JP2010221894A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキ負圧が不足する場合に、補機の駆動制限を抑制しつつ、ブレーキ性能の低下を抑制する。
【解決手段】ブレーキ負圧回復の応答性を考慮した余裕代Bをブレーキ負圧要求値Aに加算し、この加算値とブレーキ負圧の実際値とを比較してブレーキ負圧不足判定を行う(S1)。ブレーキ負圧が不足している場合は、ブレーキ負圧の実際値とブレーキ負圧要求値Aとの差であるブレーキ負圧不足分に基づいてISC補正量を算出して吸入空気量を減少させ(S3)、かつ、ブレーキ負圧不足分に基づいて算出されるエアコン・デューティ値の制限値Eを上限値としてエアコンの負荷制限を行う(S4)。また、ブレーキ負圧要求値Aとブレーキ負圧の実際値とを比較してブレーキ負圧回復判定を行い(S5)、ブレーキ負圧が不足状態から回復した場合に、エアコンの負荷制限を解除する(S6)。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両用内燃機関の制御装置に関し、特に、内燃機関によって駆動される補機の負荷制御に関する。
特許文献1には、車両用内燃機関の制御装置において、内燃機関のスロットル弁下流の吸気通路に負圧通路を介して接続されるブレーキブースタと、内燃機関によって駆動されるエアコンと、を備え、内燃機関の成層燃焼中にブレーキブースタを駆動するために必要なブレーキ負圧が確保されていない場合に、エアコンの駆動停止を行うと共に吸入空気量を減少させて必要なブレーキ負圧を確保することが開示されている。
特開2000−073810号公報
しかしながら、特許文献1記載のように、必要なブレーキ負圧が確保されていない状態(すなわち、ブレーキ負圧不足状態)にあるときに吸入負圧を大きくするためスロットル弁を閉じると同時にエアコンの駆動停止を行うと、ブレーキ負圧の不足が発生する運転域で加減速を繰り返す場合に、エアコンの停止頻度が多くなり、必然的にエアコンの停止時間割合が増えるので、エアコンの冷え不良、あるいは窓のくもりが発生するという問題がある。
また、ブレーキ負圧不足状態に陥ってからエアコンの駆動停止を行っても、エアコンを駆動停止してからスロットル弁開度の減少により吸入負圧が大きくなって必要なブレーキ負圧が確保されるまで(すなわち、ブレーキ負圧が回復するまで)の間は、必要なブレーキ負圧が確保されていないので、ブレーキ性能が低下するという問題がある。
本発明は、これらの問題に鑑み、ブレーキ負圧が不足する場合に、エアコンなどの補機の駆動制限を抑制しつつ、ブレーキ性能の低下を抑制することを目的とする。
このため本発明では、ブレーキ負圧の実際値を検出する実負圧検出手段と、ブレーキ負圧の要求値を算出する要求負圧算出手段と、ブレーキ負圧回復の応答性に基づいてブレーキ負圧の要求値を真空側に補正する要求負圧補正手段と、検出されたブレーキ負圧の実際値と、補正後のブレーキ負圧の要求値と、に基づいて、ブレーキ負圧が不足しているか否かを判定する負圧不足判定手段と、ブレーキ負圧が不足していると判定された後に検出されたブレーキ負圧の実際値と、補正前のブレーキ負圧の要求値と、に基づいて、ブレーキ負圧が回復しているか否かを判定する負圧回復判定手段と、を備える。また、ブレーキ負圧が不足している場合に、補機の負荷制限を行い、かつ、ブレーキ負圧が回復した場合に、補機の負荷制限の解除を行う。
本発明によれば、ブレーキ負圧回復の応答性に基づいて補正したブレーキ負圧の要求値を用いてブレーキ負圧不足判定を行うことにより、ブレーキ負圧不足状態に陥ってからブレーキ負圧不足判定を行う場合に比べて、早期に補機の負荷制限を開始することができるので、ブレーキ負圧が不足する期間を短縮することができる。これにより、補機の駆動が制限される期間を短縮することができると共に、ブレーキ性能が低下する期間を短縮することができる。
本発明の一実施形態における車両用内燃機関のシステムの概略構成図 同上実施形態におけるコンプレッサ発生仕事量とISC補正量との関係を示す図 同上実施形態における機関回転数、ISC補正量、及びブレーキ負圧の低下分の関係を示す図 同上実施形態におけるISC制御及びエアコン負荷制御のメインフローチート 同上実施形態におけるブレーキ負圧不足判定処理のフローチャート 同上実施形態における車速とブレーキ負圧要求値との関係を示す図 同上実施形態における機関回転数とブレーキ負圧回復の応答性を考慮した余裕代との関係を示す図 同上実施形態におけるISC制御及びエアコン負荷制御のタイムチャート 図8に示すISC制御の変形例を示すタイムチャート
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態における車両用内燃機関(以下、エンジンという)のシステムの概略構成を示す。
エンジン1の吸気通路2には、電子制御スロットル弁3が設けられている。この電子制御スロットル弁3は、電子制御ユニット(ECU)4からの出力信号により開度を制御され、これにより吸入空気量が制御される。
電子制御スロットル弁3の下流側の吸気通路2から分岐する負圧通路5には、ブレーキブースタ(負圧式制動倍力装置)6が接続されている。これにより、電子制御スロットル弁3の下流側の吸気通路2で発生する負圧が負圧通路5を介してブレーキブースタ6に導かれる。ブレーキブースタ6にはブレーキペダル7が連結されている。ブレーキペダル7に踏力が加えられると、ブレーキブースタ6は、吸気通路2から導かれた負圧を利用して踏力に対して所定の倍力比を有するアシスト力を発生する。ブレーキブースタ6で発生したアシスト力は、マスタシリンダ(図示せず)を介してホイルシリンダ(図示せず)に供給され、車輪(図示せず)の回転を減速させる制動力となる。ブレーキブースタ6の負圧室(図示せず)には、負圧室内の負圧(以下、ブレーキ負圧という)の実際値を検出する圧力センサ(実負圧検出手段)8が備えられている。圧力センサ8は、検出したブレーキ負圧の実際値に対応する信号をECU4に出力する。
そして、負圧通路5との分岐点より下流側の吸気通路2(吸気ポート)に燃料を噴射するように、電磁式の燃料噴射弁9が設けられている。この燃料噴射弁9は、ECU4から機関回転に同期して出力される噴射パルス信号によりソレノイドに通電されて開弁し、所定圧力に調圧された燃料を噴射するようになっている。尚、燃料噴射弁9は、吸気ポートに燃料を噴射するように配置する他、エンジン1の燃焼室内に直接噴射するように配置してもよい。
エンジン1の出力軸であるクランク軸(図示せず)の回転は、適当な動力伝達機構を介して補機であるエアコン用の可変容量型コンプレッサ10に伝達される。ECU4は、車内温度を設定温度に制御すべく、デューティ制御によりコンプレッサ10の吐出容量を制御してエアコンの負荷を制御する。例えば、測定された車内温度と設定温度とを比較し、車内温度が設定温度より高ければ、車内温度を設定温度に近づけるべく、エアコン・デューティ値を上げる一方、車内温度が設定温度より低ければ、車内温度を設定温度に収束させるべく、エアコン・デューティ値を下げる。
ECU4には、アクセルペダルの踏み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ11、エンジン1のクランク軸又はカム軸回転よりクランク角度と共に機関回転数を検出可能なクランク角センサ12、吸気通路2にて吸入空気量を検出するエアフローメータ13、エンジン1の冷却水温を検出する水温センサ14、車両の走行速度(実車速)を検出する車速センサ15、エアコンの冷媒圧(吐出圧力)を検出する冷媒圧センサ16などの各種センサからの信号が入力される。ECU4は、これらの入力信号を受けて、エンジン1の各種制御のための演算を行うが、ここでは特に、減速時を含むアイドル時に、ブレーキ負圧の不足によるブレーキ性能の低下を抑制すべく、エアコンの負荷及びエンジン1の吸入空気量を制御する。
尚、本実施形態において、アイドル時の吸入空気量制御は、いわゆるISC制御を用いている。このISC制御では、アイドル時に、機関回転数が、エンジン1の冷却水温をパラメータとする目標アイドル回転数となるように電子制御スロットル弁3の開度を制御して吸入空気量を制御する。また、アイドル時に、エアコン用のコンプレッサ10の発生仕事量に応じてISC補正量を算出し、このISC補正量の増減に応じて吸入空気量を増減する制御を行う。
図2は、コンプレッサ10の発生仕事量とISC補正量との関係を示す。図に示すように、コンプレッサ10の発生仕事量が増加するほど、ISC補正量を増加させる。これにより、コンプレッサ10の発生仕事量が増加するほど、吸入空気量が増加する。ここで、コンプレッサ10の発生仕事量は、エアコンの冷媒圧(吐出圧力)と、エアコン・デューティ値(吐出容量)と、に基づいて算出される。
コンプレッサ10の発生仕事量の増加に応じて電子制御スロットル弁3の開度を増大させて吸入空気量を増加させると、吸気通路2内の負圧が低下するので(大気圧側になるので)、ブレーキ負圧も低下する(大気圧側になる)。このブレーキ負圧の低下分を、図3を用いて説明する。
図3は、機関回転数、ISC補正量、及びブレーキ負圧の低下分Cの関係を示すマップである。
このマップは、機関回転数が高くなるほど、ブレーキ負圧の低下分Cが小さくなること、及び、ISC補正量が大きくなるほど(すなわち、吸入空気量が増加するほど)、ブレーキ負圧の低下分Cが大きくなることを示している。ここで、ブレーキ負圧の低下分Cが大きくなるほど、ブレーキ負圧は大気圧に近づく。
このようにブレーキ負圧が低下することに起因するブレーキ負圧不足を抑制するために、ECU4では、後述する図4及び図5に示す処理を行って、エアコンの負荷及びエンジン1の吸入空気量を制御する。
図4は、本実施形態におけるISC制御(吸入空気量制御)及びエアコン負荷制御のメインフローを示し、図5は、ブレーキ負圧不足判定処理のフローを示す。また、図6は、車速とブレーキ負圧要求値との関係を示し、図7は、機関回転数と、ブレーキ負圧回復の応答性を考慮した余裕代と、の関係を示す。尚、図4及び図5に示すフローは、所定周期で繰り返し実行される。
ECU4は、図4のステップS1にて、ブレーキ負圧が不足しているか否かを判定する。このブレーキ負圧不足判定は、具体的には、図5に示すブレーキ負圧不足判定処理にて実行される。図5のステップS11では、アクセル開度センサ11からの信号に基づいて、アイドル時であるか否かの判定を行う。
アイドル時である場合は、ステップS12に進み、ブレーキ制動が要求される減速時の燃料カット(F/C)中であるか否かの判定を行う。一方、アイドル時ではない場合は、後述するステップS17に進む。
ステップS12にて燃料カット中であると判定された場合には、ステップS13に進む。一方、ステップS12にて燃料カット中ではないと判定された場合には、後述するステップS17に進む。
ステップS13では、車速センサ15にて検出された車速に基づいて、図6に示す車速とブレーキ負圧要求値Aとの関係を用いて、ブレーキ負圧要求値Aを算出する。ここで、ブレーキ負圧要求値Aは、ブレーキブースタ6でアシスト力を発生させるために要求されるブレーキ負圧の下限値(最も大気圧側の値)であり、図6に示すように、車速が高くなるほど、ブレーキ負圧要求値Aは大きくなる(真空側になる)。これは、車速が高くなるほど、ブレーキの制動力が要求されるからである。尚、ステップS13により、本発明における要求負圧算出手段の機能が実現される。
ステップS13にてブレーキ負圧要求値Aを算出した後に、ステップS14に進み、クランク角センサ12にて検出された機関回転数に基づいて、図7に示す機関回転数とブレーキ負圧回復の応答性を考慮した余裕代B(以下、余裕代Bという)との関係を用いて、余裕代Bを算出する。ここで、余裕代Bは、ブレーキ負圧要求値Aに、空気の応答遅れを反映するための補正値であり、図7に示すように、機関回転数が低くなるほど、余裕代Bは大きくなる(真空側になる)。尚、ステップS14により、本発明における要求負圧補正手段の機能が実現される。
ステップS14にて余裕代Bを算出した後に、ステップS15に進み、圧力センサ8にて検出されたブレーキ負圧の実際値と、ブレーキ負圧要求値A及び余裕代Bの和と、を比較する。尚、ステップS15により、本発明における負圧不足判定手段の機能が実現される。
ステップS15での比較にて、「ブレーキ負圧の実際値<ブレーキ負圧要求値A+余裕代B」である場合、すなわち、ブレーキ負圧要求値A及び余裕代Bの和に比べて、ブレーキ負圧の実際値が大気圧側である場合には、ステップS16に進み、ブレーキ負圧が不足していると判定してブレーキ負圧不足判定処理を終了すると共に、図4に示すステップS2に進む。
ステップS2では、以下に示す式(1)によりブレーキ負圧不足分を算出する。
ブレーキ負圧不足分=ブレーキ負圧の実際値−ブレーキ負圧要求値A ・・・(1)
ここで、ブレーキ負圧不足分は、ブレーキ負圧要求から見たエアコン負荷超過分に対応している。すなわち、ブレーキ負圧の不足分は、エアコン負荷の超過分を抑制することにより、低減可能である。
式(1)を用いてブレーキ負圧不足分を算出した後に、ステップS3に進む。
ステップS3では、まず、算出したブレーキ負圧不足分と、前述した図3と、を用いて、ISC補正量の見込み減量値Dを算出する。具体的には、ブレーキ負圧不足分をブレーキ負圧低下分Cとして図3に用い、更に機関回転数を図3に用いてISC補正量を算出し、この算出したISC補正量に基づいてISC補正量の見込み減量値Dを算出する。ここで、ISC補正量の見込み減量値Dは、ブレーキ負圧要求から見たエアコン負荷超過分に対応している。
次に、算出したISC補正量の見込み減量値Dを用いて、以下に示す式(2)によりISC補正量を算出する。
ISC補正量=前回のISC補正量−ISC補正量の見込み減量値D ・・・(2)
ここで、前回のISC補正量とは、今回より所定周期前におけるISC補正量である。
そして、式(2)を用いてエアコン負荷の超過分だけ減算したISC補正量を用いてISC制御を行って吸入吸気量を減少させることにより、ブレーキ負圧の不足分の低減を図る。
この後、ステップS4に進み、まず、式(2)を用いて算出したISC補正量と、前述した図2と、を用いて、エアコン・デューティ値の制限値Eを算出する。具体的には、式(2)を用いて算出したISC補正量を図2に用いてコンプレッサ10の発生仕事量を算出し、このコンプレッサ10の発生仕事量とエアコンの冷媒圧とに基づいて、エアコン・デューティ値の制限値Eが算出される。次に、算出されたエアコン・デューティ値の制限値Eを上限値としてエアコン・デューティ値を制限して、図4に示すISC制御及びエアコン負荷制御を終了する。
尚、前述のステップS2〜ステップS4は、ブレーキ負圧不足時の初回で実行される処理である。ブレーキ負圧不足時の2回目以降は、ステップS2ではブレーキ負圧不足分を初回に算出された値で維持し、ステップS3ではブレーキ負圧の実際値がブレーキ負圧要求値AになるまでISC補正値を初回に算出された値で維持し、その後はエアコン・デューティ値に応じてISC補正量を算出し、ステップS4ではエアコン・デューティ値の制限値Eを初回に算出された値で維持する。
図5に示すステップS15での比較にて、「ブレーキ負圧の実際値≧ブレーキ負圧要求値A+余裕代B」である場合、すなわち、ブレーキ負圧要求値A及び余裕代Bの和に比べて、ブレーキ負圧の実際値が同等もしくは真空側である場合には、ステップS17に進む。
ステップS17では、前回のブレーキ負圧不足判定処理で、ブレーキ負圧が不足していると判定されたか否かを判定する。
ステップS17にて前回処理でブレーキ負圧が不足していなかったと判定された場合は、ブレーキ負圧不足判定処理を終了すると共に、図4に示すステップS5を経て、図4に示すISC制御及びエアコン負荷制御を終了する。
一方、ステップS17にて前回処理でブレーキ負圧が不足していたと判定された場合は、ステップS18に進み、ブレーキ負圧の実際値が上昇に転じ、かつ、ブレーキ負圧の実際値がブレーキ負圧要求値Aを超えたか否かを判定する。換言すれば、ステップS18では、ブレーキ負圧の実際値が真空側に向かい、かつ、ブレーキ負圧要求値Aに比べてブレーキ負圧の実際値が真空側であるか否かを判定する。尚、ステップS18により、本発明における負圧回復判定手段の機能が実現される。
ステップS18での判定でYesの場合には、ステップS19に進み、ブレーキ負圧が不足状態から回復したと判定してブレーキ負圧不足判定処理を終了する。そして、図4に示すステップS5を経てステップS6に進み、前回処理のステップS4にて行われたエアコン・デューティ値の制限を解除し、設定温度に応じたエアコン・デューティ値に戻して、図4に示すISC制御及びエアコン負荷制御を終了する。
一方、ステップS18での判定でNoの場合には、ブレーキ負圧不足判定処理を終了し、図4に示すステップS5を経て、図4に示すISC制御及びエアコン負荷制御を終了する。
図8は、図4及び図5を参照しつつ説明したISC制御及びエアコン負荷制御のタイムチャートである。
エアコンの駆動によりブレーキ負圧の実際値が低下し(大気圧側になり)、時刻tにて、ブレーキ負圧要求値A及び余裕代Bの和に比べて、ブレーキ負圧の実際値が大気圧側になると、ブレーキ負圧が不足していると判定され(S15、S16)、ブレーキ負圧不足判定フラグがONになる。このときに、エアコン負荷の超過分に対応するISC補正量の見込み減量値Dがブレーキ負圧不足判定前(時刻tの直前)のISC補正量から減算され(S3)、かつ、エアコン・デューティ値の上限値を制限値Eとして、エアコン負荷の制限を開始する(S4)。
この後、ブレーキ負圧の実際値がブレーキ負圧要求値Aになる時刻tまでの間は、空気応答を考慮して、ISC補正量は、ISC補正量の見込み減量値D分減算された値を維持する。
時刻tを過ぎると、エアコン・デューティ値の上限値を制限値Eとしつつ、設定温度に応じたエアコン・デューティ値に基づいて、ISC補正量を徐々に増加させる。
時刻t以降、ブレーキ負圧要求値Aに比べて大気圧側であったブレーキ負圧の実際値が、時刻tにて、ブレーキ負圧要求値Aに比べて真空側になると、ブレーキ負圧が不足状態から回復したと判定され(S18、S19)、ブレーキ負圧不足判定フラグがOFFになる。このときに、エアコン・デューティ値の上限値を制限値Eとするエアコン負荷の制限は解除され(S6)、エアコン・デューティ値は、設定温度に対応した値に段階的に戻っていく。
図9は、図8に示したISC制御の変形例を示すタイムチャートである。
ここでは、図8に示したISC制御と異なる点について、説明する。
本変形例では、時刻tを過ぎると、ISC補正量を予め設定された比率で増加させる。そして、ブレーキ負圧が不足状態から回復した時刻tにて、ISC補正量を、ブレーキ負圧不足判定前(時刻tの直前)の値に戻す。
本実施形態によれば、ブレーキ負圧回復の応答性を考慮した余裕代Bをブレーキ負圧要求値Aに加算することにより、ブレーキ負圧要求値Aに空気の応答遅れを反映させる補正を行い、この補正後のブレーキ負圧要求値A(ブレーキ負圧要求値A+余裕代B)に基づいてブレーキ負圧不足判定を行うので(S15)、ブレーキ負圧不足状態に陥ってからブレーキ負圧不足判定を行う場合に比べて、早期にエアコンの負荷制限を開始することができる。これにより、ブレーキ負圧が不足する期間を短縮することができるので、エアコンの負荷制限期間を短縮してエアコンの冷房性能低下を最小限に抑えることができると共に、ブレーキ性能が低下する期間を短縮することができる。
尚、本実施形態では、ブレーキ負圧の実際値として、圧力センサ8からの検出値を用いているが、この他、エアフローメータ13にて検出された吸入空気量あるいは電子制御スロットル弁3の開度など、エンジン1の運転状態及びその履歴に基づく推定値を用いることも可能である。
また本実施形態では、補機としてエアコンを代表させたが、他の補機について、ブレーキ負圧が不足している場合に負荷制限を行い、かつ、ブレーキ負圧が回復した場合に負荷制限の解除を行うことも可能である。
1 エンジン(内燃機関)
2 吸気通路
3 電子制御スロットル弁
4 電子制御ユニット(ECU)
5 負圧通路
6 ブレーキブースタ
7 ブレーキペダル
8 圧力センサ
9 燃料噴射弁
10 エアコン用コンプレッサ
11 アクセル開度センサ
12 クランク角センサ
13 エアフローメータ
14 水温センサ
15 車速センサ
16 冷媒圧センサ

Claims (1)

  1. 車両用内燃機関によって駆動される補機の負荷を制御する内燃機関の制御装置であって、
    ブレーキ負圧の実際値を検出する実負圧検出手段と、
    ブレーキ負圧の要求値を算出する要求負圧算出手段と、
    ブレーキ負圧回復の応答性に基づいてブレーキ負圧の要求値を真空側に補正する要求負圧補正手段と、
    検出されたブレーキ負圧の実際値と、前記補正後のブレーキ負圧の要求値と、に基づいて、ブレーキ負圧が不足しているか否かを判定する負圧不足判定手段と、
    ブレーキ負圧が不足していると判定された後に検出されたブレーキ負圧の実際値と、前記補正前のブレーキ負圧の要求値と、に基づいて、ブレーキ負圧が回復しているか否かを判定する負圧回復判定手段と、を備え、
    ブレーキ負圧が不足している場合に、前記補機の負荷制限を行い、かつ、ブレーキ負圧が回復した場合に、前記補機の負荷制限の解除を行うことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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