JP2017096718A - 超音波流量計 - Google Patents

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Abstract

【課題】超音波を利用して被計測流体の流量を計測する超音波流量計に関し、被計測流体の脈動が計測精度に及ぼす影響を低減し、且つ、被計測流体に含まれる水分を適切に貯留可能な超音波流量計を提供する。【解決手段】超音波流量計1は、メータケース5の内部における入口バッファ部30と出口バッファ部45とを、流量計測ユニット50の計測流路部51によって接続するように有し、流入口11から流出口12へと向かって、当該計測流路部51の内部を流れる燃料ガスに対して超音波を伝播させることで燃料ガスの流量を計測する。入口バッファ部30は、仕切板33によって、出口バッファ部45と略等しい容積を有する緩衝空間部31と、緩衝空間部31、中央空間部40、出口バッファ部45の下方に伸びる貯留空間部32とに区画されており、緩衝空間部31は、仕切板33によって構成される連通部35を介して、貯留空間部32と連通している。【選択図】図6

Description

本発明は、超音波を利用して被計測流体の流量を計測する超音波流量計に関する。
従来、超音波流量計は、略箱体状のメータケースの内部に、管状の計測流路部を配設して構成されており、計測流路部を流れる被計測流体に超音波を伝播させ、被計測流体(例えば、ガス)の流速によって超音波の伝播時間又は伝播速度が変化することを利用して、当該被計測流体の流量を計測するように構成されている。
ここで、被計測流体としてのガスは、水分や不純物(例えば、ガス製造時に混入した塵埃、石油精製工程で生じた油脂系不純物等)を不可避的に含んでしまっている。この為、超音波流量計によって被計測流体の流量を測定する為に、メータケース内に被計測流体を流入させると、メータケース内部において、水分や不純物(以下、水分等)が結露したり付着したりする。
上述したように、計測流路部は、超音波流量計におけるメータケースの内部に配設されており、メータケースの内部に流れ込んだ被計測流体が流下する部分である為、被計測流体に含まれる水分等が計測流路部の内部に直接進入してしまう場合があった。又、メータケースの内部に進入した水分等は、メータケースの内部に随時貯留されていく為、当該水分等の貯留量が所定以上となった場合に、貯留されている水分が計測流路部の内部に進入してしまう場合も想定される。このようにして、計測流路部の内部に進入した水分等は、計測流路部の内部における超音波の伝播時間や伝播速度に影響を与えたり、計測流路部に対して配設された一対の超音波振動子等の動作不良を引き起こしたりする為、超音波流量計による流量の計測精度を低下させてしまう場合があった。
超音波流量計に関し、メータケースの内部における水分に対する対策としてなされた発明として、特許文献1、特許文献2記載の発明が知られている。特許文献1記載のガスメータは、気密構造に形成され、隔壁によって第1室及び第2室に区画されたメータケースと、前記隔壁を貫通するように配置された筒状のガス導通路(計測流路部に相当)と、前記ガス導通路を通過するガス流に対して平行方向に所定の長さを取って対向配置される一対の超音波振動子とを有して構成されている。
当該特許文献1記載のガスメータは、第1室から第2室へ向かってガスが流下するガス導通路を、第1室側の端部が上方に位置し、第2室側の端部が下方に位置するように、水平方向に対して傾斜した状態で、メータケースの内部に有している。即ち、当該ガスメータは、ガス導通路を水平方向に対して傾斜するように配置することで、水分や油脂系不純物等を、重力によってガス導通路の傾斜に沿って積極的に落下させて、第2室の下部に貯留している。換言すると、特許文献1記載のガスメータは、ガス導通路内に進入した水分等を早期に外部へ流出させることによって、ガス導通路の内部に存在する水分等に起因する計測精度の低下を防止している。
一方、特許文献2記載のガスメータは、流入口と流出口を結ぶ略U字型の流路を有する流路部材と、流路部材の内部における流入口側の空間と流出口側の空間を接続する計測管と、流路部材の底面に対して取り付けられ、前記流路部材の内部における所定位置に計測管を固定する底面パネル部材を有して構成されており、流入口から流出口へ向かって計測管の内部を流下するガスに対して超音波を伝播させて、ガスの流量を計測している。
そして、特許文献2記載のガスメータにおいて、底面パネル部材には、バッファ部が形成されており、底面パネル部材は、流路部材内の中央下部とバッファ部によって挟み付けることで、流路部材の内部における所定位置に計測管を固定する共に、流入口と流出口を結ぶ略U字型の流路を、流入口側に位置する空間と、流出口側に位置する空間とに区画している。特許文献2におけるバッファ部は、計測管の下部において、流路部材の内部における流入口側の空間の下側部分に対して接続されており、バッファ部の開口は、流入口側の空間における下側部分との間で水分等及びガスが自在に移動可能なように大きく開口されている。従って、特許文献2記載のガスメータによれば、従来、水分を貯留可能であった流入口側の空間における下側部分の容量に加えて、バッファ部の容量の分だけ、貯留可能な水分量を増加させることができ、もって、貯留した水分等が計測管の内部に進入する事態を減少させて、流量の計測精度の低下を抑制している。
特開平11−051723号公報 特開2009−186430号公報
上述したように、メータケースの内部における水分等は、被計測流体であるガスに含まれているものに由来する為、計測管に対して流出口側の空間で結露や付着する水分の量よりも、流入口側の空間において結露や付着する水分の量の方が多いことが想定される。この為、特許文献2記載のガスメータのように、計測管に対して流入口側となる空間において、流出側となる空間よりも多くの水分を貯留可能に構成することは、結露等する水分の量を考慮すると妥当なものと考えることができる。
しかしながら、特許文献2記載のガスメータのように、計測管に対して流入口側の空間を、流出口側の空間よりも大きく構成し、前記流入口側の空間と、前記流出口側の空間との容積差を大きくすると、当該ガスメータが接続された配管の内部における被計測流体の周期的な振動(即ち、被計測流体の脈動)の影響を強く受け、被計測流体の計測精度を低下させてしまう。例えば、前記流入口側の空間と、前記流出口側の空間との容積差が大きい場合、被計測流体の脈動によって計測管を流入口側から流出口側へと流下する流量と、被計測流体の脈動によって計測管を流出口側から流入口側へと流下する流量との差が大きくなってしまう。この場合、当該流量の差分が、被計測流体の脈動に起因するにも関わらず、使用に起因する被計測流体の流量として計測される不具合を生じさせてしまう。
本開示は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、超音波を利用して被計測流体の流量を計測する超音波流量計に関し、被計測流体の脈動が計測精度に及ぼす影響を低減し、且つ、被計測流体に含まれる水分を適切に貯留可能な超音波流量計を提供する。
前記目的を達成するため、本発明の一側面に係る超音波流量計は、被計測流体の流入口と前記被計測流体の流出口を有するメータケースと、前記メータケースの内部に配設され、前記流入口及び前記流出口を介して当該メータケースの内部を通過する前記被計測流体の流量を計測する流量計測ユニットと、を有し、前記流量計測ユニットは、前記流入口から前記流出口へと向かう前記被計測流体が流れる計測流路部と、前記計測流路部における前記被計測流体の流れの上流側及び下流側に対して夫々配設された一対の超音波振動子と、を有し、前記メータケースは、前記流入口に連通すると共に、前記流入口を介して流れ込んだ前記被計測流体が前記計測流路部の入口部に対して流入するように区画された入口バッファ部と、前記流出口に連通すると共に、前記計測流路部の出口部から流出した前記被計測流体が前記流出口を介して前記メータケース外部へ流出するように、前記入口バッファ部よりも小さな容積をもって区画された出口バッファ部と、前記入口バッファ部と前記出口バッファ部の間に形成され、前記計測流路部によって貫通される中央空間部と、を有し、前記入口バッファ部は、前記計測流路部の入口部及び前記流入口に連通する前記入口バッファ部の一部を、前記出口バッファ部と略等しい容積となるように区画する仕切板と、前記仕切板によって区画された前記入口バッファ部の一部であって、前記流入口を介して流れ込んだ前記被計測流体が前記計測流路部の入口部に対して流入するように区画された緩衝空間部と、前記仕切板及び前記緩衝空間部の下方において、前記中央空間部側に向かって伸び、前記入口バッファ部に流入した被計測流体に含まれる水分を貯留する貯留空間部と、前記仕切板を用いて構成され、前記緩衝空間部と前記貯留空間部との間を、前記緩衝空間部の水分が移動可能に連通する連通部と、を有することを特徴とする。
当該超音波流量計は、メータケースの内部における入口バッファ部と出口バッファ部とを、流量計測ユニットの計測流路部によって接続するように有しており、前記流入口から前記流出口へと向かって、当該計測流路部内を流れる前記被計測流体に対して、一対の超音波振動子による超音波を伝播させることで、被計測流体の流量を計測し得る。ここで、被計測流体は、流入口から流入すると、前記入口バッファ部の内部に流入し、流量計測ユニットの計測流路部における入口部から当該計測流路部の内部に流入し、計測流路部における出口部、出口バッファ部、流出口を介して、メータケースの外部へ流出する。
そして、当該超音波流量計において、入口バッファ部は、仕切板によって、緩衝空間部と、貯留空間部とに区画されており、緩衝空間部は、仕切板によって構成される連通部を介して、貯留空間部と連通している。従って、当該超音波流量計によれば、前記入口バッファ部における緩衝空間部に流入した被計測流体に含まれる水分等を、連通部を介して、前記入口バッファ部における貯留空間部の内部に貯留することができ、もって、計測流路部の内部に対する水分等の進入を抑制することができる。又、当該超音波流量計によれば、入口バッファ部における貯留空間部は、前記仕切板及び前記緩衝空間部の下方において、前記中央空間部側に向かって伸びている為、入口バッファ部に流入した被計測流体に含まれる水分等を、貯留空間部の内部に多く貯留することができる。更に、当該超音波流量計において、入口バッファ部における緩衝空間部は、前記出口バッファ部と略等しい容積となるように区画されており、前記緩衝空間部の水分が移動可能に連通する連通部によって貯留空間部に対して連通されている。これにより、当該超音波流量計によれば、被計測流体の脈動に伴って、連通部を介して連通した貯留空間部に対する被計測流体の移動を抑制しつつ、緩衝空間部と出口バッファ部の容積差を小さくすることができ、もって、被計測流体の脈動が計測精度に及ぼす影響を低減することができる。
本発明の他の側面に係る超音波流量計は、請求項1記載の超音波流量計であって、前記連通部は、前記入口バッファ部の内面と、当該入口バッファ部の内面から所定寸法離間した前記仕切板の端縁によって構成されていることを特徴とする。
当該超音波流量計において、前記連通部は、前記入口バッファ部の内面と、当該入口バッファ部の内面から所定寸法離間した前記仕切板の端縁によって構成されている。これにより、当該超音波流量計によれば、より簡単かつ具体的な構成で連通部を構成しつつ、入口バッファ部を緩衝空間部と貯留空間部を区画することができる。これにより、当該超音波流量計は、被計測流体の脈動が計測精度に及ぼす影響を低減しつつ、被計測流体に含まれる水分を、貯留空間部の内部に適切に貯留可能な構成を実現し得る。
本発明の他の側面に係る超音波流量計は、請求項1記載の超音波流量計であって、前記仕切板は、前記入口バッファ部の内面に対して接触する前記仕切板の端縁に、前記仕切板の板厚方向に伸び、凹状に窪んだ溝部を有しており、前記連通部は、前記入口バッファ部の内面と、前記仕切板の端縁に形成された前記溝部によって構成されていることを特徴とする。
当該超音波流量計において、前記連通部は、前記入口バッファ部の内面に対して、前記仕切板の端縁を接触させて、前記仕切板の端縁に形成された前記溝部と、前記入口バッファ部の内面とによって構成している。従って、当該超音波流量計によれば、仕切板の端縁を入口バッファ部の内面に接触させることによって、連通部を構成しつつ、入口バッファ部を緩衝空間部と貯留空間部とに区画することができる。これにより、当該超音波流量計は、被計測流体の脈動が計測精度に及ぼす影響を低減しつつ、被計測流体に含まれる水分を、貯留空間部の内部に適切に貯留可能な構成を実現し得る。
本発明の他の側面に係る超音波流量計は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の超音波流量計であって、前記仕切板は、前記メータケースとは別体に形成されており、前記流入口に連通する前記入口バッファ部の一部が前記出口バッファ部と略等しい容積となるように、前記入口バッファ部に対して取り付けられることを特徴とする。
当該超音波流量計において、前記仕切板は、前記メータケースとは別体に形成されており、前記流入口に連通する前記入口バッファ部の一部が前記出口バッファ部と略等しい容積となるように、前記入口バッファ部に対して取り付けられる。即ち、当該超音波流量計によれば、入口バッファ部、出口バッファ部、中央空間部を有するメータケースに対して、別体に形成された仕切板を配設することによって、入口バッファ部を緩衝空間部と貯留空間部とに区画することができる。即ち、当該超音波流量計は、別体に形成された仕切板を用いて、被計測流体の脈動が計測精度に及ぼす影響を低減しつつ、被計測流体に含まれる水分を、貯留空間部の内部に適切に貯留可能な構成を実現し得る。
本発明の他の側面に係る超音波流量計は、請求項4記載の超音波流量計であって、前記連通部は、前記仕切板を板厚方向に貫通する貫通孔によって構成されていることを特徴とする。
当該超音波流量計において、前記連通部は、前記仕切板を板厚方向に貫通する貫通孔によって構成されている。仕切板が別体に形成されている場合は、仕切板がメータケースと一体に形成されている場合と比較して、貫通孔の形成に関する自由度(例えば、貫通孔の位置、大きさ、形状等に関する自由度)が高くなる。従って、当該超音波流量計によれば、所望の貫通孔で構成される連通部によって、緩衝空間部と貯留空間部とを連通させることができ、もって、被計測流体の脈動が計測精度に及ぼす影響を低減しつつ、被計測流体に含まれる水分を、貯留空間部の内部に適切に貯留可能な構成を実現させることができる。
第1実施形態に係る超音波流量計の概略構成を示す分解斜視図である。 第1実施形態に係るメータ筐体の外観斜視図である。 第1実施形態に係るリアカバーの外観斜視図である。 リアカバーを外した状態の超音波流量計を示す正面図である。 流量計測ユニットの内部構成を示す要部断面図である。 第1実施形態に係る入口バッファ部の内部構成を示す垂直断面図である。 第1実施形態に係る超音波流量計の内部構成を示す水平断面図である。 第2実施形態に係るメータ筐体の外観斜視図である。 第2実施形態に係る入口バッファ部の内部構成を示す垂直断面図である。 第2実施形態に係る超音波流量計の内部構成を示す水平断面図である。 第3実施形態に係るメータ筐体の外観斜視図である。 第3実施形態に係る仕切板の外観斜視図である。 第3実施形態に係る入口バッファ部の内部構成を示す垂直断面図である。 第3実施形態に係る超音波流量計の内部構成を示す水平断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に関する超音波流量計を、超音波流量計1に具体化した実施形態(第1実施形態)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下の説明においては、超音波流量計1が使用されている状態をもって、前後方向、上下方向及び左右方向を定義して説明する。即ち、超音波流量計1を使用するユーザの位置する側を前方とし、その逆方向を後方とする。又、超音波流量計1における流入口11、流出口12が配設されている面側を上方とし、その逆方向を下方とする。そして、上述のように定義された前後方向、上下方向に従った状態の超音波流量計1を基準として、左右方向を定義する。
(超音波流量計の概略構成)
先ず、第1実施形態に係る超音波流量計1の構成について、図1〜図7を参照しつつ説明する。第1実施形態に係る超音波流量計1は、被計測流体の一例である燃料ガス(例えば、都市ガスやLPガス等)の流量を計測する燃料ガスメータであり、燃料ガスの配管2の途中に接続されたメータケース5の内部に、流量計測ユニット50を配設して構成されている。
図1〜図3に示すように、メータケース5は、後方側が開放された略直方体形状に形成されたメータ筐体10と、所定深さ窪んだ複数の凹部を前面側に有するリアカバー20とを有して構成されており、メータ筐体10の後面側に対して、リアカバー20をネジ止めすることによって、メータケース5の内部を気密に保持するように構成されている。
メータ筐体10の上面における左右方向両端部には、流入口11及び流出口12が夫々突出形成されており、流入口11及び流出口12に対しては、夫々、燃料ガスの配管2が気密に接続される。そして、流入口11及び流出口12は、メータケース5の内部に形成される空間(後述する入口バッファ部30、中央空間部40、出口バッファ部45)に連通している。従って、当該超音波流量計1において、燃料ガスは、配管2が接続された流入口11を介して、メータケース5の内部に供給され、メータケース5の内部から流出口12を介して、メータケース5の外部へ延びる配管2へ放出される(図4等参照)。
そして、流量計測ユニット50は、気密に保持されたメータケース5の内部に配設されており、一対の超音波振動子52A、超音波振動子52B(図5参照)を用いて、流入口11から流出口12へ向かって、メータケース5の内部を通過する燃料ガスの流量を計測する。図1、図4等に示すように、流量計測ユニット50は、角型筒状に形成された計測流路部51がメータ筐体10の左右方向に沿って伸びるように、メータ筐体10の内部に配置される。
(メータケースの概略構成)
次に、メータケース5の概略構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。上述したように、メータケース5は、メータ筐体10と、リアカバー20とを有して構成されており、メータケース5の内部には、入口バッファ部30、中央空間部40、出口バッファ部45が形成されている。そして、入口バッファ部30、中央空間部40、出口バッファ部45は、Oリングを取り付けた流量計測ユニット50を、メータケース5の内部に配設した状態で、メータ筐体10の後面側に対してリアカバー20をネジ止めすることによって、夫々気密に保持される。
メータ筐体10は、アルミニウム或いはアルミニウム合金等の金属材料により構成されており、図1、図2に示すように、入口バッファ部30、中央空間部40、出口バッファ部45は、メータ筐体10の上側部分において、メータ筐体10の右端部側から左端部側に向かって順番に並ぶように形成されている。
入口バッファ部30は、メータケース5の内部において、メータ筐体10の区画壁17A及びリアカバー20の区画壁21A等によって区画された空間であり、後述する開口部15を介して、流入口11と連通している。図1、図2及び図4に示すように、当該入口バッファ部30は、メータケース5の内部における右側部分において、上下方向にわたって伸びるように形成されると共に、メータケース5の内部における下側部分では、メータケース5の内部における右側部分から左側に向かって伸びている。即ち、入口バッファ部30は、メータケース5の内部において、メータケース5の右側面及び下面に沿って逆L字状に伸びるように区画されている。
そして、当該入口バッファ部30は、その内部に配置された仕切板33によって、メータケース5の右側における上側部分に位置する緩衝空間部31と、メータケース5の下側部分において、左右方向に伸びる貯留空間部32とに区画されている(図1、図2及び図4参照)。当該入口バッファ部30の詳細な構成については、後に図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1、図2、図4等に示すように、区画壁17Aは、メータ筐体10の上側部分において、メータ筐体10の右端部から所定距離の位置に形成されており、メータ筐体10の内部における前側壁面部から後端部まで立設されている。そして、上下方向に伸びる区画壁17Aの所定位置には、凹部18Aが形成されており、当該凹部18Aには、流量計測ユニット50の計測流路部51が嵌め込まれる。
具体的には、凹部18Aは、区画壁17Aの後端部から前方へ、流量計測ユニット50の計測流路部51の外形形状より少し大きい(例えば、計測流路部51の外形形状よりも外側へ約1mm〜約3mm程度大きい)矩形に窪むように形成されている。従って、凹部18Aには、流量計測ユニット50における計測流路部51の各リブ55間にOリングを取り付け、計測流路部51のOリングが取り付けられた部分を配設することができ、Oリングによって、計測流路部51の外周面と、凹部18Aとの間の気密性を高めることができる。
又、メータ筐体10の上側部分において、左右方向に関する入口バッファ部30の寸法(即ち、メータケース5の右側面から区画壁17Aまでの距離)は、流量計測ユニット50の計測流路部51における各リブ55から入口部51Aまでの距離よりも所定距離(例えば、約10mm)だけ長くなるように形成されている。従って、入口バッファ部30の上側部分(即ち、仕切板33の上方)においては、計測流路部51の入口部51Aが、区画壁17Aから入口バッファ部30の内側に突出するように配設される(図4参照)。
そして、中央空間部40は、メータ筐体10の上側部分において、左右方向における入口バッファ部30と出口バッファ部45の間に位置しており、略箱体状の空間として区画されている。即ち、当該中央空間部40は、メータ筐体10の内部において、区画壁17Aと、区画壁17Bとの間に位置している。そして、左右方向における中央空間部40の寸法(即ち、区画壁17Aと、区画壁17Bとの間の距離)は、流量計測ユニット50の左右方向における回路ケース56の長さよりも少し長い(例えば、約6mm長い)距離に設定されている。
そして、中央空間部40における上下方向の高さ(メータ筐体10の区画壁17A、区画壁17B間における上下方向の高さ)は、流量計測ユニット50の計測流路部51の各リブ55間にOリングを取り付けて、計測流路部51のOリングが取り付けられた部分を凹部18A及び凹部18Bに夫々配設した際に、回路ケース56を挿入可能な高さになるように形成されている。メータ筐体10の内部に流量計測ユニット50を配設した場合、当該中央空間部40には、流量計測ユニット50における回路ケース56及び計測流路部51の各リブ55に挟まれた中央部分が配置される(図4参照)。
尚、中央空間部40における前側壁面部には、外部端子(図示せず)が気密に取り付けられており、回路ケース56の内部に配設された計測基板57に対して電気的に接続されている。当該外部端子は、超音波流量計1に関する制御を担う制御基板(図示せず)に対しても電気的に接続されている為、計測基板57の計測回路から出力される燃料ガスの流量計測値を、制御基板へ出力し得る。
出口バッファ部45は、メータケース5の上側部分において、メータ筐体10の区画壁17B及びリアカバー20の区画壁21B等によって略箱体状に区画された空間であり、メータケース5の内部における左側に位置している。当該出口バッファ部45は、流出口12を介して、メータ筐体10の外部と連通している。
そして、区画壁17Bは、メータ筐体10の上側部分において、メータ筐体10の左端部から所定距離(上述した区画壁17Aに関する所定距離と同じ)の位置に形成されており、メータ筐体10の内部における前側壁面部から後端部まで立設されている(図1、図2及び図4等参照)。即ち、メータ筐体10の上側部分において、入口バッファ部30の水平方向(つまり、前後方向及び左右方向)に関する断面積と、出口バッファ部45の水平方向に関する断面積は、等しくなるように構成されている。
図1、図2、図4等に示すように、上下方向に伸びる区画壁17Bの所定位置には、凹部18Bが形成されており、当該凹部18Bには、流量計測ユニット50の計測流路部51が嵌め込まれる。メータケース5の上下方向に関して、区画壁17Bにおける凹部18Bの形成位置は、区画壁17Aにおける凹部18Aの形成位置と等しくなるように形成されている。従って、超音波流量計1におけるメータケース5の内部では、流量計測ユニット50は、計測流路部51が略水平な状態となるように配置される(図4参照)。
そして、凹部18Bは、区画壁17Bの後端部から前方へ、流量計測ユニット50の計測流路部51の外形形状より少し大きい(例えば、計測流路部51の外形形状よりも外側へ約1mm〜約3mm程度大きい)矩形に窪むように形成されている。従って、凹部18Bには、流量計測ユニット50における計測流路部51の各リブ55間にOリングを取り付け、計測流路部51のOリングが取り付けられた部分を配設することができ、Oリングによって、計測流路部51の外周面と、凹部18Bとの間の気密性を高めることができる。
又、メータ筐体10の上側部分において、左右方向に関する出口バッファ部45の寸法(即ち、メータケース5の左側面から区画壁17Bまでの距離)は、流量計測ユニット50の計測流路部51における各リブ55から出口部51Bまでの距離よりも所定距離(例えば、約10mm)だけ長くなるように形成されている。従って、図4に示すように、出口バッファ部45の内部においては、計測流路部51の出口部51Bが、区画壁17Bから出口バッファ部45の内側に突出するように配設される。
このように、入口バッファ部30の内部に、計測流路部51の入口部51Aが位置しており、且つ、出口バッファ部45の内部に、計測流路部51の出口部51Bが位置している為、入口バッファ部30と出口バッファ部45とは、断面が上下方向に長い略矩形状の計測流路部51によって連通される。
図6に示すように、メータケース5の内部においては、流入路13が、流入口11からメータ筐体10の上下方向に伸びて形成されている。当該流入路13は、入口バッファ部30の前側壁面部に沿って形成されており、当該流入路13の下端部には、略直方体状の流入室14が、入口バッファ部30の前側に隣り合って形成されている。
図1、図2及び図4に示すように、入口バッファ部30の前側壁面部には、断面円形状の開口部15が開口形成されており、当該入口バッファ部30と、流入路13の端部を構成する流入室14とを連通している。当該開口部15は、その開口部中心が入口バッファ部30の内部に突出して配設された計測流路部51の軸心に直交するように形成されている。
流入室14の内部には、遮断弁(図示せず)、入口バッファ部30の前側壁面部に開口された開口部15と対向する位置に配設されており、開口部15を閉塞可能に構成されている。当該遮断弁は、制御基板(図示せず)と電気的に接続されており、供給ガス流量等に異常が発生した場合に、開口部15を閉塞するように制御される。これにより、当該超音波流量計1は、供給ガス流量等に異常が発生した場合に、入口バッファ部30に対する燃料ガスの流れを強制的に遮断することができ、燃料ガスの供給を停止することが可能となっている。
尚、当該超音波流量計1には、制御基板(図示せず)が配設されており、当該制御基板は、マイクロコンピュータ等を備えた制御部を有している。そして、制御部は、流量計測ユニット50の計測回路と電気的に接続された外部端子や、遮断弁等と電気的に接続されている。当該制御部は、計測基板57から出力される燃料ガスの流量計測値に基づき、供給ガス流量等の異常を検出し、予め定められているガス遮断対象の異常である場合には、遮断弁を駆動することによって、開口部15を閉塞して燃料ガスの供給を停止する。又、制御部は、計測基板57から出力される燃料ガスの流量計測値を、外部のパーソナルコンピュータ(図示せず)等に出力可能に構成されている。
図1、図3に示すように、リアカバー20は、アルミニウム或いはアルミニウム合金等の金属材料により構成されており、メータ筐体10の後面側にネジ止めすることによって、メータ筐体10に対して固定される。当該リアカバー20の前面には、メータ筐体10における入口バッファ部30の上側部分(後述する緩衝空間部31相当)、中央空間部40、出口バッファ部45に対応する3カ所に、凹部が形成されている。
そして、図3に示すように、リアカバー20の前面側には、3つの凹部に区画する区画壁21A、区画壁21Bが形成されている。区画壁21Aは、リアカバー20の前面側において、メータ筐体10の区画壁17Aに対向する位置に形成されており、リアカバー20の後側壁面部から前端部まで立設されている。同様に、区画壁21Bは、リアカバー20の前面側において、メータ筐体10の区画壁17Bに対向する位置に形成されており、リアカバー20の後側壁面部から前端部まで立設されている。
(流量計測ユニットの概略構成)
続いて、メータケース5の内部に配設される流量計測ユニット50の概略構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図4に示すように、流量計測ユニット50は、メータケース5の内部において燃料ガスの流路として機能する計測流路部51と、計測流路部51の長手方向中央部の上側に形成された回路ケース56とを有して構成されている。計測流路部51は、流路断面が上下方向に長い矩形状を為す筒状に形成されている。
図5に示すように、計測流路部51の長手方向における中央部分に位置する回路ケース56には、超音波振動子52A、超音波振動子52Bが、計測流路部51の上面側に配置されている。超音波振動子52Aは、計測流路部51の上面において、燃料ガスの流れる方向(以下、ガス流下方向F)の上流側に配置されており、超音波振動子52Bは、計測流路部51の一面においてガス流下方向Fの下流側に配置されている。
そして、超音波振動子52A、超音波振動子52Bの内、一方から出力された超音波は、計測流路部51における対向面(即ち、下面)で反射されて、超音波振動子52A、超音波振動子52Bの他方に到達する。従って、流量計測ユニット50における計測流路部51の内部には、超音波の伝搬経路53が形成され、当該伝搬経路53は、計測流路部51における対向面(下面)を介して、超音波振動子52A、超音波振動子52Bを結ぶV字型を為す。
回路ケース56の内部における超音波振動子52A、超音波振動子52Bの上側には、計測基板57が配設されており、当該計測基板57には、各超音波振動子52A、超音波振動子52Bが電気的に接続される計測回路が形成されている。即ち、計測基板57は、計測回路を用いて、燃料ガス等の被計測流体の流量計測値を算出して出力可能に構成されている。
図1及び図4に示すように、計測流路部51の一端側には、入口部51Aが形成されており、計測流路部51の他端側には、出口部51Bが形成されている。当該計測流路部51の入口部51A及び出口部51Bは、内周面が外側方向へ滑らかに拡がる曲面に形成されている。
計測流路部51の内部には、複数枚(例えば、5枚)の分流板54が、超音波振動子52A、超音波振動子52Bの下側に配設されている(図5参照)。複数枚の分流板54は、計測流路部51の流路断面における短辺方向に略等間隔を隔てた状態で、計測流路部51の流路断面における長辺に対して平行(即ち、左右方向)に伸びるように配設されている。即ち、各分流板54は、超音波振動子52A、超音波振動子52B間の超音波の伝搬経路53を含む面と平行になるように計測流路部51の内部に設けられており、ガス流下方向Fに平行になるように伸びている。これにより、各分流板54によって計測流路部51の内部における燃料ガスの流れを安定化させることが可能となる。
そして、流量計測ユニット50における計測流路部51の外周部には、2列のリブ55がそれぞれ全周に渡って立設されている。当該リブ55は、Oリングを取り付ける際に用いられ、弾性を有するゴム等で形成されたOリングによって、計測流路部51の外周部における気密性を保持する機能を果たす。
(超音波流量計における燃料ガスの流れ)
上記のように構成された超音波流量計1における燃料ガスの流れについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1〜図7に示すように、燃料ガスは、当該超音波流量計1に対して、流入口11に接続された配管2を介して供給される。流入口11に流入した燃料ガスは、メータ筐体10の上下方向に沿って伸びる流入路13を通って、流入路13の下端を構成する流入室14に流れ込む。そして、流入室14の内部において、燃料ガスは、流入路13の内部におけるガス流下方向Fに対して略直角に曲がるように流れ、開口部15を介して、入口バッファ部30の内部に流れ込む。
そして、開口部15を介して入口バッファ部30の内部に流れ込むと、当該燃料ガスは、メータ筐体10、リアカバー20によって構成される入口バッファ部30の内面に沿って流れ、当該入口バッファ部30の内部に位置する計測流路部51の入口部51Aへと流れ込む(図4、図6参照)。
図4、図5に示すように、燃料ガスは、入口部51Aから計測流路部51の内部に流れ込むと、当該計測流路部51の内壁面に沿って、出口バッファ部45に連通する出口部51Bへ流れていく。当該超音波流量計1は、入口部51Aから出口部51Bへと燃料ガスが流れる計測流路部51の内部に対して、超音波振動子52A、超音波振動子52Bを用いて超音波を伝播させ、その伝播時間等を計測することによって、計測流路部51における燃料ガスの流量を計測することができる。
その後、燃料ガスは、計測流路部51の出口部51Bから、出口バッファ部45の内部に排出される。図2、図4に示すように、出口バッファ部45は、流出口12を介して配管2に接続されている為、燃料ガスは、計測流路部51の出口部51Bから出口バッファ部45へ排出されると、流出口12、配管2を介して、超音波流量計1の外部へと流れる。
(第1実施形態における入口バッファ部の構成)
ここで、第1実施形態に係る超音波流量計1における入口バッファ部30の構成について、図6、図7を参照しつつ詳細に説明する。上述したように、当該入口バッファ部30は、メータケース5の内部において、メータケース5の右側面及び下面に沿って逆L字状に伸びるように区画されており、当該入口バッファ部30の内部に位置する仕切板33によって、メータケース5の上側部分で右側面に沿って位置する緩衝空間部31と、メータケース5の下側部分で右側部分から左側に向かって伸びる貯留空間部32とに区画されている。
図1、図2、図6等に示すように、仕切板33は、入口バッファ部30の内部における前側壁面部から後方に向かって伸びる板状に形成されており、前側壁面部に対して立設されている。当該仕切板33は、出口バッファ部45の上下方向に関する寸法と等しい距離を、入口バッファ部30の上面から離間した位置に立設されており、当該仕切板33に対して上方の部分を緩衝空間部31とし、入口バッファ部30の内で仕切板33より下方に位置する部分を貯留空間部32としている。
又、入口バッファ部30の前側壁面部から仕切板33の後端縁までの寸法は、入口バッファ部30の前側壁面部から区画壁17Aの後端部までの寸法よりもやや短く(例えば、1、2mm)形成されている。従って、メータ筐体10に対してリアカバー20をネジ止めした場合であっても、仕切板33の後端縁は、リアカバー20の前面から所定寸法だけ離間した位置に位置することになる(図6、図7参照)。即ち、緩衝空間部31と貯留空間部32は、リアカバー20の前面と仕切板33の後端縁との間に生じた間隙としての連通部35を介して連通している。
そして、緩衝空間部31は、メータケース5の上側部分において、メータ筐体10の区画壁17A、リアカバー20の区画壁21A及び仕切板33によって略箱体状に区画された空間であり、メータケース5の右側に位置している。図4等に示すように、当該緩衝空間部31の内部における前側壁面部には、上述した開口部15が開口形成されている。従って、当該緩衝空間部31は、流入口11、流入路13、開口部15を介して、メータ筐体10の外部に伸びる配管2と連通している(図6参照)。
更に、凹部18Aは、緩衝空間部31を構成する区画壁17Aに形成されており、流量計測ユニット50の計測流路部51を保持している為、当該計測流路部51の入口部51Aは、緩衝空間部31の内部に位置する。即ち、緩衝空間部31は、角型筒状に形成され、中央空間部40を貫通するように配設された計測流路部51を介して、出口バッファ部45と連通している(図4参照)。従って、燃料ガスは、開口部15を介して、入口バッファ部30の緩衝空間部31に流れ込むと、緩衝空間部31内に位置する入口部51Aから、計測流路部51の内部を出口バッファ部45へ流れ得る。
上述したように、メータ筐体10の上側部分における入口バッファ部30(即ち、緩衝空間部31)の水平方向に関する断面積と、出口バッファ部45の水平方向に関する断面積は、等しくなるように構成されている。緩衝空間部31の下面を構成する仕切板33は、出口バッファ部45の上下方向に関する寸法と等しい距離を、入口バッファ部30の上面から離間した位置に立設されている。従って、第1実施形態に係る緩衝空間部31は、出口バッファ部45と略等しい容積を有する箱型状を為す。
又、貯留空間部32は、入口バッファ部30の一部であって、緩衝空間部31及び仕切板33の下方において略箱体状に区画された空間である。当該貯留空間部32は、入口バッファ部30の一部である緩衝空間部31の内部に流入した燃料ガスに含まれる水分等を、連通部35を介して貯留する。そして、当該貯留空間部32は、メータケース5の下側部分において、緩衝空間部31の下方から中央空間部40及び出口バッファ部45の下方まで伸びている為、メータケース5の下側部分を広く用いて、燃料ガスに含まれる水分等を多く貯留可能に構成されている。
そして、連通部35は、メータ筐体10の後面に対してリアカバー20をネジ止めして固定した場合に、リアカバー20の前面と仕切板33の後端縁との間に生じる間隙によって構成されており、緩衝空間部31の内部と貯留空間部32の内部を、燃料ガスに含まれている水分等が移動可能なように連通している。従って、当該入口バッファ部30によれば、燃料ガスと共に、入口バッファ部30の緩衝空間部31に流入した水分等を、連通部35を介して、貯留空間部32の内部へと流すことができ、もって、貯留空間部32の内部に水分等を貯留することができる。
又、当該連通部35の開口面積(即ち、リアカバー20の前面と仕切板33の後端縁との間に生じる間隙の大きさ)は、緩衝空間部31の内部に位置する計測流路部51の入口部51Aに係る開口面積よりも十分小さく形成されている。連通部35の開口面積は、例えば、燃料ガスの脈動に伴って生じる燃料ガスの流れが緩衝空間部31から連通部35を介して、貯留空間部32に到達しない程度の大きさである。
(入口バッファ部の内部における燃料ガス及び水分等の動き)
続いて、上述のように構成された超音波流量計1において、入口バッファ部30の内部における燃料ガスの動きについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。燃料ガスは、配管2が接続された流入口11から流入すると、流入路13及び開口部15を介して、入口バッファ部30における緩衝空間部31の内部に流入する。
上述したように、緩衝空間部31の内部は、連通部35及び流量計測ユニット50の計測流路部51に係る入口部51Aを介して連通しており、計測流路部51における入口部51Aの開口面積は、連通部35の開口面積よりも十分に大きい為、緩衝空間部31の内部に流入した燃料ガスは、計測流路部51の入口部51Aを介して、入口バッファ部30の外部へと流れる(図4、図6参照)。
ここで、燃料ガスの脈動に伴って緩衝空間部31に燃料ガスが若干量流入した場合について説明する。上述したように、連通部35の開口面積は、計測流路部51における入口部51Aの開口面積よりも十分に小さい。従って、脈動に伴って流動する燃料ガスは、連通部35を介して、貯留空間部32へ流れることはほとんどなく、入口バッファ部30の緩衝空間部31から、流量計測ユニット50の計測流路部51を介して、出口バッファ部45へ流れる。又、入口バッファ部30の緩衝空間部31は、出口バッファ部45と略等しい容積を有する略箱型状に区画されている。従って、当該超音波流量計1によれば、緩衝空間部31と出口バッファ部45の容積差を小さくすることができ、燃料ガスの脈動が超音波流量計1の計測精度に及ぼす影響を低減することができる。
続いて、入口バッファ部30の内部における水分等の動きについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。上述したように、燃料ガスは、水分や、ガス製造時に混入した塵埃、石油精製工程で生じた油脂系不純物等の不純物を不可避的に含んでしまっている。従って、配管2及び流入口11を介して供給された燃料ガスは、水分等を含んだまま、開口部15を介して、入口バッファ部30の内部に流入することになる。
当該超音波流量計1において、流量計測ユニット50は、メータ筐体10に形成された凹部18A、凹部18Bの内部に、計測流路部51を嵌め込むことによって、超音波流量計1における相対的な位置決めがなされている。図4、図5に示すように、緩衝空間部31の内部において、流量計測ユニット50における計測流路部51の入口部51Aは、入口バッファ部30の前側壁面部に形成された開口部15よりも上方となるように配設される。
従って、緩衝空間部31の開口部15から、その上方に位置する計測流路部51の入口部51Aへと流れる過程において、燃料ガスに含まれる水分等には、重力が作用することになる。この重力の作用によって、燃料ガスに含まれていた水分等は、計測流路部51の入口部51Aへ到達することなく、入口バッファ部30の下部に貯留されることになり、連通部35を介して、水分移動方向Wへ流下し、貯留空間部32の内部に貯留されることになる(図5参照)。
このように、第1実施形態に係る超音波流量計1によれば、前記入口バッファ部30における緩衝空間部31に流入した燃料ガスに含まれる水分等を、連通部35を介して、前記入口バッファ部30における貯留空間部32の内部に貯留することができ、もって、流量計測ユニット50における計測流路部51の内部に対する水分等の進入を抑制することができる。又、当該超音波流量計1によれば、入口バッファ部30における貯留空間部32は、前記緩衝空間部31及び前記仕切板33の下方において、前記中央空間部40、出口バッファ部45の下方まで伸びている為、入口バッファ部30に流入した燃料ガスに含まれる水分等を、貯留空間部32の内部に多く貯留することができる。
以上説明したように、第1実施形態に係る超音波流量計1は、メータケース5の内部における入口バッファ部30と出口バッファ部45とを、流量計測ユニット50の計測流路部51によって接続するように有しており、前記流入口11から前記流出口12へと向かって、当該計測流路部51の内部を流れる燃料ガスに対して、一対の超音波振動子52A、超音波振動子52Bによる超音波を伝播させることによって、燃料ガスの流量を計測し得る。図4等に示すように、燃料ガスは、流入口11から流入すると、前記入口バッファ部30の内部に流入し、流量計測ユニット50の計測流路部51における入口部51Aから当該計測流路部51の内部に流入し、計測流路部51における出口部51B、出口バッファ部45、流出口12を介して、メータケース5の外部へ流出する。
図6、図7に示すように、当該超音波流量計1において、入口バッファ部30は、仕切板33によって、緩衝空間部31と、貯留空間部32とに区画されており、緩衝空間部31は、仕切板33によって構成される連通部35を介して、貯留空間部32と連通している。従って、当該超音波流量計1によれば、前記入口バッファ部30における緩衝空間部31に流入した燃料ガスに含まれる水分等を、連通部35を介して、前記入口バッファ部30における貯留空間部32の内部に貯留することができ、もって、計測流路部51の内部に対する水分等の進入を抑制することができる(図6参照)。又、当該超音波流量計1によれば、入口バッファ部30における貯留空間部32は、前記緩衝空間部31及び前記仕切板33の下方において、前記中央空間部40、出口バッファ部45の下方まで伸びている為、入口バッファ部30に流入した燃料ガスに含まれる水分等を、貯留空間部32の内部に多く貯留することができる。
更に、当該超音波流量計1において、図2等に示すように、入口バッファ部30における緩衝空間部31は、前記出口バッファ部45と略等しい容積となるように区画されており、前記緩衝空間部31の水分が移動可能に連通する連通部35によって貯留空間部32に対して連通されている。これにより、当該超音波流量計1によれば、燃料ガスの脈動に伴って、連通部35を介して連通した貯留空間部32に対する燃料ガスの移動を抑制しつつ、緩衝空間部31と出口バッファ部45の容積差を小さくすることができ、もって、燃料ガスの脈動が超音波流量計1の計測精度に及ぼす影響を低減することができる。
又、第1実施形態においては、前記連通部35は、前記入口バッファ部30の内面を構成するリアカバー20の前面と、当該リアカバー20の前面から所定寸法離間した前記仕切板33の後端縁によって構成されている(図6、図7参照)。これにより、当該超音波流量計1によれば、より簡単かつ具体的な構成で連通部35を構成しつつ、入口バッファ部30を緩衝空間部31と貯留空間部32を区画することができる。これにより、当該超音波流量計1は、燃料ガスの脈動が超音波流量計1の計測精度に及ぼす影響を低減しつつ、燃料ガスに含まれる水分を、貯留空間部32の内部に適切に貯留可能な構成を実現することができる。
(第2実施形態)
次に、上述した第1実施形態と異なる実施形態(第2実施形態)に係る超音波流量計1の構成について、図8〜図10を参照しつつ詳細に説明する。尚、第2実施形態に係る超音波流量計1は、入口バッファ部30の構成(具体的には、仕切板33及び連通部35の構成)を除き、上述した第1実施形態に係る超音波流量計1と同様の構成を有している。従って、以下の説明においては、第1実施形態と同様の構成についての説明を省略し、相違する構成について詳細に説明する。
即ち、第2実施形態に係る超音波流量計1は、第1実施形態と同様に、燃料ガスの流量を計測する燃料ガスメータであり、燃料ガスの配管2の途中に接続されたメータケース5の内部に、流量計測ユニット50を配設して構成されている。そして、第2実施形態に係るメータケース5も、第1実施形態と同様に、入口バッファ部30、中央空間部40、出口バッファ部45を内部に有するメータ筐体10と、リアカバー20とによって構成されている。
(第2実施形態におけるメータ筐体の構成)
第2実施形態に係るメータ筐体10は、第1実施形態と同様に、アルミニウム或いはアルミニウム合金等の金属材料により構成されており、図8〜図10に示すように、入口バッファ部30、中央空間部40、出口バッファ部45は、メータ筐体10の上側部分において、メータ筐体10の右端部側から左端部側に向かって順番に並ぶように形成されている。
第2実施形態に係る入口バッファ部30は、第1実施形態と同様に、メータケース5の内部において、メータケース5の右側面及び下面に沿って逆L字状に伸びるように区画されている。当該入口バッファ部30は、第1実施形態と同様に、メータケース5の内部において、メータ筐体10の区画壁17A及びリアカバー20の区画壁21A等によって区画された空間であり、流入路13、流入室14、開口部15を介して、流入口11と連通している。第2実施形態に係る入口バッファ部30の具体的な構成については、後に図8〜図10を参照しつつ詳細に説明する。
そして、第2実施形態においても、中央空間部40は、メータ筐体10の上側部分において、左右方向における入口バッファ部30と出口バッファ部45の間に位置しており、略箱体状の空間として区画されている。又、出口バッファ部45は、第1実施形態と同様に、メータケース5の上側部分において、メータ筐体10の区画壁17B及びリアカバー20の区画壁21B等によって略箱体状に区画された空間であり、メータケース5の内部における左側に位置している。当該出口バッファ部45は、流出口12を介して、メータ筐体10の外部と連通している(図8等参照)。
(第2実施形態における入口バッファ部の構成)
次に、第2実施形態に係る超音波流量計1における入口バッファ部30の構成について、図8〜図10を参照しつつ詳細に説明する。上述したように、第2実施形態に係る入口バッファ部30は、メータケース5の内部において、メータケース5の右側面及び下面に沿って逆L字状に伸びるように区画されており、第1実施形態と同様に、当該入口バッファ部30の内部に位置する仕切板33によって、メータケース5の上側部分で右側面に沿って位置する緩衝空間部31と、メータケース5の下側部分で右側部分から左側に向かって伸びる貯留空間部32とに区画されている。
図8〜図10に示すように、仕切板33は、入口バッファ部30の内部における前側壁面部から後方に向かって伸びる板状に形成されており、前側壁面部に対して立設されている。当該仕切板33は、出口バッファ部45の上下方向に関する寸法と等しい距離を、入口バッファ部30の上面から離間した位置に立設されており、当該仕切板33に対して上方の部分を緩衝空間部31とし、入口バッファ部30の内で仕切板33より下方に位置する部分を貯留空間部32としている。
又、入口バッファ部30の前側壁面部から仕切板33の後端縁までの寸法は、入口バッファ部30の前側壁面部から区画壁17Aの後端部までの寸法と同寸法となるように形成されている。そして、第2実施形態においては、仕切板33における後端縁の表面には、複数(例えば、7つ)の溝部33Aが形成されている(図8〜図10参照)。各溝部33Aは、仕切板33における後端縁の表面に対して前側方向へ凹状に窪んでおり、当該仕切板33の板厚方向(即ち、上下方向)に伸びている。
そして、第2実施形態に係る超音波流量計1においては、メータ筐体10に対してリアカバー20をネジ止めした場合、仕切板33の後端縁は、リアカバー20の前面に対して気密に接触する。この時、図9、図10に示すように、複数の溝部33Aにおける内面は、リアカバー20の前面から所定寸法だけ離間した位置に位置することになる。即ち、リアカバー20の前面と、仕切板33の後端縁に形成された複数の溝部33Aとによって構成される連通部35を介して、緩衝空間部31と貯留空間部32は、連通している。
第2実施形態においても、緩衝空間部31は、メータケース5の上側部分において、メータ筐体10の区画壁17A、リアカバー20の区画壁21A及び仕切板33によって略箱体状に区画されており、開口部15を介して流入口11と連通すると共に、流量計測ユニット50の計測流路部51を介して、出口バッファ部45と連通している。従って、燃料ガスは、開口部15を介して、入口バッファ部30の緩衝空間部31に流れ込むと、緩衝空間部31内に位置する入口部51Aから、計測流路部51の内部を出口バッファ部45へ流れ得る。
そして、第2実施形態においても、メータ筐体10の上側部分における入口バッファ部30(即ち、緩衝空間部31)の水平方向に関する断面積と、出口バッファ部45の水平方向に関する断面積は、等しくなるように構成されている。緩衝空間部31の下面を構成する仕切板33は、出口バッファ部45の上下方向に関する寸法と等しい距離を、入口バッファ部30の上面から離間した位置に立設されている。従って、第2実施形態に係る緩衝空間部31は、出口バッファ部45と略等しい容積を有する箱型状を為す。
第2実施形態に係る貯留空間部32は、第1実施形態と同様に、入口バッファ部30の一部であって、緩衝空間部31及び仕切板33の下方において箱体状に区画されており、緩衝空間部31の内部に流入した燃料ガスに含まれる水分等を、連通部35を介して貯留する。図8、図9に示すように、第2実施形態に係る貯留空間部32は、メータケース5の下側部分において、緩衝空間部31の下方から中央空間部40及び出口バッファ部45の下方まで伸びている為、メータケース5の下側部分を広く用いて、燃料ガスに含まれる水分等を多く貯留可能に構成されている。
又、第2実施形態に係る連通部35は、メータ筐体10の後面に対してリアカバー20をネジ止めして固定した場合に、リアカバー20の前面と、仕切板33の後端縁に形成された複数の溝部33Aによって構成されており、緩衝空間部31の内部と貯留空間部32の内部を、燃料ガスに含まれている水分等が移動可能なように連通している。従って、当該入口バッファ部30によれば、第1実施形態と同様に、燃料ガスと共に、入口バッファ部30の緩衝空間部31に流入した水分等を、連通部35を介して、貯留空間部32の内部へと流すことができ、もって、貯留空間部32の内部に水分等を貯留することができる。
そして、第2実施形態に係る連通部35の開口面積(即ち、リアカバー20の前面と各溝部33Aの内面によって構成される間隙の開口面積の合計値)は、緩衝空間部31の内部に位置する計測流路部51の入口部51Aに係る開口面積よりも十分小さく形成されている。連通部35の開口面積は、例えば、燃料ガスの脈動に伴って生じる燃料ガスの流れが緩衝空間部31から連通部35を介して、貯留空間部32に到達しない程度の大きさである。
(入口バッファ部の内部における燃料ガス及び水分等の動き)
続いて、第2実施形態に係る超音波流量計1において、入口バッファ部30の内部における燃料ガスの動きについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図9に示すように、燃料ガスは、配管2が接続された流入口11から流入すると、流入路13及び開口部15を介して、入口バッファ部30における緩衝空間部31の内部に流入する。
上述したように、緩衝空間部31の内部は、連通部35及び流量計測ユニット50の計測流路部51に係る入口部51Aを介して連通しており、計測流路部51における入口部51Aの開口面積は、連通部35の開口面積よりも十分に大きい為、緩衝空間部31の内部に流入した燃料ガスは、計測流路部51の入口部51Aを介して、入口バッファ部30の外部へと流れる(図9参照)。
次に、第2実施形態に係る超音波流量計1において、燃料ガスの脈動に伴って緩衝空間部31に燃料ガスが若干量流入した場合について説明する。上述したように、複数の溝部33Aによって構成される連通部35の開口面積は、計測流路部51における入口部51Aの開口面積よりも十分に小さい。従って、脈動に伴って流動する燃料ガスは、入口バッファ部30の緩衝空間部31から、連通部35を介して、貯留空間部32へ流れることはほとんどなく、流量計測ユニット50の計測流路部51を介して、出口バッファ部45へ流れる。又、第2実施形態に係る緩衝空間部31は、第1実施形態と同様に、出口バッファ部45と略等しい容積を有する略箱型状に区画されている。従って、第2実施形態に係る超音波流量計1によれば、緩衝空間部31と出口バッファ部45の容積差を小さくすることができ、燃料ガスの脈動が超音波流量計1の計測精度に及ぼす影響を低減することができる。
次に、第2実施形態に係る入口バッファ部30の内部における水分等の動きについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。第2実施形態においても、配管2及び流入口11を介して供給された燃料ガスは、水分等を含んだまま、開口部15を介して、入口バッファ部30の内部に流入する。図9に示すように、第2実施形態においても、緩衝空間部31の内部において、流量計測ユニット50における計測流路部51の入口部51Aは、入口バッファ部30の前側壁面部に形成された開口部15よりも上方となるように配設される。
従って、緩衝空間部31の開口部15から、その上方に位置する計測流路部51の入口部51Aへと流れる過程において、燃料ガスに含まれる水分等には、重力が作用することになる。この重力の作用によって、燃料ガスに含まれていた水分等は、計測流路部51の入口部51Aへ到達することなく、入口バッファ部30の下部に貯留されることになり、複数の溝部33Aによって構成される連通部35を介して、水分移動方向Wへ流下し、貯留空間部32の内部に貯留されることになる(図9参照)。
このように、第2実施形態に係る超音波流量計1によれば、前記入口バッファ部30における緩衝空間部31に流入した燃料ガスに含まれる水分等を、複数の溝部33Aによって構成される連通部35を介して、前記入口バッファ部30における貯留空間部32の内部に貯留することができ、もって、流量計測ユニット50における計測流路部51の内部に対する水分等の進入を抑制することができる。又、当該超音波流量計1によれば、入口バッファ部30における貯留空間部32は、前記緩衝空間部31及び前記仕切板33の下方において、前記中央空間部40、出口バッファ部45の下方まで伸びている為、入口バッファ部30に流入した燃料ガスに含まれる水分等を、貯留空間部32の内部に多く貯留することができる。
以上説明したように、第2実施形態に係る超音波流量計1は、第1実施形態と同様に、メータケース5の内部における入口バッファ部30と出口バッファ部45とを、流量計測ユニット50の計測流路部51によって接続するように有しており、前記流入口11から前記流出口12へと向かって、当該計測流路部51の内部を流れる燃料ガスに対して、一対の超音波振動子52A、超音波振動子52Bによる超音波を伝播させることによって、燃料ガスの流量を計測し得る。
図9、図10に示すように、第2実施形態に係る入口バッファ部30は、仕切板33によって、緩衝空間部31と、貯留空間部32とに区画されており、緩衝空間部31は、仕切板33の後端縁に形成された複数の溝部33Aによって構成される連通部35を介して、貯留空間部32と連通している。従って、当該超音波流量計1によれば、緩衝空間部31に流入した燃料ガスに含まれる水分等を、連通部35を介して、貯留空間部32の内部に貯留することができ、もって、計測流路部51の内部に対する水分等の進入を抑制することができる(図9参照)。又、第2実施形態においても、貯留空間部32は、前記緩衝空間部31及び前記仕切板33の下方において、前記中央空間部40、出口バッファ部45の下方まで伸びている為、当該超音波流量計1は、入口バッファ部30に流入した燃料ガスに含まれる水分等を、貯留空間部32の内部に多く貯留することができる。
更に、第2実施形態においても、入口バッファ部30における緩衝空間部31は、前記出口バッファ部45と略等しい容積となるように区画されており(図8、図10参照)、複数の溝部33Aによって構成される連通部35によって、貯留空間部32に対して連通されている。これにより、当該超音波流量計1によれば、燃料ガスの脈動に伴って、連通部35を介して連通した貯留空間部32に対する燃料ガスの移動を抑制しつつ、緩衝空間部31と出口バッファ部45の容積差を小さくすることができ、もって、燃料ガスの脈動が超音波流量計1の計測精度に及ぼす影響を低減することができる。
又、第2実施形態においては、前記入口バッファ部30の内面を構成するリアカバー20の前面に対して前記仕切板33の後端縁を接触させて、前記仕切板33の後端縁に形成された複数の溝部33Aと、リアカバー20の前面とによって前記連通部35を構成している(図9、図10参照)。従って、当該超音波流量計1によれば、仕切板33の後端縁をリアカバー20の前面に接触させることによって、連通部35を構成しつつ、入口バッファ部30を緩衝空間部31と貯留空間部32とに区画することができる。これにより、当該超音波流量計1は、燃料ガスの脈動が超音波流量計1の計測精度に及ぼす影響を低減しつつ、燃料ガスに含まれる水分を、貯留空間部32の内部に適切に貯留可能な構成を実現し得る。
(第3実施形態)
続いて、上述した第1実施形態、第2実施形態と異なる実施形態(第3実施形態)に係る超音波流量計1の構成について、図11〜図14を参照しつつ詳細に説明する。尚、第3実施形態に係る超音波流量計1は、入口バッファ部30の構成(具体的には、仕切板33及び連通部35の構成)を除き、上述した第1実施形態、第2実施形態に係る超音波流量計1と同様の構成を有している。従って、以下の説明においては、第1実施形態、第2実施形態と同様の構成についての説明を省略し、相違する構成について詳細に説明する。
即ち、第2実施形態に係る超音波流量計1は、第1実施形態、第2実施形態と同様に、燃料ガスの流量を計測する燃料ガスメータであり、燃料ガスの配管2の途中に接続されたメータケース5の内部に、流量計測ユニット50を配設して構成されている。そして、第3実施形態に係るメータケース5も、入口バッファ部30、中央空間部40、出口バッファ部45を内部に有するメータ筐体10と、リアカバー20とによって構成されている。
(第3実施形態におけるメータ筐体の構成)
第3実施形態に係るメータ筐体10は、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、アルミニウム或いはアルミニウム合金等の金属材料により構成されており、図11に示すように、入口バッファ部30、中央空間部40、出口バッファ部45は、メータ筐体10の上側部分において、メータ筐体10の右端部側から左端部側に向かって順番に並ぶように形成されている。
第3実施形態に係る入口バッファ部30は、第1実施形態、第2実施形態と同様に、メータケース5の内部において、メータケース5の右側面及び下面に沿って逆L字状に伸びるように区画されている。当該入口バッファ部30は、第1実施形態、第2実施形態と同様に、メータケース5の内部において、メータ筐体10の区画壁17A及びリアカバー20の区画壁21A等によって区画された空間であり、流入路13、流入室14、開口部15を介して、流入口11と連通している。
図11に示すように、第3実施形態に係る入口バッファ部30において、前側壁面部の所定位置には、仕切固定部36が形成されている。当該仕切固定部36は、第1実施形態、第2実施形態と異なり、メータ筐体10と別体に形成された仕切板33(図12参照)を、入口バッファ部30の内部における所定位置に固定する際に用いられる。そして、仕切固定部36の形成位置は、前側壁面部における開口部15の形成位置よりも下方であって、出口バッファ部45の上下方向に関する寸法と略等しい距離を、入口バッファ部30の上面から離間した位置である。第3実施形態に係る入口バッファ部30の具体的な構成については、後に図11〜図14を参照しつつ詳細に説明する。
そして、第3実施形態に係る中央空間部40は、メータ筐体10の上側部分において、左右方向における入口バッファ部30と出口バッファ部45の間に位置しており、略箱体状の空間として区画されている。又、出口バッファ部45は、第1実施形態、第2実施形態と同様に、メータケース5の上側部分において、メータ筐体10の区画壁17B及びリアカバー20の区画壁21B等によって略箱体状に区画された空間であり、メータケース5の内部における左側に位置している。当該出口バッファ部45は、流出口12を介して、メータ筐体10の外部と連通している(図11参照)。
(第3実施形態における仕切板の構成)
続いて、第3実施形態に係る仕切板33の構成について、図12等を参照しつつ詳細に説明する。上述したように、第3実施形態に係る仕切板33は、入口バッファ部30の前側壁面部に形成された仕切固定部36によって、入口バッファ部30の内部における所定位置に取り付けられ、第3実施形態に係る入口バッファ部30を、緩衝空間部31と、貯留空間部32に区画している(図13、図14参照)。
図12〜図14に示すように、当該仕切板33は、矩形板状に形成された金属板材を、ほぼ直角に曲げて構成されており、入口バッファ部30の前側壁面部に沿って伸びる部分と、入口バッファ部30の水平断面と略同形を為す板状部分とを有している。第3実施形態における仕切板33の板状部分には、当該仕切板33の板厚方向へ貫通する複数の貫通孔33Bが形成されている。一方、仕切板33において、入口バッファ部30の前側壁面部に沿って伸びる部分には、取付穴33Cが、入口バッファ部30における仕切固定部36に対応する位置に形成されている。
第3実施形態において、仕切板33は、取付穴33Cと、入口バッファ部30に形成された仕切固定部36を協働させることによって、入口バッファ部30の内部における所定位置に固定され、入口バッファ部30を緩衝空間部31と、貯留空間部32とに区画し得る。そして、仕切固定部36の形成位置は、前側壁面部における開口部15の形成位置よりも下方であって、出口バッファ部45の上下方向に関する寸法と略等しい距離を、入口バッファ部30の上面から離間した位置である為、第3実施形態における緩衝空間部31は、出口バッファ部45と略等しい容積を示す。
(第3実施形態における入口バッファ部の構成)
ここで、第3実施形態に係る超音波流量計1における入口バッファ部30の構成について、図13、図14を参照しつつ詳細に説明する。第3実施形態に係る入口バッファ部30は、メータケース5の内部において、メータケース5の右側面及び下面に沿って逆L字状に伸びるように区画されており、当該入口バッファ部30の内部に仕切固定部36を介して取り付けられた仕切板33によって、メータケース5の上側部分で右側面に沿って位置する緩衝空間部31と、メータケース5の下側部分で右側部分から左側に向かって伸びる貯留空間部32とに区画されている。
図13、図14に示すように、仕切板33は、入口バッファ部30の内部における前側壁面部から後方に向かって伸びる板状部分によって、入口バッファ部30の内部を水平方向に閉塞するように取り付けられる。そして、当該仕切板33は、出口バッファ部45の上下方向に関する寸法と等しい距離を、入口バッファ部30の上面から離間した位置に取り付けられている為、出口バッファ部45と略等しい容積の緩衝空間部31と、その下方に位置する貯留空間部32に区画している。図14等に示すように、仕切板33には、複数の貫通孔33Bが形成されている為、第3実施形態における緩衝空間部31は、仕切板33の貫通孔33Bによって構成される連通部35を介して、下方の貯留空間部32と連通している。
第3実施形態においても、緩衝空間部31は、メータケース5の上側部分において、メータ筐体10の区画壁17A、リアカバー20の区画壁21A及び仕切板33によって略箱体状に区画されており、開口部15を介して流入口11と連通すると共に、流量計測ユニット50の計測流路部51を介して、出口バッファ部45と連通している。従って、燃料ガスは、開口部15を介して、入口バッファ部30の緩衝空間部31に流れ込むと、緩衝空間部31内に位置する入口部51Aから、計測流路部51の内部を出口バッファ部45へ流れ得る。
そして、第3実施形態においても、メータ筐体10の上側部分における入口バッファ部30(即ち、緩衝空間部31)の水平方向に関する断面積と、出口バッファ部45の水平方向に関する断面積は、等しくなるように構成されている。緩衝空間部31の下面を構成する仕切板33は、出口バッファ部45の上下方向に関する寸法と等しい距離を、入口バッファ部30の上面から離間した位置に、仕切固定部36をもって取り付けられている。従って、第3実施形態に係る緩衝空間部31は、出口バッファ部45と略等しい容積を有する箱型状を為す。
第3実施形態に係る貯留空間部32は、第1実施形態、第2実施形態と同様に、入口バッファ部30の一部であって、緩衝空間部31及び仕切板33の下方において箱体状に区画されており、緩衝空間部31の内部に流入した燃料ガスに含まれる水分等を、連通部35を介して貯留する。図11、図13に示すように、第3実施形態に係る貯留空間部32は、メータケース5の下側部分において、緩衝空間部31の下方から中央空間部40及び出口バッファ部45の下方まで伸びている為、メータケース5の下側部分を広く用いて、燃料ガスに含まれる水分等を多く貯留可能に構成されている。
図13、図14に示すように、第3実施形態に係る連通部35は、仕切板33に形成された複数の貫通孔33Bによって構成されており、緩衝空間部31の内部と貯留空間部32の内部を、燃料ガスに含まれている水分等が移動可能なように連通している。従って、当該入口バッファ部30によれば、第1実施形態、第2実施形態と同様に、燃料ガスと共に、入口バッファ部30の緩衝空間部31に流入した水分等を、連通部35を介して、貯留空間部32の内部へと流すことができ、もって、貯留空間部32の内部に水分等を貯留することができる。
そして、第3実施形態に係る連通部35の開口面積(即ち、仕切板33における複数の貫通孔33Bに係る開口面積の合計値)は、緩衝空間部31の内部に位置する計測流路部51の入口部51Aに係る開口面積よりも十分小さく形成されている。連通部35の開口面積は、例えば、燃料ガスの脈動に伴って生じる燃料ガスの流れが緩衝空間部31から連通部35を介して、貯留空間部32に到達しない程度の大きさである。
(入口バッファ部の内部における燃料ガス及び水分等の動き)
続いて、第3実施形態に係る超音波流量計1において、入口バッファ部30の内部における燃料ガスの動きについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図13に示すように、燃料ガスは、配管2が接続された流入口11から流入すると、流入路13及び開口部15を介して、入口バッファ部30における緩衝空間部31の内部に流入する。
上述したように、緩衝空間部31の内部は、連通部35及び流量計測ユニット50の計測流路部51に係る入口部51Aを介して連通しており、計測流路部51における入口部51Aの開口面積は、連通部35の開口面積よりも十分に大きい為、緩衝空間部31の内部に流入した燃料ガスは、計測流路部51の入口部51Aを介して、入口バッファ部30の外部へと流れる(図13参照)。
続いて、第3実施形態に係る超音波流量計1において、燃料ガスの脈動に伴って緩衝空間部31に燃料ガスが若干量流入した場合について説明する。上述したように、複数の貫通孔33Bによって構成される連通部35の開口面積は、計測流路部51における入口部51Aの開口面積よりも十分に小さい。従って、脈動に伴って流動する燃料ガスは、入口バッファ部30の緩衝空間部31から、連通部35を介して、貯留空間部32へ流れることはほとんどなく、流量計測ユニット50の計測流路部51を介して、出口バッファ部45へ流れる。又、第3実施形態においても、緩衝空間部31は、第1実施形態、第2実施形態と同様に、出口バッファ部45と略等しい容積を有する略箱型状に区画されている。従って、当該超音波流量計1によれば、緩衝空間部31と出口バッファ部45の容積差を小さくすることができ、燃料ガスの脈動が超音波流量計1の計測精度に及ぼす影響を低減することができる。
次に、第3実施形態に係る入口バッファ部30の内部における水分等の動きについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。第3実施形態においても、配管2及び流入口11を介して供給された燃料ガスは、水分等を含んだまま、開口部15を介して、入口バッファ部30の内部に流入する。図13に示すように、当該緩衝空間部31の内部において、流量計測ユニット50における計測流路部51の入口部51Aは、入口バッファ部30の前側壁面部に形成された開口部15よりも上方となるように配設される。
従って、緩衝空間部31の開口部15から、その上方に位置する計測流路部51の入口部51Aへと流れる過程において、燃料ガスに含まれる水分等には、重力が作用することになる。この重力の作用によって、燃料ガスに含まれていた水分等は、計測流路部51の入口部51Aへ到達することなく、入口バッファ部30の下部に貯留されることになり、複数の溝部33Aによって構成される連通部35を介して、水分移動方向Wへ流下し、貯留空間部32の内部に貯留されることになる(図13参照)。
このように、第3実施形態に係る超音波流量計1によれば、前記入口バッファ部30における緩衝空間部31に流入した燃料ガスに含まれる水分等を、複数の貫通孔33Bによって構成される連通部35を介して、前記入口バッファ部30における貯留空間部32の内部に貯留することができ、もって、流量計測ユニット50における計測流路部51の内部に対する水分等の進入を抑制することができる。又、当該超音波流量計1によれば、入口バッファ部30における貯留空間部32は、前記緩衝空間部31及び前記仕切板33の下方において、前記中央空間部40、出口バッファ部45の下方まで伸びている為、入口バッファ部30に流入した燃料ガスに含まれる水分等を、貯留空間部32の内部に多く貯留することができる。
以上説明したように、第3実施形態に係る超音波流量計1は、第1実施形態、第2実施形態と同様に、メータケース5の内部における入口バッファ部30と出口バッファ部45とを、流量計測ユニット50の計測流路部51によって接続するように有しており、前記流入口11から前記流出口12へと向かって、当該計測流路部51の内部を流れる燃料ガスに対して、一対の超音波振動子52A、超音波振動子52Bによる超音波を伝播させることによって、燃料ガスの流量を計測し得る。
図13、図14に示すように、第3実施形態に係る入口バッファ部30は、仕切固定部36を介して取り付けられた仕切板33によって、緩衝空間部31と、貯留空間部32とに区画されており、緩衝空間部31は、仕切板33に形成された複数の貫通孔33Bによって構成される連通部35を介して、貯留空間部32と連通している。従って、当該超音波流量計1によれば、緩衝空間部31に流入した燃料ガスに含まれる水分等を、連通部35を介して、貯留空間部32の内部に貯留することができ、もって、計測流路部51の内部に対する水分等の進入を抑制することができる(図13参照)。又、第3実施形態においても、貯留空間部32は、前記緩衝空間部31及び前記仕切板33の下方において、前記中央空間部40、出口バッファ部45の下方まで伸びている為、当該超音波流量計1は、入口バッファ部30に流入した燃料ガスに含まれる水分等を、貯留空間部32の内部に多く貯留することができる。
更に、第3実施形態においても、入口バッファ部30における緩衝空間部31は、前記出口バッファ部45と略等しい容積となるように区画されており(図11、図13参照)、複数の貫通孔33Bによって構成される連通部35によって、貯留空間部32に対して連通されている。これにより、当該超音波流量計1によれば、燃料ガスの脈動に伴って、連通部35を介して連通した貯留空間部32に対する燃料ガスの移動を抑制しつつ、緩衝空間部31と出口バッファ部45の容積差を小さくすることができ、もって、燃料ガスの脈動が超音波流量計1の計測精度に及ぼす影響を低減することができる。
又、第3実施形態に係る仕切板33は、第1実施形態、第2実施形態とは異なり、メータ筐体10とは別体に形成されており、前記流入口11に連通する前記入口バッファ部30の一部(即ち、緩衝空間部31)が前記出口バッファ部45と略等しい容積となるように、仕切固定部36を介して、前記入口バッファ部30の内部に取り付けられる。即ち、当該超音波流量計1によれば、例えば、図11に示すように、入口バッファ部30、中央空間部40、出口バッファ部45を有するメータ筐体10に対して、別体に形成された仕切板33(図12参照)を配設することによって、入口バッファ部30を緩衝空間部31と貯留空間部32とに区画することができる。即ち、当該超音波流量計1は、別体に形成された仕切板33を用いて、燃料ガスの脈動が超音波流量計1の計測精度に及ぼす影響を低減しつつ、燃料ガスに含まれる水分を、貯留空間部32の内部に適切に貯留可能な構成を実現し得る。
第3実施形態に係る連通部35は、前記仕切板33を板厚方向に貫通する複数の貫通孔33Bによって構成されている。図12に示すように、仕切板33が別体に形成されている場合は、第1実施形態、第2実施形態のように、仕切板33がメータ筐体10と一体に形成されている場合(図2、図8参照)と比較して、貫通孔33Bの形成に関する自由度(例えば、貫通孔33Bの位置、大きさ、形状等に関する自由度)が高くなる。従って、当該超音波流量計1によれば、所望の貫通孔33Bで構成される連通部35によって、緩衝空間部31と貯留空間部32とを連通させることができ、もって、燃料ガスの脈動が超音波流量計1の計測精度に及ぼす影響を低減しつつ、燃料ガスに含まれる水分を、貯留空間部32の内部に適切に貯留可能な構成を実現させることができる。
尚、上述した実施形態において、超音波流量計1は、本発明における超音波流量計の一例であり、メータケース5、メータ筐体10、リアカバー20は、本発明におけるメータケースの一例である。そして、流入口11は、本発明における流入口の一例であり、流出口12は、本発明における流出口の一例である。又、流量計測ユニット50は、本発明における流量計測ユニットの一例であり、計測流路部51は、本発明における計測流路部の一例である。そして、超音波振動子52A、超音波振動子52Bは、本発明における一対の超音波振動子の一例であり、入口バッファ部30は、本発明における入口バッファ部の一例である。そして、出口バッファ部45は、本発明における出口バッファ部の一例であり、中央空間部40は、本発明における中央空間部の一例である。そして、緩衝空間部31は、本発明における緩衝空間部の一例であり、貯留空間部32は、本発明における貯留空間部の一例である。そして、仕切板33は、本発明における仕切板の一例であり、連通部35は、本発明における連通部の一例である。そして、溝部33Aは、本発明における溝部の一例であり、貫通孔33Bは、本発明における貫通孔の一例である。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した実施形態における連通部35の構成は、あくまで一例であり、入口バッファ部30における緩衝空間部31と貯留空間部32とを連通する構成であれば、その構成態様、サイズ、形状等は適宜変更することができる。
1 超音波流量計
5 メータケース
10 メータ筐体
11 流入口
12 流出口
20 リアカバー
30 入口バッファ部
31 緩衝空間部
32 貯留空間部
33 仕切板
33A 溝部
33B 貫通孔
35 連通部
40 中央空間部
45 出口バッファ
50 流量計測ユニット部
51 計測流路部
52A 超音波振動子
52B 超音波振動子

Claims (5)

  1. 被計測流体の流入口と前記被計測流体の流出口を有するメータケースと、
    前記メータケースの内部に配設され、前記流入口及び前記流出口を介して当該メータケースの内部を通過する前記被計測流体の流量を計測する流量計測ユニットと、を有し、
    前記流量計測ユニットは、
    前記流入口から前記流出口へと向かう前記被計測流体が流れる計測流路部と、
    前記計測流路部における前記被計測流体の流れの上流側及び下流側に対して夫々配設された一対の超音波振動子と、を有し、
    前記メータケースは、
    前記流入口に連通すると共に、前記流入口を介して流れ込んだ前記被計測流体が前記計測流路部の入口部に対して流入するように区画された入口バッファ部と、
    前記流出口に連通すると共に、前記計測流路部の出口部から流出した前記被計測流体が前記流出口を介して前記メータケース外部へ流出するように、前記入口バッファ部よりも小さな容積をもって区画された出口バッファ部と、
    前記入口バッファ部と前記出口バッファ部の間に形成され、前記計測流路部によって貫通される中央空間部と、を有し、
    前記入口バッファ部は、
    前記計測流路部の入口部及び前記流入口に連通する前記入口バッファ部の一部を、前記出口バッファ部と略等しい容積となるように区画する仕切板と、
    前記仕切板によって区画された前記入口バッファ部の一部であって、前記流入口を介して流れ込んだ前記被計測流体が前記計測流路部の入口部に対して流入するように区画された緩衝空間部と、
    前記仕切板及び前記緩衝空間部の下方において、前記中央空間部側に向かって伸び、前記入口バッファ部に流入した被計測流体に含まれる水分を貯留する貯留空間部と、
    前記仕切板を用いて構成され、前記緩衝空間部と前記貯留空間部との間を、前記緩衝空間部の水分が移動可能に連通する連通部と、を有する
    ことを特徴とする超音波流量計。
  2. 前記連通部は、
    前記入口バッファ部の内面と、当該入口バッファ部の内面から所定寸法離間した前記仕切板の端縁によって構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の超音波流量計。
  3. 前記仕切板は、
    前記入口バッファ部の内面に対して接触する前記仕切板の端縁に、前記仕切板の板厚方向に伸び、凹状に窪んだ溝部を有しており、
    前記連通部は、
    前記入口バッファ部の内面と、前記仕切板の端縁に形成された前記溝部によって構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の超音波流量計。
  4. 前記仕切板は、
    前記メータケースとは別体に形成されており、前記流入口に連通する前記入口バッファ部の一部が前記出口バッファ部と略等しい容積となるように、前記入口バッファ部に対して取り付けられる
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の超音波流量計。
  5. 前記連通部は、
    前記仕切板を板厚方向に貫通する貫通孔によって構成されている
    ことを特徴とする請求項4記載の超音波流量計。
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