JP2017096997A - 人体模型(シミュレーター)の製造方法、人体模型 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】人体模型10の製造方法は、人体の画像解析により、骨、筋肉、皮膚の形態データおよび位置データを取得するステップ1と、ステップ1より得られた形態データに基づいて、模擬骨20a,20b,20cおよび模擬筋肉30a,30bを成形するステップ2と、ステップ1より得られた形態データに基づいて、人体の少なくとも一部の外形の模型を作製するための鋳型60a,60bを形成するステップ3と、ステップ1により得られた位置データに基づいて、模擬骨および模擬筋肉を鋳型の内部に配置するステップ4と、鋳型の内部のうち、模擬骨および模擬筋肉が配置された領域以外の領域に模擬皮膚を成形するための材料を充填するステップ5と、を含む。模擬皮膚の厚みは人体の皮膚の厚みに忠実となるように、各部で厚さが異なるように形成される。
【選択図】図2
Description
本実施の形態の人体模型(シミュレーター)10は、模擬骨20と、模擬筋肉30と、模擬骨20と模擬筋肉30を被覆する模擬皮膚40と、を含む。模擬骨20、模擬筋肉30、および模擬皮膚40は、人体の画像解析により得られた形態データに基づいて形成され、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されている。
模擬骨20は、人体の骨を模した模型である。模擬骨20は、人体模型10において、人体の画像解析により得られた形態データに基づいて形成され、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されている。つまり、模擬骨20の形態および配置は、いずれも画像解析の対象となった人の人体構造を模している。
模擬筋肉30は、人体の筋肉を模した模型である。模擬筋肉30は、人体模型10において、人体の画像解析により得られた形態データに基づいて形成され、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されている。つまり、模擬筋肉30の形態および配置は、いずれも画像解析の対象となった人の人体構造を模している。
模擬皮膚40は、人体の皮膚を模した模型である。模擬皮膚40は、人体模型10において、人体の画像解析により得られた形態データに基づいて形成され、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されている。つまり、模擬皮膚40の形態および配置は、いずれも画像解析の対象となった人の人体構造を模している。模擬皮膚40は、図1(B)に示すように、人体模型10のうち、模擬骨20、模擬筋肉30、そして任意の構造である模擬血管50を除いた領域を指す。つまり、実施の形態に係る人体模型10では、模擬皮膚40は、筋肉間に形成された図示しない筋膜や、皮下脂肪、軟骨、靭帯なども含む。ただし、必要な場合には、模擬筋膜や模擬皮下脂肪、模擬軟骨、模擬靭帯を別に形成して人体模型10の内部に配置してもよい。
模擬血管50は、人体の血管を模した模型である。模擬血管50は、人体模型10において、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されている。つまり、模擬血管50の配置は、画像解析の対象となった人の人体構造を模している。模擬血管50に用いる材料として、たとえば市販のシリコン製の医療用チューブを好適に使用することができる。
次に、人体模型10の製造方法を説明する。本実施の形態では、人体の画像解析により、骨、筋肉、皮膚の形態データおよび位置データを取得するステップ1と、ステップ1より得られた形態データに基づいて、模擬骨20および模擬筋肉30を成形するステップ2と、ステップ1より得られた形態データに基づいて、人体の少なくとも一部の外形の模型を作製するための鋳型60を形成するステップ3と、ステップ1により得られた位置データに基づいて、模擬骨20および模擬筋肉30を鋳型の内部に配置するステップ4と、鋳型の内部のうち、模擬骨20および模擬筋肉30が配置された領域以外の領域に模擬皮膚40を成形するための材料を充填するステップ5と、を含む。
ステップ1では、CTやMRIなど人体の内部構造を立体的に画像解析できる手法を用いて、骨、筋肉、皮膚の形態データおよび位置データを取得する。具体的には、まず人体の計測データをポリゴンデータに変換する。次に、ポリゴンデータをCAD化する。これにより、形態データおよび位置データが取得される。
ステップ2では、ステップ1より得られた形態データに基づいて、模擬骨20および模擬筋肉30を成形する。図2では、成形された模擬骨20として、上腕骨20a、橈骨20b、尺骨20cを示す。また、成形された模擬筋肉30として、上腕二頭筋30a、上腕三頭筋30bを示す。
ステップ3では、ステップ1より得られた形態データに基づいて、人体の少なくとも一部の外形の模型を作製するための鋳型60を形成する。鋳型60は、公知の方法により作製することができる。たとえば3Dプリンタを用いてもよい。図2に示すように、本ステップは、ステップ2と並行して進められる。図2では、上下の鋳型のうち下側の鋳型60aのみを示す。上側の鋳型60bについては後述する。
ステップ4では、ステップ1により得られた位置データに基づいて、模擬骨20および模擬筋肉30を鋳型の内部に配置する。図2では、模擬骨20および模擬筋肉30が鋳型の内部に配置されたあと、上側の鋳型60bが下側の鋳型60aの上に配置された状態を示す。なお、離型のしやすさを考慮して、図2に示したように、下側の鋳型60a、上側の鋳型60bとも、それぞれ複数の部材により形成されることが好ましい。
ステップ5では、鋳型60の内部のうち、模擬骨20および模擬筋肉30が配置された領域以外の領域に模擬皮膚40を成形するための材料を充填する。たとえば図1(B)の位置では、模擬皮膚40の外形が鋳型60の内腔に相当する。ここに模擬骨20、模擬筋肉30および後述するように任意の構造として模擬血管50が配置される。鋳型60の内腔のうち、これらの構造を除いた部分に模擬皮膚40の材料が充填されることによって、模擬皮膚40が形成される。模擬皮膚40の厚みは、人体の皮膚の厚みに忠実となるように、各部で厚さが異なるように形成される。
また、ステップ1は、血管の位置データを取得することをさらに含むことが好ましい。この場合、ステップ2は、模擬血管50を形成することをさらに含む。模擬血管50を形成することは、必要な長さのチューブを準備することであってもよい。または、上述したように形態データに基づいて模擬血管50が成形されてもよい。また、ステップ4は、ステップ1により得られた位置データに基づいて、模擬血管50を鋳型60の内部に配置することをさらに含む。また、ステップ5では、鋳型60の内部のうち、模擬骨20、模擬筋肉30、および模擬血管50が配置された領域以外の領域に、模擬皮膚40を成形するための材料を充填する。
人体模型10は、手技を行う医療従事者によって様々に形成することができる。たとえば、人体模型10は、脚または臀部の部分模型であってもよい。また、人体模型10は、全身の模型であってもよい。また、人体模型の縮尺は1以外の任意の値であってもよい。
Claims (8)
- 人体の画像解析により、骨、筋肉、皮膚の形態データおよび位置データを取得するステップ1と、
前記ステップ1より得られた形態データに基づいて、模擬骨および模擬筋肉を成形するステップ2と、
前記ステップ1より得られた形態データに基づいて、人体の少なくとも一部の外形の模型を作製するための鋳型を形成するステップ3と、
前記ステップ1により得られた位置データに基づいて、前記模擬骨および前記模擬筋肉を前記鋳型の内部に配置するステップ4と、
前記鋳型の内部のうち、前記模擬骨および前記模擬筋肉が配置された領域以外の領域に模擬皮膚を成形するための材料を充填するステップ5と、を含むことを特徴とする人体模型の製造方法。 - 前記ステップ1は、血管の位置データを取得することをさらに含み、
前記ステップ2は、模擬血管を形成することをさらに含み、
前記ステップ4は、前記ステップ1により得られた位置データに基づいて、前記模擬血管を前記鋳型の内部に配置することをさらに含み、
前記ステップ5では、前記鋳型の内部のうち、前記模擬骨、前記模擬筋肉、および前記模擬血管が配置された領域以外の領域に、模擬皮膚を成形するための材料を充填することを特徴とする請求項1に記載の人体模型の製造方法。 - 前記ステップ4において、前記模擬骨は、ケレン状の部材にて前記鋳型の内部に浮かせて配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の人体模型の製造方法。
- 前記人体模型は、ヒトの腕、脚、または臀部の部分模型であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の人体模型の製造方法。
- 模擬骨と、
模擬筋肉と、
前記模擬骨と前記模擬筋肉を被覆する模擬皮膚と、を含み、
前記模擬骨、前記模擬筋肉、および前記模擬皮膚は、人体の画像解析により得られた形態データに基づいて形成され、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されていることを特徴とする人体模型。 - 前記模擬皮膚の内部に配置された模擬血管をさらに含み、
前記模擬血管は、人体の画像解析により得られた位置データに基づいて配置されていることを特徴とする請求項5に記載の人体模型。 - 前記模擬皮膚は、継ぎ目なく一体的に成形されていることを特徴とする請求項5または6に記載の人体模型。
- ヒトの腕、脚、または臀部の部分模型であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の人体模型。
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