JP2017101441A - 管及び管設置方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発進口の止水部を損傷させるような事態を防止でき、かつ、互いに隣り合うように地中に設置される管と管との間の間隔調整、管の進行方向制御を可能とする管、及び、当該管を用いた管設置方法を提供する。
【解決手段】管設置装置により地中に設置される管2であって、管本体2Cと、当該管本体2Cの管壁2Kを貫通するように設けられて管本体2Cの内側からの操作によって管本体2Cの外面2Jよりも外側に突出したり当該管本体2Cの外面2Jよりも外側に突出しないように構成されたねじ2G(進退部材2D)とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、管設置装置により地中に設置される管及び当該管を地中に設置するための管設置方法に関する。
既に地中に設置されている設置済管に並ぶように管を地中に設置する管設置方法において、管の外面より突出するスペーサを設けるようにして、互いに隣り合う管と管との間に間隔が形成されるように管を地中に設置することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−25230号公報
しかしながら、上述した管設置方法に用いられる管は、管の外面より突起が突出しているため、発進基地から発進口を介して管を地中に推進させる際に、当該突起が発進口の周囲を取り囲むように設けられた止水ゴム等により構成された止水部を引掻いて当該止水部を損傷させてしまい、発進口の止水性能を維持できなくなるという問題点があった。
本発明は、発進口の止水部を損傷させるような事態を防止でき、かつ、互いに隣り合うように地中に設置される管と管との間の間隔調整、管の進行方向制御を可能とする管、及び、当該管を用いた管設置方法を提供する。
本発明に係る管は、管設置装置により地中に設置される管であって、管本体と、当該管本体の管壁を貫通するように設けられて管本体の内側からの操作によって管本体の外面よりも外側に突出したり当該管本体の外面よりも外側に突出しないように構成された進退部材とを備えたので、管が発進口を通過する際には、進退部材が管本体の外面よりも外側に突出しないようにしておくことで、発進口の止水部を傷つけてしまうことを防止でき、且つ、進退部材を管本体の外面よりも外側に突出させることで、互いに隣り合うように地中に設置される管と管との間の間隔調整、管の進行方向制御が可能となる。
また、進退部材は、管本体の管壁を貫通するように形成されたねじ孔に螺着されて進退するねじにより構成されたので、進退動作を容易かつ確実に行うことが出来るようになる。
また、ねじは、ねじ孔に螺着された先端側ねじ部と、管本体の内側から先端側ねじ部の端部に着脱可能に設けられた頭側ねじ部とを備えて構成されたので、管本体の内側に突出するねじの突出量を小さくできるため、ねじが管本体の外面よりも外側に突出しない通常時の状態にしたまま管の内側に管設置装置の部材を配置することが容易となり、また、当該ねじの頭部の回転操作を容易に行えるとともに、当該ねじを容易に通常時の状態にできるようになる。
また、ねじとねじ孔との間には、ねじとねじ孔との間の水密を維持するための止水部材を備えたので、止水部材によってねじとねじ孔との間の水密性能が維持され、管内への地下水の進入を防止できる。
本発明に係る管設置方法は、前記管を管設置装置により地中に設置する管設置方法であって、管を地中に発進させる発進基地の発進口に設けられて管本体の外面との水密を維持するための止水部を管が通過した後に、前記進退部材を管本体の外面よりも外側に突出させることにより、地中において互いに隣り合うように設置される管と管との間の間隔を調整したり、管の進行方向を制御するので、発進口の止水部を損傷させるような事態を防止でき、かつ、互いに隣り合うように地中に設置される管と管との間の間隔調整や管の進行方向制御が可能となる。
また、既に地中に設置した設置済管に設けられた進退部材を管本体の外面よりも外側に突出させることにより、当該設置済管と当該設置済管と隣り合うように地中に設置される管との間の間隔を調整したり、当該設置済管と隣り合うように地中に設置される管の進行方向を制御するので、既に管設置装置が撤去された設置済管内で進退部材を操作する作業を行えるようになり、作業が容易となる。
管の斜視図。 管の進退部材を示す図。 管設置方法の施工手順を示す図。 発進口を示す図。 管の進退部材を示す図。 管設置方法の施工手順を示す図。 管設置装置の横断面図。 管設置装置の縦断面図。 掘削装置を前方側から見た斜視図。 掘削装置を前方側から見た斜視図。 管設置装置の前側部分の拡大図。 上下揺動駆動手段の動作説明図。 座屈防止部材を備えた推進力伝達棒状体を示す斜視図。
実施形態1による管2は、例えば後述する管設置装置1により地中に設置される管であって、図1;図2に示すように、管本体2Cと、当該管本体2Cの管壁2Kを貫通するように設けられて管本体2Cの内側からの操作によって管本体2Cの外面2Jよりも外側に突出したり当該管本体2Cの外面2Jよりも外側に突出しないように構成された進退部材2Dと、当該進退部材2Dを進退させる進退装置2Eとを備えた構成である。
管本体2Cは、例えば、管の中心線(管の延長方向と直交する断面の中心点を管の延長方向に沿って連続して繋いだ線=管の中心軸)と直交する断面が四角形状の管であって、管の中心線が直線である直管、又は、管の中心線が曲線である曲管により構成される。尚、断面が四角形状とは、断面長方形、断面正方形、断面台形などの四角形状を指し、四角の角部が面取りされた形状のものも含む。
前記直管は、例えば、管の互いに平行に対向する一方の一対の外面が合同な台形に形成されて管の互いに平行に対向する他方の一対の外面が長方形に形成された構成の外面台形管、あるいは、管の互いに平行に対向する一方の一対の外面が合同な長方形に形成されて管の互いに平行に対向する他方の一対の外面が合同な長方形に形成された4つの外面がすべて長方形の外面長方形管である。
前記曲管は、例えば、管の互いに平行に対向する一方の一対の外面が合同な湾曲形長方形に形成されて管の互いに平行に対向する他方の一対の外面が湾曲面長方形に形成された構成の外面湾曲長方形管である。
進退部材2Dは、例えば、管本体2Cの管壁2Kを貫通するように形成されたねじ孔2Fに螺着されて進退するボルト等のねじ2Gにより構成される。
進退装置2Eは、螺合するねじ孔2Fとねじ2Gとで形成され、管本体2Cの内側からねじ2Gの頭部2Hを回転操作することによってねじ2Gの先端2I側を管本体2Cの外面2Jよりも外側に突出させたり当該管本体2Cの外面2Jよりも外側に突出しないようにすることが可能なように構成されている。
ねじ孔2Fは、管本体2Cの互いに平行に対向する一方の一対の壁である管2の進行方向Fに対する左右の管壁2K;2K(図2参照)のうちの少なくとも一方の管壁2Kを貫通するように形成されている。尚、管本体2Cの管壁の厚さが薄くて有効なねじ孔を形成できない場合には、管本体の内面に、ねじ孔を形成した板やナット等を取付けて管壁の厚みを増やすことにより、有効なねじ孔を形成すればよい。
ねじ2Gは、管本体2Cの内側からの操作によって管本体2Cの外面2Jよりも外側に突出するねじ2Gの先端2I側の突出量を調整可能に構成されたねじである。
即ち、当該ねじ2Gは、ねじ孔2Fの孔径よりも大径の頭部2Hが管本体2Cの内側に位置されてねじ2Gの先端2I側が管本体2Cの外面よりも外側に突出可能となるようにねじ孔2Fに螺着された構成であり、管本体2Cの内側から頭部2Hを操作することによって、ねじ2Gの先端2I側が、管本体2Cの外面2Jよりも外側に突出したり、又は、管本体2Cの外面2Jよりも外側に突出しないようになっている。
従って、ねじ2Gの先端2Iがねじ孔2F内に位置されて管本体2Cの外面2Jよりも外側に突出しないようにしておいて、管2を発進基地3の発進口3Aを介して地中に推進させることにより、管本体2Cの外面2Jより外側に突出する突出物を無くすことが可能となるため、管本体の外面より外側に突出する突出物を備えた管を用いる従来の場合のように、当該突出物が発進口3Aの周囲を取り囲むように設けられた止水ゴム等により構成された止水部3B(図4参照)を引掻いて当該止水部3Bが損傷してしまうような事態を防止でき、発進口3Aの止水性能を長期間維持できるようになる。尚、発進基地3は、立坑等により形成される。
また、従来のように、管本体の外面より突起が突出した管の場合において、発進口の止水部が損傷しないようにするためには、発進口の形状を突起が突出した管の形状に合わせることも考えられるが、発進口の形状が複雑になり、現実的ではない。一方、実施形態1の管2を用いた場合、発進口の形状を管本体の外径形状に合わせるだけでよいので、発進口3Aを簡易に構成できるようになる。
また、作業員が発進基地3から地中に設置された管2の内側に入り込んでねじ2Gの頭部2Hを操作してねじ2Gの先端2I側を地中に突出させることによって、後述するように、互いに隣り合うように地中に設置される管2;2間の間隔調整や地中に設置する管2の進行方向制御等が可能となる。
また、図2に示すように、螺合されたねじ2Gとねじ孔2Fとの間には、ねじ2Gとねじ孔2Fとの間の水密を維持するための例えばシールテープやグリス等の止水部材2Lが設けられている。
従って、止水部材2Lによってねじ2Gとねじ孔2Fとの間の水密性能が維持され、管2内への地下水の進入を防止できる。
次に、図3に基づいて、実施形態1の進退部材付きの管2を後述する管設置装置1を用いて地中に設置する管設置方法について説明する。
まず、発進基地3内において最初に地中に入れる先頭管2A(2)に管設置装置1の掘削機械4等を設置した後、推進装置5(図7参照)によって、掘削機械4と先頭管2Aとを一緒に推進させ、先頭管2Aを発進口3Aを介して地中に進行させる。
そして、先頭管2Aの後端が発進口3Aに到達する前に先頭管2Aの後端に第1の後続管2Bの前端を溶接等により接続した後に、掘削機械4、先頭管2A、第1の後続管2Bを一緒に推進させて、先頭管2A及び第1の後続管2Bを発進口3Aを介して地中に進行させる。
さらに、第1の後続管2Bの後端が発進口3Aに到達する前に当該第1の後続管2Bの後端に第2の後続管2B(2)の前端を溶接等により接続した後に、掘削機械4、先頭管2A、第1の後続管2B、第2の後続管2Bを一緒に推進させて、第1の後続管2B及び第2の後続管2Bを発進口3Aを介して地中に進行させる。
以後同様にして、最後方の後続管2Bの後端に順次新たな後続管2Bを接続していきながら掘削機械4と先頭管2A及び後続管2Bとを一緒に推進させて、後続管2Bを発進口3Aを介して地中に進行させる。このようにして、先頭管2Aの後ろに複数の後続管2Bが順次接続されて構成された先行管2Xが地中に設置されることになる(図3(a)参照)。
そして、図3(a)〜図3(c)に示すように、先頭管2Aの後ろに複数の後続管2Bが順次接続されて構成される後行管2Yを既に地中に設置されている先行管2Xの横に設置するに際して、図3(b)及び図3(c)に示すように、既に地中に設置された先行管2Xに設けられている進退部材2Dとしてのねじ2Gを地中に突出させることで、既に地中に設置された先行管2Xと当該先行管2Xの横に設置しようとする後行管2Yとの間の間隔が所定の設計値以下になることを防止できるようになる。
以後同様にして、既に地中に設置された後行管2Yの横にさらなる後行管2Yを順次設置するに際して、既に地中に設置された後行管2Yに設けられている進退部材2Dとしてのねじ2Gを地中に突出させることで、既に地中に設置された後行管2Yと当該後行管2Yの横に設置しようとする後行管2Yとの間の間隔が所定の設計値以下になることを防止できるようになる。
即ち、後述するように、管設置装置1の後述する回転掘削体10;10(ツインヘッダー)は、先頭管2Aの前方において左右に揺動しながら地盤を掘削する(余堀り)ため、既に地中に設置された先行管2X又は後行管2Yの横に隣り合うように後行管2Yを設置する場合、既に地中に設置された先行管2X又は後行管2Yと隣り合うように設置される後行管2Yとの間の地盤は、回転掘削体10;10によって2度掘削されることになり、地盤の密度が小さく抵抗が少なくなっている。このため、新たな後行管2Yを地中に推進させる際に、当該後行管2Yが既に地中に設置されている先行管2X又は後行管2Yに近付く方向に移動しやすくなっており、既に地中に設置された先行管2X又は後行管2Yとこれら先行管2X又は後行管2Yと隣り合うように設置される後行管2Yとの間の間隔が狭くなる可能性がある。
しかしながら、実施形態1のように、先行管2X又は後行管2Yを構成する管として進退部材付きの管2を用い、先に地中に設置した先行管2X又は後行管2Yのねじ2Gを地中に突出させておくことで、既に地中に設置された先行管2X又は後行管2Yとこれら先行管2X又は後行管2Yと隣り合うように設置される後行管2Yとの間の間隔が所定の設計値以下になることを防止できるようになる。
尚、進退部材付きの管2のねじ2Gを地中に突出させるタイミングは、既に地中に設置された先行管2X又は後行管2Yと隣り合うように後行管2Yを地中に設置する作業を行っている回転掘削体10;10が、既に地中に設置されている先行管2X又は後行管2Yのねじ2Gの中心軸2mの位置を通過した直後に当該ねじ2Gを地中に突出させるようにすることで、回転掘削体10;10とねじ2Gとが衝突しないようにする(図3参照)。
尚、図3では、先頭管2Aの後ろに3つの後続管2Bが接続されて構成された先行管2Xあるいは後行管2Yを例示して示している。
また、図3では、先頭管2A及び2番目の後続管2Bとして進退部材付きの管2を用い、1番目の後続管2B及び3番目(最後)の後続管2Bとして進退部材を備えない管を用いて構成された先行管2Xあるいは後行管2Y、即ち、進退部材付きの管2と進退部材を備えない管とを交互に接続して構成された先行管2Xあるいは後行管2Yを例示したが、先頭管2Aとして進退部材付きの管2を用い、その後、進退部材を備えない後続管2Bを複数個接続した後に進退部材付きの後続管を接続するという工程を繰り返して先行管2X又は後行管2Yを構成してもよい。
また、すべての管が進退部材付きの管2で構成された先行管2Xあるいは後行管2Yを用いてもよいし、いくつかの管が進退部材付きの管2で構成された先行管2Xあるいは後行管2Yを用いてもよい。
即ち、先行管2Xあるいは後行管2Yを構成する複数の管のうちの1つ以上を進退部材付きの管2で構成すればよい。
実施形態1によれば、進退部材付きの管2が発進口3Aを通過する際には、ねじ2Gの先端2Iをねじ孔2F内に縮退させておくことで、ねじ2Gの先端2Iで発進口3Aの止水部3Bを傷つけてしまうことを防止でき、発進口3Aの止水性能を長期間維持できるようになるとともに、既に地中に設置された進退部材付きの管2のねじ2Gを地中に突出させることで、互いに隣り合うように地中に設置される管2;2間の間隔を適正に調整できるようになる。また、進退部材2Dが、管本体2Cの管壁2Kを貫通するように形成されたねじ孔2Fに螺着されて進退するねじ2Gにより構成されたので、ねじ2Gの進退動作を容易かつ確実に行うことが出来るようになる。
また、既に地中に設置した設置済管2に設けられたねじ2Gを管本体2Cの外面2Jよりも外側に突出させることにより、当該設置済管2と当該設置済管2と隣り合うように地中に設置される管2との間の間隔を調整したり、当該設置済管2と隣り合うように地中に設置される管2の進行方向を制御するようにしているので、既に後述する管設置装置1が撤去された設置済管2内でねじ2Gを操作する作業を行えるようになり、作業が容易となる。
また、例えば、任意の区間内に先行管2X及び後行管2Yを何本設置しなければならないか決まっているため、任意の区間において互いに隣り合う後行管と後行管との間隔が狭くなってしまった場合、任意の区間において最後の方に設置される後行管2Yと後行管2Yとの間の間隔を広くして任意の区画内に設置する先行管2X及び後行管2Yの本数を設計通りの本数に調整することも可能となる。
また、先行管2Xが予定の位置よりずれて設置されてしまった場合に、先行管2Xを構成する複数の進退部材付きの管2から地中に突出させるねじ2Gの突出長さをそれぞれ異ならせることにより、当該先行管2Xの横に隣り合うように設置される後行管2Yを予定の位置に設置することが可能となる。即ち、後行管2Yの進行方向制御が可能となる。
また、先行管2Xあるいは後行管2Yの地中への設置作業において、複数の進退部材付きの管2から地中に突出させるねじ2Gの突出長さを徐々に異ならせていくことにより、先行管2Xあるいは後行管2Yの進行方向を徐々に是正していくことも可能となる。
尚、互いに隣り合って並ぶように間隔を隔てて複数の先行管2X及び後行管2Yが地中に設置された後、既に地中に設置された先行管2X及び後行管2Yの後端開口からこれら先行管2X及び後行管2Y内に充填されたコンクリートが、これら先行管2X及び後行管2Yの先端開口から互いに隣り合う管と管との間の間隔に回り込んで当該間隔に充填されて、支保工、インバート、トンネルの内壁等のコンクリートの連続構造体が構築される。
実施形態2
図5に示すように、進退部材2Dとしてのねじとして、例えば、ねじ孔2Fに螺着された先端側ねじ部2Mと、管本体2Cの内側から先端側ねじ部2Mの端部に着脱可能に設けられた頭側ねじ部2Nとを備えて構成されたねじ2GAを用いてもよい。
先端側ねじ部2Mは、例えば、中心軸に沿った方向の長さがねじ孔2Fの中心軸に沿った方向の長さよりも短いか若干長い程度の長さに形成されてねじ孔2Fに螺着され、一端部がねじの先端部となり、他端部には頭側ねじ部2Nとの連結部2Qが形成された構成である。
頭側ねじ部2Nは、例えば、一端部には先端側ねじ部2Mの連結部2Qと連結される連結部2Pが形成され、他端側にねじ孔2Fの孔径よりも大径の頭部2Hを備えた構成である。
つまり、ねじ2GAは、ねじ孔2Fに螺着された先端側ねじ部2Mの連結部2Qに対して、管本体2Cの内側から頭側ねじ部2Nの連結部2Pが着脱可能に構成されている。
尚、先端側ねじ部2Mの連結部2Q及び頭側ねじ部2Nの連結部2Pは、図5(a)に示すように、頭側ねじ部2Nの連結部2Pがねじ孔に形成されて先端側ねじ部2Mの連結部2Qが当該ねじ孔に着脱可能な凸状のねじ部に形成された構成であってもよいし、あるいは、図5(b)に示すように、先端側ねじ部2Mの連結部2Qがねじ孔に形成されて頭側ねじ部2Nの連結部2Pが当該ねじ孔に着脱可能な凸状のねじ部に形成された構成であってもよい。
実施形態2の進退部材2Dを備えた管2を用いれば、実施形態1と同じ効果が得られるとともに、先端側ねじ部2Mの先端2Iが管本体2Cの外面2Jよりも外側に突出しないようした通常時において、管本体2Cの内側に突出するねじを無くすことができるか、あるいは、管本体2Cの内側に突出するねじの突出量を小さくできる。
例えば、互いに隣り合うように地中に設置される先行管2Xと後行管2Yとの間の間隔や後行管2Yと後行管2Yとの間の間隔は、例えば、設計上、100mmに設定される。従って、実施形態1の進退部材2Dとしてのねじ2Gを備えた管2を用い、ねじ2Gとして先端2I側を管本体2Cの外面2Jよりも外側に100mm突出させることが可能なねじ2Gを用いた場合、通常時においては、当該ねじ2Gの頭部2H側が管本体2Cの内面より100mm以上管本体2Cの内側に突出することになる。
しかしながら、後述するように、管設置装置1によって管2を推進させる場合、管2の内側に管設置装置1の様々な部材を配置しなければならないため、管本体2Cの内側に突出する長さが長いねじ2Gを用いた場合、ねじ2Gを通常時の状態にしたまま管2の内側に管設置装置1の部材を配置することが出来なくなったり、あるいは、当該ねじ2Gの頭部2Hを回転操作することが出来なくなったり、当該ねじ2Gを通常時の状態に出来なくなる可能性がある。
そこで、実施形態2のような先端側ねじ部2Mと頭側ねじ部2Nとが着脱可能に構成されたねじ2GAを用いれば、先端側ねじ部2Mの先端2Iが管本体2Cの外面2Jよりも外側に突出しないようした通常時において管本体2Cの内側に突出する量を小さくできるため、ねじ2GAを通常時の状態にしたまま管2の内側に管設置装置1の部材を配置することが容易となり、また、当該ねじ2GAの頭部2Hの回転操作を容易に行えるとともに、当該ねじ2GAを容易に通常時の状態にできるようになる。
実施形態3
管本体2Cの互いに平行に対向する一方の一対の壁である例えば左右の壁2K;2Kのそれぞれを貫通するように形成されたねじ孔2F;2Fを備えるとともに、各ねじ孔2F;2Fにそれぞれ螺着されたねじ2G(あるいはねじ2GA)を備えた構成の管2を用いるようにしてもよい。
例えば図6に示すように、工事区域、即ち、工区を複数の工区に分けて、複数の工区で並行して管2の設置作業を行う場合において、実施形態3の進退部材付きの管2を、各工区(最初の工区以外の工区)の先行管2Xを構成する複数の管2として使用することによって、互いに隣り合う工区の一方の工区での最後の後行管2Yと他方の工区の先行管2Xとの間の間隔を調整することが可能となる。
例えば、図6に示す、第1工区Aにおいて第1の管設置装置1を使用して第2工区Bに近付く方向Sに向けて後行管2Y;2Y…を間隔を隔てて地中に順次設置していくと同時に、第2工区Bにおいて第2の管設置装置1を使用して図外の第3工区に近付く方向Sに向けて後行管2Y;2Y…を間隔を隔てて地中に順次設置していく場合において、第2工区Bの先行管2Xとして、第1工区A側に位置する管壁2Kに進退部材2Dを備えない管を用いた場合、第1工区Aの最後の後行管2YEが図6の想像線で示すように第2工区Bの先行管2X側に傾いて設置される可能性がある。
これは、第1工区Aの最後から2番目の後行管2Yのねじ2Gが突出しているために第1工区Aの最後の後行管2YEが第1工区Aの最後から2番目の後行管2Y側には傾かないが、第2工区Bの先行管2X側にはねじ2Gが無く、かつ、当該第2工区Bの先行管2X側は第2工区Bの先行管2Xを地中に設置した際に回転掘削体10;10で余堀りされているため、第1工区Aの最後の後行管2YEは第2工区Bの先行管2X側に傾いて進行しやすいからである。
そこで、第2工区Bの先行管2Xの第1工区A側に位置する管壁2Kにも進退部材2Dとしてのねじ2G(あるいはねじ2GA)を設けるようにすることで、第1工区Aの最後の後行管2YEが第2工区Bの先行管2X側に傾かないようにすることが可能となる。
即ち、最初の工区以外の工区の先行管2Xを構成する複数の管として、左右の後行管2Yと隣り合う左右の管壁2K;2Kにそれぞれ螺着されたねじ2G(あるいはねじ2GA)を備えた構成の管2を用いることにより、当該先行管2Xの前段の工区の最後の後行管2YEが当該先行管2X側に傾かないようにすることが可能となる。
尚、地中において管2を上下方向に隣り合って並ぶように設置する場合、管本体2Cの互いに平行に対向する他方の一対の壁である管2の進行方向Fに対する上下の壁のうちの少なくとも一方の壁を貫通するようにねじ孔を形成して、当該ねじ孔に進退部材としてのねじを設ければよい。
また、上記では、既に地中に設置された管の進退部材を管本体の外面より外側に突出させるようにしたが、地中への設置作業を行っている管の進退部材を管本体の外面より外側に突出させるようにして、互いに隣り合う管2;2間の間隔を調整したり、後行管2Yの進行方向制御を行うようにしてもよい。
また、上記では、進退部材としてねじを用いた例を示したが、進退部材は、管本体の管壁を貫通するように設けられて管本体の内側からの操作によって管本体の外面よりも外側に突出したり当該管本体の外面よりも外側に突出しないことが可能で、当該突出する状態及び突出しない状態を維持できる構成を備えたものであればよい。
以下、図7乃至図13に基づいて、上述した管2を地中に設置するための管設置装置1の一例を説明する。
尚、以下、図7における上側を管設置装置1の先頭あるいは前側、図7における下側を管設置装置1の後側、図7における左右側を管設置装置1の左右側、図7の紙面と直交する方向を管設置装置1の上下側と定義して説明する。即ち、図9の矢印で示すように、管設置装置1の前後、左右、上下を定義して説明する。
図7に示すように、管設置装置1は、掘削機械4と、推進装置5と、水供給排泥装置6と、止水装置7と、検出手段8(図10;図11参照)と、後述する油圧モータや油圧シリンダー等の動力源を制御する制御装置9とを備える。
先頭管2Aの前端(先端)である一端開口2tよりも前側の位置に回転掘削体10が位置され、当該回転掘削体10を回転可能かつ揺動可能に支持する回転掘削体支持部12を備える。
回転掘削体10は、先頭管2Aの地中への推進方向Fと交差する回転中心線Lを回転中心として回転するように構成されている。
回転掘削体10は、先頭管2Aの中心線2cを中心として左右方向及び上下方向に揺動可能に構成されている。
掘削機械4は、回転掘削体10と、回転掘削体10の回転駆動手段11と、回転掘削体支持部12と、回転掘削体10の揺動駆動手段13とを備える。
回転掘削体10は、例えば円筒部16と円筒部16の他端を閉塞する底板17とを有した一端開口他端閉塞の円形箱状の回転体18と、回転体18の円筒部16の外周面19に設けられた複数の掘削ビット20;20…とを備えた構成である。
回転掘削体10の回転駆動手段11は、例えばモータとモータの回転駆動源とにより構成される。モータは、例えば、流体圧により作動するモータ、あるいは、電気で作動するモータを用いる。
回転掘削体10の回転駆動手段11は、例えば、油圧モータ(以下、油圧モータ21と言う)と油圧モータ21の回転駆動源としての図外の油圧源とで構成される。この場合、油圧源と油圧モータ21とが圧油供給路及び油帰還路を有した耐圧ホース23で繋がれる。
例えば、油圧モータ21のケーシング24がモータマウント25に固定され、油圧源から耐圧ホース23を介して油圧モータ21に供給される圧油によって回転軸26が回転するように構成されている。また、回転掘削体10の回転体18の底板17の内面の円中心と回転軸26の回転中心とが一致するように、回転体18の底板17の内面と油圧モータ21により回転する回転軸26の先端に設けられた連結板28とがねじ等の連結具29により連結される。
即ち、2つの回転掘削体10;10が先頭管2Aの一端開口2tよりも前方に位置され、2つの回転掘削体10;10が2つの回転軸26;26に共通の1つの回転中心線Lを回転中心として回転するように構成される。このような2つの回転掘削体10;10を備えた構成は、ツインヘッダと呼ばれる。
回転掘削体支持部12は、先頭管2Aの内面に支持された支持体14と、基端側が支持体14に連結されて先端側が油圧モータ21に連結されたことで回転掘削体10を回転可能に支持する連結支柱部15とを備える。
支持体14は、前面44に連結支柱部15の基端側が連結された支持基板30と、当該支持基板30を支持するとともに、先頭管2Aの内面に設けられた管側支持部32に支持された筒状支持体31とを備える。
尚、管設置装置1の静止状態においては、回転掘削体10が回転掘削体支持部12を介して先頭管2Aに支持された状態であり、回転掘削体10を駆動させて掘削している状態においては、先頭管2Aが回転掘削体10に牽引される状態となる(回転掘削体10による牽引力が、回転掘削体支持部12、管側支持部32を介して先頭管2Aに伝達されることにより、先頭管2Aが牽引される)。本発明においては、これらの状態すべてを「支持」と定義する。
連結支柱部15は、支柱部33と、連結架台34とを備える。
支柱部33は、中空支柱部35と、中空支柱部35を補強する補強部と連結架台34に連結される連結板とを有した補強連結部36とを備える。
中空支柱部35は、主支柱部38と、主支柱部38の先端より左右に分かれて延長する2つの分岐支柱部39;39とを備える。この2つの分岐支柱部39;39は、主支柱部38の先端部より主支柱部38の延長方向と直交する一直線上において互いに離れる方向に延長する。即ち、中空支柱部35は、1つの主支柱部38と2つの分岐支柱部39;39とが組合されたT字状の中空空間を有した構成である。
各分岐支柱部39;39の先端は、それぞれ各回転掘削体10;10の各モータマウント25;25に連結されている。そして、各回転掘削体10;10の各油圧モータ21;21に連結された耐圧ホース23;23が中空支柱部35の内側を介して中空支柱部35の後端開口から外部に延長して図外の油圧源に接続されている。
よって、各耐圧ホース23;23を介して2つの回転掘削体10;10の油圧モータ21;21に圧油が供給されることで2つの回転軸26;26が回転し、2つの回転掘削体10;10が共通の1つの回転中心線Lを回転中心として回転するツインヘッダが構成される。
尚、中空支柱部35の後端開口には、例えば、各油圧モータ21;21に連結された中空支柱部35内の耐圧ホース23;23と油圧源に接続される外部の耐圧ホース23;23とを接続するための接続部23Aが設けられている。また、外部の耐圧ホース23;23は、管2が地中に推進するのに従って長さの長い耐圧ホース23を繋ぎ替えたり、あるいは、耐圧ホース23を順次継ぎ足していくようにすればよい。
連結架台34は、補強連結部36が連結される位置を支持基板30の前面44から前方に離れた位置に設定して2つの回転掘削体10;10の回転中心線Lを先頭管2Aの一端開口2tよりも前側に位置させるための調整部材である。
連結架台34は、主支柱部38を貫通させる円筒体40と、円筒体40の後端周縁を囲んで円筒体40の中心線と直交する板面を有した後端板41と、円筒体40の前端周縁を囲んで円筒体40の中心線と直交する板面を有した前端板42とを有した構成である。
従って、連結架台34の円筒体40の中心線と支持基板30に形成された主支柱部貫通孔43の中心線とが一致するように連結架台34が配置されて、連結架台34の後端板41の後板面と支持基板30の主支柱部貫通孔周りの前面44とが面接触した状態で当該連結架台34の後端板41が支持基板30の前面44に連結される。
さらに、当該連結架台34の前方側から主支柱部38の後端側を連結架台34の円筒体40の内側に挿入して補強連結部36の連結板と連結架台34の前端板42とが面接触した状態で連結されたことによって、連結架台34の円筒体40の前側開口45が密閉される。
これにより、主支柱部38が支持基板30の前面44に対して直交する方向に延長するように設けられ、2つの油圧モータ21;21の回転軸26;26は、主支柱部38の先端部より主支柱部38の延長方向と直交する一直線上(即ち、分岐支柱部39;39の中心線線上)において互いに離れる方向に延長する。
以上のように、掘削機械4は、回転掘削体10が回転可能なように回転掘削体10が回転掘削体支持部12を介して支持基板30の前面44に連結された構成となっている。
回転掘削体10は、回転中心線Lを回転中心として回転する回転体18と、回転体18の円筒部16の外周面19より突出するように設けられた複数の掘削ビット20;20…とを備えるとともに、図8に示すように、回転する際の回転直径寸法46Lが、管2の上下の外面2f;2f間の最短距離寸法(回転中心線Lと平行な管2の一方の一対の外面2f;2f間の最短距離寸法)よりも大きいか、あるいは、管2の上下の内面間の最短距離寸法(回転中心線Lと平行な管2の一方の一対の内面間の最短距離寸法)よりも大きく形成されている。
また、回転掘削体10は、回収可能状態(図8に示す回転掘削体10の状態)において管2内を通過できるように構成されている。
即ち、回転掘削体10が上述の回収可能状態になった時には、先頭管2Aの上下の内面(管2の一方の一対の内面)と直交する線に沿った方向において最も上方に位置される最上の掘削ビット20の上端(先頭管2Aの上の内面と同一平面に最も近い位置にある掘削ビット20の上端)と先頭管2Aの上下の内面と直交する線に沿った方向において最も下方に位置される最下の掘削ビット20の下端(先頭管2Aの下の内面と同一平面に最も近い位置にある掘削ビット20の下端)との間の長さ46S(回転掘削体の回収可能状態時における上下ビット間最大寸法)が、管2の上下の内面間の最短距離寸法よりも小さくなるように構成されている。
従って、回転掘削体10が先頭管2Aの一端開口2tの前方に位置された状態で回転駆動されることによって複数の掘削ビット20,20…が先頭管2Aの一端開口2tの前方位置の地山を掘削するので、先頭管2Aの前方の地山の上下を余掘、即ち、先頭管2Aの上下幅よりも大きい上下幅の掘削を行うことが可能となり、かつ、回転掘削体10を発進基地に回収する際においては、回転掘削体10を上述した回収可能状態になるように設定することによって、回転掘削体10を管2内に引き戻すことができて回転掘削体10を発進基地に回収することが可能となる。
図10;図11に示すように、検出手段8は、回転掘削体10が上述した回収可能状態となったこと検出するためのものであり、例えば、被検出体としての磁界発生手段の一例である磁石51と当該磁石51を検出する検出体としての磁気検出手段の一例であるホールIC52とを用いた検出センサを用いる。尚、磁石51は、カバー53で保護されている。
即ち、回転掘削体10が上述した回収可能状態となったときに、ホールIC52と磁石51との間の距離が最小となってホールIC52が磁石51を検出できるように、例えばホールIC52を回転掘削体10を回転可能に支持する回転掘削体支持部12の支柱部33の外面に固定して、磁石51を回転体18の周面上に固定する。
このように構成された検出手段8を備えたことによって、回転掘削体10が回収可能状態となったときに、ホールIC52が磁石51を検出することで、回転掘削体10が回収可能状態となったことを光や音声等で地上に報知することが可能となり、作業者が、地上において回転掘削体10が回収可能状態となったことを知ることができる。即ち、作業者は、回転掘削体10を発進基地に回収する作業を行う前に回転掘削体10をゆっくりと回転させ、ホールIC52が磁石51を検出して回転掘削体10が回収可能状態となったことを図外の報知手段で確認したならば、回転掘削体10の回転を止めることで、回転掘削体10を管2内に入れることができるので、回転掘削体10を管2内経由で発進基地に回収することが可能となる。
即ち、検出手段8を備えたことによって、回転掘削体10が回収可能状態となったことが確実に検出されるので、回転掘削体10を発進基地に回収する際に回転掘削体10が回収可能状態になっているか否かを確認できるようになり、回転掘削体10を発進基地に回収するための回収作業を容易に行えるようになる。
先頭管2Aは、例えば、前端側管61と、後側管62と、前端側管61と後側管62との間に設けられて筒状支持体31を支持するための支持管63とを備え、後側管62の前端面と支持管63の後端面とが溶接等で連結され、支持管63の前端面と前端側管61の後端面とが溶接等で連結されて構成されている。
筒状支持体31は、筒状支持体31の筒の中心線が先頭管2Aの中心線2cに沿って延長する状態となるように先頭管2A内の前側に設置される。例えば、筒状支持体31は、断面が長方形状の筒体により形成され、当該筒状支持体31の筒の中心線と先頭管2Aの管の中心線2cとが同一となるように先頭管2A内の前側に設置されて支持管63に支持されている。
筒状支持体31の左右の外面65;65には、当該外面65;65より突出する係合凸部としての例えば円柱状突起66;66が形成されているとともに、支持管63の左右の内面には、筒状支持体31の左右の外面65;65より突出する円柱状突起66;66が係合する係合凹部としての凹溝68;68が形成されている。
図11に示すように、支持管63に形成された凹溝68は、円柱状突起66を先頭管2Aの後方側から受け入れる進入路69を有して当該進入路69の前端側が半円形の凹壁70(管側支持部32)となった凹部により形成されている。即ち、当該凹溝68は、円柱状突起66の円の直径とほぼ同じ径(円柱状突起66の円の直径よりも数mm程度大きい径)の路幅を有して円柱状突起66の上下方向の動きを拘束する進入路69を備え、当該進入路69の前端側が円柱状突起66の円周面と接触して円柱状突起66の前方への移動を規制する円柱状突起66の円の直径とほぼ同じ径(円柱状突起66の円の直径よりも数mm程度大きい径)の半円形の凹壁70により形成されている。また、当該円柱状突起66の円の中心は筒状支持体31の左右の外面65;65における上下間の中央に位置され、かつ、凹溝68における半円形の凹壁70の円の中心は支持管63の左右の内面における上下間の中央に位置される。
従って、円柱状突起66;66が凹溝68;68に係合し、円柱状突起66;66が凹壁70;70に衝突して筒状支持体31が前側に移動できなくなった初期状態において、筒状支持体31の回転中心を形成する回転支持部71が構成され、筒状支持体31が回転支持部71を回転中心として回転することで、回転掘削体が上下方向に揺動可能に構成されている。
このように、係合凸部が円柱状突起66;66により形成されて、係合凹部が円柱状突起66を進入させる進入路69と円柱状突起66が合致する半円形の凹壁70とを有した凹溝68により形成されているので、円柱状突起66;66を凹溝68;68に係合させて筒状支持体31の回転支持部71を形成する作業が容易となるとともに、回転支持部71を備えたことで筒状支持体31をスムーズに回転させることができる構造となる。また、筒状支持体31を管側支持部32として機能する凹壁70に簡単かつ確実に支持させることが可能となる。
また、図8に示すように、支持管63の前端側内周面には、筒状支持体31を上下方向に揺動可能に支持する支持面72が設けられる。この支持面72は、例えば、支持管63の前端側内周面に形成された環状取付溝73に取付けられた例えばゴム製の環状体74により構成される。
筒状支持体31の外周面の前端側は、前端に向けて縮径する縮径外面に形成された被支持面75となるように構成され、支持面72は、当該被支持面75が接触する面、即ち、前端に向けて縮径するように形成された縮径内面に形成されている。
また、支持面72がゴムにより形成され、かつ、支持面72を形成する縮径内面の前端側の外側は、前端が開口された空洞部76に形成されていて、支持面72を形成する縮径内面の前端側は外側(支持管63の内周面側)に変形しやすい構成となっており、回転掘削体10を上下方向に揺動させやすい構成となっている。尚、筒状支持体31を上下方向に揺動させる際、支持面72の上下の面がガイド面として機能する。
尚、支持管63に形成された係合凹部としての凹溝68及び環状取付溝73は、支持管63の基準内面80を窪ませることにより形成されている。
図11に示すように、筒状支持体31の左の円柱状突起66の端面と右の円柱状突起66の端面との間の距離である筒状支持体31の左右間の最大長さは、支持管63の左の凹溝68の底面と右の凹溝68の底面との間の距離である支持管63の内側の左右間の最大長さよりも若干短い長さに形成される。
また、筒状支持体31の左右の外面65;65間の長さは、支持管63の左右の基準内面80;80間の長さよりも短い長さに形成されて、支持管63の左の基準内面80と筒状支持体31の左の外面65との間、及び、支持管63の右の基準内面80と筒状支持体31の右の外面65との間には、隙間81Sが形成されるように構成されている(図11参照)。
また、筒状支持体31の上下の外面84;84間の長さは、支持管63の上下の基準内面80;80間の長さよりも短い長さに形成されて、筒状支持体31の上の外面84と支持管63の上の基準内面80との間、及び、筒状支持体31の下の外面84と支持管63の下の基準内面80との間には、隙間85が形成されるように構成されている(図8参照)。
従って、筒状支持体31が前側に移動できなくなった初期状態において、筒状支持体31と支持管63との接触部分は、筒状支持体31の円柱状突起66の円周面と凹溝68の凹壁70との接触部分、及び、筒状支持体31の外周面の前端側の被支持面75と支持管63の支持面72との接触部分だけであり、その他の部分は非接触状態に維持されるので、筒状支持体31が回転支持部71を回転中心として回転可能となっている。
筒状支持体31の外面65;84は平面に形成される。
支持管63の基準内面80は平面に形成される。
筒状支持体31の左右の内面82;82は、筒状支持体31の筒の中心線に沿って中心線から離れる方向に窪むように湾曲する湾曲凹面、又は、支持管63の左右の基準内面80;80と平行な平面に形成される。
支持基板30は、外周形状が筒状支持体31の内周形状に合致した筒状支持体31の内周寸法よりも若干小さい四角形状の平板状により形成され、筒状支持体31の内側に揺動可能に支持される。
支持基板30は、先頭管2Aの前後方向に沿った板厚を有し、左右の外面(端面)83;83は、支持基板30の中心線に沿って中心線から離れる方向に突出して湾曲する湾曲凸面、又は、支持管63の左右の基準内面80と平行な平面に形成される。
支持基板30の上下の外面67;67における左右間の中央位置には例えば円柱状突起86;86(図8参照)が設けられる。この円柱状突起86;86が筒状支持体31の筒の上下の内面に形成された円孔87;87内に円柱状突起86;86の中心線を回転中心として回転自在となるように嵌め込まれた構成により支持基板30の回転支持部88が形成され、この回転支持部88を回転中心として支持基板30の左右の端部が前後方向に揺動可能に構成される。即ち、支持基板30は、筒状支持体31の互いに向かい合う一対の左右の内面82;82と向かい合う一対の左右の外面83;83が回転支持部88を回転中心として前後方向に揺動可能なように筒状支持体31に取付けられている。
そして、回転掘削体10が、連結支持部15を介して支持基板30に連結されていることにより、支持基板30の左右の外面83;83が前後方向に揺動した場合、回転掘削体10が先頭管2Aの左右の内面と直交する方向、即ち、回転掘削体10が先頭管2Aの中心線2cを中心として左右方向に揺動可能なように構成されている。
図7;図11に示すように、筒状支持体31の左右の内面82;82が筒状支持体31の筒の中心線に沿って湾曲する湾曲凹面に形成されて、支持基板30の左右の外面83;83が支持基板30の中心線に沿って湾曲する湾曲凸面に形成され、支持基板30が前後方向に移動する際に支持基板30の左右の湾曲凸面と筒状支持体31の左右の湾曲凹面とが摺動するように構成される場合、支持基板30の動きが安定する。
図7に示すように、支持基板30には、支持基板30を前後に貫通する主支柱部貫通孔43、送排水管保持貫通孔90が形成される。
例えば、主支柱部貫通孔43は支持基板30の中央部を貫通するように形成され、送排水管保持貫通孔90は、支持基板30の左右の位置をそれぞれ貫通するように2つ設けられる。送排水管91の先端側が送排水管保持貫通孔90に連結される。
回転掘削体10の揺動駆動手段13としては、筒状支持体31の回転支持部71を回転中心として筒状支持体31の上部及び下部を前後に揺動させて回転掘削体10を上下方向(先頭管2Aの上下の内面(先頭管2Aの互いに対向する一方の一対の内面)と直交する方向)に揺動させるための上下揺動駆動手段100と、支持基板30の回転支持部88を回転中心として支持基板30の左右の外面83;83を前後に揺動させて回転掘削体10を左右方向(先頭管2Aの左右の内面(先頭管2Aの互いに対向する他方の一対の内面)と直交する方向)に揺動させるための左右揺動駆動手段150とを備える。
即ち、回転掘削体10を回転可能に支持する連結支柱部15の基端側が支持基板30の前面44に連結され、左右揺動駆動手段150によって支持基板30を回転支持部88を回転中心として揺動させることにより、回転掘削体10が回転掘削体10の回転中心線Lと平行な先頭管2Aの上下の内面(先頭管2Aの互いに対向する一方の一対の内面)に沿った方向、即ち、先頭管2Aの左右方向に揺動可能に構成されている。
さらに、支持体14が回転掘削体10の回転中心線Lと平行な先頭管2Aの上下の内面と直交する方向、即ち、先頭管2Aの上下方向に揺動可能に構成され、上下揺動駆動手段100によって支持体14を回転支持部71を回転中心として揺動させることにより、回転掘削体10が回転掘削体10の回転中心線Lと平行な先頭管2Aの上下の内面(先頭管2Aの互いに対向する一方の一対の内面)と直交する方向、即ち、先頭管2Aの上下方向に揺動可能に構成されている。
図8、図9、図10に示すように、上下揺動駆動手段100は、回転掘削体10を上下に揺動させるための駆動源となる上下揺動用アクチュエータ101と、アクチュエータ設置部102とを備えて構成される。
上下揺動用アクチュエータ101は、例えば、油圧シリンダ(以下、油圧シリンダ101という)により構成される。
油圧シリンダ101は、支持基板30の後方における左端側及び右端側にそれぞれ1つずつ配置される。
アクチュエータ設置部102は、前側架台103と、後側架台104とを備えて構成される。
前側架台103及び後側架台104は、支持基板30の後方における左端側及び右端側にそれぞれ1つずつ配置される。
前側架台103は、前端部が筒状支持体31の後端面106に接続されるとともに、後端部には油圧シリンダ101のシリンダ側端部108が固定される。
後側架台104には、油圧シリンダ101のピストンロッド側端部109が固定される。
前側架台103は、筒状支持体31の後端面106に連結される前側縦長部材110と、後側縦長部材111と、前側縦長部材110の上端部と後側縦長部材111の上端部とを繋ぐ上側横長部材112と、前側縦長部材110の下端部と後側縦長部材111の下端部とを繋ぐ下側横長部材113と、後側縦長部材111の上端側から後方に延長するように設けられた上側連結部材114と、後側縦長部材111の下端側から後方に延長するように設けられた下側連結部材115とを備える。
後側架台104は、上下方向に延長して前側架台102の上側連結部材114及び下側連結部材115と連結される前側縦長部116と、前側縦長部116の上端側より前方に延長するように形成された油圧シリンダ固定部117と、前側縦長部116の後側に連続して上下方向に延長するように設けられた後側縦長部118と、後側縦長部118の後端面における上下方向の中間部より後方に延長するように設けられた後側連結部119とを備える。当該後側連結部119の後端には、後続の推進力伝達棒状体202の前端に設けられた前側の連結用フランジ204と連結される後側の連結用フランジ120を備える。
後側架台104の前側縦長部116の上側には上下方向に延長する上側長孔121が形成されているとともに、後側架台104の前側縦長部116の下側には上下方向に延長する下側長孔122が形成されている。
そして、前側架台103の上側連結部材114の後端側に設けられたピン123が上側長孔121内を移動可能なように当該上側長孔121に連結されるとともに、前側架台103の下側連結部材115の後端側に設けられたピン124が下側長孔122内を移動可能なように当該下側長孔122に連結されている。
また、油圧シリンダ101のシリンダ側端部108が前側架台103の下側連結部材115に回転支持軸108Aを介して回転可能に取付けられ、油圧シリンダ101のピストンロッド側端部109が後側架台104の油圧シリンダ固定部117に回転支持軸109Aを介して回転可能に取付けられている。
上側長孔121及び下側長孔122は、筒状支持体31の上下揺動時における回転中心となる回転支持部71を中心とする円弧に沿って延長するように形成されているので、油圧シリンダ101を作動させることにより、前側架台103の上側連結部材114の後端側に設けられた軸部としてのピン123が上側長孔121内を移動するとともに、前側架台103の下側連結部材115の後端側に設けられた軸部としてのピン124が下側長孔122内を移動し、前側架台103と回転掘削体支持部12と回転掘削体10とが回転支持部71を回転中心として回転して、回転掘削体10が先頭管2Aの上下の内面(先頭管2Aの一方の一対の内面)と直交する方向に揺動可能となる。
以上の構成のアクチュエータ設置部102を備えているので、図12に示すように、回転掘削体10を上下方向に揺動させることが可能となる。
例えば、油圧シリンダ101のピストンロッド125が最大伸長位置と最大収縮位置との間の中間位置に設定された場合に、筒状支持体31が回転していない初期状態(筒状支持体31の基準外面81と支持管63の基準内面80とが平行となる状態)に設定されるように構成されているとする(図12(a)参照)。
そして、回転掘削体10を上方に揺動させたい場合は、図12(b)に示すように、ピストンロッド125を伸長させることによる反力によって、シリンダ126が固定されている前側架台103の下側連結部材115が下方に移動して各ピン123;124が下方に移動するように筒状支持体31が回転支持部71を回転中心として回転することで、筒状支持体31の前端下部の被支持面75がガイド面となる下側の支持面72上をスライドして前方に移動するとともに、筒状支持体31の前端上部の被支持面75がガイド面となる上側の支持面72上をスライドして後方に移動して、回転掘削体10が上方に移動する。
また、回転掘削体10を下方に揺動させたい場合は、図12(c)に示すように、ピストンロッド125を収縮させることによって、シリンダ126が固定されている前側架台103の下側連結部材115が上方に移動して各ピン123;124が上方に移動するように筒状支持体31が回転支持部71を回転中心として回転することで、筒状支持体31の前端上部の被支持面75がガイド面となる上側の支持面72上をスライドして前方に移動するとともに、筒状支持体31の前端下部の被支持面75がガイド面となる下側の支持面72上をスライドして後方に移動して、回転掘削体10が下方に移動する。
以上のように、油圧シリンダ101からの力を受けて筒状支持体31が回転支持部71を回転中心として回転するとともに、筒状支持体31の被支持面75が先頭管2Aの内面に形成されたガイド面となる支持面72上を移動することによって、回転掘削体10が先頭管2Aの中心線2cを中心として上下方向に揺動可能なように構成されているものである。
また、上下揺動駆動手段100は、分離された前側架台103と後側架台104とを備え、油圧シリンダ101のシリンダ側端部108を回転支持軸108Aを介して前側架台103に回転可能に取付けるとともに、油圧シリンダ101のピストンロッド側端部109を回転支持軸109Aを介して後側架台104に回転可能に取付けた構成とし、油圧シリンダ101のピストンロッド125を伸長及び収縮させた場合に、前側架台103の上側連結部材114に設けられたピン123が上側長孔121内を移動するとともに、下側連結部材115に設けられたピン124が下側長孔122内を移動するように構成されている。
つまり、後側架台104が、後続管2Bの上下の内面(管の互いに対向する一方の一対の内面)と直交する方向に、回転掘削体10の揺動時の回転中心である回転支持部71を中心とする同一の円弧に沿って延長するように形成された複数の長孔である上側長孔121と下側長孔122とを備え、ピン123が上側長孔121内を移動するとともに、ピン124が下側長孔122内を移動するように構成されたので、回転掘削体10を回転支持部71を回転中心としてスムーズに揺動させることができる。
即ち、実施形態の管設置装置1では、回転掘削体10が上下方向に揺動した場合に回転掘削体10が地山から受けた力が、ピン123と上側長孔121とによるスライド機構、ピン124と下側長孔122によるスライド機構、及び、揺動用アクチュエータとしての油圧シリンダ101の回転支持軸108A;回転支持軸109Aによる回転支持構造によって、油圧シリンダ101及び後述する後続の推進力伝達棒状体202に加わり難くくなる。つまり、回転掘削体10が上下方向に揺動した場合に地山からの力を、スライド機構によるスライド運動及び回転支持構造による回転運動に変換できて、油圧シリンダ101及び後続の推進力伝達棒状体202の受けるダメージを少なくできるので、油圧シリンダ101及び後続の推進力伝達棒状体202が損傷したり、破壊されるような事態を防止できるようになる。
即ち、回転掘削体支持部12は、回転掘削体10を回転可能に支持するとともに先頭管2Aの内面(支持面72及び凹溝68)に支持されて回転掘削体10の回転中心線Lと平行な先頭管2Aの上下の内面と直交する方向に回転掘削体10と共に揺動可能となるように構成されており、上下揺動駆動手段100は、当該回転掘削体支持部12を先頭管2Aの上下の内面と直交する方向に揺動させる。
つまり、上下揺動駆動手段100は、回転掘削体支持部12を揺動させるための駆動源となる揺動用アクチュエータとしての油圧シリンダ101と、アクチュエータ設置部102とを備えており、当該アクチュエータ設置部102は、回転掘削体支持部12の後端(筒状支持体31の後端面106)に連結された前側架台103と、後端(後側連結部119の後側の連結用フランジ120)に後述する推進力伝達媒体としての推進力伝達棒状体202の前端(前側の連結用フランジ204)が連結される後側架台104とを備えている。
そして、前側架台103は、連結部材としての上側連結部材114及び下側連結部材115と、上側連結部材114に設けられた軸部としてのピン123及び下側連結部材115に設けられた軸部としてのピン124とを備え、後側架台104は、先頭管2Aの上下の内面と直交する方向に延長する連結部としての前側縦長部116と、当該前側縦長部116の延長方向に延長するように形成された上側長孔121及び下側長孔122とを備え、前側架台103の上側連結部材114及び下側連結部材115に設けられたピン123及びピン124が後側架台104の前側縦長部116に形成された上側長孔121及び下側長孔122内を移動可能なように連結されている。
また、油圧シリンダ101は、シリンダ側端部108及びピストンロッド側端部109のうちの一方であるシリンダ側端部108が前側架台103の連結部材として下側連結部材115に回転可能に取付けられ、かつ、シリンダ側端部108及びピストンロッド側端部109のうちの他方であるピストンロッド側端部109が後側架台104の連結部としての油圧シリンダ固定部117に回転可能に取付けられている。
そして、後側架台104の上側長孔121及び下側長孔122が、筒状支持体31の上下揺動時における回転中心となる回転支持部71を中心とする円弧に沿って延長するように形成されている。
以上のように上下揺動駆動手段100が構成され、油圧シリンダ101を作動させることにより、前側架台103の上側連結部材114に設けられた軸部としてのピン123及び下側連結部材115に設けられた軸部としてのピン124が後側架台104の上側長孔121及び下側長孔122内を移動し、前側架台103と回転掘削体支持部12と回転掘削体10とが回転支持部71を回転中心として回転して、回転掘削体10が先頭管2Aの上下の内面と直交する方向に揺動可能となるように構成されるとともに、後述する推進駆動源からの推進力を、推進力伝達媒体としての推進力伝達棒状体202、アクチュエータ設置部102、回転掘削体支持部12を介して回転掘削体10と先頭管2Aとに付与することによって、管2を推進させて地中に設置することが可能となっている。
図8に示すように、後側架台104の後側縦長部118の後面130と接触して掘削機械4の後方への移動を防止する突起131が先頭管2Aの後端に接続された後続管2Bの左右の内面より突出するように設けられている。
これにより、掘削機械4を上方に向けて推進させる場合に、突起131が後側架台104の後側縦長部118の後面130を支えるので、掘削機械4の下方への移動(落下)を防止できる。
尚、当該突起は、例えば後続管2Bの左右の内面に設けられた図外のねじ孔部に着脱自在となったボルト等により構成され、掘削機械4を先頭管2Aにセットする場合や掘削機械4を下方に向けて推進させる場合等においては、取り外すことができるように構成されている。即ち、当該突起は、掘削機械4を先頭管2Aにセットする場合においては邪魔になり、また、掘削機械4を下方に向けて推進させる場合においては不要となるため、取り外しておく。
上下揺動駆動手段100を備えていることにより、先頭管2Aの中心線2cを基準として回転掘削体10を上下方向に揺動させることができ、先頭管2Aの前方において先頭管2Aの上下幅間隔よりも広い上下幅間隔で地山を掘削できるので、先頭管2Aをスムーズに推進させることができるようになる。即ち、先頭管2Aの進行に先立って先頭管2Aの前方において先頭管2Aの断面積よりも幅の広い断面積を掘削できるようになり、先頭管2Aの前方での余堀が可能となるので、地山が硬質地盤である場合でも先頭管2Aを地中においてスムーズに推進させることができるようになる。
また、先頭管2Aの中心線2cを基準として回転掘削体10を上方向又は下方向に揺動させることによって、先頭管2Aの推進方向を上下に調整することが可能となる。
また、先頭管2Aの前方の上側だけを重点的に掘削したい場合や、先頭管2Aの前方の下側だけを重点的に掘削したい場合にも対応できるようになる。
図10に示すように、左右揺動駆動手段150は、回転掘削体10を左右に揺動させるための駆動源となる左右揺動用のアクチュエータ151と、アクチュエータ設置部とを備えて構成される。
左右揺動用のアクチュエータ151は、例えば、油圧シリンダ(以下、油圧シリンダ151という)により構成される。
油圧シリンダ151は、2個設けられ、支持基板30の後方における左端側及び右端側にそれぞれ1つずつ配置される。
図10に示すように、左側の油圧シリンダ151は、ピストンロッド側端部152とアクチュエータ設置部としての支持基板30の後面153における左側の上下中央側とがヒンジのような可動自在な接続手段154により接続され、かつ、シリンダ側端部155とアクチュエータ設置部としての左側の前側架台103の後側縦長部材111の上下中央側とがヒンジのような可動自在な接続手段156により接続されている。
同様に、右側の油圧シリンダ151は、ピストンロッド側端部152とアクチュエータ設置部としての支持基板30の後面153における右側の上下中央側とがヒンジのような可動自在な接続手段154により接続され、かつ、シリンダ側端部155とアクチュエータ設置部としての右側の前側架台103の後側縦長部材111の上下中央側とがヒンジのような可動自在な接続手段156により接続されている。
即ち、油圧シリンダ151は、シリンダ側端部155が管2の左側又は右側に配置され、ピストンロッド側端部152が管2の中央側に配置されて、中心線が管2の左側又は右側から管2の中央側に延長するように、斜めに配置されていることにより、管2の中央側のスペースを広くでき、送排水管91や耐圧ホース23等の取り回しスペースを十分に確保できるようになる。
そして、図7において、左側の油圧シリンダ151のピストンロッド157を伸長させ、かつ、右側の油圧シリンダ151のピストンロッド157を縮退させた場合に、支持基板30の左端部が前側に移動し、支持基板30の右端部が後側に移動するので、回転掘削体10が右側に揺動する。
また、図7において、右側の油圧シリンダ151のピストンロッド157を伸長させ、かつ、左側の油圧シリンダ151のピストンロッド157を縮退させた場合に、支持基板30の右端部が前側に移動し、支持基板30の左端部が後側に移動するので、回転掘削体10が左側に揺動する。
即ち、回転掘削体10の回転中心線Lを、先頭管2Aの互いに平行に対向する一方の一対の内面である上下の内面と平行で、かつ、先頭管2Aの推進方向Fと直交する面と直交以外の状態で交差する状態に設定する左右揺動駆動手段150を備えていることにより、先頭管2Aの中心線2cを基準として回転掘削体10を左右方向に揺動させることができ、先頭管2Aの前方において先頭管2Aの左右幅間隔よりも広い左右幅間隔で地山99を掘削できるので、先頭管2Aが推進する際に先頭管2Aの一端開口2tが地山99の硬質層に衝突する可能性が少なくなり、先頭管2Aをスムーズに推進させることができるようになる。即ち、先頭管2Aの進行に先立って先頭管2Aの前方において先頭管2Aの断面積よりも幅の広い断面積を掘削できるようになり、先頭管2Aの前方での余堀が可能となるので、地山が硬質地盤である場合でも先頭管2Aを地中においてスムーズに推進させることができるようになる。
また、先頭管2Aの中心線2cを基準として回転掘削体10を左方向又は右方向に揺動させることによって、先頭管2Aの推進方向を左右に調整することが可能となる。
また、先頭管2Aの前方の右側だけを重点的に掘削したい場合や、先頭管2Aの前方の左側だけを重点的に掘削したい場合にも対応できるようになる。
地中10への管2の設置作業においては、図外の計測手段によって先頭管2Aが設計通りの方向に進んでいるか否かを監視しながら作業を行っている。
また、先頭管2Aの進行方向が予定位置からずれていることが検出された場合に、回転掘削体10の位置を上下方向や左右方向に揺動させた後、あるいは、回転掘削体10の位置を上下方向や左右方向に揺動させながら、作業を続行することで、先頭管2Aの進行方向のずれを補正できる。
止水装置7は、例えば、ゴムなどの伸縮自在な材料により形成された筒状止水部材160の筒の一端開口縁161が先頭管2Aの先端側(一端開口側)の内周面に固定され、筒状止水部材160の筒の他端開口縁162が支持基板30の前面44の外周縁163側に固定されたことで、当該筒状止水部材160が、支持基板30の前方側から支持基板30の後方側への水の移動を阻止するように構成されている。
即ち、止水装置7を備えたことで、支持基板30が左右側に揺動して回転掘削体10が左右方向に揺動した場合、筒状止水部材160が伸縮して、支持基板30と筒状支持体31との間への水の侵入が阻止されるとともに、筒状支持体31が前後方向に揺動して回転掘削体10が上下方向に揺動した場合、筒状支持体31と支持管63との間への水の侵入が阻止されることで、支持基板30の前方側から支持基板30の後方側への水の移動が阻止される。
図11に示すように、筒状止水部材160の筒の一端開口縁161の固定部165は、支持管63の内周面における環状取付溝73よりも前側の位置から支持管63の中心軸に向かって突出するように設けられた環状固定部166と、一端開口縁161を環状固定部166の前面に押し付ける抑え板168と、止ねじ171とを備え、止ねじ171が抑え板168及び一端開口縁161に形成された貫通孔を貫通して環状固定部166の前面に形成されたねじ孔に締結されることにより構成される。
筒状止水部材160の筒の他端開口縁162の固定部175は、支持基板30の前面44における外周縁側に沿って形成された環状固定部176と、他端開口縁162を環状固定部176の前面に押し付ける抑え板178と、止ねじ181とを備え、止ねじ181が抑え板178及び他端開口縁162に形成された貫通孔を貫通して環状固定部176の前面に形成されたねじ孔に締結されることにより構成される。
即ち、止水装置7は、回転掘削体10を左右方向に揺動させた際において支持基板30の左右側が前後方向に揺動した場合、あるいは、回転掘削体10を上下方向に揺動させた際において筒状支持体31の上下側が前後方向に揺動した場合、筒状止水部材160が伸縮して、支持基板30の前方側から支持基板30の後方側への水の移動を阻止するように構成されている。
尚、筒状止水部材160は、例えば、筒状支持体の外周形状に対応した外周を有した型をゴムの原液に浸して型の外周面にゴムの薄層を付着させた後に乾燥させるという作業を数回〜十数回繰り返して、型の外周面に薄いゴム層を積層させることで、薄い厚さ(数mm程度の厚さ)のゴム筒を形成する。
このように、筒状止水部材160として、筒状に形成されたゴム筒を用いることで、ゴム筒の伸縮により、筒状支持体31及び支持基板30の揺動動作がスムーズになるとともに止水性能にも優れた止水装置7を形成できる。
また、従来のように、支持基板30の外周面と筒状支持体31の内周面との間、先頭管2Aの内面と筒状支持体31の外周面との間に、止水ゴムなどを設ける必要がなくなり、支持基板30の外周面と筒状支持体31の内周面と摩擦抵抗が軽減されるため、筒状支持体31及び支持基板30の揺動動作がスムーズになる。
尚、筒状止水部材160は、回転掘削体10の揺動によって引っ張られてもちぎれない程度の弾性を有したゴムを用い、かつ、回転掘削体10の揺動によって縮んだ状態において筒状支持体31の内面82と支持基板30の外面83との間に噛み込まれないような弛み(余裕)を持たせた状態に取付ける。
例えば、筒の一端開口縁161側の径が筒の他端開口縁162側の径よりも大径に形成された筒状止水部材160を用いて、小径側である他端開口縁162側を支持基板30の前面44における外周縁側に沿って形成された環状固定部176に固定し、かつ、大径側である一端開口縁161側を環状固定部176よりも大径である支持管63の内周面側の環状固定部166に固定することによって、回転掘削体10の揺動によって引っ張られてもちぎれ難く、かつ、回転掘削体10の揺動によって縮んだ状態において筒状支持体31の内面82と支持基板30の外面83との間に噛み込まれない構成の止水部を構成することが可能となる。
即ち、筒状止水部材160の小径側である他端開口縁162側を支持体14に固定し、かつ、筒状止水部材160の大径側である一端開口縁161側を先頭管2Aの内周面に固定することによって、回転掘削体10の揺動によって引っ張られてもちぎれ難く、かつ、回転掘削体10の揺動によって縮んだ状態において弛みすぎない構成の止水部を構成することが可能となる。
当該止水装置7を備えていることで、支持基板30の状態に拘わらず、支持基板30の前面44側に取り込まれた掘削ズリを含む泥水が支持基板30の外周面と筒状支持体31の内周面との間を経由して支持基板30後方に移動することを防止できるとともに、支持基板30の前面44側に取り込まれた掘削ズリを含む泥水が筒状支持体31の外周面と先頭管2Aの内周面との間を経由して支持基板30後方に移動することを防止できる。
また、筒状止水部材160の筒の他端開口縁164側が支持基板30の前面44の外周縁163側に固定されたので、支持基板30の前面44の前側に掘削ズリを多く取り込めるようになり、排泥効率を向上できる。
図7に示すように、推進装置5は、図外の推進駆動源と、推進駆動源による推進力を筒状支持体31に伝達する推進力伝達手段200と、筒状支持体31に伝達された推進力を先頭管2Aに伝達する推進力受け部としての管側支持部32を備える。
即ち、推進駆動源による推進力を推進力伝達手段200を介して筒状支持体31に伝達するとともに回転掘削体10を回転させることにより、回転掘削体10が前方に推進し、かつ、筒状支持体31に伝達された推進力が推進力受け部を介して先頭管2Aに伝達されて先頭管2Aが前方に推進する。
推進駆動源は、例えば、アクチュエータとしての油圧シリンダにより構成される。
推進力受け部としての管側支持部32は、筒状支持体31の左右の外面に設けられた円柱状突起66を受ける凹溝68の凹壁70により構成される。
推進力伝達手段200は、推進力伝達構成部201と、推進力伝達棒状体202と、座屈防止部材203とを備える。
推進力伝達構成部201は、例えば、上述したアクチュエータ設置部102により構成される。
推進力伝達棒状体202は、例えば、H形鋼の両端に連結フランジ204;204を備えた構成である。
図13に示すように、座屈防止部材203は、推進力伝達棒状体202の座屈を防止する部材であって、左右方向(後続管2Bの左右の内面(後続管2Bの互いに対向する他方の一対の内面)と直交又は交差する方向)に延長するように設けられて左右の推進力伝達棒状体202;202同士を連結する左右連結棒状体205と、左の推進力伝達棒状体202の内側において左の推進力伝達棒状体202と接触して上下方向(後続管2Bの上下の内面(後続管2Bの互いに対向する一方の一対の内面)と直交又は交差する方向)に延長するように設けられて左右連結棒状体205の左端側に連結された左側縦長部206と、右の推進力伝達棒状体202の内側において右の推進力伝達棒状体202と接触して上下方向に延長するように設けられて左右連結棒状体205の右端側に連結された右側縦長部207と、左側縦長部206の上端部と右側縦長部207の上端部とを連結する上側左右連結棒状体208と、左側縦長部206の下端部と右側縦長部207の下端部とを連結する下側左右連結棒状体209と、左右連結棒状体205の左右の両端に設けられて発進基地への回収時における左右連結棒状体205と後続管2Bの左右の内面との干渉を低減する左右の干渉低減部材210;210と、左側縦長部206及び右側縦長部207の上下の両端側に設けられて発進基地への回収時における左側縦長部206、右側縦長部207、上側左右連結棒状体208、下側左右連結棒状体209と後続管2Bの上下の内面との干渉を低減する上下の干渉低減部材211;211とを備える。尚、座屈防止部材203を構成する各部材は、例えば、形鋼により形成される。
当該座屈防止部材203を備えていることにより、アクチュエータ設置部102の後端に連結されることで回転掘削体支持部12に連結された左右の推進力伝達棒状体202,202に推進駆動源としての油圧シリンダからの推進力が加わった場合において、座屈防止部材203、又は、後続管2Bの内面に接触した座屈防止部材203が、左右の推進力伝達棒状体202,202を座屈させようとする力に抵抗することによって、左右の推進力伝達棒状体202,202の座屈を防止できるようになり、油圧シリンダにより付与された推進力を推進力伝達構成部201(アクチュエータ設置部102)を介して回転掘削体10と先頭管2Aとに確実に伝達できるようになる。
また、左右の干渉低減部材210;210及び上下の干渉低減部材211;211は、湾曲状に形成された外面212を備え、この湾曲状の外面212が後続管2Bの内面と対面するように設けられる。当該左右の干渉低減部材210;210及び上下の干渉低減部材211;211は、例えば図13に示すように鋼板の両端側を同方向に折り曲げた湾曲状に形成され、この湾曲状の外面212が後続管2Bの内面と対面するように配置される。したがって、当該湾曲状の外面212と後続管2Bの内面とを接触させることによって、推進力伝達棒状体202を発進基地に回収する回収時の摩擦抵抗を軽減できるようになり、推進力伝達棒状体202を発進基地に戻す回収作業を容易に行えるようになる。
水供給排泥装置6は、2つの送排水管91;91と、図外の貯水タンクと、貯水タンクの水を送排水管に供給する図外の送水用のポンプと、図外の排泥タンクと、送排水管を介して排泥を吸引して排泥タンクに排出する図外の排泥水用のポンプとを備える。
即ち、一方の送排水管91と送水用のポンプとを繋いで送水用のポンプを駆動して一方の送排水管91に水を供給することで支持基板30の前方空間を加圧し、他方の送排水管91と排泥水用のポンプとを繋いで排泥水用のポンプを駆動して支持基板30の前方空間内の泥水を排泥タンクに排出する。
また、他方の送排水管91と送水用のポンプとを繋いで送水用のポンプを駆動して他方の送排水管91に水を供給することで支持基板30の前方空間を加圧し、一方の送排水管91と排泥水用のポンプとを繋いで排泥水用のポンプを駆動して支持基板30の前方空間内の泥水を排泥タンクに排出する。
即ち、一方の送排水管91を水供給管として使用したり排泥水管として使用し、また、他方の送排水管91を排泥水管として使用したり水供給管として使用する。つまり、2つの送排水管91;91を、適宜、水供給管として使用したり排泥水管として使用するというように切り替えて使用することにより、支持基板30の前方空間における泥水の偏在を防止して、支持基板30や筒状支持体31の揺動時の動き、及び、支持基板30や筒状支持体31の推進時の動きが阻害されないようにしている。
次に管設置装置1により管2を地中に設置する方法について説明する。
まず、掘削機械4を先頭管2Aにセットする。例えば、筒状支持体31と支持基板30と連結架台34とが組み付けられた組立体を先頭管2Aの後端開口から挿入して、筒状支持体31の左右の円柱状突起66;66を支持管63の左右の凹溝68;68内に挿入することにより、先頭管2Aにセットする。
尚、支持基板30の左右の湾曲凸面が筒状支持体31の左右の湾曲凹面と摺動するように構成される場合、筒状支持体31は、例えば別々の左側板と右側板と上板と下板とが溶接等で連結されて構成される。即ち、支持基板30の上下の円形状突起86;86を筒状支持体31の上板と下板とに形成された円孔87;87内に挿入した状態で、筒状支持体31の左側板の湾曲凹面を支持基板30の左の湾曲凸面に当てた状態で筒状支持体31の左側板の上端と上板とを溶接等で連結するとともに筒状支持体31の左側板の下端と下板とを溶接等で連結する。同様に、筒状支持体31の右側板の湾曲凹面を支持基板30の右の湾曲凸面に当てた状態で筒状支持体31の右側板の上端と上板とを溶接等で連結するとともに筒状支持体31の右側板の下端と下板とを溶接等で連結する。以上により、筒状支持体31の内側に支持基板30が組み付けられた組立体が形成される。
筒状支持体31と支持基板30と連結架台34との組立体が先頭管2Aにセットされた後、回転掘削体10の支柱部33を連結架台34に連結することで回転掘削体10を支持基板30の前面に連結して、中空支柱部35の後端開口に設けられた接続部23Aに外部の耐圧ホース23を接続する。さらに、筒状止水部材160の一端開口縁161を先頭管2Aの先端側(一端開口2t側)の内周面に固定するとともに、筒状止水部材160の他端開口縁162を支持基板30の前面44の外周縁163側に固定して、止水装置7を構成する。また、油圧シリンダ101及び油圧シリンダ151が設置されたアクチュエータ設置部102を筒状支持体31の後端面106に連結するとともに、油圧シリンダ151のピストンロッド側端部152を支持基板30の後面153に接続手段154を介して連結し、また、送排水管91を支持基板30の送排水管保持貫通孔90に連結する。そして、耐圧ホース23を油圧源に接続し、送排水管91をポンプに接続する。
以上により、先頭管2Aの発進準備が完了する。
尚、管設置装置1全体を組み立ててから管設置装置1の筒状支持体31の左右の円柱状突起66;66を支持管63の左右の凹溝68;68内に挿入することにより、管設置装置1を先頭管2Aにセットするようにしてもよい。
次に、アクチュエータ設置部102の後端に位置する左右の連結用フランジ120;120をそれぞれ推進駆動源としての油圧シリンダで押圧するとともに、回転掘削体10を回転させることにより、回転掘削体10及び先頭管2Aを発進基地から地中に推進させる。即ち、回転掘削体10の回転により地山が掘削されるとともに、アクチュエータ設置部102が押圧されることにより、油圧シリンダでの押圧による推進力が、アクチュエータ設置部102(推進力伝達構成部201)、筒状支持体31、円柱状突起66、凹壁70(管側支持部32)を介して先頭管2Aに伝達されるとともに、アクチュエータ設置部102、筒状支持体31、支持基板連結架台34、回転掘削体10の支柱部33を介して回転掘削体10に伝達されるので、先頭管2Aが地中に進行する。
そして、先頭管2Aが完全に地中に進行する前に発進基地内において先頭管2Aの後端に後続管2Bを接続する。
また、アクチュエータ設置部102の後端に位置する左右の連結用フランジ120;120が後続管2Bの後端開口よりも後方に突出している間に、当該左右の連結用フランジにそれぞれ推進力伝達棒状体202を連結する。そして、各推進力伝達棒状体202の後端に位置する左右の連結用フランジ204;204を各油圧シリンダで押圧することで先頭管2A及び後続管2Bをさらに進行させる。そして、後続管2Bが完全に地中に進行する前に発進基地内において後続管2Bの後端にさらに後続の後続管2Bを接続する。
以後、各推進力伝達棒状体202の後端に位置する左右の連結用フランジ204;2401が後続管2Bの後端開口よりも後方に突出している間に、当該左右の連結用フランジ204;204にそれぞれ推進力伝達棒状体202を連結し、最後方の推進力伝達棒状体202を押圧して先頭管2A及び後続管2Bをさらに進行させ、かつ、最後方の後続管2Bが完全に地中に進行する前に発進基地内において最後方の後続管2Bの後端にさらに後続の後続管2Bを接続するという作業を繰り返すことにより、先頭管2A及び先頭管2Aに後続する複数の後続管2Bからなる例えば支保工等として機能させる管体を地中に設置することができる。
管設置作業が終了した後は、発進基地に掘削機械4等を引き戻して回収する。この際、回転掘削体10の回収作業を行う前に回転掘削体10をゆっくりと回転させて回転掘削体10が回収可能状態となったことを検出手段8で検出することができるので、掘削機械4等の回収作業を早く正確に行うことが可能となる。
尚、回転掘削体10が図外の到達基地に到達した場合には、当該到達基地内において筒状止水部材160を切断した後に掘削機械4等を発進基地に引き戻して回収する。また、回転掘削体10が図外の到達基地に到達しない状態で掘削機械4等を地中から発進基地に引き戻して回収する場合には、掘削機械4等を引き戻す際に筒状止水部材160を引っ張ることで破断させて(引きちぎって)回収する。
尚、座屈防止部材は、上下方向に延長するように設けられて左の推進力伝達棒状体と連結された左側縦長部と、上下方向に延長するように設けられて右の推進力伝達棒状体と連結された右側縦長部と、左側縦長部と右側縦長部とを連結する左右連結棒状体、又は、左の推進力伝達棒状体と右の推進力伝達棒状体とを連結する左右連結棒状体とを備えた構成としてもよい。
即ち、図13に示した左側縦長部206が左の推進力伝達棒状体202に連結されるとともに、右側縦長部207が左の推進力伝達棒状体202に連結され、かつ、当該左側縦長部206と右側縦長部207とを連結する左右連結棒状体、あるいは、当該左右の推進力伝達棒状体202;202同士を連結する左右連結棒状体を有した座屈防止部材を備えた構成としてもよい。
実施形態2の座屈防止部材を備えた場合でも、推進駆動源からの推進力が左右の推進力伝達棒状体202;202に加わった場合において推進力伝達棒状体202の座屈を防止できるようになり、推進駆動源により付与された推進力を回転掘削体10と先頭管2Aとに確実に伝達できるようになる。
干渉低減部材は、左の推進力伝達棒状体よりも管の左内面側に向けて突出するように設けられて発進基地への回収時における左の推進力伝達棒状体と管の左内面との干渉を低減する左の干渉低減部材と、右の推進力伝達棒状体よりも管の右内面側に向けて突出するように設けられて発進基地への回収時における右の推進力伝達棒状体と管の右内面との干渉を低減する右の干渉低減部材とを備えた構成としてもよい。
即ち、図13に示した左の干渉低減部材210を、左の推進力伝達棒状体202より後続管2Bの左内面側に向けて突出するように左の推進力伝達棒状体202、又は、左側縦長部206に設けるとともに、図13に示した右の干渉低減部材210を、右の推進力伝達棒状体202より後続管2Bの右内面側に向けて突出するように右の推進力伝達棒状体202、又は、右側縦長部207に設けた構成としてもよい。
実施形態3の干渉低減部材を備えた場合でも、推進力伝達棒状体202を発進基地に回収する回収時の摩擦抵抗を軽減できるようになり、推進力伝達棒状体202を発進基地に戻す回収作業を容易に行えるようになる。
座屈防止部材203は、後続の推進力伝達棒状体202を繋げる毎に当該推進力伝達棒状体202に座屈防止部材203を1つ設けるようにしてもよいが、後続の推進力伝達棒状体202を複数本繋げる毎に座屈防止部材203を1つ設けるようにしてもよい。例えば、後続の推進力伝達棒状体202を2本繋げる毎に座屈防止部材203を1つ設けるようにしてもよい。
また、推進力伝達棒状体202の剛性を向上させることができれば、座屈防止部材203の形状、材質等は特に限定されない。
また、推進力伝達媒体は、棒状体でなくともよい。
尚、上記では、先頭管2Aの内周面に設けられた環状固定部166の前面を先頭管2Aの内周面と見做してこの環状固定部166の前面に筒状止水部材160の一端開口縁161を固定した例を示したが、環状固定部166を設けずに筒状止水部材160の一端開口縁161を先頭管2Aの内周面に直接固定してもよい。
また、回転掘削体が上下方向及び左右方向に揺動可能となっていない構成、即ち、推進装置による推進力を推進力伝達棒状体、支持基板を介して先頭管に伝達する構造の場合であっても、筒状止水部材160の一端開口縁161を先頭管2Aの先端側の内周面に固定し、筒状止水部材160の他端開口縁162を支持基板の前面に固定することによって、当該筒状止水部材160が、支持基板の前方側から支持基板の後方側への水の移動を阻止する止水装置を構成することが可能である。
また、実施形態では、回転掘削体10が回収可能状態となったこと検出するための検出手段8として、磁石51とホールIC52とを用いた検出センサを例示したが、光電式、レーザー式、その他の方式の検出手段を用いてもよい。
また、実施形態では、軸部としてのピン123及びピン124と、上側長孔121及び下側長孔122とを備えて、ピン123及びピン124が上側長孔121及び下側長孔122内を移動可能なように連結された構成、即ち、ピンと長孔とが連結された連結部を2つ備えた構成のものを例示したが、ピンと長孔とが連結された連結部は1つ以上であればよい。
尚、回転掘削体10を1つ又は3つ以上備えた掘削機械4を用いてもよい。
また、管2は、断面形状が四角形状のものであればよい。尚、本発明でいう断面形状が四角形状とは、断面長方形、断面正方形、断面台形などの四角形状を指し、四角の角部が面取りされた形状のものも含む。
また、先に地中に入れる管の後端に後続管を連結しないようにし、発進基地から先に地中に入れる管のみを地中に設置して当該先に地中に入れる管のみ(即ち、1本の管)による支保工等を形成するようにしてもよい。
また、先頭管2Aの左右側を上下方向に向けて推進させてもよい。
また、支持基板30を上下方向に揺動させる構成とし、筒状支持体31を左右方向に揺動させる構成の管設置装置としてもよい。
1 管設置装置、2 管、2A 先頭管(管)、2B 後続管(管)、
2C 管本体、2D 進退部材、2F ねじ孔、2G;2GA ねじ、
2J 管本体の外面、2M 先端側ねじ部、2N 頭側ねじ部、2K 管壁、
2L 止水部材、3 発進基地、3A 発進口、3B 止水部。

Claims (6)

  1. 管設置装置により地中に設置される管であって、
    管本体と、当該管本体の管壁を貫通するように設けられて管本体の内側からの操作によって管本体の外面よりも外側に突出したり当該管本体の外面よりも外側に突出しないように構成された進退部材とを備えたことを特徴とする管。
  2. 前記進退部材は、管本体の管壁を貫通するように形成されたねじ孔に螺着されて進退するねじにより構成されたことを特徴とする請求項1に記載の管。
  3. 前記ねじは、ねじ孔に螺着された先端側ねじ部と、管本体の内側から先端側ねじ部の端部に着脱可能に設けられた頭側ねじ部とを備えて構成されたことを特徴とする請求項2に記載の管。
  4. 前記ねじとねじ孔との間には、ねじとねじ孔との間の水密を維持するための止水部材を備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の管。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の管を管設置装置により地中に設置する管設置方法であって、
    管を地中に発進させる発進基地の発進口に設けられて管本体の外面との水密を維持するための止水部を管が通過した後に、前記進退部材を管本体の外面よりも外側に突出させることにより、地中において互いに隣り合うように設置される管と管との間の間隔を調整したり、管の進行方向を制御することを特徴とする管設置方法。
  6. 既に地中に設置した設置済管に設けられた進退部材を管本体の外面よりも外側に突出させることにより、当該設置済管と当該設置済管と隣り合うように地中に設置される管との間の間隔を調整したり、当該設置済管と隣り合うように地中に設置される管の進行方向を制御することを特徴とする請求項5に記載の管設置方法。
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