JP2017082336A - ガラス状ナノ材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】本出願は、鉄系ガラス形成合金において引張特性および延性等の改善された特性を得るための、様々な急速固化処理法に適用することができる処理条件および化学物質に関する。【解決手段】本発明は、スピノーダルガラスマトリックス微細構成要素構造を形成することができる金属合金に関する。合金は鉄系であり、ニッケル、ホウ素、ケイ素および任意選択でクロムを含む。合金は、延性および比較的高い引張強度を示し、シート、リボン、ワイヤ、および/または繊維の形態であってもよい。そのような合金の用途が記載される。【選択図】図15

Description

本出願は、鉄系ガラス形成合金において引張特性および延性等の改善された特性を得るための、様々な急速固化処理法に適用することができる処理条件および化学物質に関する。
金属ガラスは、金属に似た特徴(指向性のない金属結合、金属光沢ならびに/または比較的大きな電気および熱伝導性を含有し得るため)と共にセラミックに似た特徴(多くの場合、脆性および引張延性の欠如を伴って比較的高い硬度を示し得るため)とを示し得る、比較的珍しい材料種である。金属ガラスは、室温で固体形態で存在するが、短距離秩序のみが存在する液体において見られる構造と同様の構造を有し得る過冷却液体を含むように理解され得る。金属ガラスは、一般に、自由電子を有し、金属光沢を示し、従来の金属において見られる金属結合と同様の金属結合を示すことができる。金属ガラスは、準安定材料で存在し得、加熱されると、結晶状態に転移し得る。このプロセスは、結晶化または失透と呼ばれる。室温では拡散が制限されるため、核生成障壁を克服するために十分な熱(すなわちボルツマンエネルギー)が与えられ、ガラス失透により引き起こされる固体-固体状態転移をもたらすことができる。
金属合金は、45.0原子パーセントから71原子パーセントの範囲のFeと、4.0原子パーセントから17.5原子パーセントの範囲のNiと、11.0原子パーセントから16原子パーセントの範囲のBと、0.3原子パーセントから4.0原子パーセントの範囲のSiと、任意選択で0.1原子パーセントから19.0原子パーセントで存在するCrとを含む。合金は、5.0体積%から95.0体積%の範囲内で存在するスピノーダルガラスマトリックス微細構成要素(spinodal glass matrix microconstituent)(SGMM)構造を含有して、異なる化学組成を有する2つの相を画定し、SGMM構造は、1つまたは複数の半結晶または結晶相を含み、半結晶相は、2.0nm以下の最大線寸法を示すクラスタを含み、結晶相は、2.0nmを超える最大線寸法を示すクラスタおよびガラスマトリックスを含み、ガラス相における構造単位は、5Åから100Åのサイズを有する。合金は、0.4GPaから3.9GPaの極限引張強度および0.4%から5.5%の引張伸びを有する。
方法の形態において、本発明は、スピノーダルガラスマトリックス微細構成要素(SGMM)を含有する金属合金を形成するための方法であって、45.0原子パーセントから71原子パーセントの範囲のFeと、4.0原子パーセントから17.5原子パーセントの範囲のNiと、11.0原子パーセントから16原子パーセントの範囲のBと、0.3原子パーセントから4.0原子パーセントの範囲のSiと、任意選択で0.1原子パーセントから19.0原子パーセントで存在するCrとを含む金属合金を供給するステップを含む方法に関する。これに次いで、合金を溶融し、スピノーダルガラスマトリックス微細構成要素を冷却および形成するステップが続いてもよく、金属合金は、冷却後に、化学組成および物理的特性が異なる2つの明確な相に分離し、相の形成は、核生成制御されておらず、SGMM構造は、1つまたは複数の半結晶または結晶相を含み、半結晶相は、2.0nm以下の最大線寸法を示すクラスタを含み、結晶相は、2.0nmを超える最大線寸法を示すクラスタおよびガラスマトリックスを含み、ガラス相における構造単位は、5Åから100Åのサイズを有する。そのような合金も、0.4GPaから3.9GPaの極限引張強度および0.4%から5.5%の引張伸びを有し得る。
本開示の上述および他の特徴、ならびにそれらを得る様式は、添付の図面と併せて本明細書において説明される実施形態の以下の説明を参照することによって、より明確となり、またより良く理解され得る。
それぞれの選択されたシリーズの波形加工リボン、a)A2波形加工リボン、b)B4波形加工リボン、c)C6波形加工リボン、およびd)D8波形加工リボンの例示的光学写真である。 例示的補正係数を示す、溶融紡糸リボンの断面のSEM画像である。 構造的特徴を示さない、A2合金の断面のSEM後方散乱電子顕微鏡写真である。表面に焦点を合わせるために、微小硬度圧痕を使用した。 構造的特徴を示さない、B2合金の断面のSEM後方散乱電子顕微鏡写真である。表面に焦点を合わせるために、微小硬度圧痕を使用した。 構造的特徴を示さない、C2合金の断面のSEM後方散乱電子顕微鏡写真である。表面に焦点を合わせるために、微小硬度圧痕を使用した。 構造的特徴を示さない、A2合金の断面のSEM後方散乱電子顕微鏡写真である。表面に焦点を合わせるために、微小硬度圧痕を使用した。 引張試験後の複数のせん断帯形成を示す、A2合金のゲージ表面のSEM顕微鏡写真である。 引張試験後の複数のせん断帯形成を示す、B2合金のゲージ表面のSEM顕微鏡写真である。 引張試験後の複数のせん断帯形成を示す、C2合金のゲージ表面のSEM顕微鏡写真である。 引張試験後の複数のせん断帯形成を示す、D2合金のゲージ表面のSEM顕微鏡写真である。 引張試験後のA2合金における2つのメカニズムを示すSEM顕微鏡写真であり、ISBBの例は矢印で示されており、SBAIの例は丸で特定されている。 引張試験後のB2合金における2つのメカニズムを示すSEM顕微鏡写真であり、ISBBの例は矢印で示されており、SBAIの例は丸で特定されている。 引張試験後のC2合金における2つのメカニズムを示すSEM顕微鏡写真であり、ISBBの例は矢印で示されており、SBAIの例は丸で特定されている。 引張試験後のD2合金における2つのメカニズムを示すSEM顕微鏡写真であり、ISBBの例は矢印で示されており、SBAIの例は丸で特定されている。 引張下で試験されたA2合金の代表的応力-歪み曲線である。 引張下で試験されたB2合金の代表的応力-歪み曲線である。 引張下で試験されたC2合金の代表的応力-歪み曲線である。 引張下で試験されたD2合金の代表的応力-歪み曲線である。
上述のように、金属ガラスは、金属に似た特徴(指向性のない金属結合、金属光沢、ならびに比較的大きな電気および熱伝導性を含有し得るため)と共にセラミックに似た特徴(多くの場合、脆性および引張延性の欠如を伴って比較的高い硬度を示し得るため)とを示し得る。金属ガラスは、室温で固体形態で存在するが、短距離秩序のみが存在する液体において見られる構造と同様の構造を有し得る過冷却液体を含むように理解され得る。金属ガラスは、一般に、自由電子を有し、金属光沢を示し、従来の金属において見られる金属結合と同様の金属結合を示すことができる。金属ガラスは、準安定材料であると理解することができ、加熱されると、結晶化または失透により結晶状態に転移し得る。室温では拡散が制限され得るため、核生成障壁を克服するために十分な熱(すなわちボルツマンエネルギー)が与えられ、ガラス失透により引き起こされる固体-固体状態転移をもたらすことができる。
金属ガラスの失透温度は、広く変動することができ、例えば300℃から800℃の範囲内となり得、結晶化のエンタルピーは、一般に-25J/gから-250J/gである。失透プロセスは、1つまたは複数の段階で生じ得る。複数の段階で生じる場合、結晶相が形成され得、次いで、特定の分配係数に依存して、原子が新たな結晶子に引き付けられ得るか、または残りのガラスの体積中に排除され得る。これによって、より安定なガラスの化学的性質がもたらされ得るが、これは、部分的または完全な失透をもたらすための追加的な入熱を必要とし得る。したがって、部分的に失透した構造は、ガラスマトリックス内に結晶性の析出物をもたらし得る。一般に、これらの析出物は、30nmから125nmの範囲のサイズとなり得る。完全結晶状態への完全な失透は、最高温度ガラスピークを超える熱処理から得ることができるが、これは、示差走査熱量測定または示差熱分析等の熱分析により明らかにすることができる。
比較的微細な長さスケールの構造秩序(すなわち分子会合)、およびほぼ欠陥を有さない材料の性質(すなわち、1-d転位または2-d粒界/相境界欠陥を有さない)は、比較的高い強度(および対応する硬度)を提供することができ、これは理論上の約33%から45%となり得る。しかしながら、結晶化度の欠如に起因して、転位が見られない可能性があり、大きな(すなわち>1%の)引張伸びの作用が不明確となり得る。金属ガラスは、これらの材料の技術的な利用において問題となり得る、比較的急速なせん断帯および/または亀裂の伝播に関連した制限された破壊靱性を示し得る。これらの材料は、圧縮下で試験された場合は適正な延性を示し得るが、引張下で試験された場合はゼロに非常に近い伸びおよび脆性的な破壊を示す。室温での引張下で変形できないこれらの種類の材料の特有の性質は、壊滅的破壊を回避するために固有の延性が必要とされる全ての潜在的構造用途において制限する要因となり得る。歪み軟化および/または熱軟化により、金属ガラスの塑性変形は、せん断帯内に比較的高度に局在し得、制限された塑性歪み(1%未満の伸びを示す)および室温における壊滅的破壊をもたらす。
スピノーダルガラスマトリックス微細構成要素(すなわちSGMM)は、局所的変形誘引変化(Localized Deformation Induced Change)(LDIC)と呼ばれるナノスケールでの特定の微細構造相互作用により、移動せん断帯を鈍化する(すなわちISBB)能力から生じる延性(≧1%の伸び)の達成を可能とすることができる。続く第2のレベルのより高い固定せん断帯相互作用(arresting shear band interactions)(SBAI)は、非拘束負荷下での比較的高いせん断帯密度の達成を可能とすることができ、全体的脆性のレベルの増加をもたらし得る。さらに、このSBAIの結果は、歪み硬化作用の発展を含み、これは、有効な延性メカニズムが使用可能となり得、欠陥および関連した応力集中部位が常に存在する工業処理および用途に関連し得ることを意味する。ここで、本明細書に記載の化学種は、比較的低コストでスピノーダルガラスマトリックス微細構成要素の形成を達成することができ、したがって、価格/性能の利点を高め、スピノーダルガラスマトリックス微細構成要素を含む材料の商業市場の範囲拡大を可能とし得る。
したがって、本出願は、比較的大きな延性および高い引張強度を示し得る、スピノーダルガラスマトリックス微細構成要素(SGMM)構造をもたらし得るガラス形成化学種に関する。スピノーダルガラスマトリックス微細構成要素は、核生成制御されていない転移メカニズムにより形成される微細構成要素として理解され得る。より基本的には、スピノーダル分解は、合金の2種以上の成分(例えば金属組成物)の溶体が、明確に異なる化学組成および物理的特性を有する明確な領域(または相)に分離することができるメカニズムとして理解され得る。このメカニズムは、相分離が、単に個別の核生成部位ではなく、材料全体を通して均一に生じる点で、古典的な核生成とは異なる。相は、1つまたは複数の半結晶クラスタまたは結晶相を含んでもよく、したがって、化学的変動が少なくとも1つの明確な結晶相をもたらすまで、局所レベルでの原子の連続拡散により形成し得る。半結晶クラスタは、本明細書において、2nm以下の最大線寸法を示すものとして理解することができ、結晶クラスタは、2nmを超える最大線寸法を示し得る。スピノーダル分解の初期段階中、形成されるクラスタは比較的微小となり得、それらの化学的性質は周囲のガラスマトリックスとは異なるが、それらはまだ完全に結晶性ではなく、十分に秩序化された結晶周期性にはまだ達していないことに留意されたい。さらなる結晶相は、同じ結晶構造または異なる構造を示してもよい。さらに、上述のように、相は、ガラスマトリックスを含んでもよい。ガラスマトリックスは、互いに無作為に充填されてもよい、固相における構造単位の会合を示し得る微細構造を含むように理解され得る。ガラス相における精密化のレベル、または構造単位のサイズは、オングストロームスケールの範囲内となり得る(すなわち5Åから100Å)。
さらに、合金は、スピノーダルガラスマトリックス微細構成要素(SGMM)により有効化され得る誘引せん断帯鈍化(induced shear band blunting)(ISBB)およびせん断帯固定相互作用(shear band arresting interaction)(SBAI)を示してもよい。ISBBは、SGMM構造との相互作用によりせん断帯の伝播を鈍化および停止する能力として理解され得る。SBAIは、せん断帯/せん断帯相互作用によるせん断帯の固定として理解され得、最初または主要なせん断帯がISBBにより鈍化された後に生じ得る。
従来の材料は、結晶性材料内の特定の滑り系で移動する転位を通して変形し得るが、ISBBおよびSBAI変形メカニズムは、本明細書においてさらに説明される局所的変形誘引変化(LDIC)により鈍化される、スピノーダルガラスマトリックス微細構成要素内の移動するせん断帯(すなわち、局所的変形が生じる不連続面)が関与し得る。応力のレベルの増加と共に、せん断帯が鈍化すると、新たなせん断帯が核生成し、次いで既存のせん断帯と相互作用して、引張下での比較的高いせん断帯密度および比較的高いレベルの全体的塑性の進行を生成し得る。したがって、有利なSGMM構造を有する合金は、引張下でのせん断帯伝播を防止または軽減することができ、これは、比較的大きな引張延性(>1%)をもたらして引張試験中に歪み硬化をもたらし得る。本明細書において企図される合金は、スピノーダルガラスマトリックス微細構成要素を形成することができる化学種を含む、またはそれから構成されてもよく、スピノーダルガラスマトリックス微細構成要素は、5.0体積%から95体積%の範囲内で存在することができ、ガラス状、半結晶、および/または結晶相を含む。
スピノーダルガラスマトリックス微細構成要素構造を含む組成物を形成するために使用され得るガラス形成化学種は、ある特定の鉄系ガラス形成合金を含んでもよく、これは次いで本明細書に記載のSGMM構造を提供するように処理される。鉄系合金は、45原子%以上の範囲で存在する鉄を含んでもよい。さらに、合金は、ニッケル、ホウ素、ケイ素および任意選択でクロムの元素を含んでもよい。いくつかの実施形態において、合金は、鉄、ニッケル、ホウ素、ケイ素および任意選択でクロムから本質的に構成されてもよく、またはそれらのみに限定されてもよい。さらなる実施形態において、合金は、さもなければ合金組成物の相対的コストを増加させるコバルトを含まない。
いくつかの実施形態において、合金は、45原子パーセントから71原子パーセントの範囲内で存在する鉄と、4原子パーセントから17.5原子パーセントの範囲内で存在するニッケルと、11原子パーセントから16原子パーセントの範囲内で存在するホウ素と、0.3原子パーセントから4.0原子パーセントの範囲内で存在するケイ素と、任意選択で0.1原子パーセントから19原子パーセントの範囲内で存在するクロムを含んでもよい。合金の組成は、上述の範囲内の全ての値および増分で変動し得る。
したがって、鉄は、45.0原子パーセント(at.%)、45.1at.%、45.2at.%、45.3at.%、45.4at.%、45.6at.%、45.7at.%、45.8at.%、45.9at.%、46.0at.%、46.1at.%、46.2at.%、46.3at.%、46.4at.%、46.5at.%、46.7at.%、46.8at.%、46.9at.%、47.0at.%、47.1at.%、47.2at.%、47.3at.%、47.4at.%、47.5at.%、47.6at.%、47.7at.%、47.8at.%、47.9at.%、48at.%、48.1at.%、48.2at.%、48.3at.%、48.4at.%、48.5at.%、48.6at.%、48.7at.%、48.8at.%、48.9at.%、49at.%、49.1at.%、49.2at.%、49.3at.%、49.4at.%、49.5at.%、49.6at.%、49.7at.%、49.8at.%、49.9at.%、50at.%、50.1at.%、50.2at.%、50.3at.%、50.4at.%、50.5at.%、50.6at.%、50.7at.%、50.8at.%、50.9at.%、51at.%、51.1at.%、51.2at.%、51.3at.%、51.4at.%、51.5at.%、51.6at.%、51.7at.%、51.8at.%、51.9at.%、52at.%、52.1at.%、52.2at.%、52.3at.%、52.4at.%、52.5at.%、52.6at.%、52.7at.%、52.8at.%、52.9at.%、53at.%、53.1at.%、53.2at.%、53.3at.%、53.4at.%、53.5at.%、53.6at.%、53.7at.%、53.8at.%、53.9at.%、54at.%、54.1at.%、54.2at.%、54.3at.%、54.4at.%、54.5at.%、54.6at.%、54.7at.%、54.8at.%、54.9at.%、55at.%、55.1at.%、55.2at.%、55.3at.%、55.4at.%、55.5at.%、55.6at.%、55.7at.%、55.8at.%、55.9at.%、56at.%、56.1at.%、56.2at.%、56.3at.%、56.4at.%、56.5at.%、56.6at.%、56.7at.%、56.8at.%、56.9at.%、57at.%、57.1at.%、57.2at.%、57.3at.%、57.4at.%、57.5at.%、57.6at.%、57.7at.%、57.8at.%、57.9at.%、58at.%、58.1at.%、58.2at.%、58.3at.%、58.4at.%、58.5at.%、58.6at.%、58.7at.%、58.8at.%、58.9at.%、59at.%、59.1at.%、59.2at.%、59.3at.%、59.4at.%、59.5at.%、59.6at.%、59.7at.%、59.8at.%、59.9at.%、60at.%、60.1at.%、60.2at.%、60.3at.%、60.4at.%、60.5at.%、60.6at.%、60.7at.%、60.8at.%、60.9at.%、61at.%、61.1at.%、61.2at.%、61.3at.%、61.4at.%、61.5at.%、61.6at.%、61.7at.%、61.8at.%、61.9at.%、62at.%、62.1at.%、62.2at.%、62.3at.%、62.4at.%、62.5at.%、62.6at.%、62.7at.%、62.8at.%、62.9at.%、63at.%、63.1at.%、63.2at.%、63.3at.%、63.4at.%、63.5at.%、63.6at.%、63.7at.%、63.8at.%、63.9at.%、64at.%、64.1at.%、64.2at.%、64.3at.%、64.4at.%、64.5at.%、64.6at.%、64.7at.%、64.8at.%、64.9at.%、65at.%、65.1at.%、65.2at.%、65.3at.%、65.4at.%、65.5at.%、65.6at.%、65.7at.%、65.8at.%、65.9at.%、66at.%、66.1at.%、66.2at.%、66.3at.%、66.4at.%、66.5at.%、66.6at.%、66.7at.%、66.8at.%、66.9at.%、67at.%、67.1at.%、67.2at.%、67.3at.%、67.4at.%、67.5at.%、67.6at.%、67.7at.%、67.8at.%、67.9at.%、68at.%、68.1at.%、68.2at.%、68.3at.%、68.4at.%、68.5at.%、68.6at.%、68.7at.%、68.8at.%、68.9at.%、69at.%、69.1at.%、69.2at.%、69.3at.%、69.4at.%、69.5at.%、69.6at.%、69.7at.%、69.8at.%、69.9at.%、70at.%、70.1at.%、70.2at.%、70.3at.%、70.4at.%、70.5at.%、70.6at.%、70.7at.%、70.8at.%、70.9at.%、および/または71at.%の値から選択され得る。
ニッケルは、4.0at.%、4.1at.%、4.2at.%、4.3at.%、4.4at.%、4.5at.%、4.6at.%、4.7at.%、4.8at.%、4.9at.%、5at.%、5.1at.%、5.2at.%、5.3at.%、5.4at.%、5.5at.%、5.6at.%、5.7at.%、5.8at.%、5.9at.%、6at.%、6.1at.%、6.2at.%、6.3at.%、6.4at.%、6.5at.%、6.6at.%、6.7at.%、6.8at.%、6.9at.%、7at.%、7.1at.%、7.2at.%、7.3at.%、7.4at.%、7.5at.%、7.6at.%、7.7at.%、7.8at.%、7.9at.%、8at.%、8.1at.%、8.2at.%、8.3at.%、8.4at.%、8.5at.%、8.6at.%、8.7at.%、8.8at.%、8.9at.%、9at.%、9.1at.%、9.2at.%、9.3at.%、9.4at.%、9.5at.%、9.6at.%、9.7at.%、9.8at.%、9.9at.%、10at.%、10.1at.%、10.2at.%、10.3at.%、10.4at.%、10.5at.%、10.6at.%、10.7at.%、10.8at.%、10.9at.%、11at.%、11.1at.%、11.2at.%、11.3at.%、11.4at.%、11.5at.%、11.6at.%、11.7at.%、11.8at.%、11.9at.%、12at.%、12.1at.%、12.2at.%、12.3at.%、12.4at.%、12.5at.%、12.6at.%、12.7at.%、12.8at.%、12.9at.%、13at.%、13.1at.%、13.2at.%、13.3at.%、13.4at.%、13.5at.%、13.6at.%、13.7at.%、13.8at.%、13.9at.%、14at.%、14.1at.%、14.2at.%、14.3at.%、14.4at.%、14.5at.%、14.6at.%、14.7at.%、14.8at.%、14.9at.%、15at.%、15.1at.%、15.2at.%、15.3at.%、15.4at.%、15.5at.%、15.6at.%、15.7at.%、15.8at.%、15.9at.%、16.0at.%、16.1at.%、16.2at.%、16.3at.%、16.4at.%、16.5.at.%、16.6at.%、16.7.at.%、16.8at.%、16.9at.%、17.0at.%、17.1at.%、17.2at.%、17.3at.%、17.4at.%、17.5at.%の値から選択され得る。
ホウ素は、11.0at.%、11.1at.%、11.2at.%、11.3at.%、11.4at.%、11.5at.%、11.6at.%、11.7at.%、11.8at.%、11.9at.%、12at.%、12.1at.%、12.2at.%、12.3at.%、12.4at.%、12.5at.%、12.6at.%、12.7at.%、12.8at.%、12.9at.%、13at.%、13.1at.%、13.2at.%、13.3at.%、13.4at.%、13.5at.%、13.6at.%、13.7at.%、13.8at.%、13.9at.%、14at.%、14.1at.%、14.2at.%、14.3at.%、14.4at.%、14.5at.%、14.6at.%、14.7at.%、14.8at.%、14.9at.%、15at.%、15.1at.%、15.2at.%、15.3at.%、15.4at.%、15.5at.%、15.6at.%、15.7at.%、15.8at.%、15.9at.%、16at.%の値から選択され得る。
ケイ素は、0.3at.%、0.4at.%、0.5at.%、0.6at.%、0.7at.%、0.8at.%、0.9at.%、1.0at.%、1.1at.%、1.2at.%、1.3at.%、1.4at.%、1.5at.%、1.6at.%、1.7at.%、1.8at.%、1.9at.%、2.0at.%、2.1at.%、2.2at.%、2.3at.%、2.4at.%、2.5at.%、2.6at.%、2.7at.%、2.8at.%、2.9at.% 3.0at.%、3.1at.%、3.2at.%、3.3at.%、3.4at.%、3.5at.%、3.6at.%、3.7at.%、3.8at.%、3.9at.% 4.0at.%の値から選択され得る。
クロムは、0at.%、0.1at.%、0.2at.%、0.3at.%、0.4at.%、0.5at.%、0.6at.%、0.7at.%、0.8at.%、0.9at.%、1at.%、1.1at.%、1.2at.%、1.3at.%、1.4at.%、1.5at.%、1.6at.%、1.7at.%、1.8at.%、1.9at.%、2at.%、2.1at.%、2.2at.%、2.3at.%、2.4at.%、2.5at.%、2.6at.%、2.7at.%、2.8at.%、2.9at.%、3at.%、3.1at.%、3.2at.%、3.3at.%、3.4at.%、3.5at.%、3.6at.%、3.7at.%、3.8at.%、3.9at.%、4at.%、4.1at.%、4.2at.%、4.3at.%、4.4at.%、4.5at.%、4.6at.%、4.7at.%、4.8at.%、4.9at.%、5at.%、5.1at.%、5.2at.%、5.3at.%、5.4at.%、5.5at.%、5.6at.%、5.7at.%、5.8at.%、5.9at.%、6at.%、6.1at.%、6.2at.%、6.3at.%、6.4at.%、6.5at.%、6.6at.%、6.7at.%、6.8at.%、6.9at.%、7at.%、7.1at.%、7.2at.%、7.3at.%、7.4at.%、7.5at.%、7.6at.%、7.7at.%、7.8at.%、7.9at.%、8at.%、8.1at.%、8.2at.%、8.3at.%、8.4at.%、8.5at.%、8.6at.%、8.7at.%、8.8at.%、8.9at.%、9at.%、9.1at.%、9.2at.%、9.3at.%、9.4at.%、9.5at.%、9.6at.%、9.7at.%、9.8at.%、9.9at.%、10at.%、10.1at.%、10.2at.%、10.3at.%、10.4at.%、10.5at.%、10.6at.%、10.7at.%、10.8at.%、10.9at.%、11at.%、11.1at.%、11.2at.%、11.3at.%、11.4at.%、11.5at.%、11.6at.%、11.7at.%、11.8at.%、11.9at.%、12at.%、12.1at.%、12.2at.%、12.3at.%、12.4at.%、12.5at.%、12.6at.%、12.7at.%、12.8at.%、12.9at.%、13at.%、13.1at.%、13.2at.%、13.3at.%、13.4at.%、13.5at.%、13.6at.%、13.7at.%、13.8at.%、13.9at.%、14at.%、14.1at.%、14.2at.%、14.3at.%、14.4at.%、14.5at.%、14.6at.%、14.7at.%、14.8at.%、14.9at.%、15at.%、15.1at.%、15.2at.%、15.3at.%、15.4at.%、15.5at.%、15.6at.%、15.7at.%、15.8at.%、15.9at.%、16at.%、16.1at.%、16.2at.%、16.3at.%、16.4at.%、16.5at.%、16.6at.%、16.7at.%、16.8at.%、16.9at.%、17at.%、17.1at.%、17.2at.%、17.3at.%、17.4at.%、17.5at.%、17.6at.%、17.7at.%、17.8at.%、17.9at.%、18at.%、18.1at.%、18.2at.%、18.3at.%、18.4at.%、18.5at.%、18.6at.%、18.7at.%、18.8at.%、18.9at.%、および/または19at.%の値から選択され得る。
さらに、例えば、原料の純度および処理中の不純物の導入に起因して、合金は、10原子パーセントまでの不純物を含んでもよい。したがって、上述の鉄系合金組成物は、その中の全ての値および増分を含め、所与の組成物の90原子パーセントから100原子パーセントの範囲内、例えば、90原子パーセントから99原子パーセント等の範囲内で存在してもよい。
限定することを意図しないが、変形のメカニズムの分析は、ISBBおよびSBAIの作用メカニズムが系のサイズより数桁小さいことを示すようである。作用可能な系のサイズは、これもまた5体積%から95体積%の範囲内であってもよいSGMM構造を含有する材料の体積として理解され得る。さらに、ホイールまたはローラ等の冷却面(工学的に可能な限り幅広となり得る)上での液体溶融物冷却においては、2次元冷却がスピノーダルガラスマトリックス微細構成要素形成における支配的因子となり得、したがって、厚さが構造形成および得られる作用可能な系のサイズに対する制限する要因となり得る。メカニズムのサイズと比較して妥当な系のサイズを超える厚さでは、延性メカニズムは影響されなくなり得る。例えば、せん断帯幅は、比較的小さくなり得(10nmから100nm)、構造とのLDIC相互作用があっても、相互作用サイズは、20nmから200nmとなり得る。したがって、例えば、厚さ100ミクロンでの比較的大きな延性(≧1%)の達成は、系の厚さがすでに延性メカニズムのサイズよりも500倍から10000倍大きいことを意味する。
作用可能な系のサイズは、超過するとISBBおよびSBAI相互作用を可能とするが、約10nmから1ミクロンの厚さまたは1000nm3から1μm3の体積の範囲内であってもよいことが企図される。約1ミクロンを超える厚さまたは1μm3を超える作用可能な体積を達成することは、作用可能な延性メカニズムサイズがこの限界を下回るため、作用可能なメカニズムまたは高いレベルの塑性の達成に大きく影響するとは推定され得ない。したがって、より大きな厚さまたはより大きな体積の試料または生成物は、SGMM構造が形成される限り、特定されたのと同じ様式で、ISBBおよびSBAIメカニズムによる作用可能な延性を達成することが企図される。
処理は、SGMM構造を提供するのに十分な冷却速度をもたらし得る技術を使用して行われてもよい。そのような冷却速度は、103K/sから106K/sの範囲内であってもよい。本明細書におけるSGMM構造および関連した塑性を提供するように構成され得る処理技術の例は、溶融紡糸/ジェット鋳造(jet casting)、超急冷、Taylor-Ulitovskyワイヤ鋳造(wire casting)、平面流鋳造(planar flow casting)、および双ロール鋳造を含み得るが、これらに限定されない。これらの製造技術、本出願において示される構造および得られる特性を提供する様式での操作のさらなる詳細は、以下に含まれる。
溶融紡糸は、銅で作製されてもよい急速に移動する金属ホイール上にガス圧を使用して射出された液体溶融物を含むように理解され得る。連続的または途切れた長さのリボンが生成され得る。いくつかの実施形態において、リボンは、その中の全ての値および増分を含め、幅1mmから2mmおよび厚さ0.015mmから0.15mmの範囲内であってもよい。幅および厚さは、溶融紡糸材料の粘度および表面張力、ならびにホイールの接線速度に依存し得る。溶融紡糸プロセスにおける典型的な冷却速度は、その中の全ての値および増分を含め、約104K/sから約106K/sであってもよい。リボンは、一般に、実験室規模のシステムを使用して、25mの長さまで連続的に生成され得る。
ジェット鋳造機は、商業規模で合金を溶融紡糸するために使用され得る。溶融紡糸の一実施形態において、プロセスパラメータは、空気または不活性ガス、例えばヘリウム、二酸化炭素、二酸化炭素および一酸化炭素の混合物、または二酸化炭素およびアルゴンの混合物を含む環境中にあるチャンバ内への、液体溶融物の提供を含んでもよい。チャンバ圧力は、その中の全ての値および増分を含め、0.25気圧から1気圧の範囲内であってもよい。さらに、鋳造ホイールの接線速度は、その中の全ての値および増分を含め、15メートル毎秒(m/s)から30m/sの範囲内であってもよい。その中の全ての値および増分を含め、得られる射出圧力は、100mbarから300mbarの範囲内であってもよく、得られる射出温度は、1000℃から1300℃の範囲内であってもよい。
超急冷は、比較的連続的な急速固化溶融金属に基づき、繊維生成に使用され得る比較的大規模な商業プロセスとして理解され得る。このプロセスにおいて、溶融金属は、一貫して、特別設計の溝パターンを有する回転冷却ロールの移動表面上に注がれ得る。冷却ロール上で、その中の全ての値および増分を含め、0.015mmから100mmの幅、ならびにその中の全ての値および増分を含め、0.015mmから0.15mmの厚さで変動し得る長さで、繊維が固化され得る。溶融紡糸プロセスにおける典型的な冷却速度は、その中の全ての値および増分を含め、約104K/sから約106K/sであってもよい。
円形断面を有する比較的小さい直径のワイヤを生成するためのプロセスの例が、Taylor-Ulitovskyプロセスである。粉末、インゴット、リボン、またはワイヤの形態の金属原料が、一方の端部が閉じられたガラス管、典型的にはホウケイ酸塩組成物内に保持され得る。次いで、この管の端部は、金属部分が液体状態となり、ガラスは軟化し得るがまだ溶融しない温度までガラスを軟化するために、加熱され得る。次いで、液体溶融物を含有するガラスが引き出されて、金属コアを含有する微細ガラス毛細管を生成し得る。好適な引出条件において、溶融金属はガラス毛細管を充填し、金属コアが完全にガラスシェルで被覆されたマイクロワイヤが生成され得る。このプロセスは、新たな合金材料を含む粉末またはワイヤ/リボンを使用して、連続的に金属液滴を供給することにより、連続的となり得る。この方法は、一般に、比較的低コストの方法として理解されている。プロセスにおいて使用されるガラスの量は、インダクタゾーンを通してガラス管を連続的に供給することにより均衡化され得るが、金属コアの形成は、マスター合金液滴の初期量により制限され得る。マイクロワイヤの微細構造(ひいてはその特性)は、主に冷却速度に依存し得るが、これは、金属充填毛細管が、受電コイルまでの途中で冷却液体(水または油)のストリーム内に進入する際の冷却メカニズムにより制御することができる。その中の全ての値および増分を含め、厚さが2μmから20μmの範囲内であってもよいガラス被覆を有する、1μmから120μmの範囲内の金属コアが、この方法により生成され得る。プロセスにおいて、冷却速度は、その中の全ての値および増分を含め、103K/sから106K/sで変動し得る。
平面流鋳造は、連続シートの形態の幅広のリボンを生成するための、比較的低コストおよび比較的高容量の技術として理解され得る。このプロセスは、冷却面上の近距離で液体溶融物を流動させることを含み得る。その中の全ての値および増分を含め、0.016mmから0.075mmの範囲内の厚さを有する、10mmから215mmの範囲内の全ての値および増分を含む、18.4"(215mm)までの幅の薄い箔/シートを、商業規模で生成することができる。その中の全ての値および増分を含め、約104K/sから約106K/sの範囲内の冷却速度が提供され得る。シートの生成後、個々のシート(5枚から50枚)が、圧密体をシートにロール結合するために加熱プレスされ得る。
双ロール鋳造は、反対方向に回転する2つのローラ間で液体溶融物を急冷することを含むように理解され得る。固化は、ロールのそれぞれの上部と液体溶融物との間の第1の接触時に開始し得る。2つの個々のシェルがそれぞれの冷却面上に形成し始めることができ、その後、プロセスが継続するにつれて、冷却ロールによりロールニップで互いに組み合わされ、1枚の連続シートを形成し得る。この手法において、固化は急速に生じることができ、熱間圧延等の任意の後処理ステップの前に、従来の溶融プロセスよりはるかに薄い、典型的には1.5mmから3.0mmの範囲内の直接溶融厚さが達成され得る。このプロセスは、多くの面で平面流鋳造と類似し得るが、主な違いは、平面流鋳造における単一の冷却ローラに対して、双ロール鋳造においては、シートを生成するために2つの冷却ローラが使用され得る点である。しかしながら、示されるSGMM構造を有する本明細書において生成され得るシートに関しては、厚さは、0.5mmから5.0mmの範囲内となり得る。
したがって、上記から理解され得るように、鉄系合金は、繊維、ワイヤ、リボン、シートおよび/または箔として形成されてもよい。ワイヤまたは繊維の形態において、合金は、その中の全ての値および範囲を含め、1μmから120μmの範囲内の直径を有してもよい。リボン、シートまたは箔の形態において、合金は、その中の全ての値および範囲を含め、0.015mmから215mmの範囲内の直径を有してもよい。
固化された鉄系合金は、その中の全ての値および増分を含め、7.40g/cm3から7.80g/cm3の範囲内の密度を有してもよい。さらに、鉄系合金は、示差熱分析(DTA)または示差走査熱量測定(DSC)により10℃/分の加熱速度で測定した場合、その中の全ての値および範囲を含め、約396℃から713℃の範囲内のガラスから結晶への転移(glass to crystalline transformation)温度を示してもよい。転移のエンタルピーは、示差熱分析(DTA)または示差走査熱量測定(DSC)により10℃/分の加熱速度で測定した場合、その中の全ての値および増分を含め、-16J/gから-167J/gの範囲内であってもよい。
鉄系合金は、180度の屈曲を示すことができ、0.020mmから0.060mmの範囲内の厚さを有するリボンは、完全に平坦に屈曲され得る。鉄系合金はまた、0.001s-1の歪み速度で試験された場合、その中の全ての値および範囲を含め、0.4GPaから3.90GPaの範囲内、例えば1.00GPaから3.26GPaの範囲内の極限引張強度を示し得る。さらに、鉄系合金は、0.001s-1の歪み速度で試験された場合、その中の全ての値および範囲を含め、0.4%から5.5%の範囲内、例えば1.0%から5.5%の範囲内の全伸びを示し得る。合金は、50gの負荷を使用してダイヤモンド四角錐圧子により試験された場合、その中の全ての値および範囲を含め、900から950の範囲内のビッカース硬度を示し得る。合金はまた、その中の全ての値および範囲を含め、少なくとも90×103/メートルから300×103/メートルのせん断帯密度を示し得る。延性および比較的高いせん断帯密度の存在は、SGMM構造が合金中に形成されていることを示している。
(実施例)
以下の例は、例示を目的とし、本開示または本開示に添付される特許請求の範囲を限定することを意図しない。
(実施例1)
合金試験の化学組成を、使用した特定の原子比率を記載するTable 1(表1)に示す。これらの化学種は、商業的純度および高純度の原料の両方を溶融紡糸することによる材料処理に使用した。高純度元素を使用して、Table 1(表1)に記載される原子比率に従い、標的合金の合金原料15gを秤量した。次いで、アーク溶融システムの銅炉床内に原材料を設置した。高純度アルゴンをシールドガスとして使用して、原料をインゴットにアーク溶融した。均質性を確実とするために、インゴットを数回裏返して再溶融した。混合後、次いでインゴットを約幅12mm×長さ30mm×厚さ8mmのフィンガー形態に鋳造した。次いで、約0.81mmの穴径を有する石英るつぼ内の溶融紡糸チャンバ内に、得られたフィンガーを設置した。RF誘導を使用して、異なる雰囲気中、およびTable 3(表3)中のPP1からPP6プロセス条件により特定されるプロセス条件でインゴットを溶融し、次いで、異なる接線速度で移動している245mm径の銅ホイール上に射出した。生成された最終的なリボンは、典型的には約1.25mmの幅および0.020mmから0.060mmの厚さを有していた。商業的処理試験については、様々な鉄含有添加剤(ferroadditive)および合金コストを最小限化するべく選択される他の商業的に容易に入手可能な構成要素を使用して、Table 1(表1)に列挙される合金を商業的純度(10at%までの不純物)で作製した。
インゴット形態の合金の密度は、空気中および蒸留水中の両方で秤量することができる特別に構築された秤において、アルキメデス法を使用して測定した。各合金のアーク溶融された15グラムのインゴットの密度をTable 2(表2)に示すが、7.52g/cm3から7.80g/cm3で変動することが判明した。実験結果は、この技術の制度が+-0.01g/cm3であることを示した。密度測定の概要を、Table 2(表2)に示す。
試料を処理するために使用したプロセスパラメータを、Table 3(表3)に示す。示されるように、2つの異なるホイールの接線速度、25m/sおよび16m/sを使用した。ホイールの接線速度の変動は、材料の冷却速度に影響し得るリボンの厚さを制御する比較的重要な因子となり得る。処理雰囲気は、ヘリウム、空気、および二酸化炭素中での処理を含むように変動させた。全ての試料は、1/3気圧のチャンバ圧で処理された。投入物純度に関しては、高純度(HP)および商業的純度(CP)の投入物の両方を使用した。高純度の投入物は、元素から直接合金化することにより作製され、商業的純度の投入物は、鉄含有添加剤粉末、および溶接グレード材料において一般に使用されている化学レベルの他の構成要素を利用することにより作製されたことに留意されたい。
構造、特性、およびプロセスウィンドウに対する化学的な変化の影響を例示するために、Table 1(表1)中の合金の全てを、Table 3(表3)に指定されるPP4処理パラメータに従い処理した。生成されたリボンから、熱分析、波形加工屈曲試験、および引張試験を含む様々な実験測定を行った。PP4処理条件により処理されたTable 1(表1)の合金の結果を、以下の項で説明する。
固化直後のリボンに対し、DSC-7オプションを有するシステムを使用して熱分析を行った。超高純度アルゴンの気流を使用することにより試料を酸化から保護して、10℃/分の加熱速度で示差熱分析(DTA)および示差走査熱量測定(DSC)を行った。PP4溶融紡糸プロセスパラメータを使用して溶融紡糸された合金に対する、ガラスから結晶への転移に関連したDSCデータをTable 4(表4)に示す。試料は全て、比較的高い割合のガラス(すなわち≧10%)を含有することが判明した。観察されるように、ガラスから結晶への転移は、400℃から713℃の温度範囲内、および22J/gから165J/gの転移のエンタルピーで、1段階または2段階で生じ得る。
リボンが完全に平坦に屈曲する能力は、延性状態を示すことができ、これにより比較的高い歪みを得ることができるが、従来の屈曲試験により測定することができない。リボンが完全にその周りで折れる、または折り返されると、リボンは、複雑な力学から得られる、119.8%まで高くなり得る比較的高い歪みとなり得る。実際には、歪みは、リボンの引張側において、57%から97%の歪みの範囲内となり得る。180°屈曲(平坦)の間、1型の挙動-破壊なしに屈曲不可能、2型の挙動-ホイール側を外にして一方側に屈曲可能、3型の挙動-遊離側を外にして一方側に屈曲可能、および4型の挙動-両側に屈曲可能という4種類の挙動が観察された。「ホイール側」という言及は、溶融紡糸中にホイールに接触したリボンの側として理解され得る。
屈曲延性を測定するために、Table 1(表1)中の各合金から生成され、PP4条件(Table 3(表3))で処理されたリボンを、ハニカムを生成するために使用される波形加工プロセスにおける第1のステップを模倣するように設計された自作の波形加工システムを使用して波形加工した。リボンが波形加工ローラを通過する際、リボンは、ほぼ180°の反対方向に屈曲され、次いで、延性である場合は永久的に塑性変形され、または、脆性である場合は小片に破壊される。図1aから1dは、合金A2の波形加工リボン(図1a)、合金B4の波形加工リボン(図1b)、合金C6の波形加工リボン(図1c)および合金D8の波形加工リボン(図1d)に対する、波形加工リボンの光学写真を含む。各試料に対して、1メートル長の均一なリボンを選択し、次いでこれを波形加工したが、破壊の総数をTable 5(表5)に列挙する。波形加工は、4型屈曲挙動を経験したリボン(リボンが両面(すなわちホイール側および遊離側)から180°屈曲可能であったことを意味する)に対してのみ行ったことに留意されたい。手による屈曲により4型屈曲挙動が経験されなかった場合、一般に1メートルの長さにわたり100を超える比較的多数の破壊が生じるため、波形加工は試みなかったことに留意されたい。
微小引張試験を使用して、室温で金属リボンの機械的特性を得た。試験は、MTEST Windows(登録商標)ソフトウェアプログラムにより監視および制御される、Fullam社製の市販の引張ステージで行った。1つのグリップジョー(gripping jaw)の端部に接続されたロードセルにより負荷を測定しながら、ステッピングモータによりグリップシステム(gripping system)を通して変形を加えた。ゲージ長の変化を測定するために2つのグリップジョーに取り付けられた線形可変差動変圧器(LVDT)を使用して、変位を得た。試験前に、リボンの厚さおよび幅を、ゲージ長の異なる場所で少なくとも3回慎重に測定した。次いで、平均値をゲージ厚および幅として記録し、その後の応力および歪み計算の入力パラメータとして使用した。機械的試験の生データは、矩形断面を仮定しているが、実際は、リボン断面は、図2のリボン断面において見られるように頂部が湾曲しており、測定される矩形断面は、真の断面を過大評価している。幾何学的影響の補正因子を適用したが、これは、測定された強度特性(降伏応力および極限強度)の5%の増加と推定された。試験は全て、約0.001s-1の歪み速度で、変位制御下で行った。Table 1(表1)の各合金に対する、ゲージ寸法、伸び、破壊負荷、降伏応力、極限強度およびヤング率を含む引張試験結果の概要を、Table 6(表6)に示す。それぞれの異なる試料は、この試験法の変動性および試料中のマクロ欠陥の存在を含む試料品質を考慮するために、3回測定されたことに留意されたい。観察され得るように、引張強度値は非常に高く、1.08GPaから3.26GPaで変動し、全伸び値は、1.28%から4.94%で変動する。Table 6(表6)に示される結果は、機械コンプライアンスのために調整されていることに留意されたい。
(実施例2)
構造および特性に対する処理パラメータの影響を例示するために、Table 1(表1)中のAシリーズ合金を、Table 3(表3)に指定される様々な条件で処理した。生成されたリボンから、熱分析、波形加工屈曲試験、および引張試験を含む様々な実験測定を行った。異なる処理条件で処理されたTable 1(表1)中のAシリーズ合金の結果を、以下の項で説明する。
固化直後のリボンに対し、NETZSCH DSC404 F3 Pegasus示差走査熱量計(DSC)を使用して熱分析を行った。超高純度アルゴンの気流を使用することにより試料を酸化から保護して、10℃/分の加熱速度で一定加熱速度走査を行った。Table 3(表3)に指定されるプロセス条件で溶融紡糸されたAシリーズ合金に対する、ガラスから結晶への転移に関連したDSCデータをTable 7〜12(表7〜12)に示す。PP6条件で処理された合金のいくつかを除いて、1つまたは複数の特徴的発熱ピークから明らかなように、試料のほとんどは、高い割合のガラスを含有することが判明した。ガラスから結晶への転移は、389℃から642℃の温度範囲内、および-16J/gから-167J/gの転移のエンタルピーで、いくつかの合金においては重複ピークを伴って1段階または2段階で生じる。
屈曲延性を測定するために、Table 13(表13)中の処理された各リボンの試料を、自作の波形加工システムを使用して波形加工した。各試料に対して、1メートル長の均一なリボンを選択し、次いでこれを波形加工し、破壊の総数を列挙した。波形加工は、4型屈曲挙動を経験したリボンに対してのみ行ったことに留意されたい。手による屈曲により4型屈曲挙動(両側で屈曲可能)が経験されなかった場合、一般に1メートルの長さにわたり100を超える非常に多数の破壊が生じるため、波形加工は試みなかったことに留意されたい。
微小引張試験を使用して、室温で金属リボンの機械的特性を得た。試験は、MTEST Windowsソフトウェアプログラムにより監視および制御される、Fullam Inc.製の市販の引張ステージで行った。1つのグリップジョーの端部に接続されたロードセルにより負荷を測定しながら、ステッピングモータによりグリップシステムを通して変形を加えた。ゲージ長の変化を測定するために2つのグリップジョーに取り付けられた線形可変差動変圧器(LVDT)を使用して、変位を得た。試験前に、リボンの厚さおよび幅を、ゲージ長の異なる場所で少なくとも3回慎重に測定した。次いで、平均値をゲージ厚および幅として記録し、その後の応力および歪み計算の入力パラメータとして使用した。機械的試験の生データは、矩形断面を仮定しているが、実際は、リボン断面は、図2に示されるように頂部が湾曲しており、測定される矩形断面は、真の断面を過大評価している。幾何学的影響の補正因子を適用したが、これは、測定された強度特性(降伏応力および極限強度)の5%の増加と推定された。試験は全て、約0.001s-1の歪み速度で、変位制御下で行った。Table 3(表3)に指定されるプロセス条件で溶融紡糸されたAシリーズ合金に対する、ゲージ寸法、伸び、破壊負荷、降伏応力、極限強度およびヤング率を含む引張試験結果の概要を、Table 14〜18(表14〜18)に示す。PP6溶融紡糸条件で処理されたAシリーズ合金は全て脆性であり、引張下で試験されていない。それぞれの異なる試料は、この試験法の変動性および試料中のマクロ欠陥の存在を含む試料品質を考慮するために、3回測定されたことに留意されたい。観察され得るように、引張強度値は比較的高く、1.00GPaから2.86GPaで変動し、全伸び値は、1.0%から5.5%で変動する。Table 6(表6)に示される結果は、機械コンプライアンスのために調整されていることに留意されたい。
(実施例3)
高純度元素を使用して、Table 1(表1)に記載される原子比率に従い、A2合金の高純度(HP)原料15gを秤量した。鉄含有添加剤および他の商業的に容易に入手可能な構成要素を使用して、Table 1(表1)に記載される原子比率に従い、A2合金の商業的純度(CP)原料(10at.%までの不純物)15gを秤量した。次いで、アーク溶融システムの銅炉床内に原材料を設置した。高純度アルゴンをシールドガスとして使用して、原料をインゴットにアーク溶融した。均質性を確実とするために、インゴットを数回裏返して再溶融した。混合後、次いでインゴットを約幅12mm×長さ30mm×厚さ8mmのフィンガー形態に鋳造した。次いで、約0.81mmの穴径を有する石英るつぼ内の溶融紡糸チャンバ内に、得られたフィンガーを設置した。RF誘導を使用して、異なる雰囲気中でインゴットを溶融し、次いで、異なる接線速度で移動している245mm径の銅ホイール上に射出した。生成された最終的なリボンは、典型的には1.25mmの幅および0.020mmから0.060mmの厚さを有していた。
A2合金の試料を処理するために使用したプロセスパラメータを、Table 19(表19)に示す。示されるように、16m/sから25m/sの範囲内の異なるホイールの接線速度を使用した。ホイールの接線速度は、材料の冷却速度に影響するリボンの厚さを制御する主要因子となるため、ホイールの接線速度の変動は、プロセスウィンドウの指標を提供する。処理雰囲気は、ヘリウム、空気、および二酸化炭素中での処理を含むように変動させた。全ての試料は、1/3気圧のチャンバ圧で処理されたが、ただしPP9条件に対しては、試料は全圧で処理された(Table 19(表19))。
Table 19(表19)に列挙される異なるプロセスパラメータで溶融紡糸されたA2合金に対する、ガラスから結晶への転移に関連したDSCデータを、Table 20(表20)に示す。試料は全て、比較的高い割合のガラス(すなわち≧10%)を含有することが判明した。ガラスから結晶への転移は、400℃から475℃の温度範囲内、および30J/gから84J/gの転移のエンタルピーで、いくつかの合金においては重複ピークを伴って2段階で生じる。
溶融紡糸リボンを、屈曲により、および引張下で試験した。Table 19(表19)に列挙される異なるプロセスパラメータで溶融紡糸された各リボンの1メートル(1m)を、波形加工システムに通過させた。破壊の数を記録したが、これをTable 21(表21)に示す。
異なるパラメータで処理されたA2合金に対する、ゲージ寸法、伸び、破壊負荷、降伏応力、極限強度およびヤング率を含む引張試験結果の概要を、Table 22(表22)に示す。観察され得るように、引張強度値は、0.41GPaから2.76GPaで変動し、全伸び値は、0.47 %から4.49%で変動する。
(実施例4)
高純度元素を使用して、Table 1(表1)に記載される原子比率に従い、A2、B2、C2およびD2合金の高純度(HP)原料15gを秤量した。次いで、アーク溶融システムの銅炉床内に原材料を設置した。高純度アルゴンをシールドガスとして使用して、原料をインゴットにアーク溶融した。均質性を確実とするために、インゴットを数回裏返して再溶融した。混合後、次いでインゴットを約幅12mm×長さ30mm×厚さ8mmのフィンガー形態に鋳造した。次いで、約0.81mmの穴径を有する石英るつぼ内の溶融紡糸チャンバ内に、得られたフィンガーを設置した。RF誘導を使用して、異なる雰囲気中でインゴットを溶融し、次いで、245mm径の銅ホイール上に射出した。Table 3(表3)に指定されるPP4処理に対応するプロセスパラメータを、4つの合金全てに使用した。生成された最終的なリボンは、典型的には1.25mmの幅および0.020mmから0.060mmの厚さを有していた。各合金に対して、ビッカース硬度測定および極限引張強度の結果を、Table 23(表23)に示す。ビッカース硬度測定は、ASTM標準E384-10E2に従い、ダイヤモンド四角錐圧子を使用して50gの負荷で行った。ビッカース硬度値は、各合金に対して10測定の平均に基づいている。ビッカース等価強度は、周知の比:強度≡1/3硬度に基づいて計算されたが、これは材料強度の潜在的レベルを示す。示されるように、実際の強度値は、不均一な断面構造および断面厚測定における誤差を含む引張試験における問題に起因して、0.3GPaから0.6GPa高い範囲内となり得るため、本出願において示される引張特性は控えめであるとみなすことができる。
(実施例5)
高純度元素を使用して、Table 1(表1)に記載される原子比率に従い、A2、B2、C2およびD2合金の高純度(HP)原料15gを秤量した。次いで、アーク溶融システムの銅炉床内に原材料を設置した。高純度アルゴンをシールドガスとして使用して、原料をインゴットにアーク溶融した。均質性を確実とするために、インゴットを数回裏返して再溶融した。混合後、次いでインゴットを約幅12mm×長さ30mm×厚さ8mmのフィンガー形態に鋳造した。次いで、約0.81mmの穴径を有する石英るつぼ内の溶融紡糸チャンバ内に、得られたフィンガーを設置した。RF誘導を使用して、異なる雰囲気中でインゴットを溶融し、次いで、245mm径の銅ホイール上に射出した。Table 3(表3)に指定されるPP4処理に対応するプロセスパラメータを、4つの合金全てに使用した。生成された最終的なリボンは、典型的には約1.25mmの幅および0.020mmから0.060mmの厚さを有していた。
リボン構造を検査するために、各合金からのリボン試料に対して走査型電子顕微鏡検査(SEM)を行った。溶融紡糸されたリボンを標準的な金属組織解析マウントに載せ、金属組織バインダクリップを使用していくつかのリボンを保持した。リボンを含むバインダクリップを型に設置し、エポキシを注入して硬化させる。標準的な金属組織解析の慣習に従い、最終的な金属組織解析マウントを、適切な媒体を使用して研削および研磨した。Carl Zeiss SMT Inc.製EVO-60走査型電子顕微鏡を使用して、試料の構造を観察した。典型的な操作条件は、電子ビームエネルギー17.5kV、フィラメント電流2.4A、およびスポットサイズ設定800であった。共にEDAX社製である、Genesisソフトウェアを用いたApolloシリコンドリフト検出器(SDD-10)により、エネルギー分散分光法を行った。検出器むだ時間が約12〜15%となるように、増幅器時間は6.4マイクロ秒に設定した。A2、B2、C2およびD2合金に対する断面のSEM後方散乱電子顕微鏡写真を、それぞれ図3から6に示す。SEMの解像限界のスケールにおいては、結晶性または他の構造的特徴が見られなかったことに留意されたい。したがって、DTA走査は、材料がガラスマトリックスを有することを示したため、SGMM構造が極めて微細であり、SEMにより解像不可能である(すなわち、透過型電子顕微鏡検査が必要である)ことから、SGMM構造が達成されたと考えられる。
(実施例6)
高純度元素を使用して、Table 1(表1)に記載される原子比率に従い、A2、B2、C2およびD2合金の高純度(HP)原料15gを秤量した。次いで、アーク溶融システムの銅炉床内に原材料を設置した。高純度アルゴンをシールドガスとして使用して、原料をインゴットにアーク溶融した。均質性を確実とするために、インゴットを数回裏返して再溶融した。混合後、次いでインゴットを約幅12mm×長さ30mm×厚さ8mmのフィンガー形態に鋳造した。次いで、約0.81mmの穴径を有する石英るつぼ内の溶融紡糸チャンバ内に、得られたフィンガーを設置した。RF誘導を使用して、Table 3(表3)に記載されるPP4処理パラメータを用いてインゴットを溶融および処理し、次いで、245mm径の銅ホイール上に射出した。Table 3(表3)に指定されるPP4処理に対応するプロセスパラメータを、4つの合金全てに使用した。生成された最終的なリボンは、典型的には約1.25mmの幅および0.020mmから0.060mmの厚さを有していた。微小引張試験を使用して、生成されたリボンを室温で引張下で試験した。試験は、Fullam Inc.製の市販の引張ステージで行った。試験は全て、約0.001s-1の歪み速度で、変位制御下で行った。各合金からの試料のゲージ表面を、Carl Zeiss SMT Inc.製EVO-60走査型電子顕微鏡を使用して、走査型電子顕微鏡検査(SEM)により検査した。A2、B2、C2およびD2合金に対する引張試験後のゲージ表面のSEM顕微鏡写真を、それぞれ図7から10に示す。示されるように、4つの合金全てにおいて複数のせん断帯形成が観察された。
せん断帯密度を推定するために、1000倍および2500倍のSEM画像を使用した。各画像において、せん断帯方向に対して垂直に10本の線を引き、線とせん断帯との間の交差点を計数し、交差点の総数を引いた線の合計長さで除すことにより、平均密度を計算した。これらの値は、各合金における1メートル当たりのせん断帯の数を表す。より高い解像度は、より正確な視認可能なせん断帯の数を提供し得る。したがって、より細かいせん断帯のいくつかは急速に鈍化または固定され、容易に解像されないため、実際には引張試験中にさらにより高いせん断帯密度が形成されたと推定され得る。
(実施例7)
高純度元素を使用して、Table 1(表1)に記載される原子比率に従い、A2、B2、C2およびD2合金の高純度(HP)原料15gを秤量した。次いで、アーク溶融システムの銅炉床内に原材料を設置した。高純度アルゴンをシールドガスとして使用して、原料をインゴットにアーク溶融した。均質性を確実とするために、インゴットを数回裏返して再溶融した。混合後、次いでインゴットを約幅12mm×長さ30mm×厚さ8mmのフィンガー形態に鋳造した。次いで、約0.81mmの穴径を有する石英るつぼ内の溶融紡糸チャンバ内に、得られたフィンガーを設置した。RF誘導を使用して、異なる雰囲気中でインゴットを溶融し、次いで、245mm径の銅ホイール上に射出した。Table 3(表3)に指定されるPP4処理に対応するプロセスパラメータを、4つの合金全てに使用した。生成された最終的なリボンは、典型的には1.25mmの幅および0.020mmから0.060mmの厚さを有していた。微小引張試験を使用して、生成されたリボンを室温で引張下で試験した。試験は、Fullam Inc.製の市販の引張ステージで行った。試験は全て、約0.001s-1の歪み速度で、変位制御下で行った。各合金からの試料のゲージ表面を、Carl Zeiss SMT Inc.製EVO-60走査型電子顕微鏡を使用して、走査型電子顕微鏡検査(SEM)により検査した。A2、B2、C2およびD2合金に対する引張試験後のゲージ表面のSEM顕微鏡写真を、それぞれ図11から14に示す。各合金に対して、誘引せん断帯鈍化(ISBB)の例は矢印で示され、せん断帯固定相互作用(SBAI)の例は丸で示されている。ISBBは、他のせん断帯から遠く離れた単一のせん断帯の鈍化を特徴とする。SBAI事象は、後に固定を伴う2つ以上のせん断帯の相互作用を特徴とする。
(実施例8)
高純度元素を使用して、Table 1 (表1)に記載される原子比率に従い、A2、B2、C2およびD2合金の高純度(HP)原料15gを秤量した。次いで、アーク溶融システムの銅炉床内に原材料を設置した。高純度アルゴンをシールドガスとして使用して、原料をインゴットにアーク溶融した。均質性を確実とするために、インゴットを数回裏返して再溶融した。混合後、次いでインゴットを約幅12mm×長さ30mm×厚さ8mmのフィンガー形態に鋳造した。次いで、約0.81mmの穴径を有する石英るつぼ内の溶融紡糸チャンバ内に、得られたフィンガーを設置した。RF誘導を使用して、異なる雰囲気中でインゴットを溶融し、次いで、245mm径の銅ホイール上に射出した。Table 3(表3)に指定されるPP4処理に対応するプロセスパラメータを、4つの合金全てに使用した。生成された最終的なリボンは、典型的には約1.25mmの幅および0.020mmから0.060mmの厚さを有していた。微小引張試験を使用して、生成されたリボンを室温で引張下で試験した。試験は、Fullam Inc.製の市販の引張ステージで行った。試験は全て、約0.001s-1の歪み速度で、変位制御下で行った。A2、B2、C2およびD2合金に対する代表的な引張応力-歪み曲線を、それぞれ図15から18に示す。4つの合金全てが、比較的高い強度(>2.5GPa)、広範囲の連続的歪み硬化および2%を超える塑性延性を示した。
(実施例9)
高純度元素を使用して、Table 1(表1)に記載される原子比率に従い、A2合金の高純度(HP)原料15gを秤量した。鉄含有添加剤および他の商業的に容易に入手可能な構成要素を使用して、Table 1(表1)に記載される原子比率に従い、A2合金の商業的純度(CP)原料(10at%までの不純物)15gを秤量した。次いで、アーク溶融システムの銅炉床内に原材料を設置した。高純度アルゴンをシールドガスとして使用して、原料をインゴットにアーク溶融した。均質性を確実とするために、インゴットを数回裏返して再溶融した。混合後、次いでインゴットを約幅12mm×長さ30mm×厚さ8mmのフィンガー形態に鋳造した。次いで、約0.81mmの穴径を有する石英るつぼ内の溶融紡糸チャンバ内に、得られたフィンガーを設置した。RF誘導を使用して、Table 3(表3)に指定されるPP2およびPP4プロセスパラメータでインゴットを溶融および処理し、次いで、異なる接線速度で移動している245mm径の銅ホイール上に射出した。生成された最終的なリボンは、典型的には約1.25mmの幅および0.020mmから0.060mmの厚さを有していた。生成されたリボンを、Table 25(表25)に列挙される異なる条件で熱処理に供した。
熱処理後のリボンに対し、NETZSCH DSC404 F3 Pegasus示差走査熱量計(DSC)を使用して熱分析を行った。超高純度アルゴンの気流を使用することにより試料を酸化から保護して、10℃/分の加熱速度で一定加熱速度走査を行った。熱処理後のTable 3(表3)に指定されるPP2プロセス条件で溶融紡糸された合金に対する、ガラスから結晶への転移に関連したDSCデータを、Table 26(表26)に示す。ガラスから結晶への転移は、393℃から500℃の温度範囲内、および63J/gから92J/gの転移のエンタルピーで、1段階または2段階で生じる。熱処理後のTable 3(表3)に指定されるPP4プロセス条件で溶融紡糸された合金に対する、ガラスから結晶への転移に関連したDSCデータを、Table 27(表27)に示す。ガラスから結晶への転移は、395℃から460℃の温度範囲内、および56J/gから86J/gの転移のエンタルピーで、1段階または2段階で生じる。
屈曲延性を測定するために、処理されたリボンの試料を、自作の波形加工システムを使用して波形加工した。各試料に対して、1メートル長の均一なリボンを選択し、次いでこれを波形加工したが、熱処理後のPP2およびPP4パラメータで処理された合金に関して、破壊の総数をそれぞれTable 28〜29(表28〜29)に列挙する。
約0.001s-1の歪み速度での微小引張試験を使用して、室温で金属リボンの機械的特性を得た。熱処理後のTable 3(表3)に指定されるPP2プロセス条件で溶融紡糸された合金に対する、ゲージ寸法、伸び、破壊負荷、降伏応力、極限強度およびヤング率を含む引張試験結果の概要を、Table 30(表30)に示す。引張強度値は、1.11GPaから2.70GPaで変動し、全伸び値は、1.32%から4.73%で変動する。熱処理後のTable 3(表3)に指定されるPP4プロセス条件で溶融紡糸された合金に対する、ゲージ寸法、伸び、破壊負荷、降伏応力、極限強度およびヤング率を含む引張試験結果の概要を、Table 31(表31)に示す。引張強度値は、2.49GPaから2.86GPaで変動し、全伸び値は、2.86%から4.62%で変動する。合金は、両方の場合において、結晶化ピークを超える温度でのアニール後は脆性である。Table 30〜31(表30〜31)に示される結果は、機械コンプライアンスおよび試料形態のために調整されていることに留意されたい。
本明細書における合金は、様々な用途において使用することができる。これらの用途には以下が含まれる:(1)合金は必要な可撓性を示し、隠すことが可能な状態を維持するように比較的低密度で比較的薄く作製することができることから、防護服(人が着用するための、刺傷または弾丸に対する保護);(2)合金は比較的高い比強度、剛性および耐腐食性を提供することから、構造用ハニカム構成(垂直壁により分離されたセルのアレイであり、セルは好ましくは柱状で六角形の形状である);(3)合金は比較的高い引っかき抵抗性、耐腐食性および金属的仕上がりを提供することから、携帯用電子機器用等の筐体の表面仕上げ;(4)合金は強度および防護(保護)を提供するように構成され得ることから、電力または信号用の伝送ケーブル;(5)合金は耐穿刺性および/または剛性化を提供し得ることから、タイヤ補強材(tire armor);(6)合金は耐穿刺性または耐摩耗性を提供し得ることから、履物;(7)合金は比較的高い強度、剛性、電気および/もしくは熱伝導性、またはEMIシールドを提供し得ることから、複合材料組成物(例えばポリマー樹脂系);(8)合金は、耐腐食性の改善に加えて、亀裂形成に対する比較的高い耐性および亀裂が形成された後の残留強度を提供し得ることから、鉄筋コンクリート用の繊維;(9)合金は増加した強度、剛性、熱または電気伝導性、および耐腐食性を提供することから、熱可塑性(非架橋)および/または熱硬化性(架橋)樹脂を含むポリマーの強化用の繊維。
いくつかの方法および実施形態の上記説明は、例示を目的として示されている。網羅的であること、または開示される正確なステップおよび/もしくは形態に限定することは意図されず、上記教示に照らして多くの修正および変型が可能であることが明らかである。

Claims (18)

  1. 45.0原子パーセントから71原子パーセントの範囲のFeと、
    4.0原子パーセントから17.5原子パーセントの範囲のNiと、
    11.0原子パーセントから16原子パーセントの範囲のBと、
    0.3原子パーセントから4.0原子パーセントの範囲のSiと
    を含む金属合金であって、前記合金は、5.0体積%から95.0体積%の範囲内で存在するスピノーダルガラスマトリックス微細構成要素(SGMM)構造を含有して、異なる化学組成を有する2つの相を画定し、前記SGMM構造は、1つまたは複数の半結晶または結晶相を含み、前記半結晶相は、2.0nm以下の最大線寸法を示すクラスタを含み、前記結晶相は、2.0nmを超える最大線寸法を示すクラスタおよびガラスマトリックスを含み、ガラス相における構造単位は、5Åから100Åのサイズを有し、前記合金は、0.4GPaから3.9GPaの極限引張強度および0.4%から5.5%の引張伸びを有する、金属合金。
  2. 7.40g/cmから7.80g/cmの範囲内の密度を有する、請求項1に記載の金属合金。
  3. 396℃から713℃の温度範囲内でガラスから結晶への転移を示す、請求項1または2のいずれかに記載の金属合金。
  4. 900から950の範囲内のビッカース硬度を示す、請求項1から3のいずれか一項に記載の金属合金。
  5. 1.0ミクロンを超える厚さを有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の金属合金。
  6. 合金の中でのせん断帯の伝播を防止するように誘引せん断帯鈍化(ISBB)を示す、請求項1から5のいずれか一項に記載の金属合金。
  7. せん断帯/せん断帯相互作用によりせん断帯を固定する、せん断帯固定相互作用(SBAI)を示す、請求項1から6のいずれか一項に記載の金属合金。
  8. 0.1原子パーセントから19.0原子パーセントの範囲のクロムを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の金属合金。
  9. 防護服、構造用ハニカム構成、筐体の表面仕上げ、電力または信号用の伝送ケーブル、タイヤ、履物、複合材料、コンクリート、または熱可塑性もしくは熱硬化性ポリマー樹脂を含むポリマー樹脂材料の1つまたは複数において配置される、または使用される、請求項1から8のいずれか一項に記載の金属合金。
  10. スピノーダルガラスマトリックス微細構成要素(SGMM)を含有する金属合金を形成するための方法であって、
    45.0原子パーセントから71原子パーセントの範囲のFeと、4.0原子パーセントから17.5原子パーセントの範囲のNiと、11.0原子パーセントから16原子パーセントの範囲のBと、0.3原子パーセントから4.0原子パーセントの範囲のSiとを含む金属合金を供給するステップと、
    前記合金を溶融し、前記スピノーダルガラスマトリックス微細構成要素を冷却および形成するステップであって、前記金属合金は、冷却後に、化学組成および物理的特性が異なる2つの明確な相に分離し、前記相の形成は、核生成制御されておらず、前記SGMM構造は、1つまたは複数の半結晶または結晶相を含み、半結晶相は、2.0nm以下の最大線寸法を示すクラスタを含み、前記結晶相は、2.0nmを超える最大線寸法を示すクラスタおよびガラスマトリックスを含み、ガラス相における構造単位は、5Åから100Åのサイズを有する、ステップとを含み、
    前記SGMM構造を含有する前記合金は、0.4GPaから3.9GPaの極限引張強度および0.4%から5.5%の引張伸びを有する、方法。
  11. 前記SGGM構造が、5.0体積%から95体積%の範囲で前記合金中に存在する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記合金が、396℃から713℃の温度範囲内でガラスから結晶への転移を示す、請求項10または11に記載の方法。
  13. 前記合金が、900から950の範囲内のビッカース硬度を示す、請求項10から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記合金が、1.0ミクロンを超える厚さを有する、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記冷却が、溶融紡糸、ジェット鋳造、超急冷、ワイヤ鋳造、平面流鋳造または双ロール鋳造のいずれか1つを含む、請求項10から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記SGMM構造を含有する前記合金が、0.5mmから5.0mmの範囲内の厚さを有する、請求項10から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記SGGM構造を含有する前記合金が、1μmから120μmの範囲内の直径を有するワイヤまたは繊維の形態である、請求項10から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記合金が、0.1原子パーセントから19.0原子パーセントの範囲のクロムを含む、請求項10から17のいずれか一項に記載の方法。
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