以下、図面に基づいて、本願の開示する医療情報表示装置、医療情報表示方法および医療情報表示プログラムの実施例を詳細に説明する。なお、本実施例により、開示技術が限定されるものではない。また、以下の実施例は、矛盾しない範囲で適宜組みあわせてもよい。
図1は、実施例の医療情報システムの構成の一例を示すブロック図である。図1に示す医療情報システム1は、端末装置10と、端末装置20と、サーバ100とを有する。なお、図1では、端末装置10および端末装置20について、それぞれ1つを一例として示したが、端末装置10および端末装置20の数は限定されず、任意の数の端末装置10および端末装置20を有してもよい。また、端末装置10は、医療情報表示装置の一例である。
端末装置10、端末装置20およびサーバ100の間は、ネットワークNを介して相互に通信可能に接続される。かかるネットワークNには、有線または無線を問わず、インターネットを始め、LAN(Local Area Network)やVPN(Virtual Private Network)などの任意の種類の通信網を採用できる。
端末装置10は、例えば、看護師が用いて、注射等の各処置の情報であるオーダの表示、患者の認証、各処置の実施の登録等を行うコンピュータである。端末装置10は、例えば、サーバ100から受信した注射オーダの情報を表示して、看護師による患者認証、注射オーダの実施の入力を受け付ける。端末装置10は、受け付けた情報をサーバ100に送信する。端末装置10の一例としては、タブレット端末を採用できる。端末装置10には、上記のタブレット端末等の可搬型の端末のみならず、据置型のパーソナルコンピュータを端末装置10として採用することもできる。また、端末装置10は、可搬型の端末としては、上記のタブレット端末の他にも、例えば、可搬型のパーソナルコンピュータや、スマートフォン、携帯電話機等の移動体通信端末等を採用することもできる。
端末装置10は、例えば、看護師がある患者に注射を実施する場合に、例えば、患者および輸液に付加されたバーコードを読み込むことにより患者の識別情報および輸液の識別情報の入力を受け付ける。端末装置10は、受け付けた患者の識別情報および輸液の識別情報をサーバ100に送信する。サーバ100は、受信した患者の識別情報および輸液の識別情報に基づいて、該患者に対する注射オーダに関連する他のオーダを端末装置10に送信する。端末装置10は、サーバ100から該患者に対する注射オーダに関連する他のオーダを受信して取得する。端末装置10は、注射オーダの実施の際に、注射オーダと、取得された他のオーダとを同一画面に一覧表示する。これにより、看護師の実施業務が効率的に行えるように支援できる。
すなわち、端末装置10は、患者の識別情報の入力を受け付けると、患者に対する注射オーダの情報と、該患者の識別情報とを対応付ける対応情報と、注射オーダの情報と、該注射オーダに関連する他のオーダの情報とを対応付ける対応情報と、を記憶する記憶部を参照して、受け付けた患者の識別情報に対応付けられた注射オーダの情報と、該注射オーダに関連する他のオーダの情報とを取得する。端末装置10は、注射オーダの実施の確認操作を受け付けると、取得した注射オーダと、取得した他のオーダとを同一画面に一覧表示する。これにより、看護師の実施業務が効率的に行えるように支援できる。
端末装置20は、例えば、医師が用いて、注射等の各処置の実施、投薬等、つまりオーダを指示するコンピュータである。端末装置20は、例えば、医師から注射等の各処置の実施、投薬等のオーダの入力を受け付けて、入力されたオーダをサーバ100に送信する。端末装置20の一例としては、据置型のパーソナルコンピュータを採用できる。端末装置20には、上記の据置型のパーソナルコンピュータのみならず、タブレット端末等の可搬型の端末を端末装置20として採用することもできる。また、端末装置20は、可搬型の端末としては、上記のタブレット端末の他にも、例えば、可搬型のパーソナルコンピュータや、スマートフォン、携帯電話機等の移動体通信端末等を採用することもできる。
サーバ100は、例えば、注射や投薬等の各種オーダ、電子カルテ等の医療情報を管理するデータベースを有し、端末装置10および端末装置20との間で各種の情報をやりとりする。サーバ100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。ここで、データベースを記憶する記憶部120の構成について、先に説明する。記憶部120は、オーダDB121と、関連DB122と、IN項目DB123とを有する。なお、以下の説明では、注射オーダを一例として説明するので、オーダDB121と、関連DB122と、IN項目DB123とについて説明し、データベースの他の構成については説明を省略する。
オーダDB121は、各種のオーダを記憶する。すなわち、オーダDB121は、患者に対する注射オーダの情報と、該患者の識別情報とを対応付ける対応情報を記憶する。図2は、オーダDBの一例を示す図である。図2に示すように、オーダDB121は、「オーダID」、「患者ID」、「伝票種別」、「指示内容」、「輸液ID」、「用法」、「開始日時」、「終了日時」、「依頼者」、「依頼日時」、「更新者」、「更新日時」といった項目を有する。オーダDB121は、例えば、オーダごとに1レコードとして記憶する。
「オーダID」は、オーダを識別する識別子である。「患者ID」は、患者を識別する識別子、つまり患者の識別情報である。「伝票種別」は、オーダの種別を示す情報である。例えば、伝票種別が「指示:注射」であれば、注射オーダであることを示す。「指示内容」は、オーダの指示の内容を示す情報である。「輸液ID」は、輸液を識別する識別子である。「用法」は、指示内容に薬品が含まれる場合における当該薬品の用法を示す情報である。「開始日時」は、オーダの指示の開始日時を示す情報である。「終了日時」は、オーダの指示の終了日時を示す情報である。なお、「終了日時」は、指示が単発である場合には空欄であってもよい。「依頼者」は、当該オーダの依頼者、すなわちオーダの発行者を示す情報である。「依頼日時」は、当該オーダが依頼された日時、すなわちオーダの発行日時を示す情報である。「更新者」は、当該オーダを更新した者を示す情報である。「更新日時」は、当該オーダが更新された日時を示す情報である。
図1の説明に戻って、関連DB122は、オーダ間の関連付けを記憶する。すなわち、関連DB122は、注射オーダの情報と、該注射オーダに関連する他のオーダの情報とを対応付ける対応情報を記憶する。図3は、関連DBの一例を示す図である。図3に示すように、関連DB122は、「オーダID」、「関連オーダID」といった項目を有する。関連DB122は、例えば、オーダごとに1レコードとして記憶する。
「オーダID」は、オーダを識別する識別子である。「関連オーダID」は、オーダIDに関連付けられるオーダを識別する識別子である。関連オーダIDは、例えば、医師が端末装置20を用いてオーダを発行する際に、関連するオーダのオーダIDが入力される。関連オーダIDは、例えば、注射オーダに関連する他のオーダ、つまり関連オーダであるルート変更指示のオーダの場合には、当該注射オーダのオーダIDが関連オーダIDとして関連付けられる。図3の例では、オーダID「C002」および「C003」には、オーダID「C001」が関連付けられていることを示す。
図1の説明に戻って、IN項目DB123は、輸液の情報を記憶する。図4は、IN項目DBの一例を示す図である。図4に示すように、IN項目DB123は、「患者ID」、「手技」、「ルート」、「タイトルID」、「輸液ID」、「速度」、「開始日時」、「変更日時」、「終了日時」といった項目を有する。IN項目DB123は、例えば、輸液に関する実施の情報ごとに1レコードとして記憶する。
「患者ID」は、患者を識別する識別子、つまり患者の識別情報である。「手技」は、注射を実施する際の技術および手法を示す情報である。「ルート」は、注射を実施する患者の身体の部位や位置、区別色等を識別する情報であり、例えば、青、白、茶といった情報である。「タイトルID」は、患者に関する情報を日時順に表示する表において、輸液を表すラインのタイトルを識別する識別子である。「輸液ID」は、輸液を識別する識別子である。「速度」は、点滴速度を示す情報である。「開始日時」は、注射の開始日時を示す情報である。「変更日時」は、例えば、ルートが変更された場合の変更日時を示す情報である。「終了日時」は、注射の終了日時を示す情報である。
図1の説明に戻って、サーバ100は、例えば、端末装置20から各処置の実施、投薬等の情報(オーダ)を受信すると、受信した情報をオーダDB121に記憶するとともに、担当する看護師の端末装置10に対してオーダを送信する。また、サーバ100は、例えば、端末装置10から患者の識別情報および輸液の識別情報を受信すると、患者の識別情報および輸液の識別情報に基づいて、オーダDB121および関連DB122を参照し、該患者に対する注射オーダに関連する他のオーダを端末装置10に送信する。また、サーバ100は、例えば、端末装置10から注射オーダの実施の情報等を受信すると、受信した実施の情報等をIN項目DB123に記憶する。
次に、端末装置10の構成について説明する。図1に示すように、端末装置10は、通信部11と、入力部12と、表示操作部13と、記憶部14と、制御部15とを有する。なお、端末装置10は、図1に示す機能部以外にも既知のコンピュータが有する各種の機能部、例えば各種の入力デバイスや音声出力デバイス等の機能部を有することとしてもかまわない。
通信部11は、例えば、無線LAN等の通信モジュールやNIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部11は、ネットワークNを介してサーバ100と有線または無線で接続され、サーバ100との間で情報の通信を司る通信インタフェースである。通信部11は、サーバ100から注射オーダに関連する他のオーダ、つまり関連オーダを受信する。通信部11は、受信した関連オーダを制御部15に出力する。また、通信部11は、制御部15から入力された注射オーダおよび関連オーダに対応する実施の情報をサーバ100に送信する。
入力部12は、例えば、患者の識別情報および輸液の識別情報の入力を受け付ける入力デバイスである。例えば、入力部12は、患者の識別情報および輸液の識別情報を含むバーコードを読み込むバーコードリーダによって実現される。入力部12は、読み込んだ患者の識別情報および輸液の識別情報を制御部15に出力する。
表示操作部13は、各種情報を表示するための表示デバイス、および、ユーザ、つまり看護師から各種操作を受け付ける入力デバイスである。例えば、表示操作部13は、表示デバイスとして液晶ディスプレイ等によって実現される。また、例えば、表示操作部13は、入力デバイスとして、タッチパネル等によって実現される。つまり、表示操作部13は、表示デバイスと入力デバイスとが一体化される。表示操作部13は、ユーザによって入力された操作を操作情報として制御部15に出力する。
記憶部14は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、ハードディスクや光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部14は、サーバ100から受信したオーダ等を記憶する。また、記憶部14は、制御部15での処理に用いる情報を記憶する。
制御部15は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、内部の記憶装置に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部15は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されるようにしてもよい。制御部15は、受付部16と、取得部17と、表示制御部18とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部15の内部構成は、図1に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
受付部16は、例えば、サーバ100から取得した注射オーダを表示中の患者認証画面において、患者の識別情報および輸液の識別情報の入力を受け付ける。受付部16は、例えば、患者に付加されたバーコードが入力部12で読み取られ、入力部12から患者の識別情報が入力されると、当該患者の識別情報の入力を受け付ける。また、受付部16は、例えば、輸液の容器等に付加されたバーコードが入力部12で読み取られ、入力部12から輸液の識別情報が入力されると、当該輸液の識別情報の入力を受け付ける。受付部16は、受け付けた患者の識別情報および輸液の識別情報を、通信部11を介してサーバ100に送信する。
また、受付部16は、患者認証画面にオーダ一覧が表示されると、注射オーダおよび関連オーダに対する実施の入力を受け付ける。受付部16は、実施の入力を受け付けた後に、例えば、ユーザによって確定ボタンが押下されることにより確定指示が入力されると、実施の情報を、通信部11を介してサーバ100に送信する。
さらに、受付部16は、患者認証画面にオーダが一覧表示された画面上において、注射オーダのルート変更指示および速度変更指示のうち、1つ以上の指示のオーダについて入力を受け付ける。このとき、表示操作部13には、ルート選択画面または点滴速度変更画面が表示され、これらの画面によってオーダの入力を受け付ける。受付部16は、受け付けたオーダを、通信部11を介してサーバ100に送信する。なお、サーバ100に送信されるオーダには、関連付けに関する情報が含まれるので、患者認証画面でオーダが一覧表示される際に、注射オーダの関連オーダとして表示が可能となる。
取得部17は、患者の識別情報に基づく注射オーダを取得する旨の操作情報が表示操作部13から入力されると、サーバ100に該患者の識別情報を送信し、サーバ100から該患者の注射オーダを取得する。また、取得部17は、受付部16がサーバ100に対して送信した患者の識別情報および輸液の識別情報に基づく関連オーダを、サーバ100から受信して取得する。取得部17は、取得した関連オーダを表示制御部18に出力する。
ここで、取得された他のオーダである関連オーダは、注射オーダの速度変更指示、および、患者の状態に関する情報を実施条件とする速度変更指示のうち、1つ以上の指示を含むオーダである。患者の状態に関する情報は、例えば、患者の血圧、呼吸、脈拍および体温等の情報である。また、患者の状態に関する情報を実施条件とするとは、例えば、図2の3行目の例では、指示内容が「収縮期血圧90mmHgが1時間持続で1ml/hrずつ増量可」である。これは、「収縮期血圧90mmHgが1時間持続」したことを実施条件とし、当該実施条件を満たせば、点滴を「1ml/hrずつ増量」する速度変更を行ってもよいという速度変更指示である。また、取得部17は、関連オーダとして、注射オーダの実施日時の時点で有効なオーダを取得するようにしてもよい。
表示制御部18は、取得部17から関連オーダが入力されると、注射オーダと、取得された他のオーダである関連オーダとを患者認証画面に一覧表示して表示操作部13に表示させる。すなわち、表示制御部18は、注射オーダの実施の際に、注射オーダと、関連オーダとを同一画面に一覧表示させる。言い換えると、表示制御部18は、注射オーダの実施の入力を受け付けるための確認操作を受け付けると、注射オーダと、関連オーダとを同一画面に一覧表示させる。
表示制御部18は、患者認証画面にオーダ一覧が表示されると、注射オーダおよび関連オーダに対する実施の入力が行われた後に、ユーザの指示が入力されるまでオーダを一覧表示させた患者認証画面を表示操作部13に表示させる。また、表示制御部18は、表示された注射オーダに対して、ルート変更指示または速度変更指示を受け付ける場合に、ルート選択画面または点滴速度変更画面を表示操作部13に表示させる。
表示制御部18は、患者認証画面において、当該患者に関するオーダ一覧を表示するための指示簿参照ボタンが押下されると、当該患者に関する全てのオーダを一覧表示するオーダ一覧画面を表示操作部13に表示させる。
ここで、図5から図8を用いて各種画面について説明する。図5は、患者認証画面の一例を示す図である。図5に示すように、例えば、患者認証画面30には、オーダ一覧として、注射オーダ31、ルート指定オーダ32および速度変更オーダ33が表示される。なお、ルート指定オーダ32および速度変更オーダ33は、注射オーダ31の関連オーダである。また、患者認証画面30では、注射オーダ31に関連指示、つまり関連オーダがあることを伝えるメッセージ34が表示される。また、患者認証画面30では、チェックボックス35のチェックを外すことにより、関連オーダを非表示とすることができる。
患者認証画面30では、患者の認証情報および輸液の認証情報の入力を受け付け、間違いがなければ領域36に丸印が表示され、患者認証が正しく行われたことを示す。また、患者認証画面30では、注射オーダおよび関連オーダに対する実施の入力が行われた後に、確定ボタン37が押下されることで、入力された実施の情報がサーバ100に送信される。さらに、患者認証画面30では、指示簿参照ボタン38が押下されると、指示簿カレンダ、つまりオーダ一覧画面が表示される。
図6は、オーダ一覧画面の一例を示す図である。図6に示すように、オーダ一覧画面40では、領域41に当該患者に関する全てのオーダが一覧表示される。なお、オーダ一覧画面40は、指示簿カレンダともいう。また、オーダ一覧画面40では、例えば、日付、新規指示等でフィルタリングを行った結果のオーダ一覧が表示されてもよい。
図7は、ルート変更指示の入力の一例を示す図である。図7の例では、患者認証画面50において、注射オーダのボタン51が右クリックされると、コンテキストメニュー52が表示される。コンテキストメニュー52では、ルート変更を示す項目53が選択されると、ルート選択画面54が表示される。ルート選択画面54では、看護師によってルート変更に関する指示内容が選択され、確定ボタン55が押下されることでルート変更のオーダがサーバ100に送信される。その後、患者認証画面50において確定ボタン56が押下されることで、オーダの実施が入力される。すなわち、患者認証画面50では、ルート変更が即実施される。
図8は、速度変更指示の入力の一例を示す図である。図8の例では、患者認証画面60において、注射オーダのボタン61が右クリックされると、コンテキストメニュー62が表示される。コンテキストメニュー62では、速度変更を示す項目63が選択されると、点滴速度変更画面64が表示される。点滴速度変更画面64では、看護師によって点滴速度変更に関する指示内容が選択され、確定ボタン65が押下されることで点滴速度変更のオーダがサーバ100に送信される。また、点滴速度変更画面64では、確定ボタン65が押下されると入力画面66が表示される。入力画面66には、点滴速度変更画面64で選択された指示内容が点滴速度欄67に反映される。入力画面66では、確定ボタン68が押下されることで、点滴速度変更の情報がサーバ100に送信される。その後、患者認証画面60において確定ボタン69が押下されることで、オーダの実施が入力される。すなわち、患者認証画面60では、点滴の速度変更が即実施される。
次に、サーバ100の構成について説明する。図1に示すように、サーバ100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、サーバ100は、図1に示す機能部以外にも既知のコンピュータが有する各種の機能部、例えば各種の入力デバイスや音声出力デバイス等の機能部を有することとしてもかまわない。なお、記憶部120については先に説明したので、ここでは説明を省略する。
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。通信部110は、ネットワークNを介して端末装置10および端末装置20と有線または無線で接続され、端末装置10および端末装置20との間で情報の通信を司る通信インタフェースである。通信部110は、端末装置10から患者の識別情報および輸液の識別情報を受信する。通信部110は、受信した患者の識別情報および輸液の識別情報を制御部130に出力する。また、通信部110は、制御部130から入力された関連オーダを端末装置10に送信する。
通信部110は、端末装置10から当該端末装置10で入力された注射オーダおよび関連オーダに対応する実施の情報を受信する。通信部110は、受信した注射オーダおよび関連オーダに対応する実施の情報を制御部130に出力する。また、通信部110は、端末装置20から注射オーダおよび関連オーダを受信すると、受信した注射オーダおよび関連オーダを制御部130に出力する。なお、通信部110は、端末装置10から注射オーダおよび関連オーダを受信してもよい。また、通信部110は、制御部130から入力された注射オーダおよび関連オーダを端末装置10に送信する。
制御部130は、例えば、CPUやMPU等によって、内部の記憶装置に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されるようにしてもよい。制御部130は、DB管理部131を有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図1に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
DB管理部131は、各種DBへの入出力を管理する。DB管理部131は、例えば、オーダDB121、関連DB122およびIN項目DB123への入出力を管理する。DB管理部131は、通信部110を介して端末装置10から患者の識別情報および輸液の識別情報を受信する。DB管理部131は、受信した患者の識別情報および輸液の識別情報に基づいて、オーダDB121および関連DB122を参照し、注射オーダの関連オーダを抽出する。DB管理部131は、抽出した関連オーダを、通信部110を介して端末装置10に送信する。なお、DB管理部131は、通信部110を介して端末装置10から患者の識別情報を受信すると、オーダDB121を参照し、該患者の注射オーダを、通信部110を介して端末装置10に送信する。DB管理部131は、通信部110を介して端末装置10から注射オーダおよび関連オーダに対応する実施の情報を受信する。DB管理部131は、受信した注射オーダおよび関連オーダに対応する実施の情報をIN項目DB123に記憶する。
また、DB管理部131は、端末装置10または端末装置20から受信した注射オーダおよび関連オーダをオーダDB121に記憶するとともに、注射オーダと関連オーダとの関連付けを関連DB122に記憶する。さらに、DB管理部131は、端末装置20から受信した注射オーダおよび関連オーダを、通信部110を介して担当する看護師の端末装置10に送信する。
すなわち、DB管理部131は、医師によるオーダの登録時には、医師が用いる端末装置20から注射オーダおよび関連オーダを受信すると、オーダをオーダDB121に記憶し、オーダ間の関連付けを関連DB122に記憶する。また、DB管理部131は、端末装置20から受信した注射オーダおよび関連オーダを、通信部110を介して担当する看護師の端末装置10に送信する。
また、DB管理部131は、看護師による実施の情報の登録時には、看護師が用いる端末装置10から注射オーダおよび関連オーダに対応する実施の情報を受信すると、実施の情報をIN項目DB123に記憶する。
また、DB管理部131は、看護師による点滴速度変更等のオーダの登録時には、看護師が用いる端末装置10から関連オーダを受信すると、関連オーダをオーダDB121に記憶し、関連オーダと注射オーダとの関連付けを関連DB122に記憶する。なお、看護師によるオーダの登録は、例えば、患者のベッドサイド等で医師が口頭で指示した場合に行われる。
次に、実施例の医療情報システム1の動作について説明する。図9は、実施例の表示処理の一例を示すフローチャートである。
端末装置10の受付部16は、例えば、サーバ100から取得した注射オーダを表示中の患者認証画面において、患者の識別情報および輸液の識別情報の入力を受け付ける(ステップS1)。受付部16は、受け付けた患者の識別情報および輸液の識別情報をサーバ100に送信する。
サーバ100のDB管理部131は、端末装置10から患者の識別情報および輸液の識別情報を受信する。DB管理部131は、受信した患者の識別情報および輸液の識別情報に基づいて、オーダDB121および関連DB122を参照し、注射オーダの関連オーダを抽出する。DB管理部131は、抽出した関連オーダを端末装置10に送信する。
端末装置10の取得部17は、サーバ100から関連オーダを受信して取得する(ステップS2)。取得部17は、取得した関連オーダを表示制御部18に出力する。表示制御部18は、取得部17から関連オーダが入力されると、注射オーダおよび関連オーダを患者認証画面に一覧表示して表示操作部13に表示させる(ステップS3)。すなわち、表示制御部18は、注射オーダの実施の際に、注射オーダおよび関連オーダを患者認証画面に一覧表示させる。なお、表示制御部18は、注射オーダおよび関連オーダに対する実施の入力が行われた後に、ユーザの指示が入力されるまで患者認証画面のオーダ一覧の表示を継続させる。
受付部16は、患者認証画面にオーダ一覧が表示されると、注射オーダおよび関連オーダに対する実施の入力を受け付ける(ステップS4)。受付部16は、実施の入力を受け付けた後に、例えば、ユーザによって確定ボタンが押下されることにより確定指示が入力されると(ステップS5)、注射オーダおよび関連オーダに対する実施の情報をサーバ100に送信する。
サーバ100のDB管理部131は、端末装置10から注射オーダおよび関連オーダに対応する実施の情報を受信する。DB管理部131は、受信した注射オーダおよび関連オーダに対応する実施の情報をIN項目DB123に記憶する(ステップS6)。これにより、端末装置10は、看護師の実施業務が効率的に行えるように支援できる。
このように、端末装置10は、患者の識別情報の入力を受け付けると、患者に対する注射オーダの情報と、該患者の識別情報とを対応付ける対応情報と、注射オーダの情報と、該注射オーダに関連する他のオーダの情報とを対応付ける対応情報と、を記憶する記憶部を参照して、受け付けた患者の識別情報に対応付けられた注射オーダの情報と、該注射オーダに関連する他のオーダの情報と、を取得する。また、端末装置10は、注射オーダの実施の確認操作を受け付けると、取得した注射オーダと、取得した他のオーダとを同一画面に一覧表示する。その結果、実施業務が効率的に行えるように支援できる。
また、端末装置10は、注射オーダおよび他のオーダに対する実施の入力が行われた後に、ユーザの指示が入力されるまで一覧表示した画面を表示する。その結果、複数の指示に対する実施の入力を纏めて確定できるので、より実施業務が効率的に行えるように支援できる。すなわち、端末装置10は、注射オーダと関連オーダとにおける患者認証を一度で済ますことができる。
また、端末装置10では、他のオーダは、注射オーダの速度変更指示、および、患者の状態に関する情報を実施条件とする速度変更指示のうち、1つ以上の指示を含むオーダである。その結果、注射オーダと速度変更指示のオーダとが一覧表示されるので、実施業務が効率的に行えるように支援できる。
また、端末装置10では、他のオーダは、注射オーダの実施日時の時点で有効なオーダである。その結果、不要なオーダが表示されないので、実施業務が効率的に行えるように支援できる。
また、端末装置10は、さらに、患者に関するオーダ一覧を表示する。その結果、当該患者に対するオーダを漏れなく表示できる。
また、端末装置10は、さらに、一覧表示された画面上において、注射オーダのルート変更指示および速度変更指示のうち、1つ以上の指示のオーダについて入力を受け付ける。その結果、画面遷移の回数を減少させることができる。
なお、上記実施例では、患者認証画面において確定ボタンが押下されることによって、実施の情報がサーバ100に送信されたが、これに限定されない。例えば、端末装置10は、注射オーダおよび関連オーダに対する実施の入力が全て完了した時点で、つまり、最後のオーダに対する実施の入力が完了した時点で、実施の情報をサーバ100に送信するようにしてもよい。
また、上記実施例では、ルート選択画面54および点滴速度変更画面64において、指示内容を選択するようにしたが、これに限定されない。例えば、端末装置10は、指示内容の入力を受け付けて、受け付けた指示内容を含むオーダをサーバ100に送信するようにしてもよい。
また、図示した各部の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、受付部16と取得部17とを統合してもよい。また、図示した各処理は、上記の順番に限定されるものではなく、処理内容を矛盾させない範囲において、同時に実施してもよく、順序を入れ替えて実施してもよい。
さらに、各装置で行われる各種処理機能は、CPU(またはMPU、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上で、その全部または任意の一部を実行するようにしてもよい。また、各種処理機能は、CPU(またはMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行されるプログラム上、またはワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部または任意の一部を実行するようにしてもよいことは言うまでもない。
ところで、上記の実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをコンピュータで実行することで実現できる。そこで、以下では、上記の実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図10は、医療情報表示プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
図10に示すように、コンピュータ200は、各種演算処理を実行するCPU201と、データ入力を受け付ける入力装置202と、モニタ203とを有する。また、コンピュータ200は、記憶媒体からプログラム等を読み取る媒体読取装置204と、各種装置と接続するためのインタフェース装置205と、他の情報処理装置等と有線または無線により接続するための通信装置206とを有する。また、コンピュータ200は、各種情報を一時記憶するRAM207と、ハードディスク装置208とを有する。また、各装置201〜208は、バス209に接続される。
ハードディスク装置208には、図1に示した受付部16、取得部17および表示制御部18の各処理部と同様の機能を有する医療情報表示プログラムが記憶される。また、ハードディスク装置208には、医療情報表示プログラムを実現するための各種データが記憶される。入力装置202は、例えば、図1に示した入力部12と同様の機能を有し、患者の識別情報および輸液の識別情報の入力を受け付ける。また、入力装置202は、例えば、図1に示した表示操作部13の入力デバイスと同様の機能を有し、コンピュータ200のユーザから操作情報等の各種情報の入力を受け付ける。モニタ203は、例えば、コンピュータ200のユーザに対して患者認証画面および各種画面を表示する。インタフェース装置205は、例えば印刷装置等が接続される。通信装置206は、例えば、図1に示した通信部11と同様の機能を有しネットワークNと接続され、端末装置20およびサーバ100と各種情報をやりとりする。
CPU201は、ハードディスク装置208に記憶された各プログラムを読み出して、RAM207に展開して実行することで、各種の処理を行う。また、これらのプログラムは、コンピュータ200を図1に示した受付部16、取得部17および表示制御部18として機能させることができる。
なお、上記の医療情報表示プログラムは、必ずしもハードディスク装置208に記憶されている必要はない。例えば、コンピュータ200が読み取り可能な記憶媒体に記憶されたプログラムを、コンピュータ200が読み出して実行するようにしてもよい。コンピュータ200が読み取り可能な記憶媒体は、例えば、CD−ROMやDVDディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、ハードディスクドライブ等が対応する。また、公衆回線、インターネット、LAN等に接続された装置にこの医療情報表示プログラムを記憶させておき、コンピュータ200がこれらから医療情報表示プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
以上、本実施例を含む実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)患者の識別情報の入力を受け付けると、患者に対する注射オーダの情報と、該患者の識別情報とを対応付ける対応情報と、注射オーダの情報と、該注射オーダに関連する他のオーダの情報とを対応付ける対応情報と、を記憶する記憶部を参照して、受け付けた前記患者の識別情報に対応付けられた注射オーダの情報と、該注射オーダに関連する他のオーダの情報と、を取得する取得部と、
前記注射オーダの実施の確認操作を受け付けると、取得した前記注射オーダと、取得した前記他のオーダとを同一画面に一覧表示する表示制御部と、
を有することを特徴とする医療情報表示装置。
(付記2)前記表示制御部は、前記注射オーダおよび前記他のオーダに対する実施の入力が行われた後に、ユーザの指示が入力されるまで前記一覧表示した画面を表示する、
ことを特徴とする付記1に記載の医療情報表示装置。
(付記3)前記他のオーダは、前記注射オーダの速度変更指示、および、前記患者の状態に関する情報を実施条件とする速度変更指示のうち、1つ以上の指示を含むオーダである、
ことを特徴とする付記1または2に記載の医療情報表示装置。
(付記4)前記他のオーダは、前記注射オーダの実施日時の時点で有効なオーダである、
ことを特徴とする付記1〜3のいずれか1つに記載の医療情報表示装置。
(付記5)前記表示制御部は、さらに、前記患者に関するオーダ一覧を表示する、
ことを特徴とする付記1〜4のいずれか1つに記載の医療情報表示装置。
(付記6)さらに、前記一覧表示された画面上において、前記注射オーダのルート変更指示および速度変更指示のうち、1つ以上の指示のオーダについて入力を受け付ける受付部、
を有することを特徴とする付記1〜5のいずれか1つに記載の医療情報表示装置。
(付記7)患者の識別情報の入力を受け付けると、患者に対する注射オーダの情報と、該患者の識別情報とを対応付ける対応情報と、注射オーダの情報と、該注射オーダに関連する他のオーダの情報とを対応付ける対応情報と、を記憶する記憶部を参照して、受け付けた前記患者の識別情報に対応付けられた注射オーダの情報と、該注射オーダに関連する他のオーダの情報と、を取得し、
前記注射オーダの実施の確認操作を受け付けると、取得した前記注射オーダと、取得した前記他のオーダとを同一画面に一覧表示する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする医療情報表示方法。
(付記8)前記表示する処理は、前記注射オーダおよび前記他のオーダに対する実施の入力が行われた後に、ユーザの指示が入力されるまで前記一覧表示した画面を表示する、
ことを特徴とする付記7に記載の医療情報表示方法。
(付記9)前記他のオーダは、前記注射オーダの速度変更指示、および、前記患者の状態に関する情報を実施条件とする速度変更指示のうち、1つ以上の指示を含むオーダである、
ことを特徴とする付記7または8に記載の医療情報表示方法。
(付記10)前記他のオーダは、前記注射オーダの実施日時の時点で有効なオーダである、
ことを特徴とする付記7〜9のいずれか1つに記載の医療情報表示方法。
(付記11)前記表示する処理は、さらに、前記患者に関するオーダ一覧を表示する、
ことを特徴とする付記7〜10のいずれか1つに記載の医療情報表示方法。
(付記12)さらに、前記一覧表示された画面上において、前記注射オーダのルート変更指示および速度変更指示のうち、1つ以上の指示のオーダについて入力を受け付ける、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする付記7〜11のいずれか1つに記載の医療情報表示方法。
(付記13)患者の識別情報の入力を受け付けると、患者に対する注射オーダの情報と、該患者の識別情報とを対応付ける対応情報と、注射オーダの情報と、該注射オーダに関連する他のオーダの情報とを対応付ける対応情報と、を記憶する記憶部を参照して、受け付けた前記患者の識別情報に対応付けられた注射オーダの情報と、該注射オーダに関連する他のオーダの情報と、を取得し、
前記注射オーダの実施の確認操作を受け付けると、取得した前記注射オーダと、取得した前記他のオーダとを同一画面に一覧表示する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする医療情報表示プログラム。
(付記14)前記表示する処理は、前記注射オーダおよび前記他のオーダに対する実施の入力が行われた後に、ユーザの指示が入力されるまで前記一覧表示した画面を表示する、
ことを特徴とする付記13に記載の医療情報表示プログラム。
(付記15)前記他のオーダは、前記注射オーダの速度変更指示、および、前記患者の状態に関する情報を実施条件とする速度変更指示のうち、1つ以上の指示を含むオーダである、
ことを特徴とする付記13または14に記載の医療情報表示プログラム。
(付記16)前記他のオーダは、前記注射オーダの実施日時の時点で有効なオーダである、
ことを特徴とする付記13〜15のいずれか1つに記載の医療情報表示プログラム。
(付記17)前記表示する処理は、さらに、前記患者に関するオーダ一覧を表示する、
ことを特徴とする付記13〜16のいずれか1つに記載の医療情報表示プログラム。
(付記18)さらに、前記一覧表示された画面上において、前記注射オーダのルート変更指示および速度変更指示のうち、1つ以上の指示のオーダについて入力を受け付ける、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする付記13〜17のいずれか1つに記載の医療情報表示プログラム。