JP2017010238A - 制御バルブの故障診断装置および方法 - Google Patents

制御バルブの故障診断装置および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017010238A
JP2017010238A JP2015124454A JP2015124454A JP2017010238A JP 2017010238 A JP2017010238 A JP 2017010238A JP 2015124454 A JP2015124454 A JP 2015124454A JP 2015124454 A JP2015124454 A JP 2015124454A JP 2017010238 A JP2017010238 A JP 2017010238A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control valve
failure diagnosis
control
operation amount
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015124454A
Other languages
English (en)
Inventor
和明 白根
Kazuaki Shirane
和明 白根
清治 臼井
Kiyoharu Usui
清治 臼井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Azbil Corp filed Critical Azbil Corp
Priority to JP2015124454A priority Critical patent/JP2017010238A/ja
Publication of JP2017010238A publication Critical patent/JP2017010238A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】高精度で制御バルブの故障診断を行う。【解決手段】制御バルブの弁開度を現在の弁開度から目標の弁開度まで変化させる動作を1制御動作とし、この1制御動作毎の制御バルブの動作量を積算して1年間の積算値を求め、この求めた制御バルブの1年間の動作量の積算値を、制御バルブの全閉から全開までの往復の動作量を1回として、回数(年間動作回数)に換算する(動作量積算部503)。そして、この求めた年間動作回数を閾値Th1(80000回),Th2(200000回)と比較し、年間動作回数がTh1未満の制御バルブについては「問題なし」、年間動作回数がTh1以上かつTh2未満の制御バルブについては「注意レベル」、年間動作回数がTh2以上の制御バルブについては「要注意レベル」という診断結果を出力する(故障診断部504)。【選択図】 図4

Description

この発明は、空調制御システムなどに用いられる弁開度が制御される制御バルブの故障診断装置および方法に関するものである。
従来より、例えば、空調制御システムでは、空調機の熱交換器(冷温水コイル)への冷温水の供給通路にバルブを設け、このバルブの弁開度を制御するようにしている。このバルブの弁開度の制御は空調制御装置によって行われる。本明細書では、このような弁開度が制御されるバルブを制御バルブと呼ぶ。
空調制御装置は、空調機からの調和空気の供給を受ける制御対象空間の室内温度の計測値とこの室内温度に対して設定される室内温度の設定値との偏差を零とするように、制御バルブの弁開度を制御する。これにより、空調機の熱交換器への冷温水の供給量が制御され、空調機からの制御対象空間への調和空気の温度が調節される。
このような空調制御システムにおいて、制御バルブが極端な開閉動作を繰り返すと、すなわちハンチングと呼ばれる開閉動作が繰り返されると、ギア故障が起きたり、ポテンショメータの不動作により操作器が動作しなかったり、また、制御バルブのOリング摩耗により流体の漏れを招くなどの故障の原因となる。このため、制御バルブの故障診断を行うことが望まれる。
例えば、特許文献1には、アクチュエータの動作を診断するための劣化診断装置が示されている。この特許文献1に示された技術を制御バルブの故障診断に用いるものとした場合、制御バルブの動作回数を積算し、この積算した動作回数と応答時間(動作開始から動作完了までの時間)のトレンドから求められる予測寿命とから診断結果を導くようにする。例えば、動作回数がn以上で予測寿命がa以上ならば正常とし、動作回数がn以上で予測寿命がa以下かつb以上ならばアラームを出力し、動作回数がn以上で予測寿命がb以下ならば交換指示を出すようにする。
特開平8−263131号公報
しかしながら、特許文献1に示された劣化診断装置では、アクチュエータを2位置動作のバルブとしてその動作回数を積算する。すなわち、バルブを1動作で閉(開)から開(閉)にするものとし、閉(開)から開(閉)の動作を1回としてバルブの動作回数を積算する。
この特許文献1に示された技術を制御バルブの劣化診断に適用した場合、すなわち2位置動作ではなく色々な弁開度に制御される制御バルブの劣化診断に適用した場合、例えば、全閉(開度0%)から全開(開度100%)という制御動作に対しても、全閉(開度0%)から開度25%という制御動作に対しても、その動作回数が1回として積算されてしまう。このため、積算される動作回数が制御バルブの劣化に依存した値とならず、精度の高い故障診断は望めない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、高精度で故障診断を行うことができる制御バルブの故障診断装置および方法を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、弁開度が制御される制御バルブの故障診断装置であって、制御バルブの弁開度を現在の弁開度から目標の弁開度まで変化させる動作を1制御動作とし、この1制御動作毎の制御バルブの動作量を積算する動作量積算手段と、動作量積算手段によって積算された制御バルブの1制御動作毎の動作量の積算値を予め定められている閾値と比較することによって制御バルブの故障診断を行う故障診断手段とを備えることを特徴とする。
この発明では、制御バルブの弁開度を現在の弁開度から目標の弁開度まで変化させる動作を1制御動作とし、この1制御動作毎の制御バルブの動作量を積算する。例えば、現在の弁開度が全閉(開度0%)であり、目標の弁開度が開度100%であった場合、今回の制御バルブの動作量として開度0%から開度100%までの動作量を積算する。現在の弁開度が全閉(開度0%)であり、目標の弁開度が開度25%であった場合、今回の制御バルブの動作量として開度0%から開度25%までの動作量(開度0%から開度100%までの動作量の1/4)を積算する。
制御バルブにおいて、ギア故障、ポテンショメータ不動作、Oリング摩耗などの劣化は、制御バルブの動作回数に依存するのではなく、制御バルブの動作量に依存する。本発明は、この制御バルブの劣化が「動作量」に依存するというところに着眼してなされたものであり、1制御動作毎に制御バルブの動作量を積算し、この積算した制御バルブの1制御動作毎の動作量の積算値を閾値と比較することによって、制御バルブの故障診断を行う。これにより、精度の高い故障診断が行われるものとなる。
本発明では、制御バルブの1制御動作毎の動作量の積算値を閾値と比較することによって制御バルブの故障診断を行うが、制御バルブの全閉から全開までの動作量を1回とし、制御バルブの1制御動作毎の動作量の積算値を回数(動作回数)に換算して閾値との比較を行うようにしてもよく、制御バルブの全閉から全開までの往復の動作量を1回とし、制御バルブの1制御動作毎の動作量の積算値を回数(動作回数)に換算して閾値との比較を行うようにしてもよい。
また、積算された制御バルブの1制御動作毎の動作量の年間の積算値を予め定められている年間の閾値と比較するようにしてもよく、施設内に設置されている複数台の制御バルブの年間の1制御動作毎の動作量の積算値の分布を示した実績値を基にして閾値を定めるようにしてもよい。また、閾値として段階的に定められている複数の閾値との比較によって、例えば、「問題なし」、「注意レベル」、「要注意レベル」というように、段階的に故障診断結果を提示するようにしてもよい。
本発明によれば、制御バルブの弁開度を現在の弁開度から目標の弁開度まで変化させる動作を1制御動作とし、この1制御動作毎に制御バルブの動作量を積算し、この積算された制御バルブの1制御動作毎の動作量の積算値を閾値と比較することによって制御バルブの故障診断を行うようにしたので、制御バルブの劣化に依存しない「動作回数」ではなく、制御バルブの劣化に依存する「動作量」で制御バルブの故障診断が行われるものとなり、高精度で制御バルブの故障診断を行うことができるようになる。
空調制御システムの要部の構成を示す図である。 この空調制御システムの全体構成を示す図である。 本発明に係る制御バルブの故障診断装置の一実施の形態として制御バルブ故障診断装置を含む構成を示す図である。 この制御バルブ故障診断装置の要部の機能ブロック図である。 この制御バルブ故障診断装置のデータ記憶部に制御バルブポイントアドレスと制御バルブポイントアドレスの名称と対応づけて保存される各制御バルブの1ヶ月毎の動作量を示す図である。 この制御バルブ故障診断装置の動作量積算部で求められる各制御バルブの1年間の合計動作量および動作回数を説明する図である。 この制御バルブ故障診断装置の故障診断部における故障診断の結果の一例を示す図である。 年間動作回数と診断結果との関係を示す図である。 所定範囲に属する年間動作回数の制御バルブの台数(制御バルブ台数)とその範囲に属する制御バルブの全体の台数に対する割合〔%〕及びその割合の累積値(累積割合)〔%〕の実績値の一例を示す図である。 図9に示した実績値を分布化した図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〔空調制御システム〕
図1は空調制御システムの要部の構成を示す図である。同図において、1は制御対象空間、2はこの制御対象空間1へ調和された空気を供給する空調機、3は制御バルブ(冷温水弁)、4は温度センサ(冷温水温度センサ)、5は空調制御装置である。
空調機2は、フィルタ21と、熱交換器(冷温水コイル)22と、加湿器23と、ファン24とを備えている。制御バルブ3および冷温水温度センサ4は空調機2の熱交換器22への冷温水の供給通路(配管)6に設けられている。冷温水温度センサ4によって計測される配管6を流れる冷温水の温度(冷温水温度)twは空調制御装置5へ送られる。
空調機2において、外気から取り入れられた空気は、制御対象空間1から空調機2に戻される還気と混合され、フィルタ21を介して熱交換器22へ導入される。熱交換器22は、配管6を流れる冷温水とフィルタ21を介して導入される空気との間で熱交換を行う。この熱交換によって加熱または冷却された空気が加湿器23によって湿度調整され、調和空気としてファン24により制御対象空間1へ供給される。
なお、空調機2の熱交換器22としては、1つのコイルで冷房時は冷水として熱交換し、暖房時は温水として熱交換するシングルコイルタイプのものと、2つのコイルで冷房時は冷水コイルにて熱交換し、暖房時は温水コイルにて熱交換するダブルコイルのタイプのものとがある。この例において、熱交換器22はシングルコイルタイプであるものとする。
制御対象空間1には、この制御対象空間1内の温度を室内温度として計測する温度センサ(室内温度センサ)7が設けられている。室内温度センサ7によって計測された室内温度(室内温度の計測値tpv)は空調制御装置5へ送られる。
空調制御装置5には、室内温度の設定値tspが設定される。空調制御装置5は、室内温度の計測値tpvと室内温度の設定値tspと冷温水温度twとを入力とし、室内温度の計測値tpvと室内温度の設定値tspとの偏差を零とするように、制御バルブ3の弁開度θを制御する。
図2は、この空調制御システムの全体構成を示す図である。この空調制御システム400は、空調ユニット100,熱源ユニット200およびポンプユニット300を備え、この空調ユニット100,熱源ユニット200およびポンプユニット300をつなぐ配管6内を冷温水が循環する。
空調ユニット100は、空調機2−1〜2−nと、制御バルブ3−1〜3−nと、冷温水温度センサ4−1〜4−nとを備えている。なお、空調機2−1〜2−nからの調和空気は制御対象空間1−1〜1−nへ供給される。制御対象空間1−1〜1−nには室内温度センサ7−1〜7−nが設置されている。
熱源ユニット200は、空調機2−1〜2−nにおいて熱交換された後の冷温水を冷温熱源機器8a,8b,8cへ送る1次ポンプ9a,9b,9cと、空調ユニット100で必要な冷温水を生成する冷温熱源機器8a,8b,8cとを備えている。
ポンプユニット300は、配管6を流れる冷温水量を制御するための往ヘッダ10,11と、往ヘッダ10,11の間に介設されたバイパス弁12と、往ヘッダ10,11の間に並設された複数の配管6のそれぞれに配設された2次ポンプ13a,13b,13cと、2次ポンプ13a,13b,13cの回転数を制御するインバータ14a,14b,14cとを備えている。往ヘッダ11(2次側の往ヘッダ)には、ポンプユニット300から吐出される冷温水の吐出圧力を計測する圧力計15が設けられている。
往ヘッダ10(1次側の往ヘッダ)と還ヘッダ16とをつなぐバイパス路17には連結弁18が設けられている。この連結弁18によって、空調ユニット100側を流れる冷温水量と熱源ユニット200側を流れる冷温水量とのバランスが調整される。また、空調ユニット100から戻される冷温水が流れる配管6の途中には流量計19が設置されている。
この空調制御システム400において、空調制御装置5は、冷温水温度センサ4−1〜4−nが計測する冷温水の温度(冷温水温度)tw1〜twn、室内温度センサ7−1〜7−nが計測する室内温度t1pv〜tnpv、圧力計15が計測するポンプユニット300から吐出される冷温水の吐出圧力、流量計19が計測する配管6を流れる冷温水の流量を監視する。
また、空調制御装置5は、室内温度の設定値t1sp〜tnspを入力とし、室内温度の計測値t1pv〜tnpvと室内温度の設定値t1sp〜tnspとの偏差を零とするように、制御バルブ3−1〜3−nの開度θ1〜θnを制御して、空調機2−1〜2−nへの冷温水の流量を調整する。また、バイパス弁12の開度および2次ポンプ13a,13b,13cの回転数を調整することにより、ポンプユニット300から吐出される冷温水の吐出圧力を制御する。
〔制御バルブの故障診断装置〕
本発明に係る制御バルブの故障診断装置は、この空調制御システム400のような制御バルブを備えたシステムに対して設けられる装置であって、制御バルブの故障診断を行うために用いられる。図3に本発明に係る制御バルブの故障診断装置の一実施の形態を含む構成を示す。
図3に示した構成では、本発明に係る制御バルブの故障診断装置の一実施の形態として、制御バルブ故障診断装置500を空調制御システム400に対して設けている。制御バルブ故障診断装置500は、遠隔地のデータウェアセンタなどに設けられており、制御バルブ故障診断装置500と空調制御システム400の空調制御装置5との間は無線や有線の通信ラインを介して相互に接続されている。
空調制御システム400の空調制御装置5は、制御バルブ故障診断装置500へ制御バルブ3−1〜3−nの1ヶ月毎の動作量をデータとして送信する送信機能を有し、制御バルブ故障診断装置500は、空調制御システム400の空調制御装置5からのデータを受信する受信機能を有している。
図4に制御バルブ故障診断装置500の要部の機能ブロック図を示す。制御バルブ故障診断装置500は、データ受信部501と、データ記憶部502と、動作量積算部503と、故障診断部504と、閾値記憶部505と、診断結果出力部506とを備えている。この制御バルブ故障診断装置500は、プロセッサや記憶装置からなるハードウェアと、これらのハードウェアと協働して各種機能を実現させるプログラムとによって実現される。
本実施の形態において、空調制御システム400の空調制御装置5は、制御バルブ故障診断装置500に対して制御バルブ3−1〜3−nの1ヶ月毎の動作量をデータとして送信する。
具体的には、各制御バルブ3について、その制御バルブ3の弁開度を現在の弁開度θrから目標の弁開度θspまで変化させる動作を1制御動作とし、この1制御動作毎の制御バルブ3の動作量Δθ(Δθ=|θsp−θr|)を積算する。例えば、現在の弁開度θrが全閉(開度0%)であり、目標の弁開度θspが開度100%であった場合、今回の制御バルブ3の動作量として開度0%から開度100%までの動作量を積算する。現在の弁開度θrが全閉(開度0%)であり、目標の弁開度θspが開度25%であった場合、今回の制御バルブ3の動作量として開度0%から開度25%までの動作量(開度0%から開度100%までの動作量の1/4)を積算する。そして、1ヶ月毎に、その1ヶ月間の制御バルブ3の動作量Δθの積算値ΣΔθを、その制御バルブ3の位置情報を表す制御バルブポイントアドレスと制御バルブポイントアドレスの名称を表す制御バルブポイント名称を付加して、制御バルブ故障診断装置500に対して送信する。
制御バルブ故障診断装置500のデータ受信部501は、空調制御システム400の空調制御装置5から送られてくるデータを受信し、その受信したデータをデータ記憶部502に記憶させる。これにより、データ記憶部502には、図5に示すように、空調制御システム400における制御バルブ3−1〜3−nの1ヶ月毎の動作量(1ヶ月毎の制御バルブ3の動作量Δθの積算値ΣΔθ)が、制御バルブポイントアドレスと制御バルブポイントアドレスの名称と対応づけて保存される。
制御バルブ故障診断装置500の動作量積算部503は、データ記憶部502に記憶されている制御バルブ3−1〜3−nの1ヶ月毎の動作量を集計し、制御バルブ3−1〜3−nの1年間の動作量を求める。すなわち、各制御バルブ3について、1月から12月までの1ヶ月毎の制御バルブ3の動作量(1ヶ月毎の制御バルブ3の動作量Δθの積算値ΣΔθ)を合計し、1年間(12ヶ月分)の制御バルブ3の動作量(1年間の制御バルブ3の動作量Δθの積算値ΣΔθ)を合計動作量として求める(図6参照)。
そして、動作量積算部503は、制御バルブ3の全閉から全開までの往復の動作量を1回とし、制御バルブ3の1年間の動作量を回数(動作回数)に換算する。この場合、制御バルブ3の1年間の動作量を200%で除することにより、1年間の動作回数に換算する(図6参照)。これにより、引用文献1のような動作量に基づかない動作回数ではなく、動作量に基づいた動作回数が得られるものとなる。
なお、この実施の形態では、制御バルブ3の全閉から全開までの往復の動作量を1回として合計動作量を動作回数に換算するようにしているが、制御バルブ3の全閉から全開までの動作量を1回として合計動作量を動作回数に換算するようにしてもよい。この場合、制御バルブ3の1年間の動作量を100%で除することにより、1年間の動作回数に換算する。また、必ずしも合計動作量を動作回数に換算しなくてもよく、合計動作量(年間動作量)のまま後述する故障診断を行うようにしてもよい。
また、この実施の形態では、制御バルブ3−1〜3−nの1ヶ月毎の動作量を空調制御システム400の空調制御装置5側で求め、制御バルブ故障診断装置500の動作量積算部503において最終的に制御バルブ3−1〜3−nの1年間の動作量を求めるようにしているが、すなわち本発明でいう動作量積算手段を空調制御システム400の空調制御装置5側に分散した形で設けているが、動作量積算手段を空調制御システム400の空調制御装置5側に分散せずに、制御バルブ故障診断装置500側で制御バルブ3−1〜3−nの1制御動作毎の動作量Δθの積算を行い、制御バルブ3−1〜3−nの1年間の動作量を求めるようにしてもよい。
また、空調制御システム400の空調制御装置5側で制御バルブ3−1〜3−nの1年間の動作量を求め、制御バルブ故障診断装置500へ送るようにしてもよい。空調制御システム400の空調制御装置5側で制御バルブ3−1〜3−nの1年間の動作量を求めるようにした場合、本発明でいう動作量積算手段は空調制御システム400の空調制御装置5側に設けられているものとなる。このような形態も本発明の一形態として含まれる。
制御バルブ故障診断装置500の故障診断部504は、動作量積算部503からの動作回数に換算された制御バルブ3−1〜3−nの1年間の動作量(1年間の制御バルブ3の動作量Δθの積算値ΣΔθ)を入力とし、この動作回数に換算された制御バルブ3−1〜3−nの1年間の動作量を閾値記憶部505に記憶されている閾値と比較することによって制御バルブ3−1〜3−nの故障診断を行う。
図7に故障診断部504における故障診断の結果の一例を示す。この例では、図8に示すように、年間動作回数が80000回未満を問題なし、年間動作回数が80000回以上200000回未満を注意レベル、年間動作回数が200000回以上を要注意レベルとし、閾値としてTh1=80000回と、Th2=200000回の2つを閾値記憶部505に記憶させている。
故障診断部504は、動作回数に換算された制御バルブ3−1〜3−nの1年間の動作量(年間動作回数)を閾値Th1,Th2と比較し、年間動作回数がTh1未満の制御バルブ3については「問題なし」という診断結果を出力し、年間動作回数がTh1以上かつTh2未満の制御バルブ3については「注意レベル」(動作量が多い)という診断結果を出力し、年間動作回数がTh2以上の制御バルブ3については「要注意レベル」(極端な過動作により、バルブの構成部品が故障する可能性が高い)という診断結果を出力する。この故障診断部504での故障診断の結果は、診断結果出力部506に送られ、画面上に表示されたり、診断レポートとしてプリンタより打ち出されたり、管理者が持つ端末に送られたりする。
〔閾値について〕
この実施の形態では、年間動作回数に対する閾値(年間の閾値)をTh1=80000回、Th2=200000回としているが、あくまで一例であり、本発明でいう閾値を限定するものでは勿論ない。また、これらの閾値は必ずしも年間の閾値として定めなくてもよく、例えば月間の閾値として定めるなどしてもよい。また、これらの閾値は、制御バルブ3の動作点検現場における点検実績をもとにして、設定することが可能である。
〔点検実績に基づく閾値の設定〕
以下、施設内に設置されている制御バルブの年間動作回数の分布(年間の1制御動作毎の動作量の積算値の分布)を示した実績値を基にして、年間の動作回数の閾値を設定する例について説明する。
図9は、所定範囲に属する年間動作回数の制御バルブの台数(制御バルブ台数)と、その範囲に属する制御バルブの全体の台数に対する割合〔%〕、及び、その割合の累積値(累積割合)〔%〕の実績値の一例を示したものである。図10は、図9に示した実績値を分布化したものであり、曲線Iは年間動作回数と制御バルブ台数との関係を示し、曲線IIは年間動作回数と累積割合との関係を示す。
図9から分かるように、この例で示された実績値においては、対象となる施設内に設置されている全ての制御バルブ(2134台)のうち、年間動作回数が80000回未満のものが、全体の88.7[%]を占めている。更に、全ての制御バルブ(2134台)のうち、年間動作回数が200000回未満のものが、全体の99.3[%]を占めている。
上述した空調制御システム400は、この例の場合を示しており、全体台数のおよそ10[%]を占める制御バルブ3が、年間動作回数「80000回以上」であるため、この「80000回」を第1の閾値Th1として設定し、全体台数のおよそ1[%]を占める制御バルブ3が、年間動作回数「200000回以上」であるため、この「200000回」を第2の閾値Th2として設定している。
以上説明したように、本実施の形態の制御バルブ故障診断装置500によれば、空調制御システム400の制御バルブ3の1制御動作毎の動作量を積算し、尚且つ、この1制御動作毎の動作量の積算値に基づいて制御バルブ3の故障診断を行うことにより、単純な動作回数ではなく、動作量に基づく動作回数を指標とした制御バルブ3の故障診断が行われるものとなり、高精度で制御バルブ3の故障診断を行うことができるようになる。
また、本実施の形態の制御バルブ故障診断装置500によれば、図7に示した診断結果を画面上に表示したり、診断レポートとしてプリンタより打ち出すことにより、現場(施設)での動作状況の確認や、動作回数が過剰とならないような制御方法への見直しを、「注意レベル」、「要注意レベル」に分類された制御バルブ3に対してピンポイントで行うようにすることができ、空調制御システム400に対する遠隔地からのリモートメンテナンスが可能となる。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1…制御対象空間、2…空調機、3…制御バルブ(冷温水弁)、5…空調制御装置、100…空調ユニット、200…熱源ユニット、300…ポンプユニット、400…空調制御システム、500…制御バルブ故障診断装置、、501…データ受信部、502…データ記憶部、503…動作量積算部、504…故障診断部、505…閾値記憶部、506…診断結果出力部。

Claims (12)

  1. 弁開度が制御される制御バルブの故障診断装置であって、
    前記制御バルブの弁開度を現在の弁開度から目標の弁開度まで変化させる動作を1制御動作とし、この1制御動作毎の前記制御バルブの動作量を積算する動作量積算手段と、
    前記動作量積算手段によって積算された前記制御バルブの1制御動作毎の動作量の積算値を予め定められている閾値と比較することによって前記制御バルブの故障診断を行う故障診断手段と
    を備えることを特徴とする制御バルブの故障診断装置。
  2. 請求項1に記載された制御バルブの故障診断装置において、
    前記動作量積算手段は、
    前記制御バルブの全閉から全開までの動作量を1回とし、前記制御バルブの1制御動作毎の動作量の積算値を回数に換算する
    ことを特徴とする制御バルブの故障診断装置。
  3. 請求項1に記載された制御バルブの故障診断装置において、
    前記動作量積算手段は、
    前記制御バルブの全閉から全開までの往復の動作量を1回とし、前記制御バルブの1制御動作毎の動作量の積算値を回数に換算する
    ことを特徴とする制御バルブの故障診断装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項記載された制御バルブの故障診断装置において、
    前記故障診断手段は、
    前記動作量積算手段によって積算された前記制御バルブの1制御動作毎の動作量の年間の積算値を予め定められている年間の閾値と比較することによって前記制御バルブの故障診断を行う
    ことを特徴とする制御バルブの故障診断装置。
  5. 請求項4に記載された制御バルブの故障診断装置において、
    前記閾値は、
    施設内に設置されている複数台の前記制御バルブの年間の1制御動作毎の動作量の積算値の分布を示した実績値を基にして定められている
    ことを特徴とする制御バルブの故障診断装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項記載された制御バルブの故障診断装置において、
    前記故障診断手段は、
    前記閾値として段階的に定められている複数の閾値との比較によって複数種類の故障診断結果を提示する
    ことを特徴とする制御バルブの故障診断装置。
  7. 弁開度が制御される制御バルブの故障診断方法であって、
    前記制御バルブの弁開度を現在の弁開度から目標の弁開度まで変化させる動作を1制御動作とし、この1制御動作毎の前記制御バルブの動作量を積算する動作量積算ステップと、
    前記動作量積算ステップによって積算された前記制御バルブの1制御動作毎の動作量の積算値を予め定められている閾値と比較することによって前記制御バルブの故障診断を行う故障診断ステップと
    を備えることを特徴とする制御バルブの故障診断方法。
  8. 請求項7に記載された制御バルブの故障診断方法において、
    前記動作量積算ステップは、
    前記制御バルブの全閉から全開までの動作量を1回とし、前記制御バルブの1制御動作毎の動作量の積算値を回数に換算する
    ことを特徴とする制御バルブの故障診断方法。
  9. 請求項7に記載された制御バルブの故障診断方法において、
    前記動作量積算ステップは、
    前記制御バルブの全閉から全開までの往復の動作量を1回とし、前記制御バルブの1制御動作毎の動作量の積算値を回数に換算する
    ことを特徴とする制御バルブの故障診断方法。
  10. 請求項7〜9の何れか1項記載された制御バルブの故障診断方法において、
    前記故障診断ステップは、
    前記動作量積算ステップによって積算された前記制御バルブの1制御動作毎の動作量の年間の積算値を予め定められている年間の閾値と比較することによって前記制御バルブの故障診断を行う
    ことを特徴とする制御バルブの故障診断方法。
  11. 請求項10に記載された制御バルブの故障診断方法において、
    前記閾値は、
    施設内に設置されている複数台の前記制御バルブの年間の1制御動作毎の動作量の積算値の分布を示した実績値を基にして定められている
    ことを特徴とする制御バルブの故障診断方法。
  12. 請求項7〜11の何れか1項記載された制御バルブの故障診断方法において、
    前記故障診断ステップは、
    前記閾値として段階的に定められている複数の閾値との比較によって複数種類の故障診断結果を提示する
    ことを特徴とする制御バルブの故障診断方法。
JP2015124454A 2015-06-22 2015-06-22 制御バルブの故障診断装置および方法 Pending JP2017010238A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015124454A JP2017010238A (ja) 2015-06-22 2015-06-22 制御バルブの故障診断装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015124454A JP2017010238A (ja) 2015-06-22 2015-06-22 制御バルブの故障診断装置および方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017010238A true JP2017010238A (ja) 2017-01-12

Family

ID=57761651

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015124454A Pending JP2017010238A (ja) 2015-06-22 2015-06-22 制御バルブの故障診断装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017010238A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109163415A (zh) * 2018-07-23 2019-01-08 成都慧云阵信息技术有限公司 中央空调水系统调试方法、故障诊断方法、运行优化方法
CN113110383A (zh) * 2021-04-13 2021-07-13 杭州电子科技大学 一种城市水务系统供水故障检测方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08263131A (ja) * 1995-03-27 1996-10-11 Hitachi Ltd プラント劣化診断装置及び方法
JP2002207512A (ja) * 2001-01-05 2002-07-26 Toshiba Corp プラント性能維持管理システム
JP2003044134A (ja) * 2001-07-27 2003-02-14 Yamatake Corp 診断機能付き機器及びこれを用いた制御システム
JP2003193808A (ja) * 2001-12-27 2003-07-09 Hitachi Ltd 発電プラントの診断方法および診断システム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08263131A (ja) * 1995-03-27 1996-10-11 Hitachi Ltd プラント劣化診断装置及び方法
JP2002207512A (ja) * 2001-01-05 2002-07-26 Toshiba Corp プラント性能維持管理システム
JP2003044134A (ja) * 2001-07-27 2003-02-14 Yamatake Corp 診断機能付き機器及びこれを用いた制御システム
JP2003193808A (ja) * 2001-12-27 2003-07-09 Hitachi Ltd 発電プラントの診断方法および診断システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109163415A (zh) * 2018-07-23 2019-01-08 成都慧云阵信息技术有限公司 中央空调水系统调试方法、故障诊断方法、运行优化方法
CN109163415B (zh) * 2018-07-23 2020-12-08 成都慧云阵信息技术有限公司 中央空调水系统调试方法、故障诊断方法、运行优化方法
CN113110383A (zh) * 2021-04-13 2021-07-13 杭州电子科技大学 一种城市水务系统供水故障检测方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106323390B (zh) 用于使用压差测得值确定流率的系统和方法
RU2660721C2 (ru) Устройство и способ управления открытием клапана в системе hvac
US20120193066A1 (en) Fan coil air conditioning system, a fan coil unit, and a method of controlling a fan coil air conditioning syst
EP3196564B1 (en) Control device for air conditioning system, air conditioning system, and method for determining anomaly of air conditioning system
KR102364621B1 (ko) 공기조화기 시스템 및 그 제어방법
US11274850B2 (en) Systems and methods for flow estimation using differential pressure sensor across valve
US11359950B2 (en) Reduced length valve assembly with ultrasonic flow sensor
JP4290705B2 (ja) 空気調和機の診断方法及び診断システム
US20170314801A1 (en) Control device for air conditioning system, air conditioning system, and method for determining anomaly of air conditioning system
JP4523461B2 (ja) 1ポンプ方式熱源設備における運転制御方法
JP2017010238A (ja) 制御バルブの故障診断装置および方法
CN109163415A (zh) 中央空调水系统调试方法、故障诊断方法、运行优化方法
JP4925885B2 (ja) 配管系設備における流量測定方法
JP2017101907A (ja) 空調制御装置、空調制御方法、空調制御プログラム、及び空調制御システム
JP3957309B2 (ja) 2ポンプ方式熱源設備の運転制御方法
EP4060450A2 (en) Flowrate determination system and method for a flow control valve
KR102521851B1 (ko) 칠러 시스템
US11624524B2 (en) Systems and methods for expedited flow sensor calibration
JP2014035102A (ja) 空調システム
EP3460349B1 (en) Latent heat reduction
CN114484732B (zh) 一种基于投票网络的空调机组传感器故障诊断方法
US20230109989A1 (en) Regulation system for a thermo-hydraulic circuit and control method
US20220381449A1 (en) Method and control unit for controlling a control valve controlling a flow of heat transfer fluid into a thermal energy extraction unit
JP2023122153A (ja) 異常検知システム、及び異常検知方法
HRP20181196A2 (hr) Sustav za detekciju začepljenja zrakom izmjenjivača topline ventilokonvektora

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180327

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190305

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190716

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200128