JP2017101907A - 空調制御装置、空調制御方法、空調制御プログラム、及び空調制御システム - Google Patents

空調制御装置、空調制御方法、空調制御プログラム、及び空調制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP2017101907A
JP2017101907A JP2015238000A JP2015238000A JP2017101907A JP 2017101907 A JP2017101907 A JP 2017101907A JP 2015238000 A JP2015238000 A JP 2015238000A JP 2015238000 A JP2015238000 A JP 2015238000A JP 2017101907 A JP2017101907 A JP 2017101907A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air conditioning
adjacent
information
air conditioner
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015238000A
Other languages
English (en)
Inventor
洋介 渡並
Yousuke Tonami
洋介 渡並
雅彦 村井
Masahiko Murai
雅彦 村井
裕輝 勝山
Yuki Katsuyama
裕輝 勝山
朝妻 智裕
Tomohiro Asazuma
智裕 朝妻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2015238000A priority Critical patent/JP2017101907A/ja
Publication of JP2017101907A publication Critical patent/JP2017101907A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】分散配置された空調機器、熱源機器を協調制御させることで、システム全体でエネルギーロス、運転コストの低減を実現させる空調制御装置を提供することである。【解決手段】実施形態の空調制御装置は、取得部と通信部と算出部とを備える。取得部は、空調機器に関する圧力、流量、弁の開度のいずれか一つ以上の情報を示す空調機器情報を取得する。通信部は、前記空調機器と隣接する空調機器に関する圧力、流量、弁の開度の何れか一つ以上の情報を示す隣接機器情報を受信する。算出部は、前記空調機器情報及び前記隣接機器情報に基づいて、前記空調機器の弁の開度設定を算出する。【選択図】 図3

Description

本発明の実施形態は、空調制御装置、空調制御方法、空調制御プログラム、及び空調制
御システムに関する。
地域冷暖房施設、工場、ビルなどへの熱供給には、一次ポンプ方式、二次ポンプ方式が
用いられている。一次ポンプ方式での負荷制御には、空調機器等の各負荷のバイパス管と
三方弁の構成や、熱源機器(一次ポンプ)のバイパス管と各負荷の二方弁の構成が用いら
れている。三方弁による負荷制御では、負荷が変化しても流量はほぼ一定となるため、一
次ポンプと三方弁の制御は簡単であるが、負荷が少ない場合、負荷バイパス流量が多くな
るため、エネルギーロスが多い。
図1に一次ポンプ方式の二方弁による負荷制御の図を示す。二方弁による負荷制御とし
て、循環流量を一次ポンプの運転周波数(回転速度)で制御し、往きと還り間の差圧をバ
イパス管の二方弁の開度で制御する方法が知られている。この二方弁による負荷制御で、
負荷の急変時等で差圧が大きくなった場合、バイパス流量を流す必要があり、エネルギー
ロスが生じるという問題があった。
二次ポンプ方式での負荷制御には、二次ポンプのバイパス管と各負荷の二方弁の構成が
用いられている。図2に二次ポンプ方式の二方弁による負荷制御の図を示す。二方弁によ
る負荷制御として、循環流量を二次ポンプの運転台数で制御し、ポンプ前後の差圧を二次
ポンプの運転周波数(回転速度)とバイパス管の二方弁の開度で制御する方法が知られて
いる。この二方弁による負荷制御でも、負荷の急変時等に二次ポンプのバイパス流量を流
す必要があるため、エネルギーロスが生じるという問題があった。
特許第4829818号公報
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、分散配置された空調機器、熱源機器を協
調制御させることで、システム全体でエネルギーロス、運転コストの低減を実現させる空
調制御装置を提供することである。
上記課題を解決するために、実施形態の空調制御装置は、取得部と通信部と算出部とを
備える。取得部は、空調機器に関する圧力、流量、弁の開度のいずれか一つ以上の情報を
示す空調機器情報を取得する。通信部は、前記空調機器と隣接する空調機器に関する圧力
、流量、弁の開度の何れか一つ以上の情報を示す隣接機器情報を受信する。算出部は、前
記空調機器情報及び前記隣接機器情報に基づいて、前記空調機器の弁の開度設定を算出す
る。
従来の一次ポンプ方式の二方弁による空調機器制御の図である。 従来の二次ポンプ方式の二方弁による空調機器制御の図である。 本発明の第1の実施形態に係る分散配置された複数の空調機器を協調制御する各制御装置のシステム構成を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る制御装置の構成を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る協調制御なしのときの圧力、弁21・22・23の開度、バイパス弁の開度、ポンプの回転速度についての時間変化を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る協調制御ありのときの圧力、弁21・22・23の開度、バイパス弁の開度、ポンプの回転速度についての時間変化を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る分散配置された複数の空調機器と熱源機器とを協調制御する各制御装置のシステム構成を示した図である。 本発明の第2の実施形態に係る協調制御なしのときの圧力、弁21・22の開度、バイパス弁20の開度、ポンプ41の回転速度についての時間変化を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る協調制御ありのときの圧力、弁21・22の開度、バイパス弁20の開度、ポンプ41の回転速度についての時間変化を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る分散配置された複数の空調機器と熱源機器とを協調制御する各制御装置のシステム構成を示した図である。 本発明の第4の実施形態に係る制御装置の構成を示した図である。空調機器 本発明の第4の実施形態に係る分散配置された複数の空調機器と熱源機器とを協調制御する各制御装置と演算装置のシステム構成を示した図である。 本発明の第4の実施形態に係る各制御装置を通信網によって制御する演算装置のシステム構成を示した図である。 本発明の第4の実施形態に係る制御装置の構成を示した図である。 本発明の第4の実施形態に係る演算装置の構成を示した図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための実施形態について説明する。
(第一の実施形態)
(構成)
図3は、第1の実施形態に係る分散配置された複数の空調機器を協調制御する場合のシ
ステム構成を示す図である。協調制御とは、分散配置された負荷機器の情報を相互に通信
し合い、取得した情報をもとに行う制御のことである。本実施形態では分散配置された負
荷機器を、一例として空調機器11〜13とした。
熱源機器50が生成する熱の熱媒である熱源水は、一次ポンプ41によって、往水管路
61を通り空調機器11〜13へ流れ、還水管路62を通って再び一次ポンプ41に送ら
れる。空調機器11〜13の前には、流れ込む熱源水の量を調節するための二方弁21〜
23が設置され、二方弁21〜23と空調機器11〜13の間に流量計81〜83と圧力
計71〜73が設置されている。空調機器11〜13につながる管路の他に、管路の圧力
を保つために往水管路61と還水管路62とをバイパスするバイパス管60が設置され、
このバイパス管60はバイパス弁20により熱源水の流量を調整される。還水管路62に
流量計80、バイパス管60に圧力計70が設置されている。
二方弁21〜23をそれぞれ制御するために制御装置31〜33、バイパス弁20を制
御するために制御装置30が設置されている。制御装置31〜33は、圧力計71〜73
と流量計81〜83と二方弁21〜23から空調機器に関する情報を取得する。また、制
御装置31と制御装置32、制御装置32と制御装置33は協調制御を行う。
図4は、分散配置された複数の空調機器を協調制御する各制御装置の構成を示した図で
ある。
制御装置31は、取得部301、通信部302、算出部303、および制御出力部30
4を備える。
取得部301は、自身の空調機器11の圧力、流量、弁の開度、温度等の空調機器情報
を、圧力計71、流量計81から取得する。
通信部302は、隣接する空調機器の制御装置32と直接または間接的に通信し、圧力
、流量、弁の開度等の空調機器情報を送受信する。本実施形態での隣接する空調機器の制
御装置は制御装置32だが、同一の管路に接続されている空調機器の制御装置を意味する
ため、1つの場合もあり、2つ存在する場合もある。また、管路の形状によっては3つ以
上存在する場合もある。
算出部303は、空調機器情報と隣接機器情報とを用いて、自身の負荷機器の弁の開度
設定を算出する。制御出力部304は、算出した開度設定を、自身の空調機器11に出力
する。
また、空調機器の制御装置の通信部302は、隣接する負荷機器の制御装置32と直接
または間接的に通信し、圧力、流量、弁の開度設定等の隣接機器情報を送受信する。
なお、制御装置31について上述したが、制御装置32、33も同様の構成を備える。
空調機器12を制御する制御装置32は、圧力計72および流量計82から空調機器情
報を取得する取得部301と、隣接する空調機器11の制御装置31及び隣接する空調機
器13の制御装置33と通信する通信部302と、制御設定値を算出する算出部303と
、空調機器12へ制御信号を出力する制御出力部304とで構成される。
空調機器13を制御する制御装置33は、圧力計73および流量計83から空調機器情
報を取得する空調機器13自身の取得部301と、隣接する空調機器12の制御装置32
と通信する通信部302と、制御設定値を算出する算出部303と、空調機器13へ制御
信号を出力する制御出力部304とで構成される。
なお、一次ポンプ41とバイパス弁20を制御する制御装置30は、圧力計70および
流量計80から空調機器情報を取得する取得部301と、制御設定値を算出する算出部3
03と、一次ポンプ41とバイパス弁20へ制御信号を出力する制御出力部304とで構
成される。制御装置30は、制御装置31〜33と協調制御することなく、圧力計70お
よび流量計80から取得した空調機器情報をもとに、循環流量を制御する一次ポンプ41
の運転周波数(回転速度)とバイパス弁20の開度を制御する。
(作用)
制御装置31〜33は空調機器11〜13に流れる熱源水の流量を調節する弁21〜2
3の開度を調節することで空調機器11〜13の協調制御を行う。その弁の開度を求める
過程について以下式を用いて説明する。
以降、任意の空調機器11〜13を示す空調機器1i(ここでiは1〜3)として説明
する。空調機器1iの制御設定値であるuは、例えば以下の式で算出する。制御設定値
は、例えば弁の開度である。
Figure 2017101907
ここで、第1項は自身の温度や流量や圧力の偏差を制御する項、第2項は以下のような
隣接する空調機器との合意制御する項である。
Figure 2017101907
ここで、xは状態、kijは合意制御の制御ゲインである。
状態は、例えば、圧力Pの目標圧力との偏差であり、以下の式で表現できるとする。
Figure 2017101907
ここで、fは流量である。
制御ゲインは、例えば以下の目的関数を最小にするように算出する。
Figure 2017101907
ここで、wは重みである。
具体例として、空調機器11から13を負荷とした場合は、以下の式となる。
Figure 2017101907
次に、空調機器12の弁の開度が小さくなった場合について、協調制御の有無によるバ
イパス弁の開度の変化を図5〜図6を用いて比較する。協調制御なしのときの圧力、空調
機器11・12・13の弁21・22・23の開度、バイパス弁20の開度、ポンプ41
の回転速度についての時間変化を示す図を図5に示す。また、協調制御ありのときの圧力
、空調機器11・12・13の弁21・22・23の開度、バイパス弁20の開度、ポン
プ41の回転速度についての時間変化を示す図を図6に示す。なお、バイパス弁が時間変
化に伴って開度が変化していることはバイパス弁に応答遅れがあることを示している。
図5において協調制御なしの場合は、弁22の開度が小さくなった場合、弁21と弁2
3の弁の開度はすぐには変化しない。そのため、弁22の開度が小さくなるとすぐに圧力
が上昇し、それに応じてバイパス弁20が開く。つまり、圧力変動が大きく、バイパス弁
20の開度の変化も大きい。
一方、図6において協調制御ありの場合は、弁22の開度が小さくなると、その状態が
弁21と弁23を制御する制御装置31と制御装置33間に通信され、すぐに弁21と弁
23の弁の開度を大きくする。そのため、弁22の開度が小さくなっても圧力変動が小さ
く、バイパス弁20の開度の変化も小さい。
(効果)
地域冷暖房施設、工場、ビルなどのように分散配置された空調機器等を協調制御させる
ことで、システム全体でエネルギーロス、運転コストの低減が可能となる。
また、各負荷側の圧力や流量の急変の発生を防止でき、これにより、騒音や振動の発生
の防止や、機器、例えば弁の寿命の向上等が可能となる。
なお、隣接する空調機器、熱源機器、一次ポンプと通信により情報交換しながら、分散
配置された負荷機器、熱源、ポンプを協調制御するため、集中制御装置を用いることなく
、階層形や分散形などの形態で制御をすることもできる。
(第2の実施形態)
(構成)
図7は、第2の実施形態に係る分散配置された複数の空調機器を協調制御する場合のシ
ステム構成を示す図である。一次ポンプ方式で、空調機器と一次ポンプを協調制御する場
合である。
第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、一次ポンプの制御を行う制御装置30
と空調機器11の制御を行う制御装置31が協調制御を行う点であり、それ以外は第1の
実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
一次ポンプの制御装置30の構成は、図3の分散配置された複数の空調機器を協調制御
する各制御装置のシステム構成と同様である。一次ポンプの制御装置30は、取得部30
1と、通信部302と、算出部303と、制御出力部304とで構成される。
一次ポンプ41とバイパス弁20の制御装置30の取得部301は、圧力計70・流量
計80が計測した圧力、流量、温度等の情報や、バイパス弁20の開度、ポンプの回転速
度等を示す熱源機器情報を取得する。
通信部302は、隣接する空調機器11の制御装置31と直接または間接的に通信し、
隣接機器情報を受信、及び送信する。なお、隣接機器情報を受信、及び送信するのに制御
装置31を介する必要はない。
算出部303は、熱源機器情報及び隣接機器情報と、受信値を用いて、一次ポンプ41
の回転速度設定あるいは運転周波数設定とバイパス弁20の開度設定を算出する。
出力部304は、算出した回転速度設定を一次ポンプ41に、バイパス弁20の開度設
定をバイパス弁20に出力する。
空調機器11を制御する制御装置31は、圧力計71および流量計81から空調機器情
報を取得する空調機器11自身の取得部301と、隣接する空調機器12の制御装置32
と一次ポンプ・バイパス弁の制御装置30と通信する通信部302と、制御設定値を算出
する算出部303と、空調機器11へ制御信号を出力する制御出力部304とで構成され
る。
取得部301は、空調機器11に関する空調機器情報を取得する。通信部302は、一
次ポンプ41・バイパス弁20、及び空調機器12に関する隣接機器情報を受信及び送信
する。算出部303は、空調機器情報及び隣接機器情報に基づいて、弁21の開度設定を
算出する。出力部304は、算出した弁21の開度設定を弁21に出力する。
空調機器12を制御する制御装置32は、圧力計72および流量計82から空調機器情
報を取得する空調機器12自身の取得部301と、隣接する空調機器11の制御装置31
と通信する通信部302と、制御設定値を算出する算出部303と、空調機器12へ制御
信号を出力する制御出力部304とで構成される。
取得部301は、空調機器12に関する空調機器情報を取得する。通信部302は、空
調機器11に関する隣接機器情報を受信及び送信する。算出部303は、空調機器情報及
び隣接機器情報に基づいて、弁22の開度設定を算出する。出力部304は、算出した弁
22の開度設定を弁22に出力する。
図7には制御装置32と制御装置33との協調制御が示されていないが、説明を簡略化
するために省いただけであるため、もちろん制御装置32と制御装置33との協調制御を
追加してもよい。
(作用)
制御装置30〜32は空調機器11、12に流れる熱源水の流量を調節する弁21、2
2の開度と、バイパス弁20と、一次ポンプ41の回転速度とを調節することで、空調機
器と熱源機器の協調制御を行う。バイパス弁20と一次ポンプ41の回転速度を考慮した
弁21,22の開度を求める過程について以下式を用いて説明する。
一次ポンプ41、空調機器11、空調機器12の制御設定は、第1の実施形態と同様に
、例えば以下の式で算出する。
Figure 2017101907
ここで、ポンプの制御設定uとは、例えば一次ポンプ41の運転周波数(回転速度)で
ある。
Figure 2017101907
制御ゲインkijは、例えば以下の目的関数を最小にするように算出する。
Figure 2017101907
次に、空調機器11の弁の開度が小さくなった場合について、協調制御の有無によるバ
イパス弁の開度の変化を図8〜図9を用いて比較する。協調制御なしのときの圧力、弁2
1・22の開度、バイパス弁の開度、一次ポンプの回転速度についての時間変化を示す図
を図8に示す。また、協調制御ありのときの圧力、弁21・22の開度、バイパス弁の開
度、一次ポンプの回転速度についての時間変化を示す図を図9に示す。
図8において協調制御なしの場合は、弁21の開度が小さくなった場合、弁22の開度
と一次ポンプ41の回転速度はすぐには変化しない。そのため、弁21の開度が小さくな
るととすぐに圧力が上昇し、それに応じてバイパス弁20が開く。つまり、圧力変動が大
きく、バイパス弁20の開度の変化も大きい。
一方、図9において協調制御ありの場合は、弁21の開度が小さくなると、その状態が
一次ポンプ41とバイパス弁20を制御する制御装置30と弁22を制御する制御装置3
2と通信され、すぐに一次ポンプ41の回転速度を下げ、また、弁22の開度を大きくす
る。そのため、弁21開度が小さくなっても、圧力変動が小さく、バイパス弁20の開度
の変化も小さい。
(効果)
地域冷暖房施設、工場、ビルなどのように分散配置された空調機器等と熱源を協調制御
させることで、システム全体でエネルギーロス、運転コストの低減が可能となる。
また、各負荷側の圧力や流量の急変の発生を防止でき、これにより、騒音や振動の発生
の防止や、機器、例えば弁の寿命の向上等が可能となる。
なお、隣接する空調機器、熱源、ポンプと通信により情報交換しながら、分散配置され
た負荷、熱源、ポンプを協調制御するため、集中制御装置を用いることもなく、階層形や
分散形などいろいろな形態でも制御が可能となる。
(第3の実施形態)
(構成)
図10は、第3の実施形態に係る分散配置された複数の空調機器を協調制御する場合の
システム構成を示す図である。本実施形態は、二次ポンプ方式で、空調機器と二次ポンプ
を協調制御する場合を示す。
第3の実施形態が第2の実施形態と異なる点は、制御装置30が一次ポンプの制御を行
うのではなく、二次ポンプの制御を行う点であり、それ以外は第2の実施形態と同じであ
るので、同一部分には同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
二次ポンプの制御装置30の構成は、図3の分散配置された複数の空調機器を協調制御
する各制御装置のシステム構成と同様である。二次ポンプの制御装置30は、取得部30
1と、通信部302と、算出部303と、制御出力部304とで構成される。
二次ポンプ42とバイパス弁20の制御装置30の取得部301は、圧力計70・流量
計80が計測した圧力、流量、温度等を取得する。通信部302は、空調機器11の制御
装置31と直接または間接的に通信し、圧力、流量、弁の開度等の空調機器情報を受信、
送信する。算出部303は、計測値と、受信値を用いて、二次ポンプ42の運転周波数設
定とバイパス弁20の開度を算出する。出力部304は、算出した運転周波数設定を二次
ポンプ42に、バイパス弁20の開度をバイパス弁20に出力する。
空調機器11を制御する制御装置31は、圧力計71および流量計81から空調機器情
報を取得する空調機器11自身の取得部301と、隣接する空調機器12の制御装置32
と二次ポンプ・バイパス弁の制御装置30と通信する通信部302と、制御設定値を算出
する算出部303と、空調機器11へ制御信号を出力する制御出力部304とで構成され
る。
空調機器12を制御する制御装置32は、圧力計72および流量計82から空調機器情
報を取得する空調機器12自身の取得部301と、隣接する空調機器11の制御装置31
と通信する通信部302と、制御設定値を算出する算出部303と、空調機器12へ制御
信号を出力する制御出力部304とで構成される。
図10には制御装置32と制御装置33との協調制御は示されていないが、説明を簡略
化するために省いただけであるため、もちろん制御装置32と制御装置33との協調制御
を追加してもよい。
(作用)
制御装置30〜32は空調機器11、12に流れる熱源水の流量を調節する弁21、2
2の開度と、バイパス弁20と、二次ポンプ42の回転速度とを調節することで、空調機
器と熱源機器の協調制御を行う。バイパス弁20と二次ポンプ42の回転速度を考慮した
弁21,22の開度を求める過程については、第2の実施形態と同様にして、式(12)
〜(18)を用いて説明できる。
なお、空調機器11の弁の開度が小さくなった場合における協調制御の有無によるバイ
パス弁20の開度の変化は図8〜図9の「ポンプ」が二次ポンプ42を意味するとしたと
きと同様である。
(効果)
分散配置された機器の弁21〜23とバイパス弁20と二次ポンプ42を協調制御させ
ることで、二次ポンプ方式の場合でも一次ポンプ方式の場合と同様、システム全体でエネ
ルギーロス、運転コストの低減が可能となる。
また、各負荷側の圧力や流量の急変の発生を防止でき、これにより、騒音や振動の発生
の防止や、機器、例えば弁の寿命の向上等が可能となる。
なお、隣接する空調機器、熱源、ポンプと通信により情報交換しながら、分散配置され
た負荷、熱源、ポンプを協調制御するため、集中制御装置を用いることもなく、階層形や
分散形などいろいろな形態でも制御が可能となる。
(第4の実施形態)
(構成)
第4の実施形態では、分散配置された複数の空調機器を協調制御する制御装置に、さら
に演算部305と蓄積部306が備わった場合を示す。図11は、第4の実施形態に係る
制御装置の構成を示した図である。協調制御する各制御装置のシステム構成は、図3,図
7,図10のいずれのシステム構成でもよい。
第4の実施形態の図11が第1の実施形態の図4と異なる点は、演算部305と蓄積部
306を付した点であり、それら以外は第2の実施形態と同じであるので、同一部分には
同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
蓄積部306は、取得部301から得る圧力、流量、弁の開度等の空調機器情報を蓄積
する。演算部305は、自身の機器の空調機器情報、隣接する機器の隣接機器情報、及び
蓄積した空調機器情報を用いて、制御設定値を算出する係数を演算する。そして、演算し
た係数を算出部303に出力する。
なお制御装置31の、通信部302と通信をする隣接する制御装置32は、制御装置3
2以外に制御装置30もある。
(作用)
制御装置31の作用について説明する。なお、制御装置31の作用は制御装置30〜3
2の一例として取り上げるにすぎない。
制御装置30〜32は第2の実施形態、第3の実施形態と同様、空調機器11、12に
流れる熱源水の流量を調節する弁21、22の開度と、バイパス弁20と、一次ポンプ4
1あるいは二次ポンプ42の回転速度とを調節することで、空調機器と熱源機器の協調制
御を行う。バイパス弁20と一次ポンプ41あるいは二次ポンプ42の回転速度を考慮し
た弁21,22の開度を求める過程については、第2の実施形態、第3の実施形態と同様
にして、式(12)〜(18)を用いて説明できる。
演算部305と蓄積部306は、取得部301から、圧力、流量、弁の開度等の空調機
器情報を得る。蓄積部306は、取得部301から取得する空調機器情報を蓄積する。演
算部305は、取得部301から取得する空調機器情報、通信部302から取得する隣接
する空調機器あるいは熱源機器に関する隣接機器情報、及び蓄積部306で蓄積した空調
機器情報を用いて、制御設定値を算出するための係数を演算する。そして、演算した係数
を算出部303に出力する。演算するときに蓄積したデータを用いるため、演算部305
には学習機能がある。
その後、算出部303は、演算部305から取得した制御設定値を算出する係数を用い
て、機器の制御設定値を算出する。ここで係数とは例えば、合意制御の制御ゲインkij
や制御ゲインkijの補正係数のことである。
(効果)
制御設定値を算出する係数を実績データで学習することにより、機器の経年変化等にも
対応することができる。機器の経年変化には、例えば弁の経年変化がある。また、学習方
法として、例えば、制御ゲインの算出の重みに乱数を用いるようにすると、いろいろな重
みでのデータを蓄積し、制御応答等を向上できる。
また、演算部905が、蓄積部906で蓄積されたデータを用いて、機器の異常の有無
を判定し、異常と判定した機器の影響を受けないような係数を演算できる。例えば、係数
が制御ゲインの場合は、異常と判定した機器に対する制御ゲインを零にする。異常と判定
した機器に対する制御ゲインを零にすることにより、異常と判定した機器の影響を受けな
いようにすることができる。
なお、本実施形態は、制御装置31に演算部305と蓄積部306が備わった場合を説
明しているが、各制御装置の構成として、制御装置31とは別に演算装置91を備えるシ
ステム構成にしてもよい。その例を図12に示す。演算装置91は、制御装置30、31
、32と通信を行い、空調機器11の制御設定値を算出するための係数を演算する。
図12には制御装置32と制御装置33との通信は示されていないが、説明を簡略化す
るために省いただけであるため、もちろん制御装置32と制御装置33との通信を追加し
てもよい。同様に制御装置33と演算装置91との通信を追加してもよい。
また、図12は1つの制御装置と1つの演算装置が直接通信する場合であるが、図13
のように通信網を使って通信することもできる。その場合も、1つの演算装置で1つの制
御装置の制御設定値を算出する。
図12または図13の場合の制御装置31の構成を図14に、演算装置91の構成を図
15に示す。
第4の実施形態の図14の制御装置31が第1の実施形態の図4と異なる点は、演算装
置91と通信をする第二の通信部308を付加した点であり、それ以外は第1の実施形態
と同じであるので、同一部分には同一符号を付して、詳細な説明は省略する。隣接する制
御装置と通信を行う通信部は第一の通信部307とする。演算装置91は、制御装置30
、31、32との通信部911と、データを蓄積する蓄積部306と、制御設定値を算出
する係数の演算部305とを備える。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したも
のであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その
他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の
省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や
要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる
11〜13 空調機器
20 バイパス弁
21〜23 二方弁
30〜33 制御装置
301 取得部
302 通信部
303 算出部
304 制御出力部
305 演算部
306 蓄積部
307 第一の通信部
308 第二の通信部
41 一次ポンプ
42 二次ポンプ
50 熱源機器
60 バイパス管
61 往水管路
62 還水管路
70〜73 圧力計
80〜83 流量計
91 演算装置
911 制御装置との通信部

Claims (9)

  1. 空調機器に関する圧力、流量、弁の開度のいずれか一つ以上の情報を示す空調機器情報
    を取得する取得部と、
    前記空調機器と隣接する空調機器に関する圧力、流量、弁の開度の何れか一つ以上の情
    報を示す隣接機器情報を受信する通信部と、
    前記空調機器情報及び前記隣接機器情報に基づいて、前記空調機器の弁の開度設定を算
    出する算出部と、
    を備える空調制御装置。
  2. 空調機器に関する圧力、流量、弁の開度のいずれか一つ以上の情報を示す空調機器情報
    を取得する取得部と、
    前記空調機器と隣接する空調機器に関する圧力、流量、弁の開度の何れか一つ以上の情
    報と、前記空調機器と隣接する熱源機器に関する圧力、流量、温度、弁の開度及びポンプ
    の回転速度のいずれか一つ以上の情報とを示す隣接機器情報を受信する通信部と、
    前記空調機器情報及び前記隣接機器情報に基づいて、前記空調機器の弁の開度設定を算
    出する算出部と、
    を備える空調制御装置。
  3. 熱源機器に関する圧力、流量、温度、弁の開度及びポンプの回転速度のいずれか一つ以
    上の情報を示す熱源機器情報を取得する取得部と、
    前記熱源機器と隣接する空調機器に関する圧力、流量、弁の開度の何れか一つ以上の情
    報を示す隣接機器情報を受信する通信部と、
    前記熱源機器情報及び前記隣接機器情報に基づいて、前記熱源機器が生成する熱の熱媒
    である熱源水を流すポンプの回転速度設定を算出する算出部と、
    を備える空調制御装置。
  4. 前記通信部は、前記空調機器と同一管路にて接続される前記隣接する空調機器あるいは
    前記隣接する熱源機器から前記隣接機器情報を受信する
    請求項1から3のいずれか一つに記載の空調制御装置。
  5. 空調機器に関する圧力、流量、弁の開度のいずれか一つ以上の情報を示す空調機器情報
    、前記隣接機器情報、及び熱源機器に関する圧力、流量、温度、弁の開度及びポンプの回
    転速度のいずれか一つ以上の情報を示す熱源機器情報の少なくとも一つを蓄積する蓄積部
    と、
    前記蓄積部で蓄積された前記空調機器情報、前記隣接機器情報、及び前記熱源機器情報
    の少なくとも一つを用いて、前記空調機器の弁の開度設定、あるいは前記熱源機器が生成
    する熱の熱媒である熱源水を流すポンプの回転速度設定、を算出するのに関わる係数を演
    算する演算部と、
    を備える請求項1から4のいずれか一つに記載の空調制御装置。
  6. 前記演算部は、前記蓄積部で蓄積された前記空調機器情報、前記隣接機器情報、及び前
    記熱源機器情報の少なくとも一つを用いて、前記空調機器あるいは前記熱源機器の異常の
    有無を判定し、異常のある場合、前記隣接する空調機器あるいは前記隣接する熱源機器に
    影響を与えないような前記係数を演算する請求項5に記載の空調制御装置。
  7. 空調機器に関する圧力、流量、弁の開度のいずれか一つ以上の情報を示す空調機器情報
    が取得されるステップと、
    前記空調機器と隣接する空調機器に関する圧力、流量、弁の開度の何れか一つ以上の情
    報を示す隣接機器情報が受信されるステップと、
    前記空調機器情報及び前記隣接機器情報に基づいて、前記空調機器の弁の開度設定が算
    出されるステップと、
    を備える空調制御方法。
  8. 空調制御装置を、
    空調機器に関する圧力、流量、弁の開度のいずれか一つ以上の情報を示す空調機器情報
    を取得する取得手段と、
    前記空調機器と隣接する空調機器に関する圧力、流量、弁の開度の何れか一つ以上の情
    報を示す隣接機器情報を受信する通信手段と、
    前記空調機器情報及び前記隣接機器情報に基づいて、前記空調機器の弁の開度設定を算
    出する算出手段と
    して機能させるための空調制御プログラム。
  9. 空調機器に関する圧力、流量、弁の開度のいずれか一つ以上の情報を示す空調機器情報
    を取得する取得手段と、
    前記空調機器と隣接する空調機器に関する圧力、流量、弁の開度の何れか一つ以上の情
    報を示す隣接機器情報を受信する通信手段と、
    前記空調機器情報及び前記隣接機器情報に基づいて、前記空調機器の弁の開度設定を算
    出する算出手段と、
    を備える空調制御システム。
JP2015238000A 2015-12-04 2015-12-04 空調制御装置、空調制御方法、空調制御プログラム、及び空調制御システム Pending JP2017101907A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015238000A JP2017101907A (ja) 2015-12-04 2015-12-04 空調制御装置、空調制御方法、空調制御プログラム、及び空調制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015238000A JP2017101907A (ja) 2015-12-04 2015-12-04 空調制御装置、空調制御方法、空調制御プログラム、及び空調制御システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017101907A true JP2017101907A (ja) 2017-06-08

Family

ID=59016695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015238000A Pending JP2017101907A (ja) 2015-12-04 2015-12-04 空調制御装置、空調制御方法、空調制御プログラム、及び空調制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017101907A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019049390A (ja) * 2017-09-11 2019-03-28 東芝キヤリア株式会社 熱源水制御方法及び熱源水制御装置
JP2021036197A (ja) * 2017-03-02 2021-03-04 東芝キヤリア株式会社 熱源水制御方法及び熱源水制御装置
CN113154630A (zh) * 2021-04-14 2021-07-23 宁波奥克斯电气股份有限公司 多联空调器制热降噪控制方法、装置、多联空调器和计算机可读存储介质

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021036197A (ja) * 2017-03-02 2021-03-04 東芝キヤリア株式会社 熱源水制御方法及び熱源水制御装置
JP7004791B2 (ja) 2017-03-02 2022-02-04 東芝キヤリア株式会社 熱源水制御方法及び熱源水制御装置
JP2019049390A (ja) * 2017-09-11 2019-03-28 東芝キヤリア株式会社 熱源水制御方法及び熱源水制御装置
CN113154630A (zh) * 2021-04-14 2021-07-23 宁波奥克斯电气股份有限公司 多联空调器制热降噪控制方法、装置、多联空调器和计算机可读存储介质
CN113154630B (zh) * 2021-04-14 2022-05-13 宁波奥克斯电气股份有限公司 多联空调器制热降噪控制方法、装置、多联空调器和计算机可读存储介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3637006B1 (en) Heat source system
JP6359423B2 (ja) 空調システムの制御装置、空調システム、及び空調システムの制御装置の異常判定方法
JP5209244B2 (ja) 空調制御システムおよび空調制御方法
RU2660721C2 (ru) Устройство и способ управления открытием клапана в системе hvac
DK2726792T3 (en) Method and device for balancing a group of consumers in a fluidtransportsystem
US10824125B2 (en) Central plant control system based on load prediction through mass storage model
US9885489B2 (en) HVAC systems
JP6033674B2 (ja) 熱供給制御装置、熱供給システム及び熱供給制御方法
JP2017101907A (ja) 空調制御装置、空調制御方法、空調制御プログラム、及び空調制御システム
JP5013974B2 (ja) 冷却水温度の推測方法および推測装置
CN107076449A (zh) 空调系统的控制装置、空调系统以及空调系统的异常判定方法
US20190154289A1 (en) Building control system with decoupler for independent control of interacting feedback loops
JP6434848B2 (ja) 熱源制御システム
JP2023161037A (ja) 熱源システム、熱源機、制御装置
JP6235937B2 (ja) 熱源機器制御装置および空調システム
WO2018146800A1 (ja) 冷凍サイクル装置
JP6523798B2 (ja) 熱源設備及び熱源設備制御方法
EP3120209B1 (en) Retrofit smart components for use in a fluid transfer system
JP2008241326A (ja) 配管系設備における流量測定方法
JP2017010238A (ja) 制御バルブの故障診断装置および方法
JP2016065661A (ja) 予想エネルギー消費量算出特性式の校正方法及び空調熱源システム
WO2020018317A1 (en) System and method for performance estimation of a chiller plant
Hou et al. Flow Resistance Coefficient Identification of Chilled Water System Based on Multi-Objective Optimization and Experiment Validation
JP3878039B2 (ja) 流量制御用配管システムおよびその施工方法
EP2141423A1 (en) Sequence control

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20170921

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20170921

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20180831

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20190125