JP2017087516A - 繊維強化複合材料成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表面に凹凸模様を有する、優れた意匠性の繊維強化複合材料成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】
凹凸模様を有する金属板を設置した成形型内にプリプレグを配し加熱加圧成形する、繊維強化複合材料成形品の製造方法。 前記プリプレグの繊維体積含有率が30%以上70%以下である、繊維強化複合材料成形品の製造方法。
前記加熱加圧成形が、下記の条件を満たす繊維強化複合材料成形品の製造方法。
成形圧3MPa以上10MPa以下、成形時間1分以上10分以下、
プリプレグ樹脂の硬化発熱温度をT℃とした場合、金型温度T−35℃以上、
T+20℃以下
【選択図】 図1

Description

本発明は、表面に凹凸模様を有する意匠が施された繊維強化複合材料成形品の製造方法に関する。
繊維強化複合材料(以下「FRP」ということがある)は、軽量かつ高強度及び高剛性であるため、スポーツ、レジャー用途から、自動車や航空機等の産業用途まで、幅広く用いられている。
このFRPからなる成形品の製造には、樹脂組成物を繊維に含浸させたものであるプリプレグを用いることができ、例えば、一方向に引き揃えられた繊維に熱硬化性樹脂組成物を含浸させたもの(以下、UDプリプレグ)や、繊維の織物に熱硬化性樹脂組成物を含浸させたもの(以下、クロスプリプレグ)が知られている。また不連続な繊維に熱硬化性樹脂組成物を含浸させたもの(以下、SMC)も用いられ、これらを積層賦形して加熱硬化することにより、所望のFRP成形品が得られる。
これらのFRP成形品のうち、表面にクロスプリプレグを配置したものは、繊維の織物組織に由来する凹凸模様が成形品表面に見られ、意匠性の点においても優れている。特に炭素繊維の織物組織が成形品表面に見られるFRP成形品の意匠性は高く評価されている。
ところが、クロスプリプレグは織物作製のコストが加わるために、UDプリプレグやSMCと比較して高価であることが多い。このため、UDプリプレグやSMCを用いたFRP成形品の表面に織物組織の外観を付与する安価な技術があれば、安価に意匠性の優れたFRP成形品を得ることができる。
特許文献1では、プリプレグを積層して加熱成形する際に、エンボス加工された離型紙のエンボス面をプリプレグ表面に重ねた状態で成形し、表面がエンボス模様に賦形されたFRP成形品を得る方法が記載されている。
また、特許文献2では、繊維長10〜100mmの炭素繊維が2次元的に且つ不規則に分布し、平板部の厚さが1mm以下である異形状FRPであって、平板部表面に金型より凹凸模様を転写する方法が記載されている。
また、特許文献3では、クロスプリプレグを転写型としてUDプリプレグと重ねて加熱硬化し、織物組織形状の外観を有するUDプリプレグ積層成形体を得る方法が記載されている。
特開2012−26433号公報 特開平7-314474号公報 特開2015−147384号公報
しかし、特許文献1に記載の方法は、離型紙の破片が成形品に混入して欠陥となる、成形後に離型紙を剥離する際に離型紙が破れて工程を止める、離型紙は再利用できず離型紙がコストアップの要因になる、成形条件によっては離型紙のエンボス面が変形し、所望のエンボス形状が得られない等の問題を抱えている。
また、特許文献2に記載の方法は、成形の際に高い面圧が必要なため、その性能を満足するプレス機が必要となり、イニシャルコストが高くなる。また、成形用上型に凹凸加工を行っているため、転写模様の交換が容易でない等の問題を抱えている
また、特許文献3の方法は、クロスプリプレグ積層体を硬化させて転写型として使用するため、この硬化物の成形型としての耐久性が低いという問題を抱えている。
また、クロスプリプレグを表面に用いてFRP成形品を製造する場合にも、成形時に生じる樹脂の流動により織物組織が変形して、目曲り、目開き等の意匠性の低下が生じることがあった。さらにクロスプリプレグ等のシート材から繊維強化複合材料への転写では、深絞り等の形状において、目乱れや皺が発生するという問題を抱えている。
上記の課題を解決するため、本発明は、凹凸模様を有する金属板を設置した成形型内にプリプレグを配し加熱加圧成形する、繊維強化複合材料成形品の製造方法を提供する。
前記金属板は、成形型から着脱可能であることが好ましい。
前記プリプレグの繊維体積含有率が30%以上70%以下であることが好ましい。
前記プリプレグに使用される繊維の種類が2種類以上であることが好ましい。
前記加熱加圧成形が、下記の条件を満たすことが好ましい。
成形圧3MPa以上10MPa以下、成形時間1分以上10分以下、
プリプレグに使用する樹脂のDSCによる硬化発熱温度をT℃とした場合、金型温度T−35℃以上、T+20度以下
本発明により、表面に凹凸模様を有する優れた意匠性の繊維強化複合材料成形品を安価で生産効率良く製造することができる。また、本発明により、当該成形品が平板形状以外の形状である場合でも、目乱れや皺の問題を発生させることなく、その表面に凹凸模様を付与することが可能である。
本実施形態に係る代表的な成形型の概要を示す側断面図である。 本実施形態に係る転写模様の一例を示す図である。 本実施形態に係る成形品の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態の一例について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は、以下に記載する内容に限定されるものではない。
図1は本発明の繊維強化複合材料成形品の成形方法の一例を示す図である。金型10は上金型11と下金型12を備えている。所定温度に加熱された金型10は、プリプレグ積層体2を挟み込み加圧される。また、上金型11には、任意の凹凸模様が加工されている金属板1が取り付けられており、プリプレグ積層体2が加圧・賦形される際にその表面に前記凹凸模様が転写され、繊維強化複合材料成形品が得られる。
図1では、上金型11に金属板1が取り付けられているが、下金型12に取り付けてもよく、必要に応じて着脱可能である。また、金属板1は一枚で構成されていることが好ましいが、繊維強化複合材料2の形状の複雑さや金型10に応じて皺などが入り、品位に影響を及ぼす場合などは金属板1を分割してもよい。
本発明の製造方法において、プリプレグ積層体2を加熱加圧する方法としては、オートクレーブ成形、真空バッグ成形、プレス成形などFRP成形体を成形する一般的な方法を選択することができる。
本発明によって製造される繊維強化複合材料成形品に用いることができる繊維の種類としては、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、炭化珪素繊維、高強度ポリエチレン、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維、ナイロン繊維、ステンレススチール繊維等が挙げられる。これらは、必要に応じて1種類以上を適宜選択して使用することができるが、中でも軽量で剛性が高いことから炭素繊維が望ましい。
また、本発明で使用される上記繊維の形態としては、長繊維及び短繊維が挙げられるが、特に限定されるものではなく、成形品の用途や目的に応じて適宜選択することができる。
長繊維を選択する場合の使用形態としては、多数の長繊維を一方向に揃えて並べてシート状としたもの(UDシート)や、長繊維からなる織物などが挙げられる。優れた物性の繊維強化複合材料成形品を得るには、UDシートに熱硬化性樹脂組成物を含浸したUDプリプレグを複数積層したものを用いて、プリプレグ積層体2とするのが好ましい。
また、短繊維を選択する場合の使用形態として、例えば25mm程度に切断したチョップド繊維束に熱硬化性樹脂であるマトリックス樹脂を含浸し、半硬化状態としたシート状基材(SMC)を挙げることができ、これをプリプレグ積層体2として使用することもできる。
(熱硬化性樹脂組成物)
本発明で使用されるプリプレグに用いることができる熱硬化性樹脂組成物としては、例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、マレイミド樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。プリプレグを構成する繊維として炭素繊維を用いる場合は、炭素繊維との接着性の点で、エポキシ樹脂やビニルエステル樹脂が好適である。
また、本発明においては、成形条件を上記の熱硬化性樹脂組成物の硬化発熱温度に応じて適宜設定することができる。ここで硬化発熱温度は、TA Instruments社製DSCを使用し、10℃/分の昇温条件で測定した硬化発熱のピーク温度と定義する。
さらに、難燃性能が求められる分野に用いられる場合には、熱硬化性樹脂組成物に難燃性能を付与したものが好適に用いられる。一般的な難燃材料としては、臭素系化合物、リン系化合物、リン+窒素系化合物、金属水酸化物、シリコーン系化合物、ヒンダードアミン化合物などが挙げられ、これらを樹脂に添加することにより難燃性能が得られる。難燃性評価法として、UL94規格燃焼試験などによって性能評価が実施される。
金属板1としては、プリプレグ積層体2の表面に、ディンプル模様、プリズム模様、又は、平織、綾織、朱子織の繊維模様等、所望の凹凸模様を転写できるものを適宜選択し、使用することができる。
上記の凹凸模様に対応する転写模様が加工された金属板1の材質は、ステンレス、炭素鋼、セラミックス、アルミニウム、チタン、クロム、またはこれらの合金からなる群より選択して用いることが可能であるが、腐食しにくく、硬度の高いステンレスを使用するのが好ましい。
この金属板1は、金型コストが低減できることから、成形型から着脱可能であることが好ましく、この着脱作業を行いやすくするために、金属板1をできるだけ薄肉化するのがより好ましい。
また、必要に応じて、凹凸模様を上金型11及び/又は下金型12に直接加工して使用してもよく、この場合には金属板1は用いなくてよい。
上記プリプレグの繊維体積含有率は30%以上70%以下であることが好ましい。30%以上とすることによって、得られる繊維強化複合材料成形品の強度、弾性率が良好となる傾向にあり、70%以下とすることによって、マトリックスとなる樹脂組成物の繊維への含浸性が良好となる傾向にある。より好ましくは40〜60%の範囲である。
単一の繊維を用いたプリプレグ積層体では得ることのできない機能を有する設計が可能になることから、上記プリプレグには、炭素繊維プリプレグとガラス繊維シートを積層するなど、複数の異なる繊維を使用することが可能である。また、求められる物性の違いに応じて、成形品の部位によって強化繊維の種類を使い分けることも可能である。
また、プリプレグ積層体2の加熱加圧成形の際の成形圧は、面圧で3MPa以上10MPa以下とするのが好ましい。本発明においては、加圧成形を用いることで、プリプレグ積層体2表面に存在するピンホールを成形時につぶして外観不良を低減でき、また、これに内在しているボイドを低減できることから、成形品の物性向上を図ることも可能である。
上記の面圧を3MPa以上とすることによって、得られる繊維強化複合材料成形品の表面に再現性高く模様を転写させることができる傾向にあり好ましい。また、面圧を10MPa以下とすることによって、成形品表面の繊維毛羽の発生を防ぐことができる傾向にあり好ましい。より好ましくは4〜8MPaの範囲である。
さらに、この加熱加圧成形の際の成形時間は1分以上10分以下とするのが好ましい。これは、成形時間を1分以上とすることによって、プリプレグを充分に硬化できる傾向にあるためであり、成形時間を10分以下とすることによって、成形品の生産効率が良好となる傾向にあるためである。より好ましくは2〜5分の範囲である。
また、プリプレグに使用する樹脂の硬化発熱温度をT℃とした場合、金型温度をT−35℃以上、T+20℃以下とするのが好ましい。金型温度をT−35℃以上とすることによって、所要硬化時間を短縮でき、成形品の生産性が向上する傾向にあ。また、金型温度をT+20℃以下とすることによって、成形品の賦形性が良好となる傾向にある。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。なお、本発明は実施例によって制限されるものではない。
本実施例においては、UDプリプレグとして炭素繊維プリプレグである三菱レイヨン(株)製、製品名「TR360E250S」(熱硬化性樹脂組成物(三菱レイヨン(株)製エポキシ樹脂、製品名「#360」、硬化発熱温度150℃)を炭素繊維(三菱レイヨン(株)製炭素繊維、製品名「TR50S」)に含浸したプリプレグ)を用いた。また、クロスプリプレグとして、炭素繊維プリプレグ(三菱レイヨン(株)製、製品名「TR3110 331G」(熱硬化性樹脂組成物(三菱レイヨン(株)製エポキシ樹脂、製品名「#331」、硬化発熱温度150℃)を炭素繊維(三菱レイヨン(株)製炭素繊維、製品名「TR30S」)に含浸したプリプレグ)を用いた。
[実施例1]
280mm×280mmに裁断した前記UDプリプレグを8枚準備し、同方向に揃えて積層し、ポリ塩化ビニル製の軟質シートで覆い、周囲をシーラントテープで密閉して内部を真空脱気することで、層間の空気を十分に除去し、一体化したプリプレグ積層体を得た。転写にはシェアエッヂ式成形型の上金型表面に、転写模様が加工されている板厚0.2mmのステンレス板を成形時に転写模様がプリプレグ積層体に接するように取り付けた。転写模様は、図2に示すようなクロス模様で2mm×4mmの長方形が縦横交互に配列され、長方形内にはさらに6列の線が入っている。
ステンレス板表面と下金型表面には離型剤(ダイキン工業(株)製、ダイフリーGW251を水と1:1で希釈したもの)を塗布し、プリプレグ積層体をキャビティ内に装填したのち、面圧4MPa、金型温度140℃、硬化時間5分にて加熱加圧成形を実施した。
その結果、得られた繊維強化複合材料成形品の表面には、ステンレス板に加工された模様の凹凸が正確に転写されており、優れた意匠性を持つ外観を有していた。
[実施例2]
SMCを以下に示す手順で製作した。セパレートフィルムとしてポリエチレンフィルムを用い、その上に、不飽和ポリエステル硬化性樹脂組成物(硬化発熱温度139℃)100質量部を、ドクターブレードを用いて厚さ1.0mmに均一に塗布して樹脂層を形成し、さらにその上に炭素繊維(三菱レイヨン(株)、TR50S)をロービングカッターを用いて平均1インチに切断したもの、樹脂層を構成する樹脂組成物100質量部に対して50質量部散布した。
もう一方のセパレートフィルムにもポリエチレンフィルムを用い、その上に、上記の硬化性樹脂組成物をドクターブレードを用いて厚さ1.0mmに均一に塗布し、樹脂層を形成した。この樹脂層と先に作成した樹脂層を重ね合わせたのち、45℃に保った圧着ロールを用いて圧着及び含浸し、得られたSMCを巻き取りロールで巻き取った。
得られたSMCを280mm×280mmに切断し、実施例1と同様にキャビティ内へ装填して、面圧8MPa、金型温度140℃、硬化時間2分にて加熱加圧成形を実施した。
その結果、得られた繊維強化複合材料成形品の表面には、ステンレス板に加工された模様の凹凸が正確に転写されており、優れた意匠性を持つ外観を有していた。
[実施例3]
実施例1と同様にしてUDプリプレグ積層体を得た。シェアエッヂ式成形型には、図3に示す縦200mm×横150mm×高さ50mmの大きさのトレーが成形できる金型を取り付けた。上金型に取り付けた転写用のステンレス板には、実施例1と同様な模様が加工されており、実施例1と同様に離型剤を塗布した。成形時に上記の転写用ステンレス板に接するプリプレグ積層体表面の繊維方向を、ステンレス板に加工されているクロスプリプレグの経糸方向に合わせキャビティ内に装填したのち、面圧4MPa、金型温度140℃、硬化時間5分にて加熱加圧成形を実施した。
その結果、得られた成形品であるトレーの外側表面には、ステンレス板に加工されたクロスプリプレグ模様が全面に正確に転写されており、優れた意匠性を有していた。
[比較例1]
まず、298mm×298mmに裁断した前記クロスプリプレグ10枚をステンレス板上に同方向に揃えて積層し、ポリ塩化ビニル製の軟質シートで覆い、周囲をシーラントテープで密閉して内部を真空脱気することで、クロスプリプレグ層間の空気を十分に除去し、一体化させた。次に実施例3で使用したシェアエッヂ式金型から転写用のステンレス板を取り外した後、一体化したクロスプリプレグ積層体を装填し、140℃で加熱しながら8MPaの面圧力で加圧し、クロスプリプレグ硬化物を得た。
次に、280mm×280mmに裁断した前記UDプリプレグを8枚準備し、実施例1と同様の手順で一体化したUDプリプレグ積層体を得た。一方、先に作製したクロスプリプレグ硬化物の表面に、離型剤(ケムリースジャパン(株)製、製品名「ケムリース70−90」)を綿布に染み込ませて塗布して乾燥させて、前記の一体化したUDプリプレグ積層体を重ねた。この時合わせ面となるUDプリプレグの繊維の方向を、クロスプリプレグ硬化物の合わせ面の炭素繊維クロスの経糸方向に合わせた。次いで両者を厚さ25μmの離型フィルム(旭硝子(株)製、製品名「アフレックス」)、不織布(RICHMOND社製、製品名「A3000」)で順に包んだ後、最後にその外側をバギングフィルム(AIRTECH社製、製品名「ライトロンWL8400」)で包み、端部をシーラントテープ(RICHMOND社製、製品名「RS200」)でシールすることにより密閉した。さらに、このようにして密閉した空間内側の開口部が不織布に接する吸い口(脱気用の管、図示しない)を設け、吸い口を真空ラインに接続し、バギングフィルムで包まれた密閉空間内の空気を排出した状態で、オートクレーブにより130℃で加熱しながら0.6MPaの圧力で加圧し、UDプリプレグ積層体を硬化させた。硬化完了後、硬化したUDプリプレグ積層体をクロスプリプレグ硬化物から剥がした。
その結果、UDプリプレグ積層体の硬化物の表面にはクロスプリプレグ模様が正確に転写されていた。しかしながら、クロスプリプレグ硬化物の剥離面の一部が破損しており、これを上記の模様転写に複数回使用することは困難であった。
本発明の繊維強化複合材料成形品の製造方法によれば、機械物性だけでなく、意匠性にも優れた繊維強化複合材料成形品を安価で生産効率良く製造することができる。よって、本発明によれば、例えば、建築物、自動車、航空機等の内外装用成形品からテーブルやトレー等の家庭用成形品まで、幅広く提供することができる。
1 金属板
2 プリプレグ積層体
10 金型
11 上金型
12 下金型
20 転写模様
30 成形品形状
31 平面部
32 斜面部

Claims (5)

  1. 凹凸模様を有する金属板を設置した成形型内にプリプレグを配し加熱加圧成形する、繊維強化複合材料成形品の製造方法。
  2. 前記金属板が、成形型から着脱可能である、請求項1に記載の繊維強化複合材料成形品の製造方法。
  3. 前記プリプレグの繊維体積含有率が30%以上70%以下である、請求項1又は2に記載の繊維強化複合材料成形品の製造方法。
  4. 前記プリプレグに使用される繊維の種類が2種類以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の繊維強化複合材料成形品の製造方法。
  5. 前記加熱加圧成形が、下記の条件を満たす請求項1〜4の何れか一項に記載の繊維強化複合材料成形品の製造方法。
    成形圧3MPa以上10MPa以下、成形時間1分以上10分以下、
    プリプレグに使用する樹脂のDSCによる硬化発熱温度をT℃とした場合、金型温度T−35℃以上、T+20℃以下
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