JP2017079634A - 生体試料中の目的とする細胞を検出する方法 - Google Patents
生体試料中の目的とする細胞を検出する方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017079634A JP2017079634A JP2015211094A JP2015211094A JP2017079634A JP 2017079634 A JP2017079634 A JP 2017079634A JP 2015211094 A JP2015211094 A JP 2015211094A JP 2015211094 A JP2015211094 A JP 2015211094A JP 2017079634 A JP2017079634 A JP 2017079634A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nucleic acid
- sequence
- molecule
- signal
- aptamer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
Abstract
【解決手段】下記の工程(1)〜(3)を含む方法。(1)以下の物質を準備する工程(i)−(iii):(i)鋳型核酸、並びに、発シグナル分子修飾核酸プローブ及びシグナル抑制分子修飾核酸プローブ、を含む核酸複合体、(ii)標的細胞の細胞表面物質に特異的に結合する核酸アプタマー、及び、トリガー核酸、を含む核酸アプタマー複合体、並びに、(iii)燃料核酸、(2)キャリアー上に捕捉されている細胞を含む溶液に、工程(1)の核酸アプタマー複合体、核酸複合体、及び燃料核酸を加える工程、(3)シグナルを検出する工程
【選択図】なし
Description
[態様1]
生体試料中の目的とする細胞を検出する方法であって、
(1)以下の物質(i)−(iii):
(i)4種類のセグメントが連結した配列(第1a配列、第2a配列、第3a配列、第4a配列)を含む鋳型核酸、並びに、鋳型核酸と二本鎖を形成した、発シグナル分子修飾核酸プローブ及びシグナル抑制分子修飾核酸プローブ、を含む核酸複合体、
ここにおいて、発シグナル分子修飾核酸プローブ及びシグナル抑制分子修飾核酸プローブは、以下の(a)又は(b)の組み合わせ
(a)第1a配列に相補的な第1b配列が発シグナル分子で修飾された、発シグナル分子修飾核酸プローブと、第2a配列+第3a配列に相補的な第2b配列+第3b配列がシグナル抑制分子で修飾されたシグナル抑制分子修飾核酸プローブの組み合わせ、又は
(b)第1a配列に相補的な第1b配列がシグナル抑制分子で修飾された、シグナル抑制分子修飾核酸プローブと、第2a配列+第3a配列に相補的な第2b配列+第3b配列が発シグナル分子で修飾された発シグナル分子修飾核酸プローブの組み合わせ、
から選択され、
ここにおいて、発シグナル分子とシグナル抑制分子は、鋳型核酸と二本鎖を形成している際はシグナルが抑制されるように近接して存在する、
(ii)目的とする細胞の細胞表面物質に特異的に結合する核酸アプタマー、及び、当該核酸アプタマーの一部分に相補的な塩基配列を有し、アプタマーの一部分に塩基対結合して二本鎖を形成しているトリガー核酸、を含む核酸アプタマー複合体、ここにおいて、トリガー核酸は、第3a配列+第4a配列に相補的な第3b配列+第4b配列の塩基配列を含む、並びに、
(iii)第1a配列+第2a配列+第3a配列に相補的な第1b配列+第2b配列+第3b配列の塩基配列を含む、燃料核酸、
を準備する工程;
(2)キャリアー上に捕捉されている細胞を含む溶液に、工程(1)の核酸アプタマー複合体、核酸複合体、及び燃料核酸を加える工程、ここにおいて、核酸アプタマー複合体から放出されたトリガー核酸により、シグナルが増幅される;そして、
(3)シグナルを検出する工程、
含む、前記方法。
[態様2]
発シグナル分子修飾核酸プローブ及びシグナル抑制分子修飾核酸プローブが、(a)の組み合わせである、態様1の方法。
[態様3]
第4a配列の長さが第2a配列の長さよりも長い、態様1又は2に記載の方法。
[態様4]
核酸アプタマーが、DNAである、態様1−3のいずれか1項に記載の方法。
[態様5]
目的とする細胞が、腫瘍細胞である、態様1−4のいずれか1項に記載の方法。
[態様6]
目的とする細胞が、血中循環腫瘍細胞である、態様5に記載の方法。
[態様7]
核酸アプタマーが、細胞接着分子に対する核酸アプタマーである、態様5又は6に記載の方法。
[態様8]
核酸アプタマーが、配列番号1からなる、又は、を含む、態様1−7のいずれか1項に記載の方法。
[態様9]
目的とする細胞の細胞表面物質に特異的に結合する核酸アプタマー又は抗体によって、目的とする細胞がキャリアーに捕捉されている、態様1−8のいずれか1項に記載の方法。
[態様10]
キャリアーが、
(i)元素周期表第10族元素、第11族元素及びこれらの組み合わせから選択される元素を含む担持層と、
(ii)当該担持層上に設けられている自己組織化単分子膜と、
(iii)当該担持層上に直接、又は当該自己組織化単分子膜を介して設けられており、目的とする細胞の細胞表面物質に特異的に結合する核酸アプタマー又は抗体と、
を備えている、態様9に記載の方法。
[態様11]
自己組織化単分子膜は、一方の末端基が担持層を構成する元素と結合しており、担持層に結合していない側の末端基の少なくとも一部は、アプタマー又は抗体と結合している、態様10に記載の方法。
[態様12]
担持層は、金、白金、銀、パラジウム、銅及びこれらの組み合わせからなる群から選択される元素を含む、態様10又は11に記載の方法。
[態様13]
生体試料由来の目的とする細胞を、キャリアーに捕捉する工程をさらに含む、態様1−12に記載の方法。
[態様14]
生体試料が、体液又は細胞単離液から選択される、態様1−13に記載の方法。
[態様15]
生体試料が、血液である、態様1−14に記載の方法。
[態様16]
態様1−15に記載の生体試料中の目的とする細胞を検出するための方法に用いるキットであって、
以下の物質(i)−(iii):
(i)4種類のセグメントが連結した配列(第1a配列、第2a配列、第3a配列、第4a配列)を含む鋳型核酸、並びに、鋳型核酸と二本鎖を形成した、発シグナル分子修飾核酸プローブ及びシグナル抑制分子修飾核酸プローブ、を含む核酸複合体、
ここにおいて、発シグナル分子修飾核酸プローブ及びシグナル抑制分子修飾核酸プローブは、以下の(a)又は(b)の組み合わせ
(a)第1a配列に相補的な第1b配列が発シグナル分子で修飾された、発シグナル分子修飾核酸プローブと、第2a配列+第3a配列に相補的な第2b配列+第3b配列がシグナル抑制分子で修飾されたシグナル抑制分子修飾核酸プローブの組み合わせ、又は
(b)第1a配列に相補的な第1b配列がシグナル抑制分子で修飾された、シグナル抑制分子修飾核酸プローブと、第2a配列+第3a配列に相補的な第2b配列+第3b配列が発シグナル分子で修飾された発シグナル分子修飾核酸プローブの組み合わせ、
から選択され、
ここにおいて、発シグナル分子とシグナル抑制分子は、鋳型核酸と二本鎖を形成している際はシグナルが抑制されるように近接して存在する、
(ii)目的とする細胞の細胞表面物質に特異的に結合する核酸アプタマー、及び、当該核酸アプタマーの一部分に相補的な塩基配列を有し、アプタマーの一部分に塩基対結合して二本鎖を形成しているトリガー核酸、を含む核酸アプタマー複合体、ここにおいて、トリガー核酸は、第3a配列+第4a配列に相補的な第3b配列+第4b配列の塩基配列を含む、並びに、
(iii)第1a配列+第2a配列+第3a配列に相補的な第1b配列+第2b配列+第3b配列の塩基配列を含む、燃料核酸
を含むキット。
本発明は、生体試料中の目的とする細胞を検出する方法に関する。本発明の方法は、
(1)以下の物質(i)−(iii):
(i)4種類のセグメントが連結した配列(第1a配列、第2a配列、第3a配列、第4a配列)を含む鋳型核酸、並びに、鋳型核酸と二本鎖を形成した、発シグナル分子修飾核酸プローブ及びシグナル抑制分子修飾核酸プローブ、を含む核酸複合体、
ここにおいて、発シグナル分子修飾核酸プローブ及びシグナル抑制分子修飾核酸プローブは、以下の(a)又は(b)の組み合わせ
(a)第1a配列に相補的な第1b配列が発シグナル分子で修飾された、発シグナル分子修飾核酸プローブと、第2a配列+第3a配列に相補的な第2b配列+第3b配列がシグナル抑制分子で修飾されたシグナル抑制分子修飾核酸プローブの組み合わせ、又は
(b)第1a配列に相補的な第1b配列がシグナル抑制分子で修飾された、シグナル抑制分子修飾核酸プローブと、第2a配列+第3a配列に相補的な第2b配列+第3b配列が発シグナル分子で修飾された発シグナル分子修飾核酸プローブの組み合わせ、
から選択され、
ここにおいて、発シグナル分子とシグナル抑制分子は、鋳型核酸と二本鎖を形成している際はシグナルが抑制されるように近接して存在する、
(ii)目的とする細胞の細胞表面物質に特異的に結合する核酸アプタマー、及び、当該核酸アプタマーの一部分に相補的な塩基配列を有し、アプタマーの一部分に塩基対結合して二本鎖を形成しているトリガー核酸、を含む核酸アプタマー複合体、ここにおいて、トリガー核酸は、第3a配列+第4a配列に相補的な第3b配列+第4b配列の塩基配列を含む、並びに、
(iii)第1a配列+第2a配列+第3a配列に相補的な第1b配列+第2b配列+第3b配列の塩基配列を含む、燃料核酸、
を準備する工程;
(2)キャリアー上に捕捉されている細胞を含む溶液に、工程(1)の核酸アプタマー複合体、核酸複合体、及び燃料核酸を加える工程、ここにおいて、核酸アプタマー複合体から放出されたトリガー核酸により、シグナルが増幅される;そして、
(3)シグナルを検出する工程、
を含む。
本発明の方法は、(A)生体試料中の目的とする細胞(標的細胞)に特異的な核酸アプタマーが標的細胞に応答し、トリガー核酸が放出され、そして、(B)放出されたトリガー核酸をきっかけとして核酸サーキットの回転によりシグナル増幅が生じる、ことを特徴とする。本発明のメカニズムの説明のために、本発明の一態様のスキームを図1に示す。
又は
(b)第1a配列に相補的な第1b配列がシグナル抑制分子で修飾された、シグナル抑制分子修飾核酸プローブと、第2a配列+第3a配列に相補的な第2b配列+第3b配列が発シグナル分子で修飾された発シグナル分子修飾核酸プローブの組み合わせ。
(ii)目的とする細胞の細胞表面物質に特異的に結合する核酸アプタマー、及び、当該核酸アプタマーの一部分に相補的な塩基配列を有し、アプタマーの一部分に塩基対結合して二本鎖を形成しているトリガー核酸、を含む核酸アプタマー複合体。
本明細書において、「鋳型核酸」、「核酸プローブ」、「核酸複合体」、「核酸アプタマー」、「トリガー核酸」、「核酸アプタマー複合体」、「燃料核酸」等における「核酸」の種類は特に限定されず、DNA、RNA、あるいはDNA−RNA複合体のいずれであってもよい。好ましくはDNAである。
5’−CACTACAGAGGTTGCGTCTGTCCCACGTTGTCATGGGGGGTTGGCCTG−3’ (配列番号1)
CTCの検出には、その他にも以下のような配列が利用可能である。(以下、塩基配列の記載において、特に明記しない限り5’から3’の向きに記載する。)
EpCAMアプタマー(EP166):AACAGAGGGACAAACGGGGGAAGATTTGACGTCGACGACA(配列番号7)(Mol.Cells,37,742-746(2014))
EpCAMアプタマー(EpDT3):GCGACUGGUUACCCGGUCG(配列番号8)(Cancer Sci., 102, 991-998(2011))
MUC1アプタマー(MUC1 S1.3):GCAGTTGATCCTTTGGATACCCTGG(配列番号9)(Tumor Biol., 27, 289-301(2006))
EGFRアプタマー:GGCGCUCCGACCUUAGUCUCUGUGCCGCUAUAAUGCACGGAUUUAAUCGCCGUAGAAAAGCAUGUCAAAGCCGGAACCGUGUAGCACAGCAGAGAAUUAAAUGCCCGCCAUGACCAG(配列番号10)(Cancer Res., 70, 9371-9380(2010))
EGFRアプタマー(TuTu22):TACCAGTGCGATGCTCAGTGCCGTTTCTTCTCTTTCGCTTTTTTTGCTTTTGAGCATGCTGACGCATTCGGTTGAC(配列番号11)(Biochem. Biophys. Res. Commun., 453, 681-685(2014))
EGFRvIIIアプタマー(U2):ATCCAGAGTGACGCAGCATTTTGACGCTTTATCCTTTTCTTATGGCGGGATAGTTTCGTGGACACGGTGGCTTAGT-3’(配列番号12)(PLOS ONE, 9, e90752(2014))
HER2アプタマー(2−2):GCACGGTGTGGGG(配列番号13)(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 110, 8170-8175(2013))
HER2アプタマー(S6):TGGATGGGGAGATCCGTTGAGTAAGCGGGCGTGTCTCTCTGCCGCCTTGCTATGGGG(配列番号14)(Bull. Korean Chem. Soc., 30, 1827-1831(2009))
HER2アプタマー(Mini):AGCCGCGAGGGGAGGGAUAGGGUAGGGCGCGGCU(配列番号15)(Nucleic. Acid Ther., 21, 173-178(2011))
HER2アプタマー(HSB5):AACCGCCCAAATCCCTAAGAGTCTGCACTTGTCATTTTGTATATGTATTTGGTTTTTGGCTCTCACAGACACACTACACACGCACA(配列番号16)(J. Transl. Med., 10, 148-158(2012))
ABCG2アプタマー(ABCG2/A12):ACGCTCGGATGCCACTACAGGCCCACCCTCATGGACGTGCTGGTGAC(配列番号17)(J. Cancer Sci. Ther., 4, 214-222(2012))
CD71アプタマー(c2.min):GGGGGAUCAAUCCAAGGGACCCGGAAACGCUCCCUUACACCCC(配列番号18)(Mol. Ther. Nucleic Acids, 1, e21(2012))
CD44アプタマー(Apt1):GGGAUGGAUCCAAGCUUACUGGCAUCUGGAUUUGCGCGUGCCAGAAUAAAGAGUAUAACGUGUGAAUGGGAAGCUUCGAUAGGAAUUCGG(配列番号19)(Nucleic Acid Ther., 23, 401-407(2013))
CD133アプタマー(CD133−A15):CCCUCCUACAUAGGG(配列番号20)(Cancer Lett., 330, 84-95(2013))
免疫グロブリンμ重鎖アプタマー(TD05):ACCGGGAGGATAGTTCGGTGGCTGTTCAGGGTCTCCTCCCGGTG(配列番号21)(Mol. Cell. Proteomics, 2230-2230(2007))
ヌクレオリンアプタマー(AS1411):GGTGGTGGTGGTTGTGGTGGTGGTGG(配列番号22)(Mol. Cancer Ther., 5, 1790-1799(2006))
ピグペンアプタマー(III.1):ATACCAGCTTATTCAATTAGGCGGTGCATTGTGGTGGTAGTATACATGAGGTTTGGTTGAGACTAGTCGCAAGATATAGATAGTAAGTGCAATCT(配列番号23)(J. Biol. Chem., 276, 16464-16468(2001))
テナシンCアプタマー(GBI−10)GGCTGTTGTGAGCCTCCTCCCAGAGGGAAGACTTTAGGTTCGGTTCACGTCCCGCTTATTCTTACTCCC(配列番号24)(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 100, 15416-15421(2003))
PTK7アプタマー(sgc8):ATCTAACTGCTGCGCCGCCGGGAAAATACTGTACGGTTAGA(配列番号25)(J. Proteome Res., 7, 2133-2139(2008))
Toledo細胞アプタマー(Sgd5):ATACCAGCTTATTCAATTATCGTGGGTCACAGCAGCGGTTGTGAGGAAGAAAGGCGGATAACAGATAATAAGATAGTAAGTGCAATCT(配列番号26)(Clin. Chem., 53, 1153-1158(2007))
MEAR細胞アプタマー(TLS11a):ACAGCATCCCCATGTGAACAATCGCATTGTGATTGTTACGGTTTCCGCCTCATGGACGTGCTG(配列番号27)(Anal. Chem., 80, 721-728(2008))
CTC以外の腫瘍細胞、例えば、急性骨髄性白血病等の検出には、例えば以下に記載の核酸アプタマーを利用可能である。
HL60細胞アプタマー(KH1C12):ATCCAGAGTGACGCAGCATGCCCTAGTTACTACTACTCTTTTTAGCAAACGCCCTCGCTTTGGACACGGTGGCTTAGT(配列番号29)(Leukemia, 23, 235-244(2009))
腫瘍細胞以外の標的細胞、例えば、バクテリア等の検出には、例えば以下に記載の核酸アプタマーを利用可能である。
3.キャリアー
本発明の方法において、溶液中の目的とする細胞はキャリアーに捕捉されている。
(i)元素周期表第10族元素、第11族元素及びこれらの組み合わせから選択される元素を含む担持層と、
(ii)当該担持層上に設けられている自己組織化単分子膜と、
(iii)当該担持層上に直接、又は当該自己組織化単分子膜を介して設けられており、目的とする細胞の細胞表面物質に特異的に結合する核酸アプタマー又は抗体と、
を備えている、キャリアーを利用可能である。
本発明は、本発明の生体試料中の目的とする細胞を検出するための方法に用いるキットに関する。本発明のキットは、以下の物質(i)−(iii):
(i)4種類のセグメントが連結した配列(第1a配列、第2a配列、第3a配列、第4a配列)を含む鋳型核酸、並びに、鋳型核酸と二本鎖を形成した、発シグナル分子修飾核酸プローブ及びシグナル抑制分子修飾核酸プローブ、を含む核酸複合体、
ここにおいて、発シグナル分子修飾核酸プローブ及びシグナル抑制分子修飾核酸プローブは、以下の(a)又は(b)の組み合わせ
(a)第1a配列に相補的な第1b配列が発シグナル分子で修飾された、発シグナル分子修飾核酸プローブと、第2a配列+第3a配列に相補的な第2b配列+第3b配列がシグナル抑制分子で修飾されたシグナル抑制分子修飾核酸プローブの組み合わせ、又は
(b)第1a配列に相補的な第1b配列がシグナル抑制分子で修飾された、シグナル抑制分子修飾核酸プローブと、第2a配列+第3a配列に相補的な第2b配列+第3b配列が発シグナル分子で修飾された発シグナル分子修飾核酸プローブの組み合わせ、
から選択され、
ここにおいて、発シグナル分子とシグナル抑制分子は、鋳型核酸と二本鎖を形成している際はシグナルが抑制されるように近接して存在する、
(ii)目的とする細胞の細胞表面物質に特異的に結合する核酸アプタマー、及び、当該核酸アプタマーの一部分に相補的な塩基配列を有し、アプタマーの一部分に塩基対結合して二本鎖を形成しているトリガー核酸、を含む核酸アプタマー複合体、ここにおいて、トリガー核酸は、第3a配列+第4a配列に相補的な第3b配列+第4b配列の塩基配列を含む、並びに、
(iii)第1a配列+第2a配列+第3a配列に相補的な第1b配列+第2b配列+第3b配列の塩基配列を含む、燃料核酸
を含む。
以下、非限定的に、本発明の一態様について説明する。
非限定的例として、担持層として銅基板上に金メッキを施し、自己組織化単分子膜としてヒドロキシアルカンチオール膜を成膜し、核酸アプタマーとして末端アミノ化アプタマーを結合させた、アプタマー修飾されたキャリアーを利用可能である。
腫瘍細胞を含むサンプル溶液を修飾基板(キャリアー)上に滴下し、標的とする腫瘍細胞を選択的に捕捉する。血清培地中の腫瘍細胞を用いて、細胞捕捉効率(捕捉数)や細胞選択性の確認を行う。また、基板洗浄法も最適化する。得られた結果を基板調製法の検討(アプタマー固定化密度、リンカー長、SAM膜の末端ヒドロキシル基のキャッピングなどの最適化)にフィードバックする。図3に示すように、血清培地中における腫瘍細胞検出を試みた結果、選択的に腫瘍細胞を捕捉することに成功している。インキュベーション時間は、例えば30分程度でよいが、反射光(SPR)、重量(QCM)などの分析手法を用い、基板に対する細胞の結合の速度論的な解析を行って、捕捉のためのインキュベーション時間を最適化することが可能である。
使用するEpCAMアプタマーの詳細な結合構造について、図4に示すようにOlgoAnalyzerによって、アプタマー自体の構造予測を行ってみると3つのへアピンループ構造を有していることがわかった。そのヘアピンループいずれかを除去すると、著しくEpCAMに対する結合親和性が低下することから、これらのヘアピンループが協同的にEpCAMを認識していることが予想される。このヘアピンループ構造のいずれかlつとトリガーを二本鎖形成させておいても、あらかじめ、熱力学的にEpCAMとアプタマーの結合の方が安定となるように設計しておけば、アプタマーがEpCAMを認識して結合した際に、トリガーが放出されると予想される。最も効率的にトリガーを放出可能な部位を特定するために、異なる色素でラベル化したアプタマーとトリガーを用い、EpCAMと作用させた後、ゲル電気泳動にて、トリガーの放出効率を評価する。最も良い候補を選別した後、アプタマーとトリガーが形成する二本鎖長を微調整し、トリガー放出効率を最適化する。EpCAMを用いて最適化した条件を参考にしながら、腫瘍細胞を用いて同様な評価を行う。
放出された一本鎖をトリガーとして核酸サーキットを用いてシグナルを増幅させる。条件検討の段階では、実際に腫瘍細胞によって放出されたトリガーではなく、細胞数個〜数十個から放出されると想定される量(amol〜fmol(fM〜nM)オーダー)のトリガーを用いて実験を行う(体積は100μL程度とする)。
血清培地中での実験で得られた最適条件を元に、血液(全血)マトリックス中で腫瘍細胞捕捉実験を行う。実際の患者の血液を想定し、これと同等な腫瘍細胞濃度(10mL中に数個の腫瘍細胞)となるように、血液に対して腫瘍細胞を混合し、これを捕捉実験に用いる。必要があれば、遠心分離により、血球成分と血漿成分とを別け、血球成分を用いる。最適化された条件により実際に腫瘍細胞を捕捉する。洗浄後、100μL程度のPBS中にトリガーとアプタマーの二本鎖複合体を加え、一定時間のインキュベーション後、シグナル増幅を実行するためのプローブ二本鎖複合体や燃料核酸を最小体積で加え、トリガー放出、ならびにシグナル増幅を行う。得られた結果を、各ステップの分子設計にフィードバックする。
5’−CACTACAGAGGTTGCGTCTGTCCCACGTTGTCATGGGGGGTTGGCCTG−3’ (配列番号1)
トリガー核酸の配列は、以下の通りである。
キャリアー上に捕捉された腫瘍細胞膜上の特定タンパク質と複合体中の核酸アプタマーとの結合に伴い、二本鎖複合体が解離し、トリガーが放出される。核酸アプタマーはトリガーより標的細胞に対してより安定に結合する。放出されたトリガーがきっかけとなり、核酸サーキットが進行し、シグナルが増幅される。
5’−ACAGAGGTTGCGTCTGTAGGGCCGTAAGTTAGTTGGAGACG−3’ (配列番号3)
蛍光色素DNAプローブの配列:
5’−CGTCTCCAACTAACTTACGG−3’ (配列番号4)
消光色素DNAプローブの配列:
5’−CCCTACAGACGCAAC−3’ (配列番号5)
燃料DNA配列:
5’−CGTCTCCAACTAACTTACGGCCCTACAGACGCAAC−3’ (配列番号6)
遊離したトリガーが、その複合体末端のtoehold部位をきっかけとし、鎖交換反応を引き起こす。結果、消光色素修飾プローブが二本鎖複合体から遊離し、蛍光プローブが発光する。さらに、サーキットを回転させるための燃料核酸溶液(PBS中にて調製)をこれに加えることで、燃料核酸がエントロピー駆動型の鎖交換反応を起こし、蛍光プローブのみならずトリガー核酸も遊離する(トリガーの再生)。すなわち、トリガーは、次のサーキットを開始することが可能な状態になる。よって、プローブ複合体ならびに燃料核酸を過剰に加えておけば、このサイクルは何度も繰り返されるため、わずかなトリガー核酸(すなわち、わずかな標的細胞)から強いシグナル応答を得ることができる。同反応を用いれば、PCRのようにサーマルサイクルを必要とせず、等温条件下、酵素フリーでシグナルを増幅させることが可能である。
本実施例は、標的細胞を特異的に捕捉可能なキャリアーの作製方法に関する。元素周期表第10族元素、第11族元素又はこれらの組み合わせを含む担持層に対して、標的細胞の表層に発現するタンパク質に特異的に結合する核酸アプタマーで修飾することで、標的細胞の捕捉用キャリアーとして用いることが可能となる。核酸アプタマーを介しない非特異的な細胞の吸着を抑制するため、(1−1)担持層上に自己組織化単分子膜を作製後、その上にアプタマーを修飾する、もしくは(1−2)アプタマーを担持層上に直接修飾後、残りの残余面に自己組織化単分子膜を作製する。以下に、代表例として担持層として金を用いる際のキャリアー製造方法の詳細を述べる。
(a) 自己組織化単分子膜の末端がヒドロキシル基のキャリアーの製造方法
金メッキを施した基板をピラニア溶液と10分間接触させて表面を洗浄し、さらに、超純水及びエタノールで洗浄した後、窒素を吹きかけて乾燥させた。次いで、この基板を1mMヒドロキシ−EG6−ウンデカンチオールのエタノール溶液中に浸漬し、飽和蒸気圧下、12時間室温で反応させて自己組織化単分子膜を形成させた。次いで、この基板をエタノールで洗浄し、窒素を吹きかけて乾燥させた後、10mM N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド溶液を滴下し、飽和蒸気圧下で5時間静置し、自己組織化単分子膜の末端にN−ヒドロキシスクシンイミド基を導入した。次いで、乾燥アセトニトリルで洗浄し、窒素を吹きかけて乾燥させた後、PBS(リン酸緩衝食塩水)中にて調製した10μM末端アミノ化アプタマー溶液(3’末端側にトリエチレングリコールスペーサーを介し、ヘキサメチレンアミンを導入した構造のアプタマー)を滴下して、飽和蒸気圧下で3時間静置し、自己組織化単分子膜の末端のN−ヒドロキシスクシンイミド基とアプタマーのアミノ基を反応させ、アミド結合にてアプタマーを結合させた。最後にPBSで洗浄後、窒素を吹きかけて乾燥させた。
5’−CACTACAGAGGTTGCGTCTGTCCCACGTTGTCATGGGGGGTTGGCCTG−3’
(配列番号1)
(b) 自己組織化単分子膜の末端がヒドロキシル基以外のキャリアーの製造方法
自己組織化単分子膜末端のヒドロキシル基を別の官能基(−OCH3、−CONHCH3、−CONH2など)に変えることも可能である。導入したい官能基と共に、脂肪族アミンを有する化合物であれば、これを用いて自己組織化単分子膜末端を修飾可能である。本実施例(実施例1−1(b))では、その一例としてメトキシエチルアミンを使用した例を説明する。
金メッキを施した基板をピラニア溶液と10分間接触させて表面を洗浄し、さらに、超純水及びエタノールで洗浄した後、窒素を吹きかけて乾燥させた。次いで、PBS溶液中にて調製した10μM末端チオール化アプタマー溶液(3’末端側にヘキサエチレングリコールスペーサーを介し、トリメチレンチオールを導入した構造のアプタマー)を基板表面に添加し、飽和蒸気圧下で24時間反応させて、担持層に核酸アプタマーを直接、チオール結合させた。次いで、核酸アプタマーが結合している担持層を1mMヒドロキシ−EG6−ウンデカンチオールのエタノール溶液中に浸漬し、飽和蒸気圧下、2時間室温で反応させて自己組織化単分子膜を形成させた。次いで、エタノールで洗浄し、窒素を吹きかけて乾燥させた。
本実施例では、多くの固形癌種の細胞膜上に高発現しているEpCAMに対するアプタマーを用い、癌細胞の特異的な捕捉を試みた。
5’−CACTACAGAGGTTGCGTCTGTCCCACGTTGTCATGGGGGGTTGGCCTG−3’ (配列番号1)
4]
MDA−MB−453(ヒト乳癌細胞)(独立行政法人理化学研究所バイオリソースセンターより入手)及びKATOIII(ヒト胃癌由来細胞)(独立行政法人理化学研究所バイオリソースセンターより入手)を標的細胞として、細胞膜をDiO(緑色標識染色体)で染色し、HEK293T(ヒト胎児腎由来細胞)(独立行政法人理化学研究所バイオリソースセンターより入手)を対照となる正常細胞として、細胞膜をDiD(赤色標識染色体)で染色し、細胞の核をDAPI(4’、6−ジアミジノ−2−フェニルインドール、青色標識染色体)で染色した後、それぞれの懸濁液(2×105細胞/mL)中に、細胞膜上の疎水性が高い部位への非特異的な吸着を抑えるため、マスキング剤としてtRNA(1mg/mL)を加え、撹拌後、37℃で30分インキュベートし、3種類のサンプル生体試料を調製した。
実施例1(1−1)(a)で製造したキャリアーを用いた以外は実施例2と同様にして、標的細胞を捕捉し、蛍光観察を行った。結果を図7に示す。
実施例(1−2)で製造したキャリアーを用いた以外は実施例2と同様にして、標的細胞を捕捉し、蛍光観察を行った。結果を図8に示す。
担持層31として、銅基板の一面にNiメッキを施した後、金メッキを施した基板を準備した。この基板をピラニア溶液と10分間接触させて表面を洗浄し、さらに、超純水及びエタノールで洗浄した後、窒素を吹きかけて乾燥させた。次いで、この基板を1mM6−メルカプト−1−ヘキサノールのエタノール溶液中に浸漬し、飽和蒸気圧下、12時間室温で反応させて自己組織化単分子膜32を形成させた。次いで、この基板をエタノールで洗浄し、窒素を吹きかけて乾燥させた後、10mM N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド溶液を滴下し、飽和蒸気圧下で5時間静置し、自己組織化単分子膜32の末端にN−ヒドロキシスクシンイミド基を導入した。次いで、乾燥アセトニトリルで洗浄し、窒素を吹きかけて乾燥させた後、PBS(リン酸緩衝食塩水)中にて調製した10μM末端アミノ化アプタマー溶液(3’末端側にトリエチレングリコールスペーサーを介し、ヘキサメチレンアミンを導入した構造のアプタマー)を滴下して、飽和蒸気圧下で3時間静置し、自己組織化単分子膜32の末端のN−ヒドロキシスクシンイミド基とアプタマーのアミノ基を反応させ、アミド結合にてアプタマーを結合させた。最後にPBSで洗浄し、窒素を吹きかけて乾燥させ、標的細胞捕捉キャリアーを製造した。
担持層31として、銅基板の一面にNiメッキを施した後、金メッキを施した基板を準備した。この基板をピラニア溶液と10分間接触させて表面を洗浄し、さらに、超純水及びエタノールで洗浄した後、窒素を吹きかけて乾燥させた。次いで、PBS溶液中にて調製した10μM末端チオール化アプタマー溶液(3’末端側にヘキサエチレングリコールスペーサーを介し、トリメチレンチオールを導入した構造のアプタマー)を基板表面に添加し、飽和蒸気圧下で24時間反応させて、担持層31にアプタマー33を直接、チオール結合させた。次いで、アプタマー33が結合している担持層31を1mM6−メルカプト−1−ヘキサノールのエタノール溶液中に浸漬し、飽和蒸気圧下、2時間室温で反応させて自己組織化単分子膜32を形成させた。次いで、エタノールで洗浄し、窒素を吹きかけて乾燥させ、標的細胞捕捉キャリアーを製造した。
32:自己組織化単分子膜
33:アプタマー又は抗体
Claims (16)
- 生体試料中の目的とする細胞を検出する方法であって、
(1)以下の物質(i)−(iii):
(i)4種類のセグメントが連結した配列(第1a配列、第2a配列、第3a配列、第4a配列)を含む鋳型核酸、並びに、鋳型核酸と二本鎖を形成した、発シグナル分子修飾核酸プローブ及びシグナル抑制分子修飾核酸プローブ、を含む核酸複合体、
ここにおいて、発シグナル分子修飾核酸プローブ及びシグナル抑制分子修飾核酸プローブは、以下の(a)又は(b)の組み合わせ
(a)第1a配列に相補的な第1b配列が発シグナル分子で修飾された、発シグナル分子修飾核酸プローブと、第2a配列+第3a配列に相補的な第2b配列+第3b配列がシグナル抑制分子で修飾されたシグナル抑制分子修飾核酸プローブの組み合わせ、又は
(b)第1a配列に相補的な第1b配列がシグナル抑制分子で修飾された、シグナル抑制分子修飾核酸プローブと、第2a配列+第3a配列に相補的な第2b配列+第3b配列が発シグナル分子で修飾された発シグナル分子修飾核酸プローブの組み合わせ、
から選択され、
ここにおいて、発シグナル分子とシグナル抑制分子は、鋳型核酸と二本鎖を形成している際はシグナルが抑制されるように近接して存在する、
(ii)目的とする細胞の細胞表面物質に特異的に結合する核酸アプタマー、及び、当該核酸アプタマーの一部分に相補的な塩基配列を有し、アプタマーの一部分に塩基対結合して二本鎖を形成しているトリガー核酸、を含む核酸アプタマー複合体、ここにおいて、トリガー核酸は、第3a配列+第4a配列に相補的な第3b配列+第4b配列の塩基配列を含む、並びに、
(iii)第1a配列+第2a配列+第3a配列に相補的な第1b配列+第2b配列+第3b配列の塩基配列を含む、燃料核酸、
を準備する工程;
(2)キャリアー上に捕捉されている細胞を含む溶液に、工程(1)の核酸アプタマー複合体、核酸複合体、及び燃料核酸を加える工程、ここにおいて、核酸アプタマー複合体から放出されたトリガー核酸により、シグナルが増幅される;そして、
(3)シグナルを検出する工程、
含む、前記方法。 - 発シグナル分子修飾核酸プローブ及びシグナル抑制分子修飾核酸プローブが、(a)の組み合わせである、請求項1の方法。
- 第4a配列の長さが第2a配列の長さよりも長い、請求項1又は2に記載の方法。
- 核酸アプタマーが、DNAである、請求項1−3のいずれか1項に記載の方法。
- 目的とする細胞が、腫瘍細胞である、請求項1−4のいずれか1項に記載の方法。
- 目的とする細胞が、血中循環腫瘍細胞である、請求項5に記載の方法。
- 核酸アプタマーが、細胞接着分子に対する核酸アプタマーである、請求項5又は6に記載の方法。
- 核酸アプタマーが、配列番号1からなる、又は、を含む、請求項1−7のいずれか1項に記載の方法。
- 目的とする細胞の細胞表面物質に特異的に結合する核酸アプタマー又は抗体によって、目的とする細胞がキャリアーに捕捉されている、請求項1−8のいずれか1項に記載の方法。
- キャリアーが、
(i)元素周期表第10族元素、第11族元素及びこれらの組み合わせから選択される元素を含む担持層と、
(ii)当該担持層上に設けられている自己組織化単分子膜と、
(iii)当該担持層上に直接、又は当該自己組織化単分子膜を介して設けられており、目的とする細胞の細胞表面物質に特異的に結合する核酸アプタマー又は抗体と、
を備えている、請求項9に記載の方法。 - 自己組織化単分子膜は、一方の末端基が担持層を構成する元素と結合しており、担持層に結合していない側の末端基の少なくとも一部は、アプタマー又は抗体と結合している、請求項10に記載の方法。
- 担持層は、金、白金、銀、パラジウム、銅及びこれらの組み合わせからなる群から選択される元素を含む、請求項10又は11に記載の方法。
- 生体試料由来の目的とする細胞を、キャリアーに捕捉する工程をさらに含む、請求項1−12に記載の方法。
- 生体試料が、体液又は細胞単離液から選択される、請求項1−13のいずれか1項に記載の方法。
- 生体試料が、血液である、請求項1−14のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1−15に記載の生体試料中の目的とする細胞を検出するための方法に用いるキットであって、
以下の物質(i)−(iii):
(i)4種類のセグメントが連結した配列(第1a配列、第2a配列、第3a配列、第4a配列)を含む鋳型核酸、並びに、鋳型核酸と二本鎖を形成した、発シグナル分子修飾核酸プローブ及びシグナル抑制分子修飾核酸プローブ、を含む核酸複合体、
ここにおいて、発シグナル分子修飾核酸プローブ及びシグナル抑制分子修飾核酸プローブは、以下の(a)又は(b)の組み合わせ
(a)第1a配列に相補的な第1b配列が発シグナル分子で修飾された、発シグナル分子修飾核酸プローブと、第2a配列+第3a配列に相補的な第2b配列+第3b配列がシグナル抑制分子で修飾されたシグナル抑制分子修飾核酸プローブの組み合わせ、又は
(b)第1a配列に相補的な第1b配列がシグナル抑制分子で修飾された、シグナル抑制分子修飾核酸プローブと、第2a配列+第3a配列に相補的な第2b配列+第3b配列が発シグナル分子で修飾された発シグナル分子修飾核酸プローブの組み合わせ、
から選択され、
ここにおいて、発シグナル分子とシグナル抑制分子は、鋳型核酸と二本鎖を形成している際はシグナルが抑制されるように近接して存在する、
(ii)目的とする細胞の細胞表面物質に特異的に結合する核酸アプタマー、及び、当該核酸アプタマーの一部分に相補的な塩基配列を有し、アプタマーの一部分に塩基対結合して二本鎖を形成しているトリガー核酸、を含む核酸アプタマー複合体、ここにおいて、トリガー核酸は、第3a配列+第4a配列に相補的な第3b配列+第4b配列の塩基配列を含む、並びに、
(iii)第1a配列+第2a配列+第3a配列に相補的な第1b配列+第2b配列+第3b配列の塩基配列を含む、燃料核酸
を含むキット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015211094A JP2017079634A (ja) | 2015-10-27 | 2015-10-27 | 生体試料中の目的とする細胞を検出する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015211094A JP2017079634A (ja) | 2015-10-27 | 2015-10-27 | 生体試料中の目的とする細胞を検出する方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017079634A true JP2017079634A (ja) | 2017-05-18 |
Family
ID=58712255
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015211094A Pending JP2017079634A (ja) | 2015-10-27 | 2015-10-27 | 生体試料中の目的とする細胞を検出する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017079634A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111793628A (zh) * | 2020-07-17 | 2020-10-20 | 上海交通大学医学院附属仁济医院 | 一种多维度多价仿生识别纳米界面用于胎儿细胞富集的方法 |
CN112400113A (zh) * | 2018-07-13 | 2021-02-23 | 3M创新有限公司 | 特异性结合化学发光测定法 |
CN112730840A (zh) * | 2021-01-29 | 2021-04-30 | 章毅 | 鉴别cd44和cd24分子表型的方法 |
CN112843261A (zh) * | 2021-03-10 | 2021-05-28 | 中国人民解放军空军军医大学 | 靶向EpCAM的放射性配合物及其制备方法 |
CN113219031A (zh) * | 2021-03-15 | 2021-08-06 | 皖南医学院 | Dna双足步行者信号放大器、基于纳米电极的生物传感器及其使用方法和它们的应用 |
CN113340863A (zh) * | 2021-06-07 | 2021-09-03 | 郑州轻工业大学 | 一种无酶循环放大核酸适配体传感器及其制备方法和应用 |
CN113423841A (zh) * | 2018-12-13 | 2021-09-21 | Dna斯克瑞普特公司 | 细胞和生物分子上的直接寡核苷酸合成 |
CN114002425A (zh) * | 2021-11-03 | 2022-02-01 | 四川大学 | 荧光适配体传感器的构建方法及在新型冠状病毒检测中的应用 |
CN114002200A (zh) * | 2021-11-01 | 2022-02-01 | 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 | 近红外二区激活型探针及其应用 |
CN114317542A (zh) * | 2021-09-30 | 2022-04-12 | 中国药科大学 | 一种诱导肿瘤细胞上皮间质转化药物的筛选探针及其制备方法和应用 |
CN114645097A (zh) * | 2022-04-27 | 2022-06-21 | 安徽省农业科学院水稻研究所 | 水稻花柱长度基因qSYL3及其连锁标记和在高异交结实率水稻核不育系选育中的应用 |
CN114657184A (zh) * | 2022-02-10 | 2022-06-24 | 南京邮电大学 | 一种多价适体功能化dna纳米结构探针及其制备方法和应用 |
CN115728254A (zh) * | 2022-11-08 | 2023-03-03 | 中国海洋大学 | 一种电化学比色双信号传感器、其制备方法及应用 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20140302486A1 (en) * | 2011-09-02 | 2014-10-09 | President And Fellows Of Harvard College | Systems and methods for detecting biomarkers of interest |
WO2014197455A1 (en) * | 2013-06-03 | 2014-12-11 | University Of Florida Research Foundation, Incorporated | Devices and methods for isolating cells |
WO2015095633A1 (en) * | 2013-12-20 | 2015-06-25 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Methods and compositions related to nucleic acid circuits and signal transducers |
-
2015
- 2015-10-27 JP JP2015211094A patent/JP2017079634A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20140302486A1 (en) * | 2011-09-02 | 2014-10-09 | President And Fellows Of Harvard College | Systems and methods for detecting biomarkers of interest |
WO2014197455A1 (en) * | 2013-06-03 | 2014-12-11 | University Of Florida Research Foundation, Incorporated | Devices and methods for isolating cells |
WO2015095633A1 (en) * | 2013-12-20 | 2015-06-25 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Methods and compositions related to nucleic acid circuits and signal transducers |
Cited By (20)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112400113A (zh) * | 2018-07-13 | 2021-02-23 | 3M创新有限公司 | 特异性结合化学发光测定法 |
CN113423841A (zh) * | 2018-12-13 | 2021-09-21 | Dna斯克瑞普特公司 | 细胞和生物分子上的直接寡核苷酸合成 |
CN111793628A (zh) * | 2020-07-17 | 2020-10-20 | 上海交通大学医学院附属仁济医院 | 一种多维度多价仿生识别纳米界面用于胎儿细胞富集的方法 |
CN112730840A (zh) * | 2021-01-29 | 2021-04-30 | 章毅 | 鉴别cd44和cd24分子表型的方法 |
CN112730840B (zh) * | 2021-01-29 | 2023-10-17 | 章毅 | 鉴别cd44和cd24分子表型的方法 |
CN112843261A (zh) * | 2021-03-10 | 2021-05-28 | 中国人民解放军空军军医大学 | 靶向EpCAM的放射性配合物及其制备方法 |
CN113219031A (zh) * | 2021-03-15 | 2021-08-06 | 皖南医学院 | Dna双足步行者信号放大器、基于纳米电极的生物传感器及其使用方法和它们的应用 |
CN113340863A (zh) * | 2021-06-07 | 2021-09-03 | 郑州轻工业大学 | 一种无酶循环放大核酸适配体传感器及其制备方法和应用 |
CN113340863B (zh) * | 2021-06-07 | 2023-05-23 | 郑州轻工业大学 | 一种无酶循环放大核酸适配体传感器及其制备方法和应用 |
CN114317542A (zh) * | 2021-09-30 | 2022-04-12 | 中国药科大学 | 一种诱导肿瘤细胞上皮间质转化药物的筛选探针及其制备方法和应用 |
CN114317542B (zh) * | 2021-09-30 | 2024-08-23 | 中国药科大学 | 一种诱导肿瘤细胞上皮间质转化药物的筛选探针及其制备方法和应用 |
CN114002200A (zh) * | 2021-11-01 | 2022-02-01 | 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 | 近红外二区激活型探针及其应用 |
CN114002200B (zh) * | 2021-11-01 | 2024-05-07 | 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 | 近红外二区激活型探针及其应用 |
CN114002425A (zh) * | 2021-11-03 | 2022-02-01 | 四川大学 | 荧光适配体传感器的构建方法及在新型冠状病毒检测中的应用 |
CN114002425B (zh) * | 2021-11-03 | 2023-06-06 | 四川大学 | 荧光适配体传感器的构建方法及在新型冠状病毒检测中的应用 |
CN114657184B (zh) * | 2022-02-10 | 2023-09-12 | 南京邮电大学 | 一种多价适体功能化dna纳米结构探针及其制备方法和应用 |
CN114657184A (zh) * | 2022-02-10 | 2022-06-24 | 南京邮电大学 | 一种多价适体功能化dna纳米结构探针及其制备方法和应用 |
CN114645097B (zh) * | 2022-04-27 | 2024-02-02 | 安徽省农业科学院水稻研究所 | 水稻花柱长度基因qSYL3及其连锁标记和在高异交结实率水稻核不育系选育中的应用 |
CN114645097A (zh) * | 2022-04-27 | 2022-06-21 | 安徽省农业科学院水稻研究所 | 水稻花柱长度基因qSYL3及其连锁标记和在高异交结实率水稻核不育系选育中的应用 |
CN115728254A (zh) * | 2022-11-08 | 2023-03-03 | 中国海洋大学 | 一种电化学比色双信号传感器、其制备方法及应用 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2017079634A (ja) | 生体試料中の目的とする細胞を検出する方法 | |
Saranya et al. | Enzyme-driven switchable fluorescence-SERS diagnostic nanococktail for the multiplex detection of lung cancer biomarkers | |
Ma et al. | Dual quantification of microRNAs and telomerase in living cells | |
Xiong et al. | Recent progress in detection and profiling of cancer cell‐derived exosomes | |
Volkov | Quantum dots in nanomedicine: recent trends, advances and unresolved issues | |
He et al. | Molecular-recognition-based DNA nanodevices for enhancing the direct visualization and quantification of single vesicles of tumor exosomes in plasma microsamples | |
Mickert et al. | Measurement of sub-femtomolar concentrations of prostate-specific antigen through single-molecule counting with an upconversion-linked immunosorbent assay | |
Song et al. | Fluorescent-magnetic-biotargeting multifunctional nanobioprobes for detecting and isolating multiple types of tumor cells | |
Xie et al. | Medical applications of surface-enhanced Raman scattering | |
Chu et al. | Labeling tumor cells with fluorescent nanocrystal–aptamer bioconjugates | |
Smith et al. | Aptamer-conjugated nanoparticles for the collection and detection of multiple cancer cells | |
Mukherjee et al. | Quantum dot as probe for disease diagnosis and monitoring | |
US20160289769A1 (en) | Methods for Combining Single Cell Profiling with Combinatorial Nanoparticle Conjugate Library Screening and In Vivo Diagnostic System | |
Nie et al. | Folic acid targeting for efficient isolation and detection of ovarian cancer CTCs from human whole blood based on two-step binding strategy | |
Woo et al. | Multiplex immunoassay using fluorescent-surface enhanced Raman spectroscopic dots for the detection of bronchioalveolar stem cells in murine lung | |
Chen et al. | Label-free surface plasmon resonance cytosensor for breast cancer cell detection based on nano-conjugation of monodisperse magnetic nanoparticle and folic acid | |
Wang et al. | Peptide-derived biosensors and their applications in tumor immunology-related detection | |
Xu et al. | Quantum dot-based, quantitative, and multiplexed assay for tissue staining | |
Vandghanooni et al. | Recent advances in aptamer-based nanosystems and microfluidics devices for the detection of ovarian cancer biomarkers | |
US20120088232A1 (en) | Aptamer-Based Device For Detection Of Cancer Markers And Methods Of Use | |
Liu et al. | Probing and quantifying the food-borne pathogens and toxins: from in vitro to in vivo | |
Kozik et al. | A review of surface-enhanced Raman spectroscopy in pathological processes | |
Borghei et al. | A novel dual-mode and label-free aptasensor based methodology for breast cancer tissue marker targeting | |
Au et al. | Quantitative assessment of Tn antigen in breast tissue micro-arrays using CdSe aqueous quantum dots | |
Su et al. | High-contrast luminescent immunohistochemistry using PEGylated lanthanide complexes |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A80 | Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80 Effective date: 20151125 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181017 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20181017 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190726 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190724 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20190924 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20191016 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20191016 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20200331 |