JP2017084781A - 流体機器用帯電防止カバー - Google Patents

流体機器用帯電防止カバー Download PDF

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宮本 正樹
Masaki Miyamoto
正樹 宮本
真照 山田
Masateru Yamada
真照 山田
俊英 飯田
Shunei Iida
俊英 飯田
登 玉置
Noboru Tamaoki
登 玉置
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Abstract

【課題】絶縁性樹脂製の流体機器に十分な帯電防止性能を付与できる流体機器用帯電防止カバーを提供する。
【解決手段】流体機器用帯電防止カバー1は、導電性を有する第1外装体13、及び、導電性を有し且つ前記第1外装体に導電可能に設けられた第1弾性体14を含む第1カバー部11と、導電性を有する第2外装体25、及び、導電性を有し且つ前記第2外装体に導電可能に設けられた第2弾性体26を含み、前記第1カバー部に回動自在に連結された第2カバー部12とを備えている。前記第1カバー部及び前記第2カバー部が、前記第1弾性体と前記第2弾性体との間に流体機器5を出入させ得るように前記第1外装体及び前記第2外装体を互いに離間させた開位置、又は、前記第1弾性体及び前記第2弾性体に前記流体機器を挟んで接触させ得るように前記第1外装体及び前記第2外装体を互いに近接させた閉位置をとるように相対回動可能に構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、流体機器用帯電防止カバーに関する。
従来、半導体、液晶又は有機ELなどの製造装置には、流体移送用のチューブとして、フッ素樹脂等の絶縁性樹脂製のチューブが使用されている。この種のチューブは、その内部を流れる流体との摩擦により帯電しやすいという問題を抱えることから、その問題の解消のために帯電防止機能を付与したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、前述のような製造装置においては、前記絶縁性樹脂製のチューブに接続されて使用される、フッ素樹脂等の絶縁性樹脂製の流体機器(例えば、継手又はバルブ)には十分な帯電防止機能付与されず、この流体機器が前記絶縁性樹脂製のチューブから流れてくる流体との摩擦により帯電しやすくなるという問題が解消されないことがあった。
特開2007−309342号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、絶縁性樹脂製の流体機器に十分な帯電防止性能を付与できる流体機器用帯電防止カバーの提供を目的とする。
請求項1に係る発明は、
絶縁性樹脂の製流体機器に使用される帯電防止カバーであって、
導電性を有する第1外装体、及び、導電性を有し且つ前記第1外装体に導電可能に設けられた第1弾性体を含む第1カバー部と、
導電性を有する第2外装体、及び、導電性を有し且つ前記第2外装体に導電可能に設けられた第2弾性体を含み、前記第1カバー部に回動自在に連結された第2カバー部とを備え、
前記第1カバー部及び前記第2カバー部が、前記第1弾性体と前記第2弾性体との間に前記流体機器を出入させ得るように前記第1外装体及び前記第2外装体を互いに離間させた開位置、又は、前記第1弾性体及び前記第2弾性体に前記流体機器を挟んで接触させ得るように前記第1外装体及び前記第2外装体を互いに近接させた閉位置をとるように相対回動可能に構成されているものである。
この構成によれば、前記帯電防止カバーを前記流体機器に取り付けて使用する際、前記閉位置となる前記第1カバー部及び前記第2カバー部により前記流体機器を挟んで導電可能な状態として、前記流体機器の帯電を阻止することが可能となる。つまり、前記帯電防止カバーを用いて前記流体機器に対し十分な帯電防止性能を付与することができる。
しかも、前記第1カバー部及び前記第2カバー部を前記流体機器の周りで相対回動させるだけで、前記開位置と前記閉位置とを切り替え、前記帯電防止カバーを前記流体機器に対して着脱することが可能となる。したがって、前記流体機器に対する前記帯電防止カバーの着脱の容易化を図ることができ、また、帯電防止性能の付与を後付で簡単に実行できる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の流体機器用帯電防止カバーにおいて、
前記第1弾性体が、前記流体機器と接触可能な第1接触部を有し、
前記第2弾性体が、前記流体機器と接触可能な第2接触部を有し、
前記第1カバー部及び前記第2カバー部が閉位置をとる場合、前記流体機器を挟む前記第1弾性体及び前記第2弾性体が、前記第1接触部及び前記第2接触部により前記流体機器を包囲するように構成されているものである。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の流体機器用帯電防止カバーにおいて、
前記第1接触部が、前記第1外装体に沿って広がるように前記第1弾性体に設けられ、
前記第2接触部が、前記第2外装体に沿って広がるように前記第2弾性体に設けられ、
前記第1カバー部及び前記第2カバー部が閉位置をとる場合、前記流体機器を包囲する前記第1弾性体及び前記第2弾性体が、前記第1接触部及び前記第2接触部を前記継手にその外周全域にわたって接触させるように構成されているものである。
請求項4に係る発明は、請求項2に記載の流体機器用帯電防止カバーにおいて、
前記第1弾性体が、隣り合うもの同士が所定間隔を隔てて位置するように、前記第1外装体側から突出する複数の第1突出部を備え、
前記第1接触部が、前記各第1突出部の突出端側に配置され、
前記第2弾性体が、隣り合うもの同士が所定間隔を隔てて位置するように、前記第2外装体側から突出する複数の第2突出部を備え、
前記第2接触部が、前記各第2突出部の突出端側に配置され、
前記第1カバー部及び前記第2カバー部が閉位置をとる場合、前記流体機器を包囲する前記第1弾性体及び前記第2弾性体が、それぞれ、前記複数の第1突出部及び前記複数の第2突出部を変形させて、前記第1接触部及び前記第2接触部を前記流体機器に接触させるように構成されているものである。
請求項5に係る発明は、請求項3に記載の流体機器用帯電防止カバーにおいて、
前記第1弾性体および前記第2弾性体の少なくとも一方が、
厚みが5mm以上15mm以下であり、かつ、前記第1接触部及び/又は前記第2接触部での圧縮応力が8kPa以上20kPa以下であるものである。
請求項6に係る発明は、請求項3に記載の流体機器用帯電防止カバーにおいて、
前記第1弾性体が、前記第1外装体に接する第1基部と、前記第1接触部として機能するように前記第1基部に突設された複数の第1凸部であって、それぞれ前記流体機器との接触のために独立して変形可能である複数の第1凸部とを有し、且つ/又は
前記第2弾性体が、前記第2外装体に接する第2基部と、前記第2接触部として機能するように前記第2基部に突設された複数の第2凸部であって、それぞれ前記流体機器との接触のために独立して変形可能である複数の第2凸部とを有しているものである。
本発明によれば、絶縁性樹脂製の流体機器に十分な帯電防止性能を付与できる流体機器用帯電防止カバーを提供できる。
本発明の第1実施形態に係る流体機器用帯電防止カバーの使用状態における斜視図である。 図1の流体機器用帯電防止カバーを所定の流体機器に取り付ける際の途中段階の斜視図である。 図1の流体機器用帯電防止カバーの開状態における斜視図である。 図1の流体機器用帯電防止カバーの分解斜視図である。 図1の流体機器用帯電防止カバーの閉状態における斜視図である。 本発明の別の実施形態に係る流体機器用帯電防止カバーの使用状態における斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る流体機器用帯電防止カバーの開状態における斜視図である。 図7の流体機器用帯電防止カバーの閉状態における断面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る流体機器用帯電防止カバーの使用状態における斜視図である。 本発明のまた別の実施形態に係る流体機器用帯電防止カバーの使用状態における斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る流体機器用帯電防止カバーの使用状態における斜視図である。 図11の流体機器用帯電防止カバーを所定の流体機器に取り付ける際の途中段階の斜視図である。 図11の流体機器用帯電防止カバーの開状態における斜視図である。 図11の流体機器用帯電防止カバーの別の使用状態における斜視図である。 図11の流体機器用帯電防止カバーのまた別の使用状態における斜視図である。 本発明の第5実施形態に係る流体機器用帯電防止カバーにおける第1弾性体及び/又は第2弾性体の斜視図である。 図16の一部拡大斜視図である。
まず、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に、本発明の第1実施形態に係る流体機器用帯電防止カバー1の使用状態を示す。図2に、帯電防止カバー1を所定の流体機器に取り付ける際の途中段階を示す。
帯電防止カバー1は、半導体、液晶又は有機ELなどの製造装置に備えられた絶縁性樹脂製の前記流体機器に取り付けられて使用される。本実施形態において、帯電防止カバー1は、図1及び図2に示すように、有機溶剤等の可燃性流体(電気絶縁流体)を移送するための2本のチューブ2・3用の継手5(前記絶縁性樹脂製の流体機器の一例)に適用される。
なお、本発明に係る流体機器用帯電防止カバーは、本実施形態においては継手5に使用するための帯電防止カバー1としているが、これに限定されるものではなく、他の絶縁性樹脂製の流体機器(例えば、バルブ又はフィルター)に使用するための帯電防止カバーとすることも可能である。
継手5は、本実施形態においてはフッ素樹脂(例えば、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン))を用いて製造されている。継手5は、2本のチューブ2・3を直線状に接続するために用いられるソケット形状のものであり、2本のチューブ2・3の各々の内部に連通可能な流体用流路を有する筒状体とされている。
継手5は、軸方向一方側でチューブ2に接続され、軸方向他方側で他方のチューブ3に接続されるように構成されている。そしてこの継手5の機能を阻害しないように、帯電防止カバー1が、継手5が2本のチューブ2・3を直線状に接続した状態を維持したまま、継手5に取り付けられ得るようになっている。
図3に、帯電防止カバー1の開状態を示す。図4に、帯電防止カバー1の分解状態を示す。図5に、帯電防止カバー1の閉状態を示す。
図3、図4及び図5にも示すように、帯電防止カバー1は、第1カバー部11と第2カバー部12とを備えている。本実施形態において、帯電防止カバー1は、第1カバー部11及び第2カバー部12が開位置となる開状態(図3参照)、又は、第1カバー部11及び第2カバー部12が閉位置となる閉状態(図5参照)となるように開閉可能に構成されている。
第1カバー部11は、第1外装体13と第1弾性体14とを備えている。第1外装体13は、導電性を有するものである。第1弾性体14は、導電性を有するものであり、第1外装体13に導電可能に設けられている。本実施形態において、第1カバー部11は、第2カバー部12と略同一の形状を有している。
第1外装体13は、比較的硬質なものであり、PP(ポリプロピレン)及び導電性カーボンを用いて製造されている。第1外装体13は、図4に示すように、第1弾性体14を収容可能な内部空間15を有し、この内部空間15に第1弾性体14が収容された場合に内部空間15に臨む内面の略全域にて第1弾性体14と接触可能とされている。
詳しくは、第1外装体13は、一方へ開口する矩形状開口部をもつ箱型の部材であり、断面半円形状に形成されている。第1外装体13は、半円板形状の軸方向一端部16と、半円板形状の軸方向他端部17と、軸方向一端部16の円弧部分と軸方向他端部17の円弧部分とを繋ぐように軸方向に延びつつ円弧状に湾曲する連結部18とを有している。
そのため、第1外装体13においては、軸方向一端部16と軸方向他端部17と連結部18とにより囲まれ且つ前記開口部に連通する空間が内部空間15をなし、また、軸方向一端部16、軸方向他端部17及び連結部18の各々における内部空間15に臨む面が第1外装体13の内面をなすようになっている。
軸方向一端部16及び軸方向他端部17には、それぞれ、チューブ2・3を通すための第1切欠部21及び第2切欠部22が設けられている。第1切欠部21及び第2切欠部22は、第1外装体13の開口周縁部の一部をなす軸方向一端部16の解放側端部及び軸方向他端部17の解放側端部からそれぞれ略半円弧状に切り欠かれて形成されている。
第1弾性体14は、PE(ポリエチレン)及び導電性カーボンを用いて製造されている。第1弾性体14は、スポンジ状の多孔質体であり、変形可能な矩形平板状に形成されている。第1弾性体14は、第1外装体13の内部空間15の形状に応じて変形し、この内部空間15に略ぴたりと収まるように第1外装体13に嵌合されて保持されるようになっている。
第1弾性体14は、継手5と接触可能な第1接触部23を有している。本実施形態において、第1接触部23は、第1外装体13に沿って広がるように第1弾性体14に設けられている。図3に示すように、第1接触部23は、第1弾性体14の変形により湾曲状に窪む凹曲面からなり、継手5の半部を挿入嵌合できるように形成されている。
そして、第1弾性体14の厚みが約2mmに設定され、かつ、第1弾性体14の25%圧縮応力が約40kPaに設定されている。ここで、第1弾性体14の厚み方向とは、図4における矢印X方向を指す。
なお、第1弾性体14は、導電性を有して柔軟に変形可能なものであればよく、他の材料(例えば、熱可塑性樹脂類又はゴム類、及び、導電性充填剤)を用いて製造してもよいし、網目構造を有するもの等であってもよい。
ここでの熱可塑性樹脂類としては、PP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PET(ポリエチレンテレフタラート)、アクリル、ABS樹脂、PA(ポリアミド)、POM(ポリアセタール)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PU(ポリウレタン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、LCP(液晶ポリマー)、フッ素樹脂、mPPE(変性ポリフェニレンエーテル)、PI(ポリイミド)などが挙げられる。
前記ゴム類としては、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、FKM(フッ化ビニリデン系ゴム)、FFKM(四フッ化エチレン-パーフルオロメチルビニルエーテルゴム)、シリコンゴムなどが挙げられる。また、前記導電性充填剤としては、カーボンブラック、炭素繊維、黒鉛、金属粉末、金属酸化物粉末、金属繊維などが挙げられる。
一方、第2カバー部12は、第2外装体25と第2弾性体26とを備えている。第2外装体25は、導電性を有するものである。第2弾性体26は、導電性を有するものであり、第2外装体25に導電可能に設けられている。そして、第2カバー部12が、第1カバー部11に回動自在に連結されている。
本実施形態において、第2外装体25は、比較的硬質なものであり、PP(ポリプロピレン)及び導電性カーボンを用いて製造されている。第2外装体25は、第2弾性体26を収容可能な内部空間27を有し、この内部空間27に第2弾性体26が収容された場合に内部空間27に臨む内面の略全域にて第2弾性体26の外周面と接触可能とされている。
詳しくは、第2外装体25は、一方へ開口する矩形状開口部をもつ箱型の部材であり、断面半円形状に形成されている。第2外装体25は、半円板形状の軸方向一端部31と、半円板形状の軸方向他端部32と、軸方向一端部31の円弧部分と軸方向他端部32の円弧部分とを繋ぐように軸方向に延びつつ円弧状に湾曲する連結部33とを有している。
そのため、第2外装体25においては、軸方向一端部31と軸方向他端部32と連結部33とにより囲まれ且つ前記開口部に連通する空間が内部空間27をなし、また、軸方向一端部31、軸方向他端部32及び連結部33の各々における内部空間27に臨む面が第2外装体25の内面をなすようになっている。
軸方向一端部31及び軸方向他端部32には、それぞれ、チューブ2・3を通すための第3切欠部35及び第4切欠部36が設けられている。第3切欠部35及び第4切欠部36は、第2外装体25の開口周縁部の一部をなす軸方向一端部31の解放側端部及び軸方向他端部32の解放側端部からそれぞれ略半円弧状に切り欠かれて形成されている。
第2外装体25は、また、第1外装体13と軸方向を平行とした状態で並置され、互いの対向箇所に取り付けられたヒンジ37により第1外装体13と図2の矢印I又はII方向へ回動自在に連結されている。第2外装体25は、その回動によって、前記開口周縁部を第1外装体13の開口周縁部に対して略一致させた状態で当接させ得るようになっている。
第2弾性体26は、PE(ポリエチレン)及び導電性カーボンを用いて製造されている。第2弾性体26は、スポンジ状の多孔質体であり、変形可能な矩形平板状に形成されている。第2弾性体26は、第2外装体25の内部空間27の形状に応じて変形し、この内部空間27に略ぴたりと収まるように第2外装体25に嵌合されて保持されるようになっている。
第2弾性体26は、継手5と接触可能な第2接触部38を有している。本実施形態において、第2接触部38は、第2外装体25に沿って広がるように第2弾性体26に設けられている。図3に示すように、第2接触部38は、第2弾性体26の変形により湾曲状に窪む凹曲面からなり、継手5の残りの半部を挿入嵌合できるように形成されている。
そして、第2弾性体26の厚みが約2mmに設定され、かつ、第2弾性体26の25%圧縮応力が約40kPaに設定されている。ここで、第2弾性体26の厚み方向とは、図4における矢印Y方向を指す。なお、第2弾性体26は、本実施形態においては第1弾性体14と略同一の構成を有するものとしているが、異なる構成を有するものとすることも可能である。
なお、第2弾性体26は、導電性を有して柔軟に変形可能なものであればよく、他の材料(例えば、熱可塑性樹脂類又はゴム類、及び、導電性充填剤)を用いて製造してもよいし、網目構造を有するもの等であってもよい。
ここでの熱可塑性樹脂類としては、PP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PET(ポリエチレンテレフタラート)、アクリル、ABS樹脂、PA(ポリアミド)、POM(ポリアセタール)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PU(ポリウレタン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、LCP(液晶ポリマー)、フッ素樹脂、mPPE(変性ポリフェニレンエーテル)、PI(ポリイミド)などが挙げられる。
前記ゴム類としては、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、FKM(フッ化ビニリデン系ゴム)、FFKM(四フッ化エチレン-パーフルオロメチルビニルエーテルゴム)、シリコンゴムなどが挙げられる。また、前記導電性充填剤としては、カーボンブラック、炭素繊維、黒鉛、金属粉末、金属酸化物粉末、金属繊維などが挙げられる。
こうして、第1カバー部11及び第2カバー部12が、帯電防止カバー1の開閉状態を切り替えるため、開位置又は閉位置をとるように矢印I又はII方向へ相対回動可能に構成されている。これらのカバー部11・12は、矢印II方向へ相対回動することで閉位置となり、この閉位置から矢印I方向へ相対回動することで開位置となる。
ここで、開位置とは、第1カバー部11及び第2カバー部12が、第1弾性体14と第2弾性体26との間に継手5を出入させ得るように、第1外装体13及び第2外装体25を互いに離間させた位置である。たとえば、第1カバー部11及び第2カバー部12は、図2又は図3に示すような開位置をとり得る。
第1カバー部11及び第2カバー部12が図3に示すような開位置をとる場合、ヒンジ37の取付箇所と内部空間15・27を挟んでそれぞれ反対側に位置する第1外装体13の連結部18の解放側端部及び第2外装体25の連結部33の解放側端部が互いに離れて、第1弾性体14と第2弾性体26との間が継手5の移動を許容するように解放される。
また、閉位置とは、第1カバー部11及び第2カバー部12が、第1弾性体14及び第2弾性体26の各々に継手5を挟んで接触させ得るように、第1外装体13及び第2外装体25を互いに近接させた位置である。たとえば、第1カバー部11及び第2カバー部12は、図1及び図5に示すような閉位置をとり得る。
第1カバー部11及び第2カバー部12が図1及び図5に示すような閉位置をとる場合、第1外装体13の連結部18の解放側端部と第2外装体25の連結部33の解放側端部とが互いに当接するように近づいて、第1弾性体14と第2弾性体26との間が継手5の移動を阻止し得るように閉塞される。
そのうえ、本実施形態においては、閉位置の場合、継手5を挟む第1弾性体14及び第2弾性体26が、第1接触部23及び第2接触部38により継手5を包囲するように構成されている。特に包囲時には、第1弾性体14及び第2弾性体26は、第1接触部23及び第2接触部38を継手5にその外周全域にわたって接触させるようになっている。
また、帯電防止カバー1は、第1カバー部11及び第2カバー部12をアースするために、本実施形態においては、第1外装体13及び第2外装体25の少なくとも一方を介してアース線41に接続可能に構成されている。具体的には、図1に示すように、閉位置の場合に第1カバー部11及び第2カバー部12と接触するようにこれらを巻回し且つアース線41と接続する導電性バンド42が設けられている。
なお、帯電防止カバー1において、第1カバー部11及び第2カバー部12をアースするために、図6に示すように、導電性バンド42に代えて、第1カバー部11の第1外装体113及び第2カバー部12の第2外装体25の一方にアース線41と接続する導電性接続部43を設けてもよい。
また、帯電防止カバー1は、本実施形態においては、第1カバー部11及び第2カバー部12を閉位置にロックするためのロック機構を備えている。図3等に示すように、前記ロック機構は、これらのカバー部11・12の一方に設けられたロック爪44と、カバー部11・12の他方に設けられ且つロック爪44に係脱可能に構成された係合部45とを有している。
詳しくは、ロック爪44が、軸方向に所定間隔を隔てて複数配置され、各々が第1外装体13の連結部18の解放側端部に突設されている。係合部45が、ロック爪44と同数設けられたうえ、軸方向に所定間隔を隔てて配置され、各々が対応するロック爪44と係合又は係合解除し得るように第2外装体25の連結部33の解放側端部に設けられている。
このような構成において、帯電防止カバー1を使用するために継手5に取り付ける場合には、例えば、まず、第1カバー部11及び第2カバー部12を開位置とし(図1参照)、次に、第1切欠部21及び第2切欠部22に継手5に接続されたチューブ2・3を通しつつ、継手5を第1弾性体14の第1接触部23に挿入嵌合する(図2参照)。
つづいて、第1弾性体14で保持した継手5を第2弾性体26の第2接触部38に挿入嵌合するように、第1カバー部11及び第2カバー部12を図2の矢印II方向へヒンジ37を支点として相対回動させる。こうして、第1カバー部11及び第2カバー部12を開位置から閉位置へ、即ち帯電防止カバー1を開状態から閉状態へ切り替える。
結果、帯電防止カバー1を使用状態として、取付作業を完了させることができる(図1参照)。なお、この使用状態では、前記ロック機構を用いて、第1カバー部11及び第2カバー部12を閉位置にロックする。そして、アース線41と接続された状態の導電性バンド42を、第1カバー部11及び第2カバー部12に巻回する。
帯電防止カバー1を継手5から取り外す場合には、まず、導電性バンド42を第1カバー部11及び第2カバー部12から外す。次に、前記ロック機構によるロックを解除して、第1カバー部11及び第2カバー部12を図2の矢印I方向へヒンジ37を支点として相対回動させる。こうして、閉位置から開位置への切替を実施する。
この切替時、第1カバー部11及び第2カバー部12の相対回動は、第1弾性体14と第2弾性体26との間が継手5の移動を許容するように解放状態となるまで行う。つづいて、第1弾性体14のみで保持された継手5を露出させてここから取り出す。結果、帯電防止カバー1を継手5から取り外して、取外付作業を完了させることができる。
以上のことから、帯電防止カバー1によれば、これを継手5に取り付けて使用する際、閉位置となる第1カバー部11及び第2カバー部12により継手5を挟んで導電可能な状態として継手5の帯電を阻止することが可能となる。つまり、帯電防止カバー1を用いて継手5に対して十分な帯電防止性能を付与することができる。
特に、本実施形態においては、帯電防止カバー1が使用のために継手5に取り付けられた場合に、閉位置となる第1カバー部11の第1弾性体14及び第2カバー部12の第2弾性体26が継手5を挟んで包囲しつつ継手5と接触するので、帯電防止カバー1により継手5に付与する帯電防止性能をより一層向上させることができる。
また、第1カバー部11及び第2カバー部12を継手5の周りで相対回動させるだけで、開位置と閉位置とを切り替え、帯電防止カバー1を継手5に対して着脱することが可能となる。したがって、継手5に対する帯電防止カバー1の着脱の容易化を図ることができ、また、帯電防止性能の付与を後付で簡単に実行できる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図7に、本発明の第2実施形態に係る流体機器用帯電防止カバー51の開状態を示す。図8に、帯電防止カバー51の閉状態における断面(帯電防止カバー51の軸方向と直交する方向の断面)を示す。なお、図中、第1実施形態と実質的に同一の構成には同一の符号を付している。
本実施形態に係る帯電防止カバー51は、第1カバー部11に備える第1弾性体53、及び、第2カバー部12に備える第2弾性体56に関して、第1実施形態に係る帯電防止カバー1と相違する。
すなわち、図7及び図8に示すように、第1カバー部11の第1弾性体53が、複数の第1突出部54を備えている。複数の第1突出部54は、隣り合うもの同士が所定間隔を隔てて位置するように、それぞれ第1外装体13側から突出するように設けられている。詳しくは、複数の第1突出部54は、それぞれPP(ポリプロピレン)及び導電性カーボンを用いて製造されている。
複数の第1突出部54は、それぞれ第1外装体13の開口部に向かって連結部18の内面の所定位置から直線状に突設されて、第1外装体13の内部空間15でブラシ状に配列されている。複数の第1突出部54は、第1外装体13と一体的に構成されており、各々の基端側で連結部18の内面に固定されている。
そして、各第1突出部54の突出端側に、継手5と接触可能な第1接触部55が備えられている。各第1突出部54は、第1弾性体53が第2弾性体56と協働して継手5を包囲する際に、第1接触部55を継手5に接触させるため、突出端側が継手5の外周に沿って折れ曲がるように変形する構成とされている。
また、第2カバー部12の第2弾性体56が、複数の第2突出部57を備えている。複数の第2突出部57は、隣り合うもの同士が所定間隔を隔てて位置するように、それぞれ第2外装体25側から突出するように設けられている。詳しくは、複数の第2突出部57は、それぞれPP(ポリプロピレン)及び導電性カーボンを用いて製造されている。
複数の第2突出部57は、それぞれ第2外装体25の開口部に向かって連結部33の内面の所定位置から直線状に突設されて、第2外装体25の内部空間27でブラシ状に配列されている。複数の第2突出部57は、第2外装体25と一体的に構成されており、各々の基端側で連結部33の内面に固定されている。
そして、各第2突出部57の突出端側に、継手5と接触可能な第2接触部58が備えられている。各第2突出部57は、第2弾性体56が第1弾性体53と協働して継手5を包囲する際に、第2接触部58を継手5に接触させるため、突出端側が継手5の外周に沿って折れ曲がるように変形する構成とされている。
帯電防止カバー51において、各第1突出部54(第1接触部55)及び各第2突出部57(第2接触部58)の数及び大きさ等は、帯電防止カバー51により得られる帯電防止性能を考慮して適宜設定される。なお、各第1突出部54及び各第2突出部57は、それぞれ第1外装体13及び第2外装体25と別体に構成してもよい。
したがって、帯電防止カバー51が使用のために継手5に取り付けられた場合、第1カバー部11及び第2カバー部12が閉位置となって、第1弾性体53及び第2弾性体56がそれぞれ第1接触部55及び第2接触部58で継手5を挟んで包囲しつつ継手5と接触することとなる。
なお、本発明に係る流体機器用帯電防止カバーは、前述の実施形態においてはソケット形状の継手5に使用する帯電防止カバー1・51としているが、これに限定されるものでなく、例えば、図9に示すようなエルボ形状の継手61に使用する帯電防止カバー62としたり、図10に示すようなT字形状の継手63に使用する帯電防止カバー64としたりすることも可能である。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図11に、本発明の第3実施形態に係る流体機器用帯電防止カバー71の使用状態を示す。図12に、帯電防止カバー71を流体機器(継手5)に取り付ける際の途中段階を示す。図13に、帯電防止カバー71の開状態を示す。なお、図中、第1実施形態と実質的に同一の構成には同一の符号を付している。
本実施形態に係る帯電防止カバー71は、第1カバー部11に備える第1外装体73、及び、第2カバー部12に備える第2外装体75に関して、第1実施形態に係る帯電防止カバー1と相違する。
すなわち、図11、図12及び図13に示すように、第1カバー部11の第1外装体73は、一方へ開口する矩形状開口部を有する皿状の部材である。第1外装体73は、その中央側の窪み(内部空間)に第1弾性体14の一部を嵌め込み、この第1弾性体14を第1外装体73に沿って広げた状態(矩形平板状の状態)で保持できるように構成されている。
第2カバー部12の第2外装体75は、一方へ開口する矩形状開口部を有する皿状の部材である。第2外装体75は、その中央側の窪み(内部空間)に第2弾性体26の一部を嵌め込み、この第2弾性体26を第2外装体75に沿って広げた状態(矩形平板状の状態)で保持できるように構成されている。なお、第2外装体75は、第1外装体73と略同一の形状を有している。
第2外装体75は、第1外装体73と長手方向を平行とした状態で並置され、ヒンジ37により第1外装体73と回動自在に連結されている。そして、第2外装体75は、その回動によって、保持している第2弾性体26の一面(第1接触部23を含む)を第1外装体73に保持されている第2弾性体26の一面(第2接触部38を含む)に当接させ得るようになっている。
こうして、第1カバー部11及び第2カバー部12が、帯電防止カバー1の開閉状態を切り替えるため、開位置又は閉位置をとるように相対回動可能に構成されている。よって、第1弾性体14及び第2弾性体26が継手5を挟むように第1カバー部11及び第2カバー部12を閉位置として、帯電防止カバー71を継手5に取り付けることができる。
なお、帯電防止カバー71は、本実施形態においてはソケット形状の継手5に取り付けて使用しているが、異なる形状の流体機器にも取り付けて使用することが可能である。たとえば、帯電防止カバー71は、図14に示すようにエルボ形状の継手61に取り付けて使用することもできるし、図15に示すようにT字形状の継手63に使用することもできる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態に係る帯電防止カバーは、第1カバー部11の第1弾性体14、及び、第2カバー部12の第2弾性体26に関して、第1実施形態に係る帯電防止カバー1と相違する。
すなわち、第1弾性体14及び第2弾性体26が、それぞれ、厚みが5mm以上15mm以下であり、かつ、25%圧縮応力(第1接触部23及び第2接触部38での圧縮応力)が8kPa以上20kPa以下である構成を有している。そのため、第1弾性体14及び第2弾性体26は、共に第1実施形態のものよりも空隙率が高いものとなっている。なお、第1弾性体14及び第2弾性体26は、本実施形態のように双方が前記構成を有するものであることが好ましいが、一方のみが前記構成を有するものであってもよい。
これにより、第1弾性体14及び第2弾性体26を、それぞれ、第1実施形態に比べてより柔軟に変形可能なものにできる。したがって、継手5のように外周部分に窪み部を備えるものに対しても、本実施形態に係る帯電防止カバーの取付時に第1弾性体14及び第2弾性体26を一部が前記窪み部内の底側に向かって侵入するように当該窪み部の内面形状に即して変形させることが可能となる。そのため、継手5と第1弾性体14及び第2弾性体26の各々とを極力広い範囲で接触させることができる。
たとえば、第1弾性体14及び第2弾性体26を、厚みが10mmであり、かつ、25%圧縮応力が8kPaである構成を有するものとした場合、本実施形態に係る帯電防止カバーの使用時における、継手5に対する第1弾性体14及び第2弾性体26の接触率(継手5の外周面のうち、第1弾性体14又は第2弾性体26のいずれかに接触している範囲の割合であり、以下同じ。)を第1実施形態に比べて高めることができる。具体的な一例としては、第1実施形態に係る接触率が約30%であれば、本実施形態に係る接触率を約60%まで高めることができる。
よって、帯電防止性能を更に向上させることができる。しかも、継手5だけではなく、この継手5とは異なる形状(大きさ)を有する別の継手にも第1弾性体14及び第2弾性体26ひいては本実施形態に係る帯電防止カバーを対応させることが可能となる。したがって、前記別の継手が複数種類ある場合でも、これらに対して一つの前記帯電防止カバーを用いることが可能となる。よって、前記別の継手の種類ごとにそれに対応する帯電防止カバーを準備せずに済み、管理の手間やコストを抑えることができる。
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
図16に、本発明の第5実施形態に係る流体機器用帯電防止カバーにおける第1カバー部11の第1弾性体14、及び/又は、第2カバー部12の第2弾性体26の斜視図を示す。図17に、第1弾性体14及び/又は第2弾性体26の一部拡大斜視図を示す。
本実施形態に係る帯電防止カバーは、第1カバー部11の第1弾性体14、及び/又は、第2カバー部12の第2弾性体26に関して、第1実施形態に係る帯電防止カバー1と相違する。
すなわち、図16、図17に示すように、第1弾性体14が、第1外装体13(詳しくは、その略内面全域)に接する第1基部92と、第1接触部23として機能するように第1基部92に突設された複数の第1凸部93とを有している。複数の第1凸部93は、それぞれ、継手5と接触するために独立して変形可能に形成されている。
図16、図17に示すように、第2弾性体26が、第2外装体25(詳しくは、その略内面全域)に接する第2基部96と、第2接触部38として機能するように第2基部96に突設された複数の第2凸部97とを有している。複数の第2凸部97は、それぞれ、継手5と接触するために独立して変形可能に形成されている。
詳しくは、第1弾性体14が、複数の第1凸部93を画定するための第1分断溝95を厚み方向Xに関して第1基部92と反対側(継手5と接触可能な第1接触面側)に有している。第1分断溝95は、各第1凸部93が第1基部92から長尺状に延びるように(略直方体の形状を有するように)格子状に設けられている。第1分断溝95の溝幅は、第1凸部形成率(第1基部92上に第1凸部93が形成されている範囲の割合)が60〜100%となるように適宜設定される。ここで、第1凸部形成率が100%となる場合とは、全ての第1分断溝95の溝幅が0mm(単なる切込み)の場合である。なお、各第1分断溝95の溝幅は、互いに異なっていてもよい。
第2弾性体26が、複数の第2凸部97を画定するための第2分断溝99を厚み方向Yに関して第2基部96と反対側(継手5と接触可能な第2接触面側)に有している。第2分断溝99は、各第2凸部97が第2基部96から長尺状に延びるように(略直方体の形状を有するように)格子状に設けられている。第2分断溝99の溝幅は、第2凸部形成率(第2基部96上に第2凸部97が形成されている範囲の割合)が60〜100%となるように適宜設定される。ここで、第2凸部形成率が100%となる場合とは、全ての第2分断溝99の溝幅が0mm(単なる切込み)の場合である。なお、各第1分断溝99の溝幅は、互いに異なっていてもよい。
なお、第1弾性体14及び第2弾性体26は、本実施形態のように双方がそれぞれ複数の第1凸部93および複数の第2凸部97を有する構成のものであることが好ましいが、一方のみが前記構成のものであってもよい。また、複数の第1凸部93および複数の第2凸部97は、それぞれ、本実施形態においてはすべてが略同一形状を有するものとしているが、一部が他部と異なる形状を有するものとしてもよいし、各々異なる形状を有するものとしてもよい。
これにより、第1弾性体14の厚み方向(矢印X方向)に関して反第1基部92側にある複数の第1凸部93、及び、第2弾性体26の厚み方向(矢印Y方向)に関して反第2基部96側にある複数の第2凸部97に、それぞれ、第1実施形態に比べて高い柔軟性をもたせることができる。つまり、本実施形態に係る帯電防止カバーを継手5に取り付ける際、第1弾性体14および第2弾性体26を、それぞれ、継手5の外周形状に合わせて変形しやすいものにできる。
たとえば、本実施形態のように継手5がその外周部分に窪み部を備える場合には、第1弾性体14及び/又は第2弾性体26が複数の第1凸部93及び複数の第2凸部97の各々一部が前記窪み部内の底側に向かって侵入するように当該窪み部の内面形状に即して変形させることが可能となる。そのため、継手5と第1弾性体14及び第2弾性体26の各々とを極力広い範囲で接触させることができる。よって、帯電防止性能の向上を図ることができる。
仮に、第1弾性体14及び第2弾性体26を、第1実施形態と同様の柔軟性を有する、たとえば、厚みが2mmであり、かつ、25%圧縮応力が40kPaである構成を有するものとした場合であっても、本実施形態に係る帯電防止カバーの使用時における、継手5に対する第1弾性体14及び第2弾性体26の接触率を第1実施形態に比べて高めることができる。具体的な一例としては、第1実施形態に係る接触率が約30%であれば、本実施形態に係る接触率を約40〜60%程度(前述の第1凸部形成率及び第2凸部形成率によって効果に差がある。)まで高めることができる。
また、第1弾性体14及び第2弾性体26を、第4実施形態と同様の柔軟性を有する、たとえば、厚みが10mmであり、かつ、25%圧縮応力が8kPaである構成を有するものとした場合には、本実施形態に係る帯電防止カバーの使用時における、継手に対する第1弾性体14及び第2弾性体26の接触率を第1実施形態に比べて非常に高めることができる。具体的な一例としては、第1実施形態に係る接触率が約30%であれば、本実施形態に係る接触率を約70〜90%程度(前述の第1凸部形成率及び第2凸部形成率によって効果に差がある。)まで高めることができる。
しかも、継手5とは異なる形状(大きさ)を有する別の継手についても、第1弾性体14及び第2弾性体26ひいては本実施形態に係る帯電防止カバーを対応させることが可能となる。したがって、前記別の継手が複数種類ある場合でも、これらに対して一つの前記帯電防止カバーを用いることができる。よって、前記別の継手の種類ごとにそれに対応する帯電防止カバーを準備せずに済み、管理の手間やコストを抑えることができる。
1 流体機器用帯電防止カバー
5 継手(流体機器)
11 第1カバー部
12 第2カバー部
13 第1外装体
14 第1弾性体
23 第1接触部
25 第2外装体
26 第2弾性体
38 第2接触部
54 第1突出部
55 第1接触部
57 第2突出部
58 第2接触部
92 第1基部
93 第1凸部
96 第2基部
97 第2凸部

Claims (6)

  1. 絶縁性樹脂製の流体機器に使用される帯電防止カバーであって、
    導電性を有する第1外装体、及び、導電性を有し且つ前記第1外装体に導電可能に設けられた第1弾性体を含む第1カバー部と、
    導電性を有する第2外装体、及び、導電性を有し且つ前記第2外装体に導電可能に設けられた第2弾性体を含み、前記第1カバー部に回動自在に連結された第2カバー部とを備え、
    前記第1カバー部及び前記第2カバー部が、前記第1弾性体と前記第2弾性体との間に前記流体機器を出入させ得るように前記第1外装体及び前記第2外装体を互いに離間させた開位置、又は、前記第1弾性体及び前記第2弾性体に前記流体機器を挟んで接触させ得るように前記第1外装体及び前記第2外装体を互いに近接させた閉位置をとるように相対回動可能に構成されていることを特徴とする流体機器用帯電防止カバー。
  2. 前記第1弾性体が、前記流体機器と接触可能な第1接触部を有し、
    前記第2弾性体が、前記流体機器と接触可能な第2接触部を有し、
    前記第1カバー部及び前記第2カバー部が閉位置をとる場合、前記流体機器を挟む前記第1弾性体及び前記第2弾性体が、前記第1接触部及び前記第2接触部により前記流体機器を包囲するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体機器用帯電防止カバー。
  3. 前記第1接触部が、前記第1外装体に沿って広がるように前記第1弾性体に設けられ、
    前記第2接触部が、前記第2外装体に沿って広がるように前記第2弾性体に設けられ、
    前記第1カバー部及び前記第2カバー部が閉位置をとる場合、前記流体機器を包囲する前記第1弾性体及び前記第2弾性体が、前記第1接触部及び前記第2接触部を前記流体機器にその外周全域にわたって接触させるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の流体機器用帯電防止カバー。
  4. 前記第1弾性体が、隣り合うもの同士が所定間隔を隔てて位置するように、前記第1外装体側から突出する複数の第1突出部を備え、
    前記第1接触部が、前記各第1突出部の突出端側に配置され、
    前記第2弾性体が、隣り合うもの同士が所定間隔を隔てて位置するように、前記第2外装体側から突出する複数の第2突出部を備え、
    前記第2接触部が、前記各第2突出部の突出端側に配置され、
    前記第1カバー部及び前記第2カバー部が閉位置をとる場合、前記流体機器を包囲する前記第1弾性体及び前記第2弾性体が、それぞれ、前記複数の第1突出部及び前記複数の第2突出部を変形させて、前記第1接触部及び前記第2接触部を前記流体機器に接触させるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の流体機器用帯電防止カバー。
  5. 前記第1弾性体および前記第2弾性体の少なくとも一方が、
    厚みが5mm以上15mm以下であり、かつ、前記第1接触部及び/又は前記第2接触部での圧縮応力が8kPa以上20kPa以下であることを特徴とする請求項3に記載の流体機器用帯電防止カバー。
  6. 前記第1弾性体が、前記第1外装体に接する第1基部と、前記第1接触部として機能するように前記第1基部に突設された複数の第1凸部であって、それぞれ前記流体機器との接触のために独立して変形可能である複数の第1凸部とを有し、且つ/又は
    前記第2弾性体が、前記第2外装体に接する第2基部と、前記第2接触部として機能するように前記第2基部に突設された複数の第2凸部であって、それぞれ前記流体機器との接触のために独立して変形可能である複数の第2凸部とを有していることを特徴とする請求項3に記載の流体機器用帯電防止カバー。
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