JP2017083119A - 成形体下部支持装置、成形体下部支持方法、燃料電池セルスタックの製造方法及び燃料電池カートリッジの製造方法 - Google Patents
成形体下部支持装置、成形体下部支持方法、燃料電池セルスタックの製造方法及び燃料電池カートリッジの製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】焼成時に基体管が吊り下げ支持されるとき、成形体の揺れのために生じる吊り下げ支持点での破損を生じにくくさせ、かつ、焼結後の成形体の長手方向の収縮率をほぼ同一にすることを目的とする。
【解決手段】基体管下部支持装置1は、一端部が吊り下げ支持された円筒状の基体管10の他端部側に設けられる振れ止め部2を備え、振れ止め部2は、基体管10の他端部にて、基体管10の円筒中空部分に当接する。
【選択図】図1
【解決手段】基体管下部支持装置1は、一端部が吊り下げ支持された円筒状の基体管10の他端部側に設けられる振れ止め部2を備え、振れ止め部2は、基体管10の他端部にて、基体管10の円筒中空部分に当接する。
【選択図】図1
Description
本発明は、成形体下部支持装置、成形体下部支持方法、燃料電池セルスタックの製造方法及び燃料電池カートリッジの製造方法に関するものである。
燃料ガスと酸素とを化学反応させることにより発電する燃料電池が知られている。このうち、固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell、以下「SOFC」という。)は、電解質としてジルコニアセラミックスなどのセラミックスが用いられた運転される燃料電池である。SOFCで用いられる燃料ガスは、例えば、水素(H2)及び一酸化炭素(CO)、メタン(CH4)などの炭化水素系ガスからなる都市ガス、天然ガスのほか、石油、メタノール、石炭などの炭素質原料からガス化設備によって製造されたガスである。
SOFCには、複数の円筒形セルスタックを備えるタイプがあり、円筒形セルスタックは、円筒形状の基体管と、基体管の外周面に複数形成された燃料電池セルと、隣り合う燃料電池セル間に形成されたインターコネクタとを有する。燃料電池セルは、燃料極と固体電解質と空気極とが積層して形成される。
基体管は、長尺のセラミックス製であり、基体管を製造する際、まず、セラミックス材料の組成と粉体サイズを調整し、セラミックス材料と溶剤から坏土を生成する。そして、坏土が押出成形されることによって成形体が形成される。そして、成形体を運搬可能な硬さとするため、軟体状の成形体が乾燥される。乾燥した成形体に対して燃料極、固体電解質及びインターコネクタがスクリーン印刷によって成膜され、その後、成膜された成形体が一体焼成される。また、燃料極等が一体焼成された成形体に対して、ジェットディスペンサーによって空気極が成膜され、その後、空気極が成膜された成形体が焼成される。これにより、燃料電池セル及びインターコネクタが基体管の表面に形成された円筒形セルスタックが形成される。
以降で記載する基体管は、円筒型固体電解質燃料電池の支持体としての成形体である場合、支持する成形体に燃料極、固体電解質及びインターコネクタがスクリーン印刷によって成膜された成形体である場合、さらには、その後、空気極が成膜された成形体である場合を全て含むものである。
以降で記載する基体管は、円筒型固体電解質燃料電池の支持体としての成形体である場合、支持する成形体に燃料極、固体電解質及びインターコネクタがスクリーン印刷によって成膜された成形体である場合、さらには、その後、空気極が成膜された成形体である場合を全て含むものである。
下記の特許文献1では、セラミックス原材料を含む筒状体を焼成する際に、筒状体の破断や座屈を引き起こすことなく筒状体を支持するため、筒状体の一端部と係合された吊下ステージと、筒状体の他端部に対し下方から接近可能な押上ステージと、筒状体から作用する荷重を測定する荷重センサと、を備え、荷重センサの測定結果に基づいて吊下ステージ又は押上ステージの上下方向位置を調整することが記載されている。
また、下記の特許文献2では、長尺の円筒型固体電解質燃料電池を焼成する際、横置きや自立させるのではなく、燃料電池の端部に開孔部を設けて、管又は棒を開孔部に挿入し支持台に管又は棒を乗せることで、燃料電池を吊るして支持することが記載されている。
従来、基体管の焼結工程では、複数本の基体管10を焼成炉に収容して、基体管10を焼結させている。焼成炉には、図10に示すように、複数本の基体管10を外側から囲う焼成室11が設けられ、焼成室11に対して高温の燃焼ガスが供給される。基体管10は長尺であるため、焼成室11において吊り下げられる際、基体管10の鉛直上方向の上端部で吊り下げ支持される。
長尺の基体管10が上端部で吊り下げ支持されている場合、焼成室11を移動させる運搬時等に支持点を中心にして揺れて、基体管10の他端部が隣の基体管10や焼成室11の壁に接触し、支持点に応力がかかることで、基体管10の上端部付近が損傷するおそれがあった。例えば、基体管10の鉛直方向の上端部付近である上部において、軸線方向に対して垂直方向に貫通孔を形成して、貫通孔に吊り下げ用ピン12を挿入する場合、貫通孔を起点に破損して基体管10が脱落する可能性がある。なお、吊り下げ用ピン12は、焼成室11の上部に設置された支持台13上に載置される。
また、基体管10が吊り下げ支持されているとき、基体管10には自重による引張り力が作用するため、焼結後の基体管10は、大きく分けると鉛直方向上側と下側に対して吊り下げ時の上半部Aと下半部Bとで収縮率が異なる。焼成前に燃料極、固体電解質等の燃料電池セルが同じ長さで等間隔に成膜された場合、焼結後の燃料電池セルの長さや間隔は、基体管10の長手方向の位置によって異なってしまう。すなわち、基体管10の上半部Aでは、自重による引張りが生じ、焼結後の燃料電池セルの長さや間隔が下半部Bに比べて長くなる。このため、例えば後工程である空気極成膜では、セル長さやその位置に対応するように空気極を成膜する必要が生じて製作に手間がかかることになる。また、セルスタックではセル長の短いものに電流量が制限されて出力が低下したり、カートリッジではセルスタック端部の集電部位置がずれて絶縁不良となるなどの不適切課題の発生要因となる場合がある。
さらに、焼成時の最大温度や基体管の材料そのもののばらつきによって、収縮の際に、変形や反りが発生することがあり、焼成後に基体管を全数検査する必要がある。
さらに、焼成時の最大温度や基体管の材料そのもののばらつきによって、収縮の際に、変形や反りが発生することがあり、焼成後に基体管を全数検査する必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、焼成時に成形体が吊り下げ支持されるとき、成形体の揺れのために生じる吊り下げ支持点での破損を生じにくくさせ、かつ、焼結後の成形体の長手方向の収縮率をほぼ同一にすることが可能な成形体下部支持装置、成形体下部支持方法、燃料電池セルスタックの製造方法及び燃料電池カートリッジの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の成形体下部支持装置、成形体下部支持方法、燃料電池セルスタックの製造方法及び燃料電池カートリッジの製造方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る成形体下部支持装置は、一端部が吊り下げ支持された円筒状の成形体の他端部側に設けられる振れ止め部を備え、前記振れ止め部は、前記成形体の前記他端部にて、前記成形体の円筒中空部分若しくは前記成形体の外周面に当接する、又は、前記成形体の端面に接触する。
すなわち、本発明に係る成形体下部支持装置は、一端部が吊り下げ支持された円筒状の成形体の他端部側に設けられる振れ止め部を備え、前記振れ止め部は、前記成形体の前記他端部にて、前記成形体の円筒中空部分若しくは前記成形体の外周面に当接する、又は、前記成形体の端面に接触する。
この構成によれば、振れ止め部は、成形体の他端部にて、成形体の円筒中空部分若しくは成形体の外周面に当接する、又は、成形体の端面に接触することから、例えば、成形体が焼結して長さ方向に収縮した場合でも、成形体の端部で、成形体の円筒中空部分又は外周部分と当接することが可能である。したがって、成形体が揺動することを防止できる。
本発明に係る成形体下部支持装置は、一端部が吊り下げ支持され、円筒状の成形体の長手方向に沿って、前記成形体の中空部分に挿入される棒状の中子と、前記中子の他端部側に設けられ、前記中子の円筒中空部分若しくは前記中子の外周面に当接する、又は、前記成形体の端面に接触する振れ止め部とを備え、前記成形体は、前記成形体の一端部が前記中子から吊り下げ支持される。
この構成によれば、振れ止め部は、成形体に挿入された中子の他端部で、中子の円筒中空部分又は外周部分と当接する、又は、成形体の端面に接触することが可能である。したがって、中子が揺動することを防止でき、その結果、成形体が揺動することを防止できる。また、成形体の中空部分に中子が挿入されていることから、中子は成形体の反り等の変形を防止できる。
上記発明において、前記端面に接触する前記振れ止め部は、緩衝部である。
この構成によれば、成形体は、端面で緩衝部と当接することが可能であり、成形体が揺動することを防止できる。
上記発明において、前記成形体の焼成による長手方向の収縮に追従して、前記成形体の前記他端部側から前記成形体の重量の一部に対抗する押圧力を、前記成形体に対して付与する押し上げ部を更に備える。
この構成によれば、成形体は、自重に対抗する押圧力が他端部側から付与されるため、成形体が吊り下げ支持され焼結されるときに作用する自重による引張り力が低減し、焼結後の成形体における、吊り下げ時の上半部と下半部とで収縮率の差を減らすことができる。また、押し上げ部は、成形体が長手方向に収縮した場合でも、押圧力を付与し続けることができる。
本発明に係る成形体下部支持装置は、一端部が吊り下げ支持された円筒状の成形体の焼成による長手方向の収縮に追従して、前記成形体の他端部側から前記成形体の重量の一部に対抗する押圧力を、前記成形体に対して付与する押し上げ部を備え、前記押し上げ部は、前記成形体の前記収縮する前、又は、所定の収縮量までにおいて、前記押圧力として第1の押圧力を前記成形体に対して付与し、前記成形体が前記収縮を開始した後、又は、所定の収縮量となった後において、前記押圧力として前記第1の押圧力よりも強い第2の押圧力を前記成形体に付与する。
この構成によれば、成形体は、自重に対抗する押圧力が端部側から付与されるため、成形体が吊り下げ支持され焼結されるときに作用する自重による引張り力が低減し、焼結後の成形体における、吊り下げ時の上半部と下半部とで収縮率の差を減らすことができる。また、成形体が長手方向に収縮する前は、比較的弱い第1押圧力を成形体に付与することから、成形体に座屈を生じさせる可能性を低減できる。更に、成形体が焼結して強度が上昇しながら、成形体が長手方向に収縮した場合でも、第1の押圧力よりも強い第2の押圧力を成形体に付与することから、継続して成形体の自重による引張り力を低減できる。
上記発明において、前記押し上げ部は、弾性体である第1弾性部と第2弾性部を有し、前記成形体の前記収縮する前、又は、所定の収縮量までにおいて、前記第1弾性部と前記第2弾性部が直列接続されて前記第1の押圧力を前記成形体に対して付与し、前記成形体が前記収縮を開始した後、又は、所定の収縮量となった後において、前記第1弾性部のみで前記第2の押圧力を前記成形体に付与する。
この構成によれば、成形体が長手方向に収縮する前は、第1弾性部と第2弾性部が直列接続されて比較的弱い第1押圧力を成形体に付与することから、成形体に座屈を生じさせる可能性を低減できる。更に、成形体が焼結して強度が上昇しながら、成形体が長手方向に収縮した場合でも、第1弾性部と第2弾性部が直列接続される場合よりも強い第2の押圧力を、第1弾性部のみで成形体に付与することから、継続して成形体の自重による引張り力を低減できる。
本発明に係る成形体下部支持方法は、一端部が吊り下げ支持された円筒状の成形体の他端部側に設けられる振れ止め部を備える成形体下部支持装置を用いた成形体下部支持方法であって、前記振れ止め部が、前記成形体の前記他端部にて、前記成形体の円筒中空部分若しくは前記成形体の外周面に当接する、又は、前記成形体の端面に接触するステップと、押し上げ部が、前記成形体の焼成による長手方向の収縮に追従して、前記成形体の前記他端部側から前記成形体の重量の一部に対抗する押圧力を、前記成形体に対して付与するステップとを有する。
本発明に係る成形体下部支持方法は、一端部が吊り下げ支持され、円筒状の成形体の長手方向に沿って、前記成形体の中空部分に挿入される棒状の中子と、前記中子の他端部側に設けられる振れ止め部とを備え、前記成形体は、前記成形体の一端部が前記中子から吊り下げ支持される成形体下部支持装置を用いた成形体下部支持方法であって、前記振れ止め部が、前記中子の前記他端部にて、前記中子の円筒中空部分若しくは前記中子の外周面に当接する、又は、前記成形体の端面に接触するステップと、前記成形体の焼成による長手方向の収縮に追従して、前記成形体の前記他端部側から前記成形体の重量の一部に対抗する押圧力を、前記成形体に対して付与するステップとを有する。
上記発明において、前記押圧力を付与するステップは、前記成形体の前記収縮する前、又は、所定の収縮量までにおいて、前記押し上げ部が、前記押圧力として第1の押圧力を前記成形体に対して付与するステップと、前記成形体が前記収縮を開始した後、又は、所定の収縮量となった後において、前記押し上げ部が、前記押圧力として前記第1の押圧力よりも強い第2の押圧力を前記成形体に付与するステップとを有する。
本発明に係る成形体下部支持方法は、押し上げ部が、一端部が吊り下げ支持された円筒状の成形体の焼成による長手方向の収縮に追従して、前記成形体の他端部側から前記成形体の重量の一部に対抗する押圧力を、前記成形体に対して付与するステップと、前記成形体の前記収縮する前、又は、所定の収縮量までにおいて、前記押し上げ部が、前記押圧力として第1の押圧力を前記成形体に対して付与するステップと、前記成形体が前記収縮を開始した後、又は、所定の収縮量となった後において、前記押し上げ部が、前記押圧力として前記第1の押圧力よりも強い第2の押圧力を前記成形体に付与するステップとを有する。
本発明に係る燃料電池セルスタックの製造方法は、上記の成形体下部支持方法を用いて支持された前記成形体を焼成し、前記成形体の表面に燃料電池セル及びインターコネクタが形成された燃料電池セルスタックを製造するステップを有する。
本発明に係る燃料電池カートリッジの製造方法は、上記の成形体下部支持方法を用いて支持された前記成形体を焼成し、前記成形体の表面に燃料電池セル及びインターコネクタが形成された燃料電池セルスタックを製造するステップと、前記燃料電池セルスタックを備える燃料電池カートリッジを製造するステップとを有する。
本発明によれば、焼成時に成形体の長手方向の一端で吊り下げ支持されるとき、成形体の揺動の発生を低減して、吊り下げ支持点で破損を生じにくくさせ、かつ、成形体の荷重の一部を他端側から支持することから、焼結後の成形体の長手方向の収縮率をほぼ同一にすることができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係る基体管下部支持装置1について、図1から図4を用いて説明する。
本発明の第1実施形態に係る基体管下部支持装置1は、長尺の基体管(成形体)10を焼成炉内で焼結する際、基体管10の一端を吊り下げ支持する場合に用いられる。基体管10は、例えば、乾燥した成形体に対して燃料極、固体電解質及びインターコネクタがスクリーン印刷によって成膜されたものである。基体管10の長手軸方向は、軸線方向と称する。図1から図4において、基体管10の軸線方向は鉛直上下方向に沿って配設される。また、軸線方向に沿って、鉛直上側を上又は上方向とし、鉛直下側を下又は下方向とする。
以下、本発明の第1実施形態に係る基体管下部支持装置1について、図1から図4を用いて説明する。
本発明の第1実施形態に係る基体管下部支持装置1は、長尺の基体管(成形体)10を焼成炉内で焼結する際、基体管10の一端を吊り下げ支持する場合に用いられる。基体管10は、例えば、乾燥した成形体に対して燃料極、固体電解質及びインターコネクタがスクリーン印刷によって成膜されたものである。基体管10の長手軸方向は、軸線方向と称する。図1から図4において、基体管10の軸線方向は鉛直上下方向に沿って配設される。また、軸線方向に沿って、鉛直上側を上又は上方向とし、鉛直下側を下又は下方向とする。
なお、基体管10は、図10に示した従来例と同様に、基体管10の上端部付近において、軸線方向に対して垂直方向に貫通孔が形成されて、貫通孔に吊り下げ用ピン12が挿入されたものがある。吊り下げ用ピン12は、焼成室11の上部に設置された支持台13上に載置される。但し、基体管10の上部支持構造は、この例に限定されない。
本実施形態に係る基体管下部支持装置1は、図1に示すように、振れ止め部2と、押し上げ部3を備える。
振れ止め部2は、基体管10の下端部付近に設けられ、基体管10における振れ(揺動)を防止する。
以下、本実施形態における第1実施例に係る振れ止め部2について説明する。
振れ止め部2は、例えば、図1に示すように、先細り形状を有する先細り部4であり、その軸方向が基体管10の軸線方向である。先細り部4は、例えば円錐形状であり、底部が第1炉床板5に設置され、例えばセラミックス製である。先細り部4の底部の外径は、基体管10の円筒内径よりも小さい。基体管10の一端部が吊り下げ支持されるとき、先細り部4は、基体管10の他端部の円筒中空部分に挿入される。これにより、運搬時等において、支持点を中心にして基体管10が揺れた場合でも、基体管10の円筒内壁が先細り部4に当接することで、基体管10の余計な振れ(揺動)を防止できる。
振れ止め部2は、例えば、図1に示すように、先細り形状を有する先細り部4であり、その軸方向が基体管10の軸線方向である。先細り部4は、例えば円錐形状であり、底部が第1炉床板5に設置され、例えばセラミックス製である。先細り部4の底部の外径は、基体管10の円筒内径よりも小さい。基体管10の一端部が吊り下げ支持されるとき、先細り部4は、基体管10の他端部の円筒中空部分に挿入される。これにより、運搬時等において、支持点を中心にして基体管10が揺れた場合でも、基体管10の円筒内壁が先細り部4に当接することで、基体管10の余計な振れ(揺動)を防止できる。
振れ止め部2が、基体管10の中空部分に完全に挿入され、第1炉床板5の上面が基体管10の下端部に当接することで、押し上げ部3の押し上げ力が基体管10に伝達される。押し上げ部3は、第1炉床板5をスライド部9で鉛直方向に移動するようガイドし、第1弾性部8によって、鉛直上方向へ押し上げ力を発生するものである。押し上げ力を、基体管10の軸線方向への収縮量以上に押し上げ可能な力とすることで、押し上げ部3は、基体管10の焼成処理が終了するまで、先細り部4全体を基体管10の円筒中空部に挿入し続けることができる。
先細り部4は、基体管10の軸線方向に沿って、所定高さを有する。これにより、基体管10が長さ方向に収縮した場合において、押し上げ部3による第1炉床板5の押し上げ量が足らずに、基体管10の下端部と第1炉床板5とが離隔したとしても、先細り部4は、基体管10の円筒内壁に当接することが可能である。
先細り部4は、基体管10の径方向の縮み量と位置決め誤差を考慮した所定の外径を有することで、基体管10が径方向に収縮したときも、基体管10の円筒内壁が先細り部4に圧接とならないで振れ止めを行うことができる。先細り部4は先端部の外径が底部よりも小さいため、基体管10の軸線と先細り部4の軸心の厳密な一致は不要となり、振れ止め部2の設置が容易である。
以下、本実施形態における第2実施例に係る振れ止め部2について説明する。
振れ止め部2は、例えば、図2に示すように、第1炉床板5上に設けられる緩衝部6であり、基体管10の重量などの荷重を分散させたり、接触時の衝撃力を低減できる部材である。緩衝部6は、例えばセラミックスウールなどの緩衝材である。緩衝部6が基体管10の下端部に押し当てられることで、運搬時等において、基体管10の余計な振れ(揺動)を防止できる。セラミックスウールは、広い面積を簡易にカバーできるため、複数の基体管10の振れ止め構造を容易に実現できる。また、基体管10が径方向に収縮したときも振れ止めを行うことができる。
振れ止め部2は、例えば、図2に示すように、第1炉床板5上に設けられる緩衝部6であり、基体管10の重量などの荷重を分散させたり、接触時の衝撃力を低減できる部材である。緩衝部6は、例えばセラミックスウールなどの緩衝材である。緩衝部6が基体管10の下端部に押し当てられることで、運搬時等において、基体管10の余計な振れ(揺動)を防止できる。セラミックスウールは、広い面積を簡易にカバーできるため、複数の基体管10の振れ止め構造を容易に実現できる。また、基体管10が径方向に収縮したときも振れ止めを行うことができる。
緩衝部6の上面が基体管10の下端部に当接することで、押し上げ部3の押し上げ力が基体管10に伝達される。押し上げ部3は、第1炉床板5をスライド部9で鉛直方向に移動するようガイドし、第1弾性部8によって、鉛直上方向へ押し上げ力を発生するものである。押し上げ力を、基体管10の軸線方向への収縮量以上に押し上げ可能な力とすることで、押し上げ部3は、基体管10の焼成処理が終了するまで、緩衝部6の上面を基体管10の下端部に当接し続けることができる。
以下、本実施形態における第3実施例に係る振れ止め部2について説明する。
振れ止め部2は、例えば、図3に示すように、椀形形状を有する椀部7である。椀部7は、軸線に沿った断面が中空である、例えば円筒形状を有し、底部が第1炉床板5に設置され、例えばセラミックス製である。椀部7の内面の内径は、基体管10の外径よりも大きい。基体管10の一端が吊り下げ支持されるとき、基体管10の下端部は、椀部7の中空部分に挿入される。これにより、運搬時等において、支持点を中心にして基体管10が揺れた場合でも、基体管10の下端部の外面が椀部7の内壁に当接することで、基体管10の余計な振れ(揺動)を防止できる。
振れ止め部2は、例えば、図3に示すように、椀形形状を有する椀部7である。椀部7は、軸線に沿った断面が中空である、例えば円筒形状を有し、底部が第1炉床板5に設置され、例えばセラミックス製である。椀部7の内面の内径は、基体管10の外径よりも大きい。基体管10の一端が吊り下げ支持されるとき、基体管10の下端部は、椀部7の中空部分に挿入される。これにより、運搬時等において、支持点を中心にして基体管10が揺れた場合でも、基体管10の下端部の外面が椀部7の内壁に当接することで、基体管10の余計な振れ(揺動)を防止できる。
椀部7の底面が基体管10の下端部に当接することで、押し上げ部3の押し上げ力が基体管10に伝達される。押し上げ部3は、第1炉床板5をスライド部9で鉛直方向に移動するようガイドし、第1弾性部8によって、鉛直上方向へ押し上げ力を発生するものである。押し上げ力を、基体管10の軸線方向への収縮量以上に押し上げ可能な力とすることで、押し上げ部3は、基体管10の焼成処理が終了するまで、基体管10の下端部を椀部7の底面に当接し続けることができる。
椀部7は、基体管10の軸線方向に沿って、所定高さを有する。これにより、基体管10が長さ方向に収縮した場合において、押し上げ部3による第1炉床板5の押し上げ量が足らずに、基体管10の下端部と椀部7の底面とが離隔したとしても、椀部7の内壁は、基体管10の外面に当接することが可能である。
椀部7の軸線方向上部の内面の内径を、底面の内面内径より大きくして、内径差について、椀部7の内面と基体管10の外面との位置決め誤差を考慮すると、さらに好ましい。基体管10の軸心と椀部7の軸心の厳密な一致は不要となり、振れ止め部2の設置が容易である。椀部7は、基体管10の外側を囲っているため、基体管10が径方向に収縮したときも振れ止めを行うことができる。
以下、本実施形態における第4実施例に係る振れ止め部2について説明する。
振れ止め部2は、例えば、図4に示すように、基体管10の内部に挿入される中子14と、中子14が挿入される椀形形状を有する椀部15などである。
振れ止め部2は、例えば、図4に示すように、基体管10の内部に挿入される中子14と、中子14が挿入される椀形形状を有する椀部15などである。
中子14の外径は、基体管10の円筒内径よりも小さく、中子14の軸線方向長さは、基体管10よりも長く、例えばセラミックス製である。図4に示す例では、中子14の上端部には、軸線方向に対して垂直方向に二つの貫通孔16,17が設けられる。上端側の貫通孔16は、中子14のみを貫通する吊り下げ用ピン18が挿入される。吊り下げ用ピン18は焼成室11の上部に設置された支持台13に載置される。また、上端側よりも下方側に形成される貫通孔17は、基体管10に設けられた貫通孔19に対しても挿入される吊り下げ用ピン20が挿入される。これにより、まず、中子14の一端が吊り下げ用ピン18を介して吊り下げ支持され、基体管10の一端は、中子14に対して吊り下げ用ピン20を介して吊り下げ支持される。
椀部15は、軸線に沿った断面が中空である、例えば円筒形状を有し、底部が第1炉床板5に設置され、例えばセラミックス製である。椀部15の内面の内径は、中子14の外径よりも大きい。基体管10の一端及び中子14の一端が吊り下げ支持されるとき、中子14の下端部は、椀部15の中空部分に挿入される。これにより、運搬時等において、支持点を中心にして中子14が揺れた場合でも、中子14の下端部の外面が椀部15の内壁に当接することで、中子14の余計な振れ(揺動)を防止でき、その結果、基体管10の余計な振れ(揺動)を防止できる。また、中子14が基体管10の円筒中空部に挿入されていることから、中子14は基体管10の焼成工程での反り等の変形を一層に防止できる。
椀部15の上面が基体管10の下端部に当接することで、押し上げ部3の押し上げ力を基体管10に伝達できる。押し上げ部3は、第1炉床板5をスライド部9で鉛直方向に移動するようガイドし、第1弾性部8によって、鉛直上方向へ押し上げ力を発生するものである。押し上げ力を、基体管10の軸線方向への収縮量以上を押し上げ可能とすることで、基体管10の焼成処理が終了するまで、基体管10の下端部を椀部15の上面に当接し続けることができる。
椀部15は、中子14の軸線方向に沿って、所定高さを有する。これにより、基体管10が軸線方向に収縮した場合において、押し上げ部3による第1炉床板5の押し上げ量が足らずに、基体管10の下端部と椀部15の上面とが離隔したとしても、椀部15の内壁は、中子14の外面に当接することが可能である。
なお、椀部15の軸線方向上部の内面の内径を、底面の内面内径より大きくして、内径差について、椀部15の内面と中子14の外面との位置決め誤差を考慮すると、さらに好ましい。中子14及び基体管10の軸心と椀部15の軸心の厳密な一致は不要となり、振れ止め部2の設置が容易である。椀部15は、中子14の外側を囲っているため、基体管10が径方向に収縮したときも振れ止めを行うことができる。
また、第4実施例では、椀部15が中子14の下端部に設けられる場合について説明したが、椀部15の代わりに、第1実施例で説明したような先細り部が設けられてもよい。この場合、先細り部は、中子が円筒状部材であるとき、中子の円筒中空部分に挿入される。
さらにまた、第4実施例では、椀部15の代わりに、第2実施例で説明したような、第1炉床板5上に設けられる緩衝部6が設けられてもよい。この場合、椀部15の形状を保有する緩衝部6であってもよいし、椀部15の内底面における中子14の他端部端面との接触部分や、椀部15の上面における基体管10の他端部端面との接触部分に緩衝部6を設けてもよい。
次に、図1から図3を参照して、押し上げ部3について説明する。
押し上げ部3は、例えば、第1弾性部8と、第1炉床板5と、スライド部9と、底板22などを有する。
押し上げ部3は、例えば、第1弾性部8と、第1炉床板5と、スライド部9と、底板22などを有する。
第1弾性部8は、例えば、セラミックス製の圧縮ばね21を備え、圧縮ばね21は、焼成時の高温条件に耐えられる材料からなる。圧縮ばね21は、並列に複数本設置されてもよい。
第1弾性部8は、底板22(又は焼成室の底部)と第1炉床板5の間に設けられ、上端が第1炉床板5に接続され、下端が底板22に接続される。第1弾性部8は、複数本の基体管10の重量の一部及び第1炉床板5の重量を支持できる弾性力を有する。第1弾性部8は、基体管10が軸線方向に収縮する際、第1炉床板5をスライド部9で鉛直方向にガイドして、基体管10に対して押し付けを維持しながら、第1炉床板5を上昇させる。
第1炉床板5は、第1弾性部8の圧縮ばね21の上端に設置される。第1炉床板5の上面には、複数本の基体管10が設置される。第1炉床板5は、複数の圧縮ばね21と、複数本の基体管10を網羅する広さを有する。
第1炉床板5には、貫通孔が形成されており、貫通孔にはスライド部9が挿入される。これにより、第1弾性部8が第1炉床板5を押し上げる際、第1炉床板5はスライド部9に沿ってガイドされて安定して鉛直方向に上昇できる。
押し上げ部3は、一端を吊り下げられた基体管10の他端を下方から支持する。押し上げ部3は、基体管10が焼成されている間、所定の弾性力を基体管10に対して軸線方向に作用させる。これにより、焼成時、基体管10が軸線方向に収縮した場合でも、振れ止め部2による基体管10の振れ(揺動)防止を継続できる。
また、押し上げ部3は、基体管10が有する重量の一部を基体管10の下端部で支持するため、基体管10に作用する自重による引張り力を低減又は解消できる。その結果、焼成時に生じる基体管10について大きく分けると鉛直方向の上半部と下半部に対して、その収縮率の差を減少させることができ、焼結後の燃料電池セルの長さや間隔を、基体管10の長さ方向の位置によらず略一定にすることができる。
押し上げ部3に用いられる第1弾性部8のばね定数k1は、下記の二つの式(1)及び(2)を満たすように決定される。
αM1+a=k1x1(=F1) ……(1)
αM2+a=k1x3(=F1’) ……(2)
ここで、α:定数、M1:焼結前の基体管10の重量、a:第1炉床板5の重量、k1:第1弾性部8のばね定数、x1:焼結前の第1弾性部8の縮み長さ、F1:焼結前の第1弾性部8の弾性力、M2:焼結後の基体管10の重量、x3:焼結後の第1弾性部8の縮み長さ、F1’:焼結後の第1弾性部8の弾性力である。
αM1+a=k1x1(=F1) ……(1)
αM2+a=k1x3(=F1’) ……(2)
ここで、α:定数、M1:焼結前の基体管10の重量、a:第1炉床板5の重量、k1:第1弾性部8のばね定数、x1:焼結前の第1弾性部8の縮み長さ、F1:焼結前の第1弾性部8の弾性力、M2:焼結後の基体管10の重量、x3:焼結後の第1弾性部8の縮み長さ、F1’:焼結後の第1弾性部8の弾性力である。
なお、定数αは、基体管10の重量のうちどの程度を押し上げ部3により支持して軽減するかを設定するものである。実際に基体管10を焼成して得られる経験値であり、例えば0.5である。αが大きすぎると、第1弾性部8の弾性力が強くなりすぎてしまい、基体管10の上部における吊り下げ支持が外れてしまい、基体管10が転倒するおそれがある。また、αが大きい場合、基体管10に座屈が生じる可能性がある。一方、αが小さい場合は、上述した押し上げ部3による基体管10に対する押し上げ効果が得られない。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る基体管下部支持装置1について、図5及び図6を用いて説明する。
上述した第1実施形態における押し上げ部3は、弾性体が1段のみ設置される場合について説明したが、弾性体が直列2段に設けられてもよい。以下では、第1弾性部8が上段に設置され、第2弾性部23が下段に設置される場合について説明する。下段の第2弾性部23による押し上げ距離を規制することで、基体管10の焼成による収縮前又は収縮量が一定以下では、第1弾性部8と第2弾性部23が直列接続による弾性体であり、その合成ばね定数は小さくなり弾性力は小さくなる。基体管10の収縮量が一定以上になったとき、第1弾性部8のみによる弾性力となり押し上げ部3による弾性力を上昇させることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る基体管下部支持装置1について、図5及び図6を用いて説明する。
上述した第1実施形態における押し上げ部3は、弾性体が1段のみ設置される場合について説明したが、弾性体が直列2段に設けられてもよい。以下では、第1弾性部8が上段に設置され、第2弾性部23が下段に設置される場合について説明する。下段の第2弾性部23による押し上げ距離を規制することで、基体管10の焼成による収縮前又は収縮量が一定以下では、第1弾性部8と第2弾性部23が直列接続による弾性体であり、その合成ばね定数は小さくなり弾性力は小さくなる。基体管10の収縮量が一定以上になったとき、第1弾性部8のみによる弾性力となり押し上げ部3による弾性力を上昇させることができる。
なお、図5及び図6では、第1実施形態で説明した振れ止め部2について図示していないが、第1実施形態と同様の振れ止め部2が設置されてもよいし、省略されてもよい。
押し上げ部3は、例えば、第1弾性部8と、第1炉床板5と、第2弾性部23と、第2炉床板24と、スライド部9と、ストッパー部25と、底板22などを有する。
第1弾性部8及び第2弾性部23は、例えば、セラミックス製の圧縮ばね21,26を備え、圧縮ばね21,26は、焼成時の高温条件に耐えられる材料からなる。圧縮ばね21,26は、並列に複数本設置されてもよい。
第1弾性部8は、第1炉床板5と第2炉床板24の間に設けられ、上端が第1炉床板5の下面に接続され、下端が第2炉床板24の上面に接続される。第2弾性部23は、底板22(又は焼成室の底部)と第2炉床板24の間に設けられ、上端が第2炉床板24の下面に接続され、下端が底板22に接続される。
第1弾性部8は、第2弾性部23と直列に作用するとき、基体管10の焼成による収縮が開始する前、又は、基体管10が所定の収縮量になるまでの複数本の基体管10の重量の一部、及び、第1炉床板5の重量を支持できる比較的に低い弾性力を有する。基体管10は焼成収縮開始までは強度が低い状態にあり、押し上げ部3による弾性力を比較的低くしておくことが好ましい。所定の収縮量とは、焼成収縮が開始されたことが確認できる収縮量であり、基体管10の焼成完了時の収縮量の5%〜20%程度が好ましい。
第1弾性部8は、基体管10が焼成収縮を開始した後、又は、所定の収縮量となった後は、基体管10の焼成収縮開始後は強度が高くなった状態になるので、押し上げ部3による弾性力を比較的に高くして、基体管10の重量を極力支持できるようにすることが好ましい。このため、基体管10が焼成による収縮を開始した後は、第1弾性部8による弾性力のみで支持されるよう、後述するスライド部9にストッパー部25があり、第2弾性部23が固定される。第1弾性部8は、基体管10が焼成による収縮を開始した後、又は、基体管10が所定の収縮量となった後、第1実施形態と同様に焼成収縮が開始された後の複数本の基体管10の重量の一部、及び、第1炉床板5の重量を支持できる弾性力を有する。第1弾性部8は、下端が第2炉床板24に接しているため、基体管10が軸線方向に収縮する際、第1炉床板5を基体管10に対して押し付けながら、第1炉床板5を上昇させる。
第2弾性部23は、第1弾性部8と直列に作用するとき、基体管10が焼成による収縮を開始前、又は、所定の収縮量となるまでの複数本の基体管10の重量の一部、及び、第1弾性部8と第1炉床板5と第2炉床板24の重量を支持できる比較的に低い弾性力を有する。
第2弾性部23は、基体管10が焼成収縮を開始した後、又は、所定の収縮量となるまでは、基体管10が軸線方向に収縮していくことに追従して、第2炉床板24をストッパー部25まで押し上げることができ、かつ、焼成収縮を開始後は、前述のように第1弾性部8は複数本の基体管10の重量の一部、及び、第1弾性部8と第1炉床板5と第2炉床板24の重量を支持するにあたり、これに反作用として発生する力を支持して第2炉床板24をストッパー部25で押し上げを維持することができる弾性力を有する。このため、第2弾性部23のばね定数は、第1弾性部8のばね定数よりも大きい。
第2弾性部23は、基体管10が焼成収縮を開始した後、又は、所定の収縮量となるまでは、基体管10が軸線方向に収縮していくことに追従して、第2炉床板24をストッパー部25まで押し上げることができ、かつ、焼成収縮を開始後は、前述のように第1弾性部8は複数本の基体管10の重量の一部、及び、第1弾性部8と第1炉床板5と第2炉床板24の重量を支持するにあたり、これに反作用として発生する力を支持して第2炉床板24をストッパー部25で押し上げを維持することができる弾性力を有する。このため、第2弾性部23のばね定数は、第1弾性部8のばね定数よりも大きい。
第1炉床板5は、第1弾性部8の圧縮ばね21の上端に設置される。第1炉床板5の上面には、複数本の基体管10が設置される。第1炉床板5は、複数の圧縮ばね21と、複数本の基体管10を網羅する広さを有する。第2炉床板24は、第2弾性部23の圧縮ばね26の上端に設置される。第2炉床板24の上面には、第1弾性部8の圧縮ばね21が設置される。第2炉床板24は、第1弾性部8の圧縮ばね21と第2弾性部23の圧縮ばね26を網羅する広さを有する。
第1炉床板5及び第2炉床板24には、貫通孔が形成されており、貫通孔にはスライド部9が挿入される。これにより、圧縮ばね21,26が第1炉床板5及び第2炉床板24を押し上げる際、第1炉床板5及び第2炉床板24はスライド部9に沿って安定して鉛直方向へ上昇できる。
ストッパー部25は、例えばストッパーピンであり、スライド部9において、第1炉床板5と第2炉床板24の間に設けられる。第2炉床板24がストッパー部25に当接することにより、第2炉床板24が上昇できる高さが規制され、第2弾性部23による押し上げが所定高さまでとなる。
基体管10に対して、第1弾性部8と第2弾性部23の両方が作用する場合、両者は直列であるため、直列状態に合成されたばね定数は一方のみ作用する場合に比べて低く、得られる弾性力も比較的低い。一方、ストッパー部25によって、第2弾性部23の押し上げ量が規制されると、第1弾性部8のみが基体管10に対して作用する。この場合、押し上げ部3のばね定数が高くなり、高い弾性力を得られる。ここで、第2弾性部23は、第2炉床板24をストッパー部25で押し上げを維持することができる弾性力を有するためには、第2弾性部23のばね定数は第1弾性部8のばね定数より大きいことが必要である。
基体管10を焼成炉内に設置するときから、焼成を開始して基体管10が焼結による焼成収縮を開始するまでの間は、基体管10は、外力に対して強度が低い状態にある。しかし、上述したとおり、基体管10に対して、第1弾性部8と第2弾性部23の両方が直列で作用していることから、押し上げ部3による基体管10に対する押し上げ力も弱い状態としている。したがって、基体管10が外力に対する強度が低い状態に座屈を生じさせる可能性を低減できる。
基体管10が焼結による焼成収縮を開始した後は、基体管10の外力に対する強度も上昇する。基体管10の所定の収縮量に合わせて、第2弾性部23は、ストッパー部25によって押し上げ量が規制される。その後、第1弾性部8のみが基体管10に対する押し上げに寄与するため、押し上げ部3による基体管10に対する押し上げ力が増加する。その結果、押し上げ部3は、基体管10の重量をより強い力で支持することができ、基体管10の自重により基体管10を軸線方向へ引き伸ばす引張り力を低減又は解消する。したがって、弾性体が1段のみ設けられる場合に比べて、基体管10について大きく分けると鉛直方向の上半部と下半部とに対する収縮率の差が発生することを抑制でき、より一層、燃料電池セルの長さや間隔を略均一にできる。
押し上げ部3に用いられる第1弾性部8のばね定数k1と、第2弾性部23のばね定数k2は、下記の四つの式(3)から(6)を満たすように決定される。
αM1+a=k1x1(=F1) ……(3)
αM1+a+f1+b=k2x2(=F2) ……(4)
αM2+a=k1x3(=F1’) ……(5)
αM2+a+f1+b<k2x4(=F2’) ……(6)
ここで、α:定数、M1:焼結前の基体管10の重量、a:第1炉床板5の重量、k1:第1弾性部8のばね定数、x1:焼結前の第1弾性部8の縮み長さ、F1:焼結前の第1弾性部8の弾性力、f1:第1弾性部8の重量、b:第2炉床板24の重量、k2:第2弾性部23のばね定数、x2:焼結前の第2弾性部23の縮み長さ、F2:焼結前の第2弾性部23の弾性力であり、第1実施形態と同様に定数αは、基体管10の重量のうちどの程度を押し上げ部3により支持して軽減するかを設定するものである。
M2:焼結後の基体管10の重量、x3:焼結後の第1弾性部8の縮み長さ、F1’:焼結後の第1弾性部8の弾性力、x4:焼結後の第2弾性部23の縮み長さ、F2’:焼結後の第2弾性部23の弾性力である。
αM1+a=k1x1(=F1) ……(3)
αM1+a+f1+b=k2x2(=F2) ……(4)
αM2+a=k1x3(=F1’) ……(5)
αM2+a+f1+b<k2x4(=F2’) ……(6)
ここで、α:定数、M1:焼結前の基体管10の重量、a:第1炉床板5の重量、k1:第1弾性部8のばね定数、x1:焼結前の第1弾性部8の縮み長さ、F1:焼結前の第1弾性部8の弾性力、f1:第1弾性部8の重量、b:第2炉床板24の重量、k2:第2弾性部23のばね定数、x2:焼結前の第2弾性部23の縮み長さ、F2:焼結前の第2弾性部23の弾性力であり、第1実施形態と同様に定数αは、基体管10の重量のうちどの程度を押し上げ部3により支持して軽減するかを設定するものである。
M2:焼結後の基体管10の重量、x3:焼結後の第1弾性部8の縮み長さ、F1’:焼結後の第1弾性部8の弾性力、x4:焼結後の第2弾性部23の縮み長さ、F2’:焼結後の第2弾性部23の弾性力である。
式(6)において、(左辺)≧(右辺)となると、第2炉床板24がストッパー部25に到達しないことになるため、(左辺)<(右辺)を満たす必要がある。
また、このとき、k1:第1弾性部8のばね定数<k2:第2弾性部23のばね定数であることも必要である。
また、このとき、k1:第1弾性部8のばね定数<k2:第2弾性部23のばね定数であることも必要である。
以下、本実施形態に係るSOFCの一例について説明する。
以下においては、説明の便宜上、紙面を基準として「上」及び「下」の表現を用いて各構成要素の位置関係を特定するが、鉛直方向に対して必ずしもこの限りである必要はない。例えば、紙面における上方向が鉛直方向における下方向に対応してもよい。また、紙面における上下方向が鉛直方向に直行する水平方向に対応してもよい。
以下においては、説明の便宜上、紙面を基準として「上」及び「下」の表現を用いて各構成要素の位置関係を特定するが、鉛直方向に対して必ずしもこの限りである必要はない。例えば、紙面における上方向が鉛直方向における下方向に対応してもよい。また、紙面における上下方向が鉛直方向に直行する水平方向に対応してもよい。
(円筒形セルスタックの構造)
まず、図7を参照して本実施形態に係る円筒形セルスタックについて説明する。ここで、図7は、本実施形態に係るセルスタックの一態様を示すものである。セルスタック101は、円筒形状の基体管103と、基体管103の外周面に複数形成された燃料電池セル105と、隣り合う燃料電池セル105の間に形成されたインターコネクタ107とを有する。燃料電池セル105は、燃料極109と固体電解質111と空気極113とが積層して形成されている。また、セルスタック101は、基体管103の外周面に形成された複数の燃料電池セル105の内、基体管103の軸方向において最も端に形成された燃料電池セル105の空気極113に、インターコネクタ107を介して電気的に接続されたリード膜115を有する。
まず、図7を参照して本実施形態に係る円筒形セルスタックについて説明する。ここで、図7は、本実施形態に係るセルスタックの一態様を示すものである。セルスタック101は、円筒形状の基体管103と、基体管103の外周面に複数形成された燃料電池セル105と、隣り合う燃料電池セル105の間に形成されたインターコネクタ107とを有する。燃料電池セル105は、燃料極109と固体電解質111と空気極113とが積層して形成されている。また、セルスタック101は、基体管103の外周面に形成された複数の燃料電池セル105の内、基体管103の軸方向において最も端に形成された燃料電池セル105の空気極113に、インターコネクタ107を介して電気的に接続されたリード膜115を有する。
(セルスタックの各構成要素の材料と機能の説明)
基体管103は、多孔質材料からなり、例えば、CaO安定化ZrO2(CSZ)、又はY2O3安定化ZrO2(YSZ)、又はMgAl2O4とされる。この基体管103は、燃料電池セル105とインターコネクタ107とリード膜115とを支持すると共に、基体管103の内周面に供給される燃料ガスを基体管103の細孔を介して基体管103の外周面に形成される燃料極109に拡散させるものである。
基体管103は、多孔質材料からなり、例えば、CaO安定化ZrO2(CSZ)、又はY2O3安定化ZrO2(YSZ)、又はMgAl2O4とされる。この基体管103は、燃料電池セル105とインターコネクタ107とリード膜115とを支持すると共に、基体管103の内周面に供給される燃料ガスを基体管103の細孔を介して基体管103の外周面に形成される燃料極109に拡散させるものである。
燃料極109は、Niとジルコニア系電解質材料との複合材の酸化物で構成され、例えば、Ni/YSZが用いられる。この場合、燃料極109は、燃料極109の成分であるNiが燃料ガスに対して触媒作用を有する。この触媒作用は、基体管103を介して供給された燃料ガス、例えば、メタン(CH4)と水蒸気との混合ガスを反応させ、水素(H2)と一酸化炭素(CO)に改質するものである。また、燃料極109は、改質により得られる水素(H2)及び一酸化炭素(CO)と、固体電解質111を介して供給される酸素イオン(O2−)とを固体電解質111との界面付近において電気化学的に反応させて水(H2O)及び二酸化炭素(CO2)を生成するものである。なお、燃料電池セル105は、この時、酸素イオンから放出される電子によって発電する。
固体電解質111は、ガスを通しにくい気密性と、高温で高い酸素イオン導電性とを有するYSZが主として用いられる。この固体電解質111は、空気極で生成される酸素イオン(O2−)を燃料極に移動させるものである。
空気極113は、例えば、LaSrMnO3系酸化物、又はLaCoO3系酸化物で構成される。この空気極113は、固体電解質111との界面付近において、供給される空気等の酸化性ガス中の酸素を解離させて酸素イオン(O2−)を生成するものである。
インターコネクタ107は、SrTiO3系などのM1−xLxTiO3(Mはアルカリ土類金属元素、Lはランタノイド元素)で表される導電性ペロブスカイト型酸化物から構成され、燃料ガスと酸化性ガスとが混合しないように緻密な膜となっている。また、インターコネクタ107は、酸化雰囲気と還元雰囲気との両雰囲気下で安定した電気導電性を有する。このインターコネクタ107は、隣り合う燃料電池セル105において、一方の燃料電池セル105の空気極113と他方の燃料電池セル105の燃料極109とを電気的に接続し、隣り合う燃料電池セル105同士を直列に接続するものである。リード膜115は、電子伝導性を有すること、及びセルスタック101を構成する他の材料との熱膨張係数が近いことが必要であることから、Ni/YSZ等のNiとジルコニア系電解質材料との複合材で構成されている。このリード膜115は、インターコネクタにより直列に接続される複数の燃料電池セル105で発電された直流電力をセルスタック101の端部付近まで導出すものである。
(SOFCモジュールの構造と各要素の機能の説明)
次に、図8と図9とを参照して本実施形態に係るSOFCモジュール及びSOFCカートリッジについて説明する。ここで、図8は、本実施形態に係るSOFCモジュールの一態様を示すものである。また、図9は、本実施形態に係るSOFCカートリッジの一態様の断面図を示すものである。
次に、図8と図9とを参照して本実施形態に係るSOFCモジュール及びSOFCカートリッジについて説明する。ここで、図8は、本実施形態に係るSOFCモジュールの一態様を示すものである。また、図9は、本実施形態に係るSOFCカートリッジの一態様の断面図を示すものである。
SOFCモジュール201は、図8に示すように、例えば、複数のSOFCカートリッジ203と、これら複数のSOFCカートリッジ203を収納する圧力容器205とを有する。また、SOFCモジュール201は、燃料ガス供給管207と複数の燃料ガス供給枝管207aとを有する。またSOFCモジュール201は、燃料ガス排出管209と複数の燃料ガス排出枝管209aとを有する。また、SOFCモジュール201は、酸化性ガス供給管(不図示)と酸化性ガス供給枝管(不図示)とを有する。また、SOFCモジュール201は、酸化性ガス排出管(不図示)と複数の酸化性ガス排出枝管(不図示)とを有する。
燃料ガス供給管207は、図示しない圧力容器205の外部に設けられ、SOFCモジュール201の発電量に対応して所定ガス組成と所定流量の燃料ガスを供給する燃料ガス供給部に接続されると共に、複数の燃料ガス供給枝管207aに接続されている。この燃料ガス供給管207は、上述の燃料ガス供給部から供給される所定流量の燃料ガスを、複数の燃料ガス供給枝管207aに分岐して導くものである。また、燃料ガス供給枝管207aは、燃料ガス供給管207に接続されると共に、複数のSOFCカートリッジ203に接続されている。この燃料ガス供給枝管207aは、燃料ガス供給管207から供給される燃料ガスを複数のSOFCカートリッジ203に略均等の流量で導き、複数のSOFCカートリッジ203の発電性能を略均一化させるものである。
燃料ガス排出枝管209aは、複数のSOFCカートリッジ203に接続されると共に、燃料ガス排出管209に接続されている。この燃料ガス排出枝管209aは、SOFCカートリッジ203から排出される排燃料ガスを燃料ガス排出管209に導くものである。また、燃料ガス排出管209は、複数の燃料ガス排出枝管209aに接続されると共に、一部が圧力容器205の外部に配置されている。この燃料ガス排出管209は、燃料ガス排出枝管209aから略均等の流量で導出される排燃料ガスを圧力容器205の外部に導くものである。
圧力容器205は、内部の圧力が0.1MPa〜約1MPa、内部の温度が大気温度〜約550℃で運用されるので、耐力性と酸化性ガス中に含まれる酸素などの酸化剤に対する耐食性を保有する材質が利用される。例えばSUS304などのステンレス系材が好適である。
ここで、本実施形態においては、複数のSOFCカートリッジ203が集合化されて圧力容器205に収納される態様について説明しているが、これに限られず例えば、SOFCカートリッジ203が集合化されずに圧力容器205内に収納される態様とすることもできる。
(SOFCカートリッジの構造と各要素の機能の説明)
SOFCカートリッジ203は、図9に示すとおり、複数のセルスタック101と、発電室215と、燃料ガス供給室217と、燃料ガス排出室219と、酸化性ガス供給室221と、酸化性ガス排出室223とを有する。また、SOFCカートリッジ203は、上部管板225aと、下部管板225bと、上部断熱体227aと、下部断熱体227bとを有する。なお、本実施形態においては、SOFCカートリッジ203は、燃料ガス供給室217と燃料ガス排出室219と酸化性ガス供給室221と酸化性ガス排出室223とが図9のように配置されることで、燃料ガスと酸化性ガスとがセルスタック101の内側と外側とを対向して流れる構造となっているが、必ずしもこの必要はなく、例えば、セルスタックの内側と外側とを平行して流れる、又は酸化性ガスがセルスタックの長手方向と直交する方向へ流れるようにしても良い。
SOFCカートリッジ203は、図9に示すとおり、複数のセルスタック101と、発電室215と、燃料ガス供給室217と、燃料ガス排出室219と、酸化性ガス供給室221と、酸化性ガス排出室223とを有する。また、SOFCカートリッジ203は、上部管板225aと、下部管板225bと、上部断熱体227aと、下部断熱体227bとを有する。なお、本実施形態においては、SOFCカートリッジ203は、燃料ガス供給室217と燃料ガス排出室219と酸化性ガス供給室221と酸化性ガス排出室223とが図9のように配置されることで、燃料ガスと酸化性ガスとがセルスタック101の内側と外側とを対向して流れる構造となっているが、必ずしもこの必要はなく、例えば、セルスタックの内側と外側とを平行して流れる、又は酸化性ガスがセルスタックの長手方向と直交する方向へ流れるようにしても良い。
発電室215は、上部断熱体227aと下部断熱体227bとの間に形成された領域である。この発電室215は、セルスタック101の燃料電池セル105が配置され、燃料ガスと酸化性ガスとを電気化学的に反応させて発電を行う領域である。また、この発電室215のセルスタック101長手方向の中央部付近での温度は、SOFCモジュール201の定常運転時に、およそ700℃〜1000℃の高温雰囲気となる。
燃料ガス供給室217は、SOFCカートリッジ203の上部ケーシング229aと上部管板225aとに囲まれた領域である。また、燃料ガス供給室217は、上部ケーシング229aに備えられた燃料ガス供給孔231aによって、燃料ガス供給枝管207aと連通されている。また、燃料ガス供給室217には、セルスタック101の一方の端部が、セルスタック101の基体管103の内部が燃料ガス排出室219に対して開放して配置されている。この燃料ガス供給室217は、燃料ガス供給枝管207aから燃料ガス供給孔231aを介して供給される燃料ガスを、複数のセルスタック101の基体管103の内部に略均一流量で導き、複数のセルスタック101の発電性能を略均一化させるものである。
燃料ガス排出室219は、SOFCカートリッジ203の下部ケーシング229bと下部管板225bとに囲まれた領域である。また、燃料ガス排出室219は、下部ケーシング229bに備えられた燃料ガス排出孔231bによって、燃料ガス排出枝管209aと連通されている。また、燃料ガス排出室219には、セルスタック101の他方の端部が、セルスタック101の基体管103の内部が燃料ガス排出室219に対して開放して配置されている。この燃料ガス排出室219は、複数のセルスタック101の基体管103の内部を通過して燃料ガス排出室219に供給される排燃料ガスを集約して、燃料ガス排出孔231bを介して燃料ガス排出枝管209aに導くものである。
SOFCモジュール201の発電量に対応して所定ガス組成と所定流量の酸化性ガスを酸化性ガス供給枝管へと分岐して、複数のSOFCカートリッジ203へ供給する。酸化性ガス供給室221は、SOFCカートリッジ203の下部ケーシング229bと下部管板225bと下部断熱体227bとに囲まれた領域である。また、酸化性ガス供給室221は、下部ケーシング229bに備えられた酸化性ガス供給孔233aによって、図示しない酸化性ガス供給枝管と連通されている。この酸化性ガス供給室221は、図示しない酸化性ガス供給枝管から酸化性ガス供給孔233aを介して供給される所定流量の酸化性ガスを、後述する酸化性ガス供給隙間235aを介して発電室215に導くものである。
酸化性ガス排出室223は、SOFCカートリッジ203の上部ケーシング229aと上部管板225aと上部断熱体227aとに囲まれた領域である。また、酸化性ガス排出室223は、上部ケーシング229aに備えられた酸化性ガス排出孔233bによって、図示しない酸化性ガス排出枝管と連通されている。この酸化性ガス排出室223は、発電室215から、後述する酸化性ガス排出隙間235bを介して酸化性ガス排出室223に供給される排酸化性ガスを、酸化性ガス排出孔233bを介して図示しない第3酸化性ガス排出枝管に導くものである。
上部管板225aは、上部ケーシング229aの天板と上部断熱体227aとの間に、上部管板225aと上部ケーシング229aの天板と上部断熱体227aとが略平行になるように、上部ケーシング229aの側板に固定されている。また上部管板225aは、SOFCカートリッジ203に備えられるセルスタック101の本数に対応した複数の孔を有し、該孔にはセルスタック101が夫々挿入されている。この上部管板225aは、複数のセルスタック101の一方の端部をシール部材及び接着部材のいずれか一方又は両方を介して気密に支持すると共に、燃料ガス供給室217と酸化性ガス排出室223とを隔離するものである。
下部管板225bは、下部ケーシング229bの底板と下部断熱体227bとの間に、下部管板225bと下部ケーシング229bの底板と下部断熱体227bとが略平行になるように下部ケーシング229bの側板に固定されている。また下部管板225bは、SOFCカートリッジ203に備えられるセルスタック101の本数に対応した複数の孔を有し、該孔にはセルスタック101が夫々挿入されている。この下部管板225bは、複数のセルスタック101の他方の端部をシール部材及び接着部材のいずれか一方又は両方を介して気密に支持すると共に、燃料ガス排出室219と酸化性ガス供給室221とを隔離するものである。
上部断熱体227aは、上部ケーシング229aの下端部に、上部断熱体227aと上部ケーシング229aの天板と上部管板225aとが略平行になるように配置され、上部ケーシング229aの側板に固定されている。また、上部断熱体227aには、SOFCカートリッジ203に備えられるセルスタック101の本数に対応して、複数の孔が設けられている。この孔の直径はセルスタック101の外径よりも大きく設定されている。上部断熱体227aは、この孔の内面と、上部断熱体227aに挿通されたセルスタック101の外面との間に形成された酸化性ガス排出隙間235bを有する。
この上部断熱体227aは、発電室215と酸化性ガス排出室223とを仕切るものであり、上部管板225aの周囲の雰囲気が高温化し強度低下や酸化性ガス中に含まれる酸化剤による腐食が増加することを抑制する。上部管板225a等はインコネルなどの高温耐久性のある金属材料から成るが、上部管板225a等が発電室215内の高温に晒されて上部管板225a等内の温度差が大きくなることで熱変形することを防ぐものである。また、上部断熱体227aは、発電室215を通過して高温に晒された排酸化性ガスを、酸化性ガス排出隙間235bを通過させて酸化性ガス排出室223に導くものである。
本実施形態によれば、上述したSOFCカートリッジ203の構造により、燃料ガスと酸化性ガスとがセルスタック101の内側と外側とを対向して流れるものとなっている。このことにより、排酸化性ガスは、基体管103の内部を通って発電室215に供給される燃料ガスとの間で熱交換がなされ、金属材料から成る上部管板225a等が座屈などの変形をしない温度に冷却されて酸化性ガス排出室223に供給される。また、燃料ガスは、発電室215から排出される排酸化性ガスとの熱交換により昇温され、発電室215に供給される。その結果、ヒーター等を用いることなく発電に適した温度に予熱昇温された燃料ガスを発電室215に供給することができる。
下部断熱体227bは、下部ケーシング229bの上端部に、下部断熱体227bと下部ケーシング229bの底板と下部管板225bとが略平行になるように配置され、下部ケーシング229bの側板に固定されている。また、下部断熱体227bには、SOFCカートリッジ203に備えられるセルスタック101の本数に対応して、複数の孔が設けられている。この孔の直径はセルスタック101の外径よりも大きく設定されている。下部断熱体227bは、この孔の内面と、下部断熱体227bに挿通されたセルスタック101の外面との間に形成された酸化性ガス供給隙間235aを有する。
この下部断熱体227bは、発電室215と酸化性ガス供給室221とを仕切るものであり、下部管板225bの周囲の雰囲気が高温化し強度低下や酸化性ガス中に含まれる酸化剤による腐食が増加することを抑制する。下部管板225b等はインコネルなどの高温耐久性のある金属材料から成るが、下部管板225b等が高温に晒されて下部管板225b等内の温度差が大きくなることで熱変形することを防ぐものである。また、下部断熱体227bは、酸化性ガス供給室221に供給される酸化性ガスを、酸化性ガス供給隙間235aを通過させて発電室215に導くものである。
本実施形態によれば、上述したSOFCカートリッジ203の構造により、燃料ガスと酸化性ガスとがセルスタック101の内側と外側とを対向して流れるものとなっている。このことにより、基体管103の内部を通って発電室215を通過した排燃料ガスは、発電室215に供給される酸化性ガスとの間で熱交換がなされ、金属材料から成る下部管板225b等が座屈などの変形をしない温度に冷却されて燃料ガス排出室219に供給される。また、酸化性ガスは排燃料ガスとの熱交換により昇温され、発電室215に供給される。その結果、ヒーター等を用いることなく発電に必要な温度に昇温された酸化性ガスを発電室215に供給することができる。
発電室215で発電された直流電力は、複数の燃料電池セル105に設けたNi/YSZ等からなるリード膜115によりセルスタック101の端部付近まで導出した後に、SOFCカートリッジ203の集電棒(不図示)に集電板(不図示)を介して集電して、各SOFCカートリッジ203の外部へと取り出される。前記集電棒によってSOFCカートリッジ203の外部に導出された電力は、各SOFCカートリッジ203の発電電力を所定の直列数及び並列数へと相互に接続され、SOFCモジュール201の外部へと導出されて、図示しないインバータなどにより所定の交流電力へと変換されて、電力負荷へと供給される。
1 :基体管下部支持装置
2 :振れ止め部
3 :押し上げ部
4 :先細り部
5 :第1炉床板
6 :緩衝部
7 :椀部
8 :第1弾性部
9 :スライド部
10 :基体管(成形体)
11 :焼成室
12 :吊り下げ用ピン
13 :支持台
14 :中子
15 :椀部
16 :貫通孔
17 :貫通孔
18 :吊り下げ用ピン
19 :貫通孔
20 :吊り下げ用ピン
21 :圧縮ばね
22 :底板
23 :第2弾性部
24 :第2炉床板
25 :ストッパー部
26 :圧縮ばね
2 :振れ止め部
3 :押し上げ部
4 :先細り部
5 :第1炉床板
6 :緩衝部
7 :椀部
8 :第1弾性部
9 :スライド部
10 :基体管(成形体)
11 :焼成室
12 :吊り下げ用ピン
13 :支持台
14 :中子
15 :椀部
16 :貫通孔
17 :貫通孔
18 :吊り下げ用ピン
19 :貫通孔
20 :吊り下げ用ピン
21 :圧縮ばね
22 :底板
23 :第2弾性部
24 :第2炉床板
25 :ストッパー部
26 :圧縮ばね
Claims (12)
- 一端部が吊り下げ支持された円筒状の成形体の他端部側に設けられる振れ止め部を備え、
前記振れ止め部は、前記成形体の前記他端部にて、前記成形体の円筒中空部分若しくは前記成形体の外周面に当接する、又は、前記成形体の端面に接触する成形体下部支持装置。 - 一端部が吊り下げ支持され、円筒状の成形体の長手方向に沿って、前記成形体の中空部分に挿入される棒状の中子と、
前記中子の他端部側に設けられ、前記中子の円筒中空部分若しくは前記中子の外周面に当接する、又は、前記成形体の端面に接触する振れ止め部と、
を備え、
前記成形体は、前記成形体の一端部が前記中子から吊り下げ支持される成形体下部支持装置。 - 前記端面に接触する前記振れ止め部は、緩衝部である請求項1又は2に記載の成形体下部支持装置。
- 前記成形体の焼成による長手方向の収縮に追従して、前記成形体の前記他端部側から前記成形体の重量の一部に対抗する押圧力を、前記成形体に対して付与する押し上げ部を更に備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の成形体下部支持装置。
- 一端部が吊り下げ支持された円筒状の成形体の焼成による長手方向の収縮に追従して、前記成形体の他端部側から前記成形体の重量の一部に対抗する押圧力を、前記成形体に対して付与する押し上げ部を備え、
前記押し上げ部は、前記成形体の前記収縮する前、又は、所定の収縮量までにおいて、前記押圧力として第1の押圧力を前記成形体に対して付与し、前記成形体が前記収縮を開始した後、又は、所定の収縮量となった後において、前記押圧力として前記第1の押圧力よりも強い第2の押圧力を前記成形体に付与する成形体下部支持装置。 - 前記押し上げ部は、弾性体である第1弾性部と第2弾性部を有し、
前記成形体の前記収縮する前、又は、所定の収縮量までにおいて、前記第1弾性部と前記第2弾性部が直列接続されて前記第1の押圧力を前記成形体に対して付与し、
前記成形体が前記収縮を開始した後、又は、所定の収縮量となった後において、前記第1弾性部のみで前記第2の押圧力を前記成形体に付与する請求項5に記載の成形体下部支持装置。 - 一端部が吊り下げ支持された円筒状の成形体の他端部側に設けられる振れ止め部を備える成形体下部支持装置を用いた成形体下部支持方法であって、
前記振れ止め部が、前記成形体の前記他端部にて、前記成形体の円筒中空部分若しくは前記成形体の外周面に当接する、又は、前記成形体の端面に接触するステップと、
押し上げ部が、前記成形体の焼成による長手方向の収縮に追従して、前記成形体の前記他端部側から前記成形体の重量の一部に対抗する押圧力を、前記成形体に対して付与するステップと、
を有する成形体下部支持方法。 - 一端部が吊り下げ支持され、円筒状の成形体の長手方向に沿って、前記成形体の中空部分に挿入される棒状の中子と、前記中子の他端部側に設けられる振れ止め部とを備え、前記成形体は、前記成形体の一端部が前記中子から吊り下げ支持される成形体下部支持装置を用いた成形体下部支持方法であって、
前記振れ止め部が、前記中子の前記他端部にて、前記中子の円筒中空部分若しくは前記中子の外周面に当接する、又は、前記成形体の端面に接触するステップと、
押し上げ部が、前記成形体の焼成による長手方向の収縮に追従して、前記成形体の前記他端部側から前記成形体の重量の一部に対抗する押圧力を、前記成形体に対して付与するステップと、
を有する成形体下部支持方法。 - 前記押圧力を付与するステップは、
前記成形体の前記収縮する前、又は、所定の収縮量までにおいて、前記押し上げ部が、前記押圧力として第1の押圧力を前記成形体に対して付与するステップと、
前記成形体が前記収縮を開始した後、又は、所定の収縮量となった後において、前記押し上げ部が、前記押圧力として前記第1の押圧力よりも強い第2の押圧力を前記成形体に付与するステップと、
を有する請求項7又は請求項8に記載の成形体下部支持方法。 - 押し上げ部が、一端部が吊り下げ支持された円筒状の成形体の焼成による長手方向の収縮に追従して、前記成形体の他端部側から前記成形体の重量の一部に対抗する押圧力を、前記成形体に対して付与するステップと、
前記成形体の前記収縮する前、又は、所定の収縮量までにおいて、前記押し上げ部が、前記押圧力として第1の押圧力を前記成形体に対して付与するステップと、
前記成形体が前記収縮を開始した後、又は、所定の収縮量となった後において、前記押し上げ部が、前記押圧力として前記第1の押圧力よりも強い第2の押圧力を前記成形体に付与するステップと、
を有する成形体下部支持方法。 - 請求項7から請求項10のいずれか1項に記載された成形体下部支持方法を用いて支持された前記成形体を焼成し、前記成形体の表面に燃料電池セル及びインターコネクタが形成された燃料電池セルスタックを製造するステップを有する燃料電池セルスタックの製造方法。
- 請求項7から請求項10のいずれか1項に記載された成形体下部支持方法を用いて支持された前記成形体を焼成し、前記成形体の表面に燃料電池セル及びインターコネクタが形成された燃料電池セルスタックを製造するステップと、
前記燃料電池セルスタックを備える燃料電池カートリッジを製造するステップと、
を有する燃料電池カートリッジの製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015214199A JP2017083119A (ja) | 2015-10-30 | 2015-10-30 | 成形体下部支持装置、成形体下部支持方法、燃料電池セルスタックの製造方法及び燃料電池カートリッジの製造方法 |
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JP2015214199A Pending JP2017083119A (ja) | 2015-10-30 | 2015-10-30 | 成形体下部支持装置、成形体下部支持方法、燃料電池セルスタックの製造方法及び燃料電池カートリッジの製造方法 |
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