JP2017083580A - 表示装置及びその制御方法 - Google Patents

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Toru Koike
徹 小池
崇 淺賀
Takashi Asaga
崇 淺賀
池田 武
Takeshi Ikeda
武 池田
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Abstract

【課題】狭帯域光源と広帯域光源を有する表示装置において、低彩度色の表示において等色関数による見え方の個人差の抑制と高彩度色の広色域表示とを両立する。【解決手段】独立に発光を制御可能な狭帯域の第1光源と広帯域の第2光源とを有する発光手段と、画像データに基づき前記発光手段からの光の透過率を制御することで画像を表示する表示手段と、前記画像データにおける画素の彩度の分布に基づき前記第1光源と前記第2光源の発光を制御する制御手段と、を備える表示装置。【選択図】図1

Description

本発明は、表示装置及びその制御方法に関するものである。
人間の色に関する視覚特性を表わす等色関数は、年齢による変動等に起因して個人差が生じることが一般的に知られている。この変動モデルとしてCIE(国際照明委員会)からCIE170−1が提案されている。このような個人差が存在していることにより、表示装置上で見える色が個人毎に微妙に異なることがある。それによって、印刷物とディスプレイとで測色一致の色キャリブレーションを行っても観察者によっては両者の色が一致しないように見える場合がある。
液晶ディスプレイで広色域表示を行うために、バックライトにスペクトルの狭い狭帯域光源(広色域光源)(例えばRGB光源)を用いることがある。しかし、狭帯域のRGB光源を用いて無彩色の画像を表示すると、上記の視覚特性の個人差があるために、人によっては有彩色に見えてしまう。一方、液晶ディスプレイのバックライト光源として、スペクトルの広い広帯域光源(低彩度光源)(例えば白色光源)を用いた場合では、狭帯域のRGB光源程の広色域表示は行えないが、上記の視覚特性の個人差は起こりにくい。このため、広帯域の白色光源を用いて無彩色の画像を表示する場合、表示色が人によって異なって見えてしまうことを抑制できる。
彩度が低い表示内容の場合に用いる発光スペクトルの広い広帯域光源と、彩度が高い表示内容の場合に用いる発光スペクトルの狭い狭帯域光源を組み合わせ、表示する画像の内容に応じて、両光源の使用比率を調整する技術がある(特許文献1参照)。この技術では、色の見え方の個人差の縮小と表示色域の拡大を両立させることを図っている。具体的には、画面を複数の領域に分割し、分割した領域毎の画像から代表色度と代表輝度を求め、これらの代表値に基づいて両光源の使用比率を調整している。また、代表色度は、例えば分割した領域毎の平均色度等から求められる。
特表2012−515948号公報
上述した従来の技術では、彩度が低い表示内容と彩度が高い表示内容が混在した場合、表示内容に適切な光源を選択することができなかった。例えば、高彩度色の背景に低彩度色が分散して存在する画像では、低彩度色用の光源が選択されてその領域の色域が狭くなり、背景の高彩度色の表示彩度が低下する場合があった。また、画像中に単色のR,G,Bが同等な面積で存在する場合、平均色度は白となるために、広帯域な白色光源の使用比率が高くなる。このため、狭帯域のRGB光源のみを用いる場合と比較して、単色のR,G,Bの画像を広色域表示することができない。
そこで本発明は、狭帯域光源と広帯域光源を有する表示装置において、低彩度色の表示において等色関数による見え方の個人差の抑制と高彩度色の広色域表示とを両立することを目的とする。
本発明は、独立に発光を制御可能な狭帯域の第1光源と広帯域の第2光源とを有する発光手段と、
画像データに基づき前記発光手段からの光の透過率を制御することで画像を表示する表示手段と、
前記画像データにおける画素の彩度の分布に基づき前記第1光源と前記第2光源の発光を制御する制御手段と、
を備える表示装置である。
本発明は、独立に発光を制御可能な狭帯域の第1光源と広帯域の第2光源とを有する発光手段と、
画像データに基づき前記発光手段からの光の透過率を制御することで画像を表示する表示手段と、
を備える表示装置の制御方法であって、
前記画像データにおける画素の彩度の分布を取得する工程と、
前記画素の彩度の分布に基づき前記第1光源と前記第2光源の発光を制御する工程と、を有する表示装置の制御方法である。
本発明によれば、狭帯域光源と広帯域光源を有する表示装置において、低彩度色の表示において等色関数による見え方の個人差の抑制と高彩度色の広色域表示とを両立することができる。
実施例1の表示装置の構成図 実施例1の液晶パネルユニット71の概念図 実施例1のバックライトユニット72の概念図 実施例1の等色関数と発光スペクトルの概念図 実施例1の光源特性と等色関数の関係を説明するための図 実施例1のカラーフィルタの透過特性を説明するための図 実施例1の再生可能な色域を示すための色度図 実施例1の分散度検出部3の構成図 実施例1の色域検出結果171の概念図 実施例1の膨張値172の概念図 実施例1の収縮値173の概念図 実施例1の画素補正部7の構成図 実施例1の画像表示処理を示すフローチャート 実施例1のヒストグラム取得処理及び光源選択処理を示すフローチャート 実施例1の効果を説明するための図 実施例2における分散度検出部3の構成図 実施例4の構成を示すブロック図 実施例4の第2統計量取得部104の構成図 実施例4のM値、N値カウントの処理を示すフローチャート 実施例4の比較部160の処理を示すフローチャート 実施例5の第2統計量取得部200の構成図 実施例5のM値、N値カウントの処理を示すフローチャート 実施例6の第2統計量取得部300の構成図 実施例6のM値、N値カウントの処理を示すフローチャート 実施例7の第2統計量取得部400の構成図 実施例7のM値、N値カウントの処理を示すフローチャート 実施例8の第2統計量取得部500の構成図 実施例8のM値、N値カウントの処理を示すフローチャート 実施例9の構成を示すブロック図 実施例9の比較部160の処理を示すフローチャート 実施例9の注目ブロックの重み付けしたM値、N値の計算方法の説明図 実施例9の重み付けしたM値、N値を比較する処理を示すフローチャート 実施例10の構成を示すブロック図 実施例10の第2統計量取得部701の構成図 実施例10のM値、N値カウントの処理を示すフローチャート 光源の温度特性を示すグラフ
(実施例1)
本発明の実施例1の表示装置の構成図を図1に示す。
xy変換部2は、不図示の画像入力部により装置に入力された画像データ(入力画像1という)の色空間に基づいて、入力画像1を構成する各画素のRGBの画素値をYxy表色系の値に変換してxy値10を出力する。
分散度検出部3は、入力画像1における画素の彩度の分布を取得する。実施例1では、分散度検出部3は、xy値10のヒストグラムを求めた結果をヒストグラム11として出力する。分散度検出部3の詳細は後述する。
光源選択処理部4は、ヒストグラム11に基づいてバックライト光源を選択する。バックライト光源の選択結果をバックライト制御情報12として出力する。光源選択処理部4の詳細は後述する。
バックライト駆動部5は、バックライト制御情報12に基づいて、表示部6のバックライトを駆動するバックライト駆動信号13を出力する。
表示部6は、液晶素子で構成された液晶パネルユニット71とバックライトユニット72で構成される。詳細は図2,図3を参照して後述する。
画素補正部7は、入力画像1に定められた色空間における入力画像1の画素値(R、G、B)が示す輝度及び色度を、それぞれの画素に対応する光源の色度の下で再生する補正画素値14(R’G’B’)を算出する。画素補正部7における補正画素値14の算出方法の詳細は後述する。
液晶パネルユニット71の概念図を図2に示す。液晶パネルユニット71は、画像データに基づきバックライトユニット72からの光の透過率を制御することで画像データに基づく画像を表示する。
実施例1では、液晶パネルユニット71には、横m画素×縦n画素×(R’G’B’)の液晶シャッター素子711とカラーフィルタ712がマトリクス状に配置されている。補正画素値14の各画素の(R’G’B’)値に応じて対応する素子の透過率が変化することによってパネル上に画像を形成する。また(R’G’B’)に対応するするカラーフィルタ712の特性については後述する。
バックライトユニット72の概念図を図3に示す。バックライトユニット72は、独立に発光を制御可能な狭帯域の第1光源と広帯域の第2光源とを有する。更に、バックライトユニット72は、独立に発光を制御可能な複数のブロックから構成され、各ブロックは第1光源と第2光源を有し、第1光源と第2光源はブロック毎に制御される。
実施例1では、バックライトユニット72は横p×縦q個のブロックに領域分割されている。ユニット面上にブロック毎に狭帯域光源群721(第1光源)と広帯域光源群722(第2光源)が配置されている。狭帯域光源群721は、赤色、緑色、青色の光を発する発光部材である、赤色光源723、緑色光源724、青色光源725からなる。また広
帯域光源群722は、白色の光を発する発光部材である、白色光源726のみからなる。それぞれの光源群はバックライト駆動信号13に基づいてパネル面上で同時に点灯する。光源から発せられた光は拡散版によって面方向に拡散されて、液晶パネルユニット71を背後から照射する。
次に、それぞれの光源群の発光特性及びその選択方法について説明する。
人間の目の特性を示す等色関数と表示装置に用いる光源が1種類である場合のスペクトルの関係を示す概念図を図4(a)に示す。等色関数には個人差が存在する。図中、発光スペクトルが狭い狭帯域光源bのスペクトルがb(λ)、観察者Aの等色関数がz1(λ)、個人差により観察者Aと異なる等色関数を有する別の観察者Bの等色関数がz2(λ)である。
観察者Aが感じている狭帯域光源bの刺激量ZAは、以下の式で表される。

ZA=∫b(λ)z1(λ)dλ

観察者Bが感じている狭帯域光源bの刺激量ZBは、以下の式で表される。

ZB=∫b(λ)z2(λ)dλ

となる。b(λ)とz1(λ)のピークは比較的よく一致しているので、観察者Aは狭帯域光源bのエネルギーをほぼ全部感じている。一方、b(λ)とz2(λ)ではピークがずれているのでZBはZAよりも小さくなる。観察者Bは狭帯域光源bのエネルギーの一部しか感じていない。このようなメカニズムに起因して、人によって光源から受けるエネルギーに差が生じて、その結果知覚される色が異なるという現象が発生する。
これに対して、発光スペクトルが広い広帯域光源wのスペクトルを示す概念図を図4(b)に示す。図中、広帯域光源wのスペクトルがw(λ)である。観察者A及び観察者Bが感じる刺激量ZA’とZB’は、以下の式で表される。

ZA’=∫w(λ)z1(λ)dλ
ZB’=∫w(λ)z2(λ)dλ

w(λ)のスペクトルは、z1(λ)及びz2(λ)で感度のある波長域では十分に平坦な特性である。このようなスペクトルの関係になっていると、観察者Aが広帯域光源wから受ける刺激量∫w(λ)z1(λ)と観察者Bが広帯域光源wから受ける刺激量∫w(λ)z2(λ)はほぼ同じとなる。厳密にZA’=ZB’となるとは限らないが、狭帯域光源の場合のZAとZBとの違いと比較すれば、実用的には十分等価な刺激であるとみなせる。観察者Aと観察者Bが感じる刺激が等価になるということは、等色関数の個人差が生じていても知覚される色は等価であると言える。
次に、以上の原理に基づいて低彩度色を表示した際の個人差を実質上等価にするために必要な光源の特性について説明する。
等色関数z1(λ)及びz2(λ)のピークから3/4以上に感度を有する有感波長域をzL〜zHとすると、以上説明した効果を得るための広帯域光源は、zLからzHまでの波長域全域で、その域内のピークレベルの半値以上の出力を有することが望ましい。例えばCIE170−1で示されるs−bar特性(20歳)の短波長側でのピークから3/4の感度となる波長λBLはおよそ425nmである。またs−bar特性(80歳)の長波長側でのピークから3/4の感度となる波長λBHはおよそ475nmである。よって、少なくとも425nmから475nmの間の最低レベルが、その間のピークレベル
の1/2以上である特性の光源を広帯域光源として用いればよい。広帯域光源群722としては赤色と緑色それぞれのスペクトルについても同様の条件を満たすことでそれぞれの色成分について広帯域光源としての特性を満たすことができる。広帯域光源群722を白色光源のみではなく、複数の異なる特性の光源の組み合わせで構成する場合(例えば実施例10を参照)でも、それらの合成スペクトルが以上の条件を満たせばよい。広帯域光源の条件をまとめると以下のようになる。

広帯域光源群722の合成スペクトル:w(λ)
等色関数:z(λ)
等色関数z(λ)のピーク波長:λpz
等色関数z(λ)の有感波長域:zL〜zH
有感波長域内におけるw(λ)のピーク波長:λpw

として
Figure 2017083580

が全ての観察者に対して満たされればよい。
次に、高彩度色を表示する際に用いる狭帯域光源群721に用いる各原色の光源は、その原色の等色関数が十分に感度を有し、かつ、他の原色の感度が低い波長の光源を選択すればよい。表示装置の表示可能色域を広げるために、なおかつ個々の光源の発光スペクトルは狭い方がよい。望ましくは、発光特性の半値幅が50nm以下であると好適である。
以上の選択方法及び理想条件をおおよそ満たす具体的な選択として、実施例1では、狭帯域光源群721を構成する各光源の発光ピーク波長が、

λb=450nm
λg=530nm
λr=630nm

となるLED(Light Emitting Diode)を選択する。また、広帯域光源群722を構成する光源は380nm〜700nmの波長範囲でほぼフラットな発光特性を備える白色LEDを選択する。
実施例1で選択した光源の特性と等色関数の関係を示す図を図5に示す。図5(a)が青色光源725の光源特性と等色関数の関係図である。同様に図5(b)が緑色光源724、図5(c)が赤色光源723、図5(d)が白色光源726の関係図である。
カラーフィルタ712は、バックライトユニット72から照射された光源光を液晶シャッター素子711の3原色に対応するRGBそれぞれの3波長帯域に分離する。実施例1で用いるカラーフィルタの透過特性を図6に示す。青のフィルタであるFilter−Bは青色光源725から発した光と白色光源726から発した光の内の青色成分を透過するようにフィルタリングする。同様にFilter−Gは緑色成分の光を透過し、Filter−Rは赤色成分の光を透過するようフィルタリングする。
また実施例1で選択した光源とカラーフィルタ712の組み合わせで再生可能な色域を
示す色度図を図7に示す。狭帯域光源群721を構成する光源はスペクトルの狭い光源を用いており、狭帯域光源によって再生可能な色域はBT.709色域よりも広いものとする。一方、カラーフィルタ712は各原色に対応する波長範囲の光を十分に透過させ、透過光の各原色成分の混色により再生可能な色域が定まる。ここでは、広帯域光源により再生可能な色域はBT.709色域よりも狭いものとする。
次に、画像データにおける画素の彩度の分布に基づき第1光源(狭帯域光源)と第2光源(広帯域光源)の発光を制御する処理について説明する。実施例1では、発光制御は上述した2種類の光源を選択的に発光させる制御として実行される。
色の面積効果により、表示面積が小さい場合に、人間の眼の色彩感度が低下する特性がある。この特性により、小面積の低彩度色を表示する場合、狭帯域光源を用いても低彩度色の見え方の個人差は小さくなる。よって、小面積の低彩度色を含む画像を表示する場合には、等色関数に起因する知覚色の個人差の抑制(広帯域光源の使用)より、広色域表示による高画質表示(狭帯域光源の使用)を優先できる。狭帯域光源を用いれば、低彩度色の領域に隣接する高彩度色の領域を広色域表示することができる。また、一定面積以上の領域が低彩度色の画素からなる場合、等色関数に起因する知覚色の個人差の抑制を優先する。広帯域光源を選択することで、低彩度色の見え方の個人差を低減することができる。
このように、
画像データが低彩度である場合にそうでない場合よりも第1光源(狭帯域光源)の発光量を小さくする制御を行うことで、低彩度色の知覚色の個人差を抑制できる。更に、画像データが低彩度の場合であっても、画像データにおける画素の彩度の分布が所定の第1条件を満たすときには、そうでないときよりも第1光源の発光量を大きくすることで、従来よりも広範囲で広色域表示による高画質表示が可能となる。第1条件としては、例えば、低彩度画素が、画像内で分散して分布している場合に成り立つと判定することができる。分散して分布しているとは、例えば、低彩度画素が連続して存在する面積が閾値以下であることである。これは上記の知覚色の面積効果に基づく。以下、光源の選択処理について説明する。
分散度検出部3の構成図を図8に示す。
色域検出部150は画素値毎にxy値10の色域を分類して色域検出結果171を出力する。色域検出処理の概念図を図7に示す。色覚の個人差は、白色に近い低彩度の色でより顕著になることが実験的に分かっている。その実験的事実に基づいて、白色点を含む白色に近い色の色域をエリアM1、その周囲の色域をエリアM2と定める。色域検出部150は、xとyをインデックスとする二次元ルックアップテーブルを参照して、入力された画素毎に、その画素が色域M1とM2のどちらに属するかを分類してその結果を色域検出結果171として出力する。
色域検出結果171の例を図9に示す。ここでは横16画素×縦16画素の画像を例に説明する。xy値10がM1(低彩度色)に属する場合、色域検出結果171の値は1となる。また、xy値10がM2(高彩度色)に属する場合、色域検出結果171の値は0となる。低彩度色領域200は低彩度色の画素が連続して広い面積にわたって存在する領域である。低彩度色領域201と低彩度色領域202は低彩度色の画素が分散している(連続して一定以上の面積にわたって存在しない)領域である。高彩度色領域203は高彩度色の画素からなる領域である。実施例1では、低彩度領域201、202のような分布の態様を、低彩度画素の分散度が高いと判定する。例えば低彩度画素が細かい模様で配置されている領域が分散の度合が高いと判定される。一方、低彩度領域200のような分布の態様を、低彩度画素の分散度が低いと判定する。例えば低彩度画素がある一定面積以上連続して配置されている領域が分散の度合が低いと判定される。
膨張処理部151は、色域検出結果171の高彩度色を膨張させる処理を行う。膨張処理は最小値フィルタを用いて行う。ここで、iを色域検出結果171のx方向の座標、j
を入力画像1のy方向の座標とする。最小値フィルタは、3×3の画素から構成され、注目画素xy(i,j)の近傍画素に含まれる最小値fmin(i,j)を膨張値172として出力する。最小値fmin(i,j)を以下に示す。

fmin(i,j)=min{xy(i+m,j+n)}
(min{}は最小値を与える関数とする)
ここで、m、nの範囲は、−1≦m≦1、−1≦n≦1である。
また、i,jの範囲は、0≦i≦15、0≦j≦15である。
膨張値172を図10に示す。図9の高彩度色領域203は1画素膨張したことにより図10の高彩度色領域221となり、図9の低彩度色領域200は低彩度色領域220に収縮した。また、図9の低彩度色領域201と低彩度色領域202は周囲の高彩度色領域が1画素膨張したことにより図10では消滅した。このように、膨張処理部151は一定面積以下の低彩度色領域を消去することができる。例えば、彩度が低い線が、ある間隔で並んでいるような画像データの場合、低彩度の線を消去することができる。
収縮処理部152は、膨張値172の高彩度色領域を収縮させる処理を行う。収縮処理は最大値フィルタを用いて行う。ここで、iを膨張値172のx方向の座標、jを入力画像1のy方向の座標とする。最大値フィルタは、3×3の画素から構成され、注目画素xy(i,j)の近傍画素に含まれる最大値fmax(i,j)を収縮値173として出力する。最大値fmax(i,j)を以下に示す。

fmax(i,j)=max{fmin(i+m,j+n)}
(max{}は最大値を与える関数とする)
ここで、m、nの範囲は、−1≦m≦1、−1≦n≦1である。
また、i,jの範囲は、0≦i≦15、0≦j≦15である。
収縮値173を図11に示す。図10の高彩度色領域221が1画素収縮したことにより図11の高彩度色領域241となり、図10の低彩度色領域220は周囲の高彩度色領域が1画素収縮したことにより図11では低彩度色領域240となった。
ここで、収縮処理部152は、後段でヒストグラムを取得する際に、分散の度合が小さい低彩度領域のサイズを入力画像1と同じサイズにするために行っている。よって、ヒストグラムの度数を補正することにより、収縮処理部152の処理と同様の効果が得られる。そのため、収縮処理部152を備えない構成でも良い。
ヒストグラム取得部153は、収縮値173の低彩度色領域の画素数をカウントしてヒストグラムを生成する。ヒストグラム取得部153はバックライトのブロック毎にヒストグラムを生成する。ヒストグラム取得部153は、取得したヒストグラムをヒストグラム11として出力する。ここで、ヒストグラムをHist(x,y)とする。(x、y)はブロックの座標を表し、0≦x≦p−1、0≦y≦q−1である。例えば、Hist(0,0)は、最も左上のバックライトブロックのヒストグラムを表す。バックライトの全ブロックのヒストグラムを取得した例を以下に示す。

Hist(0,0)=0
Hist(0,1)=18
Hist(0,2)=5



Hist(p−1,q−3)=50
Hist(p−1,q−2)=12
Hist(p−1,q−1)=0
光源選択処理部4は、ヒストグラム11を用いて、バックライトを構成する第1光源と第2光源のうち発光させる光源を選択する処理を行う。ヒストグラム11はバックライトのブロック毎の低彩度画素の度数を示している。度数が閾値以上の場合、低彩度色の色見えの個人差が目立つと判定する。例えば、閾値を10とすると、バックライトのブロック(0,1)に対応するヒストグラムHist(0,1)は、度数(18)が閾値(10)を超えているので、個人差が目立つと判定をする。そして、バックライトのブロック(0,1)を広帯域光源で点灯するようにバックライト制御情報12を出力する。また、バックライトのブロック(0,2)はHist(0,2)が5で閾値より小さいので、低彩度色の色見えの個人差が目立たないと判定し、狭帯域光源で点灯するようにバックライト制御情報12を出力する。これにより高彩度色を広い色域で表示することができる。ヒストグラム11からバックライト制御情報12を生成した例を以下に示す。BA(x,y)はブロック(x、y)のバックライト選択情報であり、値1は広帯域光源(低彩度光源)、値0は狭帯域光源(広色域光源)を表す。

BA(0,0)=0
BA(0,1)=1
BA(0,2)=0



BA(p−1,q−3)=1
BA(p−1,q−2)=1
BA(p−1,q−1)=0
画素補正部7は、光源選択処理部4からのバックライト制御情報12に応じて、入力画像1の画素値を補正する。画素補正部7の構成図を図12に示す。
XYZ変換部510は、入力画像1の各画素の画素値(RGB値)をXYZ表色系の値に変換する。例えば、入力画像1に定められている色域がsRGBである場合、CIE1931表色系の定義より、変換手順は以下の通りとなる。
まず入力画像1のRGB値を下記の式で逆γ変換する。LRはR画素、LGはG画素、LBはB画素をそれぞれ逆γ変換した値である。

Figure 2017083580


LG,LBも同様に求められる。
次に、逆γ変換して得られた値にsRGB→XYZ変換行列をかけて入力画像のXYZ値511を得る。

Figure 2017083580

次に、バックライト色度の算出方法の詳細を説明する。バックライト色度とは、RGB光源毎のXYZ値、すなわちR光源のXYZ値、G光源のXYZ値、B光源のXYZ値を表す。
まず事前に3色のバックライトそれぞれが発光強度(NPr1…NPb2)が1.0である場合の、XYZ色度座標を求めておく。求め方は事前にバックライトユニット72を実測するか、あるいは発光部材(LED)のデータシートから得た波長発光特性から算出する。狭帯域光源(ここではRGB各色のLED)のXYZ色度BLNXYZは、R/G/Bのインデックスで配列になる以下の構造体で保持される。


double X;
double Y;
double Z;
}BLNXYZ[R/G/B];

例えば狭帯域光源光GのY値はBLNXYZ[G].Yで参照される。狭帯域光源光GのY値とは、ここでは緑色LEDの発光のY値を表す。
また、広帯域光源(ここでは白色LED)がRGBのカラーフィルタを透過して得られるRGB3原色光のXYZ色度BLBXYZは、R/G/Bのインデックスで配列になる以下の構造体で保持される。


double X;
double Y;
double Z;
}BLBXYZ[R/G/B];

例えば広帯域光源光GのY値はBLBXYZ[G].Yで参照される。広帯域光源光GのY値とは、ここでは白色LEDのGフィルタ透過光のY値を表す。
変換行列生成部520は、バックライト制御情報12に応じて、バックライト色度XYZをR’G’B’に変換する逆変換行列521をCIE1931表色系の定義より生成する。狭帯域光源の逆変換行列iMNは、狭帯域光源光のXYZ値の行列の逆行列である。

Figure 2017083580


広帯域光源の逆変換行列iMBは、広帯域光源光のXYZ値の行列の逆行列である。

Figure 2017083580

R’G’B’変換部530は、入力画像のXYZ値511と逆変換行列521から補正画素値14を算出する。
バックライト制御情報12が0のブロックでは、狭帯域光源が点灯するので、補正画素値14のR’G’B’値は、以下のように求められる。

Figure 2017083580


また、バックライト制御情報12が1のブロックでは、広帯域光源が点灯するので、補正画素値14のR’G’B‘値は、以下のように求められる。

Figure 2017083580

図13に上述した実施例1の表示装置の制御のフローチャートを示す。
ステップS130において、分散度検出部3は、入力画像データにおける画素の彩度の分散を示すヒストグラム11を取得する。ステップS130の詳細な処理のフローチャートを図14(A)に示す。
図14(A)のステップS140において、色域検出部150は、入力画像データの画素毎に、図7における低彩度領域M1に属するかその周囲の領域M2に属するか判定し、判定結果を色域検出結果171として出力する。
ステップS141において、分散度検出部3は、分散の度合が閾値より小さい低彩度画素数を示すヒストグラム11を算出する。具体的には、膨張処理部151、収縮処理部152が上述した処理を実行して、色域検出結果171から分散の度合が大きい細かい模様の低彩度画素を消去し、ヒストグラム取得部153が、残った低彩度画素の度数をカウントする。
図13に戻り、ステップS131において、光源選択処理部4は、ステップS130で取得したヒストグラム11に基づいて点灯させるバックライト光源の選択情報であるバックライト制御情報12を算出する。ステップS131の詳細な処理のフローチャートを図14(B)に示す。
図14(B)のステップS150において、光源選択処理部4は、ヒストグラム取得部153が出力したヒストグラム11を取得する。
ステップS151において、光源選択処理部4は、ヒストグラム11に基づき、ブロック毎に、低彩度画素数が閾値以上であるか否かを判定する。低彩度画素数が閾値以上である場合、ステップS152に進み、光源選択処理部4は、広帯域光源(白色LED)を選択し、バックライト選択情報BA=1を出力する。低彩度画素数が閾値より少ない場合、ステップS153に進み、光源選択処理部4は、狭帯域光源(RGBLED)を選択し、バックライト選択情報BA=0を出力する。以上の処理により光源選択処理部4は、バックライト制御情報12を出力する。
図13に戻り、ステップS132において、画素補正部7は、バックライト制御情報12に基づき、バックライト光の色域のもとで入力画像データ1の想定する色を再生するための補正画素値14を算出する。具体的には、バックライト情報BA=0(狭帯域光源)の場合、入力画像データRGBを変換したXYZに、狭帯域光源に対応する逆変換行列iMNを乗じて、補正画素値R’G’B’を算出する。バックライト情報BA=1(広帯域光源)の場合、入力画像データRGBを変換したXYZに、広帯域光源に対応する逆変換行列iMBを乗じて、補正画素値R’G’B’を算出する。
ステップS133において、表示部6は補正画素値R’G’B’に基づき各画素の液晶素子の透過率を制御するとともに、バックライト駆動部5がバックライト制御情報12に基づき生成した駆動信号に基づきRGBLED及び白色LEDの発光を制御する。
図15を用いて実施例の効果を説明する。
図15(a)は広帯域光源が選択される例である。低彩度色領域601の背景に高彩度色領域602が存在している。低彩度色領域601は一定以上の面積を持っており、分散の度合が小さいので、低彩度色の見え方の個人差が目立つ。そのため、低彩度色の見え方の個人差を低減させるために、広帯域光源が選択される。
一方、図15(b)は狭帯域光源が選択される例である。低彩度色領域651の背景に高彩度色領域652が存在している。低彩度色領域651を構成する低彩度画素数は低彩度色601と同じとする。従来であれば、このようなケースでは個人差低減すべき低彩度領域と判定されて広帯域光源が用いられたため、低彩度色領域651に隣接する高彩度色領域652を十分広い色域で表示できず、高画質表示ができなかった。この点、実施例1では、このような細かい模様の低彩度色領域651は、分散度合が高く、色の面積効果により色の見え方の個人差が目立たないと判定され、広色域表示を優先して狭帯域光源が選択される。これにより低彩度画素に隣接する高彩度画素を高画質表示することができる。
このように、実施例1では、画像データが低彩度である場合には、基本的には、知覚色の個人差低減のために広帯域光源(第2光源)を点灯させる。しかし、画像データにおける画素の彩度の分布が、低彩度画素が分散していることを示す第1条件(例えば連続して
存在する領域の面積が閾値以上)を満たす場合、狭帯域光源(第1光源)を点灯させる。これにより、低彩度領域の知覚色の個人差の低減がそれほど必要とされない画像において、不要に広帯域光源が選択されることが抑制され、狭帯域光源による高彩度色の広色域表示がより積極的に実行される。
なお、実施例1では狭帯域光源と広帯域光源のいずれか一方を選択的に点灯させる制御を例示した。しかし、画像データに基づき狭帯域光源と広帯域光源の発光量を算出するとともに、算出した発光量を、画像データにおける画素の彩度の分布が第1条件を満たすか否かに基づき補正するようにしても良い。例えば、低彩度画素の分散度合に応じて狭帯域光源と広帯域光源の発光量の比率を調整する構成としても良い。例えば、低彩度画素の分散度合が大きいほど狭帯域光源の発光量の比率を大きくしても良い。
以上述べたように、低彩度色の見え方の個人差の縮小と広帯域光源を選択した場合の低彩度色に隣接する高彩度色の色域の低下を目立たなくすることができる。
バックライトユニット72は広帯域光源と狭帯域光源を同時に点灯してバックライト光量を連続的に配分することも可能である。例えば、各原色で波長の異なる光源の組み合わせを用いて、低彩度と高彩度の中間の画像領域では両方の光源を点灯して、光源の出力比をそれぞれ変えることができる。それにより、単一の光源を用いた場合よりも好ましい色域を再現することができる。例えば、実施例1では、広帯域光源を選択した場合は広帯域光源と狭帯域光源の出力比をそれぞれ100%と0%として説明した。
(実施例2)
実施例2は、実施例1の分散度検出部13の構成において、膨張処理と収縮処理の代わりに、高周波成分の検出を用いた例である。実施例2の表示装置は、図1と同様の構成で実施できるので、重複する説明は省略する。実施例2では、低彩度画素が、分散の度合が閾値以上である態様で分布していると判定する条件は、低彩度画素が、空間周波数が閾値以上である態様で分布していることである。
実施例2は図16のフィルタ処理部800において、色域検出結果171の高周波成分を検出する。検出した値をフィルタ処理結果810として出力する。
ヒストグラム取得部153は、フィルタ処理結果810のヒストグラムを取得する。
フィルタ処理部800は、以下の式に従い色域検出結果171の高周波成分を検出する。高周波成分の検出は、2次元フーリエ変換を用いる。その後、フィルタ処理部800は、フーリエ変換値の高周波成分を削除する。
フィルタ処理部800は以下の式を用いて2次元フーリエ変換を行う。

Figure 2017083580


ここで、M、N画像の横方向の画素数、縦方向の画素数をそれぞれ示す。iは虚数単位を示す。また、uはx成分の周波数、vはy成分の周波数を示す。
色域検出結果171のフーリエ変換値(F(u,v))は以下のようになる。

F(0,0)=10
F(0,1)=1
F(0,2)=5
F(0,3)=3
F(1,0)=8
F(1,1)=4
F(1,2)=7
F(1,3)=6
F(2,0)=3
F(2,1)=9
F(2,2)=5
F(2,3)=2
F(3,0)=9
F(3,1)=4
F(3,2)=4
F(3,3)=9
次に、フィルタ処理部800は、色域検出結果171の高周波部分を削除するために、F(u,v)の空間周波数が高い部分の値を0にする。

F(0,0)=10
F(0,1)=1
F(0,2)=0
F(0,3)=0
F(1,0)=8
F(1,1)=4
F(1,2)=0
F(1,3)=0
F(2,0)=0
F(2,1)=0
F(2,2)=0
F(2,3)=0
F(3,0)=0
F(3,1)=0
F(3,2)=0
F(3,3)=0
次に、フィルタ処理部800は、高周波成分を取り除いたフーリエ変換値を逆フーリエ変換する。逆フーリエ変換は以下の式に従い行う。フィルタ処理部800は、逆フーリエ変換した値f(x,y)をフィルタ処理結果810として出力する。

Figure 2017083580


ここで、iは虚数単位を示す。また、uはx成分の周波数、vはy成分の周波数を示す。
次に、ヒストグラム取得部153は、フィルタ処理結果810のヒストグラムを取得す
る。後は、実施例1と同様の処理を行う。
フィルタ処理部800は、入力画像1の低彩度色の高周波部分を取り除くことにより、低彩度色が分散している部分をノイズとして除去することができる。フィルタ処理結果810のヒストグラムに基づき光源選択処理部4が狭帯域光源又は広帯域光源を選択することにより、色の見え方の個人差の小さい、低彩度画素の空間周波数が高い画像の場合は、狭帯域光源が選択される。これにより、細かい模様の低彩度画素が高彩度背景上にあるような画像では、高彩度画素を広色域表示することができ、高画質表示と知覚色の個人差低減とを両立できる。
(実施例3)
実施例3は低彩度色の高周波成分の量に応じて光源の選択結果を補正する構成例である。
システム構成は実施例2と同様のため説明を省略する。分散度検出部3のフィルタ処理部800の処理過程において、色域検出結果171をフーリエ変換したフーリエ変換値を使用して、低彩度色部分に高周波成分が含まれるか否かを判定する。フーリエ変換値の中の高周波成分値と閾値を比較して、高周波成分値が閾値以上ならば、分散度検出部3は、低彩度色部分に高周波成分が含まれると判定する。その判定結果を分散度検出部3は高周波成分情報として光源選択処理部4に送信する。
以下に高周波成分情報(FA)を示す。FAが0ならば高周波成分が含まれない。FAが1ならば高周波成分は含まれる。ここで、p、qはバックライトのブロック位置を示す。

FA(0,0)=0
FA(0,1)=1
FA(0,2)=0



FA(p−1,q−3)=0
FA(p−1,q−2)=0
FA(p−1,q−1)=0
次に、バックライト制御情報12の補正方法を説明する。以下にバックライト制御情報12(BA)の例を示す。バックライト制御情報12は、ここでは、フィルタ処理結果810又は収縮値173のヒストグラムから実施例1の方法で決定した選択情報である。BAが0の場合は狭帯域光源を、BAが1の場合は広帯域光源を点灯する。

BA(0,0)=0
BA(0,1)=1
BA(0,2)=0



BA(p,q−2)=1
BA(p,q−1)=1
BA(p,q)=1
光源選択処理部4は、ブロック毎にバックライト制御情報12と高周波成分情報を比較することにより、光源の選択結果を補正する。例えば、ブロック位置がp=0、q=1の場合、バックライト制御情報12は1を示している。しかし、高周波成分情報は1を示しているので、狭帯域光源を用いた方がより好ましい色を再現できると判定して、光源選択処理部4は、バックライト制御情報12の元の結果を0に補正する。よって補正後のバックライト選択情報の値は、以下のようになる。

BA(0,1)=0
以上述べたように、光源の選択結果に高周波成分情報を元に補正をかけても、低彩度色の見え方の個人差の縮小と広帯域光源を選択した場合の低彩度色に隣接する高彩度色の色域の低下を目立たなくすることができる。
(実施例4)
実施例4では、入力画像の各画素の彩度に基づき、狭帯域のRGB光源と広帯域の白色光源を使い分ける表示装置及びその制御方法を説明する。
図17は、実施例4にかかる表示装置100の構成図である。
表示装置100は、入力された画像データを表示するためのLCD(Liquid Crystal Display)等の装置であり、入力する画像データに応じてバックライトを調光する機能を有する。
ここで、バックライトは複数のブロックに分割されており、ブロック毎に独立して発光量を制御可能である。
更にバックライトの各ブロックには複数種類の光源(RGB光源、白色光源)があり、入力する画像データに応じて、これらの光源を使い分ける機能を有する。
表示装置100を構成する各ブロックの役割を説明する。
画像入力部101は、表示装置100の外部から画像データを入力するための入力部である。
第1統計量取得部102は、画像入力部101から入力された画像を複数のブロックに分割して処理し、ブロック内の各画素の階調を統計した量(第1統計量)を得る。
ここで、実施例4では、ブロック内の画素の最大階調を第1統計量として用いる。
目標輝度算出部103は、第1統計量取得部102で取得した各ブロックの第1統計量に基づき、各ブロックのバックライトの目標輝度を算出する。
なお、ブロック内に小さな輝点がある場合、ブロック内のAPL(Average Picture Level)が低くても、小さな輝点がブロック内の最大階調を高めてしまうため、APLに対してバックライトが過剰に明るく点灯することが考えられる。
このような過剰点灯を防止するために、第1統計量取得部102は、ブロック内のAPLを算出し、一例としてAPLよりも3倍以上明るい輝点を第1統計量から除外することで、小さな輝点の影響を低減することができる。
ここで、第1統計量取得部102と目標輝度算出部103が算出する各ブロックのバックライトの目標輝度は、表示装置100のバックライトのブロック毎の目標輝度となる。
第2統計量取得部104は、画像入力部101から入力された画像を複数のブロックに分割して処理し、所定の条件を満たす画素の数を、ブロック毎にカウントした量(第2統計量)を得る。第2統計量取得部104の詳細は、図18の説明で後述する。
分担割合決定部105は、第2統計量取得部104で取得したブロック毎の第2統計量
を用いて、ブロック毎に表示装置100のバックライトを構成する複数の光源(RGB光源、白色光源)の発光量の比率(分担割合)を決定する。
具体的には、目標輝度算出部103の出力は、RGBバックライト部108とWバックライト部109の両方を点灯させたときの目標とするバックライトの輝度値である。その目標輝度をRGBバックライト部108とWバックライト部109それぞれでどの程度ずつ分担して達成するかを示す分担割合が、分担割合決定部105の出力である。
各パラメータを以下のように定義すると、以下の関係式が成り立つ。なお、パラメータ分担割合Rrgbは、第2統計量取得部104で取得したブロック毎の統計量に基づき、分担割合決定部105で決定される。この決定方法は、後述する図20のフローチャートで説明する。

パラメータ
目標輝度算出部103による目標輝度:Bt
RGBバックライト部108での目標輝度:Brgb
Wバックライト部109での目標輝度:Bw
分担割合決定部105によるRGB光源の分担割合:Rrgb
分担割合決定部105による白色光源の分担割合 :Rw(=1−Rrgb)

関係式
Bt =Brgb+Bw
Brgb=Bt*Rrgb
Bw =Bt*Rw
RGB光源決定部106は、目標輝度算出部103と分担割合決定部105の出力に従い、表示装置100のRGB光源を点灯するための制御値を、ブロック毎に決定する。実施例4では、PWM(Pulse Width Modulation)制御により光源の発光を制御するので、この制御値をPWM値と表記する。PWM値に比例した量の電流が光源に流れるため、PWM値を制御することにより、光源の発光量を制御することができる。
RGB光源決定部106は、RGBバックライト部108を駆動する際のPWM値と輝度の関係を示すテーブルを有する。
RGB光源決定部106は、目標輝度算出部103と分担割合決定部105の出力から、RGBバックライト部108の分担する輝度を定め、テーブルを参照してPWM値を決定する。
W光源決定部107は、目標輝度算出部103と分担割合決定部105の出力に従い、表示装置100の白色光源を点灯するためのPWM値を、ブロック毎に決定する。
W光源決定部107は、Wバックライト部109を駆動する際のPWM値と輝度の関係を示すテーブルを有する。
そして、W光源決定部107は、目標輝度算出部103と分担割合決定部105の出力から、Wバックライト部109の分担する輝度を定め、テーブルを参照してPWM値を決定する。
RGB光源決定部106の出力に基づき、RGBバックライト部108の発光量が制御される。
RGBバックライト部108は、表示装置100のバックライトを構成するRGB光源であり、複数のブロックに分割されている。各ブロックを駆動するPWM値を調整するこ
とにより、ブロック毎の発光量を制御可能である。RGBバックライト部108は、狭帯域光源(第1光源)である。
W光源決定部107の出力に基づき、Wバックライト部109の発光量が制御される。
Wバックライト部109は、表示装置100のバックライトを構成する白色光源であり、複数のブロックに分割されている。各ブロックを駆動するPWM値を調整することにより、ブロック毎の発光量を制御可能である。Wバックライト部109は、広帯域光源(第2光源)である。
PWM値に基づいて各光源の発光量を制御する手法を、図36を用いて説明する。
図36は、横軸を光源を駆動するPWM値とした場合の、発光による輝度を、周辺温度毎に模式的に示したグラフである。光源がLEDである場合、温度が一定の条件下では、光源のPWM値と発光による輝度は、ほぼ比例の関係となる。
LED光源にはこのような特性があるため、PWM値を調整することで、PWM値にほぼ比例した関係で、発光量を制御可能である。
輝度推測部110は、RGB光源決定部106及びW光源決定部107で決定された各ブロックのPWM値に基づき、バックライトの輝度分布を推測演算する。
具体的には、輝度推測部110は、ブロック毎に、光源のPWM値と、そこから推測されるバックライトの輝度分布の関係を示すテーブルを持つ。
輝度推測部110は、入力された各ブロックのPWM値に基づき、各ブロックの輝度分布の推測値を求める。輝度推測部110は、これらの推測値を全ブロック分加算することで、表示装置100を構成するバックライトの輝度分布を推測する。
実施例4では、輝度推測部110は、RGB光源決定部106とW光源決定部107の出力を元に、パネル部113に入射する光の輝度分布を推測演算する。
補正値計算部111は、輝度推測部110で推測されたパネル部113に入射する光の輝度分布に基づき、画面に表示する画像データを補正するためのパラメータを算出する。
具体的には、補正値計算部111は、バックライト輝度が低減した個所においては、画像データの階調を上げる(明るくする)ように補正パラメータを算出する。このようにして画像データを伸長することで、表示輝度が低減しないようにする。
例えば、ある画像データを入力して、一定の輝度でバックライトを点灯した場合、画面のある点(P1とする)において表示輝度がB0になるとする。この輝度B0を目標輝度とする。
ここで、バックライトの輝度が調節され、点P1の表示輝度が変化してB1になったとする。
この場合、この変化を相殺するため、補正値計算部111は、補正係数G1(=B0/B1)を算出する。
G1>1の場合は、補正係数G1を乗じることで画像データを伸長し、表示輝度を目標輝度に近づけることができる。
G1<1の場合は、補正係数G1を乗じることで画像データを減縮し、表示輝度を目標輝度に近づけることができる。
補正部112は、画像入力部101を介して入力された画像データに対して、補正値計算部111で算出された補正係数を用いて、画素値を補正する。
例えば、補正部112は、画像データのRGB値にそれぞれ個別のゲインをかける処理を行う。このゲインは、補正値計算部111で算出される補正係数である。
ここで、補正部112は、ゲインをかけた画像データのうち少なくとも一色が飽和した
(最大値を超えた)ときに、リミット処理を行うことがある。
リミットをかける場合には、カラーバランスが崩れないように処理をする必要がある。
例として、補正係数G2をかけた場合の赤、緑、青の画素値をrG2,gG2,bG2として、赤のみが飽和(rG2>1)した場合のリミット処理を考える。このとき、rG2×G3=1となる補正値G3を求め、緑及び青の画素値もgG2×G3,bG2×G3と調整することで、色のバランスを崩さずにリミット処理を行うことができる。
パネル部113は、補正部112の出力する、補正された画像データに基づき、RGBバックライト部108及びWバックライト部109の一方又は両方からの光の透過率を制御することで、画像を表示する。
ユーザは、RGBバックライト部108及びWバックライト部109の一方又は両者の混合された光源により照らされたパネル部113の画面を観察することで画像を視認する。
図18は、実施例4の第2統計量取得部104の詳細図であり、ブロック内カウント部130、高輝度画素抽出部131、彩度計算部132、第1カウント部140、第2カウント部150、比較部160から構成される。以下に、各機能の詳細な説明を行う。
第2統計量取得部104は、画像入力部101から入力された画像を、ブロック毎に処理する。なお、画像はラスタ形式で第2統計量取得部104に入力された後に、ラインメモリやフレームメモリに一時的に蓄えることで、ブロック毎に処理することが可能である。
ブロック内カウント部130は、ブロック毎の画素数をカウントする(ここではLと表現する)。なお、ブロック毎の画素数が既知である場合は、ブロック毎の入力画像から画素数をカウントする代わりに、表示装置100の外部又は内部の記憶部から画素数を示す値を取得して使用することもできる。
高輝度画素抽出部131は、第2統計量取得部104に入力されたブロック毎の画像から、高輝度である画素のみを抽出する。高輝度であるか否かの判定は、予め閾値となる輝度(YHth)を設定しておき、閾値YHth以上の画素を高輝度画素として抽出する。
なお、この閾値は任意の値を設定することが可能であり、閾値を表示装置100で扱う最低輝度とすることで、全ての入力画素を抽出することも可能である。この場合、後述する図19のS100において高輝度か否かの判定を実質上行わないことに相当する。
彩度計算部132は、高輝度画素抽出部131が抽出した画素の彩度を計算する。彩度計算部132は、RGB画像データを、輝度と色差からなるYUVデータに変換して、色差成分UVの平方根で表現される彩度を求める。ここで、高輝度画素抽出部131が抽出しなかった画素については、彩度計算部132は、彩度の計算を行わない。
第1カウント部140は、彩度計算部132の計算結果がある閾値(V1th)よりも高い高彩度の画素数をカウントする(ここではMと表現する)。ここで、閾値V1thは任意の値が設定可能である。
第2カウント部150は、彩度計算部132の計算結果が別のある閾値(V2th)よりも低い低彩度の画素の数をカウントする(ここではNと表現する)。ここで、閾値V2thは任意の値が設定可能である。
なおここで、M値及びN値をカウントする際に、彩度と各閾値との関係に応じて、重みづけした値をカウントすることも可能である。例えば、彩度がV1thの2倍以上の画素であれば、2画素分としてM値に加算し、彩度がV2thの半分以下の画素であれば、2
画素分としてN値に加算しても良い。このような重み付けを行うことで、彩度が高い画素ほどM値に与える影響が大きく、彩度が低い画素ほどN値に与える影響が大きくなる。
比較部160は、ブロック内カウント部130、第1カウント部140、第2カウント部150でカウントした、ブロック毎の全画素数Lと、高彩度な画素数Mと、低彩度な画素数Nを比較する。比較方法の詳細は、図20の説明で後述する。比較結果は、M値、N値とともに分担割合決定部105へと出力される。
図19は、第2統計量取得部104における、M値、N値をカウントする処理を示すフローチャートである。
ステップS100で、高輝度画素抽出部131は、画素毎に輝度を計算し、閾値(YHth)以上の画素であればステップS101に進む。
ステップS101で、彩度計算部132は、高輝度画素抽出部131が抽出した画素の彩度を計算する。計算結果が高彩度閾値V1thよりも高い画素であれば、次のS102に進み、第1カウント部140は、M値を加算する。
ステップS101で、高彩度の画素でない場合、ステップS103に進み、低彩度の閾値V2thと比較する。低彩度の閾値V2thよりも低い画素であれば、ステップS104に進み、第2カウント部150は、N値を加算する。
ステップS100で高輝度の画素でないと判定された場合、及びステップS103で低彩度の画素でないと判定された場合、そのままフローチャートを抜ける。
以上のフローによると、高輝度で高彩度の画素数はMとなり、高輝度で低彩度の画素数はNとなる。
実施例4では、ブロック内の各画素の彩度に基づいてM値、N値をカウントするため、ブロック内に単色のR,G,Bが同等な面積で存在する場合においても、M値を加算することができる。ブロック内の画素の画素値の平均をとる処理を行わないので、高彩度のR、G、Bの画素が同程度の画素数あるために平均すると低彩度ブロックとなってしまうブロックでも、高彩度画素が多いブロックとして扱うことが可能になる。
図20は、比較部160及び分担割合決定部105の処理を示すフローチャートである。
ステップS110、S111、S112、S114の処理は、比較部160で行われる。
ステップS110で、比較部160は、N値、M値の和が0でなければステップS111に進む。これにより、ブロック内に高輝度高彩度な画素か、高輝度低彩度な画素が少なくとも1画素あればS111に進み、ない場合はS115に進む。
ステップS111で、比較部160は、M>Nである場合は、ステップS112に進む。これにより、ブロック内の高輝度高彩度な画素数と、高輝度低彩度な画素数を比較して、高輝度高彩度な画素数が多ければステップS112に進む、そうでなければステップS114に進む。
ステップS112では、比較部160は、M値とL値を比較し、M値がL値よりも十分小さい場合は、ステップS115に進む。実施例4では、十分小さいとは、M値を100倍してもL値よりも小さい場合とする。判定基準は任意に設定可能とする。これにより、ブロック内の全画素数に対して、高輝度高彩度な画素が殆どなければステップS115に進み、そうでなければステップS113に進む。
ステップS114では、比較部160は、N値とL値を比較し、N値がL値よりも十分
小さい場合は、ステップS115に進む。実施例4では、十分小さいとは、N値を100倍してもL値よりも小さい場合とする。判定基準は任意に設定可能とする。これにより、ブロック内の全画素数に対して、高輝度低彩度な画素が殆どなければステップS115に進み、そうでなければステップS113に進む。
ステップS113が実行されるのは、ブロック内の全画素数Lに対してM値又はN値が近い値をとる場合である。この場合、分担割合決定部105は、M値、N値に基づいて、バックライトの目標輝度を達成するためのRGB光源の輝度及び白色光源の輝度の比率(分担割合)を、それぞれM/(N+M)、N/(N+M)とする。これにより、ブロック内の高輝度高彩度の画素数Mと高輝度低彩度の画素数Nの割合に応じて、バックライトの狭帯域光源と広帯域光源の発光量の比率(点灯割合)を調整することができる。
実施例4では、M値が大きいほど狭帯域光源(RGB光源、第1光源)の点灯割合を上げて、N値が大きいほど広帯域光源(白色光源、第2光源)の点灯割合を上げる。
実施例4では、ブロック内に単色のR,G,Bが同等な面積で存在する場合においても、M値を加算することができるため、このような場合においてもRGB光源の点灯割合を上げることができる。
なお、ここに挙げた点灯割合の式は一例であり、これのみに限定するものではない。
ステップS115が実行されるのは、ブロック内の全画素数Lに対してM値かつN値が十分小さい場合である。この場合は、M値、N値のみで点灯割合を決定すると、少量の輝点の彩度が、ブロック全体の光源に影響を与えてしまう。そこで、分担割合決定部105は、この場合の点灯割合の調整にはM値、N値を用いずに、バックライト輝度値のRGB光源及び白色光源の分担割合を、それぞれ1/2とする。
なお、この比率は一例であり、ステップS115において、RGB光源のみを使い白色光源を使わない、白色光源のみを使いRGB光源を使わない、といった点灯割合の設定も可能である。なお、ここで挙げた点灯割合の倍率は一例であり、これのみに限定するものではない。
例えば、表示装置において、ブロック全体でR,G,Bが同等な画素数で存在するためにブロック全体としては低彩度である場合には、知覚色の個人差低減のために狭帯域光源の発光量を小さくする基本制御が行われるとする。このような場合であっても、実施例4によれば、画像データにおいて、閾値より高彩度である高彩度の画素数が閾値以上ある場合、そうでない場合よりも狭帯域光源(第1光源)の発光量を大きくする。
また、実施例4では、RGB光源のPWM値がM値に比例して設定されるので、高彩度の画素数が多いほど、狭帯域光源(第1光源)の発光量が大きくなる。
このように、実施例4によれば、入力画像に応じてRGB光源と白色光源を使い分けることで、彩度の高い領域においてはRGB光源を用いた広色域表示と、彩度の低い領域においては白色光源を用いた見え方の個人差を抑制した表示が可能となる。
また、1領域内に単色のR,G,Bが同等な面積で存在する場合においても、狭帯域のRGB光源を用いて高色域表示を行うことができる。
なお、実施例4において、ステップS100で高輝度であるか否かの判定を行う例を示したが、この判定は必ずしも行わなくても良い。この場合、閾値より高彩度の画素であればM値がインクリメントされ、閾値より低彩度の画素であればN値がインクリメントされる。
(実施例5)
次に本発明の実施例5を説明する。実施例4と同等の機能を持つ構成要素には実施例4と同一の符号をつけ、詳しい説明は省略する。
実施例5では、表示色のうち青(B)の見え方の個人差を抑制することを目的として、入力画像の青色画素の階調に基づき、狭帯域のRGB光源と広帯域の白色光源を使い分ける装置、方法を説明する。
実施例4では、入力画像の彩度に応じて、RGB光源と白色光源を使い分けることで、広色域表示と、見え方の個人差を抑制した表示が可能となる方法を示した。
ここで、人間の視覚特性によると、色の見え方の個人差は、赤、緑よりも青の波長帯域で大きくなる。
そこで実施例5では、高輝度の画像であっても、青が暗い(低階調)場合は狭帯域のRGB光源を点灯する。青が暗く、青の知覚色の個人差が目立ちにくいからである。これにより、実施例4よりも多くの画像で広色域表示を可能とする。
また、高輝度の画像であって、青が明るい(高階調)場合は広帯域の白色光源を点灯する。青の見え方の個人差を抑制するためである。
更に、青が明るい(高階調)場合でも、低輝度の画像では狭帯域のRGB光源を点灯し、広色域表示を行う。画像が低輝度のため青の知覚色の個人差が目立ちにくいからである。
また、低輝度の画像であって、青が暗い(低階調)場合は広帯域の白色光源を点灯する。画像が暗く、青も暗いため、広色域表示を行うメリットが大きくないからである。これにより、見え方の個人差を抑制した表示を行える。
実施例4の表示装置100における第2統計量取得部104が、実施例5では図21に記載の第2統計量取得部200に置き換わる。その他の構成要素は、実施例4と同じものである。
第2統計量取得部200に記載の、ブロック内カウント部130、高輝度画素抽出部131、比較部160は、実施例4で説明したものと同等である。
低輝度画素抽出部201は、第2統計量取得部200に入力された画像をブロック毎に処理し、低輝度である画素のみを抽出する。低輝度であるか否かの判定は、予め閾値となる輝度(YLth)を設定しておき、閾値YLth以下の画素を低輝度画素として抽出する。
第1青階調判定部202は、低輝度画素抽出部201が抽出した画素の、青階調を閾値(B1Hth、B1Lth)と比較する。ここで、低輝度画素抽出部201が抽出しなかった画素については、第1青階調判定部202は比較を行わない。
第2青階調判定部203は、高輝度画素抽出部131が抽出した画素の、青階調を閾値(B2Hth、B2Lth)と比較する。ここで、高輝度画素抽出部131が抽出しなかった画素については、第2青階調判定部203は比較を行わない。
第1青階調判定部202及び第2青階調判定部203で使用する閾値は、それぞれ任意の値が設定可能である。
第1カウント部240は、第1青階調判定部202で青階調が閾値B1Hthよりも高くなる画素の数と、第2青階調判定部203で青階調が閾値B2Lthよりも低くなる画素の数の和(ここではMと表現する)をカウントする。
第2カウント部250は、第1青階調判定部202で青階調が閾値B1Lthよりも低くなる画素の数と、第2青階調判定部203で青階調が閾値B2Hthよりも高くなる画素の数の和(ここではNと表現する)をカウントする。
なおここで、M値及びN値をカウントする際に、彩度と各閾値との関係に応じて、重みづけした値をカウントすることも可能である。
比較部160は、実施例4と同様に、L値、M値、N値を比較し、分担割合決定部105を制御することで、バックライトを構成する複数の光源(RGB光源、白色光源)の点灯割合をブロック毎に決定する。
図22は、第2統計量取得部200における、M値、N値をカウントする処理を示すフローチャートである。
ステップS200で、低輝度画素抽出部201は、画素毎に輝度を計算し、閾値(YLth)以下の画素であればステップS201に進む。
ステップS201で、第1青階調判定部202は、低輝度画素抽出部201が抽出した画素の青階調を閾値と比較し、B1Hth以上であればステップS202に進み、第1カウント部240は、M値を加算する。また、B1Lth以下であればステップS203に進み、第2カウント部250は、N値を加算する。
ステップS200で、低輝度の画素でない場合、ステップS204に進み、高輝度画素抽出部131は、画素毎に輝度を計算し、閾値(YHth)以上の画素であればステップ
S205に進む。
ステップS205で、第2青階調判定部203は、高輝度画素抽出部131が抽出した画素の青階調を閾値と比較し、B2Lth以下であればステップS202に進み、第1カウント部240は、M値を加算する。また、B2Hth以上であればステップS203に進み、第2カウント部250は、N値を加算する。
ステップS204で高輝度の画素でないと判定された場合、そのままフローチャートを抜ける。同様に、図中で明示されていないが、ステップS201で、階調がB1LthとB1Hthの間にある場合及び、ステップS205で、階調がB2LthとB2Hthの間にある場合も、そのままフローチャートを抜ける。
以上のフローによると、閾値より高輝度かつ青の階調が閾値より低階調の画素数と、閾値より低輝度かつ青の階調が閾値より高階調の画素数の和がMとなる。また、閾値より高輝度かつ青の階調が閾値より高階調の画素数と、閾値より低輝度かつ青の階調が閾値より低階調の画素数の和がNとなる。
実施例5では、ブロック内の各画素の彩度に基づいてM値、N値をカウントするため、ブロック内に単色のR,G,Bが同等な面積で存在する場合においても、M値を加算することができる。
以上により求めたL,M,N値に基づいて、実施例4と同様に分担割合決定部105は、バックライトを構成する複数の光源(RGB光源、白色光源)の点灯割合をブロック毎に決定することができる。
実施例5によれば、ブロック内の画素の彩度の分布が、閾値より低輝度かつ青の階調が閾値より高階調の画素の画素数が閾値以上である態様で分布している場合、そうでないときよりも狭帯域光源の発光量が大きくされる。更に、閾値より高輝度かつ青の階調が閾値より低階調の画素の画素数が閾値以上である態様で分布している場合、そうでないときよりも狭帯域光源の発光量が大きくされる。
また、実施例5では、RGB光源のPWM値がM値に比例して設定されるので、低輝度かつ青の階調が高階調の画素数が多いほど、狭帯域光源(第1光源)の発光量が大きくされる。また、高輝度かつ青の階調が低階調の画素数が多いほど、狭帯域光源(第1光源)の発光量が大きくされる。
一方、ブロック内の画素の彩度の分布において、閾値より高輝度かつ青の階調が閾値より高階調の画素数、又は、閾値より低輝度かつ青の階調が閾値より低階調の画素数が多いほど、広帯域光源(第2光源)の発光量が大きくされる。
このように、実施例5によれば、入力画像の青色画素の階調に応じて、狭帯域のRGB光源と広帯域の白色光源を使い分けることで、高輝度の画像では、実施例4よりも多くの画像で広色域表示を可能としつつ、見え方の個人差を抑制した表示が可能となる。
更に低輝度の画像においても、狭帯域のRGB光源と広帯域の白色光源を使い分けることで、広色域表示と、見え方の個人差を抑制した表示が可能となる。
(実施例6)
次に本発明の実施例6を説明する。実施例4又は5と同等の機能を持つ構成要素には同一の符号をつけ、詳しい説明は省略する。
実施例6では、入力画像から抽出した単色画素の階調に基づき、狭帯域のRGB光源と広帯域の白色光源を使い分ける装置、方法を説明する。
実施例4では、入力画像の彩度に応じて、RGB光源と白色光源を使い分けることで、広色域表示と、見え方の個人差を抑制した表示が可能となる方法を示した。
しかしながら、第1光源(狭帯域光源)を構成する複数の異なる色の発光部材である赤(R)、緑(G)、青(B)のそれぞれの光源のスペクトルには広がりがあり、RG間及びGB間では光源のスペクトルに重なる部分がある。このため、RG又はGBが明るい画像においては、狭帯域のRGB光源を用いても混色が生じるため、広色域表示を行う効果が小さくなる場合がある。
また、RB間では、間にGの帯域があるため、スペクトルは殆ど交わらないと言える。しかし、RBの両方が明るい場合では、画素の輝度が高くなり、狭帯域のRGB光源を用いるとBの見え方の個人差が目立つ可能性がある。
そこで実施例6では、狭帯域光源を構成する光源色(ここではR、G、Bのいずれか)に近い色(単色という)が明るい画素(単色画素)の場合、狭帯域のRGB光源による広色域表示を行い、それ以外の画像では広帯域の光源による見え方の個人差の抑制を行う。
実施例4の表示装置100における第2統計量取得部104が、実施例6では図23に記載の第2統計量取得部300に置き換わる。その他の構成要素は、実施例4と同じものである。
第2統計量取得部300に記載の、ブロック内カウント部130、比較部160は、実施例4で説明したものと同等である。
単色画素抽出部301は、第2統計量取得部300に入力された画像をブロック毎に処理して、単色の画素のみを抽出する。単色であるか否かは、予め閾値となる階調(RLth,RHth,GLth,GHth,BLth,BHth)を設定しておき、画素のRGB各色の階調を閾値と比較して判定する。画素のRGB各色の階調をR,G,Bとすると、下記3条件のうち、いずれかを満たす画素を単色であると判定する。

条件1:R<RLth かつ G<GLth かつ BHth<B
条件2:R<RLth かつ GHth<G かつ B<BLth
条件3:RHth<R かつ G<GLth かつ B<BLth
第1画素カウント部340は、上記した3条件のいずれかを満たす画素の数の和(ここではMと表現する)をブロック毎にカウントする。
第2画素カウント部350は、上記した3条件をいずれも満たさない画素の数の和(ここではNと表現する)をブロック毎にカウントする。
なおここで、M値及びN値をカウントする際に、各画素の階調と各閾値との関係に応じて、重みづけした値をカウントすることも可能である。
比較部160は、実施例4と同様に、L値、M値、N値を比較し、分担割合決定部105を制御することで、ブロック毎に表示装置100のバックライトを構成する複数の光源(RGB光源、白色光源)の点灯割合を決定する。
図24は、第2統計量取得部300における、M値、N値をカウントする処理を示すフローチャートである。
ステップS300、S302、S303の処理は、単色画素抽出部301で行われる。
上記した条件1から3のいずれか1つを満たす場合、ステップS301に進む。それ以外の場合は、ステップS304に進む。
ステップS301では、第1カウント部340がM値を加算する。
ステップS304では、第2カウント部350がN値を加算する。
以上のフローによると、RGBのいずれかのみが高階調である画素数の和がMとなり、それ以外の画素数の和がNとなる。
実施例6では、ブロック内の各画素の彩度に基づいてM値、N値をカウントするため、ブロック内に単色のR,G,Bが同等な面積で存在する場合においても、M値を加算することができる。
以上により求めたL,M,N値に基づいて、実施例4と同様に分担割合決定部105は、バックライトを構成する複数の光源(RGB光源、白色光源)の点灯割合をブロック毎に決定することができる。
実施例6によれば、第1光源(狭帯域光源)を構成する発光部材の複数の色の各々(RGB)に近い色(単色)の階調が閾値より高階調の画素の画素数が閾値以上である態様で分布している場合には、そうでない場合よりも狭帯域光源の発光量が大きくされる。
また、実施例6では、RGB光源のPWM値がM値に比例して設定されるので、第1光源(狭帯域光源)を構成する発光部材の複数の色の各々(RGB)に近い色(単色)が高階調の画素数が多いほど、狭帯域光源(第1光源)の発光量が大きくされる。
このように、実施例6によれば、入力画像から抽出した単色画素の階調に応じて、狭帯域のRGB光源と広帯域の白色光源を使い分けることで、広色域表示の効果が高い場合のみ広色域表示を行い、見え方の個人差をできるだけ抑制した表示が可能となる。
(実施例7)
次に本発明の実施例7を説明する。他の実施例と同等の機能を持つ構成要素には同一の符号をつけ、詳しい説明は省略する。
実施例7では、ブロック内の色(画素階調)が均一なエリアにおいて色の見え方の個人差を抑制することを目的として、入力画像から抽出した均一画素ブロックの彩度に基づき、狭帯域のRGB光源と広帯域の白色光源を使い分ける装置、方法を説明する。
より詳しくは、複数の画素からなるエリア内が均一な色で埋まっている場合、そのエリアにおいて色の見え方の個人差が特に目立ちやすい。
一方、色(画素階調)の変化するエリアは、そもそも表示色が変化するため、上記ケースと比較すると、色の見え方の個人差は目立ちにくい。
そこで実施例7では、色が均一な低彩度なエリアにおいては、広帯域の白色光源を点灯して、見え方の個人差を抑制した表示を行う。
更に、色(画素階調)が変化する場合等、その他の場合では、狭帯域のRGB光源を点灯し、広色域表示を行う。
実施例4の表示装置100における第2統計量取得部104が、実施例7では図25に
記載の第2統計量取得部400に置き換わる。その他の構成要素は、実施例4と同じものである。
第2統計量取得部400に記載の、高輝度画素抽出部131、彩度計算部132、ブロック内カウント部130、第1カウント部140、第2カウント部150、比較部160は、実施例4で説明したものと同等である。
均一画素エリア判定部401は、ブロック毎に画像を解析し、ブロック内のそれぞれの画素について、均一画素エリアに属するか否かを判定する。ある画素が均一画素エリアに属しているとは、当該画素の色に近い色の画素が均一に存在する領域に当該画素が属していることである。
均一画素エリアに属するか否かの判定は、ブロック内で、対象とする画素の周囲の画素のRGB各階調の平均をとり、平均との差が所定値以下である画素数に基づき判定する。ここで、平均階調の計算に用いる周囲の画素数及び階調の差の閾値は、任意の値に設定可能とする。
均一画素エリア判定部401における判定結果に基づき、データマスク部402は、彩度計算部132により低彩度であると判定された画素が、均一画素エリアに属するか否か確認する。
データマスク部402は、対象の画素が均一画素エリアに属する場合は、彩度計算部132の計算結果を第2カウント部150に送り、第2カウント部150はN値を加算する。
一方、データマスク部402は、対象の画素が均一画素エリアに属しない場合は、彩度計算部132の計算結果を第2カウント部150に与えない。このように、対象となる画素が均一画素エリアに属しない場合は、彩度計算部132の計算結果はマスクされ、第2カウント部150は、N値を加算しない。
なおここで、M値及びN値をカウントする際に、各画素の階調と各閾値との関係に応じて、重みづけした値をカウントすることも可能である。
比較部160は、実施例4と同様に、L値、M値、N値を比較し、分担割合決定部105を制御することで、バックライトを構成する複数の光源(RGB光源、白色光源)の点灯割合をブロック毎に決定する。
図26は、第2統計量取得部400における、M値、N値をカウントする処理を示すフローチャートである。
ステップS100、S101、S102、S103、S104の処理は、実施例4で説明した処理と同等である。
ステップS400で、均一画素エリア判定部401は、ブロック毎に画像を解析し、ブロック内のそれぞれの画素について、均一画素エリアに属する画素か否かを判定する。
ステップS401で、データマスク部402は、ステップS103で低彩度であると判定された画素が均一画素エリアに属するか否かを確認し、均一画素エリアに属する場合は、ステップS104に進む。均一画素エリアに属さない場合は、そのままフローチャートを抜ける。
以上のフローによると、高輝度で高彩度の画素数はMとなり、高輝度で低彩度かつ均一画素エリアに属する画素数はNとなる。
実施例7では、ブロック内の各画素の彩度に基づいてM値、N値をカウントするため、ブロック内に単色のR,G,Bが同等な面積で存在する場合においても、M値を加算することができる。
以上により求めたL,M,N値に基づいて、実施例4と同様に分担割合決定部105は
、バックライトを構成する複数の光源(RGB光源、白色光源)の点灯割合をブロック毎に決定することができる。
実施例7によれば、画像データにおいて、閾値より低彩度である低彩度画素が所定の第2条件を満たす態様で分布している場合、そうでない場合よりも第2光源(広帯域光源)の発光量を大きくする。第2条件を満たす態様とは、実施例7では、低彩度画素が、当該低彩度画素の色に近い色の画素が均一に存在する領域に属していることである。
実施例7によれば、彩度の高い領域においてはRGB光源を用いた広色域表示を行うことができる。
更に、色が均一な低彩度なエリアにおいては、白色光源を用いて見え方の個人差を抑制することができる。
(実施例8)
次に本発明の実施例8を説明する。他の実施例と同等の機能を持つ構成要素には同一の符号をつけ、詳しい説明は省略する。
実施例8では、同一色相で明度及び彩度が変化するグラデーション領域において色の見え方の個人差を抑制することを目的として、入力画像から抽出した平均色度が均一な画素ブロックの彩度に基づき、狭帯域のRGB光源と広帯域の白色光源を使い分ける。
より詳しくは、明度、彩度に関わらず、複数の画素からなるエリア内が均一な色相の画素で埋まっている場合、そのエリアにおいて色の見え方の個人差が特に目立ちやすい。即ち、明度、彩度が一定である場合、色相が一定の場合は、色の見え方の個人差は目立つ。
更に、明度、彩度が一定でなくても、明度、彩度が色相に与える影響に個人差があるため、色の見え方の個人差は目立つ。
一方で、色相が一定でない画像においては、明度、彩度が一定であるかないかに関わらず、そのエリアは色相の一定でない画像を元より表示するため、色の見え方の個人差は目立ちにくい。
そこで実施例8では、色相が均一な低彩度なエリアにおいては、広帯域の白色光源を点灯することで、見え方の個人差を抑制した表示を行う。
更に、色相が変化する場合等、色の見え方の個人差が目立ちにくい場合では、狭帯域のRGB光源を点灯し、広色域表示を行う。
実施例4の表示装置100における第2統計量取得部104が、実施例8では図27に記載の第2統計量取得部500に置き換わる。その他の構成要素は、実施例4と同じものである。
第2統計量取得部500に記載の、高輝度画素抽出部131、彩度計算部132、ブロック内カウント部130、第1カウント部140、第2カウント部150、比較部160は、実施例4で説明したものと同等である。
均一色相エリア判定部501は、ブロック毎に画像を解析して、ブロック内のそれぞれの画素について、均一色相エリアに属する画素か否かを判定する。
均一色相エリアに属するか否かの判定は、対象とする画素の周囲の画素の色相の平均をとり、対象とする画素の色相との差が、所定の閾値以下であるか否かで判定する。ここで、色相の平均の計算に用いる周囲の画素数及び色相の差の閾値は、任意の値に設定可能とする。
均一色相エリア判定部501における判定結果に基づき、データマスク部502は、彩度計算部132により低彩度であると判定された画素が、均一色相エリアに属するか否か確認する。
データマスク部502は、対象の画素が均一色相エリアに属する場合は、彩度計算部132の計算結果を第2カウント部150に接続し、第2カウント部150はN値を加算する。
一方、データマスク部502は、対象の画素が均一色相エリアに属さない場合は、彩度計算部132の計算結果を第2カウント部150に与えない。このように、対象となる画素が均一色相エリアに属さない場合は、彩度計算部132の計算結果はマスクされ、第2カウント部150は、N値を加算しない。
なおここで、M値及びN値をカウントする際に、各画素の階調と各閾値との関係に応じて、重みづけした値をカウントすることも可能である。
比較部160は、実施例4と同様に、L値、M値、N値を比較し、分担割合決定部105を制御することで、バックライトを構成する複数の光源(RGB光源、白色光源)の点灯割合をブロック毎に決定する。
図28は、第2統計量取得部500における、M値、N値をカウントする処理を示すフローチャートである。
ステップS100、S101、S102、S103、S104の処理は、実施例4で説明した処理と同等である。
ステップS500で、均一色相エリア判定部501は、ブロック毎に画像を解析し、ブロック内のそれぞれの画素について、均一色相エリアに属する画素か否かを判定する。
ステップS501で、データマスク部502は、ステップS103で低彩度であると判定された画素が均一色相エリアに属するか否かを確認し、均一色相エリアに属する場合は、ステップS104に進む。均一画素エリアに属さない場合は、そのままフローチャートを抜ける。
以上のフローによると、高輝度で高彩度の画素数はMとなり、高輝度で低彩度かつ均一色相エリアに属する画素数はNとなる。
実施例8では、ブロック内の各画素の彩度に基づいてM値、N値をカウントするため、ブロック内に単色のR,G,Bが同等な面積で存在する場合においても、M値を加算することができる。
以上により求めたL,M,N値に基づいて、実施例4と同様に分担割合決定部105は、バックライトを構成する複数の光源(RGB光源、白色光源)の点灯割合をブロック毎に決定することができる。
実施例8によれば、画像データにおいて、閾値より低彩度である低彩度画素が所定の第2条件を満たす態様で分布している場合、そうでない場合よりも第2光源(広帯域光源)の発光量を大きくする。第2条件を満たす態様とは、実施例8では、低彩度画素が、当該低彩度画素の色相に近い色相の画素が均一に存在する領域に属していることである。
実施例8によれば、彩度の高い領域においてはRGB光源を用いた広色域表示を行うことができる。
更に、色相が均一な低彩度なエリアにおいては、白色光源を用いて見え方の個人差を抑制することができる。
(実施例9)
次に本発明の実施例9を説明する。他の実施例と同等の機能を持つ構成要素には同一の符号をつけ、詳しい説明は省略する。
実施例9は、実施例4の構成要素を一部変化させたものである。
実施例4では、入力画像の彩度に応じて、RGB光源と白色光源を使い分けることで、広色域表示と、見え方の個人差を抑制した表示が可能となる方法を示した。しかし、ブロック内の全画素数に対して、高輝度高彩度な画素や高輝度低彩度な画素が殆どない場合は
、ブロックを点灯するRGB光源と白色光源の点灯比率を、予め定めた固定値としていた。
そこで実施例9では、全画素数に対して、高輝度高彩度な画素や高輝度低彩度な画素が殆どないブロックにおいては、その周辺ブロックのRGB光源と白色光源の点灯割合を踏まえることで、より画像に適した点灯割合を決定する。
より詳しくは、実施例4の図20のステップS115においては、M、N値から光源の点灯割合が決定できない場合、決め打ちの割合を使用していた。このような場合に、注目しているブロックの周囲のブロックの点灯状況を表すM、N値を用いて、注目しているブロックの点灯割合を決定する。
図29は、実施例9にかかる表示装置600の構成図である。
表示装置600を構成する各ブロックの役割を説明する。
実施例4の表示装置100における分担割合決定部105が、実施例9では図29に記載の分担割合仮決定部601と、割合未決定ブロック調整部602に置き換わる。そして、その他の構成要素は、実施例4と同じものである。
図30は、比較部160及び、分担割合仮決定部601の処理を示すフローチャートである。
実施例4と同様に、ステップS110、S111、S112、S114の処理は比較部160で行われる。
ステップS113の処理は、分担割合仮決定部601で行われるが、処理内容は実施例4の分担割合決定部105で行われる処理と同等である。
ステップS600を通過するのは、ブロック内の全画素数Lに対してM値又はN値が十分小さい場合である。実施例9では、M値又はN値を100倍してもL値よりも小さいか否かにより判定する。
この場合は、M値、N値のみで点灯割合を決定すると、少量の輝点の彩度が、ブロック全体の光源に影響を与えてしまう。そこで、ステップS600では点灯割合を決定せずに、当該ブロックに対して点灯割合が未決定であることを示すフラグを立てる。
そして、フラグの立ったブロックに対しては、注目しているブロックの周辺ブロックのM値、N値も用いて、バックライト輝度値のRGB光源及び白色光源の分担割合を決定する。この処理の概要を、図31の模式図、図32のフローチャートを用いて説明する。
図31は、注目ブロックとその周辺ブロックの位置関係を説明する模式図である。
各ブロックは、バックライトを調光可能なサイズに分割したブロックを意味する。
ここで各ブロックのM値、N値、L値を次のように定義する。

注目ブロック: (Mc,Nc,Lc)
注目ブロックの斜め隣: (Md#,Nd#,Ld#)
注目ブロックの上下左右: (Madj#,Nadj#,Ladj#)
#は数字の1〜4を意味する
そして、斜め及び上下左右の周辺ブロックのM値、N値、L値を考慮して重み付けした、注目ブロックにおける補正済みのM値、N値、L値を、次のように定義する。

Mcomb,Ncomb,Lcomb
一例として、注目ブロックからの距離に応じてM値、N値、L値の重み付けを行い、以下のように関係式を定義する。

Mcomb=Mc+(Madj1+Madj2+Madj3+Madj4)×0.5+(Md1+Md2+Md3+Md4)×0.25
Ncomb=Nc+(Nadj1+Nadj2+Nadj3+Nadj4)×0.5+(Nd1+Nd2+Nd3+Nd4)×0.25
Lcomb=Lc+(Ladj1+Ladj2+Ladj3+Ladj4)×0.5+(Ld1+Ld2+Ld3+Ld4)×0.25
以上により、Mcomb,Ncomb,Lcombは、注目ブロックの周辺ブロックを考慮したM値、N値、L値であり、これらの値を用いて、注目ブロックのバックライト輝度値のRGB光源及び白色光源の分担割合を決定する。
図32は、点灯割合が未決定であり、図30のステップS600でフラグが立ったブロックに対して実施する処理を示すフローチャートである。フラグの立っていないブロックに対しては、図32の処理を実施する必要はない。
全てのステップは、図29の割合未決定ブロック調整部602にて処理される。
ステップS650で、図31の模式図で説明した計算に従い、Ncomb値、Mcomb値,Lcomb値を得る。
ステップS601で、Ncomb値、Mcomb値の和が0でなければステップS602に進む。即ち、注目ブロックとその周辺ブロックを含めて、高輝度高彩度な画素か、高輝度低彩度な画素が少なくとも1画素あればS602に進み、ない場合はS606に進む。
ステップS602で、Mcomb>Ncombである場合は、ステップS603に進む。即ち、注目ブロックと周辺ブロックの重みづけした高輝度高彩度な画素数と、高輝度低彩度な画素数を比較して、高輝度高彩度な画素数が多ければステップS603に進む、そうでなければステップS605に進む。
ステップS603で、McombとLcombを比較し、McombがLcombよりも十分小さい場合は、ステップS606に進む。実施例9では、Mcombを100倍してもLcombよりも小さいか否かにより判定する。判定に用いる倍率は任意に設定可能とする。即ち、注目ブロックと周辺ブロックの重みづけした全画素数に対して、高輝度高彩度な画素が殆どなければステップS606に進み、そうでなければステップS604に進む。
ステップS605では、NcombとLcombを比較し、NcombがLcombよりも十分小さい場合は、ステップS606に進む。実施例9では、Ncombを100倍してもLcombよりも小さいか否かにより判定する。判定に用いる倍率は任意に設定可能とする。即ち、注目ブロックと周辺ブロックの重みづけした全画素数に対して、高輝度低彩度な画素が殆どなければステップS606に進み、そうでなければステップS604に進む。
ステップS604を通過するのは、Lcombに対してMcomb又はNcombが近い値をとる場合である。
この場合、割合未決定ブロック調整部602は、Mcomb、Ncombに基づいて、バックライト輝度値のRGB光源及び白色光源の分担割合を、それぞれMcomb/(Ncomb+Ncomb)、Ncomb/(Ncomb+Mcomb)とする。
これにより、注目ブロックと周辺ブロックの重みづけした高輝度高彩度の画素数Mcombと高輝度低彩度の画素数Ncombの割合に応じて、バックライトの点灯割合を調整する。
Mcombが大きいほどRGB光源の点灯割合を上げて、Ncombが大きいほど白色光源の点灯割合を上げる。
実施例9では、ブロック内に単色のR,G,Bが同等な面積で存在する場合においても、M値を加算することができるため、このような場合においてもRGB光源の点灯割合を上げることができる。
なお、ここに挙げた点灯割合の式は一例であり、これのみに限定するものではない。
ステップS606を通過するのは、注目ブロック及び周辺ブロックの重み付けした全画素数Lcombに対してMcombかつNcombが十分小さい場合である。
このため、Mcomb,Ncombを用いても、少量の輝点の彩度が、ブロック全体の光源に影響を与えてしまうことが考えられ、他の処理が必要となる。
一例として、このような場合にはバックライトの変化を抑制し、直前の点灯割合を維持するということが考えられる。
また、他の一例として、Mcomb、Ncombを用いずに、バックライト輝度値のRGB光源及び白色光源の分担割合を、それぞれ1/2倍することが考えられる。
なお、上記倍率は一例であり、ステップS606において、RGB光源のみを使い白色光源を使わない、白色光源のみを使いRGB光源を使わない、といった点灯割合の設定も可能である。
なお、ここで挙げた点灯割合の倍率は一例であり、これのみに限定するものではない。
実施例9によれば、入力画像に応じてRGB光源と白色光源を使い分けることができ、彩度の高い領域においてはRGB光源を用いた広色域表示を行いつつ、彩度の低い領域においては、白色光源を用いて見え方の個人差を抑制することができる。
また、注目ブロックの周辺ブロックにおける光源の利用状況を踏まえて、注目ブロックで使用する光源を調正することができる。
また、1領域内に単色のR,G,Bが同等な面積で存在する場合においても、狭帯域のRGB光源を用いて高色域表示を行うことができる。
(実施例10)
次に本発明の実施例10を説明する。他の実施例と同等の機能を持つ構成要素には同一の符号をつけ、詳しい説明は省略する。
実施例10では、青(B)の見え方の個人差を抑制することを目的として、入力画像の青色画素の階調に基づき、狭帯域のRGB光源と広帯域のRGB光源を使い分ける装置、方法を説明する。実施例10では、バックライトユニットは赤色、緑色、狭帯域の青色、広帯域の青色の光を発する複数の発光部材を有する。狭帯域光源(第1光源)は、赤色、緑色、狭帯域の青色の光を発する発光部材から構成され、広帯域光源(第2光源)は、赤色、緑色、広帯域の青色の光を発する発光部材から構成される。
より詳しくは、RGBのうち、視覚特性の個人差が大きいBに着目して、2種類の青色光源を使い分ける。ここで、2種類の青色光源とは、広帯域の青色光源(ここではbB光源とする)及び、狭帯域の青色光源(ここではnB光源とする)のことである。
低輝度でBが暗い画素領域では、色の見え方の個人差を低減する目的で、RG光源と組み合わせて、広帯域の青色光源(bB光源)を使用する。
一方、低輝度だがBの明るい画素領域では、広色域表示を行う目的で、RG光源と組み合わせて、狭帯域のB光源(nB光源)を使用する。
また、高輝度の画像領域では、色の見え方の個人差を抑制する目的で、RG光源と組み合わせて、広帯域の青色光源(bB光源)を使用する。
図33は、実施例10にかかる表示装置700の構成図である。
表示装置700は、入力された画像データを表示するためのLCD等の装置であり、入力する画像データに応じてバックライトを調光する機能を有する。
ここで、バックライトは複数のブロックに分割されており、ブロック毎に独立して発光量を制御可能である。
表示装置700は、表示装置100とは異なり、バックライトの各ブロックには、RG光源、狭帯域のB光源(nB光源)、広帯域のB光源(bB光源)があり、入力する画像データに応じて、nB光源とbB光源を使い分ける機能を有する。
表示装置700を構成する各ブロックの役割を説明する。
画像入力部101、第1統計量取得部102、目標輝度算出部103、分担割合決定部105、補正値計算部111、補正部112、パネル部113は、実施例4と同等のものである。
第2統計量取得部701は、画像入力部101から入力された画像を複数のブロックに分割して処理し、特定の条件を満たす画素の数を、ブロック毎にカウントした量(第2統計量)を得る。第2統計量取得部701の詳細は、図34の説明で後述する。
分担割合決定部105は、第2統計量取得部701で取得したブロック毎の第2統計量を用いて、ブロック毎に表示装置100のバックライトを構成する複数の光源(RG光源、nB光源、bB光源)の点灯割合を決定する。
具体的には、目標輝度算出部103の出力は、nBバックライト部704とbBバックライト部705とRGバックライト部707を組み合わせて点灯させたときの目標とする輝度値である。
なお、分担割合決定部105の出力は、実施例4とは異なり、RG光源とnB光源を一緒に点灯する場合と、RG光源とbB光源を一緒に点灯する場合の、輝度の分担割合となる。
即ち、各パラメータを以下のように定義すると、次の関係式が成り立つ。

パラメータ
目標輝度算出部による目標輝度:Bt
RGバックライト部707とnBバックライト部704での目標輝度:Bn
RGバックライト部707とbBバックライト部705での目標輝度:Bb
分担割合決定部105によるRG光源+nB光源の分担割合:Rn
分担割合決定部105によるRG光源+bB光源の分担割合:Rb
(=1−Rn)

関係式
Bt=Bn+Bb
Bn=Bt*Rn
Bb=Bt*Rb
RGnB光源決定部702は、目標輝度算出部103と分担割合決定部105の出力に従い、表示装置700のRG光源とnB光源を点灯するためのPWM値を、ブロック毎に
決定する。
具体的には、RGnB光源決定部702は、RGバックライト部707とnBバックライト部711を同一のPWM値で駆動する際の、PWM値と輝度の関係を示すテーブルを有する。
そして、RGnB光源決定部702は、目標輝度算出部103と分担割合決定部105部の出力から、nBバックライト部704の分担する目標輝度を定め、テーブルを参照してPWM値を決定する。
RGbB光源決定部703は、目標輝度算出部103と分担割合決定部105の出力に従い、表示装置700のRG光源とbB光源を点灯するためのPWM値を、ブロック毎に決定する。
具体的には、RGbB光源決定部703は、RGバックライト部707とbBバックライト部705を同一のPWM値で駆動する際の、PWM値と輝度の関係を示すテーブルを有する。
そして、RGbB光源決定部703は、目標輝度算出部103と分担割合決定部105部の出力から、bBバックライト部715の分担する目標輝度を定め、テーブルを参照してPWM値を決定する。
なお、バックライト光源がそれぞれLEDである場合、光源のPWM値と発光による輝度はほぼ比例の関係にある。このため、RGバックライト部707を目標輝度で発光する際のPWM値は、RG光源PWM値決定部706において、RGnB光源決定部702とRGbB光源決定部703の出力するPWM値の和として簡単に求まる。
bBバックライト部705は、表示装置700のバックライトを構成するbB光源であり、複数のブロックに分割されている。各ブロックを駆動するPWM値を調整することにより、ブロック毎に独立して発光量を制御可能である。
nBバックライト部704は、表示装置700のバックライトを構成するnB光源であり、複数のブロックに分割されている。各ブロックを駆動するPWM値を調整することにより、ブロック毎に独立して発光量を制御可能である。
RGnB光源決定部702及びRGbB光源決定部703の出力に基づき、RGバックライト部707を発光制御する流れを下記説明する。
前述のように、RGnB光源決定部702が出力するPWM値は、RG光源とnB光源を組み合わせた場合の目標輝度に対応するPWM値である。
また、RGbB光源決定部703が出力するPWM値は、RG光源とbB光源を組み合わせた場合の目標輝度に対応するPWM値である。
このため、RGnB光源決定部702とRGbB光源決定部703が出力するPWM値を組み合わせることで、RG光源を駆動するPWM値が求まる。
特に、光源がLEDである場合は、光源を駆動するPWM値と発光による輝度はほぼ比例の関係にあるため、これらのPWM値を加算すれば、RG光源を駆動するPWM値が求まる。
RGバックライト部707は、表示装置700のバックライトを構成するRG光源であり、複数のブロックに分割されている。各ブロックを駆動するPWM値を調整することにより、ブロック毎に独立して発光量を制御可能である。
輝度推測部708は、RGnB光源決定部702及びRGbB光源決定部703及びRG光源PWM値決定部706で決定した各ブロックのPWM値に基づき、バックライトの輝度分布を推測演算する。
図34は、実施例10の第2統計量取得部701の構成図である。
第2統計量取得部701に記載の、ブロック内カウント部130、高輝度画素抽出部131、比較部160は、実施例4で説明したものと同等であり、低輝度画素抽出部201、第1青階調判定部202は、実施例5で説明したものと同等である。
第1カウント部740は、第1青階調判定部202で青階調が閾値B1Hthよりも高くなる画素の数(ここではMと表現する)をカウントする。ここで、閾値B1Hthは任意の値が設定可能である。
第2カウント部750は、第1青階調判定部202が閾値B1Lthよりも低くなる画素の数と、高輝度画素抽出部131が高輝度であるとして抽出した画素の数の和(ここではNと表現する)をカウントする。
なおここで、M値及びN値をカウントする際に、彩度と各閾値との関係に応じて、重みづけした値をカウントすることも可能である。
図35は、第2統計量取得部701における、M値、N値をカウントする処理を示すフローチャートである。
ステップS200、S201、S204の処理は、実施例5で説明した処理と同等である。
ステップS200、S201と進み低輝度だがBは明るいと判定された画素では、ステップS700に進み、第1カウント部740は、M値を加算する。
ステップS200、S201と進み低輝度でBが暗いと判定された画素か、ステップS200、S204と進み高輝度と判定された画素では、ステップS701に進み、第2カウント部750は、N値を加算する。
以上のフローによると、低輝度だがBの明るい画素数がMとなり、高輝度の画素数と低輝度でBの暗い画素数の和がNとなる。
実施例10では、ブロック内の各画素の彩度に基づいてM値、N値をカウントするため、ブロック内に単色のR,G,Bが同等な面積で存在する場合においても、M値を加算することができる。
以上により求めたL,M,N値に基づいて、実施例4と同様に分担割合決定部105は、表示装置700のバックライトを構成する複数の光源(RG光源、nB光源、bB光源)の点灯割合をブロック毎に決定することができる。
実施例10によれば、表示する画像が、高輝度な場合及び低輝度でBが暗い場合において色の見え方の個人差を抑制できる。
更に、表示する画像が、低輝度だがBが明るい場合は、広色域表示を行うことができる。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
3:分散度検出部、4:光源選択処理部、6:表示部、71:液晶パネルユニット、72:バックライトユニット

Claims (22)

  1. 独立に発光を制御可能な狭帯域の第1光源と広帯域の第2光源とを有する発光手段と、
    画像データに基づき前記発光手段からの光の透過率を制御することで画像を表示する表示手段と、
    前記画像データにおける画素の彩度の分布に基づき前記第1光源と前記第2光源の発光を制御する制御手段と、
    を備える表示装置。
  2. 前記制御手段は、前記画像データにおいて、閾値より低彩度である低彩度画素が画像内で分散して分布していることを示す第1条件を満たす場合、そうでない場合よりも前記第1光源の発光量を大きくする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記制御手段は、前記低彩度画素が画像内で連続して存在する領域の面積が閾値以下である場合に前記第1条件が成り立つと判定する請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記制御手段は、前記低彩度画素が画像内で存在する領域の空間周波数が閾値以上である場合に前記第1条件が成り立つと判定する請求項2に記載の表示装置。
  5. 前記制御手段は、前記画像データにおいて、閾値より高彩度である高彩度の画素数が閾値以上ある場合、そうでない場合よりも前記第1光源の発光量を大きくする請求項1に記載の表示装置。
  6. 前記制御手段は、前記高彩度の画素数が多いほど、前記第1光源の発光量を大きくする請求項5に記載の表示装置。
  7. 前記制御手段は、前記画像データにおいて、閾値より低輝度かつ青の階調が閾値より高階調の画素数が閾値以上である態様で分布している場合、そうでない場合よりも前記第1光源の発光量を大きくする請求項1に記載の表示装置。
  8. 前記制御手段は、前記低輝度かつ青の階調が前記高階調の画素数が多いほど、前記第1光源の発光量を大きくする請求項7に記載の表示装置。
  9. 前記制御手段は、前記画像データにおいて、閾値より高輝度かつ青の階調が閾値より低階調の画素数が閾値以上である態様で分布している場合、そうでない場合よりも前記第1光源の発光量を大きくする請求項1に記載の表示装置。
  10. 前記制御手段は、前記高輝度かつ青の階調が前記低階調の画素数が多いほど、前記第1光源の発光量を大きくする請求項9に記載の表示装置。
  11. 前記制御手段は、前記画像データにおいて、閾値より高輝度かつ青の階調が閾値より高階調の画素数、又は、閾値より低輝度かつ青の階調が閾値より低階調の画素数が多いほど、前記第2光源の発光量を大きくする請求項7〜10のいずれか1項に記載の表示装置。
  12. 前記制御手段は、閾値より高輝度の画素数、又は、閾値より低輝度かつ青の階調が閾値より低階調の画素数が多いほど、前記第2光源の発光量を大きくする請求項7又は8に記載の表示装置。
  13. 前記第1光源は複数の異なる色の発光部材から構成され、
    前記制御手段は、前記発光部材の前記複数の色の各々に近い色の階調が閾値より高階調
    の画素数が閾値以上である態様で分布している場合、そうでない場合よりも前記第1光源の発光量を大きくする請求項1に記載の表示装置。
  14. 前記制御手段は、前記発光部材の前記複数の色の各々に近い色が前記高階調の画素数が多いほど、前記第1光源の発光量を大きくする請求項13に記載の表示装置。
  15. 前記制御手段は、前記画像データにおいて、閾値より低彩度である低彩度画素が所定の第2条件を満たす態様で分布している場合、そうでない場合よりも前記第2光源の発光量を大きくする請求項1に記載の表示装置。
  16. 前記制御手段は、前記低彩度画素が、当該低彩度画素の色に近い色の画素が均一に存在する領域に属している場合、前記第2条件が成り立つと判定する請求項15に記載の表示装置。
  17. 前記制御手段は、前記低彩度画素が、当該低彩度画素の色相に近い色相の画素が均一に存在する領域に属している場合、前記第2条件が成り立つと判定する請求項15に記載の表示装置。
  18. 前記発光手段は、独立に発光を制御可能な複数のブロックから構成され、各ブロックは前記第1光源と前記第2光源を有し、
    前記制御手段は、前記ブロック毎に前記第1光源と前記第2光源の発光を制御する請求項1〜17のいずれか1項に記載の表示装置。
  19. 前記制御手段は、周囲のブロックにおける前記第1光源と前記第2光源の発光量にも基づき、前記第1光源と前記第2光源の発光を制御する請求項18に記載の表示装置。
  20. 前記発光手段は、赤色、緑色、青色、白色の光を発する複数の発光部材を有し、
    前記第1光源は、赤色、緑色、青色の光を発する発光部材から構成され、
    前記第2光源は、白色を発する発光部材から構成される請求項1〜19のいずれか1項に記載の表示装置。
  21. 前記発光手段は、赤色、緑色、狭帯域の青色、広帯域の青色の光を発する複数の発光部材を有し、
    前記第1光源は、赤色、緑色、狭帯域の青色の光を発する発光部材から構成され、
    前記第2光源は、赤色、緑色、広帯域の青色の光を発する発光部材から構成される請求項1〜19のいずれか1項に記載の表示装置。
  22. 独立に発光を制御可能な狭帯域の第1光源と広帯域の第2光源とを有する発光手段と、
    画像データに基づき前記発光手段からの光の透過率を制御することで画像を表示する表示手段と、
    を備える表示装置の制御方法であって、
    前記画像データにおける画素の彩度の分布を取得する工程と、
    前記画素の彩度の分布に基づき前記第1光源と前記第2光源の発光を制御する工程と、を有する表示装置の制御方法。
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