JP2017101504A - 凍結工法 - Google Patents
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Abstract
Description
ここで、ボーリング内にはシースパイプが挿入されており、土壌に冷熱を伝導するため、シースパイプ内部に伝熱性能を有する流体(例えば水)を充填している。
そのため、シースパイプに充填されている伝熱性能を有する流体は、ボーリング孔の上方の領域において、冷媒の冷熱が最初に供給される。
そして、シースパイプに充填されている伝熱性能を有する流体が水である場合には、ボーリング孔の上方の領域の水が冷媒の冷熱が投入されて最初に凍結し、下方の領域に向かって水の凍結が進行する。
一方、ボーリング孔の下方には凍結していない水が存在し、体積増大による圧力が作用しても、ボーリング孔下方の水を上方から圧縮することはできない。すなわち、体積増大により生じた圧力をボーリング孔下方の水で吸収することは出来ない。
冷媒用配管の流路断面積が減少すると、所定流量の冷媒を循環させることが困難となり、所定範囲の土壌を良好に凍結することが困難になる。そして、冷媒用配管が氷の圧力に耐え切れずに破壊されてしまうと、冷媒が循環されなくなり、凍土壁等を造成するべき領域の土壌を凍結することが出来なくなってしまうという問題が存在する。
しかし、係る従来技術(特許文献1参照)は凍土周辺の地中構造物に対する影響の低減を目的としており、上述した様な冷媒用配管の圧縮変形による各種不都合を解消するための技術ではない。
冷媒(例えば二酸化炭素)が冷媒用配管(FP)内を流れる際に周囲から熱(顕熱及び/又は潜熱)を奪って凍結し、ボーリング孔(1)内を充填している伝熱性材料(W:水)及び周囲土壌(G)を凍結し、
凍結した伝熱性流体(W)の体積膨張により生じた圧力により断熱材(I)が圧縮変形することを特徴としている。
ここで、前記中空部材はシースパイプ(2)であるのが好ましく、或いは、前記中空部材が地中に残存したボーリング孔掘削用ケーシングであるのが好ましい。
また本発明の凍結工法において、前記断熱材(I)に被覆された伝熱性材料排出パイプ(WP)が中空部材(例えばシースパイプ2、ボーリング孔掘削用ケーシング)内に挿入されており、
凍結した伝熱性流体(W)の体積膨張により生じた圧力により断熱材(I)が圧縮変形すると共に、中空部材内の冷媒供給側(例えば地上における冷媒供給設備側)から離隔された領域(AD)の伝熱性流体(W)が押圧されて、伝熱性材料排出パイプ(WP)を介して中空部材外に排出されるのが好ましい。
冷媒用配管(FP)を流れる冷媒が保有する冷熱により、伝熱性流体(W)がボーリング孔(1)下方の領域から順次上方の領域(ADU)に向かって凍結し、体積膨張して圧力が生じると、前記蓋(3)に作用する圧力が増加して前記開閉弁(V)が開放し、伝熱性流体(W)が中空部材から排出されるように構成することも可能である。
ここで本発明では、冷媒用配管(FP)と共に断熱材(I)が挿入されているので、冷媒が冷媒用配管(FP)内を流れて、冷媒の保有する冷熱により伝熱性流体(W:例えば水)が凍結して体積膨張により圧力が生じても、当該圧力は断熱材(I)を圧縮変形する様に作用して、冷媒用配管(FP)を圧縮しない。そのため、冷媒用配管(FP)内の流路が変形することは防止され、流路断面積が減少することが防止され、冷媒は適正に循環される状態を維持する。
なお本発明は、個々の冷媒用配管(FP)に、供給側と反対側(例えば地中側)に向かって冷媒が流れる流路(LS:冷媒供給側流路)と、冷媒が供給側(例えば地上側)に向かって流れる流路(LO:冷媒戻り側流路)の双方が設けられている凍結工法が対象となる。
本発明において、前記断熱材(I)により伝熱性材料排出パイプ(WP)を被覆し、当該伝熱性材料排出パイプ(WP)をボーリング孔(1)内に挿入すれば、伝熱性流体(W)が凍結して体積膨張により圧力が発生しても、当該圧力は冷媒供給側から離隔した領域AD(図4の下方)に存在する凍結していない伝熱性流体(W)を押圧して、断熱材(I)により被覆された伝熱性材料排出パイプ(WP)を介してボーリング孔(1)外に排出する(矢印OF)様に作用する。すなわち、体積膨張により生じた圧力を、断熱材Iが圧縮変形することに加えて、伝熱性流体(W)が伝熱性材料排出パイプ(WP)を介してボーリング孔(1)外に排出することによって、冷媒用配管(FP)を圧縮せずに逃がすことが出来る。
そのため冷媒用配管(FP)が圧縮されることなく、流路は変形せず、流路断面積が減少することがなく、冷媒の循環が適正に行われる。
断熱材Iが圧縮変形することに加えて、中空部材内の伝熱性流体(W)が伝熱性材料排出パイプ(WP)から流出することにより、ボーリング孔(1)上方の領域(ADU)の伝熱性流体(W)が凍結して体積膨張することにより発生した圧力は逃がされ、冷媒用配管(FP)を圧縮しない。そのため、冷媒の循環は適正に行われる。
図示の実施形態では冷媒として二酸化炭素(CO2)を採用した場合を説明している。しかし、冷媒は二酸化炭素に限定される訳ではなく、土壌を凍結できるだけの冷熱を供給する能力がある冷媒であれば、全て適用することが可能である。
最初に図1を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。
第1実施形態では、垂直方向下方に延在するボーリング孔1を掘削して、その周辺土壌Gを凍結している。
ここで、図示しない掘削用ケーシングを地中に残存した状態でシースパイプ2を挿入し、その後、掘削用ケーシングを地上側に引き抜く場合が存在する。
また、図示の実施形態ではシースパイプ2の底部は閉塞しているが、シースパイプ2の底部が閉塞していない場合が存在する。そして、シースパイプ2の底部が閉塞していない場合には、ボーリング孔1の掘削用ケーシング(図示せず)を地中に残存して、シースパイプ2を使用しない場合、すなわち、シースパイプ2に代えて、地中に残存しているボーリング孔1の掘削用ケーシング(図示せず)を用いる場合が存在する。
可撓性を有する材料でシースパイプ2を構成すれば、掘削用ケーシングでボーリング孔1を掘削した後、シースパイプ2内に伝熱性能を有する流体W(図示の実施形態では水或いは各種水溶液)を充填した際に、伝熱性能を有する流体の重量によりシースパイプ2が半径方向外方に膨張して、ボーリング孔1内壁にシースパイプ2が密着し、冷媒の冷熱が凍結するべき土壌Gに効果的に伝導されるので、好都合である。
シースパイプ2内には伝熱性能を有する流体W(例えば水)が充填されており、伝熱性能を有する流体Wは、冷媒が有する冷熱をシースパイプ2まで伝導する作用を奏する。
ここで、水は伝熱性が良く、且つ取り扱いが容易で安全なので、伝熱性能を有する流体Wとしてシースパイプ2内に充填するのに好適である。ただし、伝熱性能を有する流体Wは水に限定される訳ではない。
また、断熱材Iのシースパイプ2内の位置は、冷媒用配管FPが1本のみの場合には、冷媒用配管FP近傍の位置であれば特に限定はない。一方、複数の冷媒用配管FPがシースパイプ2内に挿入されている場合には、断熱材Iを当該複数の冷媒用配管FPの間の位置に介在させるのが好適である。
冷媒供給側流路LSを下降する冷媒は冷熱を周辺土壌Gに供給しつつ、ボーリング孔1(シースパイプ2)の最下方に到達する。
そして、冷媒戻り側流路LO内を上昇する間においても、冷媒はシースパイプ2の周辺の土壌Gから熱(顕熱及び/又は潜熱)を奪って当該周辺土壌Gを凍結する。
そして凍結した土壌Gを隣接して所定数だけ造成すれば、止水壁を容易に造壁することが出来る。
冷媒戻り側流路LO内を上昇した冷媒は、その後、地上側の冷媒供給設備に戻される(矢印AR2)。
また、冷媒用配管FPは多重管であっても、図2で示す様に、複数の流路Lδを有する矩形断面の配管L(所謂「マイクロチャンネル」)であっても良い。ただし冷媒用配管FPとしては、その内部に冷媒供給側流路LSと冷媒戻り側流路LOが形成され、地中側に向かう冷媒の流れ(冷媒供給側流路LS内の冷媒の流れ)と、地上側に戻る冷媒の流れ(冷媒戻り側流路LO内の冷媒の流れ)が存在し、以て、単一の冷媒用配管FP内で相反する2方向の冷媒の流れが存在することが必要である。
図2において、全体が扁平な部材で構成された冷媒用配管L(マイクロチャンネル)は、複数(図2では10本)の矩形断面の冷媒流路Lδが設けられた構造を有している。明確には図示されていないが、前記複数の冷媒流路Lδは、その一部(例えば5本)の流路Lδが冷媒供給側流路LSを構成し、残りの部分(例えば5本)の流路Lδが冷媒戻り側流路LOを構成している。
ここで、当該冷媒用配管FPは例えばアルミニウム製であり、優れた伝熱性能を有している。
冷媒用配管FPが多重管(例えば二重管)の場合、水W(伝熱性能を有する流体)は当該二重管の半径方向最外殻とシースパイプ2との間の領域に充填される。
なお、冷媒用配管FPをマイクロチャンネルや二重管(多重管)で構成する場合であっても、当該マイクロチャンネル、二重管(多重管)の本数は複数本であっても良い。
図示の実施形態の冷媒は二酸化炭素(CO2)であるので、上述した様に、液相冷媒(供給された冷媒)は土壌より熱(顕熱或いは潜熱)を奪って気化する。冷媒戻り側流路LOにおいて、気相冷媒は直ちに上昇し、気液二相の冷媒は気相冷媒が液相冷媒を連行して直ちに上昇する。そのため、冷媒が二酸化炭素であり、且つ、冷媒用配管FPが多重管(例えば二重管)で構成されている場合には、冷媒を下降し或いは上昇させる機構は省略することが出来る。
水Wが凍結して氷になると体積が膨張するが、上述した様に、上方の領域から下方の領域に向かって氷になるので、水Wが氷となり膨張して体積が増大しても、その上方の領域は氷により閉鎖されているので、体積膨張による圧力はボーリング孔1の上方に逃げることはできない。
そのため、水Wが氷となり体積膨張して生じる圧力は冷媒用配管FPを圧縮する様には作用せず、当該圧力により冷媒用配管が変形し、流路断面積が減少することが防止され、冷媒の循環は適正に行われる。
図3の限定凍結の場合には、地盤Gの垂直方向(図1、図3では上下方向)全領域を凍結する必要はなく、図3では矢印Lで示す領域のみを凍結すれば足りる。そのため、当該領域(矢印Lで示す領域)にのみ冷媒用配管FPを設置し、冷媒用配管FPの地上側端部(図3では上端)には、断熱材で被覆された通常のパイプで構成された冷媒供給用配管(矢印OLSで示す)及び冷媒戻り用配管(矢印OLOで示す)を接続している。そして冷媒供給用配管(矢印OLS)及び冷媒戻り用配管(矢印OLO)の他端を地上側の図示しない冷媒供給設備に接続すれば、図1と同様に冷媒を循環させることが出来る。
図3において、断熱材Iは冷媒用配管FPを配置した領域(矢印Lで示す領域)に配置されており、それよりも上方領域においては断熱材Iは配置されていない。
図3の変形例におけるその他の構成及び作用効果については、図1、図2を参照して説明したのと同様である。
図1〜図3の実施形態ではシースパイプ2内には冷媒用配管FPと断熱材Iのみが挿入されているが、図4の第2実施形態では、断熱材I内部に伝熱性流体排出用パイプWPが配置されている。換言すれば、図4では、断熱材Iで被覆された伝熱性流体排出用パイプWPが設けられている。ここで、図4の第2実施形態においても、伝熱性流体として水を用いるので、以下、伝熱性流体排出用パイプWPは排水パイプWと表記する。
そして、第2実施形態における冷媒用配管FP(冷媒供給用配管LS及び冷媒戻り用配管印LO)については第1実施形態と同様である。
断熱材Iで被覆された排水パイプWPをシースパイプ2内で配置する位置については、第1実施形態と同様に、冷媒用配管FPが1本のみの場合には冷媒用配管FP近傍の位置であり、冷媒用配管FPが複数本挿入されている場合には複数の冷媒用配管FPの間の位置に介在している。
図4において、シースパイプ2内の最下方の領域ADとシースパイプ2外の領域(シースパイプ2上方の地上側領域)との間は、排水パイプWPにより連通している。そのため、ボーリング孔1内部の領域に充填された水Wが上方領域から凍結して氷になり、体積膨張して圧力が発生しても、当該圧力は、シースパイプ2下方の領域ADに存在する凍結していない水Wを、排水パイプWPを介してシースパイプ2の上方に押し上げる作用をする。そして押し上げられた水Wは、排水パイプWPの上端から排出される(矢印OF)。
換言すれば、ボーリング孔1上方の領域の水Wが凍結して体積膨張して発生した圧力は、シースパイプ2下方の水Wが排水パイプWPを介して排水される(矢印OF)ことにより逃がされるため、冷媒用配管FPは圧縮変形しない。
そして冷媒用配管FPが圧縮されず、流路は変形せず、流路断面積が減少することがなく、冷媒用配管FPが破損することもないので、冷媒の循環は適正に行われる。
排水パイプWPを介して排水する(矢印OF)ことと、断熱材Iが圧縮変形することの相乗効果により、冷媒用配管FPは変形、破損せず、冷媒の循環は適正に行われる。
図4の第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1〜図3で示す実施形態と同様である。
図5で示す第3実施形態は、図4で示す第2実施形態を上下逆にしたような構成となっている。そして図5の第3実施形態は、図4の第2実施形態と同様に断熱材Iで被覆された排水パイプWP(伝熱性材料排出パイプ)を有する場合であって、垂直方向上方に向けてボーリング孔1を掘削し周辺土壌Gを凍結する場合に適用される。
以下、図5を参照して、主として図4の第2実施形態とは相違する点について説明する。
シースパイプ2の下端は蓋3により閉鎖されている。シースパイプ2内に充填された水Wが流出することを防止するためである。
前記「ヘッド差H」は、蓋3とボーリング孔1上方の領域ADUとの高さの差を符号「h」で示すと、 ヘッド差H=ρgh なる式で示される(ρはシースパイプ2内に充填されている水Wの比重、gは重力加速度)。
開閉弁Vの開閉制御に際しては、例えば従来公知の図示しない制御装置を使用して、蓋3に作用する圧力、領域ADUにおける水Wの圧力、前記ヘッド差H(ρgh)の検出、演算を行うことが出来る。
そして、図示しない冷媒供給設備側の冷媒戻り側の圧力を冷媒戻り側流路LO内の圧力よりも低圧にすることにより、冷媒用配管FPの冷媒戻り側流路LO内を下降する。
上述した様に、シースパイプ2の下端は蓋3により閉鎖されている。しかし、シースパイプ2の蓋3近傍の領域の水Wが凍結して体積膨張することにより、シースパイプ2内の水Wの圧力が増加すると、開閉弁Vに作用する圧力は、領域ADUにおける圧力にヘッド差Hによる圧力増加分(ρgh)を付加した圧力よりも高くなる。
そのため、排水パイプWPに介装した開閉弁Vは開放し、水Wが開閉弁Vから下方に流出(排出)する(矢印FO)。
それに加えて、水Wが凍結して氷となり体積膨張をしても、当該体積膨張は断熱材Iが圧縮変形することにより吸収されるので、冷媒用配管FPは変形を生じたり、破損したりすることなく、冷媒の循環は適正に行われる。
そのため、図5の第3実施形態においても、冷媒用配管FPが圧縮されず、流路は変形せず、流路断面積が減少することがなく、冷媒用配管FPが破損することもないので、冷媒の循環は適正に行われる。
図5の第3実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図4の実施形態と同様である。
図6の分配・集合装置4において、地上側の冷媒供給設備から凍結管に冷媒を供給(分配)する場合は、冷媒供給設備からの冷媒は供給側流出入口4Aから分配・集合装置4に流入し(矢印AR31)、凍結管側流出入口4B(複数設けられる)より凍結管側に分配(供給)される(矢印AR32)。また、凍結管から図示しない冷媒供給設備に冷媒を戻す(集合させる)場合は、凍結管側からの冷媒は凍結管側流出入口4Bから分配・集合装置4に流入し(矢印AR41)、供給側流出入口4Aより冷媒供給設備に戻る(矢印AR42)。
図6において、符号5(点線で表示)は、分配・集合装置4と凍結管を連通する中間配管である。
また、図6の分配・集合装置4を用いれば、従来技術におけるヘッダ(図示せず)を使用する必要がないので、設備全体をコンパクトにして、省スペース化が図れる。
例えば、図5の実施形態において、排水パイプWP及び開閉弁Vを有さず、水が凍結することにより生じる圧力を断熱材Iのみにより吸収させることが可能である。
2・・・シースパイプ
3・・・蓋
4・・・分配・集合装置
4A・・・供給側流出入口
4B・・・凍結管側流出入口
5・・・中間配管
FP・・・冷媒用配管
G・・・土壌
I・・・断熱材
L・・・冷媒用配管
LO・・・冷媒戻り側流路
LS・・・冷媒供給側流路
OLO・・・冷媒戻り用配管
OLS・・・冷媒供給用配管
V・・・開閉弁
W・・・水
WP・・・伝熱性材料排出パイプ
Claims (6)
- ボーリング孔内に冷媒用配管及び断熱材が挿入されると共に伝熱性流体が充填されており、個々の冷媒用配管には供給側と反対側に向かって冷媒が流れる流路と、冷媒が供給側に向かって流れる流路の双方が設けられており、
冷媒が冷媒用配管内を流れる際に周囲から熱を奪って凍結し、ボーリング孔内を充填している伝熱性材料及び周囲土壌を凍結し、
凍結した伝熱性流体の体積膨張により生じた圧力により断熱材が圧縮変形することを特徴とする凍結工法。 - ボーリング孔内に中空部材を挿入し、中空部材の内部空間内に冷媒用配管及び断熱材が挿入される請求項1の凍結工法。
- 中空部材がシースパイプである請求項2の凍結工法。
- 中空部材が地中に残存したボーリング孔掘削用ケーシングである請求項2の凍結工法。
- 前記断熱材に被覆された伝熱性材料排出パイプが中空部材内に挿入されており、
凍結した伝熱性流体の体積膨張により生じた圧力により断熱材が圧縮変形すると共に、中空部材内の冷媒供給側から離隔された領域の伝熱性流体が押圧されて、伝熱性材料排出パイプを介して中空部材外に排出される請求項2〜4の何れか1項の凍結工法。 - 垂直方向上方に延在するボーリング孔を削孔し、中空部材の下端を蓋により閉鎖し、当該蓋には冷媒用配管と伝熱性材料排出パイプが貫通しており、伝熱性材料排出パイプに開閉弁を設け、当該開閉弁は、蓋に作用する圧力が、ボーリング孔上方の領域における伝熱性流体の圧力にヘッド差を加えた圧力よりも大きい場合には開放し、それ以下の場合には閉鎖する機能を有しており、
冷媒用配管を流れる冷媒が保有する冷熱により、伝熱性流体がボーリング孔下方の領域から順次上方の領域に向かって凍結し、体積膨張して圧力が生じると、前記蓋に作用する圧力が増加して前記開閉弁が開放し、伝熱性流体が中空部材から排出される請求項2〜5の何れか1項の凍結工法。
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