる。
特開2005−246754号公報
しかしながら、特許文献1に開示された発泡ゴムシートの製造方法では、ゴムシートの厚み精度を高めることが難しかった。発泡させながら架橋する工程における、発泡による膨張のばらつきが大きいためである。また、薄手の発泡ゴムシートを製造したい場合には、さらに薄い未架橋未発泡のゴムシートを製造して発泡架橋工程に供する必要があるが、架橋時の温度ばらつき等による部分的な発泡倍率の変化で大きな厚みばらつきになってしまい、厚み精度が低下しやすい。
また、特許文献1に開示された発泡ゴムシートの製造方法において、未架橋未発泡ゴムを練る工程と、圧延する工程、発泡・架橋する工程を同時並行的に行うことが難しい場合もある。各工程の処理速度や、処理可能な量が異なっていれば、それに合わせて、各工程をバッチ的に行っていく必要があるからである。
その場合、練り工程や圧延工程の後にすぐに発泡・架橋工程に入る場合もあれば、練り工程や圧延工程の後、相当期間がたってから発泡・架橋工程に入る場合もある。
この様な、練り工程や圧延工程から発泡・架橋工程に至る時間の長短によっても発泡ゴムシートの厚みばらつきが生ずることが、発明者の検討により判明した。
練り工程や圧延工程を経たゴム生地は、時間が経過するにしたがって粘度が上昇することが多いため、工程間の待ち時間の長短により、ゴム生地の粘度が変化し、ゴム生地の粘度が高くなると、発泡架橋工程での膨張が弱まることが原因ではないかと推測される。
以上のように、特許文献1に開示された技術においては、得られる発泡ゴムシートの厚み精度を高めにくいという課題がある。本発明の目的は、発泡ゴムシートの厚み精度を高めうる、架橋された発泡ゴムシートの製造方法を提供することにある。
発明者は、発泡済みのマイクロカプセルを配合した未架橋ゴムシートを製造し、その未架橋の発泡ゴムシートを架橋することを想起した。
そして、発明者は、鋭意検討の結果、ゴム生地の練りの段階で熱膨張性マイクロカプセルを配合し膨張させて、未架橋の発泡ゴム生地を得て、それを圧延工程及び架橋工程に供して、架橋された発泡ゴムシートを得るようにすれば上記目的が達成されることを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、架橋された発泡ゴムシートの製造方法であって、未架橋ゴム生地中に熱膨張性マイクロカプセルを分散させると共に、未架橋ゴム生地の温度を上げて熱膨張性マイクロカプセルを膨張させ、未架橋の発泡ゴム生地とする練り工程と、未架橋の発泡ゴム生地を所定の厚みのシート状に圧延する圧延工程と、圧延工程で得られたシート状の未架橋発泡ゴム生地の温度を高めて、架橋された発泡ゴムシートを得る架橋工程を有する、架橋された発泡ゴムシートの製造方法である(第1発明)。
第1発明においては、練り工程において、未架橋ゴム生地には天然ゴムが含まれていることが好ましい(第2発明)。さらに、第2発明においては、未架橋ゴム生地が天然ゴムを主体とするゴム生地であることが好ましい(第3発明)。
また、第1発明においては、架橋工程が、熱プレス式またはドラムプレス式により行われることが好ましい(第4発明)。
本発明の架橋された発泡ゴムシートの製造方法(第1発明)によれば、得られる架橋された発泡ゴムシートの厚み精度を高めることができる。
さらに、第2発明または第3発明のようにした場合には、発泡ゴムシートの発泡倍率を高めやすい効果も得られる。また、第4発明のようにした場合には、発泡ゴムシートの厚み精度がより高められる。
発泡ゴムシートの製造方法の工程を示す工程図。
以下、架橋された発泡ゴムシートの製造方法の実施形態について説明する。なお、本発明は以下に示す個別の実施形態に限定されるものではなく、その形態を変更して実施することもできる。
図1に製造方法の各工程を示すように、架橋された発泡ゴムシートは、未架橋のゴム生地を練る練り工程と、練られた生地をシート状に圧延する圧延工程と、圧延工程の後に行われる架橋工程とを有する製造方法により製造される。他の工程、例えば、表面処理工程などが必要に応じ含まれていてもよい。
練り工程について説明する。練り工程により、未架橋の発泡ゴム生地を得る。まず、未架橋ゴム生地中に未膨張の熱膨張性マイクロカプセルを分散させる。そして、未架橋ゴム生地の温度を上げて熱膨張性マイクロカプセルを膨張させ、未架橋の発泡ゴム生地とする。練り工程において、熱膨張性マイクロカプセルを分散させる段階と温度を高めて膨張させる段階は、厳密に分かれていなければならないわけではなく、分散の段階と発泡の段階が、連続的に、一部が同時並行的に行われてもよいが、好ましくは、低めの温度で十分に分散させたのちに、温度を高めて熱膨張性マイクロカプセルを膨張させる段階に進むことが好ましい。
ゴム生地の原材料について説明する。未架橋ゴム生地を構成する原料ゴムは特に限定されるものではなく、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ウレタンゴム(UR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム(VMQ)などの未架橋ゴムが使用できる。これら原料ゴムを、単独で、もしくはブレンドして、未架橋ゴム生地の原料ゴムとすることができる。
原料ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)が好ましく、特に天然ゴムが好ましい。これらゴムは、昇温した際の粘度低下が比較的大きなゴムであるため、練り工程の中で膨張した熱膨張性マイクロカプセルが、練りによる圧力や変形などでつぶれてしまうことが少なくなり、得られる未架橋ゴム生地や発泡ゴムシートの膨張倍率(発泡倍率)を高めるうえで効果的である。また、原料ゴムとしては、シリコーンゴム(VMQ)も好ましい。シリコーンゴムは練り工程における粘度を低く保ちやすく、練り工程の中で膨張した熱膨張性マイクロカプセルが、練りによる圧力や変形などでつぶれてしまうことが少なくなり、得られる未架橋ゴム生地や発泡ゴムシートの膨張倍率(発泡倍率)を高めるうえで効果的である。
その観点で、原料ゴムとして、天然ゴムを単独で原料ゴムとすることが好ましい。あるいは、原料ゴム100重量部中に少なくとも天然ゴムが30重量部以上、より好ましくは50部以上配合されるように、特に好ましくは、天然ゴムが主体となって(例えば70重量部以上)配合されるように、他のゴム、例えば、クロロプレンゴム(CR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)とブレンドした原料ゴムとすることが好ましい。
練り工程における未架橋ゴム生地には、原料ゴム及び、熱膨張性マイクロカプセルのほか、ゴムの配合剤として、架橋剤、架橋促進剤、架橋促進助剤、老化防止剤、補強材、充填材、分散剤、軟化剤、可塑剤、滑材、および着色剤などを配合してもよい。
練り工程において未架橋ゴム生地に配合される熱膨張性マイクロカプセルについて説明する。熱膨張性マイクロカプセルとは、アクリル系樹脂などの熱可塑性樹脂製の中空球体の中に液状炭化水素などの発泡材料(膨張材料)を封入したマイクロカプセルであり、熱膨張性マイクロカプセルに熱を加え、温度が上昇すると、中空球体が軟化すると共に、内部の発泡材料が気化するなどして、マイクロカプセルが数倍の大きさに(体積では数十倍から数百倍に)膨張する。熱膨張性マイクロカプセルは、例えば、松本油脂製薬株式会社からマツモトマイクロスフェア―(登録商標)の商品名で、日本フィライト株式会社からExpancel(登録商標)(エクスパンセル)の商品名で、市販されており、必要な特性のものを入手して使用すればよい。
練り工程において、熱膨張性マイクロカプセルは、まず、未だ膨張していない未膨張の状態でゴム生地に配合され、練りが施されて、ゴム生地中に均一に分散させられる。均一な分散を実現するために、未膨張の熱膨張マイクロカプセルを配合したマスターバッチを用いてもよい。この練り工程は、公知のニーダやバンバリミキサーや練りロールなどにより行うことができる。
練り工程において配合する熱膨張性マイクロカプセルの配合量は、発泡倍率が1.1〜2倍程度の架橋された発泡ゴムシートを製造する場合であれば、典型的には、ゴム生地の原料ゴム100重量部に対し、0.5〜20重量部程度、より好ましくは、1〜10重量部である。配合量は、熱膨張性マイクロカプセル自体の膨張倍率の大小や、練り工程や圧延工程でつぶれてしまうマイクロカプセルの割合、等を勘案して調整すればよい。
練り工程において、未膨張の熱膨張性マイクロカプセルの分散がある程度均一になってきた時点で、練られているゴム生地の温度を上昇させて、熱膨張性マイクロカプセルを膨張させ、未架橋の発泡ゴム生地にする。すなわち、分散させた熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度(発泡開始温度)以上にゴム生地の温度を高め、未架橋の発泡ゴム生地を得る。ゴム生地の温度を、分散させた熱膨張性マイクロカプセルの最大膨張温度以上に高め、発泡を十分に行ってもよい。
練り工程の発泡段階における処理温度は、ゴム生地が架橋しないよう、架橋処理温度よりも低く設定される。例えば、架橋工程が150℃〜200℃で行われるのであれば、練り工程の発泡段階における処理温度は100℃〜120℃程度に設定することが好ましい。この場合、熱膨張性マイクロカプセルは、例えば、膨張開始温度が120℃以下のものを選択すればよい。
圧延工程について説明する。
練り工程により、未架橋の発泡ゴム生地が得られたら、圧延工程にかけ、所定の厚みのシート状に圧延する。圧延工程は、プレス加工や、ロール加工、カレンダー加工などの公知の圧延手段により行うことができる。発泡状態がなるべく壊れないように、多段階で圧延することが好ましい。圧延工程の処理温度は、熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以下が好ましい。例えば、熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度が100℃以上である場合には、圧延工程の処理温度を90度以下にすることが好ましい。
圧延工程において、必要に応じ、未架橋発泡ゴムシートの片面もしくは両面に布や剥離紙などを積層してもよい。あるいは、必要に応じ、他の未架橋ゴムシートと積層してもよい。
架橋工程について説明する。圧延工程により得られた未架橋発泡ゴムシートの温度を高めて、ゴム生地に配合された架橋剤によりゴムを架橋し、架橋された発泡ゴムシートを得る。架橋は、熱プレス式や、ドラムプレス式(ベルトプレス式)、蒸気函加熱などの公知の架橋方式が採用できる。
中でも、熱プレス式やドラムプレス式によって、未架橋ゴムシートの温度を素早く高めて、発泡状態を維持したまま架橋工程を完了させることが好ましい。熱プレスやドラムプレス式のように、熱源に未架橋ゴムシートを押し付けるようにすると、未架橋ゴムシートの昇温が速く、架橋が促進されて、得られるゴムシートの厚み精度も高められる。
以上のようにして、練り工程、圧延工程、架橋工程を経ることで、架橋された発泡ゴムシートが得られる。得られる発泡ゴムシートの典型的な発泡倍率(ソリッド体の密度/発泡体の密度)は、1.1〜3.0程度である。
発泡倍率の調整は、配合する熱膨張性マイクロカプセルの特性や配合量によって調整することができる。また、練り工程の処理温度や、圧延工程の処理温度を高めることにより、処理中のゴム生地を軟化させることができるので、膨張した熱膨張性マイクロカプセルがつぶれてしまうことが抑制されて、得られる発泡ゴムシートの発泡倍率を高めることができる。また、架橋温度を高めるなどして架橋工程に要する時間を短くすることにより、発泡状態がより維持される傾向があり、得られる発泡ゴムシートの発泡倍率を高めることができる。
上記の架橋された発泡ゴムシートの製造方法の効果を説明する。上記製造方法によれば、圧延工程が完了した時点で、発泡がおおむね完了した状態で、最終製品寸法に近い厚みで、未架橋発泡ゴムシートが精度よく製造される。そして、架橋工程においては、そのような厚み精度の高い未架橋発泡ゴムシートをそのままの形で架橋すればよいので、得られる架橋された発泡ゴムシートの厚み精度が高められる。
特許文献1に開示されるような従来の発泡ゴム製造方法においては、発泡と架橋を同時に行っていたため、発泡させて厚みを変化させながら架橋を行うことになり、厚みの制御が不正確にならざるを得なかった。また、架橋時の粘度ばらつきや温度ばらつきが厚み精度に与える悪影響を排除できなかった。
一方、本発明の製造方法では、発泡工程を先行させて行い、未架橋の発泡ゴム生地を用いて正確に厚みを出したのちに、架橋を行うことができ、厚みが正確に管理できる。また、仮に、練り工程から架橋工程に至る間の時間経過等によって、未架橋の発泡ゴムの粘度が上昇しても、発泡は練り工程で行われており、架橋工程では主に架橋が行われるだけなので、粘度上昇によりシート厚み精度が悪化しにくい。
得られる発泡ゴムシートの発泡倍率をより高める観点からは、未架橋ゴム生地には天然ゴムが含まれていることが好ましい。また、未架橋ゴム生地が天然ゴムを主体とするゴム生地、特に原料ゴムが実質的に天然ゴムのみからなるものであることが、特に好ましい。天然ゴムは温度が上昇するにつれて、ゴムの粘度が大きく減少する傾向を有しており、天然ゴムが配合されることで、特に、天然ゴムの配合割合をより大きくすることで、練り工程や圧延工程において、発泡した熱膨張性マイクロカプセルがつぶれてしまうことが抑制され、発泡ゴムの発泡倍率を高めやすくなる。
天然ゴムの代わりに、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、シリコーンゴム(VMQ)を配合することによっても、天然ゴムを配合した時と同様に、発泡ゴムの発泡倍率を高めることができる。これらゴムは、天然ゴムと同様に、練り工程における未架橋ゴムの粘度を低下させやすく、発泡した熱膨張性マイクロカプセルがつぶれにくくなるからである。
得られる発泡ゴムシートの厚み精度をより高める観点からは、架橋工程が、熱プレス式またはドラムプレス式により行われることが好ましく、これら方式により架橋すると、架橋工程を迅速に行うことができ、厚み精度がより高められる。
発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をして実施することができる。以下に発明の他の実施形態について説明するが、以下の説明においては、上記実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様である部分についてはその詳細な説明を省略する。また、これらの実施形態は、その一部を互いに組み合わせて、あるいは、その一部を置き換えて実施できる。
上記製造方法においては、主に練り工程で熱膨張性マイクロカプセルを膨張させる製造方法を中心に説明したが、熱膨張性マイクロカプセルの膨張は、その一部が、圧延工程や架橋工程で行われるものであってもよい。
例えば、練り工程と圧延工程を連続して一気に行い、練り工程で未発泡のまま残った熱膨張性マイクロカプセルを圧延工程で膨張させてもよい。なお、この場合であっても、圧延工程が完了する頃には、ほとんどの熱膨張性マイクロカプセルが膨張してしまうようにすることが好ましい。
また、発泡する温度帯の異なる2種類の熱膨張性マイクロカプセルを配合して、より低温で発泡する熱膨張性マイクロカプセルを練り工程や圧延工程で発泡させ、より高温で発泡する熱膨張性マイクロカプセルを架橋工程で発泡させるようにしてもよい。この場合、より高温で発泡する熱膨張性マイクロカプセルの配合量が多いと厚み精度が向上しにくくなるので、より高温で発泡する熱膨張性マイクロカプセルの配合量は、架橋工程で損なわれる発泡を補うレベルにとどめることが好ましい。
(実施例1)
天然ゴム100重量部に対し、熱膨張性マイクロカプセル(松本油脂製薬製、マイクロスフェアー 発泡開始温度110℃、最大膨張温度180℃)3重量部、硫黄2重量部、亜鉛華5重量部、ステアリン酸1重量部を混練りし、練り温度を120℃まで高めて、熱膨張性マイクロカプセルを膨張させて、未架橋の発泡ゴム生地を得た。得られた未架橋の発泡ゴム生地をロール(処理温度50℃)で厚さ2mmに圧延し、未架橋の発泡ゴムシートを得た。得られた発泡ゴムシートを所定の長さに裁断して、170℃、5分間のドラムプレス(ベルトプレス)架橋工程にかけて、架橋された発泡ゴムシートを得た。得られた発泡ゴムシートの発泡倍率は、1.5倍であった。また、得られた架橋発泡ゴムシートにおける厚み寸法は、2mmプラスマイナス0.1mmの範囲に入っていた。
特許文献1のようなベルトプレス工程で発泡と同時に架橋する技術の場合は、未架橋ゴム生地の経時的な粘度上昇の影響等により、得られる架橋発泡ゴムシートにおける厚み寸法が、厚み寸法2mmに対し0.5mmを越えてばらつく場合もあるが、実施例1においては、厚み寸法ばらつきが抑えられている。
なお、シートの厚み測定は、シートの幅方向に20cm間隔で配置された複数の測定点で、レーザー式厚み測定器によって行った。
(実施例2)
天然ゴム75重量部に対しエチレンプロピレンジエンゴム25重量部、熱膨張性マイクロカプセル(松本油脂製薬製、マイクロスフェアー 発泡開始温度110℃、最大膨張温度180℃)5重量部、硫黄2重量部、亜鉛華5重量部、ステアリン酸1重量部を混練りし、練り温度を120℃まで高めて、熱膨張性マイクロカプセルを膨張させて、未架橋の発泡ゴム生地を得た。得られた未架橋の発泡ゴム生地をロール(処理温度50℃)で厚さ2mmに圧延し、未架橋の発泡ゴムシートを得た。得られた発泡ゴムシートを所定の長さに裁断して、170℃、5分間のドラムプレス(ベルトプレス)架橋工程にかけて、架橋された発泡ゴムシートを得た。得られた発泡ゴムシートの発泡倍率は、2.0倍であった。また、得られた架橋発泡ゴムシートにおける厚み寸法は、2mmプラスマイナス0.1mmの範囲に入っていた。
(実施例3)
アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)を原料ゴムとして、実施例1と同様にして架橋された発泡ゴムシートを得た。厚み精度は良好であった。
(実施例4)
クロロプレンゴム(CR)を原料ゴムとしても、実施例1と同様にマイクロカプセルを配合し同様の製造工程を経ると、架橋された発泡ゴムシートを得られる。厚み精度も良好となる。なお、ゴムの架橋剤等は、ゴムの種類に応じて適宜変更すればよい。
(実施例5)
シリコーンゴム(VQM)を原料ゴムとしても、実施例1と同様にマイクロカプセルを配合し同様の製造工程を経ると、架橋された発泡ゴムシートを得られる。厚み精度も良好となる。
架橋された発泡ゴムシートは、軽量であり、断熱材や緩衝材、シール材等に使用できて、産業上の利用価値が高い。

Claims (4)

  1. 架橋された発泡ゴムシートの製造方法であって、
    未架橋ゴム生地中に熱膨張性マイクロカプセルを分散させると共に、未架橋ゴム生地の温度を上げて熱膨張性マイクロカプセルを膨張させ、未架橋の発泡ゴム生地とする練り工程と、
    未架橋の発泡ゴム生地を所定の厚みのシート状に圧延する圧延工程と、
    圧延工程で得られたシート状の未架橋発泡ゴム生地の温度を高めて、架橋された発泡ゴムシートを得る架橋工程を有する、
    架橋された発泡ゴムシートの製造方法。
  2. 練り工程において、未架橋ゴム生地には天然ゴムが含まれている請求項1に記載の架橋された発泡ゴムシートの製造方法。
  3. 未架橋ゴム生地が天然ゴムを主体とするゴム生地である請求項2に記載の架橋された発泡ゴムシートの製造方法。
  4. 架橋工程が、熱プレス式またはドラムプレス式により行われる請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の架橋された発泡ゴムシートの製造方法。
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