−−−ネットワーク構成−−−
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態の仮想集合スケジュール生成システムたる仮想集合着席サーバ100を含むネットワーク構成図である。図1に示す仮想集合着席サーバ100は、仮想集合を行うプロジェクトメンバ間でのプロジェクト寄与率の合意形成を簡便化し、仮想集合のスケジュールを効率的に生成可能とするコンピュータシステムである。
ここで、上述の「プロジェクト寄与率」についてあらためて定義する。プロジェクト寄与率とは、一人のプロジェクトメンバが1日に持っている執務時間(例:就業時間内で自身が裁量できる時間長)の合計値を100%と表現した場合に、所定のプロジェクトに割当て可能な時間の割合を言う。
また、上述の仮想集合とは、或るプロジェクトにおいて、当該プロジェクトの各プロジェクトメンバ同士が、電子会議等の仕掛けを用いて、各自の映像や音声、或いはチャットによるテキスト等を共有し、あたかも同じ空間で近くに着席しているかのような状況を構成することを指す。なお、以降は「仮想集合着席」と称する。
本実施形態における仮想集合着席サーバ100は、インターネットや社内LANなど適宜なネットワーク10を介して、各プロジェクトメンバやプロジェクト責任者が使用するユーザ端末200と通信可能に結ばれている。
本実施形態では、仮想集合着席サーバ100とユーザ端末200とがネットワーク10
を介して接続された例を示したが、こうした構成に限定しない。例えば、仮想集合着席サーバ100が、キーボード等のコンソールとディスプレイとを備えたスタンドアロンコンピュータである構成も想定できる。この場合、プロジェクトメンバやプロジェクト責任者らは、キーボードで入力動作を行い、その結果をディスプレイで視認することになる。その場合、ユーザ端末200は必須とはならない。
−−−ハードウェア構成−−−
また、仮想集合着席サーバ100のハードウェア構成は以下の如くとなる。図2は、本実施形態における仮想集合着席サーバ100のハードウェア構成例を示す図である。
本実施形態における仮想集合着席サーバ100は、SSD(Solid State Drive)やハードディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶素子で構成される記憶装置101、RAMなど揮発性記憶素子で構成されるメモリ103、記憶装置101に保持されるプログラム102をメモリ103に読み出すなどして実行し装置自体の統括制御を行なうとともに各種判定、演算及び制御処理を行なうCPU104、ユーザからのキー入力や音声入力を受け付ける入力装置105、処理データの表示を行うディスプレイ等の出力装置106、ネットワーク10と接続してユーザ端末200との通信処理を担う通信装置107を備える。ここで、上述の入力装置105および出力装置106は必須構成要素ではない。
上述のCPU104が、プロジェクト102を実行することで、入力受付部110およびスケジュール設定部111の各機能が実装されることになる。
なお、記憶装置101内には、本実施形態の仮想集合スケジュール生成システムとして必要な機能を実装する為のプログラム102の他に、プロジェクト優先度DB125、プロジェクト情報DB126、寄与率コミットDB127,手動設定既設予定テーブル128、および集合着席コミュニケーション時間テーブル129といったデータベース類が少なくとも記憶されている。
なお、各DB等の具体的なデータ構成については後述するが、例えば、プロジェクト優先度DB125は、プロジェクト優先度設定テーブル1251と、プロジェクト優先度重み付けテーブル1252とを含む構成となっている。このうちプロジェクト優先度設定テーブル1251は、プロジェクト優先度の判定を行うための要素を格納し、優先度判定結果を格納するテーブルである。また、プロジェクト優先度重み付けテーブル1252は、プロジェクト優先度の判定を行うための、各要素に対する重み付け値を格納するテーブルである。
また、プロジェクト情報DB126は、プロジェクト情報テーブル1261、人事情報テーブル1262、および、システム値第一テーブル1263を含む構成となっている。
このうち、プロジェクト情報テーブル1261は、集合着席時のスケジュールを演算する際の期間や人数や時間といった条件を格納するテーブルである。また、人事情報テーブル1262は、在勤地のばらつき度を演算するための情報を格納するテーブルである。また、システム値第一テーブル1263は、集合着席時のスケジュールを演算する際の集合着席時間を適性値に補正するための情報を格納したテーブル1263である。
また、寄与率コミット値DB127は、寄与率コミットテーブル1271、寄与率依頼テーブル1272、および、システム値第二テーブル1273とを含む構成となっている。
このうち、寄与率コミットテーブル1271は、プロジェクトメンバ各人が入力する寄
与率と寄与率の演算結果である確定値を格納するテーブルである。また、寄与率依頼テーブル1272は、プロジェクト責任者が入力するプロジェクトメンバ各人に対して期待する寄与率と誰がメインメンバであるかの情報を格納するテーブルである。また、システム値第二テーブル1273は、寄与率やメインメンバが未入力時に値を補完するための閾値を格納するテーブルである。
−−−データ構造例−−−
続いて、本実施形態の仮想集合着席サーバ100が用いるデータベース類について説明する。図3に、本実施形態におけるプロジェクト優先度DB125が含むプロジェクト優先度設定テーブル1251の一例を示す。プロジェクト優先度テーブル1251は、仮想集合着席サーバ100が記憶装置101で予め保持しているものとする。
このプロジェクト優先度設定テーブル125におけるデータ構造は、プロジェクトを実行する会社内における各プロジェクトを一意に識別するプロジェクト識別ID201をキーに、プロジェクト優先度の根拠となる、会社内で該当プロジェクトを担当する部署の部署間での業績順位を示す部署・業績順位202、当該順位を所定ルールでポイント換算した部署・業績ポイント換算値(10段階)203、会社経営層等などによるプロジェクト(案件)の評価結果を格納する案件評価(10段階)204、プロジェクト運営に関する優位性などの面で該当プロジェクトの担当部署が会社経営層から期待されている度合いを格納する部署・幹部期待度(10段階)205、これら各値に対して重み付け(図4参照。詳細は後述)を適用して所定ルールで演算した優先度ポイント206、および、この優先度ポイント206の大きい順に定まる優先度(順位)207といったデータから成るレコードの集合体である。
なお、上述の優先度(順位)207の値は、上述の会社のプロジェクト間での該当プロジェクトの優先順位を一意に定めたものであり、優先度ポイント206、部署・業績順位202、および、プロジェクト情報テーブル1261(図5参照。詳細は後述)の在勤地ばらつき度406から判定される値である。
また図4は、本実施形態のプロジェクト優先度DB125を構成する、プロジェクト優先度重み付けテーブル1252のデータ構成例を示す図である。本実施形態のプロジェクト優先度重み付けテーブル1252は、上述のプロジェクト優先度207の算出に用いる、部署・業績順位の重み301、案件評価の重み302、および、部署・幹部期待度の重み303の各値を対応付けたレコードの集合体となっている。
このうち、部署・業績順位の重み301は、上述の会社における部署・業績ポイント換算値203の値に対する重み付け値である。また、案件評価の重み302は、上述の案件評価204の値に対する重み付け値である。また、部署・幹部期待度の重み303は、部署・幹部期待度205の値に対する重み付け値である。
従って、例えば仮想集合着席サーバ100は、プロジェクト優先度設定テーブル1251から、部署・業績ポイント換算値(10段階)203、案件評価(10段階)204、および、部署・幹部期待度(10段階)205の各値を、「10」、「5」、「10」、などと読み取り、これらに対応する重み付け値を、プロジェクト優先度重み付けテーブル1252から「50%」、「30%」、「20%」、などと取得してそれぞれ乗算の上、乗算結果を合算する。この例の場合、「10×50%+5×30%+10×20%」=5+1.5+2=8.5、と優先度ポイント206を算定する。
なお、上述のプロジェクト優先度重み付けテーブル1252において、在勤地ばらつき度の重みについても、「15%」などと規定する構成としてもよい。この場合、仮想集合
着席サーバ100は、プロジェクト優先度設定テーブル1251から、部署・業績ポイント換算値(10段階)203、案件評価(10段階)204、および部署・幹部期待度(10段階)205と、プロジェクト情報テーブル1261から、在勤地ばらつき度406の各値を、「10」、「5」、「10」、「4」などと読み取り、これらに対応する重み付け値を、プロジェクト優先度重み付けテーブル1252から「50%」、「30%」、「20%」、「15%」などと取得してそれぞれ乗算の上、乗算結果を合算する。この例の場合、「10×50%+5×30%+10×20%+4×15%」=5+1.5+2+0.6=9.1、と優先度ポイント206を算定できる。
また図5は、プロジェクト情報DB12を構成する、プロジェクト情報テーブル1261のデータ構成例を示す図である。本実施形態のプロジェクト情報テーブル1261は、各プロジェクトを一意に特定するプロジェクト識別ID401およびプロセス名402をキーに、プロジェクト登録部署403、プロジェクト登録タイミング404、プロジェクト期間405、在勤地ばらつき度(自動算出)406、分担毎の集合407、メインメンバ閾値(任意)408、集合基準人数(任意)409、最小時間単位(任意)410、メインメンバ閾値(確定)411、集合基準人数(確定)412、最小時間単位(確定)413、案件規模・受注金額414、および案件利益率415の各値を対応付けたレコードの集合体となっている。
このうち、プロジェクト登録部署403は、該当プロジェクトの登録部署を示す。また、プロジェクト登録タイミング404は、同一部署内でのプロジェクト優先順位を判定する際に用いる登録日時を示す。また、プロジェクト期間405は、該当プロジェクトの開始と終了の時期を示す。また、在勤地ばらつき度(自動算出)406は、同一部署内でのプロジェクト優先順位を判定する際に用いる、プロジェクトメンバの在勤地のばらつき度合いの演算結果を示す。
また、分担毎の集合407は、プロジェクトにおける各プロジェクトメンバの役割分担ごとに集まることを示し、なおかつ、該当プロジェクトにおける全プロジェクトメンバの仮想集合着席と、役割分担ごとの仮想集合着席との割合(例:仮想集合の実施頻度の割合)を示す。
また、メインメンバ閾値(任意)408は、仮想集合着席時に1名以上必須着席とするメンバの職位を示す。また、集合基準人数(任意)409は、仮想集合着席時の着席メンバ数の下限値を示す。また、最小時間単位(任意)410は、仮想集合着席時の1回あたりの着席時間の下限値を示す。
また、メインメンバ閾値(確定)411は、メインメンバ閾値(任意)408の設定値、或いは、所定アルゴリズムで補完したメンバメンバ閾値を示す。また、集合基準人数(確定)412は、集合基準人数(任意)409での設定値か、集合基準人数(任意)409が未設定の場合の任意値(例:2)を示す。また、最小時間単位(確定)413は、最小時間単位(任意)410の値を適性値の範囲に補正し、未設定の箇所をシステムが所定アルゴリズムで補った値を示す。また、案件規模・受注金額414は、顧客から受注済みのプロジェクトに関して、その受注金額の規模を示す。また、案件利益率415は、案件規模・受注金額414の値のうち、利益となる割合を示す。
図6は、プロジェクト情報DB126を構成する人事情報テーブル1262のデータ構成例を示す図である。本実施形態の人事情報テーブル1262は、全プロジェクトのプロジェクトメンバ含む会社の従業員を一意に示すメンバID従業員番号501と、該当従業員の名前502をキーとして、その従業員の部署503、役職504、在勤地505、および、在宅勤務制度利用頻度506といった値を対応付けたレコードの集合体となってい
る。なお、在勤地505と、在宅勤務制度利用頻度506の各値は、図5のプロジェクト情報テーブル1261における在勤地ばらつき度406の値を求める際の演算時の要素となる。
図7は、プロジェクト情報DB126を構成する、システム値第一テーブル1263のデータ構成例を示す図である。本実施形態のシステム値第一テーブル1263は、最小集合時間単位システム補正・下限値601と、最小集合時間単位システム補正・上限値602とで構成されている。
このうち、最小集合時間単位システム補正・下限値601は、仮想集合着席1回当たりの最小集合時間単位の下限値を規定する値である。また、最小集合時間単位システム補正・上限値602は、集合着席時の1回当たりの最小集合時間単位の上限値を規定する。なお、これら各値は、図5のプロジェクト情報テーブル1261における、最小集合時間単位(任意)410の値を範囲内に収めるための補正に用いる値となる。
図8は、寄与率コミットDB127を構成する、寄与率コミットテーブル1271のデータ構成例を示す図である。本実施形態の寄与率コミットテーブル1271は、プロジェクト識別ID701をキーに、プロジェクトメンバを一意に特定するメンバID従業員番号702、開始日703、終了日704、メンバ寄与率本人希望値(任意)705、メンバ寄与率依頼確定値706、メンバ寄与率確定値707、1日置き集合着席708、および、寄与率マッチ・アンマッチ709の各値を対応付けたレコードの集合体となっている。
このうち、開始日703および終了日704は、寄与率設定を行う開始日と終了日を示す。また、メンバ寄与率本人希望値(任意)705は、プロジェクトメンバが該当プロジェクトに対し、執務時間のうち関与出来る時間の割合を寄与率として指定した値を示す。
また、メンバ寄与率依頼確定値706は、メンバ寄与率本人希望値(任意)705の値の設定値が無い場合に、プロジェクト責任者又は仮想集合着席サーバ100が該当プロジェクトメンバに対して期待する寄与率を示す。
また、メンバ寄与率確定値707は、上述のメンバ寄与率本人希望値(任意)705が設定されている場合には、その値が、そうでない場合には、後述するアルゴリズムにて当該仮想集合着席サーバ100(或いはプロジェクト責任者)が決定した値が設定される。
また、1日置き集合着席708は、プロジェクトメンバが仮想集合着席の実施を毎日ではなく例えば1日置きとする意思を示す。また、寄与率マッチ・アンマッチ709は、メンバ寄与率が、プロジェクト責任者の期待値と一致している否かを示す。
図9は、寄与率コミットDB127を構成する、寄与率依頼テーブル1272のデータ構成例を示す図である。本実施形態の寄与率依頼テーブル1272は、プロジェクト識別ID801をキーとして、該当プロジェクトのプロジェクトメンバを一意に特定するメンバID従業員番号802、寄与率設定を行う開始日および終了日を示す開始日803と終了日804、メンバ寄与率依頼値(任意)805、メインメンバ(任意)806、メンバ寄与率依頼システム補完値807、メインメンバ確定値808、および分担809といった値を対応付けたレコードの集合体となっている。
このうち、メンバ寄与率依頼値(任意)805は、プロジェクト責任者がプロジェクトメンバに対して期待する寄与率たるメンバ寄与率を示す。また、メインメンバ(任意)806は、プロジェクト責任者が仮想集合着席時に1名以上着席を義務付けるプロジェクト
の主要メンバを示す。
また、メンバ寄与率依頼システム補完値807は、プロジェクトメンバに対して期待する寄与率の設定、すなわちメンバ寄与率依頼値(任意)805の値設定が無い場合に、期待する寄与率を仮想集合着席サーバ100が計算した値である。
また、メインメンバ確定値808は、プロジェクト責任者によるプロジェクトの主要メンバの設定が無い場合に、主要メンバを仮想集合着席サーバ100が特定した値である。また、分担809は、プロジェクト内で役割分担がなされた場合の分担内容を示す。
図10は、寄与率コミットDB127を構成する、システム値第二テーブル1273のデータ構成例を示す図である。本実施形態におけるシステム値第二テーブル1273は、寄与率システム補完・基準値901と、メインメンバシステム補完・基準値902から構成される。
このうち、寄与率システム補完・基準値901は、寄与率依頼テーブル1272におけるメンバ寄与率依頼システム補完値807を設定するにあたっての、寄与率演算時の閾値を示す。また、メインメンバシステム補完・基準値902は、プロジェクト責任者によるプロジェクトの主要メンバの設定が無い場合に主要メンバを仮想集合着席サーバ100が特定するにあたり、主要メンバを特定する為の閾値を示す。
図11は、手動設定既設予定テーブル128のデータ構成例を示す図である。本実施形態における手動設定既設予定テーブル128は、プロジェクトメンバ各人のスケジュールとして既に入っている予定を格納するテーブルであり、メンバID従業員番号1001をキーに、プロジェクト識別ID(任意)1002、用件(任意)1003、開始1004および終了1005といった各値を対応付けたレコードの集合体となっている。
このうち用件(任意)1003は、該当プロジェクトメンバが所定プロジェクトに関して既に予定している活動(仮想集合着席以外の活動)の内容を示す。また、開始1004および終了1005は、当該予定の開始および終了を示す。
図12は、集合着席コミュニケーション時間テーブル129のデータ構成例を示す図である。この集合着席コミュニケーション時間テーブル129は、仮想集合着席対象となるプロジェクトを示すプロジェクト識別ID1101をキーに、仮想集合着席の開始時間を示す開始1102、仮想集合着席の終了時間を示す終了1103、仮想集合着席の対象となるプロジェクトメンバを示すメンバ1人目1104〜メンバ50人目1109、の各値を対応付けたレコードの集合体となっている。この集合着席コミュニケーション時間テーブル129が、当該仮想集合着席サーバ100が生成する仮想集合のスケジュールとなる。−−−機能−−−
続いて、本実施形態の仮想集合着席サーバ100が備える機能について説明する。上述したように、以下に説明する機能は、例えば仮想集合着席サーバ100が備えるプログラム102を実行することで実装される機能と言える。本実施形態の仮想集合着席サーバ100は、寄与率コミットテーブル1271における所定プロジェクトの各プロジェクトメンバの寄与率に基づいて、所定プロジェクトに関して各プロジェクトメンバを所定期間内に関与させうる時間を算定し、当該算定した時間が所定基準時間長以上のプロジェクトメンバが所定基準人数以上となる時間帯を特定し、当該特定した時間帯を、該当プロジェクトに関してネットワーク上で仮想的に集合すべき時間帯として、少なくとも該当プロジェクトメンバのユーザ端末200通知する機能を備えている。
また、仮想集合着席サーバ100は、上述の関与させうる時間の算定に際し、各プロジ
ェクトメンバにおける他活動の行動予定の情報を、記憶装置101の手動設定既設予定テーブル128から読み出し、所定期間における他活動の時間長が、所定期間内に関与しうる時間長以上であるプロジェクトメンバについては、所定期間に該当プロジェクトに関して仮想的に集合する対象者でないと判定する機能を備えている。
この場合、仮想集合着席サーバ100は、上述の所定期間における他活動の時間長が、所定期間内に関与しうる時間長より短いプロジェクトメンバについては、寄与率コミットテーブル1271において、当該プロジェクトメンバにおける所定期間の該当プロジェクトの寄与率を、他活動の時間長に対応したものに下方修正する機能を備えている。
また、仮想集合着席サーバ100は、上述の所定プロジェクトに関して、所定期間における寄与率が、プロジェクト責任者とプロジェクトメンバとの間で相違する場合、該当プロジェクトメンバとプロジェクト責任者の各ユーザ端末200に相違是正を促す通知を送信する機能を備えている。
また、仮想集合着席サーバ100は、上述の所定プロジェクトに関して、特定した仮想的に集合すべき時間帯の情報と、当該所定プロジェクトに関して各プロジェクトメンバを所定期間内に関与させうる時間を少なくとも含む情報を、プロジェクトメンバおよびプロジェクト責任者の少なくともいずれかのユーザ端末200に送信する機能を備えている。
また、仮想集合着席サーバ100は、上述の仮想的に集合する対象者の判定に際し、寄与率依頼テーブル1272の役割分担の情報に基づき、当該プロジェクトにおける役割分担毎にプロジェクトメンバを特定し、当該特定したプロジェクトメンバに関して当該判定を実行する機能を備えている。
また、仮想集合着席サーバ100は、各プロジェクトのプロジェクトメンバについて、在勤地の情報を人事情報テーブル1262で特定して、当該特定した在勤地の分散程度を所定基準で判定し、当該判定した分散程度がプロジェクト間でより高いプロジェクトを優先して、上述の仮想的に集合すべき時間帯の特定処理を実行する機能を備えている。
また、仮想集合着席サーバ100は、上述の所定時間長および所定基準人数に関する指定をプロジェクト責任者のユーザ端末200から受け付けて、当該指定された所定時間長および所定基準人数の各値を、記憶装置101のプロジェクト情報テーブル1261に格納する機能を備えている。
−−−フロー例1−−−
以下、本実施形態における仮想集合スケジュール生成方法の実際手順について図に基づき説明する。以下で説明する仮想集合スケジュール生成方法に対応する各種動作は、 システム100がメモリ等に読み出して実行するプログラムによって実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
図13は、本実施形態における仮想集合スケジュール生成方法のフロー例1を示す図であり、具体的には、寄与率の設定処理に関するフローチャート例である。
この場合まず、ステップ1602にて、仮想集合着席サーバ100は、寄与率とメインメンバを特定するための条件式を入力装置105またはユーザ端末200から受け付けて、これを寄与率コミットDB127のシステム値第二テーブル1273の寄与率システム補完・基準値901に格納する。この処理は、プロジェクト責任者が所定プロジェクトにおける各プロジェクトメンバの寄与率(メンバ寄与率依頼値(任意)805)とメインメ
ンバ806の設定を寄与率依頼テーブル1272にて行わず、更には、プロジェクトメンバ自身も寄与率(メンバ寄与率本人希望値(任意)705)の設定を寄与率コミットテーブル1271にて行わない場合に備える処理となる。
続いて、ステップ1604にて、仮想集合着席サーバ100は、各プロジェクトメンバに期待する寄与率の設定を、プロジェクト責任者のユーザ端末200から受け付けて、この値を、寄与率依頼テーブル1272のメンバ寄与率依頼値(任意)805の欄に格納する。
この場合、仮想集合着席サーバ100は、上述のプロジェクト責任者のユーザ端末200に対し、図14に示す画面1301の画面データを送信して、当該画面1301を介して、プロジェクト責任者による入力を受け付ける。
図14で例示する画面1301は、プロジェクト責任者がプロジェクトメンバ各々に対して期待する、執務時間のうち関与可能な時間を寄与率として入力するための画面例である。
当該画面1301は、対象プロジェクトメンバ毎に寄与率設定を行う枠1308に、プロジェクトメンバ名1302と、該当プロジェクトにおけるプロジェクトメンバの寄与率を設定するための入力枠1303を含んでいる。
また、当該画面1301は、枠1304にて、プロジェクト責任者が、各プロジェクトメンバの寄与率を時期によって変更する場合に用いるインターフェイスを含む構成となっている。このインターフェイスは、該当プロジェクトの期間に対応した棒グラフ状のオブジェクト1305と、このオブジェクト1305に対して、寄与率が変化する時期を区切るためのオブジェクト1306とを含んでいる。プロジェクト責任者は、オブジェクト1306をマウス操作することで、オブジェクト1305の所定箇所に挿入し、寄与率が変化する時期を区切る。
また、プロジェクト責任者が、オブジェクト1305においてカーソル1307を移動させ、適宜な指定動作を行うと、これに応じた期間に関して、仮想集合着席サーバ100は、上述の寄与率設定の入力枠1303で受けた寄与率の値を、該当期間(開始日1309、終了日1310に対応した期間)の寄与率として寄与率依頼テーブル1272のメンバ寄与率依頼値(任意)806に設定する。
なお、プロジェクトメンバらは、自身が属する各プロジェクトに関して、任意で当該プロジェクトに対して自身が関与可能な、すなわち仮想集合着席可能な時間の割合たる寄与率の設定を行えるものとする。
この場合、ステップ1606にて、仮想集合着席サーバ100は、プロジェクトメンバのユーザ端末200から、当該プロジェクトメンバ自身が属する各プロジェクトに関して、該当プロジェクトメンバが想定する寄与率の値を受け付けて、これを寄与率コミットテーブル1271のメンバ寄与率本人希望値(任意)705欄に格納する。
この場合、仮想集合着席サーバ100は、プロジェクトメンバのユーザ端末200に対し、図15に示す画面1201の画面データを送信して、当該画面1201を介して、プロジェクトメンバによる入力を受け付ける。
図15で例示する画面1201は、プロジェクトメンバが自身の属するプロジェクトに対して、執務時間のうち関与可能な時間を寄与率として入力するための画面例である。当
該画面1201は、対象プロジェクト毎に寄与率設定を行う枠1208に、プロジェクト名1202と、該当プロジェクトの寄与率の設定をプロジェクトメンバから受け付ける入力枠1203を含んだ構成となっている。
また、当該画面1201は、枠1204にて、プロジェクトメンバが、該当プロジェクトへの寄与率を時期によって変更する場合に用いるインターフェイスを含む構成となっている。このインターフェイスは、該当プロジェクトの期間に対応した棒グラフ状のオブジェクト1205と、このオブジェクト1205に対して、寄与率が変化する時期を区切るためのオブジェクト1206とを含んでいる。プロジェクトメンバは、オブジェクト1206をマウス操作することで、オブジェクト1205の所定箇所に挿入し、寄与率が変化する時期を区切る。
また、プロジェクトメンバが、オブジェクト1205においてカーソル1207を移動させ、適宜な指定動作を行うと、これに応じた期間に関して、仮想集合着席サーバ100は、上述の寄与率設定の入力枠1203で受けた寄与率の値を、該当期間の寄与率として寄与率コミットテーブル1271のメンバ寄与率本人希望値(任意)705に設定する。
また、ステップ1607にて、仮想集合着席サーバ100は、プロジェクトメンバによる寄与率設定が上述のステップ1606であったか判定する。この判定の結果、プロジェクトメンバによる寄与率設定が特定できた場合(1607:YES)、仮想集合着席サーバ100は、ステップ1608にて、寄与率コミットテーブル1271のプロジェクトメンバによる寄与率設定値705を、メンバ寄与率確定値707へ格納する。
他方、上述の判定の結果、プロジェクトメンバによる寄与率設定がないと判定した場合(1607:NO)、仮想集合着席サーバ100は、上述のステップ1604におけるプロジェクト責任者による寄与率設定があったか判定する(ステップ1609)。
この判定の結果、プロジェクト責任者による寄与率設定があった場合(1609:YES)、仮想集合着席サーバ100は、ステップ1610にて、寄与率依頼テーブル1272のプロジェクト責任者による寄与率設定値805を、メンバ寄与率依頼システム補完値807と寄与率コミットテーブル1271のメンバ寄与率依頼確定値706に格納する。
なお、上述のステップ1607の判定の結果、プロジェクトメンバによる寄与率設定がなく(1607:NO)、更には、ステップ1609の判定の結果、プロジェクト責任者による寄与率設定もないことが判明した場合(1609:NO)、仮想集合着席サーバ100は、ステップ1611を実行する。
このステップ1611における仮想集合着席サーバ100は、システム値第二テーブル1273の寄与率システム補完・基準値の数式に従った寄与率(例:プロジェクト登録部署とプロジェクトメンバが同一事業部の場合は100%、異なる事業部の場合は50%)を、寄与率依頼テーブル1272のメンバ寄与率依頼システム補完値807と、寄与率コミットテーブル1271のメンバ寄与率依頼確定値706に格納する。
次に、ステップ1612にて、仮想集合着席サーバ100は、プロジェクトメンバ本人が寄与率を指定していないプロジェクト(未指定プロジェクトとする)について、プロジェクト責任者又は当該仮想集合着席サーバ100による寄与率の設定を実行する。
この場合、仮想集合着席サーバ100は、プロジェクトメンバのフルの寄与率100%から、プロジェクトメンバ本人が他のプロジェクトに設定した寄与率の合計値を引いた「余剰寄与率」を、寄与率コミットテーブル1271における上述の未指定プロジェクトの
メンバ寄与率依頼確定値706の値で按分し、寄与率コミットテーブル1271における未指定プロジェクトのメンバ寄与率確定値707の値として格納する。
−−−フロー例2−−−
図16は、本実施形態における仮想集合スケジュール生成方法のフロー例2を示す図であり、具体的には、図13のフローで設定された寄与率について関係者間での調整を促すフローチャートの例である。
この場合まず、ステップ1702にて、仮想集合着席サーバ100は、プロジェクト責任者による寄与率設定があるか判定する。具体的には、寄与率依頼テーブル1272のメンバ寄与率依頼値805に値がある場合、プロジェクト責任者による寄与率設定有りと判定し(1702:YES)、仮想集合着席サーバ100は、ステップ1704にて、プロジェクト責任者が指定するプロジェクト期間803〜804の期間において、寄与率依頼値805と寄与率確定値705との間に値の不一致が発生しているか判定する。
他方、上述のステップ1702での判定の結果、寄与率依頼テーブル1272のメンバ寄与率依頼値805に値が無い場合、プロジェクト責任者による寄与率設定無しと判定し(1702:NO)、仮想集合着席サーバ100は、ステップ1703にて、寄与率の不一致無しとして、寄与率コミットテーブル1271の寄与率マッチ・アンマッチ値709に「マッチ」と格納して処理を終了する。
一方、上述のステップ1704の判定の結果、寄与率依頼値805と寄与率確定値705との間に値の不一致が発生していなかった場合(1704:NO)、仮想集合着席サーバ100は、ステップ1705にて、寄与率の不一致無しとして、寄与率コミットテーブル1271の寄与率マッチ・アンマッチ値709に「マッチ」と格納して処理を終了する。
また、上述のステップ1704の判定の結果、寄与率依頼値805と寄与率確定値705との間に値の不一致が発生していた場合(1704:YES)、仮想集合着席サーバ100は、ステップ1706にて、寄与率コミットテーブル1271の寄与率マッチ・アンマッチ値709に「アンマッチ」と格納する。
また、仮想集合着席サーバ100は、ステップ1707にて、寄与率アンマッチ内容(プロジェクト名、アンマッチ期間、プロジェクト責任者設定の寄与率、該当プロジェクトメンバ設定の寄与率、等)を、プロジェクト責任者と該当プロジェクトメンバの各ユーザ端末200に対し、電子メールやWeb画面の送信など適宜な配信手段によって通知し処理を終了する。
−−−フロー例3−−−
図17は、本実施形態における仮想集合スケジュール生成方法のフロー例3を示す図であり、具体的には、優先度の低いプロジェクトから順に、仮想集合着席の時間が最小集合時間を満たさない場合に、後の日程でまとめて仮想集合着席を行うよう対応し、該当日の余剰時間を増やす処理を行うフローチャートの例である。ここでの一連の処理により、プロジェクトメンバが、該当日に仮想集合着席が可能であるプロジェクトを特定し、プロジェクトメンバの寄与率に応じたプロジェクト毎の仮想集合着席の希望時間の算出を行う。
この場合まず、ステップ1802にて、仮想集合着席サーバ100は、例えばプロジェクト責任者のユーザ端末200から、対象とするプロジェクトメンバと仮想集合着席の実施予定日に関して指定を受け付ける。ここで受け付けたプロジェクトメンバを該当者、仮想集合着席の実施予定日を該当日とする。また、この該当日は、プロジェクト情報テーブ
ル1261における該当プロジェクトのレコードにおいて、プロジェクト期間405の値が示す期間に含まれるものとする。そのため、ユーザ端末200から指定を受ける際に、仮想集合着席サーバ100がプロジェクト情報テーブル1261のプロジェクト期間405が示す期間の情報をユーザ端末200に表示させ、その期間内で該当日の指定を受けるとすれば好適である。
また、ステップ1803にて、仮想集合着席サーバ100は、上述でユーザ端末200から特定された該当日が、該当者において仮想集合着席に対応出来ない日か否か判定する。具体的には、仮想集合着席サーバ100は、寄与率コミットテーブル1271の該当者のレコードにおいて、1日置き集合着席708欄の値が「適用する」となっていないことで、仮想集合着席に対応可能な日と判定する。なお、同欄の値が「適用する」となっている場合、該当日が、例えば開始日703から数えて奇数日であるか判定し、奇数日であることで、仮想集合着席に対応可能な日と判定する。
続いてステップ1804にて、仮想集合着席サーバ100は、該当者の該当日に集合着席が必要なプロジェクトのうち、当該フローによる処理が未実施であり、かつ優先度(プロジェクト優先度設定テーブル1251の優先度(順位)207で取得出来る)の最も低いプロジェクトを特定し、当該フローにおける処理対象の「優先度低プロジェクト」と特定する。
次にステップ1805にて、仮想集合着席サーバ100は、該当者の該当日における執務時間帯(例:該当企業で規定されている出勤・退社時刻の間の時間帯で、記憶装置101にて予め保持)の時間長を、該当日の優先度低プロジェクトに関してプロジェクトメンバが(或いはプロジェクト責任者が)設定した寄与率(寄与率コミットテーブル1271のメンバ寄与率確定値707の値)で按分し、優先度低プロジェクトの該当日の集合着席希望時間を求める。例えば、該当日の業務時間帯の長さが7時間で、該当優先度低プロジェクトに設定されている寄与率が30%である場合、集合着席希望時間を、7×0.3=2.1時間と算定出来る。この集合着席希望時間は、該当プロジェクトメンバが、該当優先度低プロジェクトに関する仮想集合着席に割り当てて良いと考えている時間長である。
続いてステップ1806にて、仮想集合着席サーバ100は、該当者の既設予定の情報を手動設定既設予定テーブル128で取得し、該当日に手動設定している活動予定があるか判定する。
具体的には、手動設定既設予定テーブル128において、優先度低プロジェクトの識別IDがプロジェクト識別ID(任意)1002に設定され、メンバID従業員番号1001が該当者の識別番号であるレコードにおいて、開始1004と終了1005の間の日時の時間帯に、該当日が含まれているか判定することになる。
上述のステップ1806での判定の結果、該当日の該当者に関して、手動設定された他の活動予定がなかった場合(1806:NO)、ステップ1809にて、仮想集合着席サーバ100は、優先度低プロジェクトの集合着席希望時間が、プロジェクト情報テーブル1261の最小集合時間単位(確定)413の値未満であるか判定する。
上述のステップ1809の判定の結果、集合着席希望時間が、プロジェクト情報テーブル1261の最小集合時間単位(確定)413の値未満であった場合(1809:YES)、仮想集合着席サーバ100は、上述の集合着席希望時間が仮想集合着席には不適切な時間長と判断し、ステップ1811に処理を遷移させる。
具体的には、仮想集合着席サーバ100は、該当者の該当日翌日の優先度低プロジェク
トの寄与率に、該当日の集合着席希望時間に対応した寄与率(該当日の「集合着席希望時間」÷「一日の執務時間」)を合算し、該当日の翌日に該当日の分もまとめて仮想集合着席を実行するよう対処する。
従って、該当日の集合着席希望時間は削除される。つまり、該当日は優先度低プロジェクトでの仮想集合着席は行わない。そのため、ステップ1812にて、仮想集合着席サーバ100は、該当者の該当日の仮想集合着席が必要なプロジェクト一覧(寄与率コミットテーブル1271、寄与率依頼テーブル1272)から、その優先度低プロジェクトのレコードを削除する。
その後、ステップ1813にて、仮想集合着席サーバ100は、該当者の該当日に仮想集合着席が必要な全プロジェクトに関して、上述の一連の処理が終了したか判定する。この判定の結果、終了していないプロジェクトが残っている場合(1813:NO)、仮想集合着席サーバ100は、処理をステップ1804に戻して同様の処理を繰り返す。
他方、上述のステップ1806での判定の結果、該当日の該当者に関して、手動設定された他の活動予定が存在した場合(1806:YES)、ステップ1807にて、仮想集合着席サーバ100は、その該当活動の時間長(開始1004と終了1005の間の時間)が、優先度低プロジェクトの寄与率分の時間長を満たしているか否か判定する。例えば、他の活動予定の時間長が1.5時間で、優先度低プロジェクトの寄与率分の時間長、すなわち集合着席希望時間の2.1時間は満たしていない、などと判定する。
上述のステップ1807の判定の結果、該当活動の時間長が優先度低プロジェクトの寄与率分の時間長を満たしていなかった場合(1807:YES)、仮想集合着席サーバ100は、ステップ1808にて、優先度低プロジェクトの寄与率分の時間長のうち上述の活動の時間長では不足した時間分を減ずるよう、該当日における該当者の優先度低プロジェクトの寄与率を下方修正する。
またこれに応じ、仮想集合着席サーバ100は、該当者の該当日における執務時間を、該当日の優先度低プロジェクトに関して上述のように下方修正した寄与率で按分し、優先度低プロジェクトの該当日の集合着席希望時間をあらためて求める。
また、ステップ1809の判定の結果、ステップ1808で得た集合着席希望時間が、プロジェクト情報テーブル1261の最小集合時間単位(確定)413の値以上であった場合(1809:NO)、仮想集合着席サーバ100は、上述のステップ1808で得た集合着席希望時間が仮想集合着席に適切な時間と判断し、ステップ1810にて、上述の集合着席希望時間を、該当者の優先度低プロジェクトの予約必要時間としてメモリ103等に格納する。この場合、仮想集合着席サーバ100は、優先度低プロジェクトを本フローにおける処理済みプロジェクトとする(メモリ103にて、該当プロジェクト名に適宜なフラグを付与するなどして管理する)。
その後、ステップ1813にて、仮想集合着席サーバ100は、該当者の該当日に仮想集合着席が必要な全プロジェクトに関して、上述の一連の処理が終了したと判明した場合(1813:YES)、仮想集合着席サーバ100は、処理を終了する。
−−−フロー例4−−−
図18は、本実施形態における仮想集合スケジュール生成方法のフロー例4を示す図であり、具体的には、プロジェクト情報テーブル1261(図5)で定義した、集合基準人数や最小集合時間単位などの基準を満たす仮想集合着席のスケジュール生成を行うフロー例である。
ここでまず、ステップ1902にて、仮想集合着席サーバ100は、上述のフロー例3にてメモリ103に格納しておいた、該当者の該当日に仮想集合着席が必要な各プロジェクトの情報を読み取る。また、仮想集合着席サーバ100は、当該ステップ1902において、上述でメモリ103から得た該当プロジェクトの識別IDをキーに、集合着席コミュニケーション時間テーブル129を検索し、当該集合着席コミュニケーション時間テーブル129に該当プロジェクトのレコードが未登録(或いは、プロジェクト識別IDのみ登録)のプロジェクトを特定する。
これにより特定されるプロジェクトは、仮想集合着席が必要とされるプロジェクトのうち、当該フローによる処理が未済のプロジェクトである。また仮想集合着席サーバ100は、ここで特定した各プロジェクトのプロジェクト識別IDをキーに、プロジェクト優先度設定テーブル1251を検索し、優先度(順位)207の値が最も上位のプロジェクトを特定する。
次にステップ1903にて、仮想集合着席サーバ100は、上述のステップ1902で特定した該当プロジェクトに関する該当日(同じくステップ1902でメモリ103から得たもの)の業務時間帯(例:該当企業で規定されている社員共通の出勤・退社時刻の間の時間帯で、記憶装置101にて予め保持)を、所定の単位時間(例:予め記憶装置101で保持する値で、例えば15分)で分割して複数の時間枠を特定する。
また、ステップ1904にて、仮想集合着席サーバ100は、上述のステップ1902で特定した該当プロジェクトのプロジェクトメンバを、寄与率コミットテーブル1271ないし寄与率依頼テーブル1272で特定し、当該特定した各プロジェクトメンバに関して、手動設定既設予定テーブル128で設定された用件の活動時間帯(開始1004と終了1005の時刻間)を特定する。
この場合、仮想集合着席サーバ100は、業務時間帯のうち、上述で手動設定既設予定テーブル128から特定した各プロジェクトメンバの活動時間帯を除いた時間帯に対応した1または複数の所定時間枠に、該当日の各該当者(プロジェクトメンバ)の予約必要時間(上述のフロー例3にてメモリ103に格納しておいたもの)を割当出来るか判定し、該当時間枠に予約必要時間を割当可能なプロジェクトメンバの数の大きさで、該当時間枠の良否を評価する。
例えば、業務時間帯である9時〜18時のうち、或るプロジェクトメンバ「A」の所定用件の活動時間帯である9時〜17時を除いた、17時〜18時の時間帯に対応した、15分×4コマの所定時間枠が特定されたとする。また、該当日のプロジェクトメンバ「A」の予約必要時間が45分である時、仮想集合着席サーバ100は、例えば17時〜18時の時間帯における4コマの時間枠のうち早い時間帯から、3コマ分を予約必要時間に割り当てることが可能と判定出来る。つまり、17時00分から17時45分までの4コマの時間枠は、プロジェクトメンバ「A」の仮想集合着席に割当可能と判定する。
なお、こうした評価の処理に際し、仮想集合着席サーバ100は、該当プロジェクトの分担毎の集合407の値をプロジェクト情報テーブル1261で参照し、分担毎に仮想集合着席が必要であった場合、寄与率依頼テーブル1272で該当プロジェクトに関する分担809の値を読み取り、分担が同じプロジェクトメンバに関して、ステップ1904の処理を実行するとしてもよい。
続いてステップ1905にて、仮想集合着席サーバ100は、プロジェクト情報テーブル1261において該当プロジェクトに関して定義されている、メインメンバ閾値(確定
)411、集合基準人数(確定)412を、集合着席基準として読み取る。また、仮想集合着席サーバ100は、集合着席基準である、集合基準人数412の値が示す人数以上のプロジェクトメンバが割当可能な時間枠であり、メインメンバ閾値(確定)411の値が示す条件のプロジェクトメンバ(寄与率依頼テーブル1272のメインメンバ確定値808に対応)がその割当可能なプロジェクトメンバ中に含まれている時間枠が存在するか判定する。
上述の判定の結果、集合着席基準を満たす時間枠が存在しなかった場合(1905:NO)、仮想集合着席サーバ100は、ステップ1906にて、該当日の仮想集合着席が必要なプロジェクトから該当プロジェクトを除外する。またその場合、仮想集合着席サーバ100は、図17のフローにおけるステップ1801に処理を戻す(ステップ1907)。
一方、上述のステップ1905にて集合着席基準を満たす時間枠が特定できた場合(1905:YES)、仮想集合着席サーバ100は、ステップ1908にて、割当可能なプロジェクトメンバの数が最も多く、最も早い時間帯の時間枠を、該当プロジェクトの仮想集合着席のための時間として該当プロジェクトメンバに関して予約し、集合着席コミュニケーション時間テーブル129にその予約内容を格納する。この予約処理は、該当プロジェクトに関する該当時間枠のレコードにおいて、該当プロジェクトメンバのメンバID従業員番号を格納する処理となる。
その後、ステップ1909にて、仮想集合着席サーバ100は、図17のフローにおけるステップ1810にて求めてある、上述の予約対象となったプロジェクトメンバ各々の予約必要時間から、割当対象となった該当時間枠分の時間長を減算する。つまり、予約必要時間を消化させる。
また、ステップ1910にて、仮想集合着席サーバ100は、該当プロジェクトのプロジェクトメンバ全員の予約必要時間の確保または時間枠の処理が完了したか判定する。この判定の結果、完了していない場合(1910:NO)、仮想集合着席サーバ100は、ステップ1911にて、予約必要時間の確保が完了してこれ以上該当プロジェクトでの仮想集合着席の必要がないプロジェクトメンバについて、該当日の該当プロジェクトの予約対象から除外し、各時間枠に関する評価(ステップ1904と同様)を再度行う。
続いてステップ1912にて、仮想集合着席サーバ100は、予約必要時間が細切れではなく適切な範囲で連続するよう、連続可能な時間枠の評価を上げる処理を行う。具体的には既に予約済みとなった時間枠を「A」とし、この時間枠「A」と隣り合う時間枠「B」とした場合、時間枠「A」、「B」を跨がって予約必要時間を割当可能なプロジェクトメンバがいる場合、その時間枠「B」に割当可能なプロジェクトメンバの数に該当プロジェクトメンバの数も加算し、該当時間枠の評価に加える。
次にステップ1913にて、仮想集合着席サーバ100は、該当プロジェクトの集合着席基準を満たす時間枠があるか判定する。この判定の結果、集合着席基準を満たす時間枠がある場合(1913:YES)、仮想集合着席サーバ100は、ステップ1908に戻って処理を繰り返す。
他方、上述のステップ1913での判定の結果、該当プロジェクトの集合着席基準を満たす時間枠がない場合(1913:NO)、仮想集合着席サーバ100は、処理を終了する。また上述のステップ1910の判定の結果、プロジェクトメンバ全員の予約必要時間の確保または時間枠の処理が完了した場合(1910:YES)も、仮想集合着席サーバ100は、処理を終了する。
こうして所定の時間枠に予約された各プロジェクトメンバが、仮想集合着席を実行した場合に、そのユーザ端末200にて閲覧する画面の例について示す。図19は、仮想集合着席時にプロジェクトメンバのユーザ端末200に出力表示される画面1400の一例である。
当該画面1400は、仮想集合着席を行っているプロジェクトメンバ一覧を表示する画面であり、プロジェクト名とユーザ端末200を操作中のプロジェクトメンバ本人の名前を表示する上部枠1401と、プロジェクトメンバ本人の今回分の仮想集合着席が終了するまでの残り時間を表示する時間表示部1402を含んでいる。この残り時間の初期値は、該当プロジェクトメンバの該当プロジェクトへの寄与率に応じて予約された時間長となる。
また当該画面1400は、仮想集合着席中の各プロジェクトメンバの氏名、Webカメラ等による本人映像や本人画像を表示するアイコン1404と、該当プロジェクトメンバの今回分の仮想集合着席が終了するまでの残り時間を表示する時間表示部部1403とを含んでいる。なお、画面1400の表示サイズは、サイズ変更オブジェクト1407をプロジェクトメンバが操作することで、変更可能である。
また当該画面1400は、退出ボタン1405と、プロジェクト一覧ボタン1406を含んでいる。この退出ボタン1405がプロジェクトメンバにより押下された場合、仮想集合着席サーバ100は、該当プロジェクトメンバが仮想集合着席から退出したと認識し、例えば、該当するアイコン1404と時間表示部1403を、画面1400中から削除する。
また図20は、図19に示す任意のプロジェクトメンバのアイコン1404のダブルクリック時に仮想集合着席サーバ100はユーザ端末200に表示させる、プロジェクトメンバの限界時間(該当プロジェクトに使える合計時間)と、プロジェクトメンバが属するプロジェクト一覧及びタスク一覧を表示する画面1500の例である。
当該画面1500は、該当プロジェクトに関して該当プロジェクトメンバにおける限界時間を、日・週・月の単位で示す表示枠1502を含んでいる。この表示枠1502は、限界時間の合計時間を表示する合計時間表示部1503と、該当プロジェクトメンバが他のプロジェクトメンバ一人当たりに割ける時間を表示する一人当たり時間表示部1504を含んでいる。また当該画面1500において、該当プロジェクトメンバが関与するプロジェクトの一覧とその寄与率1506、およびタスク一覧を表示するプロジェクト等一覧表示部1505を含んでいる。
以上、本発明を実施するための最良の形態などについて具体的に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
こうした本実施形態によれば、仮想集合を行うプロジェクトメンバ間でのプロジェクト寄与率の合意形成を簡便化し、仮想集合のスケジュールを効率的に生成可能となる。
本明細書の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。すなわち、本実施形態の仮想集合スケジュール生成システムにおいて、前記記憶装置は、各プロジェクトメンバの行動予定のうち、前記所定プロジェクトに関して前記仮想的な集合以外の他活動に関する行動予定の情報を更に記憶するものであり、前記演算装置は、前記時間の算定に際し、各プロジェクトメンバにおける他活動の行動予定の情報を記憶装置から読み出し、前記所定期間における前記他活動の時間長が、前記所定期間内に関与しうる時間長以上であるプ
ロジェクトメンバについては、前記所定期間に該当プロジェクトに関して仮想的に集合する対象者でないと判定する処理と、前記所定期間における前記他活動の時間長が、前記所定期間内に関与しうる時間長より短いプロジェクトメンバについては、前記寄与率コミットテーブルにおいて、当該プロジェクトメンバにおける前記所定期間の該当プロジェクトの寄与率を、前記他活動の時間長に対応したものに下方修正する処理と、を更に実行するものであるとしてもよい。
これによれば、該当プロジェクトに関連する客先訪問など、仮想集合の業務とは異なる活動が既に予定されているプロジェクトメンバの個々の状況を踏まえ、効率的に仮想集合の時間帯を特定することが可能となる。
また、本実施形態の仮想集合スケジュール生成システムにおいて、前記記憶装置は、プロジェクト責任者が各プロジェクトにおけるプロジェクトメンバに対して設定した寄与率を格納した寄与率依頼テーブルを更に記憶するものであり、前記演算装置は、前記所定プロジェクトに関して、前記所定期間における寄与率が、プロジェクト責任者とプロジェクトメンバとの間で相違する場合、該当プロジェクトメンバとプロジェクト責任者の各端末に相違是正を促す通知を送信する処理を更に実行するものである、としてもよい。
これによれば、プロジェクト責任者が期待する寄与率と、実際にプロジェクトメンバが想定している寄与率とに相違があった場合でも、互いにその相違の存在を明確に感知し、仮想集合の実施に向けて効率的に調整することが出来る。
また、本実施形態の仮想集合スケジュール生成システムにおいて、前記演算装置は、前記所定プロジェクトに関して、前記特定した仮想的に集合すべき時間帯の情報と、当該所定プロジェクトに関して各プロジェクトメンバを所定期間内に関与させうる時間を少なくとも含む情報を、前記プロジェクトメンバおよび前記プロジェクト責任者の少なくともいずれかの端末に送信する処理を更に実行するものである、としてもよい。
これによれば、各プロジェクトに誰がどれくらい関与し、仮想集合する予定であるか、各自が明確に認識することが出来る。
また、本実施形態の仮想集合スケジュール生成システムにおいて、前記記憶装置は、前記寄与率依頼テーブルにおいて、各プロジェクトにおけるプロジェクトメンバに対して設定された、当該プロジェクトでの役割分担の情報を更に格納するものであり、前記演算装置は、前記仮想的に集合する対象者の判定に際し、前記寄与率依頼テーブルの役割分担の情報に基づき、当該プロジェクトにおける役割分担毎にプロジェクトメンバを特定し、当該特定したプロジェクトメンバに関して当該判定を実行するものである、としてもよい。
これによれば、或るプロジェクトのプロジェクトメンバ全員に関して仮想集合の時間帯等を判定する通常形態のみならず、プロジェクト内で定まっている役割分担ごとの仮想集合スケジュールの生成が可能となる。
また、本実施形態の仮想集合スケジュール生成システムにおいて、前記記憶装置は、各プロジェクトメンバの在勤地の情報を少なくとも含む人事情報テーブルを更に記憶するものであり、前記演算装置は、各プロジェクトのプロジェクトメンバについて、在勤地の情報を前記人事情報テーブルで特定して、当該特定した在勤地の分散程度を所定基準で判定し、当該判定した分散程度がプロジェクト間でより高いプロジェクトを優先して、前記仮想的に集合すべき時間帯の特定処理を実行するものである、としてもよい。
これによれば、各プロジェクトメンバの勤務形態が通常出勤やテレワークなど様々であ
るといった、仮想集合の実施背景を的確に踏まえ、実際の会議室等で集合する際の難易度を仮想集合のスケジュール生成に反映させることができる。
また、本実施形態の仮想集合スケジュール生成システムにおいて、前記演算装置は、前記所定時間長および前記所定基準人数に関する指定をプロジェクト責任者の端末から受け付けて、当該指定された所定時間長および所定基準人数の各値を記憶装置に格納する処理を更に実行するものである、としてもよい。
これによれば、仮想集合の時間長や最低限必要な人数について、ユーザ側でプロジェクトの属性等に応じて自在に設定可能となる。
また、本実施形態の仮想集合スケジュール生成方法において、情報処理システムが、前記記憶装置において、各プロジェクトメンバの行動予定のうち、前記所定プロジェクトに関して前記仮想的な集合以外の他活動に関する行動予定の情報を更に記憶し、前記時間の算定に際し、各プロジェクトメンバにおける他活動の行動予定の情報を記憶装置から読み出し、前記所定期間における前記他活動の時間長が、前記所定期間内に関与しうる時間長以上であるプロジェクトメンバについては、前記所定期間に該当プロジェクトに関して仮想的に集合する対象者でないと判定する処理と、前記所定期間における前記他活動の時間長が、前記所定期間内に関与しうる時間長より短いプロジェクトメンバについては、前記寄与率コミットテーブルにおいて、当該プロジェクトメンバにおける前記所定期間の該当プロジェクトの寄与率を、前記他活動の時間長に対応したものに下方修正する処理とを更に実行するとしてもよい。
また、本実施形態の仮想集合スケジュール生成方法において、情報処理システムが、前記記憶装置において、プロジェクト責任者が各プロジェクトにおけるプロジェクトメンバに対して設定した寄与率を格納した寄与率依頼テーブルを更に記憶し、前記所定プロジェクトに関して、前記所定期間における寄与率が、プロジェクト責任者とプロジェクトメンバとの間で相違する場合、該当プロジェクトメンバとプロジェクト責任者の各端末に相違是正を促す通知を送信する処理を更に実行するとしてもよい。
また、本実施形態の仮想集合スケジュール生成方法において、情報処理システムが、前記所定プロジェクトに関して、前記特定した仮想的に集合すべき時間帯の情報と、当該所定プロジェクトに関して各プロジェクトメンバを所定期間内に関与させうる時間を少なくとも含む情報を、前記プロジェクトメンバおよび前記プロジェクト責任者の少なくともいずれかの端末に送信する処理を更に実行するとしてもよい。
また、本実施形態の仮想集合スケジュール生成方法において、情報処理システムが、前記記憶装置において、前記寄与率依頼テーブルにおいて、各プロジェクトにおけるプロジェクトメンバに対して設定された、当該プロジェクトでの役割分担の情報を更に格納し、前記仮想的に集合する対象者の判定に際し、前記寄与率依頼テーブルの役割分担の情報に基づき、当該プロジェクトにおける役割分担毎にプロジェクトメンバを特定し、当該特定したプロジェクトメンバに関して当該判定を実行するとしてもよい。
また、本実施形態の仮想集合スケジュール生成方法において、情報処理システムが、前記記憶装置において、各プロジェクトメンバの在勤地の情報を少なくとも含む人事情報テーブルを更に記憶し、各プロジェクトのプロジェクトメンバについて、在勤地の情報を前記人事情報テーブルで特定して、当該特定した在勤地の分散程度を所定基準で判定し、当該判定した分散程度がプロジェクト間でより高いプロジェクトを優先して、前記仮想的に集合すべき時間帯の特定処理を実行するとしてもよい。
また、本実施形態の仮想集合スケジュール生成方法において、情報処理システムが、前記所定時間長および前記所定基準人数に関する指定をプロジェクト責任者の端末から受け付けて、当該指定された所定時間長および所定基準人数の各値を記憶装置に格納する処理を更に実行するとしてもよい。