以下、図面を参照して本発明に係る遊技用装置および遊技用システムを実施するための形態を説明する。
[遊技用システムの構成]
まず、図1は、本発明の実施の形態に係る遊技用システム1の全体像を示すシステム構成図である。遊技用システム1は、遊技場内に複数配置される各遊技島(図示略)に並設される遊技機であるカードリーダ式パチンコ機(以下パチンコ機と略称する)2と、パチンコ機2の所定側の側方位置に該パチンコ機2に対して1対1に対応設置され、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカードや、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付けて、遊技機における遊技に使用される遊技媒体であるパチンコ玉を貸し出すための処理や、対応するパチンコ機2における遊技にて獲得されたパチンコ玉を計数するとともに、該計数済みのパチンコ玉数の範囲内のパチンコ玉の払出(返却)を行うカードユニット3と、カードユニット3にて使用されるビジターカードや会員カードのプリペイド残額の管理等を行う残額管理装置100と、各カードユニット3において計数された計数玉数を持玉数として管理する持玉数管理を行う持玉管理装置140や、会員カードを所持する会員遊技者が再度の遊技に使用可能に所有する所有価値としての貯玉数の管理を行う会員管理装置150と、遊技場内の景品カウンタに設けられて景品交換を行うための景品交換用POS端末170と、から主に構成されている。
そして、これら本実施の形態の遊技用システム1を構成する各装置は、図1に示すように、ハブ(HUB)7並びに通信ケーブル8を介して双方向のデータ通信が可能に接続されていて、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されており、該ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されているこれら各装置には、当該装置を個々に識別可能な装置IDが付与されている。なお、カードユニット3は遊技機と1対1に対応して設けられており、カードユニット3を識別することによって対応する遊技機も識別可能となるため、以下の説明において、カードユニット3の装置IDを「台番号」と称する場合がある。
この実施の形態において、各カードユニット3と会員管理装置150とは、持玉管理装置140を介して通信を行うものとする。即ち、持玉管理装置140は、カードユニット3と会員管理装置150との間の通信を中継するものである。また、持玉管理装置140には、通信可能に接続された各カードユニット3の装置ID(台番号)とローカルIPアドレスとが対応付けられた不図示のIPアドレステーブルが記憶されている。これにより、カードユニット3のローカルIPアドレスから当該カードユニット3の装置IDを特定可能であり、カードユニット3の装置IDから当該カードユニット3のローカルIPアドレスを特定可能である。
尚、本実施の形態の残額管理装置100は、上述したように、各会員カード並びに各ビジターカードに残存するプリペイド残額(遊技用価値)を管理しているとともに、通信回線11を介して、これら会員カードやビジターカードを管理する遊技場外のカード管理会社に設置された残額管理サーバ12と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、これら残額管理サーバ12に対して残額管理装置100から、各種の管理情報が送信されることにより、カード管理会社は、該残額管理サーバ12にて各遊技場の会員カード及びビジターカードによる売上げ等を把握できるようになっている。
また、本実施の形態の会員管理装置150は、上述したように、各会員カードから読み取られる情報(カードID及び会員番号)に関連付けられた貯玉数(所有価値)を管理しているとともに、通信回線11を介して、各遊技場に対応した口座に預け入れられている貯玉数を管理する遊技場外の貯玉管理機関に設置された貯玉管理サーバ15と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、これら貯玉管理サーバ15に対して会員管理装置150から、各種の管理情報が送信されることにより、貯玉管理機関は、該貯玉管理サーバ15にて各遊技場に対応した口座に預け入れられている貯玉数等を把握できるようになっている。
また、カードユニット3とパチンコ機2とは、図3に示すように、払出単位として予め定められた一単位数(本実施の形態では25)のパチンコ玉の払出に伴う各種の信号を送受可能に接続されていて、具体的には、後述するPRDY信号線、BRDY信号線、BRQ信号線、及びEXS信号線が接続されている。
(パチンコ機)
はじめに、本実施の形態に用いた遊技機であるパチンコ機2について、以下に簡単に説明する。パチンコ機2は、図2に示すように、その前面に遊技領域26、上皿23、下皿24及び発射ハンドル25等を備えると共に、上皿に払出ボタン21及び返却ボタン22を備え、図3に示すように、その内部に遊技制御基板27、払出制御基板28、及び玉払出装置29等を備えており、これらの各構成要素は図3に示すように接続されている。
遊技制御基板27は、遊技領域26に設けられた各入賞口へのパチンコ玉の入賞を検出してパチンコ機2における遊技(例えば、特別図柄の可変表示や特別可変入賞装置の開放制御等)及び遊技状態(例えば、特別図柄の停止表示結果が特定表示結果となる確率が高められる確変状態や特別図柄の可変表示時間が短縮される時短状態等)を制御するものである。
払出制御基板28は、カードユニット3の制御ユニット328と通信可能に接続されており、パチンコ機2とカードユニット3との間における通信を司るものである。プリペイド残額、持玉数、及び貯玉数のいずれかを減算して、予め定められた一単位数(25)の倍数に相当する個数のパチンコ玉を払い出すときに、払出制御基板28と制御ユニット328との間で信号の送受信が行われる。
また払出制御基板28は、玉払出装置29と接続され、該玉払出装置29を制御するものである。玉払出装置29は、払出制御基板28と制御ユニット328との通信に基づいて予め定められた一単位数(25)の整数倍のパチンコ玉を払い出すと共に、遊技領域27に設けられた入賞口へのパチンコ玉の入賞に基づいて遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。
払出ボタン21は、対応するカードユニット3のカードリーダライタ327(以下カードR/W327と略記する)にて受け付けたビジターカード又は会員カードから読み取られるカードIDに対応付けて残額管理装置100で管理されているプリペイド残額を減算してパチンコ玉を払い出すプリペイド払出を行うための払出操作を受け付けるボタンである。この払出ボタン21が操作されたことを払出ボタンスイッチ21aが検出すると、制御ユニット328との間に設けられている払出入力信号線を介して制御ユニット328に払出入力信号が入力され、制御ユニット328が払出ボタン21が操作された旨を認識して、プリペイド残額を使用して一単位数(25)の整数倍のパチンコ玉を払い出すための払出制御基板28との通信を実行する。
返却ボタン22は、対応するカードユニット3のカードR/W327にて受け付けたビジターカード又は会員カードを返却するための返却操作を受け付けるボタンである。この返却ボタン22が操作されたことを返却ボタンスイッチ22aが検出すると、制御ユニット328との間に設けられている返却入力信号線を介して制御ユニット328に返却入力信号が入力され、制御ユニット328が返却ボタン22が操作された旨を認識して、カードR/W327にて受付中のビジターカード又は会員カードを返却する。
このパチンコ機2では、発射ハンドル25が操作されると、上皿23から発射位置に供給されたパチンコ玉が遊技領域26に打ち込まれて遊技が行われる。パチンコ玉が遊技領域26に設けられた各入賞口に入賞した場合には、各入賞口に応じた数の賞球が玉払出装置29により払い出される。パチンコ玉が始動入賞口に入賞すると、可変表示装置において特別図柄の可変表示(変動表示)が開始され、その停止表示結果が予め定められた特定表示結果となった場合には、特定遊技状態(大当り遊技状態)が発生して特別可変入賞装置が開放制御されることにより、大入賞口へのパチンコ玉の入賞が可能となる。
遊技制御基板27に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ(図示せず)は、入賞検出に応じて、払出制御基板28に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ(図示せず)に、賞球個数を示す払出制御コマンドとしての賞球個数コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数コマンドが示す賞球個数に応じて駆動信号を供給することで、玉払出装置29を駆動する。玉払出装置29には、賞球を払出す払出モータが備えられている。払出制御用マイクロコンピュータにより払出モータが回転駆動制御されることにより、払出制御用マイクロコンピュータにより指定された個数の賞球が玉払出装置29から払出される。
払出制御基板28の制御により入賞口(始動入賞口,一般入賞口,又は大入賞口等)に応じた数の賞球が玉払出装置29から払い出されると、該払い出された賞球は、まず上皿23に導かれ、該上皿が満タンになると下皿24に導かれる。下皿24の前面には、下皿24の底板に固定されたレバー24aが設けられている。遊技者がレバー24aを操作する(図2の例では左側に引く)ことにより、下皿24の底板がスライドして下皿24の底面が開放され、下皿24に導かれた賞球は、下皿24から落下して計数・端数払出ユニット340に投入される。
(記録媒体)
次に、本実施の形態にて使用されるビジターカードと会員カードとについて、簡潔に説明すると、本実施の形態に使用されるビジターカード並びに会員カードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実施するとともに、外部のリーダライタ装置との非接触通信を実施する制御部とを有するICチップが搭載されたICカードを使用している。これらビジターカード並びに会員カードには、個々のカードを識別可能なカードID、具体的には、ビジターカードにはVCで始まるカードIDが、会員カードには、KCで始まるカードIDが予め書き換え不能に記憶されていて、その種別がカードIDから識別可能とされているとともに、プリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データ等の各種データが記憶されている。
尚、会員カードは、遊技場に会員登録を実施した会員遊技者に対して発行されるものであり、該会員に対して付与される会員番号が書き換え不能に記憶されている。また、該会員カードを使用して会員遊技者は、後述するように、一度獲得して計数したパチンコ玉を、当日再度遊技に使用できる持玉として、あるいはその翌日以降においても再度遊技に使用できる貯玉として、遊技場に預けることができるようになっているが、これら会員カードには、該持玉のデータである持玉数および貯玉のデータである貯玉数は直接記録されておらず、これら持玉数および貯玉数は、後述するように、持玉管理装置140および会員管理装置150において、カードIDおよび会員番号に対応付けて記憶されることで、該カードIDや会員番号から特定されるようになっている。
また、ビジターカードは、カードユニット3において発行される。尚、ビジターカードには、該ビジターカードを所有する遊技者が計数・端数払出ユニット340により計数したパチンコ玉数(計数玉数)に基づく持玉数と該持玉数が計数された日付とが記憶されており、該持玉数をその当日においてのみ、遊技場内の各カードユニット3において使用できるようになっている。
尚、本実施の形態では、上述したように、ビジターカードのみに持玉数を書き込み記録するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら持玉数や貯玉数のデータを、ビジターカードと同じく、会員カードに記録するようにしても良い。また、会員カードと同様にビジターカードに持玉数を書き込み記録しないようにしても良い。また、プリペイド残額は、会員カード及びビジターカードに記録させることなく、残額管理装置100がカードIDに対応付けて記憶し、カードに対応するプリペイド残額を当該カードのカードIDから検索できるように管理してもよい。
(カードユニット)
次に、本実施の形態のカードユニット3について、図2及び図3に基づいて以下に説明すると、本実施の形態のカードユニット3の前面には、図2及び図3に示すように、フルカラーLED301aにより構成されて複数の色に点灯することでカードユニット3の状態等を報知可能とされた多機能ランプ301等の各種表示部、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方側に突出形成された突出部305、計数玉数(持玉数)を払い出すための計数払出操作を受付けるための計数プレイボタン319、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口309が設けられている。
カードユニット3の前面に設けられたカード挿入口309は、該カード挿入口309に対応する位置に内蔵されるカードR/W327(図3参照)のカードスロット(図示略)に連設されており、このカード挿入口309を介してビジターカードや会員カードをカードスロットに挿入可能とされている。
カードユニット3の前面には、前方に突出する態様にて突出部305が設けられている。該突出部305において、遊技者と対向する面には、図2に示すように、各種情報を表示可能な表示部312と、後述する持玉払出を実行するときに操作する計数プレイボタン319が設けられている。表示部312の表面には、表示部312に表示された各表示項目を指触により入力可能とするための透明タッチパネル314が設けられている。また、計数プレイボタン319は透光性を有するプラスチック製のケースにより構成されている。
持玉払出とは、ビジターカード又は会員カードを受け付けた場合、あるいは、ビジターカード及び会員カードが外部から挿入されることなく計数・端数払出ユニット340にてパチンコ玉の計数が行われた場合において、カードR/W327のビジターカード又は会員カードに記録されているカードID及び会員番号(会員カードのみ)に対応付けて持玉管理装置140で管理されている、遊技媒体の単価に対応した各口座の持玉数のうち、当該カードユニット3が記憶している基本単価に対応した口座の持玉数を減算して遊技媒体を払い出す処理である。
本実施の形態では、持玉管理装置140で管理されている持玉数は、ビジターカード又は会員カードがカードユニット3から返却される際に更新され、持玉払出が実行される際や遊技媒体の計数が実行される際には、カードユニット3で記憶されている持玉数は更新されるが、持玉管理装置140で管理されている持玉数は更新されないものとする。持玉払出は、制御ユニット328が記憶している持玉数(基本単価に対応した持玉数)が1以上である場合に実行可能であり、持玉払出を実行する場合には、計数プレイLED319bが点灯しているときに、計数プレイボタン319を操作する。
貯玉払出とは、会員カードを受け付けた場合において、該会員カードに記録されているカードID及び会員番号に対応付けて会員管理装置150で管理されている、遊技媒体の単価に対応した各口座の貯玉数のうち、当該カードユニット3が記憶している基本単価に対応した口座の貯玉数のみを減算して遊技媒体を払い出す処理である。貯玉払出は、当該カードユニット3の基本単価に対応した口座の貯玉数が一単位数(25)以上である場合に実行可能であり、貯玉払出を実行する場合には、表示部312の乗入れ操作領域312aに貯玉払出ボタンが表示されているときに、該貯玉払出ボタンを操作する。
また、本実施の形態では、会員カードを受け付けた場合において、該会員カードに記録されているカードID及び会員番号に対応付けて会員管理装置150で管理されている、遊技媒体の単価に対応した各口座の貯玉数のうち、当該カードユニット3が記憶している基本単価に対応した口座以外の他口座(基本単価とは異なる単価に対応した口座)の貯玉数を減算して基本単価の遊技媒体を払い出す乗入れ払出を実行可能なものである。乗入れ払出は、当該カードユニット3の基本単価に対応した口座の貯玉数と、他の口座の貯玉数を基本単価の貯玉数に換算した玉数との合算値が基本払出玉数(本例では125)以上である場合に実行可能であり、乗入れ払出を実行する場合には、表示部312の乗入れ操作領域312aに乗入れ払出ボタンが表示されているときに、該乗入れ払出ボタンを操作する。
なお、基本単価に対応した口座以外の他口座(基本単価とは異なる単価に対応した口座)の貯玉数を減算して基本単価の遊技媒体を払い出す乗入れ払出が実行される場合において、当該基本単価に対応した口座を「乗入れ先口座」と称し、当該基本単価を「乗入れ先単価」と称し、当該他口座を「乗入れ元口座」と称し、当該他口座に対応した単価(当該基本単価とは異なる単価)を「乗入れ元単価」と称する。
また、突出部305内部には、表示部312を成す液晶表示器313が設けられており、液晶表示器313及び透明タッチパネル314が、図3に示すように、表示制御基板329に接続されることで、液晶表示器313の表示制御や、透明タッチパネル314による入力位置検出等が、該表示制御基板329によって実施される。
また、表示制御基板329には、計数プレイボタン319が操作されたことを検出する計数プレイスイッチ319aと、前述した持玉払出が可能なときに点灯する計数プレイLED319bとが接続されている。ここで、制御ユニット328により持玉数が確認され、持玉払出が可能な状態であれば、計数プレイLED319bの点灯制御が行われる。計数プレイLED319bは、計数プレイボタン319により覆われており、計数プレイLED319bが点灯すると、LEDから発せられる可視光が計数プレイボタン319を透過する。これにより、遊技者は、持玉払出を実行する際に操作する操作領域が点灯していることを認識して、持玉払出が実行可能である(計数プレイボタン319の操作が有効である)ことを把握する。計数プレイボタン319が操作されたことを計数プレイスイッチ319aが検出すると制御ユニット328に計数プレイ信号が入力される。
カードユニット3内の上部位置には、紙幣挿入口302に連設され、該紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を装置略中央部に設けられている後述する制御ユニット328に出力する紙幣識別ユニット321が設けられており、該紙幣識別ユニット321にて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。
また、カードユニット3の略中央部位置には、該カードユニット3を構成する各部と接続しやすいように該カードユニット3の動作を制御する制御ユニット328が設けられており、後述するように、該制御ユニット328によって該カードユニット3の各種の動作が制御されている。
また、カードユニット3の前面下方端部位置には、パチンコ機2の下皿24の下方位置に配置されることで、該下皿24から排出されるパチンコ玉を計数するとともに、払出単位として予め定められた一単位数(本実施の形態では25)未満の端数のパチンコ玉の払出を行う箱状の計数・端数払出ユニット340から排出されるパチンコ玉をカードユニット3内に流入させるための連結樋344が装着される。該連結樋344を流下して図示しない回収流路ボックスに流入してきたパチンコ玉が、回収流路ボックスをカードユニット3の前方側から後方(島内部)側に流下していき、カードユニット3の後方下端から遊技島内の図示しない回収樋に排出される。
図3は、本実施の形態のカードユニット3の構成を示すブロック図である。カードユニット3は、上述したように、主には、紙幣識別ユニット321と、カードR/W327と、表示制御基板329と、計数・端数払出ユニット340と、カードユニット3の各部の制御を制御プログラムにより実施して該カードユニット3の各種の機能を提供する制御ユニット328とから構成されており、紙幣識別ユニット321、カードR/W327、計数・端数払出ユニット340および表示制御基板329は制御ユニット328と接続されて各種データの送受が可能とされている。
カードR/W327は、カード挿入口309から挿入される会員カード又はビジターカードに記録されているカードID、会員番号(会員カードのみ)、持玉数及び日付(ビジターカードのみ)、プリペイド残額等の記録情報の読み出し、並びに、持玉数及び日付(ビジターカードのみ)、プリペイド残額等の書き込みを行う。カードユニット3の内方側終端部位置には、ビジターカードを最大10枚まで貯留できる不図示のカード貯留部が設けられており、新規のビジターカードを発行可能とされている。カード貯留部のビジターカードはカード貯留部及びカードR/W327に設けられた搬送機構によりデータの読み出し及び書き込みが可能な所定位置まで搬送される。
カードの挿入が挿入センサにより検出されると、挿入されたカードがカードR/W327に設けられた搬送機構により所定位置まで搬送される。該所定位置に停止されたカードを対象とした給電やデータ通信を行うことにより、受付中のカードを対象としたデータの読み出し及び書き込みが可能となっている。制御ユニット328が返却ボタン22の操作を検知すると、カードR/W327に対して所定位置にある受付中のカードの排出を指示する。このとき、カードR/W327に設けられた搬送機構により、所定位置にあるカードがカード挿入口309から排出され遊技者に返却される。
次に、本実施の形態の制御ユニット328について説明する。制御ユニット328は、図3に示すように、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)328aや、カードリーダライタ327に受付中のビジターカード及び会員カードのカードIDや、会員番号(会員カードのみ)、並びにプリペイド残額や、持玉数、貯玉数等の各種のデータを記憶可能なRAM328bや、中央演算処理回路(CPU)328aが実行する制御プログラムや、当該カードユニット3の装置IDを含む設定情報や、各種のデータを書き換え記憶可能な不揮発性メモリであるEEPROM328cや、その時点の時刻情報やカレンダ情報等を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)328dを含み、RAM328bは図示しない電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
本実施の形態の制御ユニット328は、前述したようにパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号の送受を、パチンコ機2に設けられている払出制御基板28との間において実施可能に接続されている。
また、制御ユニット328は、計数・端数払出ユニット340と接続されており、後述するように、該計数・端数払出ユニット340から出力されてくる計数情報の受信に応じて、表示部312に表示する計数玉数(持玉数)の値を更新することで、計数・端数払出ユニット340にて計数された計数玉数が持玉数として表示される。
また、制御ユニット328は、前述したように、パチンコ機1の上皿23に設けられた払出ボタン21が操作されたことを検知するための払出ボタンスイッチ21aに接続されており、払出ボタン21の操作に応じた信号が、該払出ボタンスイッチ21aから入力されることにより、払出ボタン21の操作の有無を把握し、払出ボタン21の操作があったときにはプリペイド払出を実施することで、一単位数(25)の整数倍のパチンコ玉の払出を対応するパチンコ機2から実施させる。
ここでカードユニット3とパチンコ機2との間で行われる信号のやりとりについて説明する。本例では、RAM328aに基本払出玉数として125(一単位数である25の5倍に相当)が記憶されているものとする。本実施の形態では、プリペイド払出のみならず、持玉払出、貯玉払出、及び、乗入れ払出においても、カードユニット3(制御ユニット328)とパチンコ機2との間で通信が行われ、一単位数の整数倍のパチンコ玉が払い出されるものとしている。
まずパチンコ機2及びカードユニット3の電源投入時に、両者の間における接続確認が行われると、パチンコ機2の払出制御基板28は、PRDYをLOWとすることにより、PRDY信号線を介して、カードユニット3の制御部ユニット328に払出可能信号を送信して(S1)、スタンバイ状態となる。
次にカードユニット3の制御ユニット328は、PRDYのLOW(払出可能信号)を受信しているスタンバイ状態において払出ボタン21(又は計数プレイボタン319若しくは表示部312の乗入れ操作領域312aに表示される乗入れ払出ボタン)の操作を検出すると、BRDYをLOWとすることにより、BRDY信号線を介して、パチンコ機2の払出制御基板28に払出可能信号を送信する(S2)。
この状態において、カードユニット3の制御ユニット328は、BRQをLOWとすることにより、BRQ信号線を介して、パチンコ機2の払出制御基板28に単位払出要求信号を送信する(S3)。次にパチンコ機2の払出制御基板28は、BRDYのLOW(払出可能信号)を受信した状態においてBRQのLOW(単位払出要求信号)を受信すると、玉確認センサ(図示せず)により一単位数(25)のパチンコ玉を払い出す準備(払出準備)が整っているか否かを確認し、該払出準備が整っていることを条件として、EXSをLOWとすることにより、EXS信号線を介して、カードユニット3の制御ユニット328に単位払出準備信号を送信する(S4)。
次に該EXSのLOW(単位払出準備信号)を受信したカードユニット3の制御ユニット328は、BRQをHIGHとすることにより、BRQ信号線を介して、パチンコ機2の払出制御基板28に単位払出指令信号を送信する(S5)。次に該BRQのHIGH(単位払出指令信号)を受信したパチンコ機2の払出制御基板28は、玉払出装置29に対して払出信号を出力し、これに基づいて一単位数(25)のパチンコ玉の払出が行われると共に、該払出の完了に基づいて、EXSをHIGHとすることにより、EXS信号線を介して、カードユニット3の制御ユニット328に単位払出完了信号を送信する(S6)。
これらS3〜S6の制御を、5回繰り返すことにより、125玉をパチンコ機2から払い出し、これらの制御の終了に基づいて、BRDYをHIGHとすることにより、BRDY信号線を介して、パチンコ機2の払出制御基板28に払出終了信号を送信し(S7)、125玉の払出を終了する。このように、パチンコ玉が払い出されるときのS3〜S6の制御の繰り返し回数を「払出度数」と称する。この実施の形態では、払出度数の1度数(S3〜S6の制御1回)あたり25玉のパチンコ玉が払い出されるようになっており、1度数あたりの払出玉数を一単位数としている。
また、制御ユニット328は、通信部334並びにHUB7を介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されている前述の残額管理装置100、持玉管理装置140、及び会員管理装置150等とデータ通信可能に接続されており、これらの各コンピュータと各種データの送受が該通信部334を通じて可能とされている。
また、制御ユニット328に接続された表示制御基板329は、表示部312を構成する液晶表示器313、透明タッチパネル314、並びに、計数プレイボタン319に対応する計数プレイスイッチ319a及び計数プレイLED319b等の電子部品が接続されており、これら透明タッチパネル314の操作情報や、計数プレイボタン319の操作情報が、表示制御基板329を介して制御ユニット328に出力される。
本実施の形態の表示制御基板329には、液晶表示器313の表示駆動を行う表示駆動回路(図示略)や、前記透明タッチパネル314からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路(図示略)や、表示部312に表示する表示映像に関する処理を行うVDP(図示略)や、メニュー表示等に使用する画像データ等を記憶するVROM(図示略)や、表示部312に表示する表示データを一時記憶するVRAM(図示略)や、制御ユニット328から独立して、各種スイッチ類や透明タッチパネル等の入力に伴う判断や処理を処理プログラムに基づいて実施する表示制御マイコン等が実装されており、制御ユニット328から出力される表示データ(ページデータ)等に基づいて、各種の表示画面を、表示部312を構成する液晶表示器313に表示可能とされている。
また、制御ユニット328は、持玉管理装置140から定期的(本実施の形態では約10秒毎)に送信されてくるオンライン確認要求の受信の有無により、持玉管理装置140との通信状態がオンライン状態であるかオフライン(通信不能)状態であるかを検知できるようになっているとともに、これらオンライン確認要求の受信に応じてオンライン確認応答を持玉管理装置140に返信することで、持玉管理装置140においても各カードユニット3のオンライン・オフライン状態を検知できるようになっている。尚、これらオンライン確認要求としては、他のデータ送信要求にて代用される場合がある。
この実施の形態では、カードユニット3は、持玉管理装置140を介して会員管理装置150と通信を行う。ここで、カードユニット3と持玉管理装置140との間でオンライン状態が成立している場合であっても、持玉管理装置140と会員管理装置150との間ではオフライン状態となっている場合がある。このような場合には、持玉管理装置140は、会員管理装置150とのオフライン状態を通知するためのオフライン情報をカードユニット3に送信する。オフライン情報を受信したカードユニット3では、持玉管理装置140との間ではオンライン状態であるが、会員管理装置150との間ではオフライン状態であることを把握することができるため、例えば、持玉数の更新を可能とし、貯玉数の更新(貯玉払出や乗入れ払出)を禁止するといった制御を行うことが可能となる。
また、この実施の形態では、カードユニット3がオンライン確認要求を受信しており、且つオフライン情報を受信していないとき、即ち、持玉管理装置140と通信可能であり、且つ会員管理装置150と通信可能である場合にのみ、貯玉数の更新(後述する乗入れ払出も含む)が許容される。
また、制御ユニット328は、計数・端数払出ユニット340と計数情報や端数払出要求等の各種のデータを、少ない通信線数にてデータの送受が可能なシリアル通信により送受可能に接続されている。
ここで、本実施の形態の計数・端数払出ユニット340について説明する。本実施の形態の計数・端数払出ユニット340は、図2に示すように、パチンコ機2の下皿24の直下に配置された横長の箱状物であり、カードユニット3の最も下方位置に設けられている不図示の回収流路ボックスに連結樋344を介して連結されている。
そして、計数・端数払出ユニット340の上面には、下皿24から排出されるパチンコ玉が投入されるホッパ形状とされた不図示の投入部が形成されていて、その前面のカードユニット3本体側(向かって左側)には、払出(返却)された端数のパチンコ玉が取り出し可能に貯留される返却貯留部342が設けられている。
計数・端数払出ユニット340の内部には、計数・端数払出ユニット340の制御を行う制御マイコン等が搭載された制御基板により構成される制御部350が内蔵されている。この制御部350には、図3に示すように、流路変更シャッタ351、払出モータ353、払出センサ354、計数センサ356、及び貯留玉センサ357等が接続されていて、該制御部350にて計数・端数払出ユニット340の各機能が形成されるように制御される。また、制御部350は、カードユニット3の本体と連結樋344を介して電気的に接続されている。
計数・端数払出ユニット340の投入部に投入されたパチンコ玉は不図示の計数流路に流入して該計数流路上を連結樋344の方向に向けて流下し、該計数流路の下流部に設けられている計数センサ356にて検出されるようになっている。計数センサ356にて検出されたパチンコ玉の流下方向は流路変更シャッタ351により変更可能となっている。該流路変更シャッタ351が出没することによって、パチンコ玉の流下方向を、連結樋344側或いはパチンコ玉を貯留する不図示の貯留部側に切り替えることが可能とされている。
ここで、計数センサ356によりパチンコ玉が検出される毎に、制御部350から制御ユニット328に対して計数信号が入力され、制御ユニット328のRAM328bに記憶されている計数玉数の値が加算される。そして、所定のタイミング(例えば、計数玉数が更新されることなく5秒が経過したタイミング)で、RAM328bに記憶されている当該カードユニット3に対応した口座(RAM328bに記憶している基本単価に対応した口座)の持玉数に、計数玉数の値が加算されて持玉数が加算更新されると共に、計数玉数の値は0にリセットされる。
貯留部に流入するパチンコ玉は、貯留玉センサ357により検出されていき、貯留部内がパチンコ玉により満たされることにより、貯留玉センサ357によってパチンコ玉が所定時間以上連続して検出された場合には、流路変更シャッタ351による貯留部側への流路変更が解除されることで、計数センサ356により検出された計数済みのパチンコ玉は全て、連結樋344を流下してカードユニット3内部の回収流路ボックスを介して遊技島内に回収される。
また、貯留部に貯留されたパチンコ玉は、払出モータ353によって1つずつ返却貯留部342に払出可能となる。このとき、払出センサ354により、遊技者に払出(返却)するパチンコ玉数を計数可能となっている。
貯留部にパチンコ玉が貯留されている状態において、一単位数未満の端数のパチンコ玉数、例えば、端数として20玉の払出(返却)がなされる場合、つまり、制御部350が制御ユニット328から払出(返却)する端数である20玉を含む端数払出要求を受信した場合には、該受信した端数払出要求に含まれる払出玉数(端数)である20の検出信号が払出センサ354から入力されてくるまで払出モータ353を作動させることにより、該払出玉数(端数)である20個のパチンコ玉が、返却貯留部342に返却されて貯留されるようになる。
制御部350は、端数に相当する数の検出信号が払出センサ354から入力されてきた際には、端数払出要求の応答として、端数払出完了通知を制御ユニット328に対して送信することにより、制御ユニット328は、端数払出要求で指定した端数の払出が完了したことを認識する。
この実施の形態では、各カードユニット3において設定される基本払出玉数はいずれも一単位数(25)の整数倍であるため、プリペイド残額が基本払出玉数に相当する金額(例えば4.00円×125=500円)以上のときにプリペイド払出を実行する場合、当該カードユニット3が記憶する基本単価に対応した口座の持玉数が基本払出玉数以上のときに持玉払出を実行する場合、当該カードユニット3が記憶する基本単価に対応した口座の貯玉数が基本払出玉数以上のときに貯玉払出を実行する場合には、前述した払出制御基板28と制御ユニット328との通信によって、基本払出玉数に相当する全数を払出可能となっている。
また、プリペイド払出において、プリペイド残額が基本払出玉数に相当する金額(例えば4.00円×125=500円)未満であるが一単位数に相当する金額(例えば4.00円×25=100円)以上の場合には、[一単位数×n≦(プリペイド残額/基本単価)]となる最大のnを払出度数として設定し、前述した払出制御基板28と制御ユニット328との通信によって、設定された払出度数に相当する数のパチンコ玉を払い出す。
また、プリペイド払出において、プリペイド残額が一単位数に相当する金額(例えば4.00円×25=100円)未満である場合には、[基本単価×n≦プリペイド残額]となる最大のnを端数として設定し、制御ユニット328から計数・端数払出ユニット340に対して、設定した端数を含む端数払出要求が送信され、計数・端数払出ユニット340の返却貯留部342に端数相当のパチンコ玉が払い出される。
また、持玉払出において、当該カードユニット3が記憶する基本単価に対応した口座の持玉数が基本払出玉数未満であるが一単位数以上の場合には、[一単位数×n≦持玉数]となる最大のnを払出度数として設定し、前述した払出制御基板28と制御ユニット328との通信によって、設定された払出度数に相当する数のパチンコ玉を払い出す。
また、持玉払出において、当該カードユニット3が記憶する基本単価に対応した口座の持玉数が一単位数未満である場合には、当該持玉数を端数として設定し、制御ユニット328から計数・端数払出ユニット340に対して、設定した端数を含む端数払出要求が送信され、計数・端数払出ユニット340の返却貯留部342に端数相当のパチンコ玉が払い出される。
また、貯玉払出において、当該カードユニット3が記憶する基本単価に対応した口座の貯玉数が基本払出玉数未満であるが一単位数以上の場合には、[一単位数×n≦貯玉数]となる最大のnを払出度数として設定し、前述した払出制御基板28と制御ユニット328との通信によって、設定された払出度数に相当する数のパチンコ玉を払い出す。
また、当該カードユニット3が記憶する基本単価に対応した口座の貯玉数が一単位数未満である場合には、貯玉払出を実行しない。本例では、乗入れ操作領域312aに貯玉プレイボタンを表示しない(貯玉プレイボタンに代えて乗入れ手続ボタンを表示する)ことにより、貯玉払出の実行を禁止する。
ここで、この実施の形態においては、乗入れ払出が行われる場合には、基本払出玉数のパチンコ玉が払い出されるものとする。即ち、当該カードユニット3が記憶する基本単価に対応した口座の貯玉数が一単位数未満の場合には、当該口座の貯玉数のみを減算してパチンコ玉を払い出す貯玉払出は実行されないが、当該基本単価とは異なる単価に対応した他口座の貯玉数を減算して基本払出玉数のパチンコ玉を払い出す乗入れ払出は実行可能となる場合がある。
例えば、カードユニット3に記憶されている基本単価が4円である場合において、会員管理装置150における4円口座の貯玉数が一単位数未満のときには、4円口座の貯玉数のみを減算する貯玉払出は実行されない。ただし、4円口座の他に2円口座と1円口座が存在しており、乗入れ先口座を4円口座、乗入れ元口座を2円口座及び1円口座とする乗入れ払出が許容されている場合には、[4円口座の貯玉数+(2円口座の貯玉数×2円÷4円)+(1円口座の貯玉数×1円÷4円)]が基本払出玉数以上となるときに、乗入れ払出を実行可能となり、乗入れ払出によって基本払出玉数のパチンコ玉が払い出される。一方、[4円口座の貯玉数+(2円口座の貯玉数×2円÷4円)+(1円口座の貯玉数×1円÷4円)]が基本払出玉数未満となるときには、乗入れ払出は実行されない。
なお、基本払出玉数として一単位数の整数倍ではない払出玉数が設定されている場合には、前述した払出制御基板28と制御ユニット328と通信による払出と、計数・端数払出ユニット340による払出の両方が実行されることにより、該基本払出玉数のパチンコ玉が払い出されるようにすると良い。例えば、基本払出玉数として116が設定されている場合には、払出度数が4に設定され、前述した払出制御基板28と制御ユニット328との通信によって100玉がパチンコ機2から払い出され、計数・端数払出ユニット340の返却貯留部342に端数の16玉が払い出される。
なお、この実施の形態では、計数・端数払出ユニット340の内部に設けられた貯留部に端数払出用のパチンコ玉を貯留するようにしているが、このような形態に限らず、端数相当のパチンコ玉を払い出す場合に、遊技島の玉供給経路から計数・端数払出ユニット340に供給されたパチンコ玉を払い出すようにしても良い。例えば、カードユニット3から上皿23にパチンコ玉を供給するためのノズルを設けて、玉供給経路から供給されたパチンコ玉をノズルを通じて上皿23に供給するようにしても良い。
このような構成において、持玉払出、貯球払出、及び乗入れ払出が実行される場合には、制御ユニット328と払出制御基板28との間の通信によらず、払い出されるパチンコ玉は全てノズルから供給するようにしても良く、払い出されるパチンコ玉のうち一単位数の整数倍は制御ユニット328と払出制御基板28との間の通信に基づいて払い出し、一単位数未満の端数のみをノズルから供給するようにしても良い。
(残額管理装置)
次に、本実施の形態の残額管理装置100について、図4に基づき説明する。まず、本実施の形態に用いた残額管理装置100は、図4に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス101に、該残額管理装置100が実施する各種処理を行うCPU102、ワークメモリ等として使用されるRAM103、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC104、ハードディスク等からなる記憶装置105、キーボードやマウス等の入力装置106、各種の画面を表示出力する表示装置107、各種情報をプリント出力するプリンタ108、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたカードユニット3(制御ユニット328)やカード発行・入金機等の各装置とのデータ通信を行う通信部109、カード会社に設置された残額管理サーバ12とのデータ通信を行うデジタルサービスユニット(DSU)110が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置105には、残額管理装置100において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カード及びビジターカードに残存するプリペイド残額を管理するための残額管理テーブル(図5参照)が記憶されている。
残額管理テーブルには、図5に示すように、各ビジターカード及び各会員カードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者の会員番号(会員カードのみ)と、プリペイド残額とが記憶されており、会員カードに記憶されているカードID若しくは会員番号、ビジターカードに記憶されているカードIDから、プリペイド残額を特定できるようになっている。
カードユニット3の紙幣識別ユニット321により紙幣が受け付けられたときには、該カードユニット3と残額管理装置100との間で通信が行われ、該受け付けた紙幣に応じた識別額が、カードユニット3にて受付中の会員カード又はビジターカードのカードIDに対応付けて残額管理テーブルで管理されているプリペイド残額に加算される。また、カードユニット3の制御ユニット328に記憶されているプリペイド残額も加算後のプリペイド残額に更新される。
カードユニット3において払出ボタン21が操作され、受付中の会員カード又はビジターカードのプリペイド残額を使用したプリペイド払出が実行されるときには、該カードユニット3と残額管理装置100との間で通信が行われ、カードユニット3にて受付中の会員カード又はビジターカードのカードIDに対応付けて残額管理テーブルで管理されているプリペイド残額から、使用金額(払出玉数×当該カードユニット3に記憶されている基本単価に相当)が減算される。また、カードユニット3の制御ユニット328に記憶されているプリペイド残額も減算後のプリペイド残額に更新される。
(持玉管理装置)
次に、本実施の形態の持玉管理装置140について、図6に基づき説明する。まず、本実施の形態に用いた持玉管理装置140は、図6に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス141に、該管理コンピュータ140が実施する各種処理を行う中央演算処理装置(CPU)142、ワークメモリ等として使用されるRAM143、時刻情報やカレンダ情報を出力するリアルタイムクロック(RTC)144、ハードディスク等からなる記憶装置145、キーボードやマウス等の入力装置146、各種の画面を表示出力する表示装置147、各種情報をプリント出力するプリンタ148、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたカードユニット3及び会員管理装置150、並びに景品交換用POS端末170等とのデータ通信を行う通信部149が接続された通常のコンピュータである。
また、CPU142は、前述したように、通信部149から各カードユニット3に対して定期的にオンライン確認要求を送信し、各カードユニットから装置IDを含むオンライン確認応答を受信することにより、各カードユニット3とオンライン状態であるかオフライン状態であるかを検知可能である。また、会員管理装置150に対しても、定期的にオンライン確認要求を送信し、会員管理装置150からオンライン確認応答を受信することにより、会員管理装置150とオンライン状態であるかオフライン状態であるかを検知可能である。会員管理装置150とオフライン状態である場合には、カードユニット3に対してオフライン情報を送信する。
ここで、会員管理装置150と持玉管理装置140との間でオンライン状態が成立している場合であっても、持玉管理装置140とカードユニット3との間ではオフライン状態となっている場合がある。このような場合には、持玉管理装置140は、CU3とのオフライン状態を通知するためのオフライン情報を会員管理装置150に送信する。オフライン情報を受信した会員管理装置150では、持玉管理装置140との間ではオンライン状態であるが、カードユニット3との間ではオフライン状態であることを把握することができるため、例えば、カードユニット3に対してのコマンドの送信を中断するといった制御を行うことが可能となる。
記憶装置145には、持玉管理装置140において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、遊技者(会員カードを使用する会員遊技者及びビジターカードを使用するビジター遊技者)の所有価値である、当日において獲得された持玉数を管理するための持玉管理テーブル(図7参照)と、各カードユニット3の基本単価及び基本払出玉数、並びに各カードユニット3で受付中の会員カード又はビジターカードのカードIDを管理するためのCU管理テーブル(図8参照)とが記憶されている。
持玉管理テーブルには、図7に示すように、各カードID及び各会員番号(会員カードのみ)に対応付けて、当該会員カード又はビジターカードを使用した遊技者がその当日において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である持玉数が記憶されており、ビジターカードや会員カードに記憶されているカードID若しくは会員番号(会員カードのみ)から、当該遊技者が所有する持玉数を特定できるようになっている。
なお、持玉管理テーブルに管理されている持玉数は、その当日のみ持玉数として管理されており、営業終了後の営業終了時処理において会員カードのカードID及び会員番号に対応する持玉数は、当該会員カードのカードID及び会員番号に対応する貯玉数に加算された後、全て0にクリアされる。また、営業終了後の営業終了時処理においてビジターカードのカードIDに対応する持玉数は、全て0にクリアされる。
ここで、図7に示すように、持玉数は、遊技機での遊技に使用可能な遊技媒体の単価毎に管理されている。この例では、4円口座は単価4円の遊技媒体の持玉数、2円口座は単価2円の遊技媒体の持玉数、1円口座は単価1円の遊技媒体の持玉数を管理するための記憶領域であり、各口座の持玉数は、当該口座に対応した単価の遊技媒体を使用する遊技機での遊技で獲得した持玉数である。営業終了時処理においては、持玉管理テーブルにおける各口座の持玉数が、後述する貯玉管理テーブルにおける当該口座に対応した口座(同じ単価の口座)の貯玉数に加算されると共に、持玉管理テーブルにおける各口座の持玉数が全て0にクリアされる。
CU管理テーブルには、図8に示すように、各カードユニット3の装置ID(台番号)に対応付けて、当該カードユニットに対応して設けられる遊技機において使用可能な遊技媒体の単価である基本単価と、前述したプリペイド払出、持玉払出、貯玉払出、及び乗入れ払出で払い出されるパチンコ玉の数である基本払出玉数と、当該カードユニットにおいて受付中の会員カード又はビジターカードのカードIDである受付中カードIDと、が記憶されている。
ここで記憶されている基本単価及び基本払出玉数は、各装置IDのカードユニット3に送信され、制御ユニット328のRAM328bに記憶される。そして、パチンコ玉の払出(前述したプリペイド払出、持玉払出、貯玉払出、及び乗入れ払出)を実行するときに、各カードユニット3で記憶される基本払出玉数のパチンコ玉が払い出される。例えば、基本単価が4.00円の場合の基本払出玉数は125となっているため、制御ユニット328とパチンコ機2との間で通信が実行され、5度数相当の125玉が払い出されることになる。また、基本単価が2.00円及び1.00円の場合の基本払出玉数は200となっているため、制御ユニット328とパチンコ機2との間で通信が実行され、8度数相当の200玉が払い出されることになる。
(会員管理装置)
次に、本実施の形態の会員管理装置150について、図9に基づき説明する。まず、本実施の形態に用いた会員管理装置150は、図9に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス151に、該会員管理装置150が実施する各種処理を行うCPU152、ワークメモリ等として使用されるRAM153、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC154、ハードディスク等からなる記憶装置155、キーボードやマウス等の入力装置156、各種の画面を表示出力する表示装置157、各種情報をプリント出力するプリンタ158、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続された持玉管理装置140及び景品交換用POS端末170等の各装置とのデータ通信を行う通信部159、貯玉管理期間に設置された貯玉管理サーバ15とのデータ通信を行うデジタルサービスユニット(DSU)160が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置155には、会員管理装置150において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードを所持する会員遊技者が所有する当日前に当該会員遊技者により獲得された貯玉数を管理するための貯玉管理テーブル(図10参照)と、乗入れ払出を実行する場合に選択される乗入れ元口座の優先順位を管理する乗入れ優先順位テーブル(図11参照)と、前述した持玉管理装置140から取得可能なCU管理テーブルとが記憶されている。
貯玉管理テーブルには、図10に示すように、会員カードの各カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者を個々に識別可能な会員識別情報である会員番号と、当該会員遊技者が当日前(ただし当日に景品交換用POS端末170の使用によって持玉数が貯玉数に移行された場合には、当該貯玉数も含まれる)において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である貯玉数とが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員番号から、当該会員遊技者が所有する所有価値である貯玉数を特定できるようになっている。
ここで、図10に示すように、貯玉数は、遊技機での遊技に使用可能な遊技媒体の単価毎に管理されている。この例では、4円口座は単価4円の遊技媒体の貯玉数、2円口座は単価2円の遊技媒体の貯玉数、1円口座は単価1円の遊技媒体の貯玉数を管理するための記憶領域であり、各口座の貯玉数は、当該口座に対応した単価の遊技媒体を使用する遊技機での遊技で獲得した所有価値である。
また、カードユニット3において表示部312に表示された貯玉プレイボタンが操作され、貯玉払出が実行されるときには、該カードユニット3と会員管理装置150との間で通信が行われ、カードユニット3にて受付中の会員カードの会員番号に対応付けて貯玉管理テーブルで管理されている各口座の貯玉数のうち、当該カードユニット3の装置IDに対応した基本単価に対応した口座の貯玉数から、払出玉数が減算される。
乗入れ優先順位テーブルには、図11に示すように、貯玉管理テーブルで管理される各口座毎に、当該口座を乗入れ先口座とした場合の乗入れ元口座の優先順位が管理されている。本例では、4円口座を乗入れ先口座として乗入れ払出を実行するときは、優先順位1の4円口座、優先順位2の2円口座、優先順位3の1円口座の順序で貯玉数を減算する。また、2円口座を乗入れ先口座として乗入れ払出を実行するときは、優先順位1の2円口座、優先順位2の4円口座、優先順位3の1円口座の順序に貯玉数を減算する。また、1円口座を乗入れ先口座として乗入れ払出を実行するときは、優先順位1の1円口座、優先順位2の4円口座、優先順位3の2円口座の順序に貯玉数を減算する。
即ち、本例では、乗入れ払出において減算対象とする乗入れ元口座の優先順位は、遊技媒体の単価が高い順序に従って設定されている。このような形態に限らず、乗入れ元口座の優先順位は、遊技媒体の単価が低い順序に従って設定されるようにしても良く、貯玉数が多い順序(又は少ない順序)に従って設定されるようにしても良い。また、乗入れ元口座の優先順位は、遊技場の管理者が会員管理装置150の入力装置156等を操作して設定するようにしても良く、遊技者がカードユニット3のタッチパネル314等を操作して設定するようにしても良い。
図11の乗入れ優先順位テーブルにおいて、各乗入れ先口座に対応した乗入れ元口座の優先順位は、各乗入れ先口座に対応したカードユニット3に送信され、送信された優先順位は制御ユニット328に記憶される。この例では、CU管理テーブルにおける基本単価4円に対応した装置IDのCU3に対して、4円口座が優先順位1、2円口座が優先順位2、1円口座が優先順位3であることを指定する情報を送信する。また、CU管理テーブルにおける基本単価2円に対応した装置IDのCU3に対して、2円口座が優先順位1、4円口座が優先順位2、1円口座が優先順位3であることを指定する情報を送信する。また、CU管理テーブルにおける基本単価1円に対応した装置IDのCU3に対して、1円口座が優先順位1、4円口座が優先順位2、2円口座が優先順位3であることを指定する情報を送信する。
なお、乗入れ払出を実行する場合の乗入れ元口座は複数に限らず1つのみであっても良い。例えば、4円口座が乗入れ先口座である場合に、2円口座のみを乗入れ元口座として選択可能としても良く、1円口座のみを乗入れ元口座として選択可能としても良い。また、乗入れ払出を実行する場合には、乗入れ先口座の貯玉数を減算対象としないようにしても良い。即ち、乗入れ払出を実行する場合において、乗入れ先口座の貯玉数によらず、乗入れ元口座の貯玉数のみを減算するようにしても良く、例えば、4円口座が乗入れ先口座である場合には、2円口座及び1円口座(あるいは2円口座のみ又は1円口座のみ)の貯玉数を減算対象としても良い。
また、記憶装置155には不図示の会員情報管理テーブルも記憶されており、該会員情報記憶テーブルでは、会員カードに記録されているカードID及び会員番号に対応付けて、当該会員番号により識別される会員遊技者が会員登録時に登録した氏名及び暗証番号が記憶されている。
(景品交換用POS端末)
景品交換用POS端末170(以下、景品POS170と略記する)は、マイクロコンピュータが設けられ、このマイクロコンピュータには、制御中枢としてのCPU、CPUの制御動作プログラムを格納しているROM、CPUのワークエリアとしてのRAM、外部機器との信号の入出力を行なうための入出力インターフェイスが設けられている。CPUは、入出力インターフェイスを介して、持玉管理装置140との間での情報の入出力、会員管理装置150との間での情報の入出力がそれぞれ可能となっている。また、景品POS170には、マイクロコンピュータに接続されるカードリーダライタ、表示装置、キーボード等の入力装置、バーコードリーダ等が設けられている。
カードリーダライタにビジターカードが挿入されることにより、景品POS170と持玉管理装置140との間で通信が行われ、カードリーダライタで読み取られたビジターカードのカードIDに対応付けて持玉管理装置140で記憶されている各口座の持玉数が表示装置に表示される。この状態で、景品に付された景品価値(例えば1000円相当)を示すバーコードをバーコードリーダで読み取ることにより、あるいは入力装置によって景品価値を入力することにより、該景品価値に相当する交換玉数(例えば4円なら250玉、2円なら500玉、1円なら1000玉)が、選択された口座(例えば4円口座、2円口座、及び1円口座のいずれか)の持玉数から減算される(これに伴い該交換玉数が、読み取られたカードIDに対応付けて持玉管理装置140で記憶されている当該口座の持玉数から減算される)ことで、持玉と景品とを交換可能となっている。
また、カードリーダライタに会員カードが挿入されることにより、景品POS170と持玉管理装置140及び持玉管理装置140と貯玉管理装置150との間で通信が行われ、カードリーダライタで読み取られた会員カードのカードIDに対応付けて持玉管理装置140で記憶されている各口座(4円口座、2円口座、1円口座)の持玉数が、カードリーダライタで読み取られた会員カードの会員番号に対応付けて貯玉管理措置150で記憶されている対応する各口座(4円口座、2円口座、1円口座)の貯玉数に加算され、該更新後の各口座の貯玉数が表示装置に表示される。
この状態で、景品に付された景品価値を示すバーコードをバーコードリーダで読み取ることにより、あるいは入力装置によって景品価値を入力することにより、該景品価値に相当する交換玉数(例えば4円なら250玉、2円なら500玉、1円なら1000玉)が、選択された口座(例えば4円口座、2円口座、及び1円口座のいずれか)の貯玉数から減算される(これに伴い該交換玉数が、読み取られた会員IDに対応付けて会員管理装置150で記憶されている当該口座の貯玉数から減算される)ことで、貯玉と景品とを交換可能となっている。なお、更新後の貯玉数の一部のみを景品交換に使用し、残りの貯玉数は次回の遊技に使用することも可能であり、更新後の貯玉数の全てを次回の遊技に使用することも可能である。
[遊技用システムの処理]
以下、本実施の形態の遊技用システム1の動作、特にカードユニット3(以下CU3と略記する)、持玉管理装置140、及び会員管理装置150において実行される処理について説明する。
まず、会員遊技者は、遊技を行う遊技機に対応したCU3のカード挿入口に会員カードを挿入する。挿入された会員カードがカードR/W327により受け付けられると、制御ユニット328は、残額管理装置100との通信により、受け付けた会員カードのカードIDに対応付けて残額管理装置100で管理されているプリペイド残額を取得し、持玉管理装置140との通信により、該カードIDに対応付けて持玉管理装置140で管理されている各口座(4円口座、2円口座、1円口座)の持玉数を取得し、会員管理装置150との通信により、当該会員カードのカードID及び会員番号に対応付けて会員管理装置150で管理されている各口座(4円口座、2円口座、1円口座)の貯玉数及び暗証番号を取得して、取得したデータをRAM328bに記憶する。
メイン画面(図15(1)を参照)には、持玉管理装置140から送信されて記憶されている当該CU3に対応する基本単価及び基本払出玉数に基づいて、当該CU3が実行する払出処理(プリペイド払出、持玉払出、貯玉払出)により払い出される遊技媒体の単価(「1玉4円コーナー」)と、基本払出玉数(「125玉払出」)が表示部312の最上部に表示される。
また、その下方には、残額管理装置100から送信されてRAM328bに記憶されているプリペイド残額(本例では1000円)が表示されている。なお、制御ユニット328は、受け付けた会員カードのカードIDに対応付けて残額管理装置100で管理されているプリペイド残額と、受け付けた会員カードから読み取ったプリペイド残額の照合を実行し、一致すれば(照合OKならば)残額管理装置100から受信した(会員カードから読み取った)プリペイド残額を表示し、一致しなければ(照合NGならば)、プリペイド残額を表示せず、多機能ランプ301を所定の発光態様とすることによりエラー報知を行う。
また、その下方には、持玉管理装置140から送信されてRAM328bに記憶されている各口座(4円口座、2円口座、1円口座)の持玉数のうち、当該CU3に対応した基本単価(本例では4円)に対応した口座の持玉数(本例では100玉)が表示されている。また、その下方には、貯玉管理装置150から送信されてRAM328bに記憶されている各口座(4円口座、2円口座、1円口座)の貯玉数のうち、当該CU3に対応した基本単価(本例では4円)に対応した口座の貯玉数(本例では140玉)が表示されている。
さらに、その下方の乗入れ操作領域312aには、基本単価に対応した口座の貯玉数が一単位数以上であり、貯玉払出が実行可能となっていることに基づいて貯玉払出ボタンが表示されている。なお、基本単価に対応した口座の貯玉数が一単位数未満であり、貯玉払出を実行できないときには、乗入れ操作領域312aに、乗入れ払出を実行するための乗入れ操作の際に操作されるボタン(乗入れ手続ボタン及び乗入れ払出ボタン)が表示される。
本例における乗入れ操作は、(1)メイン画面における乗入れ手続ボタンのタッチ操作(1回)、(2)暗証番号入力画面における4桁の暗証番号に対応した数字キーのタッチ操作(4回)、(3)乗入れ払出ボタンのタッチ操作(1回)の、6回のタッチ操作(6の手順)が含まれ、6回の手順によって構成されている。
会員カード挿入時の処理が完了した状態において、図12に示すように、会員管理装置150で管理される4円口座の貯玉数が140、2円口座の貯玉数が100、1円口座の貯玉数が800であり(S1000)、持玉管理装置140で管理される4円口座の持玉数が100、2円口座の持玉数が0、1円口座の持玉数が0であるものとする(S1010)。そして、会員カードが挿入されたCU3の基本単価が4円であり、基本払出玉数が125玉に設定されているものとする。
このとき、図15(1)に示すように、持玉数として100、貯玉数として140が表示されている(図12のS1020)。また、持玉数が0ではなく、持玉払出が可能な状態であることに基づいて、計数プレイLED319bが点灯している(図12のS1025)。そのため遊技者は、乗入れ払出を行わずとも、持玉払出によって遊技媒体が付与されることを認識できる。
また、図15(1)において、基本単価に対応した口座の貯玉数(140)が一単位数以上であることに基づいて、乗入れ操作領域312aに貯玉プレイボタンが表示されている(図12のS1030)。そのため遊技者は、乗入れ払出を行わずとも、貯玉払出によって遊技媒体が付与されることを認識できる。
この状態で貯玉プレイボタンが操作されると(図12のS1045)、4円口座の貯玉数(140)が基本払出玉数(125)以上であることに基づいて、制御ユニット328と払出制御基板28との間で通信が行われ、基本払出玉数(5度数相当)のパチンコ玉が対応するパチンコ機2から払い出される貯玉払出が実行される(S1050)。このとき、図15(2)に示すように、表示部312には、「払出中」と表示される。
そして、図15(3)に示すように、貯玉払出の実行に伴い、RAM328bで記憶している基本単価に対応した4円口座の貯玉数(140)から基本払出玉数(5度数相当の125)が減算されて15になると共に、表示部312に表示される当該口座の貯玉数も減算後の貯玉数に更新される(S1065)。
ここで、本実施の形態において、貯玉払出が実行される場合には、持玉払出が実行される場合と異なり、CU3から持玉管理装置140に対しては、貯玉管理装置150で管理されている貯玉数を減算するための貯玉更新要求が送信される(図12のS1046)。貯玉更新要求には、受け付けた会員カードから読み取られた会員番号と、各口座の貯玉数から減算する玉数と、が情報として含まれる。
本例では、CU3の基本単価に対応した口座(優先順位1)の貯玉数のみを減算する貯玉払出が実行されているため、貯玉更新要求に含まれる4円引き落とし数(4円口座から減算する玉数)が125、2円引き落とし数(2円口座から減算する玉数)が0、1円引き落とし数(1円口座から減算する玉数)が0、となっている。持玉管理装置140のCPU142は、受信した貯玉更新要求を会員管理装置150に対して送信する(S1047)。
CU3から送信され、持玉管理装置140により中継された貯玉更新要求を受信した会員管理装置150では、CPU152が、該貯玉更新要求に含まれる会員番号に対応付けて貯玉管理テーブルで記憶している各口座の貯玉数から、指定された引き落とし数を減算する(S1060)。本例では、会員番号に対応する4円口座の貯玉数から基本払出玉数(4円引き落とし数125)を減算し、2円引き落とし数及び1円引き落とし数が0であることにより、2円口座の貯玉数及び1円口座の貯玉数は減算しない。減算後の貯玉数は、4円口座が15、2円口座が100、1円口座が800となる。
次いで、会員管理装置150のCPU152は、会員管理装置150により管理されている貯玉数の更新が完了したことを示す貯玉更新応答を持玉管理装置140に対して送信する(S1061)。持玉管理装置140のCPU142は、受信した貯玉更新応答をCU3に対して送信する(S1062)。
会員管理装置150から送信され、持玉管理装置140により中継された貯玉更新応答を受信したCU3では、会員管理装置150において管理されている貯玉数が更新されたことを確認する。そして、制御ユニット328は、図15(3)に示すように、記憶している基本単価(当該CU3の装置IDに対応する基本単価)に対応した口座の貯玉数が一単位数未満であることに基づいて、乗入れ操作領域312aに、貯玉プレイボタンに代えて乗入れ手続ボタンを表示する(S1070)。そのため遊技者は、貯玉払出によって遊技媒体の付与を受けることができないことを認識できる。
ただし、図15(3)において、貯玉払出が実行された後の貯玉数は一単位数未満の15となったが、基本単価に対応した口座の持玉数(100)が基本払出玉数以上であることに基づいて、計数プレイLED319bは点灯状態のままである。そのため遊技者は、乗入れ払出を行わずとも、持玉払出によって遊技媒体が付与されることを認識できる。
計数プレイボタン319が操作されると(図12のS1100)、4円口座の持玉数(100)が基本払出玉数(125)未満であり、[一単位数(25)×n≦持玉数(100)]となる最大のnが4であることに基づいて、制御ユニット328と払出制御基板28との間で通信が行われ、4度数相当のパチンコ玉が対応するパチンコ機2から払い出される持玉払出が実行される(S1110)。このとき、図15(4)に示すように、表示部312には、「払出中」と表示され、乗入れ操作領域312aには乗入れ手続ボタン(乗入れ手続が完了している場合には乗入れ払出ボタン)が表示されず、乗入れ払出を実行するための乗入れ操作を行うことができない(仮に乗入れ操作領域312aを操作したとしても乗入れ払出は実行されない)状態となる。
このように、計数・端数払出ユニット340により計数された持玉数を減算する持玉払出が実行されている期間は、乗入れ操作を無効化して乗入れ払出を実行させないようにすることで、遊技者の混乱を防止するようにしている。そして、図15(5)に示すように、持玉払出の実行に伴い、RAM328bで記憶している基本単価に対応した4円口座の持玉数(100)から払出玉数(4度数相当の100)が減算されて0になると共に、表示部312に表示される当該口座の持玉数も減算後の持玉数に更新される(S1120)。そして、制御ユニット328は、持玉数が0となり、持玉払出を実行できないことに基づいて、計数プレイLED319bを消灯する(S1125)。
ここで、本実施の形態において、持玉払出が実行される場合には、貯玉払出や乗入れ払出が実行される場合と異なり、CU3から持玉管理装置140に対しては、持玉管理装置140で管理されている持玉数を減算するための情報が送信されず、持玉払出の実行に伴うCU3と持玉管理装置140との通信処理が発生しない。また、計数・端数払出ユニット340により遊技媒体の計数が行われ、RAM328bに記憶している持玉数(表示部312に表示されている持玉数)が更新されたときにも、CU3から持玉管理装置140に対しては、持玉管理装置140で管理されている持玉数を加算するための情報が送信されず、計数処理の実行に伴うCU3と持玉管理装置140との通信処理が発生しない。
このように、持玉数が更新されたときには、CU3で記憶されている持玉数は更新されるものの、持玉管理装置140で管理されている持玉数は更新されないようにすることで、持玉数の更新に伴う通信量の増加を抑制し、遊技用システムの処理負担を軽減するようにしている。後述するように、持玉管理装置140で管理されている持玉数の更新は、会員カードがカードR/W327から返却されるときに行われるようにしている。
この実施の形態では、図15(4)に示したように、持玉払出が実行されている期間は、乗入れ操作領域312aに乗入れ手続ボタン(乗入れ手続が完了している場合には乗入れ払出ボタン)を表示させないことで、乗入れ払出が実行されないようにしているが、持玉払出が実行されている期間においても、乗入れ操作領域312aに乗入れ手続ボタンや乗入れ払出ボタンを表示するようにしておき、仮に乗入れ手続ボタンや乗入れ払出ボタンが操作されたとしても、その操作に基づいて乗入れ払出が実行されないようにしても良い。
また、乗入れ払出を実行するための操作が、タッチパネル314の操作ではなく、例えば、CU3の筐体に設置される計数プレイボタン319の操作である場合には、持玉払出が実行されている期間において、計数プレイLED319bを消灯して計数プレイボタン319の操作を無効化し、仮に計数プレイボタン319が操作されたとしても、乗入れ払出が実行されないようにすると良い。
なお、持玉払出が実行されている期間においても、乗入れ操作領域312aに乗入れ手続ボタン(乗入れ手続が完了している場合には乗入れ払出ボタン)を表示させるようにしておき、乗入れ手続ボタンの操作及び乗入れ払出ボタンの操作を有効としても良い。仮に、このような形態とした場合、持玉払出が実行されている期間に乗入れ払出ボタンが操作された場合には、持玉払出の完了後に乗入れ払出が実行されるようにすると良い。
S1046〜S1062における貯玉払出及びこれに伴う処理の完了後、図13に示すように、会員管理装置150で管理されている4円口座の貯玉数は15、2円口座の貯玉数は100、1円口座の貯玉数は800となっている(S2000)。また、持玉管理装置140で管理されている持玉数は、会員カード受付時から更新されておらず、4円口座の持玉数は100、2円口座の持玉数は0、1円口座の持玉数は0となっている(S2010)。このとき、図16(5)に示すように、持玉数の表示(CU3で記憶している4円口座の持玉数)は0であり、貯玉数の表示(CU3で記憶している4円口座の貯玉数)は15である(図13のS2020)。
遊技者は、計数プレイLED319bが点灯していないことにより、計数プレイボタン319を操作したとしても、持玉払出が実行されないことを把握して、乗入れ払出により遊技媒体の付与を受けるべく、複数の手順からなる乗入れ操作を実行する。まず、図16(5)のメイン画面において、表示部312の乗入れ操作領域312aに表示されている乗入れ手続ボタンを操作する(図13のS2030)。これにより、表示部312に表示される画面が、メイン画面から図16(10)に示す暗証番号入力画面に移行する。
図16(10)では、表示部312に0〜9の各数字に対応した数字キーが表示されている。遊技者は、暗証番号の1桁目の数字に対応する数字キーをタッチすると、当該タッチ位置の数字キーに対応した数字が暗証番号の1桁目の数字として選択されると共に、図16(11)に示すように、数字キー上部に1桁目の数字が入力されたことを示す記号が表示される。遊技者は、図16(12)に示すように、暗証番号の残り3桁に対応した数字キーを同様に選択して、4桁の暗証番号の入力が完了すると(図13のS2040)、制御ユニット328は、RAM328bに記憶している暗証番号と入力された暗証番号との照合を実行する(図13のS2050)。
会員管理装置150から取得した暗証番号と入力された暗証番号が一致しなければ(照合NGならば)、図16(10)の暗証番号入力画面を再度表示する。一方、会員管理装置150から取得した暗証番号と入力された暗証番号が一致すれば(照合OKならば)、暗証番号入力画面から図16(13)の乗入れ画面に移行する。乗入れ画面では、メイン画面における持玉数及び貯玉数に代えて、乗入れ払出可能玉数が表示される。
なお、図16(10)〜(12)の暗証番号入力画面、及び、図16(13)の乗入れ画面の最下部に表示される「戻る」ボタンを操作すると、図16(5)の持玉数及び貯玉数が表示されるメイン画面に戻る。図16(13)の乗入れ画面には、乗入れ払出によって払出可能な玉数である乗入れ払出可能玉数が表示される。この乗入れ払出可能玉数は以下のようにして算出される。
ここで、乗入れ元口座として、乗入れ元口座1、乗入れ元口座2、…、乗入れ元口座m、のm個の口座を選択可能であるものとし、乗入れ元口座1に対応する乗入れ元単価を乗入れ元単価1、乗入れ元口座2に対応する乗入れ元単価を乗入れ元単価2、…、乗入れ元口座mに対応する乗入れ元単価を乗入れ元単価mとする。このとき、[乗入れ先口座の貯玉数+(乗入れ元口座1の貯玉数×乗入れ元単価1÷乗入れ先単価)+(乗入れ元口座2の貯玉数×乗入れ元単価2÷乗入れ先単価)+…+(乗入れ元口座mの貯玉数×乗入れ元単価m÷乗入れ先単価)]以下となる基本払出玉数の倍数の最大値が乗入れ払出可能玉数となる。
制御ユニット328は、算出した乗入れ払出可能玉数をRAM328bに記憶すると共に、乗入れ操作領域312aの上方に表示する。本例では、4円口座を乗入れ先口座とした場合に、2円口座及び1円口座の2つの口座を乗入れ元口座として選択可能であるため、上記の式が[15玉+(100玉×2円÷4円)+(800玉×1円÷4円)]=265玉となる。これを超えない基本払出玉数の倍数(125×n)は250となる(n=2)。従って、図16(13)に表示されている乗入れ払出可能玉数は250となっている(S2055)。
また、乗入れ払出可能玉数が基本払出玉数以上であることに基づいて、乗入れ操作領域312aには、乗入れ払出ボタンが有効態様(後述する無効態様よりも濃い表示態様)で表示される(図13のS2056)。遊技者は乗入れ払出ボタンが有効態様で表示されていることにより、暗証番号の入力及び照合が完了しており且つ乗入れ払出ボタンを操作することにより乗入れ払出が実行されることを把握することができる。
そして、図16(13)の乗入れ画面において、乗入れ払出ボタンが操作されると(図13のS2060)、乗入れ払出可能玉数(250)が基本払出玉数(125)以上であることに基づいて、制御ユニット328と払出制御基板28との間で通信が行われ、基本払出玉数(5度数相当)のパチンコ玉が対応するパチンコ機2から払い出される乗入れ払出が実行される(S2070)。このとき、図16(14)に示すように、表示部312には、「払出中」と表示され、乗入れ操作領域312aには乗入れ払出ボタンが表示されず、乗入れ払出を実行するための乗入れ操作を行うことができない(仮に乗入れ操作領域312aを操作したとしても乗入れ払出は連続して実行されない)状態となる。
そして、図16(15)に示すように、乗入れ払出の実行に伴い、RAM328bで記憶している乗入れ払出可能玉数(250)から基本払出玉数(5度数相当の125)が減算されて125になると共に、表示部312に表示される乗入れ払出可能玉数も、減算後の乗入れ払出可能玉数に更新される(S2085)。また、制御ユニット328で記憶している優先順位1〜3の各口座(4円口座,2円口座,1円口座)の貯玉数から、以下のようにして算出された各引き落とし数(15,100,240)を減算する。
なお、図16(13)や(15)等に示す乗入れ画面において、制御ユニット328が記憶する各口座の貯玉数を、乗入れ払出可能玉数と共に表示部312に表示するようにしても良い。また、図16(14)や後述する図17(16)(31)等に示す乗入れ払出が実行されているときの画面あるいはその前後の画面において、各口座(4円,2円,1円)から減算される玉数を表示するようにしても良い。
ここで、本実施の形態において、乗入れ払出が実行される場合には、貯玉払出が実行される場合と同様に、CU3から持玉管理装置140に対しては、貯玉管理装置150で管理されている貯玉数を減算するための貯玉更新要求が送信される(図13のS2065)。貯玉更新要求には、受け付けた会員カードから読み取られた会員番号と、各口座の貯玉数から減算する玉数と、が情報として含まれる。各口座の貯玉数から減算すべき玉数(引き落とし数)は以下のようにして算出される。
本例では、優先順位1である4円口座の貯玉数25玉が基本払出玉数125玉未満であるため、4円口座の貯玉数は全数使用され、4円口座からの減算玉数(4円引き落とし数)は4円口座の貯玉数(15玉)となる。そして、優先順位2である2円口座の貯玉数100玉を乗入れ先単価4円の玉数に換算した玉数は、[(100玉×2円÷4円)=50玉]であり、払い出すべき残り玉数である[125玉−15玉=110玉]未満であるため、2円口座の貯玉数は全数使用され、2円口座からの減算玉数(2円引き落とし数)は2円口座の貯玉数(100玉)となる。そして、優先順位3である1円口座の貯玉数800玉を乗入れ先単価4円の玉数に換算した玉数は、[(800玉×1円÷4円)=200玉]であり、払い出すべき残り玉数である[125玉−15玉−50玉=60玉]以上であるため、1円口座の貯玉数から、払い出すべき残り玉数に相当する玉数が使用され、1円口座からの減算玉数(1円引き落とし数)は[(125玉−15玉−50玉)×4円÷1円=240玉]となる。
このようにして、CU3に記憶されている優先順位に基づいて各貯玉口座から減算されるべき玉数が算出される。なお、本実施の形態においては、当該CU3に記憶されている基本単価に対応した口座の持玉数が1以上である場合であっても、乗入れ操作(S2030〜S2060)の受付が可能となっている。従って、計数プレイLED319bが点灯しており持玉払出が可能であると共に、乗入れ払出ボタンが有効態様で表示されており乗入れ払出が可能となる場合がある。このような場合には、計数プレイボタン319が操作されたときに持玉払出が実行され、乗入れ払出ボタンが操作されたときには乗入れ払出が実行される。従って、遊技者は、持玉払出及び乗入れ払出のいずれを実行させるかを選択可能となっている。
また、本実施の形態においては、当該CU3に記憶されている基本単価に対応した口座の貯玉数が一単位数未満であり、貯玉払出を実行できないときに乗入れ操作領域312aに乗入れ手続ボタンが表示され、乗入れ操作(S2030〜S2060)の受付が可能となる。このような形態に限らず、当該CU3に記憶されている基本単価に対応した口座の貯玉数が一単位数以上であり、貯玉払出を実行可能なときにも乗入れ操作(S2030〜S2060)の受付を可能としても良い。例えば、貯玉払出ボタンを乗入れ操作領域312aとは異なる領域に表示させる構成として、貯玉払出ボタンの操作と乗入れ操作を選択的に可能とすると良い。あるいは、貯玉払出ボタンを表示部312に表示させるのではなく、突出部305の筐体に設ける(これに対応した操作検出スイッチも別個に設ける)ようにしても良い。
仮に、このような構成とした場合、乗入れ先口座(基本単価に対応した優先順位1の口座)の貯玉数が基本払出玉数以上である状態で、乗入れ払出ボタンが有効態様で表示される場合がある。このような場合には、乗入れ払出ボタンが操作されたときに、乗入れ先口座の貯玉数のみを減算して基本払出玉数を払い出す貯玉払出が実行されるものとする。即ち、貯玉払出を実行可能であるが優先順位の関係で乗入れ払出は実行できない(優先順位1となる乗入れ先口座の貯玉数のみを減算すれば足りる)ときに、乗入れ払出を実行するための操作を受け付けた場合には、貯玉払出が実行されるようにしている。
さらに、他の形態として、当該CU3に記憶されている基本単価に対応した口座の貯玉数が1以上であることに基づいて貯玉払出を実行可能としている場合には、当該CU3に記憶されている基本単価に対応した口座の貯玉数が0である場合(貯玉払出を実行できない場合)にのみ乗入れ操作(S2030〜S2060)の受付を可能としても良く、これに加えて、当該CU3に記憶されている基本単価に対応した口座の貯玉数が1以上であるときにも乗入れ操作(S2030〜S2060)の受付を可能としても良い。
さらに、他の形態として、当該CU3に記憶されている基本単価に対応した口座の貯玉数のみに基づいて貯玉払出を実行することはできないものの、当該CU3に記憶されている基本単価に対応した口座以外の他口座(乗入れ元口座)の貯玉数に基づいて乗入れ払出を実行可能な場合にのみ、乗入れ操作(S2030〜S2060)の受付を可能としても良い。即ち、乗入れ先口座の貯玉数と、乗入れ元口座の貯玉数を乗入れ先単価の玉数に換算した玉数(乗入れ元口座の貯玉数×乗入れ元単価÷乗入れ先単価)との合計玉数が基本払出玉数以上となっている場合にのみ、乗入れ操作(S2030〜S2060)の受付を可能としても良い。
本実施の形態において、乗入れ払出が実行される場合には、貯玉払出が実行される場合と同様に、CU3から持玉管理装置140に対しては、貯玉管理装置150で管理されている貯玉数を減算するための貯玉更新要求が送信される(図13のS2065)。本例では、前述したように、優先順位1の4円口座、優先順位2の2円口座、及び優先順位3の1円口座の貯玉数をそれぞれ減算する乗入れ払出が実行されており、貯玉更新要求に含まれる4円引き落とし数(4円口座から減算する玉数)が15、2円引き落とし数(2円口座から減算する玉数)が100、1円引き落とし数(1円口座から減算する玉数)が240、となっている。持玉管理装置140のCPU142は、受信した貯玉更新要求を会員管理装置150に対して送信する(S2066)。
CU3から送信され、持玉管理装置140により中継された貯玉更新要求を受信した会員管理装置150では、CPU152が、該貯玉更新要求に含まれる会員番号に対応付けて貯玉管理テーブルで記憶している各口座の貯玉数から、指定された引き落とし数を減算する(S2080)。本例では、会員番号に対応する4円口座の貯玉数から4円引き落とし数15を減算し、2円口座の貯玉数から2円引き落とし数100を減算し、1円口座の貯玉数から1円引き落とし数240を減算する。減算後の貯玉数は、4円口座が0、2円口座が0、1円口座が560となる。
次いで、会員管理装置150のCPU152は、会員管理装置150により管理されている貯玉数の更新が完了したことを示す貯玉更新応答を持玉管理装置140に対して送信する(S2081)。持玉管理装置140のCPU142は、受信した貯玉更新応答をCU3に対して送信する(S2082)。会員管理装置150から送信され、持玉管理装置140により中継された貯玉更新応答を受信したCU3では、会員管理装置150において管理されている貯玉数が更新されたことを確認する。
これにより、図16(15)に示すように、乗入れ払出可能玉数は125に更新され、CU3で記憶されている各口座の貯玉数は、4円口座が0、2円口座が0、1円口座が560に更新される。そして、制御ユニット328は、図16(15)に示すように、減算後の乗入れ払出可能玉数が基本払出玉数以上であることに基づいて、乗入れ操作領域312aに乗入れ払出ボタンを有効態様で表示する。なお、図16(15)では、制御ユニット328は、記憶している基本単価(当該CU3の装置IDに対応する基本単価)に対応した口座の持玉数が0であることに基づいて、計数プレイLED319bを消灯している。そのため遊技者は、持玉払出を実行できないが、乗入れ払出によって遊技媒体が付与されることを認識できる。
S2065〜S2082における乗入れ払出及びこれに伴う処理の完了後、図14に示すように、会員管理装置150で管理されている4円口座の貯玉数は0、2円口座の貯玉数は0、1円口座の貯玉数は560となっている(S3000)。また、持玉管理装置140で管理されている持玉数は、会員カード受付時から更新されておらず、4円口座の持玉数は100、2円口座の持玉数は0、1円口座の持玉数は0となっている(S3010)。このとき、図17(15)に示すように、乗入れ払出可能玉数の表示は125である(図14のS3020)。
そして、図17(15)の乗入れ画面において、乗入れ払出ボタンが操作されると(図14のS3025)、乗入れ払出可能玉数([560玉×1円÷4円=140玉≧125玉]であるため、乗入れ払出可能玉数は125玉となる)が基本払出玉数(125)以上であることに基づいて、制御ユニット328と払出制御基板28との間で通信が行われ、基本払出玉数(5度数相当)のパチンコ玉が対応するパチンコ機2から払い出される乗入れ払出が実行される(S3030)。このとき、図17(16)に示すように、表示部312には、「払出中」と表示され、乗入れ操作領域312aには乗入れ払出ボタンが表示されず、乗入れ払出を実行するための乗入れ操作を行うことができない(仮に乗入れ操作領域312aを操作したとしても乗入れ払出は連続して実行されない)状態となる。
そして、図17(17)に示すように、乗入れ払出の実行に伴い、RAM328bで記憶している乗入れ払出可能玉数(125)から基本払出玉数(5度数相当の125)が減算されて0になると共に、表示部312に表示される乗入れ払出可能玉数も減算後の貯玉数に更新される(S3050)。また、制御ユニット328で記憶している優先順位1〜3の各口座(4円口座,2円口座,1円口座)の貯玉数から、以下のようにして算出された各引き落とし数(0,0,500)を減算する。
このように、一旦乗入れ操作(乗入れ手続ボタンのタッチ,4桁の暗証番号入力,乗入れ払出ボタンのタッチ)が行われて乗入れ払出が実行された後は、乗入れ払出を実行するために同様の乗入れ操作は不要であり、最初の乗入れ操作よりも簡素な操作(乗入れ払出ボタンのタッチのみ)によって乗入れ払出が可能となる。これにより、2回目の乗入れ払出を実行する際の暗証番号の入力は不要となり、乗入れ払出を実行するときの利便性が高められる。
本例では、優先順位1である4円口座及び優先順位2である2円口座の貯玉数がいずれも0玉である。そして、優先順位3である1円口座の貯玉数560玉を乗入れ先単価4円の玉数に換算した玉数は、[560玉×1円÷4円=140玉]であり、基本払出玉数以上となるため、1円口座からの減算玉数(1円引き落とし数)は、[基本単価×基本払出玉数]相当の、[4円×125玉÷1円=500玉]となる。
ここで、前述したように、CU3から持玉管理装置140に対しては、貯玉管理装置150で管理されている貯玉数を減算するための貯玉更新要求が送信される(図14のS3026)。本例では、前述したように、優先順位3の1円口座の貯玉数のみを減算する乗入れ払出が実行されており、貯玉更新要求に含まれる4円引き落とし数(4円口座から減算する玉数)が0、2円引き落とし数(2円口座から減算する玉数)が0、1円引き落とし数(1円口座から減算する玉数)が500、となっている。持玉管理装置140のCPU142は、受信した貯玉更新要求を会員管理装置150に対して送信する(S3027)。
CU3から送信され、持玉管理装置140により中継された貯玉更新要求を受信した会員管理装置150では、CPU152が、該貯玉更新要求に含まれる会員番号に対応付けて貯玉管理テーブルで記憶している各口座の貯玉数から、指定された引き落とし数を減算する(S3040)。本例では、会員番号に対応する1円口座の貯玉数から1円引き落とし数500を減算する。減算後の貯玉数は、4円口座が0、2円口座が0、1円口座が60となる。
次いで、会員管理装置150のCPU152は、会員管理装置150により管理されている貯玉数の更新が完了したことを示す貯玉更新応答を持玉管理装置140に対して送信する(S3041)。持玉管理装置140のCPU142は、受信した貯玉更新応答をCU3に対して送信する(S3042)。会員管理装置150から送信され、持玉管理装置140により中継された貯玉更新応答を受信したCU3では、会員管理装置150において管理されている貯玉数が更新されたことを確認する。
これにより、図17(17)に示すように、乗入れ払出可能玉数は0に更新され、CU3で記憶されている各口座の貯玉数は、4円口座が0、2円口座が0、1円口座が60に更新される。そして、制御ユニット328は、図17(17)に示すように、減算後の乗入れ払出可能玉数が基本払出玉数未満である(乗入れ払出によって付与可能な遊技媒体数が0である)ことに基づいて、乗入れ操作領域312aに乗入れ払出ボタンを無効態様(前述した有効態様よりも薄い表示態様)で表示する(S3060)。
なお、図17(17)では、制御ユニット328は、記憶している基本単価(当該CU3の装置IDに対応する基本単価)に対応した口座の持玉数が0であることに基づいて、計数プレイLED319bを消灯している。そのため遊技者は、持玉払出を実行できず、また、乗入れ払出ボタンが無効態様となっていることにより、仮に乗入れ払出ボタンを操作したとしても乗入れ払出が実行されないことを認識できる。ただし、乗入れ操作領域312aには乗入れ手続ボタンではなく乗入れ払出ボタンが表示されていることにより、乗入れ手続ボタンの操作及び4桁の暗証番号の入力は一旦完了しており、貯玉数が不足していることにより乗入れ払出を実行できないことを把握することができる。
なお、図17(17)の乗入れ画面において、表示部312の最下部に表示されている「戻る」ボタンを操作することにより、図17(18)に示すように、乗入れ払出可能玉数に代わり、持玉数及び貯玉数が表示されるメイン画面に戻る。ここで、乗入れ操作領域には、一旦乗入れ操作(乗入れ手続ボタンの操作及び4桁の暗証番号の入力)は完了しているが、貯玉数が不足していることにより乗入れ払出を実行できないことに基づいて、乗入れ払出ボタンが無効態様で表示されている。
なお、乗入れ払出可能玉数が基本払出玉数以上のときに(例えば図17(15)の状態で)乗入れ画面の「戻る」ボタンを操作すると、図17(19)に示すように、乗入れ払出可能玉数に代わり、持玉数及び貯玉数が表示されるメイン画面に戻り、乗入れ操作領域には、乗入れ手続ボタンの操作及び4桁の暗証番号の入力は一旦完了しており、乗入れ払出を実行可能であることに基づいて、乗入れ払出ボタンが有効態様で表示されている。
上記の例において、プリペイド残額を使用するプリペイド払出を実行する場合には、払出ボタン21を操作することにより、プリペイド残額(本例では1000円)が、基本単価及び基本払出玉数に応じた額(4円×125=500円)以上であることに基づいて、制御ユニット328と払出制御基板28との間で通信が行われ、基本払出玉数(5度数相当)のパチンコ玉が対応するパチンコ機2から払い出されるプリペイド払出が実行される。このとき、図15(4)と同様に、表示部312には、「払出中」と表示され、乗入れ操作領域312aには乗入れ払出ボタンが表示されず、乗入れ払出を実行するための乗入れ操作を行うことができない(仮に乗入れ操作領域312aを操作したとしても乗入れ払出は実行されない)状態となる。
そして、プリペイド払出の実行に伴い、RAM328bで記憶しているプリペイド残額(1000円)から基本払出玉数相当の消費額(5度数相当の125玉×4円=500円)が減算されて500円になると共に、表示部312に表示されるプリペイド残額も減算後のプリペイド残額に更新される。CU3におけるプリペイド払出に伴い、受け付けた会員カードから読み取られたカードIDとプリペイド払出における消費額(500円)とを含む消費情報が残額管理装置100に送信される。残額管理装置100では、受信した消費情報が指定する消費額を、該消費情報が指定するカードIDに対応付けて管理されているプリペイド残額から減算して、減算完了通知をCU3に送信する。減算完了通知を受信したCU3では、残額管理装置100で管理されているプリペイド残額の更新が完了したことを完了する。
次に、遊技機での遊技が終了し、返却ボタン22が操作されると(図14のS3100)、会員カードから読み取られたカードID及びRAM328bに記憶している各口座(本例では4円口座,2円口座,1円口座)の持玉数(本例では0,0,0)を含むカード排出通知が持玉管理装置140に送信され(S3101)、RAM328bに記憶されているプリペイド残額が会員カードに記録されて、CU3から該会員カードが返却される(S3105)。
持玉管理装置140は、受信したカード排出通知で指定されるカードIDに対応付けて管理されている各口座(4円口座,2円口座,1円口座)の持玉数を、該カード排出通知で指定される各口座の持玉数(0,0,0)に更新する(S3110)。本例では、持玉管理装置140で管理される更新後の持玉数は、4円口座が0、2円口座が0、1円口座が0となる。なお、持玉管理装置140は、CU管理テーブルにおいて、受信したカード排出通知で指定される台番号(装置ID)に対応付けて管理されているカードID(受付中のカードのカードID)を消去する。
次いで、持玉管理装置140は、持玉管理装置140により管理されている持玉数の更新が完了したことを示すカード排出結果(結果:OK)をCU3に対して送信する(S3111)。カード排出結果(結果:OK)を受信したCU3では、持玉管理装置140において管理されている持玉数が更新されたことを確認する。
また、持玉管理装置140は、カード排出通知を送信したCU3の台番号(装置ID)及びカード排出通知で指定されるカードIDを含む遊技終了通知を会員管理装置150に対して送信する(S3120)。なお、会員管理装置150は、CU管理テーブルにおいて、受信した遊技終了通知で指定される台番号(装置ID)に対応付けて管理されているカードID(受付中のカードのカードID)を消去する。遊技終了通知を受信した会員管理装置150は、遊技終了通知を受信したことを示す遊技終了応答を持玉管理装置140に対して送信する(S3130)。遊技終了応答を受信した持玉管理装置140では、会員管理装置150が遊技終了通知を受信したことを確認する。
このようにして返却された会員カードを他のCU3に挿入して(あるいは会員カードを返却したCU3に再度挿入して)遊技を行う場合には、乗入れ払出を実行するときに、再度、乗入れ手続ボタンの操作、暗証番号入力、及び、乗入れ払出ボタンの操作を行うものとする。
なお、暗証番号の入力及び照合(照合OK)が完了したときに、あるいは、暗証番号の入力及び照合(照合OK)が完了した後会員カードが返却されるときに、会員カードを受け付けているCU3と会員管理装置150との間で通信が行われ、会員管理装置150において、CU3で受け付けられた会員カードの会員番号と対応付けて暗証番号の入力及び照合(照合OK)が完了した旨を示す完了情報を記憶するようにしても良い。そして、いずれかのCU3に当該会員カードが挿入されたときに、当該会員カードの会員番号に対応付けて完了情報が記憶されていることに基づいて、会員管理装置150は、該CU3に対して暗証番号の入力及び照合(照合OK)が完了した旨を送信し、これを受信したCU3では、乗入れ手続ボタンの操作及び暗証番号の入力を要することなく、乗入れ払出ボタンを表示するようにして、乗入れ払出ボタンの操作のみによって乗入れ払出を実行可能としても良い。
次に、乗入れ操作の途中で、計数・端数払出ユニット340による計数が発生したときのCU3の処理について、図16を用いて説明する。ここで、(1)乗入れ手続きボタン操作(S2030)は完了しているが、(2)暗証番号入力操作(S2040)が完了していない状態(暗証番号入力画面の表示中)、あるいは、(1)乗入れ手続きボタン操作(S2030)及び(2)暗証番号入力操作(S2040)は完了しているが、(3)乗入れ払出ボタン操作は完了していない状態(乗入れ画面の表示中)で、計数・端数払出ユニット340による計数が発生したものとする。
このとき、計数・端数払出ユニット340の制御部350から制御ユニット328に対して計数信号が入力され、制御ユニット328のRAM328bに記憶されている計数玉数の値が加算される。このとき、図16(20)に示すように、表示部312には、「計数中」の文字と共に計数玉数の値(本例では1558)が表示され、その下方に「持玉を使用できます。」のメッセージが表示される計数中画面に移行する。計数中画面の最下部には「戻る」ボタンが表示される。
そして、計数処理が完了したときに(例えば、計数玉数が更新されることなく5秒が経過したタイミングで)、RAM328bに記憶されている当該カードユニット3に対応した口座(RAM328bに記憶している基本単価に対応した口座)の持玉数に、計数玉数の値が加算されて持玉数が加算更新されると共に、計数玉数の値は0にリセットされる。これに伴い、図16(21)に示すように、計数中画面において加算後の当該口座の持玉数(本例では1558)が表示され、当該口座の持玉数が1以上であり持玉払出が可能となったことに基づいて、計数プレイLED319bを点灯し、計数プレイボタン319の操作を有効とする。遊技者は、計数プレイボタン319を操作することによって、持玉払出が実行され、乗入れ払出を行わずとも遊技媒体が付与されることになる。
このように、乗入れ操作を行っている途中に計数処理が発生した場合には、持玉払出を実行可能であることを報知(図16(20)で計数玉数表示及び「持玉を使用できます。」のメッセージ表示、並びに図16(21)で更新後の持玉数表示及び計数プレイLED319bの点灯)するようにしているため、遊技者は、乗入れ操作を最後まで行うことなく、持玉払出によって遊技媒体の付与を受けられることを把握することができる。乗入れ払出のための煩雑な操作を回避させることで、遊技者の利便性を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、RAM328bに記憶している基本単価に対応した口座の持玉数が1以上であれば持玉払出が実行可能となるため、計数処理が発生したとき(図16(20)(21))に持玉払出が実行可能であることを報知するようにしているが、基本単価に対応した口座の持玉数が一単位数以上である場合又は基本払出玉数以上である場合にのみ持玉払出を実行可能としている場合には、計数処理に基づいて基本単価に対応した口座の持玉数が一単位数以上となったとき又は基本払出玉数以上となったときに持玉払出が実行可能である旨を報知すると良い。
また、RAM328bに記憶している基本単価に対応した口座の持玉数が持玉払出を実行可能な数に達した後、持玉数が所定期間(例えば5秒間)更新されず、持玉数が確定したことに基づいて持玉払出が実行可能である旨を報知するようにしても良い。
また、図16(20)(21)の計数中画面において「戻る」ボタンを操作すると、図16(22)に示す持玉数及び貯玉数が表示されるメイン画面に戻る。また、図16(21)で有効となっている計数プレイボタン319を操作することにより持玉払出が実行された場合にも、持玉払出の完了後に図16(22)に示すメイン画面に戻る(このとき表示される持玉数は、図16(21)で表示されている持玉数から払出玉数が減算された玉数となる)。このとき、メイン画面の乗入れ操作領域312aには、(2)暗証番号入力操作(S2040)が完了していない状態(暗証番号入力画面の表示中)であれば、乗入れ手続ボタンが表示され、(2)暗証番号入力操作(S2040)が完了している状態(乗入れ画面の表示中)であれば、乗入れ払出ボタンが表示されることになる。
一方、図16(20)(21)の計数中画面において「戻る」ボタンが操作されず、且つ、図16(21)の計数中画面において計数プレイボタン319が操作されなかった場合には、図16(21)において更新後の持玉数が表示されてから所定期間(例えば5秒)経過後に、計数中画面に移行する前の操作中の画面(暗証番号入力画面又は乗入れ画面)に戻る。これにより、メイン画面に移行させずに乗入れ操作の続きを行うことができる。
このように、遊技者が持玉払出を行いたい場合には、計数中画面の表示中に有効となった計数プレイボタン319を操作して持玉払出を実行させるか又は計数中画面の「戻る」ボタンを操作してメイン画面に戻った後に持玉払出を実行させ、乗入れ操作の続きを行いたい(乗入れ払出を実行したい)場合にはタッチパネル314を操作せずに所定期間待つことにより操作中の画面に移行させることで、遊技者は所望の払出方式を選択することができる。このように、乗入れ操作の途中で計数処理が実行された場合には、持玉払出を実行するか又は乗入れ操作を継続するかを遊技者の操作により選択可能とすることで、利便性を高めるようにしている。
ここで、計数中画面に移行する前の暗証番号入力画面(図16(10)〜(12))又は乗入れ画面(図16(13))に戻ったときには、既に持玉数が0ではなく、持玉払出を実行可能な持玉数(1以上)に達しているにもかかわらず、計数プレイLED319bを点灯させず、計数プレイボタン319の操作を無効とする。このとき、計数プレイボタン319が操作されても、持玉払出は実行されない。
遊技者が、計数中画面で有効となっている計数プレイボタン319を操作せず且つ「戻る」ボタンも操作しないということは、遊技者は持玉払出を選択せず、乗入れ操作を継続することを意図しているため、このような状態で計数プレイLED319bを点灯させて計数プレイボタン319の操作を有効化すると、遊技者の混乱を招くことになりかねない。この実施の形態では、乗入れ操作が継続されるときに、計数プレイボタン319の操作を無効化することで混乱を招かないようにしている。
この実施の形態では、暗証番号入力画面(図16(10)〜(12))又は乗入れ画面(図16(13))から計数処理の発生に伴い計数中画面に移行し、計数中画面における「戻る」ボタンが操作されることなく、移行前の暗証番号入力画面(図16(10)〜(12))又は乗入れ画面(図16(13))に戻ったときには、計数プレイLED319bを点灯させず、計数プレイボタン319の操作を無効としているが、このような形態に限らず、計数中画面から移行前の暗証番号入力画面(図16(10)〜(12))又は乗入れ画面(図16(13))に戻ったときには、計数プレイLED319bを点灯させて、計数プレイボタン319の操作を有効としても良い。
また、この実施の形態では、図16(21)に示すように、計数中画面が表示されているときにCU3の基本単価に対応した持玉数が1以上となったタイミングで計数プレイLED319bを点灯させて計数プレイボタン319の操作を有効化しているが、このような形態に限らず、CU3の基本単価に対応した持玉数が1以上となったタイミングで直ちに計数プレイボタン319の操作を有効化しないようにしても良い。即ち、図16(21)の計数中画面が表示されているときには、持玉数が1以上となったにもかかわらず計数プレイLED319bは消灯状態とし計数プレイボタン319の操作を無効化しておき、該計数中画面で「戻る」ボタンが操作されて図16(22)のメイン画面に移行したタイミングで、持玉数が1以上であり持玉払出が実行可能となっていることに基づいて、計数プレイLED319bが点灯し、計数プレイボタン319の操作が有効となるようにしても良い。このように、計数中画面の表示中は計数プレイボタン319の操作を有効化しないようにしても良い。
また、この実施形態では、計数中画面が表示されているときに、遊技者の操作により、中断された乗入れ操作を中止する(持玉払出を実行させる)か又は乗入れ操作を継続するかを選択可能となっているが、このような形態に限らず、計数中画面の表示後には、遊技者の操作によらず自動的にメイン画面に移行する(乗入れ操作が中止される)ようにしても良い。また、計数中画面の表示後に遊技者の操作によらず(例えば計数中画面において「戻る」ボタンの操作が無効化され)自動的に中断されている乗入れ操作の画面(暗証番号入力画面又は乗入れ画面)に戻るようにしても良い。
図16(21)の計数中画面で「戻る」ボタンを操作することなく、計数中画面に移行する前の暗証番号入力画面(図16(10)〜(12))又は乗入れ画面(図16(13))に戻り、暗証番号の入力操作(図16(10)〜(12))及び乗入れ画面(図16(13))における乗入れ払出ボタンの操作が完了したものとする。このとき、図16(14)で示したように、乗入れ払出が実行される。
そして、図16(30)に示すように、制御ユニット328は、乗入れ払出が実行された後に、持玉数が0ではなく、持玉払出を実行可能な持玉数(1以上)に達していることに基づいて、計数プレイLED319bを点灯させ、計数プレイボタン319の操作を有効化する。このとき、計数プレイボタン319が操作されることにより、持玉払出が実行される。
このように、乗入れ操作の途中(暗証番号入力画面の表示中又は暗証番号照合後に表示される乗入れ画面の表示中)では持玉払出を禁止し、乗入れ操作(乗入れ手続ボタンの操作、暗証番号の入力、及び、乗入れ払出ボタンの操作)に基づいて最初の乗入れ払出が完了したときに、持玉払出を実行可能とすることで、混乱を防止しつつ持玉払出を実行可能としている。
この実施の形態において、表示部312に、暗証番号入力画面(図16(10)〜(12))、暗証番号照合後の乗入れ画面(図16(13))、及び、最初の乗入れ払出が実行されているときに表示される画面(図16(14))、のいずれかの画面が表示されているときには、CU3の基本単価に対応した持玉数の有無によらず、制御ユニット328は、計数プレイLED319bを消灯して、計数プレイボタン319の操作を無効化する制御を実行するものとする。
これにより、遊技者が、乗入れ操作を中止する意思を示した場合(図16(21)で計数プレイボタン319が操作された場合及び図16(20)(21)で「戻る」ボタンが操作されてメイン画面に移行した場合)を除いて、乗入れ操作の途中又は乗入れ払出が実行されているときに、遊技者が誤って持玉払出を実行させてしまうことを防止することができる。なお、暗証番号入力画面が、会員カードがCU3に挿入されたときに最初に表示される画面であり、暗証番号の照合が完了したことに基づいてメイン画面が表示される構成となっている場合であっても、同様に、暗証番号入力画面が表示されている期間は計数プレイボタン319の操作を無効化する制御を行うと良い。
また、暗証番号入力画面(図16(10)〜(12))が表示されている期間のみ、CU3の基本単価に対応した持玉数の有無によらず、計数プレイLED319bを消灯して、計数プレイボタン319の操作を無効化するようにしても良い。また、暗証番号入力画面(図16(10)〜(12))が表示されている期間、及び、暗証番号照合後の乗入れ画面(図16(13))が表示されている期間は、計数プレイLED319bを消灯し、計数プレイボタン319の操作を無効化するようにしても良い。即ち、暗証番号の入力が完了したタイミングで持玉払出を実行可能としても良く(この場合には、図16(13)の乗入れ画面が表示されるタイミングで持玉払出が可能となる)、乗入れ払出を実行するための乗入れ払出ボタンの操作を受け付けたタイミングで持玉払出を実行可能としても良い(この場合には、図16(14)の乗入れ払出が実行されているときの画面が表示されるタイミングで持玉払出が可能となる)。
なお、乗入れ払出ボタンが操作されたときには持玉数が0であったものの、乗入れ払出が実行されているときに計数処理が発生して持玉数が1以上となった場合には、持玉払出が実行されているときに(図16(14)の画面が表示されているときに)、計数プレイLED319bを点灯させ、計数プレイボタン319の操作を有効化する。
この実施の形態では、乗入れ操作の途中(暗証番号入力画面の表示中又は暗証番号照合後に表示される乗入れ画面の表示中)では持玉払出を禁止し、乗入れ操作(乗入れ手続ボタンの操作、暗証番号の入力、及び、乗入れ払出ボタンの操作)に基づいて最初の乗入れ払出が完了したときに、持玉払出を実行可能としているが、乗入れ払出可能玉数が基本払出玉数以上であり乗入れ払出を実行可能なときには、計数プレイボタン319の操作を無効化して持玉払出を実行させないようにし、乗入れ払出可能玉数が基本払出玉数未満となり乗入れ払出を実行できなくなったときに、計数プレイボタン319の操作を有効化して持玉払出を実行可能としても良い。
図17(30)の乗入れ画面において、乗入れ払出ボタンが操作されると(図14のS3025)、乗入れ払出可能玉数(125)が基本払出玉数(125)以上であることに基づいて、制御ユニット328と払出制御基板28との間で通信が行われ、基本払出玉数(5度数相当)のパチンコ玉が対応するパチンコ機2から払い出される乗入れ払出が実行される(S3030)。このとき、図17(31)に示すように、表示部312には、「払出中」と表示され、乗入れ操作領域312aには乗入れ払出ボタンが表示されず、乗入れ払出を実行するための乗入れ操作を行うことができない(仮に乗入れ操作領域312aを操作したとしても乗入れ払出は連続して実行されない)状態となる。
図17(31)に続く図17(32)〜(34)の各画面の説明は、持玉数が0ではなく(図16(21)の計数中画面が表示されてから持玉払出が実行されていなければ1558のままであり、持玉払出が実行されていれば1558よりも少ない)、計数プレイLED319bが点灯し、計数プレイボタン319の操作が有効となっており、計数プレイボタン319の操作により持玉払出が可能であるという点を除いては、図17(16)〜(19)の各画面の説明と同様である。
上記の例では、持玉数が0であり持玉払出を実行することができない状態で乗入れ操作を受け付けており、その乗入れ操作の途中(乗入れ手続ボタン操作(S2030)のみが完了している状態、乗入れ手続ボタン操作(S2030)及び暗証番号入力(S2040)が完了している状態)で計数処理が発生している(図16(20)(21))。このとき、乗入れ操作の継続が選択された場合には(図16(20)(21)で「戻る」ボタンが操作されず且つ図16(21)で計数払出ボタン319が操作されなければ)、乗入れ操作が完了して乗入れ払出が実行された後に(図16(14))、該計数処理に基づいた持玉払出を可能としている(図16(30))。
ここで、本実施の形態では、持玉数が0ではなく持玉払出を実行することが可能な状態であっても、上記と同様の乗入れ操作を受け付け可能であるものとする。そして、この場合には、CU3は、乗入れ操作の最初の手順が完了したときに、即ち、乗入れ手続ボタン操作(S2030)を受け付けたときに、計数プレイLED319bを消灯して計数プレイボタン319の操作を無効化し、仮に計数プレイボタン319を操作しても、持玉払出が実行されないようにする。そして、乗入れ操作が完了して乗入れ払出が実行された後に(図16(14))、該計数処理に基づいた持玉払出を可能とする(図16(30))。
即ち、本実施の形態では、持玉数の有無にかかわらず乗入れ操作の最初の手順(S2030)が完了してから該乗入れ操作の最後の手順(S2060)が完了するまでの期間は、図16(10)〜(12)の暗証番号入力画面、図16(13)の乗入れ画面、若しくは図16(20)(21)の計数中画面において「戻る」ボタンが操作された場合、又は、図16(21)の計数中画面において計数プレイボタン319が操作された場合を除いて(即ち、乗入れ操作の継続意思が示された場合)、持玉払出が禁止されるようにしている。これにより、乗入れ払出を行おうとしている遊技者が、乗入れ操作の途中で、有効となっている計数プレイボタン319を操作することで乗入れ払出が実行されると誤認して、計数プレイボタン319を操作してしまい、意図しない持玉払出が実行されてしまうことを防止するようにしている。
また、乗入れ操作の途中であっても、プリペイド払出を実行するための払出ボタン21の操作は有効であり、乗入れ操作の途中で払出ボタン21が操作されると、プリペイド払出が実行されるものとする。なお、このような形態に限らず、乗入れ操作の途中では、払出ボタンが操作されてもプリペイド払出を実行しないようにしても良い。
[変形例]
次に、前述した実施の形態の変形例を挙げる。
(1)上記の実施形態では、CU3において計数された計数玉数が持玉数として持玉管理装置140で管理される例について説明したが、このような形態に限らず、CU3において計数された計数玉数は、CU3から会員カードが返却されるときに、該会員カードから読み取られた会員番号と共に会員管理装置150に送信され、会員管理装置150では、受信した会員番号に対応付けて貯玉管理テーブルで管理している貯玉数に、受信した計数玉数を加算するようにしても良い。この場合には、営業終了時処理が実行されることなく、計数玉数が貯玉数に加算され(当日貯玉として管理され)、遊技用システム1に持玉管理装置140が含まれない構成となる。
このときCU3で記憶されている計数玉数は、以下のようにして更新されるものとする。まず、計数センサ356によりパチンコ玉が検出される毎に、制御部350から制御ユニット328に対して計数信号が入力され、制御ユニット328のRAM328bに記憶されている計数玉数の値が加算される。そして、計数払出操作(上記実施形態における計数プレイボタン319の操作に相当)に基づいて遊技媒体が払い出され、CU3が記憶している計数玉数から払出玉数が減算される。そして、会員カードが排出されるときに、記憶されている計数玉数が0にリセットされる。
(2)上記の実施形態では、CU3における遊技媒体の計数処理や持玉払出が実行されたときに、持玉管理装置140で管理されている持玉数が更新されず、会員カードが返却されるときに持玉管理装置140で管理されている持玉数が更新される例について説明したが、このような形態に限らず、遊技媒体の計数処理や持玉払出により制御ユニット328に記憶される持玉数が更新されるときに、該CU3と持玉管理装置140との間で通信が行われ、CU3にて受付中のカードのカードIDに対応付けて持玉管理テーブルで管理されている持玉数が、当該CU3にて記憶されている持玉数に更新されるようにしても良い。
(3)上記の実施形態では、乗入れ操作の途中では持玉払出が禁止される例について説明したが、このような形態に限らず、乗入れ操作の途中であっても、計数プレイボタン319の操作により持玉払出を実行可能としても良い。例えば、暗証番号入力画面の表示中又は暗証番号照合後の乗入れ画面表示中に計数プレイボタン319の操作により持玉払出を実行可能としても良い。
(4)上記の実施形態では、持玉払出が実行可能な状態で(持玉数が1以上のときに)乗入れ操作を受け付けたときにも、該乗入れ操作を継続しない場合を除き(持玉払出を実行させる場合及びメイン画面に移行させる場合を除き)、該乗入れ操作の途中における持玉払出が禁止される例について説明したが、このような形態に限らず、持玉払出が可能な状態で乗入れ操作を受け付けたときには、該乗入れ操作の途中における計数プレイボタン319の操作を有効とし、計数プレイボタン319が操作されたときには持玉払出が実行されるようにしても良い。
(5)上記の実施形態では、乗入れ手続ボタンが操作されてから(2030)、暗証番号が入力され(S2040)、さらに乗入れ払出ボタンが操作されたこと(S2060)に基づく乗入れ払出(S2070)が完了するまでの期間、持玉払出が禁止される例について説明したが、このような形態に限らず、乗入れ手続ボタンが操作されてから(2030)暗証番号の入力完了(S2040)までの期間は持玉払出を禁止するようにし、暗証番号照合後の乗入れ画面が表示されているときには(図16(13))、計数プレイボタン319の操作を有効とし、計数プレイボタン319が操作されたときには持玉払出が実行されるようにしても良い。
(6)上記の実施形態では、持玉払出を実行するときに操作する操作領域(計数プレイボタン319)と、乗入れ払出を実行するときに操作する操作領域(乗入れ操作領域312aに表示される乗入れ払出ボタン)とが異なる例について説明したが、このような形態に限らず、これらの操作領域が共通であっても良い。例えば、乗入れ操作として、(1)前述した乗入れ操作領域312aに表示される乗入れ手続きボタンの操作(S2030)に代えて計数プレイボタン319を操作するようにし、(2)上記の実施形態と同様に暗証番号を入力し(S2040)、(3)前述した乗入れ操作領域312aに表示される乗入れ払出ボタンの操作(S2060)に代えて計数プレイボタン319を操作するようにしても良い。
このような形態とした場合には、遊技者は、計数プレイボタン319の操作により持玉払出と乗入れ払出のいずれか実行されるかを認識困難である。そのため、持玉数が表示されるメイン画面において計数プレイボタン319が操作される場合には持玉払出が実行され、乗入れ払出可能玉数が表示される乗入れ画面において計数プレイボタン319が操作される場合には乗入れ払出が実行されるようにすると良い。
(7)上記の実施形態では、持玉数によらず乗入れ操作が受付可能となる(少なくとも乗入れ手続ボタンの操作及び暗証番号の入力は可能である)例について説明したが、このような形態に限らず、持玉数が0である場合にのみ、即ち、持玉払出により遊技媒体の付与を受けることができない場合にのみ、乗入れ操作が受付可能となる(例えば、乗入れ操作領域312aに表示される乗入れ手続きボタンの操作が有効となる)ようにしても良い。
また、乗入れ元口座となる各口座の貯玉数に基づいて算出される乗入れ払出可能玉数が基本払出玉数以上となる場合にのみ乗入れ操作が受付可能となるようにしても良い。
(8)上記の実施形態では、図15(4)に示されるように、持玉払出が実行されている期間は、乗入れ操作領域312aに乗入れ手続きボタンを表示しないことにより、乗入れ操作領域312aを操作しても乗入れ操作が無効となる(暗証番号入力画面に移行しない)例について説明したが、このような形態に限らず、持玉払出が実行されている期間は、乗入れ操作領域312aに乗入れ手続きボタンが表示されるものの、乗入れ手続きボタンを操作したとしても暗証番号入力画面に移行しないようにしても良い。
(9)上記の実施形態では、乗入れ操作の途中で遊技媒体の計数処理が発生すると、持玉払出を実行するか(計数中画面において有効化された計数プレイボタン319を操作する若しくは「戻る」ボタンを操作する)、又は、乗入れ操作を継続する(計数中画面において「戻る」ボタンを操作しない)かを遊技者が選択可能である例について説明した。このような形態に限らず、乗入れ操作の途中で遊技媒体の計数処理が発生すると、計数中画面の表示に伴い乗入れ操作が中止され(それまでに完了している操作手順も無効となり)、遊技者の操作によらず計数中画面からメイン画面に自動的に移行するようにしても良い。このとき、メイン画面に移行したことに基づいて計数プレイボタン319の操作が有効となり、持玉払出が可能となるようにすると良い。
また、乗入れ操作の途中で遊技媒体の計数処理が発生すると、計数中画面の表示に伴い乗入れ操作が中断され(それまでに完了している操作手順は有効であり)、遊技者の操作によらず計数中画面から乗入れ操作中の画面(暗証番号入力画面又は乗入れ画面)に自動的に戻るようにしても良い。
(10)上記の実施形態において、乗入れ操作の途中で遊技媒体の計数処理が発生した場合に表示される計数中画面(図16(20))では、計数玉数と共に「持玉を使用できます。」のメッセージが表示されている。この表示態様は、乗入れ操作が行われていないとき(例えば、メイン画面又は乗入れ操作が完了して乗入れ払出が実行された後の乗入れ画面が表示されているとき)に、計数処理が発生した場合に表示される計数中画面の表示態様(例えば計数玉数は表示されるが「持玉を使用できます。」のメッセージが表示されない態様)とは異なるものとする。即ち、通常の表示態様とは異なる態様で持玉払出が実行可能となることが報知されるため、遊技者は、乗入れ操作を継続せずとも遊技媒体の付与が可能となることを認識し易い。
なお、このような形態に限らず、乗入れ操作の途中で遊技媒体の計数処理が発生した場合に表示される計数中画面の表示態様と、乗入れ操作が行われていないときに計数処理が発生した場合に表示される計数中画面の表示態様とを共通化するようにしても良い。例えば、いずれの場合にも、計数中画面には計数玉数のみが表示されるようにしても良い。このようにすることで、計数処理が発生した場合の表示制御を簡素化することができる。
(11)上記の実施形態では、CU3が会員管理装置150と通信可能である場合にのみ、乗入れ払出が許容される例について説明したが、CU3が会員管理装置150と通信不能な状態であっても、制御ユニット328が記憶している各口座の貯玉数に基づいて乗入れ払出を実行可能としても良い。この場合には、乗入れ払出が実行されるときに、制御ユニット328側で記憶されている各口座の貯玉数が減算され、会員カードが排出されるときに、該会員カードに更新後(減算後)の各口座の貯玉数が記録されるようにすると良い。そして、会員管理装置150と通信可能なCU3に会員カードが挿入されたときに、CU3が受け付けた会員カードから読み取られた会員番号及び各口座の貯玉数が会員管理装置150に対して送信され、会員管理装置150では、受信した会員番号に関連付けられている各口座の貯玉数を、受信した各口座の貯玉数に更新するようにすると良い。
(12)上記の実施形態では、乗入れ操作の途中で遊技媒体の計数処理が発生した場合に、計数中画面(図16(20)(21))が表示されると共に、計数プレイLED319bが点灯することにより、持玉払出が実行可能となったことを報知するようにしているが、このような形態に限らず、計数中画面の表示のみ、あるいは、計数プレイLED319の点灯のみによって持玉払出を実行可能となったことを報知するようにしても良い。また、計数中画面において「持玉を使用できます。」のメッセージを表示することなく、計数玉数の表示のみ又は「計数中」の表示のみによって持玉払出が実行可能となることを報知するようにしても良い。また、持玉払出が可能となったことを音声出力により報知するようにしても良い。
(13)上記の実施形態では、乗入れ払出が実行されるときに、乗入れ先口座の貯玉数及び乗入れ元口座の貯玉数が両方減算される例について説明したが、このような形態に限らず、乗入れ払出が実行されるときには、乗入れ先口座の貯玉数は減算されず、乗入れ元口座の貯玉数のみが減算されるようにしても良い。
(14)上記の実施形態において、乗入れ払出が実行されるときに、乗入れ元口座の貯玉数のみならず、乗入れ元単価に対応した持玉数(あるいは計数玉数)も減算対象とするようにしても良い。例えば、乗入れ払出が実行されるときに、乗入れ元単価に対応した持玉数(計数玉数)が、当該乗入れ元単価の貯玉数に加算され、更新後の乗入れ元単価の貯玉数に基づいて乗入れ払出可能玉数が決定されるようにしても良い。また、乗入れ払出が実行されるときに、乗入れ先口座の貯玉数のみならず、乗入れ先単価に対応した持玉数(あるいは計数玉数)も減算対象とするようにしても良い。例えば、乗入れ払出が実行されるときに、乗入れ先単価に対応した持玉数(計数玉数)が、当該乗入れ先単価の貯玉数に加算され、更新後の乗入れ先単価の貯玉数に基づいて乗入れ払出可能玉数が決定されるようにしても良い。