JP2017088113A - 駆動力の制御装置 - Google Patents

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Soichiro Shimura
壮一朗 志村
伸二 加藤
Shinji Kato
伸二 加藤
忠行 永井
Tadayuki Nagai
忠行 永井
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Abstract

【課題】運転者の意図に応じた最適な減速度を得ることにより加減速操作の煩雑さを抑制することができる駆動力の制御装置を提供する。【解決手段】駆動力を制御するコントローラ4は、現在の運転状態に基づき目標加速度G1を算出し、予め定められた推奨車速Vrの低下により現在車速Vpが推奨車速Vrを上回った場合に、現在車速Vpと推奨車速Vrとの差を算出し、現在車速Vpが推奨車速Vrを上回ってからの経過時間を算出し、運転者の減速意志を判定し、現在車速Vpが推奨車速Vrを上回った後に、運転者が減速意志のあることが判定された場合に減速度が大きくなるように目標加速度G1を補正するように構成され、目標加速度を補正する補正量は、車速の差が大きいほど大きくし、経過時間が長いほど小さくするように構成されている。【選択図】図1

Description

この発明は、駆動力源の出力および自動変速機の変速比を変化させることにより車両の駆動力を制御する駆動力の制御装置に関するものである。
特許文献1には、エンジンブレーキ力の大きさを道路状況や走行状況に加えて、運転者の期待に応じて設定することを目的とした無段変速機の変速制御装置が記載されている。この特許文献1に記載された制御装置は、車両の走行状況に応じて無段変速機の変速比を決定するコントローラと、車両の走行状況や運転状況などを検出する各種センサとを備えている。また、それら各種センサの検出結果に応じて減速力を決定する装置によって、車両の走行状況および走行環境ならびに運転状況の変化に応じてエンジンブレーキ力の特性を変更するように構成されている。
また、特許文献2には、道路情報に基づいて、新しい道路環境に適応するように車両を走行させ、安全性を向上させることを目的とした運転支援装置が記載されている。この特許文献2に記載された運転支援装置は、現在位置検出手段および車速検出手段ならびに制限速度取得手段などの検出手段を備えている。そのため、例えば、道路地図における事前登録地点に車両が接近した場合には、その登録地点を起点とする道路の制限速度を取得して、自動的に車両の駆動力が制御される。そのため車両の車速が制限速度まで自動的に変更される。
さらに、特許文献3には、車速制限装置による車速制限動作を解除したときに変更される変速比への変速応答性を運転者の意図に即して的確に変更し、運転者の要求する加速がスムーズに得られて運転者の違和感を解消することができることを目的とした車両の車速制限装置が記載されている。この特許文献3に記載された制限装置は、車速制限動作が解除された際に、その直前のアクセル開度の変化の割合が小さければ、運転者が変速ショックの小さい緩い加速を要求していると推測し、運転者の要求を満たすように変速応答性を遅くして変速ショックの小さな緩い加速が行われるように構成されている。一方、車速制限動作が解除される直前のアクセル開度の変化の割合が大きければ、変速ショックが大きくても迅速な加速を運転者が要求していると推測し、大きな変速ショックを伴うものの、運転者の要求を満たすように変速応答性を早くして迅速な加速が行われるように構成されている。
特開平11−230322号公報 特開2006−035951号公報 特開2009−144783号公報
運転者が期待する減速度あるいはエンジンブレーキ力(変速比、変速速度)は、車両の走行状態だけでなく、走行環境や運転状況などの要因に応じて常に変化している。したがって、例えば特許文献1に記載されているように、推奨車速と現在車速との差が増大するに伴って、アクセルペダルを解放したときの変速比を増大させるように構成することが有効である。すなわち推奨車速と現在車速との乖離が大きい程、減速度が増大するように構成することにより、道路状況や走行状況などのあらゆる状況に応じてエンジンブレーキ力を可変制御することができる。そのため円滑な制御特性を得ることができる。
しかしながら、上記の特許文献1に記載された構成のように、推奨車速が低下した場合に推奨車速まで現在車速を減速させたい運転者には運転者の意図と合致する減速度であるが、例えば、推奨車速より速い車速で走行したい運転者にとってはアクセルオフ時の減速度が大きすぎて、運転者の意図と合致しないため煩わしさが発生する。すなわち運転者にとって不快な減速度を与える要因となるおそれがある。したがって、このような不都合を解消しつつ、運転者の意図に応じた最適な減速度を得るための改善の余地があった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、運転者の意図に応じた最適な減速度を得ることにより加減速操作の煩雑さを抑制もしくは回避することができる駆動力の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、エンジンと、前記エンジンの出力側に連結された自動変速機とを備え、前記エンジンの出力および前記自動変速機の変速比を制御することにより、車両の駆動力を制御する駆動力の制御装置において、前記駆動力を制御するコントローラを備え、前記コントローラは、現在の運転状態に基づき目標加速度を算出し、走行環境に応じて予め定められた推奨車速の低下により現在車速が前記推奨車速を上回った場合に、前記現在車速と前記推奨車速との差を算出し、前記現在車速が前記推奨車速を上回ってからの経過時間を算出し、運転者の減速意志を判定し、前記現在車速が前記推奨車速を上回った後に、前記運転者が減速意志のあることが判定された場合に減速度が大きくなるように前記目標加速度を補正するように構成され、前記目標加速度を補正する補正量は、前記車速の差が大きいほど大きくし、前記経過時間が長いほど小さくするように構成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、推奨車速と現在車速との車速を比較して、推奨車速が低下して現在車速を下回った状態、かつ運転者が減速意志がある場合に、アクセル開度の開閉により車速に対する目標加速度を変化させるように構成されている。つまり減速度の割合を変化させるように構成されている。具体的には、推奨車速と現在車速との差が大きい程、減速度が増大するように構成されている。また、推奨車速が現在車速より低下してから運転者が推奨車速まで減速するためのアクセル開度を全閉するまでの経過時間に応じて減速度が求められるように構成されている。そのため、例えば、推奨車速が現在車速より低下してすぐに(直後)運転者が現在車速を推奨車速まで減速するためにアクセル開度を全閉した場合には、通常よりも大きな減速度が得られる。一方、推奨車速が現在車速より低下してある程度の時間経過後(例えば20秒程度)に、運転者が現在車速を推奨車速まで減速するためにアクセル開度を全閉した場合には、予め定められた所定の目標加速度に基づいた減速度が得られる。すなわち、予め定められた目標加速度に対して、上記の車速の差が大きいほど減速度を大きくし、上記の経過時間が長いほど減速度を小さくするように構成されている。これにより、運転者の意図に応じた最適な減速度が得られる。つまり、運転状況に応じて最適な減速度が設定される。したがって、加減速操作の煩雑さを抑制もしくは回避することができる。またそれに伴い、運転者に不快感を与えることを抑制することができる。
この発明の駆動力の制御装置によって実行される制御の一例を説明するためのフローチャートである。 この発明で制御の対象とする車両の構成および制御系統の一例を示す図である。 現在車速と推奨車速との差と減速度増加量との関係を説明するための図である。 経過時間と減速度増加量との関係を説明するための図である。 減速度増加量の減算後の目標加速度を説明するための図である。 この発明の実施例における駆動力の制御装置によって実行される制御の一例を説明するためのタイムチャートである。 この発明の実施例における駆動力の制御装置によって実行される制御の他の一例を説明するためのタイムチャートである。
つぎに、この発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。この発明を適用することのできる車両は、エンジンが出力する動力を変速して駆動輪に伝達することが可能な自動変速機を搭載した車両である。
この発明を適用することのできる車両の一例として、エンジンの出力側に自動変速機を搭載した車両の構成および制御系統を図2に示してある。この車両Veは、エンジン1が出力する動力を前輪2に伝達して駆動力を発生させる前輪駆動車(FF(Front Engine Front Drive)車)として構成されている。なお、この発明を適用することのできる車両Veは、エンジン(ENG)1が出力する動力を自動変速機(AT)3およびデファレンシャルギヤを介して後輪に伝達して駆動力を発生させる後輪駆動車(FR(Front Engine Rear Drive)車)であってもよい。あるいは、エンジン1が出力する動力を前輪2および後輪にそれぞれ伝達して駆動力を発生させる四輪駆動車(4WD(4Wheel Drive)車)であってもよい。
エンジン1には、例えば電子制御式のスロットルバルブあるいは電子制御式の燃料噴射装置、および、吸入空気の流量を検出するエアフローセンサが備えられている。したがって、例えばアクセル開度センサの検出データを基に電子スロットルバルブの動作を電気的に制御することにより、エンジン1の出力を自動制御することができる。
エンジン1の出力側に、エンジン1の出力トルクを変速して駆動輪側へ伝達する自動変速機3が設けられている。自動変速機3は、例えば、遊星歯車機構およびクラッチ機構やブレーキ機構から構成される一般的な有段式の自動変速機であり、クラッチ機構やブレーキ機構の動作を制御することにより、自動変速機3で設定する変速段(もしくは変速比)を自動制御することができるように構成されている。なお、この発明における自動変速機3は、例えばベルト式無段変速機やトロイダル式無段変速機のように、変速比を連続的に変化させることが可能な無段変速機であってもよい。また、エンジンおよびモータが出力する動力を合成もしくは分割する動力分割機構を備えたハイブリッド車両にもこの発明を適用することができる。すなわち、そのようなハイブリッド車両における動力分割機構は、いわゆる電気式無段変速機構として機能するため、そのような電気式無段変速機構もこの発明における自動変速機に含めることができる。
エンジン1の出力および自動変速機3の変速動作を制御するためのコントローラ(ECU)4が備えられている。コントローラ4は、例えばマイクロコンピュータを主体にして構成される電子制御装置である。このコントローラ4は、制御指令信号を伝送するように上記のエンジン1および自動変速機3に電気的に接続されている。なお、図2では1つのコントローラ4が設けられた例を示しているが、コントローラ4は、例えば制御する装置ごと、あるいは制御内容ごとに複数設けられていてもよい。
上記のコントローラ4には、車両Ve各部の各種センサ類からの検出信号や各種車載装置からの情報信号などが入力されるように構成されている。例えば、上述のエアフローセンサ、アクセル開度センサ5、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキセンサ、エンジン1の出力軸の回転数を検出するエンジン回転数センサ、自動変速機3の出力軸の回転数を検出するアウトプット回転数センサ、各車輪の回転速度をそれぞれ検出して車速を求める車速センサ6、および、地図データや走行路の状況を検出するナビゲーションシステム7などからの検出信号がコントローラ4に入力されるように構成されている。そして、それら入力されたデータおよび予め記憶させられているデータ等を使用して演算を行い、その演算結果を基に制御指令信号を出力するように構成されている。
上記のように構成された車両Veでは、上述したように、運転者が期待する減速度は、車両の走行状態だけでなく、走行環境や運転状況などの要因に応じて常に変化しているため、減速度の度合いによっては運転者に不快感を与えるおそれがある。そこで、コントローラ4は、運転者の意図に応じて最適な減速度を得られるようにエンジントルクおよび自動変速機3の変速比を変化させることにより車両の駆動力を制御する。以下に、コントローラ4によって実行される具体的な制御内容を説明する。
図1はその制御の一例を説明するためのフローチャートである。この制御のフローチャートは、推奨車速Vrが現在車速Vpより低下した状態であって、かつ運転者の操作の特徴に応じて、減速度を定めることができるように構成された制御例である。なお、推奨車速Vrとは、例えば、公道の制限車速に対して安全に走行するための車速、もしくはコーナを安全に旋回するための車速などをいう。また現在車速Vpは、上述した車速センサ6から検出される車速をいう。また、このフローチャートはその制御の一例を説明するための図であって、ここに示すルーチンは所定の短時間ごとに繰り返し実行される。
以下、具体的にこのフローチャートについて説明する。先ず、目標加速度G1を算出する(ステップS1)。目標加速度G1とは走行中の車両に対する前後加速度のことである。この加速度はアクセル開度や現在の車速に基づいて予め定められたマップから算出される。また、それらマップは、上述したアクセル開度センサ5および車速センサ6によって検出される。したがって、この目標加速度G1が閾値とされる(以下、単に閾値とも記す)。
ついで、推奨車速Vrが下がって、推奨車速Vrが現在車速Vpを下回った状態であるか否かを判断するフラグF1(F1=Flag1)を定める(ステップS2)。このフラグF1が成立するセット条件は、前回のルーチンの現在車速Vpより、前回のルーチンの推奨車速Vrの方が車速が速い状態で、かつ現在のルーチンの現在車速Vpが現在のルーチンの推奨車速Vrより車速が速い状態であり、さらに推奨車速Vrの変化率ΔVrが所定値より低い場合であるときにフラグF1が成立する。これを簡略化して数式で表すと以下のように示すことができる。
(Vp−1<Vr−1)&(Vp>Vr)&(ΔVr<所定値A)・・・(1)
なお、所定値Aとは推奨車速Vrが低下したことを表すものであってほぼ0(零)に近似する値である。そして、この条件が成立する場合を、「フラグF1=1」と示す。
一方、現在のルーチンの推奨車速Vrが現在車速Vpより車速が速い場合、すなわちVp<Vrの場合はリセット条件が成立する。この場合を、「フラグF1=0」と示す。なお、これらの条件のうち、どちらの条件にも当てはまらない場合には前のルーチンの状態を維持する。具体的には、上記数式(1)で示したF1=1の条件のうちの一部しか満たさない場合などをいう。
ついで、減速意志があることを示すフラグF2(F2=Flag2)を定める(ステップS3)。減速意志があるか否かは、例えば、上述したアクセル開度センサ5により検出される。このフラグF2が成立するセット条件は、前回のルーチンのアクセル開度PAPが予め定めら所定値Bより大きく、かつ、現在のアクセル開度PAPがその所定値Bより小さく、さらにアクセル開度PAPの変化率ΔPAPが所定値Cより小さい場合であるときにフラグF2が成立する。同様にこれを簡略化して数式で表すと以下のように示すことができる。
(PAP−1>所定値B)&(PAP<所定値B)&(ΔPAP<所定値C)・・・(2)
なお、所定値Bは車速に応じて予め定められる値であり、また所定値Cは、アクセル開度PAPが低下したことを表すものであってほぼ0(零)に近似する値である。そして、この条件が成立する場合を、「フラグF2=1」と示す。
一方、現在のルーチンの推奨車速Vrが現在車速Vpより車速が速い場合、すなわちVp<Vrの場合はリセット条件が成立する。この場合を、「フラグF2=0」と示す。なお、これらの条件のうち、どちらの条件にも当てはまらない場合には前のルーチンの状態を維持する。具体的には、上記数式(2)で示したF2=1の条件のうちの一部しか満たさない場合などをいう。
なお、上述したステップS1からステップS3は、それぞれ同時に算出、あるいは定めてもよく、また上述したステップ順でなくてもよい。すなわち、以下で示すステップS4の前に算出もしくは定められていればよい。
ついで、上記のF1=1の条件が成立するか否かの判断を行う(ステップS4)。これは、上述したように、推奨車速Vrが低下して、現在車速Vpを下回った状態であるか否かの判断を行う。したがって、このステップS4で肯定的にに判断された場合、すなわち、推奨車速VrがF1=1を満たす場合にはステップS5へと進む。なお、これとは反対にステップS4で否定的に判断された場合については後述する。
ついで、ステップS4によりF1=1の条件が成立すると判断された後に、運転者に減速意志があるか否かが判断される(ステップS5)。上述したように、この減速意志はアクセル開度センサ5によってアクセル開度PAPが例えばオフの状態のときに減速意志があると判断される。またエンジンブレーキが作用する場合、あるいは前後加速度がマイナス側の加速度を示す場合にも減速意志があると判断される。したがって、運転者にその減速意志があると判断された場合にはこのステップS5にて肯定的に判断される。そして、ステップS5にて肯定的に判断された場合(F2=1)にはステップS6へと進む。なお、これとは反対にステップS6にて否定的に判断された場合については後述する。
ついで、ステップS5にて減速意志があると判断されたら、減速度増加量dGx1を算出する(ステップS6)。この減速度増加量dGx1とは、上記の閾値に対する減速度増加量であって、実験やマップから算出される。またその際に現在車速Vpと推奨車速Vrとの関係が考慮される。具体的には図3に示すように、現在車速Vpと推奨車速Vrとの差が大きいほど減速度増加量dGx1が増加するように算出される。つまり減速度増加量dGx1が大きくなるように設定される。なお、図3において、縦軸は減速度増加量dGx1を示し、横軸は現在車速Vpと推奨車速Vrとの差(Vp−Vr)を示している。
ついで、その減速度増加量dGx1に基づいて、経過時間Tvを考慮して減速度増加量dGx2を算出する(ステップS7)。この、減速度増加量dGx2は、ステップS6で算出した減速度増加量dGx1を基に算出される減速度増加量であって、現在車速Vpが推奨車速Vrより車速が速くなった時点からの経過時間Tvを考慮して算出される。そして、その経過時間Tvが長いほど減速度増加量dGx2が小さくなるように構成されている。これを簡略化して数式で表すと、以下のように示すことができる。
dGx2=dGx1×Gain_Tv・・・(3)
なお、Gain_Tvは、経過時間Tvが長いほど減速度増加量dGx2が小さくなるような値であって0から1の間で推移する。したがって、そのGain_Tvは、図4に示すように、経過時間Tvの増加に伴って、1から徐々に減少し、最終的に0(零)収束するように構成されている。
ついで、その上記の数式(3)に基づいて算出した減速度増加量dGx2とステップS1で算出した目標加速度G1とからこのルーチンにて減速意志を示した場合における(ステップS5に相当)目標加速度G2を算出する(ステップS8)。つまり、減速度増加量dGx2からステップS1で算出した目標加速度G1を減算して算出する。言い換えれば、減速度増加量dGx2分の減速度が増す。その減速度増加量dGx2を減算した後の目標加速度G2を図5に示してある。すなわち、アクセル開度PAPの割合が0(零)から一定の割合までは、ステップS1で算出された閾値よりよりマイナス側の加速度が大きくなるように構成されている。なお、図5における縦軸が、目標加速度を示し、また横軸がアクセル開度PAPの割合(量)を示している。
ついで、ステップS8にて算出した目標加速度G2に基づいて、駆動力を制御する。すなわち、エンジントルクおよび自動変速機3の変速比を制御する(ステップS9)。そして、その駆動力を制御したら上述した制御のルーチンを終了する。
一方、上述した、ステップS4もしくは、ステップS5にて否定的に判断された場合には、ステップS1で算出した目標加速度G1に基づいて駆動力が制御されるよに構成されている。具体的には、ステップS4で否定的に判断された場合、すなわち、フラグF1=1が成立しなかった場合にはステップS11へと進む。
ついで、ステップS4で否定的に判断された場合には、ステップS11にて上述した経過時間Tvをリセットする(Tv=0)。そして、ステップS1で算出した目標加速度G1に基づいて駆動力を算出してこのルーチンを終了する。
他方、ステップS5にて否定的に判断された場合、すなわち、F2=1が成立しなかった場合には、ステップS4で否定的に判断された場合と同様に、ステップS1で算出した目標加速度G1に基づいて駆動力が制御される。具体的には、ステップS5にて減速意志ないと判断された場合には、現在車速Vpが推奨車速Vrより車速が速くなった時点からの経過時間Tvを前回のルーチンからカウントアップさせる。つまり、このルーチンの回数を増加させる。これを簡略化して数式で表すと以下のように示すことができる。
Tv=Tv−1+1・・・(4)
つまり、このステップS11は、フラグF1が成立してからの時間を示している。言い換えれば、減速度を定めるための経過時間Tvの待機時間を示している。そして、経過時間Tvをカウントアップした後に、ステップS4で否定的に判断された場合と同様に、ステップS1で算出した目標加速度G1に基づいて駆動力を算出してこのルーチンを終了する。
図6および図7は、上述したフローチャートを実行したときの挙動を示すタイムチャートを説明する図であって、特に、運転者の操作の仕方に応じて減速度を算出するための、アクセル開度および車速ならびに車両の加速度の変化の一例を示すタイムチャートである。特に、図6は推奨車速Vrが低下した直後にアクセルを全閉した場合の挙動を示す図である。一方、図7は推奨車速Vrが低下しても長時間(例えば20秒程度)アクセルを全閉しない場合の挙動を示す図である。以下、具体的に説明する。
先ず、図6に示すように、時間T1では推奨車速Vrが現在車速Vpより速い状態から遅い状態へ、すなわち、推奨車速Vrが現在車速Vpより低下する。ついで、推奨車速Vrが現在車速Vpより低下した直後に運転者は推奨車速Vrまで減速するためにアクセルを全閉する(T2時点)。すなわち、T2時点でアクセル開度PAPは0(零)となり、それに伴って、現在車速Vpも減速し始める。さらに、車両の加速度も運転者の意図に応じて減速度が増加させられる。すなわちこの例においては、ステップS1で算出した目標加速度G1より大幅に減速度が増加させられる。なお、この減速度の増加量は上述したように、推奨車速Vrと現在車速Vpとの差に応じて決定される。またT1からT2の時間に応じてその増加量は増減される。例えばT1からT2の時間が短ければ減速度増加量は増大し、一方、T1からT2の時間が長ければ減速度増加量は減少する。つまり推奨車速Vrが現在車速Vpより低下した時点からアクセルペダルが所定値以下まで戻される時間に基づいて変化する。したがって、図6に示す例では、T1からT2の時間が極僅かであるため減速度増加量が大幅に増大されている。そして、T3時点で現在車速Vpが推奨車速Vrより低下したためこの制御のルーチンを終了する。
図7は、図6とは反対に、T1時点からT2時点までの時間が長い場合の挙動を示すタイムチャートであって、例えばT1時点からT2時点までの時間は20秒程度である。つまり、T1時点で、推奨車速Vrが現在車速Vpより低下する挙動は同様であるが、T1時点からT2時点の間はアクセル開度PAPは一定の角度を保っている。そしてこの例では20秒程度経過したT2時点にてアクセル開度PAPが0(零)、すなわちアクセルオフの状態になり、それに伴い現在車速Vpが緩やかに低下し始める。また、このときの車両の加速度はステップS1でマップ等から算出された予め定められた減速度が出力される。つまり、図7に示す例では、推奨車速Vrが現在車速Vpより低下したタイミング(T1時点)からアクセルオフの時点(T2時点)までの時間が長いため、推奨車速Vrの変化に伴う急な減速な意思はないと判断して予め定められた目標加速度G1に応じて減速度を出力する。そして、T3時点でこの制御を終了する。
このように、推奨車速Vrと現在車速Vpとの車速を比較して、推奨車速Vrが低下して現在車速Vpを下回った状態、かつ運転者が減速意志がある場合に、アクセル開度PAPの開閉により車速に対する目標加速度(減速度)を変化させるよに構成することで運転者の意図に応じた減速をすることが可能となる。すなわち、推奨車速Vrと現在車速Vpとの差が大きい程、減速度が増大される。また、現在車速Vpが推奨車速Vrより車速が速くなった時点からの経過時間Tvに応じて減速度が算出される。そのため、例えば、推奨車速Vrが現在車速Vpより低下してすぐに(直後)運転者が現在車速Vpを推奨車速Vrまで減速するためにアクセル開度PAPを全閉した場合には、通常よりも大きな減速度が得られる。一方、運転者が、推奨車速Vrが現在車速Vpより低下してある程度の時間経過後(例えば20秒程度)に、運転者が現在車速Vpを推奨車速Vrまで減速するためにアクセル開度PAPを全閉した場合には、予め定められた所定の目標加速度G1に基づいた減速度が得られる。すなわち、予め定められた目標加速度G1に対して、上記の車速の差が大きいほど減速増加量dGx1を大きくし、上記の経過時間Tvが長いほど減速増加量dGx2を小さくするように構成されている。これにより、運転者の意図に応じた最適な目標加速度G2が得られる。つまり運転状況に応じて最適な減速度が設定される。したがって、加減速操作の煩雑さ抑制もしくは回避することができるため、運転者に不快感を与えることを抑制もしくは回避することができる。
以上、実施例に基づいて説明したが、この発明は上述した実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。上述した例においては、T1時点からT2時点までの時間が極端に短い時間と長い時間とを例にとって説明したが、T1時点からT2時点までの時間に応じて減速度は変化するものであり、つまりその時間の程度により減速度が適宜設定される。
1…エンジン(ENG)、 2…前輪、 3…自動変速機(AT)、 4…コントローラ(ECU)、 5…アクセル開度センサ、 6…車速センサ、 7…ナビゲーションシステム、 Ve…車両、 Vp…現在車速、 Vr…推奨車速、 PAP…アクセル開度、 G1,G2…目標加速度、 dGx1,dGx2…減速度増加量。

Claims (1)

  1. エンジンと、前記エンジンの出力側に連結された自動変速機とを備え、前記エンジンの出力および前記自動変速機の変速比を制御することにより、車両の駆動力を制御する駆動力の制御装置において、
    前記駆動力を制御するコントローラを備え、
    前記コントローラは、
    現在の運転状態に基づき目標加速度を算出し、
    走行環境に応じて予め定められた推奨車速の低下により現在車速が前記推奨車速を上回った場合に、前記現在車速と前記推奨車速との差を算出し、
    前記現在車速が前記推奨車速を上回ってからの経過時間を算出し、
    運転者の減速意志を判定し、
    前記現在車速が前記推奨車速を上回った後に、前記運転者が減速意志のあることが判定された場合に減速度が大きくなるように前記目標加速度を補正するように構成され、
    前記目標加速度を補正する補正量は、前記車速の差が大きいほど大きくし、前記経過時間が長いほど小さくするように構成されている
    ことを特徴とする駆動力の制御装置。
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