JP2017077548A - 塗布装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】導電性を有するペーストを塗布するための塗布装置において、ビードの画像撮影が可能でなくても、適切なビードが形成されているか否かを判定する。【解決手段】塗布装置20は、導電性を有するペースト103を塗布する。塗布装置20は、ダイ230と、抵抗測定器250と、制御部300とを備える。ダイ230は、電極シート102に対向する対向面232にペースト103のスロット234を有する。抵抗測定器250は、ダイ230とは電気的に絶縁された状態で対向面232に設置された複数の電極410とダイ230との間の抵抗値を測定する。制御部300は、抵抗測定器250による測定結果を用いて、対向面232と電極シート102との間に生じるペースト103のビード長Lを算出する。【選択図】図2
Description
本発明は塗布装置に関し、より特定的には、導電性を有するペーストを塗布するための塗布装置に関する。
一般に、リチウムイオン二次電池等の電極は、ペースト状の活物質(以下、ペーストと略す)を電極シートに塗布し、その電極シートを乾燥させることによって製造される。ペーストの塗布不良は電池性能の低下を引き起こし得る。塗布不良を防止するためには、ペーストを塗布するためのダイのうちシートに対向する対向面とシートとの隙間に適切な長さのビードを安定的に形成することが求められる。よって、ビード形状を取得し、その取得結果に基づいて、ペーストの吐出量等をフィードバック制御する技術が提案されている。
たとえば特開2007−216461号公報(特許文献1)に開示された液体吐出装置は、CCDカメラ等の撮像手段を用いて撮像された画像からメニスカスの高さ(ビード形状に相当)を特定し、その高さを基準値と比較することによって、ノズルの駆動電圧を調整する。
また、たとえば特開2014−79669号公報(特許文献2)に開示された塗布装置は、撮像カメラを用いてダイヘッドの吐出口の周辺領域を撮像して画像データを生成する。さらに、塗布装置は、画像データから吐出口周辺に滞留している触媒インクの量(ビード形状に相当)を検出し、その検出結果に基づいて、触媒インクのひきずりの発生を抑制または解消するための処理を実行する。
特許文献1,2によれば、カメラを用いた画像撮影によってビード形状が取得される。しかしながら、一般に、対向面と電極シートとの隙間の大きさは数mm程度と非常に小さいので、ビードが形成される領域には画像撮影ができない領域(いわゆる死角となるような領域)が生じ得る。その結果、適切なビードが形成されているか否かを判定できない可能性がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、導電性を有するペーストを塗布するための塗布装置において、ビードの画像撮影が可能でなくても適切なビードが形成されているか否かを判定可能な技術を提供することである。
本発明のある局面に従う塗布装置は、導電性を有するペーストを塗布する。塗布装置は吐出部と、測定部と、算出部とを備える。吐出部は、シートに対向する対向面にペーストの吐出口を有する。測定部は、吐出部とは電気的に絶縁された状態で対向面に設置された電極と吐出部との間の電気抵抗、または、対向面およびシートに向けて照射される超音波の反射強度を測定する。算出部は、測定部による測定結果を用いて、対向面とシートとの間に生じるペーストのビードの長さを算出する。
上記構成によれば、測定部により電気抵抗または超音波の反射強度が測定される。電気抵抗は、電極とペースト(ビード)とが直接的に接触したか否かにより測定される。また、超音波は、吐出部を伝播して測定対象である対向面およびシートに到達し、さらに反射する。よって、電気抵抗または超音波の反射強度は、対向面と電極シートとの隙間の大きさにかかわらず測定することができる。つまり、電気抵抗または超音波の反射強度は、ビードが形成される領域に死角となるような領域が生じていても測定することができる。したがって、そのような測定結果を用いてビードの長さを算出することで、ビードの画像撮影が可能でなくても適切なビードが形成されているか否かを判定することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1に係る塗布装置が適用される電極形成システムの構成を概略的に示す図である。電極形成システム1は、電極シート102の表面に導電性を有するペースト103を塗布し、塗布されたペースト103を乾燥することが可能に構成される。電極形成システム1は、繰出装置10と、塗布装置20と、ローラ30と、乾燥装置40とを備える。
図1は、実施の形態1に係る塗布装置が適用される電極形成システムの構成を概略的に示す図である。電極形成システム1は、電極シート102の表面に導電性を有するペースト103を塗布し、塗布されたペースト103を乾燥することが可能に構成される。電極形成システム1は、繰出装置10と、塗布装置20と、ローラ30と、乾燥装置40とを備える。
繰出装置10は、電極シート102が巻かれたロール101を図示しないアクチュエータを用いて回転させることによって、電極シート102を繰り出す。繰出装置10から繰り出された電極シート102は、ローラ30の回転駆動によって張力を維持されたまま、所定の速度で搬送される。
塗布装置20は、電極シート102の搬送路において繰出装置10の下流側に設けられる。塗布装置20は、搬送中の電極シート102の一方の表面にペースト103を塗布する。塗布装置20の構成については図2および図3にて詳細に説明する。
乾燥装置40は、電極シート102の搬送路に沿って塗布装置20の下流側に設けられる。乾燥装置40は、複数のドライヤ42を含み、電極シート102に塗布されたペースト103を乾燥させる。乾燥後の電極シート102は、図示しない回収装置によって回収される。なお、ロール101の回転速度およびローラ30の回転速度は、後述する制御部300(図2参照)によって制御される。
図2は、塗布装置20の構成を示す図である。図2を参照して、塗布装置20は、配管201,202と、タンク210と、ポンプ220と、ダイ(ダイキャスト)230と、ステージ240と、抵抗測定器250とを備える。なお、図2ならびに後述する図3、図5および図6において、x軸、y軸およびz軸は互いに直交する。鉛直方向は負のz軸方向である。そのため、負のz軸方向を下方と称し、正のz軸方向を上方と称する。
タンク210はペースト103を貯蔵する。タンク210には、タンク210内のペースト103を混練するためのブレード212が設けられている。制御部300は、ブレード212の駆動部214に制御信号を出力することによりブレード212を回転駆動させる。ブレード212の回転速度Nbを制御することによって、ペースト103の粘性を調整することができる。
ポンプ220は、タンク210内のペースト103を配管201を介して吸い込み、配管202を介してダイ230へと送り出す。制御部300は、ポンプ220に制御信号を出力することによりポンプ220を制御する。ポンプ220の回転速度Npを制御することによって、ポンプ220からダイ230へのペースト103の供給量(あるいはダイ230からのペースト103の吐出量)を調整することができる。
ダイ(吐出部)230は、主に金属材料の鋳造により形成され、その先端部(いわゆるリップ部)において電極シート102に対向する。ダイ(吐出部)230は、電極シート102に対向する対向面232にスロット234を有する。スロット(吐出口)234は、電極シート102にペースト103を吐出する。より詳細には、対向面232のうちスロット234よりも下方(電極シート102の搬送方向の上流側)の面と電極シート102との間にペースト103のビード104が生じる。そして、このビード104に電極シート102が接触することによって、電極シート102にペースト103の塗膜が形成される。
ダイ230は、対向面232と電極シート102とを結ぶ方向(x軸方向)に沿って移動可能なステージ240上に設けられている。制御部300は、ステージ240に制御信号を出力することにより、ステージ240の位置を制御する。これにより、対向面232と電極シート102との間の距離(以下、「ギャップ」と称する)Gを調整することができる。
制御部300は、いずれも図示しないが、CPU(Central Processing Unit)と、メモリと、入出力バッファ等とを含んで構成される。制御部300は、後述する抵抗測定器250からの信号、ならびにメモリに格納されたマップおよびプログラムに基づいて、電極形成システム1の各構成要素を制御する。なお、各種制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)により処理することも可能である。
ここで、ペースト103の塗布不良(たとえば塗膜切れやスケ)を防止するためには、対向面232と電極シート102との間に適切な形状(特に長さ)のビード104を安定的に形成することが求められる。しかし、ビード104の形状(ビード形状)は、ギャップG、ペースト103の供給量、およびペースト103の粘性等の塗布条件に応じて異なり得る。よって、適切なビード104を形成するためには、ビード形状を取得し、その取得結果に基づくフィードバック制御を行なうことにより、塗布条件を最適化することが望ましい。
特許文献1,2に開示された技術のように、カメラを用いた画像撮影によってビード形状を取得することも考えられる。しかしながら、一般に、対向面232と電極シート102との隙間は数mm程度(たとえば1mm〜2mm)と非常に小さいので、ビード104が形成される領域には画像撮影ができない領域(死角となる領域)が生じ得る。したがって、画像撮影による手法では、適切なビード104が形成されているか否かを判定できない可能性がある。
そこで、実施の形態1においては、抵抗測定器250を用いて測定された抵抗値(電気抵抗値)に基づいて、ビード形状を判定する構成を採用する。以下、実施の形態1における抵抗値の測定手法について詳細に説明する。
図3は、実施の形態1におけるダイ230の対向面232の構成を説明するための図である。図3には、図2にて電極シート102(図3では透視して示す)から対向面232の方向(負のx軸方向)を見た図が示されている。図2および図3を参照して、対向面232の上方の面と下方の面との間にスロット234が設けられている。
対向面232のうちスロット234よりも下方の面には、水平方向(y軸方向)に配置された複数の電極列が設けられている。複数の電極列の各々は、鉛直方向(z軸方向)に一定間隔で配置された複数の微小電極410を含む。複数の微小電極410がビード104により覆われていない状態では、各微小電極410とダイ230の金属部分とは電気的に絶縁されている。複数の微小電極410の各々と抵抗測定器250とは、配線420により電気的に接続されている。なお、図3では、ビード104に覆われた微小電極410および配線420についてもビード104を透視して示されている。
抵抗測定器250は、複数の微小電極410の各々とダイ230の金属部分(図2参照)との間の抵抗値を測定する。そして、抵抗測定器250は、各微小電極410の測定結果(抵抗値)を示す信号を制御部300に出力する。ペースト103は導電性を有するため、複数の微小電極410のうちの一部がビード104により覆われると、ビード104に覆われた微小電極410とダイ230の金属部分とがビード104を介して導通する。したがって、ビード104に覆われた微小電極410について測定された抵抗値は、ビード104に覆われていない微小電極410について測定された抵抗値よりも低くなる。
制御部300は、複数の微小電極410の各々について、抵抗測定器250による抵抗値の測定結果に基づいて、その微小電極410がビード104により覆われているか否かを判定する。より具体的には、抵抗値が所定の基準値以下の場合には、制御部300は、その微小電極410はビード104に覆われていると判定する。一方、抵抗値が上記基準値よりも高い場合には、制御部300は、その微小電極410はビード104に覆われていないと判定する。
また、制御部300は、電極列の各々について、ビード104の長さ(z軸方向の長さ)を算出する。ビード104の長さとは、スロット234から下方に垂れるペースト103の長さを意味する。実施の形態1では、ビード104の長さとは、対向面232のうちスロット234よりも下方の面の上端から、ビード104に覆われていると判定された微小電極410のうち最も下方の電極までの距離を意味する。微小電極410間の距離は既知であるため、上記長さは、ビード104に覆われていると判定された微小電極410の配置と微小電極410間の距離とから算出することができる。図3に示す例では、制御部300は、6つの電極列の各々について上記長さを算出し、その平均値をビード104の平均長さ(以下、「ビード長」と称する)Lとして算出することができる。
さらに、制御部300は、ビード長Lに基づいて、ステージ240、ポンプ220、およびブレード212のフィードバック制御(たとえばPID(Proportional-Integral-Derivative)制御)を行なう。以下に詳細に説明するように、ギャップG、ポンプ220の回転速度Np、およびブレード212の回転速度Nbを調整することにより、ペースト103の塗布条件が最適化される。その結果、適切なビード長Lを実現することが可能になる。
図4は、実施の形態1に係るペースト103の塗布制御を説明するためのフローチャートである。図4および後述する図9に示すフローチャートは、所定の条件成立時あるいは所定の期間経過毎にメインルーチンから呼び出されて実行される。なお、このフローチャートの各ステップ(以下Sと略す)は、基本的には制御部300によるソフトウェア処理によって実現されるが、制御部300内に作製された電子回路を用いたハードウェア処理によって実現されてもよい。
図1〜図4を参照して、S110において、制御部300は、複数の微小電極410の各々の抵抗値に基づいて、対向面232と電極シート102との間に形成されたビード104の長さ(ビード長)Lを算出する。この算出手法については図3にて詳細に説明したため、ここでは説明は繰り返さない。なお、ビード104の2次元形状を算出することも可能である。
S120において、制御部300は、ビード長Lが予め定められた規定範囲内であるか否かを判定する。ビード長Lが規定範囲内の場合(S20においてYES)、制御部300は、現在の塗布条件で特に問題がないとして、以降の処理をスキップして処理をメインルーチンへと戻す。
ビード長Lが規定範囲外の場合(S120においてNO)、制御部300は、ビード長Lが規定範囲内となるようにステージ240の位置(言い換えるとギャップG)をフードバック制御する(S130)。より具体的には、たとえばギャップGがg1であって、ビード長Lが規定範囲よりも長いとする。この場合には、ギャップGをg1よりも大きいg2に変更する。これにより、ギャップG内でのビード104の厚み(x軸方向の長さ)が厚くなるので、ポンプ220からダイ230へのペースト103の供給量が等しい条件下では、ビード長Lが短くなる。逆にビード長Lが規定範囲よりも短い場合には、ギャップGを狭くすることによってビード長Lを長くすることができる。
このようなギャップGの変化量と、それによるビード長Lの変化量との間の相関関係は実験的に予め求められ、その相関関係が制御部300のメモリ(図示せず)に格納されている。そのため、制御部300は、フィードバック制御によってギャップGを最適化してビード長Lを規定範囲内とすることができる。
S140において、制御部300は、ポンプ220の回転速度Npを調整する。よって、ペースト103の吐出量を調整する。より具体的には、たとえばポンプ220の回転速度Npがnp1であって、ビード長Lが規定範囲よりも長いとする。この場合には、回転速度Npをnp1よりも小さいnp2に変更する。これにより、ポンプ220からのダイ230へのペースト103の供給量(言い換えるとスロット234からのペースト103の吐出量)が減少するので、ビード長Lが短くなる。逆にビード長Lが規定範囲よりも短い場合には、回転速度Npを速くすることによってビード長Lを長くすることができる。
制御部300は、S130,S140の処理により塗布条件が変更された後のビード長Lを算出し(S150)、ビード長Lが規定範囲内であるか否かを再び判定する(S160)。ビード長Lが規定範囲内の場合(S160においてYES)、制御部300は、ギャップGおよび回転速度Npの調整により塗布条件が改善されたとして、以降の処理をスキップして処理をメインルーチンへと戻す。
ビード長Lが規定範囲外の場合(S160においてNO)、制御部300は、塗布条件の改善が不十分であるとして、ブレード212の回転速度Nbを調整することによってペースト103の混練条件をさらに調整する(S170)。より具体的には、たとえばブレード212の回転速度Nbがnb1であって、ビード長Lが規定範囲よりも長いとする。この場合には、回転速度Nbをnb1よりも小さいnb2に変更する。これにより、ペースト103の粘性が増加するので、ビード長Lが短くなる。逆にビード長Lが規定範囲よりも短い場合には、回転速度Nbを速くすることによってビード長Lを長くすることができる。なお、S130,S140,S170の処理の順序を入れ替えてもよい。あるいは、S130,S140,S170の処理の一部のみを行なってもよい。
以上のように、実施の形態1によれば、抵抗測定器250と、ダイ230の対向面232に設けられた複数の微小電極410(図3参照)とを用いて測定された抵抗値に基づいて、ビード長Lが算出される。抵抗値は、微小電極410とペースト103(またはビード104)とが直接的に接触したか否かにより測定される。したがって、カメラ等を用いてビード104の画像撮影が可能でなくても、適切なビード104が形成されているか否かを判定することが可能になる。その結果、適切なビード104を安定的に生成するための塗布条件をフィードバック制御により最適化することができるので、ペースト103の塗布不良を防止することができる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、抵抗測定器250による抵抗値の測定結果を用いてビード長Lを算出する構成を説明した。これに対し、実施の形態2においては、超音波測定器による超音波の反射強度の測定結果を用いてビード長Lが測定される構成について説明する。
実施の形態1では、抵抗測定器250による抵抗値の測定結果を用いてビード長Lを算出する構成を説明した。これに対し、実施の形態2においては、超音波測定器による超音波の反射強度の測定結果を用いてビード長Lが測定される構成について説明する。
図5は、実施の形態2に係る塗布装置の構成を示す図である。図5を参照して、塗布装置20Aは、抵抗測定器250および複数の微小電極410に代えて複数の超音波測定器260を備える点において、実施の形態1に係る塗布装置20(図2参照)と異なる。他の構成は、実施の形態1における電極形成システム1(図1参照)の構成と同等であるため、説明は繰り返さない。
図6は、実施の形態2におけるダイ230の対向面232の構成を説明するための図である。図6には、図5にて電極シート102(図6では透視して示す)から対向面232の方向(負のx軸方向)を見た図が示されている。
図5および図6を参照して、複数の超音波測定器260の各々は、ダイ230に関し対向面232とは反対側の面において、図5の奥行方向(図6の左右方向、y軸方向)に並ぶように設けられている。複数の超音波測定器260の各々は、対向面232および電極シート102に向けて超音波を出力するとともに、対向面232または電極シート102からの反射波を受ける。
以下に説明するように、対向面232と電極シート102との隙間にビード104が生じている場合の反射波の強度(反射強度)は、ビード104が生じていない場合の反射強度よりも大きい。
図7は、ビード長Lに応じた超音波の反射強度を説明するためのタイムチャートである。図7(a)〜図7(c)の各図の上部には、超音波測定器260、ダイ230、ビード104および電極シート102が模式的に示されている。図7(a)は適切な長さのビード104が形成された場合を示し、図7(b)はビード104が適切な長さの半分だけ形成された場合を示し、図7(c)はビード104が全く形成されていない場合を示す。横軸は経過時間を表し、縦軸は超音波の反射強度を表す。
開始時刻(0)にて超音波測定器260から超音波が出力されると、超音波はダイ230内部を伝播する。超音波の一部は、ダイ230の対向面232まで到達し、対向面232にて反射する。これにより、時刻t1において相対的に反射強度が大きい反射波R1が測定される。開始時刻から時刻t1までの時間は、開始時刻において超音波測定器260から出力された超音波が対向面232にて反射して超音波測定器260へと戻る往復時間に相当する。反射波R1は、図7(b)および図7(c)に示す場合においても測定される。
図7(a)に示すように対向面232と電極シート102との間に十分な長さのビード104が形成されている場合、超音波の他の一部(対向面232では反射しなかった超音波)は、ビード104を介して電極シート102へとさらに伝搬し、電極シート102にて反射する。その結果、時刻t2において反射波R2が測定される。開始時刻から時刻t2までの時間は、開始時刻において超音波測定器260から出力された超音波が電極シート102にて反射して超音波測定器260へと戻る往復時間に相当する。
図7(b)を参照して、ビード104が適切な長さの半分だけ形成された場合にも、時刻t2において反射波R2が測定される。しかしながら、図7(a)に示した場合と比べると、ビード104の長さが短い分だけ、超音波がビード104を介して電極シート102へと伝搬しにくい。したがって、この場合の反射波R2の強度は、適切な長さのビード104が形成された場合の反射波R2の強度よりも弱い。
図7(c)を参照して、ビード104が全く形成されていない場合には、超音波が電極シート102へと伝搬しにくいので、時刻t2において反射波R2はほとんど測定されない。なお、時刻t2は、主にダイ230内部における超音波の伝搬速度と、ダイ230内部における超音波の伝搬経路の長さ(往復の長さ)と、ギャップG(ギャップGの2倍)とから予め定められる。
図8は、ビード長Lと反射波R2の強度との間の対応関係の一例を示す図である。図8において、横軸はビード長Lを表し、縦軸は反射波R2の強度を表す。図8に示すような対応関係を実験等により予め求め、制御部300のメモリ(図示せず)に格納しておくことによって、制御部300は、時刻t2にて測定される反射波R2の強度からビード長Lを算出することができる。
実施の形態2においても、超音波の反射強度に基づいてビード長Lを算出し、その算出結果に応じたフィードバック制御を実施の形態1と同様に行なうことによって、ペースト103の塗布条件を最適化することができる。
図9は、実施の形態2に係るペースト103の塗布制御を説明するためのフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、S210,S250にて抵抗値に代えて超音波の反射強度に基づいてビード長Lを算出する点において、実施の形態1におけるフローチャート(図4参照)と異なる。他の処理は、実施の形態1のフローチャートにおける対応する処理と同等であるため、詳細な説明は繰り返さない。
以上のように、実施の形態2によれば、超音波測定器260から対向面232および電極シート102に向けて超音波を出力し、対向面232または電極シート102により反射された超音波の強度に基づいて、ビード長Lが算出される。超音波は、ダイ230内部を伝播して測定対象である対向面232および電極シート102に到達し、さらに反射する。したがって、カメラ等を用いてビード104の画像撮影が可能でなくても、適切なビード104が形成されているか否かを判定することが可能になる。その結果、実施の形態1と同様に、適切なビード104を安定的に生成するための塗布条件をフィードバック制御により最適化することができるので、ペースト103の塗布不良を抑制することができる。
なお、実施の形態1では、抵抗測定器250および複数の微小電極410が本発明に係る「測定部」に対応する。実施の形態2では超音波測定器260が本発明に係る「測定部」に対応する。また、制御部300は、本発明に係る「算出部」に対応する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電極形成システム、10 繰出装置、20,20A 塗布装置、30 ローラ、40 乾燥装置、101 ロール、102 電極シート、103 ペースト、104 ビード、201,202 配管、210 タンク、212 ブレード、214 駆動部、220 ポンプ、230 ダイ、232 対向面、234 スロット、240 ステージ、250 抵抗測定器、260 超音波測定器、300 制御部、410 微小電極、420 配線。
Claims (1)
- 導電性を有するペーストをシートに塗布するための塗布装置であって、
前記シートに対向する対向面に前記ペーストの吐出口を有する吐出部と、
前記吐出部とは電気的に絶縁された状態で前記対向面に設置された電極と前記吐出部との間の電気抵抗、または、前記対向面および前記シートに向けて照射される超音波の反射強度を測定する測定部と、
前記測定部による測定結果を用いて、前記対向面と前記シートとの間に生じる前記ペーストのビードの長さを算出する算出部とを備える、塗布装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015208017A JP2017077548A (ja) | 2015-10-22 | 2015-10-22 | 塗布装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015208017A JP2017077548A (ja) | 2015-10-22 | 2015-10-22 | 塗布装置 |
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JP2015208017A Pending JP2017077548A (ja) | 2015-10-22 | 2015-10-22 | 塗布装置 |
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2015
- 2015-10-22 JP JP2015208017A patent/JP2017077548A/ja active Pending
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