JP2017088677A - コークスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コークスの押出し時を超えて廃プラスチックからガスが発生することを防止するとともに、廃プラスチックから発生するガス量を調整することで、炭化室内部の負圧状態を抑制することを目的とする。【解決手段】乾留後期にコークス炉の炭化室において生じる負圧状態を抑制するために廃プラスチックを複数回に分けて炭化室に装入するとともに、装入された廃プラスチックの質量からコークス押出し時を越えてガスが発生しないように、一回で装入される廃プラスチックとこの廃プラスチックのガス発生量の推移との関係を予め調べた相関情報に基づき、前記廃プラスチックを複数回に分けて装入することを特徴とするコークスの製造方法。【選択図】図7

Description

本発明は、廃プラスチックをコークス炉に装入して乾留し、コークスを製造するコークスの製造方法に関する。
プラスチック産業廃棄物、プラスチック一般廃棄物として大量に排出される廃プラスチックの処理に関しては、従来大部分が埋め立てや一部焼却処理されている。廃プラスチックは、埋め立てにおいては土中の細菌やバクテリアで分解されず、焼却する場合は発熱量が大きく焼却炉に悪影響を及ぼすとともに、塩素を含む廃プラスチックの場合は排ガス中の塩素の処理が問題となっている。
廃プラスチックの処理方法として、廃プラスチックをコークス炉に装入して、熱分解させ、熱分解により発生した水素、メタン、エタン、プロパン等を含む高カロリーのガスをエネルギー源として回収する方法が知られている。
特許文献1には、廃プラスチックを炭化室上部空間に装入してコークスを製造する方法において、廃プラスチックの種類及び量と、廃プラスチックの熱分解時間との相関関係を求め、コークス押出時までに装入する廃プラスチックの熱分解が完了するように、装入する廃プラスチックの種類、装入量、装入時期および置時間を設定することを特徴とする方法が開示されている。
特許文献2には、廃プラスチックを配合したコークス製造用装入炭をコークス炉に装入後から乾留終了まで、コークス炉の炉頂空間部へ通じる供給装置より廃プラスチックを供給し、乾留中に廃プラスチックを熱分解してタールなどを回収することを特徴とする廃プラスチックの処理方法が開示されている。
図1は石炭装入からコークス押出し時までの炭化室1窯分における石炭の発生ガス量の推移の一例を示しており、図2はこの時の炭化室の炉内圧の推移を示している。
これらの図より、石炭の発生ガス量は、乾留後期になると一旦上昇した後、減少に転じるとともに、火落ち時間の約1(hour)前になると炉内圧が負圧に転じる。そして、石炭の発生ガス量が少なくなるほど、負圧は大きくなる。なお、図中の時刻T1は炭化室の炉内圧が負圧に転じるタイミングであり、時刻T2は火落ちのタイミングであり、時刻T3はコークスを押出すタイミングである。火落ちとは、炭化室両側から炉幅中心部に向かって炭化が進行する石炭の炭化処理が完了した時点のことであり、ここでは炭化室から発生するガスから有視煙が消えた時点である。また、時刻T1、T2及びT3の定義は、他の図面においても同様である。
コークス炉の稼働から30年以上経過している老朽炉では、炭化室内の負圧が大きくなると、炉蓋からの外気の侵入量が増加して、炭化室の壁面煉瓦の目地部や微小な凹みに充填されているカーボン層が焼失してしまうことがある。カーボン層が焼失すると、炭化室の壁面の凹凸がより大きくなるため、コークスを押出す時の押出負荷が大きくなるとともに、炭化室を構成する煉瓦の拘束力が低下して、押出し時に煉瓦が抜け落ちるなどの問題が懸念される。さらに、目地部のカーボンが焼失すると、炭化室内部で発生したガスが目地部から燃焼室に向かって流れやすくなるため、炭化室の内圧が高い乾留初期において粉塵を含むガスが炭化室から燃焼室に流入することが懸念される。
特開2002−47494号公報 特開平8−157834号公報
特許文献1の方法は、コークス押出し時における発塵及び押出し抵抗の増大を抑制するために、押出し時に廃プラスチックの熱分解を完了させることを課題としており、炭化室内部の圧力の変化にしたがった廃プラスチックの装入方法については何ら考慮されていない。したがって、炭化室内部の負圧状態を十分に抑制できないため、炭化室の目地部に充填されたカーボン層が焼失して、押出し負荷が増大する等のおそれがある。
また、特許文献2の方法は、乾留が終了するまで廃プラスチックを装入し続けているため、コークス押出し時に廃プラスチックの熱分解が完了しておらずコークス押出し時における発塵及び押出し負荷が大きくなる。一方、これを防止するために、押出し時間を遅くすると、コークス炉の稼働率が低下する。また、廃プラスチックを乾留中に常時装入し続ける必要があるため、バルブ、中継ホッパー、供給ホッパー等の特別の装入装置が必要となり、全ての炭化室に装入装置を設けることは現実的ではない。
そこで、本願発明は、コークスの押出し時よりも後に廃プラスチックからガスが発生することを防止するとともに、廃プラスチックから発生するガス量を調整することで、炭化室内部の負圧を抑制することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明は、(1)乾留後期にコークス炉の炭化室において生じる負圧状態を抑制するために廃プラスチックを複数回に分けて炭化室に装入するとともに、装入された廃プラスチックからコークス押出し時よりも後にガスが発生しないように、一回で装入される廃プラスチックの質量とこの廃プラスチックのガス発生量の推移との関係を予め調べた相関情報に基づき、前記廃プラスチックを複数回に分けて装入することを特徴とする。
(2)前記炭化室内での廃プラスチックの単位時間当たりのガス発生量が最大になった時からガス発生が無くなる時までの時間をガス発生時間としたとき、前記複数回に分けて装入される廃プラスチックには、最後に装入される廃プラスチックよりも、前記ガス発生時間が長い廃プラスチックが少なくとも1回含まれていることを特徴とする(1)に記載のコークスの製造方法。
(3)前記廃プラスチックは、前記炭化室に石炭を装入する装炭口から装入されることを特徴とする(1)又は(2)に記載のコークスの製造方法。
(4)前記装炭口は複数設けられており、一回で装入される廃プラスチック個々の前記装炭口から分割して装入することを特徴とする(3)に記載のコークスの製造方法。
(5)複数回に分けて装入される廃プラスチックの全てが、コークス押出し時までに熱分解反応を終了するように、前記相関情報に基づき前記廃プラスチックを複数回に分けて装入することを特徴とする(1)乃至(4)のうちいずれか一つに記載のコークスの製造方法。
(6)前記炭化室が負圧に転じるまでに最初の前記廃プラスチックを装入することを特徴とする(1)乃至(5)のうちいずれか一つに記載のコークスの製造方法。
本願発明によれば、一回で装入される廃プラスチックの質量とこの廃プラスチックのガス発生量の推移との関係を予め調べた相関情報に基づき、廃プラスチックを複数回に分けて装入することで、コークスの押出し時よりも後に廃プラスチックからガスが発生することを防止しながら、炭化室内の負圧状態を抑制することができる。
石炭装入からコークス押出しまでの炭化室1窯分の石炭からの発生ガス量の推移を一例として示している。 図1に対応しており、炭化室内の圧力の推移を示している。 コークス炉の一部における概略図である。 図1および図2に対応しており、炉内圧を0に維持するために必要なガス補填量を示している。 一回で装入される廃プラスチックとこの廃プラスチックのガス発生量の推移との関係を予め調べた相関情報である(全ての装炭口を使用した場合)。 一回で装入される廃プラスチックとこの廃プラスチックのガス発生量の推移との関係を予め調べた相関情報である(一部の装炭口を使用した場合)。 図4に対応しており、複数の廃プラスチックを異なるタイミングで装入した際のガス発生量を示している。 図4に対応しており、複数の廃プラスチックを異なるタイミングで装入した際のガス発生量を示している(変形例2)。 発明例及び比較例の炉内圧を比較したグラフである。
図3は、本実施形態のコークスの製造方法を実施するために用いられるコークス炉の一部における概略図である。同図を参照して、コークス炉は、炭化室1、上昇管2、接続管3、ドライメーン4、ノズル装置5を含む。炭化室1の上部には、石炭を装入するための複数の装炭口11〜14が設けられており、これらの装炭口11〜14を介して図示しない装炭車から炭化室1の内部に装炭されるようになっている。なお、ハッチングは炭化室1に装炭後の石炭を示している。
また、これらの装炭口11〜14は、詳細については後述する廃プラスチックを装入する際の装入口としても用いることができる。廃プラスチックを装入するための特別の装置をコークス炉に設置する必要がないため、設備の簡素化によりコストを削減することができる。
上昇管2は、炭化室1の上壁部に接続されており、乾留時に石炭から発生したガスを炭化室1の外部に向かって排出する。上昇管2は、L字状に折れ曲がった接続管3を介してドライメーン4に接続されている。ドライメーン4は炭化室1の並設方向に延びており、各炭化室1から排出されたガスをガス排送設備に移送する。
接続管3の内部には、ノズル装置5が延出しており、このノズル装置5から接続管3の内部に圧力流体(一般には、水に微量なアンモニウムを含む安水が使用される)を噴出させてエジェクタ効果により、炭化室1の炉内圧を低下させることができる。廃プラスチックを装炭口11〜14から装入する際には、ノズル装置5から高圧の圧力流体を噴射するとよい。装入する廃プラスチックには、見掛け密度が0.3〜1.1g/cm、粒度が5〜150mmの減容成型物を用いることが好ましい。
図4のグラフは図1のハッチングで示す領域に対応しており、横軸が時間、縦軸が発生ガス量であり、炉内圧を0に維持するために必要なガス補填量を示している。このガス補填量のプロフィールに対応するように廃プラスチックを装入することで、炭化室1の炉内圧の負圧状態を効果的に抑制できる。一方、押出し時T3を超えて廃プラスチックの熱分解反応が継続すると、廃プラスチックから発生するガスにより押出し時T3における発塵が大きくなる。
そこで、本実施形態では、一回で装入される廃プラスチックの質量とこの廃プラスチックのガス発生量の推移との関係を予め調べた相関情報を準備しておき、この相関情報に基づき廃プラスチックを複数回に分けて装入することにより、装入された廃プラスチックからコークス押出し時T3を越えてガスが発生することを防止するとともに、廃プラスチックのガス発生量を調整することで、乾留後期に生じる炭化室内部の負圧状態を抑制する。ここで、乾留後期とは、火落ち時間の所定時間前からコークス押出時までの期間のことである。この所定時間は炭化室1の炉内圧が負圧に転じるタイミングに対応しており、例えば火落ち時間の約1(hour)前を例示できる。
図5は、一回で装入される廃プラスチックの質量とこの廃プラスチックのガス発生量の推移との関係を予め調べた相関情報であり、廃プラスチックには、見掛け密度が0.90g/cm、平均粒度が40mmの廃プラスチックを使用した。グラフIは一回で装入される廃プラスチックの装入量を0.1(ton)に設定した場合であり、グラフIIは一回で装入される廃プラスチックの装入量を0.4(ton)に設定した場合であり、グラフIIIは一回で装入される廃プラスチックの装入量を1.0(ton)に設定した場合である。これらのグラフI〜IIIでは、一回で装入される廃プラスチックを均等に分けて、個々の装炭口11〜14から装入している。なお、個々の装炭口11〜14から装入される廃プラスチックの装入量は、必ずしも均等である必要はなく、互いに異なっていてもよい。また、必ずしも全ての装炭口11〜14を使用する必要はなく、一部の装炭口を使って廃プラスチックを装入してもよい。装炭口11〜14から装入される廃プラスチックの装入タイミングは、必ずしも同時である必要はなく、最初の装入から最後の装入までの時間が相違していても、短時間であれば、ほぼ同時であるとみなせる。ここで、最初の装入から最後の装入まで、ほぼ同時とみなせる時間については、特に限定されないが、例えば、10分以内であれば、ガス発生量の推移は同時に装入した場合と大差がないことを確認しているため、10分以内が好ましい。
廃プラスチックから発生するガス量は、石炭からのガス発生が終了した後に廃プラスチックを炭化室1に装入し、熱分解させることにより発生したガスの流速を上昇管2に設けられた図示しないピトー管を用いて測定することにより求めることができる。
グラフI〜IIIより、廃プラスチックの装入量が少なくなるほど、波形の頂部から右側がシャープになり、単位時間当たりのガス発生量が最大になった時からガス発生が無くなる時までの単位質量当たりのガス発生時間が短くなっていることがわかる。
これは、炭化室1に装入された廃プラスチックの層厚に関係していると思われる。すなわち、廃プラスチックの層厚が薄くなると、単位質量当たりの伝熱面積が大きくなるため、熱分解がより均一に進行し易くなる。そのため、装入量が少なくなるほどガス発生量の波形がシャープになり、上述のガス発生時間が短くなったと考えられる。
なお、図5において、発生ガス量が最大となる波形の頂部から横軸までの距離を縦軸方向距離(A)、上記波形の頂部から発生ガス量が0に低下する波形の右側端部までの横軸方向における距離を横軸方向距離(B)とした場合に、A/Bが大きいほど、波形がシャープであり、A/Bが小さいほどブロードであると定義する。図5には、グラフIIIの縦軸方向距離(A)及び横軸方向距離(B)を示している。なお、請求項2に記載のガス発生時間は、この横軸方向距離(B)に該当する。
図6は、装炭口11〜14のうち2つの装炭口から廃プラスチックを装入した場合における、一回で装入される廃プラスチックの質量とこの廃プラスチックのガス発生量の推移との関係を予め調べた相関情報である。グラフIVは一回で装入される廃プラスチックの装入量を0.1(ton)に設定した場合であり、グラフVは一回で装入される廃プラスチックの装入量を0.4(ton)に設定した場合であり、グラフVIは一回で装入される廃プラスチックの装入量を1.0(ton)に設定した場合である。グラフIV〜VIより、廃プラスチックを均等に分けて、個々の装炭口11〜14から装入した場合に比べ、ガス発生量の波形がブロードになっていることがわかる。すなわち、廃プラスチックを装入する装炭口の数を減らすと、廃プラスチックの層厚が厚くなり、単位質量当たりの伝熱面積が小さくなるため、熱分解が均一に進行し難くなる。そのため、装炭口の数が少ないとガス発生量の波形がブロードになり、単位時間当たりのガス発生量が最大になった時からガス発生が無くなる時までの単位質量当たりのガス発生時間が長くなったと考えられる。
このように、廃プラスチックのガス発生量の推移は、廃プラスチックの装入量だけに左右されるものではなく、装入量が同じであっても、炭化室の炉長方向により分散させた状態で装入することで、層厚が薄くなるため、波形がシャープになる。したがって、一回で装入される廃プラスチックの個々についてガス発生量の推移を予め調べておき、この相関情報に基づき、廃プラスチックを複数回に分けて装入することで、プラスチックのガス発生量を炭化室1における負圧の変化に対応させながら、押出し時T3を越えて廃プラスチックからガスが発生することを防止できる。
相関情報は、廃プラスチックの装入量、装入時に使用する装炭口の数に左右されるため、これらをパラメータとして多数のグラフを作成することができる。したがって、相関情報は図5及び図6の例に限定されるものではない。
図7は図4をベースとして、図5のグラフI〜IIIに相当する廃プラスチックを所定タイミングで装入した場合を示している。グラフIIIに対応する廃プラスチックは炭化室1の炉内圧が負圧に転じる時刻T1を狙って装入しており、グラフIIに対応する廃プラスチックはグラフIIIに対応する廃プラスチックの後に装入しており、グラフIに対応する廃プラスチックは押出し時T3の1時間程度前に装入している。太線で示すグラフTOTはこれらの廃プラスチックのガス発生量を合算したものである。押出し時T3の直前に炭化室内部の負圧状態を抑制する効果の低い時間帯が確認されるものの、グラフIIIに対応する1.0tonの廃プラスチックを1回のみ装入した場合と比べて、相対的には負圧状態が抑制されている。また、全ての廃プラスチックの熱分解反応が押出し時T3に終了している。
ここで、複数回に分けて装入される廃プラスチックには、最後に装入される廃プラスチックよりも、前記ガス発生時間が長い廃プラスチックが少なくとも1回含まれていることが好ましい。「少なくとも1回」であるから、複数回に分けて装入される廃プラスチックの中に、最後に装入される廃プラスチックよりもガス発生時間が短い廃プラスチックや、最後に装入される廃プラスチックとガス発生時間が同等の廃プラスチックが含まれていてもよい。
このように、ガス発生時間の短い波形がシャープな廃プラスチックを最後に装入することで、押出し時T3を超えてガスが発生することを防止しつつ、押出し時T3の直前の負圧状態を効果的に抑制、すなわち、ガス発生時間の短い廃プラスチックを最後に装入することで、押出し時T3までにガスの発生を終了させるとともに、押出し時T3の直前まで、より多くのガスを発生させることができる。
また、最初に装入される廃プラスチックは、最後に装入される廃プラスチックよりも、上述のガス発生時間が長いことがより好ましい。ガス発生時間がより長い廃プラスチックを最初に装入することで、すなわち、最初に装入される廃プラスチックの装入量を多くすることで、全体としての廃プラスチック装入回数を少なくすることができる。
(変形例1)
上述の実施形態では、押出し時T3を超えて廃プラスチックからガスが発生しないように廃プラスチックを装入することが重要である。但し、押出し時T3にガスが僅かに発生している場合であっても、ガス発生量がコークス押出時における発塵及び押出し負荷の増大を抑制する観点から無視できる程度の少量である場合には、本願発明に含まれるものとする。
(変形例2)
図7の例では、全ての廃プラスチックが押出し時T3に熱分解反応が終了するように廃プラスチックを装入しているが、本発明はこれに限るものではない。例えば、図8に図示するように、一部の廃プラスチックの熱分解反応が終了するタイミングを押出し時T3の前としてもよい。ここでは、図7の例に加えて、0.1tonの廃プラスチックを押出し時の1.5時間前に装入しており、熱分解反応は押出し時の0.5hr前に完了している。これにより、図7の例よりも押出し前の炭化室内部の負圧状態を抑制する効果が増加していることがわかる。
(変形例3)
上述の実施形態では、炭化室1の炉内圧が負圧に転じる時刻T1を狙って最初の廃プラスチックを装入したが、時刻T1より前に廃プラスチックの装入を開始してもよい。
(実施例)
実施例を示して本発明についてより具体的に説明する。グラフI〜IIIに対応する廃プラスチックを図7に図示するタイミングで3回装入した場合(発明例1)、図8に図示するタイミングで4回装入した場合(発明例2)、グラフIIIに対応する廃プラスチックのみを炭化室1が負圧に転じるタイミングにて1回装入した場合(比較例1)、廃プラスチックを全く装入しなかった場合(比較例2)のそれぞれについて、炭化室1の内部圧力の推移を調べて、その結果を図9に示した。発明例1および2は、比較例1及び2よりもグラフがより正圧側に位置しており、炭化室内部の負圧状態を抑制する効果が高いことがわかった。
1 炭化室 2 上昇管 3 接続管 4 ドライメーン
5 ノズル装置 11〜14 装炭口

Claims (6)

  1. 乾留後期にコークス炉の炭化室において生じる負圧状態を抑制するために廃プラスチックを複数回に分けて炭化室に装入するとともに、装入された廃プラスチックからコークス押出し時よりも後にガスが発生しないように、一回で装入される廃プラスチックの質量とこの廃プラスチックのガス発生量の推移との関係を予め調べた相関情報に基づき、前記廃プラスチックを複数回に分けて装入することを特徴とするコークスの製造方法。
  2. 前記炭化室内での廃プラスチックの単位時間当たりのガス発生量が最大になった時からガス発生が無くなる時までの時間をガス発生時間としたとき、
    前記複数回に分けて装入される廃プラスチックには、最後に装入される廃プラスチックよりも、前記ガス発生時間が長い廃プラスチックが少なくとも1回含まれていることを特徴とする請求項1に記載のコークスの製造方法。
  3. 前記廃プラスチックは、前記炭化室に石炭を装入する装炭口から装入されることを特徴とする請求項1又は2に記載のコークスの製造方法。
  4. 前記装炭口は複数設けられており、一回で装入される廃プラスチック個々の前記装炭口から分割して装入することを特徴とする請求項3に記載のコークスの製造方法。
  5. 複数回に分けて装入される廃プラスチックの全てが、コークス押出し時までに熱分解反応を終了するように、前記相関情報に基づき前記廃プラスチックを複数回に分けて装入することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載のコークスの製造方法。
  6. 前記炭化室が負圧に転じるまでに最初の前記廃プラスチックを装入することを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載のコークスの製造方法。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112055741A (zh) * 2018-04-18 2020-12-08 亚历山大·特普利斯特斯基 从可再循环轮胎和/或橡胶制品获得含碳材料的方法

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