JP2017079460A - リフレクトアレーアンテナ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一次放射器1の位置として、オフセットアンテナを形成する位置関係で反射板2に対向して配置され、反射板2の表面に対する一次放射器の鏡像3が電磁波の反射方向4を向き、かつ、電磁波の反射方向4と平行で電磁波の反射方向4から見た反射板2の中央を通る直線上または直線からの離隔距離が半波長以内に位置するように配置され、反射板2の中心方向に電磁波を放射するようにしたものである。
【選択図】図1
Description
そこで、放物曲面状の反射板に代えて平板状の反射板を用いたリフレクトアレーアンテナが開発されている(例えば、非特許文献1参照)。リフレクトアレーアンテナは平板状の反射板を用いるため構造が簡単になり、コストの削減及び信頼性の向上を図ることができる。
一般的にリフレクトアレーアンテナは、狭帯域であるという課題があり、従来、非特許文献1に示されているように共振素子の形状を工夫することで、広帯域化を図る手法が考案されているものの、光路長の補正に注目して、反射板と一次放射器の位置とを決定する技術は実現されていなかった。
図1は、この発明の実施の形態1によるリフレクトアレーアンテナを示す説明図である。
図1に示すリフレクトアレーアンテナは、一次放射器1と反射板2からなり、反射板2は、複数個の共振素子を有する平板状の反射板である。一次放射器1は、オフセットアンテナを形成する位置関係で反射板2に対向して配置され、反射板2の表面に対する一次放射器の鏡像3が電磁波の反射方向4を向き、かつ、電磁波の反射方向4と平行で電磁波の反射方向4から見た反射板2の中央を通る直線上に位置するように配置され、また、反射板2の中心方向に電磁波を放射するよう形成されている。なお、波面5は、後述する1次の収差に関する波面を表している。以下、一次放射器1と反射板2との位置関係について説明する。
図2に示すような位相補正を行わない反射板2を考えた場合、一次放射器1から放射された電磁波6は、反射板2で反射され、反射波7として空間を伝搬する。このときの反射波7は、反射板面に対する一次放射器の鏡像3から放射された電磁波と等価であるとみなすことができる。一次放射器の鏡像3から放射された電磁波の波面は、図3に示すような波面8となる。この波面8を所望の波面9とするためには、図4に示す収差10を補正する必要がある。収差10は、波面が所望の波面9に対して傾いていることで生じる1次の収差11と、一次放射器1から放射される電磁波が球面波であることによって生じる2次の収差12の二つに分けて考えることができる。その収差は以下の式(1)に基づいて補正される。
一方、位相補正量φ0で設計された反射板2で、設計周波数と異なるある周波数f1の電磁波が反射される場合を考える。位相補正量φ0で補正されたときの収差の補正量Δ′を考えると、その値は以下の式(2)にて表される。
図7のように、電磁波の反射方向から見た際の反射板2の表面の中心を原点23とし、電磁波の反射方向をz軸の正の方向、原点からz>0を満たすz軸上の任意の点から反射板表面に下した垂線とz=0を満たす平面の交わる点に引いた線をx軸の正の方向とする。一次放射器1の位相中心の座標を(zf,xf)、原点から一次放射器1までの距離をr、x軸からの反射板面の傾きをθ、設計周波数の波長をλ0とし、0≦α<2πを満たす任意の数をαとするとき、以下の式(3)を満たすような配置で、一次放射器の位置を決定する。一次放射器の位置は、図7の中で点24に示す(rcos2θ,−rsin2θ)が理想的であるが、原点と点24を結ぶ直線からの離隔距離が半波長以内に位置するように配置されていれば実用上リフレクトアレーアンテナとして広帯域な特性を得ることができる。
このような構成とすることで、1次の収差に対する補正量Δ1を0とすることができるため、電磁波の放射方向が周波数にかかわらずに正面方向を向くことになり、広帯域な特性を得ることができる。なお、x軸からの反射板面の傾きθは、0゜<θ<90゜の範囲であるとする。
図8に一般的な共振素子の反射位相を示す。図8から明らかなように、共振素子の反射位相は、周波数が高くなるにつれて遅れる傾向にある。
一方、各共振素子の所望の反射位相の周波数特性は、設計周波数における反射位相の決定方法によって、周波数が高くなるに応じて進む場合と遅れる場合とがある。図9のように反射位相の基準25を開口中心に取った場合を考える。位相補正がないと仮定した反射板2で反射された電磁波の波面26を所望の波面27とするためには、開口中心以外のすべての素子は位相を進ませるように補正しなければならない。このときの各共振素子の所望の反射位相の大きさは式(1)右辺の第2項で表される。開口中心からある距離の位置にある共振素子の所望の反射位相を図10に示す。ここで、Δfは設計周波数f0を基準とした周波数の差分を示し、正の値である。周波数が高くなるにつれて、所望の反射位相はより進める方向に補正しなければならないことがわかる。すなわち、上述のとおり共振素子の反射位相は周波数の増加とともに遅れていくことを考慮すると、周波数が高くなるにつれて、所望の反射位相と共振素子から実際に反射される電磁波の位相とのかい離が大きくなることがわかる。
を満たす配置としたので、リフレクトアレーアンテナの広帯域化を図ることができる。
Claims (4)
- 複数個の共振素子を有する平板状の反射板と、
オフセットアンテナを形成する位置関係で前記反射板に対向して配置され、前記反射板の表面に対する鏡像が電磁波の反射方向を向き、かつ、当該電磁波の反射方向と平行で前記電磁波の反射方向から見た前記反射板の中央を通る直線上または当該直線からの離隔距離が半波長以内に位置するように配置され、前記反射板の中心方向に電磁波を放射する一次放射器とを備えたリフレクトアレーアンテナ。 - 複数個の共振素子を有する平板状の反射板と、
オフセットアンテナを形成する位置関係で前記反射板に対向して配置された一次放射器とを備え、
前記一次放射器と前記反射板の配置が、電磁波の反射方向から見た際の前記反射板の表面の中心を原点として、前記電磁波の反射方向をz軸の正の方向、原点からz>0を満たすz軸上の任意の点から前記反射板の表面に下した垂線とz=0を満たす平面の交わる点に引いた線をx軸の正の方向とし、前記一次放射器の座標を(zf,xf)、原点から前記一次放射器までの距離をr、x軸からの前記反射板の表面の傾きをθ、設計周波数の波長をλ0とし、0≦α<2πを満たす任意の数をαとするとき、以下の式
を満たす配置であることを特徴とするリフレクトアレーアンテナ。 - 前記反射板の表面の傾きθが、0゜<θ<90゜を満たすことを特徴とする請求項2記載のリフレクトアレーアンテナ。
- 前記複数個の共振素子の反射位相を決定する際の基準となる点を前記反射板の開口中心とは異なる位置としたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のリフレクトアレーアンテナ。
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WO2023157214A1 (ja) * | 2022-02-18 | 2023-08-24 | 三菱電機株式会社 | 反射鏡アンテナ装置 |
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WO2001047065A1 (en) * | 1999-12-21 | 2001-06-28 | Telefonaktiebolaget Lm Ericsson | An arrangement relating to antennas and a method of manufacturing the same |
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WO2023157214A1 (ja) * | 2022-02-18 | 2023-08-24 | 三菱電機株式会社 | 反射鏡アンテナ装置 |
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