JP2017096156A - 車両のブレーキ負圧制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両に搭載されたエンジン1の吸気負圧とバキュームポンプ5の負圧(ポンプ負圧)とをブレーキブースタ2に供給する場合に、バキュームポンプ5の故障によって十分なポンプ負圧が得られなくなっても、ブレーキ負圧を確保できるようにする。
【解決手段】ブレーキブースタ2の負圧室26に吸気負圧を供給する第1の負圧通路15の端部を、スロットルバルブ13とその下流側の流動強化バルブ(SCV14)との間に接続する。バキュームポンプ5が故障して(ステップST2でYES)、ポンプ負圧が不足するときには、スロットルバルブ13およびSCV14をそれぞれ閉じ側に動作させて(ステップST4,ST5)、吸気負圧を増大させる。
【選択図】図3
【解決手段】ブレーキブースタ2の負圧室26に吸気負圧を供給する第1の負圧通路15の端部を、スロットルバルブ13とその下流側の流動強化バルブ(SCV14)との間に接続する。バキュームポンプ5が故障して(ステップST2でYES)、ポンプ負圧が不足するときには、スロットルバルブ13およびSCV14をそれぞれ閉じ側に動作させて(ステップST4,ST5)、吸気負圧を増大させる。
【選択図】図3
Description
本発明は、車両のブレーキブースタにエンジンの吸気負圧と負圧ポンプの負圧とを供給するようにしたブレーキ負圧制御装置に関し、特に吸気負圧の制御に係る。
従来より一般的に車両のブレーキシステムは、エンジンの吸気通路の負圧(吸気負圧)をブレーキブースタに供給して、ブレーキ踏力を増幅するためのアシスト力を発生させるようにしている。例えば特許文献1に記載のエンジンでは、気筒内にスワール流を発生させるべく、スロットル弁よりも下流側の吸気通路にスワール制御弁を備える場合に、最大限の負圧を供給するために、スワール制御弁よりも下流側から負圧を取り出すようにしている。
ところで近年、ガソリンエンジンなどにおいては、スロットルバルブによるポンピングロスを低減するために、例えば吸気バルブの閉じ時期を遅角化させるようにしている。こうすると、気筒内から吸気通路へ吸気が吹き返されるので、吸気負圧があまり大きくならず、十分なブレーキ負圧を確保できない場合がある。特に、前記従来例(特許文献1)のようにスワール制御弁よりも下流側の吸気通路から負圧を取り出すようにすると、吸気の吹き返しによる影響が大きくなりやすい。
そこで、例えば電動のバキュームポンプ(負圧ポンプ)を装備し、前記のようにエンジンからブレーキブースタに吸気負圧を供給するだけでなく、これと並行してバキュームポンプからも負圧を供給することが考えられるが、この場合にはバキュームポンプの故障によってブレーキ負圧を確保できなくなる懸念がある。これに対し、フェールセーフのためにバキュームポンプを2つ装備することは、コストの面で現実的でない。
このような実状を考慮して本発明の目的は、仮にバキュームポンプが故障したとしてもブレーキ負圧を確保できるようにすることである。
前記の目的を達成するために本発明では、エンジンの所定の運転状態において吸気通路の流動強化バルブを閉じることによって、気筒内の流動を強化すると、これによりトルクが増大することに着目し、その分、スロットルバルブを閉じて吸気負圧を増大させるようにした。
すなわち、本発明は、車両に搭載されたエンジンの吸気通路の負圧と、負圧ポンプによって生成した負圧とをそれぞれブレーキブースタに供給するようにした車両のブレーキ負圧制御装置を対象として、まず、前記ブレーキブースタの負圧室に前記吸気通路の負圧を供給する負圧供給通路の端部を、当該吸気通路に設けられたスロットルバルブと、その下流側に設けられた流動強化バルブとの間に接続する。
そして、前記負圧ポンプから生成し得る最大の負圧を供給しても、前記ブレーキブースタの負圧室の負圧がブレーキ要求に対して不足するときに、前記スロットルバルブおよび流動強化バルブをそれぞれ閉じ側に動作させて、吸気通路の負圧を増大させるようにしたものである。なお、前記の流動強化バルブは、スロットルバルブよりも下流側の吸気通路を絞って吸気の流速を高めるものであり、いわゆるスワール流、タンブル流のいずれを強化するものであってもよい。
前記の特定事項により、まず、通常は流動強化バルブが開いているエンジンの所定の運転状態において、エンジンの吸気通路の負圧(吸気負圧)と、負圧ポンプによって生成される負圧(以下、ポンプ負圧ともいう)とがブレーキブースタの負圧室に供給されるようになる。こうして供給される負圧に応じてブレーキブースタは、運転者によるブレーキ踏力を増幅するためのアシスト力を発生する。
一方、例えば負圧ポンプが故障して十分な負圧を生成できなくなると、ブレーキ要求を満たすだけのアシスト力が発生しなくなるので、このときには、エンジンの吸気通路のスロットルバルブおよび流動強化バルブをそれぞれ閉じ側に動作させる。すなわち、流動強化バルブが閉じられて吸気通路を絞ることにより、吸気の流速が高くなってスワール流、タンブル流など気筒内の流動が強化される。
これにより混合気の燃焼速度が高くなるので、燃焼効率の向上によってエンジンのトルクは増大傾向となるが、このトルクの増分は、スロットルバルブが閉じ側に動作されて、吸気の流量が減少することによって減殺される。よって、エンジンのトルクを維持したまま吸気通路の負圧を増大させることができ、この吸気負圧が供給されるブレーキブースタによって、より大きなアシスト力を得ることができる。
つまり、仮にバキュームポンプの故障などによってブレーキブースタに十分なポンプ負圧を供給できなくなったとしても、吸気負圧を増大させることによってブレーキ負圧を確保できるようになる。しかも、そのためにスロットルバルブを閉じ側に動作させていても、エンジンのトルクは維持することができ、ドライバビリティの低下を招く心配もない。
好ましくは、前記のように負圧ポンプが故障して、十分なポンプ負圧を生成できなくなっている場合も含めて、ブレーキ要求に対して負圧が不足する状態をブレーキブースタの負圧室の圧力(ブースタ圧)に基づいて判定することである。すなわち、ブースタ圧と大気圧との差圧(絶対値)を予め設定したブレーキ要求値と比較することによって、ブレーキ負圧の不足を正確に判定できる。また、このようにすれば、ポンプ故障以外の負圧不足の状態も判定でき、これに応じて吸気負圧を増大させることが可能になる。
以上より、本発明に係る車両のブレーキ負圧制御装置によると、エンジンの吸気負圧と負圧ポンプのポンプ負圧とをそれぞれブレーキブースタに供給するように構成し、ブレーキ負圧が不足するときには、スロットルバルブおよび流動強化バルブをそれぞれ閉じ側に動作させることで、吸気負圧を増大させるようにしたので、仮に負圧ポンプが故障した場合でもブレーキ要求に応えることが可能になる。
以下、本発明の実施の形態に係るブレーキ負圧制御装置について図面を参照して説明する。まず、図1に模式的に示すように、本実施の形態のブレーキシステムは、図示しない車両に搭載されたエンジン1の吸気通路10の負圧(吸気負圧)と、バキュームポンプ5(負圧ポンプ)によって生成した負圧(ポンプ負圧)とをそれぞれブレーキブースタ2に供給するようにしたものである。
まず、本実施の形態においてエンジン1は例えばガソリンエンジンであり、図1には模式的に示すように、各気筒1a毎に収容されたピストン1bがコネクティングロッドによってクランク軸1cに連結されている。そして、詳しくは図2に示すように、各気筒1a毎にピストン1bの上方には燃焼室が形成され、その天井部における吸気側(図2において奥側)の傾斜面に一対の吸気ポート1d,1eが並んで開口している。
それら一対の吸気ポート1d,1eは、それぞれの開口部に配設された吸気バルブ1fから斜め上向きに延びてエンジン1の側面に開口し、図1に表れているように吸気通路10に接続されている。この吸気通路10においては、サージタンク11と、その下流(吸気の流れの下流)側で各気筒1a毎に分かれた独立吸気通路12とが一体として吸気マニホルドを構成しており、サージタンク11の上流(吸気の流れの上流)にはスロットルバルブ13が配設されている。
このスロットルバルブ13は、電動のアクチュエータ13aによって動作されて、吸気の流れを絞るものであり、その吸気の流路断面積、即ちスロットル開度は、エンジン1の制御ユニット100(以下、ECU100と呼ぶ)によって制御される。なお、スロットルバルブ13よりも上流側の吸気通路10には、図示はしないが、吸気の流量を計測するエアフローメータや吸気温センサなどが配設されている。
一方、サージタンク11から下流側に延びる各気筒1a毎の独立吸気通路12は、図2に示すようにその下流端部が二股に分岐して、それぞれ前記一対の吸気ポート1d,1eに連通している。そして、その独立吸気通路12の分岐通路12a,12bの一方(図2では左側の吸気ポート1dに連通する分岐通路12a)に、後述の如く気筒1a内にスワール流を生成するためのスワール制御バルブ14(Swirl Control Valve:以下、SCV14と呼ぶ)が配設されている。
図示の例ではSCV14は、電動のアクチュエータ14aによって動作されて、一方の吸気ポート1dを開閉するバタフライバルブであり、その開閉動作もECU100によって制御される。すなわち、エンジン1の所定の運転状態でSCV14を閉じて、一方の吸気ポート1dを全閉にすると、他方の吸気ポート1eのみから吸気が気筒1a内に流入するようになって、図2に矢印Swとして示すように気筒1aの中心線Xの周りを旋回するスワール流が生成される。つまり、SCV14は、吸気の流速を高めて気筒1a内の吸気流動を強化する流動強化バルブである。
−ブレーキ負圧制御装置−
前記したようにエンジン1の吸気通路10に設けられたスロットルバルブ13の開度がECU100によって制御され、これにより吸気の流れが絞られると、スロットルバルブ13の下流側の吸気通路10、即ちサージタンク11、独立吸気通路12および吸気ポート1d,1e内の圧力が低下する(即ち、吸気負圧が生成される)。こうして生成された吸気負圧は、車両のブレーキシステムのブレーキブースタ2に供給される。また、吸気負圧の大きさ(吸気圧)は、図の例ではサージタンク11に設けられた吸気圧センサ101によって検出される。
前記したようにエンジン1の吸気通路10に設けられたスロットルバルブ13の開度がECU100によって制御され、これにより吸気の流れが絞られると、スロットルバルブ13の下流側の吸気通路10、即ちサージタンク11、独立吸気通路12および吸気ポート1d,1e内の圧力が低下する(即ち、吸気負圧が生成される)。こうして生成された吸気負圧は、車両のブレーキシステムのブレーキブースタ2に供給される。また、吸気負圧の大きさ(吸気圧)は、図の例ではサージタンク11に設けられた吸気圧センサ101によって検出される。
ブレーキブースタ2は、車両の運転者によって踏み操作されるブレーキペダル3の踏力(ブレーキ操作入力)を増幅する真空倍力装置であり、入力ロッド21と出力ロッド22との間に介在されたピストン23が、ダイアフラム24によってハウジング20に取り付けられている。また、そのダイアフラム24によってハウジング20の内部が、入力側の大気圧室25と出力側の負圧室26とに仕切られており、ブレーキペダル3の踏み操作に応じて入力ロッド21が押し込まれると、大気圧室25に大気圧が導入されるようになっている。
ブレーキブースタ2においては、そうして大気圧室25に導入された大気圧と、負圧室26の負圧との差圧に比例するアシスト力が発生し、これにより、入力ロッド21に加えられた踏力が増幅されて、出力ロッド22からマスターシリンダ4へ入力される。そして、その入力、即ちブレーキペダル3の踏力およびブレーキブースタ2のアシスト力に応じて、マスターシリンダ4がブレーキ油圧(マスターシリンダ圧)を発生させると、このブレーキ油圧が図示しない油圧回路を介して車両の各車輪毎のホイルシリンダに供給され、制動力を発生させる。
そのようなブレーキブースタ2の負圧室26は、第1の負圧通路15(負圧供給通路)によってエンジン1の吸気マニホルド(図例ではサージタンク11)に接続されている。すなわち、前記のようにスロットルバルブ13によって吸気の流れが絞られることにより、サージタンク11に生成された吸気負圧が、第1の負圧通路15によってブレーキブースタ2の負圧室26に供給されるようになっている。なお、第1の負圧通路15と負圧室26との接続部にはチェックバルブ16が配設されている。
また、前記負圧室26は、第2の負圧通路17によって電動のバキュームポンプ5にも接続されており、このバキュームポンプ5からはポンプ負圧が供給されるようになっている。なお、第2の負圧通路17と負圧室26との接続部にもチェックバルブ16が配設されている。さらに、ブレーキブースタ2の負圧室26には、その負圧の大きさ、即ちブースタ圧を検出するためのブースタ圧センサ102が配設されている。
このブースタ圧センサ102からの信号はECU100に入力されるようになっており、これにより検出されるブースタ圧、即ち負圧室26内の負圧の大きさ(空気圧)と、大気圧センサ103により検出される大気圧との差圧(絶対値)が所定値未満になると、ECU100からの制御信号に応じてバキュームポンプ5が動作される。これにより、第2の負圧通路17を介して負圧室26から空気が吸引される(つまり、負圧室26にポンプ負圧が供給される)。
そのようなバキュームポンプ5の動作もECU100によって制御される。ECU100は、CPU、ROM、RAMおよびバックアップRAMなどを備えた公知のコンピュータ装置である。CPUは、ROMに記憶された制御プログラムやマップに基づいて各種の演算処理を実行する。また、RAMは、CPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶し、バックアップRAMは例えばエンジン1の停止時に保存すべきデータ等を記憶する。
ECU100には、前記の吸気圧センサ101、ブースタ圧センサ102、大気圧センサ103の他、図示はしないが、エンジン1のクランク角センサ、エアフローメータ、吸気温センサ、スロットル開度センサ、アクセル開度センサ、イグニッションスイッチなどが接続されている。そして、これらのセンサやスイッチなどから入力する信号に基づいてECU100は、種々の制御プログラムを実行することにより、エンジン1の運転制御を実行する。
一例としてECU100は、アクセル開度やエンジン1の負荷率および回転数、或いは車速等に基づいてエンジン1の目標トルクを算出し、この目標トルクを出力するようにスロットル開度を制御して、気筒1aへの吸気の充填量を調整するとともに、燃料の噴射量なども制御する。また、ECU100は、エンジン1の運転状態に応じてSCV14を開閉させ、吸気の流量があまり多くない運転領域S(図4を参照)において、気筒1a内にスワール流Swを生成させる。
さらに、ECU100は、以下に説明するように、エンジン1の運転中に必要に応じてバキュームポンプ5を動作させ、ブレーキブースタ2の負圧室26にポンプ負圧を供給する。また、仮にバキュームポンプ5が故障して十分なポンプ負圧を生成できないときには、エンジン1のスロットルバルブ13およびSCV14をそれぞれ閉じ側に動作させて、吸気負圧を増大させる制御(吸気負圧の増大制御)を行う。
−吸気負圧増大制御−
以下では図3を参照して、前記のようにエンジン1の吸気負圧を増大させる制御について説明する。この制御のルーチンは、例えば車両のイグニッションスイッチがONになっている間、所定のタイミングで繰り返し実行される。
以下では図3を参照して、前記のようにエンジン1の吸気負圧を増大させる制御について説明する。この制御のルーチンは、例えば車両のイグニッションスイッチがONになっている間、所定のタイミングで繰り返し実行される。
まず、スタート後のステップST1においてエンジン1が運転中であるか否か判定し、エンジン1が停止していれば否定判定(NO)して、ルーチンを終了する(エンド)一方、エンジン1の運転中であれば肯定判定(YES)してステップST2に進み、ここでは、バキュームポンプ5が故障しているか否か判定する。これは例えば、バキュームポンプ5を動作させ、ブースタ圧センサ102からの出力の変化によって判定することができる。
そして、判定がNO(否定判定)であればルーチンを終了する(エンド)一方、バキュームポンプ5が故障していると肯定判定すれば(YES)ステップST3に進んで、所定運転領域においてSCV14が開いているか否か判定する。すなわち、前記したようにSCV14は、エンジン1の運転状態に応じてECU100により開閉制御され、一例を図4に示すように、低負荷および低回転で吸気の流量が少ない運転領域Sでは閉じられている一方、それ以外の運転領域では開かれている。
そうしてSCV14の開かれている運転領域の一部(図4にハッチングを入れて示す領域)においては、これを閉じることによって燃焼効率が高まるものの、過渡応答性やエミッションを考慮して、通常はSCV14が開かれている。そこで、ステップST3においてはSCV14が開かれていても前記所定運転領域でないか、或いはSCV14が閉じていれば、否定判定(NO)して、後述のステップST6に進む。
一方、前記所定運転領域においてSCV14が開かれていると肯定判定すれば(YES)、ステップST4に進んでSCV14を閉じる。これにより、図2を参照して上述したように独立吸気通路12の一方の分岐通路12aがSCV14によって閉ざされ、他方の分岐通路12bおよび吸気ポート1eを介して気筒1a内に流入する吸気によって、スワール流Swが生成されるようになる。
こうしてスワール流Swが生成されることで、気筒1a内における混合気の燃焼速度が高くなるので、燃焼効率の向上によってエンジン1のトルクは増大傾向となるが、ステップST5では、スロットルバルブ13を閉じ側に動作させて、吸気の流量を減少させることによって、前記トルクの増大を減殺する。すなわち、前記の所定運転領域において、SCV14を閉じることによるトルクの増分を予め実験、シミュレーションによって調べておき、これを打ち消すようなスロットルバルブ13の閉じ量を適合して、マップとして設定しておく。
そして、そのマップに基づいてスロットルバルブ13の開度を閉じ側に補正することで、エンジン1のトルクを維持したまま、スロットルバルブ13の開度を小さくして、吸気負圧を増大させることができる。これにより、吸気負圧の供給されるブレーキブースタ2において、より大きなアシスト力が発生するようになる。そこで、ステップST6に進んでバキュームポンプ5の故障を車両の運転者に報知し、ルーチンを終了する(エンド)。
前記図3のフローのステップST2〜ST5を実行することによってECU100は、バキュームポンプ5が故障しており、ブレーキ要求に対して負圧が不足するときに、エンジン1のスロットルバルブ13およびSCV14をそれぞれ閉じ側に動作させて、吸気通路10の負圧を増大させる、負圧制御手段を構成する。
以上、説明したように本実施の形態に係るブレーキ負圧制御装置は、エンジン1の吸気負圧とバキュームポンプ5の負圧(ポンプ負圧)とをそれぞれブレーキブースタ2に供給するようにしたブレーキシステムにおいて、十分なポンプ負圧が得られないときにはスロットルバルブ13およびSCV14をそれぞれ閉じ側に動作させ、吸気負圧を増大させるようにしたので、仮にバキュームポンプ5が故障したとしても、ブレーキ要求に応えることが可能になる。
しかも、そうして吸気負圧を増大させるために、スロットルバルブ13を閉じていても、これによるエンジントルクの減少は、SCV14を閉じることによるエンジントルクの増大と減殺し合うようになるので、ドライバビリティの低下を招くこともない。
−他の実施形態−
上述した実施の形態はあくまで例示に過ぎず、本発明の構成や用途などについても限定することを意図しない。例えば前記実施の形態では、図2のフローチャートのステップST2において、バキュームポンプ5が故障しているか否か判定するようにしているが、これに代えて、または、これに加えて、ポンプ負圧が不足していることを判定するようにしてもよい。具体的には、ブースタ圧と大気圧との差圧が、予め設定したブレーキ要求値に満たないときに、ポンプ負圧が不足していると判定することができる。
上述した実施の形態はあくまで例示に過ぎず、本発明の構成や用途などについても限定することを意図しない。例えば前記実施の形態では、図2のフローチャートのステップST2において、バキュームポンプ5が故障しているか否か判定するようにしているが、これに代えて、または、これに加えて、ポンプ負圧が不足していることを判定するようにしてもよい。具体的には、ブースタ圧と大気圧との差圧が、予め設定したブレーキ要求値に満たないときに、ポンプ負圧が不足していると判定することができる。
また、前記実施の形態においては流動強化バルブとして、図2に表れているように独立吸気通路12の下流端部における分岐通路12a,12bの一方にSCV14を配設しているが、これにも限定されず、流動強化バルブは、スロットルバルブ13よりも下流側の吸気通路10を絞って吸気の流速を高めるものであればよい。
一例を図5に示すように、独立吸気通路12の下流端部における分岐通路12a,12bの双方に、タンブル制御バルブ18(Tumble Control Valve:以下、TCV18)を配設してもよい。例示のTCV18は、分岐通路12a,12bの下半分を閉じる半円形状のバタフライバルブであって、その上半分を通過する吸気の流速が高くなるとともに、主として吸気バルブ1fの排気側の周縁部から気筒1a内に流入するようになる。これにより、気筒1a内のタンブル流が強化される。
さらに、前記実施の形態では、一例としてガソリンエンジン1を搭載する車両に本発明を適用した場合について説明したが、これにも限定されず本発明は、例えばアルコール燃料やガス燃料を使用するエンジンを搭載した車両にも適用することができ、それらのエンジンと共に走行用の電動モータを搭載したハイブリッド車両にも適用可能である。
本発明は、車両のブレーキブースタに負圧を供給するためのポンプが故障したとしても、一時的に吸気負圧を増大させてブレーキ負圧を確保することができるので、例えば乗用車のブレーキシステムに適用して効果が高い。
1 エンジン
10 吸気通路
13 スロットルバルブ
14 スワール制御バルブ(流動強化バルブ)
18 タンブル制御バルブ(流動強化バルブ)
2 ブレーキブースタ
26 負圧室
5 バキュームポンプ(負圧ポンプ)
15 第1の負圧通路(負圧供給通路)
100 ECU(負圧制御手段)
10 吸気通路
13 スロットルバルブ
14 スワール制御バルブ(流動強化バルブ)
18 タンブル制御バルブ(流動強化バルブ)
2 ブレーキブースタ
26 負圧室
5 バキュームポンプ(負圧ポンプ)
15 第1の負圧通路(負圧供給通路)
100 ECU(負圧制御手段)
Claims (1)
- 車両に搭載されたエンジンの吸気通路の負圧と、負圧ポンプによって生成した負圧とをそれぞれブレーキブースタに供給するようにした車両のブレーキ負圧制御装置であって、
前記ブレーキブースタの負圧室に前記吸気通路の負圧を供給する負圧供給通路の端部が、当該吸気通路に設けられたスロットルバルブと、その下流側に設けられた流動強化バルブとの間に接続されており、
前記負圧ポンプから生成し得る最大の負圧を供給しても、前記ブレーキブースタの負圧室の負圧がブレーキ要求に対して不足するときに、前記スロットルバルブおよび流動強化バルブをそれぞれ閉じ側に動作させて、前記吸気通路の負圧を増大させる負圧制御手段を備えることを特徴とする車両のブレーキ負圧制御装置。
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Cited By (3)
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CN108099885A (zh) * | 2017-12-13 | 2018-06-01 | 中国第汽车股份有限公司 | 一种适用于混合动力制动的真空度控制方法及系统 |
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2015
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