JP2017083962A - 虹彩認証装置、及び虹彩認証装置付車両 - Google Patents

虹彩認証装置、及び虹彩認証装置付車両 Download PDF

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Abstract

【課題】コストを低減することが容易な虹彩認証装置を提供する。【解決手段】受光面21に形成された光学像を取得する撮像素子2と、受光面21に被写体の光学像を結像するためのレンズユニット3と、レンズユニット3を光軸方向に沿って移動させる駆動機構4と、レンズユニット3の移動に伴うレンズの位置変化に応じた複数の合焦位置に対応して撮像素子2によって取得された複数の画像を取得する画像取得部51と、その複数の画像について、それぞれコントラストを検出するコントラスト検出部52と、その複数の画像のうちコントラストが最大の画像を選択する画像選択部53と、画像選択部53によって選択された選択画像に基づき、虹彩認証を実行する認証処理部54とを備えた。【選択図】図2

Description

本発明は、人の目の虹彩を撮像することにより認証をおこなう虹彩認証装置、及び虹彩認証装置付車両に関する。
従来より、人の目の虹彩を撮像することにより認証をおこなう虹彩認証装置が知られている。このような虹彩認証装置を、車両に搭載し、車両の乗員の認証を行う技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1に記載の技術では、車両のインストルメントパネル内に配設されたカメラで、運転席に着座した運転者の虹彩を撮像する。特許文献2に記載の技術では、乗員が座席に着座した後、座席を移動して乗員と虹彩撮影用のカメラとの間の距離を、予め定められた距離に調整する。
特開2000−168502号公報 特開2005−96744号公報
ところで、特許文献1に記載の技術では、運転者の運転姿勢や座席位置などによって、カメラと運転者の虹彩との間の距離が変化する。そのため、虹彩を撮像するためには、距離が変化してもピントが合うように、カメラにオートフォーカス機構を備える必要がある。
しかしながら、オートフォーカス機構は、レンズを精密に位置決めする必要があるため、レンズの移動にステッピングモータなどの高価なモータを用いる必要がある。特に、虹彩認証装置を車両に搭載する場合、車両の振動の中でレンズ位置を高精度に位置決めしなければならないため、振動に耐え得る機構が必要となり、オートフォーカス機構のコストが上昇する。また、車載装置は一般に長期間正常に動作する信頼性を要求されることが多く、このような高精度の位置決め機構を備えたオートフォーカス機構において、その高精度の位置決め精度を維持するためには耐久性の高い部材や構造を採用する必要があるため、オートフォーカス機構のコストが上昇する。
また、特許文献2に記載の技術では、座席を移動して乗員と虹彩撮影用のカメラとの間の距離を予め定められた距離に調整することによってピントを合わすことができる。しかしながら、乗員が着座した座席は重量が重く、座席を移動させるためには出力の大きなモータが必要となる。さらに、乗員の体格や運転姿勢は様々であるため、ピントを合わせるためにはカメラから乗員の目の位置までの距離を測定する測距装置が必要となる。そのため、特許文献2に記載の技術では、特許文献1に記載の技術よりもさらにコストが上昇する。
本発明の目的は、コストを低減することが容易な虹彩認証装置、及び虹彩認証装置付車両を提供することである。
本発明に係る虹彩認証装置は、ユーザの虹彩を撮影することにより虹彩認証を実行する虹彩認証装置であって、光を受光する受光面を有し、前記受光面に形成された光学像を取得する撮像素子と、前記受光面に被写体の光学像を結像するためのレンズと、前記レンズを光軸方向に沿って移動させる移動処理を実行する駆動機構と、前記レンズの移動に伴う前記レンズの位置変化に応じた複数の合焦位置に対応して前記撮像素子によって取得された複数の画像を取得する画像取得処理を実行する画像取得部と、前記画像取得部によって取得された複数の画像について、それぞれコントラストを検出するコントラスト検出処理を実行するコントラスト検出部と、前記複数の画像のうち、前記コントラスト検出部により検出されたコントラストが最大の画像を選択する画像選択処理を実行する画像選択部と、前記画像選択部によって選択された選択画像に基づき、虹彩認証を実行する認証処理部とを備える。
この構成によれば、レンズを光軸方向に沿って移動させ、レンズの移動に伴うレンズの位置変化に応じた複数の合焦位置に対応して撮像素子によって取得された複数の画像が取得されるので、虹彩認証装置とユーザとの間の距離が変化した場合であっても、複数の画像のうちいずれかがピントの合った画像となるように、ユーザの虹彩を撮像することが可能となる。これら複数の画像についてコントラストが検出され、コントラストが最大の画像、すなわちピントが最も良好な画像が選択画像として選択され、その選択画像に基づき虹彩認証が実行される。このような虹彩認証装置は、高価なオートフォーカス機構や座席を移動させるための大出力のモータ、測距装置等を必要としないので、コストを低減することが容易となる。
また、前記複数の合焦位置は、当該各合焦位置に対する被写界深度により合焦する前記光軸方向に沿う方向の合焦範囲の一部が、隣接する合焦位置同士で重複するように配置されることが好ましい。
この構成によれば、複数の合焦位置が並ぶ位置範囲内で隙間なく合焦するので、複数の画像の中にピントの合った画像が含まれる確実性が向上する。
また、前記駆動機構は、前記レンズを、前記光軸方向に沿って連続的に往復移動させることが好ましい。
この構成によれば、ピント位置を変えつつ画像取得が繰り返されるので、ユーザが自分の虹彩を虹彩認証装置に撮影させるタイミングが制約されない。その結果、ユーザの利便性が向上する。
また、前記駆動機構は、モータと、前記モータの回転運動を前記レンズの往復運動に変換する変換機構とを含むことが好ましい。
この構成によれば、簡素な機構によりレンズを連続的に往復運動させることができるので、コストを低減したり耐久性を向上させたりすることが容易である。
また、前記変換機構は、前記モータによって駆動されるファンと、前記ファンによって得られた風を受けて回転する風車と、前記風車の回転運動を前記レンズの往復運動に変換する変換部とを含むことが好ましい。
この構成によれば、モータによってファンが駆動され、ファンの風によって風車が回転し、その風車の回転運動がレンズの往復運動に変換される。これによれば、モータはファンを駆動するだけでよく、モータに加わる機械的な負荷が軽減される。その結果、モータの寿命が延び、ひいては虹彩認証装置を長寿命化することが可能になる。
また、前記風車の回転速度を一定化するための調速機をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、調速機によって、風車の回転速度が一定化される結果、レンズの往復運動が安定化される。
また、前記画像取得部、前記コントラスト検出部、前記画像選択部、及び前記認証処理部のうち少なくとも一つを構成する回路基板が、前記ファンによって得られる風の流路に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、モータによって駆動されるファンと、ファンによって得られた風を受けて回転する風車と、風車の回転運動をレンズの往復運動に変換する変換部とを用いた変換機構によってモータを長寿命化しつつ、ファンによって得られた風で回路基板を冷却することができる。その結果、虹彩認証装置の動作の信頼性を向上することができる。
また、前記変換機構は、棒状の部材であり、第2種梃子を構成するアームと、前記光軸の側方位置に設けられ、前記モータの駆動力によって、前記レンズの光軸に沿う方向に対して垂直な回転軸を中心に回転され、前記中心から所定距離離間した位置で前記アームの一方端側と係合する回転体とを備え、前記アームは、他端側で前記回転体とは反対側の前記光軸の側方位置に設けられた揺動軸を支点にして揺動可能にされ、前記支点の位置と前記回転体との係合位置との間の位置で前記レンズと係合し、前記回転体との係合位置を力点、前記レンズとの係合位置を作用点とし、前記回転体の回転に伴い揺動することにより、前記作用点に係合された前記レンズを往復運動させることが好ましい。
この構成によれば、第2種梃子を利用した簡素な構成により、モータの回転運動をレンズの往復運動に変換することができる。
また、前記認証処理部による前記虹彩認証が成功した場合、前記駆動機構による前記移動処理、前記画像取得部による前記画像取得処理、前記コントラスト検出部による前記コントラスト検出処理、前記画像選択部による前記画像選択処理、及び前記認証処理部による前記虹彩認証を繰り返し実行させ、その虹彩認証の結果に基づいて前記ユーザの異常を検出する異常検出部をさらに備えることが好ましい。
例えば、車両の運転席に着座したユーザや、警備会社の監視モニターを監視するユーザ、あるいは工場の製造工程の監視モニターを監視するユーザ等、虹彩認証を実行後もユーザが同一姿勢をとり続ける場合がある。このような場合、最初に虹彩認証した後もユーザが同じ姿勢を継続し、従って虹彩認証装置がユーザの目を撮像可能な状態が継続する。このような状況で虹彩認証が成功した場合、ユーザが正常に同一姿勢を取り続けていれば、その後も繰り返し虹彩認証が成功するはずである。そこで、この構成によれば、虹彩認証が成功した場合、異常検出部は、移動処理、画像取得処理、コントラスト検出処理、画像選択処理、及び虹彩認証を繰り返し実行させ、新たに撮像された画像に基づく虹彩認証を繰り返し実行させ、その虹彩認証の結果に基づいてユーザの異常を検出することができる。
また、本発明に係る虹彩認証装置付車両は、上述の虹彩認証装置を備えた虹彩認証装置付車両であって、動力を発生させる動力部と、前記認証処理部による前記虹彩認証が成功した場合、前記動力部の始動を許可する始動許可部とを備える。
この構成によれば、虹彩認証装置のコストを低減することを容易にしつつ、虹彩認証が成功した場合に動力部を始動させることが可能になるので、正規のユーザではない者による車両の盗難を防止することが可能になる。
また、本発明に係る虹彩認証装置付車両は、上述の虹彩認証装置を備えた虹彩認証装置付車両であって、進行方向を変えるためのステアリングと、前記認証処理部による前記虹彩認証が成功した場合、前記ステアリングの操作を可能にするステアリングロック部とを備える。
この構成によれば、虹彩認証装置のコストを低減することを容易にしつつ、虹彩認証が成功した場合にステアリングを操作することが可能になるので、正規のユーザではない者による車両の盗難を防止することが可能になる。
このような構成の虹彩認証装置、及び虹彩認証装置付車両は、コストを低減することが容易である。
本発明の第一実施形態に係る車両の室内に虹彩認証装置が設置された状態を示す説明図である。 図1に示す虹彩認証装置1の構造の一例を概略的に示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る車両及び虹彩認証装置の電気的構成の一例を主に示すブロック図である。 画像取得部の動作を説明するための説明図である。 図3に示す車両の動作の一例を示すフローチャートである。 図5に示す虹彩画像取得処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態に係る虹彩認証装置の構成の一例を概念的に示す斜視図である。 ファンモータによって送風された風の流れを説明するための説明図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態に係る虹彩認証装置付車両の室内に虹彩認証装置が設置された状態を示す説明図である。図1では、車両100の室内102における運転席付近を示している。図1に示す虹彩認証装置1は、例えば車両100の室内102に設置されて用いられる車両搭載用の虹彩認証装置である。虹彩認証装置1は、略箱状形状の筐体11を備えている。例えば筐体11の下面が車両100のダッシュボード103の上面に固着されて、車両100のダッシュボード103の上部に虹彩認証装置1が配設されている。虹彩認証装置1は、座席104に着座した乗員Xの目が位置すると想定される領域が、虹彩認証装置1が備えるカメラの撮像範囲Aの範囲内に入るように、配置されている。
ダッシュボード103には、ステアリング105が取り付けられている。ステアリング105のステアリングシャフト106には、ステアリングシャフト106をロック(固定)してステアリング105の操作を禁止するためのステアリングシャフトロック107が取り付けられている。
図2は、図1に示す虹彩認証装置1の構造の一例を概略的に示す模式図である。図2では、筐体11の上部を取り除いて筐体11の底板12を残して筐体11内を上から見下ろした状態を示している。図2に示す虹彩認証装置1は、撮像素子2と、レンズユニット3と、駆動機構4とが筐体11に収容されて構成されている。撮像素子2と、レンズユニット3とで、図1に示す撮像範囲Aの範囲を撮像するカメラが構成されている。
撮像素子2、レンズユニット3、及び駆動機構4は、筐体11の底板12の上面に取り付けられている。駆動機構4は、回転体41、アーム42、ガイド部材43、及び後述のモータ44を含んでいる。回転体41、アーム42、及びガイド部材43は、変換機構の一例に相当している。
レンズユニット3は、略筒状形状の鏡胴内に、複数のレンズが支持されて構成されている。レンズユニット3には、略筒状のガイド部材43が外嵌されている。ガイド部材43は、その側面が底板12に固着されている。レンズユニット3とガイド部材43とは、相対的にスライド移動可能にされている。これにより、レンズユニット3は、ガイド部材43によって、レンズユニット3の光軸31の方向に沿ってスライド移動可能にその移動が案内されるようになっている。
レンズユニット3の先端側(被写体側)では、筐体11の壁に撮影用の窓が形成されている。これにより、レンズユニット3によって乗員Xの目を撮像可能にされている。レンズユニット3の後端側には、撮像素子2が配設されている。撮像素子2は、レンズユニット3によって結像された光学像を受光する受光面21を備えている。撮像素子2としては、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)撮像素子を用いることができる。撮像素子2は、撮像された画像を示す画像データを後述する制御部5へ出力する。
レンズユニット3の側方には、光軸31の方向に対して垂直な回転軸411を中心に回転可能に構成された略円板状の回転体41が配設されている。回転軸411は、後述のモータ44によって回転駆動される。回転体41の周縁付近には、略円柱状に突起する突起部412が取り付けられている。
アーム42は、板状の棒であり、第2種梃子を構成している。アーム42の一方端は、レンズユニット3の、回転体41とは反対側の側方で、底板12に立設された揺動軸421を支点にして揺動可能にされている。アーム42の他方端には、アーム42の端部からアーム42の長尺方向に延びるスリット422が形成されている。スリット422の幅は、突起部412の直径よりもわずかに大きくされており、スリット422に突起部412が嵌まり込んで、スリット422と突起部412とがスライド可能に係合されている。スリット422と突起部412との係合箇所が、アーム42の第2種梃子としての力点となる。
揺動軸421とスリット422との間には、アーム42の長尺方向に長尺の長孔423が形成されている。レンズユニット3の側面には、略円柱状に突起する連結突起32が取り付けられている。長孔423の幅は、連結突起32の直径よりもわずかに大きくされており、長孔423に連結突起32が嵌まり込んで、長孔423と連結突起32とがスライド可能に係合されている。連結突起32は、アーム42の第2種梃子としての作用点となる。
これにより、回転体41が回転すると、その回転運動に伴い突起部412がスリット422内をスライド移動することで、アーム42が揺動軸421を支点に揺動運動を行う。そうすると、連結突起32によってアーム42の揺動運動がレンズユニット3に伝達され、レンズユニット3の運動がガイド部材43で光軸31の方向に案内されることによって、レンズユニット3は、図2に往復範囲Bとして示すように、光軸31の方向に沿って往復運動を繰り返す。
このようにして、回転体41(モータ44)の回転運動がレンズユニット3の往復運動に変換される。スリット422、長孔423、及び揺動軸421の位置関係や、回転軸411から突起部412までの距離などを適宜設定することによって、往復範囲Bを設定可能にされている。
レンズユニット3が往復運動すると、レンズユニット3と、撮像素子2の受光面21との間の距離が、増減を繰り返すことになる。レンズユニット3と受光面21の距離が変化すると、合焦する位置(ピントの合う位置)が、図1に矢印で示す合焦変動範囲C内で変化する。座席104に着座した乗員Xの目が位置すると想定される範囲を、合焦変動範囲C内に含むように、レンズユニット3の光学特性や往復範囲Bが適宜設定されている。
これにより、乗員Xの体格、着座姿勢、及び座席104の位置などが変化した場合であっても、レンズユニット3の往復運動に伴い、合焦変動範囲C内のどこかで乗員Xの目に合焦することになる。
なお、駆動機構4は、回転体41の回転運動を光軸31の方向に沿うレンズユニット3の往復運動に変換するものであればよく、図2に示す構成に限定されない。駆動機構4は、例えば偏心カムを用いて回転体41の回転運動を往復運動に変換するものであってもよい。また、回転体41は、回転軸411から離間した位置で突起部412を、回転軸411を中心に回転させるものであればよく、略円板状の部材でなくてもよい。例えば回転体41は、棒状の部材の一端側が回転軸411に固着され、他端側に突起部412が設けられたものでもよい。
図3は、図1に示す車両100及び虹彩認証装置1の電気的構成の一例を主に示すブロック図である。図1に示す車両100は、ステアリングシャフトロック107(ステアリングロック部)、イモビライザ108(始動許可部)、イグニッションスイッチ109、ブザー111(報知部)、及びエンジン110(動力部)を備えている。図3に示す虹彩認証装置1は、モータ44、撮像素子2、及び制御部5を備えている。モータ44は、回転体41を略一定の速度で回転させる。モータ44としては、例えば安価なDCモータを用いることができる。
ステアリングシャフトロック107は、初期状態でステアリングシャフト106をロック(固定)してステアリング105の操作を禁止する。ステアリングシャフトロック107は、虹彩認証装置1による虹彩認証が成功した場合、虹彩認証装置1からの制御信号に応じてステアリングシャフト106のロックを解除してステアリング105を操作可能にする。これにより、虹彩認証で正規の乗員と認められない者は、ステアリング105を操作することができないので、車両100の盗難を防止することができる。
イグニッションスイッチ109は、ユーザがエンジン110を始動させるための始動操作を受け付ける操作スイッチである。イグニッションスイッチ109は、始動操作を示す信号をイモビライザ108へ出力する。
イモビライザ108は、初期状態でエンジン110の始動を禁止している。そして、イモビライザ108は、虹彩認証装置1による虹彩認証が成功した場合、制御部5からの認証成功を示す信号に応じて、車両100のエンジン110の始動を許可する。イモビライザ108は、エンジン110の始動が許可されているときにイグニッションスイッチ109から始動操作を示す信号が出力されると、エンジン110を始動させる。その一方、イモビライザ108は、エンジン110の始動が禁止されているときにイグニッションスイッチ109から始動操作を示す信号が出力された場合、エンジン110を始動させない。
これにより、虹彩認証で正規の乗員と認められない者は、エンジン110を始動することができないので、車両100の盗難を防止することができる。なお、動力部は内燃機関に限らない。車両100は、電気自動車、ハイブリッド車、燃料電池車等であってもよく、動力部は電動モータであってもよい。
制御部5は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)、揮発性又は不揮発性のメモリ、及びこれらの周辺回路等を備えて構成されている。そして、制御部5は、例えば不揮発性のメモリに記憶されたプログラムを実行することにより、画像取得部51、コントラスト検出部52、画像選択部53、認証処理部54、及び異常検出部55として機能する。また、制御部5は、例えば不揮発性のメモリから構成された記憶部56を備える。記憶部56には、認証可能なユーザの虹彩の画像、又は虹彩の画像から得られた特徴データ等の認証用基準データが予め記憶されている。
なお、制御部5の全部又は一部が、ASIC(application specific integrated circuit)等の専用IC(Integrated Circuit)で構成されていてもよい。
画像取得部51は、認証しようとするユーザの虹彩を撮像するための画像取得処理を実行する。具体的には、画像取得部51は、まずモータ44を回転駆動させる。これにより、上述の通り、レンズユニット3が光軸31の方向に沿って往復運動し、合焦位置が合焦変動範囲C内で周期的に変動する。モータ44は、例えば2秒で1回転するようにされており、レンズユニット3は、2秒で1往復するようにされている。これにより、レンズユニット3は、往復範囲Bを片道1秒で移動し、合焦位置は、合焦変動範囲Cを1秒間で一方端から他方端まで移動することになる。
合焦変動範囲Cは、例えば1m程度とされており、乗員Xの体格、着座姿勢、座席104の位置等が変わった場合であっても乗員Xの目の位置が合焦変動範囲C内に入るようにされている。
また、画像取得部51は、撮像素子2によって撮像された画像を周期的に、例えば1秒間に30枚取得する(30fps(frames per second))。
図4は、画像取得部51の動作を説明するための説明図である。図4は、合焦変動範囲Cにおいて画像取得部51によって画像が取得される位置P1〜Pn(nはレンズユニット3が往復範囲Bを片道移動する間に取得される画像枚数、例えば30)と、位置P1〜Pnに対応する被写界深度Dとを示している。位置P1〜Pnが合焦位置であった場合、光軸31に沿って位置P1〜Pnの前後に被写界深度Dで示す範囲でピントがあっている。
なお、画像取得部51によって取得される画像は、虹彩認証を実行することが目的の画像である。従って、画像取得部51によって取得される画像は、その画像に基づいて認証処理部54が虹彩認証を実行可能な程度にピントがあっていればよく、厳密にピントのあった画像でなくてもよい。従って、被写界深度Dは、認証処理部54が虹彩認証を実行可能な程度にピントがあう範囲とされている。
そして、位置P1〜Pnに対応する被写界深度Dは、隣接する位置同士で一部が重複するようにされている。これにより、乗員Xの目の位置が合焦変動範囲C内のどの位置にあったとしても、位置P1〜Pnで撮像された画像のいずれかで、乗員Xの目すなわち虹彩に、認証処理部54が虹彩認証を実行可能な程度にピントが合った画像が得られることになる。
例えば画像取得部51は、合焦変動範囲Cの片道の長さをLc、被写界深度Dによりピントが合う範囲の前後方向の長さをLd、合焦位置が合焦変動範囲Cの片道を移動するのにかかる時間をTc、画像取得部51が画像を取得する画像取得間隔をTsとすると、画像取得間隔Tsを、下記の式(1)を満たす時間にすることによって、画像が取得される位置P1〜Pn(複数の合焦位置)を、位置P1〜Pnに対する被写界深度Dにより合焦する光軸31に沿う方向の合焦範囲の一部が、隣接する合焦位置同士で重複するように配置することができる。
画像取得間隔Ts < Tc/(Lc/Ld)・・・(1)
コントラスト検出部52は、画像取得部51によって取得された複数の画像について、それぞれコントラストを検出するコントラスト検出処理を実行する。コントラストの検出方法としては、種々の公知技術を用いることができる。
画像選択部53は、画像取得部51によって取得された複数の画像のうち、コントラスト検出部52により検出されたコントラストが最大の画像を選択画像として選択する画像選択処理を実行する。これにより、認証処理部54が虹彩認証を実行可能な程度にピントの合った乗員Xの虹彩画像を取得することができる。
認証処理部54は、画像選択部53によって選択された選択画像に基づき、虹彩認証を実行する。具体的には、認証処理部54は、選択画像から、公知の画像認識技術により虹彩の画像を抽出し、その虹彩の画像に基づき、公知の虹彩認証技術により虹彩認証を実行する。
具体的には、認証処理部54は、選択画像から抽出された虹彩の画像、又はその画像から得られた特徴データを、記憶部56に記憶されている認証用基準データと照合し、その画像又は特徴が一致した場合に照合成功と判定する照合処理を実行する。認証処理部54は、その照合処理の照合結果に基づいて、虹彩認証が成功したか否かを判定する。
認証処理部54は、虹彩認証に成功した場合、認証成功を示す信号をステアリングシャフトロック107及びイモビライザ108へ出力する。これにより、乗員Xがイグニッションスイッチ109を操作してエンジン110を始動させたり、ステアリング105を操作したりすることが可能になる。
異常検出部55は、認証処理部54による虹彩認証が成功した場合、駆動機構4による移動処理、画像取得部51による画像取得処理、コントラスト検出部52によるコントラスト検出処理、画像選択部53による画像選択処理、及び認証処理部54による虹彩認証を繰り返し実行させ、その虹彩認証の結果に基づいて乗員Xの異常を検出する。
すなわち、認証処理部54による虹彩認証が成功すると、イモビライザ108によりエンジン110の始動が許可され、ステアリングシャフトロック107によってステアリング105の操作が可能になる。認証処理部54による虹彩認証が成功した後、乗員Xは車両100を運転走行させると考えられる。従って、認証処理部54による虹彩認証が成功した後、乗員Xが例えば居眠りしたり、体調不良などにより注意力が低下して目を閉じてしまったりした場合、虹彩認証装置1は乗員Xの虹彩画像を撮影することができなくなるため、認証処理部54による虹彩認証が失敗することになる。その結果、異常検出部55は、認証処理部54による虹彩認証が失敗した場合、乗員Xに異常が生じていると判定し、乗員Xの異常を検出することができる。
異常検出部55は、異常を検出した場合、例えばブザー111を鳴らすなどして異常を報知することによって、乗員Xを起こしたり、注意喚起したりする。これによって、車両100の運転の安全性を向上することができる。なお、車両100は、ブザー111の代わりに、又は加えて、スピーカ、振動発生装置、ライト等、乗員Xに異常を報知する種々の報知部を備えてもよい。そして異常検出部55は、異常を検出した場合、これらの報知部によって異常を報知してもよい。
図5は、図3に示す車両100の動作の一例を示すフローチャートである。図6は、図5に示す虹彩画像取得処理の一例を示すフローチャートである。まず、画像取得部51によって、図6に示す虹彩画像取得処理が開始される(ステップS1)。
虹彩画像取得処理では、まず画像取得部51によって、モータ44が回転駆動され、レンズユニット3が往復範囲Bで往復運動し、合焦位置が合焦変動範囲C内で周期的に変動する(ステップS21:移動処理)。
次に、画像取得部51によって、撮像素子2によって撮像された画像が周期的に、例えば1秒間に30枚取得される(ステップS22:画像取得処理)。これにより、取得された複数の画像の中に、認証処理部54が虹彩認証を実行可能な程度にピントの合った乗員Xの目の画像、すなわち虹彩画像が含まれることになる。
次に、コントラスト検出部52によって、画像取得部51によって取得された複数の画像について、それぞれコントラストが検出され(ステップS23:コントラスト検出処理)、画像選択部53によって、コントラストが最大の画像が選択画像として選択される(ステップS24:画像選択処理)。これにより、認証処理部54が虹彩認証を実行可能な程度にピントの合った虹彩画像を取得することができる。
以上、ステップS21〜S24によれば、オートフォーカスのためにステッピングモータなどの高価なモータを用いる必要がなく、図2に示す単純な構成の安価な駆動機構4によってレンズユニット3を移動させることにより、認証処理部54が虹彩認証を実行可能な程度にピントの合った虹彩画像を選択画像として取得することができる。従って、虹彩認証装置1のコストを低減することが容易である。
図5に戻って、認証処理部54によって、選択画像に基づき照合処理が実行される(ステップS2:照合処理)。そして、照合が成功した場合(ステップS3でYES)、認証処理部54によって虹彩認証成功と判定され(ステップS4)、認証成功を示す信号がステアリングシャフトロック107及びイモビライザ108へ出力される。そうすると、ステアリングシャフトロック107によりテアリングシャフト106のロックが解除されてステアリング105の操作が可能となり、イモビライザ108によってエンジン110の始動が許可される(ステップS5)。これにより、乗員Xが車両100を運転することが可能になる。
一方、照合が失敗した場合(ステップS3でNO)、認証処理部54によって虹彩認証失敗と判定され(ステップS6)、認証成功を示す信号はステアリングシャフトロック107及びイモビライザ108へ出力されない。この場合、イモビライザ108によるエンジン110の始動禁止が解除されず、ステアリングシャフトロック107によるステアリング105のロックも解除されないので、エンジン110の始動及びステアリング105の操作が禁止されたままとなり(ステップS7)、車両100の盗難防止が図られる。
なお、認証処理部54は、1回の照合成功(ステップS3でYES)により虹彩認証成功(ステップS4)と判定する例に限らない。認証処理部54は、選択画像に基づき虹彩認証を実行すればよく、例えば、ステップS1〜S3を複数回繰り返し、予め設定された複数回数照合に成功した場合に虹彩認証成功(ステップS4)と判定してもよく、例えば瞬きや網膜の血流の脈動などの生体情報を検出し、これら生体情報が検出され、かつ照合成功(ステップS3でYES)した場合に虹彩認証成功(ステップS4)と判定するようにしてもよい。
同様に、認証処理部54は、1回の照合失敗(ステップS3でNO)により虹彩認証失敗(ステップS6)と判定する例に限らない。認証処理部54は、選択画像に基づき虹彩認証を実行すればよく、例えば、ステップS1〜S3を複数回繰り返し、予め設定された複数回数連続して照合に失敗した場合に虹彩認証失敗(ステップS6)と判定してもよく、例えば瞬きや網膜の血流の脈動などの生体情報を検出し、これら生体情報が検出されなかった場合に虹彩認証失敗(ステップS6)と判定するようにしてもよい。
ステップS4で虹彩認証に成功し、ステップS5で車両100が運転可能になった後、異常検出部55は、駆動機構4、画像取得部51、コントラスト検出部52、画像選択部53、及び認証処理部54によって、ステップS21〜S24の虹彩画像取得処理を実行させる(ステップS8)。これにより、再び乗員Xを撮像した選択画像が得られる。
次に、認証処理部54によって、選択画像に基づき照合処理が実行され(ステップS9:照合処理)、照合が成功した場合(ステップS10でYES)、認証処理部54によって虹彩認証成功と判定され(ステップS11)、再びステップS8以降の処理が繰り返される。乗員Xが居眠りする等なく、正常に目を開いていれば、ステップS10において照合に成功し、ステップS11の虹彩認証が成功するはずである。この場合、異常検出部55が異常を検出することなく、ステップS8〜S11の処理が繰り返されることにより、乗員Xについての異常発生の監視が継続される。
一方、乗員Xが居眠り等して目を閉じた場合、虹彩認証装置1は、虹彩画像を撮影することが出来ないから、ステップS10において照合が失敗することになる。そこで、ステップS10において照合が失敗した場合(ステップS10でNO)、認証処理部54によって虹彩認証失敗と判定され(ステップS12)、異常検出部55が異常を検出して例えばブザー111を鳴らすことによって異常を報知する(ステップS13)。
なお、ステップS11,S12の虹彩認証は、ステップS4,S6の虹彩認証と異なる認証方法であってもよい。例えば、ステップS11,S12の虹彩認証では、複数回の照合結果に基づき、あるいは生態情報を考慮して虹彩認証の成功又は失敗を判定し、ステップS11,S12の虹彩認証では、1回の照合結果に基づき虹彩認証の成功又は失敗を判定するようにしてもよい。
以上、ステップS8〜S13の処理によれば、乗員Xが居眠りしたり体調不良などにより目をつぶったりした場合に異常の発生が検出され、報知されるので、運転の安全性を向上することができる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態に係る車両100a及び虹彩認証装置1aについて説明する。本発明の第二実施形態に係る車両100a及び虹彩認証装置1aは、車両100及び虹彩認証装置1とは、図2に示す虹彩認証装置1の代わりに図7に示す虹彩認証装置1aを備える点で異なる。図3に示す電気的構成等、その他の点では虹彩認証装置1aは、虹彩認証装置1と同様であるのでその説明を省略する。
図7は、本発明の第二実施形態に係る虹彩認証装置1aの構成の一例を概念的に示す斜視図である。図8は、ファンモータ442によって送風された風の流れを説明するための説明図である。図7、図8に示す虹彩認証装置1aは、撮像素子2、レンズユニット3、引張ばね35、駆動機構4a、及び回路基板として構成された制御部5が図略の筐体11に収容されて構成されている。
駆動機構4aは、ファンモータ442、風車45、風ガイド板451、隔壁452、調速機47、偏心カム48(変換部)、従動板481(変換部)、引張ばね35、及び軸棒49を含む。調速機47は、ギヤ470、ギヤ471、調速板472、及び軸棒473を含む。軸棒49は、風車45とギヤ470との中心位置と、及び偏心カム48の中心から所定長さ離間した位置とを貫通するように取り付けられている。これにより、風車45の回転に応じてギヤ470と偏心カム48とが連動して回転するようにされている。
ファンモータ442は、モータ44とファン441とが一体に構成された送風装置である。これにより、モータ44が回転すると、ファン441が回転し、風車45に向けて送風される。ファン441、風車45、偏心カム48、従動板481、引張ばね35、調速機47、及び軸棒49は、変換機構の一例に相当している。
風ガイド板451は、風車45の周囲を取り囲む壁状に形成されている。また、図7における風車45とギヤ470との間、図8における風ガイド板451の上側には、ファンモータ442から送風された風がギヤ470側に流れるのを妨げるように、隔壁452が設けられている。なお、図7では隔壁452の記載を省略している。
これにより、風ガイド板451及び隔壁452は、ファンモータ442から送風された風を風車45に導くと共に、風車45を回転駆動させた後の風を、風車45の下方、すなわちファンモータ442によって送風された風の流路であって、風車45の下流に配置された制御部5へ導く。これにより、制御部5の回路基板が空冷される。
一方、ファンモータ442から送風された風を受けて風車45が回転すると、軸棒49が回転し、ギヤ470と偏心カム48とが連動回転する。ギヤ470は、ギヤ471と噛合している。ギヤ471の歯数は、ギヤ470の歯数より少なくされている。ギヤ470,471によって、風車45よりもギヤ471の回転速度が加速されるようになっている。
ギヤ471は、軸棒473によって調速板472と連結されている。これによって、ギヤ471と連動して調速板472が回転するようにされている。
調速板472は、いわゆるエアガバナー、エアブレーキ等と称される。調速板472は、軸棒473と交差する方向に延びる板状の部材であり、かつその面の法線方向が軸棒473と交差する方向に向けられている。これにより、軸棒473の回転に応じて調速板472が回転すると、調速板472の板面により空気を受けて空気抵抗を生じる。
また、調速板472の両端には錘が取り付けられており、錘の重量により慣性を生じるようにされている。このようにして、調速板472で生じた空気抵抗によって、ギヤ471の回転速度が低下され、風車45の回転速度、すなわち偏心カム48の回転速度が適切な速度に低下される。また、調速板472で生じた空気抵抗と慣性とによって、ギヤ471の回転速度の変動が抑制される結果、風車45の回転速度、すなわち偏心カム48の回転速度の変動が低減される。
引張ばね35は、レンズユニット3を後端側(撮像素子2側)へ引っ張るように付勢する。従動板481は、偏心カム48よりもレンズユニット3の先端側(被写体側)で側面から突出するように設けられ、従動板481の表面が偏心カム48の外周面に、引張ばね35で付勢された状態で当接するようにされている。
これにより、偏心カム48が回転すると、レンズユニット3が往復範囲Bで往復運動を繰り返すようにされている。なお、必ずしも調速機47を備える例に限らない。しかしながら、調速機47を備えることによって、レンズユニット3の往復運動速度を適切な速度に低下させると共に安定化することができる。その結果、画像取得部51によって画像が取得される位置P1〜Pnを、適切な位置にする精度が向上し、認証処理部54が虹彩認証を実行可能な程度にピントの合った画像が画像取得部51によって取得される精度が向上するので、調速機47を備えることが好ましい。
ところで、ファンモータ442に用いられるモータ44のように、モータを、ファンを回転させることのみに用いると、モータに加わる負荷(機械的ストレス)が軽減され、モータの寿命が延びる。例えば、ファンモータ442として用いるモータ44の寿命が2万時間程度であった場合に、そのモータ44で図2に示す回転体41を直接回転させたとき、モータ44の寿命は3000時間程度に短縮される。
すなわち、図7に示す駆動機構4aによれば、モータ44の寿命を延ばすことができる。特に、虹彩認証装置1aを車両100aに搭載した場合、車両100aの耐用年数と同程度の期間、正常に動作することが求められる。そのため、モータ44の寿命を延ばすことができ、その結果、正常に動作する期間を延ばすことができる駆動機構4aは、車両搭載用の虹彩認証装置として好適である。
また、一般に、制御部5のようなマイクロコンピュータ等を用いた電子回路は、高温環境下では誤動作が発生しやすい。そこで、駆動機構4aによれば、ファンモータ442により送風された風でレンズユニット3を往復運動させつつ、その風で制御部5を冷却することができるので、虹彩認証装置1aが誤動作するおそれを低減し、虹彩認証装置1aの信頼性を向上させることができる。
特に、車両の室内、特にダッシュボード103付近は、フロントガラスから室内に差し込む日光によって、高温になりやすい。駆動機構4aによれば、このような高温になりやすい環境下でも、制御部5を冷却し、虹彩認証装置1aの信頼性を向上させることができる。従って、虹彩認証装置1aは、車両搭載用の虹彩認証装置として好適である。
なお、虹彩認証装置1,1aを、車両に搭載する例を示したが、虹彩認証装置1,1aは、車両に搭載される例に限らず、種々の虹彩認証用途に用いることができる。
1,1a 虹彩認証装置
2 撮像素子
3 レンズユニット
4,4a 駆動機構
5 制御部
11 筐体
12 底板
21 受光面
31 光軸
32 連結突起
41 回転体
42 アーム
43 ガイド部材
44 モータ
45 風車
47 調速機
48 偏心カム
49 軸棒
51 画像取得部
52 コントラスト検出部
53 画像選択部
54 認証処理部
55 異常検出部
56 記憶部
100,100a 車両(虹彩認証装置付車両)
102 室内
103 ダッシュボード
104 座席
105 ステアリング
106 ステアリングシャフト
107 ステアリングシャフトロック(ステアリングロック部)
108 イモビライザ(始動許可部)
109 イグニッションスイッチ
110 エンジン(動力部)
111 ブザー(報知部)
411 回転軸
412 突起部
421 揺動軸
422 スリット
423 長孔
441 ファン
442 ファンモータ
451 風ガイド板
452 隔壁
470,471 ギヤ
472 調速板
473 軸棒
481 従動板
A 撮像範囲
B 往復範囲
C 合焦変動範囲
D 被写界深度
X 乗員

Claims (11)

  1. ユーザの虹彩を撮影することにより虹彩認証を実行する虹彩認証装置であって、
    光を受光する受光面を有し、前記受光面に形成された光学像を取得する撮像素子と、
    前記受光面に被写体の光学像を結像するためのレンズと、
    前記レンズを光軸方向に沿って移動させる移動処理を実行する駆動機構と、
    前記レンズの移動に伴う前記レンズの位置変化に応じた複数の合焦位置に対応して前記撮像素子によって取得された複数の画像を取得する画像取得処理を実行する画像取得部と、
    前記画像取得部によって取得された複数の画像について、それぞれコントラストを検出するコントラスト検出処理を実行するコントラスト検出部と、
    前記複数の画像のうち、前記コントラスト検出部により検出されたコントラストが最大の画像を選択する画像選択処理を実行する画像選択部と、
    前記画像選択部によって選択された選択画像に基づき、虹彩認証を実行する認証処理部とを備える虹彩認証装置。
  2. 前記複数の合焦位置は、当該各合焦位置に対する被写界深度により合焦する前記光軸方向に沿う方向の合焦範囲の一部が、隣接する合焦位置同士で重複するように配置される請求項1記載の虹彩認証装置。
  3. 前記駆動機構は、前記レンズを、前記光軸方向に沿って連続的に往復移動させる請求項1又は2に記載の虹彩認証装置。
  4. 前記駆動機構は、
    モータと、
    前記モータの回転運動を前記レンズの往復運動に変換する変換機構とを含む請求項3記載の虹彩認証装置。
  5. 前記変換機構は、
    前記モータによって駆動されるファンと、
    前記ファンによって得られた風を受けて回転する風車と、
    前記風車の回転運動を前記レンズの往復運動に変換する変換部とを含む請求項4記載の虹彩認証装置。
  6. 前記風車の回転速度を一定化するための調速機をさらに備える請求項5記載の虹彩認証装置。
  7. 前記画像取得部、前記コントラスト検出部、前記画像選択部、及び前記認証処理部のうち少なくとも一つを構成する回路基板が、前記ファンによって得られる風の流路に配置されている請求項5又は6に記載の虹彩認証装置。
  8. 前記変換機構は、
    棒状の部材であり、第2種梃子を構成するアームと、
    前記光軸の側方位置に設けられ、前記モータの駆動力によって、前記レンズの光軸に沿う方向に対して垂直な回転軸を中心に回転され、前記中心から所定距離離間した位置で前記アームの一方端側と係合する回転体とを備え、
    前記アームは、他端側で前記回転体とは反対側の前記光軸の側方位置に設けられた揺動軸を支点にして揺動可能にされ、前記支点の位置と前記回転体との係合位置との間の位置で前記レンズと係合し、前記回転体との係合位置を力点、前記レンズとの係合位置を作用点とし、前記回転体の回転に伴い揺動することにより、前記作用点に係合された前記レンズを往復運動させる請求項4に記載の虹彩認証装置。
  9. 前記認証処理部による前記虹彩認証が成功した場合、前記駆動機構による前記移動処理、前記画像取得部による前記画像取得処理、前記コントラスト検出部による前記コントラスト検出処理、前記画像選択部による前記画像選択処理、及び前記認証処理部による前記虹彩認証を繰り返し実行させ、その虹彩認証の結果に基づいて前記ユーザの異常を検出する異常検出部をさらに備える請求項1〜8のいずれか1項に記載の虹彩認証装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の虹彩認証装置を備えた虹彩認証装置付車両であって、
    動力を発生させる動力部と、
    前記認証処理部による前記虹彩認証が成功した場合、前記動力部の始動を許可する始動許可部とを備える虹彩認証装置付車両。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の虹彩認証装置を備えた虹彩認証装置付車両であって、
    進行方向を変えるためのステアリングと、
    前記認証処理部による前記虹彩認証が成功した場合、前記ステアリングの操作を可能にするステアリングロック部とを備える虹彩認証装置付車両。
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