JP2017093702A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】自由度の向上を図ること。
【解決手段】音量調整を音のカテゴリー別に行えるようにした。カテゴリーには、「BGM(背景音楽)」、「SE(効果音)」、「VOICE(音声)」、「GIMIC(可動体の動作に連動する音)」を含む。そして、音量調整を行う場合は、操作ボタンの操作によってまずはカテゴリーを選択し、その後に選択したカテゴリーに対して音量を設定する。このようにカテゴリー別に音量を調整可能としたことで、パチンコ遊技機の出力音を変化させることができる。また、パチンコ遊技機がエラー状態となっている場合、エラー報知を行う。そして、エラー状態には、エラー報知の期間に音量を調整可能なエラー状態と、エラー報知の期間に音量を調整不能なエラー状態と、がある。
【選択図】図3

Description

本発明は、音量調整を可能とした遊技機に関する。
パチンコ遊技機やスロットマシンなどの遊技機では、例えば液晶ディスプレイなどの表示装置を用いた演出の他、楽曲や効果音などの様々な音を出力させる演出や発光体を点灯させる演出などが行われている。そして、前述した遊技機においては、例えば特許文献1の遊技機のように遊技者の好みに応じて音量を調整できる機能が搭載され、自由度を向上させている。
特開2004−176545号公報
前述のようなカスタマイズ機能は、遊技を楽しませることに寄与し得る機能である。このため、遊技機では、カスタマイズ機能を充実させることにより、遊技をさらに楽しませることができると考えられる。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、自由度の向上を図り得る遊技機を提供することにある。
上記課題を解決する遊技機は、遊技者が操作可能な操作手段を備え、当該操作手段の操作によって音量調整を可能とした遊技機において、音の出力を制御する制御手段と、表示手段と、を備え、前記表示手段は、音量情報を表示する複数の音量表示部を有し、前記操作手段による操作には、前記音量表示部を選択する操作と、その選択した音量表示部に予め定めた範囲内で所望の音量に応じた音量情報を設定する操作と、があり、前記制御手段が、各音量表示部に設定されている音量情報に応じた音量をもとに音の出力を制御することにより、遊技機の出力音を変化させるように構成されており、遊技機のエラー状態時において前記制御手段は、エラー報知を行わせ、前記エラー状態には、演出音の音量調整を行うことが可能なエラー状態と、演出音の音量調整を行うことができないエラー状態と、がある。
上記遊技機において、前記制御手段は、所定条件の成立により、音量を初期音量値に戻し、音の出力を制御し、前記初期音量値は、音量表示部毎に定めてもよい。
上記遊技機において、前記制御手段は、遊技機の制御状態が前記エラー状態を含む所定の制御状態であるときには音量調整を行わないようにしてもよい。
上記遊技機において、前記複数の音量表示部は、音のカテゴリー別に設けてもよい。
上記遊技機において、遊技機の出力音には、前記操作手段の操作による音量調整を不能とした音を含んでもよい。
本発明によれば、自由度の向上を図ることができる。
パチンコ遊技機の正面図。 パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。 音量調整用の画面を示す模式図。 設定器による音量段階を説明する説明図。 (a)はBGMの音量調整において操作ボタンの指示による指示段階を説明する説明図、(b)はSEの音量調整において操作ボタンの指示による指示段階を説明する説明図。 (a)はVOICEの音量調整において操作ボタンの指示による指示段階を説明する説明図、(b)はGIMICの音量調整において操作ボタンの指示による指示段階を説明する説明図。
以下、パチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10には、遊技盤YBが備えられている。パチンコ遊技機10の前面側には、遊技盤YBへ遊技球を発射させるときに遊技者によって操作される発射ハンドルHDが配設されている。遊技盤YBの中央には、画像表示部GHを有する演出表示装置11が設けられている。演出表示装置11の画像表示部GHは、例えば液晶ディスプレイ型の表示部である。演出表示装置11では、画像による各種の表示演出が行われる。また、パチンコ遊技機10には、発光演出を行う装飾ランプLaが設けられている。装飾ランプLaは、パチンコ遊技機10を構成する枠(例えば前枠)や遊技盤YBに配置されている。また、パチンコ遊技機10には、効果音や楽曲などの各種の音を出力し、音声演出を行うスピーカ(音出力部)Spが設けられている。
遊技盤YBには、遊技球が入球可能な複数の入賞口が配設されている。入賞口には、第1始動口12と、第2始動口13と、大入賞口14と、を含む。
第1始動口12は、図柄変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。この実施形態において第1始動口12は、演出表示装置11の下方に位置しており、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。第1始動口12の奥方には、入球した遊技球を検知するセンサ(図2に示す始動センサSC1)が配設されている。
第2始動口13は、図柄変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。この実施形態において第2始動口13は、第1始動口12の下方に位置している。第2始動口13は、所定条件の成立時(普通図柄の当選時)に開閉羽根(普通電動役物)15が開動作を行うことによって遊技球を入球させることができる、若しくは入球し易いように開放される。一方、第2始動口13は、開閉羽根15が閉動作を行うことによって遊技球を入球させることができない、若しくは入球し難いように閉鎖される。開閉羽根15は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて動作する。この実施形態において開閉羽根15を動作させるアクチュエータは、図2に示す普通電動役物ソレノイドSOL1である。また、第2始動口13の奥方には、入球した遊技球を検知するセンサ(図2に示す始動センサSC2)が配設されている。
大入賞口14は、賞球の払出条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。この実施形態において大入賞口14は、第2始動口13の下方に位置している。大入賞口14は、当り抽選に当選した場合に大入賞口扉16が開動作を行うことによって遊技球を入球させることができるように開放される。一方、大入賞口14は、大入賞口扉16が閉動作を行うことによって遊技球を入球させることができないように閉鎖される。大入賞口扉16は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて動作する。この実施形態において大入賞口扉16を動作させるアクチュエータは図2に示す大入賞ソレノイドSOL2である。また、大入賞口14の奥方には、入球した遊技球を検知するセンサ(図2に示すカウントセンサCS)が配設されている。
また、遊技盤YBには、作動ゲート17が配設されている。この実施形態において作動ゲート17は、演出表示装置11の左方に位置している。作動ゲート17には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口17aが開口されている。ゲート口17aには、入球し、通過する遊技球を検知するセンサ(図2に示すゲートセンサGS)が配設されている。作動ゲート17のゲート口17aは、普通図柄を用いた普通図柄変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入球口である。第2始動口13の開閉羽根15は、作動ゲート17へ遊技球が入球することによって行われる普通図柄の当り抽選に当選し、普通図柄の当り図柄が普通図柄変動ゲームで導出された後、閉状態から開状態へ動作する。
また、遊技盤YBには、図2に示す、特別図柄表示装置18、保留表示装置19、普通図柄表示装置20が配設されている。これらの表示装置は、パチンコ遊技機を正面視した場合に遊技者が視認可能な遊技盤YBの部位に位置している。例えば、これらの表示装置は、遊技盤YBの遊技領域に配設されている飾り部材や、遊技盤YBのコーナー飾り部材などに配設されている。
特別図柄表示装置18は、特別図柄を用いた図柄変動ゲームを行い、当該図柄変動ゲームにおいて当り抽選の抽選結果に応じた特別図柄が導出される。第1始動口12や第2始動口13に遊技球が入球し、検知された場合は、その入球を契機に特別図柄を用いた図柄変動ゲームの始動条件が成立する。また、始動条件が成立した場合には、当り抽選の抽選結果を導出するために特別図柄表示装置18で図柄変動ゲームが行われるとともに、当該図柄変動ゲームで導出される特別図柄に応じた結果を導出する図柄変動ゲームが演出表示装置11においても飾り図柄を用いて行われる。
保留表示装置19は、実行が保留されている特別図柄を用いた図柄変動ゲームの数(始動保留数)を表示する。普通図柄表示装置20は普通図柄を用いた普通図柄変動ゲームを行い、当該普通図柄変動ゲームにおいて普通図柄の当り抽選の抽選結果に応じた普通図柄が導出される。
また、図1に示すように、パチンコ遊技機10には、遊技者が操作可能な操作手段としての操作ボタンBTが設けられている。この実施形態において操作ボタンBTは、遊技球を貯留する貯留皿(上皿)21の上面に配置されている。操作ボタンBTは、押しボタン式である。この実施形態の操作ボタンBTは、4つの押圧部UBT,DBT,LBT,RBTを、十字状に配置して構成されている。
また、パチンコ遊技機10には、図2に示す主制御基板30、副制御基板31、電源基板32を含む各種基板が搭載されている。
主制御基板30は、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aの制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cと、を有する。また、主制御基板30は、乱数生成回路30dを有する。乱数生成回路30dは、マイクロプロセッサに搭載された図示しないクロック回路から供給される内部システムクロック(例えば10MHz)の1周期毎に値を1更新することにより、ハードウェア乱数を生成する。主制御基板30には、各種センサSC1,SC2,CS,GS、各種表示装置(特別図柄表示装置18など)及び各種アクチュエータ(普通電動役物ソレノイドSOL1など)が接続されている。
主制御基板30は、各種センサSC1,SC2,CS,GSからの遊技球の検知信号をもとに入力処理を行う。
主制御用CPU30aは、始動センサSC1,SC2からの検知信号を入力した場合の入力処理において、特別図柄を用いた図柄変動ゲームの保留を記憶する処理や当り抽選などに用いる各種乱数を取得する処理を行う。そして、主制御用CPU30aは、入力処理で記憶した保留をもとに特別図柄を用いた図柄変動ゲームを開始させる変動開始処理を行う。変動開始処理において主制御用CPU30aは、当り抽選の抽選結果をもとに図柄変動ゲームの変動時間を特定可能な変動パターンを選択し、その変動パターンを指定する制御信号(制御コマンド)を副制御基板31に出力する。変動パターンには、当り抽選に当選した場合に選択する当り演出用の変動パターンと、当り抽選に当選しなかった場合に選択するはずれ演出用の変動パターン(はずれリーチありの変動パターンを含む)と、がある。
また、主制御用CPU30aは、カウントセンサCSからの検知信号を入力した場合の入力処理において、所定個数の賞球を払出すための処理を行う。また、主制御用CPU30aは、ゲートセンサGSからの検知信号を入力した場合の入力処理において、普通図柄を用いた普通図柄変動ゲームの保留を記憶する処理や普通当り抽選などに用いる各種乱数を取得する処理を行う。
図2に示すように、副制御基板31は、主制御基板30から一方向で情報(制御信号)が送信されるように主制御基板30と電気的に接続されている。副制御基板31は、制御動作を所定の手順で実行することができる副制御用CPU31aと、副制御用CPU31aの制御プログラムを格納する副制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる副制御用RAM31cと、を有する。
副制御基板31の副制御用CPU31aは、主制御基板30から送信される情報をもとに当該情報に応じた制御を行う。例えば、主制御用CPU30aは、特別図柄を用いた図柄変動ゲームを開始させる場合、特別図柄表示装置18の表示内容の制御に加えて、図柄変動ゲームの開始を指示する情報を副制御用CPU31aに送信する。当該情報を受けた副制御用CPU31aは、演出表示装置11において飾り図柄を用いた図柄変動ゲームを行わせるように表示内容を制御する。また、副制御用CPU31aは、飾り図柄を用いた図柄変動ゲームの開始に伴い、当該図柄変動ゲームに付随する発光演出や音声演出を行わせるように装飾ランプLaの発光態様やスピーカSpの音声出力態様を制御する。この実施形態において副制御用CPU31aは、音の出力を制御する制御手段として機能する。
図2に示すように、電源基板32は、電源回路32aと、電源断監視回路32bと、リセット信号回路32cと、を有する。
電源回路32aは、遊技場の主電源から供給される電源電圧を所定の電源電圧(V1(例えば、DC30V))に変換するとともに、その変換後の電源電圧を主制御基板30や副制御基板31などの各制御基板へ供給すべき電源電圧(V2)にさらに変換する。各制御基板(主制御基板30や副制御基板31など)には、電源回路32aを通じて動作に必要な電源電圧(V2)が供給されている。
電源断監視回路32bは、パチンコ遊技機10への電力供給に異常があるかを監視する。具体的に言えば、電源断監視回路32bは、電源回路32aから供給される電源電圧(V1)が所定電圧(V0(例えば、DC20V))に降下したかを監視する。電源断監視回路32bは、電源電圧(V1)が所定電圧(V0)に降下した場合、電源断信号を出力する。電源断信号は、バックアップ処理を実行する制御基板(例えば、主制御基板30)やリセット信号回路32cに入力される。所定電圧(V0)は、パチンコ遊技機10を動作させるために最低限必要な電圧に設定されている。なお、電源電圧(V1)が所定電圧(V0)に降下する場合には、例えば遊技場の主電源を遮断した場合、パチンコ遊技機10が備える電源スイッチをOFFに操作した場合、停電などの外的要因によってパチンコ遊技機10への電力供給が停止した場合などがある。
リセット信号回路32cは、リセット信号を生成する。リセット信号は、主制御基板30や副制御基板31などのマイクロコンピュータを搭載し、電気部品を制御する基板に入力される。リセット信号は、第1状態(例えばハイレベル)と第2状態(例えばローレベル)の2値の状態を取り得る信号とされている。そして、リセット信号が入力される制御基板(マイクロコンピュータ)は、例えば第1状態のリセット信号が入力されている間は動作停止の状態(動作が規制されている状態)となり、リセット信号が第1状態から第2状態へ遷移することで動作可能な状態になる。
図2に示すように、電源基板32は、バックアップ用電源32dを有する。バックアップ用電源32dは、例えば電気二重層コンデンサである。この実施形態のパチンコ遊技機10においてバックアップ用電源32dの電力は、パチンコ遊技機10への電力供給が停止された場合に、主制御基板30の主制御用RAM30cに供給される。これにより、主制御用RAM30cは、パチンコ遊技機10への電力供給が停止された場合でも遊技制御に関する情報を所定期間保持することができる。なお、遊技に関する情報には、特別図柄を用いた図柄変動ゲームに関する情報、大当り遊技に関する情報、遊技状態に関する情報、賞球の払出しに関する情報を含む。
また、電源基板32は、RAMクリアスイッチ回路32eを有し、そのRAMクリアスイッチ回路32eにはRAMクリアスイッチ32fが接続されている。RAMクリアスイッチ32fは、主制御基板30の主制御用RAM30cの記憶内容をクリアすることを指示する場合に操作されるスイッチである。そして、RAMクリアスイッチ32fが操作された状態でパチンコ遊技機10に電力供給がなされると、RAMクリアスイッチ回路32eからは初期化信号が出力される。この実施形態において初期化信号は、主制御基板30の主制御用CPU30aに入力される。なお、RAMクリアスイッチ32fは、機内部や機裏側など、遊技者が操作不能な位置に配置されている。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10には、パチンコ遊技機10から発せられる音量を調整する音量調整機能が搭載されている。以下、音量調整機能の具体的な構成及び制御内容について詳細に説明する。
音量調整機能には、遊技場の管理者、並びにパチンコ遊技機10の開発や販売に携わる従事者に音量調整を許容する第1の機能と、主に遊技者に音量調整を許容する第2の機能と、を有する。
第1の機能は、図2に示すように、パチンコ遊技機10の本体内部に設置した設定手段としての設定器(例えば、アナログボリュームスイッチ)33を用いて音量調整を行う機能である。パチンコ遊技機10は、図1に示すように、施錠装置34によって施錠されており、施錠装置34を解除しなければ本体内部にアクセスできないように構成されている。この施錠装置34を解錠するための鍵は、遊技場の管理者などによって管理されており、遊技者は設定器33を操作することはできない。なお、設定器33を設置する本体内部は、施錠装置34を解除し、パチンコ遊技機10を構成する枠体(前枠や中枠)を開閉させることによって操作可能な位置であり、例えば前枠を開放させた時にアクセス可能な遊技盤YBの盤面や、中枠を開放させた時にアクセス可能な機裏側などである。前枠は、遊技盤YBの前面に位置する枠体であり、中枠は遊技盤YBや各種制御基板などの遊技機構成部材を搭載した枠体である。
実施形態の設定器33は、ダイアル式の設定器であり、1〜5までの5段階で音量を調整できるように構成されている。設定器33は、1〜5の目盛を施したダイアル(つまみ)を回転操作し、所望の段階を示す目盛の位置を設定位置35に合わせることによって音量の調整を行う。この実施形態では、大きい段階数(目盛)ほど音量は大きくなる。
設定器33は、副制御基板31に接続されている。そして、設定器33による音量の調整(指示)は、パチンコ遊技機10の電源投入前に行うことができ、電源投入後、副制御用CPU31aによって設定器33の設定値が読み込まれるとともに副制御用RAM31cに記憶保持される。この設定器33で設定された段階に対応する音量は、パチンコ遊技機10から発せられる音量の基準音量となる。
また、副制御基板31には、図示しない音再生部が搭載されており、音再生部を通じて所望の音量に調整され、その音量によって所望の音がスピーカSpを介して出力される。音再生部は、副制御用ROM31bに記憶されている音データを変換する変換器(例えば、D/A変換器)やアンプ(増幅器)などによって構成されている。
第2の機能は、パチンコ遊技機10の操作ボタンBTを用いて音量調整を行う機能である。操作ボタンBTは、遊技者が操作できるように設置されていることから、本体内部に設置した設定器33とは異なり、遊技者を含む何人も操作を行うことができる。操作ボタンBTは、副制御基板31に接続されている。そして、操作ボタンBTの操作による音量の調整は、パチンコ遊技機10の電源が投入されている時に有効とされる。つまり、パチンコ遊技機10の電源が投入されていない状態で操作ボタンBTを操作したとしても、操作ボタンBTから操作信号は出力されず、音量を調整することはできない。
図3に示すように、操作ボタンBTを用いた音量の調整は、表示手段としての画像表示部GHに映し出される音量調整用の画面36と、操作ボタンBTの操作によって行うことができる。音量調整用の画面36には、音量を示す音量情報を報知する音量表示部としてのメータK1〜K4が映し出される。
この実施形態のパチンコ遊技機10では、音量調整を音のカテゴリー別に行うことができ、複数のメータK1〜K4は音のカテゴリーに対応している。カテゴリーとしては、「BGM」と、「SE」と、「VOICE」と、「GIMIC」と、がある。BGMは背景音楽であり、例えば図柄変動ゲームや大当り遊技で流れている音楽である。SEは効果音(音響効果)であり、例えば図柄変動ゲームの進行過程において演出の一環として付け加えられる音(例えば銃撃音、打撃音など)である。VOICEは音声であり、例えば図柄変動ゲームの進行過程で登場する人物が発する声である。GIMICはパチンコ遊技機10に備えられている可動体の動作に連動する音である。
各メータK1〜K4には、音量の段階を特定可能な目盛(1〜5)が付されており、現在の音量の段階を示すように色分け表示されている。例えば、図3に示すように、目盛「4」を示す位置まで色が付されている場合は、現在の音量の段階が「4段階」であることを特定できる。この実施形態では、大きい段階数(目盛)ほど音量は大きくなる。各メータK1〜K4における音量の段階が、音量を示す音量情報となる。なお、各メータK1〜K4は複数の段階を有しており、メータK1〜K4が指し示す段階によって音量の大小を特定することができる。
そして、カテゴリー別のメータK1〜K4を有する本実施形態のパチンコ遊技機10では、操作ボタンBTの操作によって、音量調整を行うカテゴリーを選択し、その選択したカテゴリーの音量調整を行うことができる。
具体的に言えば、音量調整用の画面36が表示されている場合において、押圧部UBT,DBTを操作することにより、音量調整を行うカテゴリーを選択することができる。画面36には、現在選択されているカテゴリーを特定させるための選択バー37が表示されており、押圧部UBT又は押圧部DBTを操作する毎に選択バー37を移動させることができる。例えば、図3に示すように、選択バー37の初期位置を「BGM」のカテゴリーとすると、押圧部DBTを2回操作することで選択バー37を「VOICE」のカテゴリーに移動させ、当該カテゴリーを選択することができる。このようにカテゴリーを選択する操作が、音量表示部を選択する操作となる。
また、押圧部LBT,RBTを操作することにより、前述のように選択したカテゴリーの音量を所望の音量に設定することができる。押圧部LBTを操作した場合には、目盛の減少方向にメータの指し示す位置が変化し、音量を下げるように指示することができる。また、押圧部RBTを操作した場合には、目盛の増加方向にメータの指し示す位置が変化し、音量を上げるように指示することができる。例えば、図3に示すように、「BGM」のカテゴリーを選択した状態で、押圧部LBTを操作した場合には、「BGM」の音量を4段階から2段階に設定、すなわち音量を下げるように調整することができる。このように、選択したカテゴリーの音量を調整する操作が、音量表示部に所望の音量に応じた音量情報を設定する操作となる。
前述した音量調整用の画面36は、常には画像表示部GHに非表示の状態にあり、所定の調整可能期間に操作ボタンBTの何れかを操作することによって画像表示部GHに表示される。この実施形態のパチンコ遊技機10には、音量調整を許可しない調整不能期間も設定されるようになっており、その調整不能期間以外の期間、すなわち調整可能期間中には音量の調整が可能である。調整可能期間は、例えば図柄変動ゲーム中やデモンストレーション演出中である。デモンストレーション演出は、パチンコ遊技機10の待機中に客寄せ効果を付与するために行われる演出である。パチンコ遊技機10は、大入賞口14を開放させる大当り遊技及び図柄変動ゲームが実行されておらず、さらに実行が保留されている図柄変動ゲームが存在していないことを条件に、待機状態へ移行する。待機状態へ移行する条件を充足させる上記図柄変動ゲームは、特別図柄の図柄変動ゲームのみとしてもよいし、特別図柄及び普通図柄の両図柄変動ゲームとしてもよい。調整不能期間については、後述する。
なお、音量調整用の画面36は、4つの押圧部UBT,DBT,LBT,RBTからなる操作ボタンBT以外に操作手段(押しボタンなど)を別途設け、その操作手段の操作によって表示されるようにしてもよい。また、音量調整用の画面36は、デモンストレーション演出の開始時にあっては、遊技者による操作ボタンBTなどの操作手段の操作を不要とし、デモンストレーション演出の開始と同時又はほぼ同時に表示させるようにしてもよい。一方、画像表示部GHにおいて飾り図柄を用いた図柄変動ゲームが実行されている時には、遊技者が操作ボタンBTなどの操作手段を操作した場合に音量調整用の画面36を表示させる。これにより、演出の視認性を低下させない。
この実施形態において音量の調整は、設定器33で設定した段階(5段階のうちから設定した所望の1段階)に対応する音量を基準とし、その基準の音量を超えない範囲で操作ボタンの操作により音量を大きくする又は小さくする態様で行い得る。
次に、設定器33で設定可能な音量の段階と、操作ボタンBTで調整可能な音量の段階について説明する。
図4に示すように、設定器33で設定可能な音量の段階は、1〜5の5段階である。この実施形態では、5段階が、設定器33に設定可能な複数の音量段階となる。以下、説明の便宜上、設定器33で設定可能な1〜5の5段階を、音量段階Mx(x:1〜5)と示す。また、図4の段階欄に示すM1〜M5は、上記した設定器33で設定可能な1〜5の5段階に対応する。
各音量段階M1〜M5には、段階毎に対応する音量値が定められている。音量値は、音を出力させるための制御に用いる制御用の値であり、音再生部では音量値に対応する音量が発せられるように調整される。音量値は、音量段階M1→M2→M3→M4→M5といように段階数が増加するほど大きな値である。
そして、この実施形態では、カテゴリー別に音量段階M1〜M5に対応する音量値が定められている。具体的に言えば、カテゴリー「BGM」の音量段階M1〜M5には音量値W1〜W5が定められており、カテゴリー「SE」の音量段階M1〜M5には音量値X1〜X5が定められている。また、カテゴリー「VOICE」の音量段階M1〜M5には音量値Y1〜Y5が定められており、カテゴリー「GIMIC」の音量段階M1〜M5には音量値Z1〜Z5が定められている。そして、各音量段階M1〜M5の音量値に基づく音量が、音量調整の基準となる基準音量に相当する。
なお、音量段階M1〜M5に対応する音量値は、カテゴリー同士の比較において同一音量段階において異なる音量値であってもよいし、同一音量値であってもよい。また、この実施形態では、図4に示すように、カテゴリー別に音量段階M1〜M5に対する音量値を定めているが、全てのカテゴリーにおいて音量段階M1〜M5に対応する音量値を同一音量値としてもよいし、一部のカテゴリーについて音量段階M1〜M5に対応する音量値を異ならせてもよい。この実施形態のパチンコ遊技機10のように、複数のカテゴリーを設定する場合において、各カテゴリーの音量段階M1〜M5に対応する音量値は、どのカテゴリーの音出力を際立たせるかなどの観点において遊技機の製造メーカ側で任意に設計すればよい。
図5及び図6に示すように、操作ボタンBTで調整可能な音量の段階は、音量段階M1〜M5の各1段階に対して、1〜5の5段階である。この実施形態では、5段階が、操作ボタンBTの操作によって調整指示可能な複数の指示段階となる。以下、説明の便宜上、操作ボタンBTで調整指示可能な1〜5の5段階を、指示段階Sx(x:1〜5)と示す。また、図5及び図6の段階欄に示すS1〜S5は、上述した操作ボタンBTで調整指示可能な1〜5の5段階に対応する。音量段階と指示段階の関係を具体的に例示すると、音量段階M5に対して指示段階S1〜S5の5段階である。同様に、音量段階M1〜M4に対しても、指示段階S1〜S5の5段階である。つまり、この実施形態においては、音量段階M1〜M5毎に、同数(5段階)の指示段階S1〜S5が対応付けられている。これは、操作ボタンBTの操作によって音量を予め定めた5段階の範囲で設定できることを意味している。
各指示段階S1〜S5には、段階毎に対応する音量値が定められている。そして、この実施形態では、カテゴリー別の音量段階M1〜M5に対応する指示段階S1〜S5の音量値が定められている。
具体的に言えば、カテゴリー「BGM」では、図5(a)に示すように、音量段階M5の指示段階S1〜S5に対して音量値W51〜W55が、音量段階M4の指示段階S1〜S5に対して音量値W41〜W45が、音量段階M3の指示段階S1〜S5に対して音量値W31〜W35が、それぞれ定められている。また、音量段階M2の指示段階S1〜S5に対して音量値W21〜W25が、音量段階M1の指示段階S1〜S5に対して音量値W11〜W15が、それぞれ定められている。音量値は、指示段階S1→S2→S3→S4→S5というように段階数が増加するほど大きな値である。
図5(b)は、カテゴリー「SE」の音量段階M1〜M5に対応する指示段階S1〜S5の音量値を示す。また、図6(a)は、カテゴリー「VOICE」の音量段階M1〜M5に対応する指示段階S1〜S5の音量値を示す。また、図6(b)は、カテゴリー「GIMIC」の音量段階M1〜M5に対応する指示段階S1〜S5の音量値を示す。これらのカテゴリーについても、カテゴリー「BGM」と同様、音量値は、指示段階S1→S2→S3→S4→S5というように段階数が増加するほど大きな値である。
そして、この実施形態では、各カテゴリーにおける指示段階S5の音量値が、音量段階M1〜M5の音量値と同一音量値に設定されている。具体的に言えば、カテゴリー「BGM」では、音量段階M5の音量値W5と音量値W55が、音量段階M4の音量値W4と音量値W45が、音量段階M3の音量値W3と音量値W35が、音量段階M2の音量値W2と音量値W25が、音量段階M1の音量値W1と音量値W15が、それぞれ同一音量値である。その他のカテゴリーについても、同様である。このような、音量段階M1〜M5と指示段階S1〜S5の対応付けによれば、各カテゴリーにおいて、音量段階M1〜M5に対応する指示段階S5の音量値を最大音量値とし、かつ音量段階M1〜M5に対応する指示段階S1の音量値を最小音量値とし、その最小音量値〜最大音量値の間で指示段階に対応する音量に調整することができる。
なお、指示段階S1〜S5に対応する音量値は、同一カテゴリーにおいて音量段階M1〜M5に関係なく同一音量値としてもよい。この場合は、音量段階M1〜M5の音量値が指示段階S5の音量値になるとは限らず、音量段階M1〜M5を基準として音量を大きく又は小さく設定することができる。また、指示段階S1〜S5に対応する音量値は、カテゴリー同士の比較において同一指示段階において異なる音量値であってもよいし、同一音量値であってもよい。また、この実施形態では、図5及び図6に示すように、カテゴリー別に指示段階S1〜S5に対する音量値を定めているが、全てのカテゴリーにおいて指示段階S1〜S5に対応する音量値を同一音量値としてもよいし、一部のカテゴリーについて指示段階S1〜S5に対応する音量値を異ならせてもよい。また、異なる音量段階M1〜M5において指示段階S1〜S5の音量値として重複する音量値を設定しておけば、別の音量段階で出力可能な音量を出力させることもできる。例えば、カテゴリー「BGM」の音量段階M5に対応する指示段階S3の音量値W53を、音量段階M4に対応する指示段階S5の音量値W45に設定しておけば、音量段階M4,M5の何れでも同一音量の音を出力させることができる。
以上のような音量段階と指示段階の関係のもと、副制御用CPU31aは、以下に説明する制御を行う。
第1に、副制御用CPU31aは、設定器33で設定された音量段階から特定される音量値に基づく音量を基準音量とし、音を出力させる制御(第1制御)を行う。この実施形態のパチンコ遊技機10では、設定器33で設定された音量段階に基づく音量で音を出力させることを原則としている。このとき、副制御用CPU31aは、音量をカテゴリー別に調整可能としていることから、設定器33の設定値にしたがってカテゴリー別の音量で音を出力させる。この実施形態では、設定器33で設定された音量段階に基づく音量値が初期音量値となり、その初期音量値はカテゴリー毎に定められている。なお、この実施形態では、カテゴリー毎にメータK1〜K4を設けているので、初期音量値は音量表示部であるメータK1〜K4毎に定められていることになる。設定器33の設定値は副制御用RAM31cに記憶される。
そして、操作ボタンBTの操作によって音量の調整指示が行われた場合には、所定条件が成立する迄の間、操作ボタンBTの操作によって調整された音量で音を出力させる。具体的に言えば、調整後に待機状態が所定時間の間、継続すること、又は遊技を行っている状態から待機状態へ再移行することを所定条件とし、これらの条件が成立した場合に音量を基準音量、すなわち設定器33の設定に戻すようになっている。このように音量を基準音量に自動復帰させる制御を行うことで、前述したようにパチンコ遊技機10では原則、基準音量で音が出力されることになる。その一方で、この実施形態では、音量の調整後、継続的に遊技が行われている場合、操作ボタンBTの操作によって調整した音量で音を出力させることができる。なお、音量が維持される遊技には、図柄変動ゲームが行われていることや、大当り遊技が行われていることを含む。
一方、第2に、副制御用CPU31aは、前述したように、調整可能期間において操作ボタンBTの操作によって音量の調整が行われた場合、その調整された音量で音を出力させる制御(第2制御)を行う。副制御用CPU31aは、例えばデモンストレーション演出中に操作ボタンBTの操作信号を入力した場合、画像表示部GHに図3に示す画面36を表示させる。そして、押圧部UBT、押圧部DBT、押圧部LBT、又は押圧部RBTの操作によって、音量調整を行うカテゴリーが選択され、そのカテゴリーにおける指示段階が指示されると、その指示段階から特定される音量値で音を出力させるように制御する。これにより、音再生部では、操作ボタンBTの操作によって指示された指示段階から特定される音量値に基づく音量となるように音の出力が調整される。その結果、調整後の図柄変動ゲームにおいてスピーカSpからは、操作ボタンBTの操作によって指示した音量で音が出力される。なお、設定された指示段階は副制御用RAM31cに記憶され、変更の度に書き換えられる。
この実施形態のパチンコ遊技機10では、前述したようにカテゴリー別に音量を調整することができる。そして、パチンコ遊技機10のスピーカSpからは、各カテゴリーの音が混在した状態で出力されることになるので、この実施形態のようにカテゴリー別に音量調整を可能とした場合、同じ音が出力される状況であっても、遊技者が聞き取る音の雰囲気は異なることになる。つまり、この実施形態のパチンコ遊技機10によれば、カテゴリー別の音量調整機能により、パチンコ遊技機10の出力音を変化させることができる。若しくは、カテゴリ別に音量調整を行うことで、パチンコ遊技機10による音の出力具合を変化させる又は異ならせることができる。
次に、前述した調整不能期間について説明する。
パチンコ遊技機10は、遊技機の制御状態に含まれるエラー状態を検知し、エラー報知を行う機能を有する。
エラー状態には、RAMクリア、主制御基板エラー、磁気エラー、誘導磁界検知エラー、大入賞口不正入賞エラー、普通電動役物不正入賞エラー、扉開放、満杯エラー、賞球エラーなどがある。これらのエラー状態は一例であり、パチンコ遊技機10は、仕様(スペック)に応じて様々なエラー状態を検知する機能を搭載している。
RAMクリアは、主制御用RAM30cの記憶内容が初期化される状態である。主制御基板エラーは、ハードウェア乱数の更新に異常が生じた状態である。磁気エラーは、不正対策の一環としてパチンコ遊技機10に配設された磁気センサによって所定の強さ以上の磁気が検知された状態である。誘導磁界検知エラーは、不正対策の一環としてパチンコ遊技機10に配設された誘導磁界検知センサ(電波センサ)によって特定の周波数帯の電波が検知された状態である。大入賞口不正入賞エラーは、大当り遊技が生起されていないとき(特別電動役物装置の未作動時)に、大入賞口への入賞が検知された状態である。普通電動役物不正入賞エラーは、普通電動役物装置の未作動時に第2始動口13への入賞が検知された状態である。扉開放は、パチンコ遊技機10の枠(前枠や中枠)が開放された状態である。満杯エラーは、貯留皿(下皿)が満杯の状態である。賞球エラーは、パチンコ遊技機10の内部に配置されている球通路に、払出すべき遊技球が存在しない状態である。
これらのエラー状態が生じた場合、主制御用CPU30aは、エラー状態を特定可能な制御情報(エラーコマンド)を生成する。そして、副制御用CPU31aには、主制御用CPU30aによって生成されたエラーコマンドが入力される。
副制御用CPU31aは、エラーコマンドを入力した場合、そのエラーコマンドから特定されるエラー状態に応じて、エラー報知を行わせる。エラー報知の態様はエラー状態の種類に応じて異なるが、演出表示装置11にエラー状態が発生した旨を画像表示させたり、スピーカSpからエラー音を出力させたりして行われる。また、副制御用CPU31aは、エラー報知の制御とともに、エラー状態の種類に応じて音量調整を無効化する調整不能期間を設定する。副制御用CPU31aは、エラー状態毎に定められているエラー報知の期間を調整不能期間に設定する。そして、副制御用CPU31aは、調整不能期間を設定した場合、前述した操作ボタンBTの操作に基づく音量調整を無効化する。つまり、所定のエラー状態が発生しているときには、操作ボタンBTの操作による音量調整ができない。
調整不能期間を設定するエラー状態としては、例えば、RAMクリアや主制御基板エラーを挙げることができる。一方、調整不能期間を設定しないエラー状態としては、例えば満杯エラーや扉開放などを挙げることができる。調整不能期間を設定するエラー状態は、そのエラー状態の重要度などによって遊技機メーカの判断で決められる。
なお、エラー報知におけるエラー音については、操作ボタンBTの操作による音量の調整を許容していない。この実施形態においてエラー音は、遊技機メーカによって設定された一定の音量によって出力される。つまり、パチンコ遊技機10の出力音には、エラー音のように操作ボタンBTの操作による音量調整を不能とした音を含む。そして、この実施形態の音量調整機能は、図柄変動ゲームや大当り遊技の進行に伴って出力される演出音の調整を許容している。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)音量の設定(調整)を行い得るメータK1〜K4を複数設けることで、音量調整に関して自由度の向上を図り得る。つまり、カスタマイズ機能を充実させることができる。
(2)特に、メータK1〜K4は、音のカテゴリー別に設けられ、カテゴリー毎に音量調整を行うことができる。したがって、音量調整に関して自由度の向上を図り得る。その結果、音の出力に関し、遊技者の好みに合わせて柔軟にカスタマイズすることができる。
(3)そして、音のカテゴリー別に音量調整を行うことができるので、同一の音が出力される場合であっても、パチンコ遊技機10の出力音に変化を生じさせることができる。
(4)遊技者によって音量が調整されたとしても、所定条件の成立によって音量を基準音量に戻すことができる。このため、再設定などを行わなくても、設定した音量段階で遊技場の営業状況などに応じた音量で音を出力させることができ、利便性が向上する。特に、設定器33を使った音量段階の設定は頻繁に行う作業ではないことを鑑みると(例えば、設置時のみに行う)、遊技者が音量を調整する度に変更作業を必要とすることは煩わしい。したがって、上記構成によれば、前述した煩わしさを解消することができ、利便性が向上する。
(5)また、基準音量は、音のカテゴリー毎に設けられている。このため、より柔軟な音量調整を行うことができる。
(6)パチンコ遊技機10の制御状態が所定の制御状態である場合には、音量調整を不能とする。このため、音量調整を行える期間と音量調整を行えない期間とが設定されることにより、パチンコ遊技機10の制御状態に即した音量調整機能を実現できる。
(7)特に、エラー状態時には、音量調整よりもエラー報知を優先させることで、エラー状態であることを遊技者や遊技場の管理者に確実に知らせることができる。
(8)また、エラー報知の音については操作ボタンBTの操作による音量調整を不能としているので、エラー状態であることを遊技者や遊技場の管理者に確実に知らせることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・設定器33で設定可能な音量段階の段階数は任意に変更してもよい。つまり、実施形態の音量段階(5段階)よりも多い段階数としてもよいし、又は少ない段階数としてもよい。また、操作ボタンBTの操作で設定可能な指示段階の段階数は任意に変更してもよい。つまり、実施形態の指示段階(5段階)よりも多い段階数としてもよいし、又は少ない段階数としてもよい。また、音量段階と指示段階は同一段階数であってもよいし、音量段階と指示段階は異なる段階数であってもよい。異なる段階数の場合、音量段階の方が指示段階よりも段階数が多くてもよいし、その逆に少なくてもよい。
・設定器33で設定可能な音量段階に、遊技用音量の段階に加えて、調整用音量の段階や消音用の段階を設けてもよい。なお、遊技用音量の段階数や調整用音量の段階数は任意に変更可能である。
・上記別例において、遊技用音量の段階は、実施形態で例示した音量段階M1〜M5に相当する。そして、遊技用音量の段階は、パチンコ遊技機10を遊技場に設置し、営業で用いる際の音量を設定する段階である。遊技場は、遊技機の設置可能な台数によって規模が異なり、設置台数が多いほど遊技機から発せられる音を鮮明に聞き取れるように音量を大きくする傾向にあり、設置台数が少ないほど音量を小さくする傾向にある。このため、遊技用音量の段階は、遊技場の規模などに応じて選択の自由度が広がるように複数の段階が用意されている。
・また、上記別例において調整用音量の段階は、遊技機の製造メーカによる開発時の調整作業時や遊技場への設置時の調整作業時などで用いる音量を設定する段階である。上記した調整作業は、遊技場の営業時に比して静寂な環境下で行われる。このため、調整用音量の段階は、調整作業において必要以上の音量で音が出力されることを防止するために用意されている。また、消音用音量の段階は、消音環境を作り出す場合に設定する段階である。
・上記別例のように調整用音量の段階や消音用音量の段階を設ける場合、例えば実施形態の設定器33において5段階のうち、音量段階M2〜M5の4段階を遊技用音量の段階とし、音量段階M1の1段階を調整用音量の段階としてもよい。また、例えば、設定器33の段階数を7段階とし、その7段階のうち1段階を消音用音量の段階とし、1段階を調整用音量の段階とし、残り5段階を遊技用音量の段階としてもよい。なお、調整用音量の音量段階に対応する音量値は、遊技用音量の音量段階に対応する音量値に比して小さい。そして、調整用音量の音量段階に対応する指示段階の音量値は、一定値でもよいし、遊技用音量の最小音量よりも小さい音量において段階的に変化させることができる音量値としてもよい。また、消音用音量の音量値は零又はほぼ零とする。
・音量段階から特定される音量値(音量)は任意に変更することができる。この音量値は、所望の音量の音を出力できるように設定されていればよい。なお、音量段階から特定される音量値を変更する場合は、その変更に合わせて指示段階から特定される音量値(音量)も変更する。
・設定器33の配置は任意に変更してもよい。設定器33は、遊技者が操作不能であれば、遊技機の本体内部に配置されている必要はない。例えば、遊技機の本体外部(例えば、貯留皿の上面など)に配置されていてもよく、操作するために専用の鍵などを必要とする構成であれば遊技者は操作不能となる。
・設定器33の具体的な構成は任意に変更することができる。つまり、電源投入前に設定することができる構成であれば具体的な構成は限定されない。例えば、ディップスイッチでもよい。
・音量調整のために遊技者が操作可能とする操作手段の具体的な構成は任意に変更してもよい。例えば、タッチ式の操作手段、ダイアル式の操作手段、レバー式の操作手段でもよい。
・音量調整のために遊技者が操作可能とする操作手段は、音量調整専用の操作手段としてもよいし、他の用途に用いる兼用の操作手段としてもよい。例えば、兼用の操作手段の場合は、図柄変動ゲームや大当り遊技に伴う操作演出において使用できるようにしてもよい。
・設定器33に設定した音量段階へ復帰する所定条件は、例えば遊技機の電源を再投入することであってもよい。また、自動に復帰することに代えて、復帰用の操作手段などを設けてもよい。この復帰用の操作手段は、遊技者と遊技場の管理者のそれぞれが操作できてもよいし、遊技場の管理者のみが操作できてもよい。なお、復帰用の操作手段(デフォルトの設定に戻す手段)は、各メータK1〜K4とともに画面36に設けてもよい。
・操作ボタンBTの操作による音量調整は、デモンストレーション演出中のみに許容されるようにしてもよい。
・操作ボタンBTの操作による音量調整を飾り図柄を用いた図柄変動ゲーム中に許容する場合、常時、音量調整を許容してもよいし、図柄変動ゲームが所定の制御状態で行われているときに許容してもよい。この場合の制御状態としては、リーチ形成後のリーチ演出中の変動を除く変動(所謂、通常変動中)としてもよい。
・また、大当り遊技において操作ボタンBTの操作による音量調整を許容する場合、常時、音量調整を許容してもよいし、大当り遊技が所定の制御状態で行われているときに許容してもよい。この場合の制御状態としては、例えば、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出や、特定のラウンド遊技としてもよい。
・また、大当り遊技において操作ボタンBTの操作による音量調整を許容する場合、大当りの種類によって音量調整を許容する場合と許容しない場合とを設定してもよい。例えば、遊技者にとって有利度が高い大当りの場合は音量調整を許容してもよい。有利度が高い大当りには、例えば大当り遊技中に多くの賞球を獲得できる大当りを挙げることができる。
・音量表示部として、カテゴリーに関係なく全体の音量を設定する音量表示部(例えば実施形態と同様のメータ)を、実施形態のカテゴリー別の音量表示部に加えて設けてもよい。全体の音量を設定する音量表示部を設けた場合には、当該音量表示部を用いて音量を設定すると、実施形態で例示した全てのカテゴリーの音量が増加、又は減少するようにしてもよい。
・副制御基板31をサブ統括制御基板とし、副制御基板31とは別に演出表示装置11を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプLaを専門に制御する発光制御基板、スピーカSpを専門に制御する音声制御基板を設けてもよい。この場合、音声制御基板のCPUが制御手段となる。
・また、単一の基板に主制御基板30の主制御用CPU30aと副制御基板31の副制御用CPU31aとを搭載してもよい。また、上記の別例において、表示制御基板、発光制御基板、及び音声制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、若しくは複数の基板としてもよい。
・音量調整を可能とする音のカテゴリーを変更してもよい。例えば、「BGM」と「VOICE」のカテゴリーについて音量調整を可能としてもよい。この場合、「SE」や「GIMIC」は、操作ボタンBTの操作による音量調整を不能とした音になる。なお、音のカテゴリーについては、実施形態で例示した「BGM」、「SE」、「VOICE」、「GIMIC」の4つのカテゴリーに限らず、その他のカテゴリーの音量調整を可能としてもよい。
・画面36の表示内容は、現在の段階が特定できればその表示内容は任意に変更してもよい。例えば、現在の段階を数字で表示してもよい。また、画面36の表示内容には、例えばスピーカを模した画像を含み、音量調整用の画面であることを遊技者に報知してもよい。
・演出表示装置11として、主に演出表示を行う主表示装置(例えば、メイン液晶)と付加的に演出表示を行う副表示装置(例えば、サブ液晶)を搭載している場合、音量調整用の画面36を副表示装置に表示させるようにしてもよい。
・音量表示部を表示する表示手段は、飾り図柄を用いた図柄変動ゲームの演出表示装置11(画像表示部GH)とは別に設けた手段としてもよい。例えば、演出表示装置11とは別に液晶ディスプレイを設け、その液晶ディスプレイに音量表示部を表示させてもよい。また、音量表示部は、複数個の発光体(LED)を並設させ、当該発光体の点灯又は消灯によって段階を表示させる手段としてもよい。なお、音量表示部を表示させる手段は、専用の手段としてもよいし、他の用途に用いる兼用の手段としてもよい。
・画面36は、操作ボタンBTの操作が所定時間経過しても行われない場合に非表示の状態としてもよい。また、画面36に音量調整を反映させることを指示する指示表示を行い、その指示表示が選択されたことによって非表示の状態としてもよい。
・画面36は、画像表示部GHにおいて飾り図柄や保留表示と重ならない位置に表示されることが好ましい。
・副制御基板31がバックアップ機能を搭載していない場合、設定されている音量に関する情報は電源遮断によって消去されてもよい。一方、副制御基板31がバックアップ機能を搭載している場合、設定されている音量に関する情報は電源遮断後も保持されており、電源投入時にその記憶内容にしたがって音量値を設定してもよい。
・音量調整機能を搭載する遊技機として、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、音量調整機能を搭載する遊技機として、複数の特別図柄を用いるパチンコ遊技機、複数の大入賞口を有するパチンコ遊技機、あるいは単一の始動口を有するパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、第1始動口12と第2始動口13を備え、第2始動口13を遊技盤YBの右方領域に配置した右打ちのパチンコ遊技機10において、実施形態の音量調整機能を搭載してもよい。このような右打ちのパチンコ遊技機10では、遊技の進行において左打ちを推奨しているときに右打ちを継続していると右打ちエラーの報知を行う。このように右打ちエラーの報知(エラー状態)が行われているときは調整可能期間としてもよいし、調整不能期間としてもよい。
・音量調整機能を搭載する遊技機として、遊技球が特定領域を通過することを契機に大当り遊技を付与する遊技機(所謂1種2種混合機)に具体化してもよい。
・音量調整機能を搭載する遊技機として、「羽根もの」、「ヒコーキタイプ」とも言われる第2種に分類されるパチンコ遊技機に具体化してもよい。この種のパチンコ遊技機では、始動口への遊技球の入球を契機に入球装置の開閉羽根(開閉部材)が開き、入球装置へ入球した遊技球が特別入球口へ入球することによって大当り遊技(特別遊技)が生起される。
・音量調整機能を搭載する遊技機として、確率変動機能を搭載したパチンコ遊技機に具体化してもよい。確率変動機能は、当り抽選の当選を契機に所定の確率で、大当り遊技終了後の大当り抽選の当選確率を高確率に変動させる確率変動状態を付与する機能である。確率変動機能を有するパチンコ遊技機には、次回の大当りに当選するまで確率変動状態を付与する仕様や、転落抽選に当選するまで確率変動状態を付与する仕様、あるいは予め定めた回数分の図柄変動ゲームが終了するまで確率変動状態を付与する仕様がある。また、確率変動機能を有するパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確率変動状態を付与する仕様がある。
・音量調整機能を搭載する遊技機として、変動時間短縮機能を搭載したパチンコ遊技機に具体化してもよい。変動時間短縮機能は、開閉羽根15が開動作する確率を上昇させ、第2始動口13への単位時間あたりの入球率を向上させる入球率向上状態を付与する。
・音量調整機能を搭載する遊技機として、回胴式遊技機に具体化してもよい。回胴式遊技機には、遊技媒体としてメダルを用いるスロットマシンや、遊技媒体として遊技球を用いるスロットマシンを含む。このようにパチンコ遊技機とは異なる遊技機においても、音量調整機能による音量調整を行うことができる。回胴式遊技機においても、その仕様に応じて様々なエラー状態がある。このため、回胴式遊技機に音量調整機能を搭載する場合、エラー状態の種類に応じて音量調整を無効化する調整不能期間を設定してもよい。また、所定のエラー状態に限らず、回胴式遊技機で行われる演出のうち所定の演出において調整不能期間を設定してもよい。
10…パチンコ遊技機、11…演出表示装置、31…副制御基板、GH…画像表示部、BT…操作ボタン、UBT,DBT,LBT,RBT…押圧部、K1〜K4…メータ。

Claims (5)

  1. 遊技者が操作可能な操作手段を備え、当該操作手段の操作によって音量調整を可能とした遊技機において、
    音の出力を制御する制御手段と、
    表示手段と、を備え、
    前記表示手段は、音量情報を表示する複数の音量表示部を有し、
    前記操作手段による操作には、前記音量表示部を選択する操作と、その選択した音量表示部に予め定めた範囲内で所望の音量に応じた音量情報を設定する操作と、があり、
    前記制御手段が、各音量表示部に設定されている音量情報に応じた音量をもとに音の出力を制御することにより、遊技機の出力音を変化させるように構成されており、
    遊技機のエラー状態時において前記制御手段は、エラー報知を行わせ、
    前記エラー状態には、演出音の音量調整を行うことが可能なエラー状態と、演出音の音量調整を行うことができないエラー状態と、があることを特徴とした遊技機。
  2. 前記制御手段は、所定条件の成立により、音量を初期音量値に戻し、音の出力を制御し、
    前記初期音量値は、音量表示部毎に定められている請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記制御手段は、遊技機の制御状態が前記エラー状態を含む所定の制御状態であるときには音量調整を行わない請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記複数の音量表示部は、音のカテゴリー別に設けられている請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の遊技機。
  5. 遊技機の出力音には、前記操作手段の操作による音量調整を不能とした音を含む請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の遊技機。
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