JP2017090019A - 粉体燃焼装置及び粉体燃焼方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】粉状可燃物Fを燃焼させる粉体燃焼装置であって、粉状可燃物Fと空気Aとを元混合した粉体混合空気Mを先端開口部1wから噴出する粉体混合空気噴出筒1と、当該粉体混合空気噴出筒1の径方向内側に配設されて、先端のガス燃料噴出部2からガス燃料Gを噴出するガス燃料噴出筒10とが備えられ、ガス燃料噴出筒10が、当該ガス燃料噴出筒10と粉体混合空気噴出筒1との間の空間に粉体混合空気Mのみを通流させる状態で配設され、ガス燃料噴出部2から噴出するガス燃料Gを粉体混合空気Mに含まれる空気Aのみを一次燃焼用空気Aとして燃焼させる。
【選択図】図1
Description
つまり、粉状可燃物に搬送用空気に加えて易燃焼性の高いガス燃料を元混合して、粉体混合ガスとして粉体混合ガス噴出部から噴出することにより、粉体混合ガスに含まれるガス燃料を、粉体混合ガスに含まれている搬送用空気と空気噴出部から噴出される空気とにより、粉体混合ガス中の全体に拡がらせて燃焼させ、その火炎に引火する形態で粉体混合ガス中の粉状可燃物を燃焼させるようにして、粉状可燃物を安定燃焼させるようにしていた。
粉状可燃物と空気とを元混合した粉体混合空気を先端開口部から噴出する粉体混合空気噴出筒と、
当該粉体混合空気噴出筒の径方向内側に配設されて、先端のガス燃料噴出部からガス燃料を噴出するガス燃料噴出筒とが備えられ、
前記ガス燃料噴出筒が、当該ガス燃料噴出筒と前記粉体混合空気噴出筒との間の空間に粉体混合空気のみを通流させる状態で配設され、前記ガス燃料噴出部から噴出するガス燃料を粉体混合空気に含まれる空気のみを一次燃焼用空気として燃焼させる点にある。
そして、ガス燃料噴出部から噴出されるガス燃料に対しては、そのガス燃料に直接接触させるように燃焼用空気を供給する専用の燃焼用空気の供給手段が設けられていないことから、ガス燃料噴出部から粉体混合空気の噴出流の内部に向けて噴出されるガス燃料は、粉体混合空気に含まれる空気のみを一次燃焼用空気として燃焼し、粉体混合空気中の粉状可燃物は、粉体混合空気中の空気を一次燃焼用空気として燃焼することとなる。
従って、サーマルNOxの発生を抑制することができるので、低NOx化を図り得る粉体燃焼装置を提供することができる。
つまり、粉体混合空気噴出筒の先端開口部から噴出された粉体混合空気中の空気の一部が、ガス燃料噴出部から噴出されたガス燃料の燃焼に消費されるものの、粉体混合空気噴出筒の先端開口部の外周部の空気噴出部から、空気が、粉体混合空気噴出筒の先端開口部から噴出された粉体混合空気の外周部に噴出されるので、粉体混合空気中の粉状可燃物の燃焼用空気不足を防止することができる。
従って、粉状可燃物を完全燃焼させながら、低NOx化を図ることができる。
当該粉体混合空気噴出筒が、円筒状の空気噴出筒の内部に配設され、
前記ガス燃料噴出部が、前記粉体混合空気噴出筒の先端側からの筒長手方向視で、外周が円状で且つ先端面に複数のガス燃料噴出孔を有するガス燃料ノズルにて構成され、
前記ガス燃料ノズルと前記粉体混合空気噴出筒の先端開口縁との間に、粉体混合空気を噴出する環状の粉体混合空気噴出部が形成され、
前記粉体混合空気噴出筒の先端開口縁と前記空気噴出筒の先端開口縁との間に、環状の前記空気噴出部が形成されている点にある。
つまり、環状の粉体混合空気噴出部から噴出された粉体混合空気の内部の極力広範囲にわたって、ガス燃料ノズルから噴出されたガス燃料を行きわたらせて、粉体混合空気中の空気をガス燃料の燃焼により消費することができるので、粉体混合空気中の粉状可燃物の緩慢燃焼を一層良好に行わせることができる。並びに、環状の粉体混合空気噴出部から噴出された粉体混合空気の外周部全周の極力広範囲にわたって、環状の空気噴出部から噴出された空気を行きわたらせることができるので、粉体混合空気中の粉状可燃物の燃焼用空気不足を的確に防止することができる
従って、粉状可燃物を的確に完全燃焼させながら、更に低NOx化を図ることができる。
当該粉体混合空気噴出筒が、横断形状が矩形状の角筒状の空気噴出筒の内部に設けられ、
前記空気噴出部として、前記粉体混合空気噴出筒の先端開口部から噴出される粉体混合空気中の粉状可燃物を燃焼させる二次燃焼用空気を噴出する二次空気噴出部と、三次燃焼用空気を噴出する三次空気噴出部とが設けられ、
前記粉体混合空気噴出筒の先端開口縁と前記空気噴出筒の先端開口縁との間に、矩形枠状の前記二次空気噴出部が形成され、
当該二次空気噴出部における一辺部と当該一辺部に対向する一辺部夫々の外周部に、前記三次空気噴出部が各別に設けられている点にある。
つまり、粉体混合空気噴出筒の先端開口部から噴出された粉体混合空気の外周部全周の極力広範囲にわたって、矩形枠状の二次空気噴出部から噴出された二次燃焼用空気を行きわたらせることができるので、粉体混合空気噴出筒の先端開口部から噴出された粉体混合空気の広範囲にわたって、粉状可燃物を万遍なく燃焼させることができる。更に、粉体混合空気噴出筒の先端開口部から噴出された粉体混合空気に対して、その噴出方向の先方で、2つの三次空気噴出部から三次燃焼用空気が供給されるので、粉状可燃物の未燃分を的確に燃焼させることができる。
要するに、粉体混合空気中の粉状可燃物の燃焼用空気不足をより一層的確に防止することができる。
従って、粉状可燃物を的確に完全燃焼させながら、更に低NOx化を図ることができる。
粉状可燃物の燃焼のし易さに応じて、当該燃焼のし易さが低いほど前記ガス燃焼量比率を大きくするように、前記ガス燃焼量比率調整手段を制御する制御手段とが備えられている点にある。
即ち、粉状可燃物の燃焼のし易さが低いほど、局部高温域が粉体混合空気の噴出方向の先方で生じ易いが、局部高温域の発生が見込まれる箇所の近傍までガス燃料を送り込んで、粉体混合空気中の空気を積極的に消費することができるから、局部高温域の発生を効果的に抑制することができる。
従って、粉状可燃物の燃焼のし易さの違いに拘わらず、粉状可燃物を安定燃焼させることができながら、低NOx化を図ることができる。
粉状可燃物の燃焼のし易さに応じて、当該燃焼のし易さが低いほど前記ガス燃料噴出部からのガス燃料の噴出速度を速くするように、前記ガス燃料噴出速度調整手段を制御する制御手段とが備えられている点にある。
即ち、粉状可燃物の燃焼のし易さが低いほど、局部高温域が粉体混合空気の噴出方向の先方で生じ易いが、局部高温域の発生が見込まれる箇所の近傍までガス燃料を送り込んで、粉体混合空気中の空気を積極的に消費することができるから、局部高温域の発生を効果的に抑制することができる。
従って、粉状可燃物の燃焼のし易さの違いに拘わらず、粉状可燃物を安定燃焼させることができながら、低NOx化を図ることができる。
粉状可燃物と空気とを元混合した粉体混合空気を先端開口部から噴出する粉体混合空気噴出筒と、
当該粉体混合空気噴出筒の径方向内側に配設して、先端のガス燃料噴出部からガス燃料を噴出するガス燃料噴出筒とを備え、
前記ガス燃料噴出筒を、当該ガス燃料噴出筒と前記粉体混合空気噴出筒との間の空間に粉体混合空気のみを通流させる状態で配設し、
前記ガス燃料噴出部から噴出するガス燃料を粉体混合空気に含まれる空気のみを一次燃焼用空気として燃焼させる点にある。
そして、ガス燃料噴出部から噴出されるガス燃料に対しては、そのガス燃料に直接接触させるように燃焼用空気を供給する専用の燃焼用空気の供給手段が設けられていないことから、ガス燃料噴出部から粉体混合空気の噴出流の内部に向けて噴出されるガス燃料は、粉体混合空気に含まれる空気のみを一次燃焼用空気として燃焼し、粉体混合空気中の粉状可燃物は、粉体混合空気中の空気を一次燃焼用空気として燃焼することとなる。
従って、サーマルNOxの発生を抑制することができるので、低NOx化を図り得る粉体燃焼方法を提供することができる。
〔第1実施形態〕
先ず、図1及び図2に基づいて、第1実施形態を説明する。
粉体燃焼装置は、粉状可燃物Fと空気Aとを元混合した粉体混合空気Mを先端開口部1wから噴出する粉体混合空気噴出筒1と、当該粉体混合空気噴出筒1の径方向内側に配設されて、先端のガス燃料噴出部2からガス燃料Gを噴出するガス燃料噴出筒10と、この粉体燃焼装置の運転を制御する制御部3(制御手段の一例)等を備えて構成されている。
そして、ガス燃料噴出筒10が、当該ガス燃料噴出筒10と粉体混合空気噴出筒1との間の空間に粉体混合空気Mのみを通流させる状態で配設され、ガス燃料噴出部2から噴出するガス燃料Gを粉体混合空気Mに含まれる空気Aのみを一次燃焼用空気Aとして燃焼させるように構成されている。
又、粉体混合空気噴出筒1の先端開口部1wの外周部に、当該先端開口部1wから噴出される粉体混合空気M中の粉状可燃物Fを燃焼させる空気Aを噴出する空気噴出部4が設けられている。
ガス燃料噴出部2が、粉体混合空気噴出筒1の先端側からの筒長手方向視(軸心方向視)で、外周が円状で且つ先端面に複数のガス燃料噴出孔7hを有するガス燃料ノズル7にて構成されている。
そして、ガス燃料ノズル7と粉体混合空気噴出筒1の先端開口縁との間に、粉体混合空気Mを噴出する環状の粉体混合空気噴出口8(粉体混合空気噴出部の一例)が形成され、粉体混合空気噴出筒1の先端開口縁と空気噴出筒6の先端開口縁との間に、粉体混合空気噴出口8から噴出される粉体混合空気M中の粉状可燃物Fを燃焼させる二次燃焼用空気Aを噴出する環状の二次空気噴出口9が形成され、この二次空気噴出口9が空気噴出部4に相当する。
粉体混合空気噴出筒1、空気噴出筒6は、いずれも基端が閉塞され、夫々の先端開口部1w,6wを同方向に向けた状態で、粉体混合空気噴出筒1が空気噴出筒6内に同心状に配設されている。
ガス燃料噴出筒10は円筒状であり、そのガス燃料噴出筒10が、空気噴出筒6の閉塞端及び粉体混合空気噴出筒1の閉塞端から挿通された状態で、粉体混合空気噴出筒1の内部に同心状に配設され、そのガス燃料噴出筒10の先端に、ガス燃料ノズル7が着脱自在に取り付けられている。ガス燃料ノズル7は、先端側ほど大径となる漏斗状であり、図2に示すように、先端面には、複数のガス燃料噴出孔7hが二重円状に並ぶ状態で備えられている。図示を省略するが、このガス燃料ノズル7は、例えば、その基端部に備えられた雌ネジ部をガス燃料噴出筒10の先端に備えられた雄ネジ部に螺合することにより、ガス燃料噴出筒10の先端に取り付けられる。
そして、ガス燃料噴出筒10と粉体混合空気噴出筒1との間の環状の空間には、他の部材は設けられず、当該空間全域が、粉体混合空気Mのみを通流させる粉体混合空気流路11とされ、この粉体混合空気流路11を通流する粉体混合空気Mを粉体混合空気噴出口8から噴出する構成となっている。
つまり、ガス燃料ノズル7から噴出されるガス燃料Gに対しては、そのガス燃料Gに直接接触させるように燃焼用空気Aを供給する専用の燃焼用空気Aの供給手段が設けられていず、ガス燃料ノズル7から噴出されるガス燃料Gに対する燃焼用空気Aの供給源は、空気Aが元混合されて粉体混合空気噴出口8から噴出される粉体混合空気Mのみとされている。
この二次空気流路12の先端部には、二次空気噴出口9から噴出する二次燃焼用空気Aを旋回させる旋回羽根13が設けられている。
空気噴出筒6の周壁における閉塞端側の部分には、筒状の空気供給口21が二次空気流路12に連通する状態で接続され、空気供給口21には、空気供給路22を介して送風機23が接続され、その送風機23により、二次空気流路12に二次燃焼用空気Aを送風可能なように構成されている。
空気供給口21内には、二次燃焼用空気Aの通風量を調整自在な二次空気ダンパ24が設けられている。
制御部3は、送風機23、ガス燃料断続弁19、ガス燃料供給量調整弁20、粉体混合空気断続弁16、粉体混合空気供給量調整弁17、二次空気ダンパ24及び三次空気ダンパ等の作動を制御することにより、粉体燃焼装置の運転を制御するように構成されている。
制御部3に各種制御情報を送信する操作盤(図示省略)には、粉体燃焼装置の運転の開始及び停止を指令する運転スイッチ等の他に、燃焼対象の粉状可燃物Fの種類を設定する粉状可燃物種類設定スイッチが備えられている。
そして、実験等により、複数種の粉状可燃物F夫々について、粉状可燃物Fを安定して緩慢燃焼させて、局部高温域の発生を十分に抑制できるように、ガス燃焼量比率が設定される。粉状可燃物Fの易燃焼性が低いほど、粉状可燃物Fを安定して緩慢燃焼させるために、ガス燃焼量比率を大きくする必要があるので、ガス燃焼量比率が、粉状可燃物Fの易燃焼性が低いほど大きくなる状態で、複数の粉状可燃物Fの種類に応じて設定されることになる。ちなみに、ガス燃焼量比率は、例えば5〜20%の範囲で、複数の粉状可燃物Fの種類に応じて設定される。
燃焼対象の粉状可燃物Fの種類としては、例えば、ペトロコークス微粉、微粉炭、有機性汚泥粉、廃プラスチック粉等がある。
又、総燃焼量に対する燃焼用空気の空気比も所定の値に設定されて、設定空気比として制御部3の記憶部に記憶されている。ちなみに、設定空気比は、粉体混合空気Mに含まれる一次燃焼用空気Aの量、二次空気噴出口9から噴出される二次燃焼用空気Aの量及び三次空気噴出口から噴出される三次燃焼用空気Aの量を合わせた空気量を総空気量として、その総空気量に基づいて設定されている。
制御部3は、運転スイッチにより運転開始が指令されると、点火プラグ(図示省略)を作動させた状態で、送風機23を作動し、ガス燃料断続弁19及び粉体混合空気断続弁16を開弁すると共に、総燃焼量が設定燃焼量となり、空気比が設定空気比になり、且つ、ガス燃焼量比率が粉状可燃物種類設定スイッチにて設定された粉状可燃物Fの種類に対応する比率になるように、ガス燃料ノズル7からのガス燃料Gの噴出量、粉体混合空気噴出口8からの粉体混合空気Mの噴出量、二次空気噴出口9からの二次燃焼用空気Aの噴出量、三次空気噴出口からの三次燃焼用空気Aの噴出量を夫々調整すべく、ガス燃料供給量調整弁20の開度、粉体混合空気供給量調整弁17の開度、二次空気ダンパ24の開度、三次空気ダンパの開度を調整する。
つまり、制御部3が、粉状可燃物Fの易燃焼性に応じて、当該易燃焼性が低いほどガス燃焼量比率を大きくするように、ガス燃焼量比率調整手段Vを制御するように構成されていることになる。
そして、制御部3は、演算した総空気量に応じて、例えば、粉体混合空気Mに含まれる一次燃焼用空気Aの量と二次空気噴出口9からの二次燃焼用空気Aの噴出量とを合わせた量が、空気比0.9分の量となり、三次空気噴出口からの三次燃焼用空気Aの噴出量が、残りの空気比0.2分の量となるように、二次空気ダンパ24及び三次空気ダンパ夫々の開度を調整する。
中央のガス燃料ノズル7からガス燃料Gが噴出され、そのように噴出されるガス燃料Gの外周の全周にわたって、環状の粉体混合空気噴出口8から粉体混合空気Mが噴出され、そのように噴出される粉体混合空気Mの外周部の全周にわたって、環状の二次空気噴出口9から二次燃焼用空気Aが噴出される。又、図示を省略するが、三次空気噴出口から三次燃焼用空気が噴出される。
つまり、ガス燃料ノズル7から噴出されるガス燃料Gを、粉体混合空気M中の空気Aを積極的に利用して燃焼させることにより、粉状可燃物Fを燃焼させるための粉体混合空気M中の一次燃焼用空気Aの密度を、粉体混合空気Mの噴出流の広範囲にわたって低くできるから、粉体混合空気M中の粉状可燃物Fを緩慢燃焼させることができる。
しかも、粉体混合空気噴出口8から噴出された粉体混合空気Mの外周部全周の極力広範囲にわたって、二次空気噴出口9から噴出された二次燃焼用空気Aを行きわたらせることができ、更に、三次空気噴出口からは、粉体混合空気噴出口8からの粉体混合空気Mの噴出方向先方において、三次燃焼用空気Aが供給されるので、粉体混合空気M中の粉状可燃物Fの燃焼用空気不足を的確に防止することができる。
即ち、粉状可燃物Fの易燃焼性が低いほど、局部高温域が粉体混合空気Mの噴出方向の先方で生じ易いが、局部高温域の発生が見込まれる箇所の近傍までガス燃料Gを送り込んで、粉体混合空気M中の空気Aを積極的に消費することができるから、局部高温域の発生を効果的に抑制することができる。
従って、粉状可燃物Fの易燃焼性の違いに拘わらず、粉状可燃物Fを安定燃焼させることができながら、低NOx化を図ることができる。
次に、図3〜図6に基づいて、第2実施形態を説明する。
この第2実施形態においても、上記の第1実施形態における粉体混合空気噴出筒1及びガス燃料噴出筒10の配設形態と同様の形態で、粉体混合空気噴出筒31及びガス燃料噴出筒41が配設され、又、粉体混合空気噴出筒31の先端開口部31wの外周部に、空気噴出部4が設けられている。
空気噴出部4として、粉体混合空気噴出筒31の先端開口部31wから噴出される粉体混合空気M中の粉状可燃物Fを燃焼させる二次燃焼用空気Aを噴出する二次空気噴出口33(二次空気噴出部の一例)と、三次燃焼用空気Aを噴出する三次空気噴出口34(三次空気噴出部の一例)とが設けられている。
粉体混合空気噴出筒31の先端開口縁と空気噴出筒32の先端開口縁との間に、矩形枠状の二次空気噴出口33が形成され、当該二次空気噴出口33における一辺部と当該一辺部に対向する一辺部夫々の外周部に、矩形状の三次空気噴出口34が各別に設けられている。
図3、図5及び図6に示すように、横断形状が矩形状で一端側が閉塞された角筒状のエアーレジスタ35の周壁における閉塞端側に、横断形状が矩形状の角筒状のエアーダクト36が連通連結されて、外形形状が平面視で概略L字状の装置本体37が構成されている。
3個の空間のうち、中央の空間が、横断面積が最も広く、両側の空間は、横断面積がほぼ等しい。
そして、2枚の仕切り板38とそれら2枚の仕切り板38に架かる状態のエアーレジスタ35及びエアーダクト36夫々の周壁部分とにより、3個の空間のうちの中央の空間を内部空間として、空気噴出筒32が構成される。
粉体混合空気噴出筒31は、横断形状が矩形状の角筒状の筒本体部31mとその先端に連結された横断形状が矩形状の角筒状のノズル部31nとからなり、そのノズル部31nの先端開口部が、粉体混合空気噴出筒31の先端開口部31wに相当し、粉体混合空気噴出口40とされる。
粉体混合空気噴出筒31のノズル部31nには、先端の粉体混合空気噴出口40から多少手前の部分に、通路断面積が先端側及び基端側よりも狭くなる絞り部分が備えられている。
そして、ガス燃料噴出筒41と粉体混合空気噴出筒31との間の空間には、他の部材は設けられず、当該空間全域が、粉体混合空気Mを通流させる粉体混合空気流路43とされ、その粉体混合空気流路43からの粉体混合空気Mを先端の粉体混合空気噴出口40から噴出する構成となっている。
つまり、ガス燃料ノズル42から噴出されるガス燃料Gに対しては、そのガス燃料Gに直接接触させるように燃焼用空気Aを供給する専用の燃焼用空気Aの供給手段が設けられておらず、ガス燃料ノズル42から噴出されるガス燃料Gに対する燃焼用空気Aの供給源は、空気Aが元混合されて粉体混合空気噴出口40から噴出される紛体混合空気Mのみとされている。
エアーレジスタ35とエアーダクト36とにわたって形成される3個の角筒状の空間のうちの両端の空間夫々が、三次燃焼用空気Aを通流させる三次空気流路46とされ、当該空間夫々の先端開口部が三次空気噴出口34とされる。
ガス燃料噴出筒41の基端には、ガス燃料Gを供給するガス燃料供給路51が接続され、このガス燃料供給路51には、ガス燃料Gの供給を断続するガス燃料断続弁52、及び、ガス燃料Gの供給量を調整自在なガス燃料供給量調整弁53が設けられている。
制御部3は、送風機39、ガス燃料断続弁52、ガス燃料供給量調整弁53、粉体混合空気断続弁49、粉体混合空気供給量調整弁50、二次空気ダンパ54、三次空気ダンパ55及び四次空気ダンパ等の作動を制御することにより、粉体燃焼装置の運転を制御するように構成されている。
操作盤(図示省略)には、上記の第1実施形態と同様の運転スイッチ、粉状可燃物種類設定スイッチ等が備えられ、制御部3の記憶部には、上記の第1実施形態と同様のガス燃焼量比率情報、設定空気比等の情報が予め記憶されている。
つまり、この第2実施形態においても、制御部3が、粉状可燃物Fの易燃焼性に応じて、当該易燃焼性が低いほどガス燃焼量比率を大きくするように、ガス燃焼量比率調整手段Vを制御するように構成されていることになる。
そして、制御部3は、演算した総空気量に応じて、例えば、粉体混合空気Mに含まれる一次燃焼用空気Aの量と二次空気噴出口33からの二次燃焼用空気Aの噴出量と三次空気噴出口34からの三次燃焼用空気Aの噴出量とを合わせた量が、空気比0.9分の量となり、四次空気噴出口からの四次燃焼用空気Aの噴出量が、残りの空気比0.2分の量となるように、二次空気ダンパ54、三次空気ダンパ55及び四次空気ダンパ夫々の開度を調整する。
粉体混合空気噴出筒31の先端の矩形状の粉体混合空気噴出口40から粉体混合空気Mが噴出され、その粉体混合空気噴出口40の略中央で粉体混合空気噴出口40から引っ込んだ位置のガス燃料ノズル42からガス燃料Gが噴出され、粉体混合空気噴出口40から噴出される粉体混合空気Aの外周の全周にわたって、矩形枠状の二次空気噴出口33から二次燃焼用空気Aが噴出され、そのように噴出される二次燃焼用空気Aの外周部に、矩形枠状の二次空気噴出口33における互いに対向する二辺部夫々の外周部の三次空気噴出口34から三次燃焼用空気Aが噴出される。又、図示を省略するが、四次空気噴出口から四次燃焼用空気が噴出される。
従って、粉状可燃物Fの易燃焼性の違いに拘わらず、粉状可燃物Fを安定燃焼させることができながら、低NOx化を図ることができる。
(A)上記の第1実施形態において、二次空気噴出口9の外周部に、三次燃焼用空気を噴出する三次空気噴出部を設けても良い。この場合、例えば、三次空気噴出部を環状の二次空気噴出口9の外周を全周にわたって囲むように、環状に設けることができる。
そして、粉状可燃物Fの易燃焼性に応じて、当該易燃焼性が低いほど、ガス燃料Gの噴出速度が速いガス燃料ノズル7,42をガス燃料噴出筒10,41の先端に取り付ける運転方法を実行しても良い。
この場合、ガス燃焼量比率は、粉状可燃物Fの種類に拘わらず、例えば5〜20%の範囲の一定の比率に設定する。
ガス燃料供給量調整弁20,53の開度を大きくして、ガス燃料ノズル7,42からのガス燃料Gの噴出量を多くするほど、ガス燃料ノズル7,42からのガス燃料Gの噴出速度が速くなるので、上記の第1実施形態においては、ガス燃料供給量調整弁20を、第2実施形態においては、ガス燃料供給量調整弁53を、夫々ガス燃料噴出速度調整手段として用いることができる。
そして、制御部3を構成するに、ガス燃焼量比率が粉状可燃物種類設定スイッチにて設定された粉状可燃物Fの種類に対応する比率になるように、ガス燃料ノズル7,42からのガス燃料Gの噴出量を調整すべく、ガス燃料供給量調整弁20,53の開度を調整するように構成する。
つまり、制御部3を、粉状可燃物Fの易燃焼性に応じて、当該易燃焼性が低いほどガス燃料ノズル7,42からのガス燃料Gの噴出速度を速くするように、ガス燃料供給量調整弁20,53を制御するように構成することになる。
又、ガス燃料Gとしても、13A以外の種々の都市ガス、及び、都市ガス以外の各種のガス燃料を使用することができる。
又、本発明に係る粉体燃焼装置の用途は、上記の第1及び第2の各実施形態において例示したボイラの熱源以外に、種々の加熱炉の熱源等、種々の用途で用いることができる。
1w 先端開口部
2 ガス燃料噴出部
3 制御部(制御手段)
4 空気噴出部
6 円筒状の空気噴出筒
7 ガス燃料ノズル
7h ガス燃料噴出孔
8 粉体混合空気噴出口(環状の粉体混合空気噴出部)
9 二次空気噴出口(環状の空気噴出部)
10 ガス燃料噴出筒
20 ガス燃料供給量調整弁(ガス燃料噴出速度調整手段)
31 角筒状の粉体混合空気噴出筒(粉体混合空気噴出筒)
31w 先端開口部
32 角筒状の空気噴出筒
33 二次空気噴出口(矩形枠状の二次空気噴出部)
34 三次空気噴出口(三次空気噴出部)
41 ガス燃料噴出筒
53 ガス燃料供給量調整弁(ガス燃料噴出速度調整手段)
A 空気
F 粉状可燃物
G ガス燃料
M 粉体混合空気
V ガス燃焼量比率調整手段
Claims (7)
- 粉状可燃物を燃焼させる粉体燃焼装置であって、
粉状可燃物と空気とを元混合した粉体混合空気を先端開口部から噴出する粉体混合空気噴出筒と、
当該粉体混合空気噴出筒の径方向内側に配設されて、先端のガス燃料噴出部からガス燃料を噴出するガス燃料噴出筒とが備えられ、
前記ガス燃料噴出筒が、当該ガス燃料噴出筒と前記粉体混合空気噴出筒との間の空間に粉体混合空気のみを通流させる状態で配設され、前記ガス燃料噴出部から噴出するガス燃料を粉体混合空気に含まれる空気のみを一次燃焼用空気として燃焼させる粉体燃焼装置。 - 前記粉体混合空気噴出筒の先端開口部の外周部に、当該先端開口部から噴出される粉体混合空気中の粉状可燃物を燃焼させる空気を噴出する空気噴出部が設けられている請求項1に記載の粉体燃焼装置。
- 前記粉体混合空気噴出筒が円筒状であり、
当該粉体混合空気噴出筒が、円筒状の空気噴出筒の内部に配設され、
前記ガス燃料噴出部が、前記粉体混合空気噴出筒の先端側からの筒長手方向視で、外周が円状で且つ先端面に複数のガス燃料噴出孔を有するガス燃料ノズルにて構成され、
前記ガス燃料ノズルと前記粉体混合空気噴出筒の先端開口縁との間に、粉体混合空気を噴出する環状の粉体混合空気噴出部が形成され、
前記粉体混合空気噴出筒の先端開口縁と前記空気噴出筒の先端開口縁との間に、環状の前記空気噴出部が形成されている請求項2に記載の粉体燃焼装置。 - 前記粉体混合空気噴出筒が、横断形状が矩形状の角筒状であり、
当該粉体混合空気噴出筒が、横断形状が矩形状の角筒状の空気噴出筒の内部に設けられ、
前記空気噴出部として、前記粉体混合空気噴出筒の先端開口部から噴出される粉体混合空気中の粉状可燃物を燃焼させる二次燃焼用空気を噴出する二次空気噴出部と、三次燃焼用空気を噴出する三次空気噴出部とが設けられ、
前記粉体混合空気噴出筒の先端開口縁と前記空気噴出筒の先端開口縁との間に、矩形枠状の前記二次空気噴出部が形成され、
当該二次空気噴出部における一辺部と当該一辺部に対向する一辺部夫々の外周部に、前記三次空気噴出部が各別に設けられている請求項2に記載の粉体燃焼装置。 - 前記粉体混合空気噴出筒の先端開口部から噴出される粉体混合空気の燃焼量と前記ガス燃料噴出部から噴出されるガス燃料の燃焼量とを合わせた総燃焼量に対するガス燃料の燃焼量の比率であるガス燃焼量比率を調整するガス燃焼量比率調整手段と、
粉状可燃物の燃焼のし易さに応じて、当該燃焼のし易さが低いほど前記ガス燃焼量比率を大きくするように、前記ガス燃焼量比率調整手段を制御する制御手段とが備えられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の粉体燃焼装置。 - 前記ガス燃料噴出部からのガス燃料の噴出速度を調整するガス燃料噴出速度調整手段と、
粉状可燃物の燃焼のし易さに応じて、当該燃焼のし易さが低いほど前記ガス燃料噴出部からのガス燃料の噴出速度を速くするように、前記ガス燃料噴出速度調整手段を制御する制御手段とが備えられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の粉体燃焼装置。 - 粉状可燃物を燃焼させる粉体燃焼方法であって、
粉状可燃物と空気とを元混合した粉体混合空気を先端開口部から噴出する粉体混合空気噴出筒と、
当該粉体混合空気噴出筒の径方向内側に配設して、先端のガス燃料噴出部からガス燃料を噴出するガス燃料噴出筒とを備え、
前記ガス燃料噴出筒を、当該ガス燃料噴出筒と前記粉体混合空気噴出筒との間の空間に粉体混合空気のみを通流させる状態で配設し、
前記ガス燃料噴出部から噴出するガス燃料を粉体混合空気に含まれる空気のみを一次燃焼用空気として燃焼させる粉体燃焼方法。
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