JP2019097883A - 検証用ファントム及び放射線治療支援方法 - Google Patents

検証用ファントム及び放射線治療支援方法 Download PDF

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Abstract

【課題】放射線が治療計画通りに照射されるか否かをより正確に検証することである。【解決手段】検証用ファントムは、外形部と、内臓部と、線量計とを備える。外形部は、被治療体の体型を模して造形される。内臓部は、被治療体における各臓器の形状を模し、対応する臓器と性状が近似した素材が用いられて造形された複数の臓器ファントムを含み、外形部に内蔵される。線量計は、内臓部における所定の位置に配置される。【選択図】図1B

Description

本発明の実施の形態は、検証用ファントム及び放射線治療支援方法に関する。
放射線治療では、治療対象部位(ターゲット)に対しては有効線量の放射線を照射する一方で、ターゲット周辺の正常組織には放射線障害を起こさない線量に抑えることが求められる。したがって、放射線治療を行う際には、予めX線CT(Computed Tomography)装置やMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置などにより、ターゲットの3次元的な位置情報や周囲の構造を特定し、照射予定線量を決定して放射線治療計画が策定される。ここで、放射線治療計画に基づいて被治療体に対して放射線を照射する前に、放射線が治療計画通りに照射されるか否かの検証を行うために検証用ファントムが利用される。
特表2016−536085号公報
本発明が解決しようとする課題は、放射線が治療計画通りに照射されるか否かをより正確に検証することである。
実施の形態の検証用ファントムは、外形部と、内臓部と、線量計とを備える。外形部は、被治療体の体型を模して造形される。内臓部は、前記被治療体における各臓器の形状を模し、対応する臓器と性状が近似した素材が用いられて造形された複数の臓器ファントムを含み、前記外形部に内蔵される。線量計は、前記内臓部における所定の位置に配置される。
図1Aは、第1の実施形態に係る検証用ファントムの一例を示す図である。 図1Bは、第1の実施形態に係る検証用ファントムの一例を示す図である。 図2Aは、第1の実施形態に係る検証用ファントムの造形区分を説明するための図である。 図2Bは、第1の実施形態に係る検証用ファントムの造形区分を説明するための図である。 図3は、第2の実施形態に係る放射線治療システムの構成の一例を示す図である。 図4は、第2の実施形態に係る放射線治療支援装置の構成の一例を示す図である。 図5は、第2の実施形態に係る生成機能によって生成される検証情報の一例を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、実施形態に係る検証用ファントム及び放射線治療支援方法について説明する。また、本願に係る検証用ファントム及び放射線治療支援方法は、以下に示す実施形態によって限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1A及び図1Bは、第1の実施形態に係る検証用ファントム100の一例を示す図である。ここで、図1Aは、検証用ファントム100及び検証用ファントム100に内蔵される臓器ファントムの外観図を示す。また、図1Bは、検証用ファントム100の断面図を示す。
図1Aに示すように、検証用ファントム100は、人体ファントム110と、臓器ファントム群120とを含む。人体ファントム110は、人体の外形を模擬したファントムであり、内部に空間が形成され、臓器ファントム群120が内蔵される。ここで、人体ファントム110は、被治療体の体型を模して造形される。具体的には、人体ファントム110は、被治療体ごと、或いは、年齢、性別及び体格で区分けされた区分ごとに造形される。
例えば、人体ファントム110は、図1Aに示すように、骨を含めた胸部を模擬して造形され、胸部に含まれる臓器ファントム群120が内蔵される。なお、図1に示す胸部の人体ファントム110は、あくまでも一例であり、人体ファントム110は、その他、種々の部位(頭部、腹部など)について造形される場合でもよい。また、人体ファントム110は、人体の部位ごとに造形される場合だけではなく、全身について造形される場合でもよい。
ここで、人体ファントム110は、人体と同等の放射線吸収率をもった組織等価材と骨等価材を使用して形成される。なお、人体と同等の放射線吸収率をもつものであれば、どのような素材が用いられる場合であってもよい。例えば、人体ファントム110は、被治療体ごと、或いは、年齢、性別及び体格で区分けされた区分ごとに、胸部における各サイズに合わせて造形される。この時、人体ファントム110は、皮膚部分が組織等価材で造形され、骨部分が骨等価材で造形される。なお、人体ファントム110は、特許請求の範囲における外形部の一例である。
臓器ファントム群120は、被治療体における各臓器の形状を模し、対応する臓器と性状が近似した素材が用いられて造形された複数の臓器ファントムを含み、外形部に内蔵される。例えば、胸部の臓器ファントム群120としては、図1Aに示すように、肺や、心臓、肝臓、種々の血管などの臓器ファントムが含まれ、人体ファントム110に内蔵される。
ここで、臓器ファントム群120は、各臓器と同等の放射線吸収率を有する組織等価材によってそれぞれの臓器ファントムが造形される。例えば、肺の臓器ファントムは、肺と同等の放射線吸収率を有する組織等価材を用いて造形される。また、例えば、心臓の臓器ファントムは、心臓と同等の放射線吸収率を有する組織等価材を用いて造形される。このように、臓器ファントム群120に含まれる各臓器ファントムは、それぞれの組織等価材を用いて造形される。
また、臓器ファントム群120は、被治療体における臓器の形状が模擬されて造形される。具体的には、臓器ファントム群120における複数の臓器ファントムは、被治療体から収集された3次元医用画像データに基づいて形状が決定される。そして、臓器ファントム群120は、例えば、立体物造形装置(3Dプリンタとも呼ばれる)によって造形される。かかる場合には、被治療体から収集された3次元医用画像データ(ボリュームデータ)において、各臓器に対応する領域のボリュームデータを用いて造形用データがそれぞれ生成される。ここで、造形用データとは、3Dプリンタが選択された部位を立体物として造形するためのデータであり、例えば、STL(Standard Triangulated Language)形式のデータである。
例えば、被治療体から収集された胸部のボリュームデータにおける肺や、心臓、肝臓などに対応する領域のデータを用いて、各臓器に対応する造形用データがそれぞれ生成される。そして、各造形用データが3Dプリンタに入力され、3Dプリンタによって各臓器に対応する臓器ファントムがそれぞれ造形される。この時、3Dプリンタにて使用される材料として、各臓器と同等の放射線吸収率を有する組織等価材が用いられる。
なお、3Dプリンタによる造形方法としては、例えば、液体状の光硬化性組成物にレーザー光や紫外線を照射して、その照射部分を硬化させる方法や、インクジェットにより基材上に光硬化性液体を着弾させ、着弾した液体に紫外線を照射して硬化させる方法等が用いられる。
そして、造形された臓器ファントム群120は、複数の臓器ファントムが被治療体における各臓器の配置状態と近似するように配置されて、人体ファントム110に内蔵される。例えば、図1Bに示すように、肺や、心臓、肝臓などの各臓器ファントムが、被治療体における実際の臓器の配置状態と近似するように、人体ファントム110の内部に埋め込まれる。かかる場合には、例えば、被治療体から収集したボリュームデータから実際の各臓器の位置情報が取得され、取得された位置情報に基づいて、各臓器ファントムが人体ファントム110内に配置される。なお、臓器ファントム群120は、特許請求の範囲における内臓部の一例である。
ここで、各臓器ファントム間の間隙140に、水等価材や、脂肪等価材などが注入される場合であってもよい。例えば、水等価材や、脂肪等価材などが各臓器ファントム間の間隙140に注入され、各臓器を配置した位置で固定する。ここで、注入される素材は、被治療体の内臓脂肪の量などによって決定されてもよい。
さらに、検証用ファントム100は、線量計が所定の位置に内蔵される。具体的には、線量計は、臓器ファントム群120における治療対象部位の位置及び放射線感受性が相対的に高い臓器のうち、少なくとも一方に配置される。例えば、図1Bに示すように、線量計131が、臓器ファントムにおける治療対象部位121の位置に挿入されることで、検証用ファントム100における治療対象部位121の中心に配置される。また、例えば、図1Bに示すように、線量計132が、人体ファントムにおける脊髄領域に挿入されることで、検証用ファントム100における脊髄に配置される。なお、線量計131及び線量計132は、特許請求の範囲における線量計の一例である。
ここで、線量計の数及び配置位置は、被治療体、或いは、治療計画に応じて任意に決定することができる。例えば、治療対象部位が大きい場合、単一の治療対象部位に複数の線量計が配置される場合であってもよい。また、例えば、放射線の照射範囲内に放射線感受性が相対的に高い臓器が複数含まれる場合、各臓器に対して線量計がそれぞれ配置される場合であってもよい。
ここで、検証用ファントム100の内部に配置される線量計は、任意に位置を変化させることができる。例えば、図1Bに示す線量計131及び線量計132は、取り外し可能であり、他の位置に配置可能である。すなわち、線量計131及び132は、治療対象部位121及び脊髄から取り外され、他の臓器ファントム等に挿入されることで、任意に位置を変化させることができる。これにより、検証用ファントム100は、任意の位置の線量情報を容易に取得することができる。なお、検証用ファントム100は、線量計によって取得した線量情報を、有線又は無線によって接続された検証用の装置に送信することができる。
上述したように、検証用ファントム100は、被治療体の体型を模して造形されている人体ファントム110に、被治療体における各臓器の形状を模し、対応する臓器と性状が近似した素材が用いられて造形されている複数の臓器ファントムが内蔵されており、線量計が所定の位置に配置されている。したがって、この検証用ファントム100を用いることで、実際に被治療体の体内で線量を計測しているのと同様の計測を行うことでき、放射線が治療計画通りに照射されるか否かをより正確に検証することができる。
ここで、検証用ファントム100は、被治療体ごとに固有のものが造形されてもよいが、年齢、性別及び体格ごとの区分で造形されてもよい。以下、第1の実施形態に係る検証用ファントム100の造形区分の例について、図2A及び図2Bを用いて説明する。図2A及び図2Bは、第1の実施形態に係る検証用ファントム100の造形区分を説明するための図である。
例えば、検証用ファントム100は、被治療体ごとにそれぞれ固有の検証用ファントムが造形され、図2Aに示すように、被治療体IDにそれぞれファントムIDが対応付けられて管理される。一例を挙げると、「被治療体ID:001」の被治療体から収集されたボリュームデータを用いて造形された検証用ファントムに固有のIDが付与され、「被治療体ID:001」に対応付けて管理される。
また、例えば、検証用ファントム100は、年齢、性別及び体格ごとに区分けされた区分で造形され、図2Bに示すように、各区分にファントムIDが対応付けられて管理される。一例を挙げると、図2Bに示すように、「子供」の「性別:男」を体格ごとに区分けした区分、「子供」の「性別:女」を体格ごとに区分けした区分、「大人」の「性別:男」を体格ごとに区分けした区分、「大人」の「性別:女」を体格ごとに区分けした区分が設けられる。そして、各区分について検証用ファントムがそれぞれ造形され、各検証用ファントムにファントムIDが付与され、各区分に対応付けて管理される。
かかる場合には、例えば、各区分を代表する標準的な人体の3次元画像データを用いて検証用ファントム100が造形される。一例を挙げると、まず、各区分における体格が、身長及び体重の範囲で区分けされる。そして、区分ごとに、その範囲における平均の値に近似する体格を有する人体から収集されたボリュームデータを用いて検証用ファントム100が造形される。例えば、「大人、性別:男性、体格:身長160cm−170cm、体重50kg−60kg」に区分けされた区分について、「大人」の「男性」で「身長:約165cm」、「体重:約55kg」の体格を有する人体から収集されたボリュームデータを用いて検証用ファントム100が造形される。
ここで、各区分で用いられるボリュームデータは、放射線治療の対象となっている被治療体のものだけではなく、X線CT装置や、MRI装置などによって検査された被検体から収集されたボリュームデータが用いられてもよい。
上述したように、検証用ファントム100は、被治療体の固有のものが造形されてもよく、或いは、体格に応じて区分けされた区分ごとに造形されてもよい。例えば、通常の検証の場合には、体格に応じて区分けされた区分ごとの検証用ファントム100が利用され、より正確に検証する場合に、被治療体固有の検証用ファントム100が造形されるようにしてもよい。
上述したように、第1の実施形態によれば、人体ファントム110は、被治療体の体型を模して造形されている。臓器ファントム群120は、被治療体における各臓器の形状を模し、対応する臓器と性状が近似した素材が用いられて造形された複数の臓器ファントムを含み、人体ファントム110に内蔵されている。線量計は、臓器ファントム群120における所定の位置に配置されている。従って、第1の実施形態に係る検証用ファントム100は、被治療体の被治療体に対する放射線が治療計画通りに照射されるか否かをより正確に検証することを可能にする。
臓器ファントム群120は、複数の臓器ファントムが被治療体における各臓器の配置状態と近似するように配置されて、人体ファントム110に内蔵される。従って、第1の実施形態に係る検証用ファントム100は、被治療体における各臓器に対して照射される放射線の線量をより正確に検証することを可能にする。
複数の臓器ファントムは、被治療体から収集された3次元医用画像データに基づいて形状が決定される。従って、第1の実施形態に係る検証用ファントム100は、被治療体における各臓器を正確に模した臓器ファントムを造形することを可能にする。
線量計は、臓器ファントム群120における治療対象部位の位置及び放射線感受性が相対的に高い臓器のうち、少なくとも一方に配置される。従って、第1の実施形態に係る検証用ファントム100は、検証したい臓器の線量を正確に計測することを可能にする。
人体ファントム110及び臓器ファントム群120は、被治療体ごとに造形される。従って、第1の実施形態に係る検証用ファントム100は、実際に被治療体に放射線を照射した場合と同様の線量情報を取得することを可能にする。
人体ファントム110及び臓器ファントム群120は、年齢、性別及び体格で区分けされた区分ごとに造形される。従って、第1の実施形態に係る検証用ファントム100は、被治療体ごとの検証用ファントム100を造形することなく、より正確な検証を行うことを可能にする。
(第2の実施形態)
次に、第1の実施形態で説明した検証用ファントム100を用いた検証について説明する。以下、第2の実施形態では、放射線治療システムにおいて策定された治療計画の検証を例に挙げて説明する。図3は、第2の実施形態に係る放射線治療システム1の構成の一例を示す図である。例えば、放射線治療システム1は、図3に示すように、医用画像診断装置10と、治療計画装置20と、放射線治療支援装置30と、放射線治療装置40とを備える。ここで、第2の実施形態に係る放射線治療支援装置30は、検証用ファントム100による計測結果を用いて線量情報を提示する。なお、図3に示す構成はあくまでも一例であり、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、その他の種々の装置が放射線治療システム1に含まれる場合であってもよい。
医用画像診断装置10は、被治療体の医用画像データを収集する装置であり、例えば、X線CT(Computed Tomography)装置、磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置、X線アンギオ装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置等である。ここで、医用画像診断装置10は、3次元の医用画像データ(ボリュームデータ)を生成可能である。例えば、医用画像診断装置10としての放射線治療計画用CT装置は、被治療体の治療対象部位(腫瘍等)を含むCTボリュームデータを収集し、収集したCTボリュームデータを治療計画装置20等に送信する。
治療計画装置20は、放射線治療計画用CT装置により収集された被治療体のCTボリュームデータを用いて、放射線治療装置40による放射線治療の治療計画を立てる。例えば、治療計画装置20は、放射線治療計画用CT装置が収集したCTボリュームデータを用いて、被治療体内の治療対象部位の位置を特定する。また、例えば、治療計画装置200は、CTボリュームデータを用いて位置を特定した腫瘍等に対して放射線治療装置40が照射する放射線の線量や照射角度、照射する回数などの計画を立てる。そして、治療計画装置20は、策定した治療計画を放射線治療支援装置30や、放射線治療装置40に送信する。
放射線治療装置40は、治療計画装置20による治療計画に従い、被治療体に対して放射線を照射し、放射線治療を実行する。ここで、放射線治療装置40は、放射線治療支援装置30を用いて実行される検証において、検証結果が承認された治療計画に従って、放射線治療を実行する。また、放射線治療装置40は、被治療体に対する放射線の照射に先立ち、治療計画の検証のための照射を実行する。具体的には、放射線治療装置40は、治療計画装置20から受信した治療計画に従って、検証用ファントム100に対して放射線を照射する。検証用ファントム100は、内蔵する線量計によって取得された線量情報を放射線治療支援装置30に送信する。
ここで、放射線治療システム1においては、医用画像診断装置10における座標系と、放射線治療装置40における座標系とを位置合せさせることにより、放射線治療を行うことができる。例えば、放射線治療システム1においては、放射線治療計画用CT装置における座標系と放射線治療装置40における座標系とが予め位置合せされることで、放射線治療装置40は、治療計画装置20によって立てられた治療計画に沿って放射線を照射することができる。
放射線治療支援装置30は、治療計画装置20によって策定された治療計画を検証する装置である。具体的には、放射線治療支援装置30は、検証用ファントム100から受信した線量情報に基づいて、検証に用いる情報を生成して、医師などに提示する。図4は、第2の実施形態に係る放射線治療支援装置30の構成の一例を示す図である。図4に示すように、放射線治療支援装置30は、例えば、通信インターフェース31と、記憶回路32と、入力インターフェース33と、ディスプレイ34と、処理回路35とを有する。放射線治療支援装置30は、ワークステーション等のコンピュータ機器によって実現される。
通信インターフェース31は、処理回路35に接続され、ネットワークを介して接続された検証用ファントム100との間で行われる線量情報の送受信を制御する。また、通信インターフェース31は、ネットワークを介して接続された医用画像診断装置10、治療計画装置20、放射線治療装置40との間で行われる各種データの伝送及び通信を制御する。例えば、通信インターフェース31は、ネットワークカードやネットワークアダプタ、NIC(Network Interface Controller)等によって実現される。本実施形態では、通信インターフェース31は、検証用ファントム100によって取得されたリアルタイムの線量情報を受信して、処理回路35に出力することもできる。
記憶回路32は、処理回路35に接続され、各種データを記憶する。例えば、記憶回路32は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子や、ハードディスク、光ディスク等によって実現される。本実施形態では、記憶回路32は、医用画像診断装置10から取得した医用画像データや、治療計画装置20から受信した治療計画、検証用ファントム100から受信した線量情報などを記憶する。例えば、記憶回路32は、検証用ファントム100に内蔵された線量計によって計測された線量情報を記憶する。
また、記憶回路32は、処理回路35の処理に用いられる種々の情報や、処理回路35による処理結果等を記憶する。例えば、記憶回路32は、検証用ファントム100から受信した線量情報に基づいて生成された情報を記憶する。なお、この情報の詳細については、後述する。
また、記憶回路32は、処理回路35によって読み出されて実行される各種機能に対応するプログラムを記憶する。一例を挙げると、記憶回路32は、処理回路35によって読み出されて実行される制御機能351に対応するプログラム、取得機能352に対応するプログラム及び生成機能353に対応するプログラムを記憶する。なお、図4においては、単一の記憶回路32が各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明したが、複数の記憶回路を分散して配置して、処理回路35が個別の記憶回路から対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。
入力インターフェース33は、所定の領域(例えば、関心領域)などの設定などを行うためのトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。
入力インターフェース33は、処理回路35に接続されており、操作者から受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路35に出力する。なお、本明細書において入力インターフェース33は、マウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェースの例に含まれる。
ディスプレイ34は、処理回路35に接続され、処理回路35から出力される各種情報及び各種画像を表示する。例えば、ディスプレイ34は、液晶モニタやCRT(Cathode Ray Tube)モニタ、タッチパネル等によって実現される。例えば、ディスプレイ34は、操作者の指示を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)や、種々の画像、処理回路35による種々の処理結果を表示する。
処理回路35は、放射線治療支援装置30における各種処理を実行する。例えば、処理回路35は、制御機能351、取得機能352及び生成機能353に対応するプログラムを記憶回路32から読み出して実行することで、種々の処理を行う。ここで、図4に示す処理回路35によって実現される各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路32に記録されている。また、処理回路35は、各プログラムを記憶回路32から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。
なお、上述した放射線治療支援装置30の説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、あるいは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路32にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。
制御機能351は、放射線治療支援装置30全体の動作を制御する。例えば、制御機能351は、入力インターフェース33を介して操作者から受け付けた入力操作に応じて、放射線治療支援装置30が有する各構成要素を制御する。例えば、制御機能351は、通信インターフェース31から出力される医用画像データや、治療計画を記憶回路32に記憶させる。また、制御機能351は、記憶回路32から医用画像データを読み出し、読み出した医用画像データから生成した医用画像をディスプレイ34に表示させる。また、制御機能351は、医用画像データに対して種々の処理を実行して、処理結果をディスプレイ34に表示させる。
取得機能352は、検証用ファントム100によって計測された線量情報を取得する。具体的には、取得機能352は、検証用ファントム100に内蔵された線量計によって計測された線量情報を取得する。すなわち、取得機能352は、線量計が埋め込まれた位置における線量情報を取得する。
生成機能353は、線量情報に基づいて、検証情報を生成する。具体的には、生成機能353は、治療計画にて計算された線量と、取得した線量情報とを比較するための情報を生成する。例えば、生成機能353は、治療計画で生成された線量分布図における線量と、検証用ファントム100によって取得された線量情報との差分を示す情報を生成する。
図5は、第2の実施形態に係る生成機能353によって生成される検証情報の一例を説明するための図である。ここで、図5においては、治療計画装置20によって生成された治療計画に含まれる線量分布図を示す。例えば、生成機能353は、図5に示す線量分布図において、線量計が配置された位置に対応する領域の線量情報を抽出する。そして、生成機能353は、抽出した線量情報と、検証用ファントム100から受信した線量情報との差分情報を算出して、算出した差分情報を生成する。ここで、線量計が複数配置されている場合(検証用ファントム100から複数の線量情報を取得した場合)、生成機能353は、線量分布図において、各線量計の位置に対応する領域の線量情報をそれぞれ抽出して、線量計による計測結果とそれぞれ比較する。
なお、線量分布図は、治療計画装置20によって、図5に示すように、3次元的に計算される。例えば、治療計画装置20は、放射線の門数、エネルギー、投与線量、組織の放射線吸収率などのパラメータを用いて、種々のコンピュータシミュレーションにより、線量分布図を計算する。
制御機能351は、生成機能353によって生成された検証情報をディスプレイ34に表示させる。例えば、制御機能351は、生成機能353によって生成された差分情報をディスプレイ34に表示させる。一例を挙げると、制御機能351は、図5に示す線量分布図における対応する位置に差分情報を表示させる。
上述したように、第2の実施形態によれば、取得機能352が、検証用ファントム100によって計測された線量情報を取得する。生成機能353は、線量情報に基づいて検証情報を生成する。制御機能351は、検証情報をディスプレイ34に表示させる。従って、第2の実施形態に係る放射線治療支援装置30は、検証用ファントム100によって取得された線量情報と、治療計画にて算出された線量とを容易に比較することを可能にし、より正確な検証をより容易に実施することを可能にする。
(その他の実施形態)
さて、これまで第1及び2の実施形態について説明したが、上述した実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
上述した実施形態では、3Dプリンタによって臓器ファントム群120を造形する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、その他の手法によって臓器ファントム群120が造形される場合であってもよい。
また、上述した実施形態で図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、上述した実施形態で説明した放射線治療支援方法は、予め用意された放射線治療支援プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この放射線治療支援プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この放射線治療支援プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上説明したとおり、第1及び第2、またはその他の実施形態によれば、放射線が治療計画通りに照射されるか否かをより正確に検証することを可能にする。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 放射線治療システム
30 放射線治療支援装置
35 処理回路
100 検証用ファントム
110 人体ファントム
120 臓器ファントム群
131、132 線量計
351 制御機能
352 取得機能
353 生成機能

Claims (7)

  1. 被治療体の体型を模して造形された外形部と、
    前記被治療体における各臓器の形状を模し、対応する臓器と性状が近似した素材が用いられて造形された複数の臓器ファントムを含み、前記外形部に内蔵された内臓部と、
    前記内臓部における所定の位置に配置された線量計と、
    を備える、検証用ファントム。
  2. 前記内臓部は、前記複数の臓器ファントムが前記被治療体における各臓器の配置状態と近似するように配置されて、前記外形部に内蔵される、請求項1に記載の検証用ファントム。
  3. 前記複数の臓器ファントムは、前記被治療体から収集された3次元医用画像データに基づいて形状が決定される、請求項1又は2に記載の検証用ファントム。
  4. 前記線量計は、前記内臓部における治療対象部位の位置及び放射線感受性が相対的に高い臓器のうち、少なくとも一方に配置される、請求項1〜3のいずれか1つに記載の検証用ファントム。
  5. 前記外形部及び前記内臓部は、前記被治療体ごとに造形される、請求項1〜4のいずれか1つに記載の検証用ファントム。
  6. 前記外形部及び前記内臓部は、年齢、性別及び体格で区分けされた区分ごとに造形される、請求項1〜4のいずれか1つに記載の検証用ファントム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の検証用ファントムによって計測された線量情報を取得し、
    前記線量情報に基づいて、検証情報を生成し、
    前記検証情報を表示部に表示させる、
    ことを含む、放射線治療支援方法。
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