JP2017100424A - 段ボールシート製造装置の反り判定装置,段ボールシート製造装置の反り矯正装置及び段ボールシート製造システム - Google Patents
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Abstract
Description
この製造過程において、各シート(裏ライナ、表ライナ、片段シート、段ボールシート)は、裏ライナプレヒータ、片段シートプレヒータ、表ライナプレヒータ等の各プレヒータやダブルフェーサにより加熱され、また、シングルフェーサやグルーマシンにより糊付けが行われるが、その際、加熱量や糊付け量が適正値でないと、完成した段ボールシートに反りが発生してしまう。
シートに塗布された生澱粉液をゲル化温度以上にするために、貼り合せ前後や貼り合せ中に各シートは加熱されることとなるが、加熱されるとシートは保有水分が蒸発するため縮小する。したがって、貼合過程が完了するまで(ダブルフェーサを通過するまで)は、段ボールシートを構成する各シートは、保有水分の少ない縮小した状態となり、ダブルフェーサを通過後は、シート温度が低下するにしたがって空気中の湿分を取り込んで、空気中の湿分とバランスした状態(以下、水分平衡状態という)になるまで伸長する。
このため、ダブルフェーサで貼り合わされた際に、各シートの保有水分量に差があると、貼り合わせ直後には反りがなくても、水分平衡状態では、伸び量が異なるため反りが発生することがある。逆に、貼り合わせ直後には反りがあったとしても、水分平衡状態では反りがなくなることもある。
しかしながら、スタッカ(19)のコンベア(191)上の段ボールシート及びスタッカ(19)に積載された段ボールシートは、スリッタスコアラによりシート搬送方向に沿って断裁(以下、スリッティングともいう)されて複数に丁取りがされ、カットオフ装置によりシート幅方向に沿って断裁(以下、カットオフともいう)されている。
片段シートの伸び量と表ライナの伸び量とに違いがある場合であって、丁取りをしなければ上反りが発生するような場合には、2丁取りした場合にも、両方の段ボールシート丁に上反りが発生する。段ボールシートを構成するシートの加熱が、シート幅方向に対して不均一である場合には、丁取りをしなければ、例えば、シート幅方向一端側では上方にシート幅方向他端側では下方に反るS字状反りが発生するが、この段ボールシートを半分にスリッティングして二丁取りした場合には、一方の段ボールシート丁には上反りが、他方の段ボールシート丁には下反りが発生する。
加えて、スタック部(192)に積層された段ボールシートの反りを検出するのでは、この検出結果に基づいて反りが矯正されるように段ボールシート製造装置の制御にフィードバックされるのが遅くなってしまう。短オーダの場合(段ボールシートのオーダが短期間で切り換えられる場合)には、フィードバック制御が行なわれる前に、短オーダにかかる段ボールシートの製造が終了してしまう虞がある。
(18)上記の目的を達成するために、本発明の段ボールシート製造システムは、(14)〜(17)の何れかに記載の段ボールシート製造装置の反り矯正装置を備えた、段ボールシート製造システムであることを特徴としている。
さらに、シート積上部よりも上流側で段ボールシート丁の変位を測定して反り状態を判定するので、シート積上部に積み上げられた段ボールシート丁の変位を測定して反り状態を判定するよりも、早期に反りの矯正にフィードバックすることができる。
したがって、段ボールシートの反り状態の判定を、段ボールシート生産完了状態(完成状態)に近い状態で精度良く且つ早期に判定することができ、ひいては、この判定に基づいて、反りの矯正を速やかに行うことができる。
以下の説明では、段ボールシートの製造で扱う各種シート材(裏ライナ,中芯,表ライナ,片段シート,段ボールシートウェブ,段ボールシート丁)が搬送される方向を、シート搬送方向と呼ぶ。また、シート搬送方向と直交する各種シート材の延在方向をシート幅方向と呼ぶ。
そして、シート材をシート搬送方向に沿って断裁することを縦断裁と呼び、シート材をシート幅方向に沿って断裁することを横断裁と呼ぶ。
また、特段の説明がなく上流と記載した場合は、シート搬送方向における上流を意味するものとし、同様に、特段の説明がなく下流と記載した場合は、シート搬送方向における下流を意味するものとする。
また、特段の説明がない場合は、段ボールシートの反りは、シート幅方向に対する反りを意味するものとする。
[1−1.段ボールシート製造システムの全体構成]
図1は本発明の第1実施形態に係る段ボールシート製造システムの全体構成を示す模式図である。
本実施形態に係る段ボールシート製造システムは、段ボールシート製造装置1と段ボールシート製造装置1を制御する生産管理装置2とにより構成されている。
なお、以下の説明では、段ボールシートウェブ24A,段ボールシート丁24B及び板状段ボールシート24Cを区別しない場合には、段ボールシート24と表記する。
これらの構成装置のうち、裏ライナ20の含有水分量に影響を与える装置と表ライナ23の含有水分量に影響を与える装置が、段ボールシート24のシート幅方向の反りに関連する装置であり、例えば、裏ライナプレヒータ10,中芯プレヒータ12,片段シートプレヒータ13,表ライナプレヒータ14,シングルフェーサ11,グルーマシン15及びダブルフェーサ16が該当する。
また、本実施形態では、後述するように段ボールシート24の反り判定(ひいては反りの矯正)に使用される複数の変位センサ7が、スタッカ19のスタッカコンベア191B(図5参照)上に配置される。
以下、これらの構成装置10〜16,19の詳細な構成について図2〜図5を用いて説明する。
図2は裏ライナプレヒータ10とシングルフェーサ11と中芯プレヒータ12の構成を示した概略図、図3は片段シートプレヒータ13と表ライナプレヒータ14とグルーマシン15とダブルフェーサ16の一部の構成を示した概略図、図4はダブルフェーサ16の構成を示した概略図、図5はスタッカ19の構成を示した概略図である。
図2に示すように、裏ライナプレヒータ10は、ここでは縦に2段に配置された裏ライナ加熱ロール101A,101Bを備えている。裏ライナ加熱ロール101A,101Bは、内部に蒸気を供給することによって所定の温度に加熱されている。裏ライナ加熱ロール101A,101Bの周面には、ガイドロール105,104A,106,104Bによって順に案内される裏ライナ20が巻き付けられ、裏ライナ加熱ロール101A,101Bによって予加熱されている。
図2に示すように、シングルフェーサ11は、ベルトロール111と張力ロール112とに巻回された加圧ベルト113と、表面が波状に形成されて加圧ベルト113に加圧状態で当接した上段ロール114と、同じく表面が波状に形成されて上段ロール114に噛み合う下段ロール115とを備えている。裏ライナプレヒータ10で加熱された裏ライナ20は、途中、ライナ用予熱ロール117に巻き付けられて予熱を与えられた後、ベルトロール111により案内されて加圧ベルト113とともに加圧ベルト113と上段ロール114とのニップ部に移送される。一方、中芯プレヒータ12で加熱された中芯21は、途中、中芯用予熱ロール118に巻き付けられて予熱を与えられ、上段ロール114と下段ロール115との噛み合い部で段繰りされた後、上段ロール114により案内されて加圧ベルト113と上段ロール114とのニップ部に移送される。
中芯プレヒータ12は、裏ライナプレヒータ10と同様の構成(但し、ここでは加熱ロール121は一段のみ)であり、図2に示すように、内部に蒸気を供給することによって所定の温度に加熱された中芯加熱ロール121と、中芯加熱ロール121への中芯21の巻き付け量(巻き付け角)を調整する巻き付け量調整装置122とを備えている。巻き付け量調整装置122は、中芯21が巻き付けられたガイドロール124と、中芯加熱ロール121の軸に揺動自在に取り付けられてガイドロール124を支持するアーム123と、アーム123を回転させる図示しないモータとから構成されている。
片段シートプレヒータ13と表ライナプレヒータ14とは、図3に示すようにここでは縦に2段に配置されている。これらプレヒータ13,14は、前述の裏ライナプレヒータ10と同様の構成を有している。片段シートプレヒータ13は、片段シート加熱ロール131と巻き付け量調整装置132とを備えている。片段シート加熱ロール131は、内部に蒸気を供給することによって所定の温度に加熱されている。片段シート加熱ロール131の周面には、ガイドロール135,134によって順に案内される片段シート22の裏ライナ20側が巻き付けられ、片段シート22の裏ライナ20側が片段シート加熱ロール131によって予加熱されている。
グルーマシン15は、図3に示すように、糊付け装置151と加圧バー装置152とを備えている。片段シートプレヒータ13で加熱された片段シート22は、途中、片段用予熱ロール155により予熱を与えられた後、グルーマシン15内をガイドロール153,154によって順に案内されていく。ガイドロール153,154間において、糊付け装置151は、片段シート22の走行ラインの下側(中芯21側)に配置され、加圧バー装置152は走行ラインの上側(裏ライナ20側)に配置されている。
ダブルフェーサ16は、図4に示すように、片段シート22及び表ライナ23の走行ラインに沿って、上流側のヒーティングセクション16Aと、下流側のクーリングセクション16Bとに分かれている。このうち、ヒーティングセクション16Aには複数の熱板162が配置されており、表ライナ23がこれら熱板162上を通過するようになっている。熱板162は、内部に蒸気を供給することによって所定の温度に加熱されている。
スタッカ19は、図5に示すように、不良除去装置190,スタッカコンベア191A,スタッカコンベア191B及びスタック部(シート積上部)192を、上流側からこの順に並べて構成されている。
不良除去装置190は、最終製品である板状段ボールシート24Cのオーダチェンジ(例えば丁取り数の変更)が行われた際に、旧オーダと新オーダの間の切替部を予め定められた不良部切り取り長さで切断して除去するためのものである。
不良除去装置190を通過した正常な板状段ボールシート24Cは、スタッカコンベア191A,191B上を搬送されてスタック部192に順次積み上げられる。
また、スタッカコンベア191B上には、板状段ボールシート24Cの反り状態を判定するための変位センサ7が配設されている。変位センサ7は、フレーム71に取り付けられて、シート搬送方向Aに対して同じ位置に(換言すればシート搬送方向Wに沿って)複数設けられている。
生産管理装置2は、これら各装置10,11,13〜16を適宜制御するもので、図1に示すように、知識データベース3,制御量演算部4,プロセスコントローラ5,運転状態記憶部(最適運転状態情報記憶手段)5A,反り状態判定部(反り状態判定手段)8及び出力装置9を備えて構成されている。出力装置9は、表示装置やプリンター(印字装置)により構成され、反り状態判定部8から出力された反り状態情報を画像情報及び文字情報の少なくとも1つにより外部に出力する。
なお、上記の反りを矯正するための制御は、温度センサによって検出された各シート20,21,23,24A,24B,24Cの温度が基準温度を下回らない範囲で行われることが望ましい。この基準温度は、各シート20,21,23,24A,24B,24Cの貼り合わせるために塗布される糊がゲル化温度以下にならないように設定された下限温度である。また、温度センサが無い場合、上記の反りを矯正するための制御にあたって、各シート20,21,23,24A,24B,24Cの温度を低下させる制御を行わないことが望ましい。
また、上記リセット釦が押された場合には、全制御要素をオリジナル値に戻すように各装置10,13,14を制御する。
反り状態判定部8は、各板状段ボールシート24Cがスタッカコンベア191Bによって搬送される最中における複数の変位センサ7の検出結果に基づいて、各段ボールシート丁24Cの反り状態の判定を行うものである。複数の変位センサ7は、本発明の変位量測定手段を構成し、反り状態判定部8は、複数の変位センサ7すなわち変位量測定手段と共に本発明の段ボールシート製造装置の反り判定装置を構成するものである。
反り状態判定部8は、反り状態として、反り形状及び反り量を判定する。また、反り状態判定部8は、反り量が所定量以下の場合には、制御量演算部4にその旨を出力する。制御量演算部4は、この時点での種々のオーダ情報と種々の運転状態情報とを最適運転状態情報として、運転状態記憶部5Aに出力し、運転状態記憶部5Aはこれらのオーダ情報と運転状態情報とを関連づけてデータ組として記憶する。つまり、反り状態判定部8から反り量が所定量以下であると判定した時の運転状態を、このオーダ時での最適運転状態として記憶するようになっている。
したがって、反り状態判定部8は、変位センサ7と共に本発明の品質情報取得手段を構成している。
以下、反り形状の判定及び反り量を判定について説明する。
本発明の大きな特徴である反り状態判定部8による反り形状の判定方法について、図6〜図9を参照して説明する。
図6は、本発明の第1実施形態に係る反り状態判定について説明するための図であって、スタッカコンベア上を搬送される複数の板状段ボールシートの模式的平面図である。なお、図6では、便宜的に、後述するシングリングにより発生する板状段ボールシート24Cのずれ(シート搬送方向Aにおける先端位置のばらつき)が無いものとして示している。
図7は、本発明の第1実施形態に係る変位センサについて説明するための図であり、板状段ボールシートの模式的な斜視図である。
図8は、本発明の第1実施形態に係る反り形状の判定方法を説明するための模式図であって、(a)は板状段ボールシートと変位センサとの位置関係を示す図、(b)は変位センサの測定値と板状段ボールシートの反り形状との対応関係を示す図である。
図9は、本発明の第1実施形態に係る生産シート幅反り形状の判定方法を説明するための模式図であって、各板状段ボールシートの反り形状と生産シート幅反り形状との対応関係を示す図である。
上述のとおり、各板状段ボールシート24Cの反り形状の判定は、各板状段ボールシート24Cがスタッカコンベア191Bによって搬送される最中の変位センサ7の検出結果に基づいて行われる。
反り状態判定部8は、生産管理システムからオーダ情報として生産シート幅Wtを取得し、この生産シート幅Wtに基づいて、最大シート幅寸法Wmaxに亘って配設された変位センサ7の中から適宜の位置にある(換言すれば3枚の板状段ボールシート24Cの鉛直上方にある)変位センサ7を反り状態判定用のものとして選択し、ここでは中央の30個の変位センサ7が選択される。
すなわち、生産シート幅Wtに関して、測定箇所Pは、シート幅方向Wに沿って、等間隔に30個所設定されている。さらに詳しく言えば、測定箇所Pは、生産シート幅Wtを30等分した各幅部分の中央に設定されている。
要するに、測定箇所Pが板状段ボールシート24Ca上に位置する複数の変位センサ7を一群として板状段ボールシート24Caに割り当て、測定箇所Pが板状段ボールシート24Cb上に位置する複数の変位センサ7を一群として板状段ボールシート24Cbに割り当て、測定箇所Pが板状段ボールシート24Cc上に位置する複数の変位センサ7を一群として板状段ボールシート24Ccに割り当てている。
板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Ccの反りは、スリッタスコアラ17による縦断裁が行われる前の製造工程におけるシート20,21,22,23の加熱(含有水分)のアンバランスにより生じるものである。このため、縦断裁が行われる前のシート20,21,22,23の加熱(含有水分)のアンバランスに直接影響される生産シート幅反り形状に基づいて、前述したように段ボールシート製造装置の反りに影響する制御要素を制御するのが好ましい。また、また、「発明が解決しようとする課題」の欄で説明したように、反り状態の判定は、水分平衡状態にできるだけ近づいた状態の段ボールシート24に対して行いたい。
そこで、反り状態判定部8は、上述したように、各板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Ccのスタッカコンベア191B上における各シート幅方向Wの反り形状を判定し、これらの各反り形状に基づいて、スリッタスコアラ17によって縦断裁されていなかったと仮定した場合の仮想的な生産シート幅反り形状を判定するようにしている。
平均変位量d*とは、特定の測定箇所における変位センサ7の測定値を基準値とし、各測定箇所における測定値と基準値との差分(=測定値−基準値)の平均値であり、反り状態判定部8が、各測定箇所P1〜P10における変位センサ7の測定値から演算する。本実施形態では、最も左側の測定箇所P1における測定値を基準とする。
測定箇所P5の変位量とは、測定箇所P5の測定値と基準値との差分(測定箇所P5の測定値−基準値)であり、測定箇所P6の変位量とは、測定箇所P6の測定値と基準値との差分(測定箇所P6の測定値−基準値)である。
また、反り状態判定部8は、左側直線及び右側直線が共に右肩上がりの場合には、正姿勢のS字状反りと判定し、左側直線及び右側直線が共に右肩下がりの場合には、逆姿勢のS字状反りと判定する。
なお、左側直線が右肩上がりであり、測定箇所P5,P6の変位量の一方が平均変位量d*よりも大きく、測定箇所P5,P6の変位量の他方が平均変位量d*よりも小さく、右側直線が右肩下がりの場合には、正姿勢のM字状反りと判定するようにしてもよい。同様に、左側直線が右肩下がりであり、測定箇所P5,P6の変位量の一方が平均変位量d*よりも大きく、測定箇所P5,P6の変位量の他方が平均変位量d*よりも小さく、右側直線が右肩上がりの場合には、逆姿勢のM字状反りと判定するようにしてもよい。
また、反り状態判定部8は、板状段ボールシート24Caが下反りと判定され、板状段ボールシート24Cbが逆姿勢のS字状反り等と判定され、板状段ボールシート24Ccが上反りと判定された場合には、生産シート幅反りは正姿勢のS字状反り、逆に、板状段ボールシート24Caが上反りと判定され、板状段ボールシート24Cbが正姿勢のS字状反りと判定され、板状段ボールシート24Ccが下反りと判定された場合には、生産シート幅反りは逆姿勢のS字状反りと判定する。
また、反り状態判定部8は、両端の板状段ボールシート24Ca,24Ccが下反りと判定され且つ中央の板状段ボールシート24Cbが上反りと判定された場合には、生産シート幅反りは正姿勢のM字状反り、逆に、両端の板状段ボールシート24Ca,24Ccが上反りと判定され且つ中央の板状段ボールシート24Cbが下反りと判定された場合には、生産シート幅反りは逆姿勢のM字状反りと判定する。
反り状態判定部8は、反り形状については、最終的には生産シート幅反り形状を判定したが、反り量については、板状段ボールシート24の1枚当たりの反り量を判定する(つまり、反りの矯正に際しては、反り形状については、生産シート幅反り形状が使用され、反り量やワープファクタには、板状段ボールシート24の1枚当たりの反り量が使用される)。
反り状態判定部8による反り量の判定方法について、図10を参照して説明する。
図10は、反り量の判定方法について説明するための模式図であって、板状段ボールシートの正面図である。
板状段ボールシート24Cの反り形状が上反り又は下反りの場合は、各板状段ボールシート24Cの反り形状を、図10に示すように、円弧形状Rに近似する。そして、その円弧形状Rの半径(曲率半径)rと、生産管理システムから取得したスリット幅W1に基づいて、反り量δを下式(1)により演算する。さらに、反り量δと、スリット幅W1に基づいて、ワープファクタWFを下式(2)により演算する。
反り形状の円弧形状への近似は、変位センサ7の測定値に基づいて求められた各測定箇所P1〜P10における板状段ボールシート24Cの測定値の平均値から、周知の最小二乗法を使用して求めることができる。
このように変位センサ7の測定値を円弧Rに近似する理由は、次の理由による。
例えば図10において、板状段ボールシート24におけるシート幅方向Wの反り量は、そのシート幅方向中央PLに生じる最低位置と、そのシート幅方向両端P0,P11付近に生じる最高位置との差である。しかし、各変位センサ7の測定箇所の内で最も端部寄りの測定箇所P1,P10は、図10に示すようにシート幅方向両端P0,P11と一致しないことが多く、特に、後述するようにシングリングのため、最も端部寄り、すなわち最も反り量の大きな測定箇所P1,P10の少なくとも一方の測定値を使用しない場合がある。この場合には、測定箇所P1,P10よりも反り量の少ないP2,P9の測定値に基づいて、反り量δやワープファクタWFが実際よりも小さめに演算されてしまう。
このため、例えば測定箇所P1,P10の測定値が採用されない場合でも、P2〜P9の測定値から反り形状を円弧曲線Rに近似して、この円弧曲線R上のシート幅方向端部P0,P11における変位を反り量δとして判定するようにしている。
さらに、測定値と円弧曲線Rとの差が、第1所定値よりも大きな第2所定値よりも大きくなる変位センサ7がある場合には、円弧曲線Rによる再現性が低いとして、出力装置9にエラー表示を出力するようにしても良い。
図11を参照して、シングリングを考慮した制御について説明する。
図11は、本発明の第1実施形態に係るシングリングを考慮した反り状態の判定方法について説明するための模式図であって、(a)スタッカコンベア上を搬送される板状段ボールシートを示す平面図、(b)は縦断裁される前の段ボールシートウェブを示す平面図である。
また、シート搬送方向Aに沿って列をなす板状段ボールシート24Ca(1),24Ca(2),24Ca(3)はシングリングし、同様に、板状段ボールシート24Cb(1),24Cb(2),24Cb(3)、板状段ボールシート24Cc(1),24Cc(2),24Cc(3)はシングリングしている。つまり、シングリングは、シート搬送方向Aに対して前後する板状段ボールシートが積重するものであるから、板状段ボールシート24Caからなるシート列La,板状段ボールシート24Cbからなるシート列Lb,板状段ボールシート24Ccからなるシート列Lc毎に、おのおのシングリングが発生している。
つまり、変位センサ7の測定値が、前回の板状段ボールシート24Cの測定周期(以下、単に周期ともいう)における測定値よりも、シート厚みに対応して設定される閾値を超えた際には、変位センサ7の測定が、下流側の板状段ボールシート24Cから上流側の板状段ボールシート24Cに切り替わったとして、この閾値を超えた時のタイミングを基準として、各板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Ccの変位量の測定を行うようにしている。
また、変位センサ7の測定時刻がt2からt3に切り替わった時に、変位センサ7の測定対象が、板状段ボールシート24Ca(1)から板状段ボールシート24Ca(2)に切り替わって、変位センサ7の測定値が閾値を越えて変化するので、この測定時刻t3の測定値、或いは、この測定時刻t3から所定の測定間隔経過後(又は所定時間経過後)の測定値に基づいて、板状段ボールシート24Ca(2)の反り形状を判定する。
また、変位センサ7の測定時刻がt3からt4に切り替わった時に、変位センサ7の測定対象が、板状段ボールシート24Cc(1)から板状段ボールシート24Cc(2)に切り替わって、変位センサ7の測定値が閾値を越えて変化するので、この測定時刻t4の測定値、或いは、この測定時刻t4から所定の測定間隔経過後(又は所定時間経過後)の測定値に基づいて、板状段ボールシート24Cc(2)の反り形状を判定する。
このように、各板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Ccのそれぞれについて、別々に測定タイミングを設定するので、各板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Ccがシート搬送方向にずれていても、このずれを相殺することができ、段ボールシートウェブ24の同一の領域を形成していた板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Ccに対し反り形状を判定し、ひいては当該領域の生産シート幅反りを正確に判定することができる。
そこで、板状段ボールシート24Cの幅方向端部(シート幅方向W)に最も近い測定箇所(図12では例えば測定箇所P10)が、スリッタスコアラ17の縦断裁位置(縦断裁する位置)から所定距離範囲内(例えば5mm以内)の場合には、反り状態判定部8は、この測定箇所を測定する変位センサ7の測定値を、反り状態判定にしないようにしている。
さらに、スタック部192の最下流側であるスタック部192に積み上げられた板状段ボールシート24Cに対して反り状態を判定し、この結果を反り矯正にフィードバックするよりも、早期にフィードバックが可能となる。
したがって、段ボールシートの反り状態を、段ボールシート生産完了状態(完成状態)に近い状態で且つ早期に判定することができ、ひいては、この判定に基づいて、反りの矯正を精度良く且つ早期に行うことができる。
本実施形態によれば、反り状態判定部8は、複数の板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Ccにおける各々の反り状態と、複数の板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Ccの配置とに基づいて、スリッタスコアラ17による縦断裁が行われなかったと仮定したときの反り形状(すなわち縦断裁前の段ボールシートウェブ24Aの生産シート幅反り形状)を判定する。
したがって、シート20,21,22,23の加熱(含有水分)のバランスの影響が直接的に具現化される生産シート幅反り形状に基づいて、段ボールシート製造装置1の反りに影響する制御要素を制御することで、一層精度よく反りの矯正を行うことができる。
反り状態判定部8は、スタッカコンベア191B上で板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Cc毎に、反り状態の判定に使用する変位センサ7の測定値の選定を行い、この選定は、板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Cc毎に、変位センサ7の測定値の前周期の測定値に対する変化量が、板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Ccの厚さに応じて設定された閾値を越えた周期を基準に選定される。つまり、変位センサ7の測定値の前周期の測定値に対する変化量が、閾値を越えた場合には、上流側の板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Ccから、これらの板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Ccに先端が乗り上げた下流側の板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Ccに、変位センサ7の測定対象が移ったと判定して、このタイミングを基準として、下流側の板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Ccの測定期間(ひいては測定領域)が個別に設定される。したがって、シングリング状態においても、板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Ccの先端位置の不揃いに影響されることなく、変位センサ7により測定ひいては反り形状の判定を精度良く行うことができる。
また、測定対象の板状段ボールシート24Cが正規の搬送経路から外れた場合には、変位センサ7は、測定対象の板状段ボールシート24Cの位置しない個所(例えばスタッカコンベア191Bの上面)に対して測定を行ってしまうおそれがある。
本実施形態の反り状態判定部8は、トラブル時に、本来の測定対象の板状段ボールシート24Cを測定しない可能性が高いので、板状段ボールシート24Cの端部から所定距離内にある変位センサ7の検出結果を、反り形状の判定に使用しないこととしている。
本実施形態の反り状態判定部8は、測定対象の板状段ボールシート24Cに割り当てられた一群の変位センサ7の測定値の内、平均値(代表値)から外れた測定値は、反り状態を判定の判定に使用しないこととしている。
したがって、測定対象の板状段ボールシート24C又はその隣の板状段ボールシート24Cが正規の搬送経路から外れるトラブルが生じた場合でも、正常な測定値(測定対象の板状段ボールシート24Cに関する測定値)だけを使用して、反り状態を精度良く判定できる。
しかし、変位センサ7が板状段ボールシート24Cの端部から所定距離内にあるために、この変位センサ7の検出結果が反り形状の判定に使用されない場合には、端部寄りの反り量を検出できない。そこで、本実施形態の反り状態判定部8は、反り形状が上反り又は下反りのときには、反り形状を円弧形状に近似し、この円弧形状の曲率半径とスリット幅W1を使用して、板状段ボールシート24Cの端部における反り量を推測する。したがって、反り量を精度良く判定することができる。
図13は本発明の第2実施形態の反り判定装置の構成を示す模式図である。
図14は本発明の第2実施形態の変位量の測定及び反り判定方法を説明するための模式図であり、(a)はエリアセンサにより撮像された画像(取得された画像情報)の一例を示す図であり、(b)は(a)の画像情報から得られた段ボールシートの変位量情報の一例を示す図である。
上記の第1実施形態の反り判定装置は、複数の変位センサ7からなる変位量測定手段と、反り状態判定部8とを備えて構成されていたのに対し、本実施形態の反り判定装置は、図13に示すように、エリアセンサ(撮像手段)61及び画像解析手段62を有する変位量測定手段6と、反り状態判定部8Aを備えて構成される。なお、図13では、便宜的に、スタック19や、図示した板状段ボールシート24Cの上流側及び下流側にシングリングする板状段ボールシート24Cは省略している。
エリアセンサ61は、スタッカコンベア191Bによって搬送される最中の複数枚(ここでは同一幅寸法で3枚)の板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Ccを、上流側から撮像するものであり、最大シート幅寸法Wmax(図6参照)をカバーする撮像範囲(画素数)を有している。
画像解析手段62による解析は、エリアセンサ61からの画像情報を解析して板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Ccの搬送方向端面を特定し、この搬送方向端面と、図14(a)に二点鎖線で示す仮想的な水平基準線L0からの差分を変位量として、図14(b)に示すような変位量情報を反り状態判定部8Aに出力する。
反り状態判定部8Aは、生産管理システムからオーダ情報として生産シート幅Wtを予め取得しており、この生産シート幅Wtに基づいて、全ての画素の範囲の中から、適宜の範囲60にある(ここでは3枚の板状段ボールシート24Cの搬送方向端面の撮像可能な)画素61aを反り状態判定用のものとして選択する。
そして、反り状態判定部8Aは、割当範囲60A,60B,60C毎の変位量の分布、すなわち板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Cc毎の変位量の分布から、板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Cc毎に反り形状を判定し、板状段ボールシート24Ca,24Cb,24Cc毎に反り形状から第1実施形態と同様に、生産シート幅反り形状を判定する。
なお、図14(b)では便宜的に画素数を少なく示している。
その他の構成は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
(1)上記各実施形態では、スタッカコンベア191B上を搬送される板状段ボールシート24Cの変位量を測定したが、スタッカコンベア191A上を搬送される板状段ボールシート24Cや、スリッタスコアラ17とカットオフ18との間で搬送中の段ボールシートウェブ24Aの変位量を測定するようにしても良い。
スリッタスコアラ17とカットオフ18との間を搬送される段ボールシートウェブ24Aの変位量を測定する場合には、シングリングが生じないので、反り状態の判定におけるシングリングに関連する制御が不要となる。
(2)上記各実施形態では、段ボールシートウェブ24Aが均等に丁取りされる例を示したが、段ボールシートウェブ24Aが、相互に異なる幅寸法の複数の段ボールシート丁に丁取りされる場合にも本発明を適用することができる。
2 生産管理装置
3 知識データベース
4 制御量演算部(オーダ情報取得手段)
5 プロセスコントローラ(制御手段,運転状態情報取得手段)
5A 運転状態記憶部(最適運転状態情報記憶手段)
6 変位量測定手段
7 変位センサ
7A,7B,7C センサ群
8,8A 反り状態判定部(反り状態判定手段)
17 スリッタコアラ
18 カットオフ
19 スタッカ
20 裏ライナ
21 中芯
22 片段シート
23 表ライナ
24A 段ボールシートウェブ
24B 段ボールシート丁
24C,24Ca,24Cb,24Cc 板状段ボールシート(段ボールシート丁)
19 スタッカ
40A,40B 温度センサ(シート温度測定手段)
61 エリアセンサ(撮像手段)
61a 画素
62 画像解析手段
191A,191B スタッカコンベア
192 スタック部(シート積上部)
W1 幅寸法(スリット幅、シート幅方向の寸法)
Wt 生産シート幅
Claims (18)
- シート搬送方向に沿って搬送される段ボールシートウェブをスリッタスコアラにより縦断裁して複数の段ボールシート丁とし、前記の複数の段ボールシート丁を、カットオフによりシート幅方向に沿ってそれぞれ横断裁した後、前記の複数の段ボールシート丁を、スタッカのシート積上部に積み上げる、段ボールシート製造装置において、前記の複数の段ボールシート丁の反り状態をそれぞれ判定する、段ボールシート製造装置の反り判定装置であって、
前記スリッタスコアラよりも前記シート搬送方向下流側且つ前記シート積上部よりも前記シート搬送方向上流側における前記複数の段ボールシート丁の変位量を測定する変位量測定手段と、
前記複数の段ボールシート丁の前記シート幅方向の寸法に応じて、前記変位量測定手段の測定範囲を分割して、前記複数の段ボールシート丁のそれぞれに割り当て、前記割り当てられた測定範囲における前記変位量測定手段の測定値に基づいて、前記複数の段ボールシート丁毎に、段ボールシート丁の反り状態を判定する、反り状態判定手段とを備えた
ことを特徴する、段ボールシート製造装置の反り判定装置。 - 前記変位量測定手段が、前記シート幅方向に沿って並べられた複数の変位センサにより構成され、
前記反り状態判定手段は、前記複数の段ボールシート丁の前記シート幅方向の寸法に応じて、前記複数の前記変位センサを、前記複数の段ボールシート丁のそれぞれに割り当てることで、前記測定範囲の割り当てを行う
ことを特徴する、請求項1記載の段ボールシート製造装置の反り判定装置。 - 前記変位量測定手段が、前記シート幅方向に対応して並べられた複数の画素を備えた撮像手段と、前記撮像手段からの情報に基づき前記複数の段ボールシート丁の変位量を解析する画像解析手段とを備えて構成され、
前記反り状態判定手段は、前記複数の段ボールシート丁の前記シート幅方向の寸法に応じて、前記複数の画素を前記複数の段ボールシート丁のそれぞれに割り当てることで、前記測定範囲の割り当てを行う
ことを特徴する、請求項1記載の段ボールシート製造装置の反り判定装置。 - 前記反り状態判定手段は、前記複数の段ボールシート丁における各々の反り状態と、前記複数の段ボールシート丁の配置とに基づいて、前記縦断裁が行われなかったと仮定したときの生産シート幅反り形状を判定する
ことを特徴する、請求項1〜3の何れか1項に記載の段ボールシート製造装置の反り判定装置。 - 前記スタッカは、前記複数の段ボールシート丁を前記シート積上部まで搬送するスタッカコンベアを備え、
前記変位量測定手段は、前記カットオフにより横断裁され、前記スタッカコンベアによって搬送される最中の前記段ボールシート丁に対して測定を行う
ことを特徴する、請求項1〜4の何れか1項に記載の段ボールシート製造装置の反り判定装置。 - 前記変位量測定手段による各測定は所定の周期で繰り返し行われ、
前記反り状態判定手段は、前記段ボールシート丁毎に、前記段ボールシート丁の反り状態の判定に使用する前記変位量測定手段の測定値の選定を行い、前記選定は、前記段ボールシート丁毎に、前記変位センサの測定値の前回の周期に対する変化量が、前記段ボールシート丁の厚さに応じて設定された閾値を越えた周期を基準に設定される
ことを特徴する、請求項2、請求項2を引用する請求項4、又は、請求項2を引用する請求項5に記載の段ボールシート製造装置の反り判定装置。 - 前記段ボールシートウェブは、前記スリッタスコアラにより、同一の幅寸法の複数の前記段ボールシート丁に縦断裁され、
前記反り状態判定手段は、それぞれ予め設定された前記段ボールシートウェブの幅寸法及び前記段ボールシート丁の丁数を取得して、前記段ボールシートウェブの幅寸法及び前記丁数に基づいて前記段ボールシート丁の幅寸法を求め、前記幅寸法に基づいて前記複数の段ボールシート丁のそれぞれに割り当てる前記測定範囲を決定する
ことを特徴する、請求項1〜6の何れか1項に記載の段ボールシート製造装置の反り判定装置。 - 前記反り状態判定手段は、予め設定された複数の段ボールシート丁の各幅寸法を取得して、前記複数の段ボールシート丁の各幅寸法に基づいて、前記複数の段ボールシート丁のそれぞれに割り当てる前記測定範囲を決定する
ことを特徴する、請求項1〜6の何れか1項に記載の段ボールシート製造装置の反り判定装置。 - 前記反り状態判定手段は、前記スリッタスコアラの縦断裁位置から所定距離以内にある前記変位センサの測定値を、前記反り状態の判定に使用しない
ことを特徴する、請求項2及び請求項2を引用する請求項4〜8の何れか1項に記載の段ボールシート製造装置の反り判定装置。 - 前記複数の変位センサには、それぞれ前記シート幅方向の位置を通常位置から変更する調整機構が備えられ、
前記反り状態判定手段は、前記通常位置が、前記スリッタスコアラの縦断裁位置から所定距離以内にある前記変位センサを、前記縦断裁位置から前記所定距離よりも離隔するように前記調整機構を制御する
ことを特徴する、請求項2及び請求項2を引用する請求項4〜8の何れか一項に記載の段ボールシート製造装置の反り判定装置。 - 前記反り状態判定手段は、同一の前記段ボールシート丁に割り当てられた前記変位センサの測定値の内、代表値から所定値以上異なった測定値を、前記反り状態を判定の判定に使用しない
ことを特徴する、請求項2及び請求項2を引用する請求項4〜10の何れか一項に記載の段ボールシート製造装置の反り判定装置。 - 前記反り状態判定手段は、前記変位量測定手段の測定値に基づいて前記段ボールシート丁の反り状態を上反り又は下反りと判定した場合には、前記変位量測定手段の測定値に基づいて前記上反り又は前記下反りの形状を円弧形状に近似し、前記円弧形状から前記段ボールシート丁の反り量を求める
ことを特徴とする、請求項1〜11の何れか一項に記載の段ボールシート製造装置の反り判定装置。 - 前記反り状態判定手段により判定された前記反り形状及び前記生産シート幅反り形状の少なくとも一方を出力する出力装置を備えた
ことを特徴とする、請求項1〜12の何れか一項に記載の段ボールシート製造装置の反り判定装置。 - 請求項4及び請求項4を引用する請求項5〜13の何れか一項に記載の段ボールシート製造装置の反り判定装置と、
前記反り判定装置により判定された前記生産シート幅反り形状に基づいて、段ボールシート製造装置の制御要素の中から前記生産シート幅反り形状の発生に関連する特定制御要素を選択して制御する、反り矯正制御手段とを備えた
ことを特徴とする、段ボールシート製造装置の反り矯正装置。 - 前記段ボールシート製造装置は、シングルフェーサにより中芯と裏ライナとを貼り合せて片段シートを作成し、ダブルフェーサにより前記片段シートと裏ライナとを貼り合せて前記段ボールシートウェブを作成し、
前記中芯,前記裏ライナ,前記片段シート及び前記段ボールシートウェブの少なくとも1つについてシート温度を測定するシート温度測定手段を備え、
前記反り矯正制御手段は、前記シート温度測定手段により測定された前記シート温度が、前記貼り合せに使用される糊のゲル化温度に基づいて設定された下限温度を下回らない範囲で、前記特定制御要素の制御量を設定する
ことを特徴とする、請求項14記載の段ボールシート製造装置の反り矯正装置。 - 前記段ボールシート丁の反り発生時及び前記特定制御要素の制御後のそれぞれについて、前記特定制御要素の運転状態を記憶する記憶装置を備えた
ことを特徴とする、請求項14又は15記載の段ボールシート製造装置の反り矯正装置。 - 前記段ボールシート製造装置の運転状態に関する情報を取得する運転状態情報取得手段と、前記段ボールシート製造装置のオーダに関する情報を取得するオーダ情報取得手段と、前記運転状態情報取得手段により取得された運転状態情報と前記オーダ情報取得手段により取得されたオーダ情報とに基づき、前記段ボールシート製造装置の各制御要素の制御量を演算する制御量演算手段と、前記段ボールシート丁の反り量が所定量以下であること又は前記段ボールシートウェブの反り量が所定量以下であることを取得する品質情報取得手段と、前記段ボールシート丁の反り量が所定量以下であること又は前記段ボールシートウェブの反り量が所定量以下であることが前記品質情報取得手段により取得された際には、前記運転状態情報取得手段により取得された運転状態情報の内、前記の段ボールシートウェブの反り状態に影響を与える特定制御要素に関するものを、前記品質情報取得手段により前記入力が行なわれた際のオーダでの最適運転状態に関する情報として記憶する最適運転状態情報記憶手段と、前記最適運転状態情報記憶手段に記憶された最適運転状態情報の中に、現状のオーダと対応するものがあった場合には、前記特定制御要素を優先的に前記最適運転状態に制御する制御手段とを備えたことを特徴とする、請求項14〜16の何れか一項に記載の段ボールシート製造装置の反り矯正装置。
- 請求項14〜17の何れか一項に記載の段ボールシート製造装置の反り矯正装置を備えたことを特徴とする、段ボールシート製造システム。
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