JP2017095429A - 2−アミノカルバゾール化合物及びその用途 - Google Patents
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Abstract
【課題】正孔輸送材料、正孔注入材料及び発光材料として有用な新規有機EL用材料の提供。【解決手段】式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物。(Ar1はフェニル基、4−メチルフェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基又はターフェニル基;Ar2はフェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、ターフェニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、N−フェニルカルバゾリル基、4−ジフェニルアミノフェニル基、ジベンゾフラニル基又はジベンゾチオフェニル基;Mは単結合又はフェニル基)【選択図】図1
Description
本発明は、新規な2−アミノカルバゾール化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子に関するものである。本発明における2−アミノカルバゾール化合物は、感光材料、有機光導電材料として使用でき、具体的には、平面光源や表示に使用される有機EL素子若しくは電子写真感光体等の正孔輸送材料、正孔注入材料及び発光材料として有用である。
近年、有機EL素子は、次世代の薄型平面ディスプレイとして現在盛んに研究されており、既に携帯電話のディスプレイや、テレビ、照明等へ実用化も始まっている。しかし、有機EL素子の特性は未だ満足のいくものではなく、より低駆動電圧化し高効率な材料(正孔輸送材、電子輸送材、発光材等)が求められている。
有機EL材料用の正孔輸送材としては、例えば、特許文献1で開示された2−アミノカルバゾール化合物が報告されている。
本発明は、従来公知の2−アミノカルバゾール化合物に比べて、有機EL素子を低駆動電圧化させ、かつ素子寿命を顕著に向上させる特定の2−アミノカルバゾール化合物を提供することをその目的とする。また、本発明は、当該特定の2−アミノカルバゾール化合物を用いてなる低駆動電圧化、及び顕著に寿命特性に優れた有機EL素子を提供することをその目的とする。
本発明者らは、先の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物を正孔輸送材料として用いた有機EL素子が、従来公知の材料を用いたときに比べて、低電圧特性に優れ、長寿命化することを示すことを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物及びそれを含有する有機EL素子に関するものである。
本発明の2−アミノカルバゾール化合物は、有機EL素子の正孔輸送層又は正孔注入層として用いた場合に、従来公知の2−アミノカルバゾール化合物に比べて、低電圧駆動特性に優れ、素子寿命が顕著に優れる有機EL素子を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物において、Ar1はフェニル基、4−メチルフェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、又はターフェニル基を表す。Ar2は、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、ターフェニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、N−フェニルカルバゾリル基、4−ジフェニルアミノフェニル基、ジベンゾフラニル基、又はジベンゾチオフェニル基を表す。Mは単結合又はフェニル基を表す。
これらのうち、有機EL素子の長寿命化に優れる点で、Ar1はフェニル基、4−メチルフェニル基、又はビフェニリル基であることが好ましい。
これらのうち、有機EL素子の長寿命化に優れる点で、Ar2はビフェニリル基、ジベンゾフラニル基、又はジベンゾチオフェニル基であることが好ましい。
一般式(1)で示される2−アミノカルバゾール化合物の好ましい具体例としては、以下のA01からA136を例示できるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本願の一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物は、有機EL素子用の発光ホスト材料、正孔輸送材料、及び/又は正孔注入材料として好ましく使用することができる。本願の一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物は正孔輸送能に優れることから、正孔輸送層及び/又は正孔注入層として使用した際に、有機EL素子の長寿命化を実現することができる。
前記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物を有機EL素子の正孔注入層及び/又は正孔輸送層として使用する際の発光層には、従来から使用されている公知の蛍光若しくは燐光発光材料を使用することができる。発光層は1種類の発光材料のみで形成されていても、ホスト材料中に1種類以上の発光材料がドープされていてもよい。
前記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物からなる正孔注入層及び/又は正孔輸送層を形成する際には、必要に応じて2種類以上の材料を含有若しくは積層させてもよく、例えば、酸化モリブデン等の酸化物、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、ヘキサシアノヘキサアザトリフェニレン等の公知の電子受容性材料を含有若しくは積層させてもよい。
また、本発明の前記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物は、有機EL素子の発光層としても使用することができる。前記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物を有機EL素子の発光層として使用する場合には、2−アミノカルバゾール化合物を単独で使用、公知の発光ホスト材料にドープして使用、又は公知の発光ドーパントをドープして使用することができる。
前記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物を含有する正孔注入層、正孔輸送層又は発光層を形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法等の公知の方法を適用することができる。
本発明の効果が得られる有機EL素子の基本的な構造としては、基板、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、及び陰極を含むものが好ましく、一部の層が省略されていても、また逆に追加されていてもよい。
有機EL素子の陽極及び陰極は、電気的な導体を介して電源に接続されている。陽極と陰極との間に電位を加えることにより、有機EL素子は作動する。
正孔は陽極から有機EL素子内に注入され、電子は陰極で有機EL素子内に注入される。
有機EL素子は典型的には基板に被せられ、陽極又は陰極は基板と接触することができる。基板と接触する電極は便宜上、下側電極と呼ばれる。一般的には、下側電極は陽極であるが、本発明の有機EL素子においては、そのような形態に限定されるものではない。
基板は、意図される発光方向に応じて、光透過性又は不透明であってもよい。光透過特性は、基板を通してエレクトロルミネッセンス発光により確認できる。一般的には、透明ガラス又はプラスチックがこのような場合に基板として採用される。基板は、多重の材料層を含む複合構造であってもよい。
エレクトロルミネッセンス発光を、陽極を通して確認する場合、陽極は当該発光を通すか又は実質的に通すもので形成される。
本発明において使用される一般的な透明アノード(陽極)材料は、特に限定するものではないが、インジウム−錫酸化物(ITO)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)、又は酸化錫等が挙げられる。その他の金属酸化物、例えばアルミニウム又はインジウム・ドープ型酸化錫、マグネシウム−インジウム酸化物、又はニッケル−タングステン酸化物も使用可能である。これらの酸化物に加えて、金属窒化物である、例えば窒化ガリウム、金属セレン化物である、例えばセレン化亜鉛、又は金属硫化物である、例えば硫化亜鉛を陽極として使用することができる。
陽極は、プラズマ蒸着されたフルオロカーボンで改質することができる。陰極を通してだけエレクトロルミネッセンス発光が確認される場合、陽極の透過特性は重要ではなく、透明、不透明又は反射性の任意の導電性材料を使用することができる。この用途のための導体の一例としては、金、イリジウム、モリブデン、パラジウム、白金等が挙げられる。
陽極と発光層の間には、正孔注入層や正孔輸送層といった正孔輸送性の層を複数層設けることができる。正孔注入層や正孔輸送層は、陽極より注入された正孔を発光層に伝達する機能を有し、これらの層を陽極と発光層の間に介在させることにより、より低い電界で多くの正孔を発光層に注入することができる。
本発明の有機EL素子において、正孔輸送層及び/又は正孔注入層は、前記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物を含むものである。
正孔輸送層及び/又は正孔注入層には、前記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物と共に、公知の正孔輸送材料及び/又は正孔注入材料の中から任意のものを選択して組み合わせて用いることができる。
公知の正孔注入材料、正孔輸送材料としては、例えばトリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、又、導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマーなどが挙げられる。正孔注入材料、正孔輸送材料としては、上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第三級アミン化合物を用いることが好ましい。
上記芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノフェニル、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミン(TPD)、2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラ−p−トリル−4,4’−ジアミノビフェニル、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン、ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル、N,N,N−トリ(p−トリル)アミン、4−(ジ−p−トリルアミノ)−4’−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン、4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン、3−メトキシ−4’−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン、N−フェニルカルバゾール、4,4’−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、4,4’,4’’−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)などがあげられる。
又、p型−Si、p型−SiCなどの無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することができる。正孔注入層、正孔輸送層は、上記材料の一種又は二種以上からなる一層構造であってもよく、同一組成又は異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
有機EL素子の発光層は、燐光材料又は蛍光材料を含み、この領域で電子・正孔対が再結合された結果として発光を生ずる。
発光層は、低分子及びポリマー双方を含む単一材料から成っていてもよいが、より一般的には、ゲスト化合物でドーピングされたホスト材料から成っており、発光は主としてドーパントから生じ、任意の色を有することができる。
発光層のホスト材料としては、例えば、ビフェニル基、フルオレニル基、トリフェニルシリル基、カルバゾール基、ピレニル基、又はアントラニル基を有する化合物が挙げられる。例えば、DPVBi(4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)−1,1’−ビフェニル)、BCzVBi(4,4’−ビス(9−エチル−3−カルバゾビニレン)1,1’−ビフェニル)、TBADN(2−ターシャルブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン)、ADN(9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン)、CBP(4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル)、CDBP(4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)−2,2’−ジメチルビフェニル)、又は9,10−ビス(ビフェニル)アントラセン等が挙げられる。
発光層内のホスト材料としては、下記に定義する電子輸送材料、上記に定義する正孔輸送材料、正孔・電子再結合を助ける(サポート)別の材料、又はこれら材料の組み合わせであってもよい。
蛍光ドーパントの一例としては、アントラセン、ピレン、テトラセン、キサンテン、ペリレン、ルブレン、クマリン、ローダミン、キナクリドン、ジシアノメチレンピラン化合物、チオピラン化合物、ポリメチン化合物、ピリリウム又はチアピリリウム化合物、フルオレン誘導体、ペリフランテン誘導体、インデノペリレン誘導体、ビス(アジニル)アミンホウ素化合物、ビス(アジニル)メタン化合物、カルボスチリル化合物等が挙げられる。
燐光ドーパントの一例としては、イリジウム、白金、パラジウム、オスミウム等の遷移金属の有機金属錯体が挙げられる。
ドーパントの一例として、Alq3(トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム))、DPAVBi(4,4’−ビス[4−(ジ−パラ−トリルアミノ)スチリル]ビフェニル)、ペリレン、Ir(PPy)3(トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)、又はFlrPic(ビス(3,5−ジフルオロ−2−(2−ピリジル)フェニル−(2−カルボキシピリジル)イリジウム(III)等が挙げられる。
電子輸送性材料としては、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、土類金属錯体等が挙げられる。アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、又は土類金属錯体としては、例えば、8−ヒドロキシキノリナートリチウム(Liq)、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)マンガン、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリナート)クロロガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)−1−ナフトラートアルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)−2−ナフトラートガリウム等が挙げられる。
発光層と電子輸送層との間に、キャリアバランスを改善させる目的で、正孔阻止層を設けてもよい。正孔素子層として望ましい化合物は、BCP(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)、Bphen(4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)、BAlq(ビス(2−メチル−8−キノリノラート)−4−(フェニルフェノラート)アルミニウム)、又はビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム)等が挙げられる。
本発明の有機EL素子においては、電子注入性を向上させ、素子特性(例えば、発光効率、定電圧駆動、又は高耐久性)を向上させる目的で、電子注入層を設けてもよい。
電子注入層として望ましい化合物としては、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、アントロン等が挙げられる。また、上記に記した金属錯体やアルカリ金属酸化物、アルカリ土類酸化物、希土類酸化物、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類ハロゲン化物、希土類ハロゲン化物、SiO2、AlO、SiN、SiON、AlON、GeO、LiO、LiON、TiO、TiON、TaO、TaON、TaN、Cなどの各種酸化物、窒化物、及び酸化窒化物のような無機化合物等も使用できる。
発光が陽極を通してのみ確認される場合、本発明において使用される陰極は、任意の導電性材料から形成することができる。望ましい陰極材料としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。
1.ITO透明電極付きガラス基板
2.正孔注入層
3.電荷発生層
4.正孔輸送層
5.第二正孔輸送層
6.発光層
7.電子輸送層
8.電子注入層
9.陰極層
2.正孔注入層
3.電荷発生層
4.正孔輸送層
5.第二正孔輸送層
6.発光層
7.電子輸送層
8.電子注入層
9.陰極層
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されて解釈されるものではない。
なお、本実施例で用いた分析機器及び測定方法を以下に列記する。
[材料純度測定(HPLC分析)]
測定装置:東ソー製 マルチステーションLC−8020
測定条件:カラム Inertsil ODS−3V(4.6mmΦ×250mm)
検出器 UV検出(波長 254nm)
溶離液 メタノール/テトラヒドロフラン=9/1(v/v比)
[NMR測定]
測定装置:バリアン社製 Gemini200
[質量分析]
質量分析装置:日立製作所 M−80B
測定方法:FD−MS分析
測定装置:東ソー製 マルチステーションLC−8020
測定条件:カラム Inertsil ODS−3V(4.6mmΦ×250mm)
検出器 UV検出(波長 254nm)
溶離液 メタノール/テトラヒドロフラン=9/1(v/v比)
[NMR測定]
測定装置:バリアン社製 Gemini200
[質量分析]
質量分析装置:日立製作所 M−80B
測定方法:FD−MS分析
窒素雰囲気下、攪拌装置を備えた2Lセパラブルフラスコ中に、N−(4−クロロフェニル)カルバゾール 28.6g(103mmol)、ベンジルアミン 55.2g(515mmol)、o−キシレン 500mL、酢酸パラジウム 231mg(1.03mmol)、及びトリ−tert−ブチルホスフィン 0.727g(3.60mmol)を加え、60℃で10分間攪拌した。この溶液に、tert−ブトキシナトリウム 11.88g(124mmol)を加え、120℃で13時間攪拌した。次いで、反応液を室温まで冷却した後、純水300mLを加え抽出した。次いで飽和食塩水で洗浄し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液トルエン/ヘキサン)で精製し、化合物B01をろう状固体として27.9g得た(収率 77.8%、純度 97.3%)。
合成例2 化合物B02の合成
窒素雰囲気下、攪拌装置を備えた1L3つ口フラスコ中に、化合物B01 25.0g(71.7mmol)、4−ブロモビフェニル 16.7g(71.6mmol)、o−キシレン 350mL、酢酸パラジウム 113mg(0.50mmol)、及びトリ−tert−ブチルホスフィン 0.356g(1.76mmol)を加え、60℃で10分間攪拌した。この溶液に、tert−ブトキシナトリウム 8.27g(86.1mmol)を加え、135℃で15時間攪拌した。次いで、反応液を室温まで冷却した後、純水200mLを加え抽出した。次いで飽和食塩水で洗浄し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液トルエン/ヘキサン)で精製し、化合物B02を黄色オイルとして35.8g得た(収率 99.7%、純度 95.4%)。
窒素雰囲気下、攪拌装置を備えた1L3つ口フラスコ中に、化合物B01 25.0g(71.7mmol)、4−ブロモビフェニル 16.7g(71.6mmol)、o−キシレン 350mL、酢酸パラジウム 113mg(0.50mmol)、及びトリ−tert−ブチルホスフィン 0.356g(1.76mmol)を加え、60℃で10分間攪拌した。この溶液に、tert−ブトキシナトリウム 8.27g(86.1mmol)を加え、135℃で15時間攪拌した。次いで、反応液を室温まで冷却した後、純水200mLを加え抽出した。次いで飽和食塩水で洗浄し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液トルエン/ヘキサン)で精製し、化合物B02を黄色オイルとして35.8g得た(収率 99.7%、純度 95.4%)。
合成例3 化合物B03の合成
窒素雰囲気下、攪拌装置を備えた1L3つ口フラスコ中に、化合物B02 35.0g(69.9mmol)、トルエン 300mL、純水 32g、ギ酸 32g(0.70mol)、及び5%パラジウム/炭素 7.0gを加え、80℃で24時間攪拌した。次いで、セライトろ過し5%パラジウム/炭素を除去した。得られたろ液を純水300mLで抽出し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた濃縮残渣を再沈操作(テトラヒドロフラン/メタノール混合溶媒)で精製し、化合物B03を白色粉末として12.7g得た(収率 44.3%、純度 98.0%)。質量分析(FD−MS)から、得られた白色粉末は化合物B03であることを確認した。
窒素雰囲気下、攪拌装置を備えた1L3つ口フラスコ中に、化合物B02 35.0g(69.9mmol)、トルエン 300mL、純水 32g、ギ酸 32g(0.70mol)、及び5%パラジウム/炭素 7.0gを加え、80℃で24時間攪拌した。次いで、セライトろ過し5%パラジウム/炭素を除去した。得られたろ液を純水300mLで抽出し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた濃縮残渣を再沈操作(テトラヒドロフラン/メタノール混合溶媒)で精製し、化合物B03を白色粉末として12.7g得た(収率 44.3%、純度 98.0%)。質量分析(FD−MS)から、得られた白色粉末は化合物B03であることを確認した。
質量分析(FD−MS):410(M+)
実施例1 化合物A14の合成
窒素雰囲気下、攪拌装置を備えた100mLの4つ口フラスコに、化合物B03 1.17g(2.86mmol)、2−クロロ−9−(2−ジベンゾフラニル)カルバゾール(当該化合物は、WO2014050982に開示された方法で合成した。) 1.04g(2.83mmol)、o−キシレン 15mL、酢酸パラジウム 6.4mg(0.029mmol)、トリ−tert−ブチルホスフィン 20.5mg(0.102mmol)、及びtert−ブトキシナトリウム 0.33g(3.43mmol)を加え、135℃に加熱した。15時間後、加熱を終了し、室温まで放冷した。この反応溶液を、純水、次いで飽和食塩水で洗浄分液し、得られた有機層を減圧濃縮して溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(溶離液:トルエン)、更にトルエン/n−ブタノール混合溶媒で再結晶することにより白色粉末 1.73gを得た(収率 82.4%、純度 99.7%)。1H−NMR、13C−NMR分析及び質量分析(FD−MS)から、得られた白色粉末は目的の化合物A14であることを確認した。
実施例1 化合物A14の合成
窒素雰囲気下、攪拌装置を備えた100mLの4つ口フラスコに、化合物B03 1.17g(2.86mmol)、2−クロロ−9−(2−ジベンゾフラニル)カルバゾール(当該化合物は、WO2014050982に開示された方法で合成した。) 1.04g(2.83mmol)、o−キシレン 15mL、酢酸パラジウム 6.4mg(0.029mmol)、トリ−tert−ブチルホスフィン 20.5mg(0.102mmol)、及びtert−ブトキシナトリウム 0.33g(3.43mmol)を加え、135℃に加熱した。15時間後、加熱を終了し、室温まで放冷した。この反応溶液を、純水、次いで飽和食塩水で洗浄分液し、得られた有機層を減圧濃縮して溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(溶離液:トルエン)、更にトルエン/n−ブタノール混合溶媒で再結晶することにより白色粉末 1.73gを得た(収率 82.4%、純度 99.7%)。1H−NMR、13C−NMR分析及び質量分析(FD−MS)から、得られた白色粉末は目的の化合物A14であることを確認した。
1H−NMR(CDCl3)δ(ppm)=7.19〜7.63(m 29H), 7.73〜7.76(d 2H), 8.08〜8.14(m 4H)
13C−NMR(CDCl3)δ(ppm)=107.27, 110.07, 110.12, 119.10, 120.03, 120.23, 120.41, 120.57, 120.67, 121.58, 123.51, 123.67, 124.35, 124.39, 125.88, 126.16, 126.98, 127.22, 127.32, 127.43, 127.97, 128.21, 128.81, 129.09, 129.24, 131.74, 135.85, 136.90, 140.39, 140.62, 140.85, 141.41, 141.66, 142.14, 146.21, 147.36, 147.64
質量分析(FD−MS):741(M+)
実施例2 化合物A07の合成
実施例1において、2−クロロ−9−(2−ジベンゾフラニル)カルバゾール1.04gのかわりに、2−クロロ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾール(当該化合物は、特開2011−049123に開示の方法で合成した。)を1.00g(2.83mmol)用いた以外は、実施例1と同様の実験操作を行って、白色粉末を1.60g得た(収率 77.7%、純度 99.7%)。1H−NMR、13C−NMR分析及び質量分析(FD−MS)から、得られた白色粉末は目的の化合物A07であることを確認した。
13C−NMR(CDCl3)δ(ppm)=107.27, 110.07, 110.12, 119.10, 120.03, 120.23, 120.41, 120.57, 120.67, 121.58, 123.51, 123.67, 124.35, 124.39, 125.88, 126.16, 126.98, 127.22, 127.32, 127.43, 127.97, 128.21, 128.81, 129.09, 129.24, 131.74, 135.85, 136.90, 140.39, 140.62, 140.85, 141.41, 141.66, 142.14, 146.21, 147.36, 147.64
質量分析(FD−MS):741(M+)
実施例2 化合物A07の合成
実施例1において、2−クロロ−9−(2−ジベンゾフラニル)カルバゾール1.04gのかわりに、2−クロロ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾール(当該化合物は、特開2011−049123に開示の方法で合成した。)を1.00g(2.83mmol)用いた以外は、実施例1と同様の実験操作を行って、白色粉末を1.60g得た(収率 77.7%、純度 99.7%)。1H−NMR、13C−NMR分析及び質量分析(FD−MS)から、得られた白色粉末は目的の化合物A07であることを確認した。
1H−NMR(CDCl3)δ(ppm)=7.18〜7.60(m 30H), 7.70〜7.73(d 1H), 7.82〜7.84(d 1H), 8.04(1H), 8.11〜8.13(d 4H)
13C−NMR(CDCl3)δ(ppm)=107.01, 109.92, 110.06, 112.21, 113.20, 118.90, 119.73, 120.00, 120.18, 120.23, 120.53, 121.07, 121.58, 123.38, 123.48, 123.95, 124.30, 124.41, 125.86, 126.02, 126.13, 126.47, 126.94, 127.19, 128.13, 128.17, 128.19, 129.05, 131.70, 132.63, 135.85, 140.80, 141.35, 142.32, 142.83, 146.25, 147.38, 147.52, 155.29, 157.22
質量分析(FD−MS):727(M+)
13C−NMR(CDCl3)δ(ppm)=107.01, 109.92, 110.06, 112.21, 113.20, 118.90, 119.73, 120.00, 120.18, 120.23, 120.53, 121.07, 121.58, 123.38, 123.48, 123.95, 124.30, 124.41, 125.86, 126.02, 126.13, 126.47, 126.94, 127.19, 128.13, 128.17, 128.19, 129.05, 131.70, 132.63, 135.85, 140.80, 141.35, 142.32, 142.83, 146.25, 147.38, 147.52, 155.29, 157.22
質量分析(FD−MS):727(M+)
窒素雰囲気下、攪拌装置を備えた500mL3つ口フラスコ中に、N−(4−ブロモフェニル)カルバゾール 8.90g(27.6mmol)、アニリン 12.9g(139mmol)、o−キシレン 135mL、酢酸パラジウム 62mg(0.28mmol)、及びトリ−tert−ブチルホスフィン 0.19g(0.94mmol)を加え、55℃で10分間攪拌した。この溶液に、tert−ブトキシナトリウム 3.18g(33.1mmol)を加え、135℃で16時間攪拌した。次いで、反応液を室温まで冷却した後、純水200mLを加え抽出した。次いで飽和食塩水で洗浄し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液トルエン/ヘキサン)で精製し、化合物B04を白色粉末として8.25g得た(収率 89.4%、純度 98.8%)。質量分析(FD−MS)から、得られた白色粉末は化合物B04であることを確認した。
質量分析(FD−MS):334(M+)
実施例3 化合物A01の合成
窒素雰囲気下、攪拌装置を備えた100mLの4つ口フラスコに、化合物B04 0.96g(2.87mmol)、2−クロロ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾール(当該化合物は、特開2011−049123に開示の方法で合成した。) 1.00g(2.83mmol)、o−キシレン 15mL、酢酸パラジウム 6.4mg(0.029mmol)、トリ−tert−ブチルホスフィン 20.5mg(0.102mmol)、及びtert−ブトキシナトリウム 0.33g(3.43mmol)を加え、135℃に加熱した。15時間後、加熱を終了し、室温まで放冷した。この反応溶液を、純水、次いで飽和食塩水で洗浄分液し、得られた有機層を減圧濃縮して溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:トルエン/ヘキサン)で精製し、更にテトラヒドロフラン/メタノール混合溶媒で再沈精製することにより白色粉末 1.30gを得た(収率 70.7、純度 99.4%)。1H−NMR、13C−NMR分析及び質量分析(FD−MS)から、得られた白色粉末は目的の化合物A01であることを確認した。
実施例3 化合物A01の合成
窒素雰囲気下、攪拌装置を備えた100mLの4つ口フラスコに、化合物B04 0.96g(2.87mmol)、2−クロロ−9−(4−ビフェニリル)カルバゾール(当該化合物は、特開2011−049123に開示の方法で合成した。) 1.00g(2.83mmol)、o−キシレン 15mL、酢酸パラジウム 6.4mg(0.029mmol)、トリ−tert−ブチルホスフィン 20.5mg(0.102mmol)、及びtert−ブトキシナトリウム 0.33g(3.43mmol)を加え、135℃に加熱した。15時間後、加熱を終了し、室温まで放冷した。この反応溶液を、純水、次いで飽和食塩水で洗浄分液し、得られた有機層を減圧濃縮して溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:トルエン/ヘキサン)で精製し、更にテトラヒドロフラン/メタノール混合溶媒で再沈精製することにより白色粉末 1.30gを得た(収率 70.7、純度 99.4%)。1H−NMR、13C−NMR分析及び質量分析(FD−MS)から、得られた白色粉末は目的の化合物A01であることを確認した。
1H−NMR(CDCl3)δ(ppm)=7.02〜7.76(m 29H), 8.06〜8.14(m 4H)
13C−NMR(CDCl3)δ(ppm)=107.05, 110.05, 118.94, 119.97, 120.17, 120.22, 120.53, 120.61, 121.48, 123.38, 123.46, 123.67, 124.07, 124.55, 125.78, 126.12, 127.28, 127.42, 127.95, 128.13, 128.78, 129.23, 129.65, 131.47, 136.91, 140.42, 140.57, 141.41, 141.60, 142.09, 146.38, 147.83, 148.04
質量分析(FD−MS):651(M+)
13C−NMR(CDCl3)δ(ppm)=107.05, 110.05, 118.94, 119.97, 120.17, 120.22, 120.53, 120.61, 121.48, 123.38, 123.46, 123.67, 124.07, 124.55, 125.78, 126.12, 127.28, 127.42, 127.95, 128.13, 128.78, 129.23, 129.65, 131.47, 136.91, 140.42, 140.57, 141.41, 141.60, 142.09, 146.38, 147.83, 148.04
質量分析(FD−MS):651(M+)
合成例4において、アニリン12.9g のかわりに、p−トルイジンを14.8g(138mmol)用いた以外は、合成例4と同様の実験操作を行って、白色粉末を8.43g得た(収率 87.6%、純度 98.5%)。質量分析(FD−MS)から、得られた白色粉末は化合物B05であることを確認した。
質量分析(FD−MS):348(M+)
実施例4 化合物A02の合成
実施例3において化合物B04 0.96gのかわりに、化合物B05を1.00g(2.87mmol)用いた以外は、実施例3と同様の実験操作を行って、白色粉末を1.24g得た(収率 66.0%、純度 99.6%)。1H−NMR、13C−NMR分析及び質量分析(FD−MS)から、得られた白色粉末は目的の化合物A02であることを確認した。
実施例4 化合物A02の合成
実施例3において化合物B04 0.96gのかわりに、化合物B05を1.00g(2.87mmol)用いた以外は、実施例3と同様の実験操作を行って、白色粉末を1.24g得た(収率 66.0%、純度 99.6%)。1H−NMR、13C−NMR分析及び質量分析(FD−MS)から、得られた白色粉末は目的の化合物A02であることを確認した。
1H−NMR(CDCl3)δ(ppm)=2.34(s 3H), 7.10〜7.74(m 28H), 7.77〜8.13(m 4H)
13C−NMR(CDCl3)δ(ppm)=106.62, 110.06, 118.70, 119.92, 119.97, 120.11, 120.51, 120.57, 121.41, 123.39, 123.42, 123.72, 125.22, 125.69, 126.10, 127.30, 127.42, 127.95, 128.08, 128.77, 129.24, 130.37, 130.98, 133.45, 136.96, 140.44, 140.53, 141.46, 141.57, 142.08, 145.40, 146.57, 148.10
質量分析(FD−MS):665(M+)
次に素子評価について記載する。
13C−NMR(CDCl3)δ(ppm)=106.62, 110.06, 118.70, 119.92, 119.97, 120.11, 120.51, 120.57, 121.41, 123.39, 123.42, 123.72, 125.22, 125.69, 126.10, 127.30, 127.42, 127.95, 128.08, 128.77, 129.24, 130.37, 130.98, 133.45, 136.96, 140.44, 140.53, 141.46, 141.57, 142.08, 145.40, 146.57, 148.10
質量分析(FD−MS):665(M+)
次に素子評価について記載する。
素子評価に用いた化合物の構造式及びその略称を以下に示す。
基板には、2mm幅の酸化インジウム−スズ(ITO)膜(膜厚110nm)がストライプ状にパターンされたITO透明電極付きガラス基板を用いた。この基板をイソプロピルアルコールで洗浄した後、オゾン紫外線洗浄にて表面処理を行った。洗浄後の基板に、真空蒸着法で各層の真空蒸着を行い、断面図を図1に示すような発光面積4mm2有機EL素子有機EL素子を作製した。なお、各有機材料は抵抗加熱方式により成膜した。
まず、真空蒸着槽内に前記ガラス基板を導入し、1.0×10−4Paまで減圧した。
その後、図1の1で示すITO透明電極付きガラス基板上に有機化合物層として、正孔注入層2、電荷発生層3、正孔輸送層4、第二正孔輸送層5、発光層6、電子輸送層7、電子注入層8、及び陰極層9を、この順番に積層させながら、いずれも真空蒸着で成膜した。
正孔注入層2としては、昇華精製したHILを0.15nm/秒の速度で55nm成膜した。
電荷発生層3としては、HATを0.05nm/秒の速度で5nm成膜した。
正孔輸送層4としては、HTLを0.15nm/秒の速度で15nm成膜した。
第二正孔輸送層5としては、HTLを0.05nm/秒の速度で5nm成膜した。
発光層6としては、EML−1とEML−2を97:3の割合で25nm成膜した(成膜速度0.18nm/秒)。
電子輸送層7としては、ETLを0.15nm/秒の速度で30nm成膜した。
電子注入層8としては、Liqを0.005nm/秒の速度で0.5nm成膜した。
最後に、ITOストライプと直行するようにメタルマスクを配し、陰極層9を成膜した。陰極層9は、銀/マグネシウム(重量比1/10)と銀を、この順番に、それぞれ80nm(成膜速度0.5nm/秒)と20nm(成膜速度0.2nm/秒)で製膜し、2層構造とした。
それぞれの膜厚は、触針式膜厚測定計(DEKTAK)で測定した。
さらに、この素子を酸素及び水分濃度1ppm以下の窒素雰囲気グローブボックス内で封止した。封止には、ガラス製の封止キャップとエポキシ型紫外線硬化樹脂(ナガセケムテックス社製)を用いた。
上記のようにして作製した有機EL素子に直流電流を印加し、TOPCON社製のLUMINANCE METER(BM−9)の輝度計を用いて発光特性を評価した。発光特性として、電流密度10mA/cm2を流した時の電圧(V)、電流効率(cd/A)を測定し、連続点灯時の素子寿命(h)を測定した。なお、素子寿命(h)は、作製した素子を初期輝度800cd/m2で駆動したときの連続点灯時の輝度減衰時間を測定し、輝度(cd/m2)が20%減じるまでに要した時間を測定した。素子寿命は、本素子比較例−1における素子寿命(h)を基準値(100)とした。結果を下表に示す。
素子実施例−1
素子比較例−1において、第二正孔輸送層5にHTLの代わりに実施例−1で合成した化合物A14を用いた以外は、素子比較例−1と同じ方法で有機EL素子有機EL素子を作製し、評価した。結果を下表に示す。なお、素子寿命については、素子寿命(h)を測定したうえで、素子比較例−1の素子寿命を100とした相対値で表した。
素子比較例−1において、第二正孔輸送層5にHTLの代わりに実施例−1で合成した化合物A14を用いた以外は、素子比較例−1と同じ方法で有機EL素子有機EL素子を作製し、評価した。結果を下表に示す。なお、素子寿命については、素子寿命(h)を測定したうえで、素子比較例−1の素子寿命を100とした相対値で表した。
素子実施例−2
素子比較例−1において、第二正孔輸送層5にHTLの代わりに実施例−2で合成した化合物A07を用いた以外は、素子比較例−1と同じ方法で有機EL素子有機EL素子を作製し、評価した。結果を下表に示す。なお、素子寿命については、素子寿命(h)を測定したうえで、素子比較例−1の素子寿命を100とした相対値で表した。
素子比較例−1において、第二正孔輸送層5にHTLの代わりに実施例−2で合成した化合物A07を用いた以外は、素子比較例−1と同じ方法で有機EL素子有機EL素子を作製し、評価した。結果を下表に示す。なお、素子寿命については、素子寿命(h)を測定したうえで、素子比較例−1の素子寿命を100とした相対値で表した。
素子実施例−3
素子比較例−1において、第二正孔輸送層5にHTLの代わりに実施例−3で合成した化合物A01を用いた以外は、素子比較例−1と同じ方法で有機EL素子有機EL素子を作製し、評価した。結果を下表に示す。なお、素子寿命については、素子寿命(h)を測定したうえで、素子比較例−1の素子寿命を100とした相対値で表した。
素子比較例−1において、第二正孔輸送層5にHTLの代わりに実施例−3で合成した化合物A01を用いた以外は、素子比較例−1と同じ方法で有機EL素子有機EL素子を作製し、評価した。結果を下表に示す。なお、素子寿命については、素子寿命(h)を測定したうえで、素子比較例−1の素子寿命を100とした相対値で表した。
素子実施例−4
素子比較例−1において、第二正孔輸送層5にHTLの代わりに実施例−4で合成した化合物A02を用いた以外は、素子比較例−1と同じ方法で有機EL素子有機EL素子を作製し、評価した。結果を下表に示す。なお、素子寿命については、素子寿命(h)を測定したうえで、素子比較例−1の素子寿命を100とした相対値で表した。
素子比較例−1において、第二正孔輸送層5にHTLの代わりに実施例−4で合成した化合物A02を用いた以外は、素子比較例−1と同じ方法で有機EL素子有機EL素子を作製し、評価した。結果を下表に示す。なお、素子寿命については、素子寿命(h)を測定したうえで、素子比較例−1の素子寿命を100とした相対値で表した。
素子参考例−1
素子比較例−1において、第二正孔輸送層5にHTLの代わりに下記化合物C01を用いた以外は、素子比較例−1と同じ方法で有機EL素子有機EL素子を作製し、評価した。結果を下表に示す。なお、素子寿命については、素子寿命(h)を測定したうえで、素子比較例−1の素子寿命を100とした相対値で表した。
素子比較例−1において、第二正孔輸送層5にHTLの代わりに下記化合物C01を用いた以外は、素子比較例−1と同じ方法で有機EL素子有機EL素子を作製し、評価した。結果を下表に示す。なお、素子寿命については、素子寿命(h)を測定したうえで、素子比較例−1の素子寿命を100とした相対値で表した。
本発明のアリールアミン化合物は、有機EL素子の正孔注入材料、正孔輸送材料又は発光層のホスト材料として利用可能であり、従来の材料以上に素子寿命特性に優れ、低電圧な材料となることが期待される。さらには、有機EL素子又は電子写真感光体の正孔注入材料、正孔輸送材料又は発光材料としてのみでなく、光電変換素子、太陽電池、又はイメージセンサー等の有機光導電材料への分野にも応用可能である。
Claims (3)
- 請求項1又は2に記載の2−アミノカルバゾール化合物を含んでなる、発光ホスト材料、正孔輸送材料、又は正孔注入材料。
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