JP2017081770A - シリコンナノ粒子の製造方法及び装置 - Google Patents

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【課題】原料コストの安価な材料を用いて、安価で大量生産に適したプロセスで、粒子サイズや結晶構造が均一であるシリコンナノ粒子を製造可能とする。【解決手段】透明な上基板(例えばガラス板)40を通して廃シリコン粉末10にパルスレーザ30からレーザを照射し、レーザ照射による加熱作用とプラズマ12の発生によって廃シリコン粉末10の一部を蒸発させ、結晶化されたシリコンナノ粒子14を前記上基板40の下面に堆積させる。【選択図】図1

Description

本発明は、シリコンナノ粒子の製造方法及び装置に係り、特に、産業廃棄物から極めて低いコストで、次世代太陽電池やメモリ素子の原料であるシリコン(Si)ナノ粒子を効率よく製造することが可能なシリコンナノ粒子の製造方法及び装置に関する。
シリコンナノ粒子は、サイズや結晶構造に応じて光学的・電気的特性を制御できるため、次世代太陽電池やデータ記憶素子、量子コンピューターなどのデバイスの高効率化と高機能化に使用される需要が増加している。したがって、サイズや結晶構造を安定して制御できるシリコンナノ粒子製造プロセスが必要不可欠である。
これまでに、イオン注入法、プラズマCVDによるシリコンナノ粒子合成法(非特許文献1)や、化学析出法、電気化学エッチング法(特許文献1)によりシリコン粉末あるいはシリコンウエハからシリコンナノ粒子を製造する方法が提案されている。また、エキシマレーザーアブレーション法によるナノ粒子堆積方法(特許文献2)も提案されている。更に、パルスレーザを用いる方法も提案されている(非特許文献2)。
特開2014−172766号公報 特開2015−117395号公報
山田 陸, Ryan GRESBACK, 丁毅, 岡崎健, 野崎智洋「プラズマCVDによるシリコンナノ粒子合成:収率,粒径分布,結晶性の最適化」日本機械学会論文集(B編),Vol. 79 (2013) No. 804. Chen, X. Y., Lu, Y., Wu, Y. H., Cho, B. J., Liu, M. H., Dai, D. Y., and Song, W. D., "Mechanisms of photoluminescence from silicon nanocrystals formed by pulsed-laser deposition in argon and oxygen ambient", Journal of Applied Physics, Vol. 93, No.10 (2003), pp. 6311-6319.
しかしながら、上記方法のいずれも、粒径や結晶性の揃ったシリコンナノ粒子の合成が困難であり、生成能率も低いのが現状である。また、いずれも純シリコンを使用しており、生産コストの増加も問題となっている。さらに、生成したシリコンナノ粒子を有効に回収する方法も課題となっている。
本発明は、前記従来の問題点を解消するべくなされたもので、原料コストの安価な材料を用いて、安価で大量生産に適したシリコンナノ粒子製造プロセスで、粒子サイズや結晶構造が均一であるシリコンナノ粒子を製造可能とすることを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明では、まず純シリコンの代わりに、半導体産業及び太陽電池産業でシリコンインゴットを切断する時に大量に排出されている廃シリコン粉末に着目した。即ち、廃シリコン粉末は、インゴットを切断する際に、ワイヤソーからダイヤモンドやシリコンカーバイドなどの不純物が混ざるため純度が低く、インゴットとしては再利用できず、埋め立て等の方法により廃棄されていた。その量は、ウエハの厚みとワイヤソーの厚みがほぼ同じであるため、シリコンインゴットの半分がごみとなっていた。
本発明は、この点に着目してなされたもので、透明な上基板を通して廃シリコン粉末にパルスレーザを照射し、レーザ照射による加熱作用とプラズマ発生によって廃シリコン粉末の一部を蒸発させ、結晶化されたシリコンナノ粒子を前記上基板の下面に堆積させることにより、前記課題を解決したものである。
ここで、前記パルスレーザから照射されるレーザビームが廃シリコン粉末上を走査するようにすることができる。
又、前記レーザビームの廃シリコン粉末に対する照射角度を所定範囲とすることができる。
又、前記パルスレーザから照射されるレーザビームの累積パルス数を変えることにより、茶色、緑色、又は灰色のシリコンナノ粒子を生成することができる。
本発明は、又、廃シリコン粉末が堆積、その一例として塗布される下基板と、パルスレーザと、該パルスレーザで発生したレーザビームを透過させると共に、レーザ照射による加熱作用とプラズマ発生によって蒸発し、結晶化されたシリコンナノ粒子を下面に堆積させる透明な上基板と、を備えたことを特徴とするシリコンナノ粒子の製造装置を提供するものである。
ここで、前記下基板及び上基板を走査するステージを更に備えることができる。
又、少なくとも前記下基板及び上基板を収容する容器と、該容器にガスを供給する手段と、前記ガスの流量を制御する手段と、を更に備えることができる。
又、前記上基板をガラス板とすることができる。
又、前記パルスレーザから照射されるレーザビームの累積パルス数を制御する手段を更に備えることができる。
本発明では、まず純シリコンの代わりに、半導体産業及び太陽電池産業でシリコンインゴットを切断する時に大量に排出されている廃シリコン粉末をシリコンナノ粒子生成の原料としたので、産業廃棄物から極めて低い原料コストで、次世代太陽電池やメモリ素子の原料であるシリコンナノ粒子を製造することが可能になる。
そして、透明な上基板、例えばガラス板を廃シリコン粉末の上方に所定距離を離して設置し、上基板側から所定の角度でナノ秒のパルスレーザ、例えばNd:YAGレーザを廃シリコン粉末に照射させ、レーザ照射による加熱作用とプラズマ発生によって、廃シリコン粉末の一部を蒸発させ、上基板上へ飛ばし、結晶化させて、シリコンナノ粒子となって堆積するようにしたので、レーザの出力と照射角度、ガス雰囲気の流量そして上基板と廃シリコン粉末との距離やレーザビームの走査速度を制御することで、シリコンナノ粒子のサイズと結晶構造および堆積厚さを精密に制御することが可能である。
また、この方法で、大面積の上基板を用いて広範囲にレーザ照射を行うことで、非常に高い生産効率が実現できる。しかも生成したシリコンナノ粒子は上基板上に堆積されているので、容易に回収することができる。
本発明に係るシリコンナノ粒子製造装置の要部構成を示す正面図 同じく平面図 照射角度が0°の場合に発生した上基板(ガラス基板)表面の溶融現象を示す図 図1、図2に示したシリコンナノ粒子製造装置でガスを流している状態を示す正面図 本発明の材料である廃シリコン粉末のSEM(走査型電子顕微鏡)写真 同じくエネルギー分散型X線分析(EDX)による廃シリコン粉末の成分分析結果の一例を示す線図 同じく廃シリコン粉末のラマンスペクトルの一例を示す線図 本発明により生成したシリコンナノ粒子のSEM拡大観察結果の一例を示す図 同じく生成した茶色のシリコンナノ粒子の(A)SEM写真及び(B)ラマンスペクトルの一例を示す図 同じく生成した緑色のシリコンナノ粒子の(A)SEM写真及び(B)ラマンスペクトルの一例を示す図 同じく生成した灰色のシリコンナノ粒子の(A)SEM写真及び(B)ラマンスペクトルの一例を示す図 同じくレーザビームの走査速度の影響を示す線図 同じくシリコンナノ粒子堆積厚さに及ぼすレーザ走査速度とレーザ出力の影響を示す線図 同じく上下基板間距離の影響を示す線図 同じく下基板加熱温度の影響の例を示す線図 同じく窒素ガス雰囲気での実験結果の例を示す線図 同じくアルゴンガス雰囲気での実験結果の例を示す線図
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態及び実施例に記載した内容により限定されるものではない。又、以下に記載した実施形態及び実施例における構成要件には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。更に、以下に記載した実施形態及び実施例で開示した構成要素は適宜組み合わせてもよいし、適宜選択して用いてもよい。
本発明を実施するための製造装置の実施形態の要部構成を図1(正面図)及び図2(平面図)に示す。
本実施形態は、廃シリコン粉末10が堆積、その一例として塗布される下基板20と、例えば光ファイバ32を介してパルス状のレーザビーム34を照射するためのパルスレーザ30と、該パルスレーザ30の出力、パルス幅、パルス周期等を制御するためのレーザ制御装置31と、前記パルスレーザ30で発生したレーザビーム34を透過させると共に、レーザ照射による加熱作用とプラズマ12発生によって蒸発し、結晶化されたシリコンナノ粒子14を下面に堆積させる透明な上基板40と、前記下基板20及び上基板40を、前記レーザビーム34に対して図2の左右方向(走査方向1と称する)及び上下方向(走査方向2と称する)に相対走査するためのステージ22と、を備えている。
前記下基板20への廃シリコン粉末10の塗布は、例えば塗工機を用いて所定の厚さ(例えば1mm程度)で平らになるように均一に塗布することができる。なお、塗布方法はこれに限定されず、練り固める等して堆積させても良い。
前記ステージ22には、例えばヒータ24等の加熱装置を内蔵することができる。
前記パルスレーザ30は、例えば出力1〜3W、スポット径100μm、ビーム品質TEM_00、波長532nm、パルス周波数4.8kHz、パルス幅15.4nsecのナノ秒パルスNd:YAGレーザとされている。このパルスレーザ30のレーザビーム34の正面から見た走査方向1の照射角度1(図1参照)及び走査方向1に垂直な、上から見た走査方向2の照射角度2(図2参照)は、例えば共に0°より大きく45°以下の範囲、特に10°以上30°以下の範囲とすることが望ましい。
この照射角度1、2は、レーザ反射を避けるため、過大な角度を避ける。又、上基板40の下面にシリコンナノ粒子14が堆積されると、上基板40の透過性が低下する。照射角度が0°の場合、直前のレーザパルスで生成されたシリコンナノ粒子にレーザが再び照射されるため、ナノ粒子が加熱され、熱伝導作用で上基板40の下面も加熱されることになる。その結果、上基板(ここではガラス基板)40の表面に図3に示すような溶融現象が起きる。図3の溶融現象が発生した時の条件は、次のとおりである。
レーザ出力:2W
単位長さ100μmあたりのレーザパルス数:1000回
パルス周波数:8KHz
レーザビーム走査速度:0.8mm/s
照射角度1:0°
照射角度2:0°
上下基板間距離:2mm
これによって、上基板40にダメージを与えてしまい、またシリコンナノ粒子生成効率も低下していく。したがって、20°前後の傾斜照射が望ましい。
なお、角度調整は、レーザ出力、上下基板間距離D、1パルスでのシリコンナノ粒子形成エリア等に応じて行う。ここで、照射角度1と2は同じでも異なっていても良い。
又、既にシリコンナノ粒子14が形成されている領域にレーザビーム34を照射させないようにして上基板40の透過性を確保するために、レーザビーム34を例えば0.8〜800mm/秒の走査速度で照射する。
なお、図1、図2においては図示を容易とするため、レーザビーム34が上基板40及び下基板20に対して移動しているように描かれているが、本実施形態では、逆にレーザビーム34が固定され、上基板40及び下基板20がステージ22により移動している。なお、逆にレーザビーム34を移動させても良い。
前記パルスレーザ30から照射されるレーザビーム34の累積パルス数は、レーザビーム34(ここではステージ22)の走査速度に応じて、廃シリコン粉末10の単位長さ(ここではステージ移動距離)あたりのパルス数が所定値となるように、レーザ制御装置31により制御される。
前記上基板40は、シリコンナノ粒子14が蒸着する下面が平滑で、レーザビーム34を透過するもの、例えば板ガラスとすることができる。
前記廃シリコン粉末10、下基板20、ステージ22、及び上基板40は、図4に例示する如く容器50に収容され、その透明窓52から前記レーザビーム34が照射されると共に、該容器50の一方に設けたガス流入口54からガスが流入され、他方に設けたガス流出口56からガスが流出するようにされている。なお、図4においては、図示を容易とするため、光ファイバ32が省略され、パルスレーザ30からレーザビーム34を直接照射するように描いている。実際に光ファイバ32を省略しても良い。
前記容器50に供給するガスは、例えばアルゴン又は窒素とすることができ、容器50内の圧力は例えば0.2MPaとすることができる。
実施例で原料として用いた廃シリコン粉末10のSEM写真の一例を図5に示す。粒径1μm以下〜数μm程度であり、ばらつきが非常に多いことが分かる。同じくEDXによる廃シリコン粉末10の成分分析の一例を図6に、ラマンスペクトルの一例を図7に示す。図7から強度ピークが現れるラマンシフトは、516〜523[cm−1]であり、結晶構造が不均一であることがわかる。
前記実施形態の製造装置を用いて生成したシリコンナノ粒子14のSEM拡大観察結果の一例を図8に示す。粒径50〜100nm程度となっている。この図8のデータを得た時の条件は次のとおりである。
レーザ出力:2W
単位長さ100μmあたりのレーザパルス数:1000回
パルス周波数:8KHz
レーザビーム走査速度:0.8mm/s
照射角度1:20°
照射角度2:20°
上下基板間距離:2mm
下基板加熱温度:室温
雰囲気:Ar
同じく生成した茶色のシリコンナノ粒子のSEM写真を図9(A)に、ラマンスペクトルの一例を図9(B)に示す。この茶色のシリコンナノ粒子にはSi−lVとSi−lが混在し、ラマンシフトに2つのピークが現れていることがわかる。ここで、Si−lVは、性能は優れているが、従来は作成が困難であった不安定なナノ結晶である。この図9のデータを得た時の条件は次のとおりである。
レーザ出力:1W
単位長さ100μmあたりのレーザパルス数:10回
パルス周波数:8KHz
レーザビーム走査速度:80mm/s
照射角度1:20°
照射角度2:20°
上下基板間距離:2mm
下基板加熱温度:室温
雰囲気:Ar
同じく生成した緑色のシリコンナノ粒子のSEM写真を図10(A)に、ラマンスペクトルの一例を図10(B)に示す。この緑色のシリコンナノ粒子は、ラマンシフトのピークが516[cm−1]のみにあり、均一なナノ結晶であることがわかる。この図10のデータを得た時の条件は次のとおりである。
レーザ出力:2W
単位長さ100μmあたりのレーザパルス数:100回
パルス周波数:8KHz
レーザビーム走査速度:8mm/s
照射角度1:20°
照射角度2:20°
上下基板間距離:3mm
下基板加熱温度:室温
雰囲気:Ar
同じく生成した灰色のシリコンナノ粒子のSEM写真を図11(A)に、ラマンスペクトルの一例を図11(B)に示す。この灰色のシリコンナノ粒子も、ラマンシフトのピークが515[cm−1]のみにあり、均一なナノ結晶であることがわかる。この図11のデータを得た時の条件は次のとおりである。
レーザ出力:2W
単位長さ100μmあたりのレーザパルス数:1000回
パルス周波数:8KHz
レーザビーム走査速度:0.8mm/s
照射角度1:20°
照射角度2:20°
上下基板間距離:2mm
下基板加熱温度:400℃
雰囲気:Ar
レーザビーム走査速度の影響を図12に示す。ここで、レーザパルス数はレーザビーム走査速度と反比例の関係にある。すなわち、レーザパルス周波数が8KHzであるため、レーザ走査速度が800〜0.8mm/sの間で変化すると単位長さ100μmあたりのパルス数は1から1000まで変化する。図12から、レーザ出力による粒子色の変化はほとんどなく、レーザ走査速度によって同じ場所に照射したレーザパルスの累積パルス数が増えると、シリコンナノ粒子14の色が茶色(△印)→緑色(□印)→灰色(〇印)に変化していくことが分かる。これは、累積パルス数による原料側の廃シリコン粉末10の構造変化や、受ける側(上基板40)での堆積厚さの影響によるものと考えられる。
色は粒子サイズや結晶構造に従って変わってくると考えられるが、色の違いでシリコンナノ粒子の用途が違ってくると見込まれる。
また、図13に示すように、レーザ出力の増加とレーザ走査速度の減少(パルス数の増加)によって、シリコンナノ粒子14の堆積厚さが比例して増加することが確認できた。
上下基板間距離Dの影響を図14に示す。基板間距離Dが1〜2mmの間は、距離による粒子の色の違いはほとんど無いが、距離Dが2.5mm以上になるとパルス数50、100のときだけ、粒子色が灰色から緑色に変化している。また、図14には反映していないが、基板間距離Dの増加によって、上基板40の粒子堆積厚さが減少する傾向にある。
下基板20の加熱温度の影響を図15に示す。基板温度を変化させても粒子の色変化は僅かであった。ただし、図15には反映されていないが、基板温度が高いほどシリコンナノ粒子層の厚さが増加する傾向にある。
容器50に窒素ガスを流した時の実験結果を図16に、アルゴンガスを流した時の実験結果を図17に示す。ガス流量はほとんど0.2MPaに固定で実験を行ったが、一部ガス流量1MPaの条件で実験を行ったところ、ガス流量が大きいとシリコンナノ粒子14の上基板40への付着力が低下する傾向にあった。
なお、ほぼすべての条件で下基板20にもシリコンナノ粒子14が形成された。ただし、下基板20へ形成されたシリコンナノ粒子14の分離・回収は上基板40と比較して困難である。
本発明でパルスレーザを用いたのは、パルスでないと出力不足でプラズマ12が発生しないためである。下基板20は何でも良い。上基板40は、下面が平滑でレーザビーム34を通すものであれば板ガラスに限定されない。
上基板40に堆積したシリコンナノ粒子14は、そのままで使用したり、インクジェット印刷のようにレーザビーム34の走査位置を制御して所定のパターンを印刷したり、あるいは溶液を用いて上基板40から剥がして使用することが可能である。
前記実施形態においては、基板20、40側を移動させるようにしていたので、大面積の基板に容易に対応できるが、逆にレーザビーム34側を移動させるようにしても良い。
10…廃シリコン粉末
12…プラズマ
14…シリコンナノ粒子
20…下基板
22…ステージ
24…ヒータ
30…パルスレーザ
31…レーザ制御装置
34…レーザビーム
40…上基板
50…容器
52…透明窓
54…ガス流入口
56…ガス流出口

Claims (9)

  1. 透明な上基板を通して廃シリコン粉末にパルスレーザを照射し、
    レーザ照射による加熱作用とプラズマ発生によって廃シリコン粉末の一部を蒸発させ、
    結晶化されたシリコンナノ粒子を前記上基板の下面に堆積させることを特徴とするシリコンナノ粒子の製造方法。
  2. 前記パルスレーザから照射されるレーザビームが廃シリコン粉末上を走査するようにされていることを特徴とする請求項1に記載のシリコンナノ粒子の製造方法。
  3. 前記レーザビームの廃シリコン粉末に対する照射角度が所定範囲とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシリコンナノ粒子の製造方法。
  4. 前記パルスレーザから照射されるレーザビームの累積パルス数を変えることにより、茶色、緑色、又は灰色のシリコンナノ粒子を生成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のシリコンナノ粒子の製造方法。
  5. 廃シリコン粉末が堆積される下基板と、
    パルスレーザと、
    該パルスレーザで発生したレーザビームを透過させると共に、レーザ照射による加熱作用とプラズマ発生によって蒸発し、結晶化されたシリコンナノ粒子を下面に堆積させる透明な上基板と、
    を備えたことを特徴とするシリコンナノ粒子の製造装置。
  6. 前記下基板及び上基板を走査するステージを更に備えたことを特徴とする請求項5に記載のシリコンナノ粒子の製造装置。
  7. 少なくとも前記下基板及び上基板を収容する容器と、
    該容器にガスを供給する手段と、
    前記ガスの流量を制御する手段と、
    を更に備えたことを特徴とする請求項5又は6に記載のシリコンナノ粒子の製造装置。
  8. 前記上基板がガラス板とされていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のシリコンナノ粒子の製造装置。
  9. 前記パルスレーザから照射されるレーザビームの累積パルス数を制御する手段を更に備えたことを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載のシリコンナノ粒子の製造装置。
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