JP2017098335A - 波長多重レーザダイオードモジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】レンズの高信頼な光軸調整と固定を短時間に実現できる波長多重レーザダイオードモジュールを得る。【解決手段】レーザダイオードキャリア2は取り付け平面2aと第1及び第2の接着面2b,2cを有する。第1及び第2のレーザダイオード4,5が取り付け平面上に配置されている。第1のコリメートレンズ7が第1のレーザダイオード4の出射光路上に配置され、第1の接着面2bに接着されている。第2のコリメートレンズ8が第2のレーザダイオード5の出射光路上に配置され、第2の接着面2cに接着されている。合波器15が第1及び第2のコリメートレンズ7,8からの2つの平行光を偏波多重する。第1の接着面2bと第2の接着面2cは直交する。【選択図】図2
Description
本発明は、レンズの高信頼な光軸調整と固定を短時間に実現できる波長多重レーザダイオードモジュールに関する。
1本のファイバを用いて100Gbpsの信号を2〜40km伝送するために、それぞれ25Gbpsで変調をかけられた4つの異なる波長のレーザダイオード出射光を合波する波長多重レーザダイオードモジュールが用いられている。従来の波長多重レーザダイオードモジュールでは、変調光を高効率でファイバ内に導くために、マルチモード干渉型合波器(MMI: Multi-mode interference coupler)と、偏光ビーム合波器(PBC: Polarization Beam Combiner)とが組み合わせられている(例えば、特許文献1(第10−12頁、第4図)参照)。
このような波長多重レーザダイオードモジュールの製造においては、まず、片方のレーザダイオードからの出射ビームがファイバと結合するようにCL−0の光軸調整を行なった上でUV樹脂により固定する。次に、もう一方のレーザダイオードからの出射ビームをレンズの3次元的な調心によって光軸調整した後にUV硬化型接着剤の硬化等の手段で固定する(例えば、非特許文献1(第1987頁、III-B TOSA fabrication)参照)。
より高信頼な溶接技術を使った従来例として、レーザダイオードの近傍に置かれた複数のレンズをそれぞれ3次元的に光軸調整した後、0.1μm以下精度で微調し溶接により固定する場合もある(例えば、非特許文献2(第2276頁、第1図)参照)。
J. Lightwave Tech., Vol.33, No.10, May 15, 2015.
IEEE Photonics Technology Letters,Vol.26,No.22,Nov.15, 2014.
従来の波長多重レーザダイオードモジュールでは、3次元の自由度を持った状態で個々のレンズの光軸調整を行ない、かつ、光軸調整後の最適位置で固定後に軸ズレが0.1μmも生じないよう高い信頼性を持って固定することが必要であった。
しかし、調整時に3次元的な自由度を持たせることと、固定後に軸ズレが生じない構造設計とは相反するものであり、製造コストと量産性を損なうという問題があった。例えば、YAG溶接により金属ホルダを溶接固定する場合には、非特許文献1に示すような複雑な構造を持った複数の金属ホルダを溶接した後に、追加のレーザ放射を繰り返すことによって時間をかけて微調しなければならなかった。
また、接着剤によりレンズを固定する場合にも、接着剤の硬化収縮と硬化後の形状の経時変化の影響を抑制することが難しく、製造時間と歩留に影響を与えるという問題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的はレンズの高信頼な光軸調整と固定を短時間に実現できる波長多重レーザダイオードモジュールを得るものである。
本発明に係る波長多重レーザダイオードモジュールは、取り付け平面と第1及び第2の接着面を有するレーザダイオードキャリアと、前記取り付け平面上に配置された第1及び第2のレーザダイオードと、前記第1のレーザダイオードの出射光路上に配置され、前記第1の接着面に接着された第1のコリメートレンズと、前記第2のレーザダイオードの出射光路上に配置され、前記第2の接着面に接着された第2のコリメートレンズと、前記第1及び第2のコリメートレンズからの2つの平行光を多重する合波器とを備え、前記第1の接着面と前記第2の接着面は直交することを特徴とする。
本発明では、第1の接着面と第2の接着面を直交させる。これにより、それぞれの接着面における接着層厚を概ね10μm以下に保ったままZX’平面内、及びZY’平面内で各2軸×2面の合計4軸の調整を行なうことができる。従って、接着層厚の硬化収縮と経時変化の影響を受けないレンズの高信頼な光軸調整と固定を、一回の樹脂硬化作業で短時間に実現できる。
本発明の実施の形態に係る波長多重レーザダイオードモジュールについて図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る波長多重レーザダイオードモジュールを示す平面図である。パッケージ1内において、コバール製のレーザダイオードキャリア2上にサブマウント3が金錫はんだにより固定されている。第1及び第2の二波長集積レーザダイオード4,5がサブマウント3上に金錫はんだにより固定されている。第1及び第2の二波長集積レーザダイオード4,5を外気から遮断するために、パッケージ1内に乾燥窒素が封入されている。
図1は、本発明の実施の形態1に係る波長多重レーザダイオードモジュールを示す平面図である。パッケージ1内において、コバール製のレーザダイオードキャリア2上にサブマウント3が金錫はんだにより固定されている。第1及び第2の二波長集積レーザダイオード4,5がサブマウント3上に金錫はんだにより固定されている。第1及び第2の二波長集積レーザダイオード4,5を外気から遮断するために、パッケージ1内に乾燥窒素が封入されている。
レーザダイオードキャリア2上において、第1のコリメートレンズ7が第1の二波長集積レーザダイオード4の出射光路上に配置されている。第1のコリメートレンズ7はガラス製であり、焦点距離が650μmである。第2のコリメートレンズ8が第2の二波長集積レーザダイオード5の出射光路上に配置されている。
第1のコリメートレンズ7は、第1の二波長集積レーザダイオード4から拡がりながら出射されたレーザ光をコリメートビームである第1の平行光9に変換して出射する。第2のコリメートレンズ8は、第2の二波長集積レーザダイオード5から拡がりながら出射されたレーザ光をコリメートビームである第2の平行光10に変換して出射する。
第1の光アイソレータ11が、第1のコリメートレンズ7から出射された第1の平行光9の光路上に配置されている。第2の光アイソレータ12が、第2のコリメートレンズ8から出射された第2の平行光10の光路上に配置されている。ペルチェクーラー13がレーザダイオードキャリア2及び第1及び第2の光アイソレータ11,12の下に配置されている。1/2波長板14が第2の平行光10の光路上に配置され、通過する光の偏光を90°回転する。
偏光ビーム合波器15が、第1及び第2のコリメートレンズ7,8からの第1及び第2の平行光9,10を偏波多重する。レセプタクル16は短尺ファイバ17を取り囲み、図示されていない光コネクタに嵌合される。偏光ビーム合波器15の出力光は、焦点距離1.8mmの集光レンズ18により集光され、その集光位置に端面が配置された短尺ファイバ17に入射される。
図2は、本発明の実施の形態1に係る波長多重レーザダイオードモジュールのレーザダイオードキャリア付近を示す平面図である。図3は図2の構成を光軸方向から見た側面図である。
第1の二波長集積レーザダイオード4は、発振波長1295.56nmの第1の分布帰還型レーザダイオード19と、発振波長1300.05nmの第2の分布帰還型レーザダイオード20と、それらの出射側導波路上に形成された第1のMMI21とが半導体プロセスによりモノリシック集積されたものである。
第2の二波長集積レーザダイオード5は、発振波長1304.58nmの第3の分布帰還型レーザダイオード22と、発振波長1309.14nmの第4の分布帰還型レーザダイオード23と、それらの出射側導波路上に形成された第2のMMI24とが半導体プロセスによりモノリシック集積されたものである。
第1から第4のマイクロストリップ線路25〜28がそれぞれ第1から第4の金ワイヤ29〜32により第1から第4の分布帰還型レーザダイオード19,20,22,23に接続されている。第1から第4のマイクロストリップ線路25〜28はそれぞれ第1から第4の分布帰還型レーザダイオード19,20,22,23に25Gbpsの高周波電気信号を損失なく伝搬する。
レーザダイオードキャリア2には、取り付け平面2aと、プレス加工により45°傾斜した第1及び第2の接着面2b,2cとが形成されている。第1の接着面2bと第2の接着面2cは鏡像関係の45°傾斜面であるため、両者は直交し、両者のなす角は90°となっている。
第1及び第2の二波長集積レーザダイオード4,5は、取り付け平面2a上にサブマウント3を介して配置されている。第1のコリメートレンズ7が第1の接着面2bにUV接着剤により接着固定されている。第2のコリメートレンズ8が第2の接着面2cにUV接着剤により接着固定されている。
続いて、本実施の形態に係る波長多重レーザダイオードモジュールの動作を説明する。第1及び第2の分布帰還型レーザダイオード19,20により生成された異なる波長で発振するレーザ光は、第1のMMI21により合波され、第1のコリメートレンズ7により第1の平行光9に変換される。第1の平行光9は第1の光アイソレータ11及び偏光ビーム合波器15の偏光分離膜を通過し、集光レンズ18にて集光されて短尺ファイバ17の導波モードとなる。
一方、第3及び第4の分布帰還型レーザダイオード22,23により生成された異なる波長で発振するレーザ光は、第2のMMI24により合成され、第2のコリメートレンズ8により第2の平行光10に変換される。第2の平行光10は第2の光アイソレータ12を通過した後に、1/2波長板14により偏光方向が90°回転する。次に、偏光ビーム合波器15の全反射膜及び偏光分離膜で2回の反射を繰り返し、第1の平行光9と重ねられる。直交する2つの偏光を合成してファイバ伝搬モードとすることで、理論上は無損失に第1及び第2の二波長集積レーザダイオード4,5からの出力を合成することができる。なお、このように光学的な損失を抑える動作は特許文献1の図4と同様である。
パッケージ1の外部より供給される25Gbpsの変調信号は、パッケージ1に取り付けられたリード線から進入し、第1から第4のマイクロストリップ線路25〜28、第1から第4の金ワイヤ29〜32を介して第1から第4の分布帰還型レーザダイオード19,20,22,23に電流信号として供給される。このため、波長多重レーザダイオードモジュールの短尺ファイバ17から出力される4つの異なる波長の光信号は、それぞれ独立に25Gbpsで点滅を繰り返すデジタル光信号となっている。
波長多重レーザダイオードモジュールの機能において重要なことは、第1から第4の分布帰還型レーザダイオード19,20,22,23の出射光を低損失で短尺ファイバ17に導波することである。そのためには、その製造工程において、第1の平行光9と第2の平行光10ができるだけ平行になるよう第1及び第2のコリメートレンズ7,8を位置調整し、如何なる環境下でも動かないように固定する必要がある。
第1の平行光9の傾斜角度は、第1の二波長集積レーザダイオード4の発光端面位置と第1のコリメートレンズ7との位置関係によって決定される。ここで、第1の平行光9の出射光軸方向をZ軸、光軸及び活性層に垂直な方向をY軸、光軸に垂直で活性層に平行な方向をX軸とする。
図4は、X軸・Y軸ズレ量に対する光学的結合効率を示す図である。X軸及びY軸に対しては±0.3μm以下の精度で相対的に調整・固定する必要があることが分かる。相対的という言葉は、第1の平行光9が傾斜していても、第2の平行光10が同じ方向に同じ量だけ傾斜していれば、問題なく高い光学的な結合を得られることを意味している。
図5は、Z軸ズレ量に対する光学的結合効率を示す図である。Z軸に対しては±2μm以下の精度で調整・固定する必要があることが分かる。Z軸については相対的ではなく第1及び第2のコリメートレンズ7,8が共に満たす必要がある。それは、第1及び第2の二波長集積レーザダイオード4,5の出射光をパッケージ1の外部に取り出すために10mm以上の長い距離を空間伝搬させる都合上、高い品質のコリメートビームを出射する必要があるためである。
第1及び第2のコリメートレンズ7,8からの出射光を互いに0.03°以下の平行度に調整する必要がある。これに対して、従来技術では、第1及び第2のコリメートレンズ7,8のZ軸(光軸)と、第1のコリメートレンズ7を規準にして第2のコリメートレンズ8のX軸及びY軸(光軸垂直方向の直交する2軸)との合計4軸を0.3μm以下の精度で独立に調整してレンズを固定する必要がある。具体的には、第1の二波長集積レーザダイオード4に対して最適な位置に第1のコリメートレンズ7を調整することで、まず第1の平行光9を確定する。次に、第2の平行光10が第1の平行光9に平行となるよう第2のコリメートレンズ8のX・Y・Z軸の3軸を調整した後に固定する。しかし、第2のコリメートレンズ8の固定にUV接着剤を使用すると、3次元的に調整するために100μm程度の接着層厚を±0.3μmの精度で制御しなければならない。接着剤にはUV硬化前後やその後の経過時間に応じて徐々に体積が減少するという問題があり、軸ズレによる損失を抑える上での妨げとなる。
図6は、紫外線(UV)硬化型接着剤の硬化過程における収縮量の測定例を示す図である。硬化収縮量約1%のUV接着剤を100μmの層厚で塗布し、1000秒間UV照射を行った。次に、UV照射を止めて120℃の高温下に4000秒保存した。UV照射による硬化収縮は100秒以内で速やかに鈍化し、初期から1μm前後、即ち約1%で収縮を停止する。しかし、高温環境下で保存すると徐々に収縮が進行し、さらに1μm程度の収縮が観測されている。このような接着剤の特性を加味した上で、±0.3μm以内の精度で接着層厚を制御するのは難しい。
これに対して、本実施の形態によれば、接着層厚を制御しなくても第1の平行光9と第2の平行光10とのビーム平行度を所望の範囲に調整することができる。図3を参照しながらその作用を説明する。二波長集積レーザダイオードの出射光を規準として光軸方向をZ軸、出射光軸に垂直で活性層に平行な方向をX軸、出射光軸と活性層の両方に垂直な方向をY軸とする。また、その座標系をZ軸を中心に45°回転させた座標系をX’軸、Y’軸とする。
製造の過程では、第1のコリメートレンズ7を第1の接着面2bに接した状態で光軸調整する。第1のコリメートレンズ7は、Z軸及びX’軸の二次元の自由度を持って調整できる。同様に、第2のコリメートレンズ8についてもZ軸及びY’軸の二次元の自由度を持って調整できる。従って、X’軸とY’軸を調整することで、第1の平行光9と第2の平行光10とを完全に平行に調整することができる。
図7は、第1及び第2の二波長集積レーザダイオードと第1及び第2のコリメートレンズの中心とが最初から狙った位置に実装されて軸ズレが無い場合の位置関係をZ軸方向から見た図である。第1の二波長集積レーザダイオード4と第2の二波長集積レーザダイオード5の間隔は2mmである。第1の二波長集積レーザダイオード4の発光点と第1のコリメートレンズ7の中心が一致し、第2の二波長集積レーザダイオード5の発光点と第2のコリメートレンズ8の中心が一致していることが分かる。
次に、第1の二波長集積レーザダイオード4がX方向に10μm、Y方向に−10μm、第2の二波長集積レーザダイオード5がX方向に−10μm、Y方向に10μmずれて実装された場合の光軸調整について考える。図8は、コリメートレンズ光軸調整後の位置関係をZ軸方向から見た図である。第1及び第2のコリメートレンズ7,8の位置を接着面に沿った動きの中で調整することで、レーザダイオードとレンズ中心の位置関係を同じにできることが分かる。よって、第1及び第2の二波長集積レーザダイオード4,5の任意の実装ずれに対して適切な光軸調整を行なうことができる。
図9は、第1及び第2の二波長集積レーザダイオードの実装位置が色々な方向に±15μmずれた実装ズレに対するコリメートレンズ位置調整結果を示す図である。調整することによって、レンズが最大で30μmオフセットされる。即ち、第1の平行光9と第2の平行光10が平行な状態を保ったまま第1及び第2のコリメートレンズ7,8は共に2.6°傾斜することとなるが、この傾斜量は集光レンズ18等での補正が可能であり、結合効率への影響はほとんどない。従って、本実施の形態に係る波長多重レーザダイオードモジュールは、少なくとも±15μm程度の実装ばらつきに対しては、それを補正する形で理想的な光軸調整を行なうことができる。しかも、第1及び第2のコリメートレンズ7,8はレーザダイオードキャリア2の第1及び第2の接着面2b,2cに接しているためUV接着剤による固定において接着層厚を10μm以下に抑えることができる。従って、接着剤の硬化収縮による軸ずれをその2%程度以下、即ち0.2μm以下にできる。
以上説明したように、本実施の形態では、第1の接着面2bと第2の接着面2cを直交させる。これにより、それぞれの接着面における接着層厚を概ね10μm以下に保ったままZX’平面内、及びZY’平面内で各2軸×2面の合計4軸の調整を行なうことができる。従って、接着層厚の硬化収縮と経時変化の影響を受けないレンズの高信頼な光軸調整と固定を、一回の樹脂硬化作業で短時間に実現できる。
また、本実施の形態では、レーザダイオードキャリア2は第1及び第2の接着面2b,2cにおいてそれぞれ45°の傾斜面を持った山型形状である。このため、第1及び第2のコリメートレンズ7,8の接着作業時にレンズを吸着する2個のコレットが干渉しにくい構成となり、製造装置が安価に形成できる。
実施の形態2.
図10は、本発明の実施の形態2に係る波長多重レーザダイオードモジュールのレーザダイオードキャリア付近を示す平面図である。図11は図10の構成を光軸方向から見た側面図である。本実施の形態では、レーザダイオードキャリア2は第1及び第2の接着面2b,2cにおいてV溝形状である。その他の構成は実施の形態1と同様である。
図10は、本発明の実施の形態2に係る波長多重レーザダイオードモジュールのレーザダイオードキャリア付近を示す平面図である。図11は図10の構成を光軸方向から見た側面図である。本実施の形態では、レーザダイオードキャリア2は第1及び第2の接着面2b,2cにおいてV溝形状である。その他の構成は実施の形態1と同様である。
本実施の形態でも第1の接着面2bと第2の接着面2cは直交し、両者のなす角度は90°である。このため、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、直交する第1の接着面2bと第2の接着面2cをフライス加工で容易に形成することができるため、レーザダイオードキャリア2を安価に製造できる。
実施の形態3.
図12は、本発明の実施の形態3に係る波長多重レーザダイオードモジュールのレーザダイオードキャリア付近を示す平面図である。図13は図12の構成を光軸方向から見た側面図である。本実施の形態では、レーザダイオードキャリア2は第1及び第2の接着面2b,2cにおいてL型形状である。第1の接着面2bは前記レーザダイオードキャリア2の取り付け平面2aに対して垂直であり、第2の接着面2cは取り付け平面2aに対して平行である。その他の構成は実施の形態1と同様である。
図12は、本発明の実施の形態3に係る波長多重レーザダイオードモジュールのレーザダイオードキャリア付近を示す平面図である。図13は図12の構成を光軸方向から見た側面図である。本実施の形態では、レーザダイオードキャリア2は第1及び第2の接着面2b,2cにおいてL型形状である。第1の接着面2bは前記レーザダイオードキャリア2の取り付け平面2aに対して垂直であり、第2の接着面2cは取り付け平面2aに対して平行である。その他の構成は実施の形態1と同様である。
本実施の形態でも第1の接着面2bと第2の接着面2cは直交し、両者のなす角は90°である。このため、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、第1及び第2の接着面2b,2cが取り付け平面2aと平行又は垂直の関係にあるため、光軸調整時に直交座標軸を変換させながら考える必要がなく、直感的な理解に基づく光軸調整が可能である。さらに、直交する第1及び第2の接着面2b,2cをレーザダイオードキャリア2製造時に刃を持ち替えることなく一度のフライス加工で形成することができるため、レーザダイオードキャリア2を安価に製造できる。
実施の形態4.
図14は、本発明の実施の形態4に係る波長多重レーザダイオードモジュールのレーザダイオードキャリア付近を示す平面図である。図15は図14の構成を光軸方向から見た側面図である。実施の形態1〜3では第1の接着面2bと第2の接着面2cが直交していたが、本実施の形態では両者のなす角が145°となっている。その他の構成は実施の形態1と同様である。
図14は、本発明の実施の形態4に係る波長多重レーザダイオードモジュールのレーザダイオードキャリア付近を示す平面図である。図15は図14の構成を光軸方向から見た側面図である。実施の形態1〜3では第1の接着面2bと第2の接着面2cが直交していたが、本実施の形態では両者のなす角が145°となっている。その他の構成は実施の形態1と同様である。
このように第1の接着面2bと第2の接着面2cのなす角を意図的に90°からやや広角又は狭角にずらしても、第1及び第2のコリメートレンズ7,8からの出射光を互いに平行に調整できる。また、実施の形態1と同様に接着層厚を10μm以下と薄くできることから接着層厚の硬化収縮と経時変化の影響をうけない高信頼な光軸調整と固定を、一回の樹脂硬化作業で短時間に実現できる。その他の効果について以下に説明する。
図16は、第1の接着面と第2の接着面が直交する実施の形態1の場合において、2波長集積レーザダイオードの実装ずれがX方向に±15μm、Y方向に±1.5μm発生した場合のコリメートレンズ調整後のレーザダイオード及びレンズの位置関係を表した図である。第1の平行光9と第2の平行光10を平行にすることができるが、レンズのオフセット量が15.1μm発生していることが分かる。
図17は、第1の接着面と第2の接着面のなす角が145°である実施の形態4の場合に図16と同様の実装ずれに対する光軸調整後のオフセット量を示した図である。レンズのオフセット量が6.7μmにまで削減できており、コリメートレンズの光軸調整後のビーム偏角を抑制することができる。この効果は、レーザダイオード実装精度がX軸方向とY軸方向で異なる場合に、特に大きい。
図18は、第1の接着面と第2の接着面のなす角の最適値が、レーザダイオードのY軸方向の実装精度ΔYによってどのように変わるかを計算した結果を示す図である。なお、計算において、レーザダイオードのX軸方向の実装ずれΔXは±15μmに固定した。また、X軸方向とY軸方向の差異としては10倍程度、すなわち、±1.5μmから±150μm程度までの範囲を考えれば十分である。この計算結果より、X軸方向とY軸方向のレーザダイオード実装精度に応じて、第1の接着面2bと第2の接着面2cのなす角を35°〜145°の範囲内で製造設備の能力に応じて選択することにより、製造時のビーム偏角のばらつきを抑制できることが分かる。
実施の形態5.
図19は、本発明の実施の形態5に係る波長多重レーザダイオードモジュールを示す平面図である。本実施の形態では、合波器として偏光ビーム合波器15に代えて波長フィルタ33が用いられている。また、偏波を回転させる必要がないため1/2波長板14が削除されている。その他の構成は実施の形態1と同様である。
図19は、本発明の実施の形態5に係る波長多重レーザダイオードモジュールを示す平面図である。本実施の形態では、合波器として偏光ビーム合波器15に代えて波長フィルタ33が用いられている。また、偏波を回転させる必要がないため1/2波長板14が削除されている。その他の構成は実施の形態1と同様である。
本実施の形態でも、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、偏波を回転させる必要がないため、1/2波長板が不要となる分だけ安価に製造できる。
2 レーザダイオードキャリア、2a 取り付け平面、2b 第1の接着面、2c 第2の接着面、4 第1の二波長集積レーザダイオード(第1のレーザダイオード)、5 第2の二波長集積レーザダイオード(第2のレーザダイオード)、7 第1のコリメートレンズ、8 第2のコリメートレンズ、15 偏光ビーム合波器
Claims (7)
- 取り付け平面と第1及び第2の接着面を有するレーザダイオードキャリアと、
前記取り付け平面上に配置された第1及び第2のレーザダイオードと、
前記第1のレーザダイオードの出射光路上に配置され、前記第1の接着面に接着された第1のコリメートレンズと、
前記第2のレーザダイオードの出射光路上に配置され、前記第2の接着面に接着された第2のコリメートレンズと、
前記第1及び第2のコリメートレンズからの2つの平行光を多重する合波器とを備え、
前記第1の接着面と前記第2の接着面は直交することを特徴とする波長多重レーザダイオードモジュール。 - 前記合波器は偏波多重する偏光ビーム合波器であることを特徴とする請求項1項に記載の波長多重レーザダイオードモジュール。
- 前記合波器は波長フィルタであることを特徴とする請求項1項に記載の波長多重レーザダイオードモジュール。
- 前記レーザダイオードキャリアは前記第1及び第2の接着面において山型形状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の波長多重レーザダイオードモジュール。
- 前記レーザダイオードキャリアは前記第1及び第2の接着面においてV溝形状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の波長多重レーザダイオードモジュール。
- 前記第2の接着面は前記レーザダイオードキャリアの前記取り付け平面に対して平行であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の波長多重レーザダイオードモジュール。
- 取り付け平面と第1及び第2の接着面を有するレーザダイオードキャリアと、
前記取り付け平面上に配置された第1及び第2のレーザダイオードと、
前記第1のレーザダイオードの出射光路上に配置され、前記第1の接着面に接着された第1のコリメートレンズと、
前記第2のレーザダイオードの出射光路上に配置され、前記第2の接着面に接着された第2のコリメートレンズと、
前記第1及び第2のコリメートレンズからの2つの平行光を多重する合波器とを備え、
前記第1の接着面と前記第2の接着面のなす角が35°〜145°の範囲内にあることを特徴とする波長多重レーザダイオードモジュール。
Priority Applications (1)
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Cited By (5)
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WO2020255683A1 (ja) * | 2019-06-19 | 2020-12-24 | 株式会社デンソー | 半導体レーザ光源モジュール、半導体レーザ装置 |
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CN113994554A (zh) * | 2019-06-19 | 2022-01-28 | 株式会社电装 | 半导体激光光源模块、半导体激光装置 |
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