JP2017077268A - 清掃具 - Google Patents
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Abstract
Description
中央側板部と各外側板部との間には、中央側板部に対して外側板部を複数の起立角度(直角を含む)で係止保持する角度調整手段が設けられている。各角度調整手段は、中央側板部に設けられた側辺方向で複数の係止溝を備えた係止部材と、当該係止部材の係止溝に対して係脱可能で、且つ、外側板部に対して揺動自在に枢着された係止ロッドとから構成されている。
両外側板部の係止ロッドと中央側板部の係止部材の係止溝との係止を解除操作することにより、中央側板部と両外側板部とが清掃面に沿って一直線状に展開された状態となる。
中央側板部と両外側板部とが一直線状に展開された状態では、両外側板部が中央側板部に対して自由揺動状態にある実施形態と、両外側板部を中央側板部に対して一直線状で係止保持する実施形態とが開示されている。
そのため、平坦清掃面に連続する湾曲清掃面の曲率がモップ材の屈曲部相当箇所の曲率よりも小さい場合、換言すれば、湾曲清掃面の曲面半径(湾曲半径)がモップ材の屈曲部相当箇所の曲面半径よりも大きい場合、清掃用基体のモップ材を清掃面に押付け操作しても、中央側板部と両外側板部とが蝶番による一箇所での枢支連結部で屈曲するだけであるため、モップ材の屈曲部相当箇所の一部がそれよりも曲面半径の大きな湾曲清掃面の一部に強く押付けられることになり、清掃面の仕上がりにムラが発生する不都合がある。
また、屈曲選択手段で選択されなかった屈曲自在な屈曲部が存在する場合には、この屈曲自在な屈曲部を、清掃用基体に加えられる操作力で湾曲清掃面に沿って湾曲させることができるので、平坦清掃面に連続する湾曲清掃面も同時に清掃することができる。
このとき、清掃用基体の屈曲形成領域の複数個所に形成されている屈曲部の全てが屈曲自在な状態にある場合には、清掃用基体の屈曲形成領域での曲率を最も小さくすることが可能である。換言すれば、清掃用基体の屈曲形成領域での曲面半径を最も大きくすることが可能となる。また、屈曲自在な屈曲部の減少に伴って清掃用基体の屈曲形成領域での曲率を次第に大きくすることが可能になる。換言すれば、清掃用基体の屈曲形成領域での曲面半径が次第に小さくすることが可能になる。
そのため、平坦清掃面に連続する湾曲清掃面も同時に清掃する場合、湾曲清掃面の曲率(曲面半径)状態に応じて屈曲選択手段による複数の屈曲部での屈曲阻止を選択することにより、清掃用基体を平坦清掃面及び湾曲清掃面側に押付け操作するだけで、清掃用基体の屈曲形成領域を湾曲清掃面の曲率に近い極率で湾曲させることができ、湾曲清掃面に対して清掃用基体の屈曲形成領域側を極力均等に当て付けることができる。
したがって、清掃用基体の屈曲形成領域に形成された屈曲自在な複数の屈曲部での屈曲を選択的に阻止することにより、平坦清掃面のみを清掃する形態と平坦清掃面に連続する湾曲清掃面も同時に清掃する形態とに便利に使い分けることができ、しかも、曲率の異なる湾曲清掃面を仕上がりムラの少ない状態で清掃することができる。
また、屈曲形成領域内の屈曲選択対象の屈曲部の全てから離間した屈曲阻止部材を屈曲部を横断する側に移動操作すると、この屈曲阻止部材の移動に伴って横断方向の他端側の屈曲部から順番に屈曲阻止状態に変更される。
それ故に、屈曲形成領域内の屈曲選択対象の屈曲部に亘る長さを有する屈曲阻止部材を横断方向に移動自在に設けるだけであるから、屈曲選択対象の屈曲部での屈曲を選択的に阻止するための屈曲選択構造の簡素化及び製作の容易化を図ることができる。
しかも、屈曲阻止部材の屈曲規制板部が少なくとも一つの屈曲部を横断する屈曲阻止状態での清掃時においては、清掃用基体の清掃面側への押付け操作に伴う屈曲形成領域での上方への曲げ反力が屈曲規制板部に作用する。このとき、屈曲規制板部の交差方向の両端部は、清掃用基体の両側辺部に移動自在に嵌合される嵌合部に連設されているので、屈曲規制板部に作用する上方への曲げ反力を、屈曲阻止部材の両嵌合部と清掃用基体の両側辺部との嵌合構造において強力に受け止めることができる。
しかも、屈曲阻止部材を移動操作するとき、この屈曲阻止部材の屈曲規制板部を清掃用基体の屈曲形成領域の表面側に押付けながら移動操作力を加え、且つ、清掃用基体の屈曲形成領域の表面を移動ガイド面として摺接状態で移動操作するため、清掃用基体の側辺部の下面側の多数の小突起から屈曲阻止部材の嵌合部側の係止突起が係合離脱側である下方側に離間移動する。
そのため、清掃用基体の側辺部側の多数の小突起と屈曲阻止部材の嵌合部側の係止突起との係止抵抗が小さくなり、屈曲阻止部材の移動操作を軽い操作力で楽に行うことができる。
図1〜図7は、清掃具の一例である洗浄具(バスブラシ)を示す。この洗浄具は、図1、図2に示すように、清掃体の一例である洗浄用のブラシ毛群を有する洗浄部Cと、この洗浄部Cの板状の清掃用基体1に対して起伏揺動自在な柄取付け部Mと、この柄取付け部Mの柄接続筒体20に対して脱着自在に取付けられる伸縮調節自在な柄Hとの三つの主要部から構成されている。
また、図3〜図5に示すように、清掃用基体1の上面における左右方向中央部で、且つ、前後方向の中央位置よりも少し後方に偏倚した部位には、柄取付け部Mの柄接続筒体20を左右方向に沿う横軸芯X周りで上下揺動自在に支持する板状の取付け体21が一体的に突出形成されている。
この取付け体21と柄接続筒体20との間には、図2〜図5に示すように、取付け体21に対して柄接続筒体20を横軸芯X周りの複数位置(当該実施形態では、柄接続筒体20が水平方向に沿う水平位置と柄接続筒体20が水平面に対して45度の角度で傾斜する傾斜位置との二位置)で選択的に係止保持する柄姿勢変更機構Aが設けられている。
また、両分割パイプ柄40,41間には、柄軸線方向の複数の伸縮操作位置(当該実施形態では3箇所の伸縮操作位置)で両分割パイプ柄40,41を係止固定する伸縮固定機構Bが設けられている。
この伸縮固定機構Bは、小径側の分割パイプ柄40の後端部位の底面中央部位に形成された貫通孔40aを通して外方に突出する樹脂製の係止突起45を備えた変形U字状のバネ材46と、大径側の分割パイプ柄41の底面中央部位における各伸縮操作位置に貫通形成され、且つ、バネ材46の係止突起45と選択的に係合可能な複数の係止孔41aとから構成されている。
そのため、伸縮固定機構Bを係止解除する場合には、係止突起45の先端部が少なくとも大径側の分割パイプ柄41の内面よりも径方向内方側に引退するまで、係止突起45の先端部をバネ材46の弾性復元力に抗して径方向内方側に押し込み操作する。この係止突起45の押し込み操作による係止解除により、両分割パイプ柄40,41を任意の伸縮操作位置に伸縮操作することができる。
また、大径側の分割パイプ柄41の前端部には、小径側の分割パイプ柄40内の後端部位に固着されているバネ取付け部材47との当接により、大径側の分割パイプ柄41に対する小径側の分割パイプ柄40の離脱移動を阻止する伸縮ガイド部材48が固着されている。
平行グリップ部42Bの下面の先端相当部位には、平行グリップ部42Bを把持した手の第2指(人差し指)が当接する前方への滑り止め用の第1指掛け部42Dが一体形成され、平行グリップ部42Bの上面の先端近傍位置には、平行グリップ部42Bを把持した手の第1指(親指)を当て付ける指当て凹部42Eが窪み形成されている。
また、傾斜グリップ部42Cの後端部(下端部)は前方に向かって略U字状に屈曲形成され、この屈曲突出部分が、傾斜グリップ部42Cを把持した手の第5指(小指)が当接する下方への滑り止め用の第2指掛け部42Fに構成されている。
弾性支持体43Dの係合操作部43Cの上端から接続軸部43Aの下面までの高さ寸法は、無負荷状態(自然状態)では柄接続筒体20の外径よりも大なる寸法に構成されている。
柄取付け部Mの柄接続筒体20に対する柄H側の係合接続体43の接続軸部43Aの内嵌操作時において、柄接続筒体20の接続開口部の開口周縁と弾性支持体43Dとの当接に伴う当該弾性支持体43Dの径方向内方側への撓み変形により、弾性支持体43Dの係合操作部43Cが柄接続筒体20の内面に沿って摺接状態で係合位置に移動し、弾性支持体43Dの係合操作部43Cが柄接続筒体20の係合操作孔20Aに対して弾性支持体43Dの弾性復元力によって径方向内方側から抜止め状態で係合する。
柄接続筒体20の前端部は、清掃用基体1の取付け体21に外装可能な二股脚部20Bに構成され、この柄接続筒体20の二股脚部20Bと清掃用基体1の取付け体21とは、横軸芯Xに沿う枢支軸部材22で揺動自在に枢支連結されている。
柄姿勢変更機構Aには、図2、図5に示すように、取付け体21の後側縁における横軸芯X周りの複数位置に形成された係合凹部23,24と、この複数の係合凹部23,24に対して選択的に係合可能な係合突起25を備えた係合操作体26とが主要構成として備えられている。
取付け体21の係合凹部23,24は、図5に示すように、当該実施形態においては、水平位置と45度の角度で傾斜する傾斜位置との二位置に形成されている。
係合操作体26は、図1、図2に示すように、柄接続筒体20の二股脚部20Bを含む基端部内に柄軸線方向に沿って移動自在に設けられ、この係合操作体26には、柄接続筒体20の基端部の上面に形成された操作スリット27を通して外部に突出する操作摘み部26Aが一体形成されている。
操作摘み部26Aが操作スリット27の前端側に位置するときには、当該操作摘み部26Aの係合突起25が取付け体21の係合凹部23,24のいずれかに係合した係合操作状態にあり、操作摘み部26Aが操作スリット27の後端側に位置するときには、当該操作摘み部26Aの係合突起25が取付け体21の係合凹部23,24から離脱した係合解除操作状態にある。
図3、図4に示すように、清掃用基体1の左右両側部の各屈曲形成領域W1の複数個所(当該実施形態では3箇所)には、清掃用基体1の左右方向に沿う長辺側の側辺に対して直交(交差の一例)する前後方向(交差方向)に沿う屈曲自在な屈曲部C1の一例で、上方及び前後方向に開口する屈曲溝部5が窪み形成されている。
また、清掃用基体1には、各屈曲形成領域W1の屈曲溝部5での屈曲を選択的に阻止可能な屈曲選択手段C2が設けられている。
当該実施形態においては、両屈曲選択手段C2の各々は、左右方向の最外側に位置する屈曲溝部5を除く内方側の二つの屈曲溝部5での屈曲を選択的に阻止するように構成されている。
また、屈曲選択手段C2で選択されなかった内方側の一つ又は二つの屈曲自在な屈曲溝部5が存在する場合には、この屈曲自在な一つ又は二つの屈曲溝部5を、清掃用基体1に加えられる押付け操作力で容易に屈曲させることができるので、平坦清掃面に連続する湾曲清掃面も同時にブラシ毛束2で清掃することができる。
そのため、平坦清掃面に連続する湾曲清掃面も同時に清掃する場合、湾曲清掃面の曲率(曲面半径)状態に応じて、上述の図7(c)に示す全屈曲許容状態、又は、図7(b)に示すように、屈曲選択手段C2によって最内方側の一つの屈曲溝部5での屈曲を阻止した最小屈曲阻止状態を選択することにより、清掃用基体1を平坦清掃面及び湾曲清掃面側に押付け操作するだけで、清掃用基体1の屈曲形成領域W1を湾曲清掃面の曲率に近い極率で湾曲させることができ、湾曲清掃面に対して清掃用基体1の屈曲形成領域W1のブラシ毛束2を極力均等に当て付けることができる。
また、平坦清掃面のみを清掃する場合には、図7(a)に示すように、屈曲選択手段C2によって内方側の二つの屈曲溝部5での屈曲を阻止した最大屈曲阻止状態を選択することにより、平坦清掃面に対して清掃用基体1の屈曲形成領域W1のブラシ毛束2を極力均等に当て付けることができる。
したがって、清掃用基体1の屈曲形成領域W1に形成された屈曲自在な複数の屈曲溝部5での屈曲を選択的に阻止することにより、平坦清掃面のみを清掃する形態と平坦清掃面に連続する湾曲清掃面も同時に清掃する形態とに便利に使い分けることができ、しかも、曲率(曲面半径)の異なる湾曲清掃面を仕上がりムラの少ない状態で清掃することができる。
屈曲阻止部材6には、清掃用基体1の屈曲形成領域W1の表面側を接触又は近接状態で覆う屈曲規制板部6Aと、当該屈曲規制板部6Aの前後方向の両端部に一体的に連設され、且つ、清掃用基体1の左右方向に沿う長辺側の両側辺部1aに移動自在に嵌合される嵌合部6Bとが備えられている。
しかも、屈曲阻止部材6の屈曲規制板部6Aが少なくとも一つの屈曲溝部5を横断する屈曲阻止状態での清掃時においては、清掃用基体1の清掃面側への押付けに伴う屈曲形成領域W1での上方への曲げ反力が屈曲規制板部6Aに作用する。このとき、屈曲規制板部6Aの前後方向の両端部は、清掃用基体1の両側辺部1aに移動自在に嵌合されている嵌合部6Bに一体形成(連設)されているので、屈曲規制板部6Aに作用する上方への曲げ反力を、屈曲阻止部材6の両嵌合部6Bと清掃用基体1の両側辺部1aとの嵌合構造において強力に受け止めることができる。
屈曲規制板部6Aの前後方向両端部の下面と両嵌合部6Bの嵌合底壁部6bの上面との対向間隔は、清掃用基体1の両側辺部1aにおける上下方向の厚みよりも僅かに大に構成されている。
屈曲阻止部材6の両嵌合部6Bにおける嵌合側壁部6aの外面には、上下方向に沿う複数の突条7aからなる滑り止め部7が一体形成されている。
上述のように、清掃用基体1のうち、柄Hの取付け体21から離れた部位に両屈曲形成領域W1が配置されているので、柄Hに加えられる小さな押付け操作力で清掃用基体1の両屈曲形成領域W1を湾曲清掃面に沿ってスムーズに屈曲させることができる。しかも、柄Hの取付け体21と両屈曲形成領域W1との間の各々に屈曲阻止部材6の待機スペースW3が形成されているので、屈曲阻止部材6の屈曲阻止解除側への移動操作に連続して当該屈曲阻止部材6を待機スペースW3に待機させることができ、屈曲阻止部材6の移動操作を容易に行うことができる。
この位置保持手段8は、清掃用基体1の両側辺部1aの下面に左右方向に沿って所定ピッチで形成された多数の小突起8aと、屈曲阻止部材6の嵌合部6Bにおける清掃用基体1の両側辺部1aの下面と対面する部位、つまり、嵌合底壁部6bの上面に形成された、前述の小突起8aと選択的に仮止め状態で係止可能な係止突起8bとから構成されている。
係止突起8bは、嵌合底壁部6bの上面における左右方向の内側端近傍位置に形成され、多数の小突起8aは、清掃用基体1の側辺部1aの下面のうち、屈曲阻止部材6が最大屈曲阻止状態から全屈曲許容状態に移動操作されたときの係止突起8bの移動範囲に相当する領域に形成されている。
この抜止め用突起9の左右方向の外方側の傾斜面9aは、勾配の緩やかな長い傾斜面に形成して、屈曲阻止部材6の嵌合部6B側の係止突起8bが通過移動するときの抵抗を小さくしている。
また、抜止め用突起9の左右方向の内方側の傾斜面9bは、勾配の急な短い傾斜面に形成して、屈曲阻止部材6の嵌合部6B側の係止突起8bが通過移動するときの抵抗を大きくしている。
しかも、屈曲阻止部材6を移動操作するとき、この屈曲阻止部材6の屈曲規制板部6Aを清掃用基体1の屈曲形成領域W1の表面に押付けながら移動操作力を加え、且つ、嵌合底壁部6bの屈曲形成領域W1の表面(上面)を移動ガイド面として摺接状態で移動操作するため、清掃用基体1の両側辺部1aの下面側の多数の小突起8aから屈曲阻止部材6の嵌合部6B側の係止突起8bが係合離脱側である下方側に離間移動する。
そのため、清掃用基体1の両側辺部1a側の多数の小突起8aと屈曲阻止部材6の嵌合部6B側の係止突起8bとの係止抵抗が小さくなり、屈曲阻止部材6の移動操作を軽い操作力で楽に行うことができる。
この多数の毛束保持部3は、清掃用基体1の下面のうち、屈曲溝部5の形成箇所に対応する部位以外の下面部分において一体形成されている。換言すれば、毛束保持部3は、清掃用基体1の下面における屈曲溝部5の形成箇所に対応する部位には設けられていない。
当該実施形態では、多数の毛束保持部3は、清掃用基体1の下面の左右方向に沿って13個、前後方向に沿って6個ずつ配置されている。
図8〜図12は、清掃具の一例である洗浄具(バスブラシ)の別実施形態を示す。この洗浄具は、清掃体の一例である洗浄用スポンジ10を有する洗浄部Cと、この洗浄部Cの清掃用基体11に対して起伏揺動自在な柄取付け部Mと、この柄取付け部Mの柄接続筒体20に対して脱着自在に取付けられる伸縮調整自在な柄(図示せず)との三つの主要部から構成されている。
洗浄用スポンジ10としては、従来から種々の形態のものが開発され、その何れの形態の洗浄用スポンジ10も好適に用いることができる。
当該実施形態で用いられる洗浄用スポンジ10は、図8に示すように、ウレタンフォーム製のスポンジ(連続気泡を備えた弾性発泡体の一例)からなる直方体状の清掃・洗浄本体(タワシ本体)10Aの一側面の全域に、合成繊維フィラメント糸からなる洗浄・洗浄用の柔軟な立毛繊維群が地組織部の表裏面の一側面に起立状態で備えられている洗浄・清掃用布帛10Bが接着剤や熱融着等により貼着されている。
また、清掃・洗浄本体10Aの他側面には、清掃用基体11に対して脱着自在に装着するための面状ファスナー10Cが接着剤や熱融着等により貼着されている。
なお、柄取付け部M及び柄(図示せず)は、上述の第1実施形態の柄取付け部M及び柄Hと同一の構成を採用しているため、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
また、図8〜図10に示すように、清掃用基体11の上面における左右方向中央部で、且つ、前後方向の後端側に偏倚した部位には、柄取付け部Mの柄接続筒体20を左右方向に沿う横軸芯X周りで上下揺動自在に支持する板状の取付け体21が一体的に突出形成されている。
当該第2実施形態の屈曲選択手段C2は、屈曲選択対象の全ての屈曲溝部13での屈曲を選択的に阻止するように構成されている。
屈曲阻止部材14には、清掃用基体11の屈曲形成領域W1の表面側を接触又は近接状態で覆う屈曲規制板部14Aと、当該屈曲規制板部14Aの左右方向の両端部に一体的に連設され、且つ、清掃用基体11の左右の両側辺部11aに移動自在に嵌合される嵌合部14Bとが備えられている。
しかも、屈曲阻止部材14の屈曲規制板部14Aが少なくとも一つの屈曲溝部13を横断する屈曲阻止状態での清掃時においては、清掃用基体11の清掃面側への押付けに伴う屈曲形成領域W1での上方への曲げ反力が屈曲規制板部14Aに作用する。このとき、屈曲規制板部14Aの左右方向の両端部は、清掃用基体11の両側辺部11aに移動自在に嵌合される嵌合部14Bに連設されているので、屈曲規制板部14Aに作用する上方への曲げ反力を、屈曲阻止部材14の両嵌合部14Bと清掃用基体11の両側辺部11aとの嵌合構造において強力に受け止めることができる。
屈曲規制板部14Aの左右方向両端部の下面と両嵌合部6Bの嵌合底壁部6bの上面との対向間隔は、清掃用基体11の両側辺部11aにおける上下方向の厚みよりも僅かに大に構成されている。
屈曲阻止部材14の両嵌合部14Bにおける嵌合側壁部14aの外面には、上下方向に沿う複数の突条15aからなる滑り止め部15が形成されている。
上述のように、清掃用基体11のうち、柄Hの取付け体21から離れた部位に両屈曲形成領域W1が配置されているので、柄Hに加えられる小さな押付け操作力で清掃用基体11の屈曲形成領域W1を湾曲清掃面に沿ってスムーズに屈曲させることができる。
しかも、柄Hの取付け体21と屈曲形成領域W1との間に屈曲阻止部材6の待機スペースW3が形成されているので、屈曲阻止部材6の屈曲阻止解除側への移動操作に連続して当該屈曲阻止部材6を待機スペースW3に待機させることができ、屈曲阻止部材6の移動操作を容易に行うことができる。
この位置保持手段16は、清掃用基体11の両側辺部11aの下面に前後方向に沿って所定ピッチで形成された多数の小突起16aと、屈曲阻止部材14の嵌合部14Bにおける清掃用基体11の両側辺部11aの下面と対面する部位、つまり、両嵌合底壁部14bの上面に形成された、上述の小突起16aと選択的に仮止め状態で係止可能な係止突起16bとから構成されている。
係止突起16bは、両嵌合底壁部14bの上面における左右方向の内側端近傍位置に形成され、多数の小突起16aは、清掃用基体11の両側辺部11aの下面のうち、屈曲阻止部材14が最大屈曲阻止状態から全屈曲許容状態に移動操作されたときの係止突起16bの移動範囲に相当する領域に形成されている。
図12(b)は、屈曲選択手段C2の屈曲阻止部材14によって最前方の屈曲溝部13を除いた後方側の二つの屈曲溝部13での屈曲を阻止した第2屈曲阻止状態を示す。
図12(c)は、屈曲選択手段C2の屈曲阻止部材14によって最後端の屈曲溝部13の屈曲を阻止した第3屈曲阻止状態を示す。
図12(d)は、屈曲選択手段C2の屈曲阻止部材14が待機スペースW3に移動操作されて、清掃用基体11の屈曲形成領域W1に形成されている屈曲溝部13の全てが屈曲自在な全屈曲許容状態を示す。
そのため、清掃用基体11の屈曲形成領域W1に形成された屈曲自在な複数の屈曲溝部13での屈曲を選択的に阻止することにより、平坦清掃面のみを清掃する形態と平坦清掃面に連続する湾曲清掃面も同時に清掃する形態とに便利に使い分けることができ、しかも、曲率の異なる湾曲清掃面を仕上がりムラの少ない状態で清掃することができる。
係合素子12の矢じり部12Bにより、洗浄用スポンジ10の装着部位に設けた面状ファスナー10Cを着脱自在に係合保持する。
係合素子集合体Dの二列の係合素子12は、各係合素子12の三角錐体12AのV字状側面12Aaの稜線及び矢じり部12BのV字状側面12Baの稜線が対面側の両係合素子12の隣接間中央位置に向き、且つ、各係合素子12の三角錐体12Aの偏平側面12Ab及び矢じり部12Bの偏平側面12Bbが取付け基台12Cの長手方向に沿う姿勢で配置されている。
また、清掃用基体11の下面における屈曲溝部13の隣接間に対応する部位、及び、最前端の屈曲溝部13よりも前方に位置する部位の各々には、前後方向で二つの係合素子集合体Dが配置されている。
尚、当該実施形態においては、係合素子12の高さが3.0mm、取付け基台12Cの高さが1.0mm、三角錐体12Aの下端部の幅が1.8mm、矢じり部12Bの下端部の最大幅が2.0mm、係合素子12のピッチが2.5mmに設定されている。
図13は、第1実施形態の洗浄具(バスブラシ)における屈曲選択手段C2の別実施形態を示す。この第3実施形態の屈曲選択手段C2は、清掃用基体1の各屈曲形成領域W1に形成されている複数の屈曲溝部5の各々に対して上方又は前後方向から嵌合装着可能な複数の合成樹脂製の第2屈曲阻止部材50から構成されている。
各第2屈曲阻止部材50の上面の長手方向中央部には脱着操作用の摘み部51が一体形成されている。
清掃用基体1の上面における両屈曲形成領域W1と左右方向の中央部に一体形成されている柄Hの取付け体21との間には、各屈曲形成領域W1の複数の屈曲溝部5に対応する数の第2屈曲阻止部材50を脱着自在に収納する格納凹部52が窪み形成されている。
また、屈曲選択手段C2の第2屈曲阻止部材50が格納凹部52に格納されて、清掃用基体1の屈曲形成領域W1の三箇所に形成されている屈曲溝部5の全てが屈曲自在な全屈曲許容状態にある場合には、清掃用基体1の屈曲形成領域W1での曲率を最も小さくすることが可能となる。換言すれば、清掃用基体1の屈曲形成領域W1での曲面半径(湾曲半径)を最も大きくすることが可能となる。また、屈曲溝部5に対する第2屈曲阻止部材50の嵌合装着操作による屈曲自在な屈曲溝部5の減少に伴って清掃用基体1の屈曲形成領域W1での曲率が大きくすることが可能となる。換言すれば、清掃用基体1の屈曲形成領域W1での曲面半径が次第に小さくすることが可能となる。
また、屈曲溝部5の横断面形状及び第2屈曲阻止部材50の横断面形状をアリ溝形状に構成してもよい。
さらに、屈曲溝部5に嵌合装着された第2屈曲阻止部材50の抜け落ちを係合や摩擦によって防止する抜け落ち防止手段を設けてもよい。
(1)清掃用基体1の屈曲形成領域W1の複数個所を屈曲自在に構成する屈曲部C1を、上述の第1実施形態及び第3実施形態では、清掃用基体1の左右の屈曲形成領域W1に形成した複数の屈曲溝部5から構成し、第2実施形態では、清掃用基体11の前部の屈曲形成領域W1に形成した複数の屈曲溝部13から構成した。しかし、この構成に限定されるものではなく、例えば、清掃用基体1,11における各屈曲溝部5,13に相当する部位を撓み変形可能な弾性体から構成してもよい。
さらに、柄取付け部Mの柄接続筒体20にグリップ42を直接連設してもよい。この場合、柄接続筒体20とグリップ42とで柄Hが構成されることになる。
1a 側辺部
2 ブラシ毛束
3 毛束保持部
3a 植毛用凹部
5 屈曲溝部
6 屈曲阻止部材
6A 屈曲規制板部
6B 嵌合部
7 滑り止め部
8 位置保持手段
8a 小突起
8b 係止突起
10 清掃体(洗浄用スポンジ)
10C 面状ファスナー
11 清掃用基体
11a 側辺部
12 係合素子
13 屈曲溝部
14 屈曲阻止部材
14A 屈曲規制板部
14B 嵌合部
15 滑り止め部
16 位置保持手段
16a 小突起
16b 係止突起
21 取付け体
50 屈曲阻止部材(第2屈曲阻止部材)
C1 屈曲部
C2 屈曲選択手段
H 柄
W1 屈曲形成領域
W2 非屈曲領域
W3 待機部(待機スペース)
Claims (9)
- 清掃用基体の屈曲形成領域の複数個所に、前記清掃用基体の側辺に対して交差する方向に沿う屈曲自在な屈曲部を形成し、前記清掃用基体には、前記屈曲部での屈曲を選択的に阻止可能な屈曲選択手段を設けてある清掃具。
- 前記屈曲選択手段が、前記屈曲部のうち、少なくとも屈曲選択対象の前記屈曲部に亘る長さを有し、且つ、屈曲選択対象の前記屈曲部での屈曲を当接阻止する屈曲阻止部材から構成され、当該屈曲阻止部材は、前記清掃用基体に対して屈曲選択対象の前記屈曲部を横断する方向に移動自在に設けられている請求項1記載の清掃具。
- 前記屈曲阻止部材には、前記清掃用基体の屈曲形成領域の表面側を接触又は近接状態で覆う屈曲規制板部と、当該屈曲規制板部の前記交差方向の両端部に連設され、且つ、前記清掃用基体の両側辺部に移動自在に嵌合される嵌合部とが備えられている請求項2記載の清掃具。
- 前記清掃用基体における前記屈曲形成領域に連続する非屈曲領域には、前記屈曲阻止部材の待機部と柄の取付け体とが形成され、そのうち、前記待機部が前記柄の取付け体よりも前記屈曲形成領域側に配置されている請求項2又は3記載の清掃具。
- 前記屈曲阻止部材の少なくとも一方の嵌合部とこれが嵌合される前記清掃用基体の一方の側辺部との間には、前記屈曲阻止部材を少なくとも複数の屈曲阻止位置で選択的に保持可能な保持手段が設けられている請求項3記載の清掃具。
- 前記屈曲阻止部材の前記両嵌合部の外面には、滑り止め部が形成されている請求項3又は5記載の清掃具。
- 前記保持手段が、前記清掃用基体の前記側辺部の下面に前記側辺方向に沿って所定ピッチで形成された多数の小突起と、前記屈曲阻止部材の前記嵌合部における前記側辺部の下面と対面する部位に形成された、前記小突起と選択的に仮止め状態で係止可能な係止突起とから構成されている請求項5記載の清掃具。
- 前記清掃用基体の下面のうち、前記屈曲部の形成箇所に対応する部位以外の下面部分には、ブラシ毛束に対する植毛用凹部を備えた複数の毛束保持部が一体的に突出形成されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の清掃具。
- 前記清掃用基体の下面のうち、前記屈曲部の形成箇所に対応する部位以外の下面部分には、清掃体の面状ファスナーを着脱自在に保持する多数の雄型の係合素子が一体的に突出形成されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の清掃具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015205472A JP2017077268A (ja) | 2015-10-19 | 2015-10-19 | 清掃具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015205472A JP2017077268A (ja) | 2015-10-19 | 2015-10-19 | 清掃具 |
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ID=58665056
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2017077268A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP3705015A1 (en) * | 2019-03-06 | 2020-09-09 | Ming-Che Ting | Mop head |
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2015
- 2015-10-19 JP JP2015205472A patent/JP2017077268A/ja active Pending
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