JP2017101007A - 口腔内崩壊性シート状製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】ケイ酸カルシウムを含まなくても十分に強度があり、且つ、優れた崩壊性を有する、口腔内崩壊性シート製剤の提供。【解決手段】圧縮成形して得られる厚み5mm未満の口腔内崩壊性シート状製剤であって、好ましくは、口腔内崩壊時間が20秒以下で、かつシート強度が0.04N以上である、口腔内崩壊性シート状製剤法。好ましくは崩壊剤としてクロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース又はカルボキシメチルスターチから選択される1成分以上と、賦形剤としてD−マンニトール、ラクトース、トレハロース、セルロース、キシリトール及びリン酸カルシウムから選択される1成分以上と、を含む口腔内崩壊性シート状製剤。【選択図】なし

Description

本発明は、優れた口腔内崩壊性及び十分な強度を有する、口腔内崩壊性シート状製剤等に関する。
これまでに、薬剤の嚥下が困難な患者、高齢者、小児などが安全に服用でき、また水なしで容易に服用できる利便性の高い剤形として、口腔内崩壊錠剤が開発されてきた。口腔内崩壊錠剤は、通常の錠剤と同様に錠剤製造時又は輸送中若しくは開封時に錠剤の欠け及び粉化等が生じないような充分な破壊強度(錠剤硬度)を有すると共に、口腔内で速やかに崩壊するような優れた崩壊性(崩壊時間)を有していることが重要である。
ここで、錠剤硬度と崩壊性とは互いに反する性質であって、一般に硬度を大きくするため成型圧を大きくすると崩壊時間が長くなり、崩壊時間を短くするため成型圧を小さくすると硬度が小さくなる傾向がある。このために、この2つの性質の両立、または2つの性質の間の最適なバランスを達成すべく、様々な技術が開発されてきた。また、錠剤を構成する粒子あるいは粒子組成物に優れた成形性を賦与すべく、粒子の成分や造粒方法などが検討されてきた。
例えば、崩壊性粒子組成物、及び、該組成物を含む口腔内崩壊錠剤等がこれまでに知られている(特許文献1〜5)。この中で、特許文献1、2及び5に記載された組成物及び錠剤中にはいずれも、酸型カルボキシメチルセルロース(カルメロース)が必須の崩壊剤性成分として含まれている。
又、原末及びその他の添加剤等を溶媒を用いて液状に調整したものから得られるフィルム状の製剤については、速崩壊性の特徴を持つもの等も含めて様々な種類のものがこれまでに知られている。
一方、原末及びその他の添加剤等の粉末を混合し、圧縮成型して得られるシート状製剤は簡易に乾式方法で製造でき、崩壊性及び成形性を有するシート状製剤としては、薬効成分として酸化マグネシウムを含む圧縮成形製剤(特許文献6)が知られているのみである。
国際公開パンフレットWO2013/146917 国際公開パンフレットWO2014/046035 国際公開パンフレットWO2014/171306 国際公開パンフレットWO2014/171307 国際公開パンフレットWO2015/005241 特開2014−227366号公報
特許文献6に記載された発明に係るシート状の圧縮成形製剤は厚みが5mm以上のものであり(実施例)、口に含むには官能性の観点等から問題があった。更に、該発明の解決すべき課題である、圧縮成型時に製剤表面に生じる黒ずみを抑制するためには、ケイ酸カルシウムを所定の量含む必要があるため、その他の添加剤の使用が制限される、という問題もあった。
本発明の目的は従来技術に於けるこのような課題を解決することであり、本発明者らは、予想外にも、ケイ酸カルシウムを含まなくても十分に強度があり、且つ、優れた崩壊性を有する、厚みが5mm未満の口腔内崩壊性シート製剤を製造できることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、より具体的には以下の態様を提供するものである。
[態様1]
圧縮成形することで得られる厚み5mm未満の口腔内崩壊性シート状製剤。
[態様2]
口腔内崩壊時間が20秒以下で、かつシート強度が0.04N以上である、態様1に記載の口腔内崩壊性シート状製剤。
[態様3]
賦形剤及び崩壊剤を含む、態様1又は2に記載の口腔内崩壊性シート状製剤。
[態様4]
崩壊剤としてクロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及びカルボキシメチルスターチから成る群から選択される1成分以上を含む、態様3に記載の口腔内崩壊性シート状製剤。
[態様5]
賦形剤としてD−マンニトール、ラクトース、トレハロース、セルロース、キシリトール及びリン酸カルシウムから成る群から選択される1成分以上を含む、態様3又は4に記載の口腔内崩壊性シート状製剤。
[態様6]
更に、結合剤を含む、態様3〜5のいずれか一項に記載の口腔内崩壊性シート状製剤。
[態様7]
更に、流動化剤を含む、態様3〜6のいずれか一項に記載の口腔内崩壊性シート状製剤。
[態様8]
態様1〜7のいずれか一項に記載の口腔内崩壊性シート状製剤の製造方法であって、該製剤に含まれる各種成分を混合した後、圧縮成形することを含む、前記製造方法。
本発明によって、優れた口腔内崩壊性及び十分な強度を有する、口腔内崩壊性シート状製剤等が提供される。
本発明は、圧縮成形することで得られる、厚み5mm未満の口腔内崩壊性シート状(フィルム状)製剤、及び、該製剤の製造方法等に係る。
以下の実施例に示されるように、本発明の口腔内崩壊性シート状(フィルム状)製剤の厚みは、好ましくは、3mm未満、更に好ましくは2.0〜0.8mm程度である。又、口腔内崩壊時間は、例えば、20(秒)以下、好ましくは、15(秒)以下、より好ましくは、10(秒)以下、更に好ましくは5(秒)以下である。更に、シート強度として、0.04N以上、好ましくは0.1N以上、更に好ましくは0.2N以上を有する。又、シート強度の上限は、例えば、0.60N、0.80N、又は、1.0Nである。
本発明の口腔内崩壊性シート状製剤には、崩壊剤及び賦形剤が含まれている。
崩壊剤としては、当業者に公知の任意の物を使用することができる。例えば、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、酸型カルボキシメチルセルロース(カルメロース)、各種デンプン及び加工デンプン、並びに、デンプングリコール酸ナトリウム及びヒドロキシプロピルスターチ等の加工デンプンから選択される任意の一成分以上を含有させることができる。尚、クロスポビドンは1−ビニルー2−ピロリドンの架橋重合物の通称であり、クロスカルメロースナトリウムはカルボキシメチルセルロースナトリウムの架橋物の通称である。
尚、このような崩壊剤の中で、例えば、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、等はいずれも水に不溶性の高分子である。またデンプンとして例えばコーンスターチ、バレイショデンプン、ワキシーコーンスターチ、水不溶性部分α化デンプン、及び水不溶性α化デンプン等は水不溶性の高分子であり、加工デンプンとして例えば、デンプングリコール酸ナトリウム及びヒドロキシプロピルスターチ等の加工デンプン等は水不溶性の高分子である。
崩壊剤としては、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及びカルボキシメチルスターチから成る群から選択される1成分以上を含むことが好ましい。
尚、本発明の口腔内崩壊性シート状製剤に於いては、カルメロースは必須の成分ではなく、崩壊剤として含まれている必要はない。
賦形剤としては、当業者に公知の任意の糖アルコール又は糖、及び、リン酸カルシウム、含水二酸化ケイ素、無水リン酸カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、メタケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、及び、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム等の無機化合物を使用することができる。
因みに、本発明の口腔内崩壊性シート状製剤は、非特許文献6に記載されたシート状の圧縮成形製剤のように、ケイ酸カルシウムを必須の成分とするものではない。
糖アルコール又は糖の代表例として、D−マンニトール、マンニトール、エリスリトール、キシリトール、トレハロース、ラクトース、マルトース、マルチトール、グルコース、スクロース、フルクトース、マンノース、及びソルビトール等を挙げることが出来る。糖または糖アルコールは1種類でもよいが、これらの中から適当に選択された2種類以上の化合物を用いることも出来る。
賦形剤の好適例として、D−マンニトール、ラクトース、トレハロース、セルロース、キシリトール及びリン酸カルシウムから成る群から選択される1成分以上を挙げることが出来る。
更に、本発明の口腔内崩壊性シート状製剤には、例えば、崩壊力、結合力及びシート状製剤の服用感等の諸特性を調整する目的で、当業者に公知の各種の任意成分を、上記の成分による本発明の効果を損なわない範囲で、適宜、添加混合しても良い。このような成分の例として、当業者に公知の、結合剤(賦形補助剤)、及び流動化剤等の機能性添加剤等を含むことが出来る。
例えば、結合剤として結晶セルロース及び/又は粉末セルロースを含有させることによって、シート状製剤により優れた破壊強度と崩壊性を付与することができる。
当業者に公知の任意の結晶セルロース及び/又は粉末セルロースを使用することが出来るが、その結晶セルロースの代表例として、アビセル(FMCコーポレーション)、セオラス(旭化成ケミカルズ株式会社)、ビバプアー(レッテンマイヤー)等の市販品を挙げることができ、粉末セルロースの代表例としてはKCフロック(日本製紙ケミカル)、ARBOCEL(レッテンマイヤー)、ソルカフロック(木村産業)を挙げることができる。
更に、流動化剤として、 例えば、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、水酸化アルミナマグネシウム、タルクなどが挙げられる。
本発明の口腔内崩壊性シート状製剤における各成分の配合量は各成分の種類、該製剤の種類及び用途等に応じて、当業者が適宜決めることが出来る。通常、薬剤を除いた口腔内崩壊性シート状製剤全重量に対して、崩壊剤は5〜40重量%、賦形剤は60〜95重量%の範囲である。結合剤(賦形補助剤)、及び流動化剤等の機能性添加剤等は目的に応じて適宜決めることができる。
本発明の口腔内崩壊性シート状製剤は、優れた口腔内崩壊性を有しており、様々な用途・目的、例えば、小児薬及び動物薬等の医薬品、並びに、補助食品、栄養機能食品及び健康食品等を含む各種食品として使用される。
従って、これら用途・目的などに応じて、本発明の口腔内崩壊性シート状製剤には、更に、任意の成分を含むことができる。
例えば、食品用途の場合は、タンパク質、糖質、脂質及びミネラル等の各種の栄養成分;各種ビタミン類及びそれらの誘導体;微生物、植物又は動物由来の各種抽出物等の健康食品素材;並びに、酸味料、甘味料、賦形剤、界面活性剤、滑沢剤、酸味料、甘味料、矯味剤、香料、着色剤、及び安定化剤などの、食品衛生法第10条に基づく各種の指定添加物または既存添加物、一般飲食物添加物リストに収載されている、食品成分(食品添加物)として許容されるその他の任意の成分を含むことが出来る
又、医薬品用途の場合には、薬効成分に加えて、更に、必要に応じて、界面活性剤、滑沢剤、酸味料、甘味料、矯味剤、香料、着色剤、安定化剤など医薬上許容されるその他の任意の成分を含むことが出来る。これら任意成分として、例えば、医薬品添加物辞典(薬事日報社)、日本薬局方に記載の該当成分を用いることができる。尚、含まれる薬効成分及び助剤の用途・種類に特に制限はない。又、本発明の所望の効果が奏される限り、崩壊性粒子組成物、薬効成分、及び、任意成分の配合割合に特に制限はなく、当業者が適宜決めることが出来る。本発明の口腔内崩壊性シート状製剤に含まれる薬効成分の用途・種類としては、例えば、中枢神経系用薬、末梢神経系用薬、感覚器官用薬、 循環器用薬、呼吸器官用薬、消化器官用薬、ホルモン剤、泌尿生殖器官薬、その他の個々の器官系用医薬品、ビタミン剤、滋養強壮薬、血液・体液用薬、その他の代謝性医薬品、細胞賦活用薬、腫瘍用薬、放射性医薬品、アレルギー用薬、その他の組織細胞機能用医薬品、 生薬、漢方製剤、その他の生薬及び漢方処方に基づく医薬品、抗生物質製剤、化学療法剤、生物学的製剤、寄生動物に対する薬、その他の病原生物に対する医薬品、 調剤用薬、診断用薬、公衆衛生用薬、体外診断用医薬品等を挙げることができる。
当該技術分野に於いて、「シート状製剤」と「フィルム状製剤」とは、技術的に明確に定義されている訳ではなく、その厚さ・形状及び製造方法等によって、慣例的に区別されているに過ぎない。
即ち、一般的に「シート状製剤」とは、原末(用途・目的に応じて、薬効成分又は食品成分等)、賦形剤、崩壊剤、結合剤等の機能性添加剤の粉末を含む混合物、又は、これら各成分を含む造粒物を製造した後、圧縮成形することによって製造されるシート状の剤型を有する製剤であり、口腔内での崩壊性を有する。圧縮成形は、例えば、乾式造粒機などを用いて、二つのロールの間で圧縮(ロール圧縮)する乾式方法等が知られている。得られる製剤の厚みは、通常、1〜3mm程度である。
これに対して、一般的に「フィルム状製剤」とは、原末(用途・目的に応じて、薬効成分又は食品成分等)、賦形剤、崩壊剤、及び結合剤等の機能性添加剤を適当な溶媒中に含む液体を調製し、それを平面上に塗布した後、該溶媒を除去することによって製造されるフィルム状の剤型を有する製剤であり、口腔内での崩壊性を有する。かかるフィルムの製法としては、溶融製膜法、溶液製膜法、カレンダー法、及び溶液流延法等が知られている。医薬品用途のフィルム状製剤の場合には溶液流延法が最も適している。得られる製剤の厚みは、通常、数十〜数百μm程度である。
従って、製剤の名称、組成、又はその製造方法等に拘わりなく、本発明の口腔内崩壊性シート状(フィルム状)製剤には、厚み5mm未満であって、例えば、口腔内崩壊時間が20(秒)以下であるような、口腔内崩壊性を有する薄膜状の製剤が全て含まれる。
本発明の口腔内崩壊性シート状(フィルム状)製剤は上記のような当業者に公知の任意の方法・手段で製造することが出来る。例えば、乾式方法によるロール圧縮で製造することが出来る。
尚、賦形剤、崩壊剤、結合剤等の機能性添加剤は、原末と共に混合又は造粒する前に、予め、プレミックス型の添加剤組成物として一つにまとめて調製しておくこともできる。
このような添加剤組成物は、当業者に公知の任意の方法によって、各種の成分を一度に混合することよって製造することができる。
或いは、当業者に公知の任意の方法によって、各種の造粒工程法で製造することもできる。造粒手段としては特に限定されず、例えば、非特許文献1〜5に記載されているような、乾式造粒法、もしくは湿式造粒工程法などにより製造することもできる。
乾式造粒法は、添加剤組成物に含まれる各種の成分粉末をそのまま、または適当な結合剤などと混合し、強圧により小塊とし、これを適当に破砕して造粒する工程を含む。乾式造粒法の具体的な例としては破砕造粒法やロール圧縮法等を挙げることができる。
湿式造粒法は水の存在下で各成分を分散させ乾燥することによって複合体を形成する方法であり、湿式造粒法の具体例としては、噴霧乾燥、転動造粒、撹拌造粒、及び流動層造粒などの噴霧法、凍結乾燥法、並びに、混練造粒等を挙げることができ、これらの当業者に公知の任意の方法で製造することができる。
従って、このようにして製造される本発明の口腔内崩壊性シート状(フィルム状)製剤の特徴として、例えば、以下の点を挙げることが出来る。
・口腔内で素早く崩壊する。
・水なしで服用出来る。
・嚥下しやすい。
・服薬量を簡単に調整できる。
・患者のコンプライアンスが向上する。
・製造工程が単純である。
・製造場所(薬局などを含む)を問わず製造可能である。
更に、乾式の圧縮成形で製造される場合には、以下の利点を有する。
・使用できるコーティング粒子の選択肢が広がる。
・液状で不安定な成分も使用することができる。
・口蓋に張り付かない。
・乾燥工程が不要である。
尚、本明細書において引用された全ての先行技術文献の記載内容は、参照として本明細書に組み入れられる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
[硬度および崩壊性の評価]
実施例および比較例で得た各錠剤について、以下の方法によってシート厚み、シート強度及び口腔内崩壊時間を測定した。これらの測定結果を表1に示す。
尚、これら物性値は以下の条件・方法で測定した。
シート厚み:デジタルノギス(シンワ測定株式会社)を用いて、シート厚み(mm)を測定した。
シート強度:テクスチャーアナライザー(英弘精機株式会社)を用いて、シート強度(N)を測定した。強度の測定には三点曲げ冶具を使用し、支点間距離を16mmとして評価を実施した。
口腔内崩壊時間については、150mgのシート状錠剤を口腔内に含み、力を加えないように舌と上顎で挟んだ状態を保って、錠剤が完全に崩壊するまでの時間を測定した。成人男1名が2回ずつ実施し、それらの平均値を測定結果とした。
マンニトール(D−マンニトール、メルク株式会社)455g、クロスポビドン(ポリプラスドンINF−10、ISPジャパン)40g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物1とした。この配合物1を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤1(厚み:1.26mm)を得た。
マンニトール(D−マンニトール、メルク株式会社)455g、クロスカルメロースナトリウム(ND−2HS、旭化成ケミカルズ)40g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物2とした。この配合物2を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤2(厚み:1.13mm)を得た。
マンニトール(D−マンニトール、メルク株式会社)455g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−21、信越化学工業株式会社)40g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物3とした。この配合物3を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤3(厚み:1.25mm)を得た。
マンニトール(D−マンニトール、メルク株式会社)455g、カルボキシメチルスターチ(Premojel、DFE Pharma)40g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物4とした。この配合物4を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤4(厚み:1.10mm)を得た。
マンニトール(D−マンニトール、メルク株式会社)355g、クロスポビドン(ポリプラスドンINF−10、ISPジャパン)40g、カルメロース(ND−300、五徳薬品株式会社)100g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物5とした。この配合物5を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤5(厚み:1.41mm)を得た。
マンニトール(D−マンニトール、メルク株式会社)355g、クロスカルメロースナトリウム(ND−2HS、旭化成ケミカルズ)40g、カルメロース(ND−300、五徳薬品株式会社)100g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物6とした。この配合物6を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤6(厚み:1.75mm)を得た。
ラクトース(GranuLac200、メグレ・ジャパン株式会社)455g、クロスポビドン(ポリプラスドンINF−10、ISPジャパン)40g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物7とした。この配合物7を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤7(厚み:1.33mm)を得た。
トレハロース(TREHALOSEP、旭化成ケミカルズ)455g、クロスポビドン(ポリプラスドンINF−10、ISPジャパン)40g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物8とした。この配合物8を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤8(厚み:1.51mm)を得た。
セルロース(セオラスPH−101、旭化成ケミカルズ)455g、クロスポビドン(ポリプラスドンINF−10、ISPジャパン)40g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物9とした。この配合物9を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤9(厚み:1.07mm)を得た。
リン酸三カルシウム(和光純薬工業株式会社)450g、クロスポビドン(ポリプラスドンINF−10、ISPジャパン)40g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)10gを混合し、配合物10とした。この配合物10を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤10(厚み:1.58mm)を得た。
キシリトール(キシリット、三菱商事フードテック株式会社)305g、リン酸三カルシウム(和光純薬工業株式会社)150g、クロスポビドン(ポリプラスドンINF−10、ISPジャパン)40g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物11とした。この配合物11を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤11(厚み:1.27mm)を得た。
マンニトール(D−マンニトール、メルク株式会社)445g、クロスポビドン(ポリプラスドンINF−10、ISPジャパン)40g、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC、日本曹達株式会社)10g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物12とした。この配合物12を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤12(厚み:1.19mm)を得た。
マンニトール(D−マンニトール、メルク株式会社)450g、クロスポビドン(ポリプラスドンINF−10、ISPジャパン)40g、軽質無水ケイ酸(アドソリダー101、フロイント産業株式会社)5g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物13とした。この配合物13を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤13(厚み:1.02mm)を得た。
マンニトール(D−マンニトール、メルク株式会社)299.5g、クロスポビドン(ポリプラスドンINF−10、ISPジャパン)40g、軽質無水ケイ酸(アドソリダー101、フロイント産業株式会社)5g、エテンザミド(岩城製薬株式会社)150g、ソーマチン(サンスイート、三栄原エフ・エフ・アイ)0.5g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物14とした。この配合物14を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤14(厚み:1.08mm)を得た。
マンニトール(D−マンニトール、メルク株式会社)302.5g、クロスポビドン(ポリプラスドンINF−10、ISPジャパン)40g、イブプロフェン(米沢浜理薬品工業株式会社)150g、スクラロース(スクラロースP、三栄原エフ・エフ・アイ)2.5g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物15とした。この配合物15を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤15(厚み:1.11mm)を得た。
マンニトール(D−マンニトール、メルク株式会社)295g、クロスポビドン(ポリプラスドンINF−10、ISPジャパン)40g、アセトアミノフェン(岩城製薬株式会社)150g、アスパルテーム(味の素株式会社)10g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物16とした。この配合物16を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤16(厚み:1.18mm)を得た。
マンニトール(D−マンニトール、メルク株式会社)355g、クロスポビドン(ポリプラスドンINF−10、ISPジャパン)40g、アスコルビン酸(岩城製薬株式会社)100g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物17とした。この配合物17を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、口腔内崩壊性シート状製剤17(厚み:1.05mm)を得た。
[比較例1]
マンニトール(D−マンニトール、メルク株式会社)495g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)5gを混合し、配合物とした。この配合物を乾式造粒機(TF−LABO、フロイント産業株式会社)にてロール圧縮し、シート状製剤(厚み:1.26mm)を得た。
以上の実施例で得られた口腔内崩壊性シート状製剤について、シート強度と口腔内崩壊時間を測定した。その結果を下記の表にまとめる。
※口腔内崩壊時間は重量150mgを服用したときのものである
Figure 2017101007
本発明は、優れた口腔内崩壊性及び十分な強度を有する、口腔内崩壊性シート状製剤等の研究・開発に大いに資するものである。

Claims (8)

  1. 圧縮成形することで得られる厚み5mm未満の口腔内崩壊性シート状製剤。
  2. 口腔内崩壊時間が20秒以下で、かつシート強度が0.04N以上である、態様1に記載の口腔内崩壊性シート状製剤。
  3. 賦形剤及び崩壊剤を含む、請求項1又は2に記載の口腔内崩壊性シート状製剤。
  4. 崩壊剤としてクロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及びカルボキシメチルスターチから成る群から選択される1成分以上を含む、請求項3に記載の口腔内崩壊性シート状製剤。
  5. 賦形剤としてD−マンニトール、ラクトース、トレハロース、セルロース、キシリトール及びリン酸カルシウムから成る群から選択される1成分以上を含む、請求項3又は4に記載の口腔内崩壊性シート状製剤。
  6. 更に、結合剤を含む、請求項3〜5のいずれか一項に記載の口腔内崩壊性シート状製剤。
  7. 更に、流動化剤を含む、請求項3〜6のいずれか一項に記載の口腔内崩壊性シート状製剤。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の口腔内崩壊性シート状製剤の製造方法であって、該製剤に含まれる各種成分を混合した後、圧縮成形することを含む、前記製造方法。
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