JP2017077592A - ねじ締め状態の良否判定方法およびシステム - Google Patents

ねじ締め状態の良否判定方法およびシステム Download PDF

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Abstract

【課題】ねじ締め作業におけるねじ締め状態として検出される検出値を、初期設定した基準値およびその許容範囲と比較してその良否判定を行うシステムにおいて、前記ねじ締め状態の検出値が良否判定の境界線から若干外れる場合に、直ちに再度の良否判定を行うことができるように設定して、ねじ締め状態のより適正な良否判定を達成し、ねじ締め作業効率を向上し得るねじ締め状態の良否判定方法およびシステムを提供する。【解決手段】所要のねじ締め作業における前記検出値に基づいて初期設定された基準値およびその許容範囲に対する良否判定を行った結果、前記検出値が前記基準値の許容範囲を外れる場合に、前記許容範囲より若干拡大する予備の許容範囲を一時的に設定変更して、前記検出値の再度の良否判定を行うように設定する。【選択図】図2

Description

本発明は、所要のねじ締め装置を使用するねじ締め作業において、適正なねじ締め状態を確認するために、適正なねじ締め状態となるための種々の検出値に対する基準値およびその許容範囲を設定して、ねじ締め状態における前記検出値に基いてねじ締め状態の良否判定を行うシステムにおいて、所要のねじ締め作業における前記検出値が予め設定した許容範囲を外れる場合に、前記許容範囲より若干拡大する予備の許容範囲を一時的に設定して、前記検出値の再度の良否判定を行うことにより、ねじ締め状態の良否判定における良否の境界線近辺となる場合の判定をより適正に達成する、ねじ締め状態の良否判定方法およびシステムに関するものである。
本出願人は、先に、電動モータ等の駆動手段によりドライバービット等の回転工具を回転駆動するように構成したねじ締め装置を使用して、手動操作により所要のねじ締め作業を行う際に、ねじ孔に対するねじのかじりやねじ浮き等のねじの締付け不良を、容易かつ簡便にして比較的簡単な構成により、低コストで適正かつ確実に検出することができるねじ締め良否判定手段を設けたねじ締め装置を開発し、特許を得た(特許文献1参照)。
前記特許文献1に記載のねじ締め装置は、回転工具の回転駆動に伴う回転数や回転時間に基づく回転量を検出するために設けた回転量検出手段と、回転工具の先端部にねじ頭部を嵌合させたねじのねじ軸先端をねじ取付け対象物のねじ孔に位置決め当接した時点において前記回転工具を軸方向に押圧することによりねじ締め基準時点を設定するねじ締め基準時点設定手段と、前記ねじ締め基準時点が設定された後において、前記回転工具の駆動手段を始動させてねじ締め始動時点を設定するねじ締め始動時点設定手段と、前記ねじ孔に位置決め当接したねじを回動させて前記回転工具に生じる負荷トルクが設定した負荷トルク値に達した際のねじ締め完了時点を検出するねじ締め完了時点検出手段と、前記ねじ締め基準時点の設定後において、回転工具の駆動手段を始動させるねじ締め始動時点から、前記ねじ締め完了時点迄、前記回転工具の回転量が予め設定した基準値と比較してその許容範囲内にあるか否かを判定して、ねじ締めの良否を判定するねじ締め良否判定手段とを、
設けた構成からなるものである。
また、本出願人は、電動ドライバーによる所定のねじ締め作業において、最初のねじ締め作業におけるねじ締めの開始時点からねじ締めの完了に伴うクラッチ機構によるクラッチ動作時点の電動モータの回転量を回転量検出手段により検出記録し、この検出記録された目標回転量(許容範囲を含む)として設定し、そのごにおける所定のねじ締め作業において、ねじ締めの開始時点からねじ締めの完了に伴うクラッチ機構によるクラッチ動作時点までの電動モータの回転量を前記回転量検出手段により逐次検出し、前記クラッチ動作時点に検出された回転量を前記目標回転量(許容範囲を含む)と比較することにより、ねじ締め状態の良否を判定するように構成した自動ねじ締め制御方法および装置を開発し、特許出願を行った(特許文献2参照)。
さらに、本出願人は、電動モータと、この電動モータを駆動するための駆動スイッチと、前記電動モータの駆動出力軸に減速機構およびトルクリミッタを介して結合されるドライバービットとを備え、前記駆動スイッチを操作するスイッチ操作部材と、前記トルクリミッタのトルクアップ動作を検出するトルクリミッタ動作検出センサと、前記電動モータの駆動および停止制御を行う電動モータ制御回路と、前記ドライバービットまたは電動モータの回転量を検出する回転量検出手段とをそれぞれ設けた電動ドライバーを使用し、ねじ締めの開始時点からねじ締めの完了に伴う前記トルクリミッタによるトルクアップ動作時点までの前記ドライバービットまたは電動モータの回転量を前記回転量検出手段により逐次検出し、前記トルクアップ動作時点に検出された回転量を目標回転量(許容範囲を含む)と比較することにより、ねじ締め状態の良否を判定するように構成した自動ねじ締め制御方法および装置を開発し、特許出願を行った(特許文献3参照)。
さらにまた、本出願人は、電動モータと、この電動モータを駆動するための駆動スイッチと、前記電動モータの駆動出力軸に減速機構を介して結合されるドライバービットとを備え、前記駆動スイッチを操作するスイッチ操作部材と、前記電動モータにおいて前記ドライバービットに付与される負荷トルク(反力)に基づく電動モータにおいて得られる負荷電流を検出すると共に前記負荷電流が予め設定された設定値に達した際に所定のトルクアップ検出信号を出力する負荷電流検出手段と、前記電動モータの駆動および停止制御を行う電動モータ制御回路とを、それぞれ設けた電動ドライバーを使用し、前記負荷電流検出手段に対し前記トルクアップ検出信号を出力する負荷電流設定値を所要の通信制御手段により可変に設定可能とし、ねじ締めの開始時点からねじ締めの完了に伴うトルクアップ検出時点目での負荷電流値を前記負荷電流検出手段により検出し、前記トルクアップ検出時点に検出された前記負荷電流値を予め設定した負荷電流値と比較することにより、ねじ締め状態の良否を判定するように構成した自動ねじ締め制御方法および装置を開発し、特許出願を行った(特許文献4参照)。
特許第5390226号公報 国際公開第2014/065066号公報 国際公開第2014/192469号公報 国際公開第2015/045871号公報
前述したように、従来のねじ締め制御装置においては、適正なねじ締め状態を判定するために、例えば所要のねじ締め状態に至るまでの時間や回転量等の検出や、ねじ締め状態におけるねじ締めトルク等の検出を行うことにより、前記検出値をデジタル量に変換して予め設定した基準値(許容範囲を含む)と比較するように設定して、ねじ締め状態の良否判定を行うように設定されたシステムが構築されている。
しかるに、前記のようにねじ締め状態の良否判定を行うように構築されたシステムにおいて、所要のねじ締め装置を使用してねじ締め作業を行う場合、例えばねじ締め状態において検出される所要の検出値を、予め設定した基準値およびその許容範囲と比較した際に、前記検出値が前記基準値の許容範囲からの若干外れるとすれば、そのねじ締め状態の良否判定結果は不良と判定されることになる。
従って、このようなねじ締め状態の良否判定結果に際しては、ねじ締め装置の操作を強制的に中断させて、ねじ締め状態の確認を行う必要が生じる。しかし、前述したように、ねじ締め状態において検出された検出値が、前記基準値の許容範囲から若干外れる場合には、そのねじ締め状態の良否判定結果は不良と判定されても、実質的には適正なねじ締め状態と認めても、特に問題ないことが確認されている。従って、このようなねじ締め状態の良否判定結果において、ねじ締め不良と判定し、ねじ締め装置の操作を強制的に中断させることは、ねじ締め作業の作業効率を著しく低下させる難点がある。
そこで、本発明者は、前述したような従来のねじ締め作業における、ねじ締め状態の良否判定を行うシステムの難点を解消すべく鋭意研究並びに検討を重ねた結果、最初のねじ締め状態の良否判定において、ねじ締め不良と判定された場合に、ねじ締め状態において検出された検出値(Dv)に対する基準値(Rv)の許容範囲値(Rv±α)の範囲内(Rv+α≧Dv≧Rv−α)に該当しない場合(Rv+α<Dv<Rv−α)には、前記初期設定された許容範囲値(Rv±α)を若干拡大変更した許容範囲値(Rv±β:但しβ>α)に設定変更して、前記検出値(Dv)に対する再度のねじ締め状態の良否判定を行うことにより、ねじ締め状態において検出された検出値が前記基準値の設定変更された基準値の許容範囲値(Rv±β)の範囲内(Rv+β≧Dv≧Rv−β)に該当すれば、適正なねじ締め状態と判定されて、従来におけるような問題点を解消し、適正なねじ締め状態の判定をより適正かつ効率的に行うことができると共に、なねじ締め作業の作業効率を向上することができるねじ締め状態の良否判定を行うことができることを突き止めた。
なお、前述したように、最初のねじ締め状態の良否判定において、ねじ締め不良と判定されて、ねじ締め状態において検出された検出値(Dv)に対する基準値(Rv)の許容範囲値(Rv±α)を、若干拡大変更した許容範囲値(Rv±β:但しβ>α)に設定変更するに際しては、所要のねじ締め装置のオペレータが容易かつ簡便に操作可能な、例えばねじ締め装置の把持部ケーシングの外周の一部に適宜のスイッチ操作部材等を設けることにより、簡便に構成することができる。また、前記のような設定変更は、自動的に行うように設定することも可能である。
従って、本発明の目的は、ねじ締め作業におけるねじ締め状態として検出される所要の検出値を、初期設定した基準値およびその許容範囲と比較してその良否判定を行うシステムにおいて、前記ねじ締め状態の検出値が良否判定の境界線から若干外れる場合に、直ちに再度の良否判定を行うことができるように設定して、従来の良否判定において必要以上に異常の判定がされることを解消し得ると共に、ねじ締め状態のより適正な良否判定を達成し、ねじ締め作業効率を向上することができるねじ締め状態の良否判定方法およびシステムを提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明の請求項1に記載のねじ締め状態の良否判定方法は、所要のねじ締め装置を使用して、ねじ締め作業におけるねじ締め状態として検出される所要の検出値を、初期設定した基準値およびその許容範囲と比較してその良否判定を行うシステムにおいて、
前記ねじ締め作業において検出されたねじ締め状態の検出値を、初期設定された基準値およびその許容範囲と比較して良否判定を行った結果、前記検出値が前記基準値の許容範囲を外れる場合に、前記許容範囲より若干拡大する予備の許容範囲を一時的に設定変更して、前記検出値の再度の良否判定を行うように設定することを特徴とする。
本発明の請求項2に記載のねじ締め状態の良否判定方法は、前記検出値が前記基準値の許容範囲を外れる場合に、ねじ締め装置の把持部ケーシングの外周の一部に設けたスイッチ機構を操作することにより、前記許容範囲より若干拡大する予備の許容範囲を一時的に設定変更することを特徴とする。
本発明の請求項3記載のねじ締め状態の良否判定方法は、前記検出値が前記基準値の許容範囲を外れる場合に、前記許容範囲より若干拡大する予備の許容範囲を自動的に設定変更して、前記検出値の再度の良否判定を行うように設定することを特徴とする。
本発明の請求項4に記載のねじ締め状態の良否判定システムは、所要のねじ締め作業において、適正なねじ締め状態を確認するために、適正なねじ締め状態となるための種々の検出値に対する基準値およびその許容範囲を設定して、ねじ締め状態における前記検出値に基づいてねじ締め状態の良否判定を行うシステムを備えたねじ締め装置において、
所要のねじ締め作業における前記検出値に対して初期設定された基準値およびその許容範囲に対する良否判定を行う手段と、
前記検出値に対する良否判定の結果、前記検出値が前記基準値の許容範囲を外れる場合に、前記許容範囲より若干拡大する予備の許容範囲を一時的に設定変更して、前記検出値の再度の良否判定を行う手段と、を設けることを特徴とする。
本発明の請求項5に記載のねじ締め状態の良否判定システムは、前記検出値に対する良否判定の結果、前記検出値が前記基準値の許容範囲を外れる場合に、前記許容範囲より若干拡大する予備の許容範囲を一時的に設定変更する手段として、ねじ締め装置の把持部ケーシングの外周の一部において操作可能なスイッチ機構を設けることを特徴とする。
本発明の請求項6に記載のねじ締め状態の良否判定システムは、前記検出値に対する良否判定の結果、前記検出値が前記基準値の許容範囲を外れる場合に、前記許容範囲より若干拡大する予備の許容範囲を自動的に設定変更する手段を設けることを特徴とする。
本発明の請求項1および4に記載のねじ締め状態の良否判定方法およびシステムによれば、所要のねじ締め作業におけるねじ締め状態の良否判定において、所要のねじ締め状態検出値が初期設定した基準値およびその許容範囲を外れる場合に、直ちに前記許容範囲より若干拡大する予備の許容範囲を一時的に設定変更して、前記検出値の再度の良否判定を行うことにより、ねじ締め状態の良否判定における良否の境界線近辺となる場合の判定を、簡便な操作により迅速かつ適正に行うことができると共に、ねじ締め作業の作業効率を向上することができる。
本発明の請求項2および5に記載のねじ締め状態の良否判定方法およびシステムによれば、ねじ締め状態の良否判定に際して、初期設定の基準値の許容範囲と、予備の前記基準値に対する許容範囲との変更設定の操作を、より簡便に行うことができると共に、初期設定の基準値の許容範囲へリセットする操作も、簡便に行うことができ、前記ねじ締め作業の作業効率の向上に十分に寄与することができる。
本発明の請求項3および6に記載のねじ締め状態の良否判定方法およびシステムによれば、ねじ締め状態の良否判定に際して、初期設定の基準値の許容範囲と、予備の前記基準値に対する許容範囲との変更設定の操作を、さらに簡便に行うことができると共に、初期設定の基準値の許容範囲へリセットする操作も、簡便に行うことができ、前記ねじ締め作業の作業効率の向上に十分に寄与することができる。
本発明に係るねじ締め状態の良否判定方法を実施するシステムを構築するためのねじ締め装置とその制御系統の一構成例を示す概略説明図である。 図1に示すねじ締め装置によりねじ締め作業を行う場合におけるねじ締め状態の良否判定を行うための良否判定プログラムを示すフローチャート図である。
次に、本発明に係るねじ締め状態の良否判定方法の実施例につき、その方法を実施するシステムとの関係において、以下添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
本発明を実施するねじ締め装置の構成例
図1は、本発明に係るねじ締め状態の良否判定方法を実施するシステムを構築するためのねじ締め装置とその制御系統の構成例を示す概略説明図である。すなわち、図1において、参照符号10は電動ドライバーとしてのねじ締め装置を示し、このねじ締め装置10の把持部内に、電動モータ12と、この電動モータ12を駆動するための駆動スイッチ13と、前記電動モータ12の駆動出力軸(図示せず)に結合される減速機構16およびクラッチ機構18とを、それぞれ内蔵し、前記クラッチ機構18を介してドライバービット20からなる回転工具を結合した構成からなる。
前記ねじ締め装置10においては、電動モータ12の駆動スイッチ13を操作するスイッチ操作部材14と、電動モータ12の駆動制御および停止制御を行う電動モータ制御回路22と、前記クラッチ機構18のクラッチ動作を検出するクラッチ動作検出センサ28とがそれぞれ設けられる。そして、前記電動モータ制御回路22には、前駆電動モータ12の回転量を検出する回転量検出手段24が設けられる。さらに、前記ドライバービット20に付与される負荷トルク(反力)に基づいて電動モータ12において得られる負荷電流を検出する負荷電流検出手段26が適宜設けられる。
なお、前記ねじ締め装置10において、電動モータ12としてはブラシレスモータを好適に使用することができる。また、前記電動モータ12を駆動するために、前記駆動スイッチ13を操作するスイッチ操作部材14としては、例えば電動ドライバー10の把持部外周に設ける公知のレバー部材として構成することができる。
また、前記ねじ締め装置10において、前記電動モータ12の回転量を検出するための回転量検出手段24は、ブラシレスモータにおけるロータの磁極を検出するホール素子に対して、磁極検出時に発生するパルスをカウントする手段として設けることができる。この場合、前記回転量検出手段24により検出される前記パルスのカウント数は、ドライバービット20の回転に伴うねじ締め作業に際してのねじ締め回転量と相関する回転量として、検出記録することができる。
さらに、前記電動モータ12の負荷電流を検出するための負荷電流検出手段26は、電動モータ12の電源回路において負荷電流を検出する手段として設けることができる。この場合、検出される前記電動モータ12の負荷電流値は、ドライバービット20の回転に伴うねじ締め作業に際してのねじ締めトルク値と相関する負荷電流値として、検出記録することができる。
前記クラッチ機構18としては、例えば減速機構16の出力軸にクラッチ板を取付け、このクラッチ板に対してクラッチボールを軸方向に弾力的に係合させる構成とし、ねじ締め作業において、ドライバービット20を介して前記出力軸に一定以上の負荷トルク(反力)が掛ると、前記クラッチ板がクラッチボールを乗り越えて、ドライバービット20を係合保持するビットホルダに対する回転駆動力の伝達が遮断されることにより、ねじを予め設定したトルクにより締め付けることができるように構成される。この場合、前記クラッチボールをクラッチ板に対して弾力的に係合する際に、その弾力を適宜調整することにより、ねじ締めトルクを設定することができる。
そして、前記クラッチ機構18のクラッチ動作を検出するクラッチ動作検出センサ28としては、例えばクラッチ動作時点のクラッチ板の変位により作動するリミットスイッチや、クラッチ動作時点において空転する減速機構16を構成するインターナルギヤの回動を検出する磁気センサ等の公知の手段によって構成することができる。
そこで、前記ねじ締め装置10においては、制御部30を設け、CPU32において、ねじ締め装置10の電動モータ12に設けた電動モータ制御回路22に対して、ねじ締め作業を開始する際に、前記スイッチ操作部材14によって操作される駆動スイッチ13の動作によって得られる駆動スイッチ操作信号S13を入力し、この駆動スイッチ操作信号S13に基づいて、電動モータ駆動制御信号S22a を出力すると共に前記電動モータ制御回路22に入力して、電動モータ12の駆動制御を行うように構成される。
前記電動モータ12の駆動により、所要のねじ締め作業を行う場合、前記CPU32において、ねじ締め作業の開始に伴う電動モータ12の駆動開始時点において、前記回転量検出手段24により検出される回転量検出信号S24に基づいて、電動モータ12の回転量を検出記録するように設定する。
また、前記と同様に、ねじ締め作業の開始に伴う電動モータ12の駆動開始時点において、前記負荷電流検出手段26により検出される負荷電流検出信号S26に基づいて、ねじ締めトルク値に比例する負荷電流値を検出記録するように設定する。
そして、前記CPU32においては、前記クラッチ機構18のクラッチ動作時点にクラッチ動作検出センサ28により検出されるクラッチ動作検出信号S28に基づいて得られるクラッチ動作時点において、電動モータ12の回転量を検出して、後述するねじ締め状態の検出値Dvとして検出記録するように設定する。
また、前記と同様に、前記クラッチ機構18のクラッチ動作時点にクラッチ動作検出センサ28により検出されるクラッチ動作検出信号S28に基づいて得られるクラッチ動作時点において、ねじ締めトルク値に比例する負荷電流値を検出して、後述するねじ締め状態の検出値Dvとして検出記録するように設定する。
なお、前述したように、クラッチ動作検出センサ28によりクラッチ動作が検出された際に、CPU32を介して、電動モータ停止制御信号S22b が出力されると共に前記電動モータ制御回路22に入力されて、電動モータ12の停止制御が行われるように構成される。
そして、前記ねじ締め装置10においては、制御部30のCPU32において、前記ねじ締め状態の検出値Dvに対して、その良否判定を行うための基準値(Rv)とその許容範囲値(Rv±α)が初期設定されており、前記ねじ締め状態の検出値Dvが前記基準値(Rv)の許容範囲値(Rv±α)と比較され、その良否判定が行われるように設定されている。
従って、この場合に、前記検出値Dvが前記基準値(Rv)の許容範囲内(Rv+α≧Dv≧Rv−α)であれば、ねじ締め状態が適正と判定されて、CPU32からねじ締め状態を「適正」とするねじ締め判定信号S40を出力し、その判定内容を適宜表示器40において表示するように構成される。
また、この場合に、前記検出値Dvが前記基準値(Rv)の許容範囲外(Rv+α<Dv<Rv−α)であれば、ねじ締め状態が異常と判定されて、CPU32からねじ締め状態を「異常」とするねじ締め判定信号S40を出力し、その判定内容を適宜表示器40において表示するように構成される。
次に、前記構成例からなるねじ締め装置10において、本発明に係るねじ締め状態の良否判定を行う方法およびシステムについて、図2に示すねじ締め状態の良否判定プログラムに基づいて説明する。
本発明の実施例
図2は、図1に示すねじ締め装置10により、ねじ締め作業を行う場合における、ねじ締め状態の良否判定を行うための良否判定プログラムを示すフローチャート図である。
最初に、前述したねじ締め装置10を使用して、所要のねじ締め作業を開始する(STEP−1)。そして、前述したねじ締め装置10のねじ締めプロセスに従って、ねじ締め状態が検出されると(STEP−2)、CPU30において、ねじ締め状態の検出値Dvが検出記録される(STEP−3)。
そこで、前記CPU30においては、初期設定されているねじ締め状態の基準値Rvおよびその許容範囲値(Rv±α)に関するデータS52と、前記ねじ締め状態の検出値Dvが比較され、前記検出値Dvが前記基準値Rvの許容範囲内(Rv+α≧Dv≧Rv−α)にあるかについて、良否判定が行われる(STEP−4)。
前記ねじ締め状態の良否判定の結果、前記検出値Dvが前記基準値Rvの許容範囲内(Rv+α≧Dv≧Rv−α)であれば、ねじ締め状態が適正と判定されて、CPU32からねじ締め状態を「適正」とするねじ締め判定信号S40を出力し、その判定内容を適宜表示器40において表示される(STEP−5)。そして、所要のねじ締め作業は完了する。
しかし、前記ねじ締め状態の良否判定の結果、前記検出値Dvが前記基準値Rvの許容範囲外(Rv+α<Dv<Rv−α)であれば、ねじ締め状態が異常と判定されて、CPU32からねじ締め状態を「異常」とするねじ締め判定信号S40を出力し、その判定内容を適宜表示器40において表示される(STEP−6)。
この場合、ねじ締め装置10を操作するオペレータは、例えばねじ締め装置の把持部ケーシングの外周の一部に設けたスイッチ機構50(図1参照)を操作して、前記初期設定の基準値に対する許容範囲の設定変更を行う指示信号S50に基づいて、CPU30において前記初期設定の基準値Rvの許容範囲値(Rv±α)より若干拡大する予備の許容範囲値(Rv±β:但しα<β)に関するデータS54に、一時的に設定変更が行われる(STEP−7)。
なお、この場合において、前記初期設定の基準値Rvの許容範囲値(Rv±α)より若干拡大する予備の許容範囲値(Rv±β:但しα<β)に関するデータS54への、一時的な設定変更に際しては、オペレータが操作することなく、前記ねじ締め状態の「異常」とする良否判定に基づいて、自動的に変更するように設定することもできる(STEP−7)。
従って、前記予備の基準値Rvに対する許容範囲値(Rv±β:但しα<β)の設定変更により、前記検出値の再度に良否判定が行われ(STEP−8)、その結果、前記検出値Dvが前記基準値Rvの許容範囲内(Rv+β≧Dv≧Rv−β)であれば、ねじ締め状態が適正と判定されて、CPU32からねじ締め状態を「適正」とするねじ締め判定信号S40を出力し、その判定内容を適宜表示器40において表示される(STEP−9)。そして、所要のねじ締め作業は完了する。
また、前記ねじ締め状態の良否判定の結果、前記検出値Dvが前記基準値Rvの許容範囲外(Rv+β<Dv<Rv−β)であれば、ねじ締め状態が異常と判定されて、CPU32からねじ締め状態を「異常」とするねじ締め判定信号S40を出力し、その判定内容を適宜表示器40において表示される(STEP−10)。そして、所要のねじ締め作業は完了すると共に、ねじ締め装置10の操作が中断されて、ねじ締め状態の異常についての確認作業を行うことになる。
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明のねじ締め状態の良否判定を行うねじ締め装置としては、前述した実施例に限定されることなく、例えばエアドライバーやインパクトドライバー等からなるねじ締め装置としても好適に応用することができる。また、ねじ締め状態の良否判定を行うためにねじ締め装置によって検出するねじ締め状態の検出値としても、前述した実施例に限定されることなく、従来公知の種々のねじ締め状態の検出値を対象とすることができる。その他、本発明の精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更を行うことができる。
10 ねじ締め装置
12 電動モータ
13 駆動スイッチ
14 スイッチ操作部材
16 減速機構
18 クラッチ機構
20 ドライバービット
22 電動モータ制御回路
24 回転量検出手段
26 負荷電流検出手段
28 クラッチ動作検出センサ
30 制御部
32 CPU
40 表示器
50 スイッチ機構
S13 駆動スイッチ操作信号
S22a 電動モータ駆動制御信号
S22b 電動モータ停止制御信号
S24 回転量検出信号
S26 負荷電流検出信号
S28 クラッチ動作検出信号
S40 ねじ締め状態判定信号
S50 許容範囲設定変更指示信号
S52 初期設定に関するデータ
S54 予備のデータ
Dv ねじ締め状態の検出値
Rv 基準値
α 初期設定の基準値に対する許容範囲値
β 予備の基準値に対する許容範囲値

Claims (6)

  1. 所要のねじ締め装置を使用して、ねじ締め作業におけるねじ締め状態として検出される所要の検出値を、初期設定した基準値およびその許容範囲と比較してその良否判定を行うシステムにおいて、
    前記ねじ締め作業において検出されたねじ締め状態の検出値を、初期設定された基準値およびその許容範囲と比較して良否判定を行った結果、前記検出値が前記基準値の許容範囲を外れる場合に、前記許容範囲より若干拡大する予備の許容範囲を一時的に設定変更して、前記検出値の再度の良否判定を行うように設定することを特徴とするねじ締め状態の良否判定方法。
  2. 前記検出値が前記基準値の許容範囲を外れる場合に、ねじ締め装置の把持部ケーシングの外周の一部に設けたスイッチ機構を操作することにより、前記許容範囲より若干拡大する予備の許容範囲を一時的に設定変更することを特徴とする請求項1記載のねじ締め状態の良否判定方法。
  3. 前記検出値が前記基準値の許容範囲を外れる場合に、前記許容範囲より若干拡大する予備の許容範囲を自動的に設定変更して、前記検出値の再度の良否判定を行うように設定することを特徴とする請求項1記載のねじ締め状態の良否判定方法。
  4. 所要のねじ締め装置を使用して、ねじ締め作業におけるねじ締め状態として検出される所要の検出値を、初期設定した基準値およびその許容範囲と比較してその良否判定を行うシステムにおいて、
    前記ねじ締め作業において検出されたねじ締め状態の検出値を、初期設定された基準値およびその許容範囲と比較して良否判定を行う手段と、
    前記検出値に対する良否判定の結果、前記検出値が前記基準値の許容範囲を外れる場合に、前記許容範囲より若干拡大する予備の許容範囲を一時的に設定変更して、前記検出値の再度の良否判定を行う手段と、を設けることを特徴とするねじ締め状態の良否判定システム。
  5. 前記検出値に対する良否判定の結果、前記検出値が前記基準値の許容範囲を外れる場合に、前記許容範囲より若干拡大する予備の許容範囲を一時的に設定変更する手段として、ねじ締め装置の把持部ケーシングの外周の一部において操作可能なスイッチ機構を設けることを特徴とする請求項3記載のねじ締め状態の良否判定システム。
  6. 前記検出値に対する良否判定の結果、前記検出値が前記基準値の許容範囲を外れる場合に、前記許容範囲より若干拡大する予備の許容範囲を自動的に設定変更する手段を設けることを特徴とする請求項4記載のねじ締め状態の良否判定システム。
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