JP2017098267A - 高速応答を有する電子衝撃イオン源 - Google Patents

高速応答を有する電子衝撃イオン源 Download PDF

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Abstract

【課題】電子衝撃イオン源の感度及び応答速度を飛行時間型質量分析計の使用に適するように改善した質量分析方法及び質量分析計を提供する。【解決手段】質量分析の方法は、検体混合物をガスクロマトグラフィー9を使用して分離する段階と、検体流れ及びキャリアガス流れを出口開口37を有する閉鎖型電子衝撃イオン源32の中へ導入して検体イオンを形成させる段階と、出口開口の面積を所定の範囲に制限することによって前記イオン源内の検体分子の濃厚な濃度を持続する段階と、検体イオンを電子エミッタ33eからの電子ビーム内に蓄積する段階と、イオンパケット6をパルス式リペラ35及びパルス式加速電極38により前記イオン源から飛行時間型質量分析計3の中へパルス抽出する段階とを含む。【選択図】図3

Description

[0001]本開示は、電子衝撃イオン源の感度及び応答速度を例えば飛行時間型質量分析計及び高速二次元ガスクロマトグラフィーでの使用に適するように改善することを目指した質量分光分析の分野に関する。
[0002]電子衝撃(EI)イオン化は、環境分析及び技術的制御のために採用されている。関心対象の試料は、食物、土壌、又は水の様な、分析媒質から抽出される。抽出物は、豊富な化学物質のマトリクス内に関心対象である夾雑物を含有していることであろう。抽出物は、一次元又は二次元のガスクロマトグラフィー(GC又はGC×GC)内で時間的に分離されることになる。典型的にはヘリウムであるGCキャリアガスが、試料をEI源の中へ、電子ビームによるイオン化に向けて送達する。電子エネルギーは、標準フラグメントスペクトルを取得するために70eV又は約70eVに保たれる。スペクトルは、化合物の同定のため、標準EIスペクトルのライブラリとの対照比較に供される。多くの用途は、高い感度レベル(少なくとも1pgより下、好適には1fgレベル)での超痕跡の分析であって、超痕跡と豊富な化学物質のマトリクスの間の高いダイナミックレンジ(少なくとも1E+5、好適には1E+8)を有する分析を要求することであろう。化合物同定の改善には、個々の化合物を時間で分離する二次元ガスクロマトグラフィー(GC×GC)を使用して化合物同士を分離し、ひいては共溶出化合物及び化学的ノイズの干渉が最小限に抑えられた個々の化合物のEIスペクトルを抽出する、というのが好適であろう。更に、高信頼度化合物同定及び信号対化学的ノイズ比改善には、高分解能力でデータを取得することが好適であろう。
[0003]GC分離、特にGC×GC分離は、短いクロマトグラフィーピーク(GC×GCの場合には50msより下)をもたらすので、パノラマ(全質量範囲)スペクトルの迅速捕捉のために飛行時間型質量分析計(TOF MS)を使用するのが好適であろう。
[0004]EI源を有する1つの市販TOF MSは、TOF MSの中へのパルス式軸方向注入を有するいわゆる開放型EI源を採用しており、例えばLECO社によるPegasus(商標)がある。開放型の源は、電子ビーム内にイオンを蓄積し、イオンパケットを直接に反射TOF MSの中へ射出する。開放型の源は、当該システムのGC×GC分析での使用を可能にする短時間応答を有している。とはいえ、開放型の源は関連する真空室中の残留オイルの様な化学的ノイズを被り易く、そのせいで検出限界がGC−MSモードでは1pgに、またGC×GC分析では約0.1pgに、制限されてしまうこともある。
[0005]別の型式は、反射TOF MSの中への直交加速が次に続く連続的ないわゆる「閉鎖型」EI源を採用しており、例えば、LECO社によるTruTOF及びPegasus HRT(商標)やWaters社によるGCT(商標)がある。当該源は、化学的ノイズに対するより高い免疫性を提供することはできるが、緩慢応答を有することが知られており、GC×GCへの適用は制限されよう。また、その様なシステムは、EI源と直交加速の間の移動インターフェース内の空間的損失のせいで大凡100倍のイオン損失を生じさせかねない。イオン損失低減化のために衝突四重極を使用するという試みは、EIスペクトルの歪みを引き起こし、ライブラリスペクトルとの整合が巧くいかない、という結果を招く可能性がある。
[0006]結果として、市販のGC−TOF及びGC×GC−TOFの検出限界は、大凡0
.1−1pgレベルに制限されているように見える。
国際特許出願PCT/US2011/048198 国際特許出願WO2011107836
[0007]従って、飛行時間型質量分析計に適するように電子衝撃イオン源の感度、化学的ノイズに対する免疫性、及び応答時間を改善する余地がある。
[0008]組み合わされたEI源パラメータは、次の特徴の1つ又はそれ以上によって改善することができ、即ち、
(i)後続のパルス式直接抽出を有する「閉鎖型」EI源内に電子ビームによるイオン蓄積部を配列すること。これは、「開放型」EI源幾何学形状を採用するパルス式EIイオン源と比べ、100倍近い化学的ノイズレベル低減化を提供することができる。
(ii)源の等温化、好適には熱伝導性材料で構成されている等温シュラウドを使用すると共に低い表面吸着特性を有する材料のライナを使用することによる等温化によって、「閉鎖型」EI源の応答時間を改善することであって、これは、イオン源の低吸着性材料が低い熱伝導率を有していて結果として長引く試料吸着を引き起こしてしまうコールドスポットを有することが普通であったこれまでのイオン源とは異なる。
(iii)吸着性の表面を好適には100mmより下に縮小することを目的にイオン化室の寸法を削減することによって「閉鎖型」EI源の応答時間を改善することであって、これは、500mmから1000mmまでを範囲とする内表面を有する既知の閉鎖型の源とは異なる。
(iv)5−10倍の分子分離器を、真空室内に閉鎖型EIイオン源の入口に隣接して配列し、好適には源温度へ加温しターボポンプの差動ポートによって排気させることによって、イオン源ダイナミックレンジ及びスペクトル品質を改善すること。これは、雰囲気内に遠隔設置された分離素子として使用されている先行技術の分子分離器とは異なる。
(v)電子ビームに沿って静電的に正のプラグを配列し、それにより、概して低速二次電子を排除しつつイオン貯蔵領域にイオンを集束させること。
(vi)源を傾け、イオンパケットをイオン軌道傾斜角度の半分について操舵し、こうして機器の分解能力を改善すること。
という以上の特徴の1つ又はそれ以上によって改善することができる。
[0009]以下に説明されている様に、上記特徴は、複数の制限の間で釣り合いを取り、而して超高感度高信頼度分析に適するようにGC×GC−TOFのパラメータを改善するうえで、互いに補助し合うことができる。
[0010]これより、添付図面を参照しながら、様々な実施形を単に一例として説明してゆく。
[0011]TOF MSの中への軸方向パルス式注入を有する「開放型」EI源を描いている。 [0012]直交加速TOF MSと一体の閉鎖型EI源を描いている。 [0013]パルス式「閉鎖型」EI源の或る実施形を示している。 [0014]等温閉鎖型パルス式イオン源の或る実施形を組み立てられた形式で示している。 [0015]等温閉鎖型パルス式イオン源の或る実施形を分解された形式で示している。 [0016]「閉鎖型」EI源のための等温ケースの或る実施形及び分子分離器の或る実施形を示している。 [0017]「閉鎖型」EI源の手前の分子分離器のための差動排気の或る実施形を示している。
[0018]図1を参照すると、パルス式EIイオン源を有するTOF MS11が示されており、当該TOF MS11は、軸方向注入スキームを採用していて、反射TOF MS3と同軸に整列している「開放型」パルス式イオン源12を備えている。イオン源12は、メッシュで覆われた平行な電極、即ち、押し出し板13、接地メッシュ15、引き出しメッシュ16、加速メッシュ17、及び電子エミッタ14、を備えている。描かれている様に、源12は、ターボポンプ2Pによって排気される。或る実施形では、反射TOF分光計3は、イオンミラー4(単段か又は二段の何れか)、無電界空間5を覆っている電極、及び検出器7、を備えている。源12と検出器は、傾斜しているイオン経路を障害無く通過させるようにすると共にイオンパケット幅によって引き起こされる収差を補償するために小角度に傾けられている。
[0019]作動時、分析試料(検体)の蒸気は、単段又は二段ガスクロマトグラフ9内で時間的に分離され、加温されている移動ライン8を経由し、電極13と電極15の間に画定されているイオン化空間に入ってゆく。或る実施形では、ターボポンプ2Pがガス圧力を標準ヘリウム流量1mL/minで中度の1E−5Torrに持続している。電子エミッタ14(例えば70evで作動)からの連続電子ビームが試料を衝撃させ、それによりイオン化空間内に検体のイオンが発生する。電子ビームは、イオンを引き寄せるのに十分な電位を生成し、相応にイオンをトラップする。そして、周期的に電気パルスが板13及び16へ印加されて、電子ビームの透過を遮断し、イオンを加速し、イオンはイオンパケット6としてTOF MS3の中へ射出される。かくして、イオンはミラー4内で反射され、検出器7上へ反射される。
[0020]「開放型」の源は高速(20−50ms幅)GCプロファイルを歪めないので、上述のシステムはGC×GC分析にとっての標準技法として認識されている。代わりの「閉鎖型」EI源に比べ、開放型EI源は、その堅牢性(遥かに低い検体濃度のせいでより低い表面汚染を有する)及び匹敵する感度(より低いイオン化効率は源内でのイオン貯蔵によって補償される)を期して使用されている。他方で、「開放型」の源は、信号が真空ポンプからのオイル及び類似物の様なより高い化学的背景を含んでいる場合には不利であろう。
[0021]開放型の源の検出限界(LOD)は、イオン信号の強度によって制限されるのではなく、何れかの媒質の質量成分当たり10−100pg/secの典型的流束を有する標準真空系の化学的背景のせいで制限されているように見える。フェムトグラムLODを実現するには、無オイル真空排気系を採用するか又は「閉鎖型」源の幾何学形状を採用するかのどちらかが所望されよう。
[0022]図2を参照すると、「閉鎖型」イオン源を有するEI−TOF MS21が描かれており、当該EI−TOF MS21は反射TOF MS3との組合せによる連続電子衝撃イオン源22を提供していて、TOF MS3にはパルス式電極28及び29を使用する直交加速器が具備されている。描かれている様に、閉鎖型の源22は、密閉されたイオン化室23、電子エミッタ24、リペラ25、及びエクストラクタ26、を備えている
。イオン化室23は、GC9からの移動ライン8の封止嵌合のためのポート30を有している。或る実施形では、源は、大抵は静電レンズと操舵板(図示せず)で構成されている移動イオン光学系27が次に続いている。イオン源領域22とTOF MS分析器3は、ターボポンプ2Pとターボポンプ3Pによって排気されている。
[0023]作動時、分析試料(検体)がイオン化室23の中へ導入される。エミッタ24(例えば70eVで作動)によって生成された連続電子ビームは試料を衝撃させ、それによって検体のイオンが発生する。リペラ25及びエクストラクタ26の弱い静電界を使用して、イオンは室23から継続的に抽出される。イオン光学素子27を使用して、連続イオンビームは板28と板29の間の領域の中へ送り込まれる。そして、周期的に電気パルスが板28及び29へ印加されて、連続イオンビームの透過を遮断し、既に加速器空間を満たしているイオンを加速する。イオンパケット6は、連続イオンビームの方向に対して直交方向に抽出される。かくして、イオンパケットは、イオンミラー4によって検出器7の上へ反射される。
[0024]連続イオン源直交加速式TOF MSは、連続イオンビームの発散がイオン光学素子27を使用して切り詰められているので、TOF MS分析器のより高い質量分解能を提供するのに使用することができる。閉鎖型の源の遥かに高いイオン化効率という利点は、移動イオン光学素子27内の空間的イオン損失(実験的には10倍と推定)のせいで、及び制限されたデューティサイクル(典型的には、中間的なm/z範囲で10%程度)のせいで、一部が損なわれるかもしれない。総体的には、イオンパケットの強度は、機器11と機器21のどちらについても同等である。
[0025]閉鎖型の源は、閉鎖イオン源の低速排気のせいで応答時間が遅くなるため、GC×GC分析には不向きであるかもしれない。GCプロファイルの広がりは、(a)「閉鎖型」の源のかなり広い体積、及び(b)「閉鎖型」の源の非均一的加温がコールドスポットを出現させ、それにより源壁への長引く検体吸着を引き起こすこと、が原因である。「閉鎖型」の源の幾何学形状は超痕跡分析により適しており、というのも、源が検体を源内に濃縮させ、それにより、源室やゴムシール及び排気系の化学的背景信号に対する検体信号比が100倍乃至1000倍増強されるからである。而して、超痕跡GC×GC−TOF分析にとって、「閉鎖型」の源は、閉鎖型イオン源の応答時間を固定し「閉鎖型」イオン源を過ぎてのイオン損失を排除することが望ましいとされる場合には、より適しているといえよう。
[0026]次に図3を参照すると、反射TOF MS3の中へのパルス式軸方向注入のためのパルス式「閉鎖型」イオン源32の或る実施形が示されている。描かれている様に、パルス式「閉鎖型」イオン源32は、等温囲い33、イオン化室34(又は源)、パルス式リペラ35、正バイアスの掛けられたスリット36を有する電子エミッタ33e、出口開口37、パルス式加速電極38、及びTOF MS3の加速電位の連続加速電極39、を備えている。或る実施形態では、源室34は、GC×GCユニット9からの移動ライン8のための封止された入口40を有しており、反射TOF MS3は、イオンミラー4、遮蔽されたドリフト空間5、及び検出器7、を備えている。或る実施形では、イオンミラー5と検出器7は平行に整列していてもよく、また加速電極35、37、38、及び39、を有するイオン源室34は、イオン軌道6の半角に傾けられていてもよい。或る実施形では、イオンパケット6の軌道の傾きは、イオンが一杯まで加速された後にもう半角分について偏向器10によって操舵されるようになっていてもよい。TOF MS及びイオン源領域は、ターボポンプ2P及び3Pによって排気されるようになっていてもよい。或る実施形では、TOF MSの無電界領域5は浮動であり、かたやイオン化室34は接地されている。或る実施形態では、加速電極37、38、及び39は、細目メッシュで覆われていてもよい。或る実施形態では、無メッシュのイオン加速用光学素子が使用されている。描
かれている様に、多数の市販の閉鎖型源実施形に比べ、コールドスポットを制限し吸着時間を縮めるべくイオン化室34及び開口37の壁の1つ又はそれ以上(例えば壁全て)に250C乃至300Cの均一温度を提供するように、等温ケージ33が実施されている。吸着時間短縮を図るために、或る実施形では、源は、熱伝導性材料(例えばアルミニウム)のケージと(ステンレス鋼又はニッケルの様な)低吸着性材料の内ライナを含んでいる。
[0027]作動時、GC×GCが1mL/minのキャリアガス(典型的にはヘリウム)内の検体を分離することになる。検体は、移動ライン8を通るキャリア流れに乗って封止されたポート40経由でイオン化室34の中へ供給される。描かれている様に、エミッタ33eからの連続電子ビームが、その後、検体分子をイオン化し、こうして形成されたイオンを電子ビームの静電井戸内に貯蔵する。或る実施形では、正バイアスの掛けられたスリット36は、電子ビームを運び、ビームに沿ってイオンをはじき、源の中及び反対側のエミッタ上の両方に形成される低速二次電子の排除を支援する。リペラ35及びエクストラクタ38へ周期的に印加されるパルスは、イオンパケットを、質量分析のためにTOF MS3の中へ抽出する。イオンパケットは、典型的に広い空間的角度的受容量を有するTOF MSの中へ運ばれ、而してイオンパケットはイオン損失無しに検出器へ送達される。検出器へ向けてのイオン操舵とヘリウムイオンのパルス式偏向の両方のために偏向器7が使用されるのが好適である。電極35の押し出しパルスは変更器7へのイオン飛行中は滞留して、偏向器7の開状態中の源からのヘリウムイオンの漏出が回避されるようにするのが好適である。
[0028]これより、数値例を使用したパルス式閉鎖型の源内でのプロセスを提供してゆく。特定の値がここに使用され論じられているが、特許請求の範囲は、その中に特定に記載されていない限り、その様な数値に限定されないものと理解されたい。例えば、他にも考えられ得る中で、次の実例の出口開口は3mmの直径を有しているものと識別されている。但し、或る実施形では、出口開口は、3mmから10mmの間であり、別の実施形では、7mmから10mmの間とされている。或る実施形態では、(i)密閉されたイオン化室34は、10mmの直径及び長さを有し、即ち、総体積V=1cm、総壁面積S=5cmであり、(ii)出口開口は、3mmの直径、及び開口面積A=0.1cmを有している。1mL/minのヘリウム流量では、300Cで0.1cmを通る有効排気速度は5L/sであり、推定ガス圧力は2mTorrで平均自由経路4cmに相当する(即ち、自由分子レジームが有効になっている)。検体排気速度は(ヘリウムに比べて遥かに大きい分子重量を勘案すると)約0.5−1L/sであり、それはターボポンプの排気速度に比べ遥かに小さい(即ち実質的な検体濃縮がある)。同時に、真空室の壁、漏出、及び封止用Oリングに因る排気系の化学的背景は、真空室とイオン化室の間で均等化されている。而して、検体対源の化学的背景の比は、閉鎖型の源では実質的に改善される。検体濃縮倍率は開放型の源に比べ100から1000の間となり、そうすると、或る実施形では、少なくとも、排気系化学的背景に対し比例増進的な相対イオン化効率がもたらされ、濃縮されたヘリウムイオンのより大きい空間電荷効果を勘案したとしても検体のイオン化効率は開放型の源に対比して増進されそうであると、発明者は推測している。好適には、パルス間のイオン蓄積時間は、ゲートが5−10μs開いている間に50μsから100μsの間で変動している。
[0029]GC×GCを過ぎてのクロマトグラフィーピークの典型的な時間幅は、約30−50msであり、而して目標は10ms程度の応答時間を提供することになる源パラメータへ到達することである。同じ数値例を使用して「閉鎖型」の源内の検体濃度及び脱気のプロセスを分析してみよう。自由分子レジームを勘案すると、検体の脱気速度s=A*υ/4であり、ここに、υは、300度Cで100m/sに等しい検体熱運動速度であり、即ちS=1000cm/sである。そして脱気時定数τ=V/s=1msである。源の
指数的空化を勘案すると、検体の濃縮の瞬時的スパイクは、t=ln(1E+4)*τ〜10τ=10msで大きさが4桁小さくなるはずである。よって、低揮発性化合物についての1秒程度という閉鎖型源の長い応答時間は、ガスの動的脱気によって引き起こされるのではなく、むしろ源壁での収着プロセスによって引き起こされている。再び自由分子レジームを考慮に入れ、角度的等方蒸発を勘案すると、検体分子の源壁との衝突の平均数は、考察されている実例では、N=A/S〜50と推定できる。振動時間1/f〜1E−13secとしてτ=1/f*exp(W/kT)とした蒸発時間の簡易推定を使用してみよう。結果は下表に提示されている。
Figure 2017098267
[0030]W=1eVの「粘着性」化合物については、源の応答時間は、イオン化室を250°Cへほぼ均一に加温していれば20msに保持できる。但し、50°C又は約50°C低いとコールドスポットができてしまい、応答時間は2秒に上がる。而して、低応答時間の維持は、次に様に、即ち、(a)EI源の均一加温を使用すること、(b)より低い吸着エネルギーを有する内表面材料を使用すること、及び(c)源の内表面の面積を最小化すること、によって制御することができよう。
[0031]源の内表面に関して、源内の検体濃度は少なくとも一部には出口開口の面積Aによって制御することができる(濃度は検体質量流束を排気速度で除算したものに比例する)が、検体の壁との衝突数N及び源の応答時間N*τは、概して、内表面の開口表面に対する比N〜S/Aに比例している。従って、一定した開口寸法で源寸法を削減すれば検体濃度を実質的に悪化させることなく応答時間を縮められる。或る実施形態では、源寸法は約5mmまで削減され得るとしている。
[0032]次に図4及び図5を参照すると、等温閉鎖型パルス式イオン源41が組み立てられた形式と分解された形式にそれぞれ示されている。或る実施形では、源41は、パルス式エクストラクタ43、等温ケージ48、電子エミッタ51e、一対の正バイアスの掛けられたスリット51、リペラ52、底ライナ53、基部54(53及び54)、1つ又はそれ以上の隔離体(standoff)57、セラミックスペーサ58、ホルダ59、及び真空取付フランジ60、を備えている。
[0033]或る実施形では、示されている様に、パルス式エクストラクタ43はメッシュで覆われていてもよい。
[0034]或る実施形では、内ライナ44は、低吸着性材料(例えばステンレス鋼)で構成さていて、電子スリット46、移動ライン入口47、及び開口45、を画定している。或
る実施形では、内ライナ44はメッシュで覆われていてもよい。
[0035]引き続き図4及び図5を参照して、等温ケージ48は、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、又は銀の様な、熱伝導性材料を含んでいよう。他の材料が使用されていてもよく、それによって実施形がその様に限定されるというものではない。更に、等温ケージ48は、内ライナ44を電子エミッタ51で照射させるために移動ポート50及び開口49を含んでいる。
[0036]描かれている様に、2つの電子エミッタ51eを源41の互いに反対側に設けることができる。とはいえ、単一の電子エミッタが使用されていてもよく、開示は図面に描かれているものに限定されないものと理解されたい。
[0037]或る実施形では、基部54は熱伝導性材料を備えヒーター55と熱電対(図示せず)を含んでおり、基部54にはリペラ52下方の検体脱気を改善するために通気用の開口56が画定されている。
[0038]或る実施形では、基部54と真空取付フランジ60の間には隔離体57が設けられていて、セラミックスペーサ58とリペラ52の少なくとも一部分とホルダ59を絶縁するための体積を画定している。或る実施形では、隔離体57は、固定され、管状であり、概して低い熱伝導性を有する材料(例えばステンレス鋼)を含んでいる。
[0039]或る実施形では、源真空室が設けられており(図示せず)、ステンレス鋼の様な低吸着性非孔質材料で作られている。或る実施形では、真空室は、真空室壁上への検体分子の蓄積を防止するために約100°Cへ加温されている。或る実施形では、源は、フィルタ(例えばオイルフィルタ)を含んでいてもよいとされるターボポンプにより排気される。或る実施形では、真空室内には、作動中にオイル及び煙霧を吸着し分析の合間にそれらを放出するように冷温表面(示されていないが、例えばペルチェ深冷器)が導入されている。
[0040]作動時、等温ケージ48は、伝導性基部54及びエミッタ51からの熱(例えば照射熱)を効率的且つ急速に伝達し、内ライナ44と底ライナ53とリペラ52によって形成されているイオン化室の温度を均等化し、それにより内ライナ及びリペラからの照射熱損失を防ぐ。内ライナ44の上面からの冷却は、ケージ48の幅広上側リングとライナ44の上側リングの間の有効熱移動によって補償できる。著者らによる実験的研究は、その様なイオン源が10度未満の勾配で均一に加温され得ることを示している。実質的に同時に、基部54及びケージ48の熱伝導性材料は、源の内表面が比較的不活性のライナ44及び53とリペラ52とによって形成されているので、検体には露出されていない。代表例としての源は、(a)源の均一温度と(b)イオン化室内の材料の低吸着性の両要件が達成できたことを実証している。
[0041]或る実施形では、閉鎖型の源の応答時間は、小型化を通じて高めることができる。或る実施形態では、約5mmまでの源寸法削減が幾つかの利点に繋がるように見える。中でも特に、(a)全体の表面積が室寸法の二乗として縮小される、(b)照射熱損失が外部表面に比例して下降する、(c)壁の熱伝導率が改善する。或る実施形態では、上記は熱ケージ無しの源を可能にする。その様な実施形では、室全体が、例えばステンレス鋼などの様な低吸着性材料を備えていよう。
[0042]或る実施形では、イオン貯蔵は、電子ビームの方向に沿ってその両側でのイオンの静電反発によって強化されている。1つの特定の実施形では、その様な反発は、イオン室46とライナ44(例えばセラミックスペーサにより絶縁)の間の静電バイアス及びリ
ペラ52の低押し出しバイアスを形成することによって図られている。別の特定の実施形では、正バイアスの掛けられたスリットの追加のセット(図示せず)が、エミッタ51とライナ44の間に挿入されている。発明者の実験で見いだされている様に、静電側方反発は、同時に、低速電子を電子ビーム領域から排除するという利点を提供しており、而して、イオン貯蔵容量を高め、「より低温」即ち励起の抑えられたイオンパケットを提供する。
[0043]直接抽出パルス式イオン源の他のパラメータで、ここに参考文献としてそっくりそのまま援用される「蓄積式電子衝撃イオン源を有する飛行時間型質量分析計」という名称の同時係属特許出願(PCT/US2011/048198)に記載されている著者の実験的研究に基づいて推定できるパラメータはほとんどなさそうである。例えば、彼の同時係属特許出願は、「閉鎖型」の源であって、イオンを電子ビーム内に約600usの期間に亘って蓄積し、イオンパケットを放出し、それらに移動光学素子を通過させ、次いでイオンパケットを直交加速器によって多重反射TOF MSの中へと加速する、「閉鎖型」の源を企図している。留意すべきは、記載の装置は、以上に論じられている源からの直接パルス式抽出とは対照的に直交加速を利用していることである。実験は、感度が移動イオン光学素子での大凡10倍のイオン損失にも関わらず100イオン/fgと測定されたことを示唆している。電子ビーム貯蔵容量は、600usのパルシング期間では大凡100pg/secの装入量で飽和していった。よって、直接抽出式「閉鎖型」源の感度は1000イオン/fg及び飽和限界は単段反射TOFの30us期間で2ng/secと推定できよう。従って、先行技術の「開放型」パルス式源に比べ大凡100倍優れた「閉鎖型」源の免疫性を勘案してもなお検出限界は化学的背景によって制限されることが予想される。
[0044]閉鎖型の源内での検体の濃縮はイオン源貯蔵容量のより早期飽和を引き起こす原因となり得るものと認識されている。従って、パルス式の源は、ここに参考文献としてそっくりそのまま援用されるPTC/US2011/048198と同様に、高抽出周波数で作動されるようにしてもよい。1つの特定の方法では、パルス期間は、TOF MSでのイオン飛行時間より短く設定されており、より狭い質量範囲が源を過ぎてのパルス偏向器により選択される。その様な方法は、空間電荷によるイオン貯蔵制限の何れの予想され得る効果をも凌ぐものと期待され、また痕跡分析における最大の感度及びダイナミックレンジを提供するものと期待される。ここに参考文献としてそっくりそのまま援用されるWO2011107836の方法に類似する別の特定の方法では、頻回源パルシングはパルシング時間の符号化を伴っており、復号化アルゴリズムを使用して全質量範囲スペクトルを復元させられるようにしている。上記方法は、延びた飛行時間を有してはいても通常飛行時間型機器に比べて遥かに高い分解能力を有する多重反射質量分析計との組合せに特に適している。
[0045]更に、或る実施形態では、イオン化室の中へのヘリウム流束を減少させEI分析の全体としてのダイナミックレンジを改善するために、検体流れが希釈されている。
[0046]次に図6を参照すると、封止型試料注入の配列とは対照的に、分子分離を「閉鎖型」パルス式の源の手前で起こさせる配列62が描かれている。示されている様に、配列は、更に、封止型試料注入用移動ライン63、入口源スキマー64、離間型イオン注入用移動ライン65、及び整列部品66、を含んでいる。
[0047]作動時、或る実施形態では、移動ライン65は、内部GCカラムの軸方向整列のための内インサート(図示せず)を有していて、整列部品66を使用してスキマー64と整列されている(例えばどれもが接地電位)。或る実施形態では、移動ライン65とスキマー64の間の距離は1−3mm程度であり、更にスキマー開口は1mm程度である。その様なスキームは、スキマーへのヘリウム流量を落とし重い検体成分を豊富にすることが
予想され、即ち、出現するヘリウム噴流内の検体分子の空間的損失は中性ヘリウムのそれより少なくなると期待される。とはいえ、濃厚化効果の不存在下でさえ、提案されているスキームは、幾つかの恩恵、即ち、(a)源内のより低いヘリウム濃度はイオンパルス式抽出でのガス上イオン散乱を低減することができる、(b)より低いヘリウム濃度はイオン貯蔵容量を高めイオンパケット発散を低減することができる、(c)試料の幾分低い流量はマイクロGCカラムへの最大装入量(GCカラムの中への大凡10ng)と源の拡大された貯蔵限界の間の調和を提供する、及び(d)EIスペクトル図の改善(即ち、その様なスペクトルを標準NISTライブラリスペクトルへより近づける)、を提供するものと期待される。
[0048]或る実施形では、示されている様に、過度のヘリウム流れは、排気室67及びポンプ68、好適にはターボポンプ3Pの差動排気ポートを使用して排出されるようになっている。
[0049]図7を参照して、或る実施形では、EI源真空室がTOF MS分析器室と組み合わされて単一の真空室3となっている。例えば、5−10倍低いヘリウム流量(0.1−0.2mL/min)では、組み合わされた真空室のガス圧力は1E−5Torr未満となり、これなら0.5−1mの短い飛行経路を有するTOF MSに適する。或る実施形では、GC又はGC×GC9からの移動ライン8経由の過度のヘリウム流れは、二重ポートターボポンプ78の差動ポート76によってポンプダウンされ、更に主ポート77が真空室3を排気するのに使用されている。ヘリウム流れ及び検体流れの一部はEI源72の入口のスキマー74を介してサンプリングされる。加えて、機器全体が単一の真空室内に納められていることで、幾つかの機械的制約が軽減される。
[0050]本発明を好適な実施形態に関連付けて説明してきたが、当業者には、形態及び詳細事項における様々な修正が、付随の特許請求の範囲の中に述べられている本発明の範囲から逸脱することなくなされ得ることが自明であろう。
2P ターボポンプ
3 反射TOF MS
3P ターボポンプ
4 イオンミラー
5 無電界空間
6 イオンパケット
7 検出器
8 移動ライン
9 ガスクロマトグラフィー
10 偏向器
11 パルス式EIイオン源を有するTOF MS
12 開放型パルス式イオン源
13 押し出し板
14 電子エミッタ
15 接地メッシュ
16 引き出しメッシュ
17 加速メッシュ
21 閉鎖型の源を有するEI−TOF MS
22 連続電子衝撃イオン源
23 イオン化室
24 電子エミッタ
25 リペラ
26 エクストラクタ
27 移動イオン光学系
28、29 パルス式電極
30 移動ライン用封止ポート
32 パルス式閉鎖型イオン源
33 等温囲い
33e 電子エミッタ
34 イオン化室
35 パルス式リペラ
36 正バイアスの掛けられたスリット
37 出口開口
38 パルス式加速電極
39 連続加速電極
40 封止された入口
41 等温閉鎖型パルス式イオン源
43 パルス式エクストラクタ
44 内ライナ
45 開口
46 電子スリット
47 移動ライン入口
48 等温ケージ
49 開口
50 移動ポート
51 一対の正バイアスの掛けられたスリット
51e 電子エミッタ
52 リペラ
53 底ライナ
54 基部
55 ヒーター
56 通気用の開口
57 隔離体
58 セラミックスペーサ
59 ホルダ
60 真空取付フランジ
62 分子分離を閉鎖型パルス式源の手前で起こさせる配列
63 封止型試料注入用移動ライン
64 入口源スキマー
65 離間型イオン注入用移動ライン
66 整列部品
67 排気室
68 ポンプ
72 EI源
74 スキマー
76 差動ポート
77 主ポート
78 二重ポートターボポンプ

Claims (21)

  1. 質量分光分析の方法において、
    検体混合物を、狭い(時間幅)GCピークを現出させる二次元ガスクロマトグラフィーを使用して分離する段階と、
    検体流れ及びキャリアガス流れを、出口開口を含んでいる閉鎖型電子衝撃イオン源の中へ導入して検体イオンを形成させる段階と、
    前記出口開口の面積を0.1cmから1cmの間に制限することによって、前記閉鎖型の源内の検体分子の濃厚な濃度を持続する段階と、
    前記検体イオンを前記閉鎖型電子衝撃イオン源の電子ビーム内に蓄積する段階と、
    イオンパケットを前記閉鎖型の源から直接に飛行時間型質量分析計の中へパルス抽出する段階と、を備えている方法。
  2. 前記源は、等温ケージが近接に配置されている内ライナを含んでおり、前記方法は、更に、
    前記源の温度を実質的に均一(10°C以内)に維持する段階を備えている、請求項1に記載の方法。
  3. 前記閉鎖型の源は、更に、或る面積を有する内表面を備えており、前記内表面の前記面積と前記出口開口の前記面積の比は10から100の間である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記源は、ペルチェ素子が中に配置されている源真空室を含んでおり、前記方法は、
    前記源真空室内の蒸気及び煙霧を、前記ペルチェ素子によって冷却された表面を使用して凝縮させる段階を備えている、請求項1に記載の方法。
  5. 前記「閉鎖型」電子衝撃源の手前で、キャリアガスの一部をポンプダウンする段階(必然的に前記導入された試料量に幾らかの損失が生じてしまう)を更に備えている、請求項1に記載の方法。
  6. 前記閉鎖型の源は、更に、
    検体イオンを前記源の両側面から前記電子ビームの方向に沿って静電的にはね返す段階を備えている、請求項1に記載の方法。
  7. イオンパケットをパルス抽出する段階は、
    高抽出周波数で作動する段階を備えている、請求項1に記載の方法。
  8. 飛行時間型質量分析計はイオン飛行時間を定義しており、前記パルス抽出はパルス期間を定義しており、更に、前記パルス期間は前記イオン飛行時間より短い、請求項6に記載の方法。
  9. 前記質量分析計はパルス式偏向器を含んでおり、前記方法は、
    前記パルス式偏向器を介して狭い質量範囲を選択する段階を備えている、請求項8に記載の方法。
  10. クロマト−質量分析計において、
    イオンミラー、自由飛行領域、及び検出器、を有する反射飛行時間型分析器と、
    イオン化室の中への1つ又はそれ以上の開口部を画定している閉鎖型電子衝撃イオン源であって、前記イオン化室の中への前記1つ又はそれ以上の開口部の累積面積は0.1cmから1cmの間であり、当該閉鎖型衝撃イオン源は、連続電子ビーム、パルス式電圧供給部へ接続されているリペラ、及び前記パルス式電圧供給部へ接続されているエクス
    トラクタ、を含んでおり、前記イオンミラーは前記検出器と平行に整列しており、当該閉鎖型イオン源は小角度に傾けられている、閉鎖型電子衝撃イオン源と、
    イオンパケットを前記源の傾斜角度に略等しい角度に操舵するための偏向器と、を備えている、クロマト−質量分析計。
  11. 前記1つ又はそれ以上の開口部の前記累計面積は、(i)100mm未満、(ii)50mm未満、(iii)20mm未満、(iv)10mm未満、(v)5mm未満、(vi)3mm未満、及び(vii)1mm未満、から成る群より選択されている、請求項10の記載の装置。
  12. 前記閉鎖型電子衝撃イオン源は、更に、
    内側の化学的に不活性のライナ及び熱伝導性材料の等温ケージを備えている、請求項10に記載の装置。
  13. 前記閉鎖型電子衝撃イオン源は、或る面積を画定している内表面を有しており、前記内表面の前記面積と前記出口開口の前記面積の比は10から100の間である、請求項10に記載の装置。
  14. 真空室と、
    前記真空室の表面を深冷してその内部の蒸気及び煙霧を凝縮させるように配列されている冷却素子と、を更に備えている、請求項10に記載の装置。
  15. 前記冷却素子はペルチェ素子である、請求項13に記載の装置。
  16. 前記閉鎖型の源の入口に設けられているスキマーと、
    前記源の中へのキャリアガスの流れを少なくとも5倍減少させるのに十分な距離だけ前記スキマーから離間されている試料送達用移動ラインと、を更に備えている、請求項10に記載の装置。
  17. 過度のキャリアガスは、前記飛行時間型質量分析器をポンプダウンする主ターボポンプの差動ポートによってポンプダウンされる、請求項16に記載の装置。
  18. イオンを前記イオン室の両側面に沿って前記電子ビームの方向に沿ってはね返すための手段を、更に備えている、請求項10に記載の装置。
  19. 前記イオン源は内ライナを含んでおり、前記イオンはね返し手段は、前記イオン室を前記内ライナから絶縁するセラミックスペーサを含んでいて、静電バイアス及びリペラの低押し出しバイアスを画定している、請求項10に記載の装置。
  20. 前記イオン源は内ライナ及びエミッタを含んでおり、前記はね返し手段は、前記エミッタと前記内ライナの間に配置されている正バイアスの掛けられたスリットによって画定されている、請求項10に記載の装置。
  21. 前記イオン源は、イオンを前記ビームに沿って閉じ込め二次イオンを排除するように1つ又はそれ以上の正バイアスの掛けられたスリットを有する内ライナ及びエミッタを含んでいる、請求項10に記載の装置。
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