JP2017094568A - 繊維強化プラスチック成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明によれば、剛性と強度に優れた薄型形状の成形品を、容易かつ大量に製造可能な繊維強化プラスチック成形体を得ることができる。【解決手段】強化繊維と熱可塑性樹脂を含み、面状に薄肉の高密度領域と厚肉の低密度領域とが配設された繊維強化プラスチック成形体であって、低密度領域の空隙率が78%以下、且つ高密度領域の空隙率よりも大きい繊維強化プラスチック成形体とすることにより、薄型形状であっても剛性と強度に優れ、容易かつ大量に製造可能な繊維強化プラスチック成形体を得ることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、繊維強化プラスチック成形体に関する。具体的には、本発明は、強化繊維と熱可塑性樹脂を含む繊維強化プラスチック成形体に関する。本発明の繊維強化プラスチック成形体は、曲げ剛性、曲げ強度に優れ、薄型形状の筐体などへの使用に適する。
炭素繊維やガラス繊維等の強化繊維を含む不織布を加熱加圧処理し、成形した繊維強化樹脂成形体は、既にスポーツ、レジャー用品、航空機用材料など様々な分野で用いられている。特に近年は、成形用シートを不織布の状態で長期保管でき、成形加工も容易であるという利点から、熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂として用い、強化繊維を含有した繊維強化プラスチック成形用シートの開発が進められている。このような成形用シートとしては、例えば、ガラス繊維や炭素繊維などの強化繊維と、繊維状の熱可塑性樹脂を空気中や分散媒体中で分散、混合して得られた繊維強化プラスチック成形用シートが開示されている。また、繊維強化プラスチック成形用シートに使用される熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂等のポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂等が多く使用される。特に、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂は、紙基材(不織布)の難燃性および耐熱性を高めることができるとされているため用途によっては好ましく用いられる。
上記のような繊維強化プラスチック成形用シートを用いた繊維強化プラスチック成形体は、例えば、難燃・耐熱電磁波シールドボックス、照明用具筐体、パソコン・テレビ用等の家電筐体及び筐体の補強材、LED基板、キャリアプレート、燃料電池部材、バッテリーケース、難燃・吸音性床材、航空機家具、航空機内装材、機内エンタテイメント機械部品、鉄道家具、車内掲示板システム部材、電装品ケース、配線部材等、種々の用途に使用される。
これらの成形体の製品剛性は、同一密度で比較すると肉厚の3乗に比例して向上するが、肉厚の増加とともに製品の重量が増加したり、冷却時間が長くなって生産性が劣ったりするといった問題点があった。一方、軽量化のために、成形体を薄くすると、剛性が不足し製品を手にした際に、内部部品構造の凹凸を感じられるようになってしまい、製品の品位を損なうという問題があった。そのため、成形体の裏側にリブを立てた射出成形品で、成形品の重量を抑えつつ製品の剛性を向上させることが採用されており、特許文献1のようにリブのような肉厚部分を設けた繊維強化樹脂成形品が提案されている。しかしながら強化繊維を含む熱可塑性樹脂を用いた射出成形品では、熱可塑性樹脂中に分散される強化繊維の繊維長を長くすることが出来ず、成形品の機械的強度を向上することは困難であった。 また、そもそも、強化繊維を含む樹脂は流動性が低いため、肉薄の射出成形体を作ること自体が困難である。そこでこの問題を解決するために、特許文献2のように、強化繊維からなる不織布を予め金型内に設置して、熱可塑性樹脂を射出成形する方法なども提案されている。しかしながら、溶融粘度が高い熱可塑性樹脂を不織布へ完全に含浸させるのは甚だ困難である。そのため、熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂として用い、強化繊維を含有した繊維強化プラスチック成形用シートを用いた成形体の様に成形加工は容易とはいえない。そこで、剛性と強度に優れた薄型形状の成形品を、容易かつ大量に製造可能な繊維強化プラスチック成形体が望まれている。さらにまた、薄肉部を有し、かつ、内部部品の高さの差を受容するようなマルチ厚みの繊維強化プラスチック成形体が望まれている。
特開平11−229684号公報 再公表WO2011/118226号公報
上記の実情に鑑み、本発明者らは、熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂として用い、強化繊維を含有し、容易に成形加工が可能で、且つ、剛性と強度に優れた薄型形状の成形品を製造可能な繊維強化プラスチック成形体について鋭意検討した。その結果、高密度領域と低密度領域とを有する繊維強化プラスチック成形体とすることで、容易に成形加工が可能、且つ、軽量で薄型形状でありながら高い剛性と曲げ強度の繊維強化プラスチック成形体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、本発明によれば、高密度領域と低密度領域を肉厚の違いとし、機器内部部品の高さ差に応じて夫々の領域を配置することにより、機器内部部品の高さ差を触感から隠ぺいすることのできる筐体を作製することが可能になる。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1]強化繊維と熱可塑性樹脂を含み、面上に薄肉の高密度領域と厚肉の低密度領域とを有する繊維強化プラスチック成形体であって、低密度領域の空隙率が78%以下、且つ高密度領域の空隙率よりも大きいことを特徴とする繊維強化プラスチック成形体。
[2]高密度領域の空隙率が10%以下であって、低密度領域の空隙率が高密度領域より大きいことを特徴とする前記、[1]に記載の繊維強化プラスチック成形体。
[3]低密度領域の空隙率が60%以上であって、高密度領域の空隙率が低密度領域より小さいことを特徴とする前記、[1]または[2]に記載の繊維強化プラスチック成形体。
[4]繊維強化プラスチック成形体に含有される強化繊維:熱可塑性樹脂の質量比率が、35:65〜65:35(質量%)であることを特徴とする前記、[1]〜[3]のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
[5]前記、繊維強化プラスチック成形体の外縁が高密度領域であることを特徴とする前記、[1]〜[4]のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
[6]前記、繊維強化プラスチック成形体の全面積に対して、前記高密度領域が占める割合が5〜70%であることを特徴とする前記、[1]〜[5]のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
[7]前記、繊維強化プラスチック成形体が低密度領域に実質的に囲まれた高密度領域を有することを特徴とする前記、[1]〜[6]のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
[8]前記、強化繊維の平均繊維長が55mm以下、平均繊維径が20μm以下であり、且つ210℃以下にガラス転移点を持たない強化繊維であることを特徴とする前記、[1]〜[7]のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
[9]前記、強化繊維成分が、無機繊維であることを特徴とする前記、[1]〜[8]のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
[10]前記、無機繊維が扁平断面形状を有するガラス繊維を含有することを特徴とする前記、[9]記載の繊維強化プラスチック成形体。
[11]前記、熱可塑性樹脂は、LOI値(限界酸素指数)が25以上であることを特徴とする[1]〜[10]のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
[12]前記、熱可塑性樹脂は、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂よりなる群から選ばれた1以上の熱可塑性樹脂であることを特徴とする[1]〜[11]のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
[13]UL−94規格HB水準以上の難燃性を有することを特徴とする[1]〜[12]のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
[14]表面に熱可塑性樹脂層を有する、[1]~[13]のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
[15](A)強化繊維と熱可塑性樹脂を含む繊維強化プラスチック成形用シートを得る工程と、(B)前記、繊維強化プラスチック成形用シートを成形加工する成形加工工程を含む繊維強化プラスチック成形体の製造方法であって、(B)成形加工工程は、前記、繊維強化プラスチック成形用シートを、熱可塑性樹脂の少なくとも一部が溶融する温度まで加熱すると同時に、異なる圧で加圧を行なって低密度領域と高密度領域とを設ける加熱加圧工程を含むことを特徴とする繊維強化プラスチック成形体の製造方法。
[16]前記、加熱加圧工程において、繊維強化プラスチック成形体の面積の5〜70%の面積が、繊維強化プラスチック成形体全体に加えられる圧よりも高圧で加圧されることを特徴とする[15]に記載の繊維強化プラスチック成形体の製造方法。
[17]前記、加熱加圧工程は、凹凸形状を有する金型を、前記、繊維強化プラスチック成形用シートに押し当てて成形加工を行う工程を含むことを特徴とする[15]または[16]に記載の繊維強化プラスチック成形体の製造方法。
[18]前記、加熱加圧工程が、強化繊維と熱可塑性樹脂を含む繊維強化プラスチック成形用シートをTg〜Tg+200℃に加熱する工程を含むことを特徴とする[15]〜[17]のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体の製造方法。(但し、Tgは、前記、熱可塑性樹脂のガラス転移温度を表す。)
[19]前記、加熱加圧工程において、2枚以上の繊維強化プラスチック成形用シートが積層されて、成形加工されることを特徴とする[15]〜[18]のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体の製造方法。
[20]前記、[1]〜[14]のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体であるパソコン用軽量キーボード筐体。
本発明によれば、剛性と強度に優れた薄型形状の成形品を、容易かつ大量に製造可能な繊維強化プラスチック成形体を得ることができる。即ち、容易に成形加工が可能、且つ、軽量で薄型形状でありながら高い剛性と曲げ強度の繊維強化プラスチック成形体が得られ、難燃性にも有利であるため、難燃・耐熱電磁波シールドボックス、照明用具筐体、パソコン・テレビ用等の家電筐体及び筐体の補強材、LED基板、キャリアプレート、燃料電池部材、バッテリーケース、難燃・吸音性床材、航空機家具、航空機内装材、機内エンタテイメント機械部品、鉄道家具、車内掲示板システム部材、電装品ケース、配線部材等、種々の用途に好適に用いられる。
また、本発明によれば、高密度領域と低密度領域を肉厚の違いとし、機器内部部品の高さ差に応じて夫々の領域を配置することにより、機器内部部品の高さの差を触感から隠ぺいすることのできる筐体を作製することが可能になる。そのため、各種軽量モバイル機器、たとえば、携帯電話、電子ペーパー端末、軽量パソコン、業務用POS端末、携帯テレビ、可搬型ナビゲーションシステム、およびその付属機器、例えばキーボード、ポインティングデバイス、カバー、プロテクター、薄型スピーカー、画像入力機器の用途に好適に用いられる。
図1は、本発明の繊維強化プラスチック成形体の形状の一例を示す俯瞰図である。 図2は、本発明の繊維強化プラスチック成形体の空隙率の異なる各領域の曲げ剛性と曲げ強度の挙動を示す、たわみ−曲げ荷重カーブ(SSカーブ)である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
(繊維強化プラスチック成形体)
本発明は、繊維成分(強化繊維)と熱可塑性樹脂とを含む繊維強化プラスチック成形体に関する。本発明の繊維強化プラスチック成形体は、面方向に薄肉の高密度領域と厚肉の低密度領域とが配設され、薄肉の高密度領域の空隙率が、厚肉の低密度領域の空隙率よりも大きい繊維強化プラスチック成形体である。なお、密度とは一定領域の質量を該領域の見かけ体積で割った値である。
本発明の繊維強化プラスチック成形体の高密度領域は、強化繊維間の空隙に溶融した熱可塑性樹脂が充てんされて空隙率が低くなっている。低密度領域では強化繊維は繊維間に空隙を持った状態で熱可塑性樹脂によって接着されており、空隙率と厚みが大きくなっている。空隙率は、当該領域の見かけ体積から当該領域を構成する材料の実密の体積を差し引いた空隙体積が、当該領域の見かけ体積に対して占める比率であり、面積当たり同じ質量の成形体である場合には、空隙率が大きく、厚みが大きい領域ほど曲げ剛性は高くなるが、空隙率が78%を超えると強化繊維間の接着が不充分となり、強化繊維が離脱しやすくなるため、成形体の各領域は空隙率78%以下に調節される。
成形体のある領域の曲げ強度は、該領域にかけた曲げ荷重による降伏点の荷重の大きさである。空隙率が約60%までは、空隙率の低下とともに曲げ強度は増加するが、更に空隙率を低下させて領域を薄肉にしてゆくと曲げ強度は低下してゆく。
本発明の繊維強化プラスチック成形体は、面上に薄肉の高密度領域と厚肉の低密度領域とが配設された繊維強化プラスチック成形体である。厚肉部分と薄肉部分との厚さの差を用いた成形形状を利用するためには、高密度領域は薄肉とし、空隙率を10%以下とすることが好ましい。一方、低密度領域が充分に厚肉で、繊維強化プラスチック成形体の曲げ剛性を確保するためには、低密度領域の空隙率としては60%以上78%以下であることが好ましい。
本発明の繊維強化プラスチック成形体の曲げ剛性、曲げ強度は、JIS K7171−1994 プラスチック−曲げ特性の試験方法に準じて測定することが出来る。
本発明の繊維強化プラスチック成形体が含有する強化繊維:熱可塑性樹脂の質量比率としては、夫々20:80〜80:20であることが好ましく、30:70〜70:30であるとより好ましく、40:60〜60:40であることがさらに好ましい。強化繊維と熱可塑性樹脂の含有質量比率を上記の範囲内とすることにより、繊維強化プラスチック成形体の曲げ強度を効果的に高め、高い曲げ剛性と両立することができる。
本発明では、強化繊維と熱可塑性樹脂の含有質量比率は、繊維強化プラスチック成形体の全領域において略一定であることが好ましい。なお、繊維成分と熱可塑性樹脂の含有質量比率が略一定であることは、含有質量比率に±5%の変動があってもよいことを示す。
本発明の繊維強化プラスチック成形体の高密度領域では、熱可塑性樹脂の少なくとも一部が溶解し固化した状態となる。これにより、繊維間に含まれる空気量が少なくなり、各繊維は強固に結合する。このように、強固に結合した繊維を有する箇所では、繊維強化プラスチック成形体の強度が高められることとなる。高密度領域の密度は高い方が繊維強化プラスチック成形体の強度を高めることができるため好ましく、使用する材料の密度と同等まで高めることができる。繊維強化プラスチック成形体の外縁は高密度領域であることが好ましい。ここで、繊維強化プラスチック成形体の外縁とは、繊維強化プラスチック成形体の外周縁を含む領域であって、外周縁に添って略一定幅を有するように形成される部分のことをいう。一定幅とは、繊維強化プラスチック成形体が四角形である場合は、その幅が含まれる四角形の一辺の全長の1〜20%の長さであることが好ましく、2〜10%の長さであることが好ましい。なお、繊維強化プラスチック成形体が四角形ではなく、円形等である場合は、繊維強化プラスチック成形体の面積の1〜30%、好ましくは、2〜20%を占めるように、略一定幅の高密度領域が形成されることが好ましい。このように、外縁部を高密度領域とすることにより、繊維強化プラスチック成形体から強化繊維が飛散したり、脱落したりすることを防ぐことができる。また、成形体の外縁部を高密度領域とすることにより、角部や端部が強固な構造となるため、繊維強化プラスチック成形体の強度を効果的に高めることができる。
一方、低密度領域の密度が極端に低い場合、低密度領域に含まれる繊維成分や繊維状の熱可塑性樹脂が繊維強化プラスチック成形体から飛散したり、脱落したりするため好ましくない。特に、繊維強化プラスチック成形体が電子機器等の精密機器に用いられる場合、このような繊維成分の飛散や脱落は電子機器に重大な不具合を発生させることになるため、好ましくない。低密度領域の空隙率としては20〜78%の範囲で調節されることが好ましい。
本発明の繊維強化プラスチック成形体は、上記のような、高密度領域と低密度領域とを有し、夫々の領域の厚みの差で筐体形状の成形体とし、軽量で薄型形状でありながら、高い剛性と曲げ強度の繊維強化プラスチック成形体を得ることが出来るものである。本発明の繊維強化プラスチック成形体の全面積に対して、高密度領域が占める割合が5〜70%であり、10〜65%であることがより好ましく、15〜60%であることがさらに好ましい。また、低密度領域が占める割合は30〜95%であることが好ましく、35〜90%であることがより好ましく、40〜85%であることがさらに好ましい。また、薄型形状でありながら、たわみ難く強度の大きい繊維強化プラスチック成形体とするためには、肉薄となる高密度領域が肉厚で剛性の大きい低密度領域によって実質的に囲まれていることが好ましい。ここで、実質的に囲まれているとは、高密度領域の周囲の70%以上に低密度領域が設けられていることであり、80%以上であるとより好ましく、90%以上であると更に好ましい。また、高密度領域と低密度領域との間の一部または全部に中間の密度を有する領域を介していても良い。たとえば、本発明の繊維強化プラスチック成形体が、各種軽量モバイル機器などの電気製品の筐体に使用される場合、配線などのためのために、本発明の効果を損なわない範囲で低密度領域に囲まれない部位を設けることも出来る。
図1は、本発明の繊維強化プラスチック成形体の一例を示す図である。中央部分に空隙率0%の高密度領域(領域1)とその一辺の一部を共通して領域1に隣接する空隙率50%の長方形の領域2とが配設され、空隙率75%の低密度領域(領域4)が中心をずらしてこれを囲むように設けられた成形体の見取り図である。 上記、低密度領域内には、先の高密度領域と並んで、空隙率66%のやや小さめの長方形の領域3が設けられ、外縁には空隙率0%の高密度領域が設けられている。
図2は、実施例1の繊維強化プラスチック成形体の、空隙率の異なる各領域について測定した、たわみ-曲げ荷重カーブ(SSカーブ)を示している。成形体各領域の面積辺りの質量は同じであり、空隙率の高い領域ほど試料の厚さが大きくなっている状態で比較したものである。
たわみ−曲げ荷重曲線の立ち上がりの傾きは、各空隙率の領域の剛性を示し、ある荷重に達した時点で降伏する挙動が示されている。空隙率が75%から66%まで下がると、剛性がやや低下するが、降伏点(降伏したときの曲げ応力の大きさ)は高くなっている。更に空隙率が50%まで下がると、剛性もかなり下がり、降伏点も低下してくる。 空隙率が0%まで下がる(高密度領域)とさらに剛性が下がり、降伏点も低下する。
繊維強化プラスチック成形体の高密度領域の平均膜厚は特に限定されないが、一般的な機械強度を持たせ、かつ軽量構造材とするためには0.3〜50mmであることが好ましく、0.5〜30mmであることがより好ましく、0.5〜10mmであることがさらに好ましい。また、低密度領域の平均膜厚は1.5〜150mmであることが好ましく、2.0〜90mmであることがより好ましく、2.0〜30mmであることがさらに好ましい。繊維強化プラスチック成形体の高密度領域の平均膜厚と低密度領域の平均膜厚を上記範囲内とすることにより、筐体などとしての用途に好適であると同時に、十分な強度と剛性を得ることができる。また、繊維強化プラスチック成形体として、繊維強化プラスチック成形体用シートを複数層積層し、目的とする領域の空隙率と厚みに調節することも出来る。
(強化繊維)
本発明で用いられる強化繊維は、繊維強化プラスチック成形体の強度、剛性を高めるために機能する。強化繊維の平均繊維長は、55mm以下であることが好ましく、5〜50mmであることがより好ましく、10〜45mmであることがさらに好ましい。強化繊維の平均繊維長が上記上限値よりも長いと、繊維が均一に分散せず、繊維強化プラスチック成形体内の均一性や強化繊維との混合比の均一性が低下する傾向となる。上記下限値よりも短いと、繊維強化プラスチック成形体の強度、剛性が低下する傾向となる。
また、平均繊維径は20μm以下が好ましい。強化繊維の平均繊維径が前記上限値よりも太いと不織布の柔軟性が劣ったり、皮膚、眼球への障害等が懸念される場合がある。
使用する強化繊維の繊維径及び繊維長は単一であってもよく、また異なる繊維径、繊維長のものをブレンドして使用してもよい。
熱可塑性樹脂が溶融したり軟化する温度では、強化繊維は、軟化、変形したり流動したりしないことが好ましく、210℃以下の温度でガラス転移温度を持たないことが好ましい。このような強化繊維としては、例えば、ガラス転移温度が210℃以上の高耐熱性樹脂を用いた強化繊維や、ガラス転移温度を持たない無形繊維などを用いることが出来る。本発明において、210℃以下でガラス転移温度を持たない強化繊維とは、上記のように、ガラス転移温度が210℃以上の高耐熱性樹脂を用いた強化繊維や、ガラス転移温度を持たない無形繊維に例示される強化繊維を示す。このような強化繊維としては、220℃以下でガラス転移温度を持たないことがより好ましく、230℃以下でガラス転移温度を持たないことがより好ましい。
なお、強化繊維として用いるものは、上記条件を満たすものであって、繊維強化プラスチック成形体の強度と剛性の妨げにならないものであれば特に制限されることはない。本発明で用いることができる強化繊維としては、例えば、アラミド繊維や、ガラス繊維、セラミックス繊維、ロックウール繊維等の無機繊維を例示することができる。中でも、価格と、耐熱性、入手の容易さのバランスからガラス繊維を用いることが特に好ましい。ガラス繊維にはEガラス、Sガラス等の種類があるが特に限定されない。一般的に入手が容易なEガラスを用いるのが効率的である。ガラス繊維の平均繊維径としては、直径3μ未満のガラス繊維は人体に対する影響が懸念されているため、3μm以上とすることがよい。なお、強化繊維として、ガラス繊維以外に他の繊維を混合して用いてもよく、例えば、炭素繊維、金属繊維、セラミック繊維等の繊維を混合してもよい。ただし、ガラス繊維は強化繊維全体の80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましい。
また、無機繊維として、扁平状のガラス繊維も好適に使用される。強化繊維として繊維断面が扁平状のガラス繊維を用いることにより、成形体の曲げ強度を向上することが出来る。
(熱可塑性樹脂)
本発明の繊維強化プラスチック成形体に使用する熱可塑性樹脂は、いわゆるエンジニアリングプラスチックと呼ばれる、高耐熱性で難燃性の熱可塑性樹脂を用いるのが好適である。また、更に耐熱性が高いスーパーエンジニアリングプラスチックと呼ばれるものもある。
本発明の繊維強化プラスチック成形体に使用する熱可塑性樹脂は、繊維状態においてLOI値(限界酸素指数)が25以上である。ここで「LOI値(限界酸素指数)」とは、燃焼を続けるのに必要な酸素濃度を表し、JIS K7201に記載された方法で測定した数値をいう。すなわち、限界酸素指数が20以下である場合は、通常の空気中で燃焼することを示す。LOI値(限界酸素指数)は、25以上であればよく、27以上であることが好ましく、30以上であることがより好ましい。LOI値(限界酸素指数)を上記範囲内とすることにより、繊維強化プラスチック成形体は高い難燃性を示すことができる。
熱可塑性樹脂のガラス転移温度は140℃以上であることが好ましい。また、ガラス転移温度がこれ以下であったとしても、樹脂の荷重たわみ温度が190℃以上となる樹脂であることが好ましい。なお、熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、上述した繊維成分のガラス転移温度よりも低いことが好ましい。これにより、成形加工シートを加熱加圧処理した際に、熱可塑性樹脂のみを溶融することができる。
熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI)、ポリフェニレンスルフィド樹脂(PPS)、ポリエーテルスルフォン樹脂(PES)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)、ポリアミドイミド樹脂(PAI)、ポリエーテルケトンケトン樹脂(PEKK)等が例示されるが、これに限定されるものではない。
これらの内、特に、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂よりなる群から選ばれた1以上の熱可塑性樹脂が好ましく使用される。熱可塑性樹脂は、加熱処理前には、粉体、繊維状として存在していてもよいが、熱可塑性樹脂が繊維状であると、繊維成分との均一混合性、製造時のシート強度の面から特に好ましい。熱可塑性樹脂繊維としては、ポリエーテルイミドを繊維化したPEI繊維を用いることが好ましい。PEI樹脂は、溶融し成形加工された状態でのLOI値が40以上、またASTM E−662に記載の方法で測定した20分燃焼時の発煙量が30ds前後と、非常に発煙量が少ないため好ましく用いられる。また、ポリカーボネート樹脂も、強化繊維に対する接着性に優れ、断熱性、自己消火性を持つなどの特徴から好ましく用いられ、熱可塑性樹脂繊維として使用される。
本発明の繊維強化プラスチック成形体に使用する熱可塑性樹脂には、繊維強化プラスチック成形体を加熱加圧処理する際の220〜400℃というような温度条件下で十分に流動的であることが求められる。また、加熱加圧処理を施す前の不織布シートの製造段階の加熱条件下においては十分に繊維状態を維持できることが好ましい。このため、繊維化したエンジニアリングプラスチック繊維のガラス転移温度は140℃以上であることが好ましい。また、ガラス転移温度がこれ以下であったとしても、樹脂の荷重たわみ温度が190℃以上となる樹脂であることが好ましい。一般的に、エンジニアリングプラスチックは、溶融粘度が高いため、射出成形等の方法では強化繊維を多量に配合すると、強化繊維を均一に分散させることが難しいため、強化繊維の配合比には限界がある。しかし、本発明の繊維強化プラスチック成形体では、必要とされる強度に応じて比較的自由に強化繊維とマトリックス樹脂繊維との比率を設定することができる。
熱可塑性樹脂は、加熱加圧処理時にマトリックス、あるいは、強化繊維の交点に結着点を形成する。このような強化繊維と熱可塑性樹脂を用いた不織布状の繊維強化プラスチック成形体用シートは、熱硬化性樹脂を使用した繊維強化プラスチック成形体に比べて、オートクレーブ処理が不要で、加工する際の加熱加圧成形時間が短時間ですみ、生産性を高めることができる。しかし、繊維強化プラスチック成形体を短時間で加熱加圧処理するためには、使用される熱可塑性樹脂が高温条件下で速やかに溶融することが必要であり、そのためには、熱可塑性樹脂繊維の繊維径は細いことが好ましい。これは、繊維径が細い場合、繊維同士の接触点数が増加するため、繊維同士の接触面積が増加し、熱伝導が良好となるためである。また、繊維の熱容量が小さくなるため、溶融させるために必要な熱量が少なくなるためである。
熱可塑性樹脂繊維の平均繊維長は特に限定されないが、55mm以下であることが好ましく、5〜50mmであることがより好ましく、10〜45mmであることがさらに好ましい。熱可塑性樹脂繊維の平均繊維長を上記範囲内とすることにより、成形加工シートの強度を効果的に高めることができる。なお、平均繊維長が上記上限値よりも長いと、繊維が均一に分散せず、シートの均一性や繊維成分との混合比の均一性が低下する。また、これより短いと、成形加工シートの強度が低下し、製造工程で破断等が生じやすくなる。使用する熱可塑性樹脂繊維の繊維径及び繊維長は単一であってもよく、また異なる繊維径、繊維長のものをブレンドして使用してもよい。
熱可塑性樹脂繊維の平均繊維径は強化繊維の平均繊維径の4倍以下であることが好ましく、3倍以下であることがより好ましく、熱可塑性樹脂繊維の平均繊維径と強化繊維の平均繊維径は同程度であることがさらに好ましい。本発明者らの検討によれば、熱可塑性樹脂繊維と強化繊維の平均繊維径は30μm以下であることが好ましく20μm以下であることがより好ましい。これにより、強化繊維と熱可塑性樹脂繊維は均一に混合されやすくなり、高い強度の繊維強化プラスチック成形体を得ることができる。
(その他の成分)
本発明の繊維強化プラスチック成形体は、さらにバインダー成分を含んでもよい。バインダー成分は、層間の隙間を埋め、強度を高めるように機能したり、表面の毛羽立ちを抑制したり、シート製造工程でのシート強度を向上させる作用を発揮する。バインダー成分としては、熱可塑性樹脂をPEI樹脂やポリカーボネート樹脂とした場合、バインダー力(結着力)および耐熱性を維持するためにPEI樹脂、或いはポリカーボネート樹脂(繊維)と相溶するバインダーが好ましく、例えばポリエステル樹脂または変性ポリエステル樹脂等を例示することができる。また、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、SBR樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等も用いることが出来る。 ただし、一般にバインダー成分のLOI値は熱可塑性樹脂に使用するようなエンジニアリングプラスチック類と比べて低いため、バインダーの含有率が多いと難燃性を損ねることとなる。このため、バインダーの含有率は、繊維強化プラスチック成形体の全質量に対して10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明の繊維強化プラスチック成形体の各領域は、UL−94規格でHB水準以上の難燃性を有する
バインダー成分の添加方法は、特に限定されず、粉、繊維状のものを抄き込み、あるいは散布してもよい。また、液体あるいは樹脂エマルジョン形状のものを抄紙時に添加、あるいは散布(シャワー等)、塗布、含浸等の方法で添加してもよい。あるいは、強化繊維等、他のシート成分にあらかじめ添加、コーティングしてあってもよい。
本発明の繊維強化プラスチック成形体の表面には、熱可塑性樹脂層を有することが出来る。熱可塑性樹脂層を形成する熱可塑性樹脂としては、上記、強化繊維と熱可塑性樹脂を含有する繊維強化プラスチック成形体に使用されるような、エンジニアリングプラスチックやスーパーエンジニアリングプラスチックを用いることが出来る。成形体の表面に設けられる熱可塑性樹脂層の厚さは必ずしも限定するものではないが、10〜100μmの範囲であることが好ましい。低密度領域の表面に熱可塑性樹脂層を設けることにより、当該領域の強度や難燃性を向上することが出来る。熱可塑性樹脂層を設ける方法は、特に限定するものではなく、熱可塑性樹脂フィルムを表面側に積層して繊維強化プラスチック成形体を成形する方法や、繊維強化プラスチック成形体の表面に熱可塑性樹脂フィルムをラミネート、或いは接着貼合する方法、繊維強化プラスチック成形体の表面に塗装する方法などを適宜使用することが出来る。
(繊維強化プラスチック成形体の製造方法)
本発明の繊維強化プラスチック成形体の製造方法は、(A)強化繊維と熱可塑性樹脂を含む繊維強化プラスチック成形体用シートを得る工程と、(B)前記、繊維強化プラスチック成形体用シートを成形加工する成形加工工程を含む。
(A)繊維強化プラスチック成形体用シートを得る工程は、乾式あるいは湿式で、不織布シートを得る一般の方法を使用することができる。乾式法、特にエアレイド法は嵩高い高坪量の不織布シートが得られる点で好適である。一方、湿式による不織布製造法は、均一で広幅の不織布シートを比較的容易に得られる点で好適である。
(B)成形加工工程は、前記、繊維強化プラスチック成形体用シートを、熱可塑性樹脂の少なくとも一部が溶融する温度まで加熱すると同時に、異なる圧力で加圧を行なって低密度領域と高密度領域とを設ける加熱加圧工程を含む。該加熱加圧工程では、面方向に配設された低密度領域と高密度領域とで、繊維強化プラスチック成形体用シートに付与される圧力が異なっている。
加熱加圧工程では、繊維強化プラスチック成形体用シートの5〜70%の領域に、平均圧力よりも高い圧力がかけられることが好ましい。平均圧力よりも高圧で加圧処理される領域は、高密度領域となり、それ以外の領域は低密度領域となる。なお、低密度領域には、圧力が付与されなくてもよく、平均圧力よりも低い圧力がかかるように加圧処理されてもよい。
加熱加圧工程では、凹凸形状を有する金型を、繊維強化プラスチック成形体用シートに押し当てて成形加工処理を施すことが好ましい。具体的には、あらかじめ加熱した凹凸形状の金型を繊維強化プラスチック成形体用シートに押し当てることにより、加熱加圧処理をすることができる。繊維強化プラスチック成形体用シートに金型を接触させた際に、金型と繊維強化プラスチック成形体用シート間に空間が形成され得る箇所では低密度領域が形成されることとなり、金型と繊維強化プラスチック成形体用シート間にほとんど空間が形成されない箇所では高密度領域が形成されることになる。本発明では、金型の凹凸形状を様々な形状とすることにより、低密度領域の形状を自在に変更することができ、低密度領域の面積も適宜変更することができる。そのため、本発明によれば、高密度領域と低密度領域を肉厚の違いとし、機器内部部品の高さ差に応じて夫々の領域を配置することにより、機器内部部品の高さ差を触感から隠ぺいすることのできる筐体を作製することが可能になる。
加熱加圧工程では、繊維強化プラスチック成形体用シートの表面温度がTg〜Tg+200℃となるように加熱することが好ましい。ここで、Tgは、前記、熱可塑性樹脂のガラス転移温度を表す。すなわち、熱可塑性樹脂繊維が流動する温度にまで加熱を行うことにより、高密度領域が形成されることとなる。なお、加熱温度は、熱可塑性樹脂繊維が流動する温度であって強化繊維は溶融しない温度帯であることが好ましい。このような温度帯とすることにより、繊維強化プラスチック成形体の強度を高めることができる。
不織布シートを得る工程では、例えば、強化繊維と熱可塑性樹脂繊維を交互に編込む混織法や、強化繊維と熱可塑性樹脂繊維を一定の長さにカットしたチョップドストランドを空気中に分散させてネットに捕捉してウエブを形成する方法(乾式不織布法)や、両チョップドストランドを溶媒中に分散させ、その後溶媒を除去してウエブを形成する方法(湿式不織布法)等を用いることができる。
加熱加圧処理前の本不織布シートでは、熱可塑性樹脂と強化繊維が互いに交差して存在することによりシート中に空隙が存在している。そのため、溶融法(ホットメルト法)、溶剤法、ドライパウダーコーティング法、パウダーサスペンション法、樹脂フィルム含浸法(フィルムスタッキング法)等、繊維間を樹脂が完全に埋めている不織布とは異なり、熱成形前はシート自体がしなやかでドレープ性があり、巻き取りの形態で保管・輸送が可能となることや、曲面の型に沿わせて配置した後、加熱加圧成形することができる等、ハンドリング性に優れることが特徴である。また、成形加工シートに加工した場合に低密度領域と高密度領域を形成することが可能となる。
不織布シートにバインダーを含有させる場合は、不織布のシートが形成される工程で混合、あるいは、不織布のシートが形成されたのちに液体あるいはエマルジョン状のバインダーを散布法、塗工法又は含浸法でシートに付与することができる。なお、バインダーは、不織布シートの両表層に集中するように含有されることが好ましい。これにより、表面繊維の飛散、毛羽立ちや脱落を抑制することができ、ハンドリング性に優れた成形加工シートを得ることができる。また、シートの不織布の内部(中層)にもバインダーが含有されていることが、シートの層間強度を維持するために好ましい。
本発明においては、1枚の不織布シートに加熱加圧処理が施されてもよく、所望の厚さとなるように複数枚積層したものに加熱加圧処理が施されてもよい。不織布シートを複数枚積層したものを加工することにより、より吸音性に優れた成形加工シートを得ることができる。さらに、不織布シートを複数枚積層したものを加工することにより、断熱効果を発揮することができ、電子機器や建築材として好ましく用いられる。
以上の工程で製造された成形加工シートは、優れた吸音効果を発揮することができ、かつ十分な強度を有する。また、断熱性にも優れるためあらゆる用途に適用が可能である。
(パソコン用軽量キーボード用筐体)
本発明の繊維強化プラスチック成形体は、軽量で薄型形状でありながら高い曲げ剛性と曲げ強度の繊維強化プラスチック成形体が得られることから、パソコン用キーボード用筐体に好適に用いることが出来る。本発明によれば、高密度領域と低密度領域を肉厚の違いとし、機器内部部品の高さの差に応じて夫々の領域を配置することにより、機器内部部品の高さ差を触感から隠ぺいすることのできる筐体を作製することが可能になる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1)
繊維径が9μmであり、繊維長が18mmのガラス繊維50質量部、LOI値が27のポリカーボネート樹脂から溶融紡糸法により作成したポリカーボネート繊維チョップ(繊維径30μ、繊維長15mm)45質量部、鞘部に変性PET(融点110℃)、芯部にPET繊維を使用した芯鞘バインダー繊維(クラレ製 N−720)5質量部を水中に投入した。水の量は、投入した繊維の重量に対し200倍となるとした(繊維スラリー濃度として0.5%)。
このスラリーに、分散剤として「エマノーン3199」(花王株式会社、商品名)を繊維100質量部に対し1質量部となるよう添加して攪拌し、繊維を水中に均一に分散させた繊維スラリーを調製した。
上記繊維スラリーから湿式抄紙法でウエットウエブを形成し、180℃で加熱乾燥して坪量が410g/m2であるガラス繊維―ポリカーボネート繊維混合抄紙不織布を作製した。
この不織布を、A 4サイズ(210×297mm)にカットしたものを2枚積層したのち、金網に乗せ、赤外線オーブン(280℃)で1分半加熱して軟化させたのち、60℃に保温した図1に示す成形体の形状に合わせた非等厚キャビティ形状を持つプレス金型で、100tの加重でプレス成形し図1に示すような空隙率の領域を面上に配置した非等厚形状の繊維強化プラスチック成形体を得た。
(実施例2)
実施例1のガラス繊維に替えて、アスペクト比4:1の扁平断面をもつ扁平ガラス繊維(日東紡製:長径28μm、短径7μm、カット長13mm)を用いた他は実施例1と同様に、扁平ガラス繊維―ポリカーボネート繊維混合抄紙不織布を作製した。この扁平ガラス繊維―ポリカーボネート繊維混合抄紙不織布を用いて実施例1と同様に非等厚形状の繊維強化プラスチック成形体を得た。
(比較例1)
実施例1の金型に替えて、厚み2.5mmのスペーサーを入れた60℃の平行平板でプレスし、厚さ2.5mmの繊維強化プラスチック成形体を得た。
(比較例2)
実施例1のポリカーボネート繊維に替えて、ポリエチレンテレフタレート繊維(クラレ製EP203、直径14μm、カット長10mm、LOI値20)を用いて、坪量が470g/m2のガラス繊維―ポリエステルト繊維混合抄紙不織布を作製し、実施例1と同様に非等厚形状の繊維強化プラスチック成形体を得た。
(比較例3)
実施例1のガラス繊維50質量部に替えて、30質量部、ポリカーボネート繊維チョップ45質量部に替えて65質量部にした他は同様に、ガラス繊維―ポリカーボネート繊維混合抄紙不織布(坪量360g/m2)を作製した。このガラス繊維―ポリカーボネート繊維混合抄紙不織布を用いて実施例1と同様に非等厚形状の繊維強化プラスチック成形体を得た。
(比較例4)
実施例1のガラス繊維50質量部に替えて、70質量部、ポリカーボネート繊維チョップ45質量部に替えて25質量部にした他は同様に、ガラス繊維―ポリカーボネート繊維混合抄紙不織布(坪量480g/m2)を作製した。このガラス繊維―ポリカーボネート繊維混合抄紙不織布を用いて実施例1と同様の成形条件で成形を試みたが、加熱―プレス処理後も図1に示した形状の成形体にはならず、不織布の状態のままであった。
(実施例3)
実施例1における目付けが410g/m2であるガラス繊維―ポリカーボネート繊維混合抄紙不織布を、A 4サイズ(210×297mm)にカットしたものを2枚積層したものの上下表層にA 4サイズにカットした厚さ50μmの難燃黒色ポリカーボネートフィルム(サンデルタ製:サンモルフィーV)を1枚づつ重ねたのち、金網に乗せ、赤外線オーブン(280℃)で1分半加熱して軟化させたのち、実施例1の金型の上金型と下金型の間に、厚み0.1mmのスペーサーを挿入した他は実施例1と同様の条件でプレスし、表層(表と裏)それぞれに厚さ50μmのポリカーボネートフィルムが圧着された、最大厚さ2.1mmの繊維強化プラスチック成形体を得た。
(評価方法)
[各領域の空隙率、曲げ強度、曲げ剛性]
[試料の作成]
前記、実施例1〜3、比較例2および比較例3の非等厚形状の繊維強化プラスチック成形体は、厚みの異なる4つの領域よりなっていた。 厚みの小さい順にそれぞれ、領域1〜4とし、夫々から、1.5×6cmの長方形の切片を切り出し試料とした。比較例1は2.5mmの一定の厚みの成形体で、単独の領域よりなっていた。この領域から同様に1.5×6cmの長方形の切片を切り出し試料とした。
[空隙率の計算]
各試料について、厚みと質量を測定した。
夫々の領域の密度は、試料の厚みと質量から算出し、この密度と材料配合から算出される完全圧密状態(空隙率=0)の理論密度(1.64g/cm)を用い、下記、式1により、空隙率(%)を算出した。
空隙率(%)={1−(密度/完全圧密状態の理論密度)}×100 (式1)
[曲げ強度、曲げ剛性の測定]
これらの試料に対して、JIS K7171−1994による3点曲げ試験装置を用い、支点間距離4cm、試験速度5mm/minでたわみ−曲げ荷重カーブ(SSカーブ)を測定した。実施例1の空隙率の異なる各領域について測定したSSカーブを図2に示す。
前記SSカーブの最大荷重(降伏点)をその試料の曲げ強度(N)とし、SSカーブの接線の最大傾きをとり曲げ剛性(N/mm)とした。
[強度評価]
実施例及び比較例で作製した繊維強化プラスチック成形体を手作業でハンドリングする際の強度について、下記の基準で官能評価した。
3: 通常、ノートパソコンなどの筐体を持つような力で、指先で力を加えた場合に、折れ曲がりや型崩れ、強化繊維の離脱が発生しない。
2:ある程度注意してノートパソコンなどの筐体を持つような力で、指先で力を加えた場合に、折れ曲がりや型崩れ、強化繊維の離脱が発生しない。
1:注意深く取り扱わないと折れ曲がりや型崩れ、強化繊維の離脱が容易に発生する。
[UL94−HB規格難燃性]
実施例及び比較例で作製した繊維強化プラスチック成形体について、UL94−HB規格による難燃性の評価を行なった。
〇:規格に適合する
×:規格に適合しない
―:未測定
実施例1〜3、比較例1〜3の繊維強化プラスチック成形体は、上記の評価方法によって夫々の領域についての、空隙率、曲げ強度および曲げ剛性を測定し、繊維強化プラスチック成形体の強度、UL94−HB規格難燃性の評価を行なった。結果を表1〜3に示す。
Figure 2017094568
Figure 2017094568
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表1より、実施例1の非等厚形状の繊維強化プラスチック成形体は、薄肉部(高密度領域:空隙率0%)〜厚肉部(低密度領域:空隙率75%)のどの領域でも、曲げ強度、曲げ剛性が高いレベルで維持され、実施例1或いは実施例2の高密度領域と低密度領域を有する繊維強化プラスチック成形体は強度特性に優れている。一方、比較例1(低密度:空隙率80%)では、曲げ強度、曲げ剛性に劣り、この領域を有するものは、繊維強化プラスチック成形体として満足するものが得られないことがわかる。
実施例1の非等厚形状の繊維強化プラスチック成形体は、薄肉部(高密度)〜厚肉部(低密度)のどの部位でも、UL94HB規格に適合する難燃性が維持されていた。また、表2に示すように、比較例2は、難燃性に劣り、UL94−HB規格に適合する繊維強化プラスチック成形体は得られなかった。比較例3の非等厚形状の繊維強化プラスチック成形体は、密度の小さい厚肉部は難燃性が劣り、UL94HB規格に適合しなかった。また、比較例3は薄肉部(高密度)〜厚肉部(低密度)のどの部位でも、実施例1対比強度が劣っていた。
強化繊維が70質量%の比較例4は、成形体作成用の材料として不適であった。
表3より、表面にフィルムを圧着した繊維強化プラスチック成形体は、同等の厚みの繊維強化プラスチック成形体より、大幅に強度が向上した。

Claims (20)

  1. 強化繊維と熱可塑性樹脂を含み、面上に薄肉の高密度領域と厚肉の低密度領域とを有する繊維強化プラスチック成形体であって、低密度領域の空隙率が78%以下、且つ高密度領域の空隙率よりも大きいことを特徴とする繊維強化プラスチック成形体。
  2. 高密度領域の空隙率が10%以下であって、低密度領域の空隙率が高密度領域より大きいことを特徴とする前記、請求項1に記載の繊維強化プラスチック成形体。
  3. 低密度領域の空隙率が60%以上であって、高密度領域の空隙率が低密度領域より小さいことを特徴とする前記、請求項1または2に記載の繊維強化プラスチック成形体。
  4. 強化繊維:熱可塑性樹脂の質量比率が、35:65〜65:35(質量%)であることを特徴とする前記、請求項1〜3のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
  5. 前記、繊維強化プラスチック成形体の外縁が高密度領域であることを特徴とする前記、請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
  6. 前記、繊維強化プラスチック成形体の全面積に対して、前記高密度領域が占める割合が5〜70%であることを特徴とする前記、請求項1〜5のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
  7. 前記、繊維強化プラスチック成形体が低密度領域に実質的に囲まれた高密度領域を有することを特徴とする前記、請求項1〜6のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
  8. 前記、強化繊維の平均繊維長が55mm以下、平均繊維径が20μm以下であり、且つ210℃以下にガラス転移温度をもたない強化繊維であることを特徴とする前記、請求項1〜7のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
  9. 前記、強化繊維成分が、無機繊維であることを特徴とする前記、請求項1〜8のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
  10. 前記、無機繊維が扁平断面形状を有するガラス繊維を含有することを特徴とする前記、請求項9に記載の繊維強化プラスチック成形体。
  11. 前記、熱可塑性樹脂は、LOI値(限界酸素指数)が25以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
  12. 前記、熱可塑性樹脂は、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂よりなる群から選ばれた1以上の熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
  13. UL−94規格HB水準以上の難燃性を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
  14. 表面に熱可塑性樹脂層を有する、請求項1〜13のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
  15. (A)強化繊維と熱可塑性樹脂を含む繊維強化プラスチック成形用シートを得る工程と、(B)前記、繊維強化プラスチック成形用シートを成形加工する成形加工工程を含む繊維強化プラスチック成形体の製造方法であって、(B)成形加工工程は、前記、繊維強化プラスチック成形用シートを、熱可塑性樹脂の少なくとも一部が溶融する温度まで加熱すると同時に、低密度領域と高密度領域とを、異なる圧で加圧を行なって設ける加熱加圧工程を含むことを特徴とする繊維強化プラスチック成形体の製造方法。
  16. 前記、加熱加圧工程において、繊維強化プラスチック成形体の面積の5〜70%の面積が、繊維強化プラスチック成形体全体に加えられる圧よりも高圧で加圧されることを特徴とする前記、請求項15に記載の繊維強化プラスチック成形体の製造方法。
  17. 前記、加熱加圧工程は、凹凸形状を有する金型を、前記、繊維強化プラスチック成形用シートに押し当てて成形加工を行う工程を含むことを特徴とする前記、請求項15または16に記載の繊維強化プラスチック成形体の製造方法。
  18. 前記、加熱加圧工程が、強化繊維と熱可塑性樹脂を含む繊維強化プラスチック成形用シートをTg〜Tg+200℃に加熱する工程を含むことを特徴とする前記、請求項15〜17のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体の製造方法。(但し、Tgは、前記、熱可塑性樹脂のガラス転移温度を表す。)
  19. 前記、加熱加圧工程において、2枚以上の繊維強化プラスチック成形用シートが積層されて、成形加工されることを特徴とする前記、請求項15〜18のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体の製造方法。
  20. 前記、請求項1〜14のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体であるパソコン用軽量キーボード筐体。
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