JP2017096133A - オイルパン構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】オイルパンに貯溜される潤滑油の量を必要に応じて制御することができるオイルパン構造を提供する。【解決手段】エンジン1の下部に配置されて潤滑油を貯溜するオイルパン210と、エンジン1の潤滑に供された後オイルパン210に戻る潤滑油の少なくとも一部を貯溜するサブタンク250と、サブタンク250に貯溜された潤滑油をオイルパン210へ排出すると共に、オイルパン210へ排出される排出油量を制御可能に構成される電動バルブ262と、を具備する。【選択図】図1
Description
本発明は、エンジンの潤滑油を貯溜するオイルパン構造の技術に関する。
従来、エンジンの潤滑油を貯溜するオイルパン構造の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1には、本体部と、当該本体部をシリンダブロックに取付けるフランジ部とを具備する発泡樹脂製オイルパンが記載されている。当該オイルパンには、エンジンの潤滑に用いられる潤滑油が貯溜される。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、オイルパンに貯溜される潤滑油の量を必要に応じて制御することはできなかった。これにより、例えば、オイルパンに貯溜される潤滑油の量を多く設定すると、オイルパンの潤滑油が低温である場合、せっかくシリンダヘッド等で暖められた潤滑油がオイルパンに戻ったときにオイルパン内の潤滑油と混ざることにより冷やされ易いという問題があった。また、オイルパンに貯溜される潤滑油の量を少なく設定すると、同じ潤滑油が何度もシリンダヘッド等に供給されることとなるため、潤滑油の劣化が促進するという問題があった。
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、オイルパンに貯溜される潤滑油の量を必要に応じて制御することができるオイルパン構造を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、エンジンの下部に配置されて潤滑油を貯溜するオイルパンと、前記エンジンの潤滑に供された後前記オイルパンに戻る潤滑油の少なくとも一部を貯溜するサブタンクと、前記サブタンクに貯溜された潤滑油を前記オイルパンへ排出すると共に、前記オイルパンへ排出される排出油量を制御可能に構成される排出機構と、を具備するものである。
請求項2においては、前記排出機構は、前記オイルパンに貯溜された潤滑油が所定温度を超える場合、前記サブタンクから前記オイルパンへ潤滑油を排出し、前記オイルパンに貯溜された潤滑油が前記所定温度以下の場合、前記サブタンクから前記オイルパンへ潤滑油を排出しないように構成されるものである。
請求項3においては、前記排出機構は、前記オイルパンに貯溜された潤滑油が高温になるに従い前記排出油量を増大させるものである。
請求項4においては、前記サブタンクは、前記エンジンのシリンダブロックの内壁を伝って流れ落ちる潤滑油を貯溜できる位置に配置されているものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、オイルパンに貯溜される潤滑油の量を必要に応じて制御することができる。
請求項2においては、オイルパンに貯溜された潤滑油が低温のときには、オイルパンに貯溜される潤滑油の量を減らすことができるため、当該オイルパンに貯溜される潤滑油を早期に昇温し易くすることができる。また、オイルパンに貯溜された潤滑油が高温のときには、オイルパンに貯溜される潤滑油の量を増やすことができるため、潤滑油の劣化を抑制することができる。
請求項3においては、オイルパンに貯溜された潤滑油が低温になるに従い、オイルパンに貯溜される潤滑油の量を減らすことができるため、当該オイルパンに貯溜される潤滑油を早期に昇温し易くすることができる。また、オイルパンに貯溜された潤滑油が高温になるに従い、オイルパンに貯溜される潤滑油の量を増やすことができるため、潤滑油の劣化を抑制することができる。
請求項4においては、エンジンの潤滑に供された後の潤滑油をサブタンクの壁面の上端まで貯溜することができる。
以下では、図中の矢印U、矢印D、矢印F、矢印B、矢印L及び矢印Rで示した方向を、それぞれ上方向、下方向、前方向、後方向、左方向及び右方向と定義して説明を行う。
まず、図1を用いて、エンジン1の構成について説明する。
エンジン1は、主としてエンジン本体100及びオイルパン構造200により構成される。
エンジン本体100には、シリンダヘッド110と、シリンダブロック120と、クランクケース130と、が設けられる。エンジン本体100は、シリンダヘッド110とシリンダブロック120とクランクケース130とが上下に連結されることにより外枠部分が形成される。クランクケース130は、シリンダブロック120の下方に当該シリンダブロック120と一体的に形成されている。
シリンダヘッド110は、エンジン本体100の最上部に配置されるものである。シリンダヘッド110には、吸気バルブ111と、排気バルブ112と、カムシャフト113・113と、燃料噴射ノズル114と、が設けられる。吸気バルブ111及び排気バルブ112は、カムシャフト113・113が回動することにより開閉自在に構成される。燃料噴射ノズル114により得られた混合気は、吸気管115から吸気バルブ111を介してシリンダブロック120内に供給される。また、シリンダブロック120内で混合気が燃焼した後の排気は、排気バルブ112を介して排気管116から排出される。
シリンダブロック120は、エンジン本体100の上下中途部に配置されるものである。シリンダブロック120には、当該シリンダブロック120内を上下方向に往復可能に構成されたピストン121が設けられる。
クランクケース130は、エンジン本体100の最下部に配置されるものである。クランクケース130には、クランクシャフト131及びコネクティングロッド132が設けられる。クランクシャフト131は、コネクティングロッド132を介してピストン121に連結される。シリンダブロック120内で混合気が燃焼すると、ピストン121が上下方向に往復し、コネクティングロッド132を介してクランクシャフト131に回転運動(駆動力)が伝達される。
以下では、図1から図3までを用いて、本発明の一実施形態に係るオイルパン構造200について説明する。
オイルパン構造200は、エンジン1の潤滑や冷却に用いられる潤滑油を貯溜すると共に、当該潤滑油をエンジン1の各部に供給するものである。オイルパン構造200は、主にオイルパン210、オイルポンプ220、第一エンジン油路230、第二エンジン油路240、サブタンク250、排出機構260、温度センサ270及びバルブ制御部280を具備する。
図1及び図2に示すオイルパン210は、エンジン1の各部へ供給される潤滑油が貯溜されるものである。オイルパン210は、エンジン本体100の下方に配置され、当該エンジン本体100のクランクケース130と連結される。オイルパン210は、主に本体部211及びフランジ部212を具備する。
本体部211は、潤滑油を貯溜する部分である。本体部211は、上側が開口された箱状に形成される。本体部211の底部211aは、右部と左部とで高さが異なるように形成されている。具体的には、底部211aは、右部の方が左部よりも下方に位置するように形成されている。本体部211の内側には潤滑油が貯溜される。
フランジ部212は、オイルパン210をクランクケース130に取付けるためのものである。フランジ部212は、本体部211の上側の周縁部から外側に延びる板状に形成される。フランジ部212には、複数の取付孔212aが形成される。取付孔212aには、オイルパン210をクランクケース130に締結するためのボルト(不図示)が挿通される。
図1に示すオイルポンプ220は、オイルパン210に貯溜された潤滑油を吸入及び吐出するものである。オイルポンプ220は、クランクケース130内に配置される。オイルポンプ220は、クランクシャフト131から駆動力が伝達され、当該伝達された駆動力により作動可能に構成される。
図1に示す第一エンジン油路230は、オイルパン210に貯溜された潤滑油が最初に流通する油路である。第一エンジン油路230の下端は、オイルパン210の内側下部に位置するように配置される。第一エンジン油路230の上端は、オイルポンプ220と接続される。
図1に示す第二エンジン油路240は、潤滑油をエンジン1の各部に供給する油路である。第二エンジン油路240の下端は、オイルポンプ220と接続される。第二エンジン油路240の上端は、エンジン1の各部に接続される。
図1及び図2に示すサブタンク250は、エンジン1の各部に供給された後オイルパン210に戻る潤滑油の少なくとも一部を貯溜するものである。サブタンク250は、オイルパン210の内壁の上部に配置される。本実施形態においては、サブタンク250は、オイルパン210の右側の内壁に配置される。サブタンク250は、上側及び右側が開口された箱状に形成され、その右側開口部がオイルパン210の内壁で覆われるように配置される。
図1及び図2に示す排出機構260は、サブタンク250に貯溜された潤滑油をオイルパン210へ排出(供給)すると共に、サブタンク250からの潤滑油の排出を制御するものである。排出機構260は、サブタンク250の底部に配置される。排出機構260は、排出油路261及び電動バルブ262を具備する。
排出油路261は、サブタンク250に貯溜された潤滑油をオイルパン210へ排出するものである。排出油路261は、サブタンク250の底部を上下方向に貫通するように形成される。具体的には、サブタンク250の底部には下方に突出する円柱状部が形成されており、排出油路261は、当該円柱状部を上下方向に貫通するように形成される。
電動バルブ262は、サブタンク250からの潤滑油の排出を制御するものである。電動バルブ262は、排出油路261の中途部に、当該排出油路261を開閉可能に配置される。電動バルブ262が排出油路261を開いている状態(開状態)のときは、サブタンク250内の潤滑油は排出油路261を介してオイルパン210へ排出される。電動バルブ262が排出油路261を閉じている状態(閉状態)のときは、サブタンク250内の潤滑油はオイルパン210内に留まる。
図1から図3に示す温度センサ270は、オイルパン210内の潤滑油の温度を検知(測定)するものである。温度センサ270は、オイルパン210の内側に配置される。本実施形態においては、温度センサ270は、オイルパン210の内側底面に配置される。
図3に示すバルブ制御部280は、電動バルブ262の開閉を制御するものである。バルブ制御部280は、温度センサ270により検知されたオイルパン210内の潤滑油の温度に基づいて電動バルブ262の動作を制御するように構成される。具体的には、バルブ制御部280は、オイルパン210内の潤滑油の温度が所定の設定温度を超える場合、電動バルブ262が開状態となるように当該電動バルブ262の動作を制御する。一方、バルブ制御部280は、オイルパン210内の潤滑油の温度が所定の設定温度以下の場合、電動バルブ262が閉状態となるように当該電動バルブ262の動作を制御する。
以下、図1を用いて、エンジン1における潤滑油の流れを説明する。
エンジン1が駆動すると、これに伴ってオイルポンプ220が駆動する。オイルポンプ220が駆動することにより、オイルパン210に貯溜された潤滑油は、第一エンジン油路230を介して当該オイルポンプ220に吸入される。オイルポンプ220に吸入された潤滑油は、当該オイルポンプ220により下流側へ吐出され、第二エンジン油路240を介してエンジン1の各部(シリンダヘッド110等)に供給される。当該潤滑油により、エンジン1の各部が潤滑される。
エンジン1の各部に供給された潤滑油は、当該エンジン1の各部を潤滑した後、主にシリンダブロック120及びクランクケース130の内壁を伝って下方へ流れ落ちる。当該潤滑油は、オイルパン210へと向かうが、その一部は一旦サブタンク250に収容される。このとき、エンジン1は駆動直後であるので、オイルパン210内の潤滑油の温度は未だ低温(所定の設定温度以下)である。よって、バルブ制御部280は、電動バルブ262が閉状態となるように当該電動バルブ262の動作を制御する(閉状態のままである)。このように電動バルブ262により排出油路261は閉じられているため、サブタンク250に潤滑油が貯溜される。
このようにエンジン1の各部に供給された潤滑油の一部が一旦サブタンク250に貯溜されるため、オイルパン210に貯溜される潤滑油の量は、サブタンク250に貯溜される潤滑油の分だけ減少する。
オイルパン210内の潤滑油は、オイルポンプ220により再びエンジン1の各部に供給される。エンジン1の各部に供給された潤滑油の一部がサブタンク250に順次貯溜されることで、サブタンク250の壁面の上端まで潤滑油が貯溜される。
これにより、オイルパン210内の潤滑油の量はさらに減少するため、当該オイルパン210内の潤滑油は、熱容量が小さくなり昇温し易い状態となっている。また、サブタンク250の内部は潤滑油で満たされているため、エンジン1の各部に供給されて暖められた潤滑油は、オイルパン210に戻る。よって、エンジン1の各部に供給されて暖められた潤滑油(サブタンク250に貯溜されなかった潤滑油)がオイルパン210へ戻ることにより、オイルパン210内の潤滑油は早期に昇温する。オイルパン210内の潤滑油が所定の設定温度に達したことを温度センサ270が検知すると、バルブ制御部280は、電動バルブ262が開状態となるように当該電動バルブ262の動作を制御する。そうすると排出油路261は開放され、サブタンク250内の潤滑油は排出油路261を介してオイルポンプ220へ排出される。
このように、オイルパン210内の潤滑油が低温であるとき(暖機前)には、エンジン1の各部に供給された潤滑油の一部は一旦サブタンク250に貯溜される。これにより、エンジン1の各部に供給される潤滑油の量を減少させることができるので、オイルパン210内の潤滑油を早期に昇温させる(暖機させる)ことができる。
そして、オイルパン210内の潤滑油が高温となったとき(暖機後)には、サブタンク250内の低温の潤滑油がオイルパン210へと排出されるので、高温となったオイルパン210内の潤滑油を冷却することができる。
また、一般的にオイルパン210内の潤滑油の量が少ないと、同じ潤滑油が何度もエンジン1の各部に供給されることとなるため、潤滑油の劣化が促進してしまう。しかしながら、本実施形態に係るオイルパン構造200においては、オイルパン210内の潤滑油が所定の設定温度を超えるとサブタンク250内の潤滑油はオイルパン210へ排出され、オイルパン210内の潤滑油の量は再び当初の量に戻る。したがって、潤滑油の劣化を抑制することができる。
このように本実施形態に係るオイルパン構造200においては、オイルパン210に貯溜される潤滑油の量を必要に応じて制御することができる。したがって、エンジン1の早期の暖機が可能となると共に、潤滑油の劣化を抑制することができる。
以上の如く、本実施形態に係るオイルパン構造200は、エンジン1の下部に配置されて潤滑油を貯溜するオイルパン210と、前記エンジン1の潤滑に供された後前記オイルパン210に戻る潤滑油の少なくとも一部を貯溜するサブタンク250と、前記サブタンク250に貯溜された潤滑油を前記オイルパン210へ排出すると共に、前記オイルパン210へ排出される排出油量を制御可能に構成される排出機構260と、を具備するものである。
このように構成されることにより、オイルパン210に貯溜される潤滑油の量を必要に応じて制御することができる。
このように構成されることにより、オイルパン210に貯溜される潤滑油の量を必要に応じて制御することができる。
また、前記排出機構260は、前記オイルパン210に貯溜された潤滑油が所定温度を超える場合、前記サブタンク250から前記オイルパン210へ潤滑油を排出し、前記オイルパン210に貯溜された潤滑油が前記所定温度以下の場合、前記サブタンク250から前記オイルパン210へ潤滑油を排出しないように構成されるものである。
このように構成されることにより、オイルパン210に貯溜された潤滑油が低温のときには、オイルパン210に貯溜される潤滑油の量を減らすことができるため、当該オイルパン210に貯溜される潤滑油を早期に昇温し易くすることができる。また、オイルパン210に貯溜された潤滑油が高温のときには、オイルパン210に貯溜される潤滑油の量を増やすことができるため、潤滑油の劣化を抑制することができる。
このように構成されることにより、オイルパン210に貯溜された潤滑油が低温のときには、オイルパン210に貯溜される潤滑油の量を減らすことができるため、当該オイルパン210に貯溜される潤滑油を早期に昇温し易くすることができる。また、オイルパン210に貯溜された潤滑油が高温のときには、オイルパン210に貯溜される潤滑油の量を増やすことができるため、潤滑油の劣化を抑制することができる。
また、前記サブタンク250は、前記エンジン1のシリンダブロック120の内壁を伝って流れ落ちる潤滑油を貯溜できる位置に配置されているものである。
このように構成されることにより、エンジン1の潤滑に供された後の潤滑油をサブタンク250の壁面の上端まで貯溜することができる。
このように構成されることにより、エンジン1の潤滑に供された後の潤滑油をサブタンク250の壁面の上端まで貯溜することができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、サブタンク250は、オイルパン210の右側の内壁に配置されるものとしたが、オイルパン210の内壁の全周に亘って形成されるものであってもよい。
また、本実施形態においては、サブタンク250は、オイルパン210の内壁に配置されるものとしたが、クランクケース130の内壁に形成されるものであってもよい。
また、本実施形態においては、排出機構260は、電動バルブ262によりサブタンク250からの潤滑油の排出を制御するものとしたが、本発明の排出機構の構造はこれに限定されるものではなく、あらゆる構造を用いることができる。
以下では、図4及び図5を用いて、本発明の第二実施形態に係るオイルパン構造300について説明する。
第二実施形態に係るオイルパン構造300が、第一実施形態に係るオイルパン構造200と異なる点は、サブタンク250及び排出機構260に代えて、サブタンク350及び排出機構360を具備する点と、温度センサ270及びバルブ制御部280を具備していない点である。よって以下では、第二実施形態に係るオイルパン構造300のうち第一実施形態に係るオイルパン構造200と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
サブタンク350は、エンジン1の各部に供給された後オイルパン210に戻る潤滑油の少なくとも一部を貯溜するものである。サブタンク350は、その一部がオイルパン210内の潤滑油に没するように、オイルパン210の右側の内壁の下部に配置される。サブタンク350は、上側及び右側が開口された箱状に形成され、その右側開口部がオイルパン210の内壁で覆われるように配置される。図5に示す如く、サブタンク350の底部は、中空に形成される。
排出機構360は、サブタンク350に貯溜された潤滑油をオイルパン210へ排出(供給)すると共に、オイルパン210へ排出される排出油量を制御するものである。排出機構360は、サブタンク350の底部に配置される。排出機構360は、排出油路361、油量制御バルブ362及び断熱材363を具備する。
排出油路361は、サブタンク250に貯溜された潤滑油をオイルパン210へ排出するものである。排出油路361は、サブタンク350の底部を上下方向に貫通するように形成される。排出油路361は、サブタンク350の底部に形成される中空部361aと、サブタンク350の底部の上側に形成される上側開口部361bと、サブタンク350の底部の下側に形成される下側開口部361cとにより形成される。
油量制御バルブ362は、サブタンク350からオイルパン210へ排出される排出油量を制御するものである。油量制御バルブ362は、弁体362a、形状記憶合金ばね362b及びバイアスばね362cを具備する。
弁体362aは、排出油路361の開閉度合いを制御するものである。弁体362aは、中空部361aに前後方向へ往復移動可能に配置される。
形状記憶合金ばね362bは、中空部361aにおいて、伸縮方向を前後方向へ向けて弁体362aの前側に配置される。これにより、形状記憶合金ばね362bは、弁体362aを後方へ付勢する。形状記憶合金ばね362bは、温度が低くなるに従い付勢力が小さくなるように(縮むように)形成される。
バイアスばね362cは、中空部361aにおいて、伸縮方向を前後方向へ向けて弁体362aの後側に配置される。これにより、バイアスばね362cは、弁体362aを前方へ付勢する。バイアスばね362cのばね定数は、温度によらず略一定である。
断熱材363は、サブタンク350内の潤滑油とオイルパン210内の潤滑油とを断熱するものである。断熱材363は、サブタンク350の内壁や外壁に(本実施形態では内壁に)貼付される。これにより、サブタンク350内の潤滑油がオイルパン210内の潤滑油を冷却してしまうのを抑制することができる。
このように構成されるオイルパン構造300において、オイルパン210内の潤滑油が低温(所定の設定温度以下)であるときには、形状記憶合金ばね362bが縮んだ状態となる。これにより、弁体362aは排出油路361(上側開口部361bと下側開口部361cとの連通)を閉じている。よって、サブタンク350内の潤滑油は当該サブタンク350内に留まる。
オイルパン210内の潤滑油の温度が徐々に上昇するにつれて、形状記憶合金ばね362bは伸長する。これにより、弁体362aは徐々に後方へ移動する。弁体362aの移動に伴って、排出油路361は徐々に開かれる。よって、サブタンク350からオイルパン210へ排出される排出油量は、オイルパン210内の潤滑油の温度の上昇に伴って徐々に増大する。
以上の如く、第二実施形態に係るオイルパン構造300においては、排出機構360は、前記オイルパン210に貯溜された潤滑油が高温になるに従いオイルパン210へ排出される排出油量を増大させるものである。
このように構成されることにより、オイルパン210に貯溜された潤滑油が低温になるに従い、オイルパン210に貯溜される潤滑油の量を減らすことができるため、当該オイルパン210に貯溜される潤滑油を早期に昇温し易くすることができる。また、オイルパン210に貯溜された潤滑油が高温になるに従い、オイルパン210に貯溜される潤滑油(エンジン1の各部の潤滑に用いることができる潤滑油)の量を増やすことができるため、潤滑油の劣化を抑制することができる。
このように構成されることにより、オイルパン210に貯溜された潤滑油が低温になるに従い、オイルパン210に貯溜される潤滑油の量を減らすことができるため、当該オイルパン210に貯溜される潤滑油を早期に昇温し易くすることができる。また、オイルパン210に貯溜された潤滑油が高温になるに従い、オイルパン210に貯溜される潤滑油(エンジン1の各部の潤滑に用いることができる潤滑油)の量を増やすことができるため、潤滑油の劣化を抑制することができる。
以上、本発明の第二実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、第二実施形態においては、排出機構360は、油量制御バルブ362(弁体362a、形状記憶合金ばね362b及びバイアスばね362c)によりサブタンク350からオイルパン210へ排出される排出油量を徐々に増減させるものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第一実施形態で用いたような電動バルブにより排出油量を徐々に増減させるものとしてもよい。
1 エンジン
120 シリンダブロック
200、300 オイルパン構造
210 オイルパン
250、350 サブタンク
260、360 排出機構
120 シリンダブロック
200、300 オイルパン構造
210 オイルパン
250、350 サブタンク
260、360 排出機構
Claims (4)
- エンジンの下部に配置されて潤滑油を貯溜するオイルパンと、
前記エンジンの潤滑に供された後前記オイルパンに戻る潤滑油の少なくとも一部を貯溜するサブタンクと、
前記サブタンクに貯溜された潤滑油を前記オイルパンへ排出すると共に、前記オイルパンへ排出される排出油量を制御可能に構成される排出機構と、
を具備するオイルパン構造。 - 前記排出機構は、
前記オイルパンに貯溜された潤滑油が所定温度を超える場合、前記サブタンクから前記オイルパンへ潤滑油を排出し、
前記オイルパンに貯溜された潤滑油が前記所定温度以下の場合、前記サブタンクから前記オイルパンへ潤滑油を排出しないように構成される、
請求項1に記載のオイルパン構造。 - 前記排出機構は、
前記オイルパンに貯溜された潤滑油が高温になるに従い前記排出油量を増大させる、
請求項1又は請求項2に記載のオイルパン構造。 - 前記サブタンクは、
前記エンジンのシリンダブロックの内壁を伝って流れ落ちる潤滑油を貯溜できる位置に配置されている、
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のオイルパン構造。
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2015
- 2015-11-20 JP JP2015227499A patent/JP2017096133A/ja active Pending
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