JP2017098194A - 直流開閉器 - Google Patents

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Takuya Kagawa
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Abstract

【課題】部品点数をより少なくすることが可能な直流開閉器を提供する。【解決手段】直流開閉器100は、複数の接点部3と、各々が複数の接点部3のうちの互いに異なる1つの接点部3を含む複数の電路4と、複数の接点部3を開極及び閉極する駆動装置7と、電気絶縁性を有し、少なくとも複数の接点部3及び駆動装置7が収納されているケース8と、を備える。直流開閉器100では、ケース8内で複数の接点部3が一方向に並んでいる。直流開閉器100は、複数の接点部3のうち隣り合う2つの接点部3の間で隣り合う2つの接点部3から離れて配置されているアーク伸長用の永久磁石9を更に備える。【選択図】図1

Description

本発明は、直流開閉器に関する。
従来、直流開閉器としては、端子装置と、該端子装置に接続される接点装置と、該接点装置を開極及び閉極する駆動装置と、を具備する回路遮断器が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載された回路遮断器における接点装置は、固定接点を有する固定接触子と、固定接点に接離自在に対向する可動接点を有する可動接触子と、を備えている。
特許文献1に記載された回路遮断器は、2つの接点装置を備えており、各接点装置に一対一で対応する各端子装置と各接点装置との間それぞれに永久磁石が1つずつ配置されている。
特開2011−119155号公報
直流開閉器の分野では、部品点数をより少なくすることが望まれている。
本発明の目的は、部品点数をより少なくすることが可能な直流開閉器を提供することにある。
本発明の直流開閉器は、複数の接点部と、各々が前記複数の接点部のうちの互いに異なる1つの接点部を含む複数の電路と、前記複数の接点部を開極及び閉極する駆動装置と、電気絶縁性を有し、少なくとも前記複数の接点部及び前記駆動装置が収納されているケースと、を備え、前記ケース内で前記複数の接点部が一方向に並んでおり、前記複数の接点部のうち隣り合う2つの接点部の間で前記隣り合う2つの接点部から離れて配置されているアーク伸長用の永久磁石を更に備える。
本発明の直流開閉器は、部品点数をより少なくすることが可能となる。
図1は、実施形態の直流開閉器の分解斜視図である。 図2は、実施形態の直流開閉器の斜視図である。 図3Aは、実施形態の直流開閉器の正面図である。図3Bは、実施形態の直流開閉器の平面図である。図3Cは、実施形態の直流開閉器の左側面図である。図3Dは、実施形態の直流開閉器の右側面図である。 図4は、実施形態の直流開閉器におけるケースを除いた要部の斜視図である。 図5は、実施形態の直流開閉器における第1端子の分解斜視図である。 図6は、実施形態の直流開閉器における第2端子の分解斜視図である。 図7は、実施形態の直流開閉器における要部の斜視図である。 図8は、実施形態の直流開閉器におけるボディの斜視図である。 図9は、実施形態の直流開閉器においてアークが伸長される原理の模式説明図である。 図10は、実施形態の直流開閉器を使用した直流回路の一例を示す回路図である。 図11は、実施形態の直流開閉器を使用した直流回路の別の例を示す回路図である。 図12は、実施形態の第1変形例の直流開閉器においてアークが伸長される原理の模式説明図である。 図13は、実施形態の第2変形例の直流開閉器の要部を示す概略平面図である。
下記の実施形態等において説明する各図は、模式的な図であり、図1〜9、12及び13中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(実施形態)
以下では、本実施形態の直流開閉器100について、図1〜9に基づいて説明する。
直流開閉器100は、例えば、少なくとも1つの直流回路の電流を入り(投入)・切り(遮断)する用途等に使用できる。
直流開閉器100は、複数の接点部3と、各々が複数の接点部3のうちの互いに異なる1つの接点部3を含む複数の電路4と、複数の接点部3を開極及び閉極する駆動装置7と、少なくとも複数の接点部3及び駆動装置7が収納されているケース8と、を備える。ケース8は、電気絶縁性を有する。直流開閉器100では、ケース8内で複数の接点部3が一方向に並んでいる。直流開閉器100は、複数の接点部3のうち隣り合う2つの接点部3の間で隣り合う2つの接点部3から離れて配置されているアーク伸長用の永久磁石9を更に備える。これにより、直流開閉器100では、複数の接点部3において開極時に発生する複数のアークを、接点部3の数よりも1つ少ない永久磁石9で伸長させることが可能となる。よって、直流開閉器100では、部品点数をより少なくすることが可能となる。
複数の電路4の各々は、第1端子1と、第2端子2と、第1端子1に接続されておりケース8に固定されている第1導電板(固定接触子)5と、第2端子2に接続されており第2端子2に支持されている第2導電板(可動接触子)6と、を含んでいる。複数の電路4の各々について当該電路4が有する接点部3は、第1導電板5における第1端子1側の基端51とは反対の先端52に設けられた固定接点31と、第2導電板6における第2端子2側の基端61とは反対の先端62に設けられており固定接点31に対向している可動接点32と、で構成されている。永久磁石9は、永久磁石9による磁束が隣り合う2つの接点部3の各々における固定接点31と可動接点32との対向方向に交差するように配置されている。これにより、直流開閉器100では、複数の電路4に電流が流れている状態での複数の接点部3の開極時において、永久磁石9による磁束が、隣り合う2つの接点部3の各々における可動接点32と固定接点31との間に発生するアークに交差する。よって、直流開閉器100では、アークにローレンツ力が作用して、固定接点31と可動接点32との対向方向に交差する面内において、アークが接点部3から離れる向きに伸長する。これにより、直流開閉器100では、アークを消弧させることができ、可動接点32と固定接点31との間が電気的に遮断された状態となる。直流開閉器100は、その使用形態において、第1端子1及び第2端子2に、直流開閉器100の外部電線等が電気的に接続される。直流開閉器100では、接点部3と第1導電板5と第2導電板6とで接点装置を構成している。
直流開閉器100の各構成要素については、以下に詳細に説明する。
直流開閉器100では、複数の接点部3は、2つの接点部3である。これにより、直流開閉器100は、2極の直流開閉器を構成している。
直流開閉器100は、電路4を2つ備えている。したがって、直流開閉器100は、第1端子1及び第2端子2を2つずつ備えている。以下では、2つの電路4を区別する場合に、電路4A、電路4Bと称することもある。また、2つの第1端子1のうち電路4Aに含まれる第1端子1を第1端子1Aと称し、電路4Bに含まれる第1端子1を第1端子1Bと称することもある。また、2つの第2端子2のうち電路4Aに含まれる第2端子2を第2端子2Aと称し、電路4Bに含まれる第2端子2を第2端子2Bと称することもある。
ケース8は、図3Bに示すように、平面視における外周形状が長方形状である。以下では、平面視におけるケース8の長手方向に沿った方向をケース8の長手方向とも称する。また、以下では、平面視におけるケース8の短手方向に沿った方向をケース8の幅方向とも称する。
ケース8は、複数の電路4及び永久磁石9を支持しているボディ81と、ボディ81に結合されているカバー82とで構成されている。ボディ81とカバー82とは、ねじ83(図3B参照)により結合されている。ボディ81及びカバー82は、電気絶縁性を有している。言い換えれば、ケース8は、電気絶縁性を有している。
ボディ81は、カバー82とともにケース8を構成する。ボディ81は、電気絶縁材料(合成樹脂)により構成されている。ボディ81の平面視における外周形状は長方形状である。
カバー82は、電気絶縁性材料(合成樹脂)により構成されている。カバー82の平面視における外周形状は長方形状である。
カバー82には、駆動装置7のハンドル72を露出させる開口部820が設けられている。駆動装置7は、ボディ81に固定される支持体71を備えている。駆動装置7では、ハンドル72が支持体71に支持された軸ピン(回転軸)73を中心として、複数の接点部3を開極状態にする位置(以下、「開極位置」という)と閉極状態にする位置(以下、「閉極位置」という)との間で回転可能となっている。したがって、直流開閉器100では、ハンドル72が人によって操作されることにより、複数の接点部3を開極及び閉極させることができる。
直流開閉器100では、第1端子1は、ケース8の長手方向の第1端801に2つの第1端子1が収納され、ケース8の長手方向の第2端802に2つの第2端子2が収納されている。ケース8には、第1端子1に接続される外部電線等を通す挿通孔811(図3D参照)が設けられ、第2端子2に接続される外部電線等を通す挿通孔812(図3C参照)が形成されている。直流開閉器100では、2つの第1端子1がケース8の幅方向に並んでおり、2つの第2端子2がケース8の幅方向に並んでいる。直流開閉器100では、2つの電路4がケース8の幅方向に並んでいる。以下では、説明の便宜上、挿通孔811を第1挿通孔811と称し、挿通孔812を第2挿通孔812と称することもある。
第1端子1は、ケース8内に配置されているピラー端子(pillar terminal)である。第1端子1を構成するピラー端子は、図1及び5に示すように、角筒状の端子枠11と、端子枠11に設けられたねじ孔111に挿通された端子ねじ12と、端子枠11の内側に配置されており端子ねじ12の先端面に対向している締付け金具13と、を備える。端子枠11、端子ねじ12及び締付け金具13は、導電性を有する。端子枠11の内側の空間は、ケース8の第1挿通孔811の空間とつながっている。カバー82には、端子ねじ12の頭部を露出させる窓孔821(図3B参照)が設けられている。したがって、直流開閉器100では、窓孔821を通してドライバ等によって端子ねじ12を回すことが可能である。第1端子1に絶縁被覆電線の芯線等を接続するには、絶縁被覆電線の芯線を第1挿通孔811を通して端子枠11と締付け金具13との間に挿入してから、端子ねじ12をドライバ等により締め付ければよい。
第1導電板5は、基端51が端子枠11の内側において締付け金具13と対向しかつ端子枠11に接触するように配置され、基端51と固定接点31が設けられた先端52との間の中間部が、ねじ85(図4参照)によりボディ81に固定されている。これにより、直流開閉器100では、第1端子1と第1導電板5とが接続されている。
第2端子2は、ケース8内に配置されている速結端子である。速結端子は、図4及び6に示すように、端子板21と、錠ばね22と、錠ばね22を変形させる解除レバー23と、で構成されている。錠ばね22は、ケース8の第2挿通孔812を通して挿入された絶縁被覆電線の芯線又は絶縁被覆電線の芯線の先端に設けられた圧着端子を押圧して端子板21との間に保持する機能を有する。これにより、直流開閉器100では、第2端子2への絶縁被覆電線の芯線又は圧着端子の接続信頼性の向上を図ることが可能となる。ここで、端子板21及び錠ばね22は、導電性を有する。
錠ばね22は、帯板状の導電板の長手方向の第1端及び第2端それぞれを曲げることによって形成されている。錠ばね22は、導電板の長手方向の第1端により芯線又は圧着端子を押圧する押圧ばね221が構成され、導電板の長手方向の第2端により鎖錠ばね222が構成されている。また、錠ばね22は、導電板の長手方向の中間部により、押圧ばね221及び鎖錠ばね222を支持する支持部220が構成されている。押圧ばね221は、S字状に形成されている。鎖錠ばね222は、J字状に形成されている。鎖錠ばね222と第2挿通孔812との距離は、押圧ばね221と第2挿通孔812との距離よりも長い。押圧ばね221は、その弾性力によって、接続導体(絶縁被覆電線の芯線又は絶縁被覆電線の芯線の先端に設けられた圧着端子)を端子板21に押し付ける。また、鎖錠ばね222は、その弾性力によって、鎖錠ばね222の先端が接続導体に食い込むことで接続導体の抜け止めを行う。
解除レバー23は、電気絶縁性材料(合成樹脂)により構成されている。解除レバー23は、ケース8に支持された軸26を中心として回転可能となっている。ケース8には、解除レバー23を露出させる開口部823(図1及び図3B参照)が設けられている。解除レバー23には、鎖錠ばね222の先端が支持部220に近づく向きに鎖錠ばね222を押すことが可能な突起231(図6参照)が設けられている。直流開閉器100では、錠ばね22と端子板21との間に接続導体が保持されている状態で、解除レバー23を図3Aでの反時計回り方向に回転させる操作を行われると、突起231によって鎖錠ばね222が押される。これにより、直流開閉器100では、鎖錠ばね222の先端が接続導体から離れるので、接続導体を容易に取り外すことが可能となる。直流開閉器100では、解除レバー23を操作する力がなくなると、鎖錠ばね222の弾性復帰力によって突起231が押され、解除レバー23が操作前の位置まで回転する。
第2導電板6は、長尺の平板状である。第2導電板6の基端61は、第2端子2の端子板21に固定されている。第2導電板6の先端62には、可動接点32が設けられている。第2導電板6は、その厚さ方向に撓むことができる。言い換えれば、第2導電板6は、ばね変形可能な板ばねとしての機能を有している。これにより、直流開閉器100では、可動接点32が、固定接点31に接触している位置と固定接点31から離れている位置との間で移動可能となっている。
駆動装置7は、接点装置の接点部3を開極及び閉極するためのリンク機構である。駆動装置7は、支持体71がボディ81に固定されている。
支持体71は、金属材料(例えば、鉄等)により構成されている。支持体71は、ケース8の長手方向に沿った方向から見た形状がU字状である。要するに、支持体71は、ケース8内において、2つの側片712がケース8の幅方向において対向している。
ハンドル72は、電気絶縁性材料(合成樹脂)により構成されている。ハンドル72は、支持体71の2つの側片712(図1及び4参照)の先端間に架け渡されている軸ピン73のまわりで回転可能となっている。軸ピン73は、ハンドル72に設けられた軸受孔に挿通されている。ハンドル72は、軸ピン73を囲んでいるねじりコイルばねにより、図3Aにおける反時計回り方向の力を受けている。ねじりコイルばねは、ハンドル72と支持体71とにより保持されている。
駆動装置7は、ボディ81の厚さ方向(図3Aにおける上下方向)に沿って移動可能であって2つの第2導電板6に跨って配置されている可動体79を備えている。可動体79は、電気絶縁性材料(合成樹脂)により構成されている。可動体79は、自身の移動に伴って第2導電板6を移動させる機能を有する。直流開閉器100は、ハンドル72が開極位置にあるときには、可動接点32が固定接点31から離れており、かつボディ81の厚さ方向においてボディ81から離れる方向への可動体79の移動が支持体71により規制されている。
駆動装置7は、人の操作によってハンドル72が開極位置から閉極位置に回転したときに、可動接点32が固定接点31に接触するように可動体79が2つの第2導電板6を押圧する。これにより、駆動装置7は、各接点部3を閉極する。
また、駆動装置7は、人の操作によってハンドル72が閉極位置から開極位置に回転したときに、可動接点32が固定接点31から離れるように可動体79がボディ81から離れる方向へ移動する。これにより、駆動装置7は、各接点部3を開極する。
直流開閉器100は、第2導電板6の基端61に結合されているバイメタル17を備えている。直流開閉器100では、駆動装置7は、バイメタル17の変形に応じて複数の接点部3を開極させるように構成されている。これにより、直流開閉器100では、複数の接点部3に過電流が流れたときに、各電路4を遮断することが可能となる。
直流開閉器100は、バイメタル17を含む引外し装置を備えている。バイメタル17は、温度検出素子として機能する。引外し装置は、バイメタル17と、引外し体74と、を備える。引外し体74は、支持体71の2つの側片712の基端間に架け渡された回転軸75のまわりで回転可能となっている。引外し体74は、ケース8の長手方向に沿った方向から見た形状がY字状である。引外し体74は、電気絶縁性材料(合成樹脂)により構成されている。
バイメタル17は、長尺の板状に形成されている。バイメタル17の一端は、第2導電板6の基端61とともに、ボディ81に固定されている。バイメタル17の一端は、第2導電板6と第2端子2の端子板21との間に介在している。また、引外し装置は、変形前のバイメタル17の他端と引外し体74との距離を調整するねじ78が、引外し体74に設けられている。
直流開閉器100では、第1端子1、第2端子2等での接続不具合や接点部3の接触抵抗の増加等による温度上昇によりバイメタル17が変形してバイメタル17がねじ78を押すことにより、引外し体74が回転し、可動接点32が固定接点31から離れるように第2導電板6が動く。また、直流開閉器100では、接点部3に過電流が流れなくなってバイメタル17の温度が低下すると、バイメタル17が元の形状に復帰する。
直流開閉器100の状態としては、オフ状態と、オン状態と、トリップ状態と、があり得る。オフ状態は、ハンドル72が開極位置にあって可動接点32が固定接点31から離れている状態である。オン状態は、ハンドル72が閉極位置にあって可動接点32が固定接点31に接触している状態である。トリップ状態は、ハンドル72が閉極位置にありながらも可動接点32が固定接点31から離れている状態である。直流開閉器100は、オン状態からトリップ状態への移行が完了した後、ハンドル72が閉極位置から開極位置まで反時計回り方向に回転する。直流開閉器100では、この状態からハンドル72を閉極位置まで回転させれば、再びオン状態に移行する。
永久磁石9は、一例としてネオジム(NdFeB)により構成されているが、これに限らず、例えば、サマリウムコバルト(SmCo)、アルニコ(Al−Ni−Co)、フェライト等により構成されていてもよい。
永久磁石9は、長方体状に形成されている。永久磁石9は、隣り合う2つの接点部3のうち一方の接点部3(接点部3A)に対向する面9A(図1及び9参照)と他方の接点部3(接点部3B)に対向する面9B(図4及び9参照)とが互いに異なる磁極面となるように配置されている。より詳細には、永久磁石9は、接点部3Aに対向する面9AがS極、接点部3Bに対向する面9BがN極となるように配置されている。永久磁石9は、ボディ81の厚さ方向に沿った方向における厚さが、接点部3が開極している状態での固定接点31と可動接点32との距離よりも大きいのが好ましい。これにより、直流開閉器100では、接点部3の開極時に発生するアークに作用する磁束をより多くすることが可能となり、アークをより迅速に伸長させることが可能となる。ここで、永久磁石9は、複数の接点部3の並んでいる方向から見て、開極している接点部3の固定接点31と可動接点32の少なくとも一部と重なるように配置されているのが好ましい。
直流開閉器100では、永久磁石9と接点部3Aとの距離と、永久磁石9と接点部3Bとの距離とが、同じであるのが好ましい。
直流開閉器100は、例えば、図10に示すように1回路(1つの直流回路)の電流を2点で入り・切りする用途に使用する場合、隣り合う接点部3それぞれで発生するアークを互いに異なる方向へ伸長させることが可能となる。より詳細には、直流開閉器100では、隣り合う接点部3に流れる電流の向きが互いに逆向きになり、かつ、永久磁石9による磁束の向きが互いに同じになるので、隣り合う接点部3それぞれで発生するアークを互いに異なる方向へ伸長させることが可能となる。これにより、直流開閉器100では、例えば、ケース8の長手方向において各接点部3の両側それぞれの空間の広さが異なっていても、少なくとも1つの接点部3のアークを消弧させることが可能となる。また、直流開閉器100では、第1端子1A及び第1端子1Bの極性が図10の場合と逆で、かつ、第2端子2A及び第2端子2Bの極性が図10の場合と逆でも、隣り合う接点部3それぞれで発生するアークを互いに異なる方向へ伸長させることが可能となる。また、直流開閉器100では、隣り合う接点部3間でアークが転流するのを抑制することが可能となる。図9では、接点部3Aにおける“○”の中に“×”の記号が、電流が紙面の奥から手前に向かって流れていることを模式的に表している。また、図9では、接点部3Bにおける“○”の中に“・”の記号が、電流が紙面の手前から奥に向かって流れていることを模式的に表している。また、図9では、永久磁石9による磁束を一点鎖線で模式的に表してある。
図10では、第1端子1Aと第1端子1Bとの間に、第1端子1Aをプラス側、第1端子1Bをマイナス側として直流電源Eが接続されている。また、図10では、第2端子2Aと第2端子2Bとの間に、第2端子2Aをプラス側、第2端子2Bをマイナス側として直流負荷Lが接続されている。直流電源Eは、例えば、太陽光発電装置であるが、これに限らず、例えば、燃料電池、蓄電装置等でもよい。直流負荷Lは、例えば、電力変換装置(例えば、DC−ACインバータ)であるが、これに限らない。
直流開閉器100は、図10に示した使用形態に限らず、例えば、第2端子2Aと第2端子2Bとの間に直流電源Eを接続し、かつ、第1端子1Aと第1端子1Bとの間に直流負荷Lを接続してもよい。
また、直流開閉器100は、図11に示すように2回路(2つの直流回路)の電流をそれぞれ1点で入り・切りする用途に使用してもよい。図11では、第1端子1Aと第2端子2Aとの間に、第1端子1Aを直流電源E1のプラス側として直流電源E1と直流負荷L1の直列回路が接続されている。また、図11では、第1端子1Bと第2端子2Bとの間に、第1端子1Bを直流電源E2のプラス側として直流電源E2と直流負荷L2との直列回路が接続されている。これにより、直流開閉器100では、第1端子1A及び第1端子1Bを同じ極性の端子として扱い、かつ、第2端子2A及び第2端子2Bを同じ極性の端子として扱うことができる。これにより、直流開閉器100では、外部電線等の配線が容易になる。また、直流開閉器100では、複数の直流開閉器100をケース8の幅方向に並べて配置するような場合に、外部電線等の配線が容易になる。
直流開閉器100では、第1端子1Aと第2端子2Aとの間に、第2端子2Aを直流電源E1のプラス側として直流電源E1と直流負荷L1の直列回路を接続し、第1端子1Bと第2端子2Bとの間に、第2端子2Bを直流電源E2のプラス側として直流電源E2と直流負荷L2との直列回路を接続してもよい。
直流開閉器100は、電気絶縁性を有し、永久磁石9と隣り合う2つの接点部3それぞれとの間に少なくとも一部がある絶縁壁10を備え、絶縁壁10がボディ81と一体であるのが好ましい。これにより、直流開閉器100では、部品点数を増加させることなく、隣り合う接点部3間の電気絶縁性をより高めることが可能となる。直流開閉器100では、隣り合う2つの接点部3間に永久磁石9が配置された構成を採用しながらも、隣り合う接点部3間が永久磁石9を介して短絡するのを抑制することが可能となる。また、直流開閉器100では、永久磁石9がアークに晒されるのを抑制することが可能となり、永久磁石9を保護することが可能となる。したがって、直流開閉器100では、永久磁石9の劣化を抑制することが可能となり、信頼性の向上及び長寿命化を図ることが可能となる。絶縁壁10は、永久磁石9の磁界に影響を与えにくいように、合成樹脂等により構成されているのが好ましい。
絶縁壁10は、永久磁石9を囲繞しているのが好ましい。これにより、直流開閉器100では、絶縁壁10が永久磁石9と各接点部3との間のみにある場合と比べて、永久磁石9の位置精度を向上させることが可能となり、アークの消弧性能のばらつきを抑制することが可能となる。絶縁壁10は、永久磁石9を囲繞している場合、永久磁石9と接点部3との間にある部位の高さに比べて、複数の接点部3の並んでいる方向(ケース8の長手方向)に交差する部位の高さが低くてもよい。
直流開閉器100では、絶縁壁10を備えることにより、隣り合う接点部3間の距離の短縮化を図りながらも、隣り合う接点部3間の短絡を抑制することが可能となり、ケース8の幅方向の長さの短縮化を図ることが可能となる。また、直流開閉器100では、隣り合う接点部3間の距離の短縮化により、隣り合う接点部3間に配置されている永久磁石9の磁束の利用効率の向上を図ることが可能となる。
直流開閉器100では、カバー82とボディ81とで永久磁石9を保持しているのが好ましい。これにより、直流開閉器100は、永久磁石9がボディ81に接着されてボディ81のみにより保持されている場合に比べて、信頼性を向上させることが可能となる。
図12は、実施形態の第1変形例の直流開閉器101の要部を示す概略平面図である。
第1変形例の直流開閉器101は、実施形態の直流開閉器100と基本構成が同じであり、永久磁石9の配置が相違する。直流開閉器101に関し、直流開閉器100と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
直流開閉器101において、永久磁石9は、複数の接点部3の並ぶ一方向とは直交する方向にN極、S極が並ぶように配置されている。図12では、永久磁石9による磁束を一点鎖線で模式的に表してある。また、図12では、直流開閉器101を図10に示す1回路に使用する場合に関して、接点部3Aにおける“○”の中に“×”の記号が、電流が紙面の奥から手前に向かって流れていることを模式的に表している。また、図12では、接点部3Bにおける“○”の中に“・”の記号が、電流が紙面の手前から奥に向かって流れていることを模式的に表している。
直流開閉器101では、直流開閉器100と同様、複数の接点部3において開極時に発生する複数のアークを、接点部3の数よりも1つ少ない永久磁石9で伸長させることが可能となる。よって、直流開閉器101では、部品点数をより少なくすることが可能となる。また、直流開閉器101では、直流開閉器100と同様、隣り合う接点部3それぞれで発生するアークを互いに異なる方向へ伸長させることが可能となる。
図13は、実施形態の第2変形例の直流開閉器102の要部を示す概略平面図である。
第2変形例の直流開閉器102は、実施形態の直流開閉器100と基本構成が略同じであり、接点部3の数が3つであり、永久磁石9の数が2つである点が相違する。直流開閉器102に関し、直流開閉器100と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
直流開閉器102は、3極の直流開閉器を構成している。直流開閉器102は、3つの接点部3において開極時に発生する3つのアークを、接点部3の数よりも1つ少ない2つの永久磁石9で伸長させることが可能となる。よって、直流開閉器101では、部品点数をより少なくすることが可能となる。
実施形態等に記載した材料、数値等は、好ましい例を示しているだけであり、それに限定する主旨ではない。更に、本願発明は、その技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、構成に適宜変更を加えることが可能である。
例えば、直流開閉器100、101及び102の各々では、可動接点32が第2導電板6と別体であり第2導電板6に取り付けられているが、これに限らず、可動接点32が第2導電板6と一体でもよい。
また、直流開閉器100、101及び102の各々では、固定接点31が第1導電板5と別体であり第1導電板5に取り付けられているが、これに限らず、固定接点31が第1導電板5と一体でもよい。
また、絶縁壁10は、永久磁石9を位置決めする機能を有する構成に限らず、複数の接点部3の並んでいる一方向において、永久磁石9から適宜離れていてもよい。
第1端子1におけるピラー端子の構造は、適宜変更してもよい。また、第1端子1は、ピラー端子に限らず、例えば、ねじ式端子(screw-type terminal)、差込端子(plug-in terminal)、速結端子等でもよい。
また、第2端子2における速結端子の構造は、適宜変更してもよい。また、第2端子2は、速結端子に限らず、例えば、ピラー端子、ねじ式端子、差込端子等でもよい。
例えば、直流開閉器100、101及び102は、バイメタル17を備えているが、バイメタル17を備えていない構成を採用することもできる。
1 第1端子
2 第2端子
21 端子板
22 錠ばね
23 解除レバー
3 接点部
31 固定接点
32 可動接点
4 電路
5 第1導電板
51 基端
52 先端
6 第2導電板
61 基端
62 先端
7 駆動装置
8 ケース
81 ボディ
82 カバー
812 挿通孔
9 永久磁石
10 絶縁壁
17 バイメタル
100、101、102 直流開閉器

Claims (7)

  1. 複数の接点部と、
    各々が前記複数の接点部のうちの互いに異なる1つの接点部を含む複数の電路と、
    前記複数の接点部を開極及び閉極する駆動装置と、
    電気絶縁性を有し、少なくとも前記複数の接点部及び前記駆動装置が収納されているケースと、を備え、
    前記ケース内で前記複数の接点部が一方向に並んでおり、
    前記複数の接点部のうち隣り合う2つの接点部の間で前記隣り合う2つの接点部から離れて配置されているアーク伸長用の永久磁石を更に備える
    ことを特徴とする直流開閉器。
  2. 前記複数の電路の各々は、第1端子と、第2端子と、前記第1端子に接続されており前記ケースに固定されている第1導電板と、前記第2端子に接続されており前記第2端子に支持されている第2導電板と、を含んでおり、
    前記複数の電路の各々について当該電路が有する接点部は、前記第1導電板における前記第1端子側の基端とは反対の先端に設けられた固定接点と、前記第2導電板における前記第2端子側の基端とは反対の先端に設けられており前記固定接点に対向している可動接点と、で構成されており、
    前記永久磁石は、前記永久磁石による磁束が前記隣り合う2つの接点部の各々における前記固定接点と前記可動接点との対向方向に交差するように配置されている
    ことを特徴とする請求項1記載の直流開閉器。
  3. 前記ケースは、前記複数の電路及び前記永久磁石を支持しているボディと、前記ボディに結合されているカバーとで構成され、
    電気絶縁性を有し、前記永久磁石と前記隣り合う2つの接点部それぞれとの間に少なくとも一部がある絶縁壁を更に備え、
    前記絶縁壁が前記ボディと一体である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の直流開閉器。
  4. 前記絶縁壁は、前記永久磁石を囲繞している
    ことを特徴とする請求項3記載の直流開閉器。
  5. 前記第2導電板の前記基端に結合されているバイメタルを備え、
    前記駆動装置は、前記バイメタルの変形に応じて前記複数の接点部を開極させるように構成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の直流開閉器。
  6. 前記第2端子は、前記ケース内に配置されている速結端子であり、
    前記速結端子は、端子板と、前記ケースの挿通孔を通して挿入された絶縁被覆電線の芯線又は絶縁被覆電線の芯線の先端に設けられた圧着端子を押圧して前記端子板との間に保持する錠ばねと、前記錠ばねを変形させる解除レバーと、で構成されている
    ことを特徴とする請求項2又は5記載の直流開閉器。
  7. 前記複数の接点部は、2つの接点部である
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の直流開閉器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019121437A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 河村電器産業株式会社 回路遮断器及び回路遮断器の組み立て方法

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