JP2017087489A - 液滴噴射記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】吐出安定性の向上と液体の保存安定性の向上とを両立させることが可能な循環型液滴噴射記録装置を提供する。
【解決手段】液体を収容する液体格納容器2と、液体が供給される液滴噴射ヘッド1と、液体格納容器2から液滴噴射ヘッド1を介して液体が液体格納容器2へ戻るように循環する循環流路と、を有する液滴噴射記録装置であって、液滴噴射ヘッド1と液体格納容器2との間であって、液滴噴射ヘッド1の上流側に位置する上流側液体補助格納容器3と、液滴噴射ヘッド1と液体格納容器2との間であって、液滴噴射ヘッド1の下流側に位置する下流側液体補助格納容器4と、液体格納容器2と上流側液体補助格納容器3との間に位置し、循環している液体を脱気する脱気機構6と、液体格納容器内に酸素を供給する酸素供給機構7と、を備えている液滴噴射記録装置。
【選択図】図1
【解決手段】液体を収容する液体格納容器2と、液体が供給される液滴噴射ヘッド1と、液体格納容器2から液滴噴射ヘッド1を介して液体が液体格納容器2へ戻るように循環する循環流路と、を有する液滴噴射記録装置であって、液滴噴射ヘッド1と液体格納容器2との間であって、液滴噴射ヘッド1の上流側に位置する上流側液体補助格納容器3と、液滴噴射ヘッド1と液体格納容器2との間であって、液滴噴射ヘッド1の下流側に位置する下流側液体補助格納容器4と、液体格納容器2と上流側液体補助格納容器3との間に位置し、循環している液体を脱気する脱気機構6と、液体格納容器内に酸素を供給する酸素供給機構7と、を備えている液滴噴射記録装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、被記録媒体に液滴を噴射して記録する液体噴射装置に関する。
近年、記録紙等にインク滴を吐出して文字や図形を記録する、或いは素子基板の表面に液体材料を吐出して機能性薄膜を形成するインクジェット方式の液体噴射装置が利用されている。この方式は、インクや液体材料などの液体を液体タンクから供給管を介してチャンネルに導き、チャンネルに充填される液体に圧力を印加してチャンネルに連通するノズルから液体を吐出する。液体の吐出の際には、液滴噴射ヘッドや記録媒体を移動させて文字や図形を記録する、或いは所定形状の機能性薄膜を形成する。
上記のように液滴噴射ヘッドを備えた液滴噴射記録装置や様々な分野に利用されている。さらに、噴射する液体を循環させる構成を実現する循環式液滴噴射ヘッドを備えた循環式液滴噴射記録装置も開発されており、液体中の固形分の沈降防止や、不吐出異常(ノズル抜け)の迅速な復帰など、従来よりもさらに印刷安定性の優れた液滴噴射記録装置を用いた印刷が可能となっている。
従来の循環しない液滴噴射記録装置では、噴射する液体の残量がなくなった場合、液体の格納されたカートリッジを交換する方法が多く採用されている。本方式では、古い液体と新しい液体とが、装置内全体で混ざり合うことは起きず、古い液体から順に、液滴噴射ヘッドから噴射され、消費されることになる。
一方、上記循環式液滴噴射記録装置では、噴射する液体は装置内の配管を循環し続けており、液滴噴射ヘッドの流入した液体のうち、噴射されなかった液体については、液体格納容器へ戻入される。液滴噴射記録装置の液体残量が少なくなった場合、液体格納容器に新しい液体を注ぎ足す方法が広く利用されている。
この方法では、液体噴射記録装置内部で、古い液体と新しい液体が混ざり合うこととなり、一定量の古い液体が常に装置内に滞留してしまう。それを避けるには、液体装置内の液体配管から液体の抜き取り、流路の洗浄といった煩雑な作業が必要となる。新旧液体が混ざり合うような運用方法が用いられる循環式液滴噴射記録装置を安定的に稼働させるには、上記のような液体劣化の不具合を抑制する必要がある。
さらに近年、液滴噴射記録装置に対応した紫外線硬化型液体も幅広く利用されている。本技術により、記録媒体上に噴射された液体が紫外線の照射により、直ちに硬化し、印刷塗膜が生成されるため、高速印刷が実現し、幅広い分野で重宝されている。この紫外線硬化型液体を搭載した循環式液滴噴射記録装置は、高い印刷安定性を維持した高速印刷が達成されるため、非常に期待されている。特に、硬化性や価格などの観点から、ラジカル重合型の紫外線硬化型液体が幅広く採用されている。
紫外線硬化型液体は、紫外線照射に伴い、硬化する特性を有している反面、液体保管時にも硬化反応が進行してしまうため、液体自身の保存安定性は他種インク(水性液体、油性液体、溶剤性液体など)に比べて、悪い傾向にある。特に、紫外線硬化型液体は、熱に対する耐性が弱く、高温保管時の安定性は悪く、液体の増粘などの不具合が発生しやすい。
また、ラジカル重合型の紫外線硬化型液体の特徴としては、酸素濃度が少ない環境下において、硬化反応が促進されるということが挙げられる。この特徴は、印刷時の迅速な硬化の際には、長所として捉えられる反面、液体保管時の安定性という点では、短所となる。
紫外線硬化型液体は、モノマーやオリゴマーといった比較的分子量が大きく、粘度の高い材料で構成されており、液滴噴射記録装置用の液体としては、高粘度な液体であることが一般的である。それ故、液滴噴射記録装置で本液体を噴射する際は、一定の噴射特性を確保するため、液体や液滴噴射記録装置内流路の温度を上げ、液体自身の粘度を下げた状態で利用することが多い。
また、液滴噴射ヘッドでの噴射時に、ノズル近傍での気泡などによりノズル抜けを発生させる不具合を回避するため、液体を予め脱気しておく手法が用いられる。さらに、紫外線硬化型液体を使用する場合、液体を脱気しておくことで、液体中の酸素濃度が低いため、記録媒体上への液滴着弾後の硬化速度も高まり、高速印刷に対しての効果も得られる。
一方で、循環式液滴噴射記録装置で紫外線硬化型液体を利用する際、噴射安定性と高速印刷との両立のため、液体を脱気し、さらに加温すると、循環し続ける装置内部に滞留した液体は、装置内部で硬化してしまう危険性が高まる。また、循環流路内で液体を加温することで、硬化などの液体劣化がさらに促進してしまう危険性もある。
上記の背景があり、紫外線硬化型液体を搭載した循環式液滴噴射記録装置において、噴射安定性と高速印刷を両立した上で、装置内部での液体の劣化を抑制する技術が求められている。
従来の液滴噴射記録装置において、液滴噴射ヘッドからの液滴の吐出安定性を向上するために、吐出する液体に脱気処理を施しておく手法は広く利用されている。予め脱気処理を施した液体を装置に装填する手法や、装置内の液体流路上に脱気装置を組み込み、インラインで脱気する装置などがある。
先行技術文献1では、吐出する液体を格納するリザーブタンク内に超音波振動源を備えており、その超音波振動源を動作させることで、リザーブタンク内の液体の脱気処理を施すというものである。
先行技術文献2では、液体貯留室と脱気手段との流路配置の構成を工夫することで、液体内成分の沈降を防止しつつ、脱気度の高い液体の吐出を可能としている。
先行技術文献3では、循環式の液滴噴射記録装置の循環脱気方法として、サブタンクと吐出ヘッドの間に脱気装置が組み込まれている構成となっている。
先行技術文献3では、循環式の液滴噴射記録装置の循環脱気方法として、サブタンクと吐出ヘッドの間に脱気装置が組み込まれている構成となっている。
先行技術文献1では、超音波による脱気であるため、脱気モジュールでの脱気や真空脱気ほどの脱気効果は得られず、高い脱気率が必要となる液滴噴射装置や液体に対しては十分な効果は得られない。
先行技術文献2では、紫外線硬化型液体は、高い脱気状態が保持されたまま保管される構成となっており、液体の硬化反応が生じ、液体の劣化が進行する危険性がある。そのため本手法において、紫外線硬化型液体を利用した場合、上記液体劣化の進行というリスクが高まる。
先行技術文献3では、サブタンクと吐出ヘッドの間に脱気装置が組み込まれている構成となっている。この構成では、1色のインクを複数のヘッドで吐出させる場合、各ヘッドに対して、脱気機構を組み込む必要があり、装置構成が煩雑になる上、装置コストも増大してしまう。また、サブタンクとヘッド間に脱気機構を配置することにより、循環させるインクの流路内での圧力損失が大きくなり、大量吐出時における印字不具合が発生するリスクがある。
本発明の液体噴射記録装置は、液体を収容する液体格納容器と、前記液体が供給される液滴噴射ヘッドと、前記液体格納容器から前記液滴噴射ヘッドを介して前記液体が前記液体格納容器へ戻るように循環する循環流路と、を有する液滴噴射記録装置であって、前記液滴噴射ヘッドと前記液体格納容器との間であって、前記液滴噴射ヘッドの上流側に位置する上流側液体補助格納容器と、前記液体格納容器と前記上流側液体補助格納容器との間に位置し、循環している液体を脱気する脱気機構と、前記液体格納容器内に酸素を供給する酸素供給機構と、を備えていることを特徴とした。
また、前記液滴噴射ヘッドと前記液体格納容器との間であって、前記液滴噴射ヘッドの下流側に位置する下流側液体補助格納容器を有することを特徴とした。
また、前記脱気機構は、中空糸脱気モジュールであることを特徴とした。
また、前記液体は、ラジカル重合型の紫外線硬化型液体であることを特徴とした。
また、前記液滴噴射ヘッドの吐出面の正面を走査する紙面の走査方向下流側に対応する位置に、前記紫外線硬化型液体を硬化するLED型紫外線発光源を備えたことを特徴とした。
また、前記酸素供給機構は、ポンプで強制的に酸素もしくは大気中の空気を供給する機構、もしくは大気開放することにより、大気中の空気が自然と供給される機構の少なくともいずれか一方の機構であることを特徴とした。
また、前記上流側液体補助格納容器または前記液体格納容器は、前記液体を加温するヒーターを設けていることを特徴とした。
また、前記液体の加温する温度は、30度以上80度以下であることを特徴とした。
また、前記上流側液体補助格納容器内の圧力を調節する上流側圧力制御装置と、前記下流側液体補助格納容器内の圧力を調節する下流側圧力制御装置と、をさらに備えることを特徴とした。
また、前記上流側圧力制御装置は、前記上流側液体補助格納容器に窒素を供給することで前記上流側液体補助格納容器の圧力を制御することを特徴とした。
また、前記酸素供給機構の酸素の出口は、前記液体格納容器内の前記液体中に位置していることを特徴とした。
本発明の液体噴射記録装置は、循環式の液滴噴射記録装置であって、液滴噴射ヘッド上流側に、配管内を循環している液体を脱気する脱気機構を備えており、前記液滴噴射記録装置には、前記液体を収容する液体格納容器を有し、前記液体格納容器内に酸素を供給する酸素供給機構を備えている。これにより、循環された液体の保存安定性の向上と連続吐出安定性の向上とを両立させることができる。
(第一実施形態)
本発明の実施形態について、図1に示す。図1は、液滴噴射ヘッド1を搭載したインク循環式の液滴噴射記録装置のインク循環システム概念図である。図中の矢印はインクの送液方向を示し、点線矢印は空気の流れる方向を示したものである。
本発明の実施形態について、図1に示す。図1は、液滴噴射ヘッド1を搭載したインク循環式の液滴噴射記録装置のインク循環システム概念図である。図中の矢印はインクの送液方向を示し、点線矢印は空気の流れる方向を示したものである。
液体格納容器2に格納されたインクが送液ポンプ5aを用いて、液滴噴射ヘッド1の上流側に備えられている、上流側液体補助格納容器3に送液される。上流側液体補助格納容器3には、圧力制御装置8aにより、上流側液体補助格納容器3内の圧力が予め設定された陽圧に制御される。その陽圧によって、上流側液体補助格納容器3内のインクは、液滴噴射ヘッド1に一定流速にて送液される。液体格納容器2と上流側液体補助格納容器3との間に脱気機構6が備えられており、インライン上でインクは脱気される。上流側液体補助格納容器3内のインクは脱気状態にあり、その脱気インクは、液滴噴射ヘッド1へと供給される。これにより、液滴噴射ヘッド1へ供給されるインクは脱気率が高く、吐出安定性を確保できる。
脱気機構6が上流側液体補助格納容器3よりも上流側にあるため、上流側液体補助格納容器3、液滴噴射ヘッド1、及び下流側液体補助格納容器4の間の送液流路間における圧力損失に対して、脱気機構6は一切影響を与えないことも本発明の特徴である。また、インライン脱気を実現するため、脱気機構6には、中空糸脱気モジュールを使用するのが望ましい。
また、吐出する液体が紫外線硬化型インクである場合、噴射するインクは、脱気されているため、インクが酸素阻害による影響を受けにくくなり、記録媒体へ着弾後に照射される紫外線による塗膜形成(硬化反応)が速くなる。これにより、さらなる印字速度の向上、もしくは、紫外線照射強度の低下によるランニングコストの抑制や、安価な光源の利用が可能となり、性能面、コスト面での優位性が得られる。
特に、近年は装置コストの削減のため、紫外線硬化型インクを使用する液滴噴射記録装置の紫外線光源として、従来の水銀ランプではなく、LED型の紫外線ランプが注目されている。LED型の紫外線ランプは、コンパクトかつ簡便な空冷方式のよる冷却が可能である特徴があり、期待されている。従来の水銀ランプに比べると、紫外線照射強度が低いため、液体の硬化性についての課題があるが、本発明により、インクの硬化特性が向上することで、LED型の紫外線ランプの利用範囲が拡張される。このLED型の紫外線ランプは図示しないが、液滴噴射ヘッド1の吐出面の正面を走査する紙面の走査方向下流側に対応する位置に配置されている。
また、下流側液体補助格納容器4は、液滴噴射ヘッド1の下流側に備えられており、圧力制御装置8bとも連結されている。圧力制御装置8bにより、下流側液体補助格納容器4内は予め設定された陰圧に制御されており、その圧力差によって、液滴噴射ヘッド1内のインクは、一定の流速で下流側液体補助格納容器4に送液されている。
上流側液体補助格納容器3及び下流側液体補助格納容器4には、各々不図示の液面センサーが備えられており、補助格納容器内の液面は一定の範囲内となるように制御されている。インク循環により、上流側液体補助格納容器3内部の液面が下降し、一定のラインを下回った際には、送液ポンプ5aが駆動し、液体格納容器2から上流側液体補助格納容器3にインクが供給される。また、インク循環により、下流側液体補助格納容器4内部の液面が上昇し、一定のラインを上回った際には、送液ポンプ5bが駆動し、下流側液体補助格納容器4から液体格納容器2へとインクが送液される。
液体格納容器2には、酸素供給装置7が取り付けられており、液体格納容器2内に酸素を供給している。これにより、液体格納容器内2のインク中の溶存酸素量は増加する。格納されている液体が紫外線硬化型インクである場合、インク中に配合されている光重合開始剤の活性力が酸素阻害により低下し、インクの劣化を抑制することが可能となる。
酸素供給装置7を取り付けることで、装置構成が煩雑になることを避けるため、酸素供給装置7は搭載せず、液体格納容器2の上部に大きな開口部を設け、大気中の酸素と液体格納容器2内の液体とが接することで、液中の溶存酸素量を増加させる構成としても良い。その構成の場合、装置構成が簡便になるという利点は活かせるが、酸素供給装置7を用いる場合よりも、酸素供給力が低下することと、液体格納容器2内部への外部からのゴミ、ほこりなどの混入に注意が必要となる。
(第二実施形態)
図2は、本発明における第二実施形態係る液体噴射記録装置1の構成図である。基本構成は、第一実施形態と同一である。第一実施形態と異なる点は、圧力制御装置8aに窒素ガス発生源9が備えられていることである。上流側液体補助格納容器3内部の陽圧は、窒素ガスの供給により保たれる。これにより、上流側液体補助格納容器3内の酸素量は少なくすることができ、脱気機構6により脱気されたインクの脱気率の低下を抑制した状態で、液滴噴射ヘッド1へと脱気インクを供給することが可能となる。これにより、第一実施形態よりもさらに高い脱気率のインクを噴射させることができるため、連続吐出安定性の向上及び塗膜形成(硬化反応)の高速化が期待できる。
図2は、本発明における第二実施形態係る液体噴射記録装置1の構成図である。基本構成は、第一実施形態と同一である。第一実施形態と異なる点は、圧力制御装置8aに窒素ガス発生源9が備えられていることである。上流側液体補助格納容器3内部の陽圧は、窒素ガスの供給により保たれる。これにより、上流側液体補助格納容器3内の酸素量は少なくすることができ、脱気機構6により脱気されたインクの脱気率の低下を抑制した状態で、液滴噴射ヘッド1へと脱気インクを供給することが可能となる。これにより、第一実施形態よりもさらに高い脱気率のインクを噴射させることができるため、連続吐出安定性の向上及び塗膜形成(硬化反応)の高速化が期待できる。
(第三実施形態)
第三実施形態は、本発明において、噴射する液体を加温させる形態である。基本構成としては、第一実施形態もしくは、第二実施形態のいずれにも適用できる実施形態である。
第三実施形態は、本発明において、噴射する液体を加温させる形態である。基本構成としては、第一実施形態もしくは、第二実施形態のいずれにも適用できる実施形態である。
液滴噴射ヘッド1から吐出する液体を加温する機構を有していることにより、液体を適正な吐出性が得られる温度に保持する。加温する場所は、不図示の温調機に装置全体を格納し、インク循環システム及び液滴噴射ヘッド1ごと加温する方法でも良いし、上流側液体補助格納容器及び液体格納容器2の少なくともいずれか一方を不図示のヒーターで加温する方法でも良い。その加温する温度は、30度以上80度以下とするのが好ましい。
より精密な温度管理を行う上では、前者のインク循環システム及び液滴噴射ヘッド1ごと加温する方法の方が効果的である。逆に、簡便に加温する方法としては、後者の上流側液体補助格納容器及び液体格納容器2の少なくともいずれか一方を不図示のヒーターで加温する方法が挙げられる。
特に、紫外線硬化型インクは、モノマーやオリゴマーといった比較的分子量が大きく、粘度の高い材料で構成されており、液滴噴射記録装置用の液体としては、高粘度な液体であることが一般的である。それ故、液滴噴射記録装置で本液体を噴射する際は、一定の噴射特性を確保するため、液体や液滴噴射記録装置内流路の温度を上げ、液体自身の粘度を下げた状態で利用することが多い。加温機構を備えることにより、使用できる液体の粘度範囲が広くなるため、液体の機能面に様々な特徴を持たせることができ、液滴噴射記録装置の利用分野拡張において、有利となる。
(第四実施形態)
第四実施形態は、本発明において、酸素供給装置7の構成の係る実施形態であり、液体格納容器2周りの概念図を図3に示す。基本構成は、前記第一、第二、及び第三実施形態のいずれにも適用できるため、図3に示す箇所以外の構成については、前記第一、第二、及び第三実施形態のいずれでも良い。
第四実施形態は、本発明において、酸素供給装置7の構成の係る実施形態であり、液体格納容器2周りの概念図を図3に示す。基本構成は、前記第一、第二、及び第三実施形態のいずれにも適用できるため、図3に示す箇所以外の構成については、前記第一、第二、及び第三実施形態のいずれでも良い。
本実施形態においては、図3に示すように、酸素供給装置7によって、酸素が供給される供給口が、液体格納容器2内の液中に配置されており、供給された酸素は気泡となり、液中に供給される。酸素が液中に直接供給されることにより、液体内部の溶存酸素量の急速な上昇効果が得られる。本所作では、液中にバブルが発生することにより、マイクロバブルといった吐出安定性を阻害する要素の発生が考えられるが、吐出させる液滴噴射ヘッド1に到達するインクは脱気機構6により、脱気処理が施されているため、問題とならない。
本実施形態により、液体格納容器2の深部に酸素が供給されるため、液体格納容器2内部の液体全体に酸素が行き渡りやすくなる。このため、酸素阻害効果により、保管されている液体の無用な紫外線硬化反応による劣化を抑制することができる。
1 液滴噴射ヘッド
2 液体格納容器
3 上流側液体補助格納容器
4 下流側液体補助格納容器
5 送液ポンプ
6 脱気機構
7、酸素供給装置
8、圧力制御装置
2 液体格納容器
3 上流側液体補助格納容器
4 下流側液体補助格納容器
5 送液ポンプ
6 脱気機構
7、酸素供給装置
8、圧力制御装置
Claims (11)
- 液体を収容する液体格納容器と、
前記液体が供給される液滴噴射ヘッドと、
前記液体格納容器から前記液滴噴射ヘッドを介して前記液体が前記液体格納容器へ戻るように循環する循環流路と、を有する液滴噴射記録装置であって、
前記液滴噴射ヘッドと前記液体格納容器との間であって、前記液滴噴射ヘッドの上流側に位置する上流側液体補助格納容器と、
前記液体格納容器と前記上流側液体補助格納容器との間に位置し、循環している液体を脱気する脱気機構と、
前記液体格納容器内に酸素を供給する酸素供給機構と、を備えていることを特徴とする液滴噴射記録装置。 - 前記液滴噴射ヘッドと前記液体格納容器との間であって、前記液滴噴射ヘッドの下流側に位置する下流側液体補助格納容器を有することを特徴とする請求項1に記載の液滴噴射記録装置。
- 前記脱気機構は、中空糸脱気モジュールであることを特徴とする請求項1または2に記載の液滴噴射記録装置。
- 前記液体は、ラジカル重合型の紫外線硬化型液体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液滴噴射記録装置。
- 前記液滴噴射ヘッドの吐出面の正面を走査する紙面の走査方向下流側に対応する位置に、前記紫外線硬化型液体を硬化するLED型紫外線発光源を備えたことを特徴とする請求項4に記載の液滴噴射記録装置。
- 前記酸素供給機構は、ポンプで強制的に酸素もしくは大気中の空気を供給する機構であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液滴噴射記録装置。
- 前記上流側液体補助格納容器または前記液体格納容器は、前記液体を加温するヒーターを設けていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液滴噴射記録装置。
- 前記液体の加温する温度は、30度以上80度以下であることを特徴とする請求項7に記載の液滴噴射記録装置。
- 前記上流側液体補助格納容器内の圧力を調節する上流側圧力制御装置と、
前記下流側液体補助格納容器内の圧力を調節する下流側圧力制御装置と、をさらに備えることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか一項に記載の液滴噴射記録装置。 - 前記上流側圧力制御装置は、前記上流側液体補助格納容器に窒素を供給することで前記上流側液体補助格納容器の圧力を制御することを特徴とする請求項9に記載の液滴噴射記録装置。
- 前記酸素供給機構の酸素の出口は、前記液体格納容器内の前記液体中に位置していることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の液滴噴射記録装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015217954A JP2017087489A (ja) | 2015-11-05 | 2015-11-05 | 液滴噴射記録装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=58766878
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JP2015217954A Pending JP2017087489A (ja) | 2015-11-05 | 2015-11-05 | 液滴噴射記録装置 |
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Country | Link |
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