JP2017093416A - 動物用排泄物処理シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の動物用排泄物処理シート(1)は、白色の繊維により構成された液透過性の表面シート(2)と、液不透過性の裏面シート(4)と、これらのシートの間に配置される吸収体(3)と、を備え、前記表面シート(2)は、排泄物の供給面である第1面と、該第1面とは反対側の面である第2面とを有し、さらに、前記表面シート(2)は、前記第1面の平均吸光度が700以上であり、前記第1面のフロック平均値が6.0以下であり、且つ、前記第1面のフロック比率が0.6〜1.7である。
【選択図】図1
Description
この特許文献1に開示されたペット用吸収性シートは、上述のような配色領域を有することによって、前記中間シート及び前記吸収体に保持された排泄物を隠蔽することができ、さらに、表面シートの全光線透過率が中間シートよりも低いことによって、前記中間シート及び前記吸収体に保持された排泄物が前記表面シートからは見え難くなるとされている。
さらに、特許文献1に開示されたペット用吸収性シートのように、表面シートの全光線透過率が中間シートよりも低いということだけでは、中間シートや吸収体に保持された排泄物の色が相対的に薄く見えるようになっても、表面シートの面方向において繊維密度等の構造上のムラがあると(すなわち、光の透過性のムラがあると)、中間シート乃至吸収体において、排泄物が保持された部分と排泄物が保持されていない部分との間の境界が認識されやすくなってしまい、中間シートや吸収体に保持された排泄物を十分に隠蔽できない虞があった。
したがって、本態様1の動物用排泄物処理シートは、吸収体に保持された排泄物の色自体が視認されにくくなっている上、吸収体における排泄物を保持した部分の輪郭も視認されにくくなっているため、上記特定の要件を満たす表面シートを備えているだけで、十分に優れた隠蔽性を発揮することができる。
したがって、本態様3の動物用排泄物処理シートは、表面シートにおける排泄物の跡が視認されにくくなっている。
したがって、本態様5の動物用排泄物処理シートは、前記表面シートにおいて、更に優れた隠蔽性を発揮することができる。
さらに、前記表面シートが、このような特定の芯鞘型の熱可塑性樹脂繊維(すなわち、芯部のみに酸化チタンが含有された芯鞘型の熱可塑性樹脂繊維)によって構成されていると、当該表面シートを製造する際に、鞘部の熱融着等による繊維同士の接合が酸化チタンによって阻害されにくくなるため、前記繊維同士をより確実に接合することができ、表面シートを強度に優れたものとすることができる。これにより、前記表面シートは、構成する芯鞘型の熱可塑性樹脂繊維の芯部が動物の引っ掻き動作等による影響を受けにくくなるため、上述の酸化チタンによって奏される作用効果を、長時間に亘って更に持続的に発揮することができる。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る動物用排泄物処理シート1は、長手方向L、幅方向W及び厚さ方向Tを有する、平面視にて矩形状のシートである。なお、本発明において、動物用排泄物処理シートの外形形状は、このような矩形状に限定されず、各種用途や意匠性等に応じて、正方形、多角形、円形、楕円形等の任意の形状を採用することができる。また、動物用排泄物処理シート1のサイズは、当該排泄物処理シートが適用される動物のサイズや種類等に応じて適宜設定することができ、例えば、適用される動物が犬の場合、長手方向Lの長さは、400mm〜1200mm程度であり、幅方向Wの長さは、250mm〜800mm程度である。
本実施形態に係る動物用排泄物処理シート1では、表面シート2の第1面における平均吸光度が700以上であり、白色の度合いが強い(すなわち、白色が濃い)ため、前記表面シート2を透過して吸収体3に吸収・保持された尿U(排泄物)の色が、図3(a)に示すように、表面シート側から視認されにくくなっている。さらに、前記表面シート2の第1面におけるフロック平均値が6.0以下であり、且つ、前記第1面におけるフロック比率が0.6〜1.7である(すなわち、前記表面シート2の地合いムラが少ない)ため、前記表面シート2の第1面における白色の色ムラが少なく(換言すれば、前記第1面が均等に白色であり)、吸収体3において、尿Uが保持された部分と尿Uが保持されていない部分との間の境界が、図3(a)に示すように、表面シート2側から視認されにくくなっている。
したがって、本実施形態に係る動物用排泄物処理シート1は、図3(a)に示すように、吸収体3に保持された尿Uの色自体が視認されにくくなっている上、前記吸収体3における尿Uを保持した部分の輪郭も視認されにくくなっているため、上述の特定要件を満たす表面シート2を備えているだけで、十分に優れた隠蔽性を発揮することができる。
一方、従来の動物用排泄物処理シート100では、表面シート200が上述の特定要件を満たしていないため、図3(b)に示すように、吸収体3に保持された尿Uの色自体が視認されやすく、さらに、前記吸収体3における尿Uを保持した部分の輪郭も視認されにくくなっている。
したがって、本発明においては、白色の繊維により構成された表面シートの、第1面における平均吸光度が大きいほど、光が散乱や反射等をされやすく、上述の白色の度合いが強くなる(すなわち、白色が濃くなる)ため、吸収体によって吸収・保持された尿などの排泄物の色が、前記表面シートの第1面側から視認しにくくなる。
なお、この平均吸光度は、例えば、野村商事株式会社製のフォーメーションテスター(FMT−MIII)を用いて、後述する測定条件にて測定することができる。
なお、本明細書においては、上述の撮影されたサンプル表面の全画素を水平方向に走査して、黒い画素(閾値より低い透過率のもの)の総数を調べ、これを、1以上の、連続して接する黒い画素のグループ数で除算して数値化したものを「フロック値」といい、さらに、長手方向Lにおけるフロック値を「第1方向フロック値」、幅方向におけるフロック値を「第2方向フロック値」という。但し、表面シートが、本実施形態のように長手方向及び幅方向を有する長形状の形状を有していない場合は、任意の一方向におけるフロック値を「第1方向フロック値」といい、該任意の一方向と同一面上で直交する他の方向におけるフロック値を「第2方向フロック値」という。
そして、本明細書においては、上述の第1方向フロック値と第2方向フロック値の平均値を「フロック平均値」といい、上述の第1方向フロック値と第2方向フロック値のうち、値の小さい方のフロック値を値の大きいフロック値で除した値を、「フロック比率」という。ここで、前記フロック平均値は、表面シート全般の吸光度の均一性の程度を表わす指標であり、前記フロック比率は、所定の二方向(すなわち、長手方向L及び幅方向W)における吸光度の偏りを表わす指標である。
したがって、本発明においては、白色の繊維により構成された表面シートの、フロック平均値が小さく、且つ、フロック比率が1に近づくほど、表面シートを構成する白色の繊維が偏在することなく均等に分布し、前記表面シートの第1面における白色の色ムラが少なくなるため、吸収体において尿などの排泄物が保持された部分と排泄物が保持されていない部分との間の境界が、表面シートの第1面側から視認されにくくなる。
なお、これらのフロック平均値及びフロック比率は、例えば、上述の野村商事株式会社製のフォーメーションテスター(FMT−MIII)を用いて、後述する測定条件にて長手方向L及び幅方向Wにおけるフロック値(すなわち、第1方向フロック値及び第2方向フロック値)をそれぞれ測定し、これらのフロック値からそれぞれ算出することができる。
中でも、上述の特定要件を満たす表面シートを形成しやすいという点から、前記液透過性のシート状部材は、エアースルー不織布であることが好ましい。
なお、本明細書において「白色」とは、L*a*b表色系のL*値が80以上であることを意味する。
ここで、熱可塑性樹脂繊維に添加される白色顔料は、特に制限されず、例えば、酸化チタン(チタン白)、酸化亜鉛(亜鉛華)、硫酸バリウムと硫化亜鉛の混合物、塩基性炭酸鉛(鉛白)などが挙げられるが、屈折率の高さや生体に対する低毒性などの点から、前記白色顔料は、酸化チタンを用いることが好ましい。
白色顔料として酸化チタンを用いる場合、当該酸化チタンの熱可塑性樹脂繊維中の含有量は、特に制限されないものの、1〜3質量%であることが好ましい。表面シートを構成する白色の繊維が、白色顔料の中でも特に高い屈折率を有する酸化チタンを1〜3質量%含んでいると、上述の特定要件を満たす表面シートを容易且つ確実に得ることができるため、表面シートによる上述の優れた隠蔽性を、より安定的に且つより確実に発揮することができる。
このような熱可塑性樹脂からなる繊維の構造は、特に制限されず、例えば、芯鞘型繊維、サイド・バイ・サイド型繊維、島/海型繊維等の複合繊維;中空タイプの繊維;扁平、Y字形、C字形等の異形断面型繊維;潜在捲縮又は顕在捲縮の立体捲縮繊維;水流、熱、エンボス加工等の物理的負荷により分割する分割繊維などが挙げられ、これらの構造を有する繊維は単独で使用しても、二種類以上の繊維を併用してもよい。
上述の酸化チタンが芯鞘型の熱可塑性樹脂繊維の芯部のみに含有されていると、当該繊維に入射した光が芯部に含まれている酸化チタンによって反射される際に、反射光が前記芯部の外表面を覆う鞘部において屈折して前記繊維から出射し、結果的に光をより多く乱反射させることができるため、酸化チタンの含有量が少なくても白色の度合いの強い繊維を得ることができる。
さらに、表面シートがこのような特定の芯鞘型の熱可塑性樹脂繊維(すなわち、芯部のみに酸化チタンが含有された芯鞘型の熱可塑性樹脂繊維)によって構成されていると、当該表面シートを製造する際に、鞘部の熱融着等による繊維同士の接合が酸化チタンによって阻害されにくくなるため、前記繊維同士をより確実に接合することができ、表面シートをより強度に優れたものとすることができる。その結果、表面シートは、構成する芯鞘型の熱可塑性樹脂繊維の芯部が動物の引っ掻き動作等による影響を受けにくくなるため、上述の酸化チタンによって奏される作用効果を、長時間に亘って更に持続的に発揮することができる。
さらに、上述の熱可塑性樹脂繊維は、例えば、界面活性剤や親水剤等を利用した処理(例えば、繊維内部への界面活性剤の練り込み、繊維表面への界面活性剤の塗布等)などの親水化処理が施されていてもよい。
そのような他の繊維としては、上述の熱可塑性樹脂と同様の熱可塑性樹脂からなる繊維が挙げられ、その含有量は、表面シートを構成する全繊維の75質量%以下であることが好ましい。
また、任意の添加剤としては、例えば、香料や消臭剤、抗菌剤、殺菌剤などが挙げられる。なお、これらの添加剤は、二種類以上を併用してもよい。
また、この第1面の平均吸光度は、隠蔽性の点では特に上限はないものの、2000以下であることが好ましく、1800以下が更に好ましい。
表面シート2の第1面の平均吸光度が2000以下であると、吸収体3に保持された排泄物が完全には隠蔽されないため、動物(例えば、犬等)の飼い主等が、動物による排泄の有無を、見えにくいながらも確認することができ、排泄物処理シートの交換時期を的確に認識することができる。
さらに、表面シートの、吸収体に対向する第2面が平坦な構造を有していると、表面シートの第2面と吸収体との間に隙間が形成されにくくなる(すなわち、表面シートの第2面と吸収体とが密着しやすくなる)ため、表面シートの第1面上に供給された動物の排泄物が毛管現象により吸収体側に引き込まれやすく、排泄物の吸収速度を向上させることができる上、表面シートにおける排泄物の液残りを防止することもできる。
したがって、このような表面シートを用いた動物用排泄物処理シートは、表面シートにおける排泄物の跡が視認されにくくなる。
なお、表面シートの厚みは、例えば、測定装置としてCOMPRESSION TESTER(カトーテック株式会社製、型式:KES−FB3 AUTO−A)を使用し、次のようにして測定することができる。表面シートの厚みを測定するに当たっては、表面シートからサンプリングした測定用試料を上述の測定装置に配置し、測定端子による前記測定用試料への圧力が0.5g/cm2のときの厚みを測定する。表面シートの厚みは、N=10での測定値の平均値を採用する。
したがって、このような表面シートを用いた動物用排泄物処理シートは、更に優れた隠蔽性能と高い吸収性能(吸収速度)とを発揮することができる。
さらに、前記吸収コア32は、図2に示すように、表面シート側に位置し且つ前記吸収性材料としての吸収性ポリマー321aによって構成された第1吸収コア321と、裏面シート側に位置し且つ前記吸収性材料としての吸収性ポリマー322a及び吸水性繊維322bによって構成された第2吸収コア322と、によって構成されている。
なお、本実施形態において、有色シート31と吸収コア32とは、水スプレーによって接着されている。この水スプレーは、吸収体3を製造する際に、吸収コア32(具体的には、吸収性ポリマー321aからなる第1吸収コア321)の上面(すなわち、動物用排泄物処理シートにおける表面シート側の表面)に水を噴霧し、その上に前記有色シート31を貼り付けるという接着手段である。なお、この噴霧された水は、その後蒸発し、当該水の噴霧箇所は乾燥した状態となるので、上述の有色シート31と吸収コア32(具体的には、吸収性ポリマー321aからなる第1吸収コア321)は、直接的に接合された状態となる。有色シート31と吸収コア32とがこのような水スプレーによって接着されていると、有色シート31と吸収コア32との間に接着剤が介在せず、表面シート側から移行してきた尿などの排泄物を迅速に吸収コア32に吸収させることができるので、動物の排泄直後から上述の隠蔽効果や消臭効果を発揮することができ、動物の飼い主等に対して快適な飼育環境を提供することができる。
このような有色領域は、単一の色彩によって構成されていても、複数種類の色彩によって構成されていてもよく、また、有色領域は、色彩を伴った模様や柄、キャラクター等の任意の形態で構成することができる。
有色シートの有色領域がこのような色彩を伴った模様や柄、キャラクター等の形態で構成されていると、吸収コアに保持された排泄物の輪郭(すなわち、吸収コアにおける排泄物が保持された部分と排泄物が保持されていない部分との境界)が、有色シートの模様や柄等に紛れて目立たなくなるため、前記吸収体に保持された排泄物が表面シート側から更に視認されにくくなる。
なお、有色領域を形成するための着色手段は、特に限定されず、染色や印刷などの任意の着色手段を採用することができる。
この別の実施形態に係る動物用排泄物処理シート10は、吸収体3Aに含まれる有色シートとして、全体が単一の色彩に着色され且つ花柄の模様が付された有色領域を有する親水性のティッシュペーパーを採用したこと以外は、上述の実施形態に係る動物用排泄物処理シート1と同様の構成を有するものである(図4(a)を参照)。
さらに、第1吸収コア321は、図2に示すように、上述の有色シート31と第2吸収コア322との間において面状に分散した状態で存在する、粒状の吸収性ポリマー321aによって構成されていて、第2吸収コア322は、上述の第1吸収コア321とコアラップシート33との間に配置された、粒状の吸収性ポリマー322aと吸水性繊維322bとの混合物によって構成されている。
また、吸水性繊維の坪量は、特に制限されないが、液の吸収性の点から、30g/m2〜150g/m2の範囲内であることが好ましい。
さらに、吸収体3に含まれる吸収コア32が上述のような第1吸収コア321及び第2吸収コア322によって構成されていると、犬などの動物が本実施形態に係る動物用排泄物処理シート1の上に乗ったときに、動物の足から掛かる圧力によって前記第2吸収コア322に含まれる吸水性繊維322bの間に保持された排泄物が滲み出てきたとしても、この滲み出てきた排泄物を、前記第2吸収コア322に含まれる吸収性ポリマー322aと、表面シート2側に位置する第1吸収コア321の吸収性ポリマー321aとによって吸収することができるため、表面シート2の第1面(排泄物の供給面)に向けて排泄物が戻りにくくなる。これにより、動物の足が汚れたり、吸収体3から戻ってきた排泄物によって悪臭が発生したりすることを防ぐことができる。
また、本実施形態に係る動物用排泄物処理シート1は、吸収体3が、第1吸収コア321の吸収性ポリマー321aと、第2吸収コア322に含まれる吸収性ポリマー322a及び吸水性繊維322bと、を吸収性材料として含んでいるため、吸収体全体として保水量が大きく、動物から排泄される排泄物を長時間に亘って確実に吸収・保持することができる。
また、吸収コアを構成する吸収性材料も、上述の吸収性ポリマーや吸水性繊維に限定されず、当技術分野において従来から用いられている任意の吸収性材料を採用することができる。
本発明において、コアラップシートは、液透過性を有し且つ吸収コアの型崩れ等を防止し得るものであれば特に制限されず、上述のティッシュペーパーのほか、例えば、エアースルー不織布、スパンボンド不織布などの任意の不織布を用いることができる。
このような裏面シート4を構成する液不透過性のシート部材は、特に制限されず、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等の非通気性樹脂フィルム、該樹脂フィルムに不織布を貼り合わせた積層体、撥水性又は疎水性の不織布などを好適に用いることができる。
(1)表面シートの製造
白色顔料(例えば、酸化チタン等)を所定の含有量で含有する、繊維(例えば、PET(芯部)/PE(鞘部)の芯鞘型複合繊維)をカーディング装置に供給し、該カーディング装置内において前記芯鞘型複合繊維を開繊して、ウェブを形成する。形成したウェブを更に搬送方向の下流側に搬送しながら、例えば、エアースルー方式の加熱装置に搬送し、該加熱装置内でウェブ内の繊維同士を交絡させることにより、表面シートとなる親水性の不織布を得る。
なお、表面シートの第1面に上述の凹凸構造を形成する場合は、上記の親水性の不織布の一方の表面(第1面)に、例えば、高圧のエアーを均等に吹き付けること等により、前記不織布の第1面の略全面に亘って上述の凹凸構造を形成することができる。
(2)吸収体の製造
上述の吸収性材料を含む略平板状の第2吸収コアを用意し、この第2吸収コアの一方の表面に所定量の吸収性ポリマーを均一に配置することにより第1吸収コアを形成し、当該第1吸収コア及び第2吸収コアの積層物からなる吸収コアを得る。さらに、この吸収コアの上面に上述の有色シートを貼り付けた後、当該有色シート及び吸収コアを任意のコアラップシートによって被覆することにより、吸収体を得る。
(3)動物用排泄物処理シートの製造
吸収体の有色シート側の一方の面に、例えば、ホットメルト型の接着剤を用いて、上述の表面シートの第2面を接合した後、吸収体の第2吸収コア側の他方の面に、例えば、ポリエチレン製の非通気シートを裏面シートとして配置し、前記表面シートと前記裏面シートの間に吸収体を挟んだ状態で、前記表面シートと前記裏面シートのそれぞれの周縁部を、ホットメルト型の接着剤によって接合することにより、上述の実施形態のような本発明の動物用排泄物処理シートを得ることができる。
なお、本明細書において、「第1」、「第2」等の序数は、当該序数が付された事項を区別するためのものであり、各事項の順序や優先度、重要度等を意味するものではない。
芯部に白色顔料である酸化チタンを2.40質量%の含有量で含有する、PET(芯部)/PE(鞘部)の芯鞘型複合繊維(繊度2.2dtex、繊維長51mm)をカーディング装置に供給し、該カーディング装置内において前記芯鞘型複合繊維を開繊して、ウェブを形成した。形成したウェブを更に搬送方向の下流側に搬送しながら、エアスルー方式の加熱装置に搬送し、該加熱装置内でウェブ内の繊維同士を交絡させることにより、実施例1の表面シートとなる親水性の不織布を得た。このようにして得られた実施例1の表面シートは、坪量が22g/m2であり、厚みが0.99mmであった。
芯鞘型複合繊維の芯部に含有する酸化チタンの含有量を2.43質量%とし、表面シートの坪量及び厚みをそれぞれ25g/m2及び1.30mmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の表面シートを作製した。
表面シートの坪量及び厚みをそれぞれ20g/m2及び0.77mmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3の表面シートを作製した。
芯鞘型複合繊維の芯部に含有する酸化チタンの含有量を2.43質量%とし、表面シートの坪量及び厚みをそれぞれ25g/m2及び1.30mmとし、さらに、表面シートの第1面に、一方向に延びる複数本の畝部と隣接する畝部の間に形成される溝部とによって構成される畝溝構造を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の表面シートを作製した。
芯鞘型複合繊維の芯部に含有する酸化チタンの含有量を0.45質量%とし、表面シートの坪量及び厚みをそれぞれ25g/m2及び1.29mmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2の表面シートを作製した。
芯鞘型複合繊維の芯部に含有する酸化チタンの含有量を0.04質量%とし、表面シートの坪量及び厚みをそれぞれ17g/m2及び0.18mmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例3の表面シートを作製した。
表面シートを構成する繊維に含有する酸化チタンの含有量を0.04質量%以下とし、表面シートの坪量及び厚みをそれぞれ8g/m2及び0.13mmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例4の表面シートを作製した。
表面シートを構成する繊維に含有する酸化チタンの含有量を0.04質量%以下とし、表面シートの坪量及び厚みをそれぞれ17g/m2及び0.65mmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例5の表面シートを作製した。
(1)測定する表面シートから、30cm×20cmの試験片を採取する。
(2)フォーメーションテスター(品番:FMT−MIII、野村商事株式会社製)を用いて、拡散板の上に置いた試験片の下側から直流定電流(6V30W)のタングステン電流で光を照射する。
(3)CCDカメラにより、25cm×18cmの範囲を撮影した透過像を320×230(=73,600)の画素に分解し、各々の画素の受ける光の強さを測定し、平均吸光度、前後方向(第1方向)フロック値、左右方向(第2方向)フロック値をそれぞれ算出する。なお、その他の測定条件は、各画素の測定値が10ビット、移動平均画素が1、フロック処理が1である。
(4)得られた第1方向フロック値及び第2方向フロック値から、両者の値の和を2で除することにより平均フロック値を算出するとともに、第1方向フロック値と第2方向フロック値のうち、値の小さい方のフロック値を値の大きいフロック値で除することによりフロック比率を算出する。
(1)評価対象の表面シートを、青色に着色されたティッシュペーパーを含む任意の吸収体の上に被せることにより、評価用サンプルを作製する。
(2)評価用サンプルの表面シートの上に、模擬尿として黄色に着色された水を所定量滴下する。
(3)模擬尿が吸収体に吸収された後、表面シート側から目視にて、模擬尿が視認される態様を以下の判定基準に従って判定する。
(4)上記の(1)〜(3)のステップを7回実施し、その平均を評価値として算出する。
(判定基準)
4点:模擬尿がほとんど視認できない
3点:模擬尿が視認しにくい
2点:模擬尿が視認できる
1点:模擬尿が視認しやすい
0点:模擬尿が明確に視認できる
2 表面シート
3 吸収体
31 有色シート
32 吸収コア
321 第1吸収コア
322 第2吸収コア
33 コアラップシート
4 裏面シート
本実施形態に係る動物用排泄物処理シート1では、表面シート2の第1面における平均吸光度が700以上であり、白色の度合いが強い(すなわち、白色が濃い)ため、前記表面シート2を透過して吸収体3に吸収・保持された尿U(排泄物)の色が、図3(a)に示すように、表面シート側から視認されにくくなっている。さらに、前記表面シート2の第1面におけるフロック平均値が6.0以下であり、且つ、前記第1面におけるフロック比率が0.6〜1.7である(すなわち、前記表面シート2の地合いムラが少ない)ため、前記表面シート2の第1面における白色の色ムラが少なく(換言すれば、前記第1面が均等に白色であり)、吸収体3において、尿Uが保持された部分と尿Uが保持されていない部分との間の境界が、図3(a)に示すように、表面シート2側から視認されにくくなっている。
したがって、本実施形態に係る動物用排泄物処理シート1は、図3(a)に示すように、吸収体3に保持された尿Uの色自体が視認されにくくなっている上、前記吸収体3における尿Uを保持した部分の輪郭も視認されにくくなっているため、上述の特定要件を満たす表面シート2を備えているだけで、十分に優れた隠蔽性を発揮することができる。
一方、従来の動物用排泄物処理シート100では、表面シート200が上述の特定要件を満たしていないため、図3(b)に示すように、吸収体3に保持された尿Uの色自体が視認されやすく、さらに、前記吸収体3における尿Uを保持した部分の輪郭も視認されやすくなっている。
Claims (8)
- 白色の繊維により構成された液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、これらのシートの間に配置される吸収体と、を備えた、動物用排泄物処理シートであって、 前記表面シートは、排泄物の供給面である第1面と、該第1面とは反対側の面である第2面とを有し、
前記表面シートは、前記第1面の平均吸光度が700以上であり、前記第1面のフロック平均値が6.0以下であり、且つ、前記第1面のフロック比率が0.6〜1.7である、
前記動物用排泄物処理シート。 - 前記表面シートは、前記第1面の平均吸光度が2000以下である、請求項1に記載の動物用排泄物処理シート。
- 前記表面シートは、前記第1面が凹凸構造を有し、前記第2面が平坦な構造を有する、請求項1又は2に記載の動物用排泄物処理シート。
- 前記白色の繊維は、酸化チタンを含んでいて、該酸化チタンの繊維中の含有量が1〜3質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の動物用排泄物処理シート。
- 前記白色の繊維は、芯鞘型の熱可塑性樹脂繊維からなり、前記酸化チタンが、前記芯鞘型の熱可塑性樹脂繊維の芯部のみに含有されている、請求項4に記載の動物用排泄物処理シート。
- 前記表面シートの厚みが0.5mm以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の動物用排泄物処理シート。
- 前記表面シートの坪量が20g/m2以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の動物用排泄物処理シート。
- 前記吸収体は、吸収性材料を含む吸収コアを有し、
前記表面シートと前記吸収コアとの間には、少なくとも部分的に有色領域を有する有色シートが配置されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の動物用排泄物処理シート。
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