JP2017090079A - 内部欠陥検査装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加振装置から検査対象の各計測点までの距離が変化する場合であっても、検査対象の内部欠陥を高精度に検出できること。
【解決手段】検査対象1の計測点17を加振するために所定の音量の音波18を計測点へ向けて照射する加振装置11と、加振装置が照射する音波の音量を制御する加振量制御装置14と、加振装置により加振された計測点の振動を計測する振動計測装置12と、振動計測装置により計測された計測信号を処理することで検査対象の内部欠陥を検出する信号処理装置13とを有し、加振量制御装置14は、距離情報生成手段21が生成した加振装置と計測点との距離に関する距離情報を参照可能に構成され、この距離情報に基づいて、音波が計測点に付与する音圧が一定範囲内になるように音量を制御するよう構成されたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、検査対象を加振するために音波等の加振媒体を照射し、加振された検査対象の振動を計測することで、検査対象の内部欠陥を検出する内部欠陥検査装置及び方法に関する。
トンネル等のようなコンクリート構造物の内部状況検査は、熟練した検査員がハンマーで打撃し、その際に発生する音を聞いて欠陥の有無を判定する打音検査が現在主流である。しかしながら、打音検査は、検査対象に近接する必要があるため、検査箇所が高所にある場合には足場を組んだり、高所作業車を利用する必要があり、作業量が膨大になる。また、熟練検査員の判定が必要になって、今後老朽化を迎えるトンネル数の増大に対して、物理的に対応できなくなる可能性がある。
これに対して様々な工夫がなされており、例えば上述の打音検査を自動化する方法がある。また、打音検査に代わる方法として、赤外線カメラを用いて内部剥離を検出する方法や、電磁波レーダを用いた方法など多数の方法が考えられており、実証のフェーズに入っている手法もある。
また、打音検査を非接触で代替できる技術として、ハンマーで打撃を与える代わりにスピーカーなどの音響システムからの音波によりコンクリートを加振し、レーザ振動計でコンクリート表面に発生した振動を計測し、この計測データを信号処理して欠陥の有無を判定する手法も知られている。
特開2004−205216号公報 特開2003−254948号公報 特許第5014464号公報 特開2005−30960号公報 特許第4665533号公報 特許第3962627号公報 特許第5563894号公報
音響システムからの音波でコンクリートを加振し、コンクリート表面に発生した振動を計測し、この計測データを信号処理して欠陥の有無を判定する上述の打音検査代替技術は、複数の計測点間で計測データを比較するものであり、検査員がハンマーによる打撃音を周囲と比較することで異常の有無を検出する場合に比べて、簡便で優れた手法であるといえる。
しかしながら、ハンマー打撃と音波による加振との違いは、ハンマー打撃では、近接しての作業であるため一様な条件で加振できるのに対して、音波による加振では、音響システムから照射される音波の音圧が空気中を伝播するに従って減衰するため、計測点ごとに加振条件が異なってしまう。従って、複数の計測点間の計測データの比較が定量的に正確でない場合があり、内部欠陥の検出精度が低下してしまうという課題がある。
本発明における実施形態の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、加振装置から検査対象の各計測点までの距離が変化する場合であっても、検査対象の内部欠陥を高精度に検出できる内部欠陥検査装置及び方法を提供することにある。
本発明の実施形態における内部欠陥検査装置は、検査対象の計測点を加振するために所定の加振量の加振媒体を前記計測点へ向けて照射する加振装置と、前記加振装置が照射する加振媒体の加振量を制御する加振量制御装置と、前記加振装置により加振された前記計測点の振動を計測する振動計測装置と、前記振動計測装置により計測された計測信号を処理することで前記検査対象の内部欠陥を検出する信号処理装置とを有し、前記加振量制御装置は、前記加振装置と計測点との距離情報を参照可能に構成され、前記距離情報に基づいて、前記加振媒体が前記計測点に付与する加振力が一定範囲内になるように前記加振量を制御するよう構成されたことを特徴とするものである。
本発明の実施形態における内部欠陥検査方法は、検査対象の計測点を加振するために所定の加振量の加振媒体を前記計測点へ向けて照射する加振装置を用意し、前記加振装置と前記検査対象の計測点との距離情報に基づいて、加振媒体が前記計測点に付与する加振力が一定範囲内になるように前記加振量を制御し、前記加振力が付与されて振動する前記計測点の振動を計測して計測信号を取得し、前記計測信号から前記検査対象の内部欠陥を検出することを特徴とするものである。
本発明の実施形態によれば、検査対象の内部欠陥を高精度に検出できる。
第1実施形態に係る内部欠陥検査装置を示す構成図。 図1の検査対象としてのトンネルの断面形状を示し、(A)が加振装置と検査対象の計測点との一般的な距離を、(B)が加振装置と検査対象の計測点との具体的な距離をそれぞれ求めるための説明図。 音圧の減衰量と音波の伝播距離との関係を示すグラフ。 図1の内部欠陥検査装置が実行する内部欠陥の検出手順を示すフローチャート。 第2実施形態に係る内部欠陥検査装置を示す構成図。 図5の距離情報生成手段が行う加振装置と検査対象の計測点との距離情報を生成する手法を説明する説明図。 第3実施形態に係る内部欠陥検査装置を示す構成図。 図7の検査対象としてのトンネルの断面形状を示し、加振装置と検査対象の計測点との距離を求めるための説明図。
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明する。
[A]第1実施形態(図1〜図4)
図1は、第1実施形態に係る内部欠陥検査装置を示す構成図である。この図1に示す内部欠陥検査装置10は、検査対象1としての例えばトンネル等のコンクリート構造物における剥離や浮きなどの内部欠陥を検出するものであり、加振装置11、振動計測装置12、信号処理装置13、加振量制御装置14及び距離計測装置15を有して構成される。そして、この内部欠陥検査装置10は、検査対象1としてのトンネルの内部空間内を、例えばトンネルの軸方向に沿って走行可能な車両16に搭載されている。
加振装置11は、検査対象1の計測点17を加振するために所定の加振量の加振媒体を計測点17へ向かって照射するものである。この実施形態では、加振装置11は、例えば所定の加振音量(以下、単に音量と称する)の加振媒体としての音波18を、検査対象1の計測点17へ向かつて照射する音響システム(例えばスピーカーなど)である。この加振装置11からの音波18が照射されて加振される位置の振動が振動計測装置12により計測されることから、この位置を前述のように計測点17と称する。
振動計測装置12は、検査対象1にレーザ光19を照射して、このレーザ光19が照射された検査対象1の計測点17の振動を計測する、例えばレーザドップラー振動計である。検査対象1であるコンクリート構造物の内部に剥離や浮きなどの内部欠陥が存在する場合には、加振装置11から照射される音波18によって検査対象1が加振されると、内部欠陥に起因する撓み振動が検査対象1の表面に発生する。振動計測装置12は、この撓み振動を主に計測する。
上述の加振装置11及び振動計測装置12は、同一の回動機構20に設置されて、同期して回動可能に構成されている。従って、回動機構20の回動により、加振装置11が検査対象1に音波18を照射した計測点17に振動計測装置12がレーザ光19を照射して、その計測点17の振動が振動計測装置12により計測される。
信号処理装置13は、振動計測装置12により計測された検査対象1の各計測点17のそれぞれの計測信号(計測データ)を処理することで、検査対象1の内部欠陥を検出する。検査対象1に内部欠陥が存在する場合、検査対象1には、音波18の照射によって内部欠陥に起因する撓み振動が発生する。信号処理装置13は、振動計測装置12から取り込んだ計測信号を処理(例えば周波数解析)し、内部欠陥に特有の特徴量を評価することで内部欠陥の有無を判定して、この内部欠陥を検出する。
加振量制御装置14は、図1及び図2に示すように、加振装置11と検査対象1の計測点17との距離Lの情報(距離情報)を参照可能に構成される。加振量制御装置14に距離情報を参照させるため、この距離情報を生成する距離情報生成手段21が備えられている。本実施形態においては距離情報生成手段21は、加振量制御手段14の内部に設けられているが、加振量制御手段14の外部に設けても構わない。本実施形態では、この距離情報生成手段21は、加振装置11と検査対象1の計測点17間の距離Lを計測する、例えばレーザ距離計などの距離計測装置15から、加振装置11と検査対象1の計測点17との距離Lの情報を取得・生成して、加振量制御装置14に参照させる。
加振量制御装置14は、距離情報生成手段21が生成した距離Lの情報と、予め求められた音圧の減衰量と音波18の伝播距離(加振装置11と検査対象1の計測点17との距離L)との例えば図3に示す関係とに基づいて、音波18が検査対象1の計測点17に付与する加振力としての音圧が一定範囲内になるように、加振装置11が照射する音波18の音量を制御する。
例えば、図2(A)に示すように、内部欠陥検査装置10の距離計測装置15が、検査対象1として半円弧形状の断面を有するトンネルに対して円周方向に沿って計測を行う場合、トンネルを半径Rの半円弧とし、このトンネルの中心を原点(0、0)とし、内部欠陥検査装置10(特に加振装置11)をトンネルの内側空間の位置(X0、Y0)に設置するものとする。トンネルの内周面の計測点17の位置を(X、Y)とすると、円の式から式(1)が求まる。
+Y=R …(1)
また、計測点17と内部欠陥検査装置(特に加振装置11)との距離Lは、式(2)となる。
L={(X−X0)+(Y−Y0)1/2 …(2)
そこで、式(1)と式(2)とから式(3)が求まる。
L=[(X−X0)+{(R−X1/2−Y0}1/2 …(3)
ここで、図2(B)に示すように、R=5m、X0=−4m、Y0=0とすると、式(3)は式(4)となる。
L=(41+8X)1/2 …(4)
この図2(B)において、第1計測点(−4、3)、第2計測点(0、5)、第3計測点(4、3)とすると、内部欠陥検査装置11の加振装置11と第1、第2、第3計測点間の第1距離L1、第2距離L2、第3距離L3は、それぞれL1=3m、L2=6.4m、L3=8.5mとなる。
これらの第1計測点、第2計測点、第3計測点に対して加振装置11が照射する音波18の音圧が照射時点において同一であり、更に音圧が音波18の伝播距離に反比例して減衰すると仮定すると、第3計測点では第1計測点に対して、音圧が約1/3に減衰することになり、従って、この音圧により加振される振動もほぼ同程度に減少することになる。このため、上述の第3計測点と第1計測点では、同程度の内部欠陥が発生している場合においても、異なった振動が振動計測装置12により計測されることになるので、信号処理装置13は、振動の計測データを定量的に正確に評価することができなくなる。
そこで、本第1実施形態では、加振量制御装置14は、加振装置11が発生する音波18の音圧の減衰量Atと音波18の伝播距離Lとの関係を、次式(5)及び図3のように実験等で予め求めて関数として記憶しておく。
At=f(L) …(5)
次に、加振量制御装置14は、距離情報生成手段21が距離計測装置15から取得、生成して入力した加振装置11と検査対象1の各計測点17との距離Lを距離情報として参照し、上記式(5)とから、各計測点17での音圧(または音圧の減衰量)を求め、各計測点17の音圧が一定範囲内になるように、加振装置11から計測点17へ向かって照射する音波18の音量を計測点17毎に制御する。
この各計測点17に対する音波18の音量の決定は、具体的には次のようにしてなされる。まず、加振量制御装置14は、例えば距離生成手段21が生成した距離情報である、距離計測装置15が計測した第1計測点までの第1距離L1を参照し、この第1計測点を加振するための音量Vol1を決定する。次に、例えば距離計測装置15が計測した第2計測点までの第2距離L2を距離情報生成手段21が距離情報として加振量制御装置14に参照させ、加振量制御装置14はこの第2計測点を加振するための音波18の音量Vol2を次式(6)に従って決定する。
Vol2=Vol1×{f(L2)/f(L1)} …(6)
これにより、各計測点17に対して加振装置11が照射する音波18の照射時点での音量が、それぞれの計測点17との距離Lに応じて増減されることになって、音波18が計測点17のそれぞれに到達したときの音圧が一定範囲内になる。
次に、内部欠陥検査装置10による内部欠陥の検出手順を、図4を用いて説明する。
内部欠陥検査装置10の加振量制御装置14は、加振装置11から照射される音波18によって検査対象1を加振するために必要な加振力としての音圧の値を決定する(S1)。
次に、距離計測装置15が加振装置11と検査対象1の任意の計測点17との距離Lを計測する(S2)。加振量制御装置14は、距離情報生成手段21が生成した距離情報である、距離計測装置15が計測した距離Lを参照する。加振量制御装置14は、この任意の計測点17における音圧がステップS1で定めた音圧となるように、参照した距離情報生成手段21の距離情報である距離Lに基づいて、加振装置11が照射する音波18の音量を制御する(S3)。内部欠陥検査装置10の振動計測装置12は、加振装置11から照射された音波18により加振された検査対象1の任意の計測点17の振動を計測し、この計測信号を信号処理装置13へ送信する(S4)。
上述のステップS2〜S4を、検査対象1の計測点17の位置を順次変更、例えば検査対象物がトンネルの場合には、計測点17の位置をトンネルの周方向に沿って順次移動(走査)させ、各計測点17において実施する(S5)。内部欠陥検査装置1の信号処理装置13は、振動計測装置12から送信された複数の計測点17についての計測信号(計測データ)を定量的に評価することで、検査対象1の内部欠陥の有無を検出する(S6)。
以上のように構成されたことから、第1実施形態によれば、次の効果(1)を奏する。
(1)図1に示すように、加振装置11が照射する音波18の音量を制御する加振量制御装置14は、距離情報生成手段21が生成した加振装置11と検査対象1の計測点17との距離Lの情報(距離情報)を参照し、これに基づいて、音波18が計測点17に付与する音圧が一定範囲内になるように、加振装置11が照射する音波18の音量を制御している。このため、検査対象1の複数の各計測点17での加振条件(特に音圧)が等しくなるので、信号処理装置13は、各加振点17の振動の計測信号を定量的に正確に評価でき、この結果、検査対象1の内部欠陥を高精度に検出できる。
[B]第2実施形態(図5、図6)
図5は、第2実施形態に係る内部欠陥検査装置を示す構成図である。この第2実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
第2実施形態の内部欠陥検査装置25が第1実施形態と異なる点は、距離計測装置15を廃止して、加振量制御装置26の距離情報生成手段27が、図6に示す加振装置11の加振時刻(加振開始時点t1)と、振動計測装置12の計測時刻(振動計測開始時点t2)と、振動計測装置12により計測された振動計測信号Mの検出時刻(振動計測信号Mの検出開始時点)とを用いることで、加振装置10と検査対象1の計測点17との距離Lの情報を生成して、加振量制御装置26に参照させるよう構成された点である。
なお、図6に示した例では、加振装置10と検査対象1の計測点17との距離Lの情報を生成するにあたり、加振装置11の加振時刻および振動計測装置12により計測された振動計測信号Mの検出時刻に加え、振動計測装置12の計測時刻も用いているが、振動計測装置12により計測された振動計測信号Mの検出時刻と加振装置11の加振時刻の差を求めることができれば振動計測装置12の計測時刻(振動計測開始時点t2)は必ずしも用いなくとも構わない。
また、図6に示した例では、加振時刻、計測時刻および振動計測信号Mの検出時刻とも、これらの加振、計測や検出の開始時点を基準としているが、これに限らず、それぞれの終了時点や中間時点、あるいはこれらの特徴量が現れる時点など、当業者が予め適宜設定した時点を統一して用いることができる。
前記距離情報生成手段27は、まず、加振装置11の加振開始時点t1から振動計測装置12の振動計測開始時点t2までの時間Δtと、振動計測装置12の振動計測時点t2から有意な振動信号28が得られるまでの時間tとを求める。ここで、振動計測装置12がレーザ光19を用いて検査対象1の計測点17の振動を計測する場合には、このレーザ光19を用いた振動の計測に要する時間は、音波18が加振装置11から検査対象1の計測点17まで伝播する時間に比較して無視し得る程度に短い。このため、距離情報生成手段27は、加振装置11から検査対象1の計測点17まで音波18が伝播する時間を(Δt+t)とみなす。
次に、距離情報生成手段27は、上述の加振装置11から検査対象1の計測点17までの音波18の伝播時間(Δt+t)と、予め求めた音波18の音速Vsとを用いて式(7)により、加振装置12と検査対象1の計測点17との距離Lを距離情報として生成する。
L=(Δt+t)×Vs …(7)
この第2実施形態では、最初に、加振装置11及び振動計測装置12が動作して、距離情報生成手段27は、加振装置11と検査対象1の計測点17との距離Lを上述のように生成して、加振量制御装置26に参照させる。次に、加振量制御装置26は、距離情報生成手段27が生成した加振装置11と検査対象1の計測点17との距離Lを参照し、これに基づいて、音波18が検査対象1の計測点17に付与する音圧が一定範囲内になるように、加振装置11が照射する音波18の音量を第1実施形態と同様にして制御する。そして、加振装置11は、加振量制御装置26により制御された音量の音波18を検査対象1の計測点17へ照射してこの計測点17を加振させ、振動計測装置12は、この計測点17の振動を計測し、信号処理装置13は、この振動計測装置12による計測信号から検査対象1の内部欠陥の有無を検出する。
以上のように構成されたことから、第2実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)と同様な効果を奏するほか、次の効果(2)を奏する。
(2)距離情報生成手段27が加振装置11の加振時刻(例えば加振開始時点t1)と、振動計測装置12の計測時刻(例えば振動計測開始時点t2)と、振動計測装置12により計測された振動計測信号Mの検出時刻(例えば振動計測信号Mの検出開始時点)とを用いることで、加振装置11と検査対象1の計測点17との距離Lの情報(距離情報)を生成することから、距離計測装置15を廃止できる。このため、内部欠陥検査装置25の装置構成を簡素化できる。
尚、特にトンネル等のように検査対象1の形状が連続的に滑らかに変化する場合には、加振量制御装置26は、今回の計測点17よりも例えば1つ前の回の計測点17と加振装置11との距離Lに基づいて、加振装置11が今回照射する音波18の音圧を制御してもよい。
すなわち、距離生成手段21は、加振量制御装置26が音量を制御して加振装置11が内部欠陥の検査のために計測点17に向けて照射した音波18の加振時刻と、この音波18について振動計測装置12が計測した振動計測信号の検出時刻との差分に基づいて距離情報を生成する。この距離生成手段21により生成された距離情報は、加振装置11がある1つの計測点17(前の回の計測点17)に向けて照射した音波18に関する、加振装置11とこの計測点17との間の距離情報であり、加振装置11がこの計測点17とは異なる新たな計測点17に音波18を照射しようとする際の、加振装置11と新たな計測点17との距離とは異なる近似値となる。
この場合、加振装置11が新たな計測点17に音波18を照射しようとする際、加振量制御装置26は、距離生成手段21が生成した、加振装置11と前の回の計測点17であるある1つの計測点17までの距離を近似的に距離情報として参照する。つまり、距離生成手段21が生成する距離情報は、加振装置11が内部欠陥の検査のために音量を制御した音波18を照射しようとする対象の計測点17までの正確な距離である必要はなく、例えばその前の回の内部欠陥の検査のためにした別の計測点17と加振装置11との距離など、加振装置11が計測・検査しようとする対象の計測点17と加振装置11との距離について種々の近似値を用いることが可能である。
上述のような場合には、加振装置11と検査対象1の計測点17との距離Lを計測するためだけに加振装置11及び振動計測装置12を動作させる必要がないので、内部欠陥検査装置25による欠陥検査工程を簡略化できる。
[C]第3実施形態(図7、図8)
図7は、第3実施形態に係る内部欠陥検査装置を示す構成図である。この第3実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第3実施形態の内部欠陥検査装置30が第1実施形態と異なる点は、距離計測装置15を廃止して、距離情報生成手段32が、図8に示すように、検査対象1の形状情報と、加振装置11の位置情報と、加振装置11から照射する音波18の照射角度θとを用いることで、加振装置11と検査対象1の計測点17との距離Lの情報(距離情報)を演算して生成するよう構成された点である。
つまり、距離情報生成手段32は、検査対象1の形状情報(例えば、検査対象1がトンネルの場合に半径Rの半円弧形状)をデータベース33または通信により取得する。また、距離情報生成手段32は、内部欠陥検査装置30の加振装置11の位置情報を位置計測装置34(例えば全地球測位システム(GPS)や加速度計など)から取得する。この取得した加振装置11の位置を、図8において(X0、Y0)とする。検査対象1の計測点17の位置を図8において(X、Y)とすると、距離情報生成手段32は、この計測点17へ加振装置11から音波18を照射したときの照射角度θ(0<θ<90°)を回動機構20から取得する。
次に、距離情報生成手段32は、式(8)及び式(9)を用いて計測点17の位置(X、Y)を演算する。
+Y=R …(8)
(Y−Y0)=(X−X0)×tanθ …(9)
次に、距離情報生成手段32は、上述のように算出した計測点17の位置(X、Y)を式(10)に代入することで、加振装置11と検査対象1の計測点17との距離Lを演算する。
L={(X−X0)+(Y−Y0)1/2 …(10)
ここで、X0=−4m、Y0=0、R=5mの場合には、距離情報生成手段32は、加振装置11と検査対象1の計測点17との距離Lを式(11)により演算する。
L=(41+8X)1/2 …(11)
加振量制御装置31は、距離情報生成手段32が上述のように演算して生成した加振装置11と検査対象1の計測点17との距離Lの情報(距離情報)を参照し、この距離情報に基づいて、音波18が検査対象1の計測点17に付与する音圧が一定範囲内になるように、加振装置11が照射する音波18の音量を第1実施形態と同様にして制御する。そして、加振装置11は、加振量制御装置31により制御された音量の音波18を検査対象1の計測点17へ照射してこの計測点17を加振させ、振動計測装置12は、この計測点17の振動を計測し、信号処理装置13は、この振動計測装置12による計測信号から検査対象1の内部欠陥の有無を検出する。
以上のように構成されたことから、第3実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)と同様な効果を奏するほか、次の効果(3)を奏する。
(3)距離情報生成手段32は検査対象1の形状情報と、加振装置11の位置情報と、加振装置11から照射する音波18の照射角度θとを用いることで、加振装置11と検査対象1の計測点17との距離Lの情報を演算して生成することから、距離計測装置15を廃止できる。このため、内部欠陥検査装置30の装置構成を簡素化できる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができ、また、それらの置き換えや変更は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上述の各実施形態において、加振量制御装置14、26、31は、加振量として音波18の音量を制御するものを述べたが、音波18の波数(単位時間当たりの音波の数であり、任意の周波数の音波18が出力される時間にも相当する)を制御することで、計測点17に付与する音圧を一定範囲内にしてもよい。
また、各実施形態における加振量制御装置14、26、31は、検査対象1の形状が特にトンネルのように連続して滑らかに変化する場合には、加振装置11と検査対象1の計測点17との距離Lの情報を距離情報生成手段21、27、32から入力する度に、加振装置11が照射する音波18の音量を制御しなくてもよい。この場合、加振量制御装置14、26、31は、加振装置11と検査対象1の計測点17との距離Lの変化に1または複数の閾値を設定し、前記距離Lの変化が前記閾値に到達したときに、加振装置11が照射する音波18の音量を制御するようにして音波18の音量を段階的に制御し、これにより、音波18が検査対象1の計測点17に付与する音圧を一定範囲内に調整してもよい。
すなわち、加振量制御装置14,26,31は、距離情報生成手段21が生成した距離情報を参照し、この距離情報に基づいて加振媒体(音波)が計測点に付与する加振力(例えば音圧)が一定範囲内になるように制御するために、予め当業者が適宜定めた距離情報と加振力(計測点17に付与される音圧や加振装置11が照射する音波18の音量)との関数を内部に備えるよう構成し、この関数を、加振力(計測点17に付与される音圧や加振装置11が照射する音波18の音量)が距離情報に対してステップ状に上昇するような形とすることができる。
また、特に検査対象1の形状が連続して滑らかに変化する場合には、第1及び第3実施形態においても、第2実施形態の変形形態と同様に、加振量制御装置14、31は、今回の計測点17よりも複数回前の回の計測点17と加振装置11との距離Lなど、今回の計測点17と加振装置11との距離との近似値に基づいて、加振装置11が照射する音波18の音量を制御してもよい。
更に、各実施形態(特に第3実施形態)において、検査対象1における複数の計測点17の位置を予め設定して、これらの各計測点17と加振装置11との距離Lを事前に求め、更に加振装置11が照射する音波18の音量の制御を各計測点17と加振装置11との距離Lに基づいて事前に設定してプログラムしておき、このプログラムに従って、加振量制御装置14、26、31が加振装置11を制御し、振動計測装置12が計測する計測信号から、信号処理装置13が検査対象1の内部欠陥を検出するようにしてもよい。
1…検査対象、10…内部欠陥検査装置、11…加振装置、12…振動計測装置、13…信号処理装置、14…加振量制御装置、15…距離計測装置、17…計測点、18…音波(加振媒体)、21…距離情報生成手段、25…内部欠陥検査装置、26…加振量制御装置、27…距離情報生成手段、30…内部欠陥検査装置、31…加振量制御装置、32…距離情報生成手段、L…距離、M…振動計測信号、t1…加振開始時点、t2…振動計測開始時点、θ…照射角度。

Claims (7)

  1. 検査対象の計測点を加振するために所定の加振量の加振媒体を前記計測点へ向けて照射する加振装置と、
    前記加振装置が照射する加振媒体の加振量を制御する加振量制御装置と、
    前記加振装置により加振された前記計測点の振動を計測する振動計測装置と、
    前記振動計測装置により計測された計測信号を処理することで前記検査対象の内部欠陥を検出する信号処理装置とを有し、
    前記加振量制御装置は、前記加振装置と計測点との距離情報を参照可能に構成され、前記距離情報に基づいて、前記加振媒体が前記計測点に付与する加振力が一定範囲内になるように前記加振量を制御するよう構成されたことを特徴とする内部欠陥検査装置。
  2. 前記加振装置と検査対象の計測点間の距離を計測する距離計測装置により前記距離情報を生成して前記加振量制御装置に参照させる距離情報生成手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の内部欠陥検査装置。
  3. 加振装置の加振時刻と前記振動計測装置により計測された計測信号の検出時刻とを用いて前記距離情報を生成して前記加振量制御装置に参照させる距離情報生成手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の内部欠陥検査装置。
  4. 検査対象の形状情報と、加振装置の位置情報と、前記加振装置から照射される加振媒体の照射角度とを用いることで、前記距離情報を演算して生成し前記加振量制御装置に参照させる距離情報生成手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の内部欠陥検査装置。
  5. 前記距離情報は、前記加振装置が前記加振媒体を照射する前記計測点と前記加振装置との距離の近似値であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の内部欠陥検査装置。
  6. 前記加振装置は、加振媒体としての音波を照射する音響システムであり、前記加振量制御装置は、加振量としての前記音波の音量または波数を制御するよう構成されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の内部欠陥検査装置。
  7. 検査対象の計測点を加振するために所定の加振量の加振媒体を前記計測点へ向けて照射する加振装置を用意し、
    前記加振装置と前記検査対象の計測点との距離情報に基づいて、加振媒体が前記計測点に付与する加振力が一定範囲内になるように前記加振量を制御し、
    前記加振力が付与されて振動する前記計測点の振動を計測して計測信号を取得し、
    前記計測信号から前記検査対象の内部欠陥を検出することを特徴とする内部欠陥検査方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019227383A1 (zh) * 2018-05-30 2019-12-05 东北大学 平面声波激励的自由边界下飞机壁板振动装置及使用方法
CN113933007A (zh) * 2021-10-14 2022-01-14 沈阳航空航天大学 一种大型挠性结构参数辨识中最优激励点选取方法

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