JP2017085034A - インプリント用のモールド、モールド製造用の基板およびインプリント方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、インプリントにおける帯電が抑制され、モールドの破損等を防止して、インプリントを安定して行うことができるモールドと、このようなモールドの製造に使用する基板と、このようなモールドを用いたインプリント方法を提供することを目的とする。
本発明の他の態様として、前記凹凸構造領域裏面を除く部位に位置する前記導電層の厚みは、前記凹凸構造領域裏面に位置する前記導電層の厚みよりも大きいような構成とした。
本発明の他の態様として、前記凹凸構造領域裏面を除く部位に位置する前記導電層は、多層構造を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記凹凸構造領域裏面を除く部位に位置する前記導電層の厚みは、前記凹凸構造領域裏面に位置する前記導電層の厚みよりも大きいような構成とした。
本発明の他の態様として、前記凹凸構造領域裏面を除く部位に位置する前記導電層は、多層構造を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記凹凸構造領域にハードマスク材料層を備えるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記離型工程では、前記静電気除去装置を用いて前記モールドの除電を行うような構成とした。
本発明のモールド製造用の基板は、インプリントにおける帯電を抑制することができるモールドを簡便に製造することができる。
本発明のインプリント方法は、使用するモールドの帯電が抑制され、高精細なパターン構造体の形成を安定して行うことができる。
尚、図面は模式的または概念的なものであり、各部材の寸法、部材間の大きさの比等は、必ずしも現実のものと同一とは限らず、また、同じ部材等を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比が異なって表される場合もある。
図1は、本発明のインプリント用のモールドの一実施形態を示す平面図であり、図2は図1に示されるインプリント用のモールドのI−I線における概略断面図である。図1および図2において、本発明のモールド11は、透明基材12と、この透明基材12の一方の面12aに画定された凹凸構造領域Aに位置する凹凸構造14と、透明基材12の他方の面12bに位置する導電層16と、を備えている。図示例では、導電層16は、透明基材12を介して凹凸構造領域Aと対向する凹凸構造領域裏面Bを含む透明基材12の面12bに位置しており、この面12bの周縁部12b′から所望の幅で面12bが露出している。
ここで、透明とは、波長365nmの光透過率が70%以上であることを意味する。透明基材12は、上記の光透過率が90%以上であることが特に好ましい。
モールド11を構成する凹凸構造14は、モールド11を用いたインプリントにおいて形成するパターン構造体の形状、寸法等に応じて適宜設定することができる。
図1、図2に示されるように、透明基材12の面12bの周縁部12b′に導電層16が存在せず、周縁部12b′が露出することにより、モールド11の搬送時等における導電層16の剥がれによる発塵が防止される。すなわち、モールド11の搬送においては、透明基材12の面12bの周縁部12b′が接触するように搬送治具に載置される場合がある。この場合には、周縁部12b′に導電層16が存在すると、モールド11の搬送時の振動等により、搬送治具に接触している導電層16に衝撃が加わり、剥がれが生じるおそれがある。導電層16が存在せず、周縁部12b′が露出する幅は、例えば、0.1〜5mm程度の範囲で適宜設定することができる。
このように真空吸着保持装置201に保持された状態でインプリントに供されるモールド11は、被成形樹脂層が硬化された転写樹脂層との引き離しにおいて静電気が発生して帯電することになる。モールド11の透明基材12の材質が、上記のように石英ガラス、珪酸系ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、アクリルガラス等の絶縁体である場合、誘電分極によって、透明基材12の面12aにおける電荷と面12bにおける電荷は異なるものとなる。そして、面12bには導電層16が位置しており、この導電層16を図示しない導通手段、例えば、真空吸着保持装置201に設けられた図示しない導通手段を介して接地することにより、面12bにおける電荷が減少し、これによりモールド11の帯電量が減少する。通常、モールドの帯電量は、転写樹脂層との引き離し直後が最も高くなるが、本発明のモールド11では、転写樹脂層との引き離し直後の帯電を抑制することができ、これにより、異物等が付着し易い状態が現出することを抑制することができる。
このモールド21では、平面視形状が円形の導電層26は、図5に一点鎖線で示す環状の吸着保持領域28を凹凸構造領域裏面Bの外側に設定することができる。そして、上述の真空吸着保持装置201は、吸着保持領域28に当接して導電層26を真空吸着することにより、モールド21を保持することができる。したがって、例えば、真空吸着保持装置201に設けられた図示しない導通手段を介して導電層26を接地することができる。
このモールド31では、凹凸構造領域裏面Bを含む円形状の領域に位置する導電層36cは、表面抵抗が105Ω/□未満である導電性を具備するとともに、波長365nmの光透過率が35%以上である光透過性を具備するものである。一方、導電層36pは、表面抵抗が105Ω/□未満である導電性を具備するが、光透過性は導電層36cよりも劣るものであってよく、さらに、上記の光透過性を具備しないものであってもよい。この導電層36cとその周囲に連続して位置する導電層36pからなる導電層36の材質は、上述の図1、図2に示すインプリント用のモールド11における導電層16と同様とすることができる。また、導電層36pは、導電層36cと同じ材質に他の材質を積層した多層構造、例えば、透明基材32側から順にクロム/ニッケルが積層された2層構造、クロム/ニッケル/金が積層された3層構造であってもよい。この場合、導電層36pは表面抵抗が103Ω/□未満であるような導電性を具備するものであってよい。
このようなモールド31では、図7に一点鎖線で示す環状の吸着保持領域38を導電層36pに設定することができ、この吸着保持領域38は凹凸構造領域裏面Bの外側に位置する。そして、上述の真空吸着保持装置201は、吸着保持領域38に当接して導電層36pを真空吸着することにより、モールド31を保持することができる。したがって、例えば、真空吸着保持装置201に設けられた図示しない導通手段を介して導電層36を接地することができる。
図9は、本発明のインプリント用のモールドの他の実施形態を示す平面図であり、図10は図9に示されるインプリント用のモールドのIV−IV線における概略断面図である。図9および図10において、本発明のモールド41は、透明基材42の他方の面42bに位置する導電層46の中央部に、透明基材42の面42bが円形状で露出し、この導電層46が凹凸構造領域裏面Bの外側に位置するものである。このモールド41の透明基材42は、上述の図1、図2に示すインプリント用のモールド11の透明基材12と同様であり、説明は省略する。
このようなモールド41では、図9に一点鎖線で示す環状の吸着保持領域48を、導電層46上に設定することができる。そして、上述の真空吸着保持装置201は、この吸着保持領域48に当接して導電層46を真空吸着することにより、モールド41を保持することができる。したがって、例えば、真空吸着保持装置201に設けられた図示しない導通手段を介して導電層46を接地することができる。
このモールド51において、透明基材52の側面52cに位置する導電層56′は、表面抵抗が105Ω/□未満、好ましくは103Ω/□未満である導電性を具備するものである。このような導電層56′の材質は、上述の図1、図2に示すインプリント用のモールド11における導電層16と同様とすることができ、また、クロム、ニッケル、金、銀、アルミニウム等の表面抵抗が10Ω/□未満であるような優れた導電性を有し、光透過性が低い材質であってもよい。導電層56′の厚みは、上記の導電性を具備するように適宜設定することができる。この導電層56′は、図示のように、透明基材52の面52bの周縁部52b′に存在しないことが好ましい。これにより、モールド51の搬送時等における導電層56′の剥がれが抑制される。
また、図12は、本発明のインプリント用のモールドの他の実施形態を示す図2相当の概略断面図である。図12において、本発明のモールド61は、透明基材62の面62bに位置する導電層66に加えて、面62aの凹凸構造領域Aの外側にも導電層66″を備える点を除いて、上述の図1、図2に示すインプリント用のモールド11と同様である。このため、透明基材62の説明、導電層66の材質の説明は省略する。
このモールド61において、透明基材62の面62aに位置する導電層66″は、表面抵抗が105Ω/□未満、好ましくは103Ω/□未満である導電性を具備するものである。このような導電層66″の材質は、上述の図1、図2に示すインプリント用のモールド11における導電層16と同様とすることができ、また、クロム、ニッケル、金、銀、アルミニウム等の表面抵抗が10Ω/□未満であるような優れた導電性を有し、光透過性が低い材質であってもよい。導電層66″の厚みは、上記の導電性を具備するように適宜設定することができる。
また、透明基材は、平坦な表面を有する凸構造部を備えた、いわゆるメサ構造であってもよい。図13は、このようなインプリント用のモールドの実施形態を示す図2相当の概略断面図である。図13において、本発明のモールド71は、透明基材72が面72aに凸構造部73を備えている。そして、透明基材72の一方の面である凸構造部73の表面73aに画定された凹凸構造領域Aに位置する凹凸構造74と、透明基材72の他方の面72bに位置する導電層76と、を備えている。このように透明基材がメサ構造である場合の導電層は、図示の導電層76に限定されるものではなく、例えば、上述の導電層26,36,46,56,56′,66,66″のような態様であってよい。尚、上述の導電層66″を有するモールドの場合、導電層66″は、図13における凸構造部73の周囲の面72aに位置することが好ましい。
ここで、図14に示すように、透明基材82の一方の面82aに、電荷が線状Lに連続して分布している場合を考える。この場合、線要素dsに、密度λの電荷があるとすると、図示の点Pと線要素との距離がrのとき、点Pでの電位Vは下記の式(1)で表される。尚、この場合、透明基材82の他方の面82bには導電層が存在しないものとする。
V=(1/4πε)∫(λ/r)ds … (1)
上述の本発明のインプリント用のモールドは、後述する本発明のモールド製造用の基板を使用して製造することができる。また、例えば、モールド11の例では、透明基材12の面12aに凹凸構造14を形成した後、面12bの所望の位置に導電層16を形成することにより製造することができる。
図16は、本発明のモールド製造用の基板の一実施形態を示す平面図であり、図17は図16に示されるモールド製造用の基板のV−V線における概略断面図である。図16および図17において、本発明のモールド製造用の基板111は、透明基板112と、この透明基板112の一方の面112aに、モールドの凹凸構造を形成するための凹凸構造領域Aを有し、透明基板112の他方の面112bに導電層116を備えている。また、透明基板112の一方の面112aには、ハードマスク材料層115を備えている。図示例では、導電層116は、透明基板112を介して凹凸構造領域Aと対向する凹凸構造領域裏面Bを含む透明基板112の面112bに位置しており、この面112bの周縁部112b′から所望の幅で面112bが露出している。これにより、モールド製造用の基板111の搬送時等における導電層116の剥がれが抑制される。
透明基板112は、製造したモールドを使用するインプリント時において、被成形樹脂層を硬化させるための照射光を透過可能な基材であり、例えば、石英ガラス、珪酸系ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、アクリルガラス等、あるいは、これらの任意の積層材を用いることができる。透明基板112の厚みは、材料強度、凹凸構造領域Aに形成する凹凸構造の深さ、取り扱い適性等を考慮して設定することができ、例えば、300μm〜10mm程度の範囲で適宜設定することができる。また、透明基板112の面112a,112bの平面視形状は、図示例では正方形であるが、特に制限はなく適宜設定することができる。
透明基板112の一方の面112aに位置するハードマスク材料層115は、透明基板112をエッチングする際のエッチングマスクとなるハードマスクを形成するための材料層であり、例えば、クロム、チタン、ニッケル、モリブデン、タンタル、タングステン、酸化クロム、窒化クロム、酸化ケイ素、窒化ケイ素、窒化チタン等の材質を挙げることができる。このようなハードマスク材料層115は、スパッタリング法等の公知の真空成膜法により形成することができ、厚みは1〜15nmの範囲で適宜設定することができる。
導電層116は、導電性を具備するとともに、製造したモールドを使用するインプリント時において、被成形樹脂層を硬化させるための照射光が透過可能な光透過性を具備するものであり、例えば、酸化インジウムスズ、クロム系、珪素系、モリブデン系の金属酸化物(例えば、酸化クロム、酸化モリブデン等)、あるいは金属窒化物等の薄膜とすることができる。この導電層116は、透明基板112の面112bに上記のような薄膜を真空成膜法等により形成し、その後、薄膜上に所望のレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、透明基板112の周縁部112b′から所望の幅で面112bが露出するように薄膜をエッチングして形成することができる。導電層116の厚みは、導電性と光透過性等を考慮して設定することができ、例えば、1〜15nm程度の範囲で適宜設定することができる。また、導電層116は、被成形樹脂層を硬化させるための照射光で解像しない寸法の網目構造であってもよい。
図18は、本発明のモールド製造用の基板の他の実施形態を示す平面図であり、図19は図18に示されるモールド製造用の基板のVI−VI線における概略断面図である。図18および図19において、本発明のモールド製造用の基板121は、透明基板122の他方の面122bに位置する導電層126の平面視形状が、凹凸構造領域裏面Bを含む円形である点を除いて、上述の図16、図17に示すモールド製造用の基板111と同様である。このため、透明基板122、ハードマスク材料層125の説明、導電層126の材質の説明は省略する。
このモールド製造用の基板121の導電層126の平面視形状は、製造したモールドにおいて凹凸構造領域裏面Bの外側に位置する導電層126が上述の真空吸着保持装置201により真空吸着され保持できるように設定されている。
このモールド製造用の基板131では、凹凸構造領域裏面Bを含む領域に位置する導電層136cは、表面抵抗が105Ω/□未満である導電性を具備するとともに、波長365nmの光透過率が35%以上である光透過性を具備するものである。一方、導電層136pは、表面抵抗が105Ω/□未満である導電性を具備するが、光透過性は導電層136cよりも劣るものであってよく、さらに、上記の光透過性を具備しないものであってもよい。この導電層136cとその周囲に連続して位置する導電層136pからなる導電層136の材質は、上述の図16、図17に示すモールド製造用の基板111における導電層116と同様とすることができる。したがって、導電層136pは表面抵抗が103Ω/□未満であるような導電性を具備するものであってよい。また、導電層136cの厚みは、上記の導電性、光透過性を具備するように適宜設定することができる。さらに、導電層136cは、製造したモールドを使用するインプリントにおいて被成形樹脂層を硬化させるために用いる照射光で解像しない寸法の網目構造であってもよい。
図21は、本発明のモールド製造用の基板の他の実施形態を示す図17相当の概略断面図である。図21において、本発明のモールド製造用の基板141は、透明基板142の他方の面142bに位置する導電層146の中央部に、透明基板142の面142bが円形状で露出し、この導電層146が凹凸構造領域裏面Bの外側に位置するものである。このモールド製造用の基板141の透明基板142は、上述の図16、図17に示すインモールド製造用の基板111の透明基板112と同様であり、説明は省略する。
このモールド製造用の基板141では、凹凸構造領域裏面Bの外側に位置する導電層146は、表面抵抗が105Ω/□未満、好ましくは103Ω/□未満である導電性を具備するものである。このような導電層146の材質は、上述の図16、図17に示すモールド製造用の基板111における導電層116と同様とすることができ、また、クロム、ニッケル、金、銀、アルミニウム等の表面抵抗が10Ω/□未満であるような優れた導電性を有し、光透過性が低い材質であってもよい。導電層146の厚みは、上記の導電性を具備するように適宜設定することができる。
図22は、本発明のモールド製造用の基板の他の実施形態を示す図17相当の概略断面図である。図22において、本発明のモールド製造用の基板151は、透明基板152の面152bに位置する導電層156に加えて、透明基板152の側面152cに導電層156′を備える点を除いて、上述の図16、図17に示すインプリント用のモールド111と同様である。このため、透明基板152、ハードマスク材料層155の説明、導電層156の材質の説明は省略する。
上述のような本発明のモールド製造用の基板を使用することにより、インプリントにおける帯電を抑制することができるモールドを簡便に製造することができる。
また、透明基板は、平坦な表面を有する凸構造部を備えた、いわゆるメサ構造であってもよい。図23は、このようなモールド製造用の基板の実施形態を示す図17相当の概略断面図である。図23において、本発明のモールド製造用の基板161は、透明基板162が面162aに凸構造部163を備えている。そして、透明基板162の一方の面である凸構造部163の表面163aに、モールドの凹凸構造を形成するための凹凸構造領域Aを有し、面162a、表面163aを被覆するようにハードマスク材料層165を有している。また、透明基板162の他方の面162bの凹凸構造領域裏面Bに導電層166を備えている。このように透明基板がメサ構造である場合の導電層は、図示の導電層166に限定されるものではなく、例えば、上述の導電層126,136,146,156,156′のような態様であってよい。また、ハードマスク材料層165は、凸構造部163の表面163aのみを被覆するように存在するものであってもよい。
本発明のインプリント方法について、上述の本発明のモールド11を用いた場合を例として、図24に示される工程を参照して説明する。
本発明のインプリント方法では、樹脂供給工程において、インプリント用の転写基板211上の所望の領域に、被成形樹脂の液滴221を供給する(図24(A))。
本発明のインプリント方法に使用する転写基板211は適宜選択することができ、例えば、石英やソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス等のガラス、シリコンやガリウム砒素、窒化ガリウム等の半導体、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂基板、金属基板、あるいは、これらの材料の任意の組み合わせからなる複合材料基板であってよい。また、例えば、半導体やディスプレイ等に用いられる微細配線や、フォトニック結晶構造、光導波路、ホログラフィのような光学的構造等の所望のパターン構造物が形成されたものであってもよい。図示例では、転写基板211は、基部212と、この基部212の一方の面の中央に位置し、平坦な表面213aを有する凸構造部213を備えた、いわゆるメサ構造である。このような転写基板211は、凸構造部213の表面213aにハードマスク材料層を備えていてもよい。
凸構造部213に表面213aに供給する被成形樹脂の液滴221の個数、隣接する液滴の距離は、個々の液滴の滴下量、必要とされる被成形樹脂の総量、転写基板211に対する被成形樹脂の濡れ性、後工程である接触工程におけるモールド11と転写基板211との間隙等から適宜設定することができる。
次に、接触工程において、モールド11と転写基板211との間に被成形樹脂の液滴221を展開して被成形樹脂層222を形成する(図24(B))。モールド11は、透明基材12の面12bに位置する導電層16を、真空吸着保持装置201によって真空吸着することにより保持されている。このように保持されたモールド11の凹凸構造領域裏面Bには、真空吸着保持装置201の保持部材は存在しない。
尚、被成形樹脂が熱硬化性樹脂である場合には、被成形樹脂層222に対して加熱処理を施すことにより硬化させることができる。
上述のインプリント方法の実施形態は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
厚み0.625mmの合成石英基板(152mm×152mm)を透明基板として準備した。
上記の透明基板の一方の面に、反応性スパッタリング法によりクロム薄膜(厚み5nm)を成膜して、導電層とした。但し、透明基材の周縁部から幅5mmの範囲では、導電層が存在しないものとした。これにより、モールド製造用の基板を得た。
この導電層の表面抵抗は104Ω/□であり、良好な導電性を具備していることを確認した。尚、表面抵抗の測定は、抵抗率測定装置(三菱化学(株)製 ロレスターGPMCP−T610)を用いて行った。
また、導電層の波長365nmの光透過率は95%であり、良好な光透過性を具備していることを確認した。尚、光透過率の測定は、光透過率計(大塚電子(株)製 MCPD−6800)を用いて行った。
これにより、図1、図2に示されるようなインプリント用のモールドを得た。
感光性レジストを電子線描画により露光、現像して形成したライン/スペース形状のレジストパターンのピッチを64nm、パターン幅を64nmとした他は、実施例1と同様にして、図1、図2に示されるようなインプリント用のモールドを得た。
導電層の中央部に、透明基板が直径55mmの円形状で露出するように、クロム薄膜からなる導電層を形成した他は、実施例1と同様にして、図9、図10に示されるようなインプリント用のモールドを得た。このモールドは、凹凸構造が形成された凹凸構造領域の裏面に導電層が存在しないものであった。
導電層の中央部に、透明基板が直径55mmの円形状で露出するように、クロム薄膜からなる導電層を形成した他は、実施例2と同様にして、図9、図10に示されるようなインプリント用のモールドを得た。このモールドは、凹凸構造が形成された凹凸構造領域の裏面に導電層が存在しないものであった。
導電層を形成しない他は、実施例1と同様にして、インプリント用のモールドを得た。
[比較例2]
導電層を形成しない他は、実施例2と同様にして、インプリント用のモールドを得た。
上記のモールド(実施例1〜4、比較例1〜2)を用いてインプリント方法でパターン構造体を形成した。
すなわち、転写基板をインプリント装置の基板ステージに載置し、転写基板上に光硬化性の被成形樹脂の液滴を供給した(図24(A)参照)。
その後、転写樹脂層からモールドを引き離し、モールドの凹凸構造を有する面の表面電位をトレックジャパン(株)製 表面電位計MODEL341Bを用いて計測した。この計測は、転写樹脂層とモールドとの離型が完了した直後と、40秒経過後に実施し、その結果を下記の表1に示した。
また、実施例1〜2のモールドと、実施例3〜4のモールドとを対比すると、モールドの凹凸構造が形成された凹凸構造領域の裏面に導電層が存在することにより、導電層の除電効果がより顕著となることが確認された。
12,22,32,42,52,62,72…透明基材
12a,22a,32a,42a,52a,62a,73a…透明基材の一方の面
12b,22b,32b,42b,52b,62b,72b…透明基材の他方の面
14,24,34,44,54,64,74…凹凸構造
16,26,36,36c,36p,46,56,56′,66,66″…導電層
111,121,131,141,151,161…モールド製造用の基板
112,122,132,142,152,162…透明基板
112a,122a,132a,142a,152a,163a…透明基板の一方の面
112b,122b,132b,142b,152b,162b…透明基板の他方の面
115,125,135,145,155,165…ハードマスク材料層
116,126,136,146,156,166…導電層
211…転写基材
221…被形成樹脂
222…被形成樹脂層
223…転写樹脂層
231…パターン構造体
A…凹凸構造領域
B…凹凸構造領域裏面
Claims (11)
- 透明基材と、該透明基材の一方の面に画定された凹凸構造領域に位置する凹凸構造と、前記透明基材の他方の面に位置する導電層と、を備えることを特徴とするインプリント用のモールド。
- 前記他方の面において、少なくとも前記透明基材を介して前記凹凸構造領域と対向する凹凸構造領域裏面には前記導電層が位置しており、該凹凸構造領域裏面に位置する前記導電層は光透過性を具備することを特徴とする請求項1に記載のインプリント用のモールド。
- 前記凹凸構造領域裏面を除く部位に位置する前記導電層の厚みは、前記凹凸構造領域裏面に位置する前記導電層の厚みよりも大きいことを特徴とする請求項2に記載のインプリント用のモールド。
- 前記凹凸構造領域裏面を除く部位に位置する前記導電層は、多層構造を有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のインプリント用のモールド。
- 透明基板と、該透明基板の一方の面にモールドの凹凸構造を形成するための凹凸構造領域を有し、前記透明基板の他方の面に導電層を備えることを特徴とするモールド製造用の基板。
- 前記他方の面において、少なくとも前記透明基板を介して前記凹凸構造領域と対向する凹凸構造領域裏面に前記導電層を備え、該凹凸構造領域裏面に位置する前記導電層は光透過性を具備することを特徴とする請求項5に記載のモールド製造用の基板。
- 前記凹凸構造領域裏面を除く部位に位置する前記導電層の厚みは、前記凹凸構造領域裏面に位置する前記導電層の厚みよりも大きいことを特徴とする請求項6に記載のモールド製造用の基板。
- 前記凹凸構造領域裏面を除く部位に位置する前記導電層は、多層構造を有することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のモールド製造用の基板。
- 前記凹凸構造領域にハードマスク材料層を備えることを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれかに記載のモールド製造用の基板。
- 転写基板に被成形樹脂を供給する樹脂供給工程と、
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインプリント用のモールドの前記凹凸構造と前記転写基板を近接させて、前記モールドと前記転写基板との間に前記被成形樹脂を展開して被成形樹脂層を形成する接触工程と、
前記被成形樹脂層を硬化させて前記凹凸構造が転写された転写樹脂層とする硬化工程と、
前記モールドの前記導電層を接地させた状態で、前記転写樹脂層と前記モールドを引き離して、前記転写樹脂層であるパターン構造体を前記転写基板上に位置させた状態とする離型工程と、を有することを特徴とするインプリント方法。 - 前記離型工程では、前記静電気除去装置を用いて前記モールドの除電を行うことを特徴とする請求項10に記載のインプリント方法。
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