JP2017096997A - 人体模型(シミュレーター)の製造方法、人体模型 - Google Patents

人体模型(シミュレーター)の製造方法、人体模型 Download PDF

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Abstract

【課題】実際の人体の構造により忠実な人体模型の製造方法を提供する。
【解決手段】人体模型10の製造方法は、人体の画像解析により、骨、筋肉、皮膚の形態データおよび位置データを取得するステップ1と、ステップ1より得られた形態データに基づいて、模擬骨20a,20b,20cおよび模擬筋肉30a,30bを成形するステップ2と、ステップ1より得られた形態データに基づいて、人体の少なくとも一部の外形の模型を作製するための鋳型60a,60bを形成するステップ3と、ステップ1により得られた位置データに基づいて、模擬骨および模擬筋肉を鋳型の内部に配置するステップ4と、鋳型の内部のうち、模擬骨および模擬筋肉が配置された領域以外の領域に模擬皮膚を成形するための材料を充填するステップ5と、を含む。模擬皮膚の厚みは人体の皮膚の厚みに忠実となるように、各部で厚さが異なるように形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、人体模型(シミュレーター)の製造方法および人体模型、特に医療従事者の教育に使用する人体模型の製造方法および人体模型に関する。
医療従事者が侵襲的な手技を身につける際に、人体そのものではなく、まずは人体模型を用いて練習することが従来より行われてきた。たとえば、採血や注射、点滴の練習を行う場合には、主に上肢の人体模型が用いられてきた。
たとえば特許文献1には、シリコーンゲルの表面に軟性ゴムシートが接着された注射練習具が開示されている。この注射練習具では、皮内注射時に注射液の吸収や漏出が防止できるとされている。また、特許文献2には、模擬血管を有する注射練習用模型が開示されている。この注射練習用模型では、模擬血管に液体を循環させながら内圧が与えられることにより、実践に近い穿刺感が得られるとされている。また、特許文献3には、模擬血管と模擬筋肉とを有する注射シミュレータが開示されている。この技術では、装置を人体の腕や脚の肢体に装着することによって、血管注射や筋肉注射をよりリアルに練習することができるとされている。
特開2005−270509号公報 特開2006−317570号公報 特開2014−2185号公報
しかし、特許文献1〜3の技術は、いずれも手技を練習するための人体模型として不十分であった。具体的には、骨や筋肉、血管、皮膚の構造が実際の人体を十分に再現できていなかったため、模型で行った手技の練習と、実際に人体で行う手技との間にギャップが存在していた。
本発明はこうした状況に鑑みてなされており、その目的は、実際の人体の構造により忠実な人体模型を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の人体模型(シミュレーター)の製造方法は、人体の画像解析により、骨、筋肉、皮膚の形態データおよび位置データを取得するステップ1と、ステップ1より得られた形態データに基づいて、模擬骨および模擬筋肉を成形するステップ2と、ステップ1より得られた形態データに基づいて、人体の少なくとも一部の外形の模型を作製するための鋳型を形成するステップ3と、ステップ1により得られた位置データに基づいて、模擬骨および模擬筋肉を鋳型の内部に配置するステップ4と、鋳型の内部のうち、模擬骨および模擬筋肉が配置された領域以外の領域に模擬皮膚を成形するための材料を充填するステップ5と、を含む。本出願における「人体模型」は、医療従事者の教育に使用する臨床手技実習用のシミュレーターが主に想定される。
この態様によると、実際の人体の構造により忠実な人体模型を製造することができる。より具体的には、模擬骨および模擬筋肉の配置位置が忠実で、模擬皮膚の厚みが各部位の厚みに忠実な人体模型を製造することができる。この人体模型では、対象の関節の可動域に忠実な範囲にて、人体模型に形成された模擬関節を動かすことができる。また、人体模型を個人に合わせた模型を製造することができる。たとえば、痩せた人、太った人、若い人、高齢者、小児などそれぞれに応じた模型を製造することができる。そのため、医療従事者は、それぞれの患者に応じた手技を身につけることができる。
また、人体模型の製造方法において、ステップ1は、血管の位置データを取得することをさらに含み、ステップ2は、模擬血管を形成することをさらに含み、ステップ4は、ステップ1により得られた位置データに基づいて、模擬血管を鋳型の内部に配置することをさらに含み、ステップ5では、鋳型の内部のうち、模擬骨、模擬筋肉、および模擬血管が配置された領域以外の領域に、模擬皮膚を成形するための材料を充填する。この態様によると、人体模型に模擬血管をさらに含めることにより、人体内における血管の配置に忠実な模擬血管を用いて手技の練習を行うことができる。
また、人体模型の製造方法において、ステップ4において、模擬骨は、ケレン状の部材にて鋳型の内部に浮かせて配置される。この態様によると、模擬皮膚を継ぎ目なく一体的に成形することによって、人体模型の耐久性を向上させることができる。
また、人体模型の製造方法において、人体模型は、ヒトの腕、脚、または臀部の部分模型である。この態様によると、手技の練習に用いる頻度が特に高い人体の部分模型を量産することができる。
本発明の別の態様は、人体模型である。この人体模型は、模擬骨と、模擬筋肉と、模擬骨と模擬筋肉を被覆する模擬皮膚と、を含む。模擬骨、模擬筋肉、および模擬皮膚は、人体の画像解析により得られた形態データに基づいて形成され、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されている。
この態様によると、実際の人体の構造により忠実な人体模型を提供することができる。より具体的には、模擬骨および模擬筋肉の配置位置が忠実で、模擬皮膚の厚みが各部位の厚みに忠実な人体模型を提供することができる。この人体模型では、対象の関節の可動域に忠実な範囲にて、人体模型に形成された模擬関節を動かすことができる。また、人体模型を個人に合わせた模型とすることができる。たとえば、痩せた人、太った人、若い人、高齢者、小児などそれぞれに応じた模型を形成することができる。そのため、医療従事者は、それぞれの患者に応じた手技を身につけることができる。
また、人体模型において、模擬皮膚の内部に配置された模擬血管をさらに含む。模擬血管は、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されている。この態様によると、人体模型に模擬血管をさらに含めることにより、人体内における血管の配置に忠実な模擬血管を用いて手技の練習を行うことができる。
また、人体模型において、模擬皮膚は、継ぎ目なく一体的に成形されている。この態様によると、人体模型の耐久性を向上させることができる。
また、人体模型において、ヒトの腕、脚、または臀部の部分模型である。この態様によると、手技の練習に用いる頻度が特に高い人体の部分模型を量産することができる。
なお、上述した各要素を適宜組み合わせたものも、本件特許出願によって特許による保護を求める発明の範囲に含まれうる。
本発明によれば、人体模型を実際の人体の構造により忠実に形成することができる。
図1は、実施の形態に係る人体模型を示す図である。図1(A)は、上肢である人体模型を示す図である。図1(B)は、実施の形態に係る人体模型のP−P断面図である。 実施の形態に係る人体模型の製造方法を示す図である。 図3は、実施例1の人体模型を示す写真である。図3(A)は、完成した人体模型を示す写真である。図3(B)は、前腕にて模擬骨以外を切断した状態を示す写真である。図3(C)は、縮尺1/2の人体模型を示す写真である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において重複する説明は適宜省略する。
[実施の形態]
本実施の形態の人体模型(シミュレーター)10は、模擬骨20と、模擬筋肉30と、模擬骨20と模擬筋肉30を被覆する模擬皮膚40と、を含む。模擬骨20、模擬筋肉30、および模擬皮膚40は、人体の画像解析により得られた形態データに基づいて形成され、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されている。
また、本実施の形態の人体模型10は、模擬皮膚40の内部に配置された模擬血管50をさらに含むことが好ましい。この場合、模擬血管50は、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されている。
また、人体模型10は、ヒトの腕、脚、または臀部の部分模型であることが好ましい。本実施の形態では、人体模型10としてヒトの腕(上肢)を例に説明する。
図1は、実施の形態に係る人体模型10を示す図である。図1(A)は、上肢である人体模型10を示す図である。図1(B)は、実施の形態に係る人体模型10のP−P断面図である。図1(B)に示すように、人体模型10は、模擬骨20として上腕骨20aと、模擬筋肉30として上腕二頭筋30a、上腕三頭筋30b、および上腕筋cと、模擬皮膚40と、模擬血管として橈側皮静脈50aおよび尺側皮静脈50bと、を含む。上腕三頭筋cは実際には内側頭、外側頭および長頭の3つに分岐しているが、ここではそれらが一体的に形成されている。また、上腕のより深部を走行する静脈や、動脈、神経は省略されている。
(模擬骨20)
模擬骨20は、人体の骨を模した模型である。模擬骨20は、人体模型10において、人体の画像解析により得られた形態データに基づいて形成され、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されている。つまり、模擬骨20の形態および配置は、いずれも画像解析の対象となった人の人体構造を模している。
模擬骨20を形成するための材料として、従来から骨の模型を製造するために使用されてきた公知の材料を用いることができる。模擬骨20は、人体模型10を構成する部材の中で最も硬いことが好ましい。たとえば3Dプリンタを用いて、市販のアクリル系硬質樹脂であるVero White Plus Full Cure 835(Computer Aided Technology社)を模擬骨の材料として好適に使用することができる。3Dプリンタとしては、たとえばObjet 30(ストラタシス社)を使用することができる。または、模擬骨20の成形には、従来の技術を用いることもできる。たとえば形態データに基づいて形成された鋳型を用いて模擬骨20を成形してもよい。
(模擬筋肉30)
模擬筋肉30は、人体の筋肉を模した模型である。模擬筋肉30は、人体模型10において、人体の画像解析により得られた形態データに基づいて形成され、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されている。つまり、模擬筋肉30の形態および配置は、いずれも画像解析の対象となった人の人体構造を模している。
模擬筋肉30を形成するための材料として、従来から筋肉の模型を製造するために使用されてきた公知の材料、特に軟性樹脂を用いることができる。模擬筋肉30は、人体模型10を構成する部材の中で、模擬骨20よりも柔らかく模擬皮膚40よりも硬いことが好ましい。このような材料として、たとえばウレタン製の人肌のゲル原液(株式会社エクシールコーポレーション)を好適に使用することができる。模擬筋肉30の硬度は、対象の年齢や性別に応じて異なる。そのため、複数の硬度の人肌のゲル原液(硬度0、5、15)を混合することによって、模擬筋肉30の硬度を対象となる人に合わせて表現してもよい。または、材料の配合を変えることによって、公知の方法によって調整されてもよい。
模擬筋肉30の成形には、従来の技術を用いることができる。たとえば形態データに基づいて形成された鋳型を用いて模擬筋肉30を成形してもよい。または、3Dプリンタを用いて模擬筋肉30を成形してもよい。模擬筋肉30は、模擬骨20に一部が付着されていることが好ましい。なお、腱は、画像解析では検出できないことがある。この場合には、腱以外の部位にて模擬筋肉30を模擬骨20に付着させればよい。
(模擬皮膚40)
模擬皮膚40は、人体の皮膚を模した模型である。模擬皮膚40は、人体模型10において、人体の画像解析により得られた形態データに基づいて形成され、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されている。つまり、模擬皮膚40の形態および配置は、いずれも画像解析の対象となった人の人体構造を模している。模擬皮膚40は、図1(B)に示すように、人体模型10のうち、模擬骨20、模擬筋肉30、そして任意の構造である模擬血管50を除いた領域を指す。つまり、実施の形態に係る人体模型10では、模擬皮膚40は、筋肉間に形成された図示しない筋膜や、皮下脂肪、軟骨、靭帯なども含む。ただし、必要な場合には、模擬筋膜や模擬皮下脂肪、模擬軟骨、模擬靭帯を別に形成して人体模型10の内部に配置してもよい。
模擬皮膚40を形成するための材料として、従来から皮膚の模型を製造するために使用されてきた公知の材料を用いることができる。模擬皮膚40は、人体模型10を構成する部材の中で、最も柔らかいことが好ましい。このような材料として、たとえばウレタン製の人肌のゲル原液(株式会社エクシールコーポレーション)を好適に使用することができる。模擬皮膚40の硬度は、対象の年齢や性別、肥満の程度によって大きく異なる。そのため、複数の硬度の人肌のゲル原液(硬度0、5、15)を混合することによって、模擬皮膚40の硬度を対象となる人に合わせて表現してもよい。または、対象に応じて、公知の方法によって材料の配合を変えることによって調整されてもよい。模擬皮膚40の成形には、後述する製造方法を用いることができる。この場合、模擬皮膚40は、継ぎ目なく一体的に成形されていることが好ましい。
(模擬血管50)
模擬血管50は、人体の血管を模した模型である。模擬血管50は、人体模型10において、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されている。つまり、模擬血管50の配置は、画像解析の対象となった人の人体構造を模している。模擬血管50に用いる材料として、たとえば市販のシリコン製の医療用チューブを好適に使用することができる。
また、模擬血管50は、人体の画像解析により得られた形態データに基づいて形成されてもよい。この場合、模擬血管50の形態は、画像解析の対象となった人の人体構造を模している。また、この場合、模擬筋肉30の成形には、従来の技術を用いることができる。たとえば形態データに基づいて形成された鋳型を用いて、模擬血管50を2つ以上の部材として成形した後、それらを結合させてもよい。または、3Dプリンタを用いて模擬筋肉30を成形してもよい。
[製造方法]
次に、人体模型10の製造方法を説明する。本実施の形態では、人体の画像解析により、骨、筋肉、皮膚の形態データおよび位置データを取得するステップ1と、ステップ1より得られた形態データに基づいて、模擬骨20および模擬筋肉30を成形するステップ2と、ステップ1より得られた形態データに基づいて、人体の少なくとも一部の外形の模型を作製するための鋳型60を形成するステップ3と、ステップ1により得られた位置データに基づいて、模擬骨20および模擬筋肉30を鋳型の内部に配置するステップ4と、鋳型の内部のうち、模擬骨20および模擬筋肉30が配置された領域以外の領域に模擬皮膚40を成形するための材料を充填するステップ5と、を含む。
また、製造される人体模型10は、ヒトの腕、脚、または臀部の部分模型であることが好ましい。本実施の形態では、人体模型10としてヒトの腕(上肢)を例に製造方法を説明する。
図2は、実施の形態に係る人体模型10の製造方法を示す図である。以下、図2を用いて人体模型10の製造方法を説明する。本製造方法は、ステップ1〜5を含む。以下、これらのステップを順に説明する。
(ステップ1:位置データおよび形態データの取得)
ステップ1では、CTやMRIなど人体の内部構造を立体的に画像解析できる手法を用いて、骨、筋肉、皮膚の形態データおよび位置データを取得する。具体的には、まず人体の計測データをポリゴンデータに変換する。次に、ポリゴンデータをCAD化する。これにより、形態データおよび位置データが取得される。
(ステップ2:模擬骨20および模擬筋肉30の成形)
ステップ2では、ステップ1より得られた形態データに基づいて、模擬骨20および模擬筋肉30を成形する。図2では、成形された模擬骨20として、上腕骨20a、橈骨20b、尺骨20cを示す。また、成形された模擬筋肉30として、上腕二頭筋30a、上腕三頭筋30bを示す。
(ステップ3:鋳型60を形成)
ステップ3では、ステップ1より得られた形態データに基づいて、人体の少なくとも一部の外形の模型を作製するための鋳型60を形成する。鋳型60は、公知の方法により作製することができる。たとえば3Dプリンタを用いてもよい。図2に示すように、本ステップは、ステップ2と並行して進められる。図2では、上下の鋳型のうち下側の鋳型60aのみを示す。上側の鋳型60bについては後述する。
(ステップ4:模擬骨20および模擬筋肉30の配置)
ステップ4では、ステップ1により得られた位置データに基づいて、模擬骨20および模擬筋肉30を鋳型の内部に配置する。図2では、模擬骨20および模擬筋肉30が鋳型の内部に配置されたあと、上側の鋳型60bが下側の鋳型60aの上に配置された状態を示す。なお、離型のしやすさを考慮して、図2に示したように、下側の鋳型60a、上側の鋳型60bとも、それぞれ複数の部材により形成されることが好ましい。
また、ステップ4において、模擬骨は、図示しないケレン状の部材にて鋳型の内部に浮かせて配置されることが好ましい。これにより、後述する模擬皮膚40が継ぎ目なく一体的に成形されされる。模擬皮膚40の成形については後述する。
(ステップ5:模擬皮膚40の成形)
ステップ5では、鋳型60の内部のうち、模擬骨20および模擬筋肉30が配置された領域以外の領域に模擬皮膚40を成形するための材料を充填する。たとえば図1(B)の位置では、模擬皮膚40の外形が鋳型60の内腔に相当する。ここに模擬骨20、模擬筋肉30および後述するように任意の構造として模擬血管50が配置される。鋳型60の内腔のうち、これらの構造を除いた部分に模擬皮膚40の材料が充填されることによって、模擬皮膚40が形成される。模擬皮膚40の厚みは、人体の皮膚の厚みに忠実となるように、各部で厚さが異なるように形成される。
模擬皮膚40の成形は、まず模擬皮膚40の材料を鋳型60の内部に一部充填した後、その材料の上に模擬骨20および模擬筋肉30を配置し、その後に残りの空間に模擬皮膚40の材料をさらに充填してもよい。しかし、上述したようにステップ4においてケレン状の部材にて少なくとも模擬骨20を鋳型の内部に浮かせて配置することによって、模擬皮膚40の材料を一度に充填することができる。模擬筋肉30および任意の構造である模擬血管50も同様に浮かせて配置されることが好ましい。ケレン状の部材として、模擬皮膚40の材料と同じ材料を用いることによって、模擬皮膚40の材料を充填後にケレン状の部材が模擬皮膚40と一体化するようにしてもよい。または、ケレン状の部材は模擬皮膚40の形成後に除去されてもよい。
図2に示すように、模擬皮膚40の材料が硬化した後、鋳型60を取り除くことによって、完成した人体模型の10を離型することができる。
(模擬血管50の形成)
また、ステップ1は、血管の位置データを取得することをさらに含むことが好ましい。この場合、ステップ2は、模擬血管50を形成することをさらに含む。模擬血管50を形成することは、必要な長さのチューブを準備することであってもよい。または、上述したように形態データに基づいて模擬血管50が成形されてもよい。また、ステップ4は、ステップ1により得られた位置データに基づいて、模擬血管50を鋳型60の内部に配置することをさらに含む。また、ステップ5では、鋳型60の内部のうち、模擬骨20、模擬筋肉30、および模擬血管50が配置された領域以外の領域に、模擬皮膚40を成形するための材料を充填する。
以上、本実施の形態によると、実際の人体の構造により忠実な人体模型を提供することができる。より具体的には、模擬骨および模擬筋肉の配置位置が忠実で、模擬皮膚の厚みが各部位の厚みに忠実な人体模型を提供することができる。この人体模型では、対象の関節の可動域に忠実な範囲にて、人体模型に形成された模擬関節を動かすことができる。また、人体模型を個人に合わせた模型とすることができる。たとえば、痩せた人、太った人、若い人、高齢者、小児などそれぞれに応じた模型を形成することができる。そのため、医療従事者は、それぞれの患者に応じた手技を身につけることができる。
また、模擬皮膚を継ぎ目なく一体的に成形することによって、人体模型の耐久性を向上させることができる。また、人体模型に模擬血管をさらに含めることにより、人体内における血管の配置に忠実な模擬血管を用いて手技の練習を行うことができる。また、人体模型10をヒトの腕、脚、または臀部の部分模型とすることによって、手技の練習に用いる頻度が特に高い人体の部分模型を量産することができる。
[変形例]
人体模型10は、手技を行う医療従事者によって様々に形成することができる。たとえば、人体模型10は、脚または臀部の部分模型であってもよい。また、人体模型10は、全身の模型であってもよい。また、人体模型の縮尺は1以外の任意の値であってもよい。
また、人体模型10は、内科的な手技だけではなく、外科的な手技を練習するために使用することもできる。その場合には、より人体の構造に忠実となるように、模擬部材の種類を増やすことが好ましい。たとえば、模擬血管として、静脈に加えて、または静脈に代えて、動脈が形成されてもよい。また、模擬神経が形成されてもよい。また、筋肉と皮膚との間に、筋膜が形成されてもよい。また、皮膚の下には脂肪が形成されてもよい。また、腱、靭帯、軟骨がさらに形成されてもよい。
以下、本発明を実施例によってさらに詳しく説明する。なお、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
上述した製造方法を用いて上腕の人体模型を製造した。3DプリンタとしてObjet 30(ストラタシス社)、模擬骨の材料としてVero White Plus Full Cure 835(Computer Aided Technology社)、模擬筋肉および模擬皮膚の材料としてウレタン製の人肌のゲル原液(エクシールコーポレーション社)、模擬血管として市販のシリコン製の医療用チューブを用いた。
図3は、実施例1の人体模型を示す写真である。図3(A)は、完成した人体模型を示す写真である。図3(B)は、前腕にて模擬骨以外を切断した状態を示す写真である。図3(C)は、縮尺1/2の人体模型を示す写真である。
上述した製造方法を用いることにより、図3(A)に示す人体模型が形成された。この模型には、図2に示したように、模擬骨、模擬筋肉、模擬血管、模擬皮膚が生体内の位置を模して配置されている。図3(B)に示すように、前腕にて骨以外を切断することによって、模擬骨である前腕の橈骨20bと尺骨20cが生体内の配置に忠実な位置に配置されていることが確認された。
また、上述した製造方法のステップ1で用いたデータを任意の比率にて拡大/縮尺することによって、人体模型を任意の大きさにて形成することができる。たとえば図3(C)には、図3(A)に示した人体模型を1/2に縮小した人体模型を示す。
以上、本発明を上述の実施の形態を参照して説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて実施の形態における組合せや工程の順番を適宜組み替えることや各種の設計変更等の変形を実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
10…人体模型、20…模擬骨、30…模擬筋肉、40…模擬皮膚。

Claims (8)

  1. 人体の画像解析により、骨、筋肉、皮膚の形態データおよび位置データを取得するステップ1と、
    前記ステップ1より得られた形態データに基づいて、模擬骨および模擬筋肉を成形するステップ2と、
    前記ステップ1より得られた形態データに基づいて、人体の少なくとも一部の外形の模型を作製するための鋳型を形成するステップ3と、
    前記ステップ1により得られた位置データに基づいて、前記模擬骨および前記模擬筋肉を前記鋳型の内部に配置するステップ4と、
    前記鋳型の内部のうち、前記模擬骨および前記模擬筋肉が配置された領域以外の領域に模擬皮膚を成形するための材料を充填するステップ5と、を含むことを特徴とする人体模型の製造方法。
  2. 前記ステップ1は、血管の位置データを取得することをさらに含み、
    前記ステップ2は、模擬血管を形成することをさらに含み、
    前記ステップ4は、前記ステップ1により得られた位置データに基づいて、前記模擬血管を前記鋳型の内部に配置することをさらに含み、
    前記ステップ5では、前記鋳型の内部のうち、前記模擬骨、前記模擬筋肉、および前記模擬血管が配置された領域以外の領域に、模擬皮膚を成形するための材料を充填することを特徴とする請求項1に記載の人体模型の製造方法。
  3. 前記ステップ4において、前記模擬骨は、ケレン状の部材にて前記鋳型の内部に浮かせて配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の人体模型の製造方法。
  4. 前記人体模型は、ヒトの腕、脚、または臀部の部分模型であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の人体模型の製造方法。
  5. 模擬骨と、
    模擬筋肉と、
    前記模擬骨と前記模擬筋肉を被覆する模擬皮膚と、を含み、
    前記模擬骨、前記模擬筋肉、および前記模擬皮膚は、人体の画像解析により得られた形態データに基づいて形成され、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されていることを特徴とする人体模型。
  6. 前記模擬皮膚の内部に配置された模擬血管をさらに含み、
    前記模擬血管は、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されていることを特徴とする請求項5に記載の人体模型。
  7. 前記模擬皮膚は、継ぎ目なく一体的に成形されていることを特徴とする請求項5または6に記載の人体模型。
  8. ヒトの腕、脚、または臀部の部分模型であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の人体模型。
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