JP2017100668A - 車両制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】空燃比センサの被水割れを適正に抑制しつつ、エミッションの悪化やドライバビリティの低下を抑制する。
【解決手段】ハイブリッドECU60は、エンジン10の駆動力により車両を走行させるエンジンモードと、エンジン10の燃焼を停止した状態でモータ31の駆動力により車両を走行させるEVモードと、エンジン10とモータ31の各駆動力により車両を走行させるHVモードとを、車両の走行条件に基づき切り替え、エンジン10の運転が行われていた状態からEVモードに移行した状態で車両が走行している際に、エンジン10の再始動要求が生じたか否かを判定し、その再始動要求が生じたと判定された場合に、HVモードを経てエンジンモードに移行させる旨を決定するとともに、再始動要求が生じた後のHVモードにおいて、機関温度に基づいて、エンジン10及びモータ31の駆動力の配分の割合を設定する。
【選択図】 図1
【解決手段】ハイブリッドECU60は、エンジン10の駆動力により車両を走行させるエンジンモードと、エンジン10の燃焼を停止した状態でモータ31の駆動力により車両を走行させるEVモードと、エンジン10とモータ31の各駆動力により車両を走行させるHVモードとを、車両の走行条件に基づき切り替え、エンジン10の運転が行われていた状態からEVモードに移行した状態で車両が走行している際に、エンジン10の再始動要求が生じたか否かを判定し、その再始動要求が生じたと判定された場合に、HVモードを経てエンジンモードに移行させる旨を決定するとともに、再始動要求が生じた後のHVモードにおいて、機関温度に基づいて、エンジン10及びモータ31の駆動力の配分の割合を設定する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両制御装置に関するものである。
内燃機関の排気通路には、例えば、排気通路内の空燃比を検出する空燃比センサが設けられている。この種のセンサでは、ヒータによりセンサ素子を加熱することで、センサ素子を活性温度に維持している。この場合、センサ素子がヒータで加熱されているときに、排気中の水蒸気が凝縮した凝縮水により空燃比センサが被水すると、温度差に起因して空燃比センサの被水割れが生じるおそれがある。このため、被水割れが生じることを抑制する技術が各種提案されている。
例えば、特許文献1に記載のものでは、内燃機関の始動時から所定の待機時間が経過した後に、ヒータの加熱により空燃比センサを活性温度域まで昇温することで、空燃比センサ内の凝縮水を緩慢に蒸発させ、空燃比センサの被水割れが生じることを抑制するようにしている。
ところで、近年実用化されているハイブリッド車両では、駆動力源として内燃機関と電動機とを備え、そのうち内燃機関のみを用いて車両走行するモードと、電動機のみを用いて車両走行するモードと、内燃機関及び電動機を用いて車両走行するモードと、の切り替えが行われる。この場合、内燃機関の燃焼が停止されて電動機の走行モードに切り替えられ、さらにその後に内燃機関が再始動される際には、上記のような空燃比センサの被水対策が必要となる。しかしながら、上記従来の技術のように、内燃機関の始動後に所定時間が経過するまでヒータの通電を待機させる構成では、その待機時間において、空燃比センサの検出値を用いて空燃比制御を実施できないために排気エミッションの悪化が懸念される。また、排気エミッションの悪化を抑制すべく、内燃機関の駆動力を制限すると、ドライバビリティの低下の懸念が生じる。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、空燃比センサの被水割れを適正に抑制しつつ、エミッションの悪化やドライバビリティの低下を抑制できる車両制御装置を提供することにある。
本発明における車両制御装置は、駆動力源として内燃機関(10)及び電動機(31)を備え、内燃機関及び電動機による少なくともいずれかの駆動力により走行を可能とする車両であって、内燃機関の排気通路(12)に設けられ、ヒータ(20a)の通電によりセンサ素子を活性状態に加熱された状態で、排気中の空燃比を検出する空燃比センサ(20)を備えた車両に適用され、内燃機関の駆動力により車両を走行させる第1走行モードと、内燃機関の燃焼を停止した状態で電動機の駆動力により車両を走行させる第2走行モードと、内燃機関と電動機の各駆動力により車両を走行させる第3走行モードとを、車両の走行条件に基づき切り替える走行制御部と、内燃機関の本体部又は排気部の温度である機関温度を取得する取得部と、内燃機関の運転が行われていた状態から第2走行モードに移行した状態で車両が走行している際に、内燃機関の再始動要求が生じたか否かを判定する判定部と、判定部により再始動要求が生じたと判定された場合に、第3走行モードを経て第1走行モードに移行させる旨を決定するモード決定部と、再始動要求が生じた後の第3走行モードにおいて、取得部により取得した機関温度に基づいて、内燃機関及び電動機の駆動力の配分の割合を設定する配分設定部と、を備える。
内燃機関及び電動機による少なくともいずれかの駆動力により走行を可能とする車両において、内燃機関の停止後に電動機の駆動力で車両の走行が行われることがある。このとき、排気通路内の雰囲気温度が低下するため、排気通路内において排気中の水蒸気が凝縮した凝縮水が生じると考えられる。この場合、内燃機関の再始動によりセンサ素子がヒータで加熱されている際に、その凝縮水により空燃比センサが被水することがあると考えられる。そして、空燃比センサが被水することにより、空燃比センサの被水割れが生じるおそれがある。また一方で、内燃機関の再始動後において、センサ素子が非活性状態であると、排気エミッションの悪化の懸念が生じる。また、排気エミッションの悪化を抑制すべく、内燃機関の駆動力を制限すると、ドライバビリティの低下の懸念が生じる。
この点、内燃機関の運転が行われていた状態から第2走行モードへの選択が行われた場合には、第1走行モードを選択する前に第3走行モードを選択する構成とした。またこのとき、第3走行モードにおける内燃機関及び電動機の駆動力の配分の割合を機関温度に基づいて設定する構成とした。この場合、第1走行モードが行われる前に、第3走行モードでの車両走行が行われるため、第2走行モードから第1走行モードへの移行が行われる場合とは異なり、内燃機関の運転が制限される。そのため、仮に第3走行モードの運転中に空燃比センサが非活性になっていたとしても、排気エミッションの悪化の影響を抑制できる。また、内燃機関の運転を制限した分、電動機による駆動力を生じさせる。そのため、内燃機関の運転が制限されたとしても、ドライバビリティの低下を抑制できる。
また加えて、機関温度に基づいて、内燃機関及び電動機の駆動力の配分の割合が設定されるため、第2走行モードにおいて内燃機関の再始動要求が生じたときの排気通路内の温度環境を加味して、適度な状態で内燃機関を運転させることができる。このため、エミッションの悪化を抑制しつつも、内燃機関の排熱により、素子温度の上昇と、凝縮水の蒸発の促進とを図ることができる。その結果、空燃比センサの被水割れを適正に抑制しつつ、エミッションの悪化やドライバビリティの低下を抑制できる。
以下、車両制御装置を具体化した実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、エンジンとモータとを駆動力源とするハイブリッド車両における車両制御システムの制御装置に具体化している。当該制御システムにおいては、エンジン電子制御ユニット(エンジンECU)とハイブリッド電子制御ユニット(ハイブリッドECU)とが設けられている。そして、エンジンECUを中枢として、エンジンにおける燃料噴射量制御や点火時期制御等を実施し、ハイブリッドECUを中枢として、車両のシステム全体を制御する。本制御システムの全体概略を示す構成図を図1に示す。
図1において、車両には、駆動力源として内燃機関であるエンジン10とモータ31とが搭載されている。エンジン10は、車両前後の一方の車輪9(例えば前輪用の車軸)と動力伝達可能に連結され、モータジェネレータ31(モータ31)は、他方の車輪32(例えば後輪用の車軸)と動力伝達可能に連結されている。
エンジン10には、回転機40が接続されている。回転機40の回転軸は、図示しないエンジン出力軸に対してベルト等により駆動連結されており、エンジン出力軸の回転によって回転機40の回転軸が回転する一方、回転機40の回転軸の回転によってエンジン出力軸が回転する。この場合、回転機40は、エンジン出力軸や車軸の回転により発電(回生発電)を行う発電機能と、エンジン出力軸に回転力を付与する動力出力機能とを備え、ISG(Integrated Starter Generator)を構成するものとなっている。
また、エンジン10には、吸気管11と排気管12とが接続されており、吸気管11には気筒内への吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ13が設けられている。スロットルバルブ13は、モータ等からなるスロットルアクチュエータ14により電気的に開閉駆動される空気量調整手段である。スロットルアクチュエータ14にはスロットルバルブ13の開度(スロットル開度)を検出するためのスロットルセンサが内蔵されている。
エンジン10は、同エンジン10の各気筒に燃料を噴射供給する燃料噴射手段としてのインジェクタ15と、気筒ごとに設けられた点火プラグ16に点火火花を発生させる点火手段としてのイグナイタ(点火装置)17と、吸気ポート及び排気ポートにそれぞれ配置された通路開閉手段としての吸気バルブ18及び排気バルブ19とを備えている。吸気バルブ18及び排気バルブ19は、エンジン10の出力軸25の回転に伴い開閉する機械駆動式となっている。
なお、本実施形態では、吸気ポート噴射式エンジンを採用しており、インジェクタ15が吸気ポート近傍に設けられる構成としているが、これに代えて、直噴式エンジンを採用し、インジェクタ15が各気筒のシリンダヘッド等に設けられる構成としてもよい。
排気管12には、排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサとしてのA/Fセンサ20が設けられている。A/Fセンサ20は、ジルコニア(ZrO2)等の固体電解質からなるセンサ素子と、センサ素子を加熱するヒータ20aとの積層体により構成されている。ヒータ20aは、図示しないバッテリ電源からの通電により発熱する発熱体からなり、発熱することによりセンサ素子全体を加熱する。この加熱によりセンサ素子の素子温度の活性化を図るとともに、センサ素子を活性状態に保持する。
また、排気管12には、排気温センサ21が設けられている。排気温センサ21は、エンジン本体部(シリンダブロック又はシリンダヘッド)や排気管12の温度(排気管温度)を機関温度として検出する温度検出手段である。本実施形態では、エンジン排熱により排気管12が暖められた状態で、排気温センサ21が機関温度として排気管温度を検出する。
モータ31は、インバータ33を介して高圧バッテリ34に接続されている。モータ31が発電機として駆動する場合には、モータ31で発電した電力が、インバータ33で交流から直流に変換された後、高圧バッテリ34に充電される。一方、モータ31が電動機として駆動する場合には、高圧バッテリ34からの電力が、インバータ33を介してモータ31に供給される。高圧バッテリ34のバッテリ残容量(SOC)は、電流センサ35により検出される充放電電流に基づいて算出される。
エンジンECU50及びハイブリッドECU60は、周知の通りCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)を主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、エンジン10や車両の駆動に関する各種制御を実施する。
具体的には、エンジンECU50は、エンジン10の所定クランク角毎に矩形状のクランク角信号を出力するクランク角センサ51や、エンジン冷却水の温度を検出する冷却水温センサ52、車速を検出する車速センサ53等といったエンジン10の運転状態を検出する各種センサ等からの検出信号を入力し、それらの各種信号に基づいて、エンジン10の各種制御を実施する。例えば、A/Fセンサ20からの検出信号を入力し、その検出信号に基づいて空燃比フィードバック制御を実施する。
空燃比フィードバック制御では、例えば、目標空燃比をストイキ(A/F=14.7)とし、A/Fセンサ20により検出された実空燃比が目標空燃比に一致するようインジェクタ15による燃料噴射量を制御する。
また、エンジンンECU50は、A/Fセンサ20の素子温フィードバック制御として、素子インピーダンスが目標値に一致するようヒータ20aの通電量(ヒータデューティ値)を制御する。なお、素子インピーダンスの目標値は、センサ素子を活性状態にする活性温度に基づき設定されている。
ハイブリッドECU60は、モータ31の回転速度を検出するモータ回転速度センサ61からの検出信号や、車両の運転に関する各種情報を検出する各種センサから検出信号を入力し、車両の走行状態を検出する。また、ハイブリッドECU60は、エンジンECU50との間で制御信号やデータ等のやり取りを行い、車両の走行状態に基づいて、モータ31を制御するとともに、エンジンECU50によりエンジン10や回転機40を制御する。
詳しくは、ハイブリッドECU60は、予めROMに記憶されているマップから、スロットルセンサにより検出されるスロットル開度や、車速センサ53により検出される車速等に基づいて、車輪9,32に伝達すべき駆動力の目標値である駆動力(要求駆動トルク)を算出する。そして、ハイブリッドECU60は、その駆動力に応じて燃費効率を考慮し、エンジン10及びモータ31の少なくとも一方から駆動力を発生させる。すなわち、エンジン10のみを駆動源としてその駆動力を機械的に車輪9に伝えて走行するエンジンモードと、エンジン10を停止させるとともにモータ31を駆動源として駆動力を機械的に車輪32に伝えて走行するEVモードと、エンジン10及びモータ31をともに駆動源として走行するHVモードとを、車両の走行状態に応じて選択的に切り替える。また、スロットル開度や車速に加えて、電流センサ35により検出されるバッテリ残容量に基づいて、各走行モード切り替える。
ところで、エンジンモード後にEVモードが行われると、排気管温度が低下し、排気管12内の水蒸気が凝縮した凝縮水が生じると考えられる。この場合、エンジン10の再始動に伴いセンサ素子がヒータ20aで加熱されている際に、その凝縮水によりA/Fセンサ20が被水することがあると考えられる。そして、A/Fセンサ20が被水することにより、A/Fセンサ20の被水割れが生じるおそれがある。また一方で、エンジン10の再始動後において、センサ素子が非活性状態であると、排気エミッションの悪化の懸念が生じる。また、排気エミッションの悪化を抑制すべく、エンジン10の駆動力を制限すると、ドライバビリティの低下の懸念が生じる。
そこで、本実施形態では、ハイブリッドECU60は、エンジン10の運転が行われていた状態からEVモードへの選択が行われた場合には、ヒータデューティ値を所定値まで低下させる。そして、エンジンモードからEVモードへの選択が行われていた状態でエンジン再始動要求が生じた際には、エンジンモードを選択する前にHVモードを選択する。なお、このときのHVモード(移行HVモード)におけるエンジン10及びモータ31の駆動力の配分の割合を排気管温度に基づいて可変に設定する。
次に、ハイブリッドECU60により実施される移行HVモードの選択制御の処理手順について図2のフローチャートを用いて説明する。本処理は、車両走行中に、ハイブリッドECU60により所定周期で繰り返し実施される。
まず、ステップS11では、移行HVモードでの車両の走行が行われているか否かを判定する。ステップS11でNOである場合は、ステップS12に進み、エンジン10の運転が行われていた状態、すなわちエンジンモードが行われていた状態から移行してEVモードが行われているか否かを判定する。なお、HVモードが行われていた状態から移行してEVモードが行われているかを判定してもよい。
ステップS12でNOである場合は、ステップS13に進み、エンジンモードからEVモードへ移行するか否かを判定する。このとき、例えば、バッテリ残容量が所定値以上である状態で、車速が所定速度以下であり、かつスロットル開度が所定開度以下である場合に、エンジンモードからEVモードに移行すると判定する。
ステップS13でYESである場合は、ステップS14に進み、エンジン10を停止させ、EVモードで車両を走行させる。このとき、空燃比フィードバック制御及び素子温フィードバック制御を停止し、ヒータデューティ値を所定デューティ値まで低下させた状態に保持する。なお、所定デューティ値を、A/Fセンサ20が被水割れを起こさない値に設定している。
一方、ステップS12でYESである場合は、ステップS15に進み、エンジン10の再始動要求があるか否かを判定する。ステップS15でYESである場合は、ステップS16,S17に進み、排気管温度を取得し、排気管温度が所定温度Th1以下に低下しているか否かを判定する。なお、所定温度Th1は「第1温度」に相当し、排気管12内において凝縮水が発生する温度に設定されている。
ステップS17でNOである場合は、ステップS18に進み、モータ31を停止させ、EVモードからエンジンモードに移行して車両を走行させる。このとき、素子温フィードバック制御を開始するとともに空燃比フィードバック制御を開始する。ステップS17でYESである場合は、ステップS19に進み、移行HVモードで車両を走行させる。このとき、排気管温度に基づいて、エンジン10とモータ31との駆動力の配分の割合を決定する。
ここで、図3を用いて、排気管温度に基づいて設定されるエンジン10及びモータ31の駆動力の配分について説明する。図3は、排気管温度に対するエンジン10とモータ31との駆動力の配分を示している。なお、排気管温度に対する駆動力の配分は、予めハイブリッドECU60に記憶されている。図3において、温度A1以下では、エンジン10とモータ31との駆動力の配分の割合をそれぞれ50%で一定にする。温度A1〜A2では、排気管温度に応じて、エンジン10の駆動力の配分の割合を増加させるとともに、モータ31の駆動力の配分の割合を減少させる。温度A2以上で、エンジン10とモータ31との駆動力の配分の割合がそれぞれ100%と0%となり、移行HVモードからエンジンモードへ移行する。ただし、温度A1以下の温度域において、エンジン10とモータ31との駆動力の配分の割合をそれぞれ50%以外の値で一定にしてもよい。
ステップS11でYESである場合は、ステップS20に進み、排気管温度を取得する。続くステップS21で排気管温度が、所定温度Th2に到達したか否かを判定する。なお、所定温度Th2は、排気管12内で発生した蒸留水が蒸発した状態となり、かつ、センサ素子が目標素子温度に達した状態となる温度に設定している。この場合、所定温度Th2は所定温度Th1より大きい値に定められる。また、本実施形態では、所定温度Th2が「第2温度」及び「第3温度」に相当する。また、図3の温度A2が所定温度Th2に一致している。すなわち、HVモードからエンジンモードへ移行するタイミングと、排気管温度が所定温度Th2に到達するタイミングとを一致させている。
ステップS21でNOである場合は、ステップS19に進む。一方、ステップS21でYESである場合は、ステップS22,S23に進み、モータ31を停止させ、エンジンモードで車両を走行させる。このとき、素子温フィードバック制御及び空燃比フィードバック制御を開始する。
ハイブリッドECU60により実施される移行HVモードの選択制御の処理態様について、図4のタイミングチャートを用いて説明する。
時刻t11において、エンジンモードからEVモードへ移行すると、エンジン10が停止しモータ31のみを駆動源として走行が行われるとともに、ヒータデューティ値が所定値まで低下する。このとき、エンジン回転速度は0に低下し、モータ回転速度は0から上昇する。また、エンジン10が停止したことに伴い排気管温度が低下し始める。
時刻t12以降、排気管温度が所定温度Th1よりも低下し、排気管12内において凝縮水する。時刻t13において、エンジン10の再始動要求が生じると、移行HVモードが選択され、エンジン10が再始動される。このとき、排気管温度に基づいて、エンジン10とモータ31との駆動力の配分が決定される。エンジン始動後は、エンジン10の駆動力の配分の割合が増加するとともに、モータ31の駆動力の配分の割合が低下する。このとき、エンジン回転速度が上昇するとともに、モータ回転速度が低下する。
図4では、時刻t13で排気管温度が図3の温度A1未満にあり、時刻t14で温度A1になり、時刻t15までの間に、エンジン10の駆動力の配分の割合が増加することに伴いエンジン回転速度が上昇し、モータ31の駆動力の配分の割合が減少することにともないモータ回転速度が低下する。排気管温度が温度A2となる時刻t15において、排気管温度が所定温度Th2に到達すると、HVモードからエンジンモードに移行し、空燃比フィードバック制御及び素子温フィードバック制御が開始される。このとき、排気管12内で発生した凝縮水が蒸発した状態となっている。
以上、詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
エンジン10の運転が行われていた状態からEVモードへの選択が行われている場合には、エンジン始動時に、エンジンモードを選択する前にHVモードを選択する構成とした。またこのとき、HVモードにおけるエンジン10及びモータ31の駆動力の配分の割合を排気管温度に基づいて可変に設定する構成とした。この場合、エンジンモードが行われる前に、HVモードでの車両走行が行われるため、EVモードからエンジンモードへの移行が行われる場合とは異なり、エンジン10の運転が制限される。そのため、仮にHVモードの運転中にA/Fセンサ20が非活性になっていたとしても、排気エミッションの悪化の影響を抑制できる。また、エンジン10の運転を制限した分、モータ31による駆動力を生じさせる。そのため、エンジン10の運転が制限されたとしても、ドライバビリティの低下を抑制できる。
また加えて、排気管温度に基づいて、エンジン10及びモータ31の駆動力の配分の割合が設定されるため、EVモードにおいてエンジン10の再始動要求が生じたときの排気管12内の温度環境を加味して、適度な状態でエンジン10を運転させることができる。このため、エミッションの悪化を抑制しつつも、エンジン排熱により、素子温度の上昇と、凝縮水の蒸発の促進とを図ることができる。その結果、A/Fセンサ20の被水割れを適正に抑制しつつ、エミッションの悪化やドライバビリティの低下を抑制できる。
排気管温度が低い場合に、排気管温度が高い場合に比べて、エンジン10の駆動力の配分の割合を小さくし、モータ31の駆動力の配分の割合を大きくする構成とした。排気管温度が低いときは温度上昇が緩慢に行われ、排気管温度が高いときは排気管内の温度上昇が速やかに行われる。このため、低温状態から高温状態への移行に際し、凝縮水の蒸発などの排気管12内の状態変化を穏やかに行うことができるとともに、排気管温度を速やかに所定温度Th2に到達させることができる。
エンジン始動時に所定温度Th1に低下しているかを判定する構成とした。そして、その状態下で、エンジン10の再始動要求が生じたと判定された場合に、移行HV走行を行う構成とした。この場合、凝縮水が発生していない状況であれば、移行HVモードを経ることなくエンジンモードに移行する。このため、移行HV走行の要否を適正に判断することができる。
移行HVモードが行われている際に、排気管温度が所定温度Th2まで上昇した場合に、空燃比フィードバック制御を開始する構成とした。この場合、空燃比フィードバック制御が排気管温度を基準にして開始される。
所定温度Th2は、移行HVモードからエンジンモードへの移行が行われる温度A2として定められている構成とした。この場合、エンジン10のフィードバック制御の開始とともに、移行HVモードからエンジンモードへの移行が行われる。この場合、空燃比フィードバック制御が行われる状態でいち早くエンジンモードに移行することができる。
EVモードへの移行後においてヒータ20aの通電量をゼロ以外の所定値で保持し、排気管温度が所定温度Th2まで上昇した場合に、A/Fセンサ20の目標素子温度に基づく素子温フィードバック制御を開始する構成とした。この場合、エンジン10の運転が停止されているEVモードでヒータ通電が継続される。このため、EVモード後のエンジン始動に伴うヒータ加熱、すなわち空燃比センサの活性化に備えることができる。また、ヒータデューティ値を、エンジン停止中の被水割れが生じない程度に低いヒータデューティ値に定めておくことで、エンジン停止中の素子割れ対策も実現できる。
(他実施形態)
上記の実施形態を例えば次のように変更してもよい。
上記の実施形態を例えば次のように変更してもよい。
・移行HVモードで車両の走行が行われている場合において、排気管温度に対するエンジン10及びモータ31の駆動力の配分の割合を以下のように変更してもよい。この場合、図5では、温度B1〜温度B2の温度域において、エンジン10とモータ31との駆動力の配分の割合を、それぞれ0%〜100%の範囲で排気管温度に応じて可変に設定している。また、図6では、温度C未満では、エンジン10とモータ31との駆動力の配分の割合をそれぞれ50%で一定にし、温度C以上では、エンジン10とモータ31との駆動力の配分の割合をそれぞれ100%と0%とで一定にしている。すなわち、温度C未満の温度域で駆動力の配分が行われる。
・機関温度として排気管温度に基づいて駆動力の配分の割合を変更する構成としたが、これに限らない。例えば、エンジン本体部の壁面温度を検出し、その壁面温度に基づいて駆動力の配分の割合を変更してもよい。また、機関温度を、例えば、エンジン水温、車速、外気温、エンジン始動後の経過時間に基づいて推定し、その推定温度に基づいて駆動力の配分の割合を変更してもよい。
・移行HVモードからエンジンモードに切り替わる排気管温度である図2の温度A2(図5の温度B2、図6の温度Cも同様)を所定温度Th2(第2温度に相当)に一致させる構成としたが、これを変更してもよい。例えば、温度A2,B2,Cを所定温度Th2より高い温度に定めてもよい。このとき、移行HVモードで行われている際に、排気管温度が所定温度Th2まで上昇した場合に、空燃比フィードバック制御を開始するとよい。
・移行HVモード後において、A/Fフィードバック制御を開始する所定温度Th2(第2温度に相当)と素子温フィードバック制御を開始する温度(第3温度に相当)とを異なる温度に設定してもよい。例えば、第2温度を第3温度より大きくする。
10…エンジン(内燃機関)、12…排気管(排気通路)、20…A/Fセンサ(空燃比センサ)、60…ハイブリッドECU(車両制御装置)。
Claims (6)
- 駆動力源として内燃機関(10)及び電動機(31)を備え、前記内燃機関及び前記電動機による少なくともいずれかの駆動力により走行を可能とする車両であって、前記内燃機関の排気通路(12)に設けられ、ヒータ(20a)の通電によりセンサ素子が活性状態に加熱された状態で、排気中の空燃比を検出する空燃比センサ(20)を備えた車両に適用され、
前記内燃機関の駆動力により前記車両を走行させる第1走行モードと、前記内燃機関の燃焼を停止した状態で前記電動機の駆動力により前記車両を走行させる第2走行モードと、前記内燃機関と前記電動機の各駆動力により前記車両を走行させる第3走行モードとを、前記車両の走行条件に基づき切り替える走行制御部と、
前記内燃機関の本体部又は排気部の温度である機関温度を取得する取得部と、
前記内燃機関の運転が行われていた状態から前記第2走行モードに移行した状態で前記車両が走行している際に、前記内燃機関の再始動要求が生じたか否かを判定する始動判定部と、
前記始動判定部により前記再始動要求が生じたと判定された場合に、前記第3走行モードを経て前記第1走行モードに移行させる旨を決定するモード決定部と、
前記再始動要求が生じた後の前記第3走行モードにおいて、前記取得部により取得した前記機関温度に基づいて、前記内燃機関及び前記電動機の駆動力の配分の割合を設定する配分設定部と、
を備える車両制御装置(60)。 - 前記配分設定部は、前記機関温度が低い場合に、前記機関温度が高い場合に比べて前記内燃機関の駆動力の配分の割合を小さくし、前記電動機の駆動力の配分の割合を大きくする請求項1に記載の車両制御装置。
- 前記始動判定部により前記再始動要求が生じたと判定された場合に、前記機関温度が第1温度に低下しているか否かを判定する温度判定部を備え、
前記モード決定部は、前記温度判定部により前記機関温度が前記第1温度以下に低下していると判定された場合に、前記第3走行モードを経て前記第1走行モードに移行させる旨を決定する請求項1又は2に記載の車両制御装置。 - 前記モード決定部のモード決定により前記第3走行モードに移行した後において、前記機関温度が第2温度まで上昇した場合に、前記空燃比センサの検出結果に基づく空燃比フィードバック制御を開始する請求項3に記載の車両制御装置。
- 前記第2温度は、前記モード決定部のモード決定により前記第3走行モードに移行した後に前記第1走行モードへの移行が行われる移行温度として定められている請求項4に記載の車両制御装置。
- 前記第2走行モードの移行後において前記ヒータの通電量をゼロ以外の所定値で保持し、前記機関温度が第3温度まで上昇した場合に、前記空燃比センサの目標素子温度に基づく素子温フィードバック制御を開始する請求項3乃至5のいずれか1項に記載の車両制御装置。
Priority Applications (1)
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JP2015237668A JP2017100668A (ja) | 2015-12-04 | 2015-12-04 | 車両制御装置 |
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JP2015237668A JP2017100668A (ja) | 2015-12-04 | 2015-12-04 | 車両制御装置 |
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JP (1) | JP2017100668A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112061108A (zh) * | 2019-05-21 | 2020-12-11 | 丰田自动车株式会社 | 混合动力车辆的控制装置 |
-
2015
- 2015-12-04 JP JP2015237668A patent/JP2017100668A/ja active Pending
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