JP2017087398A - 工作機械用ホルダ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、被把持部材が保持部に対して周方向および軸方向に沿って移動するのを効果的に抑制することができる技術を提供することを目的とする。
本発明では、加圧領域は、軸方向に沿って少なくとも2つ設けられている。
保持部内周面には、軸方向に沿って延在する第1の溝(縦溝)と、周方向に沿って延在する第2の溝(周溝)が形成されている。第1の溝は、少なくとも2つの加圧領域のうちの一方の加圧領域に対応する箇所に形成され、第2の溝は、他方の加圧領域に対応する箇所に形成されている。「加圧領域に対応する箇所」は、加圧領域を、径方向に沿って保持部内周面に射影した領域を示す。また、「加圧領域に対応する箇所に形成されている」という記載は、第1の溝(第2の溝)が、加圧領域に対応する箇所の少なくとも一部に形成されている構成を意味し、加圧領域に対応する箇所全部あるいは加圧領域に対応する箇所を超えて形成されていてもよい。第1の溝および第2の溝の形状(長さ、幅)は、適宜設定される。また、好適には、第1の溝は、周方向に沿って複数配設され、第2の溝は、軸方向に沿って複数配設される。第1の溝と第2の溝は、好適には、連通しないように(軸方向に沿って離間して)形成されるが、連通するように形成してもよい。
本発明では、軸方向に沿って延在する第1の溝(縦溝)および周方向に沿って延在する第2の溝(周溝)が、それぞれ、軸方向に沿って離間している少なくとも2つの加圧領域のうちの一方および他方の加圧領域に対応する箇所に形成されているため、保持部に対する被把持部材の周方向に沿った移動(スリップ)および軸方向に沿った移動(抜け出し、押し込み)を効果的に抑制することができる。これにより、加工精度を向上させることができる。
本発明の異なる形態では、第1の溝および第2の溝は、それぞれ、少なくとも2つの加圧領域のうち、軸方向に沿って先端側に配置されている加圧領域に対応する箇所および後端側に配置されている加圧領域に対応する箇所に形成されている。第1の溝は、好適には、保持部の、軸方向に沿った先端側の保持部先端面に開口するように形成されるが、保持部先端面に開口していなくてもよい。
本形態では、被把持部材が保持部に対して周方向に沿って移動するのを抑制する第1の溝(縦溝)を先端側に形成し、被把持部材が軸方向に沿って移動するのを抑制する第2の溝(周溝)を後端側に形成しているため、被把持部材が保持部に対して周方向及び軸方向に沿って移動するのをより効果的に抑制することができる。
本発明の他の異なる形態では、第1の挿入空間内に挿入されるコレットを備えている。コレットは、被把持部材が挿入される第2の挿入空間を内側に形成するコレット内周面とコレット外周面を有している。本形態では、加圧領域で受けた加圧力により保持部内周面が縮径し、保持部内周面が縮径することによってコレット内周面が縮径し、縮径したコレット内周面によって、第2の挿入空間内に挿入された被把持部材が把持される。
また、コレットは、コレット外周面に開口しているとともに、軸方向に沿った先端側のコレット先端面から軸方向に沿って後端側に延在している第3の溝(先端側すり割り溝)と、コレット外周面に開口しているとともに、軸方向に沿った後端側のコレット後端面から軸方向に沿って先端側に延在している第4の溝(後端側すり割り溝)を有している。好適には、第3の溝および第4の溝は、コレット内周面とコレット外周面を連通するように形成される。第3の溝および第4の溝が形成されていることにより、コレット内周面が容易に縮径する。
本形態では、コレットが第1の挿入空間内に挿入された状態において、第3の溝と第2の溝が連通しないように構成されている。例えば、第3の溝が第2の溝の位置に達しないように構成されている。
コレットの内側に形成される第2の挿入空間内に挿入される被把持部材として、中心側に、軸方向に沿って後端側から先端側に延在する冷却媒体用の穴が形成されている被把持部材が用いられることがある。この場合、第1の挿入空間、第2の挿入空間および被把持部材に形成された冷却媒体用の穴を介して被把持部材の先端側から流出される冷却媒体により、被把持部材の先端部(例えば、工具の刃先)が冷却される。
本形態では、コレットが第1の挿入空間内に挿入された状態において、コレット後端面に連通している第4の溝と第2の溝が連通されても、第2の溝と第3の溝は連通されない。これにより、第2の溝に入った冷却媒体が、第3の溝を介してコレット先端面から流出するのを防止することができる。したがって、被把持部材の先端側から流出される冷却媒体により被把持部材の先端部を適切に冷却することができる。
なお、第1の溝が、保持部先端面に開口している場合には、好適には、第1の溝と第2の溝が連通しないように(軸方向に沿って離間して)構成される。例えば、第1の溝の、保持部先端面からの軸方向に沿った長さが、第2の溝と保持部先端面との間の最短間隔より短くなるように設定される。これにより、第2の溝に入った冷却媒体が、第1の溝を介して保持部先端面から流出するのを防止することができる。
本発明の他の異なる形態では、コレットが第1の挿入空間内に挿入された状態において、第4の溝が、保持部先端面の位置に達しないように(保持部先端面に開口しないように)構成されている。
本形態では、冷却媒体が、第4の溝を介して保持部先端面から流出するのを防止することができる。これにより、中心側に、軸方向に沿って後端側から先端側に延在する冷却媒体用の穴が形成されている被把持部材が用いられる場合に、被把持部材の先端側から流出される冷却媒体により被把持部材の先端部を適切に冷却することができる。
なお、第1の溝が、保持部先端面に開口している場合には、好適には、コレットが第1の挿入空間内に挿入された状態において、第4の溝と第1の溝が連通しないように構成される。例えば、第4の溝の先端側端部が、第1の溝の後端側端部の位置に達しないように構成される。あるいは、第4の溝の周方向に沿った位置と第1の溝の周方向に沿った位置が重ならないように、コレットが第1の挿入空間内に挿入される。これにより、冷却媒体が、第4の溝、第1の溝を介して保持部先端面から流出するのを防止することができる。
本発明の他の異なる形態では、コレットは、第4の溝とコレット先端面を連通する連通路を有している。第4の溝とコレット先端面を連通する連通路としては、例えば、コレット内周面に形成された連通溝や、コレット内に形成された連通孔を用いることができる。
コレットの内側に形成される第2の挿入空間内に挿入される被把持部材として、冷却媒体用の穴が形成されていない被把持部材が用いられることがある。この場合には、被把持部材の外周面に沿って冷却媒体を流すことにより、被把持部材の先端部を冷却する必要がある。
本形態では、コレット後端面に連通している第4の溝とコレット先端面を連通する連通路を設けているため、コレット内周面の縮径を容易とするための第4の溝を、冷却媒体の通路の一部として用いることができる。これにより、冷却媒体用の穴が形成されていない被把持部材を用いる場合に、簡単な構成で被把持部材の先端部を冷却することができる。
本明細書では、保持部(本体部、スリーブ)の延在方向(図1に示されているx方向)を「軸方向」という。また、軸方向と直交する断面(図2)において、保持部の回転中心Oを中心点とする円弧に沿った方向を「周方向」といい、回転中心Oを通る線の方向を「径方向」という。また、軸方向に沿って、工具あるいはコレットが挿入される側を「先端側」といい、工具あるいはコレットが挿入される側と反対側を「後端側」という。
第1の実施形態の工具ホルダ100は、本体部200とスリーブ300を有している。スリーブ300は、本体部200に固定される。
本体部内周面210によって、スリーブ300が挿入されるスリーブ挿入空間230が形成されている。本体部内周面210は、軸方向と直交する断面で見て、回転中心Oを中心点とする円形形状を有している。
スリーブ内周面310によって、第1の挿入空間330が形成されている。スリーブ内周面310は、軸方向と直交する断面で見て、回転中心Oを中心点とする円形形状を有している。本実施形態では、第1の挿入空間330内に工具500の工具シャンク部510(図5参照)が挿入される。すなわち、本実施形態では、第1の挿入空間330は、「工具挿入空間」として用いられる。
本体部200とスリーブ300により、本発明の「保持部」が構成されている。また、スリーブ内周面310が、本発明の「保持部内周面」に対応する。
スリーブ外周面320には、軸方向に沿って離間した箇所に、第1の把持部外周面321および第2の把持部外周面322が、回転中心側に段差状に窪んだ状態で形成されている。スリーブ外周面320の第1の把持部外周面321および第2の把持部外周面322と本体部内周面210とにより、軸方向に沿って離間した箇所に第1の加圧空間240および第2の加圧空間250が形成される。また、スリーブ外周面320の第1の把持部外周面321および第2の把持部外周面322とスリーブ内周面310とにより、軸方向に沿って離間した箇所に第1の把持部341および第2の把持部342が形成される。
本実施形態では、スリーブ外周面320の外径が、本体部内周面210の内径より少し小さく設定されている。そして、スリーブ300をスリーブ挿入空間230内に挿入した後、スリーブ外周面320を本体部内周面210にロー付けしている。これにより、スリーブ外周面320が本体部内周面210に密着固定され、第1の把持部外周面321および第2の把持部外周面322と本体部内周面210とによって、密閉性の高い第1の加圧空間240および第2の加圧空間250が形成される。
第1の把持部外周面321および第2の把持部外周面322に印加される、第1の加圧空間240および第2の加圧空間250内の圧力が上昇すると、第1の把持部341および第2の把持部342(すなわち、スリーブ内周面310の、第1の把持部341および第2の把持部342に対応する部分)が回転中心O側に弾性変形し、第1の把持部341および第2の把持部342の内径が減少する(縮径する)。これにより、第1の挿入空間330内に挿入された工具500の工具シャンク部510が第1の把持部341および第2の把持部342によって把持される。
第1の加圧空間240および第2の加圧空間250内の圧力が低下すると、第1の把持部341および第2の把持部342が弾性変形前の形状に復帰し、第1の把持部341および第2の把持部342による工具シャンク部510の把持が解除される。
第1の把持部外周面321および第2の把持部外周面322が、本発明の「保持部内周面を縮径させる加圧力を受ける加圧領域」に対応する。
縦溝340は、スリーブ先端面300aに開口しているとともに、スリーブ先端面300aから軸方向に沿って後端側に延在するように形成されており、工具シャンク部510がスリーブ300に対して周方向に沿って移動する(スリップ)のを抑制するように作用する。
また、周溝350は、周方向に沿って延在するように形成されており、工具シャンク部510がスリーブ300に対して軸方向に沿って移動する(抜け出し、押し込み)のを抑制するように作用する。
なお、縦溝340および周溝350は、少なくとも加圧領域に対応する箇所の一部に形成されていればよく、加圧領域に対応する箇所全体あるいは加圧領域に対応する箇所を超えて形成されていてもよい。
把持部外周面(第1の把持部外周面321、第2の把持部外周面322)を、径方向に沿ってスリーブ内周面310に射影した領域が、本発明の「保持部内周面を縮径させる加圧力を受ける加圧領域(第1の把持部外周面321、第2の把持部外周面322)に対向する箇所」に対応する。
縦溝340は、図1に示されているように、スリーブ先端面300aに開口しているとともに、軸方向に沿って、第1の把持部外周面321に対応する箇所を超えて延在している。また、縦溝340は、図2に示されているように、周方向に沿った4箇所に形成されている。
周溝350は、図3に示されているように、周方向に沿って全体に形成されている。また、図1に示されているように、軸方向に沿った2箇所に形成されている。
縦溝340を軸方向に沿って先端側に形成し、周溝350を軸方向に沿って後端側に形成することより、工具シャンク部510がスリーブ300に対して周方向および軸方向に沿って移動するのをより効果的に抑制することができる。
なお、本実施形態では、縦溝340の、スリーブ先端面300a(本体部先端面200a)からの軸方向に沿った長さAが、スリーブ先端面300a(本体部先端面200a)と周溝350との間の最小間隔Bより短くなるように([B>A]を満足するように)設定されている(図1参照)。すなわち、縦溝340と周溝350が、軸方向に沿って離間するように(連通しないように)構成されている。
縦溝340が、本発明の「第1の溝」に対応し、周溝350が、本発明の「第2の溝」に対応する。
本実施形態は、第1の実施形態と同様に、工具を把持する工具ホルダとして構成されている。本実施形態の工具ホルダは、コレットを用いて工具を把持する点が第1の実施形態の工具ホルダと異なっている。なお、図4〜図8において、図1〜図3に示されている符号と同じ符号が付されている構成要素は、同じ構成要素である。
コレット400は、第1の挿入空間330内に挿入される。すなわち、本実施形態では、第1の挿入空間330は、「コレット挿入空間」として用いられる。
コレット内周面410によって、第2の挿入空間430が形成されている。コレット内周面410は、軸方向と直交する断面で見て、回転中心Oを中心点とする円形形状を有している。本実施形態では、第2の挿入空間430内に工具500の工具シャンク部510が挿入される。すなわち、第2の挿入空間430は、「工具挿入空間」として用いられる。
本実施形態では、縦溝340は、工具シャンク部510が挿入される第2の挿入空間430を有するコレット400が、スリーブ300に対して周方向に沿って移動するのを抑制するように作用する。また、周溝350は、コレット400が、スリーブ300に対して軸方向に沿って移動するのを抑制するように作用する。
コレット外周面420は、外周面420から径方向に沿って外周側に延在する当接面421を有している。コレット400は、当接面421がスリーブ先端面300aに当接する位置まで、第1の挿入空間330内への挿入が可能である。
本実施形態では、コレット先端面400aに開口し、軸方向に沿ってコレット先端面400aから後端側に延在する先端側すり割り溝440と、コレット後端面400bに開口し、軸方向に沿ってコレット後端面400bから先端側に延在する後端側すり割り溝450が形成されている。先端側すり割り溝440および後端側すり割り溝450は、コレット内周面410とコレット外周面420を連通している。
本実施形態では、図4、図5に示されているように、先端側すり割り溝440と後端側すり割り溝450は、径方向に沿った4箇所に、互い違いに形成されている。
スリーブ300の第1の把持部341および第2の把持部342が回転中心O側に弾性変形することにより、コレット400のコレット外周面420に、回転中心O方向への加圧力が印加され、コレット内周面410が回転中心O側に弾性変形する。これにより、第2の挿入空間430内に挿入された工具500の工具シャンク部510がコレット内周面410によって把持される。
ここで、コレット400に先端側すり割り溝440および後端側すり割り溝450が形成されているため、スリーブ300の第1の把持部341および第2の把持部342が回転中心O側に弾性変形した場合に、コレット内周面410は、回転中心O側に容易に弾性変形する。
第1の加圧空間240および第2の加圧空間250内の圧力が低下すると、スリーブ300の第1の把持部341および第2の把持部342が弾性変形前の形状に復帰する、これにより、コレット400のコレット外周面420およびコレット内周面410も弾性変形前の形状に復帰し、コレット内周面410による工具シャンク部510の把持が解除される。
先端側すり割り溝440が、本発明の「第3の溝」に対応し、後端側すり割り溝450が、本発明の「第4の溝」に対応する。
本実施形態では、第1の挿入空間330を形成するスリーブ内周面310には、第1挿入空間330の後端側に、周方向に沿って延在する周溝350が形成されている。また、コレット400は、コレット外周面420およびコレット後端面400bに連通しているとともに、コレット後端面400bから軸方向に沿って先端側に延在する後端側すり割り溝450を有している。すなわち、周溝350は、後端側すり割り溝450を介して第1の挿入空間330に連通される。
また、コレット400は、コレット外周面420およびコレット先端面400aに連通しているとともに、コレット先端面400aから軸方向に沿って後端側に延在する先端側すり割り溝440を有している。
このため、コレット400が第1の挿入空間330内に挿入された状態において、先端側すり割り溝440と周溝350が連通されると、冷却媒体が、第1の挿入空間330、後端側すり割り溝450、周溝350および先端側すり割り溝440を介してコレクト先端面400aから流出する。
この場合、工具500に設けられている冷却媒体用の穴を介して流れる冷却媒体の量が減少する。
なお、本実施形態では、前述したように、縦溝340の、スリーブ先端面300aからの軸方向に沿った長さAが、スリーブ先端面300aと周溝350との間の最小間隔Bより短くなるように([B>A])、すなわち、縦溝340と周溝350が、軸方向に沿って離間するように(連通しないように)構成されている(図1参照)。これにより、冷却媒体が、第1の挿入空間330、後端側すり割り溝450、周溝350および縦溝340を介して、スリーブ先端面300aとコレット400の当接面421との間の隙間に流出することはない。
これにより、第1の挿入空間330、コレット400の後端側すり割り溝450を介して周溝350に流入した冷却媒体が、コレット400の先端端側すり割り溝440を介してコレット先端面400aから流出するのを防止することができ、工具500に形成された冷却媒体用の穴を介して工具500の先端部から流出される冷却媒体により工具500の先端部を適切に冷却することができる。
この場合、工具500に設けられている冷却媒体用の穴を介して流れる冷却媒体の量が減少する。
本実施形態では、後端側すり割り溝450の、コレット後端面300bからの軸方向に沿った長さE(図8参照)は、コレット400が第1の挿入空間330内に挿入された状態において、後端側すり割り溝450の先端側端部がスリーブ先端面300a(保持部先端面)に達しないように設定されている。すなわち、コレット400が第1の挿入空間330内に挿入された状態において、後端側すり割り溝450とスリーブ先端面300aが連通しないように構成されている。
これにより、冷却媒体が、第1の挿入空間330、後端側すり割り溝450を介してスリーブ先端面300aからスリーブ先端面300aとコレット400の当接面421との間の隙間に流出するのを防止することができ、工具500に形成された冷却媒体用の穴を介して工具500の先端部から流出される冷却媒体により工具500の先端部を適切に冷却することができる。
本実施形態では、コレット400が第1の挿入空間330内に挿入された状態において、後端側すり割り溝450と縦溝340が連通しないように構成されている。例えば、後端側すり割り溝450の軸方向に沿った長さE(図8参照)を、コレット400が第1の挿入空間330内に挿入された状態において、後端側すり割り溝450の先端側端部が縦溝340の後端側端部の位置に達しないように設定する。あるいは、後端側すり割り溝450の周方向に沿った位置と縦溝340の周方向に沿った位置が重ならないように、コレット400が第1の挿入空間330内に挿入される。好適には、コレット400の第1の挿入空間330内への挿入をガイドするガイド部材が設けられる。
これにより、冷却媒体が、後端側すり割り溝450、縦溝340を介してスリーブ先端面300aから流出するのを防止することができる。
ここで、図5に示されているコレット400では、後端側すり割り溝450は、コレット後端面400bに開口しているとともに、軸方向に沿って先端側に延在している。このため、工具500の先端部を冷却する冷却媒体を流す通路として、後端側すり割り溝450を用いることができれば、構成を簡略化することができる。後端側すり割り溝450を用いて工具500の先端部を冷却する方法としては、後端すり割り溝450とコレット先端面400aを連通する連通路を設ける方法が考えられる。
図9に示されているコレット600では、第2の挿入空間630を形成するコレット内周面610に、後端側すり割り溝650とコレット先端面600aを連通する連通溝660(第5の溝)が形成されている。
また、図10に、後端側すり割り溝とコレット先端面を連通する連通路を設けた、他の異なる実施形態のコレット700が示されている。
図10に示されているコレット700では、コレット700内に、後端側すり割り溝750とコレット先端面700aを連通する連通孔770が形成されている。
このように、コレット内周面の縮径を容易とするための後端側すり割り溝650あるいは750を、コレット先端面600aあるいは700aから工具500の外周に沿って冷却媒体を流出させる冷却媒体の通路として用いることにより、構成を簡略化することができる。
実施形態では、保持部を本体部とスリーブにより構成したが、保持部の構成はこれに限定されない。
加圧領域を軸方向に沿って2つ設けたが、3つ以上設けてもよい。なお、縦溝(第1の溝)を複数の加圧領域に対応する箇所に形成する場合には、各加圧領域に対応する箇所を跨ぐように縦溝を形成する態様や、各加圧領域に対応する箇所それぞれに縦溝を形成する態様を用いることができる。
加圧領域の配設位置は、適宜設定することができる。
縦溝(第1の溝)と周溝(第2の溝)が連通しないように(離間して)構成したが、縦溝(第1の溝)と周溝(第2の溝)が連通するように構成することもできる。
実施形態では、縦溝(第1の溝)として、軸方向に沿って連続して延在する縦溝を用いたが、軸方向に沿って離間して延在する複数の縦溝を用いることもできる。また、周方向に沿って連続して延在する周溝(第2の溝)を用いたが、周方向に沿って離間して延在する複数の周溝を用いることもできる。
スリーブ先端面(保持部先端面)に開口している縦溝(第1の溝)を用いたが、スリーブ先端面(保持部先端面)に開口していない縦溝(第1の溝)を用いることもできる。この場合には、冷却媒体が、縦溝(第1の溝)を介してスリーブ先端面(本体部先端面)から流出するのを防止する対策を講じる必要はない。
縦溝(第1の溝)および周溝(第2の溝)の形状、数、配設位置等は、適宜設定することができる。
実施形態では、加圧空間内に注入される加圧媒体の圧力によって、スリーブ内周面(保持部内周面)を回転中心側に弾性変形させる加圧力を発生させたが、加圧力を発生させる方法はこれに限定されない。
実施形態では、先端側すり割り溝(第3の溝)および後端側すり割り溝(第4の溝)は、コレット内周面およびコレット外周面に開口するように形成されているが、少なくともコレット外周面に開口していればよい。
実施形態では、工具を把持する場合について説明したが、本発明の工作機械用ホルダは、ワークを把持する場合にも用いることができる。
実施形態で説明した各構成は、単独で用いることもできるし、適宜選択した複数を組み合わせて用いることもできる。
200 本体部
200a 本体部先端面
210 本体部内周面
230 スリーブ挿入空間
240 第1の加圧空間(第1の加圧領域)
250 第2の加圧空間(第2の加圧領域)
300 スリーブ
300a スリーブ先端面
300b スリーブ後端面
310 スリーブ内周面
320 スリーブ外周面
321 第1の把持部外周面
322 第2の把持部外周面
330 第1の挿入空間
341 第1の把持部
342 第2の把持部
340 縦溝(第1の溝)
350 周溝(第2の溝)
400、600、700 コレット
400a、600a、700a コレット先端面
400b コレット後端面
410、610、710 コレット内周面
420、620、720 コレット外周面
421、621、721 当接面
430、630、730 第2の挿入空間
440、640、740 先端側すり割り溝(第3の溝)
450、650.750 後端側すり割り溝(第4の溝)
500 工具
510工具シャンク部
660 連通溝(第5の溝)
770 連通孔
Claims (5)
- 内側に第1の挿入空間を形成する保持部内周面と、前記保持部内周面を縮径させる加圧力を受ける加圧領域を有する保持部を備え、前記保持部内周面の縮径によって前記第1の挿入空間内に挿入された被把持部材を把持可能に構成されている工作機械用ホルダであって、
前記加圧領域は、軸方向に沿って少なくとも2つ設けられ、
前記保持部内周面には、軸方向に沿って延在する第1の溝と、周方向に沿って延在する第2の溝が形成されており、前記第1の溝は、前記2つの加圧領域のうちの一方の加圧領域に対応する箇所に形成され、前記第2の溝は、前記2つの加圧領域のうちの他方の加圧領域に対応する箇所に形成されていることを特徴とする工作機械用ホルダ。 - 請求項1に記載の工作機械用ホルダであって、
前記第1の溝は、前記2つの加圧領域のうち、軸方向に沿って先端側に配置されている加圧領域に対応する箇所に形成され、前記第2の溝は、前記2つの加圧領域のうち、軸方向に沿って後端側に配置されている加圧領域に対応する箇所に形成されていることを特徴とする工作機械用ホルダ。 - 請求項2に記載の工作機械用ホルダであって、
前記第1の挿入空間内に挿入されるコレットを備え、
前記コレットは、内側に第2の挿入空間を形成するコレット内周面とコレット外周面を有し、前記コレット内周面の縮径によって前記第2の挿入空間内に挿入された被把持部材を把持可能に構成されており、
また、前記コレットは、前記コレット外周面に開口しているとともに、軸方向に沿った先端側のコレット先端面から軸方向に沿って延在している第3の溝と、前記コレット外周面に開口しているとともに、軸方向に沿った後端側のコレット後端面から軸方向に沿って延在している第4の溝を有し、
前記コレットが前記第1の挿入空間内に挿入された状態において、前記第3の溝が前記第2の溝に連通しないように構成されていることを特徴とする工作機械用ホルダ。 - 請求項3に記載の工作機械用ホルダであって、
前記コレットが前記第1の挿入空間内に挿入された状態において、前記第4の溝が、前記保持部の、軸方向に沿った先端側の保持部先端面の位置に達しないように構成されていることを特徴とする工作機械用ホルダ。 - 請求項4に記載の工作機械用ホルダであって、
前記コレットは、前記第4の溝と前記コレット先端面を連通する連通路を有していることを特徴とする工作機械用ホルダ。
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