以下、図面を参照して本発明に係る遊技用装置及び遊技用システムを実施するための形態を説明する。本発明には、図1〜図54に示す第1実施形態と、図58〜図63に示す第2実施形態とが含まれる。
[1.第1実施形態]
[遊技用システムの構成]
まず、図1は、本発明の実施の形態に係る遊技用システム1の全体像を示すシステム構成図である。遊技用システム1は、遊技場内に複数配置される各遊技島(図示略)に並設される遊技機であるカードリーダ式パチンコ機(以下パチンコ機と略称する)2と、パチンコ機2の所定側の側方位置に該パチンコ機2に対して1対1に対応設置され、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカードや、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受け付けて、遊技機における遊技に使用される遊技媒体であるパチンコ玉を貸し出すための処理や、対応するパチンコ機2における遊技にて獲得されたパチンコ玉を計数すると共に、該計数済みのパチンコ玉数の範囲内のパチンコ玉の払出(返却)を行うカードユニット(「CU」とも書く)3と、カードユニット3にて使用されるビジターカードや会員カードのプリペイド残額の管理等を行う残額管理装置100と、各カードユニット3において計数された計数済玉数を持玉数として管理する持玉数管理を行う持玉管理装置140や、会員カードを所持する会員遊技者が再度の遊技に使用可能に所有する所有価値としての貯玉数の管理を行う会員管理装置150と、遊技場内の景品カウンタに設けられて景品交換を行うための景品交換用POS端末170と、から主に構成されている。
そして、これら本実施の形態の遊技用システム1を構成する各装置は、図1に示すように、ハブ(HUB)7並びに通信ケーブル8を介して双方向のデータ通信が可能に接続されていて、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されており、該ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されているこれら各装置には、当該装置を個々に識別可能な装置IDが付与されている。なお、カードユニット3は遊技機と1対1に対応して設けられており、カードユニット3を識別することによって対応する遊技機も識別可能となるため、以下の説明において、カードユニット3の装置IDを「台番号」と称する場合がある。
この実施の形態において、各カードユニット3と会員管理装置150とは、持玉管理装置140を介して通信を行うものとする。即ち、持玉管理装置140は、カードユニット3と会員管理装置150との間の通信を中継するものである。また、持玉管理装置140には、通信可能に接続された各カードユニット3の装置ID(台番号)とローカルIPアドレスとが対応付けられた不図示のIPアドレステーブルが記憶されている。これにより、カードユニット3のローカルIPアドレスから当該カードユニット3の装置IDを特定可能であり、カードユニット3の装置IDから当該カードユニット3のローカルIPアドレスを特定可能である。
なお、本実施の形態の残額管理装置100は、上述したように、各会員カード並びに各ビジターカードに残存するプリペイド残額(遊技用価値)を管理していると共に、通信回線11を介して、これら会員カードやビジターカードを管理する遊技場外のカード管理会社に設置された残額管理サーバ12と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、これら残額管理サーバ12に対して残額管理装置100から、各種の管理情報が送信されることにより、カード管理会社は、該残額管理サーバ12にて各遊技場の会員カード及びビジターカードによる売上等を把握できるようになっている。
また、本実施の形態の会員管理装置150は、上述したように、各会員カードから読み取られる情報(カードID及び会員番号)に関連付けられた貯玉数(所有価値)を管理していると共に、通信回線11を介して、各遊技場に対応した口座に預け入れられている貯玉数を管理する遊技場外の貯玉管理機関に設置された貯玉管理サーバ15と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、これら貯玉管理サーバ15に対して会員管理装置150から、各種の管理情報が送信されることにより、貯玉管理機関は、該貯玉管理サーバ15にて各遊技場に対応した口座に預け入れられている貯玉数等を把握できるようになっている。
また、カードユニット3とパチンコ機2とは、図3に示すように、払出単位として予め定められた一単位数(本実施の形態では25)のパチンコ玉の払出に伴う各種の信号を送受可能に接続されていて、具体的には、後述するPRDY信号線、BRDY信号線、BRQ信号線、及びEXS信号線が接続されている。
(パチンコ機)
はじめに、本実施の形態に用いた遊技機であるパチンコ機2について、以下に簡単に説明する。パチンコ機2は、図2に示すように、その前面に遊技領域26、上皿23、下皿24及び発射ハンドル25等を備えると共に、上皿に払出ボタン21及び返却ボタン22を備え、図3に示すように、その内部に遊技制御基板27、払出制御基板28、及び玉払出装置29等を備えており、これらの各構成要素は図3に示すように接続されている。
遊技制御基板27は、遊技領域26に設けられた各入賞口へのパチンコ玉の入賞を検出してパチンコ機2における遊技(例えば、特別図柄の可変表示や特別可変入賞装置の開放制御等)及び遊技状態(例えば、特別図柄の停止表示結果が特定表示結果となる確率が高められる確変状態や特別図柄の可変表示時間が短縮される時短状態等)を制御するものである。
払出制御基板28は、カードユニット3の制御ユニット328と通信可能に接続されており、パチンコ機2とカードユニット3との間における通信を司るものである。プリペイド残額、持玉数、及び貯玉数のいずれかを使用して、予め定められた一単位数(25)の倍数に相当する個数のパチンコ玉を払い出すときに、払出制御基板28と制御ユニット328との間で信号の送受信が行われる。
また払出制御基板28は、玉払出装置29と接続され、該玉払出装置29を制御するものである。玉払出装置29は、払出制御基板28と制御ユニット328との通信に基づいて予め定められた一単位数(25)の整数倍のパチンコ玉を払い出すと共に、遊技領域27に設けられた入賞口へのパチンコ玉の入賞に基づいて遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。
払出ボタン21は、対応するカードユニット3のカードリーダライタ327(以下カードR/W327と略記する)にて受け付けたビジターカード又は会員カードに記憶されている(残額管理装置100で管理されている)プリペイド残額を使用した払出処理を行うための払出操作を受け付けるボタンである。この払出ボタン21が操作されたことを払出ボタンスイッチ21aが検出すると、制御ユニット328との間に設けられている払出入力信号線を介して制御ユニット328に払出入力信号が入力され、制御ユニット328が払出ボタン21が操作された旨を認識して、プリペイド残額を使用して一単位数(25)の整数倍のパチンコ玉を払い出すための払出制御基板28との通信を実行する。
返却ボタン22は、対応するカードユニット3のカードR/W327にて受け付けたビジターカード又は会員カードを返却するための返却操作を受け付けるボタンである。この返却ボタン22が操作されたことを返却ボタンスイッチ22aが検出すると、制御ユニット328との間に設けられている返却入力信号線を介して制御ユニット328に返却入力信号が入力され、制御ユニット328が返却ボタン22が操作された旨を認識して、カードR/W327にて受付中のビジターカード又は会員カードを返却する。
このパチンコ機2では、発射ハンドル25が操作されると、上皿23から発射位置に供給されたパチンコ玉が遊技領域26に打ち込まれて遊技が行われる。パチンコ玉が遊技領域26に設けられた各入賞口に入賞した場合には、各入賞口に応じた数の賞球が玉払出装置29により払い出される。パチンコ玉が始動入賞口に入賞すると、可変表示装置において特別図柄の可変表示(変動表示)が開始され、その停止表示結果が予め定められた特定表示結果となった場合には、特定遊技状態(大当り遊技状態)が発生して特別可変入賞装置が開放制御されることにより、大入賞口へのパチンコ玉の入賞が可能となる。
遊技制御基板27に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ(図示せず)は、入賞検出に応じて、払出制御基板28に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ(図示せず)に、賞球個数を示す払出制御コマンドとしての賞球個数コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数コマンドが示す賞球個数に応じて駆動信号を供給することで、玉払出装置29を駆動する。玉払出装置29には、賞球を払出す払出モータが備えられている。払出制御用マイクロコンピュータにより払出モータが回転駆動制御されることにより、払出制御用マイクロコンピュータにより指定された個数の賞球が玉払出装置29から払い出される。
払出制御基板28の制御により入賞口(始動入賞口,一般入賞口,又は大入賞口等)に応じた数の賞球が玉払出装置29から払い出されると、該払い出された賞球は、まず上皿23に導かれ、該上皿が満タンになると下皿24に導かれる。そして下皿24に導かれた賞球は、下皿24から落下して計数・端数払出ユニット340に投入される。
(記録媒体)
次に、本実施の形態にて使用されるビジターカードと会員カードとについて、簡潔に説明すると、本実施の形態に使用されるビジターカード並びに会員カードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実施すると共に、外部のリーダライタ装置との非接触通信を実施する制御部とを有するICチップが搭載されたICカードを使用している。これらビジターカード並びに会員カードには、個々のカードを識別可能なカードID、具体的には、ビジターカードにはVCで始まるカードIDが、会員カードには、KCで始まるカードIDが予め書き換え不能に記憶されていて、その種別がカードIDから識別可能とされていると共に、プリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データ等の各種データが記憶されている。
なお、会員カードは、遊技場に会員登録を実施した会員遊技者に対して発行されるものであり、該会員に対して付与される会員番号が書き換え不能に記憶されている。また、該会員カードを使用して会員遊技者は、後述するように、一度獲得して計数したパチンコ玉を、当日再度遊技に使用できる持玉として、あるいはその翌日以降においても再度遊技に使用できる貯玉として、遊技場に預けることができるようになっているが、これら会員カードには、該持玉のデータである持玉数及び貯玉のデータである貯玉数は直接記録されておらず、これら持玉数及び貯玉数は、後述するように、持玉管理装置140及び会員管理装置150において、カードID及び会員番号に対応付けて記憶されることで、該カードIDや会員番号から特定されるようになっている。
また、ビジターカードは、カードユニット3において発行される。なお、ビジターカードには、該ビジターカードを所有する遊技者が計数した計数済玉数に基づく持玉数と該持玉数が計数された日付とが記憶されており、該持玉数をその当日においてのみ、遊技場内の各カードユニット3において使用できるようになっている。
なお、本実施の形態では、上述したように、ビジターカードのみに持玉数を書き込み記録するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら持玉数や貯玉数のデータを、ビジターカードと同じく、会員カードに記録するようにしても良い。また、会員カードと同様にビジターカードに持玉数を書き込み記録しないようにしても良い。また、プリペイド残額は、会員カード及びビジターカードに記録させることなく、残額管理装置100がカードIDに対応付けて記憶し、カードに対応するプリペイド残額を当該カードのカードIDから検索できるように管理してもよい。
(カードユニット)
次に、本実施の形態のカードユニット3について、図2及び図3に基づいて以下に説明すると、本実施の形態のカードユニット3の前面には、図2及び図3に示すように、フルカラーLED301aにより構成されて複数の色に点灯することでカードユニット3の状態等を報知可能とされた多機能ランプ301等の各種表示部、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方側に突出形成された突出部305、計数済玉数(持玉数及び貯玉数)を払い出すための計数払出操作を受け付けるための再プレイボタン319、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口309が設けられている。
カードユニット3の前面に設けられたカード挿入口309は、該カード挿入口309に対応する位置に内蔵されるカードR/W327(図3参照)のカードスロット(図示略)に連設されており、このカード挿入口309を介してビジターカードや会員カードをカードスロットに挿入可能とされている。
カードユニット3の前面には、前方に突出する態様にて突出部305が設けられている。該突出部305において、遊技者と対向する面には、図2に示すように、各種情報を表示可能な表示部312と、会員カードを受け付けた場合において、該会員カードに記録されたカードIDや会員番号により特定される貯玉数を用いた貯玉再プレイを実施するための再プレイボタン319が設けられている。
また、本実施の形態では、ビジターカードを受け付けた場合において、該ビジターカードに記録されている持玉数を遊技に使用する場合や、会員カードを受け付けた場合において、該会員カードのカードIDや会員番号により特定される持玉数を遊技に使用する場合にも、再プレイボタン319を操作するものとする。表示部312の表面には、表示部312に表示された各表示項目を指触により入力可能とするための透明タッチパネル314が設けられている。
また、該突出部305内部には、表示部312を成す液晶表示器313や再プレイボタン319に対応する再プレイスイッチ319aが設けられており、これらが、図3に示すように、表示制御基板329に接続されることで、液晶表示器313の表示制御や、透明タッチパネル314による入力位置検出等が、該表示制御基板329によって実施される。
カードユニット3内の上部位置には、紙幣挿入口302に連設され、該紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を装置略中央部に設けられている後述する制御ユニット328に出力する紙幣識別ユニット321が設けられており、該紙幣識別ユニット321にて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。
また、カードユニット3の略中央部位置には、該カードユニット3を構成する各部と接続しやすいように該カードユニット3の動作を制御する制御ユニット328が設けられており、後述するように、該制御ユニット328によって該カードユニット3の各種の動作が制御されている。
また、カードユニット3の前面下方端部位置には、パチンコ機2の下皿24の下方位置に配置されることで、該下皿24から排出されるパチンコ玉を計数すると共に、払出単位として予め定められた一単位数(本実施の形態では25)未満の端数のパチンコ玉の払出を行う箱状の計数・端数払出ユニット340から排出されるパチンコ玉をカードユニット3内に流入させるための連結樋344が装着される。該連結樋344を流下して図示しない回収流路ボックスに流入してきたパチンコ玉が、回収流路ボックスをカードユニット3の前方側から後方(島内部)側に流下していき、カードユニット3の後方下端から遊技島内の図示しない回収樋に排出される。
図3は、本実施の形態のカードユニット3の構成を示すブロック図である。カードユニット3は、上述したように、主には、紙幣識別ユニット321と、カードR/W327と、表示制御基板329と、計数・端数払出ユニット340と、カードユニット3の各部の制御を制御プログラムにより実施して該カードユニット3の各種の機能を提供する制御ユニット328とから構成されており、紙幣識別ユニット321、カードR/W327、計数・端数払出ユニット340及び表示制御基板329は制御ユニット328と接続されて各種データの送受が可能とされている。
カードR/W327は、カード挿入口309から挿入される会員カード及びビジターカードに記録されているカードID、会員番号(会員カードのみ)、持玉数及び日付(ビジターカードのみ)、プリペイド残額等の記録情報の読み出し、並びに、持玉数及び日付(ビジターカードのみ)、プリペイド残額等の書き込みを行う。カードユニット3の内方側終端部位置には、ビジターカードを最大10枚まで貯留できる不図示のカード貯留部が設けられており、新規のビジターカードを発行可能とされている。
ビジターカードから読み取られたカードID、プリペイド残額、並びに、持玉数及び日付は、制御ユニット328のRAM328bに記憶され、プリペイド残額(「カード残高」として表示)及び持玉数(「持玉」として表示)は表示部312に表示可能となる。会員カードから読み取られたカードID及び会員番号、並びにプリペイド残額は、制御ユニット328のRAM328bに記憶され、プリペイド残額(「カード残高」として表示)は表示部312に表示可能となる。
カードの挿入が挿入センサにより検出されると、挿入されたカードがカードR/W327に設けられた搬送機構により所定位置まで搬送される。該所定位置に停止されたカードを対象とした給電やデータ通信を行うことにより、受付中のカードを対象としたデータの読み出し及び書き込みが可能となっている。なお、カード挿入前に所定位置に存在していたプリペイド残額及び持玉数がいずれも0のビジターカードは、挿入されたカードの搬送に伴い、カード貯留部及びカードR/W327に設けられた搬送機構によりカード貯留部に搬送されて貯留される。
また、プリペイド残額及び持玉数の少なくとも一方が0ではないビジターカード、又は、会員カードが所定位置に存在する受付中の状態では、不図示のシャッタ用ソレノイドの動作により、カード挿入口309を水平方向に横切る棒状のシャッタが出現してカードの挿入が阻止される。また、受付中のビジターカードのプリペイド残額及び持玉数がいずれも0となってから所定時間(例えば5分)経過すると(即ち、遊技終了が判定されると)、カード挿入口309のシャッタが解除される。
制御ユニット328が返却ボタン22の操作を検知すると、カードR/W327に対して所定位置にある受付中のビジターカード又は会員カードの排出を指示する。このとき、カード挿入口309のシャッタが解除され、カードR/W327及びカード貯留部に設けられた搬送機構により、所定位置にあるカードがカード挿入口309から排出され遊技者に返却されると共に、カード貯留部に貯留されているビジターカード(プリペイド残額及び持玉数がいずれも0のもの)が所定位置まで搬送される。
次に、本実施の形態の制御ユニット328について説明する。制御ユニット328は、図3に示すように、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)328aや、カードリーダライタ327に受け付け中のビジターカード及び会員カードのカードIDや、会員番号(会員カードのみ)、並びにプリペイド残額や、持玉数、貯玉数等の各種のデータを記憶可能なRAM328bや、中央演算処理回路(CPU)328aが実行する制御プログラムや、当該カードユニット3の装置IDを含む設定情報や、各種のデータを書き換え記憶可能な不揮発性メモリであるEEPROM328cや、その時点の時刻情報やカレンダ情報等を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)328dを含み、RAM328bは図示しない電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
本実施の形態の制御ユニット328は、前述したようにパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号の送受を、パチンコ機2に設けられている払出制御基板28との間において実施可能に接続されている。
また、制御ユニット328は、計数・端数払出ユニット340と接続されており、後述するように、該計数・端数払出ユニット340から出力されてくる計数情報の受信に応じて、表示部312の下部位置に表示する計数済玉数の値(持玉数)を更新することで、計数・端数払出ユニット340にて計数された計数済玉数が持玉数として表示される。
また、制御ユニット328は、前述したように、パチンコ機1の上皿23に設けられた払出ボタン21が操作されたことを検知するための払出ボタンスイッチ21aに接続されており、払出ボタン21の操作に応じた信号が、該払出ボタンスイッチ21aから入力されることにより、払出ボタン21の操作の有無を把握し、払出ボタン21の操作があったときには払出処理を実施することで、一単位数(25)の整数倍のパチンコ玉の払出を対応するパチンコ機2から実施させる。
ここでカードユニット3とパチンコ機2との間で行われる信号のやりとりについて説明する。本例では、RAM328aに基本払出玉数又は後述する乗入れ状態時払出玉数として125(一単位数である25の5倍に相当)が記憶されているものとする。
まずパチンコ機2及びカードユニット3の電源投入時に、両者の間における接続確認が行われると、パチンコ機2の払出制御基板28は、PRDYをLOWとすることにより、PRDY信号線を介して、カードユニット3の制御部ユニット328に払出可能信号を送信して(S1)、スタンバイ状態となる。
次にカードユニット3の制御ユニット328は、PRDYのLOW(払出可能信号)を受信しているスタンバイ状態において払出ボタン21(又は再プレイボタン319)の操作を検出すると、BRDYをLOWとすることにより、BRDY信号線を介して、パチンコ機2の払出制御基板28に玉貸可能信号を送信する(S2)。
この状態において、カードユニット3の制御ユニット328は、BRQをLOWとすることにより、BRQ信号線を介して、パチンコ機2の払出制御基板28に単位払出要求信号を送信する(S3)。次にパチンコ機2の払出制御基板28は、BRDYのLOW(払出可能信号)を受信した状態においてBRQのLOW(単位払出要求信号)を受信すると、玉確認センサ(図示せず)により一単位数(25)のパチンコ玉を払い出す準備(払出準備)が整っているか否かを確認し、該払出準備が整っていることを条件として、EXSをLOWとすることにより、EXS信号線を介して、カードユニット3の制御ユニット328に単位払出準備信号を送信する(S4)。
次に該EXSのLOW(単位払出準備信号)を受信したカードユニット3の制御ユニット328は、BRQをHIGHとすることにより、BRQ信号線を介して、パチンコ機2の払出制御基板28に単位払出指令信号を送信する(S5)。次に該BRQのHIGH(単位払出指令信号)を受信したパチンコ機2の払出制御基板28は、玉払出装置29に対して払出信号を出力し、これに基づいて一単位数(25)のパチンコ玉の払出が行われると共に、該払出の完了に基づいて、EXSをHIGHとすることにより、EXS信号線を介して、カードユニット3の制御ユニット328に単位払出完了信号を送信する(S6)。
これらS3〜S6の制御を、5回繰り返すことにより、125玉をパチンコ機2から払い出し、これらの制御の終了に基づいて、BRDYをHIGHとすることにより、BRDY信号線を介して、パチンコ機2の払出制御基板28に払出終了信号を送信し(S7)、125玉の払出を終了する。このように、パチンコ玉が払い出されるときのS3〜S6の制御の繰り返し回数を「払出度数」と称する。
この実施の形態では、払出度数の1度数(S3〜S6の制御1回)あたり25玉のパチンコ玉が払い出されるようになっており、1度数あたりの払出玉数を一単位数としている。この「払出度数」は、基本単価以外の単価の貯玉数を使用して基本単価のパチンコ玉を払い出す「乗入れ」が実行されるときに、基本払出玉数に応じた払出度数から乗入れ状態時払出玉数に応じた払出度数に変更可能となっている。
また、制御ユニット328は、通信部334並びにHUB7を介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されている前述の残額管理装置100、持玉管理装置140、及び会員管理装置150等とデータ通信可能に接続されており、これらの各コンピュータと各種データの送受が該通信部334を通じて可能とされている。
また、制御ユニット328に接続された表示制御基板329は、表示部312を構成する液晶表示器313や、透明タッチパネル314や、再プレイボタン319に対応する再プレイスイッチ319a等の電子部品が接続されており、これら透明タッチパネル314の操作情報や、再プレイボタン319の操作情報が、表示制御基板329を介して制御ユニット328に出力される。
本実施の形態の表示制御基板329には、液晶表示器313の表示駆動を行う表示駆動回路(図示略)や、前記透明タッチパネル314からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路(図示略)や、表示部312に表示する表示映像に関する処理を行うVDP(図示略)や、メニュー表示等に使用する画像データ等を記憶するVROM(図示略)や、表示部312に表示する表示データを一時記憶するVRAM(図示略)や、制御ユニット328から独立して、各種スイッチ類や透明タッチパネル等の入力に伴う判断や処理を処理プログラムに基づいて実施する表示制御マイコン等が実装されており、制御ユニット328から出力される表示データ(ページデータ)等に基づいて、各種の表示画面を、表示部312を構成する液晶表示器313に表示可能とされている。
制御ユニット328では、残額管理装置100との通信により該残額管理装置100で管理されるプリペイド残額の更新に伴い、記憶しているプリペイド残額(表示部312に表示する「カード残高」の数値)を更新し、持玉管理装置140との通信により該持玉管理装置140で管理される持玉数の更新に伴い、記憶している持玉数(表示部312に表示する「持玉」の数値)を更新し、会員管理装置150との通信により該会員管理装置150で管理される貯玉数の更新に伴い、記憶している貯玉数(表示部312に表示する「貯玉」の数値)を更新する。
また、制御ユニット328は、持玉管理装置140から定期的(本実施の形態では約10秒毎)に送信されてくるオンライン確認要求の受信の有無により、持玉管理装置140との通信状態がオンライン状態であるかオフライン(通信不能)状態であるかを検知できるようになっていると共に、これらオンライン確認要求の受信に応じてオンライン確認応答を持玉管理装置140に返信することで、持玉管理装置140においても各カードユニット3のオンライン・オフライン状態を検知できるようになっている。なお、これらオンライン確認要求としては、他のデータ送信要求にて代用される場合がある。
この実施の形態では、カードユニット3は、持玉管理装置140を介して会員管理装置150と通信を行う。ここで、カードユニット3と持玉管理装置140との間でオンライン状態が成立している場合であっても、持玉管理装置140と会員管理装置150との間ではオフライン状態となっている場合がある。このような場合には、持玉管理装置140は、会員管理装置150とのオフライン状態を通知するためのオフライン情報(例えば、S5130のCU切断通知)をカードユニット3に送信する。オフライン情報を受信したカードユニット3では、持玉管理装置140との間ではオンライン状態であるが、会員管理装置150との間ではオフライン状態であることを把握することができるため、例えば、持玉数の使用を可能とし、貯玉数の使用(後述する乗入れも含む)を禁止するといった制御を行うことが可能となる。
また、この実施の形態では、カードユニット3がオンライン確認要求を受信しており、且つオフライン情報を受信していないとき、即ち、持玉管理装置140と通信可能であり、且つ会員管理装置150と通信可能である場合にのみ、貯玉の使用(後述する乗入れも含む)が許容される。
また、制御ユニット328は、計数・端数払出ユニット340と計数情報や端数払出要求等の各種のデータを、少ない通信線数にてデータの送受が可能なシリアル通信により送受可能に接続されている。
ここで、本実施の形態の計数・端数払出ユニット340について説明する。本実施の形態の計数・端数払出ユニット340は、図2に示すように、パチンコ機2の下皿24の直下に配置された横長の箱状物であり、カードユニット3の最も下方位置に設けられている不図示の回収流路ボックスに連結樋344を介して連結されている。
そして、計数・端数払出ユニット340の上面には、下皿24から排出されるパチンコ玉が投入されるホッパ形状とされた不図示の投入部が形成されていて、その前面のカードユニット3本体側(向かって左側)には、払出(返却)された端数のパチンコ玉が取り出し可能に貯留される返却貯留部342が設けられている。
計数・端数払出ユニット340の内部には、計数・端数払出ユニット340の制御を行う制御マイコン等が搭載された制御基板により構成される制御部350が内蔵されている。この制御部350には、図3に示すように、流路変更シャッタ351、払出モータ353、払出センサ354、計数センサ356、及び貯留玉センサ357等が接続されていて、該制御部350にて計数・端数払出ユニット340の各機能が形成されるように制御される。また、制御部350は、カードユニット3の本体と連結樋344を介して電気的に接続されている。
計数・端数払出ユニット340の投入部に投入されたパチンコ玉は不図示の計数流路に流入して該計数流路上を連結樋344の方向に向けて流下し、該計数流路の下流部に設けられている計数センサ356にて検出されるようになっている。計数センサ356にて検出されたパチンコ玉の流下方向は流路変更シャッタ351により変更可能となっている。該流路変更シャッタ351が出没することによって、パチンコ玉の流下方向を、連結樋344側或いはパチンコ玉を貯留する不図示の貯留部側に切り替えることが可能とされている。
ここで、計数センサ356によりパチンコ玉が検出される毎に制御ユニット328に記憶されている計数済玉数の値が加算される。そして、所定のタイミング(例えば、計数済玉数が更新されることなく5秒が経過したタイミング)で、制御ユニット328に記憶されている持玉数に計数済玉数の値が加算されて持玉数が更新されると共に、計数済玉数の値は0にリセットされる。
貯留部に流入するパチンコ玉は、貯留玉センサ357により検出されていき、貯留部内がパチンコ玉により満たされることにより、貯留玉センサ357によってパチンコ玉が所定時間以上連続して検出された場合には、流路変更シャッタ351による貯留部側への流路変更が解除されることで、計数センサ356により検出された計数済みのパチンコ玉は全て、連結樋344を流下してカードユニット3内部の回収流路ボックスを介して遊技島内に回収される。
また、貯留部に貯留されたパチンコ玉は、払出モータ353によって1つずつ返却貯留部342に払出可能となる。このとき、払出センサ354により、遊技者に払出(返却)するパチンコ玉数を計数可能となっている。
貯留部にパチンコ玉が貯留されている状態において、一単位数未満の端数のパチンコ玉数、例えば、端数として20玉の払出(返却)がなされる場合、つまり、制御部350が制御ユニット328から払出(返却)する端数である20玉を含む端数払出要求を受信した場合には、該受信した端数払出要求に含まれる払出玉数(端数)である20の検出信号が払出センサ354から入力されてくるまで払出モータ353を作動させることにより、該払出玉数(端数)である20個のパチンコ玉が、返却貯留部342に返却されて貯留されるようになる。
制御部350は、端数に相当する数の検出信号が払出センサ354から入力されてきた際には、端数払出要求の応答として、端数払出完了通知を制御ユニット328に対して送信することにより、制御ユニット328は、端数払出要求で指定した端数の払出が完了したことを認識する。
この実施の形態では、各カードユニット3において設定される基本払出玉数はいずれも一単位数(25)の整数倍であるため、プリペイド残額が基本払出玉数に相当する金額(例えば4.00円×125=500円)以上の場合、持玉数(貯玉数)が基本払出玉数以上の場合には、前述した払出制御基板28と制御ユニット328との通信によって、基本払出玉数に相当する全数を払出可能となっている。
また、プリペイド残額が基本払出玉数に相当する金額(例えば4.00円×125=500円)未満であるが一単位数に相当する金額(例えば4.00円×25=100円)以上の場合には、[一単位数×n<(プリペイド残額/基本単価)]となる最大のnを払出度数として設定し、前述した払出制御基板28と制御ユニット328との通信によって、設定された払出度数に相当する数のパチンコ玉を払い出す。
また、プリペイド残額が一単位数に相当する金額(例えば4.00円×25=100円)未満である場合には、[基本単価×n<プリペイド残額]となる最大のnを端数として設定し、制御ユニット328から計数・端数払出ユニット340に対して、設定した端数を含む端数払出要求が送信され、計数・端数払出ユニット340の返却貯留部342に端数相当のパチンコ玉が払い出される。
また、持玉数(貯玉数)が基本払出玉数未満であるが一単位数以上の場合には、[一単位数×n<持玉数(貯玉数)]となる最大のnを払出度数として設定し、前述した払出制御基板28と制御ユニット328との通信によって、設定された払出度数に相当する数を払い出す。
また、持玉数(貯玉数)が一単位数未満である場合には、当該持玉数(貯玉数)を端数として設定し、制御ユニット328から計数・端数払出ユニット340に対して、設定した端数を含む端数払出要求が送信され、計数・端数払出ユニット340の返却貯留部342に端数相当のパチンコ玉が払い出される。
なお、基本払出玉数として一単位数の整数倍ではない払出玉数が設定されている場合には、前述した払出制御基板28と制御ユニット328と通信による払出と、計数・端数払出ユニット340による払出の両方が実行されることにより、該基本払出玉数のパチンコ玉が払い出されるようにすると良い。例えば、基本払出玉数として116が設定されている場合には、払出度数が4に設定され、前述した払出制御基板28と制御ユニット328との通信によって100玉がパチンコ機2から払い出され、計数・端数払出ユニット340の返却貯留部342に端数の16玉が払い出される。
なお、この実施の形態では、計数・端数払出ユニット340の内部に設けられた貯留部に端数払出用のパチンコ玉を貯留するようにしているが、このような形態に限らず、端数相当のパチンコ玉を払い出す場合に、遊技島の玉供給経路から計数・端数払出ユニット340に供給されたパチンコ玉を払い出すようにしても良い。
(残額管理装置)
次に、本実施の形態の残額管理装置100について、図4に基づき説明する。まず、本実施の形態に用いた残額管理装置100は、図4に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス101に、該残額管理装置100が実施する各種処理を行うCPU102、ワークメモリ等として使用されるRAM103、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC104、ハードディスク等からなる記憶装置105、キーボードやマウス等の入力装置106、各種の画面を表示出力する表示装置107、各種情報をプリント出力するプリンタ108、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたカードユニット3(制御ユニット328)やカード発行・入金機等の各装置とのデータ通信を行う通信部109、カード会社に設置された残額管理サーバ12とのデータ通信を行うデジタルサービスユニット(DSU)110が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置105には、残額管理装置100において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カード及びビジターカードに残存するプリペイド残額を管理するための残額管理テーブル(図5参照)が記憶されている。
残額管理テーブルには、図5に示すように、各ビジターカード及び各会員カードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者の会員番号(会員カードのみ)と、プリペイド残額とが記憶されており、会員カードに記憶されているカードID若しくは会員番号、ビジターカードに記憶されているカードIDから、プリペイド残額を特定できるようになっている。
カードユニット3の紙幣識別ユニット321により紙幣が受け付けられたときには、該カードユニット3と残額管理装置100との間で通信が行われ、該受け付けた紙幣に応じた識別額が、カードユニット3にて受付中の会員カード又はビジターカードのカードIDに対応付けて残額管理テーブルで管理されているプリペイド残額に加算される。また、カードユニット3の制御ユニット328に記憶されているプリペイド残額も加算後のプリペイド残額に更新されると共に、受付中の会員カード又はビジターカードに記録されているプリペイド残額も書き換えられる。
カードユニット3において払出ボタン21が操作され、受付中の会員カード又はビジターカードのプリペイド残額を使用したパチンコ玉の払出が実行されるときには、該カードユニット3と残額管理装置100との間で通信が行われ、カードユニット3にて受付中の会員カード又はビジターカードのカードIDに対応付けて残額管理テーブルで管理されているプリペイド残額から、消費金額(払出玉数×基本単価に相当)が減算される。また、カードユニット3の制御ユニット328に記憶されているプリペイド残額も減算後のプリペイド残額に更新されると共に、受付中の会員カード又はビジターカードに記録されているプリペイド残額も書き換えられる。
(持玉管理装置)
次に、本実施の形態の持玉管理装置140について、図6に基づき説明する。まず、本実施の形態に用いた持玉管理装置140は、図6に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス141に、該管理コンピュータ140が実施する各種処理を行う中央演算処理装置(CPU)142、ワークメモリ等として使用されるRAM143、時刻情報やカレンダ情報を出力するリアルタイムクロック(RTC)144、ハードディスク等からなる記憶装置145、キーボードやマウス等の入力装置146、各種の画面を表示出力する表示装置147、各種情報をプリント出力するプリンタ148、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたカードユニット3及び会員管理装置150、並びに景品交換用POS端末170等とのデータ通信を行う通信部149が接続された通常のコンピュータである。
また、CPU142は、前述したように、通信部149から各カードユニット3に対して定期的にオンライン確認要求を送信し、各カードユニットから装置IDを含むオンライン確認応答を受信することにより、各カードユニット3とオンライン状態であるかオフライン状態であるかを検知可能である。また、会員管理装置150に対しても、定期的にオンライン確認要求を送信し、会員管理装置150からオンライン確認応答を受信することにより、会員管理装置150とオンライン状態であるかオフライン状態であるかを検知可能である。会員管理装置150とオフライン状態である場合には、カードユニット3に対してオフライン情報を送信する。
ここで、会員管理装置150と持玉管理装置140との間でオンライン状態が成立している場合であっても、持玉管理装置140とCU3との間ではオフライン状態となっている場合がある。このような場合には、持玉管理装置140は、CU3とのオフライン状態を通知するためのオフライン情報(例えば、S5230のCU切断通知)を会員管理装置150に送信する。オフライン情報を受信した会員管理装置150では、持玉管理装置140との間ではオンライン状態であるが、CU3との間ではオフライン状態であることを把握することができるため、例えば、乗入れ状態を解除するといった制御を行うことが可能となる。
記憶装置145には、持玉管理装置140において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、遊技者(会員カードを使用する会員遊技者及びビジターカードを使用するビジター遊技者)の所有価値である、当日において獲得された持玉数を管理するための持玉管理テーブル(図7参照)と、各カードユニット3の基本単価及び基本払出玉数、並びに各カードユニット3で受付中の会員カード又はビジターカードのカードIDを管理するためのCU管理テーブル(図8参照)とが記憶されている。
持玉管理テーブルには、図7に示すように、各カードID及び各会員番号(会員カードのみ)に対応付けて、当該会員カード又はビジターカードを使用した遊技者がその当日において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である持玉数が記憶されており、ビジターカードや会員カードに記憶されているカードID若しくは会員番号(会員カードのみ)から、当該遊技者が所有する持玉数を特定できるようになっている。
なお、持玉管理テーブルに管理されている持玉数は、その当日のみ持玉数として管理されており、営業終了後の営業終了時処理において会員カードのカードID及び会員番号に対応する持玉数は、当該会員カードのカードID及び会員番号に対応する貯玉数に加算更新された後、全て0にクリアされる。また、営業終了後の営業終了時処理においてビジターカードのカードIDに対応する持玉数は、全て0にクリアされる。
ここで、図7に示すように、持玉数は、遊技機での遊技に使用可能な遊技媒体の基本単価(レート)毎に管理されている。この例では、エリア1は単価4.00円の持玉数、エリア2は単価2.00円の持玉数、エリア3は単価1.00円の持玉数を管理するための記憶領域であり、各エリアの持玉数は、当該エリアに対応した基本単価の遊技機での遊技で獲得した持玉数である。営業終了時処理においては、持玉管理テーブルにおける各エリアの持玉数が、後述する貯玉管理テーブルにおける当該エリアに対応したエリアの貯玉数に加算されることになる。
カードユニット3の計数・端数払出ユニット340におけるパチンコ玉の計数により制御ユニット328に記憶される持玉数が更新されるときには、該カードユニット3と持玉管理装置140との間で通信が行われ、カードユニット3にて受付中の会員カード又はビジターカードのカードIDに対応付けて持玉管理テーブルで管理されている持玉数が、当該カードユニット3にて記憶されている持玉数に更新される。ここで、当該カードユニット3の装置IDに対応した基本単価に対応したエリアの持玉数が更新されるものとする。また、カードユニット3の制御ユニット328に記憶されている持玉数も加算後の持玉数に更新されると共に、受付中のビジターカードに記録されている持玉数も書き換えられる。
また、カードユニット3において再プレイボタン319が操作され、受付中の会員カード又はビジターカードのカードIDに対応付けられた持玉数を使用したパチンコ玉の払出が実行されるときには、該カードユニット3と持玉管理装置140との間で通信が行われ、カードユニット3にて受付中の会員カード又はビジターカードのカードIDに対応付けて持玉管理テーブルで管理されている持玉数から、払出玉数が減算される。ここで、当該カードユニット3の装置IDに対応した基本単価に対応したエリアの持玉数から払出玉数が減算されるものとする。また、カードユニット3の制御ユニット328に記憶されている持玉数も減算後の持玉数に更新されると共に、受付中のビジターカードに記録されている持玉数も書き換えられる。
なお、このような持玉数の更新形態に限らず、パチンコ玉の計数や持玉数を使用したパチンコ玉の払出が実行されるときには、持玉管理装置140で管理されている持玉数が更新されずにカードユニット3側で記憶されている持玉数のみが更新され、カードユニット3から会員カード又はビジターカードが返却されるときに、該カードユニット3と持玉管理装置140との間で通信が行われ、当該会員カード又はビジターカードのカードIDに対応付けて持玉管理装置140にて記憶されている持玉数が、カードユニット3にて記憶されている持玉数に更新されるようにしても良い。ここで、当該カードユニット3の装置IDに対応した基本単価に対応したエリアの持玉数が更新されるものとする。また、ビジターカードが返却されるときに、当該カードユニット3にて記憶されている持玉数が当該ビジターカードに記録されるようにしても良い。
CU管理テーブルには、図8に示すように、各カードユニット3の装置ID(台番号)に対応付けて、当該カードユニットに対応して設けられる遊技機において使用可能な遊技媒体の単価である基本単価と、プリペイド残額を使用して当該基本単価の遊技媒体を払い出すための払出操作(払出ボタン21の操作)、又は、当該基本単価に対応したエリアの持玉数(貯玉数)を払い出して当該遊技機での遊技に使用可能とするための払出操作(再プレイボタン319の操作)で払い出されるパチンコ玉の数である基本払出玉数と、当該カードユニットにおいて受付中の会員カード又はビジターカードのカードIDである受付中カードIDと、が記憶されている。なお、基本単価に対応したエリア以外のエリアの貯玉数を使用して当該基本単価のパチンコ玉を払い出す乗入れが実行される場合において、当該基本単価を「乗入れ先エリア単価」と称する場合がある。
ここで記憶されている基本単価及び基本払出玉数は、各装置IDのカードユニット3に送信され、制御ユニット328のRAM328bに記憶される。後述する乗入れ状態となっていない場合は、プリペイド残額を使用する場合、持玉数を使用する場合、及び、貯玉数を使用する場合(貯玉再プレイの場合)のいずれにおいても、各カードユニット3で記憶される基本払出玉数のパチンコ玉が払い出される。例えば、基本単価が4.00円の場合の基本払出玉数は125となっているため、制御ユニット328とパチンコ機2との間で通信が実行され、5度数相当の125玉が払い出されることになる。また、基本単価が2.00円及び1.00円の場合の基本払出玉数は200となっているため、制御ユニット328とパチンコ機2との間で通信が実行され、8度数相当の200玉が払い出されることになる。
(会員管理装置)
次に、本実施の形態の会員管理装置150について、図9に基づき説明する。まず、本実施の形態に用いた会員管理装置150は、図9に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス151に、該会員管理装置150が実施する各種処理を行うCPU152、ワークメモリ等として使用されるRAM153、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC154、ハードディスク等からなる記憶装置155、キーボードやマウス等の入力装置156、各種の画面を表示出力する表示装置157、各種情報をプリント出力するプリンタ158、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続された持玉管理装置140及び景品交換用POS端末170等の各装置とのデータ通信を行う通信部159、貯玉管理期間に設置された貯玉管理サーバ15とのデータ通信を行うデジタルサービスユニット(DSU)160が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置155には、会員管理装置150において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードを所持する会員遊技者が所有する当日前に当該会員遊技者により獲得された貯玉数を管理するための貯玉管理テーブル(図10参照)と、遊技機の基本単価(乗入れ先エリア単価)とは異なる単価(乗入れ元エリア単価)の貯玉を使用して当該遊技機に対応した単価の遊技媒体を払い出す乗入れを許可するか否かを管理するための乗入許可テーブル(図11(a)を参照)と、乗入れを許可する時間帯を管理するための乗入許可時間帯テーブル(図11(b)を参照)と、前述した持玉管理装置140から取得可能なCU管理テーブルとが記憶されている。
貯玉管理テーブルには、図10に示すように、会員カードの各カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者を個々に識別可能な会員識別情報である会員番号と、当該会員遊技者が当日前(ただし当日に景品交換用POS端末170の使用によって持玉数が貯玉数に変換された場合には、当該貯玉数も含まれる)において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である貯玉数とが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員番号から、当該会員遊技者が所有する所有価値である貯玉数を特定できるようになっている。
ここで、図10に示すように、貯玉数は、遊技機での遊技に使用可能な遊技媒体の基本単価(レート)毎に管理されている。この例では、エリア1は単価4.00円の貯玉数、エリア2は単価2.00円の貯玉数、エリア3は単価1.00円の貯玉数を管理するための記憶領域であり、各エリアの貯玉数は、当該エリアに対応した基本単価の遊技機での遊技で獲得した所有価値である。
また、この実施の形態では、各エリアにおける貯玉の単価は、前述した持玉管理テーブルにおける当該エリアに対応したエリアにおける持玉の単価と共通である。そのため、遊技場の営業終了後(あるいは景品交換用POS端末170の使用時)に持玉を貯玉に移行させるためには、会員管理装置150が持玉管理装置140から持玉管理テーブルの記憶内容を取得して、会員番号毎に、持玉管理テーブルにおけるエリアnの持玉数を貯玉管理テーブルにおけるエリアnの貯玉数に加算する(n=1,2,…,10)処理を実行すると良い。
また、カードユニット3において再プレイボタン319が操作され、受付中の会員カードの会員番号に対応付けられた貯玉数を使用したパチンコ玉の払出(貯玉再プレイ)が実行されるときには、該カードユニット3と会員管理装置150との間で通信が行われ、カードユニット3にて受付中の会員カードの会員番号に対応付けて貯玉管理テーブルで管理されている貯玉数から、払出玉数が減算される(即ち、乗入れを伴わない通常の貯玉再プレイが実行される)。このように、非乗入れ状態においては、当該カードユニット3の装置IDに対応した基本単価に対応したエリアの貯玉数が減算される。一方、乗入れ状態においては、当該カードユニット3の装置IDに対応した基本単価に対応したエリアの貯玉数ではなく、乗入れ元エリアの貯玉数が減算される。
乗入れ許可テーブルには、図11(a)に示すように、貯玉管理テーブルで管理される各エリア(乗入れ元エリア)毎に、当該エリアにおける貯玉を他のエリア(乗入れ先エリア)の貯玉に変換する乗入れを許可するか否かが記憶されている。乗入れが許可される乗入れ元エリアと乗入れ先エリアとの組合せを○、乗入れが許可されない乗入れ元エリアと乗入れ先エリアとの組合せを×で示している。
例えば、エリア1の貯玉(単価4.00円)は、エリア2の貯玉(単価2.00円)及びエリア3の貯玉(単価1.00円)に変換可能であるが、エリア4の貯玉(単価20.00円)には変換不能である。即ち、乗入れ元エリア単価が4.00円であり乗入れ先エリア単価が2.00円の乗入れ、乗入れ元エリア単価が4.00円であり乗入れ先エリア単価が1.00円の乗入れは許可されるが、乗入れ元エリア単価が4.00円であり乗入れ先エリア単価が20.00円の乗入れは不許可となっている。
乗入れ許可時間帯テーブルには、図11(b)に示すように、乗入れが許可される乗入れ元エリアと乗入れ先エリアの組合せ毎に、乗入れを許可する時間帯が記憶されている。例えば、乗入れ元エリア単価が4.00円(エリア1)の場合には、乗入れ先エリア単価によらず、遊技場の営業時間中(10:00〜22:00)は乗入れを行うことが可能である。一方で、乗入れ元エリア単価が2.00円(エリア2)の場合、乗入れ元エリア単価が1.00円(エリア3)の場合には、乗入れ先エリア単価によらず、18:00〜22:00の時間帯に限り乗入れが許可される。
なお、記憶装置155には、不図示の会員情報管理テーブルも記憶されており、該会員情報記憶テーブルでは、会員カードに記録されているカードID及び会員番号に対応付けて、当該会員番号により識別される会員遊技者が会員登録時に登録した氏名及び暗証番号が記憶されていると共に、当該会員カードが使用可能であるか否かを示す使用可否情報が記憶されている。会員カードが発行された時点では使用可否情報が使用可能と設定されている。
会員遊技者が会員カードを紛失した場合には、遊技場に氏名及び暗証番号を届け出ることにより、遊技場の店員が氏名及び暗証番号を入力装置156により入力することで、CPU152によって会員情報記憶テーブルから該当する会員カードが検索され、該当する会員カードについては使用可否情報が使用不可と設定される。
(景品交換用POS端末)
景品交換用POS端末170(以下、景品POS170と略記する)は、マイクロコンピュータが設けられ、このマイクロコンピュータには、制御中枢としてのCPU、CPUの制御動作プログラムを格納しているROM、CPUのワークエリアとしてのRAM、外部機器との信号の入出力を行なうための入出力インターフェイスが設けられている。CPUは、入出力インターフェイスを介して、持玉管理装置140との間での情報の入出力、会員管理装置150との間での情報の入出力がそれぞれ可能となっている。また、景品POS170には、マイクロコンピュータに接続されるカードリーダライタ、表示装置、キーボード等の入力装置、バーコードリーダ等が設けられている。
カードリーダライタにビジターカードが挿入されることにより、景品POS170と持玉管理装置140との間で通信が行われ、カードリーダライタで読み取られたビジターカードのカードIDに対応付けて持玉管理装置140で記憶されている持玉数が表示装置に表示される。この状態で、景品に付された交換玉数を示すバーコードをバーコードリーダで読み取ることにより、あるいは入力装置によって交換玉数を入力することにより、該交換玉数が、表示されている持玉数から減算される(これに伴い該交換玉数が、読み取られたカードIDに対応付けて持玉管理装置140で記憶されている持玉数から減算される)ことで、持玉と景品とを交換可能となっている。
また、カードリーダライタに会員カードが挿入されることにより、景品POS170と持玉管理装置140及び持玉管理装置140と貯玉管理装置150との間で通信が行われ、カードリーダライタで読み取られた会員カードのカードIDに対応付けて持玉管理装置140で記憶されている持玉数が、カードリーダライタで読み取られた会員カードの会員番号に対応付けて貯玉管理措置150で記憶されている貯玉数に加算され、該更新後の貯玉数が表示装置に表示される。この状態で、景品に付された交換玉数を示すバーコードをバーコードリーダで読み取ることにより、あるいは入力装置によって交換玉数を入力することにより、該交換玉数が、表示されている貯玉数から減算される(これに伴い該交換玉数が、読み取られたカードIDに対応付けて会員管理装置150で記憶されている貯玉数から減算される)ことで、貯玉と景品とを交換可能となっている。なお、更新後の貯玉数の一部のみを景品交換に使用し、残りの貯玉数は次回の遊技(貯玉再プレイ)に使用することも可能であり、更新後の貯玉数の全てを次回の遊技(貯玉再プレイ)に使用することも可能である。
[遊技用システムの処理]
以下、本実施の形態の遊技用システム1の動作、特にカードユニット3(CU3)、持玉管理装置140、及び会員管理装置150において実行される処理について説明する。この実施の形態において、CU3では、前述したように、当該CU3に対応した基本単価(乗入れ先エリア)の貯玉数を使用した貯玉再プレイを実行可能である。また、CU3では、当該CU3に対応した基本単価(乗入れ先エリア)とは異なる単価(乗入れ元エリア)の貯玉数を使用して、当該CU3に対応した基本単価(乗入れ先エリア)の遊技媒体を払い出す乗入れを実行可能である。
ここで、CU3での乗入れを実行可能とするための乗入れ意思確認に関して、各CU3において乗入れ意思確認を実行する場合と、各CU3では乗入れ意思確認を実行せずに他の装置によって乗入れの意思確認を実行する場合と、が想定される。以下の例では、各CU3で乗入れ意思確認を行わず景品POS端末で乗入れ意思確認を実行する場合の乗入れフローの概要(図13及び図14)と、各CU3で乗入れ意思確認を実行する場合の乗入れフローの概要(図15及び図16)とを示している。
1.乗入れフローの概要
1−1.景品POSで乗入れ意思確認する場合の乗入れフロー
図13及び図14は、景品POS170を使用する場合の乗入れフロー図であり、景品POS端末、CU3、持玉管理装置140、会員管理装置150間の処理の流れ及びデータの流れを示している。以下、図13を参照して、景品POS170で乗入れ登録(意思確認)を行い、CU3と接続した場合のフローについて説明する。
(景品POSで乗入れ意思確認)
まず、S100で、景品POS170は、会員カードが挿入されたか否かを判断する。会員カードが挿入されたと判断した場合、景品POS170は、会員カードに記録されたカードID及び会員番号情報を読み取り、貯玉数情報の照会及び暗証番号の照会、並びに持玉数情報の照会を行う。
貯玉数情報の照会及び暗証番号の照会は、景品POS170と会員管理装置150間の通信によって行われ(図示せず)、景品POS170にて受け付けられた会員カードの会員番号に対応付けて会員管理装置150で管理されている貯玉数情報及び暗証番号が景品POS170に記憶される。ここで、貯玉管理テーブルで管理されているエリア毎の貯玉数と、会員情報管理テーブルで管理されている暗証番号とが記憶されるものとする。
持玉数情報の照会は、S110で景品POS170から持玉管理装置140へ問い合わせ信号が送信され、さらにS120で景品POS170にて受け付けられた会員カードのカードIDに対応付けて持玉管理装置140で管理されている持玉数情報を、景品POS170に返信することで行われる。持玉管理装置140から送信された持玉数情報は、景品POS170に記憶される。ここで、持玉管理テーブルで管理されているエリア毎の持玉数が記憶されるものとする。
なお、持玉管理装置140は、S120において会員管理装置150と通信を行い、景品POS170にて受け付けられた会員カードの会員番号に対応付けて会員情報管理テーブルで記憶されている使用可否情報が、使用不可と設定されているか否かを確認するようにしており(S120におけるクレームカードの検索)、使用不可と設定されている場合には、景品POS170に対して持玉数情報を返信することなく、使用不可の結果を返信し、これを受信した景品POS170では、表示装置により使用不可の報知を行う。
貯玉数情報及び暗証番号、並びに持玉数を受信した景品POS170では、S130で表示装置の画面上に暗証番号入力画面が表示される。この暗証番号入力画面において入力された暗証番号と、上記の景品POS170に記憶された暗証番号が一致すると、S140で乗入れ選択画面が表示される。乗入れ選択画面には、上記の処理によって得られたエリア毎の貯玉数と持玉数とが表示される。
ここで遊技者は、エリア毎の貯玉数と持玉数を確認して、遊技を行おうとする遊技機に対応した基本単価の乗入れ先口座(エリア)を選択すると共に、乗入れ元口座(エリア)及び乗入れ元口座(エリア)の使用優先順位を選択し、S150で乗入れ登録を終了する。即ち、S150の乗入れ登録において、読み取られた会員番号を対象として、乗入れを行うか否かの意思確認(乗入れの同意)を行うと共に、乗入れ先口座と乗入れ元口座との関連付けを行い、さらに、乗入れ先口座への乗入れを実行する場合にいずれの乗入れ元口座の貯玉数から優先して使用するかを決定するようにしている。
例えば、乗入れ先口座としてエリア1(4.00円)を選択した場合に、優先度1の乗入れ元口座としてエリア2(2.00円)を選択し、優先度2の乗入れ元口座としてエリア3を選択することで、遊技を行う遊技機の基本単価(4.00円)に対応した乗入れ先口座の貯玉数及び持玉数がいずれも0となった場合に、まず、優先度1のエリア2を乗入れ元エリアとして、2.00円の貯玉を乗入れに使用可能とし、エリア2の貯玉数が0となった場合には、次いで優先度2のエリア3を乗入れ元エリアとして、1.00円の貯玉を乗入れに使用可能とする。なお、乗入れ先口座(エリア)に関しては、遊技者が選択可能としても良く、遊技場により予め定められている(例えばエリア1(4.00円)に限られる)ようにしても良い。
なお、S150の乗入れ登録においては、乗入れ先となるカードユニット3において、エリア毎の貯玉数と持玉数とがそれぞれ別個に表示される表示方式、及び、各エリア毎に貯玉数と持玉数とを合算した合算所有数が表示される表示方式、のいずれの表示方式とするかも設定可能である。
このようにして景品POS170にて設定された会員番号毎の乗入れの意思確認情報、乗入れ口座の関連付け情報、持玉数と貯玉数との合算表示/別表示の設定、及び、乗入れ時における払出対象となる乗入れ元口座の優先順位は、乗入れ登録情報として会員管理装置150に記憶される。会員管理装置150では、CU3から会員カードの挿入が通知され、当該会員カードの会員番号に対応した乗入れ登録情報が記憶されている場合には、当該乗入れ登録情報に基づいた乗入れを当該CU3において可能とするための制御(当該CU3を対象とした乗入れ元口座及び優先順位の設定及び表示方式の設定等)を実行する。
このように、遊技場側で管理可能であり、遊技者も使用可能な景品POS170を用いて乗入れの意思確認を行うことが可能である。遊技場側で管理しており会員情報が記憶されている会員管理装置150を遊技者に直接操作させることは不適切であるため、遊技場内に設置され、遊技者が操作可能な遊技用装置である景品POS170によって乗入れの意思確認を行うようにしている。
(貯玉再プレイ)
次に、図14を参照して、上記のように景品POS170で乗入れ登録(意思確認)を行った後、CU3にて貯玉再プレイを行う場合のフローについて説明する。
S160で遊技者によってCU3に会員カードが挿入されると(又は会員カードが挿入された状態において暗証番号の入力がされると)、S170でCU3はカード挿入イベント発生処理として、払出可能持玉数の問い合わせ処理、払出可能貯玉数の問い合わせ処理及び暗証番号の問い合わせ処理に移行する。CU3は、払出可能持玉数の問い合わせ処理により、挿入された会員カードのカードIDに対応付けて持玉管理テーブルで管理されている持玉数を取得し、払出可能貯玉数の問い合わせ処理により、挿入された会員カードの会員番号に対応付けて貯玉管理テーブルで管理されている貯玉数を取得し、暗証番号の問い合わせ処理により、挿入された会員カードの会員番号に対応付けて会員情報管理テーブルで管理されている暗証番号を取得するものである。
CU3は、S180でカード情報問い合わせを持玉管理装置140に送信する。カード情報問い合わせには、会員カードから読み取られたカードID及び会員番号が含まれる。CU3からカード情報問い合わせを受信した持玉管理装置140は、S190でカード挿入イベントを検知し、さらにS200で会員管理装置150に会員番号を含むカード情報問い合わせを送信する。
会員番号を含むカード情報問い合わせを受信した会員管理装置150は、S210で会員番号の照会と暗証番号の照会を行い、会員番号に対応する会員の口座の貯玉数を読み出し、さらにS220で持玉管理装置140にカード情報として送信する。持玉管理装置140は、S230で受信した暗証番号及び貯玉数情報と、S180で受信したカード情報問い合わせに含まれるカードIDに対応した持玉数情報とを含むカード情報をCU3に転送する。
CU3のタッチパネル314により遊技者が番号を入力することで、CU3が会員管理装置150から取得した暗証番号と、入力された番号との照合が実行される。暗証番号と入力された番号とが合致すると、貯玉再プレイが実行可能となる。ここで、S240で遊技者がCU3の再プレイボタン319を押すと、所定数(例えば、CU3に予め記憶されている基本払出玉数)の遊技媒体が遊技機から払い出され、S250で持玉管理装置140に引き落とし玉数及び会員番号を含む貯玉更新要求が通知される。持玉管理装置140は、S260で受信した引き落とし玉数及び会員番号を含む貯玉更新要求を、会員管理装置150に転送する。
会員管理装置150に登録された当該会員番号の口座(ここでは当該CU3で記憶されている基本単価に対応した口座)に貯玉残数が有りの場合(S270)は、S280で貯玉残数から引き落とし玉数が引き落とされ、貯玉残数が更新される。一方、当該会員番号の口座に貯玉残数が無しの場合は、後述するS360の処理に移行する。
S280で、当該CU3の基本単価に対応した口座の貯玉数から払出玉数(引き落とし玉数)が減算されると、S290で、更新後の貯玉残数は、貯玉更新応答として持玉管理装置140に送信される。貯玉更新応答を受信した持玉管理装置140は、S300で受信した貯玉残数を含む貯玉更新応答をCU3に送信する。
ここで、当該CU3の基本単価に対応した口座の貯玉数から払出玉数(引き落とし玉数)が減算されることにより、当該口座の貯玉数が0になったものとする。このとき会員管理装置150では、当該口座の貯玉数が0となったことに基づいて、景品POS170から受信して記憶している乗入れ登録情報に、当該CU3にて受付中の会員カードの会員番号が記憶されているか否かを確認する。乗入れ登録情報に会員番号が記憶されている場合には、乗入れ状態に移行し、当該口座以外の乗入れ元口座の貯玉数を使用して当該CU3から遊技媒体を払い出すことを可能とする。
このとき会員管理装置150、持玉管理装置140、及びCU3にて実行される処理は、後述する図21に示すS2300(乗入れの開始を通知)以降の処理と同様である。例えば、CU3において会員管理装置150から指定される乗入れ状態時払出玉数に応じた払出度数に変更可能であると共に、乗入れ状態であることが報知され、乗入れ元エリア単価等が表示される。
貯玉更新応答を受信したCU3は、S310で貯玉残数(ここでは当該口座の貯玉数である0)を再プレイ可能玉数としてCU3の表示部312に表示する。S320で再プレイ可能玉数を確認した遊技者が再プレイボタン319を押すと、所定数(例えば、CU3に記憶されている乗入れ状態時払出玉数)の遊技媒体が払い出され、S330で持玉管理装置140に引き落とし玉数及び会員番号を含む貯玉更新要求が通知される。持玉管理装置140は、S340で受信した引き落とし玉数及び会員番号を含む貯玉更新要求を、会員管理装置150に転送する。
会員管理装置150は、乗入れ状態において当該CU3で記憶されている基本単価に対応した口座(当該口座)の貯玉残数が0である(S350)ことに基づいて、S360で乗入れ可能玉数を抽出する。即ち、当該CU3で記憶されている基本単価に対応した口座以外の乗入れ元口座の貯玉数が抽出される。ここで、貯玉数の抽出対象となる乗入れ元口座は、会員管理装置150で記憶している当該会員番号の乗入れ登録情報で指定される優先順位に従って決定される。
そして、決定された乗入れ元口座の貯玉数から、払い出された基本単価の遊技媒体数に相当する引き落とし数が減算され、乗入れ元口座の貯玉数である乗入れ用貯玉残数の更新が行われる。ここで乗入れ元口座の貯玉数から減算される引き落とし数は、[当該CU3に対応した基本単価×当該CU3の制御により実際に払い出されたパチンコ玉数÷乗入れ元口座に対応した単価]により算出される。さらにS370で、更新後の乗入れ用貯玉残数は、貯玉更新応答として持玉管理装置140に送信される。
貯玉更新応答を受信した持玉管理装置140は、S380で受信した乗入れ用貯玉残数を含む貯玉更新応答をCU3に送信する。貯玉更新応答を受信したCU3は、S390で、乗入れ元口座の貯玉数を当該CU3の基本単価に換算した玉数(乗入れ元口座の貯玉数×乗入れ元口座に対応した単価÷当該CU3に対応した基本単価)を再プレイ可能玉数(当該口座以外の他口座からの乗入れ可能玉数)としてCU3の表示部312に表示する。ここで、再プレイ可能玉数として、乗入れ元口座の貯玉数自体を乗入れ元口座に対応した単価(乗入れ元エリア単価)と共に表示するようにしても良い。
図13及び図14の例では、上記の乗入れに使用する貯玉は、S100〜150の処理で景品POS170において乗入れ意思確認及び選択された乗入れ元口座(エリア)の貯玉が対象であり、CU3では乗入れ意思確認及び乗入れ元口座の選択を行わない構成となっている。そのため、乗入れを行いたい遊技者は、乗入れを行う前にCU3から会員カードを排出し、遊技機から景品POS170に移動して、遊技者又は店員によって乗入れに関する操作をする必要がある。
なお、図13及び図14の例では、乗入れを行おうとする遊技者が景品POS170にて乗入れの意思確認を行い、その後に実行される乗入れの処理は、景品POS170から乗入れ登録情報を取得して記憶している会員管理装置150と乗入れ先口座の基本単価に対応したCU3との間で実行されている。一方、以下の図15及び図16、並びに図18以降の例では、乗入れを行おうとする遊技者がCU3にて乗入れの意思確認を行い、その後に実行される乗入れの処理は、乗入れ登録情報を記憶する会員管理装置150と乗入れ先口座の基本単価に対応したCU3(乗入れの意思確認が行われたCU3又は台移動後のCU3)との間で実行される。ここで、乗入れの意思確認が行われる遊技用装置は、両者の場合で異なる(前者:景品POS170,後者:CU3)が、乗入れの意思確認後の乗入れに関する処理(後述する図21の乗入れ開始及び図22の貯玉再プレイ等)は両者で共通となる。
1−2.CUで乗入れ意思確認する場合の乗入れフロー
図15及び図16は、本発明の実施の形態の概要を説明するための乗入れフロー図であり、CU3、持玉管理装置140、会員管理装置150間の処理の流れ及びデータの流れを示している。以下、図13で説明した景品POS端末170ではなく、CU3で乗入れ登録を行う場合の処理の概要について説明する。なお、CU3において乗入れ意思確認を行い、乗入れ状態において払出を行う場合に実行される処理の詳細については、さらに図18〜図22を用いて後述する。
(CUで乗入れ意思確認)
以下、図15を参照して、CU3で乗入れ登録(意思確認)を行う場合のフローについて説明する。まず、S500で遊技者によってCU3に会員カードが挿入された後、会員カード挿入を検知したCU3は、S510でカードイベント発生処理に移行し、前述した払出可能持玉数の問い合わせ処理、払出可能貯玉数の問い合わせ処理及び暗証番号の問い合わせ処理を開始する。
CU3は、S520でカード情報問い合わせを持玉管理装置140に送信する。カード情報問い合わせには、会員カードから読み取られたカードID及び会員番号が含まれる。CU3からカード情報問い合わせを受信した持玉管理装置140は、S530でカード挿入イベントを検知し、さらにS540で会員管理装置150に会員番号を含むカード情報問い合わせを送信する。
会員番号を含むカード情報問い合わせを受信した会員管理装置150は、S550で会員番号の照会と暗証番号の照会を行い、会員番号に対応する会員の口座の貯玉数を読み出し、さらにS560で持玉管理装置140にカード情報として送信する。持玉管理装置140は、S570で受信した暗証番号及び貯玉数情報と、S520で受信したカード情報問い合わせに含まれるカードIDに対応した持玉数情報とを含むカード情報をCU3に転送する(S580)。ここで貯玉数が読み出される口座とは、S500において会員カードが挿入されたCU3で記憶される基本単価に対応する口座(エリア)であり、例えば単価4.00円の口座(エリア1)である。
CU3のタッチパネル314により遊技者が番号を入力することで、CU3が会員管理装置150から取得した暗証番号と、入力された番号との照合が実行される。暗証番号と入力された番号とが合致すると、CU3は、S590でCU3の表示部312に乗入れ選択画面を表示する。さらに遊技者が乗入れ選択画面上の「乗入れ」ボタンを選択することにより乗入れ意思確認が成され、S600でCU3から持玉管理装置140に、会員番号を含む乗入れ確認通知が送信される。
続いて、S610で乗入れ確認通知を受信した持玉管理装置140は、S620で、会員番号を含む乗入れ可能口座の問い合わせを会員管理装置150に送信する。乗入れ可能口座の問い合わせを受信した会員管理装置150は、S630で会員管理装置150に登録している各口座の乗入れ可否情報(乗入れ許可テーブル)を参照し、S640で各口座の乗入れ可否、受信した会員番号に対応した各口座の乗入れ前払出可能玉数及び乗入れ後払出可能玉数を含む乗入れ可能口座の照会結果を、持玉管理装置140に送信する。続いて、持玉管理装置140は、上記の乗入れ可能口座の照会結果をS650でCU3に送信する。
CU3は、受信した乗入れ可能口座の照会結果の情報に基づいて、S660でCU3の表示部312に当該口座に対する乗入れ可能口座を表示する。この乗入れ可能口座表示画面には、遊技媒体の単価ごとに分類された乗入れ元口座(エリア)名と、乗入れ前払出可能玉数及び乗入れ後払出可能玉数がそれぞれ表示されている。遊技者はCU3画面上で上記の情報を参照して、どの口座(エリア)を乗入れ元口座(エリア)とするかを選択することができる。
S670で遊技者がCU3画面上で乗入れ元口座を選択すると、S680でCU3画面は乗入れ同意確認画面に移行する。遊技者がCU3画面上で乗入れ同意確認を行うと、S690で、CU3から持玉管理装置140に乗入れ元口座を指定するための情報が送信される。乗入れ元口座を指定する情報を受信した持玉管理装置140は、S700で遊技者によって選択された乗入れ元口座に記憶されている持玉数を読み出し、S720で持玉の貯玉化要求を会員管理装置150に送信する。また、S710で、持玉管理装置140は、S670〜S680で遊技者によって選択された乗入れ元口座の番号(例えばエリア1〜10から選択されるエリア番号)を会員管理装置150に通知する。
会員管理装置150は、受信した持玉の貯玉化要求(S720)を元に、S730で乗入れ元口座の持玉を貯玉化し、貯玉数を更新する。即ち、持玉管理テーブルにおける乗入れ元口座(エリアn)の持玉数を貯玉管理テーブルにおける乗入れ元口座(エリアn)の貯玉数に加算する。また、受信した乗入れ元口座の番号(S710)を元に、S740で乗入れ元口座を決定して、乗入れ意思確認の登録を完了する。このとき、会員管理装置150には、受信した会員番号と選択された乗入れ元口座とを含む乗入れ登録情報が記憶されることになる。
(貯玉再プレイ)
次に、図16を参照して、上記のCU3での乗入れ登録(意思確認)を行った後、貯玉再プレイを行う場合のフローについて説明する。図15では、図13の例と異なり、景品POS170等の遊技機から離れた位置に設置された機器ではなくCU3で乗入れ登録を行ったので、遊技者は離席すること無く、またカードを排出して再度挿入する必要も無く、乗入れ登録から貯玉再プレイに移行することができる。
なお、図13で示したように景品POS170にて乗入れ意思確認を行った後に、CU3にて図15に示した乗入れ意思確認を再度行うことにより、会員管理装置150に記憶されている乗入れ登録情報の変更を行うようにしても良い。即ち、図13では乗入れを実行する意思確認を行ったが、図15では乗入れを実行しない意思登録に変更したり、あるいは、図13で設定した乗入れ元口座を、図15で設定した他の乗入れ元口座に変更することが可能である。また、これとは逆に、図15で示したようにCU3にて乗入れ意思確認を行った後に、景品POS170にて図13に示した乗入れ意思確認を再度行うことにより、会員管理装置150に記憶されている乗入れ登録情報の変更を行うようにしても良い。
S800で遊技者がCU3の再プレイボタン319を押すと、所定数(例えば、CU3に予め記憶されている基本払出玉数)の遊技媒体が遊技機から払い出され、S810で持玉管理装置140に引き落とし玉数及び会員番号を含む貯玉更新要求が通知される。持玉管理装置140は、S820で受信した引き落とし玉数及び会員番号を含む貯玉更新要求を、会員管理装置150に転送する。
会員管理装置150に登録された当該会員番号の口座(ここでは当該CU3で記憶されている基本単価に対応した口座)に貯玉残数が有りの場合(S830)は、S840で貯玉残数から引き落とし玉数が引き落とされ、貯玉残数が更新される。一方、当該会員番号の口座に貯玉残数が無しの場合は、後述するS920の処理に移行する。
S840で、当該CU3の基本単価に対応した口座の貯玉数から払出玉数(引き落とし玉数)が減算されると、S850で、更新後の貯玉残数は、貯玉更新応答として持玉管理装置140に送信される。貯玉更新応答を受信した持玉管理装置140は、S860で受信した貯玉残数を含む貯玉更新応答をCU3に送信する。
貯玉更新応答を受信したCU3は、S870で貯玉残数を再プレイ可能玉数としてCU3の表示部312に表示する。S880で再プレイ可能玉数を確認した遊技者が再プレイボタン319を押すと、所定数(例えば、基本払出玉数以下の貯玉残数)の遊技媒体が遊技機及び計数・端数払出ユニット340から払い出され、S890で持玉管理装置140に引き落とし玉数及び会員番号を含む貯玉更新要求が通知される。持玉管理装置140は、S900で受信した引き落とし玉数及び会員番号を含む貯玉更新要求を、会員管理装置150に転送する。
そして、会員管理装置150に登録された当該会員番号の口座(ここでは当該CU3で記憶されている基本単価に対応した口座)の貯玉残数から、指定された引き落とし玉数が減算され、貯玉残数が0に更新されたものとする。そして、会員管理装置150に登録された当該会員番号の口座(ここでは当該CU3で記憶されている基本単価に対応した口座)の貯玉残数が0であることに基づいて(S910)、上記の図15のフローで選択された乗入れ元口座からの乗入れ状態に移行する。
乗入れ状態への移行に対応して、S920において、払出度数(払出玉数)は通常用払出度数(CU3に対応した基本払出玉数に応じた度数)から乗入れ用払出度数(乗入れ状態時払出玉数に応じた度数)に変更可能とされる。ここで、乗入れ状態における1回の貯玉再プレイによって払い出されるパチンコ玉の数である乗入れ状態時払出玉数は、[乗入れ状態時払出玉数×当該CU3に対応した基本単価÷乗入れ元口座に対応した単価]が整数となるように設定される。
続いてS940で、会員管理装置150からCU3に持玉管理装置140を介して、乗入れ状態への切り替え通知及び乗入れ状態時払出玉数に対応した乗入れ用払出度数への変更指示が送信される。CU3は、S960で払出度数を乗入れ状態時払出玉数に対応した乗入れ用払出度数に変更し、CU3画面に乗入れ状態であることを表示する。
また、乗入れ状態においてCU3で記憶されている基本単価に対応した口座の貯玉残数が0であるときに、再プレイボタン319を押すと、乗入れ状態時払出玉数の遊技媒体が遊技機から払い出され、持玉管理装置140に引き落とし玉数(乗入れ状態時払出玉数)及び会員番号を含む貯玉更新要求が通知される。持玉管理装置140は、受信した引き落とし玉数(乗入れ状態時払出玉数)及び会員番号を含む貯玉更新要求を、会員管理装置150に転送する。
そして、S930で、会員管理装置150に登録された当該会員番号の口座(ここでは当該CU3で記憶されている基本単価に対応した口座)の貯玉残数から、実際に払い出された基本単価の遊技媒体数(引き落とし玉数)に相当する貯玉数が減算され、乗入れ元口座の貯玉数である乗入れ用貯玉残数の更新が行われる。ここで乗入れ元口座の貯玉数から減算される引き落とし数は、[当該CU3に対応した基本単価×当該CU3の制御により実際に払い出されたパチンコ玉数÷乗入れ元口座に対応した単価]により算出される。さらに、更新後の乗入れ用貯玉残数は、貯玉更新応答として持玉管理装置140に送信される。
貯玉更新応答を受信した持玉管理装置140は、S950で受信した乗入れ用貯玉残数を含む貯玉更新応答をCU3に送信する。貯玉更新応答を受信したCU3は、S970で、乗入れ元口座の貯玉数を当該CU3の基本単価に換算した玉数(乗入れ元口座の貯玉数×乗入れ元口座に対応した単価÷当該CU3に対応した基本単価)を再プレイ可能玉数(当該口座以外の他口座からの乗入れ可能玉数)としてCU3の表示部312に表示する。このように、表示上は当該CUの基本単価を基準として再プレイが可能な乗入れ玉数として表示される。但し、実際に他口座(乗入れ元口座)から引き落とすタイミングは、会員管理装置150が貯玉更新要求コマンドを受信したタイミングとなる。ここで、再プレイ可能玉数として、乗入れ元口座の貯玉数自体を乗入れ元口座に対応した単価(乗入れ元エリア単価)と共に表示するようにしても良い。
2.CUで乗入れ意思確認、乗入れ開始及び解除のシーケンス
2−1.起動時(初期立上時)の機器接続シーケンス
図17は、本実施の形態における会員管理装置150、持玉管理装置140及びCU3の起動時(初期立上時)の動作の流れを示す図である。
会員管理装置150、持玉管理装置140及びCU3の起動後、S1000で持玉管理装置140が会員管理装置150にエリア拡張版島コン接続要求を送信する。エリア拡張版島コン接続要求を受信した会員管理装置150は、S1010で持玉管理装置140に、エリア拡張版島コン接続応答を送信し、さらにS1020で持玉管理装置状態要求を送信する。
エリア拡張版島コン接続要求とは、持玉管理装置140が起動したことを会員管理装置150に通知すると共に起動時におけるオンライン確認要求である。また、エリア拡張版島コン接続応答とは、会員管理装置150が起動したことを持玉管理装置140に通知すると共に起動時におけるオンライン確認応答である。持玉管理装置状態要求は、持玉管理装置140に対して乗入れ対応の可否を確認するためのコマンドである(図40を参照)。エリア拡張版島コン接続応答と持玉管理装置状態要求を受信した持玉管理装置140は、S1030で持玉管理装置状態応答を、会員管理装置150に送信する。
持玉管理装置状態応答とは、会員管理装置150に対して乗入れ対応の可否を通知するためのコマンドであり、図40に示す各項目(No1〜No6)が含まれる。乗入れ対応の可否は、持玉管理装置140におけるエリア設定に基づいて決定される。ここで、エリア設定には、通常エリア設定と拡張エリア設定の2種類の設定が存在し、通常エリア設定とは、使用可能な持玉数の口座数(エリア数)が第1所定数(例えばエリア1〜4の4口座)に制限される設定であり、拡張エリア設定とは、使用可能な持玉数の口座数(エリア数)が第1所定数より多い第2所定数(例えばエリア1〜10の10口座)となる設定である。乗入れを実行する場合には、持玉管理装置140の設定が、拡張エリア設定となっていることが前提となる。即ち、これらエリア設定(通常エリア設定又は拡張エリア設定)に基づく情報が、乗入れ対応可能な持玉管理装置140であるか否かを確認可能とするために会員管理装置150に対して送信される。
図40に示すように、持玉管理装置状態応答(S1030)には、貯玉相互乗入れの対応可否を示す貯玉相互乗入れ状態(No5)が含まれている。この貯玉相互乗入れ状態(No5)において、乗入れ対応可否フラグを、01:乗入れ対応可、又は、00:乗入れ対応不可、のいずれかに設定することで乗入れ対応の可否を指定可能となっている。会員管理装置150は、受信した持玉管理装置状態応答(S1030)の乗入れ対応可否フラグに基づいて、持玉管理装置140が乗入れに対応しているか否かを判定する。会員管理装置150は、持玉管理装置140が乗入れに対応していることを確認した場合には、使用可能な貯玉数の口座数(エリア数)を、拡張エリア設定に対応した第2所定数(例えばエリア1〜10の10口座)として、乗入れ用コマンド(CU設定変更通知2や貯玉持玉乗入れ情報等)を使用可能とする。
乗入れ対応可否フラグの設定の例としては、上記の拡張エリア設定によって、エリア数が10に拡張されており、且つ拡張エリア設定以外の事情により乗入れ無効となることが無い場合は、乗入れ対応可と判断して、乗入れ対応可否フラグを01(対応)とする。一方、エリア数が10未満の所定数の場合(通常エリア設定の場合)は、乗入れ対応不可(未対応)と判断して、乗入れ対応可否フラグを00(未対応)とする。また、エリア数は10に拡張されたが、拡張エリア設定以外の事情により乗入れ無効となる場合も、乗入れ対応不可(未対応)として、乗入れ対応可否フラグを00(未対応)とする。
ここで、乗入れ対応可否フラグが01(対応)の場合にのみ、後述するCU設定変更通知2に応じてCU3の設定を変更可能となる。乗入れ対応可否フラグが00(未対応)の場合に、後述するCU設定変更通知2が会員管理装置150から持玉管理装置140に通知された場合は、CU設定変更応答2で「結果:00以外(乗入れ状態移行不可)」を会員管理装置150に返信し、CU設定変更処理(乗入れ処理)を中止する。なお、以下に説明する実施の形態では、持玉管理装置140が乗入れに対応した機器構成となっている場合について説明する。
2−2.CUでの意思確認(乗入れ開始)
図18〜図22は、CU3で乗入れの意思確認(乗入れ登録)を行い、乗入れを実行する場合の、会員管理装置150、持玉管理装置140及びCU3間の処理の流れを示す図である。ここで、図18〜図22は、図15及び図16で既に説明した、CU3において乗入れの意思確認(乗入れ登録)を行い乗入れを実行する形態を、詳細に示すものである。
この例では、持玉管理装置140において、拡張エリア設定がされており且つ乗入れ対応が可能と設定されている。そして、前述したように、持玉管理装置140の持玉管理テーブル(図7)において、単価の異なる持玉を管理するためのエリア1〜10の口座が設定されており、会員管理装置150の貯玉管理テーブル(図10)においては、持玉管理テーブルのエリア1〜10各々に対応した単価の異なる貯玉を管理するためのエリア1〜10の口座が設定されている。
この例では、持玉管理テーブル及び貯玉管理テーブルにおいて、口座1(エリア1):4円口座、口座2(エリア2):2円口座、口座3(エリア3):1円口座、口座4(エリア4):20円口座としている。このうち、口座1〜3(エリア1〜3)はパチンコ機で使用可能な遊技媒体(パチンコ玉)に対応した口座であり、口座4(エリア4)はスロットマシンで使用可能な遊技媒体(メダル)に対応した口座である。
また、会員管理装置150には、会員カードのカードID及び会員番号に対応付けて会員の所有する貯玉/貯メダル数が記憶されている。また、持玉管理装置140には、会員カードのカードID及び会員番号に対応付けて会員の所有する持玉/持メダル数が記憶されている。持玉/持メダルは遊技場の営業当日のみ使用可能となっている。
図18においては、会員管理装置150に記憶されている会員所有の貯玉/貯メダル数は、口座1(エリア1)には0、口座2(エリア2)には2000、口座3(エリア3)には3000、口座4(エリア4)には4000となっており、口座5〜10(エリア5〜10)はいずれも0である。また、持玉管理装置140に記憶されている会員所有の持玉/持メダル数は、口座1(エリア1)には0、口座2(エリア2)には200、口座3(エリア3)には300、口座4(エリア4)及び口座5〜10(エリア5〜10)はいずれも0である。会員管理装置150及び持玉管理装置140における口座5〜10(エリア5〜10)はいずれも使用可能であるものの、遊技場の運用上使用されていない口座である。会員カード挿入前の初期状態においては、持玉管理装置140の発行済み取引通番は0、受信済み通番も0となっている。
また、CU3に記憶されている基本単価は4.00円であり、基本払出玉数として125が設定されているものとする。即ち、対応する遊技機では単価4.00円の遊技媒体が使用され、払出度数(125/25)は5度数と設定されているものとする。即ち、プリペイド残額を使用する場合(500円相当)、持玉数を使用する場合(125玉相当)、及び、貯玉数を使用する場合(125玉相当)のいずれにおいても、単価4.00円の遊技媒体が125玉払い出される。
ここで、CU3が記憶する基本単価は、持玉管理テーブル及び貯玉管理テーブルにおける口座1(エリア1)に対応しており、非乗入れ状態では、持玉数の更新に伴い、持玉管理テーブルにおける口座1(エリア1)の持玉数が更新され、貯玉数の更新に伴い、貯玉管理テーブルにおける口座1(エリア1)の貯玉数が更新される。このように、CU3で設定されている基本単価に対応した口座を当該口座と称する場合がある。
2−2−1.会員カード挿入
以下、CU3に会員カードが挿入された場合の、会員管理装置150、持玉管理装置140及びCU3間の処理の流れについて、図18及び図32(a)を参照して説明する。
S2000で、遊技者がカード残高1000円の会員カードをCU3に挿入すると、S2010でCU3から持玉管理装置140にカード挿入通知が送信される。このカード挿入通知には、CU3に挿入された会員カードのカードID(以下CIDと称する場合がある)及び会員番号が含まれている。
カード挿入通知を受信した持玉管理装置140は、S2020で、カード挿入通知で指定された会員番号を含むカード情報要求を会員管理装置150に送信する(S2020)。持玉管理装置140の発行済み取引通番は1に更新され、受信済み通番は0のままである。カード情報要求を受信した会員管理装置150は、会員カードの使用可否判断を実行し、使用可と判断された場合は、カード情報要求で指定される会員番号に対応付けて記憶している各口座の貯玉数から当該口座(CU3で記憶する基本単価に対応した口座)である口座1(エリア1)の貯玉数を読み出し、S2030でカード情報応答を持玉管理装置140に返信する。このカード情報応答には、会員番号、口座1:再プレイ可能玉数:0、及び、口座1:再プレイ可能度数:0、が含まれている。再プレイ可能玉数とは、当該口座の貯玉数(本例では0)であり、再プレイ可能度数とは、[当該口座1の貯玉数÷一単位数(25)]により算出される値の整数部分(本例では0)である。
ここで、会員カードの使用可否判断とは、何ら異常のない会員カードの場合のカード挿入結果OK(使用可)、その会員カードが会員管理装置150に登録されていない等の全く使用できない場合のカード挿入結果NG(使用不可、カード排出)、その会員カードの持玉数と貯玉数の使用を禁止するカード挿入結果NG(プリペイド残額のみ使用可)の3種類がある。カード挿入結果NG(プリペイド残額のみ使用可)となる場合とは、受信した会員番号は登録されているが、他のエラーが発見されてそのカードの持玉数と貯玉数との使用を禁止する必要がある場合である。他のエラーとは、例えば、カードが盗難(または紛失)され、その後そのカードのカードIDを失効カードとして登録した場合に、その失効カードとして登録されたカードIDと同じカードIDがカードユニット3から送信されてきた場合等である。
カード情報応答を受信した持玉管理装置140は、S2040で、カード情報応答で指定された情報(会員番号、口座1:再プレイ可能玉数:0、及び、口座1:再プレイ可能度数:0)を含むカード挿入結果をCU3に送信する。また、図示しないが、CU3は、受け付けた会員カードのカードIDに対応付けて持玉管理装置140で記憶されている各口座の持玉数のうち、当該CU3が記憶している基本単価に対応した口座1(エリア1)の持玉数を取得するものとする。また、図示しないが、CU3は、受け付けた会員カードのカードIDに対応付けて残額管理装置100で記憶されているプリペイド残額(カード残高)を取得するものとする。
カード挿入結果を受信したCU3は、遊技者が当該口座である口座1(エリア1)の総玉数を一見して把握できるように、S2050で当該口座1の貯玉数及び持玉数をCU3画面の所定の領域に表示し、会員カード挿入処理を終了する。
図32(a)は、この場合にタッチパネル式のCU3画面に表示されるメイン画面(通常画面とも言う)であり、プリペイド残額を使用する場合の1回あたりの使用金額(当該CU3が記憶する基本単価×基本払出玉数により算出される金額)が表示される(「500円貸出」)と共に、当該CU3が記憶する基本単価が表示され(「貸玉:1玉4円」)、当該CU3が記憶するプリペイド残額(受け付けた会員カードから読み取られたプリペイド残額)が表示される(「カード残高」)。また、持玉管理装置140から取得した持玉数が表示され(「持玉0玉」)、貯玉管理装置150から取得した貯玉数が表示される(「貯玉0玉」)。さらに、メニュー画面へ移行するためのメニューボタンが表示される(「メニュー」)。このように、遊技者は、当該口座の持玉数及び貯玉数を把握することができる。
2−2−2.乗入れ総玉数確認
口座1(エリア1)の4円口座に他の口座から乗入れを行うために、まず、乗入れ可能な総玉数の確認を行う。以下、乗入れ先口座が口座1(エリア1)の4円口座であり、他の口座を乗入れ元口座とする場合について、図19、図32(a)、図32(b)、図32(c)及び図32(d)を参照して説明する。
S2060で、遊技者が図32(a)のCU3メイン画面内の「メニュー」ボタンを指でタッチすることにより、図32(b)に示すCU3メニュー画面が表示される。メニュー画面には、「乗り入れ」、「持玉情報」、「総数確認」、「戻る」等の画面タッチ式の各ボタンが表示される。ここで、例えば遊技者が「戻る」ボタンに指でタッチすると、再び図32(a)のCU3メイン画面を表示することができる。
ここで、CU3は、記憶している当該CU3の基本単価に対応した持玉数及び貯玉数がいずれも0である場合にのみ、表示部312に「乗り入れ」ボタンを表示すると良い。
即ち、図15及び図16に示した例(並びに後述する図27及び図28に示す例)が、CU3において当該CU3に対応した基本単価の貯玉数が残存している状態であっても、乗入れの意思確認(乗入れ登録)は可能である(S590で基本単価の貯玉数によらず乗入れ意思確認を実行して、その後S880で貯玉再プレイが実行されたときに、基本単価の貯玉数が無いことを条件として、S930で乗入れ元口座の貯玉数が減算される)のに対して、この図18〜図22の例では、当該CU3に対応した基本単価の持玉数及び貯玉数が残存していない状態となったときに、乗入れの意思確認(乗入れ登録)が可能となる構成としても良い。
このような構成とすることで、当該口座の持玉数及び貯玉数によらず乗入れの意思確認(乗入れ登録)を許容することによる遊技用システム1の処理負担を抑制することができる。なお、このような構成とする場合には、CU3で記憶しているプリペイド残額の有無によらず、乗入れの意思確認(乗入れ登録)を許容するようにしても良く、プリペイド残額が0である場合にのみ、乗入れの意思確認(乗入れ登録)を許容するようにしても良い。
(乗入れ意思確認)
S2070で、遊技者が図32(b)のCU3メニュー画面内の「乗り入れ」ボタンに指でタッチすることにより、乗入れ意思確認が実施されると、CU3画面は、図32(c)の乗入れ処理中画面に移行し、CU3画面には「しばらくお待ちください」等の文字案内が表示される。また、図19に示すように、S2070に続いてS2080で、CU3から持玉管理装置140へ、貯玉持玉乗入れ確認通知が送信される。この貯玉持玉乗入れ確認通知には、図52に示す各項目(No1〜No4)が含まれ、CU3にて受付中の会員カードに関する会員番号、カードID、及びカード種別の情報が含まれている。
貯玉持玉乗入れ確認通知を受信した持玉管理装置140は、S2090で、貯玉持玉乗入れ確認通知で指定されるカードIDに対応付けて持玉管理装置140で記憶されている各口座(エリア)の持玉数を読み出し、会員管理装置150へ貯玉持玉乗入れ確認通知を送信する。この貯玉持玉乗入れ確認通知には、図45に示す各項目(No1〜No17)が含まれ、CU3から受信した貯玉持玉乗入れ確認通知が指定する会員番号、カードID、及びカード種別、並びに、各エリアの持玉数が含まれている。ここで、各エリアの持玉数は、本実施例においては上記のように、エリア1持玉残数:0、エリア2持玉残数:200、エリア3持玉残数:300、エリア4持玉残数:0、・・・エリア10持玉残数:0、である。
続いてS2100で、会員管理装置150は、貯玉持玉乗入れ確認通知で指定される各エリアの持玉数と、貯玉持玉乗入れ確認通知で指定される会員番号に対応付けて記憶している各エリアの貯玉数に基づいて、各エリアの総玉数(各エリアの持玉数と各エリアの貯玉数の合算値)を計算し、乗入れに使用可能な払出可能玉数として各エリア毎に記憶する。なお、この持玉数と貯玉数との合算処理は、乗入れ可能な玉数をCU3に表示して確認可能とするための計算処理であり、実際に持玉を貯玉に移行(持玉数及び貯玉数を更新)する処理ではない。
次にS2110で、会員管理装置150は、貯玉持玉乗入れ情報を持玉管理装置140へ送信する。図43は、貯玉持玉乗入れ情報に含まれる各項目(No1〜No59)の内容を示している。貯玉持玉乗入れ情報には、継続有無(No1)、継続番号(No2)、台番号(No3)、結果(No4)、会員番号(No5)、及びCID(No6)、並びに、各ブロック番号(ブロック1〜10)に対応した項目(No7〜58)が含まれる。ブロック番号とはCU3の画面内の画面配置の箇所を示すものであり、各ブロック番号に対応した項目は、当該ブロック番号に対応した画面上の表示領域に表示される情報を指定するものである。
継続有無(No1)は、乗入れエリア情報の電文継続有無を示す項目であり、ブロック数が10以下の場合には、00:継続無し、と設定され、11以上の場合には、01:継続有り、と設定される。貯玉持玉乗入れ情報1回の送信につき10ブロック分の情報を送信可能であるため、ブロック数が11以上の場合には、貯玉持玉乗入れ情報が複数回に分けて送信される。継続番号(No2)は、貯玉持玉乗入れ情報の継続回数を示す項目であり、01から始まり継続順(即ち10ブロック毎)に1インクリメントするものである。
ブロック数が11以上ある場合は、貯玉持玉乗入れ情報に含まれる継続有無フラグ(No1)及び継続番号(No2)の設定を用いて、貯玉持玉乗入れ情報が複数回に渡って送信される。例えば、ブロック数20である場合には、1回目に送信する貯玉持玉乗入れ情報の継続有無フラグ(No1)を、01:継続有り、と設定すると共に、継続番号(No2)を、01、と設定し、2回目に送信する貯玉持玉乗入れ情報の継続有無フラグ(No1)を、00:継続無し、と設定すると共に、継続番号(No2)を、02、と設定する。図19の例では、ブロック数は10であるので、継続有無フラグは00(継続無し)と設定され、継続番号は01に設定されている。
台番号(No3)は、受信した貯玉持玉乗入れ確認通知で指定された台番号である。結果(No4)は、乗入れ可能口座の問い合わせ結果であり、乗入れ元口座として選択可能な口座が存在する場合には、00:許可(乗入れ可能)と設定され、乗入れ元口座として選択可能な口座が存在しない場合には、00以外:禁止(乗入れ不可)と設定される。会員番号(No5)は、乗入れの対象となる会員番号であり、持玉管理装置140から受信した貯玉持玉乗入れ確認通知(S2090)で指定された会員番号である。
CID(No6)は、対象となるカードID又は電子マネー端末の端末識別番号である。受信した貯玉乗入れ確認通知が指定するカード種別に基づいて、カード種別01〜04の場合[01:一般カード(ビジターカード),02:会員カード,03:一般ダミーカード(テスト用のビジターカード),04:会員ダミーカード(テスト用の会員カード)]には、上記のCIDとしてCU3にて受け付けられたビジターカード又は会員カードのカードIDが設定され、カード種別05の場合[05:電子マネー端末(電子マネー用カードを含む)]は、受け付けた電子マネー端末(電子マネー用カードを含む)を識別可能な端末識別番号(電子マネー用カードのカードIDを含む)が設定される。本例では、CU3にて会員カードを受け付ける例としているため、CIDは会員カードから読み取られたカードIDとなる。
各ブロック番号に対応した項目として、乗入れ可能エリア番号、表示方法、玉/メダル単価、乗入れ前払出可能玉数、及び乗入れ後払出可能玉数が含まれる。ブロック番号とは、図32(d)及び図44に示すように、CU3の表示部312における画面内の情報表示位置を示しており、画面の上から下に向かってブロック番号順に、当該ブロック番号に対応した項目の情報が表示される。一のブロックは一の乗入れ元口座(エリア)に関する情報の表示に使用され、ブロック番号とエリア番号の対応は、会員管理装置150で管理されている。
ここで、乗入れ可能エリア番号(No7、…、No53)は、貯玉管理テーブルで管理されるエリアのうち、乗入れ元口座として選択可能なエリアのエリア番号である。この例では、乗入れ先エリア(当該CU3の基本単価に対応したエリア)がエリア1(4.00円)となっているため、乗入れ可能エリア番号として設定されない。また、この実施の形態では、遊技媒体の種別が異なる口座については、乗入れを禁止するようにしているため、パチンコ機で使用される遊技媒体(パチンコ玉)に対応した貯玉口座からスロットマシンで使用される遊技媒体(メダル)に対応した貯メダル口座への乗入れ、及び、貯メダル口座から貯玉口座への乗入れは、いずれも不許可となる。そのため、貯メダル口座であるエリア4(20.00円)も、乗入れ可能エリア番号として設定されない。即ち、貯玉持玉乗入れ情報では、異なる種別の遊技媒体(パチンコ玉とメダル)に対応した口座のブロックは混在しないようになっている。従って、本例では、ブロック番号順(1及び2)に、エリア1及び4を除いたエリア番号(2及び3)が、乗入れ可能エリア番号として設定される。
このように、会員管理装置150において、乗入れ元口座とすることができないエリアに対応した情報(ブロック)をCU3の表示対象から除外しておくことにより、CU3において乗入れ元口座としての表示対象であるか否かの判定を不要とし、遊技者が乗入れ元口座として選択可能であると誤解することを防止するようにしている。
表示方法(No8、…、No54)は、当該ブロックの乗入れ可能エリア番号に対応した乗入れ元口座の選択可否を示す(00:選択可能,01:画面表示するが選択は不可)項目であり、後述する図33(a)において、当該ブロックを、乗入れ元エリアとして選択可能とするか、又は、画面表示するが選択は不可とするか、を設定するものである。前述したように、乗入れ先エリアや貯メダル口座を乗入れ元口座とすることは禁止されているため、これらのエリアに対応したブロックは送信されない。しかしながら、遊技者にとっては乗入れ元口座として選択することはできないものの、他の口座の貯玉数を確認したいケースもあるため、表示方法により、乗入れ元エリアとして選択可能とするか(00)、又は、乗入れ元エリアとして選択することは不可であるが当該エリアの貯玉数を表示するか(01)を設定可能としている。本例では、ブロック1及び2のいずれも00(選択可能)と設定されている。
玉/メダル単価(No9、…、No55)は、乗入れ元エリアの貯玉数を使用する場合における払出玉数と貸出金額との関係を示す項目であり、先頭4Byteには払出玉数が設定され、後方4Byteには貸出金額が設定される。本実施の形態では、乗入れ元エリアの貯玉の単価(例えば、1玉2円コーナー、1玉1円コーナー等)を表示するためのデータである。本例では、各ブロックの乗入れ可能エリア番号と各ブロックの玉/メダル単価は、具体的には以下のように対応している。図19のS2110で会員管理装置150から送信される「ブロック1乗入れ可能エリア番号:02」及び「ブロック1玉単価:1玉2円」は、ブロック1がエリア2(2円口座)の情報を表示することを示している。同様に、「ブロック2乗入れ可能エリア番号:03」及び「ブロック1玉単価:1玉1円」は、ブロック2がエリア3(1円口座)の情報を表示することを示している。
乗入れ前払出可能玉数(No10、…、No56)は、乗入れ元口座からの引き出しが可能な玉数を示す項目であり、本例では、乗入れ可能エリア番号に対応した口座の総玉数(貯玉数と持玉数との合算値)が設定される。乗入れ後払出玉数(No11、…、No57)は、乗入れ元口座から乗入れ先口座へ乗入れが可能な玉数であり、本例では、乗入れ可能エリア番号に対応した口座の総玉数(乗入れ元エリア単価の総玉数)を、乗入れ先エリア単価の玉数に換算した玉数(乗入れ元エリア単価×当該乗入れ元エリアの総玉数÷乗入れ先エリア単価)が設定される。
図19のS2110で会員管理装置150から送信される「ブロック1乗入れ前払出可能玉数:2200」は、エリア2の持玉数:200と、エリア2の貯玉数:2000を合算したもの(持玉を貯玉に移行する場合の更新後の貯玉数)であり、エリア2の2円口座から乗入れに使用可能となる総玉数である。「ブロック1乗入れ後払出可能玉数:1100」は、エリア2の2円口座からエリア1の4円口座に乗入れ可能な玉数(エリア2の総玉数をエリア1の玉数に換算した玉数)であり、2200玉×(2円÷4円)=1100玉として算出された玉数である。
同様に、図19のS2110における「ブロック2乗入れ前払出可能玉数:3300」は、エリア3の持玉数:300と、エリア3の貯玉数:3000を合算したもの(持玉を貯玉に移行する場合の更新後の貯玉数)であり、エリア3の1円口座から乗入れに使用可能となる総玉数である。「ブロック2乗入れ後払出可能玉数:825」は、エリア3の1円口座からエリア1の4円口座に乗入れ可能な玉数(エリア3の総玉数をエリア1の玉数に換算した玉数)であり、3300玉×(1円÷4円)=825玉として算出された玉数である。
上記乗入れ可能エリア番号として何れのエリア番号を設定するか、即ち、CU3に表示させる乗入れ元口座に対応したブロックの設定は、会員管理装置150が、図11(a)の乗入れ許可テーブルに基づいて実行する。図11(a)に示すように、エリア1(乗入れ元エリア単価:4.00円)は、エリア2(2.00円)及びエリア3(1.00円)には乗入れが許可されているが、エリア4(20.00円)への乗入れは不許可である。同様に、エリア2はエリア1及びエリア3には乗入れ許可されているがエリア4は不許可であり、エリア3はエリア1及びエリア2には乗入れ許可されているがエリア4は不許可である。
本実施の形態では、乗入れはパチンコ機で使用可能な遊技媒体(パチンコ玉)に対応した口座間で行われる場合のみ許可され、パチンコ機で使用可能な遊技媒体(パチンコ玉)に対応した口座(エリア1〜3)からスロットマシンで使用可能な遊技媒体(メダル)に対応した口座(エリア4)への乗入れ、あるいはその逆(エリア4からエリア1〜3)の乗入れは禁止されている。なお、図11(a)に示した乗入れ許可テーブルの設定内容、即ち、乗入れを許可する場合の乗入れ元エリアと乗入れ先エリアの組み合わせは、会員管理装置150の入力装置156により変更可能となっている。
この例では、CU3に対応したエリア1が乗入れ先エリアとなるため、当該乗入れ先エリアに対して許容される乗入れ元エリアはエリア2(2円口座)及び3(1円口座)となる。そのため、ブロック1の乗入れ可能エリア番号は02、ブロック2の乗入れ可能エリア番号は03に設定される。ここで、前述したように、乗入れ先エリア(本例では4円エリア)を乗入れ元エリアとすることはできないため、当該乗入れ先エリア(4円エリア)に対応するブロックは存在しない。また、CU3がパチンコ機2に対応したものであることにより、貯メダル口座は乗入れ元エリアから除外されるため、当該貯メダル口座(エリア4)に対応するブロックは存在しない。
また、前述したように、各ブロックの表示方法は、後述する図33(a)の乗入れ元選択画面において、遊技者が各ブロックの乗入れON/OFF選択を可能とするか否かを指定する項目であり、図43に示すように、各ブロック毎に、表示方法:00(選択可)、01(画面表示するが選択は不可)の何れかが、会員管理装置150によって指定される。この実施の形態では、乗入れ元可能エリア番号が設定されたブロックについては、全て表示方法:00(選択可)が設定されるものとしている。図19に示す例では、エリア2(2円口座)に対応したブロック1について、表示方法:00(エリア2は乗入れ元として選択可)と設定し、エリア3(1円口座)に対応したブロック2について、表示方法:00(エリア3は乗入れ元として選択可)と設定している。
なお、パチンコ機で使用される遊技媒体(パチンコ玉)に対応した口座(同じ種別の遊技媒体に対応した口座)ではあるものの、乗入れ元口座として選択することができない口座(例えば0.5円口座であるエリア5とする)が存在する場合に、当該口座の貯玉数をCU3に表示させる(但し、乗入れ元口座とすることは不可とする)ために、ブロック3を、乗入れ可能エリア番号:05(0.5円口座)と設定し、表示方法:01(エリア5は乗入れ元として選択不可)と設定すると良い。
CU3は、受信した上記ブロックの表示方法の通知内容を元に、2−2−3.乗入れ意思表示で説明する図33(a)の乗入れ元選択画面において、遊技者がブロックごとに乗入れON/OFF切替を行うことができる機能を有している。ここで、ブロック1及び2は上記のように「表示方法:00」と通知されたので、遊技者によって乗入れON/OFF切替可能となる。一方、ブロック3は上記のように「表示方法:01」と通知されたため、乗入れON/OFF切り替え不可(初期状態OFFから切り替えボタンにタッチしてもONに切り替え不可)に設定される。
なお、いずれのエリアからの乗入れも許可されていない場合(例えば、図11において乗入れ先エリアがエリア4となる場合)には、貯玉持玉乗入れ情報の乗入れ可能口座の問い合わせ結果(No4)を00以外:禁止(乗入れ不可)と設定すると良い。この場合には、貯玉持玉乗入れ情報を受信したCU3において、乗入れの意思確認(乗入れ登録)が実行されず、その旨の報知が行われる。
続いてS2120で、持玉管理装置140は、会員管理装置150から受信した貯玉持玉乗入れ情報により指定される情報を含む貯玉持玉乗入れ情報(図48を参照)をCU3へ送信する。S2120で持玉管理装置140から送信された貯玉持玉乗入れ情報を受信したCU3は、各口座(エリア)ごとの乗入れ前払出可能玉数及び乗入れ後払出可能玉数をCU3画面の所定の領域に表示する(図32(d)参照)。これにより、遊技者は、当該口座以外の他の口座の持玉を貯玉に移行した場合の更新後の貯玉数と、その更新後の貯玉数を使用して当該CU3に対応した基本単価の遊技媒体を払い出す場合の、払出可能玉数とを把握可能となる。
図32(d)及び図44に示すように、CU3の乗入れ数確認画面のブロック1には、エリア2に対応した情報として、1玉2円コーナーの乗入れ前払出可能玉数2200玉及び乗入れ後払出可能玉数1100玉が表示され、ブロック2には、エリア3に対応した情報として、1玉1円コーナーの乗入れ前払出可能玉数3300玉及び乗入れ後払出可能玉数825玉が表示されている。なお、図32(d)には、ブロック1とブロック2のみが表示されているが、ブロック3以降を表示させたい場合は、画面内のスクロールボタンを指でタッチして、画面をスクロールすればよい。
このように、CU3は、会員管理装置150にて設定されたブロック毎の表示情報に基づいて表示部312への表示制御を実行することにより、CU3自体が表示方式及び表示内容を設定する場合と比較して、CU3における表示制御を簡素化し、CU3の制御負担を軽減することができる。
なお、この実施の形態では、CU3において乗入れ元口座(エリア)毎に乗入れ後払出可能玉数を表示するようにしているが、このような形態に限らず、各乗入れ元口座に対応した乗入れ後払出可能玉数を合算した乗入れ後合計払出可能玉数を表示するようにしても良い。本例では、エリア2に対応した乗入れ後払出可能玉数である1100と、エリア3に対応した乗入れ後払出可能玉数である825とを合算した乗入れ後合計払出可能玉数である1925を表示するようにすると良い(例えば、[エリア2(1100玉)+エリア3(825玉)=1925玉と表示する)。これによれば、複数の口座の乗入れ前払出可能玉数を全て使用する場合における、当該CU3での払出可能玉数を把握することができる。
このような形態とする場合は、1回の貯玉再プレイにおいて、選択されている複数の乗入れ元口座の貯玉数から引き落とし数を減算可能とすると良い。例えば、乗入れ先エリアがエリア1(4円)であり、優先度1の乗入れ元エリアとして選択されたエリア2(2円)の貯玉数が300玉であり、優先度2の乗入れ元エリアとして選択されたエリア3(1円)の貯玉数が1000玉である場合に、1回目の貯玉再プレイにおいて単価4円の遊技媒体を200玉払い出すことに基づいて、エリア2の貯玉数から300を減算すると共にエリア3の貯玉数から200玉を減算し[(300玉×2円÷4円)+(200玉×1円÷4円)=200玉]、2回目の貯玉再プレイにおいて単価4円の遊技媒体を200玉払い出すことに基づいて、エリア3の貯玉数から800玉を減算する[800玉×1円÷4円=200玉]ことにより、表示されている乗入れ後合計払出可能玉数である400玉[エリア2(150玉)+エリア3(250玉)=400玉]を、表示した通り全数使用可能となる。
なお、図32(d)でCU3画面上に表示される乗入れ前払出可能玉数及び乗入れ後払出可能玉数は、S2100において会員管理装置が150がCU3画面に表示するために計算した数値であり、実際に各口座の持玉数及び貯玉数が更新されるわけではない。
次に、S2130で、CU3は、当該CU3の台番号(装置ID)及び会員番号を含む貯玉持玉乗入れ情報RESを持玉管理装置140に送信する(図52参照)。続いて、これを受信した持玉管理装置140は、S2140で台番号及び会員番号を含む貯玉持玉乗入れ情報RESを会員管理装置150に送信する(図45参照)。ブロック数が10以下の場合は、S2140の貯玉持玉乗入れ情報RESを会員管理装置150が受信して、2−2−2.乗り入れ総玉数確認処理を終了する。ブロック数が11以上だった場合(継続有無フラグが01で継続有りだった場合)は、図19に示すように、S2140の貯玉持玉乗入れ情報RESを会員管理装置150が受信後、S2150で再度S2110に戻り、継続番号:02としてブロック11〜20について上記ブロック1〜10と同じ処理を行う。
2−2−3.乗入れ意思表示
以下、口座2(エリア2)の2円口座を乗入れ元として選択し、口座1(エリア1)の4円口座に乗入れを行う例を説明する。まず、CU3画面である図33(a)〜図33(d)を参照して、乗入れ意思表示処理における遊技者の操作の流れについて説明する。
乗入れ元口座を選択するために、遊技者は図32(d)のCU3画面中の「選択」ボタンを指でタッチして、図33(a)のCU3乗入れ元選択画面を表示させる。図33(a)のCU3乗入れ元選択画面においては、画面内のブロックごとに表示された「乗入ON/OFF」ボタンを遊技者が指でタッチすることによって、ブロックごと(エリアごと)に乗入れ元の選択(ON)/非選択(OFF)を切り替えることが可能となっている。
図33(a)のブロック1の「乗入ON/OFF」ボタンを遊技者が指でタッチすると、乗入の表示がOFFからONに切り替わる。再度タッチすると、ONからOFFに切り替えることができる。ここで、図33(a)のスクロールボタンにタッチしてブロック3を表示させ、ブロック3の「乗入ON/OFF」ボタンにタッチしても、乗入れはOFFのままでONに切り替えることはできない。これは、2−2−2.乗り入れ総玉数確認で説明したように、S2110で「ブロック3表示方法:01(エリア5は乗入れ元として選択不可)」と設定したためである。
図33(a)でブロック1のみが乗入ONとなった状態で、図33(a)の画面内の「決定」ボタンにタッチすると、図33(b)のCU3乗入れ実行確認画面が表示され、画面には「乗入れを設定しますか?」という文字案内が表示される。図33(b)の実行確認画面中の「戻る」ボタンをタッチすると、図33(a)の乗入れ元選択画面に戻ることができる。「OK」ボタンをタッチすると、乗入れ元口座:エリア2(2円口座)の選択が確定し、図33(b)は図33(c)のCU3乗入れ処理中画面に移行し、乗入れ処理が完了するまでの期間中は、CU3画面には「しばらくお待ちください」等の文字案内が表示される。
このように、当該口座以外の口座(エリア)毎に、その口座の貯玉数を乗入れに使用するか否かを選択可能であり(即ち乗入れ元エリアを設定可能であり)、遊技者の利便性を向上させることができる。例えば、遊技者の選択により、使用頻度が低いエリアの貯玉数から優先的に使用することも可能となる。
次に、図20を参照して、乗入れ意思表示処理における会員管理装置150、持玉管理装置140、CU3間の処理の流れについて説明する。
上記のように、図33(a)で乗入れ元口座としてエリア2(2円口座)が選択された状態で、図33(b)のCU3乗入れ実行確認画面中の「OK」ボタンを遊技者がタッチすると、乗入れ元口座:エリア2(2円口座)の選択が決定される。この図33(b)のの操作は、図20のS2200に相当している。
S2200の乗入れ元口座選択に続いて、S2210で、CU3から貯玉持玉乗入れ意思確認要求が持玉管理装置140に送信される。この貯玉持玉乗入れ意思確認要求には、継続有無:00(終了)、継続番号:01、カードID、カード種別、乗入れ先指定エリア種別:01(乗入れ先は4円口座なので01)1ブロック目乗入れ元指定エリア種別:02(乗入れ元は2円口座なので02)、1ブロック目要求区分:01(意思登録)〜10ブロック目乗入れ元指定エリア種別:00、10ブロック目要求区分:00、の情報が含まれている(図53参照)。ここで、図53に示すように、乗入れ元として遊技者が選択したブロックの要求区分は01(乗入れ意思の登録)となり、乗入れ元として遊技者が選択しなかったブロックの要求区分は00(乗入れ意思の解除)となる。
貯玉持玉乗入れ意思確認要求を受信した持玉管理装置140は、S2220で、貯玉持玉乗入れ意思確認要求で指定されるカードIDに対応付けて記憶している各口座の持玉数のうち、貯玉持玉乗入れ意思確認要求で指定される乗入れ元口座(要求区分が01(乗入れ意思の登録)のブロックに対応したエリア)の持玉数を抽出し、その持玉数が0でない場合は、乗入れ元口座の持玉を貯玉に移行する処理を実施するために、会員管理装置150へ個別持玉転送通知を送信する。
この個別持玉転送通知には、台番号(当該CU3の台番号0001)、会員番号、CID、カード種別、エリア1持玉加算玉数:0、エリア2持玉加算玉数:200、エリア3持玉加算玉数:0、〜エリア10持玉加算玉数、の情報が含まれている(図41参照)。即ち、S2200で乗入れ元口座として選択されたエリア2(2円口座)の持玉200は、エリア2持玉加算玉数:200として、持玉管理装置140から会員管理装置150へ送信される。一方、S2200で乗入れ元口座として選択されていないエリア3(1円口座)の持玉300は、S2220では、「要求区分が01(乗入れ意思の登録)のブロックに対応したエリアの持玉」には該当しないため、エリア3持玉加算玉数は0とセットされている。
会員管理装置150は、受信した個別持玉転送通知で指定される会員番号に対応付けて貯玉管理テーブルで記憶されている各エリアの貯玉数に、貯玉持玉転送通知で指定される各エリアの持玉数を加算し、各エリアの貯玉数を更新する。これにより、実際に管理されている貯玉数が更新されることになる。即ち、乗入れ元に選択された口座(エリア)の貯玉数と持玉素を合算し、貯玉数を更新する。この例では、口座2(エリア2)の貯玉数は、2000(貯玉)+200(持玉からの移行分)=2200となる。乗入れ元として選択されていない口座2(エリア2)以外の口座(エリア)の貯玉数に変更は無い。
なお、会員管理装置150で管理されている各エリアの貯玉数に各エリアの持玉数が加算されるタイミングは、乗入れの意思確認登録が行われるときに限らず、例えば、乗入れ状態において貯玉再プレイが実行されて、乗入れ先エリア単価の遊技媒体の払出が行われるときに、乗入れ元エリアの貯玉数に当該乗入れ元エリアの持玉数が加算されるようにして、該加算更新後の貯玉数から、[払出玉数×乗入れ先エリア単価÷乗入れ元エリア単価]の引き落とし数が減算されるようにしても良い。
続けて、S2230で、会員管理装置150から持玉管理装置140へ、個別持玉転送応答が送信される。個別持玉転送応答は、持玉の移行と貯玉との合算が完了したことを示す結果:00(貯玉成功)と、台番号:0001を含む情報である(図41参照)。
なお、遊技者によって選択された乗入れ元口座に持玉が無い場合は、S2220及びS2230の処理は発生せず、S2210から以下に説明するS2240の処理に移行する。また、S2200で複数のエリアが乗入れ元口座として選択されていた場合は、会員管理装置150は選択エリア全てについて、エリアごとに持玉と貯玉の合算を行う。
次に、会員管理装置150に乗入れ意思確認を登録するために、S2240で持玉管理装置140から会員管理装置150へ、貯玉持玉乗入れ意思確認要求が送信される。この貯玉持玉乗入れ意思確認要求には、台番号(当該CU3の台番号0001)、継続有無:00(終了)、継続番号:01、カードID、カード種別、乗入れ先指定エリア種別:01(乗入れ先は4円口座なので01)、1ブロック目乗入れ元指定エリア種別:02(乗入れ元は2円口座なので02)、1ブロック目要求区分:01(意思登録)〜10ブロック目乗入れ元指定エリア種別:00、10ブロック目要求区分:00、の情報が含まれている(図46参照)。
会員管理装置150では、S2240で受信した貯玉持玉乗入れ意思確認要求の内容を乗入れ登録情報として記憶しておくものとする。即ち、乗入れ登録情報として、乗入れの意思確認の対象となった会員カードの会員番号に対応付けて、乗入れの意思確認が行われたCU3の台番号と、選択された乗入れ元エリアとが記憶されるものである。このように、会員管理装置150側で乗入れ登録情報を記憶しておくことにより、他のCU3に当該会員カードが挿入されたときに、改めてそのCU3で乗入れの意思確認を行う必要がなくなり、遊技者の利便性を向上させることができる。
ここで、乗入れ登録情報(貯玉持玉乗入れ意思確認要求)の記憶期間は、当該営業日のみに限られるものとする。即ち、営業終了時刻経過後に会員管理装置150で実行される締め処理において、乗入れ登録情報は消去される。これにより、会員カードを所有する遊技者は、翌日以降の遊技に際して、改めて乗入れの意思確認を行うことになる。これにより、翌日以降の遊技に際して、遊技者に乗入れの意思がないにも関わらず既に記憶されている乗入れ登録情報に基づいて乗入れの意思確認を要することなく乗入れが可能となってしまうことによる遊技者の不都合を回避することができる。
なお、乗入れ登録情報(貯玉持玉乗入れ意思確認要求)の記憶期間は、営業日当日に限られるものではなく、所定時間内(例えば4時間以内)とするようにしても良く、複数営業日(例えば1週間)に渡って記憶するようにしても良い。また、会員管理装置150において、乗入れ登録情報を時間経過に応じて消去しないようにしても良く、選択された全ての乗入れ元エリアを対象とした乗入れ解除操作が受け付けられるまで(例えば、S3020で受信する貯玉持玉乗入れ意思確認要求で全てのブロックの要求区分が00(意思解除)であることが確認されるまで)継続して記憶するようにしても良い。
次に、S2250で会員管理装置150から持玉管理装置140へ、台番号(当該CU3の台番号0001)及び「結果:00(登録完了)」情報を含む貯玉持玉乗入れ意思確認結果が送信され(図45参照)、続けて、S2260で持玉管理装置140からCU3へ、「結果:00(登録完了)」情報を含む貯玉持玉乗入れ意思確認結果が送信される(図49参照)。
この貯玉持玉乗入れ意思確認結果を受信したCU3は、S2270で「乗入れの意思確認登録を完了する。CU3画面は、図33(c)の乗入れ処理中から図33(d)の乗入れ登録完了の画面に移行し、CU3画面上には「乗入れの登録が完了しました」等の文字案内が表示される。ブロックが11以上ある場合は、S2280でS2210の処理に戻り、ブロック11〜20についてブロック1〜10と同じ処理を繰り返す。
なお、前述した実施の形態では、乗入れ元として複数エリアの選択/非選択を、遊技者がCU3画面上のボタン操作によって決定するとして説明したが、エリア選択の方法はこれに限られるものではない。例えば、図51に示すように、貯玉持玉相互乗入れ同意選択機能として、予め単一エリア選択のみ可能(00)、複数選択可能(01)、一括して全エリア選択のみ可能(02)と設定できる機能を有するようにしてもよい。上記設定は、遊技場側が、遊技島毎や遊技機に対応したCU3毎に行うようにしてもよい。
このようにすることにより、会員管理装置150、持玉管理装置140及びCU3のシステム上の負荷を減らすと共に、遊技者の乗入れ操作が煩雑になるのを避けることができる。
2−2−4.乗入れ開始
会員管理装置150は、2−2−3.乗入れ意思表示の処理を完了した後、図21に示す乗入れ開始の通知処理に自動的に移行する。乗入れ開始の通知処理に移行するタイミングは、例えば、図20の乗入れの意思確認登録を完了(S2270)した後、または、会員管理装置150が乗入れ意思確認を登録(S2250)後、所定の時間が経過した後等とすればよい。
会員管理装置150は、S2300で乗入れ開始の通知処理に移行すると、乗入れ登録情報として記憶している各ブロックの乗入れ元指定エリア種別及び要求区分に基づいて、持玉管理装置140に送信するCU設定変更通知2を設定する(図42参照)。CU設定変更通知2において、記憶している乗入れ登録情報(S2240参照)の台番号(本例では0001)及び会員番号を設定し、乗入れ状態指示:01(開始)と設定し、後述する計算処理により決定された乗入れ状態時払出玉数(本例では200)を設定し、記憶している乗入れ登録情報において要求区分が01(意思登録)に設定されているブロックの乗入れ元指定エリア種別に基づいて、乗入れ元エリア種別(本例では02)を設定し、当該乗入れ元エリア種別に対応した基本単価に基づいて、乗入れ元エリア単価(1玉2円)を設定する。
ここで、複数の乗入れ元エリアが選択されていることに伴い、S2240の貯玉持玉乗入れ意思確認要求において、複数のブロックの要求区分が01(意思登録)となっている場合がある。この場合には、会員管理装置150は、予め定められた優先順位に基づいて、S2300で設定する乗入れ元エリア(種別)を決定するようにすると良い。例えば、乗入れ元エリア単価が高いエリアから優先して乗入れ元エリアとして決定するようにしても良く、貯玉数が多いエリア、あるいは、乗入れ先エリア単価に換算した払出可能玉数(乗入れ元エリアの貯玉数×乗入れ元エリア単価÷乗入れ先エリア単価)が多いエリアから優先して乗入れ元エリアとして決定するようにしても良い。また、乗入れ元エリアの優先順位を、遊技場側で会員管理装置150にて設定するようにしても良く、遊技者がCU3にて設定可能としても良い。
また、ここで算出する乗入れ状態時払出玉数は、以下のようにして算出される。まず、[当該CU3に対応した基本単価×当該CU3に対応した基本払出玉数÷乗入れ元エリア単価]により算出される値が整数値となるか否かを確認する。ここで、この算出値は、当該CU3にて乗入れ状態時に実行される1回の貯玉再プレイ処理において、乗入れ元エリアの貯玉数から減算される引き落とし数に相当する。
ここで上記の算出値(引き落とし数)が整数値とならない場合には、小数点以下を切り捨てれば遊技場が損失を被り、小数点以下を切り上げると遊技者が損失を被ることになる。例えば、仮に、乗入れ元口座が4円口座、乗入れ先口座が1円口座であり、基本払出玉数が125玉(5度数)であったとすると、乗入れ元口座からの引き落とし数は[125玉×1円÷4円=31.25玉]となり、小数点以下の端数が発生してしまう。この場合、小数点以下を切り捨てれば遊技場の損失となり、切り上げれば遊技者の損失となってしまう。
この実施の形態では、CU3における払出玉数を基本払出玉数から乗入れ状態時払出玉数に変更することにより、乗入れ状態における乗入れ元口座からの引き落とし数を整数値として、遊技場及び遊技者が損失を被らないようにしている。ここで、以下のように、乗入れ先エリア単価、乗入れ元エリア単価、及び一単位数の最少公倍数を乗入れ状態時払出玉数とすることで、確実に遊技場及び遊技者が損失を被らないような引き落とし数に変更可能となる。
具体的には、[乗入れ先エリア単価×乗入れ元エリア単価×一単位数]により算出される値の倍数を乗入れ状態時払出玉数とすることで、[当該CU3に対応した基本単価×乗入れ状態時払出玉数÷乗入れ元エリア単価]により算出される乗入れ元口座からの引き落とし数を確実に整数とすることができる。例えば、上記の例において、単位価値数:25、乗入れ元エリア単価:4(円)、及び乗入れ先エリア単価:1(円)の最小公倍数である100の倍数を乗入れ状態時払出玉数とすることで、上記引き落とし数を整数値とすることができる。
ここで、図21に示される実施の形態では、基本払出玉数が125玉となっているため、仮に、[乗入れ先エリア単価×乗入れ元エリア単価×一単位数]により算出される値(4円×1円×25=100)を乗入れ状態時払出玉数とすると、基本払出玉数(125)よりも少ない乗入れ状態時払出玉数となり、1回の貯玉再プレイで払い出される玉数が少なくなることにより、遊技者にとって不便となることがある。そのため、このような場合には、[(乗入れ先エリア単価×乗入れ元エリア単価×一単位数)により算出される値の倍数であって且つ基本払出玉数以上となる最少値](上記の例では、4円×1円×25=100の2倍である200)を、乗入れ状態時払出玉数として設定すると良い。なお、このような形態(基本払出玉数以上の乗入れ状態時払出玉数とする形態)に限らず、[乗入れ先エリア単価×乗入れ元エリア単価×一単位数]自体を乗入れ状態時払出玉数と設定するようにしても良い。
また、乗入れ元口座として複数のエリアが設定されている場合には、各乗入れ元口座について、[(乗入れ先エリア単価×乗入れ元エリア単価×一単位数)により算出される値の倍数であって且つ基本払出玉数以上となる最少値]を記憶しておくようにすると良い。そして、実際に貯玉の使用対象となる乗入れ元口座に応じて、乗入れ状態時払出玉数を設定すると良い。なお、このように複数の乗入れ元口座が選択される場合において、各乗入れ元口座について算出された[乗入れ先エリア単価×乗入れ元エリア単価×一単位数]の最少公倍数を、共通の乗入れ状態時払出玉数として設定することにより、乗入れ元口座によらず乗入れ状態時払出玉数が変化しない構成としても良い。
一方、[当該CU3に対応した基本単価×当該CU3に対応した基本払出玉数÷乗入れ元エリア単価]により算出される値が整数値となるのであれば、乗入れ状態時払出玉数として、当該CU3に対応した基本払出玉数を設定する。これにより、貯玉再プレイにおける払出玉数は乗入れ後も変化しない。このように、[当該CU3に対応した基本単価×当該CU3に対応した基本払出玉数÷乗入れ元エリア単価]により算出される値が整数値となる場合(基本払出玉数のままでも遊技者及び遊技場が損失を被らない場合)には払出玉数を変化させないことにより、CU3における払出度数の変更処理が不要になり、制御負担を軽減することができる。
続いて、会員管理装置150は、持玉管理装置140にCU設定変更通知2を送信する。このCU設定変更通知2には、台番号:0001、会員番号、乗入れ状態指示:01(開始)、上記で計算した乗入れ状態時払出玉数:200、上記の乗入れ元エリア種別:02(2円口座)及び乗入れ元エリア単価(1玉2円)、の情報が含まれている(図42参照)。
また、会員管理装置150は、前述したS2300でCU設定変更通知2を送信する前に、各機器の接続状態や乗入れ対応状態をチェックするシーケンスを自動的に実施するようにしてもよい。例えば、会員管理装置150と会員管理装置150より下位の端末が接続状態且つ各台乗入れに対応していれば乗入れ開始OK、持玉管理装置140とCU3が未接続であれば乗入れ開始NG、会員管理装置150より下位の端末が乗入れ未対応であれば乗入れ開始NG、持玉管理装置140の設定が乗入れ禁止になっている場合は乗入れ開始NG、とする。会員管理装置150は、上記のチェックで乗入れ開始OKとなった場合は上記CU設定変更通知2を持玉管理装置140に送信し、乗入れNGとなった場合は処理を中断して、CU3画面に乗入れNGとなった旨とその要因等を表示するようにしてもよい。
S2300で送信されたCU設定変更通知2を受信した持玉管理装置140は、S2310でCU3に貯玉持玉乗入れ設定通知を送信する。この貯玉持玉乗入れ設定通知には、会員番号、乗入れ状態指示:01(開始)、乗入れ状態時払出玉数:200、乗入れ元エリア種別:02(2円口座)及び乗入れ元エリア単価(1玉2円)、の情報(S2300のCU設定変更通知2で指定される情報)が含まれている(図49参照)。
ここで、S2300及びS2310で送信される「乗入れ状態指示:01(開始)」とは、乗入れ状態開始を許可する情報であり、これを受信したCU3は以下に説明するS2320以降の処理に移行する。会員管理装置150又は持玉管理装置140において乗入れ状態開始を許可しない場合は、S2300又はS2310において「乗入れ状態指示:00」の情報が送信され、これを受信したCU3は乗入れ処理を終了し、CU3画面を図32(a)のCUメイン画面に切り替える。
なお、持玉管理装置140が貯玉持玉乗入れ設定通知を送信中またはCU3が貯玉持玉乗入れ設定通知を受信中に、CU3がカード返却処理を行った場合は、乗入れ状態への移行を中断して、CU3画面にその旨を表示するようにすればよい。
S2310の貯玉持玉乗入れ設定通知を受信したCU3は、S2320で、CU設定変更の「結果:OK(00:移行完了)」を含む貯玉持玉乗入れ設定応答を持玉管理装置140に送信する(図54参照)。
但し、貯玉持玉乗入れ設定通知を受信したときの判定により、(i)貯玉持玉乗入れ設定通知の会員番号と挿入中の会員カードの会員番号とが不一致の場合、(ii)貯玉持玉乗入れ設定通知受信時に会員カードが未挿入の場合、(iii)貯玉持玉乗入れ設定通知受信時にCU3がエラー状態の場合には、「結果01:移行キャンセル」を含む貯玉持玉乗入れ設定応答を持玉管理装置140に送信し、S2325(払出度数変更)以降の処理を実行しないものとする。
なお、CU3が入金処理中(紙幣受付に基づいてプリペイド残額の加算処理を実行中)、消費処理中(パチンコ機2と玉貸通信中又は一単位数未満の端数払出中、払出に伴うプリペイド価値、持玉数、貯玉数の減算処理中)、計数処理中(計数・端数払出ユニット340によるパチンコ玉の計数中)の場合には、「結果:OK(00:移行完了)」を含む貯玉持玉乗入れ設定応答を持玉管理装置140に送信し、S2325以降の処理を実行可能となる。
S2320の貯玉持玉乗入れ設定応答を送信したCU3は、S2325で、払出度数を、当該CU3で記憶している基本払出玉数に応じた払出度数から、S2310の貯玉持玉乗入れ設定通知で指定される乗入れ状態時払出玉数に応じた払出度数に変更する。この例では、払出度数を、基本払出玉数(125)÷一単位数(25)=5度数から、乗入状態時払出玉数(200)÷一単位数(25)=8度数に変更するものである。一方、CU3は、貯玉持玉乗入れ設定通知で指定される乗入れ状態時払出玉数が、記憶している基本払出玉数と一致している場合には払出度数の変更を行わない。
このように、CU3においては、会員管理装置150から指示された乗入れ状態時払出玉数に応じた払出度数に設定するようにしているため、自ら乗入れ状態時払出玉数を設定する場合と比較して、CU3の制御を簡素化することができる。ここで、CU3は、基本払出玉数(及び基本払出玉数に応じた払出度数)を、乗入れ状態時払出玉数に応じた払出度数に変更した後も、消去せずRAM328bの所定記憶領域に記憶しておくものとする。
また、この実施の形態では、遊技者の乗入れ意思確認に応じて払出度数が変更されるため、意図せず払出度数が変更されることにより遊技者を困惑させることがない。また、この実施の形態では、会員管理装置150が管理している乗入れ先エリア単価及び乗入れ元エリア単価に基づいて乗入れ状態時払出玉数(CU3における払出度数)が設定されるため、CU3における処理が簡素化され、会員管理装置150から送信されたCU設定変更通知2(会員管理装置140から送信された貯玉持玉乗入れ設定通知)を受信したことに基づいて払出度数が変更可能となるため、CU3において意図的に払出度数を変更するような不正も防止することができる。
貯玉持玉乗入れ設定応答を受信した持玉管理装置140は、S2330で台番号及び「結果:OK(00:乗入れ状態移行可能)」を含むCU設定変更応答2を会員管理装置150に送信する(図42参照)。このCU設定変更応答2を受信した会員管理装置150は、CU設定変更処理を終了する。即ち、CU3に対して指定した乗入れ状態時払出玉数に応じた払出度数に変更されたことを確認する。
次に、S2340でCU3から持玉管理装置140に、受付中の会員カードのCID及び会員番号を含むカード挿入通知が送信される。このカード挿入通知は、持玉管理装置140にCIDと会員番号を送信する手段として、擬似的且つ自動的に行われるシーケンスであり、実際にカードの排出や挿入の動作は行われない。続いて、S2350で、持玉管理装置140から会員管理装置150に、会員番号を含むカード情報要求が送信される。持玉管理装置140の発行済取引通番は2(更新)、受信済通番は0となる。
このカード情報要求を受信した会員管理装置150は、口座2(エリア2)から口座1(エリア1)に乗入れ可能な玉数を計算する。この場合の計算式は、2200(口座2の貯玉数)×(2円÷4円)=1100玉となる。ここで、計算される乗入れ可能な玉数とは、乗入れ元エリアの貯玉数を全て使用してCU3で乗入れ先エリア単価の遊技媒体を払い出すと仮定した場合の払出玉数であり、実際の乗入れ元エリアの貯玉数と乗入れ先エリアの貯玉数は更新されていない。
続いて、会員管理装置150は、S2360で、この口座2の乗入れ可能玉数(再プレイ可能玉数=1100玉)を含むカード情報応答を持玉管理装置140に送信し、持玉管理装置140はS2370で口座2の乗入れ可能玉数(再プレイ可能玉数=1100玉)を含むカード挿入結果をCU3に送信する。
図34(a)は、乗入れ開始前のCU3メイン画面であり、CU口座が1玉4円口座の持玉及び貯玉が0であることを示している。持玉管理装置140からS2370のカード挿入結果を受信したCU3は、CU3画面を図34(a)から図34(b)に切り替え、貯玉持玉乗入れ設定通知(S2310)で指定された乗入れ元エリア単価及び乗入れ状態時払出玉数に応じた「1玉2円コーナーから乗入れ中」及び「200玉払出」を表示すると共に、カード挿入結果(S2370)で指定される再プレイ可能玉数に応じた「乗入れ貯玉:1100玉」を表示する。図50に、図49に示した貯玉持玉乗入れ設定通知の項目とCU乗入れ中画面の対応例を示す。
なお、図34(b)及び図34(c)でCU3画面上に表示される乗入れ貯玉数は、会員管理装置が150がCU3画面に表示するために計算した数値であり、実際に会員管理装置150に登録されている貯玉数が更新されるわけではない。即ち、この段階ではS2225で算出された貯玉数に変更はない。
また、図34(b)の「切替」ボタンにタッチすることによって、CU3画面を図34(c)の乗入れ開始後のメイン画面に切り替えることができる。乗入れ開始前のメイン画面である図34(a)と乗入れ開始後のメイン画面である図34(c)の違いは、「貯玉」欄が「乗入れ貯玉」欄に変更されている点である。図34(c)の乗入れ開始後のメイン画面から、図34(b)の乗入れ中画面に戻るには、図34(c)のメイン画面の「メニュー」ボタンをタッチすればよい。
なお、乗入れ開始後は、図34(c)のメイン画面と図34(b)の乗入れ中の画面を、所定時間置き(例えば3秒ごと)に自動的に切り替えて交互に表示させるようにしてもよい。こうすることにより、遊技者は、乗入れ元口座、乗入れ先口座及び乗入れ可能な貯玉数を、一見して把握可能となる。
(時間帯に応じた乗入れ許可)
また、乗入れが可能となる営業時間帯を、乗入れ元口座及び乗入れ先口座の組み合わせ毎に設定しておくようにしてもよい。例えば、会員管理装置150のCPU152が、記憶装置155に記憶している図11(b)の乗入れ許可時間帯テーブルに基づいて、乗入れを許可するか否かを判定するようにしても良い。
図11(b)の例では、エリア1(乗入れ元エリア単価:4.00円)からエリア2(乗入れ先エリア単価:2.00円)及びエリア3(乗入れ先エリア単価:1.00円)への乗入れが可能な時間帯は、いずれも10時から22時と設定されており、遊技場の営業時間内において制限無く乗入れ可能とされている。一方、エリア2(乗入れ元エリア単価:2.00円)からエリア1(乗入れ先エリア単価:4.00円)及びエリア3(乗入れ先エリア単価:1.00円)への乗入れ、並びにエリア3(乗入れ元エリア単価:1.00円)からエリア1(乗入れ先エリア単価:4.00円)及びエリア2(乗入れ先エリア単価:2.00円)への乗入れは、いずれも18時から22時までに制限されている。即ち、この例では、エリア2及び3よりもエリア1(乗入れ元エリア単価:4.00円)の貯玉数を有する遊技者、即ち、単価4円の遊技媒体により遊技を行う遊技者に対して有利な乗入れ条件を設けていることになる。
このように、乗入れを許可する時間帯を設定することにより、遊技場の営業形態を多様化することができる。また、本例のように、乗入れ元エリアと乗入れ先エリアの組合せ毎に、乗入れを許可する時間帯を設定することにより、遊技場の方針(例えば、乗入れの際に単価の高い貯玉を有する遊技者を優遇する)に応じた乗入れ条件を設けることができる。なお、図11(b)の例では、乗入れ元エリア単価に応じて乗入れ可能な時間帯が異なるように設定しているが、乗入れ先エリア単価に応じて乗入れ可能な時間帯が異なるようにしても良く、例えば、乗入れ先エリアがエリア1である場合には、営業時間内は制限なく乗入れが可能であるが、乗入れ先エリアがエリア2又はエリア3である場合には、18:00〜22:00の特定の時間帯のみ乗入れが可能となるようにしても良い。
このように、乗入れ可能な時間帯に制限を設ける場合、会員管理装置150は、S2110の貯玉持玉乗入れ情報を送信するときに、乗入れ許可時間帯テーブル及び現在の時刻を参照して、乗入れ先エリア以外の他のエリア及び乗入れ先エリアの各組合せについて、乗入れが許可されている時間帯であるか否かを確認する。そして、乗入れが許可されている時間帯の場合には、当該他のエリアに対応したブロックの表示方法を、00:選択可能、と設定し、乗入れが許可されていない時間帯の場合には、当該他のエリアに対応したブロックの表示方法を、01:選択不可と設定すると良い。このようにすることで、当該ブロックに対応した口座については、図35(c)で乗入れを「ON」に設定することができなくなり、乗入れ元エリアとして選択することができなくなる。
なお、他のエリア及び乗入れ先エリアの全ての組み合わせについて、乗入れが許可されていない時間帯である場合には、S2110の貯玉持玉乗入れ情報を送信するときに、結果を、00以外:禁止(乗入れ不可)と設定すると良い。
また、貯玉持玉乗入れ情報によって乗入れの可否を指定する場合に限らず、S2300のCU設定変更通知2において、乗入れが許可されている時間帯であれば「乗入れ状態指示:01(乗入れ状態開始指示)」と設定し、乗入れが許可されていない時間帯であれば「乗入れ状態指示:00(乗入れ状態終了指示)」と設定することにより、CU3に対して、選択されたエリアからの乗入れが許可されていないことを通知し、CU3がその旨を表示すると良い。
また、乗入れの意思登録がされた時点(図20の処理がされた時点)では乗入れが許可される時間帯であったが、その後遊技を行い、乗入れが許可されない時間帯に移行した場合には、乗入れを終了する(選択された乗入れ元エリアの貯玉数を使用して乗入れ先エリア単価の遊技媒体の払い出しを行うことを中止する)と共に、対象となるCU3に対して、「乗入れ状態指示:00(乗入れ状態終了指示)」と設定したCU設定変更通知2を送信して、CU3が乗入れ状態が終了したことを表示する(払出度数を基本払出玉数に応じた払出度数に戻す)ようにすると良い。
また、遊技場側において、遊技場内の各遊技機に対応したCU3を対象として、乗入れ可能な営業時間帯を一律に設定するようにしても良い。例えば、開店後の1時間のみ乗入れ可能とし、会員が複数のエリアに所有している貯玉を開店直後に優先的に使用しやすくする環境を用意するようにしてもよい。その場合は、例えば、図51に示す運用開始通知コマンド(会員管理装置150又は持玉管理装置140からCU3に送信される)の貯玉持玉相互乗入れ機能設定において、相互乗入れ:00(無効)、01(有効)を指定するようにすると良い。これにより、遊技場内の各CU3を対象として、一括して乗入れ機能の有効/無効を切替可能となる。具体的には、営業開始時の処理において、運用開始通知コマンドの貯玉持玉相互乗入れ機能設定を相互乗入れ:01(有効)としてCU3に送信し、所定時刻(例えば11:00)となったタイミングで、運用開始通知コマンドの貯玉持玉相互乗入れ機能設定を相互乗入れ:00(無効)としてCU3に送信するようにする。
2−2−5.貯玉再プレイ
前述した2−2−4.乗り入れ開始処理によって使用可能となった乗入れ元エリアの貯玉を用いて貯玉再プレイを行う場合の処理の流れを、図22を用いて説明する。S2400で、遊技者によってCU3に設けられた再プレイボタン319が押されると、S2410でCU3から持玉管理装置140に受付中の会員カードの会員番号を含む貯玉更新開始通知が送信され、続けてS2420で持玉管理装置140から会員管理装置150に当該CU3の台番号及び会員番号を含む貯玉更新開始通知が送信される。また、S2430で持玉管理装置140からCU3へ「結果:00(OK)」を含む貯玉更新開始応答が送信される。
この貯玉更新開始応答を受信したCU3は遊技機と通信を行い(再プレイパルス出力)、遊技機からは、乗入れ状態時払出玉数分の200玉(8度数)の払出が行われる。続いて、S2440で、CU3から持玉管理装置140へ、貯玉更新要求が送信される。この貯玉更新要求には、払出玉数:200玉(8度数)、エリア(口座)種別:01(4円口座)、オンライン取引通番:2、乗入れ元口座 :02(2円口座)の情報が含まれている(図54参照)。即ち、貯玉更新要求には、乗入れ先エリア(01)及び乗入れ元エリア(02)、並びに当該CUに対応した遊技機で実際に払い出された遊技媒体数(200)が含まれる。
これに伴い、持玉管理装置140の発行済み取引通番:2、受信済通番:2(乗入れ元口座)となる。上記のオンライン取引通番とは、停電などで生じる突発的な電源断からの会員カードのリカバリー情報を、持玉管理装置140で管理するための通番である。
次に、S2450で持玉管理装置140から会員管理装置150へ貯玉更新要求3が送信される。この貯玉更新要求3には、台番号、会員番号、引落区分:01(再プレイ)、払出玉数:200(8度数)、当台エリア種別:01(4円口座)、乗入れ元エリア種別:02(2円口座)の情報(貯玉更新要求で指定された情報)が含まれている(図47参照)。この貯玉更新要求3は、S2440の再プレイ実施によって実際に遊技機に引き落とされた払出玉数を会員管理装置150に通知し、乗入れ元エリアの貯玉数を更新するための情報である。
貯玉更新要求3を受信した会員管理装置150は、乗入れ元エリアであるエリア2(2円口座)の貯玉数から、上記の再プレイ1回分の払出玉数200に相当する乗入れ元エリア単価の玉数を減算し、「玉1(再プレイ可能玉数)」を更新する。具体的には、前述したように、[払出玉数×乗入れ先エリア単価÷乗入れ元エリア単価]により算出される引き落とし数を、乗入れ元エリアの貯玉数から減算する。ここでは、200(玉)×4(円)÷2(円)=400玉をエリア2(2円口座)の貯玉数2200から減算する。即ち、2200−400=1800玉が更新後のエリア2(2円口座)の貯玉数となる。
続いて、会員管理装置150はCU3画面上に表示する情報として「玉1(再プレイ可能玉数)」及び「玉1(再プレイ可能度数)」を算出する。乗入れ元エリアの貯玉数を全て使用すると仮定した場合の乗入れ先エリアの払出可能玉数が「玉1(再プレイ可能玉数)」であり、その払出可能玉数を一単位数で除した値が「玉1(再プレイ可能度数)」となる。具体的には、更新後のエリア2(2円口座)の貯玉1800を当該口座であるエリア1(4円口座)に換算した玉数は、1800×(2円÷4円)=900となるため、「玉1(再プレイ可能玉数)」=900、「玉1(再プレイ可能度数)」は900玉÷25玉=36度数と算出される。
続いて、S2460で会員管理装置150は、上記の算出結果及び貯玉更新結果に基づいて、結果:00(OK)、会員番号、玉1(再プレイ可能玉数):900、玉1(再プレイ可能度数):36を含む貯玉更新応答3を、持玉管理装置140に送信する(図47参照)。この貯玉更新応答3を受信した持玉管理装置140は、S2470で、オンライン取引通番:3、玉1(再プレイ可能玉数):900、玉1(再プレイ可能度数):36を含む貯玉更新応答(貯玉更新応答3で指定された情報を含む)を、CU3に送信する(図51参照)。これに伴い、持玉管理装置140の発行済み取引通番:3、受信済み通番:2となる。
この貯玉更新応答を受信したCU3は、S2480で「持玉:0玉」、「貯玉:900玉」をCU3画面に表示し、貯玉再プレイ処理を終了する。なお、S2480でCU3画面上に表示される「貯玉:900玉」は、会員管理装置が150がCU3画面に再プレイ可能玉数として表示するために、更新後のエリア2(2円口座)の貯玉数1800を当該口座であるエリア1(4円口座)に換算した算出値であり、実際の口座2(エリア2)の貯玉は1800玉である。
また、S2400で再プレイボタン319が操作されたときに、CU3で表示されている再プレイ可能玉数が乗入れ状態時払出玉数未満である場合、即ち、乗入れ元エリアに残存する貯玉数が、[乗入れ状態時払出玉数×乗入れ先エリア単価÷乗入れ元エリア単価]未満である場合には、[払出玉数×乗入れ先エリア単価÷乗入れ元エリア単価=乗入れ元エリアの貯玉数]となるような払出玉数(即ち、乗入れ元エリアの貯玉数を全て消費する(払出後の乗入れ元エリアの貯玉数が0となる)ような払出玉数)を算出し、該算出した払出玉数を、対応するパチンコ機2及び当該CU3の計数・端数払出ユニット340から払出可能としても良い。このとき算出された払出玉数が整数値でない場合には、小数点以下を切り上げて払い出すようにしても良く、少数点以下を切り捨てて払い出すようにしても良い。
なお、このような構成とする場合において、再プレイボタン319が操作されたときに、算出した払出玉数のうち、一単位数の倍数であって該算出した払出玉数以下となる最大数を一旦、対応するパチンコ機2から払い出し、次に再プレイボタン319が操作されたときに、一単位数未満の端数を当該CU3の計数・端数払出ユニット340から払い出すようにしても良い。なお、このような形態に限らず、CU3で表示されている再プレイ可能玉数が乗入れ状態時払出玉数未満である場合には、乗入れ状態における貯玉再プレイを禁止する(乗入れ状態における乗入れ元エリアの貯玉数の使用を禁止する)ようにしても良い。また、CU3で表示されている再プレイ可能玉数のうち、一単位数の倍数であって上記算出した払出玉数以下の最大数はパチンコ機2から払出可能であるが、一単位数未満の端数は払い出さないようにしても良い。
2−3.CUでの意思確認(乗入れ解除)
図23は、本実施の形態におけるカードユニット(CU3)での意思確認(乗入れ解除)において、会員管理装置150、持玉管理装置140及びCU3間の動作の流れを示す図である。以下、一旦乗り入れ状態(選択された乗入れ元エリアの貯玉数を使用して乗入れ先エリア単価の遊技媒体を払出可能な状態)となり、口座2(エリア2)が乗入れ元として選択された後、乗入れ解除を行う場合の処理について説明する。
図23に示すように、会員管理装置150に記憶されている会員の貯玉/貯メダル数は、乗入れ先である口座1(エリア1)には0、乗入れ元である口座2(エリア2)には2200、口座3(エリア3)には3000、口座4(エリア4)には4000、となっている。また、持玉管理装置140に記憶されている会員の持玉数は、乗り入れ状態となったことに伴って会員の所有する各エリアの持玉は既に貯玉に移行された状態であるため、口座1(エリア1)、口座2(エリア2)、口座3(エリア3)ともに0(持玉無し)となっている。
持玉管理装置140の発行済み取引通番は2、受信済み通番は0(乗入れ口座)である。また、CU3に対応した口座1(エリア1)は1玉4円口座であり、乗入れ状態のため、払出度数は乗入れ状態時払出玉数(200)に応じた払出度数(8)となっている。乗入れ状態に至る処理については、上述した処理と同じであるため、説明は省略する。
2−3−1.乗入れ解除表示
まず、CU3画面である図35(a)〜図35(c)を参照して、乗入れ解除表示処理における遊技者の操作の流れについて説明する。
図35(a)に示すCU3のメイン画面では、乗入れ先エリア(口座1(エリア1))に対応した基本単価が表示され(貸玉:1玉4円)、乗入れ元エリア(口座2(エリア2))の貯玉数を乗入れ先エリア単価の玉数に換算した払出可能玉数(乗入れ貯玉1100玉)が表示されている。当該乗入れ元エリアからの乗入れを解除するためには、まず、図35(a)のCU3のメイン画面内の「メニュー」ボタンを指でタッチして、図35(b)のメニュー画面を表示させる。続いて、図35(b)メニュー画面内の「乗入れ」ボタンをタッチして、図35(c)の「乗入れ元選択」画面を表示させる。
図35(c)の「乗入れ元選択」画面には、ブロック1に口座2(エリア2)の貯玉数である2200玉と「乗入ON」が表示されており、ブロック2に口座3(エリア3)の貯玉数である3300玉と「乗入OFF」が表示されている。この「乗入ON」と「乗入OFF」は、遊技者が指でタッチすることで切替可能となっている。口座2(エリア2)の乗入れを解除するためには、ブロック1の「乗入ON」と表示されている箇所をタッチして、「乗入OFF」に切り替える。更に同じ画面内の「決定」ボタンをタッチすることで、ブロック1の乗入れ解除を決定する。
次に、図23及び図35(c)を参照して、乗入れ解除表示処理における会員管理装置150、持玉管理装置140、CU3間の処理の流れについて説明する。図35(c)のCU3画面での口座2(エリア2)の乗入れ解除操作は、図23のS3000に相当している。
S3000に続いて、S3010で、CU3貯玉持玉乗入れ意思確認要求が持玉管理装置140に送信され(図53参照)、続いて、S3020で持玉管理装置140から会員管理装置150に送信される(図46参照)。この貯玉持玉乗入れ意思確認要求は、継続有無:00(終了)、継続番号:01、会員番号、カードID、カード種別、1ブロック目乗入れ元指定エリア種別02(2円口座)、1ブロック目要求区分:00(意思解除)、2〜10ブロック目乗入れ元指定エリア種別00、2〜10ブロック目要求区分:00、の情報を含んでいる。即ち、貯玉持玉乗入れ意思確認要求には、CU3にて受付中の会員カードの会員番号及びカードIDと、乗入れ元エリア(2)及び乗入れ先エリア(1)の組合せ、並びに、当該組合せについて乗入れを解除する旨(要求区分:00(意思解除))が含まれる。
貯玉持玉乗入れ意思確認要求を受信した会員管理装置150は、S3030で口座2から口座1への乗入れ解除を認識し、記憶している乗入れ登録情報を変更する。即ち、貯玉持玉乗入れ意思確認要求で意思解除が指定される乗入れ元エリア(2)については、乗入れ元エリアとして選択されていない状態とする。
例えば、会員管理装置150は、S2240で受信した貯玉持玉乗入れ意思確認要求の内容(ブロック毎に乗入れ意思確認の登録・解除を設定するための要求区分を含む)を乗入れ登録情報として記憶しておくようにしているが、貯玉持玉乗入れ意思確認要求で意思解除(要求区分:00)が指定されるブロックについては、当該ブロックに関して記憶している要求区分を01(乗入れ意思の登録)から00(乗入れ意思の解除)と変更する。
このような構成とすることにより、S3000で指定した乗入れ元エリアからの乗入れは解除されることになるが、複数の乗入れ元エリアが選択されていた場合には、指定した乗入れ元エリア以外の乗入れ元エリアからの乗入れは解除されない。
次いで、会員管理装置150は、S3040で台番号及び「結果:00(登録完了)」を含む貯玉持玉乗入れ意思確認結果を持玉管理装置140に送信する(図45参照)。貯玉持玉乗入れ意思確認結果を受信した持玉管理装置140は、S3050で「結果:00(登録完了)」を含む貯玉持玉乗入れ意思確認結果をCU3に送信する(図49参照)。
なお、以上のS3000〜3050の処理は、会員管理装置150側へ乗入れ解除を通知することが目的であるため、CU3画面上は下記S3180の乗入れ状態の解除完了でメイン画面(通常画面)へ遷移する。
2−3−2.乗入れ解除通知
図24は、乗入れ解除通知処理において、会員管理装置150、持玉管理装置140及びCU3間の動作の流れを示す図である。
会員管理装置150は、2−3−1.乗入れ解除表示の処理を完了した後、図24に示す乗入れ解除通知処理に自動的に移行する。乗入れ解除通知処理に移行するタイミングは、例えば、図23のS3050で送信された情報をCU3が受信した後、または、会員管理装置150が乗入れ意思確認を登録(S3030)後、所定の時間が経過した後等とすればよい。
会員管理装置150は、乗入れ解除通知処理に移行すると、前述したように記憶していた乗入れ登録情報において、意思解除(要求区分:00)が指定されるブロック(非選択となったエリア)の要求区分を01(乗入れ意思の登録)から00(乗入れ意思の解除)と変更するものとすることに伴い、S3100で持玉管理装置140にCU設定変更通知2を送信する。CU設定変更通知2には、台番号:001、会員番号、乗入れ状態指示:00(終了)、乗入れ状態時払出玉数:200、乗入れ元エリア種別:02(2円口座)、の情報(S3020の貯玉持玉乗入れ意思確認要求で指定される情報)が含まれている(図42参照)。
続いて、S3110で、持玉管理装置140からCU3に、貯玉持玉乗入れ設定通知が送信される。貯玉持玉乗入れ設定通知には、会員番号、乗入れ状態指示:00(終了)、乗入れ状態時払出玉数:200、乗入れ元エリア種別:02(2円口座)、及び乗入れ元エリア単価(1玉2円)の情報(S3100のCU設定変更通知2で指定される情報)を含んでいる(図49参照)。
貯玉持玉乗入れ設定通知を受信したCU3は、S3120で持玉管理装置140に「結果:OK」を含む貯玉持玉乗入れ設定応答を送信する(図54参照)。そして、表示部312に表示される全てのブロック(例えば1〜10)について、乗入れ元エリアとして選択されていない(乗入れ:OFF)ことを確認したときには、当該CU3の乗入れ状態を解除する。即ち、当該口座以外の他の口座の貯玉数を使用して当該口座に応じた基本単価の遊技媒体を払い出さないようにする。また、乗入れ状態の解除に伴い、払出度数を、乗入れ状態時払出玉数(200)に応じた払出度数(8)から、記憶している基本払出玉数(125)に応じた払出度数(5)に戻す。
このように、乗入れ状態が解除されると、払出度数が乗入れ状態前の払出度数に戻るようにすることで、払出度数が戻らないことにより遊技者が違和感を感じたり、払い出される玉数が基本払出玉数よりも多いまま(あるいは少ないまま)となってしまうことによる遊技者の不便を回避することができる。
なお、複数の乗入れ元エリアが選択されていた場合(複数のブロックの乗入れがONになっていた場合)において、いずれかのブロックについてはタッチパネル314の操作により乗入れがONからOFFに変更されたものの、他のブロックについては乗入れがONのままとなっている場合がある。このような場合には、乗入れ解除を行わずに乗入れ状態を継続し、当該他のブロックに応じた乗入れ元エリアの貯玉数を使用して、乗入れ先エリア単価の遊技媒体を払出可能とするものとする。なお、このような形態に限らず、いずれかのブロックについて乗入れがONからOFFに変更されたことに基づいて、乗入れ状態を解除するようにしても良い。
貯玉持玉乗入れ設定応答を受信した持玉管理装置140は、S3130で台番号及び「結果:OK」を含むCU設定変更応答2を会員管理装置150に送信する(図42参照)。CU設定変更応答2を受信した会員管理装置150は、CU3の乗入れ解除設定が終了したことを認識し、CU設定変更を終了する。これに伴い、持玉管理装置140の発行済み取引通番は3(更新)、受信済み通番は0(乗入れ口座)となる。
CU3画面は、図35(c)の「乗入れ元選択」画面において「決定」ボタンが押された後からS3120のCU3の乗入れ状態解除までの所定時間中は図36(a)に移行した状態となる。図36(a)画面が表示中に、「切替」ボタンを押すと、図35(b)のメニュー画面に遷移する。S3120処理後、図36(a)の乗入れ中画面は、図36(b)に示す乗入れ処理中画面に移行し、CU3画面には、例えば「しばらくお待ちください」という文字案内が表示される。
次に、CU3は、S3140でCID及び会員番号を含むカード挿入通知を持玉管理装置140に送信し、続けて、持玉管理装置140は、S3150で会員番号を含むカード情報要求を会員管理装置150に送信する。これは、図24及び2−2−4.乗入れ開始(S2340)と同じく擬似的にコマンドを使用するためのものであり、実際にカード挿入が行われるわけではない。
カード情報要求を受信した会員管理装置150は、S3160で、カード情報要求で指定される会員番号に対応付けて乗入れ先エリアに対応した口座で管理している貯玉数(本例では口座1(エリア1)4円口座の貯玉数)を読み出し、読み出した貯玉数(「口座1:0玉」)を含むカード情報応答を持玉管理装置140に送信する。
カード情報応答を受信した持玉管理装置140は、S3170でオンライン取引通番:3及び再プレイ可能玉数:0玉の情報を含むカード挿入結果を、CU3に送信する。カード挿入結果を受信したCU3は、S3180で乗入れ状態の解除を完了し、CU3のメイン画面は、図36(b)から図36(c)に遷移する。ここで、図36(c)は、乗入れ元口座(1玉2円コーナーから乗入れ中)及び乗入れ貯玉表示の無いメイン画面(通常画面)である。
なお、乗入れ状態を解除しても、貯玉に移行した持玉は貯玉のまま会員管理装置150に記憶される。本例では、持玉数が貯玉数に加算されたときの更新後の貯玉数2200が、乗入れ状態解除後の旧乗入れ元口座(エリア2)の貯玉数となる。
2−4.乗入れ開始通知タイミング
2−4−1.乗入れ意思確認済みの会員カード挿入
以下は、既に乗入れ意思確認済みの会員カードをCU3に挿入する処理から乗入れ開始を行う処理の流れについて説明する。具体的には、以下の例は、乗入れ意思確認後に、遊技者が遊技機の移動を行った際や、遊技者が一旦カードを排出した後に再度カードを挿入した場合に相当している。
図25は、本実施の形態における会員管理装置150、持玉管理装置140及びCU3間の動作の流れを示す図である。図25においては、会員管理装置150に記憶されている会員所有の貯玉/貯メダル数は、口座1(エリア1)には0、口座2(エリア2)には2000、口座3(エリア3)には3000、となっている。また、持玉管理装置140に記憶されている会員所有の持玉/持メダル数は、口座1(エリア1)には0、口座2(エリア2)には200、口座3(エリア3)には300、となっている。また、CU3に対応した基本単価は4円(エリア1)であり、基本払出玉数は125(払出度数5)であるものとする。
S4000で遊技者によって乗入れ意思確認済みの会員カードがCU3に挿入され、CU3がカード挿入を検知すると、S4010でCU3はカードに記録されたCIDと会員番号を読み取り、CIDと及び会員番号を含むカード挿入通知を持玉管理装置140に送信する。カード挿入通知を受信した持玉管理装置140は、S4020で、カード挿入通知で指定された会員番号を含むカード情報要求を会員管理装置150に送信する。なお、これに伴い、持玉管理装置140の発行済み取引通番は1、受信済み通番は0となっている。
カード情報要求を受信した会員管理装置150は、カード情報要求で指定される会員番号に対応付けて記憶している各口座の貯玉数から当該口座(CU3で記憶する基本単価に対応した口座)である口座1(エリア1)の貯玉数を読み出し、S4030でカード情報応答を持玉管理装置140に返信する。このカード情報応答には、会員番号、口座1:再プレイ可能玉数:0、及び、口座1:再プレイ可能度数:0、が含まれている。
カード情報応答を受信した持玉管理装置140は、S4040で、カード情報応答で指定された情報(口座1:再プレイ可能玉数:0、及び、口座1:再プレイ可能度数:0)及びカード単位のオンライン取引通番(:1)を含むカード挿入結果をCU3に送信する。また、図示しないが、CU3は、受け付けた会員カードのカードIDに対応付けて持玉管理装置140で記憶されている各口座の持玉数のうち、当該CU3が記憶している基本単価に対応した口座1(エリア1)の持玉数を取得するものとする。また、図示しないが、CU3は、受け付けた会員カードのカードIDに対応付けて残額管理装置100で記憶されているプリペイド残額(カード残高)を取得するものとする。
カード挿入結果を受信したCU3は、図37(a)に示すように、当該口座である口座1(エリア1)4円口座の持玉数と貯玉数をCU3画面に表示する。この場合は、持玉0、貯玉0と表示される。以上の処理により、会員カードのID照合と当該口座の総玉数確認が終了する。
(乗り入れの開始を通知)
以下、図25及び図26を参照して説明する。
CU3がカード挿入結果を受信後または、S4030で会員管理装置150がカード情報応答を送信してから所定時間経過後、会員管理装置150は、既に記憶している乗入れ登録情報を検索し、カード情報要求で指定される会員番号に該当する乗入れ登録情報が存在するか否かを確認する。存在しなければ、乗入れ登録がされていないと判定して、通常のカード挿入時の処理(S2020でカード情報要求を受信したときと同様の処理)を実行する。存在すれば、既に乗入れ意思確認がされているため、S4050で、会員管理装置150は、自動的に乗入れの開始通知処理に移行する。
即ち、乗入れ登録情報として記憶している各ブロックの乗入れ元指定エリア種別及び要求区分、並びに、会員カードが挿入されたCU3に対応した基本単価に基づいて、持玉管理装置140に送信するCU設定変更通知2を設定する。
ここで、CU設定変更通知2において、会員カードが挿入されたCU3の台番号(本例では0002)及び当該会員カードの会員番号を設定し、乗入れ状態指示:01(開始)と設定し、乗入れ元エリア単価と当該CU3の基本単価(乗入れ先エリア単価)に基づいて、前述した計算式([払出玉数×乗入れ先エリア単価÷乗入れ元エリア単価]が整数値となるような払出玉数)により乗入れ状態時払出玉数(本例では200)を設定し、記憶している乗入れ登録情報において要求区分が01(意思登録)に設定されているブロックの乗入れ元指定エリア種別に基づいて、乗入れ元エリア種別(本例では02)を設定し、当該乗入れ元エリア種別に対応した基本単価に基づいて、乗入れ元エリア単価(1玉2円)を設定する(図42参照)。そして、S4060で、そのCU設定変更通知2を持玉管理装置140に送信する。
CU設定変更通知2を受信した持玉管理装置140は、S4070で会員管理装置150に個別持玉転送通知を送信する。個別持玉転送通知には、S2220で示したように、CU設定変更通知2において指定された台番号及び会員番号、並びに、乗入れ元エリア種別及び乗入れ元エリア単価に基づく、台番号:0002、会員番号、CID、カード種別、エリア1持玉加算玉数:0、エリア2持玉加算玉数:200、エリア3持玉加算玉数:0〜エリア10持玉加算玉数の情報が含まれている(図41参照)。これにより、乗入れ元口座である口座2(エリア2)の持玉数が200であることが、持玉管理装置140から会員管理装置150に通知される。
個別持玉転送通知を受信した会員管理装置150は、S2220の個別持玉転送通知受信時と同様に、受信した個別持玉転送通知で指定される会員番号に対応付けて貯玉管理テーブルで記憶されている各エリアの貯玉数に、貯玉持玉転送通知で指定される各エリアの持玉数を加算し、各エリアの貯玉数を更新する。これにより、実際に管理されている貯玉数が更新されることになる。
続けて、S4080で、会員管理装置150から持玉管理装置140へ、個別持玉転送応答が送信される。個別持玉転送応答は、持玉の移行と貯玉との合算が完了したことを示す結果:00(貯玉成功)と、台番号:0002を含む情報である(図41参照)。
ここで、個別持玉転送通知(S4070)及び個別持玉転送応答(S4080)は、乗入れ意思確認で登録されている乗入れ先指定エリア種別に応じた乗入れ先エリア単価が、当該CU3の基本単価と合致する場合には、発生しない処理となる。例えば、乗入れ先エリアを口座1(エリア1)4円口座、乗入れ元エリアを口座2(エリア2)2円口座として乗入れ意思確認済みの会員カードを所有する遊技者が、異なる遊技機に移動して遊技を行う場合、移動先の遊技機に対応したCU3に対応した基本単価(4円)が、乗入れ登録情報の乗入れ先指定エリア種別(01)に応じた乗入れ先エリア単価(4円)と合致しているのであれば、基本単価4円のCU3から同じく基本単価4円のCU3に移動したことになるため、既に乗入れ元エリアとして選択された口座2(エリア2)の持玉数は貯玉数に加算されていることになる。そのため、S4070及びS4080の処理は省略可能となる。
次いで、持玉管理装置140は、S4090でCU3に貯玉持玉乗入れ設定通知を送信する。この貯玉持玉乗入れ設定通知には、会員番号、乗入れ状態指示:01(開始)、乗入れ状態時払出玉数:200、乗入れ元エリア種別:02(2円口座)及び乗入れ元エリア単価(1玉2円)、の情報(S4060のCU設定変更通知2で指定される情報)が含まれている(図49参照)。このS4090は、初回乗入れ時にS2310で持玉管理装置140からCU3に送信された貯玉持玉乗入れ設定通知を再度送信することと等しい。
S4090の貯玉持玉乗入れ設定通知を受信したCU3は、S4100で、CU設定変更の「結果:OK(00:移行完了)」を含む貯玉持玉乗入れ設定応答を持玉管理装置140に送信する(図54参照)。また、この貯玉持玉乗入れ設定通知を受信したCU3は、払出度数を、当該CU3で記憶している基本払出玉数に応じた払出度数から、S4090の貯玉持玉乗入れ設定通知で指定される乗入れ状態時払出玉数に応じた払出度数に変更する。
貯玉持玉乗入れ設定応答を受信した持玉管理装置140は、S4110で台番号及び「結果:OK(00:乗入れ状態移行可能)」を含むCU設定変更応答2を会員管理装置150に送信する(図42参照)。このCU設定変更応答2を受信した会員管理装置150は、CU設定変更処理を終了する。即ち、CU3に対して指定した乗入れ状態時払出玉数に応じた払出度数に変更されたことを確認する。
次に、S4120でCU3から持玉管理装置140に、受付中の会員カードのCID及び会員番号を含むカード挿入通知が送信される。このカード挿入通知は、持玉管理装置140にCIDと会員番号を送信する手段として、擬似的且つ自動的に行われるシーケンスであり、実際にカードの排出や挿入の動作は行われない。続いて、S4130で、持玉管理装置140から会員管理装置150に、会員番号を含むカード情報要求が送信される。持玉管理装置140の発行済取引通番は2(更新)、受信済通番は0となる。
このカード情報要求を受信した会員管理装置150は、口座2(エリア2)から口座1(エリア1)に乗入れ可能な玉数を計算する。この場合の計算式は、2200(口座2の貯玉数)×(2円÷4円)=1100玉となる。続いて、会員管理装置150は、S4140で、この口座2の乗入れ可能玉数(再プレイ可能玉数=1100玉)を含むカード情報応答を持玉管理装置140に送信し、持玉管理装置140は、S4150で、カード単位のオンライン取引通版(:2)、口座2の乗入れ可能玉数(再プレイ可能玉数:1100玉)及び該乗入れ可能玉数に応じた再プレイ可能度数(再プレイ可能度数:44)を含むカード挿入結果をCU3に送信する。
持玉管理装置140からS4150のカード挿入結果を受信したCU3は、貯玉持玉乗入れ設定通知(S4090)で指定された乗入れ元エリア単価及び乗入れ状態時払出玉数に応じた「1玉2円コーナーから乗入れ中」及び「200玉払出」を表示すると共に、カード挿入結果(S4150)で指定される再プレイ可能玉数に応じた「乗入れ貯玉:1100玉」を表示する。
このように、一旦乗入れ意思確認を行った遊技者が台移動を行い、異なる遊技機で遊技を行う場合や、遊技者が休憩等によって離席し(その際会員カードを排出し)、休憩終了後に同じ台で再度遊技を行う(その際会員カードを再度挿入する)場合に、会員管理装置150で記憶している乗入れ登録情報が消去されていないことにより、改めて乗入れの意思確認を行う必要がなくなり(2−2−2.乗り入れ総玉数確認とそれに続く2−2−3.乗入れ意思表示に必要な処理が不要となり)、遊技者の利便性を向上させることができる。
また、この実施の形態では、営業終了後に乗入れ登録情報が消去されるようになっているため、翌日以降は、再び乗入れ意思確認を行った上で乗入れ状態に移行させることになる。これにより、適切な期間内で乗入れ意思確認を不要とし、乗入れ意思確認が不要となる期間が不明確となることによる遊技者の混乱を防止するようにしている。また、乗入れ意思確認が不要となる期間が無制限となることによる遊技用システム1の処理負担を軽減するようにしている。
また、この実施の形態では、S4060で送信するCU設定変更通知2の乗入れ状態時払出玉数を、新たに会員カードが挿入されたCU3に対応する基本単価に応じた払出玉数に設定している。これにより、乗入れの意思確認が行われたとき(又は前回乗入れ状態における貯玉再プレイが行われたとき)のCU3に対応する基本単価と、新たに会員カードが挿入されたCU3の基本単価とが異なる場合(基本単価が異なるエリア間の台移動の場合)であっても、乗入れ意思確認で選択された乗入れ元口座の貯玉数を使用して、遊技者及び遊技場が損失を被らない乗入れ状態時払出玉数を払い出すことが可能となる。
また、会員管理装置150において、記憶している乗入れ登録情報で指定される乗入れ先エリアと、会員カードが挿入されたCU3の基本単価に対応したエリアが合致する場合(同じエリア(基本単価)間での台移動や、同じCU3への会員カードの再挿入の場合)にのみ、S4060で、記憶している乗入れ登録情報に基づいて設定されたCU設定変更通知2を送信して乗入れ状態に移行し、CU3にて払出度数を変更可能としても良い。
例えば、会員管理装置150側において、送信したCU設定変更通知2(例えばS2300の情報)を、乗入れ意思登録情報(例えばS2240の情報)に対応付けて記憶しておくようにしても良い。そして、会員管理装置150は、S4050で乗入れの開始を通知する際に、記憶していたCU設定変更通知2で指定される台番号に対応する基本単価(乗入れ先エリア単価)と、当該CU3の台番号に対応した基本単価とが合致するか否かを判定する。そして、合致している場合には、乗入れ先エリアに変更が無いため、S4060では、該記憶していたCU設定変更通知2(ただし台番号は今回対象となるCU3の台番号に設定する)を再度送信すると良い。
一方で、記憶していたCU設定変更通知2で指定される台番号に対応する基本単価(乗入れ先エリア単価)と、当該CU3の台番号に対応した基本単価とが合致しない場合には、乗入れ先エリア単価の異なるCU3間での移動となるため、乗入れ状態への移行処理を中断して、2−2−2.乗り入れ総玉数確認の処理に移行するようにしても良い。
その場合、会員管理装置150は、S4060に相当する処理において、「乗入れ状態指示:00(乗入れ終了)」と設定したCU設定変更通知2を、持玉管理装置140に送信する。これを受信した持玉管理装置140は、S4090に相当する処理において、「乗入れ状態指示:00(乗入れ終了)」と設定した貯玉持玉乗入れ設定通知を、CU3に送信する。続いて遊技者は、図37(a)のCU3画面上の「メニュー」ボタンにタッチして、再度2−2−2.乗り入れ総玉数確認から乗入れ処理を行う。この場合、「乗入れ状態指示:00(乗入れ終了)」を含む貯玉持玉乗入れ設定通知を受信したCU3は、CU3画面上に「乗入れを再度設定してください」等の文字案内を数秒間表示した後、図37(a)のCU3メイン画面を表示するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、乗入れ先エリアの貯玉数によらず、既に乗入れの意思確認がされている会員カードがCU3に挿入された場合には、会員管理装置150で記憶されている乗入れ登録情報に基づいて、改めて乗入れの意思確認を要することなく乗入れが可能となる例を示したが、このような形態に限らず、乗入れ先エリアの貯玉数が0である場合や、あるいは乗入れ状態時払出玉数未満である場合にのみ、改めて乗入れの意思確認を要することなく乗入れが可能となるようにしても良い。
2−4−2.当該口座の貯玉残数が無くなった時
以下、乗入れ意思確認済みの状態で、当該口座の貯玉数が0になった場合の処理について説明する。図27及び図28は、その場合の会員管理装置150、持玉管理装置140及びCU3間の動作の流れを示す図である。
図27及び図28においては、会員管理装置150に記憶されている会員所有の貯玉数は、口座1(エリア1)には125、口座2(エリア2)には2200、口座3(エリア3)には3000、となっている。また、持玉管理装置140の持玉に記憶されている会員所有の持玉数は、口座1(エリア1)、口座2(エリア2)、口座3(エリア3)全てにおいて0、となっている。また、CU3の基本単価に対応した口座は、口座1(エリア1)の4円口座であり、払出度数はCU3の基本払出玉数(125)に応じた払出度数(5)となっている。また、会員管理装置150には、当該CU3にて受け付けられている会員カードの会員IDを含む乗入れ登録情報が記憶されているものとする。
但し、乗入れ先エリアの貯玉数が125残っているため、選択されている乗入れ元口座の貯玉数を使用して乗入れ先エリア単価(CU3に対応した基本単価)の遊技媒体を払い出すことは禁止されている状態である。まず、他の口座から乗入れを行う前に、口座1(エリア1)4円口座の再プレイを実施し、口座1(エリア1)4円口座の上記の貯玉125を遊技機に払い出す処理の流れを説明する(S4200〜S4260)。これは、乗入れを伴わない通常の貯玉再プレイの最後の一回分に相当する処理である。
会員カード挿入〜総玉数確認までの処理は、2−2−1.会員カード挿入と同じ処理のため、説明は省略する。このとき口座1(エリア1)の4円口座は、上述したように持玉0、貯玉125であるから、総玉数は125である。ここで、再プレイボタン319が操作され、貯玉再プレイが実行されて、遊技機から5度数相当の125玉が払い出されたものとする。
このとき、CU3から持玉管理装置140に、貯玉更新開始通知が送信される(S4200)。貯玉更新開始通知には、会員番号、予定引き落とし玉数:125玉(5度数)、予定エリア(口座):エリア1(口座1)の情報が含まれている。貯玉更新開始通知を受信した持玉管理装置140は、S4210で台番号及び会員番号を含む貯玉更新開始通知を会員管理装置150に送信する。さらにS4220で「結果:00(OK)」を含む貯玉更新開始応答をCU3に送信する。
貯玉更新開始応答を受信したCU3は、払出玉数を通知して貯玉数を更新するために、S4230で貯玉更新要求を持玉管理装置140に送信する。この貯玉更新要求には、払出玉数:125玉(5度数)、エリア種別:01(4円口座)、オンライン取引通番:2、乗入れ元口座:00(乗入れ無し)の情報が含まれている(図54参照)。これに伴い、持玉管理装置140の発行済み取引通番は2、受信済み通番は2となる。
貯玉更新要求を受信した持玉管理装置140は、S4240で会員管理装置150に貯玉更新要求3を送信する。この貯玉更新要求3には、台番号:003、会員番号、引落区分:01(再プレイ)、払出玉数:125(5度数)、当台エリア種別:00、乗入れ元エリア種別:00、の情報が含まれている。当台エリア種別と乗入れ元エリア種別は共に00であり、乗入れ無しの再プレイであることを示している(図47参照)。
貯玉更新要求3を受信した会員管理装置150は、会員管理装置150が管理している当該口座の貯玉数を更新する。即ち、貯玉更新要求3で指定される会員番号に対応付けて管理している各口座の貯玉数のうち、貯玉更新要求3で指定される台番号の基本単価に対応した口座の貯玉数から貯玉更新要求3で指定される払出玉数を減算するものであり、上記の例では、当該口座である口座1(エリア1)の4円口座の貯玉が、125(更新前貯玉数)−125(払出玉数)=0、に更新される。
続いて、会員管理装置150は、S4250で持玉管理装置140に貯玉更新応答3を送信する。貯玉更新応答3には、「結果:01」、会員番号、玉1(再プレイ可能玉数):0、玉1(再プレイ可能度数):0、の情報が含まれている(図47参照)。玉1(再プレイ可能玉数)により、当該口座の貯玉数が0となったことが指定される。
貯玉更新応答3を受信した持玉管理装置140は、S4260でCU3に貯玉更新応答を送信する。この貯玉更新応答には、オンライン取引通番:3、玉1(再プレイ可能玉数):0、玉1(再プレイ可能度数):0、の情報(貯玉更新応答3で指定された情報)が含まれている(図51参照)。貯玉更新応答を受信したCU3は、図38(a)に示されるように、CU3メイン画面に、持玉0、貯玉0を表示する。
ここで、当該口座(エリア)の持玉数及び貯玉数が0となったことにより、他口座(エリア)の貯玉数を使用して当該CU3に対応した基本単価の遊技媒体を払い出すことが可能となる。前述したS4250の貯玉更新応答3の送信処理終了から所定時間経過後、S4270で会員管理装置150は、CU3にて受付中の会員カードの会員番号に対応した乗入れ登録情報を記憶している(乗入れ意思確認が完了している)ことに基づいて、S4280で持玉管理装置140にCU設定変更通知2を送信する。
このCU設定変更通知2は、前述したように会員管理装置150で記憶している乗入れ登録情報に基づいて設定されるものである。このCU設定変更通知2には、台番号:003、会員番号、乗入れ状態指示:01(開始)、乗入れ状態時払出玉数:200(8度数)、乗入れ元エリア種別:02(2円口座)、乗入れ元エリア単価(1玉2円)、の情報が含まれている(図42参照)。
CU設定変更通知2を受信した持玉管理装置140は、S4290でCU3に貯玉持玉乗入れ設定通知を送信する。この貯玉持玉乗入れ設定通知には、会員番号、乗入れ状態指示:01(開始)、乗入れ状態時払出玉数:200(8度数)、乗入れ元エリア種別:02(2円口座)、乗入れ元エリア単価(1玉2円)、の情報が含まれている(図49参照)。
貯玉持玉乗入れ設定通知を受信したCU3は、CU3画面を図38(a)から図38(b)に切り替え、例えば「しばらくお待ちください」等の文字案内を表示する。さらに、CU3は、S4300で持玉管理装置140に貯玉持玉乗入れ設定応答を送信し(図54参照)、これを受信した持玉管理装置140はS4310で会員管理装置150に、「結果:OK」を含むCU設定変更応答2を送信する(図42参照)。
次に、CU3は、S4320でCID及び会員番号を含むカード挿入通知を持玉管理装置140に送信し、続けて、持玉管理装置140は、S4330で会員番号を含むカード情報要求を会員管理装置150に送信する。上記のカード挿入は、図21で説明した2−2−4.乗入れ開始(S2340)と同じく擬似的なものであり、実際にカード挿入が行われるわけではない。これに伴い、持玉管理装置140の発行済み取引通番は4(更新)、受信済み通番:2となる。
S4330のカード情報要求を受信した会員管理装置150は、記憶している口座2(エリア2)2円口座の貯玉数を読み出した後、口座2の乗入れ可能玉数を通知するために、S4340で会員番号及び「口座2:再プレイ可能玉数:1100」を含むカード情報応答を持玉管理装置140に送信する。
口座2(エリア2)2円口座の総玉数は、貯玉2000と持玉200を合算した2200であるので、2200×(2円÷4円)=1100が口座1に乗入れる際の再プレイ可能玉数となる。また、1100玉÷25玉=44が再プレイ可能度数となる。
S4340のカード情報応答を受信した持玉管理装置140は、S4350でオンライン取引通番:4及び再プレイ可能玉数:1100再プレイ可能度数:44を含むカード挿入結果をCU3に送信する。これを受信したCU3は、CU3の画面を図38(b)から図38(c)に切り替えて、乗入れ状態:1玉2円コーナーから乗入れ中、乗入れ状態時払出玉数:200玉、乗入れ貯玉:1100玉をCU3画面上に表示する。
2−5.乗入れ解除通知タイミング
2−5−1.乗入れ意思確認済みカードの排出
以下、会員カードがCU3に挿入され、乗入れ総玉数確認、乗入れ意思表示、乗入れ開始処理が行われた後、会員カードが排出される場合の処理の流れについて説明する。ここで、図29の会員カード挿入、乗入れ総玉数確認、乗入れ意思表示、乗入れ開始については、前述した2−2−1〜4と同様であるので説明を省略する。
図29の会員カード排出前の状態で会員管理装置150に記憶されている会員の貯玉は、口座1(エリア1)には0、口座2(エリア2)には2200、口座3(エリア3)には3000、となっている。また、持玉管理装置140に記憶されている会員の持玉は、口座1(エリア1)、口座2(エリア2)、口座3(エリア3)の全てにおいて0、となっている。また、CU3の口座は、口座1(エリア1)の4円口座であり、乗入れ開始後のため払出度数は乗入れ用払出度数の8、となっている。ここで、図39(a)はCU3のカード挿入状態で乗入れ中の表示画面、図39(b)は会員カード排出後の画面である。
S5000でCU3のカード排出ボタン22が押されると、CU3は、カードから読み取られたCID及び会員番号を含むカード排出通知を持玉管理装置140に送信する。このカード挿入通知を受信した持玉管理装置140は、S5010で「結果:OK」を含むカード排出結果をCU3に送信し、それを受信したCU3は、会員カードの排出を行う。
続いてCU3は、S5020で持玉管理装置140にカード排出RESを送信し、カード排出RESを受信した持玉管理装置140はS5030で台番号及びCIDを含む遊技終了通知を会員管理装置150に送信する。この遊技終了通知を受信した会員管理装置150は、S5040で持玉管理装置140に遊技終了応答を送信する。
S5040で送信された遊技終了応答を受信した持玉管理装置140は、S5050で貯玉持玉乗入れ設定通知をCU3に送信する。この貯玉持玉乗入れ設定通知において、乗入れ状態指示は00:乗入れ状態終了指示と設定されており、これを受信したCU3は、乗入れ状態の解除、即ち、当該CU3の基本単価に対応した口座以外の口座の貯玉数を使用して当該CU3に対応した基本単価の遊技媒体を払い出すことが可能な状態の終了に伴い、払出度数を、乗入れ状態時払出玉数(200)に応じた度数(8)から、記憶している基本払出玉数(125)に応じた度数(5)に変更し、乗入れ意思確認済みカードの排出処理を終了する。
なお、S5020でCU3が上記カード排出RESを送信した後に、払出度数を基本払出玉数(125)に応じた度数(5)に変更するように設定しておくことにより、S5050における貯玉持玉乗入れ設定通知の受信は不要となる。
このように、会員カードがCU3から返却されるときに(乗入れを行った遊技者が遊技を終了するときに)、乗入れ状態が解除されることに伴い払出度数を基本払出玉数に応じた払出度数に戻すことにより、次に当該CU3を使用する遊技者が、通常の基本払出玉数とは異なる乗入れ状態時払出玉数の遊技媒体が払い出されることにり困惑してしまうことを防止することができる。
2−5−2.会員管理装置−持玉管理装置切断時
以下、会員カードがCU3に挿入され、乗入れ総玉数確認、乗入れ意思表示、乗入れ開始処理が行われた後、会員管理装置150−持玉管理装置140間の通信接続が切断された場合の処理の流れについて説明する。図30の会員カード挿入、乗入れ総玉数確認、乗入れ意思表示、乗入れ開始については、2−1〜2−4と同様であるので説明を省略する。
通信回線の不具合等の理由で、S5100で会員管理装置150と持玉管理装置140の通信が切断され、S5110で持玉管理装置140がその通信切断を検知すると、S5130でCU切断通知がCU3に送信される。なお、S5110の通信切断の検知後、S5120で持玉管理装置140からCU3へ貯玉持玉乗入れ設定通知(乗入れ状態指示は00:乗入れ状態終了指示)を送信するようにしてもよいが、この処理は省略可能である。
CU切断通知を受信したCU3は、S5140で乗入れの終了を検知し、乗入れ状態の解除に伴い、払出度数を、乗入れ状態時払出玉数(200)に応じた度数(8)から、記憶している基本払出玉数(125)に応じた度数(5)に変更する。
ここで、CU3と会員管理装置150とが通信不能(オフライン状態)となったことに伴い、当該CU3の基本単価に対応した口座以外の口座の貯玉数(会員管理装置150により管理される)を使用して、当該CU3に対応した基本単価の遊技媒体を払い出すことができなくなる。従って、CU3では、表示部312における乗入れ表示(図50)を終了すると共に、貯玉再プレイを禁止する(例えば、貯玉数の表示を0として再プレイボタン319の操作を無効化する)。
このように、あくまで乗入れ元口座の貯玉数を更新可能な通信状態においてのみ乗入れが許容されるようにし、CU3と会員管理装置150とが通信不能の状態では乗入れが禁止されるようにすることで、乗入れ状態において会員管理装置150で管理される貯玉数を減少させないために意図的にオフライン状態を発生させる等の不正を防止することができる。
また、CU3と会員管理装置150とが通信不能な状態となったときには、CU3において乗入れ状態における払出度数から基本払出玉数に応じた払出度数に戻すことにより、CU3と会員管理装置150とがオフライン状態となった後も、乗入れ状態における払出度数が維持されることにより、乗入れ状態が継続されていると誤解させることを防止するようにしている。
次に、CU3及び持玉管理装置140は、CU3におけるオンライン確認要求の受信及び持玉管理装置140におけるオンライン確認応答の受信に基づいて、S5150で再接続シーケンスに移行する。CU3は、S5160でCID及び会員番号を含むカード挿入通知を持玉管理装置140に送信する。このカード挿入通知を受信した持玉管理装置140は、S5170で口座1:再プレイ可能玉数、口座1:再プレイ可能度数を含むカード挿入結果をCU3に送信し、会員管理装置150−持玉管理装置140接続時の処理を終了する。
2−5−3.持玉管理装置−CU切断時
以下、会員カードがCU3に挿入され、乗入れ総玉数確認、乗入れ意思表示、乗入れ開始処理が行われた後、持玉管理装置140−CU3間の通信接続が切断された場合の処理の流れについて説明する。図31の会員カード挿入、乗入れ総玉数確認、乗入れ意思表示、乗入れ開始については、前述した2−2−1〜4と同様であるので説明を省略する。
通信回線の不具合等の理由で、S5200で持玉管理装置140とCU3の通信が切断され、S5210で持玉管理装置140が通信切断を検知すると、S5230で持玉管理装置140から台番号を含むCU切断通知が会員管理装置150に送信される。このときの通信状態は、持玉管理装置140が、CU3からはオンライン確認応答を受信していないが、会員管理装置150からはオンライン確認応答を受信している状態に該当する。
CU3は、持玉管理装置140とCU3の通信切断により、S5220でCU3側で乗入れの終了を検知し、乗入れ状態の解除に伴い、払出度数を、乗入れ状態時払出玉数(200)に応じた度数(8)から、記憶している基本払出玉数(125)に応じた度数(5)に変更する。また、CU3では、表示部312における乗入れ表示(図50)を終了すると共に、貯玉再プレイを禁止する(例えば、貯玉数の表示を0として再プレイボタン319の操作を無効化する)。
CU切断通知を受信した会員管理装置150は、通信切断により乗入れ状態を終了する。即ち、乗入れ状態における貯玉再プレイにおいてCU3から持玉管理装置140に送信されるべき貯玉更新要求(例えば、S2440)を、持玉管理装置140が受信不能な状態となることにより、当該CU3の基本単価に対応した口座以外の口座の貯玉数(会員管理装置150により管理される)を使用して、当該CU3に対応した基本単価の遊技媒体を払い出すことができなくなる。
次に、持玉管理装置140及びCU3は、持玉管理装置140におけるオンライン確認応答の受信及びCU3におけるオンライン確認要求の受信に基づいて、S5250で再接続シーケンスに移行し、持玉管理装置140−CU3切断時の処理を終了する。再接続シーケンスが終了し、持玉管理装置140とCU3の通信が正常に復帰したことが確認できた後、会員管理装置150、持玉管理装置140及びCU3は、2−4−1.で説明した乗入れ意思確認済みの会員カード挿入処理に移行可能となる。
ここで、上述したような乗入れ状態に制御されているときにも、CU3は計数・端数払出ユニット340により、パチンコ機2での遊技により獲得した遊技媒体(賞球)を計数可能とされている。従って、乗入れ状態に移行した後でも、当該CU3の基本単価に対応した口座の持玉数が0から増加するケースが発生しうる。この場合には、持玉数が0ではなくなったことに基づいて、直ちに乗入れ状態を解除せず、また、直ちに払出度数を戻さない(乗入れ状態時払出玉数に応じた払出度数から基本払出玉数に応じた払出度数に戻さない)ものとしている。そして、当該CU3から会員カードが排出されたときや、遊技者による乗入れ解除の操作(例えば全ての乗入れ元エリアの選択がOFFとされたとき)に、乗入れ状態を解除し、払出度数を戻すものとする。
ここで、当該CU3により計数された持玉数が所定数以上(例えば基本払出玉数である125以上)となったときや、当該CU3に対応する遊技機にて大当りが発生したとき(このとき遊技機から出力される大当り信号が制御ユニット328に入力されるものとする)には、乗入れ状態を解除し、払出度数を戻すようにしても良い。このように、所定の持玉数条件を満たす場合や、遊技機が遊技者にとって有利な有利状態に制御されることに基づいて、乗入れ状態を解除し、払出度数を戻すようにしても良い。これにより、持玉数を使用した遊技を促すと共に、乗入れ状態が継続することによる処理負担を軽減することができる。
また、遊技場の営業終了後(例えば23:00)に遊技用システム1において実行される締め処理や、遊技場の営業開始前(例えば9:00)に遊技用システム1において実行される開店処理において、乗入れ状態を解除し、各CU3において払出度数を戻すようにしても良い。
また、乗入れ状態にあるCU3、又は、持玉管理装置140若しくは会員管理装置150の電断が検出されたときに、乗入れ状態を解除し、当該CU3の払出度数を戻すようにしても良い。なお、CU3の基本払出玉数(及びこれに対応した払出度数)は、電断状態におけるバックアップ記憶領域に記憶されており、電断が検出されたときには、払出度数を、バックアップ記憶領域に記憶されている基本払出玉数に対応した払出度数に設定すると良い。
また、CU3が、基本払出玉数(例えば125玉)に対応した払出度数(5度数)と、設定された乗入れ状態時払出玉数(例えば200玉)に対応した払出度数(8度数)とを記憶しておき、乗入れ状態ではない場合(プリペイド残額を使用する場合、当該口座の持玉数を使用する場合、当該口座の貯玉数を使用する場合)には、基本払出玉数に対応した払出度数相当の遊技媒体数(125玉)を払い出し、乗入れ状態である場合(当該口座以外の貯玉数を使用する場合)には、乗入れ状態時払出玉数に対応した払出度数相当の遊技媒体数(200玉)を払い出すようにしても良い。即ち、使用する価値の種別や口座に応じて異なる払出度数が設定されるようにしても良い。
(基本単価の変更に伴う乗入れ)
前述した持玉管理装置140及び会員管理装置150におけるCU管理テーブルでは、各CU3に対応した基本単価が記憶されている。このCU管理テーブルの基本単価は、遊技場の管理者が入力装置によって設定可能となっている。例えば、1の遊技媒体の払出に消費されるプリペイド価値を、4.00円から4.32円、2.00円から2.16円、1.00円から1.08円、に各々変更することにより、消費税(本例では8%)を勘案した基本単価を設定することができる。更新後の基本単価は更新対象のCU3に送信されて記憶されることになる。また、これに伴い、持玉管理装置140の持玉管理テーブル及び会員管理装置150の貯玉管理テーブルにおいて、エリア8、9、10が有効となり、エリア8、9、10に対応したエリア単価として、それぞれ、4.32円、2.16円、1.08円が設定されるものとする。
ここで、CU3の基本単価が変更されることによって、変更前の基本単価に対応したCU3が遊技場内に設置されなくなる(会員管理装置150と通信接続されなくなる)ことで、変更前の基本単価に対応した口座の貯玉数を使用することができなくなってしまい、遊技者が損失を被る可能性がある。例えば、変更前の基本単価が4.00円であったCU3の基本単価が4.32円に変更された場合には、遊技場内に基本単価が4.00円のCU3が存在せず、会員管理装置150で管理されているエリア1(4.00円)の貯玉数を通常の貯玉再プレイ(CU3の基本単価に対応した口座の貯玉数を使用する貯玉再プレイ)に使用できないことになってしまう。このような問題を回避するために、図12の乗入れ許可テーブルを用いて乗入れを許可するものとする。
エリア1〜3は、それぞれ基本単価の変更前に設置されていたCU3の基本単価に対応した口座である。エリア1、2、3のエリア単価は、4.00円、2.00円、1.00円であり、各口座には基本単価の変更前に貯蓄されていた貯玉数が記憶されているものとする。ここで、エリア1(4.00円)、エリア2(2.00円)、及びエリア3(1.00円)の貯玉数は、会員管理装置150と通信可能であり且つ当該エリア1〜3に対応した基本単価のCU3が存在しないことにより、会員管理装置150と通信可能なCU3の基本単価に対応した口座(エリア)の貯玉数を使用する貯玉再プレイには使用することができないものである。
エリア8〜10は、それぞれ基本単価の変更後に設置されているCU3の基本単価に対応した口座である。エリア8、9、10のエリア単価は、4.32円、2.16円、1.08円であり、各口座には基本単価の変更後に貯蓄された貯玉数が記憶されているものとする。エリア8〜10のエリア単価は、消費税を勘案して変更前の基本単価(4.00円、2.00円、1.00円)よりも8%高い基本単価に変更されている。
ここで、会員管理装置150との通信対象となるCU3の基本単価(即ち現在遊技場に設置されているCU3の基本単価)に対応するエリア8〜10では、乗入れ元エリア単価4.32円から乗入れ先エリア単価2.16円、1.08円への乗入れ、乗入れ元エリア単価2.16円から乗入れ先エリア単価4.32円、1.08円への乗入れ、乗入れ元エリア単価1.08円から乗入れ先エリア単価4.32円、2.16円への乗入れ、の全ての組み合わせが許可される。
また、乗入れ先エリアが、会員管理装置150との通信対象となるCU3の基本単価に対応しないエリア1〜3となるような乗入れは、エリア1〜3に対応した基本単価が記憶されているCU3が遊技場内に存在しないことにより、乗入れ元エリアによらず全て禁止されている。
一方、会員管理装置150との通信対象となるCU3の基本単価に対応しないエリア1〜3から、会員管理装置150との通信対象となるCU3の基本単価に対応するエリア8〜10への乗入れは許容される。本例では、このような関係となる、乗入れ元エリア単価4.00円から乗入れ先エリア単価4.32円、2.16円、1.08円への乗入れ、乗入れ元エリア単価2.00円から乗入れ先エリア単価4.32円、2.16円、1.08円への乗入れ、乗入れ元エリア単価1.00円から乗入れ先エリア単価4.32円、2.16円、1.08円への乗入れ、の全ての組み合わせが許可される。
これにより、CU3における通常の貯玉再プレイに使用することができないエリア1〜3の貯玉数を、乗入れ状態における貯玉再プレイに使用可能とすることができる。即ち、会員管理装置150との通信対象となるCU3の基本単価に対応しないエリア1〜3を乗入れ元口座とすることを許可することにより、変更前の基本単価の口座に貯玉を所有する遊技者が、その口座の貯玉数を使用して、変更後の基本単価の遊技媒体を払い出すことができるようになり、遊技者に損失を与えないようにすることができる。
なお、会員管理装置150との通信対象となるCU3の基本単価に対応しないエリア1〜3を乗入れ元エリアとする場合には、乗入れ元エリア単価4.00円から乗入れ先エリア単価4.32円への乗入れ、乗入れ元エリア単価2.00円から乗入れ先エリア単価2.16円への乗入れ、乗入れ元エリア単価1.00円から乗入れ先エリア単価1.08円への乗入れ、の組み合わせのみを許容するようにしても良い。即ち、乗入れ元エリア単価に代わり新たに設定された乗入れ先エリア単価に対しての乗入れのみを許容するようにしても良い。
なお、上記の実施形態においては、持玉管理装置140の持玉管理テーブルで管理されているエリアnに対応したエリア単価と、会員管理装置150の貯玉管理テーブルで管理されているエリアnに対応したエリア単価と、乗入れ許可テーブルで管理されているエリアnに対応したエリア単価とが合致している(n=1,2,…,10)ものとしている。
ここで、基本単価の変更に伴い、持玉管理テーブルにおけるエリア1〜3に対応したエリア単価を消去して持玉管理テーブルにおけるエリア1〜3を無効化する(対応するエリア単価を特定不能な状態とする)処理を実行する場合には、貯玉管理テーブルにおけるエリア1〜3のエリア単価に対応した口座が持玉管理テーブルには存在しないことになる。この場合には、持玉管理装置140側でエリア1〜3の情報が不明となるため、会員管理装置150側で、前述した図19のS2110で送信する貯玉持玉乗入れ情報において、エリア1〜3に対応した各ブロックの玉/メダル単価(例えば、1玉4円、1玉2円、1玉1円)を設定することにより、対象となるCU3における乗入れ元口座の情報表示を可能としている。
[変形例]
次に、前述した実施の形態の変形例を挙げる。
(1)上記の実施の形態では、会員カードID及び会員番号に対応して会員管理装置150に記録された貯玉を乗入れに使用するとして説明した。しかし、これに限定されず、ビジターカード(非会員カード)IDに対応して持玉管理装置140に記録された持玉を乗入れに使用してもよい。その場合は、持玉管理装置140及びCU3間で、持玉乗入れ確認、持玉乗入れ意思確認、CU設定変更及び持玉更新等の送受信を行う構成とすればよい。こうすることにより、会員カードを所持する会員以外(非会員、ビジター)でも、乗入れによる遊技玉の補充が可能となる。
(2)上記の実施の形態では、会員カードを所持する会員が「乗入れ意思確認」することによって、乗入れが可能になるとして説明した。しかし、これに限定されず、会員が会員カードをCUに挿入後、自動的に乗入れ状態となるように設定してもよい。例えば、前述した2−2−1.会員カード挿入後、2−2−2〜4を省略して自動的に乗入れ状態となり、2−2−5.貯玉再プレイが可能とするように設定する。その際は、乗入れ元口座等の情報は、予め遊技店又は遊技者が登録しておけばよい。
(3)上記の実施の形態では、乗入れはパチンコ玉に対応した口座(エリア)間、あるいはメダルに対応した口座(エリア)間で行われる場合のみ許可され、パチンコ玉に対応した口座とメダルに対応した口座の間(即ち、種別の異なる遊技媒体間)での乗入れは許可されない例について説明した。しかし、これに限定されず、パチンコ玉に対応した口座とメダルに対応した口座の間(即ち、種別の異なる遊技媒体間)での乗入れを許可してもよい。
(4)上記の実施の形態では、貯玉再プレイ1回分の払出玉数(乗入れ状態時払出玉数)は、1の乗入れ元口座の貯玉数からのみ減算される例について説明した。しかし、これに限定されず、貯玉再プレイ1回分の払出玉数に相当する玉数を、複数の乗入れ元口座の貯玉数から減算するようにしても良い。例えば、乗入れ先エリア単価が4円であり、乗入れ状態時払出玉数が200である場合において、乗入れ元エリア単価が2円の口座の貯玉数から150玉相当(150×4÷2=300玉)を減算して、乗入れ元エリア単価が1円の口座の貯玉数から50玉相当(50×4÷1=200玉)を減算するようにしても良い。このようにすることにより、遊技者が各口座に所有する貯玉を有効に乗入れに活用することができる。
(5)上記の実施の形態では、会員管理装置150を介して貯玉管理サーバ15に貯玉を登録することができる貯玉第三者管理加盟店においてのみ乗入れ機能を使用可能とする前提で説明したが、これに限定されず、貯玉第三者管理加盟店以外の遊技場においても乗入れ機能を使用可能としてもよい。その場合は、遊技場が貯玉管理機関15を代替する貯玉管理サーバー等を設置し、運用する構成とすればよい。
(6)上記の実施の形態では、各口座間(但し、会員管理装置150と通信可能なCU3の基本単価に対応した口座間)の全ての組合わせについて、乗入れを許可する場合について説明した。しかし、これに限定されず、特定の口座間において乗入れを不可とするようにしてもよい。例えば4円口座から1円口座への乗り入れを不可としたい場合は、図11(a)の乗入れ許可テーブルの該当箇所を「X:不許可」として会員管理装置150に登録しておけばよい。また、図11(b)の乗入れ許可時間帯テーブルを用いて、特定の時間帯以外又は営業時間中は4円から1円への乗入れは不許可とすればよい。
(7)上記の実施の形態では、乗入れをする場合、選択された乗入れ元口座の全ての持玉が貯玉に変換されるとして説明した。しかし、これに限定されず、予め指定した持玉数分のみ貯玉に変換されるようにしてもよい。その場合は、予め遊技者又は遊技店側が、乗入れの際に貯玉に変換される持玉数の上限を各口座(エリア)ごとに設定し、該上限値を持玉管理装置140に登録する。そして、持玉管理装置140は、図20のS2210で貯玉持玉乗入れ意思確認要求を受信したタイミングで該上限値の情報を読み出し、上限を超えていない場合は次のステップであるS2220に進み、上限を超えている場合にはCU3に応答を返信して、CU3画面上に「持玉変換の上限値を超えています」等の文字案内を表示させるようにすればよい。
(8)上記の実施の形態では、乗り入れを行う貯玉数には特に制限を設けずに乗入れ処理を行う場合について説明した。しかし、これに限定されず、乗入れに使用できる営業日一日あたりの貯玉数の上限を、会員又は遊技店側が予め設定し、会員管理装置150に記憶させておいてもよい。その場合は、乗入れに使用された一日あたりの貯玉数を会員管理装置150に随時記憶させる。そして、会員管理装置150は、S2240の貯玉持玉乗入れ意思確認要求を受信したタイミングで、乗入れに使用できる営業日一日あたりの貯玉数の上限値を参照して、乗入れの許可、不許可を判定するようにすればよい。また、該上限値は、会員の全ての口座(エリア)の貯玉数を合算した値に対して設けてもよく、各口座貯玉数毎に設定してもよい。
(9)上記の実施の形態では、乗入れ先口座の実際の貯玉数は乗入れ状態となった後でも更新されず0のままである例について説明した。これにより、乗入れを行った場合にも、当該乗入れ先エリア単価の貯玉を景品と交換することは不可能となる。即ち、乗入れ元エリアの貯玉が乗入れ先エリアの貯玉に変換される場面は、貯玉再プレイが実行されるときに限られる。一方で、乗入れ元口座の貯玉数に相当する乗入れ先エリア単価の遊技媒体数(乗入れ元エリア単価×乗入れ元エリアの貯玉数÷乗入れ先エリア単価)を、実際の乗入れ先口座の貯玉数に加算する形態としても良い。このような形態とする場合には、乗入れ先口座の実際の貯玉数が更新されることになる。
このような構成とする場合において、乗入れ後の乗入れ先口座の貯玉数を景品交換に使用することを禁止するようにしても良い。ただし、乗入れ先口座の貯玉数を乗入れ元口座の貯玉数に戻す乗入れ解除処理(乗入れ先エリア単価×乗入れ先エリアの貯玉数÷乗入れ元エリア単価により算出される値を、乗入れ元エリアの貯玉数とする処理)を実行した後は、該乗入れ元口座の貯玉数を景品交換に使用可能とすると良い。例えば、遊技店側が景品交換のタイミングで、景品POS170等で乗入れ解除処理を行うようにすればよい。なお、これに限定されず、乗入れ解除処理を行うことなく乗入れ先口座の貯玉数を貯玉再プレイ以外(例えば景品交換)で使用可能としてもよい。
(10)上記の実施の形態では、一単位数、乗入れ元エリア単価及び乗入れ先エリア単価の最小公倍数の倍数を、乗入れ状態時払出玉数とする例を説明した。しかし、例えば外税などの要素が加わって乗入れ元エリア単価又は乗入れ先エリア単価に小数点以下の端数が発生した場合、上記の最小公倍数が大きくなり、結果として乗入れ状態時払出玉数が多くなりすぎる可能性が考えられる。例えば一回あたりの払出玉数が250玉(10度数)以上になると、遊技者や遊技店に不利益が生じる可能性もある。
これを防止すべく、例えば、算出される乗入れ状態時払出玉数が250玉(10度数)以上になった場合には、会員管理装置150において乗入れ不許可の判定をすればよい。または、算出される乗入れ状態時払出玉数が250玉(10度数)以上になった場合には、会員管理装置150において、該払出玉数を分割して払い出すコマンドを用意し、例えば125玉(5度数)ずつ複数回(2回)に分けて払出を行う構成とすればよい。
(11)上記の実施の形態では、2−4−2.当該口座の貯玉残数が無くなったときに、会員管理装置150が自動的に乗入れ状態に移行するための処理を実行する例について説明した(図27及び図28)。しかし、これに限定されず、当該口座の貯玉が残っている場合でも、乗入れ状態に移行可能としてもよい。例えば、当該口座の貯玉残数が所定数未満(例えば基本払出玉数未満、あるいは一単位数未満)の場合や、貯玉再プレイ実行可能回数が0である(例えば貯玉残数が0ではないものの、予め定められた貯玉再プレイを実行可能な貯玉残数未満である)場合は、貯玉残数が0になるのを待たずに、会員管理装置150が自動的に乗入れ状態に移行するための処理を実行するようにしてもよい。
または、当該口座の貯玉残数が0になるのを待たずに、遊技者が図38(a)のCU3画面上の「メニュー」ボタンをタッチして、図32(b)及び図35(b)に示すメニュー画面を表示させ、さらに「乗り入れ」ボタンをタッチして乗入れ意思確認を行うことで、2−2−2.乗り入れ総玉数確認以降の処理を行って、乗入れを実行してもよい。その際は、例えば、会員管理装置150又はCU3が当該口座の貯玉残数が所定数(例えば100)以下になったことを検知した場合、CU3画面上に「乗り入れを行いますか?」等の文字案内を表示するようにしてもよい。
(12)上記の実施の形態では、乗入れ元口座に持玉がある場合は、持玉を貯玉に変換し、貯玉から乗入れを行うとして説明した。しかし、これに限定されず、持玉を貯玉に変換せずに乗入れに使用することとしてもよい。その場合は、持玉管理装置140及びCU3間で、持玉乗入れ確認、持玉乗入れ意思確認、CU設定変更及び持玉更新等の送受信を行う構成とすればよい。さらに、乗入れ元口座に貯玉と持玉がある場合は、持玉から優先的に乗り入れを行うこととしてもよい。
(13)上記の実施の形態では、乗入れ元口座に持玉がある場合は、持玉を貯玉に変換し、貯玉から乗入れを行うとして説明した。しかし、これに限定されず、持玉を貯玉に変換することなく、貯玉のみによって乗入れを行うようにしても良い。その場合には、乗入れ元口座の持玉数が0であると仮定した場合と同様の処理を実行すると良く、例えば、S2220及びS2230の処理を実行せずに、以降の処理に移ると良い。
(14)上記の実施の形態では、乗入れ元口座で乗入れに使用可能な玉数や、乗入れ元口座の貯玉数を使用する貯玉再プレイの回数に制限を設けていない例について説明した。しかし、これに限定されず、各乗入れ元口座ごとに貯玉再プレイに使用できる営業日一日あたりの貯玉数の上限や貯玉再プレイ回数の上限を設定してもよい。さらに、最初の乗入れ元口座から貯玉再プレイに使用された貯玉数が該上限を超過した場合は、他の乗入れ口座を選択可能とすればよい。
例えば、4円口座を最初の乗入れ元口座とする場合で説明すると、遊技店が予め設定した該上限値と各乗入れ元口座毎に貯玉再プレイに使用された一日あたりの貯玉数を会員管理装置150に記憶させておく。次に会員管理装置150は、図22のS2420の貯玉更新開始通知を受信したタイミングで、該上限値を参照して、乗入れ元口座(4円口座)からの乗入れの許可、不許可を判定する。不許可の場合は、会員管理装置150は自動的に他の乗入れ元口座(例えば2円口座)からの乗入れ状態に移行するための処理を実行するようにすればよい。または、遊技者が図38(a)のCU3画面上の「メニュー」ボタンをタッチして、図32(b)及び図35(b)に示すメニュー画面を表示させ、さらに「乗り入れ」ボタンをタッチして乗入れ意思確認を行うことで、2−2−2.乗り入れ総玉数確認以降の処理を行って、他の乗入れ元口座からの乗入れを実行してもよい。
また、貯玉再プレイに使用できる営業日一日あたりの貯玉数の上限は、会員の全ての口座の貯玉数を合算した値(例えば2500玉)としてもよい。その場合は、最初の乗入れ元口座(4円口座)と2番目以降に選択される乗入れ元口座(2円、1円)からの貯玉再プレイ払出玉数の合計が2500玉以上になった場合は、それ以降の営業時間中は乗入れ不許可となるようにすればよい。
(15)上記の実施形態では、持玉管理装置140において持玉数が管理される例について説明したが、持玉数は会員カードやビジターカードに記憶され、管理装置において管理されないようにしても良い。また、上記の実施形態では、会員管理装置150において貯玉数が管理される例について説明したが、貯玉数は会員カードに記憶され、管理装置において管理されないようにしても良い。このようなケースで乗入れを行う場合には、カードユニット3が会員カードを受け付けたときに、会員カードに記憶されたエリア毎の持玉数及び貯玉数を読み取ると共に、エリア毎に読み取った持玉数を読み取った貯玉数に加算して、加算後の各乗入れ元エリアの貯玉数を、当該CU3に対応した乗入れ先エリアの貯玉数に換算して液晶表示器313に表示すると良い。
そして、乗入れ元エリアが選択された後、再プレイボタン319が操作された場合には、パチンコ玉を払い出すと共に、会員カードに記憶されている当該乗入れ元エリアの貯玉数を減算更新する。即ち、[読み取られた乗入れ元エリアの貯玉数−(払出玉数×乗入れ先エリア単価/乗入れ元エリア単価)]により算出される玉数を、当該乗入れ元エリアの貯玉数として記憶すると良い。
(16)上記の実施形態では、乗入れ元エリア単価の貯玉数が更新されるタイミングは、貯玉再プレイが実行されるタイミングであり、再プレイボタン319が操作されると、(払出玉数×乗入れ先エリア単価/乗入れ元エリア単価)の玉数が乗入れ元エリアの貯玉数から減算されるが、このような形態に限らず、乗入れ元エリアが指定されたときに、(乗入れ元エリアの貯玉数×乗入れ先エリア単価/乗入れ元エリア単価)により算出される玉数を、乗入れ先エリアの貯玉数に一旦加算するようにしても良い。即ち、乗入れ元エリアの貯玉を乗入れ先エリアの貯玉に変換するタイミングは、貯玉再プレイが実行されるタイミングであっても良く、乗入れ元エリアが指定されたタイミングであっても良い。
(17)上記の実施形態では、乗入れ元エリアの指定を含む乗入れの意思確認は、遊技機に対応した基本単価(乗入れ先エリア単価)の持玉数又は貯玉数が残存している状態であっても実行可能とし、遊技機に対応した基本単価(乗入れ先エリア単価)の持玉数及び貯玉数がいずれも0となったときに、指定された乗入れ元エリアの貯玉を使用する乗入れを可能とする例について説明したが、このような形態に限らず、会員カードが挿入されたCU3に対応した基本単価(乗入れ先エリア単価)の持玉数及び貯玉数がいずれも0となったときに、乗入れ元エリアの指定を含む乗入れの意思確認及び当該乗入れ元エリアの貯玉数を使用する乗入れが可能となるようにしても良い。
(18)上記の実施形態において、乗入れ元エリアの指定を含む乗入れの意思確認が行われた場合には、その後、計数・端数払出ユニット340によりパチンコ玉の計数が行われて持玉数が0ではなくなった場合にも、乗入れ状態が解除されず、当該乗入れ元エリアの貯玉を使用する乗入れを継続して実行可能であるものとする。これにより、持玉数が0ではなくたったことに基づいて乗入れ状態を一旦解除し、再度持玉数が0となってから乗入れを可能とする(乗入れ状態に移行する)ための処理を実行しなければならないことによる処理負担を抑制することができる。この場合には、遊技者の乗入れ解除操作や会員カードの返却に応じて乗入れ状態を解除するようにすると良い。なお、これに限らず、計数・端数払出ユニット340によりパチンコ玉の計数が行われて持玉数が0ではなくなった場合には、乗入れ状態を解除して、払出度数を戻すようにしても良い。
(19)上記の実施形態において、乗入れ元エリアの指定が行われて乗入れ状態時払出玉数が設定された場合には、その後、計数・端数払出ユニット340によりパチンコ玉の計数が行われて持玉数が0ではなくなった場合、乗入れではなく当該CU3に対応した基本単価の当該持玉数を使用する(貯玉数に加算することなく当該口座の持玉数を使用した遊技媒体の払出を行う)場合であっても、乗入れ状態時払出玉数から基本払出玉数への変更は行われない(払出度数を戻さない)ものとする。これにより、貯玉数が0ではなくたったことに基づいて乗入れ状態時払出玉数から基本払出玉数への変更を行うことによる処理負担や、払出玉数の変動による遊技者の違和感を抑制することができる。この場合には、遊技者の乗入れ解除操作や会員カードの返却に応じて乗入れ状態時払出玉数から基本払出玉数に戻すようにすると良い。なお、これに限らず、計数・端数払出ユニット340によりパチンコ玉の計数が行われて持玉数が0ではなくなった場合、乗入れではなく当該CU3に対応した基本単価の当該持玉数を使用する(貯玉数に加算することなく当該口座の持玉数を使用した遊技媒体の払出を行う)場合には、乗入れ状態時払出玉数から基本払出玉数への変更を行う(払出度数を戻す)ようにしても良い。
(20)上記の実施形態では、持玉を管理する持玉管理装置と貯玉を管理する貯玉管理装置とが別個のコンピュータにより構成されている例を説明したが、このような形態に限らず、持玉管理装置と貯玉管理装置とは一体化されており、1のコンピュータ(管理装置)が前述した持玉管理装置140と貯玉管理装置150の両方の機能を有するものであっても良い。
(21)上記の実施形態では、当該口座の貯玉を使用する通常の貯玉再プレイを実行する場合と、乗入れ状態において当該口座以外の口座の貯玉を使用する貯玉再プレイを実行する場合とで、いずれも共通の操作(再プレイボタン319の操作)を行う例について説明したが、このような形態に限らず、前者の非乗入れ状態での貯玉再プレイと、後者の乗入れ状態での貯玉再プレイを実行する場合とで、操作を異ならせるようにしても良い。例えば、表示部312に、乗入れ状態での貯玉再プレイを実行するための専用のアイコンを表示するようにしても良い。
(22)上記の実施形態では、乗入れの意思確認が行われた後(会員管理装置150で乗入れ登録情報が記憶された後)、当該口座の貯玉数が0となったことに基づいて自動的に乗入れ状態に移行する例について説明したが(図27及び28)、このような形態に限らず、当該口座の貯玉数が0となり且つ乗入れを開始するための操作を受け付けたことに基づいて乗入れ状態に移行するようにしても良い。
(23)上記の実施形態では、CU3の基本単価に対応した口座(当該口座)の貯玉数(持玉数を加算した後の更新後の貯玉数)が0となった場合に、乗入れが可能となる例について説明したが、このような形態に限らず、CU3の基本単価に対応した口座の貯玉数が残存している場合であっても、乗入れを可能とするようにしても良い。
このような構成とする場合に、乗入れ元エリアの貯玉数のうち乗入れに使用可能とする玉数を、乗入れ先エリアの玉数に換算する場合の乗入れ先エリアの玉数と、実際の乗入れ先エリアの貯玉数との合算値が特定値を超えない場合に乗入れを実行可能としても良い。例えば、4円口座から1円口座への乗入れを行うときに、4円貯玉数をX、該Xのうちの乗入れに使用可能とする玉数をY、1円貯玉数をZとした場合に、4Y+Z≦特定値(例えば25万玉)を満たす場合に乗入れを可能とするようにしても良い。また、1円口座から4円口座への乗入れを行うときに、1円口座の貯玉数をx、該xのうちの乗入れに使用可能とする玉数をy、4円貯玉数をzとした場合に、(y/4)+z≦特定値(例えば25万玉)を満たす場合に乗入れを可能とするようにしても良い。この特定値に関しては、例えば、一の会員番号について、4円貯玉数と1円貯玉数との合算値が特定値(25万玉)を超えるような貯玉はできないものとする。
また、乗入れ元エリアの貯玉数のうち乗入れに使用可能とする玉数を、乗入れ先エリアの玉数に換算する場合の乗入れ先エリアの玉数と、乗入れ元エリアの貯玉数のうち乗入れに使用しない残りの玉数と、実際の乗入れ先エリアの貯玉数との合算値が特定値を超えない場合に乗入れを実行可能としても良い。例えば、4円口座から1円口座への乗入れを行うときに、4円貯玉数をX、該Xのうちの乗入れに使用可能とする玉数をY、1円貯玉数をZとした場合に、(X−Y)+4Y+Z≦特定値(例えば25万玉)を満たす場合に乗入れを可能とするようにしても良い。また、1円口座から4円口座への乗入れを行うときに、1円口座の貯玉数をx、該xのうちの乗入れに使用可能とする玉数をy、4円貯玉数をzとした場合に、(x−y)+(y/4)+z≦特定値(例えば25万玉)を満たす場合に乗入れを可能とするようにしても良い。
(24)上記の実施形態において、乗入れ意思確認の実施(S2070)から払出度数の変更(S2325)までの期間(あるいは、乗入れ元口座の選択(S2200)から払出度数の変更(S2325)までの期間)において、CU3において、プリペイド残額を使用する払出処理、持玉数を使用する払出処理、及び、非乗入れ状態における通常の貯玉再プレイを制限する(例えば、払出ボタン21や再プレイボタン319が操作されても制御ユニット328が払出処理を実行しない)ようにしても良い。即ち、非乗入れ状態から乗入れ状態に移行する処理が実行される期間において、乗入れ元エリア単価の貯玉を使用する払出、乗入れ先エリア単価(当該CU3の基本単価)の持玉又は貯玉を使用する払出、及び、プリペイド残額を使用する払出を禁止するようにしても良い。なお、このような構成とする場合において、プリペイド残額を使用する払出は制限しないようにしても良い(例えば、払出ボタン21が操作されると制御ユニット328が払出処理を実行するが、再プレイボタン319が操作されても制御ユニット328が払出処理を実行しないようにしても良い)。
(25)上記の実施形態において、会員管理装置150(あるいは持玉管理装置140や他の集計用コンピュータ)は、乗入れ状態に移行するときの乗入れ元エリア及び乗入れ先エリアに関する履歴を集計して表示装置157やプリンタ158に出力するようにすると良い。具体的には、各エリアについて、乗入れ元エリアとして設定された回数や、乗入れ先エリアとして設定された回数を集計すると共に、乗入れ元エリア及び乗入れ先エリアの組合せ毎に、当該組合せに設定された回数を集計するようにしておくと良い。そして、乗入れ元エリアの優先順位を決定するときに、乗入れ元エリアとして選択回数の多い乗入れ元エリアから順に決定したり、あるいは、対象となる乗入れ先エリアとの関係で選択回数の多い乗入れ元エリアから順に決定するようにすると良い。また、乗入れ元エリア及び乗入れ先エリアの組合せとして選択回数が多い組み合わせ(例えば上位5組)についてのみ、乗入れを許可するようにしても良い。これによれば、乗入れの履歴が集計されて出力されるので、該乗入れが行われたか否かを確認でき、該乗入れの履歴を遊技場での営業等に活かすことができる。
(26)上記の実施形態において、CU管理テーブルで台番号(装置ID)に対応付けて、当該CU3に対応して設けられる遊技機の機種を管理するようにしても良い。会員管理装置150においては、乗入れ状態となったCU3や、乗入れ状態における貯玉再プレイが行われたCU3を特定可能であることにより、当該CU3に対応した遊技機の機種毎及び台毎の乗入れ回数や乗入れ時の消費金額(使用貯玉数×単価)も特定可能となる。これにより、遊技機の機種毎に1台あたりの乗入れ回数や乗入れ時の消費金額等を集計して表示装置157やプリンタ158に出力することが可能となる。
(27)上記の実施形態では、遊技機に対応して設けられるCU3によって貯玉再プレイが実行されて遊技媒体が払い出される例について説明したが、このような形態に限らず、遊技場内の所定位置(例えば遊技島の端)に設けられる遊技用装置(例えば会員管理装置150と通信可能な貯玉再プレイ機)に会員カードを挿入し、CU3と同様に乗入れの意思確認を行い、乗入れ元エリアを選択(あるいは予め定められた優先順位に基づいて乗入れ元エリアを自動決定)して、乗入れ元エリアの貯玉数を使用して当該遊技用装置が設置される領域(例えば4円遊技機が設置される遊技島)に応じた乗入れ先エリア単価(あるいは選択された乗入れ先エリアに応じた単価)の遊技媒体を遊技用装置から払い出すようにしても良い。
[2.第2実施形態]
第2実施形態は、上記第1実施形態の遊技用システム1において、図55に示すホールコンピュータ200で、ある営業日における計数値と払出数値とを集計するものであり、乗入れが行われても集計誤差の発生を防止するものである。
ここで前記第1実施形態では、カードユニット3が会員カードを受け付けると、乗入れ元口座に持玉が有る場合には該持玉が貯玉に変換されてから、貯玉の払出や乗入れが行われるものであったが、この第2実施形態では、上記変形例(12)で説明したように、会員遊技者の持玉を貯玉に変換せずに乗入れに使用し、また上記変形例(1)で説明したように、ビジター遊技者の持玉も乗入れに使用する。
これら会員遊技者又はビジター遊技者の持玉が有る場合において、カードユニット3で再プレイボタン319が操作されると、自レートの持玉が有れば、図56又は図57に示すように、該自レートの持玉を遊技に使用可能とするための通常使用処理が行われ、自レートの持玉が無ければ、図59に示すように、該自レートとは異なる他レートの持玉を遊技に使用可能とするための乗入れ使用処理が行われる。なお、自レートの持玉が有っても、遊技者の意思により、通常使用処理ではなく乗入れ使用処理が行われるようにしてもよい。また、通常使用処理を実行するためのボタンと乗入れ使用処理を実行するためのボタンとが別個であってもよい。
ここで「持玉を遊技に使用可能とする」とは、持玉の少なくとも一部を遊技に使用可能とするために払い出すこと(図56や図57に示すS6003の払出、又は図59に示すS6103の払出)であり、持玉数が基本払出玉数(例えば図8に示すように、自レートが4円だと125個、自レートが2円又は1円だと200個)以上ならば、該基本払出玉数のパチンコ玉をパチンコ機2から払い出させ、持玉数が基本払出玉数未満ならば、払出単位として予め定められた一単位数(本例では25個)のパチンコ玉をパチンコ機2から払い出させると共に、該一単位数未満の端数のパチンコ玉を計数・端数払出ユニット340から払い出す。
また乗入れ使用処理は、第1実施形態と同様に、会員遊技者又はビジター遊技者が「乗入れ意思確認」することによって可能となるが、上記変形例(2)で説明したように、赤又はビジターカードをカードユニット3に挿入後、自動的に乗入れ状態となるように設定してもよい。この場合に、乗入れ元口座等の情報は、予め遊技店又は遊技者が登録しておけばよい。
さらに乗入れ使用処理は、複数の他レートの持玉から自レートの持玉に乗り入れるものであってもよい。例えば、自レートが4円のカードユニット3が125玉を払い出させる場合に、1円持玉100個(4円持玉25個に相当)と2円持玉200個(4円持玉100個に相当)を使用する乗入れを行うものであってもよい。
図55は、第2実施形態に係る遊技用システム1の全体像を示すシステム構成図である。第2実施形態に係る遊技用システム1は、上記第1実施形態に係る遊技用システム1に加え、一のレート(例えば4円)に対応して設けられるパルスBOX9と、該一のレートとは異なる他のレート(例えば1円)に対応して設けられるパルスBOX9と、前記カードユニット3及び該パルスBOX9と通信可能なホールコンピュータ200と、をさらに含むものである。
このパルスBOX9は、ホールコンピュータ200に対して情報を出力する情報出力装置の一例であり、各レート毎に1台又は複数台が設けられる(例えば自レートが4円のカードユニット3が設置されている遊技島毎に該4円用のパルスBOX9を設け、自レートが1円のカードユニット3が設置されている遊技島毎に該1円用のパルスBOX9を設ける)が、情報出力の遅れを防ぐ等の観点からは、例えば各レートのカードユニット3が50台毎に1台のパルスBOX9が設けられるのが好ましい。
この第2実施形態において、前記通常使用処理が行われた場合には、図56又は図57に示す情報の流れとなる。なお、以下に説明する持玉払出パルス及び計数パルスのパルス信号は、所有遊技価値であるパチンコ玉の1個毎に1パルスが出力されるものでもよく、パチンコ玉の所定数(例えば10個や15個)毎に1パルスが出力されるものでもよい。
まず図56は、通常使用処理及び計数における情報の流れ(パターンA)の一例を示す図である。このパターンAは、カードユニット3が計数パルスを出力できる場合の例である。まず、再プレイボタン319が押下されて、乗入れではない払出(通常使用処理)を行う場合に(S6001)、カードID.払い出すレート,及び払出玉数を特定可能な再プレイ開始通知を持玉管理装置140に対して送信し(S6002)、該払出玉数を対応するパチンコ機2から払い出させる処理を行う(S6003)。具体的には、第1実施形態と同様に、払出可能信号を受信しているスタンバイ状態において、カードユニット3が再プレイボタン319の操作を検出すると、カードユニット3からパチンコ機2に対して玉貸可能信号及び払出要求信号を送信し、パチンコ機2で払出準備が整っていれば、パチンコ機2からカードユニット3に対して払出準備信号を送信し、カードユニット3からパチンコ機2に対して払出指令信号を送信し、パチンコ機2で払出が完了したら、パチンコ機2からカードユニット3に対して払出完了信号を送信することにより、払出玉数をパチンコ機2から払い出させる。そして、該払出玉数を特定可能な持玉払出パルスをホールコンピュータ200に対して送信する(S6004)。具体的には、例えば払出玉数が125個であれば、該125個に相当するパルスを、持玉払出パルスとして送出する。
また、パチンコ玉の計数が行われる場合に(S6011)、カードID,計数したレート,及び計数玉数を特定可能な計数情報を持玉管理装置140に対して送信し(S6012)、該計数玉数を特定可能な計数パルスをホールコンピュータ200に対して送信する(S6013)。具体的には、例えば計数玉数が2200個であれば、該2200個に相当するパルスを、計数パルスとして送出する。
また図57は、通常使用処理及び計数における情報の流れ(パターンB)の一例を示す図である。このパターンBは、前記パターンAとは異なり、カードユニット3が計数パルスを出力できない(出力しない)場合の例である。この場合には、各レートに対応するパルスBOX9が設けられ、該パルスBOX9からホールコンピュータ200に対して計数パルスを出力する。具体的に、パターンBでは、カードユニット3において、再プレイボタン319が押下されて、乗入れではない払出(通常使用処理)を行う場合には、パターンAと同じS6001〜S6004の処理を行う。
一方、パチンコ玉の計数を行う場合には(S6011)、カードID,計数したレート,及び計数玉数を特定可能な計数情報を持玉管理装置140に対して送信し(S6012)、該持玉管理装置140が、前記計数情報に含まれるレート及び計数玉数を特定可能な計数パルス送信要求を当該レートに対応する前記パルスBOX9に対して送信し(S6013a)、該パルスBOX9が、該計数玉数を特定可能な計数パルスをホールコンピュータ200に対して送信する(S6013b)。具体的には、例えば計数玉数が2200個であれば、該2200個に相当するパルスを、計数パルスとして送出する。
ここでS6004の持玉払出パルスは、通常使用処理を実行した場合に、パチンコ機2での遊技に使用可能とした一のレートの所有遊技価値を特定可能な情報である。またS6013及びS6013bの計数パルスは、所定条件が成立した場合(ここではS6011の計数が行われた場合)に、一のレートの所有遊技価値の増加を特定可能な情報である。
持玉管理装置140は、図示しないが、S6002の再プレイ開始通知を受信すると、該再プレイ開始通知から特定されるカードID及びレートに対応付けて持玉管理テーブルで管理している持玉数から、該再プレイ開始通知から特定される払出玉数を減算更新する。一方、S6012の計数情報を受信すると、該計数情報から特定されるカードID及びレートに対応付けて持玉管理テーブルで管理している持玉数に、該計数情報から特定される計数玉数を加算更新する。
ホールコンピュータ200は、入力される情報に基づいた集計を行う集計装置の一例であって、図58に示す持玉管理DBを記憶している。この持玉管理DBでは、各レート(ここでは4円と1円)毎に、ある営業日における計数値及び払出数値が管理される。
ここで計数値は、各レートのすべてのカードユニット3において当該レートで計数された計数玉数の和であり、各カードユニット3から計数パルスが入力されると、該計数パルスから特定される計数玉数が加算更新される。また払出数値は、各レートのすべてのカードユニット3において当該レートで払い出された持玉の払出玉数の和であり、各カードユニット3から持玉払出パルスが入力されると、該持玉払出パルスから特定される払出玉数が加算更新される。
この計数値には、プリペイド残額を使用した玉貸で払い出されたパチンコ玉の計数値や、貯玉を使用した再プレイで払い出されたパチンコ玉の計数値が含まれる場合があることから、一般に該計数値は払出数値よりも大きくなるため、計数値が払出数値よりも大きければ、ホールコンピュータ200において正常であると判定され、例えば不正が行われて計数値が払出数値よりも小さくなると、ホールコンピュータ200において異常と判定される。
しかしながら、前記乗入れ使用処理が行われ、例えば4円持玉125個を使用して1円玉500個が払い出された場合には、計数値が払出数値よりも小さくなって、不正が行われていないにもかかわらず、ホールコンピュータ200において異常と判定される可能性がある。
そこで第2実施形態では、パターンAの場合には新たにパルスBOX9を設けて使用し、パターンBの場合には既に設けられているパルスBOX9を使用して、後述する他レート持玉払出パルス及び自レート計数パルスを出力することにより、乗入れが行われても持玉管理DBにおける集計誤差の発生を防止することとしている。
図59は、乗入れ使用処理における情報の流れの一例を示す図である。前述の如く、カードユニット3において、再プレイボタン319が操作された場合に、自レートの持玉が有れば、前記図56又は図57の通常使用処理が行われるが、自レートの持玉無ければ、図59の乗入れ使用処理が行われる。この図59に示す情報の流れは、前記パターンAの遊技用システム及び前記パターンBの遊技用システムの、いずれにも適用される。
まず、自レート(例えば4円)のカードユニット3は、再プレイボタン319が押下されて、乗入れによる払出(乗入れ使用処理)が行われる場合に(S6101)、カードID,自レートである乗入れ先レート,該乗入れ先レートの払出玉数,他レートである乗入れ元レート,該乗入れ元レートの払出玉数,及び乗入れである旨を特定可能な再プレイ開始通知を持玉管理装置140に対して送信し(S6102)、該乗入れ先レートの払出玉数を対応するパチンコ機2から払い出させる処理を行う(S6103)。具体的には、前記S6003と同様にして、該乗入れ先レートの払出玉数をパチンコ機2から払い出させる。このS6103の処理は、持玉管理装置140が行うS6111以下の処理とは独立して行われる。
次に、持玉管理装置140は、前記再プレイ開始通知から特定されるカードID及び乗入れ元レートに対応付けて持玉管理テーブルで管理している持玉数から、該再プレイ開始通知から特定される乗入れ元レートの払出玉数を減算更新すると共に(図示外)、当該乗入れ元レート(他レート)の払出玉数を特定可能な他レート持玉払出パルス送信要求を当該他レートのパルスBOX9に対して送信する(S6111)。
次に、他レートのパルスBOX9は、前記他レート持玉払出パルス送信要求から特定される払出玉数、即ち遊技に使用可能とした他レートの持玉数(例えば1円持玉500個)を特定可能な他レート価値使用情報である「他レート持玉払出パルス」をホールコンピュータ200に対して出力し(S6112)、該出力が完了した旨の他レート持玉払出パルス送信通知を持玉管理装置140に対して返信する(S6113)。
次に、持玉管理装置140は、前記再プレイ開始通知から特定される乗入れ先レート(自レート)の払出玉数を特定可能な自レート計数パルス送信要求を当該自レートのパルスBOX9に対して送信する(S6121)。
次に、自レートのパルスBOX9は、前記自レート計数パルス送信要求から特定される払出玉数、即ち遊技に使用可能とした他レートの持玉数に応じた自レートの持玉数の増加を特定可能な自レート価値増加情報である「自レート計数パルス」をホールコンピュータ200に対して出力し(S6122)、該出力が完了した旨の自レート計数パルス送信通知を持玉管理装置140に対して返信する(S6123)。なお、該S6123の処理は、省略してもよい。
また、自レートのカードユニット3は、前記S6103の処理後、所定期間をあけて、前記乗入れ先レートの払出玉数、即ち遊技に使用可能とさした他レートの持玉数に応じた自レートの持玉数を特定可能な自レート価値使用情報である「自レート持玉払出パルス」をホールコンピュータ200に対して送信する(S6132)。ここで「所定期間」は、S6111〜S6123の処理が完了するのに充分な期間である。
これにより、乗入れ使用処理においてホールコンピュータ200に対して送信されるパルスが、S6112の他レート持玉払出パルス,S6122の自レート計数パルス,S6132の自レート持玉払出パルスの順序で送信されることになる。ここで持玉管理装置140のCPU142,及びカードユニット3の制御ユニット328は、他レート持玉払出パルス,自レート計数パルス,及び自レート持玉払出パルスの出力順序が所定順序となるように制御する出力順序制御手段として機能するものであり、本例では該所定順序として、第1に他レート持玉払出パルスが出力され、第2に自レート計数パルスが出力され、第3に自レート持玉払出パルスが出力されるように制御している。これによれば、乗入れ使用処理が行われたことを、ホールコンピュータ200において特定しやすくできる。
図60は、ホールコンピュータ100が行う持玉管理DB更新処理の一例を示すフローチャートである。まずホールコンピュータ200は、一の乗入れに関する一のパルス信号の受信を待機する(S6201)。
ここで「一の乗入れ」である旨は、例えば、パルス信号が、玉数を特定可能な情報に加えて該乗入れを特定可能な情報(例えば乗入れ元のカードユニット3の台番号や、乗入れ元のカードユニット3に挿入されているカードのカードIDや、乗入れ使用処理が行われると生成される乗入れIDなど)を含むならば、当該乗入れを特定可能な情報に基づいて特定され、また、パルス信号が、送信元であるパルスBOX9又はカードユニット3とホールコンピュータ200とを1対1で結ぶ線(間にHUB7等を介在する場合を含む)でパラレルに送信されるならば、該送信線に基づいて特定される。
また「一のパルス信号」は、前述した他レート持玉払出パルス,自レート計数パルス,又は自レート持玉払出パルスのいずれかであり、通常は第1に他レート持玉払出パルス,第2に自レート計数パルス,第3に自レート持玉払出パルスの順で送信されるので、該「一のパルス信号」は、通常は他レート持玉払出パルスである。
このS6201で一の乗入れに関する一のパルス信号の受信が有ると(YES)、ホールコンピュータ200のCPU(図示外)が計時を開始して(S6202)、該受信したパルス信号に基づいて、当該乗入れを特定可能な情報と、該パルス信号から特定されるレートと、該パルス信号から特定される玉数(他レート持玉払出パルスであれば、遊技に使用可能とした他レートの持玉数)と、該パルス信号の受信順序(ここでは1番)を、バッファに記憶する(S6203)。
そして、前記計時がタイムアップするまで(S6205でYES)、当該乗入れに関する他のパルス信号(通常は、自レート計数パルス,又は自レート持玉払出パルス)の受信を待機し(S6204)、当該乗入れに関する他のパルス信号の受信が有ると(YES)、該受信したパルス信号に基づいて、該パルス信号から特定されるレートと、該パルス信号から特定される玉数(自レート計数パルスであれば、遊技に使用可能とした他レートの持玉数に応じた自レートの持玉数)と、該パルス信号の受信順序(ここでは2番又は3番)を、当該乗入れを特定可能な情報が記憶されているバッファに記憶する(S6203)。
ここで図61を参照して、乗入れ使用処理におけるホールコンピュータ200のバッファの記憶内容の更新の流れの一例を説明する。このバッファは、ホールコンピュータ200の制御ユニット(図示外)に設けられている一時記憶領域であり、(a)に示すように、前記乗入れを特定可能な情報(ここでは乗入れ先の台番号)に対応付けて、他レート持玉払出パルス,自レート計数パルス,及び自レート持玉払出パルスの各々について、各パルス信号から特定されるレート及び玉数と、受信順序とが記憶される。
この更新は、まず、他レート持玉払出パルス(ここでは1円持玉500個を変換した旨を示す)を受信すると、(b)に示すように、該他レート持玉払出パルスから特定される乗入れ先台番号を記憶すると共に、該他レート持玉払出パルスの記憶欄に、該他レート持玉払出パルスから特定されるレート(1円)及び玉数(500個)と、受信順序(1番)を記憶する。次に、当該台番号を特定可能な自レート計数パルス(ここでは4円持玉125個が増加した旨を示す)を受信すると、(c)に示すように、当該台番号に対応する自レート計数パルスの記憶欄に、該自レート計数パルスから特定されるレート(4円)及び玉数(125個)と、受信順序(2番)を記憶する。さらに、当該台番号を特定可能な他レート持玉払出パルス(ここでは4円持玉125個を払い出した旨を示す)を受信すると、(d)に示すように、当該台番号に対応する自レート持玉払出パルスの記憶欄に、該自レート持玉払出パルス特定されるレート(4円)及び玉数(125個)と、受信順序(3番)を記憶する。
なお、図60の処理は、複数が同時並行で行われるので、一の乗入れ(乗入れ先台番号CU001)に関する処理を実行中で、乗入れ先台番号CU001に関する情報がバッファ(ここでは1行目)に記憶されている場合であっても、他の乗入れ(例えば乗入れ先台番号CU002)に関する処理を同時並行で行う場合には、乗入れ先台番号CU002に関する情報がバッファの異なる領域(例えば2行目)に記憶される。
図60に戻り、前記S6205で前記計時がタイムアップした場合には、該計時を終了して(S6206)、バッファの記憶内容に基づいて、当該乗入れに関する他レート持玉払出パルス,自レート計数パルス,及び自レート持玉払出パルスのパルス信号3種を全部受信したか否かを判定する(S6211)。このS6211でパルス信号3種の一部を受信していない(NO)と判定した場合には、第2エラー処理を行って(S6212)、持玉管理DB更新処理を終了する。この第2エラー処理は、例えば、パルス信号3種の一部を受信していない旨、及び当該乗入れに関するバッファの記憶内容を、ホールコンピュータ200のディスプレイに表示して報知する処理である。これによれば、不正やエラーを特定しやすくできる。
前記S6211でパルス信号3種の全部を受信した(YES)と判定した場合には、バッファの記憶内容(受信順序)に基づいて、該パルス信号3種を所定順序(本例では、第1に他レート持玉払出パルス,第2に自レート計数パルス,第3に自レート持玉払出パルス)で受信したか否かを判定する(S6213)。このS6213でパルス信号3種を所定順序で受信していない(NO)と判定した場合には、第1エラー処理を行って(S6214)、持玉管理DB更新処理を終了する。この第1エラー処理は、例えば、パルス信号3種を所定順序で受信していない旨、及び当該乗入れに関するバッファの記憶内容を、ホールコンピュータ200のディスプレイに表示して報知する処理である。これによれば、不正やエラーを特定しやすくできる。
前記S6213でパルス信号3種を所定順序で受信した(YES)と判定した場合には、バッファの記憶内容(レートと玉数)に基づいて、持玉管理DBを更新して(S6215)、持玉管理DB更新処理を終了する。なお、当該乗入れに関するバッファの記憶内容は、S6215の処理後には自動で消去され、S6212及びS6214の処理後には自動又は遊技場の店員による手動操作で消去される。
図62は、乗入れ使用処理における持玉管理DBの更新の流れの一例を示す図である。ここでは、持玉管理DBの初期状態が、(a)に示すように、4円持玉の計数値が1000,払出数値が500で、1円持玉の計数値が3000,払出数値が1500の初期状態であり、乗入れ元のカードユニットCU001において、図61で説明したパルス信号3種を受信した場合について説明する。
まず、1円持玉500個を変換した旨を示す他レート持玉払出パルスに基づく更新では、(b)に示すように、当該500個を、持玉管理DBにおける1円持玉の払出数値に加算更新し、該払出数値が2000になる。
次に、4円持玉125個が増加した旨を示す自レート計数パルスに基づく更新では、(c)に示すように、当該125個を、持玉管理DBにおける4円持玉の計数値に加算更新し、該計数値が1125になる。
そして、4円持玉125個を払い出した旨を示す自レート持玉払出パルスに基づく更新では、(d)に示すように、当該125個を、持玉管理DBにおける4円持玉の払出数値に加算更新し、該払出数値が625になる。
なお、説明の便宜上、パルス信号3種の各々に基づいて、(b)→(c)→(d)と段階的に更新する例について説明したが、パルス信号3種のすべてに基づいて、(a)から(d)に一気に更新しても良い。
以上に説明した第2実施形態に係る遊技用システム1によれば、乗入れ使用処理が行われても持玉数の集計誤差の発生を防止できる。ここで仮に、乗入れ使用処理が行われた場合にも、通常使用処理と同様に、カードユニット3から計数パルス(図56のS6103)又は計数情報(図57のS6102)を送るようにするには、実際に計数が行われていないのに計数パルスや計数情報を送らなければならないため、カードユニット3の制御ソフトをそのように変更する必要があって、手間が掛かりコスト増を招くところ、この第2実施形態によれば、乗入れ使用処理が行われると、パルスBOX9からは他レート持玉払出パルス(図59のS6112)及び自レート計数パルス(同S6122)が送信されるが、カードユニット3からは、計数パルスや計数情報が送信されず、通常使用処理と同様であるため、該カードユニット3の制御ソフトを大幅に変更する必要がない。
図63は、乗入れ使用処理における情報の送信パターンの一例を示す図である。以上に説明した実施例では、他レート持玉払出パルスが、持玉管理装置140からの送信要求に基づいて、他レートのパルスBOX9から送信され、自レート計数パルスが、持玉管理装置140からの送信要求に基づいて、自レートのパルスBOX9から送信され、自レート持玉払出パルスが、乗入れ使用処理を実行したカードユニット3から送信される例について説明したが、これらパルス信号3種は、以下に示す変形例1〜7のようにして送信されるものであっても良い。
まず変形例1では、他レート持玉払出パルスが、持玉管理装置140からの送信要求に基づいて、他レートのパルスBOX9から送信され、自レート計数パルスが、持玉管理装置140からの送信要求に基づいて、自レートのパルスBOX9から送信され、自レート持玉払出パルスも、持玉管理装置140からの送信要求に基づいて、自レートのパルスBOX9から送信される。即ち変形例1は、自レートのパルスBOX9から自レート持玉払出パルスを送信する点が、乗入れ使用処理を実行したカードユニット3から該自レート持玉払出パルスを送信する実施例と異なる。
また変形例2では、他レート持玉払出パルスが、持玉管理装置140からの送信要求に基づいて、他レートのパルスBOX9から送信され、自レート計数パルスが、乗入れ使用処理を実行したカードユニット3から送信され、自レート持玉払出パルスも、該カードユニット3から送信される。即ち変形例2は、乗入れ使用処理を実行したカードユニット3から自レート計数パルスを送信する点が、自レートのパルスBOX9から該自レート計数パルスを送信する実施例と異なる。
また変形例3では、他レート持玉払出パルスが、持玉管理装置140からの送信要求に基づいて、他レートのパルスBOX9から送信され、自レート計数パルスが、乗入れ使用処理を実行したカードユニット3から送信され、自レート持玉払出パルスが、持玉管理装置140からの送信要求に基づいて、自レートのパルスBOX9から送信される。即ち変形例3は、乗入れ使用処理を実行したカードユニット3から自レート計数パルスを送信する点が、自レートのパルスBOX9から該自レート計数パルスを送信する実施例と異なると共に、自レートのパルスBOX9から自レート持玉払出パルスを送信する点が、乗入れ使用処理を実行したカードユニット3から該自レート持玉払出パルスを送信する実施例と異なる。
以下に説明する変形例4〜8では、持玉管理装置140が、図59に示すS6111の他レート持玉払出パルス送信要求を、複数の他レートのカードユニット3のいずれかに対して送信し、当該他レートのカードユニット3が、S6112の他レート持玉払出パルスを、ホールコンピュータ200に対して送信する。即ち変形例4〜8は、他レートのカードユニット3から他レート持玉払出パルスを送信する点が、他レートのパルスBOX9から該他レート持玉払出パルスを送信する実施例と異なる。
そして変形例4では、自レート計数パルスが、持玉管理装置140からの送信要求に基づいて、自レートのパルスBOX9から送信され、自レート持玉払出パルスが、乗入れ使用処理を実行したカードユニット3から送信される。この点は、実施例と同じである。
また変形例5では、自レート計数パルスが、持玉管理装置140からの送信要求に基づいて、自レートのパルスBOX9から送信され、自レート持玉払出パルスも、持玉管理装置140からの送信要求に基づいて、自レートのパルスBOX9から送信される。即ち変形例5は、自レートのパルスBOX9から自レート持玉払出パルスを送信する点が、乗入れ使用処理を実行したカードユニット3から該自レート持玉払出パルスを送信する実施例と異なる。
また変形例6では、自レート計数パルスが、乗入れ使用処理を実行したカードユニット3から送信され、自レート持玉払出パルスも、該カードユニット3から送信される。即ち変形例6は、乗入れ使用処理を実行したカードユニット3から自レート計数パルスを送信する点が、自レートのパルスBOX9から該自レート計数パルスを送信する実施例と異なる。
また変形例7では、自レート計数パルスが、乗入れ使用処理を実行したカードユニット3から送信され、自レート持玉払出パルスが、持玉管理装置140からの送信要求に基づいて、自レートのパルスBOX9から送信される。即ち変形例7は、乗入れ使用処理を実行したカードユニット3から自レート計数パルスを送信する点が、自レートのパルスBOX9から該自レート計数パルスを送信する実施例と異なると共に、自レートのパルスBOX9から自レート持玉払出パルスを送信する点が、乗入れ使用処理を実行したカードユニット3から該自レート持玉払出パルスを送信する実施例と異なる。
なお、図57に示すパターンBでは、カードユニット3が計数パルスを送信できないので、変形例2,3、6,7は、図56に示すパターンAのみに適用される。
そして、図59及び図63では、乗入れ使用処理を実行したカードユニット3から再プレイ開始通知を受信した持玉管理装置140が、他レートのパルスBOX9及び自レートのパルスBOX9に対してパルス信号の送信要求を送信する例について説明したが、該乗入れ使用処理を実行したカードユニット3が直接、他レートのパルスBOX9及び自レートのパルスBOX9に対してパルス信号の送信要求を送信するものであってもよい。また、持玉管理装置140やカードユニット3から他レート持玉払出パルス送信要求を受信した他レートのパルスBOX9が、自レート計数パルス送信要求を自レートのパルスBOX9に対して送信するものであってもよい。
また、図63では、他レート持玉払出パルスを、他レートのパルスBOX9又はカードユニット3が送信する例について説明したが、該他レート持玉払出パルスを、乗入れ使用処理を実行した自レートのカードユニット3が送信するものであってもよい。
また前記パルス信号3種のすべてを、持玉管理装置140が出力するものであってもよい。その他、前記パルス信号3種は、いずれの機器が出力するものであってもよい。
[第2実施形態の変形例]
上記の第2実施形態では、遊技機が、パチンコ玉を遊技媒体とするパチンコ機2である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、メダルを遊技媒体とするスロットマシンや、遊技媒体であるパチンコ玉が封入された封入式のパチンコ機や、得点を遊技媒体とするゲーム機であってもよい。
上記の第2実施形態では、遊技用装置(カードユニット3)が、計数機能(計数・端数払出ユニット340)を備える例について説明したが、これに限らず、該遊技用装置は、計数機能を備えないものであってもよく、この場合には、図57に示すパターンBで通常使用処理が実行される。
上記の第2実施形態では、パチンコ玉の払出がパチンコ機2から行われる(いわゆるCRである)例について説明したが、これに限らず、パチンコ玉の払出がカードユニット3から行われ、ノズルを介してパチンコ機2の上皿23に供給されるものであってもよい。
上記の第2実施形態では、図55に示すように、各レート毎に1台以上のパルスBOX9が設けられる例について説明したが、これに限らず、全レートに共通のパルスBOX9を1台を設け、レートを特定可能なパルス信号(例えばレート毎に矩形波の長さを変える)を出力するものでもあってもよい。
上記の第2実施形態では、パルスBOX9及びカードユニット3からホールコンピュータ200に対して、パルス信号が出力される例について説明したが、該パルス信号に代えてシリアル信号が出力されるものであってもよい。
上記の第2実施形態において、集計装置は、遊技場内に設けられるホールコンピュータ200ではなく、遊技場外に設けられる装置であってもよい。
上記の第2実施形態では、一のレートの所有遊技価値の増加を特定可能な情報である計数パルスがホールコンピュータ200に対して送信される場合として、図56又は図57に示すように、S6011の計数が行われた場合に、S6013又はS6013bの計数パルスが送信される例について説明したが、これに限らず、例えば上記封入式のパチンコ機にあっては、入賞してパチンコ玉が付与された(増加した)場合に、当該計数パルスが送信されるものであってもよい。即ち、一のレートの所有遊技価値の増加を特定可能な情報は、当該計数や当該入賞等、所定条件が成立した場合に、ホールコンピュータ200に対して送信されるものである。
上記の第2実施形態では、図59に示すように、第1に他レート持玉払出パルスが出力され(S6112)、第2に自レート計数パルスが出力され(S6122)、第3に自レート持玉払出パルスが出力される(S6132)例について説明したが、該パルス信号3種が出力される所定順序は、これに限定されない。また、該パルス信号3種は、ランダムに出力されるものであってもよく、この場合には、図60に示すS6213の処理は実行されない。
上記の第2実施形態では、図59に示すように、自レート持玉払出パルス(S6132)が、S6103の処理後、所定期間をあけて、自動的に、カードユニット3から送信される例について説明したが、これに限らず、S6123の自レート計数パルス送信通知を受信した持玉管理装置140から、自レート持玉払出パルス送信要求を受信したことに応じて、当該自レート持玉払出パルスが送信されるものであってもよい。
上記の第2実施形態では、図61に示すように、ホールコンピュータ200のバッファにおいて、パルス信号3種の受信順序を記憶する例について説明したが、該受信順序は記憶せずに、パルス信号を受信した順に、当該パルス信号の種類(他レート持玉払出パルス,自レート計数パルス,自レート持玉払出パルスのいずれか),レート,玉数を記憶するものであってもよい。
その他、第2実施形態の説明で言及していない部分には、前記第1実施形態の構成及び作用が適用される。
[3.その他の発明]
本発明には、下記の発明も含まれる。
[3−1.第1発明]
従来より、文献1(特開2012−5655号公報)に示すように、遊技者が所有する所有価値数(持玉数や貯玉数等)を、遊技機での遊技に使用可能とする使用可能処理(再プレイ)を実行するためのシステムが存在する。例えば、特許文献1には、遊技島毎に使用可能な遊技媒体の単価(貸出レート)が異なる遊技機が設置され、遊技機に対応した単価の所有価値数(4円の持玉数)によって、当該単価(4円)の遊技媒体の払出を行うことが可能であると共に、乗入れ元単価の所有価値数(1円の持玉数)を減算して遊技機に対応した単価(4円)の遊技媒体の払出を行う乗入れが可能な遊技媒体管理システムが開示されている。
しかしながら、文献1に示される技術では、前述した乗入れを行うことで、端数の取扱いが問題となり、遊技場または遊技者が損失を被るという問題が発生しうる。一例として、遊技機に対応した遊技媒体の単価が1円、乗入れ元単価が4円であり、当該遊技機において1回あたりの使用可能処理(再プレイ)で125玉が払出されるものとする。このとき使用する単価1円の所有価値数(125玉)は、単価4円の遊技媒体に換算すると、1円×125玉/4円=31.25玉となるため、乗入れ元単価が4円の場合に、該単価4円の所有価値数から減算する所有価値数(31.25玉)の小数点以下を切り捨てれば遊技場の損失となり、切り上げれば遊技者の損失となってしまう。
そこで、遊技場や遊技者が損失を被ることを防止するために、第1発明を提供する。
まず第1発明の手段1は、
遊技機(パチンコ機2)に対応して設けられる遊技用装置(カードユニット3)であって、
前記遊技機での遊技に使用可能であり遊技者が所有する所有価値数(貯玉数)を所有価値の単価毎に特定可能であり(会員管理装置150から受信した各エリアの貯玉数を特定可能であり)、
いずれかの単価の所有価値数のうちの定められた単位所有価値数(CU管理テーブルの基本単価に応じた基本払出玉数)を前記遊技機での遊技に使用可能とするための使用可能処理(CU3に対応する基本払出玉数を使用する貯玉再プレイ)を実行する使用可能処理手段(制御ユニット328)と、
変換元単価(乗入れ元エリア単価)の所有価値数(貯玉数)が変換先単価(乗入れ先エリア単価)の所有価値数(貯玉数)に変換されるときの変換後の所有価値数を遊技に使用可能とする([乗入れ状態時払出玉数×乗入れ先エリア単価/乗入れ元エリア単価]により算出される玉数を乗入れ元エリアの貯玉数から減算可能とする)ための乗入れ指示(S320における貯玉再プレイの操作,S880における貯玉再プレイの操作、S2200における乗入れ設定の操作,S2310の貯玉持玉乗入れ設定通知の受信)を受け付ける乗入れ指示受付手段(制御ユニット328及びタッチパネル314)と、
前記乗入れ指示を受け付けたときに、前記単位所有価値数(基本払出玉数)に前記変換先単価(乗入れ先エリア単価)を乗じた値を前記変換元単価(乗入れ元エリア単価)で除した算出値が整数値とはならない場合に、該算出値が整数値となるように単位所有価値数を変更する(S2325で、[乗入れ状態時払出玉数×乗入れ先エリア単価/乗入れ元エリア単価]が整数値となるように、払出度数を変更する)変更処理を実行可能な変更処理手段(制御ユニット328)と、
を備えることを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、遊技場や遊技者が損失を被ることを防止することができる。
また第1発明の手段2は、
手段1の遊技用装置であって、
前記所有価値数を管理する管理装置(会員管理装置150)と通信可能であり、
前記変更処理手段は、前記管理装置から受信した変更情報(S2310の貯玉持玉乗入れ設定通知で指定される乗入状態時払出玉数)に基づいて前記変更処理を実行する
ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、単位所有価値数を変更するための遊技用装置の制御を簡素化することができる。
また第1発明の手段3は、
手段1又は2の遊技用装置であって、
前記単位所有価値数は、前記単価によらず予め定められた単位価値数(一単位数である25)の倍数であり、
前記変更処理手段は、前記変更処理において、前記単位価値数、前記変換元単価、及び、前記変換先単価の最少公倍数の倍数を前記単位所有価値数とする(S2310の貯玉持玉乗入れ設定通知で指定される乗入状態時払出玉数は、乗入れ元エリア単価、乗入れ先エリア単価、及び、一単位数である25の最少公倍数の倍数となる)
ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、遊技場及び遊技者の双方が確実に損失を被らない単位所有価値数に変更することができる。
また第1発明の手段4は、
手段1〜3から選択されるいずれかの遊技用装置であって、
前記単位所有価値数を記憶する記憶手段(基本払出玉数を記憶するRAM328b)をさらに備え、
前記記憶手段は、前記変更処理が実行された後も当該変更処理前の変更前単位所有価値数を記憶しておき(乗入れ後もRAM328bが基本払出玉数を記憶しておき)、
前記変更処理手段は、解除条件が成立したときに、前記変更前単位所有価値数を新たな単位所有価値数とする(S3120で乗入れ状態が解除されたときに払出度数を基本払出玉数に応じた度数に戻す)
ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、一旦変更処理が実行されると単位所有価値数が戻らないことによる不都合を回避することができる。
また第1発明の手段5は、
手段4の遊技用装置であって、
記録媒体(会員カード)を受け付ける記録媒体受付手段(カードR/W327)をさらに備え、
前記記録媒体の受付が終了したときに前記解除条件が成立する(S5020のカード排出RESを送信後に自動で乗入れ状態を解除し、払出度数を基本払出玉数に応じた度数に戻す)
ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、遊技者が遊技を終了した後も単位所有価値数が戻らないことによる不都合を回避することができる。
また第1発明の手段6は、
手段4又は5の遊技用装置であって、
前記所有価値数を管理する管理装置(会員管理装置150)と通信可能であり、
当該遊技用装置と前記管理装置との間で通信が成立しているか否かを確認する通信確認手段(持玉管理装置140及び会員管理装置150との通信状態がオンライン状態であるかオフライン状態であるかを確認する制御ユニット328)をさらに備え、
前記管理装置との通信が成立していないときに前記解除条件が成立する(S5140でカードユニットと持玉管理装置との通信切断を検知すると、払出度数を基本払出玉数に応じた度数に戻す)
ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、管理装置との通信が成立していない状態でも単位所有価値数が戻らないことによる不都合を回避することができる。
また第1発明の手段7は、
手段1〜6から選択されるいずれかの遊技用装置であって、
前記乗入れ指示受付手段(制御ユニット328及びタッチパネル314)は、前記乗入れ指示として許可操作(S2200における乗入れ設定の操作)を受け付けるものであり、
前記変更処理手段は、前記許可操作を受け付けたときに前記変更処理を実行する(S2325で払出度数を変更する)
ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、遊技者等の意思に応じて単位所有価値数を変更することができる。
また第1発明の手段8は、
手段1〜7から選択されるいずれかの遊技用装置であって、
前記所有価値数を管理する管理装置(エリア毎の貯玉数を管理する貯玉管理テーブルを記憶する会員管理装置150)と通信可能であり、
前記乗入れ指示受付手段(制御ユニット328)は、前記乗入れ指示として前記管理装置から送信された許可情報(S2310の貯玉持玉乗入れ設定通知)を受信するものであり、
前記変更処理手段は、前記許可情報を受信したときに前記変更処理を実行する(S2325で払出度数を変更する)
ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、管理装置で管理されている情報に基づいて単位所有価値数を変更可能であり、不正を防止することができる。
また第1発明の手段9は、
手段1〜8から選択されるいずれかの遊技用装置であって、
計時手段をさらに備え、
前記変更処理手段は、
第1の計時時間であるときに前記変更処理を実行せず(乗入れ許可時間帯テーブルで設定された時間帯以外の時間帯であれば乗入れを許可せず)、
第2の計時時間であるときに前記変更処理を実行する(乗入れ許可時間帯テーブルで設定された時間帯であれば乗入れを許可する)
ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、計時時間に応じて単位所有価値数を変更可能であり、遊技場の営業形態を多様化することができる。
また第1発明の手段10は、
手段1〜9から選択されるいずれかの遊技用装置であって、
前記所有価値数を管理する管理装置(エリア毎の貯玉数を管理する貯玉管理テーブルを記憶する会員管理装置150)と通信可能であり、
情報表示装置(液晶表示器313)及び該情報表示装置を制御する表示制御手段(表示制御基板329)をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記管理装置から受信した表示用情報及び該表示用情報の表示方式を含む表示制御情報(S2120で受信するブロック毎の表示情報を指定する貯玉持玉乗入れ情報等)に基づいて前記情報表示装置を制御する
ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、遊技用装置における表示制御を簡素化することができる。
また第1発明の手段11は、
遊技機(パチンコ機2)に対応して設けられる遊技用装置(カードユニット3)と、
前記遊技用装置と通信可能であり、前記遊技機での遊技に使用可能であり遊技者が所有する所有価値数を所有価値の単価毎に管理する管理装置(各エリアの貯玉数を管理する貯玉管理テーブルを記憶する会員管理装置150)と、を含む遊技用システム(1)であって、
前記管理装置が管理するいずれかの単価の所有価値数のうちの定められた単位所有価値数(CU管理テーブルの基本単価に応じた基本払出玉数)を前記遊技機での遊技に使用可能とするための使用可能処理(CU3に対応する基本払出玉数を使用する貯玉再プレイ)を実行する使用可能処理手段(制御ユニット328)と、
前記管理装置が管理する変換元単価(乗入元エリア単価)の所有価値数(貯玉数)を変換先単価(乗入先エリア単価)の所有価値数(貯玉数)に変換する変換処理(乗入れ)を実行する変換処理手段([(S2450で受信した貯玉更新要求3で指定される払出玉数)×乗入れ先エリア単価/乗入れ元エリア単価]により算出される玉数を、乗入れ元エリアの貯玉数から減算するCPU152)と、
変換後の所有価値数を遊技に使用可能とするための乗入れ指示(S2200における乗入れ設定の操作,S2310の貯玉持玉乗入れ設定通知の受信)を受け付ける乗入れ指示受付手段(制御ユニット328及びタッチパネル314)と、
前記乗入れ指示を受け付けたときに、前記単位所有価値数(基本払出玉数)に前記変換先単価(乗入れ先エリア単価)を乗じた値を前記変換元単価(乗入れ元エリア単価)で除した算出値が整数値とはならない場合に、該算出値が整数値となるように単位所有価値数を変更する(S2325で、[乗入れ状態時払出玉数×乗入れ先エリア単価/乗入れ元エリア単価]が整数値となるように、払出度数を変更する)変更処理を実行可能な変更処理手段(制御ユニット328)と、
を備えることを特徴とする遊技用システムである。
これによれば、遊技場や遊技者が損失を被ることを防止することができる。
[3−2.第2発明]
また、本発明には、以下に示す第2発明が含まれる。
まず第2発明の手段1は、
遊技機(パチンコ機1)に対応して設けられ、記録媒体(会員カード)を受け付ける記録媒体受付手段(カードR/W327)を備える遊技用装置(カードユニット3)であって、
前記遊技機での遊技に使用可能であり遊技者が所有する所有価値を貸与レート毎に特定可能であり(会員管理装置150から受信した各エリアの貯玉数を特定可能であり)、
変換元貸与レート(乗入れ元エリア単価)の所有価値(貯玉)が変換先貸与レート(乗入れ先エリア単価)の所有価値(貯玉)に変換されるときの変換後の所有価値を遊技に使用可能とする([乗入れ状態時払出玉数×乗入れ先エリア単価/乗入れ元エリア単価]により算出される玉数を乗入れ元エリアの貯玉数から減算可能とする)ための乗入れ指示(S2200における乗入れ設定の操作,S2310の貯玉持玉乗入れ設定通知の受信)を受け付ける乗入れ指示受付手段(制御ユニット328及びタッチパネル314)と、
前記記録媒体受付手段により受け付けた記録媒体を対象として前記乗入れ指示を受け付けた旨を他の遊技用装置においても特定可能とするための特定可能化処理を実行する特定可能化処理手段(S2210において、会員番号、カードID、乗入れ先指定エリア種別、及び乗入れ元指定エリア種別を含む貯玉持玉乗入れ意思確認要求を送信する制御ユニット328)と、をさらに備え、
前記記録媒体受付手段により記録媒体を受け付けたときに、当該記録媒体を対象として前記特定可能化処理が実行されていた場合には、前記乗入れ指示によらず前記変換後の所有価値を遊技に使用可能とする(他のカードユニット3で行われた初回乗入れ時にS2210で送信した貯玉持玉乗入れ意思確認要求に応じてS2310で受信した貯玉持玉乗入れ設定通知(乗入れ状態時払出玉数、乗入れ元エリア種別、及び乗入れ元エリア単価を含む)を、S4090でも受信する)
ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、遊技者の利便性を向上させることができる。
また第2発明の手段2は、
手段1の遊技用装置であって、
前記記録媒体受付手段により記録媒体を受け付けたときに、当該記録媒体を対象とした前記特定可能化処理が実行されていた場合には、該特定可能化処理から所定期間内は前記乗入れ指示によらず前記変換後の所有価値を遊技に使用可能とする(会員管理装置150において記憶されていたS2240の貯玉持玉乗入れ意思確認要求が、営業時間終了後に消去されることにより、当日のみ次回乗入れ時の乗入れ設定の操作が不要となる)
ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、適切な期間内において遊技者の利便性を向上させることができる。
また第2発明の手段3は、
手段1又は2の遊技用装置であって、
前記所有価値を管理する管理装置(各エリアの貯玉数を管理する貯玉管理テーブルを記憶する会員管理装置150)と通信可能であり、
当該遊技用装置と前記管理装置との間で通信が成立しているか否かを確認する通信確認手段(オンライン確認要求やオフライン情報を受信する制御ユニット328)をさらに備え、
前記管理装置との通信が成立しているときに前記変換後の所有価値を遊技に使用可能とする(オンライン確認要求を受信しておりオフライン情報を受信していないときに乗入れを実行可能である)
ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、所有価値を管理可能な状態で遊技者の利便性を向上させることができる。
また第2発明の手段4は、
手段1〜13から選択されるいずれかの遊技用装置であって、
前記乗入れ指示受付手段は、前記変換元貸与レート毎(乗入れ元エリア単価毎)に前記乗入れ指示を受付可能である(S2200で乗入れ口座を選択可能である)
ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、いずれの貸与レートの所有価値を変換するか遊技者が選択可能となる。
また第2発明の手段5は、
手段1〜4から選択されるいずれかの遊技用装置であって、
所定条件が成立したときに前記変換後の所有価値を遊技に使用可能とする(S2050で遊技機に対応した単価の貯玉数及び持玉数がいずれも0である場合にS2070で乗入れの意思確認を実施可能である)
ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、変換後の所有価値を使用可能とするための条件を設けることで処理負担を軽減することができる。
また第2発明の手段6に係る発明は、
遊技機(パチンコ機1)に対応して設けられ、記録媒体(会員カード)を受け付ける記録媒体受付手段(カードR/W327)を備える遊技用装置(カードユニット3)と、
前記遊技用装置と通信可能であり、前記遊技機での遊技に使用可能であり遊技者が所有する所有価値を貸与レート毎に管理する管理装置(各エリアの貯玉数を管理する貯玉管理テーブルを記憶する会員管理装置150)と、を含む遊技用システム(1)であって、
前記管理装置が管理する変換元貸与レート(乗入れ元エリア単価)の所有価値(貯玉)を変換先貸与レート(乗入れ先エリア単価)の所有価値(貯玉)に変換する変換処理(乗入れ)を実行する変換処理手段([(S2450で受信した貯玉更新要求3で指定される払出玉数)×乗入れ先エリア単価/乗入れ元エリア単価]により算出される玉数を、乗入れ元エリアの貯玉数から減算するCPU152)と、
変換後の所有価値を遊技に使用可能とするための乗入れ指示(S2200における乗入れ設定の操作,S2310の貯玉持玉乗入れ設定通知の受信)を受け付ける乗入れ指示受付手段(制御ユニット328及びタッチパネル314)と、
前記記録媒体受付手段により受け付けた記録媒体を対象として前記乗入れ指示を受け付けた旨を他の遊技用装置においても特定可能とするための特定可能化処理を実行する特定可能化処理手段(S2210において、会員番号、カードID、乗入れ先指定エリア種別、及び乗入れ元指定エリア種別を含む貯玉持玉乗入れ意思確認要求を送信する制御ユニット328)と、を備え、
前記記録媒体受付手段により記録媒体を受け付けたときに、当該記録媒体を対象として前記特定可能化処理が実行されていた場合には、前記乗入れ指示によらず前記変換後の所有価値を遊技に使用可能とする(他のカードユニット3で行われた初回乗入れ時にS2210で送信した貯玉持玉乗入れ意思確認要求に応じてS2310で受信した貯玉持玉乗入れ設定通知(乗入れ状態時払出玉数、乗入れ元エリア種別、及び乗入れ元エリア単価を含む)を、S4090でも受信する)
ことを特徴とする遊技用システムである。
これによれば、遊技者の利便性を向上させることができる。
[3−3.第3発明]
また、本発明には、以下に示す第3発明が含まれる。
まず第3発明の手段1は、
遊技機(パチンコ機2)に対応して設けられる遊技用装置(カードユニット3)であって、
前記遊技機での遊技に使用可能であり遊技者が所有する所有価値を貸与レート毎に特定可能であり(会員管理装置150から受信した各エリアの貯玉数を特定可能であり)、
いずれかの貸与レートの所有価値(対応して設けられる遊技機に対応した基本単価の貯玉)を前記遊技機での遊技に使用可能とするための使用可能処理(貯玉再プレイ)を実行する使用可能処理手段(制御ユニット328)を備え、
特定の貸与レートの所有価値を対象とした前記使用可能処理は実行せず(単価が4.00円、2.00円、及び1.00円の貯玉については、乗入れを行うことなく貯玉再プレイに使用することはせず)、
該特定の貸与レートの所有価値が他の貸与レートの所有価値に変換されるときの当該他の貸与レートの所有価値を前記遊技機での遊技に使用可能とする(乗入れ元エリア単価4.00円から乗入れ先エリア単価4.32円への乗入れ、乗入れ元エリア単価2.00円から乗入れ先エリア単価2.16円への乗入れ、乗入れ元エリア単価1.00円から乗入れ先エリア単価1.08円への乗入れが行われるときには、乗入れ先エリア単価の遊技媒体の払出が可能となる)
ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、特定の貸与レートの所有価値を有する遊技者に損失を与えないようにすることができる。
また第3発明の手段2は、
遊技機(パチンコ機2)に対応して設けられる遊技用装置(カードユニット3)と、
前記遊技用装置と通信可能であり、前記遊技機での遊技に使用可能であり遊技者が所有する所有価値を貸与レート毎に管理する管理装置(各エリアの貯玉数を管理する貯玉管理テーブルを記憶する会員管理装置150)と、を含む遊技用システム(1)であって、
前記管理装置が管理するいずれかの貸与レートの所有価値(対応して設けられる遊技機に対応した基本単価の貯玉)を前記遊技機での遊技に使用可能とするための使用可能処理(貯玉再プレイ)を実行する使用可能処理手段(制御ユニット328)を備え、
特定の貸与レートの所有価値を対象とした前記使用可能処理は実行せず(単価が4.00円、2.00円、及び1.00円の貯玉については、乗入れを行うことなく貯玉再プレイに使用することはせず)、
該特定の貸与レートの所有価値を他の貸与レートの所有価値に変換する前記変換処理が実行される場合には、当該他の貸与レートの所有価値を前記遊技機での遊技に使用可能とする(乗入れ元エリア単価4.00円から乗入れ先エリア単価4.32円への乗入れ、乗入れ元エリア単価2.00円から乗入れ先エリア単価2.16円への乗入れ、乗入れ元エリア単価1.00円から乗入れ先エリア単価1.08円への乗入れが行われるときには、乗入れ先エリア単価の遊技媒体の払出が可能となる)
ことを特徴とする遊技用システムである。
これによれば、特定の貸与レートの所有価値を有する遊技者に損失を与えないようにすることができる。