JP2017083138A - ヒートパイプ - Google Patents

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【課題】トップヒートにおいても、良好な最大熱輸送量を有し、また、熱抵抗を低減できるヒートパイプを提供することである。【解決手段】コンテナと、該コンテナの内部に封入された作動流体と、前記コンテナの内面に設けられた、金属粉を焼結させた焼結金属からなるウィックと、を有するヒートパイプであって、前記コンテナの吸熱部における前記ウィックの占有率が、65%〜90%であり、前記コンテナの放熱部における前記ウィックの占有率よりも大きいヒートパイプ。【選択図】図1

Description

本発明は、トップヒートでも、良好な最大熱輸送量を有し、さらには熱抵抗の小さい、優れた熱輸送特性を有するヒートパイプに関するものである。
電気・電子機器に搭載されている半導体素子等の電子部品は、高機能化に伴う高密度搭載等により、発熱量が増大し、近年、その冷却がより重要となっている。電子部品の冷却方法として、ヒートパイプが使用されることがある。
また、ヒートパイプは、用途や使用条件によっては、吸熱部が放熱部よりも高い位置となる、いわゆる、トップヒートにおいて、優れた冷却能力を発揮することが要求されることがある。上記から、トップヒートにおいても、良好な最大熱輸送量を有し、熱抵抗も小さいヒートパイプが要求されることがある。
そこで、ヒートパイプ内面に溝が形成され、その内側に網、繊維束、焼結金属などの多孔性または細孔性のウィックが配置された複合ウィックヒートパイプであって、放熱部内面の少なくとも一部をグルーブのみとした複合ウィックヒートパイプが提案されている(特許文献1)。つまり、特許文献1では、放熱部の熱抵抗を低減することでヒートパイプ全体の熱抵抗を低減して、トップヒートに対応するというものである。
しかし、特許文献1では、放熱部の内面に、ウィックがグルーブのみの部位が存在するので、吸熱部と放熱部との高低差の大きいトップヒートモードでは、放熱部の毛細管力が不十分となって、結果、最大熱輸送量が低下してしまうという問題があった。
特開昭61−36694号公報
上記事情に鑑み、本発明は、トップヒートにおいても、良好な最大熱輸送量を有し、また、熱抵抗を低減できるヒートパイプを提供することを目的とする。
本発明の態様は、コンテナと、該コンテナの内部に封入された作動流体と、前記コンテナの内面に設けられた、金属粉を焼結させた焼結金属からなるウィックと、を有するヒートパイプであって、前記コンテナの吸熱部における前記ウィックの占有率が、65%〜90%であり、前記コンテナの放熱部における前記ウィックの占有率よりも大きいヒートパイプである。
本明細書中、「ウィックの占有率」とは、コンテナの長軸方向に対して直交方向の所定のコンテナ断面において、(ウィックの占める面積/コンテナ内部の面積)×100にて求められる値を意味する。また、「ウィックの占める面積」とは、コンテナの長軸方向に対して直交方向の所定のコンテナ断面におけるウィック全体の面積を意味し、該ウィック全体の面積には、ウィック内部の空隙部分も含まれる。
本発明の態様は、前記コンテナの、長軸方向に対して直交方向の断面の内断面積が、38mm以上であるヒートパイプである。
本発明の態様は、前記コンテナの、長軸方向に対して直交方向の断面形状が、円形、アスペクト比0.5以上の楕円形または丸角長方形であるヒートパイプである。
本発明の態様は、前記ウィックが、前記吸熱部と前記放熱部との間の部位に、テーパ形状を有するヒートパイプである。
本発明の態様は、前記放熱部に位置する前記ウィックの細孔半径が、前記吸熱部に位置する前記ウィックの細孔半径よりも大きいヒートパイプである。
本発明の態様は、上記ヒートパイプを使用したヒートシンクである。
本発明の態様によれば、コンテナの吸熱部におけるウィックの占有率がコンテナの放熱部におけるウィックの占有率よりも大きく、かつコンテナの吸熱部におけるウィックの占有率が65%〜90%であることにより、トップヒートの使用条件であっても、熱抵抗を低減しつつ、良好な最大熱輸送量を得ることができる。良好な最大熱輸送量を得ることができるのは、トップヒートでは、放熱部にて液化した作動流体が吸熱部側へ還流するにあたり、重力の作用によって該還流が阻害されて最大熱輸送量が低下してしまうところ、本発明の態様では、65%〜90%である吸熱部のウィックの占有率が放熱部のウィックの占有率よりも大きいことにより、吸熱部の毛細管力が相対的に大きくなるので、液相の作動流体が放熱部から吸熱部側へ円滑に還流し、また、ウィック(焼結金属)の空隙に保持される作動流体の量が、放熱部よりも吸熱部の方が多くなるためである。また、熱抵抗を低減できるのは、吸熱部におけるウィックの占有率が90%以下の範囲であるためである。
また、本発明の態様によれば、コンテナの吸熱部におけるウィックの占有率がコンテナの放熱部におけるウィックの占有率よりも大きく、かつコンテナの吸熱部におけるウィックの占有率が65%以上であることにより、トップヒートの使用条件であっても、吸熱部における作動流体の枯渇を防止でき、結果、最大熱輸送量の低下を防止できる。また、コンテナに封入する作動流体量の増大に応じて、最大熱輸送量は増大するものの熱抵抗も増大するところ、本発明の態様では、放熱部に作動流体の液溜まりの発生を防止できるので、熱抵抗を低減できる。
さらに、ウィック(焼結金属)の空隙に保持される作動流体の量が、吸熱部にて多いので、低温環境であってもヒートパイプが起動しやすい。
本発明の態様によれば、コンテナの、長軸方向に対して直交方向の断面の内断面積が、38mm以上であることにより、トップヒートの使用条件であっても、確実に、良好な最大熱輸送量を得ることができる。
本発明の態様によれば、ウィックが、吸熱部と放熱部との間の部位にテーパ形状を有することにより、吸熱部側から放熱部側への気相の作動流体の流れ及び放熱部側から吸熱部側への液相の作動流体の流れの圧力損失を抑制できるので、確実に、良好な最大熱輸送量を得ることができる。
本発明の態様によれば、放熱部に位置するウィックの細孔半径が、吸熱部に位置するウィックの細孔半径よりも大きいことにより、放熱部の作動流体の還流抵抗が相対的により小さくなるので、液相の作動流体が放熱部から吸熱部側へより円滑に還流できる。
(a)図は、本発明の第1実施形態例に係るヒートパイプの側面断面図、(b)図は、(a)図のA−A断面図である。 本発明の第2実施形態例に係る平面型ヒートパイプの側面断面図である。
以下に、本発明の第1実施形態例に係るヒートパイプについて、図面を用いながら説明する。
図1に示すように、第1実施形態例に係るヒートパイプ1は、径方向の断面形状が円形状である管材からなるコンテナ10と、コンテナ10内部に封入された作動流体(図示せず)と、コンテナ10の内面に設けられたウィック20と、を備えている。ウィック20は、金属粉を焼結させた焼結金属であり、コンテナ10の内周面全体に設けられている。
図1(b)に示すように、ウィック20は、コンテナ10の長手方向全体にわたって、径方向の断面形状が所定の肉厚を有する円筒形となっている。従って、上記したウィック20の形状に対応して、蒸気流路14の径方向の断面形状は、コンテナ10の長手方向全体にわたって、所定の内径を有する円形状となっている。
図1(a)に示すように、ヒートパイプ1では、ウィック20のうち、コンテナ10の吸熱部11の位置に対応する吸熱部ウィック部21の厚さが、吸熱部11以外の部位のウィック20の厚さ、すなわち、コンテナ10の放熱部12の位置に相当する放熱部ウィック部22の厚さ及びコンテナ10の断熱部13の位置に相当する断熱部ウィック部23の厚さよりも、厚い態様となっている。また、吸熱部ウィック部21の厚さは均一または略均一であり、放熱部ウィック部22の厚さも均一または略均一であり、断熱部ウィック部23の厚さも均一または略均一となっている。さらに、ヒートパイプ1では、放熱部ウィック部22の厚さと断熱部ウィック部23の厚さは同じまたは略同じとなっている。
コンテナ10は、吸熱部11、放熱部12及び断熱部13とも、同じ径となっている。従って、吸熱部ウィック部21におけるウィックの占有率は、放熱部ウィック部22におけるウィックの占有率よりも大きい態様となっている。また、ウィック20のうち、吸熱部ウィック部21と放熱部ウィック部22との間、ヒートパイプ1では吸熱部ウィック部21と断熱部ウィック部23との境界部には、段状の段差部24が形成されている。なお、ヒートパイプ1では、放熱部ウィック部22の厚さと断熱部ウィック部23の厚さは同じなので、吸熱部ウィック部21におけるウィックの占有率は、断熱部ウィック部23におけるウィックの占有率よりも大きい態様となっている。
上記から、吸熱部11における蒸気流路14の内径は、放熱部12(及び断熱部13)における蒸気流路14の内径よりも小さくなっている。
ヒートパイプ1では、吸熱部ウィック部21のウィックの占有率が放熱部ウィック部22のウィックの占有率よりも大きいことにより、吸熱部11の毛細管力が相対的に大きくなるので、トップヒートであっても、液相の作動流体は放熱部12から吸熱部11側へ円滑に還流できる。さらには、吸熱部ウィック部21のウィックの占有率が放熱部ウィック部22のウィックの占有率よりも大きいことに対応して、吸熱部ウィック部21の空隙に保持される作動流体の量が、放熱部ウィック部22の空隙に保持される作動流体の量よりも多くなる。従って、ヒートパイプ1は、トップヒートであっても、良好な最大熱輸送量を得ることができる。
また、ヒートパイプ1では、吸熱部ウィック部21の空隙に保持される作動流体の量が多くなるので、吸熱部11における作動流体の不足を防止できる点からも、良好な最大熱輸送量を得ることができる。さらには、上記の通り、液相の作動流体は放熱部12から吸熱部11側へ円滑に還流できるので、放熱部12における作動流体の液溜まりの発生を防止でき、結果、熱抵抗を低減できる。
なお、吸熱部11は、ヒートパイプ1の一方の端部であり、被冷却対象である発熱体(図示せず)と熱的に接続された部位である。放熱部12は、ヒートパイプ1の他方の端部であり、図示しない熱放出手段(例えば、放熱フィン等)と熱的に接続された部位である。また、断熱部13は、ヒートパイプ1の前記一方の端部(吸熱部11)と前記他方の端部(放熱部12)との間の部位、すなわち、ヒートパイプ1の中央部であり、被冷却対象である発熱体とも熱放出手段とも熱的に接続されていない部位である。
吸熱部ウィック部21におけるウィックの占有率は、65%〜90%の範囲となっている。上記範囲により、ヒートパイプ1の良好な最大熱輸送量を維持しつつ、ヒートパイプ1の熱抵抗を低減できる。上記範囲は、65%〜90%であれば、特に限定されないが、より優れた最大熱輸送量を得る点から65%〜85%が好ましく、コンテナ10の内断面積の大小に関わらず、確実に、良好な最大熱輸送量を得る点から70%〜80%が特に好ましい。
放熱部ウィック部22におけるウィックの占有率は、吸熱部ウィック部21におけるウィックの占有率よりも小さければ特に限定されないが、良好な最大熱輸送量を得る点から吸熱部ウィック部21のウィックの占有率よりも15%以上小さいウィックの占有率が好ましい。また、放熱部ウィック部22のウィックの占有率としては、例えば、40%〜60%を挙げることができる。なお、ヒートパイプ1では、放熱部ウィック部22の厚さと断熱部ウィック部23の厚さは同じなので、断熱部ウィック部23におけるウィックの占有率は、放熱部ウィック部22におけるウィックの占有率と同じとなっている。
また、コンテナ10の内断面積は、特に限定されないが、上記した吸熱部ウィック部21を厚くする効果を確実に得る点から、38mm以上が好ましく、64mm以上が特に好ましい。なお、コンテナ10の内断面積は、ヒートパイプ1の使用状況や要求される熱輸送量に応じて適宜選択可能である。また、内断面積の上限値は、例えば、400mmである。
また、吸熱部ウィック部21に使用されるウィックの細孔半径と放熱部ウィック部22に使用されるウィックの細孔半径との大小関係は特に限定されないが、放熱部ウィック部22の作動流体の還流抵抗を相対的により小さくして放熱部12から吸熱部11側へ液相の作動流体をより円滑に還流させる点から、放熱部ウィック部22に使用されるウィックの細孔半径が、吸熱部ウィック部21に使用されるウィックの細孔半径よりも大きいことが好ましい。また、ウィックの材料となる金属粉の金属種は、適宜選択可能であり、例えば、銅粉等を挙げることができる。また、細孔半径の大きさは、簡易的には、例えば、ウィックの焼結金属の顕微鏡(例えば、SEM等)写真からの画像解析等により測定でき、詳細には、例えば、ガス吸着法や水銀圧入法等により測定できる。
コンテナ10の材料としては、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ニッケル合金、ステンレス等を挙げることができる。また、コンテナ10に封入する作動液としては、コンテナ10の材料との適合性に応じて、適宜選択可能であり、例えば、水、代替フロン、パーフルオロカーボン、シクロペンタン等を挙げることができる。
次に、本発明の第2実施形態例に係るヒートパイプについて、図面を用いながら説明する。なお、第1実施形態例に係るヒートパイプと同じ構成要素については、同じ符号を用いて説明する。
図2に示すように、第2実施形態例に係るヒートパイプ2では、断熱部ウィック部33(図では、断熱部ウィック部33の長手方向中央部近傍)に、段差部が形成され、該段差部は、テーパ形状、すなわち、テーパ形状の段差34となっている。また、ヒートパイプ2は、ヒートパイプ1と同様に、径方向の断面が円形状である管材からなるコンテナ10の内周面全体に、ウィック30が設けられている。
ヒートパイプ2では、ウィック30のうち、吸熱部ウィック部31の厚さと断熱部ウィック部33のうち吸熱部ウィック部31の境界部からテーパ形状の段差34までの厚さが、放熱部ウィック部32の厚さと断熱部ウィック部33のうち放熱部ウィック部32の境界部からテーパ形状の段差34までの厚さよりも、厚い態様となっている。また、吸熱部ウィック部31の厚さは均一または略均一であり、断熱部ウィック部33のうち吸熱部ウィック部31の境界部からテーパ形状の段差34までの厚さは均一または略均一である。さらに、放熱部ウィック部32の厚さは均一または略均一であり、断熱部ウィック部33のうち放熱部ウィック部32の境界部からテーパ形状の段差34までの厚さは、均一または略均一である。ヒートパイプ2では、吸熱部ウィック部31の厚さは、断熱部ウィック部33のうち吸熱部ウィック部31の境界部からテーパ形状の段差34までの厚さと同じまたは略同じであり、放熱部ウィック部32の厚さは、断熱部ウィック部33のうち放熱部ウィック部32の境界部からテーパ形状の段差34までの厚さと同じまたは略同じである。
テーパ形状の段差34の角度は、特に限定されないが、作動流体の流れの圧力損失を低減する点から、ヒートパイプ2の長軸に対して角度4°〜7°が好ましく、5°〜6°が特に好ましい。
ヒートパイプ2でも、ヒートパイプ1と同様に、吸熱部ウィック部31のウィックの占有率が放熱部ウィック部32のウィックの占有率よりも大きいので、吸熱部11の毛細管力が相対的に大きくなり、トップヒートであっても、液相の作動流体は放熱部12から吸熱部11側へ円滑に還流できる。
次に、本発明のヒートパイプの使用方法例について、説明する。本発明のヒートパイプは、トップヒートでも良好な熱輸送特性を有するので、例えば、自動車に搭載された発熱体の冷却用として使用することができる。つまり、自動車は登坂時には、前方が高くなり、また搭載された電子部品等に負荷がかかって電子部品等からの発熱量が増大するところ、本発明のヒートパイプは、トップヒートモードであっても良好な熱輸送特性を有するので、該電子部品等に対して、良好な冷却信頼性を有する。また、本発明のヒートパイプは、ヒートシンクに使用することもでき、該ヒートシンクは、トップヒートモードであっても良好な冷却信頼性を有する。
次に、本発明のヒートパイプの製造方法例について、説明する。製造方法は特に限定されないが、例えば、円形状の管材の長さ方向に沿って、径方向に所定の段差を有する芯棒を挿入し、管材の内面と芯棒の外面との間に形成された空隙部にウィックとなる金属粉を充填する。その後、加熱処理して、管材の内面に金属焼結体であるウィックを形成する。その後、芯棒を管材から引き抜いて、作動流体を封入することにより、本発明のヒートパイプを製造することができる。
次に、本発明の他の実施形態例について、説明する。上記第1実施形態例では、吸熱部ウィック部と断熱部ウィック部との境界部に、段状の段差部が形成されていたが、これに代えて、断熱部ウィック部に段状の段差部が形成されてもよく、放熱部ウィック部と断熱部ウィック部との境界部に段状の段差部が形成されてもよい。また、上記第1実施形態例では、段状の段差部は1段であったが、2段以上の階段状としてもよい。さらに、上記第2実施形態例では、断熱部ウィック部にテーパ形状の段差が形成されていたが、これに代えて、吸熱部ウィック部と断熱部ウィック部との境界部にテーパ形状の段差が形成されてもよく、放熱部ウィック部と断熱部ウィック部との境界部にテーパ形状の段差が形成されてもよい。また、上記各実施形態例では、コンテナの長軸方向に対して直交方向の断面形状は円形状であったが、該断面形状は、特に限定されず、円形状に代えて、例えば、楕円形状(例えば、アスペクト比0.5以上の楕円形状)、丸角長方形、多角形状(例えば、四角形状等)等でもよい。
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
使用ヒートパイプについて
ヒートパイプの長さは330mmであり、このうち、吸熱部55mm、断熱部15mm、放熱部230mmとした。また、ヒートパイプのコンテナの長軸方向に対して直交方向の断面形状は円形状であり、コンテナの内断面積は180mmである。作動流体として水を使用し、銅粉を焼結してウィックを作製した。
作動温度は60℃、熱抵抗は250W入熱時にて測定した。なお、ウィックの厚さ2.4mmはウィックの占有率54%であり、ウィックの厚さ3.6mmはウィックの占有率73%である。
上記ヒートパイプについて、最大熱輸送量と熱抵抗の結果を、下記表1に示す。
Figure 2017083138
上記表1から、ヒートパイプを角度22°にて傾斜させたトップヒートにおいて、吸熱部ウィック部の厚さと放熱部ウィック部の厚さが同じである比較例に対し、吸熱部ウィック部の厚さを放熱部ウィック部の厚さよりも厚くした実施例は、いずれも優れた最大熱輸送量を有し、熱抵抗も大幅に改善した。
本発明のヒートパイプは、トップヒートでも良好な熱輸送特性を有するので、広汎な分野で利用可能であり、例えば、自動車に搭載された発熱体の冷却用としての利用価値が高い。
1、2 ヒートパイプ
10 コンテナ
11 吸熱部
12 放熱部
20、30 ウィック
34 テーパ形状の段差

Claims (6)

  1. コンテナと、該コンテナの内部に封入された作動流体と、前記コンテナの内面に設けられた、金属粉を焼結させた焼結金属からなるウィックと、を有するヒートパイプであって、
    前記コンテナの吸熱部における前記ウィックの占有率が、65%〜90%であり、前記コンテナの放熱部における前記ウィックの占有率よりも大きいヒートパイプ。
  2. 前記コンテナの、長軸方向に対して直交方向の断面の内断面積が、38mm以上である請求項1に記載のヒートパイプ。
  3. 前記コンテナの、長軸方向に対して直交方向の断面形状が、円形、アスペクト比0.5以上の楕円形または丸角長方形である請求項2に記載のヒートパイプ。
  4. 前記ウィックが、前記吸熱部と前記放熱部との間の部位に、テーパ形状を有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のヒートパイプ。
  5. 前記放熱部に位置する前記ウィックの細孔半径が、前記吸熱部に位置する前記ウィックの細孔半径よりも大きい請求項1乃至4のいずれか1項に記載のヒートパイプ。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のヒートパイプを使用したヒートシンク。
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