JP2017097382A - ターゲット供給装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ターゲット物質とレーザ光とを導入して極端紫外光の生成が行われるチャンバ2に装着されるターゲット供給装置7Aであって、ノズル723Aを有するターゲット生成器72Aと、前記ノズル723Aを覆う第1配管75Aと、前記ターゲット物質が通過するように前記第1配管75Aに設けられたカバー開口部752Aと、前記カバー開口部752Aを開閉するように構成された第1バルブV1とを含んでもよい。
【選択図】図3
Description
1.EUV光生成装置の全体説明
1.1 構成
1.2 動作
2.ターゲット供給装置を含むEUV光生成装置
2.1 第1実施形態
2.1.1 概略
2.1.2 構成
2.1.3 動作
2.1.3.1 ターゲット生成器をチャンバに設置するときの動作
2.1.3.2 ターゲット生成器をチャンバから取り外すときの動作
2.2 第2実施形態
2.2.1 概略
2.2.2 構成
2.2.3 動作
2.2.3.1 ターゲット生成器をチャンバに設置するときの動作
2.2.3.2 ターゲット生成器をチャンバから取り外すときの動作
2.3 第3実施形態
2.3.1 概略
2.3.2 構成
2.3.3 動作
2.3.3.1 ターゲット生成器をチャンバに設置するときの動作
2.3.3.2 ターゲット生成器をチャンバから取り外すときの動作
2.4 第4実施形態
2.4.1 概略
2.4.2 構成
2.4.3 動作
2.4.3.1 ターゲット生成器をチャンバに設置するときの動作
2.4.3.2 ターゲット生成器をチャンバから取り外すときの動作
2.5 変形例
1.1 構成
図1は、例示的なLPP方式のEUV光生成装置1の構成を概略的に示す。EUV光生成装置1は、少なくとも1つのレーザ装置3と共に用いられてもよい。EUV光生成装置1およびレーザ装置3を含むシステムを、以下、EUV光生成システム11と称する。図1を参照に、以下に詳細に説明されるように、EUV光生成装置1は、チャンバ2を含んでもよい。チャンバ2は、密閉可能であってもよい。EUV光生成装置1は、ターゲット供給装置7をさらに含んでもよい。ターゲット供給装置7は、例えばチャンバ2に取り付けられていてもよい。ターゲット供給装置7から供給されるターゲットの材料は、スズ、テルビウム、ガドリニウム、リチウム、キセノン、またはそれらのうちのいずれか2つ以上の組合せ等を含んでもよいが、これらに限定されない。
図1を参照すると、レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31は、レーザ光進行方向制御部34を経て、パルスレーザ光32としてウインドウ21を透過して、チャンバ2に入射してもよい。パルスレーザ光32は、少なくとも1つのレーザ光経路に沿ってチャンバ2内に進み、レーザ光集光光学系22で反射されて、パルスレーザ光33として少なくとも1つのドロップレット27に照射されてもよい。
2.1 第1実施形態
2.1.1 概略
本開示の第1実施形態によれば、ターゲット供給装置は、タンクと、当該タンクの内部と連通し当該タンクの一面から突出するように設けられたノズルとを有するターゲット生成器を含んでもよい。また、カバーは、タンクからノズルの先端にかけて延びる筒状に形成され、カバー用開閉部がカバー開口部を閉じたときに、当該カバー、カバー用開閉部、および、タンクで囲まれる内部空間が密閉されるように設けられてもよい。
ここで、ノズルのノズル孔が空気に触れると、ノズル孔あるいはノズルの先端部に存在するターゲット物質が酸化して、固体の酸化物が生成され得る。この固体の酸化物は、ノズル孔を詰まらせる原因や、ターゲット物質が意図しない方向に出力される原因となり得る。
以上のターゲット供給装置によれば、ターゲット物質を供給した後にカバー開口部を閉じることで、カバー、カバー用開閉部、および、タンクで囲まれる内部空間が密閉され得る。このため、ノズル孔が空気に触れることを抑制しつつ、ターゲット生成器をチャンバから取り外し得る。
以上のターゲット供給装置によれば、チャンバ用開閉部がチャンバ開口部を閉じた状態で、ターゲット生成器をチャンバに設置し得る。ターゲット生成器を設置する際、カバー用開閉部がカバー開口部を閉じた状態で、第1接続用配管を第2接続用配管に接続し得る。その後、排気部が第1接続用配管の内部、第2接続用配管の内部、および、カバーの内部の空気を排気し得る。そして、この空気の排気後に、チャンバ用開閉部がチャンバ開口部を開くとともに、カバー用開閉部がカバー開口部を開くことで、ターゲット物質をチャンバ内に供給し得る。
このため、ノズル孔が空気に触れることを抑制しつつ、ターゲット生成器をチャンバに設置し得る。
以上のターゲット供給装置によれば、ターゲット生成器をチャンバから取り外す際、チャンバ開口部およびカバー開口部を開いた状態で、排気部が第1接続用配管の内部、第2接続用配管の内部、および、カバーの内部のエッチングガスを排気し得る。そして、このエッチングガスの排気後に、チャンバ用開閉部がチャンバ開口部を閉じるとともに、パージガス供給部が第1接続用配管の内部、第2接続用配管の内部、および、カバーの内部にパージガスを供給し得る。その後、カバー用開閉部がカバー開口部を閉じることで、カバー、カバー用開閉部、および、タンクで囲まれる内部空間は、パージガスが充填された状態で密閉され得る。
このため、ノズル孔が空気に触れることを抑制しつつ、ターゲット生成器をチャンバから取り外し得る。また、カバー、カバー用開閉部、および、タンクで囲まれる内部空間に、パージガスが充填され得ることで、カバー内外の圧力差によって当該内部空間に空気が入ってくることを抑制し得る。
以上のターゲット供給装置によれば、第1接続用配管と第2接続用配管とが位置ずれして接続されることを抑制し得る。このため、このよう位置ずれによる隙間からチャンバ内に空気が入り込むことを抑制し得る。また、ノズル孔が空気に触れることを抑制し得る。
図2は、第1実施形態に係るターゲット供給装置を含むEUV光生成装置の構成を概略的に示す。図3は、ターゲット供給装置の構成を概略的に示す。
EUV光生成装置1Aは、図2に示すように、チャンバ2と、レーザ装置3と、EUV光生成制御システム5Aと、ターゲット供給装置7Aとを備えてもよい。
第1圧力計261Aおよび第1排気装置262Aは、EUV光生成制御システム5Aに接続されてもよい。第1圧力計261Aは、チャンバ2内部の圧力に対応する信号をEUV光生成制御システム5Aに送信してもよい。第1排気装置262Aは、EUV光生成制御システム5Aから送信される信号に基づいてチャンバ2内部を排気してもよい。
エッチングガス供給部263Aには、EUV集光ミラー23の反射面231に沿ってエッチングガスを供給するための配管264Aが接続されてもよい。また、エッチングガス供給部263Aは、EUV光生成制御システム5Aに電気的に接続されてもよい。エッチングガス供給部263Aは、EUV光生成制御システム5Aから送信される信号に基づいて、チャンバ2内部にエッチングガスを供給してもよい。
ターゲット生成部71Aは、ターゲット生成器72Aと、圧力調整器73Aと、温度調節部74Aとを備えてもよい。
タンク721Aは、筒状であってもよい。タンク721Aには、当該タンク721A内のターゲット物質270がドロップレット27としてチャンバ2内に出力される前に通過するノズル723Aが設けられていてもよい。ノズル723Aの先端部には、ノズル孔724Aが設けられていてもよい。
温度センサ743Aは、タンク721Aの外周面におけるノズル723A側に設けられてもよい。温度センサ743Aは、そのセンサが設置された部分の温度を検出して、当該検出した温度に対応する信号を温度コントローラ744Aに送信するよう構成されてもよい。温度コントローラ744Aは、温度センサ743Aからの信号に基づいて、ターゲット物質270の温度を推定し、ターゲット物質270の温度を所定温度に調節するための信号をヒータ電源742Aに出力するよう構成されてもよい。
第1配管75Aの第1内部空間751A内にノズル723Aの少なくとも一部が位置し、かつ、図3において当該第1配管75AのZ方向の端のカバー開口部752Aよりタンク721Aに近い側にノズル723Aの先端が位置するように、第1配管75Aがタンク721Aの底面に固定されてもよい。このとき、第1の端のフランジに設けられた溝にOリング758Aを嵌め込むことで、第1配管75Aの第1の面とタンク721Aの第2の面との間をシールしてもよい。
ガイド部761Aは、例えば、外輪郭がカバー開口部752Aより大きい略板状に形成されてもよい。ガイド部761Aには、その厚さ方向に貫通する貫通孔764Aが形成されてもよい。貫通孔764Aの大きさは、カバー開口部752Aと同じ大きさであってもよいし、あるいは少なくともドロップレット27が通過可能な大きさであってもよい。ガイド部761Aの内部には、第1の溝765Aが形成されてもよい。第1の溝765Aは、遮蔽板762Aが貫通孔764Aを塞ぐ第1の位置と、貫通孔764Aを開放する第2の位置との間で往復できるように、遮蔽板762Aをガイドしてもよい。
駆動部763Aは、ターゲット制御装置70Aに電気的に接続されてもよい。駆動部763Aは、ターゲット制御装置70Aから送信される信号に基づいて、遮蔽板762Aを第1の位置または第2の位置に移動させてもよい。
第2配管77Aの内径寸法は、第1配管75Aの内径寸法と同じであってもよいし、あるいは少なくともドロップレット27が通過可能な大きさであってもよい。第2配管77Aの中心軸が第1配管75Aの中心軸および貫通孔764Aの中心軸と同軸上に位置するように、第2配管77Aがガイド部761Aの第2の面に固定されてもよい。第2配管77Aの第1の端のフランジに設けられた溝にOリング778Aを嵌め込むことで、第2配管77Aの第1の面とガイド部761Aの第2の面との間をシールしてもよい。
第3配管79Aは、チャンバ2の外側の第1の面に設けられてもよい。第3配管79Aは、第1配管75Aと同様の構成を有し、当該第3配管79Aにおける軸方向の両端からそれぞれ管の外側に延びる一対のフランジを有してもよい。
第3配管79Aの内径寸法は、第1配管75Aの内径寸法と同じであってもよいし、あるいは少なくともドロップレット27が通過可能な大きさであってもよい。第3配管79Aの中心軸がチャンバ2のチャンバ開口部20の中心と同軸上に位置するように、第3配管79Aがチャンバ2の外側の第1の面に固定されてもよい。第3配管79Aの第2の端のフランジに設けられた溝にOリング798Aを嵌め込むことで、第3配管79Aの第2の面とチャンバ2の外側の第1の面との間をシールしてもよい。
駆動部803Aは、ターゲット制御装置70Aに電気的に接続され、ターゲット制御装置70Aから送信される信号に基づいて、遮蔽板802Aを第1の位置または第2の位置に移動させてもよい。
貫通孔804Aの中心が第3配管79Aの開口部792Aの中心およびチャンバ2のチャンバ開口部20の中心と同軸上に位置するように、第2バルブV2が第3配管79Aの第1の端のフランジに固定されてもよい。第3配管79Aの第1の端のフランジの溝にOリング799Aを嵌め込むことで、第3配管79Aの第1の面とガイド部801Aの第2の面との間をシールしてもよい。このような構成により、遮蔽板802Aが第1の位置に存在するときにチャンバ開口部20が閉じられ、遮蔽板802Aが第2の位置に存在しているときにチャンバ開口部20が開かれ得る。
配管821Aの第1の端は、第4配管81Aに挿通されてもよい。
第2排気装置822Aは、配管821Aの第2の端に連結されてもよい。第2排気装置822Aは、ターゲット制御装置70Aに電気的に接続されてもよい。第2排気装置822Aは、ターゲット制御装置70Aから送信される信号に基づいて、第2内部空間781Aを排気してもよい。
第3バルブV3は、配管821Aに設けられてもよい。第3バルブV3は、ターゲット制御装置70Aに電気的に接続され、ターゲット制御装置70Aから送信される信号に基づいて、第2内部空間781Aを排気可能な開状態と、排気不可能な閉状態とを切り替えられてもよい。
配管831Aの第1の端は、配管821Aにおける第3バルブV3より第4配管81A側に挿通されてもよい。
パージガス供給源832Aは、配管831Aの第2の端に連結されてもよい。パージガス供給源832Aは、配管831Aおよび配管821Aを介して、パージガスを第2内部空間781Aに供給してもよい。パージガスとしては、ターゲット物質270であるスズと反応し難いガスであってもよく、例えば、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスであってもよい。
第4バルブV4は、配管831Aに設けられてもよい。第4バルブV4は、ターゲット制御装置70Aに電気的に接続され、当該ターゲット制御装置70Aから送信される信号に基づいて、パージガスを第2内部空間781Aに供給可能な開状態と、供給不可能な閉状態とを切り替えられてもよい。
第2圧力計834Aは、配管831Aにおける第4バルブV4より配管821A側に設けられ、ターゲット制御装置70Aに電気的に接続されてもよい。第2圧力計834Aは、第2内部空間781Aの圧力に対応する信号をターゲット制御装置70Aに送信してもよい。
2.1.3.1 ターゲット生成器をチャンバに設置するときの動作
図4は、ターゲット生成器をチャンバに設置するときの動作を示すフローチャートである。
一方、ターゲット生成器72Aをチャンバ2に設置する前において、第1バルブV1が第1配管75Aのカバー開口部752Aを閉じていてもよい。第4バルブV4は開いていてもよい。第3バルブV3は閉じていてもよい。第1内部空間751Aには、パージガスが満たされていてもよい。このパージガスは、詳しくは後述するが、ターゲット生成器72Aをチャンバ2から取り外す前に充填されてもよい。
このステップS3において、ターゲット制御装置70Aは、第2内部空間781Aの排気が終了していないと判断した場合、所定時間経過後にステップS3の処理を再度行ってもよい。
一方、ステップS3において、ターゲット制御装置70Aは、第2内部空間781Aの排気が終了したと判断した場合、第1バルブV1を開けてもよい(ステップS4)。このように、第2内部空間781Aの排気が終了した後に、第1バルブV1を開けることによって、ノズル723Aのノズル孔724Aが空気に接触することを抑制し得る。
このステップS5において、ターゲット制御装置70Aは、第1内部空間751A内のパージガスの排気が終了していないと判断した場合、所定時間経過後にステップS5の処理を再度行ってもよい。
一方、ステップS5において、ターゲット制御装置70Aは、第1内部空間751Aの排気が終了したと判断した場合、第3バルブV3を閉じるとともに、第2排気装置822Aを停止してもよい(ステップS6)。
以上の処理によって、第1内部空間751Aおよび第2内部空間781Aの両方が排気され得る。
図5は、ターゲット生成器をチャンバから取り外すときの動作を示すフローチャートである。
この後、作業者は、ターゲット生成器72Aをチャンバ2から取り外すために、EUV光生成装置1Aを操作してもよい。
EUV光生成装置1AのEUV光生成制御システム5Aは、作業者の操作に基づいて、ターゲット生成器72Aをチャンバ2から取り外すための信号をターゲット制御装置70Aに送信してもよい。
このステップS14において、ターゲット制御装置70Aは、第1内部空間751Aおよび第2内部空間781Aの排気が終了していないと判断した場合、所定時間経過後にステップS14の処理を再度行ってもよい。
一方、ステップS14において、ターゲット制御装置70Aは、第1内部空間751Aおよび第2内部空間781Aの排気が終了したと判断した場合、第3バルブV3を閉じるとともに、第2排気装置822Aを停止してもよい(ステップS15)。さらに、ターゲット制御装置70Aは、第4バルブV4を開けてもよい(ステップS16)。
このステップS15,S16の処理によって、パージガス供給源832Aからパージガスが、第1内部空間751Aおよび第2内部空間781A内に供給され得る。そして、第2圧力計834Aは、第1内部空間751Aおよび第2内部空間781Aの圧力に対応する信号をターゲット制御装置70Aに送信してもよい。
このステップS17において、ターゲット制御装置70Aは、第1内部空間751Aおよび第2内部空間781Aにパージガスが充填されていないと判断した場合、所定時間経過後にステップS17の処理を再度行ってもよい。
一方、ステップS17において、ターゲット制御装置70Aは、第1内部空間751Aおよび第2内部空間781Aにパージガスが充填されたと判断した場合、第4バルブV4を閉じてもよい(ステップS18)。この後、ターゲット制御装置70Aは、第1バルブV1を閉じてもよい(ステップS19)。
以上の処理によって、チャンバ2は、閉じている第2バルブV2によって、当該チャンバ2の内部にエッチングガスが満たされた状態となり得る。また、第1配管75Aは、閉じている第1バルブV1によって、第1内部空間751Aにパージガスが満たされた状態となりうる。
例えばノズル723Aの先端にターゲット物質が付着している場合であっても、このように第1バルブV1がカバー開口部752Aを閉じることで、ターゲット物質の飛散を抑制し得る。
このことにより、ノズル723Aが空気に触れることを抑制しつつ、ターゲット生成器72Aをチャンバ2から取り外し得る。
このことにより、ターゲット生成器72Aをチャンバ2に設置する際、カバー開口部752Aが閉じた状態で第2配管77Aを第4配管81Aに接続し得る。その後、第2排気部82Aが第2内部空間781Aの空気を排気し得る。そして、この空気の排気後に、第2バルブV2がチャンバ開口部20を開くとともに、第1バルブV1がカバー開口部752Aを開くことで、ターゲット物質270をチャンバ2内に供給し得る。
このため、ノズル孔724Aが空気に触れることを抑制しつつ、ターゲット生成器72Aをチャンバ2に設置し得る。
このことにより、ターゲット生成器72Aをチャンバ2から取り外す際、チャンバ開口部20およびカバー開口部752Aを開いた状態で第2排気部82Aが第1内部空間751Aおよび第2内部空間781Aのエッチングガスを排気し得る。そして、チャンバ開口部20を閉じるとともに、パージガス供給部83Aが第1内部空間751Aおよび第2内部空間781Aにパージガスを供給し得る。その後、カバー開口部752Aを閉じることで、第1内部空間751Aは、パージガスが充填された状態で密閉され得る。
このため、ノズル孔724Aが空気に触れることを抑制しつつ、ターゲット生成器72Aをチャンバ2から取り外し得る。また、第1内部空間751Aにパージガスが充填され得ることで、第1配管75A内外の圧力差によって第1内部空間751Aに空気が入ってくることを抑制し得る。
このことにより、第2配管77Aと第4配管81Aとが位置ずれして接続されることを抑制し得る。このため、チャンバ2内に空気が入り込むことを抑制し得る。また、ノズル孔724Aが空気に触れることを抑制し得る。
また、継手84Aは、クイックカップリングでなくてもよく。ドロップレット27が通過し得るスエージロック社製のVCRメタルシールなどの継手であってもよい。
以上の構成は、以下の第2〜第4実施形態に適用してもよい。
2.2.1 概略
本開示の第2実施形態によれば、カバーは、ノズルの軸方向に伸縮自在な構成を有し、カバー開口部は、ノズルが挿通可能な大きさに形成されてもよい。
以上のターゲット供給装置によれば、カバーをチャンバに取り付けることで、ターゲット生成器をチャンバに設置し得る。その後、カバーを縮めつつノズルをチャンバ内のプラズマ生成領域に近づけ得る。
図6Aは、第2実施形態に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示し、当該ターゲット供給装置が装着された状態を表す。図6Bは、ターゲット供給装置の構成を概略的に示し、当該ターゲット供給装置が動作している状態を表す。
第2実施形態のEUV光生成装置1Bにおいて、図6Aに示すように、ターゲット供給装置7B以外の構成については、第1実施形態のEUV光生成装置1Aと同様のものを適用してもよい。
フレキシブル管753Bは、ノズル723Aの軸方向に沿って伸縮可能に配置されてもよい。
固定部754Bおよび固定部755Bは、それぞれリング状に形成されもよい。第1の固定部754Bは、フレキシブル管753Bの第1の端に連結されてもよい。固定部754Bは、ノズル723Aを囲むように、タンク721Aの第1の面に固定されてもよい。このとき、固定部754Bに設けられた溝にOリング758Aを嵌め込むことで、第1配管75Bの第1の面とタンク721Aの第1の面との間をシールしてもよい。
第2の固定部755Bは、フレキシブル管753Bの第2の端に連結されてもよい。固定部755Bは、フレキシブル管753Bが縮んだときにノズル723Aを囲むように、第1バルブV1のガイド部761Aに固定されてもよい。このとき、固定部755Bに設けられた溝にOリング759Aを嵌め込むことで、第1配管75Bの第2の面と第1バルブV1の第1の面との間をシールしてもよい。
以上のようなシールによって、第1配管75Bのカバー開口部752Bが第1バルブV1によって閉じられたときに、当該第1配管75Bの第1内部空間751Bが密閉され得る。
スペーサ851Bおよびスペーサ853Bは、第1配管75Bを覆うように配置されてもよい。スペーサ851Bおよびスペーサ853Bのうち少なくともスペーサ853Bは、複数の部材を組み合わせることで筒状に形成されてもよい。このようにスペーサ853Bを複数の部材で構成することによって、ノズル723Aが第1内部空間751B内に挿通された状態であっても、複数の部材を例えば図6A中左右方向(X方向)あるいは紙面に交差する方向(Y方向)に分割して、スペーサ853Bをスペーサ851Bから取り外すことが可能となり得る。スペーサ851Bおよびスペーサ853Bのそれぞれの両端には、外側に延びるフランジが設けられてもよい。
第3配管79Bは、第1配管75Bと同様の構成を有し、フレキシブル管793Bと、固定部794Bと、固定部795Bとを備えてもよい。
フレキシブル管793Bは、ノズル723Aを挿通可能に設置され、かつ、Z方向のみではなく、XY方向にも変形可能であってもよい。
固定部794Bは、フレキシブル管793Bの第1の端に連結されてもよい。固定部794Bは、ノズル723Aを挿通可能に、第2バルブV2におけるガイド部801Aの第2の面に設置され、固定されてもよい。固定部794Bに設けられた溝にOリング799Aを嵌め込むことで、第3配管79Bの第1の面と第2バルブV2との間をシールしてもよい。
固定部795Bは、フレキシブル管793Bの第2の端に連結されてもよい。固定部795Bは、ノズル723Aを挿通可能に、チャンバ2の外部の第1の面に設置され、固定されてもよい。このとき、固定部795Bに設けられた溝にOリング799Aを嵌め込むことで、第3配管79Bの第2の面とチャンバ2の外部の第1の面との間をシールしてもよい。
以上のようなシールによって、第3配管79Bの第1の端の開口部792Bが第2バルブV2によって閉じられたときに、当該第3配管79Bの第3内部空間791Bおよびチャンバ2の内部が密閉され得る。
ステージ固定部材861Bは、チャンバ2の外側の第1の面における固定部795Bの外周側に固定されてもよい。
XYステージ862Bは、ステージ固定部材861Bの第1の面に固定されてもよい。XYステージ862Bの第1の面には、第3配管79Bの固定部794Bが固定されてもよい。XYステージ862Bは、図示しないターゲット制御装置に電気的に接続されてもよい。XYステージ862Bは、ターゲット制御装置から送信される信号に基づいて、XYステージ862Bを用いて固定部794BをX軸方向およびY軸方向のうち少なくとも一方向に移動させてもよい。
ここで、固定部794Bの第1の面には、第2バルブV2、第4配管81A、第2配管77A、第1バルブV1、第1配管75Bを介して、ターゲット生成器72Aが以上の順番で固定され得る。このため、固定部794BがX軸方向あるいはY軸方向に移動すると、ターゲット生成器72Aも固定部794Bと同じ方向に移動する。そして、このターゲット生成器72Aの移動に伴い、ドロップレット27の出力位置(ノズル孔724AのXY平面内の位置)が調節され得る。
2.2.3.1 ターゲット生成器をチャンバに設置するときの動作
以下において、第1実施形態と同様の動作については、説明を省略する。
ターゲット生成器72Aがチャンバ2に設置される前において、第2バルブV2が第3配管79Bの開口部792Bを閉じていてもよい。また、このとき、チャンバ2内部には、エッチングガスが満たされてもよい。
一方、ターゲット生成器72Aがチャンバ2に設置される前において、第1バルブV1が第1配管75Bのカバー開口部752Bを閉じていてもよい。第4バルブV4(図1参照)は開いていてもよい。第3バルブV3は閉じていてもよい。このとき、第1内部空間751Bには、パージガスが満たされていてもよい。
以上の処理によって、第1内部空間751Bおよび第2内部空間781Bの両方が排気されるとともに、ノズル723Aのノズル孔724Aが空気に触れることなく、ターゲット生成器72Aがチャンバ2に設置され得る。
この後、作業者は、例えばリフタによって設置物のうちターゲット生成器72Aのみを−Z方向へ移動させながらフレキシブル管753Bを伸ばし、位置決めピン725Bをスペーサ853Bの位置決め孔854Bから抜き取ってもよい。そして、作業者は、スペーサ853Bをスペーサ851Bから取り外してもよい。その後、作業者は、リフタでターゲット生成器72Aを+Z方向へ移動させながらフレキシブル管753Bを縮めて、位置決めピン725Bをスペーサ851Bの位置決め孔852Bに嵌合させてもよい。
以上の処理によって、図6Bに示すように、ノズル723Aの先端がチャンバ2内部に位置し得る。
ターゲット生成器72Aをチャンバ2から取り外す前において、チャンバ2、第1内部空間751B、第2内部空間781B、および、第3配管79Bの第3内部空間791Bには、エッチングガスが満たされていてもよい。
この後、作業者は、ターゲット生成器72Aをチャンバ2から取り外すために、EUV光生成装置を操作してもよい。
EUV光生成装置のEUV光生成制御システムは、作業者の操作に基づいて、図5に示す処理を行ってもよい。
以上の処理によって、チャンバ2は、閉じている第2バルブV2によって、当該チャンバ2の内部にエッチングガスが満たされた状態となり得る。また、第1配管75Bは、閉じている第1バルブV1によって、第1内部空間751Bにパージガスが満たされた状態となりうる。
そして、作業者は、継手84Aを外した後、リフタでターゲット生成器72Aを含む設置物をチャンバ2から取り外してもよい。このとき、第1バルブV1が閉じているため、ノズル723Aのノズル孔724Aが空気に触れることなく、ターゲット生成器72Aがチャンバ2から取り外され得る。また、第2バルブV2が閉じているため、チャンバ2内部に空気が入ることが抑制され得る。
このことにより、ターゲット生成器72Aをチャンバ2に設置した状態において、第1配管75Bを縮めつつノズル723Aをプラズマ生成領域25に近づけ得る。
このことにより、ターゲット生成器72Aを設置した直後におけるドロップレット27の出力位置を適切に調節し得る。また、ドロップレット27の出力位置が熱でドリフトした場合においても、その出力位置を適切に調節し得る。
また、フレキシブル管793Bを変形可能に構成してもよい。
このことにより、固定部794BがX軸方向あるいはY軸方向に移動した場合であっても、フレキシブル管793Bに負荷がかかることを抑制し得る。
2.3.1 概略
本開示の第3実施形態によれば、静電引出方式でドロップレットが生成されるよう構成されたEUV光生成装置のターゲット供給装置に、ターゲット生成器と、カバー開口部を有するカバーと、カバー開口部を開閉するカバー用開閉部とを設けてもよい。
以上の構成によれば、ターゲット生成器をチャンバから取り外す際に、ノズルの先端にターゲット物質が付着している場合であっても、カバー用開閉部がカバー開口部を閉じることによって、ターゲット物質の飛散を抑制し得る。
図7は、第3実施形態に係るターゲット供給装置を含むEUV光生成装置の構成を概略的に示す。
第3実施形態のEUV光生成装置1Cにおいて、図7に示すように、チャンバ2Cと、EUV光生成制御システム5Cと、ターゲット供給装置7C以外の構成については、第1実施形態のEUV光生成装置1Aと同様のものを適用してもよい。
第1カバー264Cは、板状の底面部265Cと、筒状の側面部266Cと、この側面部266Cの外周の鍔部267Cとを有してもよい。底面部265Cの略中央には、開口部268Cが設けられてもよい。開口部268Cは、ドロップレット27が通過可能な大きさであってもよい。
第1カバー264Cは、チャンバ本体200Cのチャンバ開口部20を覆うように、かつ、開口部268Cの中心がチャンバ開口部20の中心と一致するように、チャンバ本体200Cの内壁面に固定されてもよい。このとき、鍔部267Cに設けられた溝にOリング269Cを嵌め込むことで、鍔部267Cの第1の面とチャンバ本体200Cの内壁面との間をシールしてもよい。
ターゲット生成部71Cは、ターゲット生成器72Cと、圧力調整器73Aと、温度調節部74Aと、第3排気部75Cと、静電引出部76Cとを備えてもよい。
ノズル723Cは、ノズル本体724Cと、先端保持部725Cと、出力部726Cとを備えてもよい。ノズル本体724Cが、タンク721Cの第1の面からチャンバ2C内に突出するように設置されてもよい。先端保持部725Cは、ノズル本体724Cの先端に設けられてもよい。先端保持部725Cは、ノズル本体724Cよりも直径が大きい円筒状に形成されてもよい。先端保持部725Cは、ノズル本体724Cとは別体として構成され、ノズル本体724Cに固定されてもよい。
配管732Cには、第3バルブV13が設けられてもよい。配管734Cには、第4バルブV14が設けられてもよい。第3バルブV13および第4バルブV14は、ゲートバルブ、ボールバルブ、バタフライバルブなどのいずれかであってもよい。第3バルブV13および第4バルブV14は、ターゲット制御装置70Cに電気的に接続されてもよい。第3バルブV13および第4バルブV14は、ターゲット制御装置70Cから送信される信号に基づいて、開閉を切り替えられてもよい。また、配管732Cには、第4圧力計735Cが設けられてもよい。第4圧力計735Cは、ターゲット制御装置70Cに電気的に接続され、配管732C内部の圧力に対応する信号をターゲット制御装置70Cに送信してもよい。
第2電極762Cには、高電圧電源764Cが電気的に接続されてもよい。
第3電極765Cは、第1電極761Cと略等しい略円板状に構成されてもよい。第3電極765Cの中央には、第1電極761Cの貫通孔と略等しい円形状の貫通孔が形成されてもよい。第3電極765Cは、第1電極761Cと接触しないように、出力部726Cとは反対側において先端保持部725Cによって保持されてもよい。第3電極765Cは、当該第3電極765Cの貫通孔の中心軸と、第1電極761Cの貫通孔の中心軸および円錐台状の突出部727Cの回転対称軸とが略一致するように保持されるのが好ましい。以上の構成により、突出部727Cに電界が集中し易いため、ドロップレット27を出力部726Cから引出し易くなり得る。第1電極761Cには、パルス電圧生成器763Cが電気的に接続されてもよい。第3電極765Cは、カバー77Cを介して接地されてもよい。
パルス電圧生成器763Cおよび高電圧電源764Cには、ターゲット制御装置70Cが電気的に接続されてもよい。
底面部771Cの略中央には、カバー開口部776Cが設けられてもよい。カバー開口部776Cの大きさは、ドロップレット27が通過可能な大きさであってもよい。また、カバー開口部776Cは、当該カバー開口部776Cの中心軸と、開口部268Cの中心軸とが一致するように設けられるのが好ましい。
底面部771Cのカバー開口部776Cには、第6バルブV16が設けられてもよい。第6バルブV16がカバー用開閉部であってもよい。第6バルブV16は、ゲートバルブ、ボールバルブ、バタフライバルブなどであってもよい。第6バルブV16は、ターゲット制御装置70Cに電気的に接続され、ターゲット制御装置70Cから送信される信号に基づいて、開閉を切り替えられてもよい。このように、第6バルブV16がカバー開口部776Cを閉じることで、カバー77Cが密閉され得る。
また、第2側面部774Cより外側に突出した部分には、ボルト779Cが挿通されてもよい。ボルト779Cがチャンバ本体200Cに螺合されることで、第1側面部772Cがチャンバ開口部20内に挿通され、かつ、底面部771Cが底面部265CからZ方向へ離れた位置ある状態で、カバー77Cがチャンバ本体200Cに固定され得る。このとき、中間部773Cに設けられた溝にOリング780Cを嵌め込むことで、中間部773Cの第1の面とチャンバ本体200Cの外壁面との間をシールしてもよい。
鍔部775Cの第1の面には、第2側面部774Cの開口面を塞ぐ蓋部781Cが設けられてもよい。このとき、蓋部781Cに設けられた溝にOリング782Cを嵌め込むことで、蓋部781Cの第1の面と鍔部775Cの第1の面との間をシールしてもよい。蓋部781Cの第1の面には、タンク721Cが固定されてもよい。
また、蓋部781Cおよび第1の端部722Cには、配管734Cの先端がタンク721C内に位置するように、配管734Cが挿通されてもよい。
配管791Cの第1の端は、第4排気装置794Cに連結されてもよい。配管792Cの第2の端は、カバー77Cの第2側面部774Cに連結されてもよい。継手793Cは、配管791Cの第2の端と、配管792Cの第1の端とを着脱自在に連結してもよい。このように継手793Cが配管791Cと配管792Cとを連結することによって、第4排気装置794Cがカバー77Cの第2内部空間770Cを排気し得る。
第4排気装置794Cは、ターゲット制御装置70Cに電気的に接続されてもよい。第4排気装置794Cは、ターゲット制御装置70Cから送信される信号に基づいて、第2内部空間770Cを排気してもよい。
第7バルブV17および第8バルブV18は、配管792Cおよび配管791Cにそれぞれ設けられてもよい。第7バルブV17および第8バルブV18は、ターゲット制御装置70Cに電気的に接続され、ターゲット制御装置70Cから送信される信号に基づいて、開閉を切り替えられてもよい。
第3圧力計797Cは、カバー77C内の圧力を計測できるように、配管791Cにおける第8バルブV18より配管792C側に設けられてもよい。第3圧力計797Cは、ターゲット制御装置70Cに電気的に接続されてもよい。第3圧力計797Cは、カバー77C内部の圧力に対応する信号をターゲット制御装置70Cに送信してもよい。
配管831Cの第2の端は、配管282Cにおける第2バルブV12より第1内部空間201C側に接続されてもよい。配管833Cの第2の端は、配管791Cにおける第8バルブV18の配管792C側に接続されてもよい。
第9バルブV19および第10バルブV20は、配管831Cおよび配管833Cにそれぞれ設けられ、ターゲット制御装置70Cに電気的にそれぞれ接続されてもよい。第9バルブV19および第10バルブV20は、ターゲット制御装置70Cから送信される信号に基づいて、開閉を切り替えられてもよい。
2.3.3.1 ターゲット生成器をチャンバに設置するときの動作
図8は、ターゲット生成器をチャンバに設置するときの動作を示すフローチャートである。
また、継手733Cによって配管732Cと配管734Cとを連結することで、圧力調整器73Aでターゲット生成器72C内を排気可能な状態としてもよい。さらに、継手793Cによって配管791Cと配管792Cとを連結することで、第2内部空間770Cを排気可能な状態としてもよい。
このステップS33において、ターゲット制御装置70Cは、第1内部空間201Cの排気が終了していないと判断した場合、所定時間経過後にステップS33の処理を再度行ってもよい。例えば、ターゲット制御装置70Cは、第2圧力計281Cで測定された圧力P2が予め設定された閾値P0以下となった場合に、排気が終了したと判断し、閾値P0以下となっていない場合に、排気が終了していないと判断してもよい。
一方、ステップS33において、ターゲット制御装置70Cは、第1内部空間201Cの排気が終了したと判断した場合、第10バルブV20を閉じるとともに、第8バルブV18を開けてもよい(ステップS34)。このように、第1内部空間201Cの排気が終了した後に、第10バルブV20を閉じるとともに、第8バルブV18を開けることによって、配管792Cにおける第7バルブV17よりも第4排気装置794C側および配管791Cが排気され得る。そして、第3圧力計797Cは、配管791Cおよび配管792Cの圧力P3に対応する信号をターゲット制御装置70Cに送信してもよい。
このステップS35において、ターゲット制御装置70Cは、配管791Cおよび配管792Cの排気が終了していないと判断した場合、所定時間経過後にステップS35の処理を再度行ってもよい。
一方、ステップS35において、ターゲット制御装置70Cは、排気が終了したと判断した場合、第7バルブV17を開いてもよい(ステップS36)。このように、配管791Cおよび配管792Cの排気が終了した後に、第7バルブV17を開けることによって、第2内部空間770Cが排気され得る。そして、第3圧力計797Cは、第2内部空間770Cの圧力P3に対応する信号をターゲット制御装置70Cに送信してもよい。
このステップS37において、ターゲット制御装置70Cは、排気が終了していないと判断した場合、所定時間経過後にステップS37の処理を再度行ってもよい。一方、ステップS37において、ターゲット制御装置70Cは、排気が終了したと判断した場合、第6バルブV16を開いてもよい(ステップS38)。
次いで、ターゲット制御装置70Cは、第5バルブV15を開けてもよい(ステップS39)。このように、第5バルブV15を開けることによって、配管732Cおよび配管734Cにおける第4バルブV14より継手733Cに近い方が排気され得る。そして、第4圧力計735Cは、配管732Cおよび配管734Cの圧力に対応する信号をターゲット制御装置70Cに送信してもよい。
このステップS40において、ターゲット制御装置70Cは、排気が終了していないと判断した場合、所定時間経過後にステップS40の処理を再度行い、排気が終了したと判断した場合、第5バルブV15を閉じてもよい(ステップS41)。
さらに、ターゲット制御装置70Cは、第3バルブV13および第4バルブV14を開いてもよい(ステップS42)。また、ターゲット制御装置70Cは、第3排気装置752Cを停止してもよい(ステップS43)。さらには、ターゲット制御装置70Cは、第1バルブV11を開いてもよい(ステップS44)。
例えば、温度調節部74Aは、ターゲット生成器72C内のターゲット物質270を当該ターゲット物質270の融点以上の所定の温度まで加熱してもよい。高電圧電源764Cは、タンク721C内のターゲット物質270に正極の高電圧(例えば、20kV)を印加してもよい。そして、ターゲット物質270に高電圧を印加した状態において、パルス電圧生成器763Cは、引出電極761Cに印加する電圧を高電圧から低電圧(例えば、15kV)に降下させ、所定時間保持して、再び高電圧に戻してもよい。このとき、引出電極761Cの電圧降下のタイミングに同期して、ターゲット物質270が静電気力によってドロップレット27の形状で引き出され得る。ドロップレット27は、正極に帯電し得る。そして、ドロップレット27は、接地された加速電極765Cによって加速し、加速電極765Cの貫通孔を通過し、開口部268Cを通過し得る。開口部268Cを通過したドロップレット27は、プラズマ生成領域25に到達したときにパルスレーザ光33が照射され得る。
図9は、ターゲット生成器をチャンバから取り外すときの動作を示すフローチャートである。
この後、ターゲット制御装置70Cは、第9バルブV19および第10バルブV20が閉じているか否かを確認してもよい(ステップS52)。このとき、第9バルブV19および第10バルブV20のうち少なくとも1つのバルブが開いている場合には、当該少なくとも1つのバルブを閉じてもよい。
さらに、ターゲット制御装置70Cは、第2バルブV12、第7バルブV17、および、第8バルブV18が開いていることを確認してもよい(ステップS53)。このとき、第2バルブV12、第7バルブV17、および、第8バルブV18のうち少なくとも1つのバルブが閉じている場合には、当該少なくとも1つのバルブを開いてもよい。
次いで、ターゲット制御装置70Cは、第3バルブV13および第4バルブV14を閉じてもよい(ステップS55)。このステップS55の処理によって、ターゲット生成器72C内が密閉され得る。
また、ターゲット制御装置70Cは、第1バルブV11および第6バルブV16を閉じてもよい(ステップS56)。このステップS56の処理によって、チャンバ2C内部と第1内部空間201Cとが遮断され得る。また、第1内部空間201Cと第2内部空間770C内とが遮断され得る。
ターゲット制御装置70Cは、第2圧力計281Cからの第1内部空間201Cの圧力P2に対応する信号に基づいて、第1内部空間201Cにパージガスが充填されたか否かを判断してもよい(ステップS60)。このステップS60において、ターゲット制御装置70Cは、パージガスの充填が終了していないと判断した場合、所定時間経過後にステップS60の処理を再度行ってもよい。一方、ステップS60において、ターゲット制御装置70Cは、充填が終了したと判断した場合、第9バルブV19を閉じてもよい(ステップS61)。充填が終了したか否かの判断は図5のフローでの判断と同様でよい。
ターゲット制御装置70Cは、第3圧力計797Cからの第2内部空間770Cの圧力P3に対応する信号に基づいて、第2内部空間770Cにパージガスが充填されたか否かを判断してもよい(ステップS65)。このステップS65において、ターゲット制御装置70Cは、パージガスの充填が終了していないと判断した場合、所定時間経過後にステップS65の処理を再度行ってもよい。一方、ステップS65において、ターゲット制御装置70Cは、充填が終了したと判断した場合、第7バルブV17を閉じてもよい(ステップS66)。充填が終了したか否かの判断はステップS60での判断と同様でよい。
以上の構成によれば、ターゲット生成器72Cをチャンバ2Cから取り外す際に、第6バルブV16がカバー開口部776Cを閉じることによって、ターゲット物質の飛散を抑制し得る。
2.4.1 概略
本開示の第4実施形態によれば、ターゲット生成器は、タンクと、ノズルと、当該ノズルのノズル孔と反対側の端部を塞ぐ蓋部と、タンクの内部およびノズルの内部と連通するようにタンクおよび蓋部に連結された配管とを有してもよい。カバーは、蓋部からノズルの先端にかけて延びる筒状に形成されてもよい。カバーは、カバー用開閉部がカバー開口部を閉じたときに、当該カバー、カバー用開閉部、および、蓋部で囲まれる内部空間が密閉されるように設けられてもよい。
以上のターゲット供給装置によれば、ターゲット物質を供給した後にカバー開口部を閉じることで、カバー、カバー用開閉部、および、蓋部で囲まれる内部空間が密閉され得る。このため、ノズル孔が空気に触れることを抑制しつつ、ターゲット生成器をチャンバから取り外し得る。
図10Aは、第4実施形態に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示し、当該ターゲット供給装置が装着された状態を表す。図10Bは、ターゲット供給装置の構成を概略的に示し、当該ターゲット供給装置が動作している状態を表す。
第4実施形態のEUV光生成装置1Dにおいて、図10Aに示すように、ターゲット供給装置7Dのターゲット生成器72D以外の構成については、第2実施形態のEUV光生成装置1Bと同様のものを適用してもよい。図10A記載の構成が図6A記載の構成と違うのは、図6Aのタンク721Aとノズル723Aとが同じ太さのノズル723Dとなっていることである。
ノズル723Dの外周面には、ヒータ741Aが設けられてもよい。
蓋部726Dの中央には、配管732Dが連結されてもよい。また、蓋部726Dの第1の面には、ノズル723Dを囲むように、固定部754Bが固定されてもよい。このとき、Oリング758Aによって、蓋部726Dの第1の面と固定部754Bの第1の面との間をシールしてもよい。
以上のようなシール構造を形成したので、第1配管75Bのカバー開口部752Bが第1バルブV1によって閉じられたときに、当該第1配管75Bの第1内部空間751Bが密閉され得る。
蓋部726Dの第1の面の外縁側には、位置決めピン725Bが設けられてもよい。図10Aに示すように、この位置決めピン725Bが位置決め孔854Bに嵌合することで、ターゲット生成器72Dが第1スペーサ853Bおよび第2スペーサ851Bに対して回転することを抑制し得る。また、第1スペーサ853Bを取り外してターゲット生成器72DをZ方向へ移動させた場合、図10Bに示すように、位置決めピン725Bが位置決め孔852Bに嵌合することで、ターゲット生成器72Dが第2スペーサ851Bに対して回転することを抑制し得る。
2.4.3.1 ターゲット生成器をチャンバに設置するときの動作
以下において、第2実施形態と同様の動作については、説明を省略する。
以上の処理によって、第1内部空間751Bおよび第2内部空間781Bの両方が排気されるとともに、ノズル723Dのノズル孔724Dが空気に触れることなく、ターゲット生成器72Dがチャンバ2に設置され得る。
この後、作業者は、例えばリフタで設置物のうちターゲット生成器72Dのみを−Z方向へ移動させて、位置決めピン725Bを第1スペーサ853Bの位置決め孔854Bから抜き取ってもよい。そして、作業者は、第1スペーサ853Bを第2スペーサ851Bから取り外してもよい。その後、作業者は、リフタでターゲット生成器72DをZ方向へ移動させて、位置決めピン725Bを第2スペーサ851Bの位置決め孔852Bに嵌合させてもよい。
以上の処理によって、図10Bに示すように、ノズル723Dの先端がチャンバ2内部に位置し得る。
作業者は、リフタでターゲット生成器72Dのみを−Z方向へ移動させて、位置決めピン725Bを第2スペーサ851Bの位置決め孔852Bから抜き取ってもよい。そして、作業者は、ターゲット生成器72Dと第2スペーサ851Bとの間に第1スペーサ853Bを設置可能な位置までターゲット生成器72Dを−Z方向へ移動させ、第1スペーサ853Bをターゲット生成器72Dと第2スペーサ851Bとの間に配置して、位置決め孔854Bを第2スペーサ851Bの位置決め孔852Bに嵌合させてもよい。その後、作業者は、リフタでターゲット生成器72Dを−Z方向へ移動させて、図10Aに示すように、位置決めピン725Bを第1スペーサ853Bの位置決め孔854Bに嵌合してもよい。
そして、作業者は、継手84Aを外した後、リフタでターゲット生成器72Dを含む設置物をチャンバ2から取り外してもよい。このとき、第1バルブV1が閉じているため、ノズル723Dのノズル孔724Dが空気に触れることなく、ターゲット生成器72Dがチャンバ2から取り外され得る。また、第2バルブV2が閉じているため、チャンバ2内部に空気が入ることが抑制され得る。
このことにより、ノズル723Dが空気に触れることを抑制しつつ、ターゲット生成器72Dをチャンバ2から取り外し得る。
このことにより、作業者がヒータ741Aに接触することを抑制し得る。また、第1内部空間751Bが真空になりうることで、断熱効果を期待し得る。
なお、ターゲット供給装置としては、以下のような構成としてもよい。
図11Aは、変形例に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示し、ノズル孔を閉じた状態を表す。図11Bは、ターゲット供給装置の構成を概略的に示し、ノズル孔を開いた状態を表す。
図11Aに示すように、ターゲット供給装置7Eは、ノズル孔開閉部としてのバルブV21を備えてもよい。バルブV21は、ノズル723Aの先端側側面に取り付けられた取付部761Eと、軸支部762Eを介してガイド部761A(図3参照)に回動自在に設けられた閉塞部763Eとを備えてもよい。閉塞部763Eがカバー用開閉部でもよい。
このような構成により、図11Aに示すように、ノズル723Aの先端面と閉塞部763Eとが密着することでノズル孔724Aが閉じられ得る。例えば、ノズル723Aの先端にターゲット物質が付着している場合であっても、バルブV21がノズル孔724Aを閉じることによって、ターゲット物質の飛散を抑制し得る。このとき、閉塞部763Eのノズル723Aとの対向面に設けられた溝にOリング764Eを嵌め込むことで、ノズル723Aと閉塞部763Eとの間をシールしてもよい。また、図11Bに示すように、閉塞部763Eが回動してノズル孔724Aが開かれることで、図示しないドロップレットを出力可能な状態となり得る。
2,2C チャンバ
7A,7B,7C,7D,7E ターゲット供給装置
20 チャンバ開口部
72A,72C ターゲット生成器
75A,75B 第1配管(カバー)
77C カバー
77A 第2配管(第1接続用配管)
81A 第2配管(第2接続用配管)
82A 排気部
83A パージガス供給部
84A 継手(固定部)
200C チャンバ本体
721A,721C,721D タンク
723A,723C,723D ノズル
726D 蓋部
732D 配管
751A,751B,770C 内部空間
752A,752B,776C カバー開口部
V1,V16 第1,第6バルブ(カバー用開閉部)
V2,V11 第2,第1バルブ(チャンバ用開閉部)
V21 バルブ(ノズル孔開閉部)
Claims (6)
- ターゲット物質とレーザ光とを導入して極端紫外光の生成が行われるチャンバに装着されるターゲット供給装置であって、
ノズルを有するターゲット生成器と、
前記ノズルを覆うカバーと、
前記ターゲット物質が通過するように前記カバーに設けられたカバー開口部と、
前記カバー開口部を開閉するように構成されたカバー用開閉部と、を含み、
前記ターゲット生成器は、内部にターゲット物質を収容可能なタンクと、当該タンクの内部と連通し当該タンクの一面から突出するように設けられた前記ノズルとを有し、
前記カバーは、前記タンクから前記ノズルの先端にかけて延在する筒状に形成され、前記カバー用開閉部が前記カバー開口部を閉じることにより、当該カバー、前記カバー用開閉部、および、前記タンクで囲まれる内部空間が密閉されるように構成されたターゲット供給装置。 - ターゲット物質とレーザ光とを導入して極端紫外光の生成が行われるチャンバに装着されるターゲット供給装置であって、
ノズルを有するターゲット生成器と、
前記ノズルを覆うカバーと、
前記ターゲット物質が通過するように前記カバーに設けられたカバー開口部と、
前記カバー開口部を開閉するように構成されたカバー用開閉部と、を含み、
前記ターゲット生成器は、内部にターゲット物質を収容可能なタンクと、前記ノズルのノズル孔と反対側の端部を塞ぐ蓋部と、前記タンクの内部および前記ノズルの内部と連通するように前記タンクおよび前記蓋部に連結された配管とを有し、
前記カバーは、前記蓋部から前記ノズルの先端にかけて延在する筒状に形成され、前記カバー用開閉部が前記カバー開口部を閉じることにより、当該カバー、前記カバー用開閉部、および、前記蓋部で囲まれる内部空間が密閉されるように構成されたターゲット供給装置。 - 請求項1または請求項2に記載のターゲット供給装置において、
前記カバーは、前記ノズルの軸方向に伸縮自在な構成を有し、
前記カバー開口部は、前記ノズルが挿通可能な大きさに形成されたターゲット供給装置。 - ターゲット物質とレーザ光とを導入して極端紫外光の生成が行われるチャンバに装着されるターゲット供給装置であって、
ノズルを有するターゲット生成器と、
前記ノズルを覆うカバーと、
前記ターゲット物質が通過するように前記カバーに設けられたカバー開口部と、
前記カバー開口部を開閉するように構成されたカバー用開閉部と、
前記カバー開口部を介して前記カバーの内部と連通するように設けられた第1接続用配管と、
前記第1接続用配管の内部と連通するように、当該第1接続用配管に着脱自在に設けられた第2接続用配管と、
前記第2接続用配管における前記第1接続用配管と反対側の端部に設けられ、前記ターゲット物質を導入するチャンバ開口部と、
前記チャンバ開口部を開閉するチャンバ用開閉部と、
前記第1接続用配管の内部、前記第2接続用配管の内部、および、前記カバーの内部を排気する排気部と、を含むターゲット供給装置。 - 請求項4に記載のターゲット供給装置において、
前記第1接続用配管の内部、前記第2接続用配管の内部、および、前記カバーの内部にパージガスを供給するパージガス供給部を含むターゲット供給装置。 - 請求項4または請求項5に記載のターゲット供給装置において、
前記第1接続用配管と前記第2接続用配管とを位置決めして固定する固定部を含むターゲット供給装置。
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